JP2976968B1 - 筒形マウントの製造方法 - Google Patents

筒形マウントの製造方法

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Abstract

【要約】 【課題】 内外筒金具をゴム弾性体で連結してなる筒型
マウントにおいて、フランジ部を備えた略楕円筒形状の
外筒金具に対し、フランジ部の変形を回避しつつ有効な
縮径加工を加えることの出来る、筒型マウントの製造方
法の提供。 【解決手段】 外筒金具14において、その長軸26を
挟んで一方の側に位置する半周部分30にだけフランジ
部28,32を形成し、且つ実質的に外筒金具14の残
りの半周部分34側だけに対して、有効な縮径加工を施
すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、互いに径方向に離間して配設さ
れた軸部材と外筒金具をゴム弾性体で連結せしめた構造
を有し、例えば自動車用エンジンマウントやボデーマウ
ント,サスペンションブッシュ等に好適に用いられる筒
形マウントおよび筒形マウントの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【背景技術】このような筒形マウントは、自動車等にお
ける防振連結体や防振支持体として用いられているが、
その一種として、径方向の防振特性のチューニングや径
方向のストッパクリアランスの調節,ゴム弾性体の有効
自由長の確保等の目的で、外筒金具を略楕円筒形状とす
ることが考えられる。更に、筒形マウントにおいては、
軸方向のストッパ機能の実現や装着時における軸方向で
の位置決め等の目的で、外筒金具の軸方向開口端から径
方向に延びるフランジ部を一体形成せしめた構造が、好
適に採用される。
【0003】また、筒形マウントにおいては、一般に、
耐久性の確保や径方向における小さなストッパクリアラ
ンスの設定等のために、本体ゴム弾性体の加硫成形後
に、外筒金具を縮径し、必要に応じて本体ゴム弾性体に
予圧縮を加えることが有効とされる。そして、楕円形状
の外筒金具を採用する場合には、例えば、円筒形状の外
筒金具を用いてゴム弾性体を加硫成形した後に、外筒金
具を縮径加工で楕円筒形状とすることが考えられる。
【0004】ところが、このような方法では、外筒金具
の縮径率(縮径加工の前後における径方向の寸法比)が
大きくなるために、縮径加工が難しく、特に、外筒金具
にフランジ部が一体形成されている場合には、縮径加工
によってフランジ部に傾斜や歪み等の変形が生じ易く、
製品の寸法精度を安定して得ることが困難であるという
問題があった。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その第一の解決課
題とするところは、外筒金具が略楕円筒形状とされると
共に、その開口端部にフランジ部が一体形成されてなる
筒形マウントを製造するに際し、フランジ部の変形等を
防止して優れた製品の寸法精度を確保しつつ、外筒金具
に対して有効な縮径加工を施すことの出来る、筒形マウ
ントの製造方法を提供することにある。
【0006】また、本発明は、開口端部にフランジ部が
一体形成された略楕円形状の外筒金具を備えた筒形マウ
ントであって、優れた製品の寸法精度を確保しつつ、縮
径加工によるストッパクリアランスの調節が施された筒
形マウントを提供することを、第二の解決課題とする。
【0007】
【解決手段】そして、上記第一の課題を解決するため
に、筒形マウントの製造方法に関する本発明の特徴とす
るところは、軸部材の外周側に離間して略楕円筒形状の
外筒金具を配し、それら軸部材と外筒金具をゴム弾性体
で連結すると共に、外筒金具の少なくとも一方の開口端
に径方向に延びるフランジ部を一体形成した筒形マウン
トの製造方法であって、外筒金具における長軸方向に延
びる第一の径方向線を挟んで一方の側に位置する半周部
分に、フランジ部を半周以下の周方向長さで設ける一
方、外筒金具と軸部材をゴム弾性体で連結せしめた後、
外筒金具に縮径加工を施すに際し、第一の径方向線に直
交してフランジ部と反対側に延びる半径方向における縮
径率を、第一の径方向線上での縮径率および第一の径方
向線に直交してフランジ部側に延びる半径方向の縮径率
よりも大きくして目的とする略楕円形状を得るようにし
たことにある。
【0008】このような本発明方法に従えば、外筒金具
において長軸方向に延びる第一の径方向線を挟んで位置
する一方の半周部分に対して、径方向に延びるフランジ
部が形成されると共に、他方の半周部分に対して、大き
な縮径加工が施されることとなる。そして、このよう
に、フランジ部の形成領域と縮径加工領域を、長軸方向
に延びる第一の径方向線を挟んだ両側部分に分けたこと
により、フランジ部の傾き等の変形を防止しつつ、外筒
金具に対して有効な縮径加工を加えることが可能となっ
たのである。
【0009】なお、本発明において、外筒金具の最終形
