JP2004505634A - 改変された酵母及び特にステロイド誘導体製造のための利用 - Google Patents

改変された酵母及び特にステロイド誘導体製造のための利用 Download PDF

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Abstract

この発明は、新規な酵母株、方法及びそれらを調製するための遺伝子構築物、並びにステロイド化合物を合成し又は改変するためのそれらの利用に関するものである。一層詳細には、この発明は、減少した20α−HSD活性を(特に、GCY1及び/又はYPR1遺伝子の改変により)有する株に関係する。この発明の酵母株は、合成の効率を改良し又はプロセスの選択性若しくは収率並びに最終製品の品質を向上させることを可能にする。この発明の株、方法及び化合物は、ヒト又は動物における治療又は予防活性を有する製品(特に、ステロイド誘導体)の探索、開発及び製造に有用である。

Description

【0001】
本発明は、生物学的分野及び医薬分野に関係する。それは、特に、ステロイド化合物の製造に有用な、又はステロイド化合物の(選択的)変換に有用な新規な組成物及び方法に関係する。それは、一層詳細には、新規な酵母株及び遺伝学的方法並びにそれらの製造のための構築物に関係し、ステロイド化合物の合成又は改変のためのそれらの利用に関係する。この発明のこれらの酵母株は、合成の効力を改善すること及びこの方法の選択性又は収率並びに最終生成物の品質を高めることを可能にする。この発明のこれらの株、方法及び化合物は、ヒト又は動物において治療又は予防的活性を有する製品(特に、ステロイド誘導体)の研究、開発及び製造において有用である。
【0002】
ステロイドを変換する自然の微生物の能力は、広く文献に記載されてきた。この点に関して、それらは、化学合成によって得ることが困難なステロイド誘導体の製造のための有利な別法を代表する。酵母は、その上、オルガネラで活性な酵素をコードするcDNAの発現のために特に適している。その結果、酵母例えばS.セレビシエ(S.cerevisiae)は、ステロイド産生用酵素例えばミクロソーム又はミトコンドリアのP450をコードするcDNAを発現させるために広く用いられてきた。その上、ヒドロコルチゾンの生合成経路に含まれる酵素を発現させることを意図した幾つかの研究は、酵母がある種の中間体を効率的に変換することができることを示すことを可能にした。そうして、ステロイドの生合成経路に含まれる一種以上の哺乳動物酵素の発現を可能にするトランスフォームされた酵母の利用が、例えば、EP340878、米国特許第5,137,822号又はDumas等に記載されてきた。同様に、出願人は、Δ−3β−ヒドロキシステロイド例えばプレグネノロン、17α−ヒドロキシプレグネノロン及びDHEAが酵母によって対応する酢酸エステルに変換されるということを見出した。出願人は又、この変換が、本質的に、ATF2遺伝子の産物によって行われるということをも示した(Cauet等、1999)。それ故、酵母は、ステロイド誘導体製造のための工業的視点から、特に有用な生物を代表する。
【0003】
しかしながら、17α−ヒドロキシプロゲステロンは、ある条件下で、酵母により還元されて4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オン(Dumas等、1994)となること及びこの副生物の生成が最終生成物の合成収率及び品質に影響を及ぼすということも知られている。しかしながら、今まで、20α−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ(20αHSD)型のこの反応の原因である酵素活性は、同定されなかった。
【0004】
本発明は、正確には、ヒドロキシプロゲステロンに作用する酵母の内因性活性の研究から生じるものであり、20αHSD型活性を付与された酵素をコードする2つの遺伝子の同定を記載する。一層詳細には、本願は、GCY1及びYPR1遺伝子が酵母における20αHSD型活性のキャリアーであること、及びこれらの遺伝子産物が、例えば、ヒドロキシプロゲステロンのイン・ビトロでの副生物への変換を可能にすることを示す。その上、本願は、酵母におけるこれらの遺伝子活性の抑制が、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オン型の副生物の生成をかなり減じ又は抑制し且つステロイド誘導体の合成の収率を有意に改善し及び/又はヒドロキシプロゲステロン(又は、その前駆物質)をステロイド誘導体へ一層選択的様式で変換することを可能にするということを示す。それ故、本願は、一層優れた選択性を有するステロイド誘導体の合成に利用できる新規な組成物及び方法を記載する。この発明は、特に、減少した20αHSD型活性を有し且つ本質的にヒドロキシプロゲステロンを4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オン型副生物に変換できない新規な酵母株を記載する。この発明は又、かかる生成物の生産を増大させるために利用することもできる(それらの利用又は活性化合物への変換のために)。
【0005】
この発明の第一の主題は、特に、ステロイド化合物を改変する方法であって、この化合物(又は、その前駆物質)を減少した20αHSD活性を有する酵母と、特に非機能的な(特に、破壊された)GCY1及び/又はYPR1遺伝子を有する酵母と、一層好ましくはサッカロミセス属の酵母と又はかかる酵母に由来する調製物と接触させることを含む当該方法にある。
【0006】
この発明は又、減少した20αHSD活性を有する酵母の、特に非機能的な(特に、破壊された)GCY1及び/又はYPR1遺伝子を有する酵母の、一層好ましくはサッカロミセス属の酵母の又はかかる酵母に由来する調製物の、イン・ビトロ又はエキソ・ビボでの、ステロイド化合物の製造、合成、改変及び/又は改良のための利用にも関係する。
【0007】
この発明は又、ヒドロキシステロイド化合物から、特にヒドロキシプロゲステロン又はその前駆物質から、減少した20αHSD型活性を有する酵母、特に非機能的な(特に、破壊された)GCY1及び/又はYPR1遺伝子を有する酵母、一層好ましくはサッカロミセス属の酵母又はかかる酵母に由来する調製物を利用して、ステロイド誘導体を製造する如何なる方法にも関係する。
【0008】
この発明は又、17α−ヒドロキシプロゲステロンを特に11−デオキシコルチゾールに、減少した20αHSD型活性を有する酵母、特に非機能的な(特に、破壊された)GCY1及び/又はYPR1遺伝子を有する酵母、一層好ましくはサッカロミセス属の酵母又はかかる酵母に由来する調製物を利用して変換する方法にも関係する。
【0009】
この発明の主題は又、減少した20αHSD型活性を有する酵母の、特に非機能的な(特に、破壊された)GCY1及び/又はYPR1遺伝子を有する酵母の、一層好ましくはサッカロミセス属の酵母の又はかかる酵母に由来する調製物の、17α−ヒドロキシプロゲステロンの11−デオキシコルチゾールへの変換のための利用でもある。
【0010】
この発明の他の主題は、更に、酵母の20αHSD型活性の改変方法であって、該酵母のGCY1及び/又はYPR1遺伝子の活性の改変を含む当該改変方法にある。それは、一層詳細には、該酵母のGCY1及び/又はYPR1遺伝子の(好ましくは、遺伝子破壊による)不活性化(一層好ましくは、サッカロミセス属の酵母)を含む、酵母の20αHSD活性を減じ又は阻害する方法を含む。
【0011】
本発明の主題は、減少した20αHSD型活性を有する特定の酵母株でもある。一層好ましくは、これは、非機能的YPR1遺伝子を有する酵母、非機能的GCY1遺伝子及びYPR1遺伝子を有する酵母、又は非機能的GCY1遺伝子を有するある種の酵母を包含する。
【0012】
この発明は又、上記の酵母に由来する如何なる無細胞調製物にも関係し、特に、細胞溶解物、細胞ホモジェネート、培養上清、又は誘導された富化若しくは(予備)精製溶液などに関係する。
【0013】
上記のように、本発明は、先ず、低下した又は検出不能な20αHSD型活性を有する酵母株(即ち細胞又は培養物)、及び誘導された調製物を記載する。この発明は、実際、この活性を有する酵母遺伝子の同定、GCY1及びYPR1遺伝子を記載し、且つこれらの遺伝子が、特に遺伝子組換え技術によって、これらの細胞の成長又は生存能力を害することなく又はトランスフォームし若しくはステロイド化合物を変換するそれらの能力を害することなく、特異的に改変されうることを示す。従って、この発明は、先ず、ステロイド化合物の、有利な酵母を利用する合成、生成、改変及び/又は変換のための方法を提供する。
【0014】
それ故、この発明の主題は、一層詳細には、酵母株(即ち細胞又は培養物)の利用であって、ステロイド化合物の製造のための遺伝子改変を有すること及び減少した20αHSD活性を有することを特徴とする当該利用にある。本発明は、一層詳細には、下記を有することを特徴とする酵母株を利用する:
− GCY1遺伝子の遺伝子改変、又は
− YPR1遺伝子の遺伝子改変、又は
− GCY1及びYPR1遺伝子の遺伝子改変。
【0015】
