JP5503390B2 - 防振装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、防振装置の製造方法に関し、特に、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の強度を確保しつつ、ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができる防振装置の製造方法に関するものである。
エンジンなどの振動発生体を車体に支持する防振装置として、筒状の内筒部材と、その内筒部材の外周側に間隔を隔てて配置される筒状の外筒部材と、それら内筒部材の外周面および外筒部材の内周面の間を連結すると共にゴム状弾性体からなる防振基体と、その防振基体に貫通形成されると共に内筒部材を挟んで位置する一対のすぐり穴とを備えた防振装置が知られている(特許文献1)。
このような防振装置では、すぐり穴により区画された防振基体の内筒部材側の部分と外筒部材側の部分とをストッパ部として機能させる。即ち、大変位入力時には、ストッパ部同士が当接することで、その当接の際の衝撃力を緩和させつつ、内筒部材と外筒部材との相対変位量を所定範囲内に規定する。
この場合、ストッパ部の対向間に隙間が形成されていると、その隙間の分、ストッパ部同士が衝突する際の衝撃力が大きくなり、異音の発生を招く。そのため、外筒部材に絞り加工を施して縮径させることで、ストッパ部を互いに当接させて押し潰しておく(予圧縮を付与しておく)ことが行われる。
即ち、内筒部材が外筒部材に対して上述した隙間を拡げる方向へ相対変位した後、その反対方向へ向けて相対変位する場合、ストッパ部の対向間に隙間が形成されていると、その隙間の分、ストッパ部同士が衝突する際の衝撃力が大きくなるところ、ストッパ部に予圧縮が付与されていれば、その予圧縮の分、隙間が形成され難くなり、或いは、隙間が形成されても、ストッパ部同士を早く衝突させることができるので、衝撃力を低減して、異音の発生を抑制できる。
特開2001−295887号公報(図1など)
しかしながら、従来の防振装置の製造方法では、ストッパ部に十分な予圧縮を付与することが困難であるという問題点があった。即ち、予圧縮を十分に付与するには、絞り加工を施す前において、ストッパ部の対向間の隙間を小さくしておくことが必要であるが、隙間を小さくすると、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の厚みが薄くなる。そのため、隙間を小さくすることは、加硫金型の強度面から限界がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の強度を確保しつつ、ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができる防振装置の製造方法を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の防振装置の製造方法によれば、加硫工程において、加硫金型のキャビティ内に内筒部材および外筒部材が設置された後、その加硫金型のキャビティ内へ注入されたゴム状弾性体が加硫成形されることで、内筒部材の外周面と外筒部材の内周面との間が防振基体によって連結された加硫成形体が成形される。なお、防振基体には、加硫金型のキャビティの形状に応じて、一対のすぐり穴と、そのすぐり穴を挟んで位置する内筒側ストッパ部および外筒側ストッパ部と、内筒部材の外周面を外筒部材の内周面に連結する一対の脚部とが形成される。
加硫工程において成形された加硫成形体は、次いで、絞り工程に移行され、外筒部材に絞り加工が施され、外筒側ストッパ部が内筒側ストッパ部へ向けて相対的に近接されることで、これら外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部とが当接されて互いに押し潰される。これにより、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に予圧縮が付与される。
この場合、絞り工程は、一対のすぐり穴を結ぶ第1方向における外筒部材の縮径量を、第1方向に直交する第2方向における外筒部材の縮径量よりも大きくするので、絞り工程前において、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間の隙間が大きくても、これら外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができるという効果がある。よって、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の厚みを大きくすることができ、その強度を確保することができるという効果がある。
また、このように、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができれば、内筒部材と外筒部材とが、外筒側ストッパ部が内筒側ストッパ部から離れる方向へ相対変位した後、その反対方向へ向けて更に相対変位する場合に、上述した予圧縮の分、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間に隙間が形成され難くすることができる。また、相対変位量が大きく、隙間が形成されたとしても、上述した予圧縮の分、ストッパ部(外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部)同士を早く衝突させることができる。よって、衝突の際の衝撃力を低減して、異音の発生を抑制できる防振装置を製造することができるという効果がある。
第1絞り工程では、外筒部材の第1方向に沿って対向する部分の外周面にダイス片を当接させると共に外筒部材の第2方向に沿って対向する部分の外周面は拘束しない状態で、外筒部材の外周面に当接させた各ダイス片を径方向内方へ向けて変位させるので、外筒部材を第1方向へ縮径させつつ第2方向へ拡径させることができる。即ち、外筒部材が楕円形状の場合には、楕円形状の外筒部材を、長軸方向を縮径させつつ短軸方向を拡径させ、弾性的に円形状に変形させるので、外筒部材の内周面と防振基体との間の接着剥れを抑制することができるという効果がある。また、外筒部材が円形状の場合には、円形状の外筒部材を、第1方向を縮径させつつ第2方向を拡径させ、弾性的に楕円形状に変形させるので、外筒部材の内周面と防振基体との間の接着剥れを抑制することができるという効果がある。
