JP2004510068A - 可逆的熱特性を有する複合繊維 - Google Patents
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Abstract
Description
発明の分野
本発明は向上した可逆的熱特性を有する合成繊維に関する。より詳しくは、本発明は相変化物質を含む複合繊維および溶融紡糸法によるそのような複合繊維の形成に関する。
【0002】
発明の背景
多くの布製品が合成繊維より作られている。従来から、二つの方法、すなわち湿液紡糸法および溶融紡糸法が合成繊維を製造するために使用されている。湿液紡糸法は一般にアクリル繊維を形成するために使用されるのに対し、溶融紡糸法は一般にナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維および他の類似の種類の繊維を形成するために使用される。よく知られているように、ナイロン繊維はアミド基−CONH−の存在により特徴付けられる長鎖合成ポリアミド繊維を含んでなり、ポリエステル繊維は85重量%以上の置換芳香族カルボン酸エステル単位を有する長鎖合成ポリマーを含んでなり、ポリプロピレン繊維は85重量%以上のオレフィン単位を有し分子量が通常約40,000以上の長鎖合成結晶性ポリマーを含んでなる。
【0003】
溶融紡糸法は、テキスタイル(または繊維)産業で使用される合成繊維の大部分がこの方法により製造されるため、特に重要である。溶融紡糸法は一般に、溶融したポリマー材料を、スピナー(または紡糸機)として知られている装置に通過させ、これにより複数の個々の合成繊維を形成するものである。いったん形成されると、合成繊維はストランドに集めることや切断されたステープルにすることができる。合成繊維を使用して織布材料または不織布材料を製造することができ、或いはまた合成繊維を巻きつけて糸にし、これを後に製繊プロセスまたは編成プロセスに使用して合成布材料を形成することもできる。
【0004】
繊維から作られた布材料だけでなく繊維自体にも向上した可逆的熱特性を付与するために、相変化物質がアクリル繊維に取り込まれている。この取込みは、アクリル繊維を形成する湿液紡糸法に通常伴われる高レベルの揮発性物質(例えば溶媒)に一部起因して、容易に達成される。しかしながら、溶融紡糸法では高レベルの揮発性物質が通常は存在しないか又は望ましくないことから、相変化物質を溶融紡糸合成繊維に取り込むことはより多くの問題がある。相変化物質を溶融紡糸合成繊維に取り込むための従来の試みは通常、相変化物質を標準的な繊維等級の熱可塑性ポリマーと混合してブレンドを形成し、次にこのブレンドを溶融紡糸して合成繊維を形成することを含む。そのような試みは、低濃度の相変化物質を使用しない限り、一般には繊維中の相変化物質の不十分な分散や、繊維特性の不良や、加工性の不良を招いた。しかしながら、低濃度の相変化物質を用いる場合に、相変化物質の使用に通常伴われるような所望の向上した可逆的熱特性を実現することは困難である。
【0005】
相変化物質を含む複合繊維を開発するための必要性が生じたことは、このような背景に逆行するものである。
【0006】
発明の概要
一つの画期的な面において、本発明は向上した可逆的熱特性を有する複合繊維に関する。一つの例の実施形態において、複合繊維は、複数の長手部材から形成された繊維本体を含み、これら長手部材の少なくとも1本がその中に分散された温度調節材料を有し、この温度調節材料が相変化物質を含む。
【0007】
別の例の実施形態において、複合繊維は、第一のポリマー材料とこの第一のポリマー材料の中に分散された温度調節材料とを含んでなる第一の長手部材を含み、この温度調節材料が相変化物質を含む。複合繊維はまた第二のポリマー材料を含んでなる第二の長手部材を含み、第二の長手部材が第一の長手部材と接合されている。
【0008】
さらに別の例の実施形態において、複合繊維は、第一のポリマー材料とこの第一のポリマー材料の中に分散された温度調節材料とを含んでなる芯部材を含み、この温度調節材料が相変化物質を含む。複合繊維はさらに第二のポリマー材料を含んでなる鞘部材を含み、鞘部材が芯部材を取り囲んでいる。
【0009】
詳細な説明
本発明は一種または二種以上の相変化物質を含む複合繊維に関する。本発明の種々の実施形態による複合繊維が、熱エネルギーを吸収し又は放出して熱の流れを減少し又は排除する能力を有する。加えて、かかる複合繊維は(例えば繊維の製造時または当該繊維から作られる物品の製造時の)改善された加工性、改善された強度、当該繊維中に分散された相変化物質の改善された封じ込め、および相変化物質のより高い装填レベルを示すことができる。当該複合繊維は、種々の物品および用途に対して改善した強度を付与するとともに温度調節特性を付与するべく、種々の物品および用途に使用し又は取り入れることができる。例えば、本発明の実施形態による複合繊維は、テキスタイル(例えば布材料)、服飾品(例えば外出着、ドライスーツ、防護服)、履物(例えば靴下、ブーツ、靴の中底(インソール))、医療製品(例えば保温毛布、治療パッド、失禁パッド、温/冷パック)、容器および包装(例えば飲料/食料容器、足温器、シートクッション、回路基板ラミネート)、建物(例えば壁または天井の断熱材、壁紙、カーテン裏(ライニング)、パイプラップ、絨毯、タイル)、電化製品(例えば家庭電化製品の断熱材)および他の製品(例えば自動車用ライニング材、寝袋、寝具)に使用できる。
【0010】
付与される温度調節特性と共に、本発明の種々の実施形態による複合繊維は、例えば服飾品または足温器に取り入れられた場合に、発汗などに起因するような個人の皮膚水分量の減少効果を与える。例えば、当該複合繊維は、皮膚の温度または相対湿度を低下し、これにより、より低い程度の皮膚水分量とより高いレベルの快適性を与えることができる。特定の材料および特定の服飾品もしくは足温器のデザイン態様の使用によって、この水分量減少効果が更に向上する。
【0011】
本発明の幾つかの実施形態による複合繊維は、複数の長手部材を含んでよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、複合繊維は複数の長手部材から形成された繊維本体を含んでよい。この繊維本体は通常長いものであり、直径よりも数倍(例えば100倍またはそれ以上)大きな長さを有する。この繊維本体は、限定することなく例示すれば円形、多葉形(multi−lobal)、八角形、長円形、五角形、方形、正方形、台形、三角形、楔形など、種々の規則的または不規則的な断面形状を有し得る。本発明の幾つかの実施形態によれば、2本または3本以上の長手部材(例えば2本の隣接する長手部材)が接合され、組み合わされ、合体され又は結合されて、一体的な繊維本体を形成することができる。長手部材は同一の又は相違するポリマー材料を含んでよく、長手部材の少なくとも1本がその中に分散された温度調節材料を有する。本発明の幾つかの実施形態によれば、温度調節材料は相変化物質を通常含み、この相変化物質が複合繊維に向上した可逆的熱特性を付与する。
【0012】
長手部材は種々の構造に配列できる。例えば、長手部材は、海中島構造、芯鞘構造、マトリックスまたはチェス盤構造、区分パイ構造、並列構造、ストライプ構造などに配列できる。本発明の幾つかの実施形態によれば、長手部材が相互に対して概ね並列である束の形態に長手部材を配列できる。本発明の他の実施形態によれば、長手部材は繊維本体の実質的部分を貫通してよく、望ましければ、これら長手部材は長手方向に同延(coextensive)であってよい。
【0013】
本発明の幾つかの実施形態によれば、複合繊維は、約0.1ないし約100デニールの間にあり、通常は約0.5ないし約10デニールの間にある。当業者に理解されるように、デニールは繊維の単位長さ当たりの重さの尺度(すなわち9000メートル当たりのグラム数)であると通常理解される。
