JP2004504693A - 導電性パターンの作製のための材料及び方法 - Google Patents
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Abstract
支持体及び露光分化可能な要素を含み、露光分化可能な要素がポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層ならびに場合により最外層と連続している第2層を含み;且つここで、最外層及び/又は場合による第2層が、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分を含有していることを特徴とする、導電性パターンの作製のための材料;ならびに導電性パターンの作製のための材料を用いて支持体上に導電性パターンを作製する方法。
Description
【0001】
[発明の分野]
本発明は、導電性パターンの作製のための材料及び方法に関する。
【0002】
[発明の背景]
柔軟性LCディスプレイの二次加工のために、エレクトロルミネセントデバイス及び光電池透明ITO(インジウム−錫オキシド)電極が用いられる。これらの電極は、基質上へのITOの真空スパッタリングにより作られる。この方法は最高で250℃の高温を含み、従って、ガラス基質が一般に用いられる。可能な用途の範囲は、高い二次加工のコスト、ITO層及びガラス基質の脆さの結果としての低い柔軟性(可撓性)及び伸縮性のために限られている。従って、基質としてのプラスチック樹脂及び電極としての有機導電性ポリマー層を含むすべての有機デバイスにおいて興味が増しつつある。そのようなプラスチックエレクトロニクスは、新しい性質を有する低コストのデバイスの実現を可能にする(Physics World,March 1999,p.25−39)。柔軟性プラスチック基質に、連続ローラーコーティング法によって(スパッタリングのようなバッチ法と比較して)導電性ポリマー層を設けることができ、得られる有機電極は、より高い柔軟性及びより低い重量を特徴とするエレクトロニックデバイスの二次加工を可能にする。
【0003】
ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン及びポリフェニレンスルフィドのような導電性ポリマーの製造及び使用は、当該技術分野において既知である。
【0004】
EP−A 440 957は、ポリアニオンの存在下における、式(I):
【0005】
【化4】
【0006】
[式中、R1及びR2は互いに独立して水素又はC1−4−アルキル基を示すか、あるいは一緒になって、場合により置換されていることができるC1−4−アルキレン残基を形成する]
の構造単位から構成されるポリチオフェンの分散液を開示している。さらに、EP−A−686 662は、A)式(I)、
【0007】
【化5】
【0008】
[式中、R1及びR2は互いに独立して水素又はC1−C4アルキル基を示すか、あるいは一緒になって、場合により置換されていることができるC1−C4アルキレン残基、好ましくは場合によりアルキル基で置換されていることができるメチレン、場合によりC1−C12−アルキルもしくはフェニル基で置換されていることができる1,2−エチレン残基又は1,2−シクロヘキセン残基を示す]の繰り返し構造単位を有する中性ポリチオフェン類ならびにB)ジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基又はアミドもしくはラクタム基含有有機化合物の混合物;ならびにそれらからの導電性コーティングを開示しており、コーティングは、それらの抵抗を好ましくは<300Ω/平方に向上させるために好ましくは1〜90秒間高温で、好ましくは100〜250℃で焼き戻される。
【0009】
EP−A 614 123は、ポリ酸及び共役塩基性原子を含有する繰り返し単位を含む少なくとも1個の共役領域を含むポリマーを含有する物質の水溶性導電性組成物を開示している。しかしながら、共役塩基性原子を含有する繰り返し単位を含む少なくとも1個の共役領域を含有する水溶性導電性ポリマーとして、ポリアニオン及び置換ポリアニオンが例示されているのみである。
【0010】
EP−A 382 046は、本質的に少なくとも1種のイオン性放射線(ionic radiation)−感受性ポリマー及び可溶性導電性オリゴマーもしくは可溶性導電性ポリマーを含む導電性レジスト材料を開示している。置換チオフェンのポリマーが例示されているが、特定のイオン性放射線−感受性ポリマーは例示されていない。
【0011】
EP−A 338 786は、順に:(i)透明基質;(ii)基質上の感光層を含み、その感光層はクロリド塩として沈殿する3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミンサルフェートと4,4’−ビス−メトキシメチルジフェニルエーテルの重縮合生成物であり、層を光増感するのに十分な量で存在する感光性ネガティブ作用性ポリマー性ジアゾニウム化合物;ならびに均一なフィルムにおいて層の成分を結合するのに十分な量の水不溶性、水膨潤性結合剤樹脂;ならびに層を均一に着色するのに十分な量の少なくとも1種の着色剤を含み;ここで感光層が十分な化学線に画像通りに露出されると、フィルムは水のみで現像され得る、ネガティブ作用性、感光性上塗りカラープルーフフィルムを開示している。
【0012】
コーティングされた有機導電性ポリマーの層を、既知のマイクロリソグラフィー法を用いてパターンに構造形成することができる。WO−A−97 18944に、正又は負のフォトレジストをコーティングされた有機導電性ポリマーの層の上に適用し、フォトレジストを選択的にUV光に露出し、フォトレジストを現像し、導電性ポリマー層をエッチングし、最後に有機溶媒を用いて非−現像フォトレジストを除去する段階の後に、パターン形成された層が得られる方法が記載されている。全−有機薄−フィルムトランジスタの設計のための類似の方法が、1988年に、Synthetic Metals,volume 22,pages 265−271に記載されている。そのような方法は、それらが多くの段階を含み且つ危険な化学品の使用を必要とするので、やっかいである。
【0013】
[発明の目的]
本発明の側面は、少数の段階を含み且つ危険な化学品の使用を必要としない、単純で簡便な方法により導電性パターンに加工できる最外層を有する材料を提供することである。
【0014】
[発明の概略]
本発明の材料を用いて導電性パターンを実現することができ、それは場合により、パターン通りの露出を行い、続いて1回の湿式処理段階を行うかもしくは行わず、場合により導電率強化を行うことにより、導電率が強化されていることができる。エッチング液又は有機溶媒は必要でない。
【0015】
本発明の側面は、支持体及び露光分化可能な要素を含み、露光分化可能な要素がポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層ならびに場合により最外層と連続している第2層を含み;且つここで、最外層及び/又は場合による第2層が、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分を含有することを特徴とする、導電性パターンの作製のための材料により実現される。
【0016】
これらの目的は、
−上記で開示した材料を準備し;
−材料を画像−通りに露出し、それにより、場合によっては現像液を用いて、最外層の露出領域と非−露出領域の除去性の分化を得;
−場合により現像液を用いて材料を処理し、それにより最外層の領域を除去し;そして
−場合により材料を処理して最外層の非−除去領域の導電率を向上させる
段階を含む、支持体上に導電性パターンを作製する方法によっても実現される。
【0017】
これらの目的は、
−支持体及び露光分化可能な要素を含み、該露光分化可能な要素がポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有し106Ω/平方未満の表面抵抗率を有する最外層ならびに場合により最外層と連続している第2層を含み;且つここで、最外層及び/又は該場合による第2層は、露出されると最外層の露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる式(I):
MO3S−N=N−Ar−L−Ar−N=N−SO3M (I)
[式中、Arは置換もしくは非置換アリール基であり、Lは2価の結合基であり、Mはカチオンである]
に従うビス(アリールジアゾスルホネート)化合物を含有していることを特徴とする、導電性パターンの作製のための材料を準備し;
−材料を画像通りに露出し、それにより、場合によっては現像液を用いて、非−露出領域に対する露出領域の導電率における低下を得る
段階を含む、除去段階なしで支持体上に導電性パターンを作製する方法によっても実現される。
【0018】
本発明のさらなる利点及び態様は、以下の記述から明らかになるであろう。
【0019】
[発明の詳細な記述]
定義
「支持体」という用語は、「自立性材料」を意味し、支持体上にコーティングされ得るがそれ自身は自立性でない「層」からそれを区別するものである。それは、露光分化可能な要素への接着に必要な処理又はそれを助けるために適用される層も含む。
【0020】
導電性という用語は、106Ω/平方未満の表面抵抗率を有することを意味する。帯電防止材料は、106〜1011Ω/平方の範囲内の表面抵抗率を有し、電極として使用され得ない。
【0021】
導電性パターンという用語は、本発明に従い、導電性であるか又は後−処理により導電性とされ得る最外層の非−除去領域により作られるパターンを意味する。
【0022】
導電率強化は、例えばジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基又はアミドもしくはラクタム基含有有機化合物のような高沸点液との接触及び場合により、続く好ましくは100〜250℃の高温における、好ましくは1〜90秒間の加熱により、導電率が上昇し、導電率が強化されるプロセスを指す。あるいはまた、≧15の誘電率を有する非プロトン性化合物、例えばN−メチル−ピロリジノンの場合、100℃未満の温度を用いることができる。そのような導電率の強化はポリチオフェンの場合に観察され、最外層の形成の間又はその後に起こり得る。そのような処理のために特に好ましい液は、N−メチル−ピロリジノン及びEP−A 686 662及びEP−A 1 003 179に開示されているようなジエチレングリコールである。
【0023】
本発明の記述及び特許請求の範囲において用いられる除去性という用語は、液の不在下で機械的に除去可能であるか、又は液を適用して、同時にもしくは続いて摩擦もしくは他の機械的除去手段を用いて又は用いずに除去可能であることを意味する。液の適用は、本発明に従う最外層を溶解、膨潤又は分散させ、除去を実現するか又は可能にすることができる。
【0024】
露光分化可能な要素という用語は、露光されると要素の非露出部分の性質もしくは組成に関して、要素の露出部分の性質もしくは組成において変化を生ずる要素を意味する。
【0025】
マルチジアゾニウム塩という用語は、二重もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する少なくとも2個の基を持つすべての化合物を含み、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれる。
【0026】
ジアゾニウム塩を含む樹脂という用語は、二重もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する基を持つ樹脂を意味し、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれる。
【0027】
パターン通りの露出の後の最外層の部分(領域)の除去の場合、表面抵抗率比という用語は、最外層の非−除去部分(領域)の導電率を上昇させる(強化する)ためにこれが必要なら、最外層の非−除去部分(領域)の導電率を強化する処理の後の、本発明に従う最外層の部分(領域)が除去された露光分化可能な要素の部分(領域)の表面抵抗率対本発明に従う最外層の部分(領域)が除去されない露光分化可能な要素の部分(領域)のそれの比率を意味する。
【0028】
パターン−通りの露出の後の最外層の部分(領域)の非−除去の場合、表面抵抗率比という用語は、最外層の露出部分(領域)の表面抵抗率対最外層の非−露出部分(領域)のそれの比率を意味する。
【0029】
導電性パターンの作製のための材料
本発明に従う導電性パターンの作製のための材料は、そのような材料を用いて作製されるパターンが後−処理法、例えば導電率強化法により導電性にされ得る限り、それ自身が導電性である必要はない。さらに、露出に続く差のある除去性が可能である限り、残留感光性成分の除去のための場合による処理の後、導電性パターンを実現するために、本発明に従う置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層から材料が除去される必要はない。この場合、存在する感光性成分は、露出されると、この効果を実現することができ且つ最外層の非露出部分に対する最外層の露出部分の除去性を変化させることができる。場合による第2層は、最外層と支持体との間になければならず、それは、それが最外層となり得ないからである。
【0030】
導電性
「導電性」という用語は、材料の電気抵抗率に関する。層の電気抵抗率は一般に表面抵抗率RS(単位Ω;多くの場合にΩ/平方と規定される)により表される。あるいはまた、導電率を、dが層の厚さである体積抵抗率RV=RS・d、体積導電率kV=1/RV[単位:S(iemens)/cm]又は表面導電率kS=1/RS[単位:S(iemens).平方]により表すことができる。
【0031】
本明細書で示す電気抵抗率のすべての値は、以下の方法の1つに従って測定される。第1の方法では、導電性最外層がコーティングされた支持体を切断して27.5cmの長さ及び35mmの幅を有するストリップを得、ストリップの端に垂直に10cmの距離で、ストリップ電極をその幅全体に適用する。電極は導電性ポリマー、Emerson & Cumming Speciality polymersから入手可能なECCOCOAT CC−2で作られる。電極に一定の電位を適用し、回路を介して流れる電流を、ピコ−電流計、KEITHLEY上で測定する。電位及び電流から、電極間の領域の幾何学を考慮に入れ、Ω/平方における表面抵抗率を算出する。
【0032】
第2の方法では、それぞれ35mm長さ且つ35mm離れた、線接触を形成することができる、テフロン絶縁体で隔てられた平行銅電極と最外層を接触させることにより、表面抵抗率を測定した。これは表面抵抗率の直接測定を可能にする。
【0033】
支持体