また、かかる第1絞り工程の後、第2絞り工程では、外筒部材の第1方向に沿って対向する部分の外周面および外筒部材の第2方向に沿って対向する部分の外周面にそれぞれダイス片を当接させ、外筒部材の外周面に当接させた各ダイス片を径方向内方へ向けて変位させることで、外筒部材を第1方向および第2方向へ縮径させる。これにより、外筒部材を塑性変形させて円形状または楕円形状に形成することができるという効果がある。また、第1方向への外筒部材の縮径により、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に更に予圧縮を付与することができるという効果がある。更に、第2方向への外筒部材の縮径により、防振基体の内の内筒部材の外周面と外筒部材の内周面とを連結する部分(一対の脚部)を圧縮することができるので、第1絞り工程における第2方向への拡径により一対の脚部に付与された引張ひずみを低減することができ、その結果、耐久性の向上を図ることができるという効果がある。
ここで、「外筒部材の縮径量」とは、絞り加工によって外筒部材が径方向内方(即ち、内筒部材へ近接する方向)へ変形する際の変形量を意味する。なお、外筒部材の所定の部分が径方向内方へ変形し、他の部分が径方向外方(即ち、内筒部材から離間する方向)へ変形する場合には、径方向内方へ変形する部分の縮径量が、その絶対値に関わらず、径方向外方へ変形する部分の縮径量よりも大きいものとする。よって、「一対のすぐり穴を結ぶ第1方向における外筒部材の縮径量を、第2方向における外筒部材の縮径量よりも大きくする」とは、第2方向における外筒部材の変形方向が径方向外方である場合を含む趣旨である。
請求項2記載の防振装置の製造方法によれば、請求項1記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、外筒部材は、加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が楕円形状に形成され、加硫工程は、第1方向が楕円形状の長軸方向に一致するように加硫成形体を成形し、絞り工程は、軸心に垂直な断面形状が円形状となるように外筒部材に絞り加工を施すので、第1方向における外筒部材の縮径量を大きくすることができ、その結果、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができるという効果がある。よって、その分、絞り工程前において、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間の隙間を大きくしておくことができるので、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の厚みを大きくして、その強度を確保することができるという効果がある。
また、絞り工程後の加硫成形体は、外筒部材の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成されるので、かかる絞り加工後の加硫成形体を相手部材の圧入穴へ圧入固定する構造の場合には、相手部材における圧入穴の形状を簡素化して、その製造コストの削減を図ることができると共に、圧入荷重を確保しやすい防振装置を製造できるという効果がある。
更に、外筒部材の軸心に垂直な断面形状を楕円形状に形成し、加硫工程においては、第1方向が楕円形状の長軸方向に一致するように加硫成形体を成形するので、すぐり穴の穴径が同じであれば、すぐり穴と外筒部材との間のゴム状弾性体の体積を多くすることができ、その結果、耐久性に優れると共に第1方向におけるばね定数がより小さくされた防振装置を製造することができという効果がある。
請求項記載の防振装置の製造方法によれば、請求項1記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、外筒部材は、加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成され、絞り工程は、軸心に垂直な断面形状が楕円形状となり、かつ、第1方向が楕円形状の短軸方向に一致するように外筒部材に絞り加工を施すので、第1方向における外筒部材の縮径量を大きくすることができ、その結果、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができるという効果がある。よって、その分、絞り工程前において、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間の隙間を大きくしておくことができるので、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の厚みを大きくして、その強度を確保することができるという効果がある。
また、外筒部材は、加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成されているので、かかる外筒部材の形状を簡素化して、製造コストの削減を図ることができるという効果がある。
(a)は、本発明の第1実施の形態における防振装置の上面図であり、(b)は、図1(a)のIb−Ib線における防振装置の断面図である。 (a)は、加硫成形体の上面図であり、(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における加硫成形体の断面図である。 絞り加工が施される前の状態における絞り金型の上面図である。 絞り加工が施された後の状態における絞り金型の上面図である。 防振装置のばね特性を示すグラフである。 (a)は、第2実施の形態における防振装置の上面図であり、(b)は、図6(a)のVIb−VIb線における防振装置の断面図である。 (a)は、加硫成形体の上面図であり、(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb線における加硫成形体の断面図である。 絞り加工が施される前の状態における絞り金型の上面図である。 絞り加工が施された後の状態における絞り金型の上面図である。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して防振装置100の全体構成について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施の形態における防振装置100の上面図であり、図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線における防振装置100の断面図である。
図1に示すように、防振装置100は、円筒状に形成される内筒部材10と、その内筒部材10の外周側に同軸に配設されると共に円筒状に形成される外筒部材20と、内筒部材10の外周面と外筒部材20の内周面とを連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体30とを備えている。
