JP5364028B2 - 防振装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、防振装置の製造方法に関し、特に、製造コストを抑制しつつ、ストッパ部材を形成することができる防振装置の製造方法に関するものである。
エンジンなどの振動発生体を車体に支持する防振装置として、筒状の内筒部材と、その内筒部材の外周側に間隔を隔てて配置される筒状の外筒部材と、内筒部材を挟んで位置し内筒部材および外筒部材の間を連結すると共にV字状に配設されゴム状弾性体から構成される一対の防振脚部と、を備えた防振装置が知られている(特許文献1)。
このような防振装置では、一対の防振脚部が加硫成形後に熱収縮すると、その熱収縮の影響により内筒部材が引っ張られて一方側へ移動し、その分、内筒部材の他方側におけるクリアランスが拡大する(すぐり部が広くなる)。この場合、熱収縮の移動分を見越して、内筒部材をクリアランスが縮小する方向(即ち、すぐり部が狭くなる方向)へ予め偏移させた状態で、加硫成形することも考えられるが、すぐり部を形成する加硫金型の厚みが薄くなり、強度面から限界があるため、内筒部材の位置を偏移させるだけで適正なクリアランスを確保することは困難であった。
そこで、従来の防振装置では、内筒部材の外周面にバルジ(突出部)を形成、或いは、外筒部材の内周側にスペーサ金具を配設し、これらバルジやスペーサ金具をストッパ部材として利用することで、内筒部材が熱収縮で移動しても、適正なクリアランスを確保して、内筒部材および外筒部材の相対変位を所定範囲内に規制できるように構成していた。
特開2001−173710号公報(図1など)
しかしながら、上述した従来の防振装置では、内筒部材にバルジを形成することやスペーサ金具を別途配設することが必要であり、その分、バルジの形成やスペーサ金具の配設に伴う工数が増加するため、ストッパ部材の形成に製造コストが嵩むという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、製造コストを抑制しつつ、ストッパ部材を形成することができる防振装置の製造方法を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の防振装置の製造方法によれば、加硫工程において、加硫金型のキャビティ内に内筒部材および外筒部材が設置された後、その加硫金型のキャビティ内へゴム状弾性体が注入され加硫成形されることで、内筒部材の外周面と外筒部材の内周面との間が一対の防振脚部によって連結された加硫成形体が成形される。加硫成形体は、次いで、絞り工程に移行され、放射状をなすように周方向に並設された複数のダイス片を有する絞り金型に設置される。その後、複数のダイス片が加硫成形体の径方向内方へ向けて変位され、加硫成形体の外筒部材に絞り加工が施されることで、加硫成形体の外筒部材の外周面が複数のダイス片の内周面によって径方向内方へ向けて押圧される。
この場合、外筒部材は、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円弧状に形成される一又は複数の円弧壁部と、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が直線状に形成される一又は複数の直線壁部とを備え、加硫工程は、一対の防振脚部が外筒部材の直線壁部を挟んだ状態で円弧壁部にそれぞれ連結された加硫成形体を成形するので、絞り工程において、外筒部材の円弧壁部および直線壁部をダイス片の内周面によって押圧しつつ径方向内方へ向けて変位させると、円弧壁部が縮径されると共に、その円弧壁部に両端側が連結された直線壁部が円弧壁部によって両端側から圧縮される。直線壁部の外周面はダイス片の内周面に当接されて変位が規制されているので、複数のダイス片が加硫成形体の径方向内方へ向けて更に変位されることで、円弧壁部によって両端側から圧縮されると共にダイス片によって外周面側への変位が規制された直線壁部の一部を径方向内方へ向けて膨出させることができる。その結果、かかる直線壁部の内周面側に膨出した部分によりストッパ部材を形成することができる。
これにより、一対の防振脚部の熱収縮の影響により、内筒部材の位置が移動して、クリアランスが拡大する(すぐり部が広くなる)場合であっても、絞り工程において、ストッパ部材を形成することができるので、適正なクリアランスを確保して、内筒部材および外筒部材の相対変位を所定範囲内に規制できる。また、外筒部材に絞り加工を施すことでストッパ部材を形成することができ、従来品のように、バルジの形成やスペーサ金具の配設が不要なので、製造コストを抑制しつつ、ストッパ部材を形成することができるという効果がある。
なお、内筒部材と外筒部材とを防振脚部で連結する防振装置では、加硫成形後の熱収縮により防振脚部の内部に生じた引張応力を緩和させるために、外筒部材の絞り加工を行う。そのため、請求項1では、かかる引張応力を緩和させるための絞り加工と、上述したストッパ部材を形成するための絞り加工とを兼用することができる。即ち、ストッパ部材を形成するための追加の工程は不要であり、工数の増加を抑制できるため、この点においても、製造コストの低減を図ることができる。