本発明に従って用いるための支持体は、場合により処理されていることができ、露光分化可能な要素への接着を助けるための下塗り層又は他の接着促進手段が設けられていることができるポリマーフィルム、ケイ素(silicon)、セラミックス、酸化物、ガラス、ポリマーフィルム強化ガラス、ガラス/プラスチック積層物、金属/プラスチック積層物、紙及びラミネート紙を含む。適したポリマーフィルムは、場合によりコロナ放電もしくはグロー放電により処理されていることができるか又は下塗り層が設けられていることができるポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリイミド、セルローストリアセテート、ポリオレフィン及びポリ塩化ビニルである。
【0034】
露出もしくは非−露出領域の除去を介する導電性パターンの実現の場合、そのような処理又は下塗り層は完全な除去を妨げてはならないが、露出もしくは非−露出領域の除去なしで導電性パターンを実現できる場合、そのような処理は非−露出もしくは露出領域の除去をより困難にしなければならない。
【0035】
本発明に従う材料の第1の態様では、支持体がコロナ放電又はグロー放電で処理される。コロナ放電及びグロー放電の両方は、下塗り層なしでポリマーフィルムを支持体として用いることを可能にする。場合により柔らかく摩擦しながら、そのような材料を現像することができ、それでもそれは露出及び非−露出領域の間の優れた導電率比を与える。
【0036】
露光分化可能な要素
本発明に従う露光分化可能な要素は、露光されると要素の非露出部分の性質もしくは組成に関して、要素の露出部分の性質もしくは組成における変化を生ずる要素である。そのような変化の例は、露出−誘導架橋;溶解度の露出−誘導向上もしくは低下;ならびに支持体への接着の露出−誘導向上もしくは低下である。
【0037】
本発明に従うと、露光分化可能な要素の性質もしくは組成におけるこれらの変化は、最外層及び/又は第2層中の感光性成分の存在の故であり、それは最外層の露出もしくは非露出部分を、場合により現像液に助けられて除去され得るようにし、すなわち、光に露出されると、除去性を現像液によってより除去可能に(ポジティブ作用性)又はより除去不可能に(ネガティブ作用性)にすることができる。
【0038】
本発明に従う材料の第2の態様では、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、マルチジアゾニウム塩又はジアゾニウム塩を含む樹脂であり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。ジアゾニウム塩を含む樹脂の組み合わせを用いることもできる。感光性成分がマルチジアゾニウム塩又はジアゾニウム塩を含む樹脂の場合、露光分化可能な要素の製造において用いられるコーティング分散液及び溶液のpHを上げることが、本発明に従う材料の保存時の保存寿命、すなわち性質の保持を向上させることが見出された。2.5〜9のpHが好ましく、3〜6のpHが特に好ましい。そのようなpHは、例えば水酸化アンモニウムの添加により実現され得る。
【0039】
本発明に従う材料の第3の態様においては、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分はキノンジアジド化合物であり、それは最外層の露出部分の除去性を向上させる。
【0040】
本発明に従う材料の第4の態様では、最外層は106Ω/平方未満の表面抵抗率を有する。
【0041】
本発明に従う材料の第5の態様では、最外層は104Ω/平方未満の表面抵抗率を有する。
【0042】
本発明に従う材料の第6の態様では、いわゆる導電率強化法における処理の後に、最外層は106Ω/平方未満であることができる表面抵抗率を有する。
【0043】
置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマー
本発明に従う材料の第7の態様において、置換もしくは非置換チオフェンのポリマーは式(II):
【0044】
【化6】
【0045】
[式中、nは1より大きく、R1及びR2のそれぞれは独立して水素又は場合により置換されていることができるC1−4アルキル基を示すか、あるいは一緒になって、場合により置換されていることができるC1−4アルキレン基又は場合により置換されていることができるシクロアルキレン基、好ましくはエチレン基、場合によりアルキル−置換されていることができるメチレン基、場合によりC1−12アルキル−もしくはフェニル−置換されていることができるエチレン基、1,3−プロピレン基又は1,2−シクロヘキシレン基を示す]
に相当する。
【0046】
そのようなポリチオフェンの製造ならびにそのようなポリチオフェン及びポリアニオンを含有する水性分散液の調製はEP−A−440 957及び対応するUS−P−5 300 575に記載されている。基本的に、ポリチオフェンの製造はポリマー性ポリアニオン化合物の存在下で、次式:
【0047】
【化7】
【0048】
[式中、R1及びR2は上記で定義したとおりである]
に従う3,4−ジアルコキシチオフェン又は3,4−アルキレンジオキシチオフェンの酸化的重合により進行する。
【0049】
上記の式に対応するチオフェン、ポリ酸及び酸化剤を有機溶媒又は好ましくは場合によってある量の有機溶媒を含有していることができる水中に溶解し、次いで得られる溶液又はエマルションを0℃〜100℃において、重合反応が完了するまで撹拌することにより、0.05〜55重量%、好ましくは0.1〜10重量%の固体含有率を有する適した水性ポリチオフェン分散液を得ることができる。酸化的重合により形成されるポリチオフェンは正に帯電し、そのような正の電荷の位置及び数は確実には決められ得ず、従ってポリチオフェンポリマーの繰り返し単位の一般式においては言及されない。
【0050】
酸化剤は、例えばJ.Am.Soc.85,454(1963)に記載されているようなピロールの酸化的重合のために典型的に用いられるものである。好ましい安価且つ取り扱い易い酸化剤は鉄(III)塩、例えばFeCl3、Fe(ClO4)3ならびに有機酸および有機残基を含有する無機酸の鉄(III)塩である。他の適した酸化剤はH2O2、K2Cr2O7、過硫酸アルカリもしくはアンモニウム、過ホウ酸アルカリ、過マンガン酸カリウム及び銅塩、例えばテトラフルオロホウ酸銅である。空気又は酸素も酸化剤として用いることができる。理論的には、チオフェンのモル当たり2.25当量の酸化剤がその酸化的重合に必要である(J.Polym.Sci.Part A,Polymer Chemstry,Vol.26,p.1287,1988)。しかしながら実際には、酸化剤は過剰に、例えばチオフェンのモル当たり0.1〜2当量過剰に用いられる。
【0051】
ポリアニオン
ポリ酸がポリアニオンを生成するか、あるいはまた、対応するポリ酸の塩、例えばアルカリ塩としてポリアニオンを加えることができる。好ましいポリ酸又はその塩は、高分子カルボン酸、例えばポリ(アクリル酸)、ポリ((メタ)アクリル酸)及びポリ(マレイン酸)又は高分子スルホン酸、例えばポリ(スチレンスルホン酸)もしくはポリ(ビニルスルホン酸)である。あるいはまた、そのようなカルボン酸及び/又はスルホン酸ならびに他の重合可能なモノマー、例えばスチレン又はアクリレートのコポリマーを用いることができる。
【0052】
本発明に従う材料の第8の態様において、ポリアニオンはポリ(スチレンスルホネート)である。
【0053】
これらのポリアニオン生成ポリ酸の分子量は、好ましくは1000〜2x106、より好ましくは2000〜5x105である。これらのポリ酸又はそれらのアルカリ塩は商業的に入手可能であり且つ例えばHouben−Weyl,Methoden der Organische Chemie,Bd.E20 Makromolekulare Stoffe,Teil 2,(1987),pp.1141に記載されているような既知の方法に従って製造され得る。
【0054】
ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンの
ポリマーもしくはコポリマーの分散液
ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーのコーティング分散液又は溶液は、1種もしくはそれより多い結合剤、1種もしくはそれより多い界面活性剤、スペーシング粒子、UV−アキュータンス化合物(UV−acutance compounds)又はIR−吸収剤のような追加の成分も含むことができる。
【0055】
アニオン性及び非−イオン性界面活性剤が好ましい。適した界面活性剤には、構造:
F(CF2CF2)yCH2CH2O(CH2CH2O)xH
を有し、ここでx=0〜約15であり、y=1〜約7であるエトキシル化非−イオン性フルオロ−界面活性剤である、両方ともDu PontからのZONYLTM FSN 100及びZONYLTM FSO 100が含まれる。
【0056】
ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーのコーティング分散液もしくは溶液は、好ましくは有機化合物、すなわち:直鎖状、分枝鎖状もしくは環状脂肪族C2−20炭化水素又は場合により置換されていることができる芳香族C6−14炭化水素又はピランもしくはフラン、少なくとも2個のヒドロキシ基又は少なくとも1個の−COXもしくは−CONYZ基を含み、ここでXは−OHを示し、Y及びZは互いに独立してH又はアルキルを示す有機化合物;あるいは少なくとも1個のラクタム基を含有する複素環式化合物も含む。そのような有機化合物の例は、例えばN−メチル−2−ピロリジノン、2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、N,N,N’,N’−テトラメチルウレア、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミドである。好ましい例は糖又は糖誘導体、例えばアラビノース、サッカロース、グルコース、フルクトース及びラクトース又はジ−もしくはポリアルコール類、例えばソルビトール、キシリトール、マンニトール、マンノース、ガラクトース、ソルボース、グルコン酸、エチレングリコール、ジ−もしくはトリ(エチレングリコール)、1,1,1−トリメチロール−プロパン、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,3−プロパントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール又は芳香族ジ−もしくはポリアルコール類、例えばレゾルシノールである。
【0057】
マルチジアゾニウム塩
マルチジアゾニウム塩は、二重もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する少なくとも2個の基を持つ塩であり、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれ、塩は例えばビスジアゾニウム塩、トリスジアゾニウム塩、テトラキスジアゾニウム塩、ビス(アリールジアゾスルホネート)塩、トリス(アリールジアゾスルホネート)塩及びテトラキス(ビス(アリールジアゾスルホネート)塩である。
【0058】
露出されると、マルチジアゾニウム塩を含有する露光分化可能な要素は水除去可能から水除去不可能に転換され(ジアゾニウム基の分解の故)、さらにジアゾの光分解生成物は、ポリマー性結合剤又はもし存在するならマルチジアゾニウム塩を含む樹脂の架橋の程度を向上させ、それにより表面を選択的に画像パターンに、除去可能から除去不可能に転換することができる。非露出領域は変化しないまま、すなわち除去可能のままである。マルチジアゾニウム塩の組み合わせも用いることができる。
【0059】
本発明において用いるためのビスジアゾニウム塩には:ベンジジンテトラゾニウムクロリド、3,3’−ジメチルベンジジンテトラゾニウムクロリド、3,3’−ジメトキシベンジジンテトラゾニウムクロリド、4,4’−ジアミノジフェニルアミンテトラゾニウムクロリド、3,3’−ジエチルベンジジンテトラゾニウムサルフェート、4−アミノジフェニルアミンジアゾニウムサルフェート、4−アミノジフェニルアミンジアゾニウムクロリド、4−ピペリジノアニリンジアゾニウムサルフェート、4−ジエチルアミノアニリンジアゾニウムサルフェート及びジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドのオリゴマー性縮合生成物が含まれる。
【0060】
本発明に従う材料の第9の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、ビス(アリールジアゾスルホネート)塩、トリス(アリールジアゾスルホネート)塩又はテトラキス(アリールジアゾスルホネート)塩であり、それらは最外層の露出部分の除去性を低下させる。
【0061】
本発明に従う材料の第10の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、式(I):
MO3S−N=N−Ar−L−Ar−N=N−SO3M (I)
[式中、Arは置換もしくは非置換アリール基であり、Lは2価の結合基であり、Mはカチオンである]
に従うビス(アリールジアゾスルホネート)塩であり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。Lは好ましくは置換もしくは非置換2価アリール基又はその鎖が場合により少なくとも1個の酸素原子、硫黄原子もしくは窒素原子で置き換えられていることができる置換もしくは非置換飽和もしくは不飽和アルキレン基を示す。Arは好ましくは非置換フェニル基又は1個もしくはそれより多いアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はアミノ基で置換されているフェニル基を示す。Mは好ましくはNH4 +のようなカチオン又は金属イオン、例えばAl、Cu、Zn、アルカリ土類金属もしくはアルカリ金属のカチオンを示す。
【0062】
本発明に従う特に適したビス(アリールジアゾスルホネート)塩は:
【0063】
【表1】
【0064】
である。
【0065】
本発明に従う材料の第11の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、BADS01、BADS02、BADS03より成る群から選ばれるビス(アリールジアゾスルホネート)塩であり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。
【0066】
本発明に従う、除去段階なしで支持体上に導電性パターンを作製する方法の第1の態様において、式(I)に従うアリールジアゾスルホネートはBADS01、BADS02及びBADS03より成る群から選ばれる。
【0067】
ジアゾニウム塩を含む樹脂
ジアゾニウム塩を含む樹脂という用語は、二重結合もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する基を持つ樹脂を意味し、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれる。本発明に従う適したジアゾニウム塩を含む樹脂には、アリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマー及び芳香族ジアゾニウム塩の縮合生成物が含まれる。そのような縮合生成物は、例えばDE−P−1 214 086に記載されている。