なお、本実施の形態における防振装置100は、トルクロッドの一部を構成する防振装置として構成されている。即ち、トルクロッドは、エンジンなどの振動発生体側に取り付けられる第1の防振装置と、車体側に取り付けられる第2の防振装置と、それら第1の防振装置および第2の防振装置を連結するロッド部材とを備え、第1の防振装置または第2の防振装置のいずれかに防振装置100が適用される。
内筒部材10は、鉄鋼材料から軸心Oを有する円筒状に形成され、その内周側に挿通されるボルト(図示せず)により相手部材に締結固定される。外筒部材20は、鉄鋼材料から内筒部材10と同軸状に配設される円筒状に形成され、ロッド部材の圧入穴に圧入固定される。なお、内筒部材10及び外筒部材20は、その内周面および外周面の軸心Oに垂直な断面形状が円形に形成されている。また、図1に示す外筒部材20には、後述する絞り工程において絞り加工が施されている。
防振基体30は、内筒部材10の外周面と外筒部材20の内周面との間を連結するゴム状弾性体であり、内筒部材10を挟んで位置すると共に軸心O方向に貫通形成される一対のすぐり穴31と、それら各すぐり穴31および内筒部材10の間にそれぞれ形成され内筒部材10を挟んで背中合わせに配設される一対の内筒側ストッパ部32と、各すぐり穴31および外筒部材20の間にそれぞれ形成され内筒側ストッパ部32にそれぞれ対向配置される一対の外筒側ストッパ部33と、一対の内筒部材10と位相を90°ずらした位置における内筒部材10の外周面を外筒部材20の内周面に連結する一対の脚部34とを備える。
ここで、防振装置100は、外筒部材20に絞り加工が施され、外筒側ストッパ部33が内筒側ストッパ部32へ向けて相対的に近接されることで、これら外筒側ストッパ部33と内筒側ストッパ部32とが当接されて互いに押し潰されている。これにより、外筒側ストッパ部33および内筒側ストッパ部32には、予圧縮が付与されている。
次いで、図2から図4を参照して、防振装置100の製造方法について説明する。防振装置100の製造は、まず、加硫工程を行い、加硫成形体A1を成形した後、絞り工程に移行して、加硫成形体A1に絞り加工を行うことで行われる。
まず、図2を参照して、加硫成形体A1について説明する。図2(a)は、加硫成形体A1の上面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における加硫成形体A1の断面図である。
加硫工程では、まず、加硫金型(図示せず)の下型に内筒部材10及び外側部材20をセットし、次いで、上型を下降移動させて、型締めする。これにより、ゴム状弾性体を加硫するための加硫空間であるキャビティが形成されるので、注入孔からゴム状弾性体を注入することで、キャビティ内にゴム状弾性体を充填する。そして、加硫金型を加圧・加熱した状態で所定時間保持することで、ゴム状弾性体(防振基体30)が加硫成形され、図2に示す加硫成形体A1が成形される。
図2に示すように、加硫成形体A1における外筒部材20、即ち、絞り工程により絞り加工が施される前の外筒部材20は、軸心Oに垂直な断面形状が楕円形状に形成されている。一対のすぐり穴31は、外筒部材20の長軸方向(図2(a)上下方向)に添いつつ、内筒部材10を挟んで位置し、軸心O方向視において外筒部材20の短軸方向に長い横長の形状に形成されている。
内筒側ストッパ部32は、内筒部材10の外周面側から外筒部材20の内周面側へ向けてすぐり穴31の内周面から略台形状に突出される部分を備え、外筒側ストッパ部33は、外筒部材20の内周面側から内筒部材10の外周面側へ向けてすぐり穴31の内周面から略半円状に突出されると共に内筒側ストッパ部32の突出された部分の角部に対向配置される2つの部分を備える。
なお、各請求項における「一対のすぐり穴を結ぶ第1方向」は、図2(a)上下方向が対応し、「第1方向に直交する第2方向」は、図2(a)左右方向が対応する。本実施の形態では、加硫成形体A1が、軸心Oを通り第1方向に平行な仮想線および軸心Oを通り第2方向に平行な仮想線のそれぞれに対して線対称となる形状に形成されている。また、上述した図1においては、第1方向が図1(a)上下方向に対応し、第2方向が図1(a)左右方向に対応する。
次いで、図3及び図4を参照して、絞り工程について説明する。図3及び図4は、絞り金型M1の上面図であり、図3では絞り加工が施される前の状態が、図4では絞り加工が施された後の状態が、それぞれ図示されている。なお、図3及び図4では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、絞り金型M1が二点鎖線を用いて模式的に図示されている。
絞り金型M1は、加硫成形体A1の外筒部材20に絞り加工を施すための装置であり、環状のダイスと、その環状のダイスを外周側から保持して案内する環状のホルダとを備える。ダイスは、周方向に複数のダイス片M1aに分割されると共に外周面にテーパ面が形成され、ホルダは、ダイスのテーパ面に対応するテーパ面が内周に形成されている。
絞り加工は、プレス装置の台上に設置されたホルダにダイスを保持させ、図3に示すように、加硫成形体A1をダイスの内周側にセットした後、プレス装置の加圧力により、ダイスをホルダに対して相対移動させる。かかる相対移動により、各ダイス片M1aは、その外周面のテーパ面がホルダの内周面のテーパ面によって案内されることで、加硫成形体A1の径方向内方であって軸心Oへ向けて互いに接近するように移動され、ダイスの径寸法が小さくなる。これにより、加硫成形体A1の外筒部材20に絞り加工が施される。
なお、各ダイス片M1aには係合部が形成されると共に、その係合部に係合されるガイド部がホルダに形成されており、これら係合部およびガイド部の係合により、各ダイス片M1aは、径方向内方であって軸心Oへ向けて直線的に移動するように構成されている。また、ダイス(各ダイス片M1a)とホルダとに形成されるテーパ面のテーパ角度は、各ダイス片M1aがそれぞれ同じ速度で径方向内方へ向けて移動する角度に設定されている。
ここで、ダイスは、本実施の形態では、8個のダイス片M1aを備え、これららが放射状に配置されている。各ダイス片M1aは、その内周面を外筒部材20の外周面に当接させ、外筒部材20の外周面を径方向内方へ押圧することで、外筒部材20を縮径させるための部材であり、各ダイス片M1aの内周面は、縮径後の外筒部材20(即ち、図1に示す防振装置100における外筒部材20)の外周面に対応する半径の円弧状に形成されている。
絞り工程では、加硫工程において成形された加硫成形体A1が、図4に示すように、軸心Oから等距離に位置し放射状をなすように周方向等間隔に並設された複数のダイス片M1aの内周面側にセットされる。そして、上述したように、プレス装置の加圧力により、各ダイス片M1aを加硫成形体A1の径方向内方へ向けて変位させる。