【0014】
複合繊維の製造方法や、更なる加工の望ましさや、複合繊維の特定の用途によっては、複合繊維はさらに一種または二種以上の追加の成分、例えば水、界面活性剤、分散剤、発泡防止剤(例えばシリコーン含有化合物およびフッ素含有化合物)、酸化防止剤(例えば束縛(hindered)フェノールおよびホスホン酸エステル)、熱安定剤(例えばホスホン酸エステル、有機リン化合物、有機カルボン酸金属塩およびフェノール化合物)、マイクロ波吸収添加剤(例えば多官能第一級アルコール、グリセリンおよび炭素)、強化用繊維(例えば炭素繊維、アラミド繊維およびガラス繊維)、導電性繊維または粒子(例えばグラファイトまたは活性炭繊維もしくは粒子)、潤滑剤、加工助剤(例えば脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸エーテル、脂肪酸アミド、スルホンアミド、ポリシロキサン、有機リン化合物およびフェノール系ポリエーテル)、難燃剤(ハロゲン化化合物、リン化合物およびホウ素化合物)などを含んでよい。これら一種または二種以上の追加の成分は、複合繊維を構成する1本または2本以上の長手部材の中に分散してよい。加えて、複合繊維に一定の処理またはコーティングを適用して、追加の特性、限定することなく例示すれば、歪抵抗、撥水性、柔軟感、および水分管理特性などを付与してもよい。例示される処理およびコーティングとしては、ネクステック・アプリケーションズ社(Nextec Applications Inc.)によるエピック(Epic)、インテラ・テクノロジーズ社(Intera Technologies, Inc. )によるインテラ(Intera)、デュポン社(DuPont Inc.)によるゾニル・ファブリック・プロテクターズ(Zonyl Fabric Protectors)、3M社(3M Co.)によるスコッチガード(Scotchgard)などが含まれる。
【0015】
本発明は図1を参照することにより更に十分に理解することができる。図1は本発明の幾つかの実施形態による種々の例の複合繊維12,13,14,21,22,23,24,26,27,28,29および34の拡大断面図を限定することなく例示により与える。より詳しくは、図1は本発明の幾つかの実施形態による複合繊維を構成する長手部材の配列の種々の例の構造を示す。図1に示されるように、各複合繊維(例えば21)は、当該複合繊維を形成する複数の長手部材(例えば39および40)に相当する複数の異なる断面領域を含む。現在例示される実施形態によれば、これら長手部材は、第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)(図1において斜線を付けて示す)および第二の長手部材(または第二の複数の長手部材)(図1において斜線を付けないで示す)を含む。ここで、第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)は好ましくは、その中に分散された温度調節材料を有するポリマー材料から形成される。第二の長手部材(または第二の複数の長手部材)は、同一のポリマー材料または幾分異なる特性をもった別のポリマー材料から形成してよい。
【0016】
図1は複合繊維を円形または三葉形(tri−lobal)の断面形状で示すが、限定することなく例示すれば多葉形(multi−lobal)、八角形、長円形、五角形、方形、正方形、台形、三角形、楔形など、他の種々の規則的または不規則的な断面形状を有する複合繊維も本発明に包含される。一般に、第一の複数の長手部材は同一の又は異なるポリマー材料から形成してよく、また第二の複数の長手部材は同一の又は異なるポリマー材料から形成してよいことが認識されるべきである。さらに、本発明の幾つかの実施形態によれば、第二の長手部材(または第二の複数の長手部材)の中に温度調節材料が分散されてもよい。同一の又は異なるポリマー材料の中に二種又は三種以上の温度調節材料が分散されてもよいことが認識されるべきである。例えば、第一の温度調節材料が第一の長手部材の中に分散され、幾分異なる特性を有する第二の温度調節材料が第二の長手部材の中に分散されてもよい(例えば二種の相変化物質)。さらに、図1に示される長手部材の数、形状および寸法は限定することなく例示により示されており、種々の他の実施形態も本発明の範囲内であることが認識されるべきである。
【0017】
図1を参照すると、左欄10は三種類の例の複合繊維12,13および14を示す。複合繊維12は区分パイ構造に配列された複数の長手部材を含む。この実施形態において、第一の複数の長手部材15,15’,15’’,15’’’ ,15’’’’および第二の複数の長手部材16,16’,16’’,16’’’ ,16’’’’が交互に配列され、楔形の断面領域を有している。一般に、長手部材は同一の又は異なる断面形状または寸法を有してよい。さらに、複合繊維12は10本の長手部材を含むものとして示されているが、一般には2本または3本以上の長手部材が区分パイ構造に配列されてよく、当該長手部材の少なくとも1本がその中に分散された温度調節材料を通常有する。
【0018】
複合繊維13は海中島構造に配列された複数の長手部材を含む。この実施形態において、第一の複数の長手部材35,35’,35’’,35’’’ 等が第二の長手部材36の中に配置されて当該長手部材により取り囲まれている。この実施形態において、第一の複数の長手部材の各々が台形の断面形状を有している。しかしながら、限定することなく例示すれば円形、多葉形、八角形、長円形、五角形、方形、正方形、台形、三角形、楔形など、種々の他の規則的または不規則的な断面形状も本発明に包含される。さらに、複合繊維13は第二の長手部材36の中に配置されて当該長手部材により取り囲まれた17本の長手部材35,35’,35’’,35’’’ 等で示されているが、一般には1本または2本以上の長手部材が第二の長手部材36の中に配置されて当該長手部材により取り囲まれてよいことが認識されるべきである。
【0019】
複合繊維14はストライプ構造に配列された複数の長手部材を含む。この実施形態において、第一の複数の長手部材37,37’,37’’,37’’’ ,37’’’’および第二の複数の長手部材38,38’,38’’,38’’’ ,38’’’’が交互に配列され、複合繊維14の長手方向のスライスとして形成されている。一般に、長手部材は同一の又は異なる断面形状または寸法(例えば長手方向スライスに伴われる幅)を有してよい。さらに、複合繊維14は9本の長手部材を含むものとして示されているが、一般には2本または3本以上の長手部材がストライプ構造に配列されてよく、当該長手部材の少なくとも1本がその中に分散された温度調節材料を通常有する。
【0020】
複合繊維13の場合には、第一の長手部材(例えば35)が一体的な第二の長手部材36により完全に取り囲まれて示されているのに対し、複合繊維12および14の場合には、第一の長手部材(例えば15)が隣接する第二の長手部材もしくは複数の長手部材(16および16’)により部分的に取り囲まれて示されている。第一の長手部材(例えば15)が完全に取り囲まれない場合には、格納構造(例えばマイクロカプセル)を用いて第一の長手部材の中に分散された相変化物質を閉じ込めることが望ましいが、このことは必要とはされない。
【0021】
図1の中欄20は四種類の例の芯/鞘繊維21,22,23および24を示す。より詳細には、芯/鞘繊維21,22,23および24はそれぞれ芯鞘構造に配列された複数の長手部材を含む。
【0022】