また、請求項1によれば、外筒部材の円弧壁部および直線壁部の外周面をダイス片の内周面に密着させた状態を維持しつつ、円弧壁部の縮径と直線壁部へのストッパ部材の形成とを行うことができるので、円弧壁部の形状をダイス片の内周形状に沿った形状として、相手部材への圧入荷重を確保することができる防振装置を製造することができるという効果がある。即ち、外筒部材の直線壁部に対し、その外周面からストッパ部材の形状に対応する凸状のダイス片を押圧することで、ストッパ部材を形成することもできるが、この製造方法では、直線壁部の変形に円弧壁部が引っ張られて、円弧壁部の円弧形状(R形状)にだれが生じるため、製造された防振装置は圧入荷重が小さくなる。これに対し、請求項1では、上述した通り、円弧壁部の円弧形状をダイス片の内周面の形状に沿った形状とすることができるので、圧入荷重を確保できる防振装置を製造することができる。
請求項2記載の防振装置の製造方法によれば、請求項1記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、外筒部材は、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状において、直線壁部の長さが円弧壁部の周長の半分の長さよりも短くされているので、絞り工程において、円弧壁部の長さを確保して、直線壁部を両端側から十分に圧縮することができるので、ストッパ部材としての膨出部を確実に形成することができると共に、直線壁部の長さが過大となり、その変形が不規則になることを抑制することができるという効果がある。
請求項3記載の防振装置の製造方法によれば、請求項1又は2に記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、外筒部材は、一の円弧壁部の周方向端部に一の直線壁部の両端部が連結され、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形の一部を弦により分断した形状に形成されているので、絞り工程において、円弧壁部の長さを確保して、直線壁部を両端側から十分に圧縮することができ、ストッパ部材を確実に形成することができると共に、円弧壁部全体が円形をなすことで、円弧壁部の形状をダイス片の内周形状に沿った形状とし易くして、圧入荷重を確実に確保できる防振装置を製造することができるという効果がある。
請求項4記載の防振装置の製造方法によれば、請求項1から3のいずれかに記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、絞り工程は、複数のダイス片の内の少なくとも一のダイス片の内周面が、直線壁部の外周面と円弧壁部の外周面との両面に当接されるように形成された絞り金型を使用して、加硫成形体の外筒部材に絞り加工を施すので、直線壁部と円弧壁部とが連結される部分(境界)の外周面もダイス片の内周面で支持する(径方向内方へ押圧する)ことができる。よって、円弧壁部の変位や円弧壁部からの荷重を、ダイス片間の間隙で阻害されることを抑制しつつ、直線壁部へ安定して伝達させることができるので、直線壁部の変形が不規則になることを抑制することができるという効果がある。その結果、ストッパ部材を確実に形成することができる。
(a)は、本発明の第1実施の形態における防振装置の上面図であり、(b)は、図1(a)のIb−Ib線における防振装置の断面図である。 (a)は、外筒部材の上面図であり、(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における外筒部材の断面図である。 (a)は、加硫成形体の上面図であり、(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における加硫成形体の断面図である。 絞り加工を施す前の状態における絞り金型の上面図である。 絞り加工を施した後の状態における絞り金型の上面図である。 (a)は、本発明の第2実施の形態における防振装置の上面図であり、(b)は、図6(a)のVIb−VIb線における防振装置の断面図である。 (a)は、外筒部材の上面図であり、(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb線における外筒部材の断面図である。 絞り加工を施す前の状態における絞り金型の上面図である。 絞り加工を施した後の状態における絞り金型の上面図である。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して防振装置100の全体構成について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施の形態における防振装置100の上面図であり、図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線における防振装置100の断面図である。なお、図1では、理解を容易とするために、各構成の形状を模式的に図示している。
防振装置100は、エンジンなどの振動発生体を車体に支持するためのものであり、筒状に形成される内筒部材10と、その内筒部材10の外周側に配設されると共に筒状に形成される外筒部材20と、内筒部材10の外周面と外筒部材20の内周面とを連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振部材30とを備えている。