状(縮径加工後の形状)は、数学的に完全な楕円筒形状
だけでなく、直交する2つの径方向寸法が異なる筒形状
であって、例えば小判形外周面や長円形外周面等を有す
る筒体形状のものを含む。また、外筒金具のフランジ部
は、外筒金具の軸方向一方の側だけでなく、両方の側に
形成されていても良い。更に、このフランジ部は、径方
向内方と外方の何れに延び出していても良く、外筒金具
の軸方向両側で互いに異なる径方向に延び出していても
良い。また、外筒金具のフランジ部は、数学的に正確に
半周以下である必要はなく、実質的に略半周かそれ以下
の周長に亘って形成されていれば良い。また、外筒金具
において、フランジ部が形成されていない方の半周部分
に対して、縮径加工に際して問題とならない程度の幅で
径方向に延びるフランジ状の径方向屈曲部が、例えばプ
レス加工性等の理由から、形成されていても良い。
【0010】また、本発明において、第一の径方向線に
直交してフランジ部と反対側に延びる半径方向における
縮径率の、第一の径方向線上での縮径率および第一の径
方向線に直交してフランジ部側に延びる半径方向の縮径
率に対する比は、好ましくは3倍以上、より好ましくは
5倍以上に設定される。それにより、最も好ましくは、
外筒金具において、第一の径方向線上および第一の径方
向線に直交してフランジ部側に延びる半径方向線上で
は、実質的に縮径加工が施されず、実質的に、第一の径
方向線に直交してフランジ部と反対側に延びる半径方向
線上だけで有効な縮径加工が施されるようにされる。
【0011】さらに、本発明方法において、採用される
外筒金具の縮径加工前の形状は、特に限定されるもので
なく、第一の径方向線に直交してフランジ部と反対側に
延びる半径方向線上で有効な縮径加工が施されるよう
に、かかる半径方向で、目的とする最終的な楕円形状の
外径寸法よりも径方向外方に突出していれば良い。具体
的には、例えば、縮径加工の前において、外筒金具にお
ける第一の径方向線を挟んでフランジ部側に位置する半
周部分を、略楕円形状とする一方、外筒金具における第
一の径方向線を挟んでフランジ部と反対側に位置する半
周部分を、略円筒形状やフランジ部側よりも大きな短軸
寸法を有する楕円形状等をもって形成することが可能で
あり、なかでも特に、該第一の径方向線を挟んでフラン
ジ部と反対側に位置する半周部分を、略山形状をもって
形成する構成が、好適に採用される。なお、略山形状と
は、例えば、両側斜辺部の曲率半径よりも頂部の曲率半
径の方が小さくされた略おむすび形等が該当し、また、
かかる略おむすび形の両側斜辺部を略直線としたもの等
も有利に採用され得る。そして、このように半周部分が
略山形状とされた外筒金具を採用すれば、外筒金具の周
長の大幅な変化を回避しつつ、外筒金具に対して有効な
縮径加工を及ぼすことが可能となる。
【0012】また、本発明方法においては、例えば、縮
径加工の前において、第一の径方向線に直交してフラン
ジ部と反対側に延びる半径方向で対向位置する軸部材と
外筒金具の間に、ゴム弾性体を軸方向に貫通して延びる
スリットを形成し、かかる縮径加工によって、スリット
を挟んで対向位置せしめられた軸部材側と外筒金具側
を、互いに当接せしめる構成も、有利に採用される。こ
のような構成を採用することにより、ストッパクリアラ
ンスを有利に調節することが出来るのであり、特に、マ
ウント装着状態下で径方向の初期荷重が及ぼされるエン
ジンマウント等においても、小さなストッパクリアラン
スを容易に設定することが可能となる。なお、スリット
を挟んで対向せしめられる軸部材側と外筒金具側の少な
くとも一方の対向面には、緩衝ゴム層が形成されること
が望ましい。また、本発明方法においては、外筒金具の
縮径加工により、軸部材側と外筒金具側が互いに当接し
ない程度にスリットを狭めても良く、それによっても、
ストッパクリアランスの優れた調節効果が達成される。
【0013】更にまた、本発明方法において、軸部材と
外筒金具を連結するゴム弾性体の具体的形状や連結構造
等は、何等限定されるものでなく、筒形マウントに要求
される防振特性や荷重特性等に応じて適宜に設計される
ものであるが、例えば、本発明方法においては、軸部材
を、外筒金具に対して、該外筒金具における第一の径方
向線よりもフランジ部と反対側に偏心位置せしめると共
に、ゴム弾性体を、軸部材から外筒金具におけるフラン
ジ部側に向かって、外筒金具の長軸方向に次第に広がり
つつ延びる一対の脚部からなる略V字形の断面形状をも
って形成する構成が、好適に採用される。このような構
成を採用すれば、ゴム弾性体の両脚部が外筒金具の長軸
方向に広がることにより、ゴム弾性体の容積を有利に確
保することが出来ると共に、軸部材を外筒金具に対して
フランジ部側に相対変位せしめる方向の入力荷重に対し
て、大きな静ばね特性と優れた耐久性を容易に得ること
が可能となる。また、このような構成を採用すれば、軸
部材を挟んだ両側において、軸部材と外筒金具の径方向
対向面間を軸方向に貫通して延びるスリットを形成する