芯/鞘繊維21は、第二の長手部材40の中に配置されて当該長手部材により取り囲まれた第一の長手部材39を含む。より詳細には、第一の長手部材39はその中に分散された温度調節材料を有する芯部材として形成されている。この芯部材は、鞘部材として形成された第二の長手部材40の中に同心状に配置されて当該長手部材により完全に取り囲まれて示されている。ここでは、芯/鞘繊維21は25重量%の芯部材と75重量%の鞘部材を含む。
【0023】
芯/鞘繊維22は、第二の長手部材42の中に配置されて当該長手部材により取り囲まれた第一の長手部材41を含む。前に述べた実施形態と同様に、第一の長手部材41は、その中に温度調節材料が分散された芯部材として形成されており、鞘部材として形成された第二の長手部材42の中に同心状に配置されて当該長手部材により完全に取り囲まれている。ここでは、芯/鞘繊維22は50重量%の芯部材と50重量%の鞘部材を含む。
【0024】
芯/鞘繊維23は、第二の長手部材44の中に配置されて当該長手部材により取り囲まれた第一の長手部材43を含む。しかしながら、この実施形態において、第一の長手部材43は、鞘部材として形成された第二の長手部材44の中に偏心状に配置された芯部材として形成されている。芯/鞘繊維23は、望ましい温度調節特性および機械特性を付与するために、実質的には任意の重量%の芯部材および鞘部材を含んでよい。
【0025】
三葉形の芯/鞘繊維24は、第二の長手部材46の中に配置されて当該長手部材により取り囲まれた第一の長手部材45を含む。この実施形態において、第一の長手部材45は、三葉形の断面形状を有する芯部材として形成されている。この芯部材は、鞘部材として形成された第二の長手部材46の中に同心状に配置されている。芯/鞘繊維24は、望ましい温度調節特性および機械特性を付与するために、実質的には任意の重量%の芯部材および鞘部材を含んでよい。
【0026】
芯部材は一般には、限定することなく例示すれば円形、多葉形、八角形、長円形、五角形、方形、正方形、台形、三角形、楔形などのような種々の規則的または不規則的な断面形状を有してよいことが認識されるべきである。芯/鞘繊維21,22,23および24は1本の芯部材が鞘部材の中に配置されて当該鞘部材により取り囲まれて示されているが、2本または3本以上の芯部材が(例えば複合繊維13について示される態様と類似の態様で)鞘部材の中に配置されて当該鞘部材により取り囲まれてもよいことが認識されるべきである。これら2本または3本以上の芯部材は同一の又は異なる断面形状または寸法を有してよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、芯/鞘繊維は芯鞘構造に配列された3本または4本以上の長手部材を含んでなり、これら長手部材は芯/鞘繊維の同心状または偏心状の長手方向スライスとして形成されている。
【0027】
図1の右欄30は本発明の幾つかの実施形態による数々の例の並列(side−by−side)繊維を示す。より詳細には、並列繊維26,27,28,29および34はそれぞれ並列構造に配列された複数の長手部材を含む。
【0028】
並列繊維26は、第二の長手部材48と隣接して配置されて当該長手部材により部分的に取り囲まれた第一の長手部材47を含む。この実施形態において、長手部材47および48は半円形の断面形状を有する。ここでは、並列繊維26は50重量%の第一の長手部材47と50重量%の第二の長手部材48を含む。長手部材47および48は、並列構造に代えて又は並列構造と共に、区分パイ構造またはストライプ構造に配列されたものとして特徴付けることもできることが認識されるべきである。
【0029】
並列繊維27は、第二の長手部材50と隣接して配置されて当該長手部材より部分的に取り囲まれた第一の長手部材49を含む。この実施形態において、並列繊維27は20重量%の第一の長手部材49と80重量%の第二の長手部材50を含む。長手部材49および50は、並列構造に代えて又は並列構造と共に、芯鞘構造に配列されたものとして特徴付けることもでき、その場合に第一の長手部材49は第二の長手部材50に対して偏心状に配置されて第二の長手部材50により部分的に取り囲まれている。
【0030】
並列繊維28および29は二種類の例の混合粘性(mixed−viscosity)繊維である。各繊維は、その中に分散された温度調節材料を有する第一の長手部材51または53を含み、この第一の長手部材51または53は第二の長手部材52または54と隣接して配置されて当該長手部材により部分的に取り囲まれている。混合粘性繊維は自己捲縮もしくは自己組織化繊維であり、繊維の捲縮または組織化が繊維に対して厚み、嵩、断熱性、伸縮性または他の特性を付与すると通常考えられている。通常、混合粘性繊維は異なるポリマー材料から形成された複数の長手部材を含む。例えば、並列繊維28については、第一の長手部材51は第一のポリマー材料より形成され、第二の長手部材52は第一のポリマー材料とは何らかの点で異なる第二のポリマー材料より形成されてよい。この実施形態において、第一および第二のポリマー材料は異なる粘性または分子量(例えば異なる分子量をもった二種類のポリプロピレン)を含んでよい。並列繊維28が延伸されるときに、二つの長手部材51および52間で不均一な応力が生じ、並列繊維28が捲縮し又は湾曲し得る。本発明の他の実施形態によれば、第一および第二のポリマー材料は異なる程度の結晶性をもったポリマー材料を含んでよい。例えば、第一のポリマー材料は第二のポリマー材料よりも低い程度の結晶性を有してよい。並列繊維28が延伸されるときに、第一および第二のポリマー材料は異なる程度の結晶化および配向作用を受けて配向および強度が当該繊維28に「ロック」(固定)される。加熱処理時に繊維28の再配向作用を防止し又は低減するために、十分な程度の結晶化が望ましい。並列繊維28および29は、望ましい温度調節特性、機械特性および自己捲縮もしくは自己組織化特性を付与するために、実質的には任意の重量%の第一および第二の長手部材を含んでよい。
【0031】
並列繊維34は、第二の複数の長手部材56および56’の間に配置されて当該長手部材により取り囲まれた第一の長手部材55を含むABA繊維の例である。この実施形態において、第一の長手部材55はその中に分散された温度調節材料を有する第一のポリマー材料から形成されている。ここでは、第二の複数の長手部材56および56’は第一のポリマー材料から形成されてよく又は第一のポリマー材料とは何らかの点で異なる第二のポリマー材料から形成されてよい。一般に、長手部材56および56’は同一の又は異なる断面形状または寸法(例えば長手方向スライスに伴われる幅)を有してよい。長手部材55,56および56’は、並列構造に代えて又は並列構造と共に、ストライプ構造に配列されたものとして特徴付けることもできることが認識されるべきである。
【0032】
次に図2を参照すると、一つの例の芯/鞘繊維59の立体図が示されている。芯/鞘繊維59は、長手かつ環状の鞘部材58の中に配置されて当該鞘部材により取り囲まれた長手で概ね円筒状の芯部材57を含む。芯部材57は、その中に分散された温度調節材料61を有しており、鞘部材58により完全に取り囲まれ又は内包されている。この実施形態において、温度調節材料61は相変化物質を含有する複数のマイクロカプセルを含み、これらのマイクロカプセルは芯部材57にわたって均一に分散され得る。当業者は、マイクロカプセルが芯部材57の中に均一に分散されることが望ましいが、このことは全ての用途において必要とされるものでないことを理解するであろう。芯部材57は鞘部材58の中に同心状に又は偏心状に配置してよく、また芯/鞘繊維59は、望ましい温度調節特性および機械特性を付与するために、実質的には任意の重量%の芯部材57と鞘部材58を含んでよい。
【0033】
