JP5290933B2 - 防振ブッシュの製造方法及び中間筒絞り加工装置 - Google Patents

防振ブッシュの製造方法及び中間筒絞り加工装置 Download PDF

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Description

本発明は、内筒と、この内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、これらの両筒の間に設けられたゴム弾性体と、このゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュの製造方法及び中間筒絞り加工装置に関するものである。
内筒と、この内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、これらの両筒の間に設けられたゴム弾性体と、このゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュが従来技術として知られている。以下、特許文献1により従来の防振ブッシュについて説明する。
特許文献1に示す防振ブッシュは、円筒状の金属製内筒と、この内筒の周囲にこれと同軸に設けられた円筒状の金属製外筒と、これらの両筒の間に設けられて内筒及び外筒を連結するゴム弾性体と、このゴム弾性体に内筒体及び外筒体と同軸に埋設された金属製中間筒体とを備えている。この中間筒は、その軸方向各端部が円筒状に、その軸方向中央部が鼓状に形成されている。
特開2008−45710号公報
ところで、防振ブッシュは、加硫成形後にゴム弾性体が収縮することから、その内部に引っ張り応力を生じて耐久性が低下する虞があり、この応力を除去するために製造工程の終盤において外筒の絞り加工が施される場合がある。
しかしながら、外筒の絞り加工を施しても、内筒及び中間筒間のゴム弾性体に予備圧縮を十分に加えることができず、その内部に引っ張り応力が残って耐久性が十分に向上しないという課題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内筒及び中間筒間のゴム弾性体の内部の引っ張り応力を除去して耐久性を十分に向上させることにある。
第1の発明は、内筒と、該内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、該両筒の間に設けられたゴム弾性体と、該ゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュの製造方法であって、上記防振ブッシュを成形する防振ブッシュ成形工程と、上記防振ブッシュ成形工程により成形された防振ブッシュの外筒を絞り加工する外筒絞り加工工程と、上記防振ブッシュ成形工程により成形された防振ブッシュの中間筒を絞り加工する中間筒絞り加工工程とを備えていることを特徴とするものである。
これによれば、防振ブッシュ成形工程により成形された防振ブッシュの中間筒を絞り加工する中間筒絞り加工工程を備えているので、内筒及び中間筒間のゴム弾性体に予備圧縮を十分に加えることができ、内筒及び中間筒間のゴム弾性体の内部の引っ張り応力を除去して耐久性を十分に向上させることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記中間筒絞り加工工程では、上記防振ブッシュの外周を囲むように配置され、周方向に複数のダイス片に分割されるとともに、内周における上記中間筒の軸方向各端部に対応する部分からそれぞれ径方向内側に向かって突出する突出部が形成された環状のダイスを備えている中間筒絞り加工装置を用意し、上記各ダイス片をそれぞれ径方向内側に変位させることにより、上記突出部が上記中間筒を径方向内側に加圧して、該中間筒を絞り加工することを特徴とするものである。
これによれば、上述の如き構成のダイスを用いて、中間筒の絞り加工を実現することができる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記中間筒絞り加工工程では、それぞれ、上記中間筒を軸方向両側から挟むように配置され且つ内周の軸方向内側端部に軸方向内側に向かって広がるテーパ面が形成された一対の環状のダイスを備えている中間筒絞り加工装置を用意し、上記各ダイスをそれぞれ軸方向内側に変位させることにより、上記テーパ面が上記中間筒を径方向内側に加圧して、該中間筒を絞り加工することを特徴とするものである。
これによれば、上述の如き構成のダイスを用いて、中間筒の絞り加工を実現することができる。
第4の発明は、上記第1〜3のいずれか1つの発明において、上記防振ブッシュ成形工程では、上記中間筒としてスリットが形成された中間筒を用いて、上記防振ブッシュを成形することを特徴とするものである。