ことが可能であり、それによって、バウンド方向とリバ
ウンド方向の両方向で、適当な大きさのストッパクリア
ランスを容易に設定出来る等といった利点もある。
【0014】また、本発明方法においては、例えば、外
筒金具における第一の径方向線を挟んでフランジ部側に
位置する略半周部分の外周面に対して重ね合わされる成
形面を備えた一体構造の固定型と、該固定型に対して接
近方向に変位せしめられることにより、外筒金具におけ
る第一の径方向線を挟んでフランジ部と反対側の半周部
分の外周面に対して重ね合わされる成形面を備えた単一
若しくは複数の可動型からなる絞り型を用いて、縮径加
工を施す構成が、有利に採用される。なお、複数の可動
型を採用する場合でも、成形面の周方向略中央で二分割
された二つ割り構造の可動型が、特に好適に採用され
る。このような固定型と可動型からなる絞り型を採用す
ることにより、外筒金具におけるフランジ部側の半周部
分に対する縮径率を小さく、且つ反対側の半周部分の短
軸方向での縮径率を十分に大きく設定した、目的とする
縮径加工を、容易に行うことが出来るのである。なお、
好ましくは、固定型および可動型における成形面は、そ
れぞれ、互いに最終的な相対位置にまで接近せしめられ
た状態下で、目的とする外筒金具の外周面形状を与える
ようにされる。また、中心軸が鉛直方向とされた外筒金
具に対して、固定型および可動型による縮径加工を施す
ことも可能であるが、好ましくは、外筒金具の中心軸が
水平方向となる状態で、固定型の成形面上に外筒金具を
載置し、上方から可動型を固定型に接近させることによ
り、縮径加工が施されることとなり、それによって、縮
径加工を一層容易に行うことが可能となる。
【0015】さらに、本発明方法において、外筒金具に
対する縮径加工は、例えば、周方向で複数に分割された
絞り型を用い、それらの絞り型を外筒金具の外周面に圧
接させることによって行われ得るが、その際、それら複
数の分割絞り型における型割り線を、何れも、外筒金具
における長軸方向線および短軸方向線上を周方向に避け
て設定することが望ましい。それによって、外筒金具に
おける長軸方向および短軸方向での外径寸法を高精度に
得ることが出来るのであり、例えば、ブラケットの装着
孔に外筒金具を圧入して装着するに際して、圧入固定強
度を安定して確保することが可能となる。なお、上述の
如き固定型と可動型からなる絞り型を採用する場合で
も、それら各型の型割り線を、外筒金具における長軸方
向線および短軸方向線上を周方向に避けて設定すること
が有効である。
【0016】また、前記第二の課題を解決するために、
筒型マウントに関する本発明の特徴とするところは、軸
部材と、その外周側に離間して配された略楕円筒形状の
外筒金具を、ゴム弾性体で連結すると共に、外筒金具の
少なくとも一方の開口端に径方向に延びるフランジ部を
一体形成した筒形マウントにおいて、フランジ部が、外
筒金具において長軸方向に延びる第一の径方向線を挟ん
で一方の側に位置する半周部分に対して、半周以下の周
方向長さで設けられている一方、第一の径方向線に直交
してフランジ部と反対側に延びる半径方向で対向位置す
る軸部材と外筒金具の間に、ゴム弾性体を軸方向に貫通
して延びるスリットが形成されており、且つ、かかる外
筒金具が、実質的に第一の径方向に直交してフランジ部
と反対側に位置する半周部分だけで縮径加工されること
により、スリットを挟んで対向位置せしめられた軸部材
側と外筒金具側が、互いに当接せしめられている構造を
採用したことにある。
【0017】このような本発明に従う構造とされた筒型
マウントにおいては、外筒金具において第一の径方向線
を挟んで位置する一方の半周部分において、軸方向のス
トッパ機構や位置決め機構等を構成するフランジ部が、
優れた寸法精度で形成されると共に、外筒金具における
他方の半周部分において、縮径加工により、目的とする
ストッパクリアランスが有利に設定され得る。
【0018】また、本発明に従う構造とされた筒型マウ
ントにおいては、外筒金具の最終的な外周面形状が、局
部的な屈曲乃至は湾曲部を有しない、全体に滑らかな略
楕円形状とされるのであり、圧入等による他部材への装
着性にも優れている。
【0019】なお、かかる筒型マウントにおいて、外筒
金具における略楕円筒形状やフランジ部、外筒金具の実
質的に半周部分だけに対する縮径加工等といった技術的
構成に関する意義乃至は好ましい態様は、上述の製造方
法に関する記載に従って同様に理解され得る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0021】先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態
としての自動車用エンジンマウント10が、示されてい
る。このエンジンマウント10は、軸部材としての内筒
金具12と、その外周側に離間配置された外筒金具14
が、それらの間に介装されたゴム弾性体16にて弾性的