図3を参照すると、別の例の芯/鞘繊維60の立体図が示されている。芯/鞘繊維59と同様に、芯/鞘繊維60は長手かつ環状の鞘部材64の中に配置されて当該鞘部材により完全に取り囲まれ又は内包された長手で概ね円筒状の芯部材63を含む。ここでは、温度調節材料62は、相変化物質を未処理の形態(例えば、相変化物質がカプセル化されていない、すなわちマイクロカプセル化もマクロカプセル化もされていない)で含み、相変化物質は芯部材63にわたって均一に分散され得る。当業者は、相変化物質が芯部材63の中に均一に分散されることが望ましいが、このことは全ての用途において必要とされるものでないことを理解するであろう。芯部材63を取り囲むことにより、鞘部材64は芯部材63の中に相変化物質を封じ込めるように機能し得る。したがって、鞘部材64は繊維の加工時または末端使用時に相変化物質の損失または漏出を減少または防止し得る。芯部材63は鞘部材64の中に同心状に又は偏心状に配置してよく、また芯/鞘繊維60は、望ましい温度調節特性および機械特性を付与するために、実質的には任意の重量%の芯部材63と鞘部材64を含んでよい。
【0034】
上述したように、本発明の幾つかの実施形態による複合繊維は、1本または2本以上の長手部材の中に分散された温度調節材料を含み得る。通常、温度調節材料は少なくとも1本の長手部材の中に均一に分散される。しかしながら、複合繊維から望まれる特定の特性によっては、温度調節材料の分散が1本または2本以上の長手部材において変化してもよい。通常、温度調節材料は一種または二種以上の相変化物質を含む。
【0035】
一般に、相変化物質は、温度安定化範囲において又はその範囲内で熱の流れを低減し又は排除すべく熱エネルギーを吸収し又は放出する能力を有する。この温度安定化範囲は、特定の転移温度または転移温度範囲を含み得る。本発明の種々の実施形態と共に使用される相変化物質は、通常、当該相変化物質が二つの状態(例えば、液体状態と固体状態、液体状態と気体状態、固体状態と気体状態、または二つの固体状態)間で転移を受ける際に、当該相変化物質が熱を吸収し又は放出しようとする時の熱エネルギーの流れを阻害できることが好ましい。この作用は通常は過渡的であり、例えば、加熱もしくは冷却処理時に当該相変化物質の潜熱が吸収され又は放出されるまで起こる。熱エネルギーは相変化物質に蓄積され又は相変化物質から除去され、相変化物質は熱い又は冷たい表面によって通常効果的に再生(recharge)することができる。適当な相変化物質を選択することによって、複合繊維を多数の製品または用途のいずれかに使用するために設計することができる。
【0036】
本発明の幾つかの実施形態によれば、相変化物質は固体/固体相変化物質である。固体/固体相変化物質は通常は二つの固体状態間で相転移(例えば結晶相変態または中間結晶(mesocrystalline)相変態)を受けるタイプの相変化物質であり、したがって通常は使用時に液体とならない。
【0037】
本発明の種々の実施形態により複合繊維に取り込むことができる相変化物質には種々の有機物質および無機物質が含まれる。相変化物質の例を、限定することなく例示すれば、炭化水素(直鎖アルカンまたはパラフィン系炭化水素、分枝鎖アルカン、不飽和炭化水素、ハロゲン化炭化水素および脂環式炭化水素)、塩水和物(例えば塩化カルシウム六水和物、臭化カルシウム六水和物、硝酸マグネシウム六水和物、硝酸リチウム三水和物、フッ化カリウム四水和物、アンモニウムミョウバン、塩化マグネシウム六水和物、炭酸ナトリウム十水和物、リン酸二ナトリウム十二水和物、硫酸ナトリウム十水和物、および酢酸ナトリウム三水和物)、ワックス、オイル、水、脂肪酸、脂肪酸エステル、二塩基酸、二塩基酸エステル(dibasic esters)、1−ハロゲン化物、第一級アルコール、芳香族化合物、クラスレート、セミクラスレート、ガスクラスレート、無水物(例えばステアリン酸無水物)、炭酸エチレン、多価アルコール(例えば2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリタール、ペンタグリセリン、テトラメチロールエタン、ネオペンチルグリコール、テトラメチロールプロパン、モノアミノペンタエリトリトール、ジアミノペンタエリトリトール、およびトリス(ヒドロキシメチル)酢酸)、ポリマー(例えばポリエチレン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、およびコポリマー、例えば、アルキル炭化水素側鎖またはポリエチレングリコール側鎖をもったポリアクリレートまたはポリメタクリレートや、ポリエチレン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールを含んでなるコポリマー)、金属、およびこれらの混合物が含まれる。
【0038】
表1は本願明細書で述べられる複合繊維において相変化物質として使用し得るパラフィン系炭化水素の例のリストを示す。
【表1】
【0039】
相変化物質は二種または三種以上の物質(例えば上述した相変化物質の例の二種または三種以上)の混合物を含むことができる。二種または三種以上の異なる物質(例えば二種の異なるパラフィン系炭化水素)を選択しそれらの混合物とすることによって、複合繊維の任意の特定用途のために温度安定化範囲を広範囲にわたって調整することができる。本発明の幾つかの実施形態によれば、相変化物質は二種または三種以上の物質(例えば上述した相変化物質の例の二種または三種以上)のコポリマーを含んでよい。
【0040】
本発明の幾つかの実施形態によれば、温度調節材料は、相変化物質を未処理の形態(例えば、相変化物質がカプセル化されていない、すなわちマイクロカプセル化もマクロカプセル化もされていない)で含んでよい。複合繊維の製造時に、未処理の形態の相変化物質は種々の形態(例えばバルク形態、粉末、ペレット、顆粒、フレークなど)の固体として又は種々の形態(例えば溶融形態、溶媒中の溶解など)の液体として供給してよい。
【0041】
本発明の他の実施形態によれば、温度調節材料は、相変化物質をカプセル化し、含有し、包囲し又は吸収する格納構造をさらに含んでよい。この格納構造は当該複合繊維の製造時または当該複合繊維から作られる物品の製造時に相変化物質に対しある程度の保護(例えば高温または剪断力からの保護)を与えるとともに相変化物質の取扱いを容易にすることができる。さらに、この格納構造は使用時に当該複合繊維からの相変化物質の漏出を防止するように機能することができる。
【0042】
一例として、温度調節材料は、相変化物質を含有する複数のマイクロカプセルを含んでよく、これらのマイクロカプセルは少なくとも1本の長手部材の中に均一に又は不均一に分散され得る。これらのマイクロカプセルは相変化物質を封じ込める中空の殻として形成され、種々の規則的な又は不規則的な形状(例えば球、楕円体など)および寸法に形成された個々のマイクロカプセルを含んでよい。個々のマイクロカプセルは同一の又は異なる形状または寸法を有してよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、マイクロカプセルは約0.01μないし約100μの範囲の最大長さ寸法(例えば直径)を有してよい。一つの現在好ましい実施形態によれば、マイクロカプセルは概ね球状で約0.5μないし約3μの範囲の最大長さ寸法(例えば直径)を有する。格納構造の他の例を、限定することなく例示すれば、シリカ粒子(例えば沈降シリカ粒子、ヒュームドシリカ(fumed silica)粒子およびこれらの混合物)、ゼオライト粒子、炭素粒子(例えばグラファイト粒子、活性炭粒子およびこれらの混合物)、および吸収性物質(例えば吸収性ポリマー物質、高吸収性物質、セルロース系物質、ポリメタクリレート系物質、ポリメタクリレート系物質の金属塩およびこれらの混合物)が含まれる。一例として、温度調節材料は、相変化物質を含浸したシリカ粒子、ゼオライト粒子、炭素粒子または吸収性物質を含んでよい。