即ち、外筒部材20の第1方向(図3上下方向)に沿って対向する部分(図3の上側の部分および下側の部分)の外周面にダイス片M1aをそれぞれ当接させると共に外筒部材20の第2方向(図3左右方向)に沿って対向する部分(図3の左側の部分および右側の部分)の外周面は拘束しない状態で、各ダイス片M1aを径方向内方へ向けて変位させ、外筒部材20を第1方向へ縮径させつつ第2方向へ拡径させる(第1絞り工程)。
この第1絞り工程により、図3に示す楕円形状の外筒部材20を、長軸方向(図3上下方向)を縮径させつつ短軸方向(図3左右方向)を拡径させ、図4に示すように、弾性的に円形状に変形させることができる。その結果、外筒部材20の内周面と防振基体30との間の接着剥れを抑制することができる。この場合、内筒側ストッパ部32及び外筒側ストッパ部33が当接され互いに押し潰されることで、これら内筒側ストッパ部32及び外筒側ストッパ部33に予圧縮が付与される。
第1絞り工程の後は、外筒部材20の第1方向に沿って対向する部分の外周面および外筒部材20の第2方向に沿って対向する部分の外周面にそれぞれダイス片M1aを当接させた図4に示す状態から、各ダイス片M1aを更に径方向内方へ向けて変位させることで、外筒部材20を第1方向および第2方向へ縮径させる(第2絞り工程)。即ち、外筒部材20を周方向均等に縮径させる。
これにより、外筒部材20を塑性変形させて円形状に形成することができる。また、第1方向(図4上下方向)への外筒部材20の縮径により、内筒側ストッパ部32及び外筒側ストッパ部33に更に予圧縮を付与することができる。更に、第2方向(図4左右方向)への外筒部材20の縮径により、防振基体30における一対の脚部34を圧縮することができるので、第1絞り工程における第2方向への拡径により一対の脚部34に付与されていた引張ひずみを低減することができ、その結果、一対の脚部34の耐久性の向上を図ることができる。
以上のように、加硫工程は、一対のすぐり穴を結ぶ第1方向(図3上下方向)が、外筒部材20の楕円形状における長軸方向に一致するように加硫成形体A1を成形し、その加硫成形体A1に対し、絞り工程では、軸心Oに垂直な断面形状が円形状となるように外筒部材20に絞り加工を施すので、第1方向における外筒部材20の縮径量を大きくすることができる。よって、絞り工程前において、内筒側ストッパ部32と外筒側ストッパ部33との間の隙間が大きくても(図3参照)、これら内筒側ストッパ部32及び外筒側ストッパ部33に十分な予圧縮を付与することができる(図1参照)。その結果、各すぐり穴31を加硫成形するための加硫金型の厚みを大きくすることができ、その強度を確保することができる。
また、このように、内筒側ストッパ部32及び外筒側ストッパ部33に十分な予圧縮を付与することができれば、内筒部材10と外筒部材20とが、外筒側ストッパ部33が内筒側ストッパ部32から離れる方向へ相対変位した後、その反対方向へ向けて更に相対変位する場合(即ち、図1において、内筒部材10が外筒部材20に対して上下方向へ相対変位する場合)に、上述した予圧縮の分、内筒側ストッパ部32と外筒側ストッパ部33との間に隙間が形成され難くすることができる。また、内筒部材10及び外筒部材20の相対変位量が大きく、両ストッパ部32,33の間に隙間が形成されたとしても、上述した予圧縮の分、両ストッパ部32,33同士を早く衝突させることができる。よって、衝突の際の衝撃力を低減して、異音の発生を抑制できる防振装置100を製造することができる。
また、絞り工程後の加硫成形体A1(即ち、防振装置100、図1参照)は、外筒部材20の軸心Oに垂直な断面形状が円形状に形成されるので、かかる防振装置100(外筒部材20)が圧入固定されるロッド部材の圧入穴の形状を簡素化して、その製造コストの削減を図ることができると共に、圧入荷重を確保しやすい防振装置100を製造できる。
更に、加硫工程において、第1方向が外筒部材20における楕円形状の長軸方向に一致するように加硫成形体A1を成形するので、すぐり穴31の穴径が同じであれば、すぐり穴31と外筒部材20との間のゴム状弾性体(即ち、外筒側ストッパ部33)の体積を多くすることができる。よって、耐久性に優れると共に第1方向におけるばね定数がより小さくされた防振装置を製造することができる。
次いで、図5を参照して、防振装置100のばね特性について説明する。図5は、防振装置100のばね特性を示すグラフであり、第1方向における変位xに対する荷重Fの変化を示している。
図5に示すように、内筒部材10が外筒部材20に対して第1方向(図1上下方向)に沿って変位する場合、変位xに対する荷重Fの変化は、変位xが所定値までの範囲では、実線L1の特性を示し、その後、変位xが所定値を超えると、実線L1よりも大きな傾きを有する実線L2の特性を示す。
即ち、実線L1の傾きは、内筒側ストッパ部32と外筒側ストッパ部33との間にすぐり穴31が残っている状態における脚部31のばね定数K1と両ストッパ部32,33のばね定数K2との合成により決定され、実線L2の傾きは、内筒側ストッパ部32と外筒側ストッパ部33との間のすぐり穴31が消滅し、内筒側ストッパ部32と外筒側ストッパ部33とが全面で当接されている状態における脚部31のばね定数K1と両ストッパ部32,33のばね定数K2との合成により決定される。
ここで、防振装置100が長期間にわたって使用されると、内筒側ストッパ部32及び外筒側ストッパ部33にへたり(ゴム状弾性体の伸縮性が悪化し復元性が低下した状態)や摩耗が生じ、これら内筒側ストッパ部32と外筒側ストッパ部33との間に隙間が形成される。
よって、この場合には、変位xに対する荷重Fの変化は、変位xが所定値までの範囲では、両ストッパ部32,33の間に隙間が生じ、これら両ストッパ部32,33のばね常数K2が寄与しなくなる分、実線L1よりも傾きが小さな破線L3の特性を示し、その後、変位xが所定値を超えると、隙間が消滅し、両ストッパ部32,33のばね常数K2の寄与が復活することで、破線L3よりも大きな傾きを有する破線L4の特性を示す。そのため、防振装置100の特性が、初期の特性(実線L1の特性)から外れ、特性が変化することで、狙いの機能を発揮できなくなる。
これに対し、本実施の形態では、内筒側ストッパ部32及び外筒側ストッパ部33に十分な予圧縮を付与することができるので、その分、へたりや摩耗によって両ストッパ部32,33の間に隙間が生じるまでの期間を長期化することができる。これにより、防振装置100の特性が、初期の特性(実線L1の特性)から外れるまでの期間を長期化して、特性の変化を抑制することができ、その結果、狙いの機能の発揮を長期間にわたって維持することができる。