一層好ましくは、この発明の酵母中に存在する遺伝子改変は、不活性化する改変、即ち、その遺伝子又は対応するタンパク質の活性の喪失へと導く改変である。この発明による不活性化する遺伝子改変の最も好適な型は、遺伝子破壊であり、この明細書の残りの部分において詳述する。
【0016】
従って、一層詳細には、この発明は、下記を特徴とする酵母の利用にある:
ステロイド化合物の製造につき、
− GCY1遺伝子が、非機能的であり、
− YPR1遺伝子が、非機能的であり、又は
− GCY1及びYPR1遺伝子が、非機能的である。
【0017】
かかる酵母は、減少した又は検出不能な20αHSD活性を有し、それ故、ステロイド化合物の製造又は改変又は変換に特に有利である。
【0018】
この発明の好適具体例によれば、これらの酵母は、一層好ましくは、サッカロミセス属(特に、S.cerevisiae)に属する。従って、一層特別の具体例において、本発明は、非機能的な(好ましくは、破壊された)GCY1遺伝子及び/又はYPR1遺伝子を含むS.セレビシエ酵母の細胞(即ち、株又は培養物)の方法又は利用にある。
【0019】
しかしながら、実施例が、一層詳細にサッカロミセス・セレビシエ酵母に関係していても、この発明の教示は、この特定の種類の酵母に限定されず、本質的に自然の20αHSD型活性を有するか又はGCY1若しくはYPR1遺伝子を含む任意の酵母に拡張しうるということは、理解される。この関係において、特に、酵母サッカロミセス、Kluyveromyces(特に、K.ラクチス)、シゾサッカロミセス、ハンセヌラ・ピチア(特に、P.パストリス)、カンジダ(特に、C.マルトーサ)などを挙げることができ、そのファーメンター中での培養及び遺伝子改変は、従来技術に記載されている。
【0020】
その上、この発明の目的につき、発現GCY1遺伝子は、GenBankにレファレンスX96740で記載されたS.セレビシエGCY1遺伝子(Bandlow等、Gene 90(1), 1990, 105−114)並びに酵母細胞内に存在するその任意の機能的変異体又は同族体を意味すると理解される。同様に、YPR1遺伝子は、GenBankにレファレンスX80642で記載されたS.セレビシエYPR1(又は、YDR368w)遺伝子並びに酵母細胞内に存在するその任意の機能的な変異体又は同族体を意味する。これらの遺伝子の配列は又、酵母S.セレビシエのゲノムの完全な配列が記載されている他のバンク(スタンフォード大学、MIPS等)から得ることもできる。機能的同族体を、配列相同性の検索により、又はS.セレビシエGCY1及びYPR1遺伝子から得られたプローブを利用するハイブリダイゼーションクローニングにより、慣用の分子生物学的技術によって同定することができる。
【0021】
示したように、本発明は、20αHSD活性に関与する少なくとも一つの遺伝子(特に、GCY1及び/又はYPR1遺伝子)の遺伝子改変を示し、好ましくは減少した又は抑制された20αHSD活性を有する酵母の方法又は利用にある。
【0022】
この発明の目的につき、用語「遺伝子改変」は、任意の可能な方法例えば突然変異誘発剤の利用及び/又は遺伝的若しくは組換え経路による改変の生成により得られる細胞のゲノムの任意の変化を意味する。好ましくは、遺伝子改変は、少なくとも一つの遺伝子の配列の改変であって、その遺伝子の活性の変化、特に該遺伝子の刺激又は好ましくは不活性化を生じる改変である。遺伝子の不活性化、又は遺伝子の非機能的特性は、タンパク質の発現の非存在により、突然変異、欠失、置換、挿入などによるタンパク質の非機能的形態の発現により、又は十分な活性を与えない低レベルのタンパク質の発現によって明らかとなりうる。その結果、遺伝子の遺伝子改変は、特に、該遺伝子のコード領域又は該遺伝子の調節領域(プロモーターなど)の全部又は部分に影響を与えうる。
【0023】
好ましくは、この発明による遺伝子改変は、注目している遺伝子の調節領域又はコード領域内の少なくとも一つの塩基対の少なくとも一つの突然変異、置換、欠失及び/又は挿入を含む。尚一層好ましくは、それは、注目している遺伝子の全部又は部分の欠失による改変を含み。これは、遺伝子破壊(又は「遺伝子置換」)技術によって、外来配列により置換されうる。欠失及び/又は挿入による遺伝子改変は、本発明の実施に好適である(何故なら、それらは、注目している遺伝子に対して選択的であり且つ時間経過中安定であるから)。それ故、一層好ましくは、この遺伝子改変は、注目している遺伝子の少なくとも部分の外来配列による置換にある。この改変は、実施例に記載したように、酵母のゲノム中に二重相同組換えによって導入することのできる改変された遺伝子をイン・ビトロで調製することにある公知の技術によって達成することができる(Baudin等、Nucleic Acids Res. 21(14)(1993)3329も参照されたい)。
【0024】
従って、この発明の好適な主題は、GCY1及び/又はYPR1遺伝子の全部又は部分が外来配列により、例えばマーカー遺伝子(抗生物質耐性をコードするもの)により置換された酵母の方法又は利用にある。一層詳細には、遺伝子破壊のためには、選択した外来配列を注目している遺伝子の隣接する又は隣接しない領域と相同な配列と両端で接して含む組換え核酸をイン・ビトロで調製する。この外来配列は、例えば、マーカー遺伝子、栄養要求性を相補する遺伝子、発現ユニットなどであってよい。一層詳細には、この外来配列は、宿主酵母株における栄養要求を相補する栄養要求性選択遺伝子、例えばURA3遺伝子、LEU2遺伝子、TRP1遺伝子、HIS3遺伝子又はADE2遺伝子;優性選択遺伝子例えば抗生物質(G418、フレオマイシン、ヒグロマイシンBなど)の耐性遺伝子;又はレポーター遺伝子(β−ガラクトシダーゼなど)であってよい。それは又、例えば、転写ターミネーター例えばCYC1、TDH3、TEF1又はPGKから選択する特定の酵母ターミネーターを含む発現中断ユニットであってもよい。この遺伝子の発現の条件及び/又はコードされるタンパク質の実際の構造を変えることのできる任意の他の外来配列(即ち、注目している遺伝子において、自然には、この形態では存在しない配列)を、本発明の関連において利用することができるということは理解される。そうして調製された核酸を、次いで、慣用の技術(リチウム、プロトプラストなど)によって酵母に導入し、これは、この外来配列の酵母ゲノム中への二重相同組換えによる挿入(注目している遺伝子の配列内)へと導く(適宜、その一領域の置換として)。
【0025】
任意の他の遺伝子改変技術例えば位置指定突然変異誘発法、トランスポゾンの利用などを、本発明の関連において利用することができるということは理解される。
【0026】
遺伝子破壊により不活性化されたGCY1及び/又はYPR1遺伝子を有する酵母の特別の例は、特に:
− TGY170細胞(gcy1::LEU2):TGY170細胞中では、GCY1遺伝子の一部分は、組換え体の選択を可能にするLEU2タンパク質をコードする核酸により置換されている。
− TGY197細胞(gcy1::LEU2、ydr368w::URA3):TGY197細胞は、TGY170細胞に関して、YPR1(YDR368wとも呼ばれる)遺伝子に影響を与える更なる遺伝子改変を含み、一部分は、選択遺伝子URA3により置換されている。
− TGY195細胞(ydr368w::URA3):TGY195細胞は、YPR1(YDR368Wとも呼ばれる)遺伝子に影響を与える遺伝子改変を含み、一部分は、選択遺伝子URA3により置換されている。
− TGY194細胞(gcy1::URA3):TGY194細胞中では、GCY1遺伝子の一部分は、組換え体の選択を可能にするURA3タンパク質をコードする核酸により置換されている。
【0027】
かかる細胞も又、この発明の特別の主題を構成する。特に、この発明は、YPR1遺伝子の(又は該遺伝子中に)遺伝子改変(特に、YPR1遺伝子の又は該遺伝子中の欠失及び/又は挿入)を含む任意の酵母細胞(即ち、株又は培養物)に関係する。この発明は又、GCY1及びYPR1遺伝子の(又は、該遺伝子中に)遺伝子改変(特に、GCY1及びYPR1遺伝子の又は該遺伝子中の欠失及び/又は挿入)を含む任意の酵母細胞(即ち、株又は培養物)にも関係する。この発明は又、かかる酵母から誘導された無細胞調製物にも関係する。
【0028】
この発明の又はこの発明の方法で用いられるこれらの細胞は、有利に、減少した20αHSD型活性を、即ち、遺伝子改変してない株と比較して、少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、一層好ましくは少なくとも60%減少した20αHSD型活性を有する。実施例に示したように、この発明は、酵母のGCY1遺伝子の不活性化が、細胞ホモジェネートの上清中の20αHSD型活性の95%減少へと導くことを示す。得られた結果は又、GCY1とYPR1遺伝子の二重の遺伝子改変が、20αHSD型活性の抑制へと導き、その後、それは、細胞ホモジェネートの上清中で検出不能となることをも示している。これらの結果は、これらの遺伝子の役割の実例を与え、ステロイド誘導体の製造の応用のための酵母の特性を改良するためにそれらを改変することの可能性を例証する。
【0029】