【0043】
本発明の幾つかの実施形態によれば、1本または2本以上の長手部材がそれぞれ約5重量%ないし約70重量%の温度調節材料を含んでよい。したがって、一つの実施形態において、長手部材は60重量%の相変化物質を含んでよく、また他の実施形態において、長手部材は約10重量%ないし約30重量%または約15重量%ないし約25重量%の相変化物質を含んでよい。
【0044】
前述したように、本発明の幾つかの実施形態による複合繊維は、同一の又は異なるポリマー材料から形成された複数の長手部材を含んでよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、当該長手部材は、その中に分散された温度調節材料を有する第一のポリマー材料から形成された第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)を含んでよい。さらに、当該長手部材は、第一のポリマー材料とは何らかの点で異なり得る第二のポリマー材料から形成された第二の長手部材(または第二の複数の長手部材)を含んでよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、当該長手部材は同一のポリマー材料から形成され、この場合には第一および第二のポリマー材料は同一となる。
【0045】
一般に、ポリマー材料(例えば第一のポリマー材料または第二のポリマー材料)は、長手部材に形成することが可能な任意のポリマー(またはポリマーの混合物)を含み得る。本発明の幾つかの実施形態によれば、長手部材は任意の繊維形成ポリマー(または繊維形成ポリマーの混合物)から形成してよい。溶融紡糸法を使用して複合繊維を形成する本発明の実施形態によれば、ポリマー材料は熱可塑性ポリマー(または熱可塑性ポリマーの混合物)(すなわち加熱により溶融物を形成し次に造形または成形により長手部材を形成することができるもの)を含んでよい。
【0046】
ポリマー材料は、一種類または二種類以上のモノマー単位を含む種々の鎖構造を有するポリマー(またはポリマーの混合物)を含み得る。より詳細には、ポリマー材料は、線状ポリマー、分岐ポリマー(例えば星型分岐ポリマー、櫛型分岐ポリマーまたは樹型分岐ポリマー)、またはこれらの混合物を含んでよい。ポリマー材料は、ホモポリマー(単独重合体)、コポリマー(共重合体)(例えば統計コポリマー、ランダムコポリマー、交互コポリマー、周期コポリマー、ブロックコポリマー、ラジカルコポリマー、またはグラフトコポリマー)、またはこれらの混合物を含み得る。当業者に理解されるように、ポリマーの反応性および官能性は、例えばアミン、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、エステル、エーテル、エポキシド、無水物、イソシアナート、シラン、ケトンおよびアルデヒド等のような基の付加により変化し得る。また、ポリマー材料を構成するポリマーは、その靭性または熱、水分もしくは化学薬品に対する抵抗性を増大させるために架橋、絡み合い又は水素結合が可能である。
【0047】
本発明の種々の実施形態による長手部材を形成するために使用し得るポリマーの例を、限定することなく例示すれば、ポリアミド(例えばナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン12、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸など)、ポリアミン、ポリイミド、ポリアクリル類(例えばポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、メタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルなど)、ポリカーボネート(例えばポリビスフェノールAカーボネート、ポリプロピレンカーボネートなど)、ポリジエン(例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリノルボルネンなど)、ポリエポキシド、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン、ポリグリコーリド、ポリラクチド、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリプロピレンスクシネートなど)、ポリエーテル(例えばポリエチレングリコール(ポリエチレンオキシド)、ポリブチレングリコール、ポリプロピレンオキシド、ポリオキシメチレン(パラホルムアルデヒド)、ポリテトラメチレンエーテル(ポリテトラヒドロフラン)、ポリエピクロロヒドリンなど)、ポリフルオロカーボン、ホルムアルデヒドポリマー(例えば尿素−ホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、フェノールホルムアルデヒドなど)、天然高分子(例えばセルロース系化合物、キトサン、リグニン、ワックスなど)、ポリオレフィン(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリブテン、ポリオクテンなど)、ポリフェニレン(例えばポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテルスルホンなど)、ケイ素含有ポリマー(例えばポリジメチルシロキサン、ポリカルボメチルシランなど)、ポリウレタン、ポリビニル(例えばポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリメチルビニルエーテル、ポリエチルビニルエーテル、ポリビニルメチルケトンなど)、ポリアセタール、ポリアリーレート、およびコポリマー(例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(またはポリエチレン−コ−ビニルアセテート)、エチレン−アクリル酸共重合体(またはポリエチレン−コ−アクリル酸)、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンテレフタレート共重合体(またはポリブチレンテレフタレート−コ−ポリテトラメチレンテレフタレート)、ラウリルラクタム−テトラヒドロフランブロック共重合体(またはポリラウリルラクタム−ブロック−ポリテトラヒドロフラン)など)が含まれる。
【0048】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第一のポリマー材料は、第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)中の温度調節材料の分散または取込みを促進するポリマー(またはポリマーの混合物)を含んでよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、第一のポリマー材料は、温度調節材料と相容性または親和性を有するポリマー(またはポリマーの混合物)を含んでよい。かかる親和性は、複合繊維の製造時に中間的な溶融もしくは液体の状態にある第一のポリマー材料中への温度調節材料の分散を促進することができ、したがって最終的には、複合繊維中への相変化物質のより均一な取込み又はより多い量もしくは高い装填レベルの取込みを促進することができる。温度調節材料が格納構造をさらに含む実施形態においては、第一のポリマー材料は、相変化物質との親和性と共に又は相変化物質との親和性に代えて、当該格納構造との親和性のために選択されたポリマー(またはポリマーの混合物)を含んでよい。例えば、温度調節材料が相変化物質を含有する複数のマイクロカプセルを含む場合には、当該マイクロカプセルとの親和性(例えばマイクロカプセルを形成する材料との親和性)を有するポリマーを選択してよい。例えば、本発明の幾つかの実施形態では、マイクロカプセルを構成するポリマーと同一又は類似のポリマーを含むように第一のポリマー材料を選択してよい(例えばマイクロカプセルがナイロン殻を含む場合には、ナイロンを含むように第一のポリマー材料を選択してよい)。かかる親和性は、中間的な溶融もしくは液体の状態にある第一のポリマー材料中への、温度調節材料を含有するマイクロカプセルの分散を促進することができ、したがって最終的には、複合繊維中への相変化物質のより均一な取込み又はより多い量もしくは高い装填レベルの取込みを促進することができる。