内筒部材10は、鉄鋼材料から軸心Oを有する円筒状に形成され、外筒部材20の中心から上方(図1(a)上側)へオフセットされた位置に配置されている。なお、内筒部材10は、その内周側に挿通されるボルト(図示せず)により振動発生体側の部材に締結固定される。
外筒部材20は、鉄鋼材料から断面長円形の円筒状に形成され、その内周面の対向する2箇所からストッパ部21が内筒部材10へ向けて突設されている。ストッパ部21は、内筒部材10と外筒部材20との間のクリアランスを調整して、それら両部材10,20の相対変位を所定範囲内に規制するための部位である。なお、外筒部材20は、車体側の部材であるブラケット部材(図示せず)の圧入孔に圧入固定される。
防振部材30は、一端側が内筒部材10の外周面に接続されると共に他端側が外筒部材の内周面に接続される一対の防振脚部31と、外筒部材20の内周面から内筒部材10へ向けて突設される下方突部32と、外筒部材20の内周面を被覆する膜部33とを備えている。
一対の防振脚部31は、内筒部材10に接続される一端側が互いに連結されており、これにより、内筒部材10は、外周面が全周にわたって防振脚部31の一端側によって覆われている。一対の防振脚部31は、内筒部材10との接続部(一端側)から外筒部材20の内周面へ向けて軸心方向視において末広がり状に延設され、その延設先端である他端側が、外筒部材20の長軸よりも若干下方(図1(a)下側)にずれた位置において、外筒部材20の内周面に接続されている。
下方突部32は、軸心方向視において、内筒部材10側に上底を有する台形形状に形成されている。膜部33は、外筒部材20の内周面であって、一対の防振脚部31及び下方突部32が連結される部位を除く領域に配設されている。膜部33は、絞り加工が施される前の外筒部材20(図2参照)の板厚と同等かそれ以下の厚みを有する膜状に形成されている。これにより、後述する絞り工程において、ストッパ部21の形成が妨げられることを抑制できる。なお、防振基体30には、一対のすぐり部34,35が軸心方向に貫通形成されている。
次いで、図2を参照して、外筒部材20の詳細構成について説明する。図2(a)は、外筒部材20の上面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における外筒部材20の断面図である。なお、図2に示す外筒部材20は、絞り工程により絞り加工が施される前の状態が図示されている。
図2に示すように、外筒部材20は、鉄鋼材料から筒状に形成される部材であり、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が、その軸心方向(図2(a)紙面垂直方向)に沿って同じ形状に形成されている。具体的には、外筒部材20の軸心に垂直な断面形状は、2つの半円を対向する2本の直線で接続した長円形状に形成されている。
即ち、外筒部材20は、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が中心角90度の半円形状に形成される2つの円弧壁部20aと、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が直線状に形成され平行に対向配置される2つの直線壁部20bとを備える。
このように、本実施の形態では、外筒部材20が長円形状に形成されているので、円弧壁部20aと直線壁部20bとの間に、円弧壁部20aと半径が異なる円弧状の部分を介設しなくても、両壁部20a,20bを滑らかに接続できる。これにより、加硫工程において加硫金型に要求される寸法精度を緩くすることができるので、製造コストの削減を図ることができる。また、外筒部材20が単純な形状となることで、絞り工程における絞り加工を安定して行うことができる。
ここで、外筒部材20は、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状において、直線壁部20bの長さを、円弧壁部20aの周長の半分(1/2)の長さよりも短く、かつ、円弧壁部20aの周長の1/8の長さよりも長くすることが好ましい。周長の半分よりも短くすることで、後述する絞り工程において、円弧壁部20aの長さ(周長)を確保して、直線壁部20bを両端側から十分に圧縮することができ、ストッパ部21(図1参照)としての膨出部を確実に形成することができると共に、直線壁部20bの長さが過大となり、その変形が不規則になることを抑制することができるからである。一方、周長の1/8よりも長くすることで、絞り工程において、円弧壁部20aにより直線壁部20bを両端側から圧縮して、ストッパ部21としての膨出部を形成する際に、直線壁部20bの長さが不足して、直線壁部20bの変形(膨出)に円弧壁部20aが引っ張られることで、円弧壁部20aの円弧形状(R形状)にだれが生じ、圧入荷重が小さくなることを抑制することができるからである。
次いで、図3から図5を参照して、防振装置100の製造方法について説明する。防振装置100の製造は、まず、加硫工程を行い、加硫成形体A1を成形した後、絞り工程に移行して、加硫成形体A1に絞り加工を行うことで行われる。
まず、図3を参照して、加硫工程について説明する。図3(a)は、加硫成形体A1の上面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における加硫成形体A1の断面図である。