本発明は、様々な医薬用途のためのステロイド化合物の製造のために利用することができる。この点において、この発明は、この発明の酵母を利用してステロイド化合物を製造する方法を記載する。この出願は又、ステロイド化合物を製造するための、減少した20αHSD活性を有する酵母を利用する改良された方法にもある。この発明の方法は、有利に、上記の酵母の集団をイン・ビトロでステロイド化合物と接触させてから、合成された化合物を抽出することにより実施される。初期ステロイド化合物は、任意の天然の又は改変された若しくは合成されたステロイドであってよく、特に、任意のヒドロキシステロイド又は前駆体化合物であってよく、特に、コレステロール、プロゲステロン、プレグネノロン又は17OH−プロゲステロンであってよい。この発明の方法は、ステロイド誘導体例えば11−デオキシコルチゾール、コルチゾール、ヒドロコルチゾンなど又はこれらの誘導体の製造のために利用することができる。
【0030】
本発明の他の面及び利点は、下記の実施例を読むことで明らかとなろう(該実施例は、説明であって制限するものと考えるべきではない)。
【0031】
図面の説明
図1:Red120−アガロース上でのクロマトグラフィーによる酵母ホモジェネートに由来する20αHSD活性の精製画分のSDS−PAGE。上の矢印は、N末端配列がGCY1に対応するバンドを示し、下の矢印は、YPR1のN末端配列に対応するバンドを示している。レーン1は、分子量マーカーに対応し、レーン2は、20αHSD活性の精製画分に対応する。
図2:ガラクトース(YNB−gal)又はグルコース(YPD)培地中で培養された酵母S.セレビシエによる、0.1mg/mlの17α−ヒドロキシプロゲステロンの存在下での4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの生成。
図3:ガラクトース(YNB−gal)又はグルコース(YPD)培地中で、0.1mg/mlの17α−ヒドロキシプロゲステロンの存在下で培養した野生型(wt)又はGCY1遺伝子の配列が変異した(gcy−)酵母S.セレビシエによる、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの生成。
図4:GCY1遺伝子を破壊するためのプラスミドの構造。このプラスミドを酵素BamHIとHindIIIで線状化してから、材料と方法の節に記載した方法によって、S.セレビシエにトランスフォームする。このGCY1遺伝子の配列の欠失は、プロモーター及び306bpのコード配列(翻訳開始コドンを含む)を含む。
図5:GCY1遺伝子を破壊するためのプラスミド(プラスミドpTG12010)の構造。このプラスミドを、酵素EcoRIとSphIで線状化してから、材料と方法の節に記載した方法によって、S.セレビシエにトランスフォームする。GCY1のタンパク質配列の欠失は、アミノ酸47〜268を含む。pTG12010クローン36は、同じ構造(URA3遺伝子の5’側にClaI部位を有しないが、URA3遺伝子の3’側にHindIII部位を有する)を有する。
図6:YPR1遺伝子(YDR368w)を破壊するためのプラスミド(プラスミドpTG12011)の構造。このプラスミドを、酵素XhoIで線状化してから、材料と方法の節に記載した方法によって、S.セレビシエにトランスフォームする。YPR1のタンパク質配列の欠失は、アミノ酸5〜198を含む。
【0032】
材料と方法
化学製品:17α−ヒドロキシプロゲステロンを、Hoechst Marion Roussel (フランス国、Romainville)から得た。タージトール ノニデットP40及びチロキサポールをSigma社から得た。
【0033】
酵素試験
17α−ヒドロキシプロゲステロンのイン・ビボでの変換:これらの酵母細胞を、24時間予備培養物からA600=0.1で接種したYPD培地(10ml)中で、28℃で培養した。次いで、100μlのタージトールとエタノールの混合物(1/1;v:v)中の17α−ヒドロキシプロゲステロン溶液(10mg/ml)を、この培養に加えた。培養ブロスのアリコート(250μl)を様々な間隔で集め、これらのステロイドを、ジクロロメタンを用いて抽出した。次いで、これらのステロイドを、Ultrasphere ODS上で、45% 水性アセトニトリルの存在下で、1ml/分の流量で、45℃で分離した。これらのステロイドを、240nmで検出した。
【0034】
細胞
大腸菌BJ5183株(Hanahan, 1983)を、イン・ビボでの組換えに利用し、C600、hsdR株を慣用の連結反応に利用した。
【0035】
酵母FY1679−28cの親株(MATa ura3−52 trp−63、leu2−1fen1 his3−200GAL)(Thierry等、1995)を用いた。株TGY170、TGY197、TGY195、TGY194、TGY212、TGY245及びFY1679−28c/pTG10497を、実施例に記載のようにして構築した。
【0036】
分子生物学の並びに大腸菌及び酵母におけるイン・ビボでの組換えの慣用の方法を、Sambrook等(1989)又はDegryse等(1995, 1996)に記載されたように利用した。
【0037】
酵母の培養
これらの酵母を、全体的に、栄養供給物(100μg/ml)を補った合成最少培地(Sherman, 1991)上で培養した。S.セレビシエのトランスフォーメーションのために、それらの細胞を、YPD培地(Sherman, 1991)上で生育させた後で、酢酸リチウム技術(Ito等、1983)によってコンピテントにした。
【0038】
結果
17α−ヒドロキシプロゲステロンの望ましくない反応の原因である酵母における20αHSD活性の同定
酵母S.セレビシエによる17α−ヒドロキシプロゲステロンのC20におけるNADPH依存性の4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンへの還元は、以前に記載されている(Dumas等、1994)。この活性は、様々な組織で報告された20αHSD活性に類似している。これらの組織から特性決定された酵素は、約35kDaの分子量を有するモノマーである。酵母における20αHSD活性の原因である酵素を同定する目的で、ウシ精巣由来の酵素20αHSDを用いるホモロジー検索をS.セレビシエバンクにおいて行なった。これらの検索は、哺乳動物の酵素と44〜32%のアミノ酸配列同一性を示す6つの酵母遺伝子産物を同定することを可能にした。これらの遺伝子を、表Iに集めてある。
【0039】
関係する酵素をより一層特性決定する目的で、酵母20αHSD型活性を、イン・ビトロで、17α−ヒドロキシプロゲステロン及びNADPHを基質として用いて再構成した。S.セレビシエ酵母培養物に由来する様々な調製物をこの系で試験したところ、細胞ホモジェネートの100,000×gでの遠心分離後に、活性の上清中への局在性を与えた。この結果は、酵素活性が可溶性であることを示している。次いで、20αHSD型活性のRed120クロマトグラフィーによる部分精製を行い、SDS−PAGE後に、35kDa領域に二重線の生成を与えた(図1)。これらのバンドの配列決定は、それらが主としてGCY1及びYPR1遺伝子産物よりなることを示した。これらの2種の酵素は、20αHSDのウシ同族体の部分を形成する(表Iに列記)。GCY1及びYPR1遺伝子の完全な配列は、例えばGenBankにおいて、それぞれ、レファレンスX96740及びX80642でアクセスすることができる。
【0040】
GCY1は、アルド−ケト−レダクターゼ(AKR)として記載されており、その発現は、ガラクトースの存在下で有意に増大することに注意することは有益である(Magdolen等、Gene 90(1), 1990, 105)。AKR酵素は、広い基質特異性を有している。それらは、脂肪族アルデヒド、単糖類、プロスタグランジン及びステロイドを含む様々な基質を代謝する。従って、GCY1は、優れた潜在的候補を構成し、我々は、この酵素が、17α−ヒドロキシプロゲステロンからの4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの生成に関与しうるかどうかを確かめることを決めた。
【0041】
20αHSD活性の誘導性の特徴及び無細胞系での発現
実施した実験は、酵母において20αHSD活性がガラクトースによって誘導されうることを示すことを可能にした。従って、17α−ヒドロキシプロゲステロンの4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンへのイン・ビボでの変換を、様々な炭素源で培養した酵母培養物中で測定した。酵母をグルコースで培養した場合に認められた遅延は、ガラクトースの存在下では認められない(図2)。この観察は、20αHSDをコードする遺伝子のグルコースによる抑制と一致している。この観察は、グルコースが涸渇してから16時間後に開始する。17α−ヒドロキシプロゲステロンの4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンへの変換は、酵母をガラクトースの存在下で培養してから48時間後に約4倍高い。これらの結果は、更に、ガラクトース又はグルコース培地中で培養した酵母から得た無細胞抽出物において20αHSD活性を測定することにより、イン・ビトロで確認された。20αHSD特異的活性は、グルコース又はガラクトース培地中で培養した細胞のホモジェネート中で、それぞれ0.05及び0.75μM/分/mgであった。