これによれば、防振ブッシュ成形工程では、中間筒としてスリットが形成された中間筒を用いて、防振ブッシュを成形するので、中間筒絞り加工工程において、中間筒の絞り加工が容易になる。
第5の発明は、内筒と、該内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、該両筒の間に設けられたゴム弾性体と、該ゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュの中間筒絞り加工装置であって、上記防振ブッシュの外周を囲むように配置され、周方向に複数のダイス片に分割されるとともに、内周における上記中間筒の軸方向各端部に対応する部分からそれぞれ径方向内側に向かって突出する突出部が形成された環状のダイスを備えており、上記各ダイス片をそれぞれ径方向内側に変位させることにより、上記突出部が上記中間筒を加圧して、該中間筒を絞り加工するように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上述の如き構成の中間筒絞り加工装置を用いて、中間筒の絞り加工を実現することができる。
第6の発明は、内筒と、該内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、該両筒の間に設けられたゴム弾性体と、該ゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュの中間筒絞り加工装置であって、それぞれ、上記中間筒を軸方向両側から挟むように配置され且つ内周の軸方向内側端部に軸方向内側に向かって広がるテーパ面が形成された一対の環状のダイスを備えており、上記各ダイスをそれぞれ軸方向内側に変位させることにより、上記テーパ面が上記中間筒を径方向内側に加圧して、該中間筒を絞り加工するように構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上述の如き構成の中間筒絞り加工装置を用いて、中間筒の絞り加工を実現することができる。
本発明によれば、防振ブッシュ成形工程により成形された防振ブッシュの中間筒を絞り加工する中間筒絞り加工工程を備えているので、内筒及び中間筒間のゴム弾性体に予備圧縮を十分に加えることができ、内筒及び中間筒間のゴム弾性体の内部の引っ張り応力を除去して耐久性を十分に向上させることができる。
本発明の実施形態1に係る防振ブッシュの中間筒絞り加工装置の、ダイスを縮径させる前の状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線矢視断面図である。 実施形態1に係る防振ブッシュの中間筒絞り加工装置の、ダイスを縮径させた後の状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のII−II線矢視断面図である。 実施形態1に係る防振ブッシュ及び従来の防振ブッシュの、軸直方向の負荷及び捩り負荷の付与回数と動特性の変化率との関係を示す片対数グラフである。 実施形態2に係る防振ブッシュの中間筒絞り加工装置を示す断面図である。 実施形態2に係る防振ブッシュの変形例を示す断面図である。 図5に示す中間筒の変形例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
−中間筒絞り加工装置の構成−
図1、図2は、本発明に係る防振ブッシュの中間筒絞り加工装置の実施形態1を示す。この中間筒絞り加工装置1は、ダイス10を縮径させることで、防振ブッシュ2の中間筒23を直接絞り加工するようにしたものである。
防振ブッシュ2は、例えば自動車のサスペンション等に用いられるものであり、円筒状の金属製内筒20と、その周囲外方に離間して内筒20と同軸に設けられた円筒状の金属製外筒21と、両者20,21間に設けられたゴム弾性体22と、このゴム弾性体22に内筒20及び外筒21と同軸に埋設された円筒状の金属製中間筒23とからなる。内筒20は、その内部に挿通されるボルト等によって車体側の部材に締結される一方、外筒21は、サスペンションアームに設けられた嵌入孔に圧入等されるものである。内筒20は、その軸方向各端部がそれぞれ中間筒23の軸方向各端部よりも軸方向外側に突出する一方、中間筒23は、その軸方向各端部がそれぞれ外筒21の軸方向各端部よりも軸方向外側に突出するものである。ゴム弾性体22は、内筒20及び中間筒23間に介設された円筒状の内側ゴム弾性体22aと、中間筒23及び外筒21間に介設された円筒状の外側ゴム弾性体22bとを有する。中間筒23は、内筒20の周囲外方に離間して設けられるとともに、外筒21の内周内方に離間して設けられている。