加硫工程では、まず、加硫金型(図示せず)の下型に内筒部材10及び外側部材20をセットし、次いで、上型を下降移動させて、型締めする。これにより、ゴム状弾性体を加硫するための加硫空間であるキャビティが形成されるので、注入孔からゴム状弾性体を注入することで、キャビティ内にゴム状弾性体を充填する。そして、加硫金型を加圧・加熱した状態で所定時間保持することで、ゴム状弾性体(防振脚部31、下方突部32及び膜部33)が加硫され、加硫成形体A1が成形される。
ここで、加硫成形体A1は、一対の防振脚部31の一端側が内筒部材20の外周面に加硫接着されると共に、他端側(根元側)が外筒部材20の互いに対向する円弧壁部20aの内周面にそれぞれ加硫接着される。また、一対の防振脚部31が末広がり形状に形成されることで、内筒部材10は、一方の直線壁部20b側に近接して配置される。
なお、加硫工程後には、一対の防振脚部31の熱収縮の影響により、内筒部材10の位置が移動して、上側(図3(a)上側)の直線壁部20bと内筒部材10との間のクリアランスが拡大する(すぐり部34が広くなる)。
次いで、図4及び図5を参照して、絞り工程について説明する。図4及び図5は、絞り金型M1の上面図であり、図4では絞り加工が施される前の状態が、図5では絞り加工が施された後の状態が、それぞれ図示されている。なお、図4及び図5では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、絞り金型M1が二点鎖線を用いて模式的に図示されている。
絞り金型M1は、加硫成形体A1の外筒部材20に絞り加工を施すための装置であり、環状のダイスと、その環状のダイスを外周側から保持して案内する環状のホルダとを備える。ダイスは、周方向に複数のダイス片M1a,M1bに分割されると共に外周面にテーパ面が形成され、ホルダは、ダイスのテーパ面に対応するテーパ面が内周に形成されている。
絞り加工は、プレス装置の台上に設置されたホルダにダイスを保持させ、図4に示すように、加硫成形体A1をダイスの内周側にセットした後、プレス装置の加圧力により、ダイスをホルダに対して相対移動させる。かかる相対移動により、各ダイス片M1a,M1bは、その外周面のテーパ面がホルダの内周面のテーパ面によって案内されることで、加硫成形体A1の径方向内方へ向けて互いに接近するように移動され、ダイスの径寸法が小さくなる。その結果、図5に示すように、加硫成形体A1の外筒部材20に絞り加工を施す。
なお、各ダイス片M1a,M1bには係合部が形成されると共に、その係合部に係合されるガイド部がホルダに形成されており、これら係合部およびガイド部の係合により、各ダイス片M1a,M1bは、径方向のみへ直線的に移動するように構成されている。また、ダイス(各ダイス片M1a,M1b)とホルダとに形成されるテーパ面のテーパ角度は、各ダイス片M1a,M1bがそれぞれ同じ速度で径方向内方へ向けて移動する角度に設定されている。
ここで、ダイスは、8個のダイス片M1aと、2個のダイス片M1bとを備え、これららが放射状に配置されている。8個のダイス片M1aは、その内周面を外筒部材20の円弧壁部20a(図3参照)における外周面に当接させ、かかる円弧壁部20aを径方向内方へ押圧することで、円弧壁部20aを縮径させるための部材であり、各ダイス片M1aの内周面は、縮径後の外筒部材20(即ち、防振装置100における外筒部材20)の外周面に対応する半径の円弧状に形成されている。
一方、ダイス片M1bは、その内周面を外筒部材20の直線壁部20b(図3参照)における外周面に主に当接させ、かかる直線壁部20bを径方向内方へ押圧する部材であり、各ダイス片M1aの内周面は、外筒部材20の直線壁部20bの外周面と円弧壁部20aの外周面との両面に当接される周方向長さ(図4左右方向長さ)を有して形成されている。なお、各ダイス片M1aの内周面は、縮径後の外筒部材20(即ち、防振装置100における外筒部材20)の外周面に対応する形状に形成されている。即ち、ダイス片M1bの内周面は、直線壁部20bの外周面に対応して平坦面状に形成される領域と、その領域の両側(図4左右側)に位置し円弧壁部20aの外周面に対応して円弧状の湾曲面に形成される一対の領域とを備える。
加硫工程において成形された加硫成形体A1は、次いで、絞り工程に移行され、図4に示すように、放射状をなすように周方向に並設された複数のダイス片M1a,M1bの内周面側にセットされる。そして、上述したように、プレス装置の加圧力により、各ダイス片M1a,M1bが加硫成形体A1の径方向内方へ向けて変位されることで、加硫成形体A1の外筒部材20の外周面が各ダイス片M1a,M1bの内周面によって径方向内方へ向けて押圧される。
これにより、外筒部材20は、ダイス片M1aの内周面に押圧された円弧壁部20aが縮径されると共に、その円弧壁部20aに両端側(図4左右両側)が連結された直線壁部20bが円弧壁部20aによって両端側から圧縮される(即ち、軸心に垂直な断面形状における直線壁部20bの直線の長さが短くなる方向へ荷重を受ける)。
直線壁部20bの外周面はダイス片M1bの内周面に当接されてその変位が規制されているので、各ダイス片M1a,M1bが加硫成形体A1の径方向内方へ向けて更に変位されると、円弧壁部20aによって両端側から圧縮されると共にダイス片M1bによって外周面側への変位が規制された直線壁部20bは、塑性変形のための逃げ場が失われ、その一部を径方向内方へ向けて膨出させる。その結果、図5に示すように、直線壁部20bの内周面側に膨出して形成された部分によりストッパ部21が形成される。