【0049】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第一のポリマー材料は、温度調節材料と僅かな又は部分的な相容性または親和性を有するポリマー(またはポリマーの混合物)を含んでよい。かかる部分的な親和性は、比較的高温での溶融紡糸プロセスにおける温度調節材料の分散を促進し加工を促進するために十分であり得る。比較的低温での剪断条件で複合繊維がいったん形成されると、この部分的な親和性は温度調節材料が分離されることを許容し得る。相変化物質を未処理の形態で使用する実施形態の場合には、この部分的な親和性は相変化物質の不溶化と複合繊維中での相変化物質の領域形成の増大を生じ得る。本発明の幾つかの実施形態によれば、領域形成は、二つの状態間の相変化物質の転移を促進することによる温度調節特性の改善を生じ得る。一例として、パラフィン系炭化水素など一定の相変化物質は、温度が臨界溶液温度を越える時に、又は当該相変化物質の比較的低濃度で、ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体と相容性となり得る。溶融紡糸プロセスにおいて制御、ポンプ処理および加工を容易に行い得る均一なブレンドを生成するために、より高い温度、より高いパラフィン系炭化水素濃度で、パラフィン系炭化水素とポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体との混合を行ってよい。いったん複合繊維が形成され冷却されると、パラフィン系炭化水素は不溶化し別個の領域に分離し得る。これらの領域は、温度調節特性の改善のためにパラフィン系炭化水素の純粋な溶融または結晶化を許容し得る。
【0050】
本発明の一つの実施形態によれば、第一のポリマー材料は低分子量ポリマー(または低分子量ポリマーの混合物)を含んでよい。低分子量ポリマーは、通常、加熱により溶融物を形成する時に低い粘性を有し、この低い粘性は溶融物中での温度調節材料の分散を促進し得る。当業者によって理解されるように、ポリマーの分子量は当該ポリマーの製造のために使用される条件によって決定され得るため、ポリマーは異なる分子量を有する種々の形態で供給され得る。したがって、本願明細書において使用される用語「低分子量ポリマー」とは低分子量の形態のポリマー(例えば低分子量の形態の前述した例のポリマー)をいうことができ、また用語「分子量」とは数平均分子量、重量平均分子量または当該ポリマーのメルトインデックスをいうことができる。一例として、約20,000の(又はこれより小さい)数平均分子量を有するポリエチレンを、本発明の実施形態において低分子量ポリマーとして使用することができる。低分子量ポリマーに伴う分子量または分子量範囲が、選択される特定のポリマー(例えばポリエチレン)や、温度調節材料を当該低分子量ポリマーの溶融物中に分散するために使用される方法または装置に依存し得ることが認識されるべきである。
【0051】
本発明の別の実施形態によれば、第一のポリマー材料は低分子量ポリマーと高分子量ポリマーの混合物を含んでよい。高分子量ポリマーは、通常、向上した物理特性(例えば機械特性)を有するが、加熱により溶融物を形成する時に高い粘性を有し得る。本願明細書において使用される用語「高分子量ポリマー」とは高分子量の形態のポリマー(例えば高分子量の形態の前述した例のポリマー)をいうことができる。低分子量ポリマーまたは高分子量ポリマーは、相互に相容性または親和性を有するように選択してよい。かかる親和性は、複合繊維の製造時に低分子量ポリマーと高分子量ポリマーと温度調節材料の混合物の形成を促進することができ、したがって最終的には、複合繊維中への相変化物質のより均一な取込み又はより多い量もしくは高い装填レベルの取込みを促進することができる。本発明の幾つかの実施形態によれば、低分子量ポリマーは、高分子量ポリマーと温度調節材料との間の相容化リンク(compatibilizing link)として機能し、それにより複合繊維中への温度調節材料の取込みを促進する。
【0052】
本発明の幾つかの実施形態によれば、長手部材は通常、約10重量%ないし約30重量%の温度調節材料を含み、当該長手部材の残りの部分は低分子量ポリマーと高分子量ポリマーを含む。例えば、現在好ましい実施形態においては、長手部材は15重量%の低分子量ポリマーと70重量%の高分子量ポリマーと15重量%の温度調節材料を含む。
【0053】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第二のポリマー材料は、複合繊維にとって望ましい一または二以上の物理特性を有するか又は付与するポリマー(またはポリマーの混合物)を含んでよい。望ましい物理特性の例を、限定することなく例示すれば、機械特性(例えば延性、引張強さ、および硬さ)、熱特性(例えば熱成形性)および化学特性(例えば反応性)などが含まれる。第二のポリマー材料は、温度調節材料の高い装填レベルに起因するような第一のポリマー材料または第一の長手部材(もしくは第一の複数の長手部材)の任意の不備(例えば機械的不備または熱的不備)を補完するために選択されたポリマー(またはポリマーの混合物)を含んでよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、第二のポリマー材料は、複合繊維の全体の物理特性(例えば機械特性)および複合繊維の全体の加工性(例えば溶融紡糸法によるその複合繊維の形成の促進による)を改善するように機能する。第二のポリマー材料は、第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)の中に分散された温度調節材料を封じ込めるように機能し得る。したがって、第二のポリマー材料は、高温および高剪断の繊維加工のために最適化されていない温度調節材料または第一のポリマー材料の使用を可能とし得る。加えて、第二のポリマー材料は繊維の加工時または末端使用時の相変化物質の損失または漏出を減少し又は防止し得る。
【0054】
本発明の一つの実施形態によれば、第二のポリマー材料は高分子量ポリマーを含んでよい。前述したように、高分子量ポリマーは向上した物理特性(例えば機械特性)を通常有し、高分子量の形態のポリマー(例えば高分子量の形態の前述した例のポリマー)であるように選択してよい。
【0055】
本発明の幾つかの現在好ましい実施形態によれば、第二のポリマー材料はポリエステルを含んでよい。ポリエステルは、その優れた加工性、結果として生じる繊維に付与される特性、およびパラフィン系炭化水素などの一定の相変化物質の損失または漏出を減少し又は防止するための当該相変化物質に対する抵抗性に一部起因して好ましいからである。本発明の一つの実施形態によれば、ポリエステルは約20,000の(又はこれより大きい)数平均分子量を有してよい。
【0056】