に連結された構造を有している。そして、図面上に明示
はされていないが、内筒金具12がパワーユニット側
に、外筒金具14がボデー側に、それぞれ固定的に取り
付けられることにより、パワーユニットをボデーに対し
て防振支持せしめるようになっている。また、内外筒金
具12,14は、径方向(図1中、上下方向)に偏心配
置されているが、装着状態下でパワーユニット荷重が及
ぼされることにより、ゴム弾性体16の弾性変形に基づ
いて、内外筒金具12,14が、それらの偏心量が小さ
くなる方向に相対変位せしめられる。
【0022】より詳細には、内筒金具12は、軸方向に
貫通した中心孔18を備えた厚肉の円筒形状を有してい
る。なお、内筒金具12の内外周面は、何れも略真円断
面形状とされているが、中心孔18が中心軸に対して外
筒金具14との偏心方向(図1中、径方向上方向)に偏
倚していることにより、肉厚が周方向で偏肉せしめられ
ている。そして、この内筒金具12は、中心孔18に挿
通されるロッド等を介して、図示しないパワーユニット
側に取り付けられるようになっている。
【0023】また一方、外筒金具14は、内筒金具12
よりも短い軸方向長さと、内筒金具12よりも十分に大
きな径寸法をもった略楕円筒形状を有している。即ち、
外筒金具14は、真円筒体を径方向一方向(図1中の上
下方向)で押圧変形させたような形状を有しており、上
下両辺部は略直線的に平行して延びていると共に、左右
両辺部が、それら上下両辺部の端部同士をつなぐ略半円
形状とされており、全体として略小判形断面形状の内外
周面を備えている。要するに、外筒金具14は、その断
面において、上下両辺部の対向方向(図1中、上下方
向)を短軸24とし、左右両辺部の対向方向(図1中、
左右方向)を長軸26とする略楕円筒形状を有している
のである。そして、かかる外筒金具14は、内筒金具1
2の軸方向中央部分の外周面を離間して囲むように、内
筒金具12と略平行に配設されているが、内筒金具12
の中心軸:20は、外筒金具14の中心軸22に対して
所定量:eだけ、外筒金具14の短軸方向(図1中、上
方)に偏心せしめられている。
【0024】また、外筒金具14の軸方向一方の端部
(図2中、右側端部)は、径方向外方に向かって略直角
に屈曲されることにより、開口周縁部から径方向外方に
向かって延びる外向フランジ部28が、一体形成されて
いる。この外向フランジ部28は、外筒金具14におい
て、第一の径方向線としての長軸26を挟んで一方の側
(図1中の下側)に位置する半周部分(以下、「下半周
部分」という。)30側だけにおいて、径方向外方に十
分な幅をもって、下半周部分30の全長に亘って連続し
た周方向長さで形成されている。また一方、外筒金具1
4の軸方向他方の端部(図2中、左側端部)は、径方向
内方に向かって略直角に屈曲されることにより、開口周
縁部から径方向内方に向かって延びる内向フランジ部3
2が、一体形成されている。この内向フランジ部32も
また、外筒金具14における下半周部分30側だけにお
いて、径方向内方に十分な幅をもって形成されており、
下半周部分30の略中央に位置して、下半周部分30の
略1/2周の長さで設けられている。
【0025】なお、本実施形態では、外筒金具14が、
後述するようにプレス成形品を用いて形成されているこ
とから、その軸方向右側端部および左側端部の開口周縁
部には、長軸26を挟んで下半周部分30と反対側(図
1中の上側)に位置する半周部分(以下、「上半周部
分」という。)34側においても、僅かな径方向突出量
をもって径方向外方および内方に突出する径方向屈曲部
36,38が存在するが、これら径方向屈曲部36,3
8は、製造上の理由から存在するものであって径方向寸
法が極めて小さく、外筒金具14の筒壁部に対して実質
的に大きな剛性変化等をもたらすものでないことから、
有効なフランジ部ではない。
【0026】そして、上述の如く相互に偏心配置された
内筒金具12と外筒金具14の径方向対向面間には、ゴ
ム弾性体16が介在せしめられている。このゴム弾性体
16は、内筒金具12の外周面と外筒金具14の内周面
に加硫接着された一体加硫成形品にて構成されている。
より具体的には、ゴム弾性体16は、内筒金具12の外
周面を全面に亘って覆う中央部分40から、外筒金具1
4の下半周部分30に向かって延び、且つ外筒金具14
に向かって次第に長軸26方向に広がる一対の脚部4
2,42が突設された略V字形(図1では、略逆V字
形)の断面形状をもって、軸方向に延びており、各脚部
42の先端部分が、外筒金具14の下半周部分30にお
ける周方向両端部近くに固着されている。換言すれば、
内外筒金具12,14間に介在せしめられたゴム弾性体
16には、内筒金具12を、外筒金具14の短軸24方
向に挟んだ上下両側において、外筒金具14の上半周部
分34の内周面に沿うようにして周方向略半周の幅で広
がる第一のスリット44と、外筒金具14の下半周部分
30の周方向中央で略台形状に広がる第二のスリット4