【0068】
ジアゾニウム塩を含む樹脂を含有する露光分化可能な要素は、露出されると除去可能から除去不可能に転換され(ジアゾニウム基の分解の故)、さらにジアゾの光分解生成物は、ポリマー性結合剤又はジアゾニウム塩を含む樹脂の架橋の程度を向上させ、それにより表面を選択的に画像パターンに、除去可能から除去不可能に転換することができる。非露出領域は変化しないまま、すなわち除去可能のままである。
【0069】
本発明に従う材料の第12の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、アリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマーであり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。
【0070】
本発明に従う材料の第13の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、式(III):
【0071】
【化8】
【0072】
[式中、R0、R1及びR2はそれぞれ独立して水素、アルキル基、ニトリル又はハロゲン、例えばClを示し、Lは2価の結合基を示し、nは0又は1を示し、Aはアリール基を示し、Mはカチオンを示す]
により示されるアリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマーであり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。Lは好ましくは:−(X)t−CONR3−、−(X)t−COO−、−X−及び−(X)t−CO−より成る群から選ばれる2価の結合基を示し、ここでtは0又は1を示し;R3は水素、アルキル基又はアリール基を示し;Xはアルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、アリーレンオキシ基、アルキレンチオ基、アリーレンチオ基、アルキレンアミノ基、アリーレンアミノ基,酸素,硫黄又はアミノ基を示す。Aは好ましくは非置換アリール基、例えば非置換フェニル基又は1個もしくはそれより多いアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基もしくはアミノ基で置換されているアリール基、例えばフェニルを示す。Mは好ましくはNH4 +のようなカチオン又は金属イオン、例えばAl、Cu、Zn、アルカリ土類金属又はアルカリ金属のカチオンを示す。
【0073】
アリールジアゾスルホネートのポリマー及びコポリマーは、アリールジアゾスルホネートモノマーと他のアリールジアゾスルホネートモノマー及び/又はビニルモノマー、例えば(メタ)アクリル酸もしくはそれらのエステル類、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アルファ−メチルスチレンなどとの単独−もしくは共重合により製造され得る。特に好ましいコモノマーはヒドロキシエチルメタクリレートである。本発明で用いられるそのようなアリールジアゾスルホネートのポリマー及びコポリマーの製造のための適したアリールジアゾスルホネートモノマーは、
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
である。適したアリールジアゾスルホネートポリマーの特定の例はEP−A−771 645に記載されている。
【0078】
本発明に従う適したジアゾニウム塩を含む樹脂を下記に示す。アリールジアゾスルホネートのポリマー及びコポリマーの場合、それぞれのモノマー比を重量パーセンテージとして表す。
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】
【0081】
本発明に従う材料の第14の態様の場合、露光分化可能な要素において、アリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマー対置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの重量比は10:200〜400:200である。
【0082】
マルチジアゾニウム塩及びジアゾニウム塩を含む樹脂の組み合わせ
本発明に従う材料の第15の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるアリールジアゾスルホネートを含む樹脂と、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の組み合わせである。
【0083】
本発明に従う材料の第16の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるアリールジアゾスルホネートを含む樹脂と、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の、60%/40%〜10%/90%の重量パーセンテージ比の範囲内の組み合わせである。
【0084】
本発明に従う材料の第17の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるアリールジアゾスルホネートを含む樹脂と、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の50%/50%〜20%/80%の重量パーセンテージ比の範囲内の組み合わせである。
【0085】
本発明に従う材料の第18の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるヒドロキシエチルメタクリレートとナトリウム−4−メタクリロイル−アミノフェニル−ジアゾ−スルホネートのコポリマーと、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の組み合わせである。
【0086】
キノンジアジド化合物
本発明に従う材料の第19の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を向上させるキノンジアジド化合物である。
【0087】
本発明に従う材料の第20の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を向上させるo−キノン−ジアジド化合物(NQD)である。
【0088】
特に好ましいo−キノン−ジアジド化合物は、種々のヒドロキシル化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エステル類ならびに種々の芳香族アミン化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド類もしくはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸アミド類である。
【0089】
NQD系の2つの変形:1−成分系及び2−成分系を用いることができる。前者の場合、スルホン酸又はカルボン酸基が、フェノール性ヒドロキシ基を有する水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂のフェノール性ヒドロキシ基に直接結合している。いくつかのフェノール性ヒドロキシ基は非置換のままであるのが好ましい。そのような化合物の例にはフェノール、クレゾール、レゾルシノール及びピロガロールが含まれる。フェノール性ヒドロキシ基を有する好ましい水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂の例には、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂及びレゾルシノール−ベンズアルデヒド樹脂が含まれる。典型的な例には、ナフトキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸及びフェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂のエステル、US 3,635,709に開示されているナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸及びピロガロール−アセトン樹脂のエステルならびにJP KOKAI No.Sho 55−76346に開示されているナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸及びレゾルシノール−ピロガロール−アセトン重縮合物のエステルが含まれる。
【0090】
他の有用な化合物の例は、JP KOKAI No.Sho 50−117503に開示されている、o−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドでエステル化されているヒドロキシル基をそれらの末端に有するポリエステル;JP KOKAI No.Sho 50−113305に開示されている、o−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドでエステル化されているp−ヒドロキシスチレンのホモポリマー又は他の共重合可能なモノマーとのそのコポリマー;US 3,859,099に開示されている、o−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドとのアルキルアクリレート−アクリロイルオキシアルキルカーボネート−ヒドロキシアルキルアクリレートコポリマーの縮合物;US 3,759,711に開示されている、p−アミノスチレン及びそれと共重合可能なモノマーのコポリマーと、o−ナフトキノンジアジド−スルホン酸又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸のアミド;ならびにポリヒドロキシベンゾフェノン及びo−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドのエステル化合物である。
【0091】
本発明に従う材料の第21の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を向上させるo−キノン−ジアジド化合物であり、露光分化可能な要素はさらにアルカリ可溶性樹脂を含有する。
【0092】
本発明に従う特に適したキノンジアジド化合物は:
【0093】
【表7】
【0094】
である。
【0095】
結合剤
本発明に従う導電性パターンの作製のための材料において、露光分化可能な要素は結合剤を含有する。
【0096】
本発明に従う材料の第22の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分が最外層中に存在する場合、最外層が結合剤、例えばポリビニルアルコール及び塩化ビニリデン、メチルメタクリレート、イタコン酸(88/10/2)ターポリマーを含有する。
【0097】
本発明に従う材料の第23の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分が第2層中に存在する場合、場合による第2層が結合剤、例えばポリビニルアルコール及びヒドロキシエチルメタクリレートコポリマーを含有する。
【0098】
本発明において用いるために適した結合剤はEP−A 564 911に記載されており、水溶性ポリマー、例えばポリ(ビニルアルコール)、水溶性の、アクリル酸のホモ−及びコ−ポリマーならびにメタクリル酸のホモ−及びコ−ポリマーならびにポリマーラテックスが含まれる。好ましい結合剤にはポリ(ビニルアルコール)及びヒドロキシエチルメタクリレートのホモ−及びコ−ポリマーならびに2−プロペン酸2−ホスホノオキシ)エチルエステルのコポリマー、2−メチル−2−プロペン酸2−ホスホノオキシ)エチルエステルのコポリマーが含まれる。そのような結合剤を硬膜剤、例えばEP−A 564 911に記載されている3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランのようなエポキシシランを用いて処理することができ、それはガラス基質上にコーティングする場合に特に適している。
【0099】
2−成分系としてのNQDの適用の場合、種々の低分子量NQDスルホン酸もしくはカルボン酸誘導体を主にある種の水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂中に溶解する;後者はNQDのためのポリマー性結合剤として働く。好ましくは、4−もしくは5−スルホニルもしくはカルボキシル置換1,2ナフトキノンジアジドは、1,2ナフトキノンジアジド−4−もしくは−5−スルホン酸もしくはカルボン酸の、少なくとも2個のフェノール性ヒドロキシ基を有するフェノール性化合物との、より好ましくは少なくとも3個のフェノール性ヒドロキシ基を有するフェノール性化合物とのエステルである。さらに別の適した1,2ナフトキノン−2−ジアジドはGB−A 739654及びUS 4,266,001に開示されている。好ましい水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂は、フェノール性ヒドロキシ基、オキシム基又はスルホンアミド基を含む樹脂である。より好ましいのは、フェノール性ヒドロキシ基を有する樹脂及び、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレートから出発して合成することができるポリ(メタ)アクリレートのフェノール性官能基化誘導体である。最も好ましいのは、合成ノボラック樹脂であり、その典型的な例はフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂及びJP KOKAI No.Sho 55−57841に開示されているフェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド共重縮合樹脂である。
【0100】
露出法
本発明の材料を、場合により250〜500nmの波長領域内の青光と組み合わされていることができる紫外光又は赤外光に画像通りに露出することができる。画像通りに露出されると、露出領域及び非−露出領域の、現像液を用いる除去性の分化が誘導される。有用な露出源は、例えば1000Wの高又は中圧ハロゲン水銀蒸気ランプ又は約700〜約1500nmの範囲内に発光波長を有するレーザー、例えば半導体レーザーダイオード、Nd:YAGレーザー又はNd:YLFレーザーである。
【0101】
現像法