この段階で、当業者は本発明の種々の実施形態に伴う数々の利点を理解することができる。例えば、本発明の種々の実施形態による複合繊維は、第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)の中に分散された一種または二種以上の相変化物質を高い装填レベルで含むことができる。本発明の幾つかの実施形態によれば、第二の長手部材(または第二の複数の長手部材)がこの第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)を取り囲むため、高い装填レベルを与えることができる。この第二の長手部材は、相変化物質の高い装填レベルに起因するような第一の長手部材に伴う任意の不備(例えば機械的不備または熱的不備)を補完するために選択されたポリマー(またはポリマーの混合物)を含むことができる。さらに、第二の長手部材は、繊維の全体の物理特性(例えば機械特性)および繊維の全体の加工性(例えば溶融紡糸法によるその繊維の形成の促進による)を改善するために選択されたポリマー(またはポリマーの混合物)を含むことができる。第一の長手部材を取り囲むことによって、第二の長手部材は、第一の長手部材の中に分散された相変化物質を封じ込めて当該相変化物質の損失または漏出を防止するように機能し得る。
【0057】
本発明による複合繊維は、第二の長手部材(または第二の複数の長手部材)に対する、温度調節材料が中に分散された第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)を含む繊維の全重量を実質的に任意の割合で有することができる。限定することなく例示すれば、複合繊維の温度調節特性が支配的な考慮事項である場合には、複合繊維の比較的大部分が、その中に分散された温度調節材料を有する第一の長手部材を含んでよい。他方、複合繊維の物理特性(例えば機械特性)が支配的な考慮事項である場合には、複合繊維の比較的大部分が、その中に分散された温度調節材料を有しない第二の長手部材を含んでよい。あるいは、複合繊維の温度調節特性と物理特性のバランスを図る場合には、第二の長手部材がその中に同一の又は異なる温度調節材料を有することが望ましい場合もある。
【0058】
本発明の幾つかの実施形態による複合繊維は、約1重量%から約99重量%までの第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)を含んでよい。通常、本発明の実施形態による複合繊維は、約10重量%ないし約90重量%の第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)を含んでよい。一例として、芯/鞘繊維の一実施形態は90重量%の芯部材と10重量%の鞘部材を含む。この実施形態の場合に、芯部材が60重量%の温度調節材料を含むことは、芯/鞘繊維が54重量%の温度調節材料を含むことになる。
【0059】
本発明の種々の実施形態による複合繊維は、種々の方法を使用して、例えば溶融紡糸法を使用して製造することができる。本発明の幾つかの実施形態による複合繊維は、複合繊維紡糸ラインを使用して形成することができる。紡糸ラインの例が「複合繊維製造方法」(Method of Making Plural Component Fibers)という名称のヒルズ(Hills)の米国特許第5,162,074号およびその中で引用される文献に記載されており、それらの開示がその全体において参照されることにより本願明細書中に取り込まれる。一例として、溶融した第一のポリマー材料とその中に分散される温度調節材料を含むブレンドおよび溶融した第二のポリマー材料を供給することができる。このブレンドおよび溶融した第二のポリマー材料を、複数のオリフィスを含んでなる紡糸口金に誘導することができる。より詳細には、このブレンドおよび溶融した第二のポリマー材料を、種々の構造の各オリフィスに誘導して、第一の長手部材(または第一の複数の長手部材)および第二の長手部材(または第二の複数の長手部材)をそれぞれ形成し、それにより本発明の実施形態による複合繊維を形成することができる。本発明の幾つかの実施形態によれば、第一のポリマー材料と温度調節材料を含むペレットを使用して複合繊維を形成することができる。本発明の幾つかの実施形態によれば、このペレットは、温度調節材料、低分子量ポリマーおよび高分子量ポリマーの溶融混合物を固化したものを含んでよい。このペレットを溶融してブレンドを形成し、上述のように溶融した第二のポリマー材料と共に加工して複合繊維を形成することができる。
【0060】
実施例
以下の実施例は、本発明の具体的な態様を説明し、当業者に本発明の説明を例示し提供するものである。この実施例は本発明を限定するものと解釈すべきでなく、単に本発明を理解し実施するのに有用な具体的な方法論を提供するだけの実施例として解釈されるべきである。
【0061】
実施例1
約5ポンド(約2.268kg)の低分子量ポリエチレン・ホモポリマー(ハニーウェル・スペシャルティ・ケミカル(Honeywell Specialty chemical)により製造された、AC−16ポリエチレン、滴点102℃)を湿ったフラッシング装置に加え、このホモポリマーを約110℃ないし約130℃でゆっくりと溶融混合した。いったんホモポリマーが溶融すると、約8ポンド(約3.629kg)の湿ったケークを当該溶融したホモポリマーに約30分の時間にわたってゆっくりと添加して第一ブレンドを形成した。この湿ったケークは、相変化物質を含有する水で湿ったマイクロカプセル(マイクロテック・ラボラトリーズ社(Microtek Laboratories, Inc.)により製造された、63.2重量%のマイクロカプセルおよび相変化物質、マイクロPCMロット番号M45−22)を含んでいた。
【0062】
相変化物質を含有するマイクロカプセルが当該溶融したホモポリマーに添加されその中に分散される際に水が蒸発した。残留する水が(カールフィッシャー滴定を用いて測定して)約0.15重量%未満となるまで混合を続けた。この結果生じた第一ブレンドを次に冷却し細かく切って更なる加工のための細断材料を形成した。
【0063】
次に、約30ポンド(約13.61kg)の上記細断材料を約70ポンド(約31.75kg)の繊維等級ポリプロピレン熱可塑性ポリマー(BPアムコ・ポリマーズ(BP Amoco Polymers)からのポリプロピレンホモポリマー6852)と共にドライブレンドすることにより、ドライブレンドを形成した。
【0064】
この結果生じたドライブレンドを次に、全領域が約230℃に設定されスクリュー回転数が約70rpmで150メッシュ・フィルタースクリーンを備え窒素パージを有する21/2 インチ(約63.5mm)一軸スクリュー押出機を使用して押し出した。この方法により、ペレットが形成された。次に、ペレットを、乾燥剤床ポリマーペレット乾燥装置内で105℃にて、露点−40℃で終夜乾燥した。これらのペレットは、DSC(示差走査熱量計)測定により測定して23.1J/gの熱エネルギー蓄積能力(すなわち潜熱)を示した。
【0065】
次に、芯部材を形成すべく上記ペレットを用い、また鞘部材を形成すべくポリプロピレンもしくはナイロンを用いて、複合繊維紡糸ライン上で、複合繊維(ここでは二成分繊維)を溶融紡糸した。この汎用型の紡糸ラインは「複合繊維製造方法」(Method of Making Plural Component Fibers)という名称のヒルズ(Hills)の米国特許第5,162,074号に記載されている。この複合繊維は230℃ないし245℃の間の温度で溶融紡糸された。
【0066】