6が、それぞれ、軸方向に貫通して形成されている。
【0027】また、外筒金具14の内周面には、その全
面を覆うゴム層48が、ゴム弾性体16と一体形成され
て外筒金具14に加硫接着されている。そして、外筒金
具14の内周面には、内筒金具12に対する短軸24方
向における第一及び第二のスリット44,46を挟んだ
各対向面上に、径方向緩衝ゴム層50,52が形成され
ている。更にまた、外筒金具14の下半周部分30で
は、ゴム弾性体16が軸方向両側に延び出しており、以
て、外筒金具14の外向フランジ部28と内向フランジ
部32において、それぞれ軸方向外方に突出する軸方向
緩衝ゴム54,56が形成されている。
【0028】さらに、外筒金具14の上半周部分34
は、径方向緩衝ゴム50とゴム弾性体16の中央部分4
0を挟んで、内筒金具12に当接せしめられており、外
部荷重が入力されていない状況下では、第一のスリット
44が、周方向中央部分で消失せしめられている。そし
て、装着状態下でパワーユニット荷重が入力されると、
内筒金具12が外筒金具14に対して、短軸24の方向
で偏心量:eが小さくなる方向に相対変位せしめられる
こととなり、リバウンド方向およびバウンド方向のスト
ッパクリアランスを構成する第一のスリット44および
第二のスリット46が、適当な大きさで発現されるよう
になっている。即ち、かかる装着状態下では、内筒金具
12の外筒金具14に対する相対変位量が、第一のスリ
ット44および第二のスリット46を挟んで短軸24方
向で対向位置せしめられた内筒金具12側と外筒金具1
4側の当接によって、制限されるようになっているので
ある。
【0029】以下、上述の如き構造とされたエンジンマ
ウント10の製造工程について、説明を加える。
【0030】すなわち、かかるエンジンマウント10の
製作に際しては、図3〜5に示されているように、先
ず、内筒金具12と外筒金具14をそれぞれ製作し、そ
れらをゴム弾性体16の成形型の成形キャビティ内の所
定位置にセットした後、該成形キャビティにゴム材料を
充填し、成形および加硫操作を加えることによって、内
外筒金具12,14を備えたゴム弾性体16の一体加硫
成形品57を得る。その後、この一体加硫成形品57に
おいて、外筒金具14に対する縮径加工を施すことによ
り、上述の如き、目的とするエンジンマウント10が製
造されることとなる。
【0031】そこにおいて、内筒金具12としては、押
出鋼管等が用いられる。一方、一体加硫成形品57の製
作に用いられる外筒金具14は、図6に示されているよ
うに、全体として軸直角方向の断面が略おむすび形の外
周形状を有している。即ち、かかる外筒金具14は、そ
の下半周部分30が、目的とする最終形状(図1〜2に
示された形状)と略同じ楕円筒形状を有しており、その
軸方向両端部には、外向フランジ部28と内向フランジ
部32が一体形成されている。しかし、外筒金具14の
上半周部分34は、目的とする最終形状とは大幅に異な
っている。具体的には、この上半周部分34は、全体と
して略山形状の断面とされており、下半周部分30の周
方向両端縁部から斜め内側上方に向かって略直線状に延
びる両側斜辺部58,58と、それら両側斜辺部58,
58の先端部間を滑らかにつなぐ湾曲円弧状の頂部60
から構成されている。特に、本実施形態では、かかる上
半周部分34が、下半周部分30の周方向両端縁部から
それぞれ最終形状の曲率半径:Raよりも小さな曲率半
径:Rbで立ち上がっており、両側斜辺部58,58が
接線方向に直線的に延びていると共に、頂部60が最終
形状の中心点を曲率中心とする曲率半径:Rcの円弧形
状とされている。換言すれば、外筒金具14の上半周部
分34は、その断面形状において、両側斜辺部58,5
8が、最終形状よりも径方向内方に位置してせしめられ
ている一方、頂部60が、最終形状よりも径方向外方に
位置せしめられているのである。そして、このように両
側斜辺部58,58が略直線状とされていることによっ
て、一体加硫成形品57を構成する外筒金具14の上半
周部分34における短軸24方向の半径寸法:rが、最
終形状に比して大きく設定されていると共に、かかる上
半周部分34の周方向の総長が、最終形状と略同じに設
定されている。
【0032】なお、このような形状の外筒金具14は、
例えば、プレス加工によって有利に形成され得る。具体
的には、所定大きさの平板形状の鋼板を用い、深絞り加
工によって、上述の如き略おむすび形断面の周壁部を有
すると共に、開口周円部にフランジ部が形成された有底
筒形状とした後、底部とフランジ部を適当な形状で打ち
抜くことによって、目的とする外筒金具14を有利に製
作することが可能である。
【0033】そして、上述の如き略おむすび形の外筒金
具14を採用したことによって、一体加硫成形品57に
は、内筒金具12を短軸24方向に挟んだ両側に位置す
る第一のスリット44と第二のスリット46が、何れ
も、部分的に潰れたりすることなく、周方向の全体に亘