前記ダイス10は、防振ブッシュ2の外周を囲んで概略、円環状に配置され、周方向に複数の(図の例では8つの)のダイス片11,11,…に分割されている。この各ダイス片11は、平面視で中心側を切り落とした扇形状をなしている。各ダイス片11の内周には、中間筒23の軸方向各端部に対応する部分(図の例では各ダイス片11の上下方向各端部)からそれぞれ径方向内側に向かって突出する突出部11a,11aが形成され、この各突出部11aは、平面視で中心側を切り落とした扇形状をなしていて、内周に中間筒23の外周に対応する円弧面11bが形成されている。また、上下の突出部11a,11aの間の空間11cには、ダイス10の縮径時において、外筒21及び外側ゴム弾性体22bが挿入される。
そして、後述の如く各ダイス片11がそれぞれ作動して径方向内側に移動すると、ダイス10全体が縮径して、各ダイス片11における上下の突出部11a,11aの円弧面11b,11bがそれぞれ中間筒23を径方向内側に加圧して、中間筒23を絞るようになっている。
また、ダイス10は、防振ブッシュ2の形状や大きさが変わればそれに応じて交換される。さらに、中間筒絞り加工装置1は、各ダイス片をそれぞれ上述の如く駆動させる駆動装置(図示せず)を備えている。
−防振ブッシュの製造方法−
上述の如き構成の中間筒絞り加工装置1を用いて防振ブッシュ2を製造するときには、まず、内筒20、外筒21及び中間筒23を加硫成形用のモールド(図示せず)に同心状にセットして、加硫ゴムをモールドに注入することにより、内筒20、外筒21及び中間筒23にゴム弾性体22を一体的に加硫成形して、防振ブッシュ2を成形する(防振ブッシュ成形工程)。
次に、加硫成形後の防振ブッシュ2の外筒21を従来周知の外筒絞り加工装置(図示せず)によって絞り加工する(外筒絞り加工工程)。
次に、中間筒絞り加工装置1を用意し、外筒絞り加工後の防振ブッシュ2を図1に示すようにダイス10の内部に収容する。その状態で図2に示すように各ダイス片11をそれぞれ駆動装置によって作動させて防振ブッシュ2に向かう径方向内側に変位させると、ダイス10全体が縮径して、各ダイス片11における上下の突出部11a,11aの円弧面11b,11bがそれぞれ中間筒23を径方向内側に加圧して、中間筒23を絞り加工する(中間筒絞り加工工程)。
以上のようにして、防振ブッシュ2が製造される。
この防振ブッシュ2と中間筒を直接絞り加工しない従来の防振ブッシュとに対して、以下に示す評価を行った。つまり、所定の試験機を用いて、防振ブッシュに軸直方向の10kNの負荷を付与しながら、軸周りに、正逆両方向きの捩り角度16°の捩り負荷を付与して、防振ブッシュの動特性の変化率を測定した。そして、これを繰り返した。
図3は、防振ブッシュ2及び従来の防振ブッシュの、軸直方向の負荷及び捩り負荷の付与回数と動特性の変化率との関係を示す、横軸が対数目盛の片対数グラフである。図3の実線が、防振ブッシュ2の、負荷の付与回数と動特性の変化率との関係を示すものであり、破線が、従来の防振ブッシュの、負荷の付与回数と動特性の変化率との関係を示すものである。動特性の変化率が−30%(防振ブッシュとしての機能上、最低限必要とされる値)に達したときの、負荷の付与回数について見ると、防振ブッシュ2は、負荷の付与回数が従来の防振ブッシュの約3倍であった。つまり、防振ブッシュ2は、耐久性が従来の防振ブッシュよりも向上した。
以上により、本実施形態によれば、防振ブッシュ成形工程により成形された防振ブッシュ2の中間筒23を絞り加工する中間筒絞り加工工程を備えているので、内筒20及び中間筒23間の内側ゴム弾性体22aに予備圧縮を十分に加えることができ、内側ゴム弾性体22aの内部の引っ張り応力を除去して耐久性を十分に向上させることができる。
(実施形態2)
本実施形態は、防振ブッシュの中間筒絞り加工装置の構成が実施形態1のものと相違するものである。その相違点等について、以下説明する。
−中間筒絞り加工装置の構成−
図4は、本発明に係る防振ブッシュの中間筒絞り加工装置の実施形態2を示す。この中間筒絞り加工装置3は、一対のダイス30,30を軸方向内側に変位させることで、防振ブッシュ2の中間筒23を直接絞り加工するようにしたものである。
防振ブッシュ2の中間筒23は、その軸方向各端部がそれぞれ外筒21の軸方向各端部と軸方向に関して略同じ位置に位置するものである。その他の点に関しては、実施形態1の防振ブッシュ2とほぼ同様の構成である。
前記各ダイス30は、中間筒23を軸方向両側から挟むようにそれぞれ配置された円環状のものである。各ダイス30の内周の軸方向内側端部(図4に示す上側のダイス30では下端部、下側のダイス30では上端部)には、軸方向内側に向かって広がるテーパ面30aが形成され、この各テーパ面30aは中間筒23の軸方向各端部に対向している。また、各ダイス30の外周の軸方向内側端部には、径方向内側に窪む窪み部30bが全周に亘って形成され、この各窪み部30bは外筒21の軸方向各端部に対向する、各ダイス30と外筒21とが干渉するのを防止するためのものである。さらに、各ダイス30の中空30cには、中間筒23の絞り加工時において、内筒21が挿入される。