【0042】
それ故、これらの結果は、(i)20αHSD活性が、酵母GCY1及びYPR1遺伝子の産物によって実行されること、(ii)これらの酵素が、可溶性であること、及び(iii)それらの活性が、ガラクトースの存在下で増大され、グルコースの存在下で抑制されることを示している。
【0043】
非機能的GCY1及び/又はYPR1遺伝子を含む酵母の構築及び特性
Gcy1pが20αHSD活性の原因であるということを確認する目的で、ORF YOR120wに対応する遺伝子を酵母のゲノムから欠失(ノックアウト)させた。得られた結果は、得られた株が、野生型株と比較して多いに減じた20αHSD活性を有するということを示している。その上、YPR1遺伝子だけが欠失した株又はGCY1と共に欠失した株も又、下記のように、構築してそれらの活性につき試験した。
【0044】
・GCY1及び/又はYPR1欠損酵母の構築
GCY1及び/又はYPR1活性の欠損した酵母を、遺伝子破壊によって調製した。一層詳細には、
TGY170株(FY1679−28c、gcy1::LEU2)を、GCY1遺伝子をプラスミドPgcy1::LEU2によって破壊することにより構築した。
【0045】
TGY197株(FY1679−28c、gcy1::LEU2 ydr368w::URA3)を、YDR368w遺伝子(YPR1)の更なる破壊によって生成した{プラスミドpTG12011による、ATF2について記載された方法(Cauet等、1999)に従って}。
【0046】
TGY195株を、遺伝子YDR368w(YPR1)の破壊によって生成した{プラスミドpTG12011による、ATF2について記載された方法(Cauet等、1999)に従って}。
【0047】
TGY194株(FY1679−28c、gcy1::URA3)を、GCY1遺伝子をプラスミドpTG12010により破壊することにより構築した。
【0048】
FY1679−28c/pTG10497及びTGY245株を、プラスミドpTG10497及びpTG12045によって構築した。
【0049】
次のプラスミドを用いて、GCY1及びYPR1遺伝子を破壊した:pgcy1::LEU2、pTG12010、pTG12011(図4〜6)、pTG12086及びpTG12045.単一コピーのプラスミドpTG10497が、P450c21の発現に利用される。
【0050】
Magdolen等、Gene 90(1990) 105−114に記載されたプラスミドpgcy1::LEU2は、GCY1遺伝子を含み、そのコード配列及びプロモーターは、LEU2遺伝子をコードする配列により中断されている。一層正確には、EcoRV及びHincII制限断片に対応するプロモーター及びコード部分を、LEU2遺伝子の2.17KベースのHpaI断片によって置き換えた。そうして、GCY1遺伝子を、そのプロモーター及びコード配列の306塩基対について削除した。プラスミドpgcy1::LEU2を、制限酵素HindIII及びBamHIにより線状化して、この破壊された遺伝子を含む3.1kbのHindIII BamHI断片を、Fy1679−28c株をトランスフォームするために Gietz RD等(Yeast 1995 Apr 15;11(4):355−60 Studies on the transformation of intact yeast cells by the LiAc/SS−DNA/PEG procedure)により記載されたプロトコールを利用して調製した。コロニーを、ロイシンを含まない培地で選択した。このスクリーニングにおける陽性コロニーを、次いで、Dumas等(Eur J Biochem 1996 Jun 1;238(2):495−504 11 beta−hydroxylase activity in recombinant yeast mitochondria. In vivo conversion of 11−deoxycortisol to hydrocortisone)に記載されたようにして、17OHプロゲステロンの生物変換の実施ために、高栄養培地で培養した。基質17OHプロゲステロンの濃度は、100mg/lであり、炭素源はガラクトースであり、そして初期光学密度は、0.1である。培養物の容積は、10mlであり、インキュベーションは、30℃で、48時間である。48時間のインキュベーション後に、陽性クローンを、1mlの培地(細胞を含む)を2mlのジクロロメタンで抽出してから有機相を逆相高性能液体クロマトグラフィーにより上記(Dumas等、1996)のように分析することによって評価する。クロマトグラムを、17,20−ジヒドロプロゲステロンの存在につき精製製品と比較して分析する。このインキュベーション中に、4mg/lのオーダーの量の17,20−ジヒドロプロゲステロン(基質の4%)が培地中に、野生型株(破壊用断片によりトランスフォームされてない)については出現するが、幾つかのトランスフォーマントにおいては、17,20−ジヒドロプロゲステロンの存在は、今や、1mg/lだけである。低レベルの17OHプロゲステロンを17,20OHプロゲステロンに変換し且つ野生型株と同じ成長を示すTGY170株を選択する。
【0051】
2つの新しいプラスミドpTG12010及びpTG12011を構築して、選択マーカーURA3と結合されたGCY1及びYPR1遺伝子を破壊した。
【0052】
プラスミドpTG12010を、プラスミドpUC19ベース(Gene 1985;33(1):103−19 Improved M13 phage cloning vectors and host strains: nucleotide sequences of the M13mp18 and pUC19 vectors. Yanisch−Perron C, Vieira J, Messing J)上に構築し、プラスミドpTG12011を、プラスミドpPOLYIIIベース(Lathe, R., Vilotte, J.−L.及びClark, J.A. Plasmid and bacteriophage vectors for excision of intact inserts JOURNAL Gene 57, 193−201(1987))上に構築した。
【0053】
プラスミドpTG12010及びpTG12011の構築
pTG12010に達するためにプラスミドpUC19中のURA3遺伝子によるGCY1遺伝子の破壊の構築を、4回の連続するPCR増幅により得た。一方では、GCY1遺伝子の5’側部分(PCR1)、GCY1配列と両端で接する機能的URA3遺伝子(PCR2)、GCY1遺伝子の3’側部分(PCR3)を得るために3つの独立したPCRを行ない;GCY1遺伝子の5’及び3’側部分を得るために、OTG11285、OTG11286及びOTG11287、OTG11289対の助成により、Fy1679−28c株のゲノムDNAテンプレート上で、PCRを行なった。これらのオリゴヌクレオチド配列は、次の通りである:
OTG11285:GATTCGGTAATCTCCGAACAggtaccAATTATATCAGTTATTACCCGGGA
(SEQ ID NO:1);
OTG11286:AGCCATCTTTCAAAGCGGTT         (SEQ ID NO:2);
OTG11287:CCGATCGAATCAAAACGAACAG        (SEQ ID NO:3);
OTG11289:TCTAATCAGCTAGTAAGAAC         (SEQ ID NO:4)。
【0054】
GCY1配列と隣接したURA3遺伝子を、(GCY1遺伝子のコード配列の一部分の欠失を得るために)次のオリゴヌクレオチドの助成により増幅する
OTG11305(aaccgctttgaaagatggctATCGATTTTCAATTCAATTCATCATTTTTTTTTTATTCTTTTTTTTG)、(SEQ ID NO:5)及びOTG11306(ctgttcgttttgattcgatcgggAAGCTTGGGTAATAACTGATATAATTAAATTGAACTC)(SEQ ID NO:6)(線状化プラスミドpTG10054テンプレートに由来する)(Degryse等、In vivo cloning by homologous recombination in yeast using a two−plasmid−based system. Yeast. 1995 Jun 15; 11(7): 629−40)。この増幅のための緩衝液、テンプレート及びプライマーの濃度に関する条件は、酵素TAQ DNAポリメラーゼの作成者又は製造業者により記載されており、特に、Life Technologies社により開発された酵素エロンガーゼについて記載されている。温度サイクルは、次の通りである:プライマー及びテンプレートを変性させるための6’30”の第一サイクルとその後の、93℃で30秒、54℃で2分間及び68℃で3分間の30サイクル、及び72℃で5分間の最終サイクル。産物PCR1、PCR2及びPCR3を等モル量で混合し、オリゴヌクレオチドOTG11285及びOTG11289の助成により再び増幅した(上記参照)。1.9Kベースのサイズを有する最終産物PCR4を、次いで、プラスミドpTG12010を得るために、プラスミドpUC19のKpnI及びBamHI制限部位間にサブクローン化した。このプラスミドの構造を、末端の制限プロファイリング及びヌクレオチド配列決定によってチェックした。pTG12010のクローニングは、実際は、このプラスミドの2つのバージョンpTG12010#40(pTG12010クローン40)及びpTG12010#36(pTG12010クローン36)を得ることを可能にした。初期の希望は、5’及び3’側にClaI及びHindIII部位を有するURA3遺伝子により中断されたGCY1遺伝子を得ることであった。実際には、2つの異なるプラスミドpTG12010#36及びpTG12010#40が得られた。これらの2つのプラスミドは、URA3遺伝子の両端のClaI及びHindIII部位の存否だけが異なっている。プラスミドpTG12010#40は、URA3遺伝子の3’末端にHindIII制限部位を有するが、5’側にCla5’を有しない。プラスミドpTG12010#36は、該遺伝子の3’末端にHindIII部位を有しないが、5’末端にClaI部位を有する。