って十分な幅で形成されている。なお、これら第一及び
第二のスリット44,46は、ゴム弾性体16の成形キ
ャビティにおいて軸方向に延びる中型を設けることによ
って形成され得る。
【0034】ついで、このようにして得られた一体加硫
成形品57に縮径加工を施し、目的とするエンジンマウ
ント10を得るに際しては、外筒金具14の下半周部分
30には殆ど縮径加工を加えることなく、上半周部分3
4の特に短軸24の方向だけに有効な縮径加工を加え
る。具体的には、例えば、図7に示されているように、
目的とする外筒金具14の下半周部分30の外周面形状
に対応した略半割楕円形状の成形面62を有する固定型
としての下型64と、目的とする外筒金具14の上半周
部分34の外周面形状に対応した略半割楕円形状の成形
面66を有する可動型としての上型68を用い、先ず、
下型64の鉛直上方に開口する成形面62に対して、一
体加硫成形品57を、その中心軸が水平方向に延びる状
態で、外筒金具14の下半周部分30を嵌め込んでセッ
トする。その後、外筒金具14の上半周部分34に対し
て、上型68を鉛直上方から被せるようにセットし、こ
の上型68を下型64に対する接近方向に押圧移動せし
めることにより、外筒金具14に対する縮径加工を施
す。これにより、外筒金具14には、その長軸26を挟
んで、下半周部分30側の短軸28方向での縮径率より
も上半周部分34側の短軸28方向での縮径率が十分に
大きく設定される。
【0035】また、下型64と上型68の型割り線(型
合わせ時の当接面)70は、外筒金具14の外周面上
を、長軸26方向の両側部分において軸方向に延びるよ
うに位置せしめられるが、かかる型割り線70は、外筒
金具14の長軸26を周方向一方の側(図7において
は、上型68側)に避けて位置するように設定されてい
る。これにより、縮径加工に際して、外筒金具14の外
周面に型割り線70による段差等が発生した場合でも、
かかる段差等の位置が長軸26から外れて位置するよう
になっている。
【0036】そして、上述の如き縮径操作により、略お
むすび形状とされた外筒金具14の頂部60が内方に押
し潰される一方、両側斜辺部58,58が外方に膨らま
され、その結果、外筒金具14の外周面が、全面に亘っ
て、上下型68,64の成形面66,62に沿って成形
され、目的とする略楕円形状に成形されることとなる。
また、かかる成形により、外筒金具14の頂部60が内
筒金具12側に接近し、それら外筒金具14と内筒金具
12が、径方向緩衝ゴム50とゴム弾性体16の中央部
分40を介して、相互に接触乃至は当接せしめられる。
【0037】なお、縮径操作前における外筒金具14の
下半周部分30は、目的とする形状に完全に一致してい
る必要はなく、縮径加工に際して下型64の成形面62
で目的とする形状が付与され得、且つフランジ部28,
32に問題となる程の変形が生じない範囲内であれば、
目的とする形状よりも大きくても或いは小さくても良
い。その際、縮径操作前における外筒金具14の下半周
部分30が、目的とする形状よりも小さい場合には、長
軸26方向および下半周部分30の短軸24方向での縮
径操作による縮径率が負の値となるが、ゴム弾性体16
に大きな引張応力が発生しない程度であれば、ストッパ
クリアランスの設定等に関して縮径加工による効果を有
効に得ることが出来る。
【0038】上述の如き方法に従って製造されたエンジ
ンマウント10においては、外筒金具14に形成された
フランジ部28,32に対して、縮径による変形が殆ど
及ぼされることがないことから、目的とするフランジ部
28,32が、安定した形状をもって有利に形成され得
る。しかも、外筒金具14に有効な縮径加工を施すこと
により、第一のスリット44の幅を十分に小さく為し
得、以て、装着状態下でも有効なリバウンド方向のスト
ッパクリアランスを容易に設定することが出来るのであ
る。
【0039】さらに、本実施形態では、縮径加工が程さ
れる外筒金具14の上半周部分34が、略山形状とされ
ていることから、ゴム弾性体16の加硫成形時における
第一のスリット44の幅寸法、ひいてはゴム弾性体16
の成形性を有利に確保しつつ、縮径加工に伴う外筒金具
14の周長寸法の変化を抑えることが出来るのであり、
それによって、ゴム弾性体16の特に上半周部分34の
内周面に接着されたゴム層48における内部応力の発生
を軽減し、耐久性の低下を防止することが出来る等とい
った効果もある。
【0040】しかも、本実施形態では、上下形68,6
4の形割り線70,70が、外筒金具14における長軸
26方向線上および短軸24方向線上を避けて設定され
ていることから、外筒金具14における長軸26方向お
よび短軸24方向の外径寸法を高精度に得ることが出来
る。それによって、例えば、ボデー側部材に設けられた
装着孔に対して外筒金具14を圧入固定して組み付ける
場合に、楕円形状の外筒金具14であっても、長軸26
方向と短軸24方向で、外筒金具14を装着孔の内周面