そして、後述の如く各ダイス30がそれぞれ作動して軸方向内側に移動すると、中間筒23が各ダイス30によって押さえ付けられて、中間筒23の軸方向各端部がそれぞれ各ダイス30のテーパ面30aに対して該テーパ面30aに沿って軸方向外側にかつ径方向内側に相対移動することにより、各ダイス30のテーパ面30aがそれぞれ中間筒23を径方向内側に加圧して、中間筒23を絞るようになっている。
また、各ダイス30は、防振ブッシュ2の形状や大きさが変わればそれに応じて交換される。さらに、中間筒絞り加工装置3は、各ダイス30をそれぞれ上述の如く駆動させる駆動装置(図示せず)を備えている。
−防振ブッシュの製造方法−
上述の如き構成の中間筒絞り加工装置3を用いて防振ブッシュ2を製造するときには、まず、実施形態1と同様にして、防振ブッシュ2を成形する(防振ブッシュ成形工程)。
次に、加硫成形後の防振ブッシュ2の外筒21を実施形態1と同様にして絞り加工する(外筒絞り加工工程)。
次に、中間筒絞り加工装置3を用意し、外筒絞り加工後の防振ブッシュ2を図4に示すように一対のダイス30,30の間に収容する。その状態で各ダイス30を駆動装置によってそれぞれ作動させて中間筒23に向かう軸方向内側に変位させると(図4の白抜き矢印を参照)、中間筒23が各ダイス30によって押さえ付けられて、中間筒23の軸方向各端部がそれぞれ各ダイス30のテーパ面30aに対して該テーパ面30aに沿って軸方向外側にかつ径方向内側に相対変位することにより、各ダイス30のテーパ面30aがそれぞれ中間筒23を径方向内側に加圧して、中間筒23を絞り加工する(中間筒絞り加工工程)。
以上のようにして、防振ブッシュ2が製造される。
この防振ブッシュ2も、軸直方向の負荷及び捩り負荷の付与回数と動特性の変化率との関係について、実施形態1の防振ブッシュ2と同様の特徴を示した。
以上により、本実施形態によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。
尚、本実施形態では、図5に示すように、中間筒23の軸方向各端部に径方向内側に窪む窪み部23aを全周に亘って形成してもよい。このように、中間筒23に窪み部23a,23aを形成すると、窪み部23aの径を図4に示す中間筒23の径と同じにした場合、図4に示す防振ブッシュ2よりも、内側ゴム弾性体22aの径方向厚みが増して耐久性が向上するとともに、外筒21及び中間筒23の間隔が狭い場合、各ダイス30と外筒21とが干渉するのが防止される。尚、図5は、外筒絞り加工工程及び中間筒絞り加工前の状態の防振ブッシュ2を示している。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、防振ブッシュ成形工程において、中間筒としてスリットが形成された中間筒23を用いて、防振ブッシュ2を成形してもよい。このように、スリットが形成された中間筒23を用いると、中間筒絞り加工工程において、中間筒23の絞り加工が容易になる。スリットの一例を、以下説明する。
図5に示す中間筒23の変形例としての図6に示す中間筒23には、周方向に等間隔で第1〜第4スリット23b〜23eが形成されている。第1及び第3スリット23b,23dは、中間筒23の軸方向一端(図6(a)では上端)から軸方向中央部まで軸方向に真っ直ぐ延びる一方、第2及び第4スリット23c,23eは、中間筒23の軸方向他端(図6(b)では下端)から軸方向中央部まで軸方向に真っ直ぐ延びるものである。各スリット23b〜23eの軸方向中央部側の端部には円状の孔23fが形成され、この孔23fの直径はスリット23b〜23eの幅よりも大きくなっている。以上のように、各スリット23b〜23eをそれぞれ中間筒23に均等に配置すると、防振ブッシュ2のばね特性に方向性を持たせるのを防止することができる。
また、上記各実施形態では、防振ブッシュ成形工程において、内筒20、外筒21及び中間筒23を加硫成形用のモールドに同心状にセットして、加硫ゴムをモールドに注入することにより、内筒20、外筒21及び中間筒23にゴム弾性体22を一体的に加硫成形して、防振ブッシュ2を成形しているが、これに限らない。例えば、内筒20の外周に内側ゴム弾性体22aを一体的に加硫成形して、この内側ゴム弾性体22aを中間筒23に圧入固定するとともに、外筒21の内周に外側ゴム弾性体22bを一体的に加硫成形して、この外側ゴム弾性体22bに中間筒23を圧入固定して、防振ブッシュ2を成形してもよい。