【0055】
この特性を利用して、GCY1のコード配列を中断するHindIII及びClaI部位に両端で接したURA3遺伝子を有するプラスミドを得る。
【0056】
プラスミドpTG12036の構築
プラスミドpTG12036を、pTG10802から4段階で構築した。プラスミドpTG10801(プラスミドpTG10802の原因である)は、pUC型のプラスミドであり、連続する制限部位がXhoI及びXhoI部位間に挿入されている。この連続する制限部位は、HindIII、SnabI、ClaI及びSpeI部位を含む。HindIII及びClaI間に、プロモーターTEF1、ヒトcDNA p450c21及びPGKターミネーターを含むpTG10470のHindIII、ClaIカセット(下記)を、pTG10801のHindIII及びClaI部位間に挿入してpTG10802を与えた。次いで、このプラスミドをXhoIで消化し、それ故、導入したカセットを、XhoI部位に両端で接しているPCR断片を導入するために削除する。2.5kbのこの断片は、5’側でClaI制限部位に接しているURA3遺伝子により中断されたGCY1遺伝子を含むXhoIに両端で接している断片を得るための、オリゴヌクレオチドOTG11844(tttgctcgaggttacagaagggc, SEQ ID NO:13)及びOTG11845(gattctcgagcaattggctgacta, SEQ ID NO:14)の対による、プラスミドpTG12010(#40)上での増幅から得られる。この断片を、プラスミドpTG12035を得るために、プラスミドpTG10802のXhoI部位の間で、クローン化した。欠けたHindIII部位を導入するために、プラスミドpTG12010(#36)を利用した。このプラスミドは、本質的に、pTG12010(#40)と同一であるが、HindIII部位をURA3遺伝子の3’側(GCY1遺伝子との境界)に有しており且つClaI部位をURA3遺伝子の5’側(GCY1遺伝子との接合点)に有していない。組換えを、pTG12010(#36)の2.2kbのNcoI BamHI断片(URA3遺伝子の5’〜3’断片を有し且つGCY1遺伝子の断片の3’側を有する)とプラスミドpTG12035の一部分(即ち、4.45kbの大きいStuI、AflII断片)との間で、イン・ビボで、大腸菌内で行なう。得られたプラスミドpTG12036は、ClaI及びHindIII部位をそれぞれ5’及び3’側の境界とするURA3遺伝子により中断されたGCY1遺伝子を有する。
【0057】
プラスミドpTG12086の構築
この断片を、次いで、プラスミドpTG12036を得るために、プラスミドpTG10469のClaI、HindIII2.33Kb断片により運ばれるP450c21の発現カセット(下記参照)により置き換える。
【0058】
チトクロームP450c21用の発現プラスミドの構築
このタンパク質の酵母における過剰発現のために、2種類のプロモーター、TEF1(「transcription elongation factor 1」)及びTDH3(「glyceraldehyde−3−phosphate dehydrogenase 3」)を利用した。すべての場合において、転写ターミネーターは、PGKターミネーターである。
【0059】
これらのプラスミドにおいて、SalI、MluI断片は、ヒトP450c21のcDNAを有する。
【0060】
プラスミドpTG10470及びpTG10469の構築
プラスミドpTG10298を、pMAc21を改変すること(Expression and functional study of wild−type and mutant human cytochrome P450c21 in Saccharomyces cerevisiae. Wu DA, Hu MC, Chung BC DNA Cell Biol 1991 Apr; 10(3): 201−9)、KpnI、MluI消化及びオリゴヌクレオチドOTG5868の導入により得た。このプラスミドのcDNAは、American Type Culture Collectionから、pc21/3cの名称で得られる。それは、1.6KbのEcoRI−BamHI断片であり、様々なプラスミドの構築のためのベースとして役立つ。為された改変は、上記の論文及び論文(Expression of human 21−hydroxylase (P450c21) in bacterial and mammalian cells: A system to characterize normal and mutant enzyme Meng−Chun Hu and Bon−chu Chung DNA and Cell Biology 1991 Apr; 10(3) 201−209)に記載されている。
【0061】
この手順において、P450c21用の発現カセットを含むプラスミドpMAc21中のP450c21の非コード領域を除去し、並びに、その中に存在するKpnI部位を除去した。プラスミドpTG10292を、ヒトcDNA(SalI、MluI断片)の、プラスミドpTG10298からプラスミドpTG10031への、SalI及びMluI部位の助成によるトランスファーによって得た。プラスミドpTG10475を、PCR及び組換えによって得た。実際に、プラスミドpTG10292から出発して、約250ヌクレオチドに相当するヒトP450c21cDNAの断片を、オリゴヌクレオチドOTG7410(GGAATTCCGTCGACAAAAATGCTGCTCCTGGGCCTGCTGC, SEQ ID NO: 15)及びOTG5927(CCTCAATGGTCCTCTTGGAGTTCAGCACC, SEQ ID NO:16)の助成により増幅した。この断片は、オリゴヌクレオチドOTG7410において記載したように、SalI部位と配列AAAAを境界とするヒトP450c21のコード配列に相当する。この断片をSalIで消化してから、SalIで消化したpTG10292の線状化断片に連結し、次いで、組換え実験をBJ5183株中で行なった。得られたプラスミドpTG10475は、プラスミドpMAc21と異なる天然のcDNAと同じコード配列を有するP450c21のcDNAを有する(我々が実験室で使用するベクターと適合性の断片即ちSalI及びMluI制限部位を境界とする断片上に)。この断片は、翻訳開始のためのATGコドンの周囲に次の環境を有する GTCGACAAAAATGCTGCTCCTGGGCCTGCTGC(SEQ ID NO:17)。このプラスミドから、ヒトP450c21 cDNAを有するSalI、MluI断片を、プラスミドpTG10158(Degryse等、1996)に、プラスミドpTG10472を得るために、慣用のクローニングによって、トランスファーした。この同じプラスミドpTG10472のSalI MluI断片を、次いで、組換えにより、プラスミドpTG10085(Degryse等、1996)中にトランスファーして、プラスミドpTG10469を与えた。この同じSalI及びMluI制限断片上のP450c21 cDNAを有する断片をプラスミドpTG10092中にトランスファーして、プラスミドpTG10470(Degryse等、1996)を与えた。それ故、このプラスミドは、ヒトP450c21のcDNAを、TEF1プロモーター及びPGKターミネーターの制御下に、URA3−d選択マーカー及びATG開始コドン環境(上記)と共に有する。
【0062】
プラスミドpTG12086の構築
このプラスミドは、P450c21の発現カセットの組込み及びそれと同時のGCY1遺伝子の破壊に役立つ。
【0063】
このプラスミドを、プラスミドpTG12036及びプラスミドpTG10614から構築した。
【0064】
後者のプラスミドを、TDH3プロモーター、PGKターミネーター及びURA3−d選択マーカーに基づく酵母発現プラスミドであるpTG10212(Degryse等、Yeast 11:629−640(1995))から構築した。