画像通りの露出の後、材料を現像液中で現像し、現像液は脱イオン水であることができるか、又は好ましくは水に基づくものである。現像の間に、露出(ポジティブ作用性)又は非−露出(ネガティブ作用性)領域は導電性ポリマーと一緒に除去され、それにより導電性パターンが得られる。適した水性現像液は、脱イオン水、AZ303(Clariant)又はEN232(AGFA−GEVAERT N.V.)である。下塗り層(基質層とも呼ばれる)が支持体上に存在する場合、好ましくは現像の間にティッシュを用いて材料を十分に摩擦し、残留導電性を避ける。摩擦は処理液中で、又は現像段階の後に別の水浴中で行われ得る。現像段階の後に高圧噴射水を適用し、それにより導電性領域との接触を避けることによって同じ結果を得ることができる。あるいは又、導電性の強化が必要な場合、現像液が導電性強化剤を含有し、それによって現像の段階及び導電性強化剤との接触を組み合わせることができる。
【0102】
下記で本発明をその好ましい態様と結びつけて記載するが、これらの態様に本発明を制限することは意図されていないことが理解されるであろう。実施例において示すすべてのパーセンテージは、他にことわらなければ、重量パーセンテージである。
【0103】
【実施例】
露光分化可能な要素中で用いられる、上記で挙げなかった成分:
PEDOT=ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)
PSS=ポリ(スチレンスルホン酸)
LATEX01=30%水性分散液として入手可能な塩化ビニリデン、メチルメタクリレート、イタコン酸(88/10/2)ターポリマー
Z6040=DOW CORNINGからの3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン
ZONYLTM FSO 100=Du Pontからの、構造:F(CF2CF2)yCH2CH2O(CH2CH2O)xHを有し、ここでx=0〜約15であり、y=1〜約7であるエトキシル化非−イオン性フルオロ−界面活性剤
下塗り層中で用いられる成分:
LATEX02=20%水性分散液として入手可能な26.5モル%テレフタル酸、20モル%イソフタル酸,3.5モル%5−スルホイソフタルサン及び50モル%エチレングリコールのコポリエステル;
LATEX03=27%水性分散液として入手可能な80%エチルアクリレート及び20%メタクリル酸のコポリマー;
LATEX04=49%メチルメタクリレート、49%のブタジエン及び2%イタコン酸のコポリマー;
KIESELSOL 100F=30%水性分散液として入手可能なBAYERからのコロイドシリカ;
KIESELSOL 300F=30%水性分散液として入手可能なBAYERからのコロイドシリカ;
ARKOPONTM T=HOECHSTから40%濃厚液として供給される界面活性剤であるHOECHSTによるN−メチル−N−2−スルホエチル−オレイルアミドのナトリウム塩;
MERSOLATTMH76=76%濃厚液として供給されるBAYERによるペンタデシルスルホン酸ナトリウム;
ULTRAVONTM W=75〜85%濃厚液として供給されるCIBA−GEIGYからのアリールスルホン酸ナトリウム;
ARKOPALTM N060=HOECHSTからのノニルフェニルポリエチレン−グリコール;
HORDAMERTM PE02=40%水性分散液として入手可能なHOECHSTからのポリエチレン;
PAREZ RESINTM=80%固体として入手可能なAMERICAN CYANAMIDからのメラミン−ホルムアルデヒド樹脂;
実施例において、100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに基づく以下の支持体を用いた:
【0104】
【表8】
【0105】
空気中におけるポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ放電処理のために、2個の石英電極、接地されたトリーターロール(treater roll)及び15kHzの発振器から成るAHLBRANDTTM コロナ処理機53−02型を用いた。電極とフィルムの間の空気間隙は1.2mmであり、400W分/m2のワット密度におけるコロナ処理機の下を10m/分の速度でフィルムを輸送することにより、フィルムに最適接着性を与えた。
【0106】
ポリエチレンテレフタレートフィルムのグロー放電処理は、反応容器、真空ポンプ、ガス流入口、DC電源及びチタングロー陰極からなる真空系中で行われた。用いられた運転条件は、40m/分の輸送速度、10−2ミリバールの空気圧及び40W分/m2の電力密度ならびに100mmの陰極とフィルムの間の距離であった。
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホネート)[PEDOT/PSS]分散液
実施例で用いられる1:2.4の重量比におけるPEDOT/PSSの水性分散液は、EP−A−1 079 397に記載されている方法に従って調製した。PEDOT/PSSラテックスの粒度はCPSディスク遠心測定(CPS disc centrifuge measurements)により、25nmにおける最大を有し、30〜50nmの平均粒度を有して狭いことが決定された。
実施例1
実施例1では、ポリチオフェン最外層のパターン形成に、ネガティブ作用性感光性化合物を用いた。支持体番号1に、下塗りされた面上において、40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表1に示すコーティング分散液をコーティングした。乾燥された最外層の組成も表1に示す。
【0107】
【表9】
【0108】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、2mW/cm2において30〜75秒間(=0.06〜0.15J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水を用いて処理した。結果を表2に示す。
【0109】
【表10】
【0110】
表2における結果は、本発明に従う試料II〜VIIの場合、構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたこと、ならびに露出及び現像のパターン形成法が最外層の導電率に実質的に影響を与えないことを示している。処理後、非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方より高かった。処理の間にティッシュで材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い非−露出領域における表面抵抗率を得ることができた。
実施例2
実施例2では、ポリチオフェン最外層のパターン形成に、ネガティブ作用性感光性化合物を用いた。支持体番号1に、下塗りされた面上において、40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表3に示すコーティング分散液をコーティングし、乾燥して、表3に示す組成を得た。
【0111】
【表11】
【0112】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、2mW/cm2において250秒間(=0.5J/cm2の露出)試料を露出し、水の下でティッシュを用いて摩擦しながら水中で処理し、結果を表4に示す。
【0113】
【表12】
【0114】
表4の結果は、本発明に従う試料IX〜XIVにおいて、構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示している。処理後、非−露出領域の表面抵抗率は105Ω/平方より高かった。処理の間にティッシュで材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い非−露出領域における表面抵抗率を得ることができた。
実施例3
実施例3では、ポリチオフェン最外層のパターン形成を実現するために、PEDOT/PSS−含有最外層中に、ADS−MONOMER 01のホモポリマーであるNDP04を導入した。支持体番号1〜8上に40mL/m2の表5に示す分散液を40μmの湿潤厚さまでコーティングすることにより、試料XV〜XXIVを作製した。乾燥後、試料XV〜XXIVはやはり表5に示す組成を有した。
【0115】
【表13】
【0116】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、2mW/cm2において200秒間(=0.4J/cm2の露出)試料を露出し、水中で処理した(水の下でティッシュを用いて柔らかく摩擦して)。結果を表6に示す。
【0117】
【表14】
【0118】
表6に示す結果は、PEDOT/PSS−含有最外層中のNDP04の濃度が、観察される抵抗比、非−露出/露出領域に、すなわち露出及び非−露出領域の間の処理後の分化に有意な効果を有し、それは支持体番号1の場合に4〜26.3で変わることを示している。
【0119】
表6に示す結果は、用いられる特定の支持体が、抵抗比、非−露出/露出領域に、すなわち露出及び非−露出領域の間の処理後の分化に決定的効果を有し、それは2〜5x108で変わることも示した。>108の特に高い抵抗比は支持体番号2、3及び5の場合に、すなわちコロナ放電もしくはグロー放電で処理された支持体又は支持体番号5の特定の下塗り層が用いられている支持体の場合に観察された。支持体番号1の上にコーティングされた試料XV、XVI及びXVIIの場合、処理の間にティッシュで十分に摩擦することにより、>107Ω/平方の表面抵抗率を得ることができた(結果は表6に示されていない)。
【0120】
上記の試料の露出に用いられたマスクは、高濃度及び低濃度の交互の線から成り、線は6μmもの小さい幅を有した。これらの線はパターン形成された材料において非常に良好に再現され、それは類似の幅の導電性の線及び非−導電性の空間を示した。
実施例4
実施例4では、ADS−MONOMER 01が導入された種々のコポリマーをPEDOT/PSS−含有最外層中に導入し、ポリチオフェン最外層のパターン形成を実現した。試料XXV〜XXXは、50mL/m2の表7に示す分散液を支持体番号3、グロー放電で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムの上に50μmの湿潤厚さまでコーティングすることにより作製された。
【0121】
【表15】
【0122】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において200秒間(=0.8J/cm2の露出)試料を露出し、水中で処理した(水の下でティッシュを用いてやわらかく摩擦して)。結果を表8に示す。
【0123】
表8の結果は、試料XXV〜XXXが処理後に2200より高い非−露出領域対露出領域の表面抵抗率比を示したことを示している。
【0124】
【表16】
【0125】
実施例5
実施例5では、最初にADS−MONOMER 01が導入されたコポリマー及びN−メチル−ピロリジノンの溶液を水性PEDOT/PSS−分散液に加えることにより、表9に示す分散液を調製することによって、試料XXX1〜XXXIVを作製した。次いでこれらの分散液の50mL/m2を支持体番号3、グロー放電で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に、50μmの湿潤厚さまでコーティングし、表9に示す組成まで乾燥した。
【0126】
【表17】
【0127】
コーティング分散液中に導電率−強化性液体N−メチル−ピロリジノンが存在するので、コーティングプロセスの間に導電率強化が起こり、EP−A 686 662及びEP−A 1 003 179に記載されているようなN−メチル−ピロリジノンの不在下で形成されるPEDOT/PSS−最外層より低い表面抵抗率を有するPEDOT/PSS−最外層を生ずる。
【0128】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において200秒間(=0.8J/cm2の露出)試料を露出し、水中で処理し(水の下でティッシュを用いてやわらかく摩擦して)、結果を表10に示す。
【0129】
表10の結果は、試料XXXI〜XXXIVが処理後に9000より高い非−露出領域対露出領域の表面抵抗率比を示したことを示している。
【0130】
【表18】
【0131】
実施例6
実施例6では、最初にADS−MONOMER 01が導入されたコポリマーの溶液を水性PEDOT/PSS−分散液に加えることにより、表11に示す分散液を調製することによって、試料XXXV〜XLを作製した。次いでこれらの分散液の40mL/m2を支持体番号3、グロー放電で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に、40μmの湿潤厚さまでコーティングし、乾燥した。コーティング分散液中に導電率−強化性液体が存在しないので、コーティングプロセスの間に導電率強化は起こらず、別の場合にそうであるより高い表面抵抗率を有するPEDOT/PSS−含有最外層を生ずる。
【0132】
【表19】
【0133】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において100秒間(=0.4J/cm2の露出)試料を露出し、水中(処理液A)又は25℃の水における2.5重量%アンモニア水中(処理液B)に浸して穏やかに動かし、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥することにより処理した。結果を表12に示す。
【0134】
次いで導電率強化性液体であるジエチレングリコールの10%水溶液中で、25℃において1分間処理し、続いて110℃で20分間乾燥することにより、試料を導電率強化に供した。次いで露出領域及び非露出領域の表面抵抗率を測定した。強化された表面抵抗率の値を表12に示す。
【0135】
【表20】
【0136】
実施例6は、非−導電率強化PEDOT/PSS−含有最外層から、導電率強化PEDOT/PSS−含有最外層からの場合と類似の非−露出領域/露出領域の抵抗比が達成され得ること(実施例5を参照されたい)を示し、但し構造形成された最外層は導電率強化性液体を用いて後−処理され、続いて適した温度で乾燥/焼き戻しをされる。しかしながら、導電率強化性液体を用いる後−処理は、除去が不完全だと、非−露出領域内に残るPEDOT/PSSの導電率も強化するであろうことを指摘しなければならない。
実施例7
実施例2の試料VIII、IX、X、XI及びXIIを、22μmのスポットサイズ、11μmのピッチ及び2m/秒の走査速度を有するNdYAGレーザー(1064nm)を用い、ヒートモードで画像通りに露出した。画像平面出力は100mWに設定した。露出された試料を水中で処理した(水の下でティッシュを用いて柔らかく摩擦して)。
【0137】
試料IX、X、XI及びXIIの場合、実施例2の場合と類似の表面抵抗率を有する構造形成されたPEDOT/PSS−含有最外層が得られた。試料VIII(比較実施例)の場合、構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層は得られず、それは、非−露出領域ならびに露出領域においてPEDOT/PSS−含有最外層が除去されたからである。非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方より高かった。処理の間にティッシュを用いて材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い非−露出領域における表面抵抗率を得ることができた。