以上のように、絞り工程において、ストッパ部21を形成することができるので、一対の防振脚部31の熱収縮の影響により、内筒部10の位置が下方(図3下方)へ移動して、クリアランスが拡大した(すぐり部34が広くなった)場合であっても、ストッパ部21の形成により、適正なクリアランスを確保して、内筒部材10および外筒部材20の相対変位を所定範囲内に規制できる。
また、外筒部材20に絞り加工を施すことでストッパ部21を形成することができ、従来品のように、バルジの形成やスペーサ金具の配設が不要なので、製造コストを抑制しつつ、ストッパ部21を形成することができる。なお、内筒部材10と外筒部材20とを防振脚部31で連結する防振装置100では、加硫成形後の熱収縮により防振脚部31の内部に生じた引張応力を緩和させるために、外筒部材20の絞り加工を行う必要がある。そのため、本実施の形態では、かかる引張応力を緩和させるための絞り加工と、ストッパ部21を形成するための絞り加工とを兼用することができる。即ち、ストッパ部21を形成するための追加の工程は不要であり、工数の増加を抑制できるため、この点においても、製造コストの低減を図ることができる。
また、外筒部材20の円弧壁部20a及び直線壁部20bの外周面をダイス片M1a,M1bの内周面に密着させた状態を維持しつつ、円弧壁部20aの縮径と直線壁部20bへのストッパ部21の形成とを行うことができるので、円弧壁部20aの形状をダイス片M1aの内周形状に沿った形状に形成でき、ブラケット部材(図示せず)への圧入荷重を確保することができる。
即ち、加硫成形体A1における外筒部材20の直線壁部20bに対し、その外周面からストッパ部21の形状に対応する凸状のダイス片を押圧することで、ストッパ部21を形成することもできるが、この製造方法では、直線壁部20bの変形に円弧壁部20aが引っ張られて、円弧壁部20aの円弧形状(R形状)にだれが生じるため、圧入荷重が小さくなる。凸状のダイス片で押圧する際に、直線壁部20bの内周面側を治具で保持したとしても、膜部33の弾性変形により、円弧壁部20aのだれは避けられない。一方、加硫工程前に外筒部材20にストッパ部21を形成すると、加硫工程でのシール性を確保するために、加硫金型に高い寸法精度が必要となり、製造コストが嵩む。これに対し、上述したように、本実施の形態では、円弧壁部20aの円弧形状をダイス片M1aの内周面の形状に沿った形状とすることができるので、圧入荷重を確保できる防振装置100を製造することができる。
なお、ダイス片M1bは、直線壁部20bの外周面だけでなく円弧壁部20aの外周面にも内周面の一部が当接されるように形成されているので、これら直線壁部20bの外周面と円弧壁部20aの外周面との両面を1のダイス片M1bの内周面で支持する(径方向内方へ押圧する)ことができる。よって、円弧壁部20aの変位や円弧壁部20aからの荷重を、ダイス片M1aとダイス片M1bとの間の間隙で阻害されることなく、直線壁部20bへ安定して伝達させることができるので、直線壁部20bの変形が不規則になることを抑制することができる。その結果、ストッパ部21を確実に形成することができる。
次いで、図6から図9を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、外筒部材20の絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が長円形状に形成される場合を説明したが、第2実施の形態における外筒部材220は、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形の一部を弦により分断した形状に形成されている。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図6(a)は、本発明の第2実施の形態における防振装置200の上面図であり、図6(b)は、図6(a)のVIb−VIb線における防振装置200の断面図である。なお、図6では、理解を容易とするために、各構成の形状を模式的に図示している。
外筒部材220は、鉄鋼材料から円筒状に形成され、その内周面の1箇所からストッパ部221が内筒部材10へ向けて突設されている。ストッパ部221は、第1実施の形態の場合と同様に、内筒部材10と外筒部材20との間のクリアランスを調整して、それら両部材10,20の相対変位を所定範囲内に規制するための部位である。なお、外筒部材220は、車体側の部材であるブラケット部材(図示せず)の圧入孔に圧入固定される。また、外筒部材220の絞り加工が施される前の板厚は、膜部33と同等かそれ以上の厚み寸法に設定されている。
次いで、図7を参照して、外筒部材220の詳細構成について説明する。図7(a)は、外筒部材220の上面図であり、図7(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb線における外筒部材220の断面図である。なお、図7に示す外筒部材220は、絞り工程により絞り加工が施される前の状態が図示されている。また、円弧壁部20bの延長線が二点鎖線を用いて模式的に図示されている。