【0065】
大腸菌における相同組換えにより、この選択マーカーを、プラスミドpTG10054(Degryse等、1995)の選択マーカーで置き換え;これを行なうために、組換え配列と隣接したURA3マーカーを含む2.1kbのpTG10054のMluI、FspI断片を、pTG10212の大きいHindIII断片と組み換えて、pTG10212(Degryse等、1995)と同じ特性を有し、pTG10054と同じ向きのURA3マーカーを有するプラスミドpTG10610を与える。プラスミドpTG10472のヒトチトクロームP450c21のcDNAを有するSalI MluI断片(上記参照)を、プラスミドpTG10610中にトランスファーして、プラスミドpTG10614を与える。5’〜3’のTDH3プロモーター、SalI及びMluI部位を境界とするヒトP450c21のcDNA並びにその後ろのPGKターミネーターを含むこのプラスミドのClaI HindIII断片を、プラスミドpTG12036中にトランスファーして、プラスミドpTG12086(これは、従って、ヒトチトクロームP450c21のTDH3発現カセットにより中断されたGCY1遺伝子の配列を含む)を与える。
【0066】
プラスミドpTG12045の構築
プラスミドpPolyIIIのユニークなSphI部位を、相補的オリゴヌクレオチドOTG11975(AAATCGATAACATG, SEQ ID NO:18)及びOTG11976(TTATCGATTTCATG, SEQ ID NO:19)の対の挿入により破壊する。pPOLYIIIのSphI部位を破壊し、ClaI部位により置き換えて、プラスミドpTG12040を与える。プラスミドpTG12040中のユニークなClaI及びEcoRI部位間に、オリゴヌクレオチドOTG11981(ATTGATATCGATAAAAAGCACGGCGTTGAG, SEQ ID NO:20)及びOTG11982(TCTCGGAATTCAGGTACTGCAGCCAG, SEQ ID NO:21)を用いる増幅により得られるYPR1遺伝子の0.7kbの3’部分に対応するClaI EcoRIゲノムDNA断片を導入して、プラスミドpTG12041を与える。この2.84kbのプラスミドpTG12041に、オリゴヌクレオチドOTG11314(tacgctcgagACGTTGGTGTCATTGATATTCA, SEQ ID NO:22)及びOTG11980(CAACTAAGCTTCATTCAAATAGATAGCCGC, SEQ ID NO:23)(野生型酵母のゲノムDNAに由来)により増幅したYPR1遺伝子の5’部分(0.66kb)を、XhoI HindIII断片の形態にてクローン化する(プラスミドpTG12041のSalI及びHindIII部位の間に)。3.5kbのプラスミドpTG12042が得られる。このプラスミドは、ClaI及びHindIII部位により中断されたYPR1遺伝子を有する。これらの部位の間に、チトクロームP450c21カセットを、プラスミドpTG10469から得られる2.33kbのClaI HindIII断片の形態で、クローン化する。こうして、プラスミドpTG12045が得られる。
【0067】
プラスミドpTG10497の構築
このプラスミドは、低コピー数の(ARS CEN型の)発現プラスミドであり、TDH3プロモーター及びPGKターミネーターの制御下で見出されるヒトチトクロームP450c21の発現カセットを含む。このプラスミドを、URA3選択マーカー及びTEF1プロモーター、PGKターミネーター及びARSH4/CEN6型の酵母複製起点を含むプラスミドpTG10434(Degryse等、1995)から構築した。
【0068】
このプラスミドを、マーカーURA3及びプロモーターTEF1の代りに、それぞれ、マーカーLEU2及びプロモーターTDH3を含むように改変した。これを行なうために、PGKターミネーターである組換え断片を境界とするLEU2マーカー及び複製起点の断片を含むSpeI、MluI断片を、HindIIIで消化したプラスミドpTG10434のURA3領域の代りの組換えによりクローン化して、プラスミドpTG10466を得る。このプラスミドpTG10466において、TEF1プロモーターは、大腸菌においてpTG10212のHindIII−EcoRI断片(Degryse等、1995)(大腸菌の複製起点並びにプロモーター及びターミネーターTDH3及びPGKをそれぞれ含む)を、pTG10466のMluI FspI断片と組み換えることにより、TDH3プロモーターによって置き換えられ、それは、LEU2マーカー及びARSCEN複製起点(組換え配列を境界とする)を含み;こうしてプラスミドpTG10612が得られる。このプラスミドのSalI及びMluI部位の間に、発現カセットTDH3::ヒトP450c21チトクローム及びターミネーターを位置させて、プラスミドpTG10497を与える。
【0069】
欠損株の構築
GCY1活性を欠く株を得るために、株FY167928cを、酵素SphI及びEcoRIで線状化したプラスミドpTG12010により、上記の酢酸リチウム法によってトランスフォームする。これらのトランスフォームしたクローンを、ウラシルを含まない培地上で選択し、次いで、コロニーにつき、オリゴヌクレオチドOTG11285、OTG11289及びOTG11285、OTG11306の対を用いる増幅によるスクリーニング(上記の条件による酵母のゲノムDNAの抽出物又は調製物をテンプレートとして利用する)にかける。それぞれ予想されるサイズ1.9Kb及び1.4KbのPCRDNA生成物を示すコロニーを、次いで、栄養豊富な培地で培養して、Dumas等(Eur J Biochem 1996 Jun 1;238(2):495−504 11 beta−hydroxylase activity in recombinant yeast mitochondria. In vivo conversion of 11−deoxycortisol to hydrocortisone)に記載された17OHプロゲステロンの生物変換を実行する。基質濃度は、100mg/lであり、炭素源は、ガラクトースであり、そして出発時の光学密度は、0.1である。培養物容積は、10mlであり、インキュベーションは、30℃で24時間である。24時間のインキュベーション後に、陽性クローンを、上記のように、1mlの培地(細胞を含む)を2mlのジクロロメタンで抽出してから有機相を逆相高性能液体クロマトグラフィーにより分析することにより評価する(Dumas等、1996)。TGY194#10及びTGY194#11株は、17OHプロゲステロンに対する20ケトレダクターゼ活性を欠いており、PCRにおいて陽性シグナルを与える。
【0070】
pTG12011へと導くYPR1(YDR368w)遺伝子のURA3遺伝子による中断のプラスミドpPOLYIIIにおける構築を4回の連続するPCRにより得た。一方で、3つの独立したPCRを、YPR1遺伝子の5’部分(PCR5)、YPR1配列を境界とする機能的URA3遺伝子(PCR6)、YPR1遺伝子の3’部分(PCR7)を得るために行なった。このPCR5を、ゲノムDNAテンプレート上での、オリゴヌクレオチドOTG11314(tacgctcgagACGTTGGTGTCATTGATATTCA, SEQ ID NO:7)及びOTG11315(CTTCATTCAAATAGATAGCCG, SEQ ID NO:8)を用いる増幅により得たが、同様に、PCR7が、同じテンプレート上での、オリゴヌクレオチドOTG11316(TATGGCTAAAAAGCACGGCTT, SEQ ID NO:9)及びOTG11317(cgatctcgagTTTCTCGTTGTTCAGGTACTG, SEQ ID NO:10)の助成による増幅により得られる。5’及び3’YPR1領域と隣接したURA3遺伝子を、オリゴヌクレオチドOTG11463(CGGCTATCTATTTGAATGAAGatcgattttcaattcaattcatcattttttttttattcttttttttg, SEQ ID NO:11)及びOTG11464(AACGCCGTGCTTTTTAGCCATAAGCTTgggtaataactgatataattaaattgaactc, SEQ ID NO:12)の助成により、線状化pTG10054テンプレート上での増幅により上記のように増幅する。PCR5、PCR6及びPCR7生成物を、等モル量で混合してから、オリゴヌクレオチドOTG11314及びOTG11317の助成によりPCRにより増幅して、上記のように、1.XkbのPCR8の生成物を与えた。このPCR8生成物を、酵素XhoIで消化してから、XhoIで消化したプラスミドpPOLYIII内にサブクローン化した。このプラスミドpPOLYIII中のインサーションの向きを、酵素NcoI及びEcoRIでの消化により決定した。
【0071】
不思議にも、ClaI部位及びHindIII部位の存在しないことが、それぞれ、プラスミドpTG12010及びpTG12011につき注意される。これらのクローニングジャンクションは、ヌクレオチド配列決定によりチェックした。
【0072】
TGY195株の構築.