に圧接固定することに基づくエンジンマウント10の装
着固定力を、安定して得ることが出来る等といった利点
がある。
【0041】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる実施形態における具体的な記載によって、何等、限
定的に解釈されるものでない。
【0042】例えば、図8に示されているように、外筒
金具14に縮径加工を施す絞り型を構成する上型68と
して、周方向に2分割された第一及び第二の上型68
a,68bを採用することも可能である。なお、このよ
うに周方向に3分割された絞り型64,68a,68b
を採用する場合でも、それぞれの分割型64,68a,
68bの型割り線70a,b,cは、何れも、外筒金具
14における長軸26方向線上および短軸24方向線上
を避けて設定することが望ましい。なお、図8には、そ
の理解を容易とするために、前記実施形態と同様な構造
とされた部材および部位に対して、それぞれ、前記実施
形態と同一の符号を付しておく。
【0043】また、外筒金具には、軸方向一方の端部だ
けにフランジ部を形成しても良く、その場合には、フラ
ンジ部が形成された軸方向端部を除いて、他方の軸方向
端部から所定長さにわたる部分だけに縮径加工を施すこ
とも可能であり、それによって、フランジ部に対する悪
影響が一層有利に回避され得る。
【0044】さらに、内筒金具と外筒金具を連結するゴ
ム弾性体の形状や構造は何等限定されるものでなく、例
えば、第一のスリット44や第二のスリット46を形成
しないで、内外筒金具12,14の短軸24方向の対向
面間にゴム弾性体16を充填したり、或いは内外筒金具
12,14の長軸26方向の対向面間にスリットを形成
したりすることも可能である。また、内外筒金具12,
14間において、ゴム弾性体16によって壁部の一部が
構成されて内部に水等の非圧縮性流体が封入された流体
室を、一つ若しくはオリフィス通路等を相互に連通して
複数設けることにより、かかる非圧縮性流体の流動作用
等に基づいて防振効果を得ることも可能である。
【0045】加えて、本発明は、自動車エンジンマウン
トの他、ボデーマウントやサスペンションブッシュ等、
各種の筒型マウントに適用され得、自動車以外の各種装
置に用いられる筒型マウントにも、同様に適用可能であ
る。
【0046】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
方法に従えば、フランジ部を備えた外筒金具に対して、
フランジ部の変形を回避しつつ、有効な縮径加工を加え
ることが出来るのであり、縮径加工によるストッパクリ
アランスやばね特性の調節、耐久性の向上等が可能とさ
れると共に、目的とする略楕円形状の筒型マウントを優
れた寸法精度で安定して製造することが出来る。
【0048】また、本発明に従う構造とされた筒型マウ
ントにおいては、スリットの外周側に位置する外筒金具
の半周部分だけが縮径されていることにより、外筒金具
の残りの半周部分に形成されたフランジ部における寸法
精度が有利に確保されるのであり、また、軸部材を外筒
金具に対して短軸方向に相対変位せしめる初期荷重が及
ぼされる場合でも、スリットによってゴム弾性体の引張
応力が軽減されて優れた耐久性が確保されると共に、リ
バウンド方向のストッパクリアランスを構成するスリッ
ト幅が、外筒金具の縮径加工で十分に小さく設定される
ことから、初期荷重の入力状況下でも、リバウンド方向
で有効なストッパ機能が発揮され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのエンジンマウント
を示す軸方向端面図であって、図2における左側面に相
当する図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示されたエンジンマウントを製造するた
めの中間成形品である一体加硫成形品を示す軸方向端面
図であって、図4における左側面に相当する図である。
【図4】図3におけるIV−IV断面図である。
【図5】図4における右側面図である。
【図6】図1に示された一体加硫成形品を構成する外筒
金具を示す、図5に対応する軸方向端面図である。
【図7】図1に示されたエンジンマウントの一製造工程
である縮径加工を示す説明図である。
【図8】図1に示されたエンジンマウントに対する縮径
加工の別の具体例を示す、図7に対応した説明図であ
る。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 内筒金具 14 外筒金具 16 ゴム弾性体 24 短軸 26 長軸 28 外向フランジ部 30 下半周部分 32 内向フランジ部 34 上半周部分 56 一体加硫成形品

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部材の外周側に離間して略楕円筒形状
    の外筒金具を配し、それら軸部材と外筒金具をゴム弾性