さらに、上記各実施形態では、外筒絞り加工工程の後に中間筒絞り加工工程を行っているが、これに限らず、中間筒絞り加工工程の後に外筒絞り加工工程を行ってもよいし、これらの工程を同時に行ってもよい。中間筒絞り加工工程の後に外筒絞り加工工程を行うと、中間筒23の絞り加工が容易になる。また、中間筒絞り加工工程及び外筒絞り加工工程を同時に行うと、防振ブッシュ2の製造時間を短縮することができる。
また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記各実施形態の構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明にかかる防振ブッシュの製造方法及び中間筒絞り加工装置は、内筒及び中間筒間のゴム弾性体の内部の引っ張り応力を除去して耐久性を十分に向上させることが必要な用途等に適用できる。
1 防振ブッシュの中間筒絞り加工装置
10 ダイス
11 ダイス片
11a 突起部
2 防振ブッシュ
20 内筒
21 外筒
22 ゴム弾性体
23 中間筒
3 防振ブッシュの中間筒絞り加工装置
30 ダイス
30a テーパ面

Claims (6)

  1. 内筒と、該内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、該両筒の間に設けられたゴム弾性体と、該ゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュの製造方法であって、
    上記防振ブッシュを成形する防振ブッシュ成形工程と、
    上記防振ブッシュ成形工程により成形された防振ブッシュの外筒を絞り加工する外筒絞り加工工程と、
    上記防振ブッシュ成形工程により成形された防振ブッシュの中間筒を絞り加工する中間筒絞り加工工程とを備えていることを特徴とする防振ブッシュの製造方法。
  2. 請求項1記載の防振ブッシュの製造方法において、
    上記中間筒絞り加工工程では、
    上記防振ブッシュの外周を囲むように配置され、周方向に複数のダイス片に分割されるとともに、内周における上記中間筒の軸方向各端部に対応する部分からそれぞれ径方向内側に向かって突出する突出部が形成された環状のダイスを備えている中間筒絞り加工装置を用意し、
    上記各ダイス片をそれぞれ径方向内側に変位させることにより、上記突出部が上記中間筒を径方向内側に加圧して、該中間筒を絞り加工することを特徴とする防振ブッシュの製造方法。
  3. 請求項1記載の防振ブッシュの製造方法において、
    上記中間筒絞り加工工程では、
    それぞれ、上記中間筒を軸方向両側から挟むように配置され且つ内周の軸方向内側端部に軸方向内側に向かって広がるテーパ面が形成された一対の環状のダイスを備えている中間筒絞り加工装置を用意し、
    上記各ダイスをそれぞれ軸方向内側に変位させることにより、上記テーパ面が上記中間筒を径方向内側に加圧して、該中間筒を絞り加工することを特徴とする防振ブッシュの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の防振ブッシュの製造方法において、
    上記防振ブッシュ成形工程では、上記中間筒としてスリットが形成された中間筒を用いて、上記防振ブッシュを成形することを特徴とする防振ブッシュの製造方法。
  5. 内筒と、該内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、該両筒の間に設けられたゴム弾性体と、該ゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュの中間筒絞り加工装置であって、
    上記防振ブッシュの外周を囲むように配置され、周方向に複数のダイス片に分割されるとともに、内周における上記中間筒の軸方向各端部に対応する部分からそれぞれ径方向内側に向かって突出する突出部が形成された環状のダイスを備えており、
    上記各ダイス片をそれぞれ径方向内側に変位させることにより、上記突出部が上記中間筒を加圧して、該中間筒を絞り加工するように構成されていることを特徴とする防振ブッシュの中間筒絞り加工装置。
  6. 内筒と、該内筒の外周を囲むように設けられた外筒と、該両筒の間に設けられたゴム弾性体と、該ゴム弾性体に埋設された中間筒とを備えている防振ブッシュの中間筒絞り加工装置であって、
    それぞれ、上記中間筒を軸方向両側から挟むように配置され且つ内周の軸方向内側端部に軸方向内側に向かって広がるテーパ面が形成された一対の環状のダイスを備えており、
    上記各ダイスをそれぞれ軸方向内側に変位させることにより、上記テーパ面が上記中間筒を径方向内側に加圧して、該中間筒を絞り加工するように構成されていることを特徴とする防振ブッシュの中間筒絞り加工装置。
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