実施例8
実施例2の試料VIII、IX、X、XI及びXIIを、11μmのスポットサイズ、6μmのピッチ及び2m/秒の走査速度を有するダイオードレーザー(830nm)を用い、ヒートモードで画像通りに露出した。画像平面出力は81mWに設定した。露出された試料を水中で処理した(水の下でティッシュを用いて柔らかく摩擦して)。結果は実施例7で得られた結果と類似していた。
実施例9
実施例9では、ポジティブ作用性感光性化合物を用いてポリチオフェン最外層をパターン形成した。支持体番号1に、メチルエチルケトン中のPQD01の溶液(1:2 体積:体積)を最初にコーティングした(15μm 湿潤厚さ)。このPQD01層に表13に示すPEDOT/SS−含有分散液を67μmの湿潤厚さまでコーティングし、乾燥することによって、試料XLI及びXLIIを作製した。試料XLI及びXLIIのPEDOT/PSS−含有最外層は、それぞれ100及び400のPEDOT/PSSを含有した。
【0138】
【表21】
【0139】
試料XLIを支持体のPEDOT/PSS−含有層の側から、及び試料XLIIを支持体の非コーティング側から、それぞれマスクを介し、PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置を用いて4mW/cm2において80秒間(=0.32J/cm2の露出)露出し、AZ303(CLARIANT)を用いて80秒間処理した。画像通りに構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られた。露出及び現像のパターン形成法は、最外層の導電率に影響を与えなかった。非−露出領域の表面抵抗率は、試料XLIの場合に1.6x104Ω/平方及び試料XLIIの場合に1.2x103Ω/平方であった。処理の間にティッシュを用いて材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い露出領域における表面抵抗率を得ることができた。試料XLI及びXLIIを用いて、それぞれ20μm及び50μmの解像度が得られた。
実施例10
実施例10では、同じ層中にポジティブ感光性化合物及び導電性ポリマーが存在した。支持体番号1に、50mL/m2の以下のコーティング分散液(表14)をコーティングした(50μm 湿潤厚さ)。
【0140】
【表22】
【0141】
PRINTON CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において60秒間(=0.24J/cm2の露出)試料を露出し、AZ351B(CLARIANT)を用いて処理した。画像通りに構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られた。現像後の非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方であった。ティッシュを用いて又は高圧ジェットを介して、材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い露出領域における表面抵抗率を得ることができた。6μmの解像度が得られた。
実施例11:
実施例11では、ネガティブ作用性感光性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS01及びBADS02を、露光分化可能な要素のパターン形成に用いた。支持体番号3に、導電率強化性液体を含有していない40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表15に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料XLIV〜Lを作製した。
【0142】
【表23】
【0143】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(=1.6J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥した。水を用いる濯ぎ及び乾燥の前及び後の、露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表16に示す。
【0144】
【表24】
【0145】
BADS01を含有するすべての試料の場合に、導電率強化処理を用いずに低い表面抵抗率が達成されることが注目された。非露出領域の除去に摩擦は必要でなかった。
【0146】
表16の結果は、試料XLIV〜XLIXが導電率強化の前に、BADS01を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域と非露出領域の間で差のある表面抵抗率を示したことを、BADS01濃度と共に変わる露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示している。PEDOT/PSSに対して100重量%のBADS01(200mg/m2 BADS01)の場合に、3.4x109の最高の表面抵抗率比が導電率強化の前に観察された。
【0147】
導電率強化は、露出領域の表面抵抗率を最高で700のファクター(factor)で低下させ、BADS01濃度の増加と共に減少する強化の量は、BADS01の導電率強化性を示している。
【0148】
その光−分化可能な要素がBADS02を含有している試料Lを用いて実現された差のある表面導電率は、試料XLV〜XLIXを用いて達成されたものと同等であったが、試料Lの場合の導電率強化は、試料XLV〜XLIXの場合より顕著に低かった。
実施例12:
実施例12は、PEDOT/PSS−含有最外層の安定性を向上させるためにアンモニアを導入した点で実施例11と異なった。支持体番号3に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表17に示すコーティング分散液をコーティングした。
【0149】
【表25】
【0150】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において250秒間(=1.0J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥した。水を用いる濯ぎ及び乾燥の前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域と露出領域の表面抵抗率を表18に示す。
【0151】
表18の結果は、試料LII及びLIIIが導電率強化の前に、BADS01を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域と非露出領域の間で差のある表面抵抗率を示すことを、BADS01濃度と共に変わる露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示している。100mg/m2 BADS01の場合に、4.4x108の最高の表面抵抗率比が導電率強化の前に観察された。
【0152】
導電率強化は、露出領域の表面抵抗率を最高で700のファクターで低下させ、BADS01濃度の増加と共に減少する強化の量は、BADS01の導電率強化性を示している。
【0153】
【表26】
【0154】
実施例13:
実施例13では、ポリチオフェン最外層のパターン形成のために、ネガティブ作用性感光性コポリマーであるNDP33を、ネガティブ作用性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS01又はBADS03と組み合わせ、ならびにBADS03を単独で用いた。支持体番号3に50mL/m2(50μm 湿潤厚さ)の表19に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料LIV〜LVIIを作製し、コーティング分散液は導電率強化性液体を含有しなかった。
【0155】
【表27】
【0156】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において150秒間(=0.6J/cm2の露出)試料を露出し、25℃の水における2.5重量%アンモニア水中に浸して穏やかに動かすことにより処理し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥し、10%ジエチレングリコール水溶液を用いて1分間処理し、それにより導電率を格上げし、最後に110℃で10分間乾燥した。結果を表20に示す。
【0157】
表20の結果は、本発明に従う試料LIV〜LVIIにおいて構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示す。非−露出領域の表面抵抗率は105Ω/平方未満であり、非−露出領域のそれは>1013オーム/平方であった。BADS03とNPD33の組み合わせを有する;ならびにBADS03のみを有する、それぞれ試料LVI及びLVIIの場合に、導電率の格上げの後の最高のRs比、非−露出領域/露出領域が観察された。
【0158】
BADS01を用いて導電率を格上げした後にやはり優れたRs比、非−露出領域/露出領域が観察されたが、露出領域において泡が観察された実施例11及び12と異なり、ADS−MONOMER 01−コポリマー、NDP33とBADS01の組み合わせの使用は、露出領域において泡を生じなかった。これは、BADS01とADS−MONOMER01の組み合わせの使用に起因する。
【0159】
【表28】
【0160】
実施例14
実施例14では、ネガティブ作用性感光性コポリマーであるNDP15を、ネガティブ作用性ビス(アリールジアゾスルホネート)化合物であるBADS01と組み合わせ、露光分化可能な要素のパターン形成に用いた。支持体番号3に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表21に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料LVIII〜LXIIを作製し、コーティング分散液は導電率強化性液体を含有しなかった。
【0161】
【表29】
【0162】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(=1.6J/cm2の露出)試料を露出し、25℃の水における2.5重量%アンモニア水中に浸して穏やかに動かすことにより処理し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥し、10%ジエチレングリコール水溶液を用いて1分間処理し、それにより導電率を格上げし、最後に110℃で10分間乾燥した。結果を表22に示す。
【0163】
【表30】
【0164】
表22の結果は、本発明に従う試料LVIII〜LXIIにおいて構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示す。非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方未満であり、非−露出領域のそれは>1015オーム/平方であった。試料LVIIIの場合に、導電率の格上げの後の最高のRs比、非−露出領域/露出領域、2.9x1012が観察された。
【0165】
ADS−MONOMER 01−コポリマーとBADS01の組み合わせを用いて導電率を格上げした後にやはり優れたRs比、非−露出領域/露出領域が観察された実施例13の場合と同様に、試料のあるもの:試料LVIII、LIX及びLXの場合には大きな露出領域において泡は観察されなかった。
実施例15
実施例15では、ネガティブ作用性感光性コポリマーであるNDP15を、ネガティブ作用性ビス(アリールジアゾスルホネート)化合物であるBADS01と組み合わせ、露光分化可能な要素のパターン形成に用いた。支持体番号3に50mL/m2(50μm 湿潤厚さ)の表23に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料LXIII〜LXVIIを作製し、コーティング分散液は導電率強化性液体を含有しなかった。
【0166】
【表31】
【0167】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において、表24に示す露出時間の間、試料を露出し、25℃の水における2.5重量%アンモニア水中に浸して穏やかに動かすことにより処理し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥し、10%ジエチレングリコール水溶液を用いて1分間処理し、それにより導電率を格上げし、最後に110℃で10分間乾燥した。結果を表24に示す。
【0168】
【表32】
【0169】
表24の結果は、本発明に従う試料LXIII〜LXVIIにおいて構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示す。非−露出領域の表面抵抗率は2x104Ω/平方未満であり、非−露出領域のそれは、試料LXIII〜LXVの場合の105〜107Ω/平方から、試料LXVI及びLXVIIの場合の>1014オーム/平方まで有意に変動した。試料LXVIの場合に、導電率の格上げの後の最高のRs比、非−露出領域/露出領域、7.4x1010が観察された。
【0170】
試料LXVIIの場合のみに、大きな露出領域において泡が観察された。
実施例16
実施例16は、支持体番号1及び支持体番号3上における種々の層配置のネガティブパターン形成性能を開示する。層の組成を表25に示す。
【0171】
【表33】
【0172】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において、表26に示す時間、試料を露出し、脱イオン水で濯ぐことにより処理した。脱イオン水を用いる濯ぎの前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表26に示す。試料LXXIの場合のみに、水の下で柔らかいティッシュを用いる摩擦が必要でなかった。
【0173】
【表34】
【0174】
試料LXVIII、LXIX、LXX、LXXII及びLXXIIIは下層中にADS−MONOMER 01 ホモポリマーを有しており、PEDOT/PSS−含有最外層はN−メチル−ピロリジノンの存在の結果として導電率強化されているのみであるにかかわらず、試料LXIX、LXX及びLXXIIIを用いて中程度の差のある表面抵抗率が観察され、試料LXVIII及びLXXIIを用いて有意な差のある表面抵抗率が観察された。これは、隣接する層中のアリールアゾスルホネート基を含む樹脂のUV−露出を用いてPEDOT/PSS−含有最外層を構造形成することが可能であることを示す。