    体で連結すると共に、該外筒金具の少なくとも一方の開
    口端に径方向に延びるフランジ部を一体形成した筒形マ
    ウントの製造方法であって、 前記外筒金具における長軸方向に延びる第一の径方向線
    を挟んで一方の側に位置する半周部分に、前記フランジ
    部を半周以下の周方向長さで設ける一方、該外筒金具と
    前記軸部材を前記ゴム弾性体で連結せしめた後、該外筒
    金具に縮径加工を施すに際し、前記第一の径方向線に直
    交して前記フランジ部と反対側に延びる半径方向におけ
    る縮径率を、該第一の径方向線上での縮径率および該第
    一の径方向線に直交して前記フランジ部側に延びる半径
    方向の縮径率よりも大きくして目的とする略楕円形状を
    得ることを特徴とする筒形マウントの製造方法
  2. 【請求項2】 前記縮径加工の前において、前記外筒金
    具における前記第一の径方向線を挟んで前記フランジ部
    側に位置する半周部分を、略楕円形状とする一方、該外
    筒金具における該第一の径方向線を挟んで該フランジ部
    と反対側に位置する半周部分を、略山形状とする請求項
    1に記載の筒形マウントの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記縮径加工の前において、前記第一の
    径方向線に直交して前記フランジ部と反対側に延びる半
    径方向で対向位置する前記軸部材と前記外筒金具の間
    に、前記ゴム弾性体を軸方向に貫通して延びるスリット
    を形成し、かかる縮径加工によって、該スリットを挟ん
    で対向位置せしめられた該軸部材側と該外筒金具側を、
    互いに当接せしめる請求項1又は2に記載の筒形マウン
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記軸部材を、前記外筒金具に対して、
    該外筒金具における前記第一の径方向線よりも前記フラ
    ンジ部と反対側に偏心位置せしめると共に、前記ゴム弾
    性体を、該軸部材から該外筒金具における該フランジ部
    側に向かって、該外筒金具の長軸方向両側に次第に広が
    りつつ延びる一対の脚部からなる略V字形の断面形状を
    もって形成する請求項1乃至3の何れか1項に記載の筒
    形マウントの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記外筒金具における前記第一の径方向
    線を挟んで前記フランジ部側に位置する略半周部分の外
    周面に対して重ね合わされる成形面を備えた一体構造の
    固定型と、該固定型に対して接近方向に変位せしめられ
    ることにより、該外筒金具における該第一の径方向線を
    挟んで該フランジ部と反対側の半周部分の外周面に対し
    て重ね合わされる成形面を備えた単一若しくは複数の可
    動型からなる絞り型を用いて、前記外筒金具に対する縮
    径加工を施す請求項1乃至4の何れか1項に記載の筒形
    マウントの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記外筒金具の外周面に対して、周方向
    で複数に分割された絞り型を圧接させて、該外筒金具に
    対する縮径加工を施すに際し、それら複数の分割絞り型
    における型割り線を、何れも、前記外筒金具における長
    軸方向線および短軸方向線上を周方向に避けて設定する
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の筒形マウントの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 軸部材と、該軸部材の外周側に離間して
    配された略楕円筒形状の外筒金具を、ゴム弾性体で連結
    すると共に、該外筒金具の少なくとも一方の開口端に径
    方向に延びるフランジ部を一体形成した筒形マウントに
    おいて、 前記フランジ部が、前記外筒金具において長軸方向に延
    びる第一の径方向線を挟んで一方の側に位置する半周部
    分に対して、半周以下の周方向長さで設けられている一
    方、該第一の径方向線に直交して該フランジ部と反対側
    に延びる半径方向で対向位置する前記軸部材と前記外筒
    金具の間に、前記ゴム弾性体を軸方向に貫通して延びる
    スリットが形成されており、且つ、かかる外筒金具が、
    実質的に該第一の径方向に直交して該フランジ部と反対
    側に位置する半周部分だけで縮径加工されることによ
    り、該スリットを挟んで対向位置せしめられた該軸部材
    側と該外筒金具側が、互いに当接せしめられていること
    を特徴とする筒形マウント。
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