次いで、図6から図9を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、軸心Oに垂直な断面形状が楕円形状の外筒部材20を絞り工程により円形状に絞り加工する場合を説明したが、第2実施の形態の外筒部材220は、軸心Oに垂直な断面形状が円形状から、絞り工程により、楕円形状に絞り加工される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図6(a)は、第2実施の形態における防振装置200の上面図であり、図6(b)は、図6(a)のVIb−VIb線における防振装置200の断面図である。
図6に示すように、防振装置200は、内筒部材10の外周側に同軸に配設されると共に円筒状に形成される外筒部材220と、内筒部材10の外周面と外筒部材220の内周面とを連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体230とを備えている。なお、本実施の形態における防振装置200は、第1実施の形態の場合と同様に、トルクロッドの一部を構成する防振装置として構成されている。
外筒部材220は、鉄鋼材料から内筒部材10と同軸状に配設される円筒状に形成され、ロッド部材の圧入穴に圧入固定される。なお、外筒部材220は、その内周面および外周面の軸心Oに垂直な断面形状が楕円形に形成されている。また、図6に示す外筒部材220には、後述する絞り工程において絞り加工が施されている。
防振基体230は、第1実施の形態の場合と同様に、内筒部材10を挟んで位置すると共に軸心O方向に貫通形成される一対のすぐり穴231と、それら各すぐり穴231および内筒部材10の間にそれぞれ形成され内筒部材10を挟んで背中合わせに配設される一対の内筒側ストッパ部232と、各すぐり穴231および外筒部材220の間にそれぞれ形成され内筒側ストッパ部232にそれぞれ対向配置される一対の外筒側ストッパ部233と、一対の内筒部材10と位相を90°ずらした位置における内筒部材10の外周面を外筒部材220の内周面に連結する一対の脚部234とを備える。
ここで、防振装置200は、第1実施の形態の場合と同様に、外筒部材220に絞り加工が施されることで、これら外筒側ストッパ部233と内筒側ストッパ部232とが当接されて互いに押し潰され、これにより、外筒側ストッパ部233および内筒側ストッパ部232に予圧縮が付与されている。
次いで、図7から図9を参照して、防振装置100の製造方法について説明する。防振装置200の製造は、まず、加硫工程を行い、加硫成形体A2を成形した後、絞り工程に移行して、加硫成形体A2に絞り加工を行うことで行われる。
まず、図7を参照して、加硫成形体A2について説明する。図7(a)は、加硫成形体A2の上面図であり、図7(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb線における加硫成形体A2の断面図である。
加硫工程では、第1実施の形態の場合と同様に、加硫金型に内筒部材10及び外側部材220をセットし、ゴム状弾性体(防振基体230)を加硫成形することで、図7に示す加硫成形体A2を成形する。
図7に示すように、加硫成形体A2における外筒部材220、即ち、絞り工程により絞り加工が施される前の外筒部材220は、軸心Oに垂直な断面形状が円形状に形成されている。防振基体230の各構成(すぐり穴231、内筒側ストッパ部232、外筒側ストッパ部233及び脚部234)は、第1実施の形態における防振基体230の各構成(すぐり穴31、内筒側ストッパ部32、外筒側ストッパ部33及び脚部34)と実質的に同一であるので、その説明は省略する。
なお、本実施形態では、図7(a)上下方向が各請求項における「一対のすぐり穴を結ぶ第1方向」に対応し、図7(a)左右方向が「第1方向に直交する第2方向」に対応する。また、加硫成形体A2は、軸心Oを通り第1方向に平行な仮想線および軸心Oを通り第2方向に平行な仮想線のそれぞれに対して線対称となる形状に形成されている。上述した図6においては、第1方向が図6(a)上下方向に対応し、第2方向が図6(a)左右方向に対応する。
次いで、図8及び図9を参照して、絞り工程について説明する。図8及び図9は、絞り金型M2の上面図であり、図8では絞り加工が施される前の状態が、図9では絞り加工が施された後の状態が、それぞれ図示されている。なお、図8及び図9では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、絞り金型M2が二点鎖線を用いて模式的に図示されている。
絞り金型M2は、加硫成形体A2の外筒部材220に絞り加工を施すための装置であり、ダイスと、ホルダとを備える。なお、絞り金型M2は、第1実施の形態における絞り金型M1に対し、ダイスの形状が上面視楕円形状に配置される点を除き、他の構成は実質的に同一であるので、その説明は省略する。
よって、加硫成形体A2の外筒部材220への絞り加工は、第1実施の形態の場合と同様に、図8に示すように、加硫成形体A2をダイスの内周側にセットし、プレス装置の加圧力により、ダイスをホルダに対して相対移動させ、各ダイス片M2aを、加硫成形体A2の径方向内方であって軸心Oへ向けて互いに接近するように移動させることで、行われる。また、各ダイス片M2aは、それぞれ同じ速度で径方向内方へ向けて移動する。
ここで、ダイスは、本実施の形態では、放射状に配置される8個のダイス片M2aを備え、各ダイス片M2aの内周面は、縮径後の外筒部材220(即ち、図6に示す防振装置200における外筒部材220)の外周面に対応する形状(楕円形状に一致する形状)に形成されている。
絞り工程では、外筒部材220の第1方向(図8上下方向)に沿って対向する部分(図8の上側の部分および下側の部分)の外周面にダイス片M2aをそれぞれ当接させると共に外筒部材220の第2方向(図8左右方向)に沿って対向する部分(図3の左側の部分および右側の部分)の外周面は拘束しない状態で、各ダイス片M2aを径方向内方へ向けて変位させ、外筒部材220を第1方向へ縮径させつつ第2方向へ拡径させる(第1絞り工程)。
この第1絞り工程により、図8に示す円形状の外筒部材220を、図9に示すように、弾性的に楕円形状に変形させ、外筒部材220の内周面と防振基体230との間の接着剥れを抑制することができる。この場合、内筒側ストッパ部232及び外筒側ストッパ部233が当接され互いに押し潰されることで、これら内筒側ストッパ部232及び外筒側ストッパ部233に予圧縮が付与される。
第1絞り工程の後は、外筒部材220の第1方向に沿って対向する部分の外周面および外筒部材220の第2方向に沿って対向する部分の外周面にそれぞれダイス片M2aを当接させた図9に示す状態から、各ダイス片M2aを更に径方向内方へ向けて変位させることで、外筒部材220を第1方向および第2方向へ縮径させる(第2絞り工程)。即ち、外筒部材220を周方向均等に縮径させる。