プラスミドpTG12011を酵素XhoIで消化し、その消化生成物を、その後、Fy1679−28c株を上記の塩化リチウム法を用いてトランスフォームするのに利用する。これらのトランスフォーマントを、ウラシルを含まない培地で選択する。これらのトランスフォーマントを、プラスミドpTG12011の構築に使用したオリゴヌクレオチドを利用するPCR増幅により分析する。この試験における陽性クローンを、次いで、17OHプロゲステロンの生物変換法(上記)により炭素源としてのグルコースの存在下でスクリーニングにかける。クローンTGY195#4を、新たな特性決定のために選択する。
【0073】
TGY197株の構築
減少した20ケトレダクターゼ活性をこれらの条件下で示すクローンTGY195#4を、新たなトランスフォーメーション用に、Fy1679−28c株につき上記したように、プラスミドpgcy1::LEU2の助成により選択する。次いで、ロイシンの非存在下で生育しうるクローンを、17OHプロゲステロンについての新たな生物変換(上記)のためにグルコース又はガラクトースの存在下で選択する。減少した活性を2つの生物変換条件下で示すクローンTGY197#aを選択する。従って、最初12%(100mg/lの基質で)であった20ケトレダクターゼ活性は、約0.2%に減じ、即ち、60倍を超える減少である。
【0074】
TGY245株の構築
TGY245株を、TGY195#4株から構築する。TGY195#4株から、TGY212#1株が最初に得られ、その後、TGY243#1株、そして最後にTGY245株が得られる。
【0075】
TGY195#4株を、プラスミドYRP7(1μg)と5μgのプラスミドpTG12045(NotIで消化したもの)の両方を利用してトランスフォームする。トランスフォームした株を、トリプトファンを含まない培地上で選択する。コロニー(678コロニー)を、トリプトファン含有培地でサブ培養し(プラスミドYRP7を除くため)、そして、GCY1遺伝子を中断するURA3遺伝子を失ったコロニーを選択するために、トリプトファン及び5−フルオロオロテート(5FO)を含む培地でサブ培養する。1つのコロニー、TGY212#1が、このスクリーニングから得られる。このコロニーを、100μg/mlの17OHプロゲステロン基質を用いる生物変換実験(上記)にかけ、この株は、必須アミノ酸とウラシルを補った最少培地で生育する。この株は、17OHプロゲステロンを11−デオキシコルチゾールに、47%のオーダーの効率で、24時間にわたって、変換することができ、これらの条件下で、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの生成は低い(<0.5%)。ある条件(炭素源としてガラクトースを有するKappeli型の限定された栄養豊富な培地、及び高密度での培養開始:OD600nm=5)の下で、ケトンを減じる能力は、増大して、初期基質の1.5%に減少した生物変換能力を有する初期基質の11%に達する。これらの条件下で、GCY1遺伝子のありそうな存在は、17OHプロゲステロンの生物変換に負の影響を及ぼす。それ故、我々は、その活性を阻止するために、GCY1遺伝子を破壊することを決定した。
【0076】
これを行なうために、TGY212#1株を、制限酵素SphI及びEcoRIで線状化した3μgのプラスミドpTG12010#36でトランスフォームした。27のトランスフォーマントを、TGY212#1の栄養要求性を満たすように補った最少培地(但し、ウラシルを含まない)で選択した。これらのコロニーを、炭素源としてガラクトースを補った最少培地で生物変換試験にかけた(ガラクトースは、公知のGCY1のインデューサーであるので)。すべてのTGY243クローンは、結果として、検出可能量の4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンを生成することなく、17OHプロゲステロンを11−デオキシコルチゾールに変換する能力を示した。URA3遺伝子の代りに導入するために、TGY243#1クローンを選択した(ヒトP450c21用の発現カセット)。
【0077】
このTGY243#1株を、プラスミドYRP7(2μg)及び酵素XhoIで線状化したプラスミドpTG12086(5μg)でトランスフォームする。このpTG12086トランスフォーミング断片は、ヒトP450c21用の発現カセットにより中断されたGCY1のコード配列(TDH3::ヒトcDNAP450c21::PGK°ターミネーター)を含む。トリプトファンの非存在下で生育するコロニーを選択する。これらの381コロニーを、次いで、トリプトファン及び5−フルオロオロテートを含む培地上にトランスファーする。次いで、約10コロニーを、トリプトファン、ヒスチジン、ロイシン及びウラシルを50μg/mlの濃度で補ったYPG型の栄養豊富な培地で試験した。次いで、これらの株に、17OHプロゲステロンを、100μg/mlの濃度で変換させる(0.1のOD600nmで開始して16時間行なう)。
【0078】
これらの10クローンの内で、クローンTGY245#1Dを、2つの基準に基づいて、特に、17OHプロゲステロンを11−デオキシコルチゾールに変換する能力、及び第二に、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの形成のないこと(GCY1の破壊を示す)に基づいて選択する。
【0079】
欠損GCY1株の特性:
得られた結果は、CGY1の「ノックアウト」が、ガラクトースにより誘導される20αHSD活性を排除することを示している。そうして、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの17α−ヒドロキシプロゲステロン(100μg/ml)からのイン・ビボ生成を、野生型株及びTGY170株(gcy1−Δ::LEU2)の培養(グルコース培地又はガラクトース培地)において試験した(図3)。ガラクトース培地における培養の場合には、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オン生成の、野生型株と比較して約95%の減少が、変異株につき認められた。グルコース培地において、この減少は一層低く、これは、GCY1遺伝子産物がガラクトースにより誘導されうる20α活性を構成することを示すようである。如何なる炭素源を用いても、残留活性は、変異体gcy11−Δに存在する(これは、実質的に等しい)。
【0080】
欠損GCY1、YRP1二重変異体の特性:
Gcy1p及びYpr1pが20αHSD活性と結合して見出されたという事実(上記参照)、及びYpr1pがGcy1pの最も近い同族体である(65% アミノ酸同一性)という事実が与えられれば、GCY1及びYPR1の二重破壊を行なって、その20αHSD型活性につき試験した。得られた結果は、これら2つの遺伝子が欠損した株(TGY197)が、本質的に、20αHSD活性を有しないことを示している。
【0081】
一層詳細には、TGY197酵母(gcy1::LEU2、ypr1::URA3)を生成して、それらの20αHSD活性につきイン・ビボで試験した。これらの細胞を、グルコース又はガラクトースを炭素源として用いて、100μg/mlの17α−ヒドロキシプロゲステロンの存在下で培養した。72時間後に、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンは、発酵液中で検出不能であり、これは、これら2つの遺伝子の不活性化が検出可能な20αHSD活性の抑制へと導くことを示している。
【0082】
これらの野生型及び変異型株の基質特異性
様々なクラスのレダクターゼ(アルドース−、アルデヒド−及びカルボニル−レダクターゼ)の基質として既に記載された一連の化合物を、野生型ホモジェネートにて及び変異株につき様々な培養条件下で試験した(表II)。Gcy1p及びYpr1Pは、17α−ヒドロキシプロゲステロンを基質として受け入れる唯一のアルド−ケト酵母レダクターゼであるということが認められる。
【0083】
Gcy1pは、すべての場合にガラクトースによる誘導が活性を増大させるので、試験したすべての基質を利用するようである。グルコース培地において、基礎的活性は、17α−ヒドロキシプロゲステロンを除き、すべての成分について認められた(Gcy1P及びYpr1pの存在と無関係に)。ガラクトース培地において、試験した2種のアルデヒドに対する一層高い活性が変異株において認められた(もっとも、野生型における程には言明できないが)。これは、Gcy1P以外のアルデヒドに特異的な酵素がガラクトースによって誘導されうるということを示している。