図7に示すように、外筒部材220は、鉄鋼材料から筒状に形成される部材であり、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が、その軸心方向(図7(a)紙面垂直方向)に沿って同じ形状に形成されている。具体的には、外筒部材20の軸心に垂直な断面形状は、円形の一部を弦により分断した形状に形成されている。
即ち、外筒部材20は、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が略円形に形成される円弧壁部220aと、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が直線状に形成され円弧壁部220aの一部を分断する直線壁部220bとを備える。なお、円弧壁部220aと直線壁部220aとの間には、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円弧壁部220aよりも小径の円弧状に形成されると共に円弧壁部220a及び直線壁部220bに内接される接続壁部220cが配設されている。
ここで、外筒部材220は、絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状において、直線壁部220bの長さを、円弧壁部220a及び接続壁部220cの周長の1/3の長さよりも短く、かつ、円弧壁部20a及び接続壁部220cの周長の1/16の長さよりも長くすることが好ましい。周長の1/3よりも短くすることで、絞り工程において、円弧壁部220aの長さ(周長)を確保して、直線壁部220bを両端側から十分に圧縮することができ、ストッパ部221(図6参照)としての膨出部を確実に形成することができると共に、直線壁部220bの長さが過大となり、その変形が不規則になることを抑制することができるからである。一方、周長の1/16よりも長くすることで、絞り工程において、円弧壁部220aにより直線壁部220bを両端側から圧縮して、ストッパ部221としての膨出部を形成する際に、直線壁部220bの長さが不足して、直線壁部220bの変形(膨出)に円弧壁部220aが引っ張られることで、円弧壁部220aの円弧形状(R形状)にだれが生じ、圧入荷重が小さくなることを抑制することができるからである。なお、接続壁部220cの半径は、円弧壁部220aの半径よりも十分に小さな変形(例えば、1/5〜1/20の半径)とされている。
次いで、図8及び図9を参照して、防振装置200の製造方法について説明する。防振装置200の製造は、第1実施の形態の場合と同様に、加硫工程により加硫成形体A2を成形した後、絞り工程に移行して、加硫成形体A2に絞り加工を行うことで行われる。なお、加硫工程およびその加硫工程により成形される加硫成形体A2については、第1実施の形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。
図8及び図9は、絞り金型M2の上面図であり、図8では絞り加工が施される前の状態が、図9では絞り加工が施された後の状態が、それぞれ図示されている。なお、図8及び図9では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、絞り金型M2が二点鎖線を用いて模式的に図示されている。
絞り金型M2は、加硫成形体A2の外筒部材220に絞り加工を施すための装置であり、第1実施の形態の場合と同様に、環状のダイスと、その環状のダイスを外周側から保持して案内する環状のホルダとを備える。ダイスは、周方向に複数のダイス片M2a,M2bに分割されると共に外周面にテーパ面が形成され、ホルダは、ダイスのテーパ面に対応するテーパ面が内周に形成されている。
なお、図8に示すように、加硫成形体A2をダイスの内周側にセットした後、図9に示すように、加硫成形体A2の外筒部材220に絞り加工を施す方法および絞り金型M2の構成については、第1実施の形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。また、各ダイス片M2a,M2bが径方向のみへ直線的に移動する構成、及び、各ダイス片M2a,M2bがそれぞれ同じ速度で移動する構成についても、第1実施の形態の場合と同様であるので、その説明は省略する。
ここで、第2実施の形態では、ダイスが、9個のダイス片M2aと、1個のダイス片M2bとを備え、これららが放射状に配置されている。9個のダイス片M2aは、その内周面を外筒部材220の円弧壁部220a(図7参照)における外周面に当接させ、かかる円弧壁部220aを径方向内方へ押圧することで、円弧壁部220aを縮径させるための部材であり、各ダイス片M2aの内周面は、縮径後の外筒部材220(即ち、防振装置200における外筒部材220)の外周面に対応する半径の円弧状に形成されている。
一方、ダイス片M2bは、その内周面を外筒部材220の直線壁部220b(図7参照)における外周面に主に当接させ、かかる直線壁部220bを径方向内方へ押圧する部材であり、各ダイス片M2aの内周面は、外筒部材220の直線壁部220bの外周面と接続壁部220cの外周面との両面に当接される周方向長さ(図8左右方向長さ)を有して形成されている。なお、各ダイス片M2aの内周面は、縮径後の外筒部材220(即ち、防振装置200における外筒部材220)の外周面に対応する形状に形成されている。即ち、ダイス片M2bの内周面は、直線壁部220bの外周面に対応して平坦面状に形成される領域と、その領域の両側(図7左右側)に位置し接続壁部220cの外周面に対応して円弧状の湾曲面に形成される一対の領域とを備える。