これにより、外筒部材220を塑性変形させて楕円形状に形成することができる。また、第1方向(図9上下方向)への外筒部材220の縮径により、内筒側ストッパ部232及び外筒側ストッパ部233に更に予圧縮を付与することができる。更に、第2方向(図9左右方向)への外筒部材220の縮径により、防振基体230における一対の脚部234を圧縮することができるので、第1絞り工程における第2方向への拡径により一対の脚部234に付与されていた引張ひずみを低減することができ、その結果、一対の脚部234の耐久性の向上を図ることができる。
以上のように、絞り工程では、軸心Oに垂直な断面形状が円形状の外筒部材220を楕円形状となるように絞り加工を施すと共にその楕円形状における短軸方向が第1方向に一致されているので、第1方向における外筒部材220の縮径量を大きくすることができる。よって、第1実施の形態の場合と同様に、内筒側ストッパ部232及び外筒側ストッパ部233に十分な予圧縮を付与することができ(図6参照)、その結果、各すぐり穴231を加硫成形するための加硫金型の強度を確保することができる。
また、このように、内筒側ストッパ部232及び外筒側ストッパ部233に十分な予圧縮を付与できれば、第1実施の形態の場合と同様に、内筒部材10と外筒部材220とが相対変位する場合に、衝突の際の衝撃力を低減して、異音の発生を抑制できる防振装置200を製造することができる。
更に、両ストッパ部232,233に十分な予圧縮を付与することができれば、第1実施の形態の場合と同様に、へたりや摩耗によって両ストッパ部232,233の間に隙間が生じて初期の特性から外れるまでの期間を長期化することができる。よって、特性の変化を抑制することができ、その結果、狙いの機能の発揮を長期間にわたって維持することができる。
また、外筒部材220は、加硫工程を行う前の軸心Oに垂直な断面形状が円形状に形成されているので(図7参照)、かかる外筒部材220の形状を簡素化して、製造コストの削減を図ることができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。また、上記各実施の形態で説明した各構成の一部または全部を他の実施の形態に適用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、各ダイス片M1a及び各ダイス片M2aがそれぞれ同じ速度で径方向内方へ向けて移動する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、一部のダイス片が他のダイス片と異なる速度で移動するようにすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、一対のすぐり穴31,231が互いに同じ形状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、こられを互いに異なる形状とすることは当然可能である。同様に、各内筒側ストッパ部32,232、各外筒側ストッパ部33,233及び各脚部34,234が互いに異なる形状であっても良い。即ち、軸心Oを通り第1方向に平行な仮想線および軸心Oを通り第2方向に平行な仮想線のそれぞれに対して線対称となる形状に形成されている必要はなく、両仮想線の一方または両方が対称軸となっていなくても良い。
上記各実施の形態では、内筒側ストッパ部32,232がすぐり穴31,231の内周面から略台形状に突出される部分を1つ備え、外筒側ストッパ部33,233が、すぐり穴31,231の内周面から略半円状に突出される部分を2つ備える場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、これら各部分の形成個数は1つであっても3つ以上であっても良い。
上記各実施の形態では、第1絞り工程において、加硫成形体A1,A2を、第1方向へは縮径させる一方、第2方向へは拡径させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1絞り工程において、加硫成形体A1,A2を、第1方向および第2方向へ共に縮径させても良い。或いは、第1絞り工程において、加硫成形体A1,A2の外周面に全ダイス片M1a,M2aを当接させ、第1方向に沿って対向する部分の外周面に当接させたダイス片M1a,M2aは径方向内方へ変位させる一方、残りのダイス片M1a,M2a(即ち、第2方向に沿って対向する部分の外周面に当接させたダイス片M1a,M2a)は固定することで、外筒部材20,220の第2方向への拡径を規制(拘束)しつつ、外筒部材20,220を第1方向へ縮径するようにしても良い。
上記第1実施の形態では、軸心Oに垂直な断面形状が楕円形状の外筒部材20を、円形状に絞り加工する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、軸心Oに垂直な断面形状が楕円形状の外筒部材20を、楕円形状に絞り加工しても良い。即ち、第1方向の縮径量が第2方向の縮径量よりも大きければ良い。
<その他>
<手段>
技術的思想1の防振装置の製造方法は、筒状に形成される内筒部材と、前記内筒部材の外周側に配設されると共に金属材料から筒状に形成される外筒部材と、前記内筒部材の外周面および前記外筒部材の内周面の間を連結しゴム状弾性体から構成される防振基体と、を備えると共に、前記防振基体が、前記内筒部材を挟んで位置し軸心方向に貫通形成される一対のすぐり穴と、前記一対のすぐり穴および前記内筒部材の間にそれぞれ形成される一対の内筒側ストッパ部と、前記一対のすぐり穴および前記外筒部材の間にそれぞれ形成される一対の外筒側ストッパ部と、前記内筒部材の外周面を前記外筒部材の内周面に連結する一対の脚部と、を備えた防振装置を製造する防振装置の製造方法において、前記内筒部材および外筒部材が設置された加硫金型のキャビティ内へゴム状弾性体を注入して加硫成形することで、前記内筒部材の外周面および前記外筒部材の内周面の間が前記防振基体により連結された加硫成形体を成形する加硫工程と、前記加硫行程により成形された加硫成形体の外筒部材に絞り加工を施して、前記外筒側ストッパ部を前記内筒側ストッパ部へ向けて相対的に近接させることで、前記外筒側ストッパ部と前記内筒側ストッパ部とを当接させて、前記外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に予圧縮を付与する絞り工程と、を備え、前記絞り行程は、前記一対のすぐり穴を結ぶ第1方向における前記外筒部材の縮径量を、前記第1方向に直交する第2方向における前記外筒部材の縮径量よりも大きくするものである。