【0175】
下層及びそれに隣接するPEDOT/PSS−含有最外層の両方にADS−MONOMER 01 ホモポリマーを有する試料LXXI及びLXXIVは、PEDOT/PSS−含有最外層に導電率強化剤N−メチル−ピロリジノンをコーティングしてもしなくても、有意な差のある表面抵抗率を示す。
実施例17:
実施例17は、支持体番号1及び支持体番号3の上の種々の層配置のネガティブパターン形成性能を開示する 。用いられる支持体及び層の組成を表27に示す。層1及び2を両方とも50μmの厚さまでコーティングした。
【0176】
【表35】
【0177】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において100秒間(0.4J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぐことにより処理した。試料LXXVI及びLXXIXの場合には摩擦は必要なく、試料LXXVII及びLXXXの場合には柔らかい摩擦が必要であった。脱イオン水を用いる濯ぎの前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表28に示す。
【0178】
次いで、現像された材料を10%N−メチル−ピロリジノン水溶液に1分間浸し、次いで50℃で10分間乾燥することにより、試料LXXVI及びLXXIXに導電率強化を行った。導電率強化の後の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表28に示す。
【0179】
【表36】
【0180】
表28の結果は、導電率強化剤であるN−メチル−ピロリジノンを含有するPEDOT/PSS−分散液からコーティングされた最外層を有する材料の場合、グロー放電−処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである支持体番号3は、処理後に、支持体番号1の上にコーティングされた材料よりずっと高い露出領域対非露出領域のRs比を与えたことを明確に示している。下層及びPEDOT/PSS−含有最外層の両方にADS−MONOMER 01 ヒドロキシエチルメタクリレートコポリマーであるNDP14を有し且つ導電率−強化剤を含有していないPEDOT/PSS−分散液からコーティングされたPEDOT/PSS−含有最外層を有する試料LXXVI及びLXXIXの場合、N−メチル−ピロリジノンを用いる導電率強化の後、この効果は無視し得た。
【0181】
支持体番号3の上にコーティングされた材料はすべて、N−メチル−ピロリジノンを含有するPEDOT/PSS−分散液からコーティングされた最外層を有する材料の場合、ADS−MONOMER 01 ヒドロキシエチルメタクリレートコポリマーであるNDP14が下層とPEDOT/PSS−含有最外層の両方に存在しても、下層のみに存在しても、少なくとも4x108の非常に高い露出領域対非露出領域のRs比を示した。さらに、下層及びPEDOT/PSS−含有最外層の両方にNDP14を有し且つ導電率−強化剤、N−メチル−ピロリジノンを含有していないPEDOT/PSS−分散液を用いてコーティングされたPEDOT/PSS−含有最外層を有する試料LXXVI及びLXXIXは、導電率強化剤、N−メチル−ピロリジノンを用いる導電率の格上げの後、約3x108の非常に高い露出領域対非露出領域のRs比を示した。
【0182】
この実施例は、ADS−MONOMERのコポリマーが、PEDOT/PSS−含有層に隣接する層中に導入された場合、露出されるとPEDOT/PSS−含有最外層の非露出部分に対してこの最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分とちょうど同じに有効であることを示した。
実施例18:
実施例18では、ポリチオフェン最外層のパターン形成のために、ネガティブ作用性感光性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS02の種々の濃度をPEDOT/PSS−含有最外層中で用いた。支持体番号1に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表29に示すコーティング分散液をコーティングした。
【0183】
【表37】
【0184】
ガラスフィルター上のPRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(1.6J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぐことにより処理した。しかしながら、続く水を用いる濯ぎを行う限り、100秒の露出時間を用いても400秒の露出時間を用いても、表面抵抗率における差はほとんど観察されなかった。材料を水と接触させると、分解プロセスが続くようである。
【0185】
水を用いる濯ぎの前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表30に示す。
【0186】
【表38】
【0187】
表30の結果は、BADS02を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域と非露出領域の間の差のある表面抵抗率を、非−露出領域の除去なしで、BADS02の濃度と共に変動する露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示している。87mg/m2 BADS02(2.0x10−4モル/m2)の場合に、104の最高の表面導電率比が観察された。
【0188】
次いで試料LXXXII〜LXXXVIIIの露光分化可能な要素を水で湿らせたティッシュを用いて柔らかく摩擦すると、非−露出領域が除去され、それにより非露出領域の表面抵抗率が約106Ω/平方に上昇した。より強い摩擦は、非露出領域の表面抵抗率を1010Ω/平方まで上昇させた。
実施例19:
実施例19では、ネガティブ作用性感光性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS01、BADS02及びBADS03をポリチオフェン最外層のパターン形成に用いた。支持体番号1に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表31に示すコーティング分散液をコーティングし、続いて、110℃で5分間乾燥したジエチレングリコールを含有する分散液の場合を除いて、50℃で5分間乾燥することにより、試料LXXXIX〜LCIIIを作製した。
【0189】
【表39】
【0190】
ガラスフィルターの上のPRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(=1.6J/cm2の露出)試料を露出し、2.5%NH4OH水溶液中で処理し、脱イオン水で濯いだ。水を用いる濯ぎ及び50℃における4分間の乾燥の前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表32に示す。
【0191】
表32の結果は、BAD01、BADS02及びBADS03を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域及び非露出領域の間の差のある表面抵抗率を、露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示す。BADS02の場合に16.666の最高の表面導電率比が観察された。
【0192】
次いで試料LXXXIX〜XCIIIの露光分化可能な要素を水で湿らせたティッシュを用いて柔らかく摩擦すると、非−露出領域が除去され、それにより非露出領域の表面抵抗率が約106Ω/平方に上昇した。より強い摩擦は、非露出領域の表面抵抗率を1010Ω/平方まで上昇させた。
【0193】
【表40】
【0194】
本発明は、暗黙的にもしくは明白に本明細書に開示した特徴もしくは特徴の組み合わせあるいは、本特許請求した発明に関連しているかどうかに無関係に、それらのいずれの一般化をも含み得る。前記の記載を見て、本発明の範囲内で種々の修正を行い得る事は、当該技術分野における熟練者に明らかであろう。
[発明の分野]
本発明は、導電性パターンの作製のための材料及び方法に関する。
【0002】
[発明の背景]
柔軟性LCディスプレイの二次加工のために、エレクトロルミネセントデバイス及び光電池透明ITO(インジウム−錫オキシド)電極が用いられる。これらの電極は、基質上へのITOの真空スパッタリングにより作られる。この方法は最高で250℃の高温を含み、従って、ガラス基質が一般に用いられる。可能な用途の範囲は、高い二次加工のコスト、ITO層及びガラス基質の脆さの結果としての低い柔軟性(可撓性)及び伸縮性のために限られている。従って、基質としてのプラスチック樹脂及び電極としての有機導電性ポリマー層を含むすべての有機デバイスにおいて興味が増しつつある。そのようなプラスチックエレクトロニクスは、新しい性質を有する低コストのデバイスの実現を可能にする(Physics World,March 1999,p.25−39)。柔軟性プラスチック基質に、連続ローラーコーティング法によって(スパッタリングのようなバッチ法と比較して)導電性ポリマー層を設けることができ、得られる有機電極は、より高い柔軟性及びより低い重量を特徴とするエレクトロニックデバイスの二次加工を可能にする。
【0003】
ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン及びポリフェニレンスルフィドのような導電性ポリマーの製造及び使用は、当該技術分野において既知である。
【0004】
EP−A 440 957は、ポリアニオンの存在下における、式(I):
【0005】
【化4】
【0006】
[式中、R1及びR2は互いに独立して水素又はC1−4−アルキル基を示すか、あるいは一緒になって、場合により置換されていることができるC1−4−アルキレン残基を形成する]
の構造単位から構成されるポリチオフェンの分散液を開示している。さらに、EP−A−686 662は、A)式(I)、
【0007】
【化5】
【0008】
[式中、R1及びR2は互いに独立して水素又はC1−C4アルキル基を示すか、あるいは一緒になって、場合により置換されていることができるC1−C4アルキレン残基、好ましくは場合によりアルキル基で置換されていることができるメチレン、場合によりC1−C12−アルキルもしくはフェニル基で置換されていることができる1,2−エチレン残基又は1,2−シクロヘキセン残基を示す]の繰り返し構造単位を有する中性ポリチオフェン類ならびにB)ジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基又はアミドもしくはラクタム基含有有機化合物の混合物;ならびにそれらからの導電性コーティングを開示しており、コーティングは、それらの抵抗を好ましくは<300Ω/平方に向上させるために好ましくは1〜90秒間高温で、好ましくは100〜250℃で焼き戻される。
【0009】
EP−A 614 123は、ポリ酸及び共役塩基性原子を含有する繰り返し単位を含む少なくとも1個の共役領域を含むポリマーを含有する物質の水溶性導電性組成物を開示している。しかしながら、共役塩基性原子を含有する繰り返し単位を含む少なくとも1個の共役領域を含有する水溶性導電性ポリマーとして、ポリアニオン及び置換ポリアニオンが例示されているのみである。
【0010】
EP−A 382 046は、本質的に少なくとも1種のイオン性放射線(ionic radiation)−感受性ポリマー及び可溶性導電性オリゴマーもしくは可溶性導電性ポリマーを含む導電性レジスト材料を開示している。置換チオフェンのポリマーが例示されているが、特定のイオン性放射線−感受性ポリマーは例示されていない。
【0011】
EP−A 338 786は、順に:(i)透明基質;(ii)基質上の感光層を含み、その感光層はクロリド塩として沈殿する3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミンサルフェートと4,4’−ビス−メトキシメチルジフェニルエーテルの重縮合生成物であり、層を光増感するのに十分な量で存在する感光性ネガティブ作用性ポリマー性ジアゾニウム化合物;ならびに均一なフィルムにおいて層の成分を結合するのに十分な量の水不溶性、水膨潤性結合剤樹脂;ならびに層を均一に着色するのに十分な量の少なくとも1種の着色剤を含み;ここで感光層が十分な化学線に画像通りに露出されると、フィルムは水のみで現像され得る、ネガティブ作用性、感光性上塗りカラープルーフフィルムを開示している。
【0012】
コーティングされた有機導電性ポリマーの層を、既知のマイクロリソグラフィー法を用いてパターンに構造形成することができる。WO−A−97 18944に、正又は負のフォトレジストをコーティングされた有機導電性ポリマーの層の上に適用し、フォトレジストを選択的にUV光に露出し、フォトレジストを現像し、導電性ポリマー層をエッチングし、最後に有機溶媒を用いて非−現像フォトレジストを除去する段階の後に、パターン形成された層が得られる方法が記載されている。全−有機薄−フィルムトランジスタの設計のための類似の方法が、1988年に、Synthetic Metals,volume 22,pages 265−271に記載されている。そのような方法は、それらが多くの段階を含み且つ危険な化学品の使用を必要とするので、やっかいである。
【0013】
[発明の目的]
本発明の側面は、少数の段階を含み且つ危険な化学品の使用を必要としない、単純で簡便な方法により導電性パターンに加工できる最外層を有する材料を提供することである。
【0014】
[発明の概略]
本発明の材料を用いて導電性パターンを実現することができ、それは場合により、パターン通りの露出を行い、続いて1回の湿式処理段階を行うかもしくは行わず、場合により導電率強化を行うことにより、導電率が強化されていることができる。エッチング液又は有機溶媒は必要でない。
【0015】
本発明の側面は、支持体及び露光分化可能な要素を含み、露光分化可能な要素がポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層ならびに場合により最外層と連続している第2層を含み;且つここで、最外層及び/又は場合による第2層が、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分を含有することを特徴とする、導電性パターンの作製のための材料により実現される。
【0016】
これらの目的は、
−上記で開示した材料を準備し;
−材料を画像−通りに露出し、それにより、場合によっては現像液を用いて、最外層の露出領域と非−露出領域の除去性の分化を得;
−場合により現像液を用いて材料を処理し、それにより最外層の領域を除去し;そして
−場合により材料を処理して最外層の非−除去領域の導電率を向上させる
段階を含む、支持体上に導電性パターンを作製する方法によっても実現される。