【0084】
浸透圧ストレス下での酵母の生理学についての最近の報告において、GCY1が、反応性であるとして同定された。アスペルギルス・ニガーのグリセロールデヒドロゲナーゼから単離されたペプチドの配列決定は、2つの酵母タンパク質:Gcy1p及びYpr1pとの相同性を示した。浸透圧ストレス下でのGCY1の誘導(ガラクトースによる誘導に加えて)は、GCY1が、Norbeck及びBlombergに示唆されたように、グリセロールデヒドロゲナーゼ活性を構成することを示すことができた。しかしながら、かかる活性は、今まで示されていない。
【0085】
17α−ヒドロキシプロゲステロンの、S.セレビシエにおける、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンへの還元は、主に、GCY遺伝子の産物のためであり、一層僅かに、YPR1遺伝子の産物のためである。Jez等(1997)により提案された命名法によれば、これらの酵素は、AKR1Cサブファミリーに分類されるべきである。哺乳動物においては、HSD(AKRファミリーに属する)は、ステロイドホルモンの利用可能性を調節することが提案されている。これらの酵素の酵母における生理的役割は、自然環境において酵母はステロイドにさらされうることが支持されていないので、未知のままである。かかる活性の酵母における意義が何であれ、その排除は、酵母による、特にこの発明により遺伝子改変された酵母によるコルチコステロイドの生成の改善に寄与する。
【0086】
GCY1及びYPR1の存在下及び非存在下での、ヒトP450c21による酵母における生物変換の実施例
GCY1及びYPR1の破壊が、酵母S.セレビシエにおける特異的生物変換を得るために必須であることを示す目的で、我々は、Fy1679−28c/pTG10497(Fy/pTG10497)、TGY212#1及びTGY245#2D株の17OH−プロゲステロンの生物変換の能力を比較した。
【0087】
Fy/pTG10497株は、2つの野生型遺伝子GCY1及びYPR1並びに単一コピーのARSCEN型(「Autonomously Replicating Sequence Centromer」)のプラスミドをヒトP450c21の発現のために有する。ヒトP450c21のcDNAは、このプラスミド中で、TEF1プロモーターの制御下にある。
【0088】
TG212#1株は、YPR1座に組み込まれたヒトP450c21遺伝子(TEF1::ヒトP450c21::PGKターミネーター)の発現用カセットを1コピー有し且つGCY1遺伝子の野生型1コピーを有する。
【0089】
TGY245#2Dは、YPR1及びGCY1遺伝子のコピーを有さず、カセットTEF1::ヒトP450c21の1コピー及びTDH3:P450c21の1コピーが各座にそれぞれ組み込まれる。
【0090】
これらの株を、カザミノ酸を補った最少培地で48時間培養した。これらの株を、ウラシル、ヒスチジン及びトリプトファンを補った新鮮なKappeli培地中に200mg/lの17OHプロゲステロンの存在下で再懸濁させる。72時間のインキュベーション後に、酵母細胞の存在下で培地を抽出して、上記のように、逆送高性能液体クロマトグラフィーにより分析する。17OHプロゲステロン、11−デオキシコルチゾール及び4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの存在を測定する。
【0091】
これらの結果は、表IIIに与えてある。各生成物は、全生成物の総和のパーセンテージで表してある。
【0092】
この実験により、GCY1及びYPR1の破壊は、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの量を7〜11%から我々の技術(0.5〜1mg/lの感度)によっては検出できないレベルまで有意に減じるということが明らかである。
【0093】
Figure 2004505634
【0094】
【表1】
Figure 2004505634
【0095】
【表2】
Figure 2004505634
活性は、μM/分/mgタンパク質で与えてある。
nd:未検出
【0096】
【表3】
Figure 2004505634

【図面の簡単な説明】
【図1】
Red120−アガロース上でのクロマトグラフィーによる酵母ホモジェネートに由来する20αHSD活性の精製画分のSDS−PAGEを示す図である。
【図2】
ガラクトース(YNB−gal)又はグルコース(YPD)培地中で培養された酵母S.セレビシエによる、0.1mg/mlの17α−ヒドロキシプロゲステロンの存在下での4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの生成を示す図である。
【図3】
ガラクトース(YNB−gal)又はグルコース(YPD)培地中で、0.1mg/mlの17α−ヒドロキシプロゲステロンの存在下で培養した野生型(wt)又はGCY1遺伝子の配列が変異した(gcy−)酵母S.セレビシエによる、4−プレグネン−17α,20α−ジオール−3−オンの生成を示す図である。
【図4】
GCY1遺伝子を破壊するためのプラスミドの構造を示す図である。
【図5】
GCY1遺伝子を破壊するためのプラスミド(プラスミドpTG12010)の構造を示す図である。
【図6】
YPR1遺伝子(YDR368w)を破壊するためのプラスミド(プラスミドpTG12011)の構造を示す図である。

Claims (21)

  1. ステロイド化合物を改変する方法であって、この化合物又はその前駆体を、減少した20αHSD活性を有する酵母と、又はかかる酵母に由来する調製物と接触させることを含む当該方法。
  2. ヒドロキシステロイド化合物から、減少した20αHSD型活性を有する酵母、又はかかる酵母に由来する調製物を利用してステロイド誘導体を生成する方法。
  3. ヒドロキシステロイドが、ヒドロキシプロゲステロン又はその前駆体である、請求項2に記載の方法。
  4. 17α−ヒドロキシプロゲステロンを変換する方法であって、減少した20αHSD型活性を有する酵母、又はかかる酵母に由来する調製物を利用する当該方法。
  5. 17α−ヒドロキシプロゲステロンを11−デオキシコルチゾールに変換する、請求項4に記載の方法。
  6. 酵母が、少なくとも一つの非機能的GCY1及び/又はYPR1遺伝子を有する、前記の請求項の何れか1つに記載の方法。
  7. 酵母が、サッカロミセス酵母である、前記の請求項の何れか1つに記載の方法。
  8. 非機能的遺伝子が、欠失及び/又は挿入を示す、前記の請求項の何れか1つに記載の方法。
  9. 非機能的遺伝子が、破壊されている、請求項8に記載の方法。
  10. YPR1及び/又はGCY1遺伝子の遺伝子改変を有することを特徴とする、酵母株。
  11. 前記の遺伝子が、完全に又は部分的に、URA3マーカー遺伝子により置き換えられた、請求項10に記載の酵母株。
  12. 遺伝子改変が、不活性化改変、好ましくは、遺伝子破壊である、請求項10又は11に記載の酵母株。
  13. サッカロミセス・セレビシエ酵母である、請求項10〜12の1つに記載の酵母株。
  14. 非機能的なGCY1遺伝子及びYPR1遺伝子を含み、好ましくはそれらが破壊されている、請求項10〜13の1つに記載の酵母株。
  15. 請求項10〜14の何れか1つに記載の酵母に由来する無細胞調製物。
  16. 酵母の20αHSD活性を改変する方法であって、該酵母のGCY1及び/又はYPR1遺伝子の活性を改変することを含む当該方法。
  17. 酵母の20αHSD活性を減少させ又は阻害することを意図し、該酵母のGCY1及び/又はYPR1遺伝子の不活性化、好ましくは破壊による不活性化、を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項10〜14の1つに記載の酵母の、ステロイド化合物の製造のための利用。
  19. 減少した20αHSD活性を有する酵母又はかかる酵母に由来する調製物の、イン・ビトロ又はエキス・ビボでの、ステロイド化合物の生成、製造、合成、改変及び/又は改良のための利用。
  20. 減少した20αHSD活性を有する酵母又はかかる酵母に由来する調製物の、17α−ヒドロキシプロゲステロンの11−デオキシコルチゾールへの変換のための利用。
  21. 、請求項19又は20に記載の酵母の利用であって、該酵母が、請求項10〜14の1つに記載の酵母である当該利用。
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