技術的思想2の防振装置の製造方法は、技術的思想1記載の防振装置の製造方法において、前記外筒部材は、前記加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が楕円形状に形成され、前記加硫工程は、前記第1方向が前記楕円形状の長軸方向に一致するように前記加硫成形体を成形し、前記絞り工程は、前記軸心に垂直な断面形状が円形状となるように前記外筒部材に絞り加工を施すものである。
技術的思想3の防振装置の製造方法は、技術的思想2記載の防振装置の製造方法において、前記絞り工程は、前記外筒部材の前記第1方向に沿って対向する部分の外周面にダイス片を当接させると共に前記外筒部材の前記第2方向に沿って対向する部分の外周面は拘束しない状態で、前記外筒部材の前記第1方向に沿って対向する部分の外周面に当接させたダイス片を径方向内方へ向けて変位させることで、前記外筒部材を前記第1方向へ縮径させつつ前記第2方向へ拡径させる第1絞り工程と、前記第1絞り工程の後、前記外筒部材の前記第1方向に沿って対向する部分の外周面および前記外筒部材の前記第2方向に沿って対向する部分の外周面にそれぞれダイス片を当接させ、前記外筒部材の前記第1方向および第2方向に沿って対向する部分の外周面に当接させた各ダイス片を径方向内方へ向けて変位させることで、前記外筒部材を前記第1方向および第2方向へ縮径させる第2絞り工程と、を備えているものである。
技術的思想4の防振装置の製造方法は、技術的思想1記載の防振装置の製造方法において、前記外筒部材は、前記加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成され、前記絞り工程は、前記軸心に垂直な断面形状が楕円形状となり、かつ、前記第1方向が前記楕円形状の短軸方向に一致するように前記外筒部材に絞り加工を施すものである。
<効果>
技術的思想1記載の防振装置の製造方法によれば、加硫工程において、加硫金型のキャビティ内に内筒部材および外筒部材が設置された後、その加硫金型のキャビティ内へ注入されたゴム状弾性体が加硫成形されることで、内筒部材の外周面と外筒部材の内周面との間が防振基体によって連結された加硫成形体が成形される。なお、防振基体には、加硫金型のキャビティの形状に応じて、一対のすぐり穴と、そのすぐり穴を挟んで位置する内筒側ストッパ部および外筒側ストッパ部と、内筒部材の外周面を外筒部材の内周面に連結する一対の脚部とが形成される。
加硫工程において成形された加硫成形体は、次いで、絞り工程に移行され、外筒部材に絞り加工が施され、外筒側ストッパ部が内筒側ストッパ部へ向けて相対的に近接されることで、これら外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部とが当接されて互いに押し潰される。これにより、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に予圧縮が付与される。
この場合、絞り工程は、一対のすぐり穴を結ぶ第1方向における外筒部材の縮径量を、第1方向に直交する第2方向における外筒部材の縮径量よりも大きくするので、絞り工程前において、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間の隙間が大きくても、これら外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができるという効果がある。よって、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の厚みを大きくすることができ、その強度を確保することができるという効果がある。
また、このように、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができれば、内筒部材と外筒部材とが、外筒側ストッパ部が内筒側ストッパ部から離れる方向へ相対変位した後、その反対方向へ向けて更に相対変位する場合に、上述した予圧縮の分、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間に隙間が形成され難くすることができる。また、相対変位量が大きく、隙間が形成されたとしても、上述した予圧縮の分、ストッパ部(外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部)同士を早く衝突させることができる。よって、衝突の際の衝撃力を低減して、異音の発生を抑制できる防振装置を製造することができるという効果がある。
ここで、「外筒部材の縮径量」とは、絞り加工によって外筒部材が径方向内方(即ち、内筒部材へ近接する方向)へ変形する際の変形量を意味する。なお、外筒部材の所定の部分が径方向内方へ変形し、他の部分が径方向外方(即ち、内筒部材から離間する方向)へ変形する場合には、径方向内方へ変形する部分の縮径量が、その絶対値に関わらず、径方向外方へ変形する部分の縮径量よりも大きいものとする。よって、「一対のすぐり穴を結ぶ第1方向における外筒部材の縮径量を、第2方向における外筒部材の縮径量よりも大きくする」とは、第2方向における外筒部材の変形方向が径方向外方である場合を含む趣旨である。
技術的思想2記載の防振装置の製造方法によれば、技術的思想1記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、外筒部材は、加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が楕円形状に形成され、加硫工程は、第1方向が楕円形状の長軸方向に一致するように加硫成形体を成形し、絞り工程は、軸心に垂直な断面形状が円形状となるように外筒部材に絞り加工を施すので、第1方向における外筒部材の縮径量を大きくすることができ、その結果、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができるという効果がある。よって、その分、絞り工程前において、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間の隙間を大きくしておくことができるので、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の厚みを大きくして、その強度を確保することができるという効果がある。
また、絞り工程後の加硫成形体は、外筒部材の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成されるので、かかる絞り加工後の加硫成形体を相手部材の圧入穴へ圧入固定する構造の場合には、相手部材における圧入穴の形状を簡素化して、その製造コストの削減を図ることができると共に、圧入荷重を確保しやすい防振装置を製造できるという効果がある。