加硫工程において成形されたた加硫成形体A2は、絞り工程に移行され、図8に示すように、放射状をなすように周方向に並設された複数のダイス片M2a,M2bの内周面側にセットされる。そして、第1実施の形態の場合と同様に、プレス装置の加圧力により、各ダイス片M2a,M2bが加硫成形体A2の径方向内方へ向けて変位されることで、加硫成形体A2の外筒部材220の外周面が各ダイス片M2a,M2bの内周面によって径方向内方へ向けて押圧される。
これにより、外筒部材220は、ダイス片M2aの内周面に押圧された円弧壁部220aが縮径されると共に、その円弧壁部220aに両端側(図7左右両側)が接続壁部220cを介して連結された直線壁部220bが円弧壁部220a及び接続壁部220cによって両端側から圧縮される(即ち、軸心に垂直な断面形状における直線壁部220bの直線の長さが短くなる方向へ荷重を受ける)。なお、この場合、接続壁部220cもダイス片M2bの内周面に押圧され縮径される。
直線壁部220bの外周面はダイス片M2bの内周面に当接されてその変位が規制されているので、各ダイス片M2a,M2bが加硫成形体A2の径方向内方へ向けて更に変位されると、円弧壁部220aによって両端側から接続壁部220cを介して圧縮されると共にダイス片M2bによって外周面側への変位が規制された直線壁部220bは、塑性変形のための逃げ場が失われ、その一部を径方向内方へ向けて膨出させる。その結果、図9に示すように、直線壁部220bの内周面側に膨出して形成された部分によりストッパ部221が形成される。
以上のように、絞り工程において、ストッパ部221を形成することができるので、第1実施の形態の場合と同様に、一対の防振脚部31の熱収縮の影響により、クリアランスが拡大した(すぐり部34が広くなった)場合であっても、ストッパ部221の形成により、適正なクリアランスを確保して、内筒部材10および外筒部材220の相対変位を所定範囲内に規制できる。
また、外筒部材220に絞り加工を施すことでストッパ部221を形成することができるので、第1実施の形態の場合と同様に、製造コストを抑制しつつ、ストッパ部221を形成することができる。また、引張応力を緩和させるための絞り加工と、ストッパ部221を形成するための絞り加工とを兼用して、製造コストの低減を図ることができる点についても第1実施の形態の場合と同様である。
また、外筒部材220の円弧壁部220aの外周面、直線壁部220bの外周面および接続壁部220cの外周面をダイス片M2a,M2bの内周面に密着させた状態を維持しつつ、円弧壁部220a及び接続壁部220cの縮径と直線壁部220bへのストッパ部221の形成とを行うことができるので、第1実施の形態の場合と同様に、円弧壁部220a及び接続壁部220cの形状をダイス片M2a,M1aの内周形状に沿った形状に形成でき、ブラケット部材(図示せず)への圧入荷重を確保することができる。
なお、ダイス片M2bは、直線壁部220bの外周面だけでなく接続壁部220cの外周面にも内周面の一部が当接されるように形成されているので、これら直線壁部220bの外周面と接続壁部220cの外周面との両面を1のダイス片M2bの内周面で支持する(径方向内方へ押圧する)ことができる。よって、円弧壁部220a及び接続壁部220cの変位や円弧壁部220a及び接続壁部220cからの荷重を、第1実施の形態の場合と同様に、ダイス片M2aとダイス片M2bとの間の間隙で阻害されることなく、直線壁部220bへ安定して伝達させることができるので、直線壁部220bの変形が不規則になることを抑制することができる。その結果、ストッパ部221を確実に形成することができる。
また、本実施の形態では、外筒部材220の絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が、円形の一部を弦により分断した形状に形成されているので(図7参照)、絞り工程において、円弧壁部220aの長さを確保して、直線壁部220bを両端側から十分に圧縮することができるので、ストッパ部材221を確実に形成することができると共に、円弧壁部220a全体が円形をなすことで、円弧壁部220aの形状をダイス片M2aの内周形状に沿った形状とし易くして、ブラケット部材(図示せず)への圧入荷重を確実に確保できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。また、上記各実施の形態で説明した各構成の一部または全部を他の実施の形態に適用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、外筒部材20,220の外周面の全体が軸心に沿って平行に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、外周面の一部がテーパ形状に形成されていても良い。この場合、絞り工程においては、外筒部材20の外周面の軸心に平行な部分のみに絞り加工を施しても良く、或いは、軸心に平行な部分に加え、テーパ形状に形成された部分にも上記各実施の形態の場合と同様の絞り加工を施しても良い。