種々の芯/鞘比およびポリマー材料をもった複合繊維を製造した。図4を参照すると、製造された6種の芯/鞘繊維についての数々の特性および製造パラメータが示されている。これらの繊維は全て相変化物質、および相変化物質を含有するマイクロカプセル(「mPCM」)を取り込んだものであり、相変化物質は、各繊維の芯部材の約15重量%を構成し、各繊維の全重量の約7.5重量%ないし約11.25重量%を構成する。サンプル1、サンプル2およびサンプル3はBPアムコ・ポリマーズからのポリプロピレン・ホモポリマーであるポリプロピレン(「PP」)を含む鞘部材を有する。サンプル4、サンプル5およびサンプル6はBASF社からウルトラミド(Ultramid)Bという名称で製造されているナイロン6を含む鞘部材を有する。
【0067】
本願明細書中で言及し又は参照した特許出願、特許、公報および他の公表された文献の各々が、個々の特許出願、特許、公報および他の公表された文献の各々が参照されることにより取り込まれるように具体的かつ個別的に表示されているのと同程度まで、その全体において参照されることにより、本願明細書中に取り込まれる。
【0068】
本発明をその具体的な実施形態について説明してきたが、添付された請求の範囲により画定される発明の真の趣意および範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことが可能であり、また均等物に置換することが可能であるということが当業者に理解されるべきである。加えて、特定の条件、材料、組成物、方法、製法工程を本発明の目的、趣意および範囲に適合させるために幾多の改良を行うことができる。そのような改良は本願明細書に添付された請求の範囲の範囲内であることが意図される。特に、本願明細書に開示した方法は特定の順序で行う特定の工程について説明してきたが、これらの工程を本発明の教示から逸脱することなく均等な方法となるように組み合わせ、細分化し又は順序を変更することが可能であることが理解されるであろう。したがって、本願明細書中で特に明示しない限り、それらの工程の順序および分類は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の幾つかの実施形態による種々の例の複合繊維の拡大断面図である。
【図2】
本発明の一実施形態による例の芯/鞘繊維の立体図である。
【図3】
本発明の一実施形態による別の例の芯/鞘繊維の立体図である。
【図4】
実施例1で述べるようにして製造した6種の芯/鞘繊維についての数々の特性および製造パラメータを示す。
Claims (25)
- 向上した可逆的熱特性を有する複合繊維であって、複数の長手部材から形成された繊維本体を含み、前記長手部材の少なくとも1本がその中に分散された温度調節材料を有し、前記温度調節材料が相変化物質を含む複合繊維。
- 前記相変化物質が、炭化水素、塩水和物、ワックス、オイル、水、脂肪酸、脂肪酸エステル、二塩基酸、二塩基酸エステル、1−ハロゲン化物、第一級アルコール、芳香族化合物、クラスレート、セミクラスレート、ガスクラスレート、ステアリン酸無水物、炭酸エチレン、多価アルコール、ポリマー、金属およびこれらの混合物からなる群より選択されたものである請求項1の複合繊維。
- 前記温度調節材料が、相変化物質を含有する複数のマイクロカプセルをさらに含む請求項1の複合繊維。
- 前記温度調節材料が、相変化物質を含浸したシリカ粒子、ゼオライト粒子、炭素粒子または吸収性物質をさらに含む請求項1の複合繊維。
- 前記長手部材が海中島構造、区分パイ構造、芯鞘構造、並列構造またはストライプ構造に配列された請求項1の複合繊維。
- 前記繊維本体の断面形状が円形、多葉形、八角形、長円形、五角形、方形、正方形、台形または三角形である請求項1の複合繊維。
- 向上した可逆的熱特性を有する複合繊維であって、第一のポリマー材料と前記第一のポリマー材料の中に分散された温度調節材料とを含んでなる第一の長手部材を含み、前記温度調節材料が相変化物質を含み、また第二のポリマー材料を含んでなる第二の長手部材を含み、前記第二の長手部材が前記第一の長手部材と接合されている複合繊維。
- 前記相変化物質が炭化水素または炭化水素の混合物である請求項7の複合繊維。
- 前記温度調節材料が、相変化物質を含有する複数のマイクロカプセルをさらに含む請求項7の複合繊維。
- 前記第一のポリマー材料が前記マイクロカプセルと親和性を有し、前記第一のポリマー材料中の前記マイクロカプセルの分散を促進する請求項9の複合繊維。
- 前記第一のポリマー材料および前記第二のポリマー材料が、ポリアミド、ポリアミン、ポリイミド、ポリアクリル類、ポリカーボネート、ポリジエン、ポリエポキシド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリフルオロカーボン、ホルムアルデヒドポリマー、天然高分子、ポリオレフィン、ポリフェニレン、ケイ素含有ポリマー、ポリウレタン、ポリビニル、ポリアセタール、ポリアリーレート、コポリマー、およびこれらの混合物からなる群より独立して選択されたものである請求項7の複合繊維。
- 前記第一の長手部材が前記第二の長手部材に取り囲まれている請求項7の複合繊維。
- 前記第一の長手部材が前記第二の長手部材の中に配置されて当該長手部材により完全に取り囲まれている請求項12の複合繊維。
- 前記第一の長手部材が当該複合繊維の全重量の約10%ないし約90%を構成する請求項7の複合繊維。
- 向上した可逆的熱特性を有する複合繊維であって、第一のポリマー材料と前記第一のポリマー材料の中に分散された温度調節材料とを含んでなる芯部材を含み、前記温度調節材料が相変化物質を含み、また第二のポリマー材料を含んでなる鞘部材を含み、前記鞘部材が前記芯部材を取り囲んでいる複合繊維。
- 前記相変化物質が、炭化水素、塩水和物、ワックス、オイル、水、脂肪酸、脂肪酸エステル、二塩基酸、二塩基酸エステル、1−ハロゲン化物、第一級アルコール、芳香族化合物、クラスレート、セミクラスレート、ガスクラスレート、ステアリン酸無水物、炭酸エチレン、多価アルコール、ポリマー、金属およびこれらの混合物からなる群より選択されたものである請求項15の複合繊維。
- 前記温度調節材料が、相変化物質を含有する格納構造をさらに含み、この格納構造がマイクロカプセル、シリカ粒子、ゼオライト粒子、炭素粒子または吸収性物質を含む請求項15の複合繊維。
- 前記温度調節材料が第一の温度調節材料であり、前記鞘部材が前記第二のポリマー材料の中に分散された第二の温度調節材料をさらに含んでなる請求項15の複合繊維。
- 前記第一の温度調節材料と前記第二の温度調節材料が異なる請求項18の複合繊維。
- 前記第一のポリマー材料および前記第二のポリマー材料が、ポリアミド、ポリアミン、ポリイミド、ポリアクリル類、ポリカーボネート、ポリジエン、ポリエポキシド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリフルオロカーボン、ホルムアルデヒドポリマー、天然高分子、ポリオレフィン、ポリフェニレン、ケイ素含有ポリマー、ポリウレタン、ポリビニル、ポリアセタール、ポリアリーレート、コポリマー、およびこれらの混合物からなる群より独立して選択されたものである請求項15の複合繊維。
- 前記第一のポリマー材料が前記相変化物質と親和性を有し、前記第二のポリマー材料が前記芯部材の中の前記相変化物質を封じ込め、当該複合繊維に対し望ましい物理特性を付与する請求項15の複合繊維。
- 前記芯部材が前記鞘部材の中に配置されて当該鞘部材により完全に取り囲まれている請求項15の複合繊維。
- 前記芯部材が前記鞘部材の中に同心状に配置されている請求項15の複合繊維。
- 前記芯部材が前記鞘部材の中に偏心状に配置されている請求項15の複合繊維。
- 前記芯部材の断面形状が円形、多葉形、八角形、長円形、五角形、方形、正方形、台形、三角形または楔形である請求項15の複合繊維。
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