更に、外筒部材の軸心に垂直な断面形状を楕円形状に形成し、加硫工程においては、第1方向が楕円形状の長軸方向に一致するように加硫成形体を成形するので、すぐり穴の穴径が同じであれば、すぐり穴と外筒部材との間のゴム状弾性体の体積を多くすることができ、その結果、耐久性に優れると共に第1方向におけるばね定数がより小さくされた防振装置を製造することができという効果がある。
技術的思想3記載の防振装置の製造方法によれば、技術的思想2記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、第1絞り工程では、外筒部材の第1方向に沿って対向する部分の外周面にダイス片を当接させると共に外筒部材の第2方向に沿って対向する部分の外周面は拘束しない状態で、外筒部材の外周面に当接させた各ダイス片を径方向内方へ向けて変位させるので、外筒部材を第1方向へ縮径させつつ第2方向へ拡径させることができる。即ち、楕円形状の外筒部材を、長軸方向を縮径させつつ短軸方向を拡径させ、弾性的に円形状に変形させるので、外筒部材の内周面と防振基体との間の接着剥れを抑制することができるという効果がある。
また、かかる第1絞り工程の後、第2絞り工程では、外筒部材の第1方向に沿って対向する部分の外周面および外筒部材の第2方向に沿って対向する部分の外周面にそれぞれダイス片を当接させ、外筒部材の外周面に当接させた各ダイス片を径方向内方へ向けて変位させることで、外筒部材を第1方向および第2方向へ縮径させる。これにより、外筒部材を塑性変形させて円形状に形成することができるという効果がある。また、第1方向への外筒部材の縮径により、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に更に予圧縮を付与することができるという効果がある。更に、第2方向への外筒部材の縮径により、防振基体の内の内筒部材の外周面と外筒部材の内周面とを連結する部分(一対の脚部)を圧縮することができるので、第1絞り工程における第2方向への拡径により一対の脚部に付与された引張ひずみを低減することができ、その結果、耐久性の向上を図ることができるという効果がある。
技術的思想4記載の防振装置の製造方法によれば、技術的思想1記載の防振装置の製造方法の奏する効果に加え、外筒部材は、加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成され、絞り工程は、軸心に垂直な断面形状が楕円形状となり、かつ、第1方向が楕円形状の短軸方向に一致するように外筒部材に絞り加工を施すので、第1方向における外筒部材の縮径量を大きくすることができ、その結果、外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に十分な予圧縮を付与することができるという効果がある。よって、その分、絞り工程前において、外筒側ストッパ部と内筒側ストッパ部との間の隙間を大きくしておくことができるので、すぐり穴を加硫成形するための加硫金型の厚みを大きくして、その強度を確保することができるという効果がある。
また、外筒部材は、加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成されているので、かかる外筒部材の形状を簡素化して、製造コストの削減を図ることができるという効果がある。
100,200 防振装置
10 内筒部材
20,220 外筒部材
A1,A2 加硫成形体
M1,M2 絞り金型
M1a,M2a ダイス片
30,230 防振基体
31,231 すぐり穴
32,232 内筒側ストッパ部
33,233 外筒側ストッパ部
34,234 脚部

Claims (3)

  1. 筒状に形成される内筒部材と、前記内筒部材の外周側に配設されると共に金属材料から筒状に形成される外筒部材と、前記内筒部材の外周面および前記外筒部材の内周面の間を連結しゴム状弾性体から構成される防振基体と、を備えると共に、前記防振基体が、前記内筒部材を挟んで位置し軸心方向に貫通形成される一対のすぐり穴と、前記一対のすぐり穴および前記内筒部材の間にそれぞれ形成される一対の内筒側ストッパ部と、前記一対のすぐり穴および前記外筒部材の間にそれぞれ形成される一対の外筒側ストッパ部と、前記内筒部材の外周面を前記外筒部材の内周面に連結する一対の脚部と、を備えた防振装置を製造する防振装置の製造方法において、
    前記内筒部材および外筒部材が設置された加硫金型のキャビティ内へゴム状弾性体を注入して加硫成形することで、前記内筒部材の外周面および前記外筒部材の内周面の間が前記防振基体により連結された加硫成形体を成形する加硫工程と、
    前記加硫行程により成形された加硫成形体の外筒部材に絞り加工を施して、前記外筒側ストッパ部を前記内筒側ストッパ部へ向けて相対的に近接させることで、前記外筒側ストッパ部と前記内筒側ストッパ部とを当接させて、前記外筒側ストッパ部および内筒側ストッパ部に予圧縮を付与すると共に前記一対のすぐり穴を結ぶ第1方向における前記外筒部材の縮径量を、前記第1方向に直交する第2方向における前記外筒部材の縮径量よりも大きくする絞り工程と、を備え、
    前記絞り行程は、
    前記外筒部材の前記第1方向に沿って対向する部分の外周面にダイス片を当接させると共に前記外筒部材の前記第2方向に沿って対向する部分の外周面は拘束しない状態で、前記外筒部材の前記第1方向に沿って対向する部分の外周面に当接させたダイス片を径方向内方へ向けて変位させることで、前記外筒部材を前記第1方向へ縮径させつつ前記第2方向へ拡径させる第1絞り工程と、
    前記第1絞り工程の後、前記外筒部材の前記第1方向に沿って対向する部分の外周面および前記外筒部材の前記第2方向に沿って対向する部分の外周面にそれぞれダイス片を当接させ、前記外筒部材の前記第1方向および第2方向に沿って対向する部分の外周面に当接させた各ダイス片を径方向内方へ向けて変位させることで、前記外筒部材を前記第1方向および第2方向へ縮径させる第2絞り工程と、を備えることを特徴とする防振装置の製造方法。
  2. 前記外筒部材は、前記加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が楕円形状に形成され、
    前記加硫工程は、前記第1方向が前記楕円形状の長軸方向に一致するように前記加硫成形体を成形し、
    前記絞り工程は、前記軸心に垂直な断面形状が円形状となるように前記外筒部材に絞り加工を施すことを特徴とする請求項1記載の防振装置の製造方法。
  3. 前記外筒部材は、前記加硫工程を行う前の軸心に垂直な断面形状が円形状に形成され、
    前記絞り工程は、前記軸心に垂直な断面形状が楕円形状となり、かつ、前記第1方向が前記楕円形状の短軸方向に一致するように前記外筒部材に絞り加工を施すことを特徴とする請求項1記載の防振装置の製造方法。

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