上記各実施の形態では、一対の防振脚部31が内筒部材10から外筒部材20,220へ向けて末広がり形状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の形状とすることは当然可能である。例えば、一対の防振脚部31が一直線状に形成されていても良い。
上記各実施の形態では、各ダイス片M1a,M1b及び各ダイス片M2a,M2bがそれぞれ同じ速度で径方向内方へ向けて移動する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、一部のダイス片が他のダイス片と異なる速度で移動するようにすることは当然可能である。
上記第1実施の形態では、ダイス片M1bの内周面が直線壁部20bの外周面と円弧壁部20aの外周面との両面に当接する幅寸法を有して形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、ダイス片M1bの内周面の幅寸法を直線壁部20bの外周面のみに当接する寸法としても良い。この場合、ダイス片M1bに隣接するダイス片M1aの内周面の幅寸法を、その内周面が円弧壁部20aの外周面と直線壁部20bの外周面との両面に当接する幅寸法としても良い。
同様に、上記第2実施の形態では、ダイス片M2bの内周面が直線壁部220bの外周面と接続壁部220cの外周面との両面に当接する幅寸法を有して形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、ダイス片M2bの内周面の幅寸法を、直線壁部220bの外周面のみに当接する寸法としても良く、或いは、ダイス片M2bの内周面の幅寸法を、直線壁部220bの外周面と接続壁部220cの外周面と円弧壁部220aの外周面との各面に当接する幅寸法としても良い。一方、ダイス片M2bに隣接するダイス片M2aの内周面の幅寸法を、その内周面が円弧壁部20aの外周面と接続壁部220cの外周面との両面に当接する幅寸法としても良く、或いは、ダイス片M2bに隣接するダイス片M2aの内周面の幅寸法を、その内周面が円弧壁部20aの外周面と接続壁部220cの外周面と直線壁部220bの外周面との各面に当接する幅寸法としても良い。
100,200 防振装置
10 内筒部材
20 外筒部材
20a,220a 円弧壁部
20b,220b 直線壁部
220c 接続壁部(円弧壁部の一部)
31 防振脚部
21,221 ストッパ部(ストッパ部材)
A1,A2 加硫成形体
M1,M2 絞り金型
M1a,M1b ダイス片
M2a,M2b ダイス片

Claims (4)

  1. 筒状に形成される内筒部材と、前記内筒部材の外周側に配設されると共に金属材料から筒状に形成される外筒部材と、前記内筒部材を挟んで位置し前記内筒部材の外周面と前記外筒部材の内周面とを連結すると共にゴム状弾性体から構成される一対の防振脚部と、前記外筒部材の内周面側に配設され前記内筒部材および外筒部材の相対変位を規制するストッパ部材と、を備えた防振装置を製造する防振装置の製造方法において、
    前記内筒部材および外筒部材が設置された加硫金型のキャビティ内へゴム状弾性体を注入して加硫成形することで、前記一対の防振脚部によって前記内筒部材の外周面と外筒部材の内周面との間が連結された加硫成形体を成形する加硫工程と、
    前記加硫工程により成形された前記加硫成形体を、放射状をなすように周方向に並設された複数のダイス片を有する絞り金型に設置し、前記複数のダイス片を前記加硫成形体の径方向内方へ向けて変位させることで、前記加硫成形体の外筒部材に絞り加工を施す絞り工程と、を備え、
    前記外筒部材は、前記絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円弧状に形成される一又は複数の円弧壁部と、前記絞り工程を行う前の前記軸心に垂直な断面形状が直線状に形成される一又は複数の直線壁部とを備え、
    前記加硫工程は、前記一対の防振脚部が前記外筒部材の直線壁部を挟んだ状態で前記円弧壁部にそれぞれ連結された前記加硫成形体を成形し、
    前記絞り工程は、前記円弧壁部を縮径させると共に、前記直線壁部の一部を前記径方向内方へ向けて膨出させ、前記膨出した部分により前記ストッパ部材を形成することを特徴とする防振装置の製造方法。
  2. 前記外筒部材は、前記絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状において、前記直線壁部の長さが前記円弧壁部の周長の半分の長さよりも短くされていることを特徴とする請求項1記載の防振装置の製造方法。
  3. 前記外筒部材は、前記絞り工程を行う前の軸心に垂直な断面形状において、一の前記円弧壁部の周方向端部に一の前記直線壁部の両端部が連結され、前記軸心に垂直な断面形状が円形の一部を弦により分断した形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置の製造方法。
  4. 前記絞り工程は、前記複数のダイス片の内の少なくとも一のダイス片の内周面が、前記直線壁部の外周面と前記円弧壁部の外周面とに当接されるように形成された前記絞り金型を使用して、前記加硫成形体の外筒部材に絞り加工を施すことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防振装置の製造方法。
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