【0017】
これらの目的は、
−支持体及び露光分化可能な要素を含み、該露光分化可能な要素がポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有し106Ω/平方未満の表面抵抗率を有する最外層ならびに場合により最外層と連続している第2層を含み;且つここで、最外層及び/又は該場合による第2層は、露出されると最外層の露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる式(I):
MO3S−N=N−Ar−L−Ar−N=N−SO3M (I)
[式中、Arは置換もしくは非置換アリール基であり、Lは2価の結合基であり、Mはカチオンである]
に従うビス(アリールジアゾスルホネート)化合物を含有していることを特徴とする、導電性パターンの作製のための材料を準備し;
−材料を画像通りに露出し、それにより、場合によっては現像液を用いて、非−露出領域に対する露出領域の導電率における低下を得る
段階を含む、除去段階なしで支持体上に導電性パターンを作製する方法によっても実現される。
【0018】
本発明のさらなる利点及び態様は、以下の記述から明らかになるであろう。
【0019】
[発明の詳細な記述]
定義
「支持体」という用語は、「自立性材料」を意味し、支持体上にコーティングされ得るがそれ自身は自立性でない「層」からそれを区別するものである。それは、露光分化可能な要素への接着に必要な処理又はそれを助けるために適用される層も含む。
【0020】
導電性という用語は、106Ω/平方未満の表面抵抗率を有することを意味する。帯電防止材料は、106〜1011Ω/平方の範囲内の表面抵抗率を有し、電極として使用され得ない。
【0021】
導電性パターンという用語は、本発明に従い、導電性であるか又は後−処理により導電性とされ得る最外層の非−除去領域により作られるパターンを意味する。
【0022】
導電率強化は、例えばジ−もしくはポリヒドロキシ−及び/又はカルボキシ基又はアミドもしくはラクタム基含有有機化合物のような高沸点液との接触及び場合により、続く好ましくは100〜250℃の高温における、好ましくは1〜90秒間の加熱により、導電率が上昇し、導電率が強化されるプロセスを指す。あるいはまた、≧15の誘電率を有する非プロトン性化合物、例えばN−メチル−ピロリジノンの場合、100℃未満の温度を用いることができる。そのような導電率の強化はポリチオフェンの場合に観察され、最外層の形成の間又はその後に起こり得る。そのような処理のために特に好ましい液は、N−メチル−ピロリジノン及びEP−A 686 662及びEP−A 1 003 179に開示されているようなジエチレングリコールである。
【0023】
本発明の記述及び特許請求の範囲において用いられる除去性という用語は、液の不在下で機械的に除去可能であるか、又は液を適用して、同時にもしくは続いて摩擦もしくは他の機械的除去手段を用いて又は用いずに除去可能であることを意味する。液の適用は、本発明に従う最外層を溶解、膨潤又は分散させ、除去を実現するか又は可能にすることができる。
【0024】
露光分化可能な要素という用語は、露光されると要素の非露出部分の性質もしくは組成に関して、要素の露出部分の性質もしくは組成において変化を生ずる要素を意味する。
【0025】
マルチジアゾニウム塩という用語は、二重もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する少なくとも2個の基を持つすべての化合物を含み、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれる。
【0026】
ジアゾニウム塩を含む樹脂という用語は、二重もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する基を持つ樹脂を意味し、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれる。
【0027】
パターン通りの露出の後の最外層の部分(領域)の除去の場合、表面抵抗率比という用語は、最外層の非−除去部分(領域)の導電率を上昇させる(強化する)ためにこれが必要なら、最外層の非−除去部分(領域)の導電率を強化する処理の後の、本発明に従う最外層の部分(領域)が除去された露光分化可能な要素の部分(領域)の表面抵抗率対本発明に従う最外層の部分(領域)が除去されない露光分化可能な要素の部分(領域)のそれの比率を意味する。
【0028】
パターン−通りの露出の後の最外層の部分(領域)の非−除去の場合、表面抵抗率比という用語は、最外層の露出部分(領域)の表面抵抗率対最外層の非−露出部分(領域)のそれの比率を意味する。
【0029】
導電性パターンの作製のための材料
本発明に従う導電性パターンの作製のための材料は、そのような材料を用いて作製されるパターンが後−処理法、例えば導電率強化法により導電性にされ得る限り、それ自身が導電性である必要はない。さらに、露出に続く差のある除去性が可能である限り、残留感光性成分の除去のための場合による処理の後、導電性パターンを実現するために、本発明に従う置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層から材料が除去される必要はない。この場合、存在する感光性成分は、露出されると、この効果を実現することができ且つ最外層の非露出部分に対する最外層の露出部分の除去性を変化させることができる。場合による第2層は、最外層と支持体との間になければならず、それは、それが最外層となり得ないからである。
【0030】
導電性
「導電性」という用語は、材料の電気抵抗率に関する。層の電気抵抗率は一般に表面抵抗率RS(単位Ω;多くの場合にΩ/平方と規定される)により表される。あるいはまた、導電率を、dが層の厚さである体積抵抗率RV=RS・d、体積導電率kV=1/RV[単位:S(iemens)/cm]又は表面導電率kS=1/RS[単位:S(iemens).平方]により表すことができる。
【0031】
本明細書で示す電気抵抗率のすべての値は、以下の方法の1つに従って測定される。第1の方法では、導電性最外層がコーティングされた支持体を切断して27.5cmの長さ及び35mmの幅を有するストリップを得、ストリップの端に垂直に10cmの距離で、ストリップ電極をその幅全体に適用する。電極は導電性ポリマー、Emerson & Cumming Speciality polymersから入手可能なECCOCOAT CC−2で作られる。電極に一定の電位を適用し、回路を介して流れる電流を、ピコ−電流計、KEITHLEY上で測定する。電位及び電流から、電極間の領域の幾何学を考慮に入れ、Ω/平方における表面抵抗率を算出する。
【0032】
第2の方法では、それぞれ35mm長さ且つ35mm離れた、線接触を形成することができる、テフロン絶縁体で隔てられた平行銅電極と最外層を接触させることにより、表面抵抗率を測定した。これは表面抵抗率の直接測定を可能にする。
【0033】
支持体
本発明に従って用いるための支持体は、場合により処理されていることができ、露光分化可能な要素への接着を助けるための下塗り層又は他の接着促進手段が設けられていることができるポリマーフィルム、ケイ素(silicon)、セラミックス、酸化物、ガラス、ポリマーフィルム強化ガラス、ガラス/プラスチック積層物、金属/プラスチック積層物、紙及びラミネート紙を含む。適したポリマーフィルムは、場合によりコロナ放電もしくはグロー放電により処理されていることができるか又は下塗り層が設けられていることができるポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリイミド、セルローストリアセテート、ポリオレフィン及びポリ塩化ビニルである。
【0034】
露出もしくは非−露出領域の除去を介する導電性パターンの実現の場合、そのような処理又は下塗り層は完全な除去を妨げてはならないが、露出もしくは非−露出領域の除去なしで導電性パターンを実現できる場合、そのような処理は非−露出もしくは露出領域の除去をより困難にしなければならない。
【0035】
本発明に従う材料の第1の態様では、支持体がコロナ放電又はグロー放電で処理される。コロナ放電及びグロー放電の両方は、下塗り層なしでポリマーフィルムを支持体として用いることを可能にする。場合により柔らかく摩擦しながら、そのような材料を現像することができ、それでもそれは露出及び非−露出領域の間の優れた導電率比を与える。
【0036】
露光分化可能な要素
本発明に従う露光分化可能な要素は、露光されると要素の非露出部分の性質もしくは組成に関して、要素の露出部分の性質もしくは組成における変化を生ずる要素である。そのような変化の例は、露出−誘導架橋;溶解度の露出−誘導向上もしくは低下;ならびに支持体への接着の露出−誘導向上もしくは低下である。
【0037】
本発明に従うと、露光分化可能な要素の性質もしくは組成におけるこれらの変化は、最外層及び/又は第2層中の感光性成分の存在の故であり、それは最外層の露出もしくは非露出部分を、場合により現像液に助けられて除去され得るようにし、すなわち、光に露出されると、除去性を現像液によってより除去可能に(ポジティブ作用性)又はより除去不可能に(ネガティブ作用性)にすることができる。
【0038】
本発明に従う材料の第2の態様では、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、マルチジアゾニウム塩又はジアゾニウム塩を含む樹脂であり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。ジアゾニウム塩を含む樹脂の組み合わせを用いることもできる。感光性成分がマルチジアゾニウム塩又はジアゾニウム塩を含む樹脂の場合、露光分化可能な要素の製造において用いられるコーティング分散液及び溶液のpHを上げることが、本発明に従う材料の保存時の保存寿命、すなわち性質の保持を向上させることが見出された。2.5〜9のpHが好ましく、3〜6のpHが特に好ましい。そのようなpHは、例えば水酸化アンモニウムの添加により実現され得る。
【0039】
本発明に従う材料の第3の態様においては、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分はキノンジアジド化合物であり、それは最外層の露出部分の除去性を向上させる。
【0040】
本発明に従う材料の第4の態様では、最外層は106Ω/平方未満の表面抵抗率を有する。
【0041】
本発明に従う材料の第5の態様では、最外層は104Ω/平方未満の表面抵抗率を有する。
【0042】
本発明に従う材料の第6の態様では、いわゆる導電率強化法における処理の後に、最外層は106Ω/平方未満であることができる表面抵抗率を有する。
【0043】
置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマー
本発明に従う材料の第7の態様において、置換もしくは非置換チオフェンのポリマーは式(II):
【0044】
【化6】
【0045】
[式中、nは1より大きく、R1及びR2のそれぞれは独立して水素又は場合により置換されていることができるC1−4アルキル基を示すか、あるいは一緒になって、場合により置換されていることができるC1−4アルキレン基又は場合により置換されていることができるシクロアルキレン基、好ましくはエチレン基、場合によりアルキル−置換されていることができるメチレン基、場合によりC1−12アルキル−もしくはフェニル−置換されていることができるエチレン基、1,3−プロピレン基又は1,2−シクロヘキシレン基を示す]
に相当する。
【0046】
そのようなポリチオフェンの製造ならびにそのようなポリチオフェン及びポリアニオンを含有する水性分散液の調製はEP−A−440 957及び対応するUS−P−5 300 575に記載されている。基本的に、ポリチオフェンの製造はポリマー性ポリアニオン化合物の存在下で、次式:
【0047】
【化7】
【0048】
[式中、R1及びR2は上記で定義したとおりである]
に従う3,4−ジアルコキシチオフェン又は3,4−アルキレンジオキシチオフェンの酸化的重合により進行する。
【0049】
上記の式に対応するチオフェン、ポリ酸及び酸化剤を有機溶媒又は好ましくは場合によってある量の有機溶媒を含有していることができる水中に溶解し、次いで得られる溶液又はエマルションを0℃〜100℃において、重合反応が完了するまで撹拌することにより、0.05〜55重量%、好ましくは0.1〜10重量%の固体含有率を有する適した水性ポリチオフェン分散液を得ることができる。酸化的重合により形成されるポリチオフェンは正に帯電し、そのような正の電荷の位置及び数は確実には決められ得ず、従ってポリチオフェンポリマーの繰り返し単位の一般式においては言及されない。
【0050】
酸化剤は、例えばJ.Am.Soc.85,454(1963)に記載されているようなピロールの酸化的重合のために典型的に用いられるものである。好ましい安価且つ取り扱い易い酸化剤は鉄(III)塩、例えばFeCl3、Fe(ClO4)3ならびに有機酸および有機残基を含有する無機酸の鉄(III)塩である。他の適した酸化剤はH2O2、K2Cr2O7、過硫酸アルカリもしくはアンモニウム、過ホウ酸アルカリ、過マンガン酸カリウム及び銅塩、例えばテトラフルオロホウ酸銅である。空気又は酸素も酸化剤として用いることができる。理論的には、チオフェンのモル当たり2.25当量の酸化剤がその酸化的重合に必要である(J.Polym.Sci.Part A,Polymer Chemstry,Vol.26,p.1287,1988)。しかしながら実際には、酸化剤は過剰に、例えばチオフェンのモル当たり0.1〜2当量過剰に用いられる。
【0051】
ポリアニオン
ポリ酸がポリアニオンを生成するか、あるいはまた、対応するポリ酸の塩、例えばアルカリ塩としてポリアニオンを加えることができる。好ましいポリ酸又はその塩は、高分子カルボン酸、例えばポリ(アクリル酸)、ポリ((メタ)アクリル酸)及びポリ(マレイン酸)又は高分子スルホン酸、例えばポリ(スチレンスルホン酸)もしくはポリ(ビニルスルホン酸)である。あるいはまた、そのようなカルボン酸及び/又はスルホン酸ならびに他の重合可能なモノマー、例えばスチレン又はアクリレートのコポリマーを用いることができる。
【0052】
本発明に従う材料の第8の態様において、ポリアニオンはポリ(スチレンスルホネート)である。
【0053】
これらのポリアニオン生成ポリ酸の分子量は、好ましくは1000〜2x106、より好ましくは2000〜5x105である。これらのポリ酸又はそれらのアルカリ塩は商業的に入手可能であり且つ例えばHouben−Weyl,Methoden der Organische Chemie,Bd.E20 Makromolekulare Stoffe,Teil 2,(1987),pp.1141に記載されているような既知の方法に従って製造され得る。
【0054】
ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンの
ポリマーもしくはコポリマーの分散液
ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーのコーティング分散液又は溶液は、1種もしくはそれより多い結合剤、1種もしくはそれより多い界面活性剤、スペーシング粒子、UV−アキュータンス化合物(UV−acutance compounds)又はIR−吸収剤のような追加の成分も含むことができる。
【0055】
アニオン性及び非−イオン性界面活性剤が好ましい。適した界面活性剤には、構造:
F(CF2CF2)yCH2CH2O(CH2CH2O)xH
を有し、ここでx=0〜約15であり、y=1〜約7であるエトキシル化非−イオン性フルオロ−界面活性剤である、両方ともDu PontからのZONYLTM FSN 100及びZONYLTM FSO 100が含まれる。
【0056】
ポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーのコーティング分散液もしくは溶液は、好ましくは有機化合物、すなわち:直鎖状、分枝鎖状もしくは環状脂肪族C2−20炭化水素又は場合により置換されていることができる芳香族C6−14炭化水素又はピランもしくはフラン、少なくとも2個のヒドロキシ基又は少なくとも1個の−COXもしくは−CONYZ基を含み、ここでXは−OHを示し、Y及びZは互いに独立してH又はアルキルを示す有機化合物;あるいは少なくとも1個のラクタム基を含有する複素環式化合物も含む。そのような有機化合物の例は、例えばN−メチル−2−ピロリジノン、2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、N,N,N’,N’−テトラメチルウレア、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミドである。好ましい例は糖又は糖誘導体、例えばアラビノース、サッカロース、グルコース、フルクトース及びラクトース又はジ−もしくはポリアルコール類、例えばソルビトール、キシリトール、マンニトール、マンノース、ガラクトース、ソルボース、グルコン酸、エチレングリコール、ジ−もしくはトリ(エチレングリコール)、1,1,1−トリメチロール−プロパン、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,3−プロパントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール又は芳香族ジ−もしくはポリアルコール類、例えばレゾルシノールである。
【0057】
マルチジアゾニウム塩
マルチジアゾニウム塩は、二重もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する少なくとも2個の基を持つ塩であり、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれ、塩は例えばビスジアゾニウム塩、トリスジアゾニウム塩、テトラキスジアゾニウム塩、ビス(アリールジアゾスルホネート)塩、トリス(アリールジアゾスルホネート)塩及びテトラキス(ビス(アリールジアゾスルホネート)塩である。
【0058】
露出されると、マルチジアゾニウム塩を含有する露光分化可能な要素は水除去可能から水除去不可能に転換され(ジアゾニウム基の分解の故)、さらにジアゾの光分解生成物は、ポリマー性結合剤又はもし存在するならマルチジアゾニウム塩を含む樹脂の架橋の程度を向上させ、それにより表面を選択的に画像パターンに、除去可能から除去不可能に転換することができる。非露出領域は変化しないまま、すなわち除去可能のままである。マルチジアゾニウム塩の組み合わせも用いることができる。
【0059】
本発明において用いるためのビスジアゾニウム塩には:ベンジジンテトラゾニウムクロリド、3,3’−ジメチルベンジジンテトラゾニウムクロリド、3,3’−ジメトキシベンジジンテトラゾニウムクロリド、4,4’−ジアミノジフェニルアミンテトラゾニウムクロリド、3,3’−ジエチルベンジジンテトラゾニウムサルフェート、4−アミノジフェニルアミンジアゾニウムサルフェート、4−アミノジフェニルアミンジアゾニウムクロリド、4−ピペリジノアニリンジアゾニウムサルフェート、4−ジエチルアミノアニリンジアゾニウムサルフェート及びジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドのオリゴマー性縮合生成物が含まれる。
【0060】
本発明に従う材料の第9の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、ビス(アリールジアゾスルホネート)塩、トリス(アリールジアゾスルホネート)塩又はテトラキス(アリールジアゾスルホネート)塩であり、それらは最外層の露出部分の除去性を低下させる。
【0061】
本発明に従う材料の第10の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、式(I):
MO3S−N=N−Ar−L−Ar−N=N−SO3M (I)
[式中、Arは置換もしくは非置換アリール基であり、Lは2価の結合基であり、Mはカチオンである]
に従うビス(アリールジアゾスルホネート)塩であり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。Lは好ましくは置換もしくは非置換2価アリール基又はその鎖が場合により少なくとも1個の酸素原子、硫黄原子もしくは窒素原子で置き換えられていることができる置換もしくは非置換飽和もしくは不飽和アルキレン基を示す。Arは好ましくは非置換フェニル基又は1個もしくはそれより多いアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はアミノ基で置換されているフェニル基を示す。Mは好ましくはNH4 +のようなカチオン又は金属イオン、例えばAl、Cu、Zn、アルカリ土類金属もしくはアルカリ金属のカチオンを示す。
【0062】
本発明に従う特に適したビス(アリールジアゾスルホネート)塩は:
【0063】
【表1】
【0064】
である。
【0065】
本発明に従う材料の第11の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、BADS01、BADS02、BADS03より成る群から選ばれるビス(アリールジアゾスルホネート)塩であり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。
【0066】
本発明に従う、除去段階なしで支持体上に導電性パターンを作製する方法の第1の態様において、式(I)に従うアリールジアゾスルホネートはBADS01、BADS02及びBADS03より成る群から選ばれる。
【0067】
ジアゾニウム塩を含む樹脂
ジアゾニウム塩を含む樹脂という用語は、二重結合もしくは三重結合で結合している2個の窒素原子を有する基を持つ樹脂を意味し、そのような基には−N≡N+及び−N=N−R基、例えば−N=N−SO3M基が含まれる。本発明に従う適したジアゾニウム塩を含む樹脂には、アリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマー及び芳香族ジアゾニウム塩の縮合生成物が含まれる。そのような縮合生成物は、例えばDE−P−1 214 086に記載されている。
【0068】
ジアゾニウム塩を含む樹脂を含有する露光分化可能な要素は、露出されると除去可能から除去不可能に転換され(ジアゾニウム基の分解の故)、さらにジアゾの光分解生成物は、ポリマー性結合剤又はジアゾニウム塩を含む樹脂の架橋の程度を向上させ、それにより表面を選択的に画像パターンに、除去可能から除去不可能に転換することができる。非露出領域は変化しないまま、すなわち除去可能のままである。
【0069】
本発明に従う材料の第12の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、アリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマーであり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。
【0070】
本発明に従う材料の第13の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、式(III):
【0071】
【化8】
【0072】
[式中、R0、R1及びR2はそれぞれ独立して水素、アルキル基、ニトリル又はハロゲン、例えばClを示し、Lは2価の結合基を示し、nは0又は1を示し、Aはアリール基を示し、Mはカチオンを示す]
により示されるアリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマーであり、それは最外層の露出部分の除去性を低下させる。Lは好ましくは:−(X)t−CONR3−、−(X)t−COO−、−X−及び−(X)t−CO−より成る群から選ばれる2価の結合基を示し、ここでtは0又は1を示し;R3は水素、アルキル基又はアリール基を示し;Xはアルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、アリーレンオキシ基、アルキレンチオ基、アリーレンチオ基、アルキレンアミノ基、アリーレンアミノ基,酸素,硫黄又はアミノ基を示す。Aは好ましくは非置換アリール基、例えば非置換フェニル基又は1個もしくはそれより多いアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基もしくはアミノ基で置換されているアリール基、例えばフェニルを示す。Mは好ましくはNH4 +のようなカチオン又は金属イオン、例えばAl、Cu、Zn、アルカリ土類金属又はアルカリ金属のカチオンを示す。
【0073】
アリールジアゾスルホネートのポリマー及びコポリマーは、アリールジアゾスルホネートモノマーと他のアリールジアゾスルホネートモノマー及び/又はビニルモノマー、例えば(メタ)アクリル酸もしくはそれらのエステル類、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アルファ−メチルスチレンなどとの単独−もしくは共重合により製造され得る。特に好ましいコモノマーはヒドロキシエチルメタクリレートである。本発明で用いられるそのようなアリールジアゾスルホネートのポリマー及びコポリマーの製造のための適したアリールジアゾスルホネートモノマーは、
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
である。適したアリールジアゾスルホネートポリマーの特定の例はEP−A−771 645に記載されている。
【0078】
本発明に従う適したジアゾニウム塩を含む樹脂を下記に示す。アリールジアゾスルホネートのポリマー及びコポリマーの場合、それぞれのモノマー比を重量パーセンテージとして表す。
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】
【0081】
本発明に従う材料の第14の態様の場合、露光分化可能な要素において、アリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマー対置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの重量比は10:200〜400:200である。
【0082】
マルチジアゾニウム塩及びジアゾニウム塩を含む樹脂の組み合わせ
本発明に従う材料の第15の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるアリールジアゾスルホネートを含む樹脂と、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の組み合わせである。
【0083】
本発明に従う材料の第16の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるアリールジアゾスルホネートを含む樹脂と、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の、60%/40%〜10%/90%の重量パーセンテージ比の範囲内の組み合わせである。
【0084】
本発明に従う材料の第17の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるアリールジアゾスルホネートを含む樹脂と、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の50%/50%〜20%/80%の重量パーセンテージ比の範囲内の組み合わせである。
【0085】
本発明に従う材料の第18の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を低下させるヒドロキシエチルメタクリレートとナトリウム−4−メタクリロイル−アミノフェニル−ジアゾ−スルホネートのコポリマーと、最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩の組み合わせである。
【0086】
キノンジアジド化合物
本発明に従う材料の第19の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を向上させるキノンジアジド化合物である。
【0087】
本発明に従う材料の第20の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を向上させるo−キノン−ジアジド化合物(NQD)である。
【0088】
特に好ましいo−キノン−ジアジド化合物は、種々のヒドロキシル化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エステル類ならびに種々の芳香族アミン化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド類もしくはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸アミド類である。
【0089】
NQD系の2つの変形:1−成分系及び2−成分系を用いることができる。前者の場合、スルホン酸又はカルボン酸基が、フェノール性ヒドロキシ基を有する水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂のフェノール性ヒドロキシ基に直接結合している。いくつかのフェノール性ヒドロキシ基は非置換のままであるのが好ましい。そのような化合物の例にはフェノール、クレゾール、レゾルシノール及びピロガロールが含まれる。フェノール性ヒドロキシ基を有する好ましい水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂の例には、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂及びレゾルシノール−ベンズアルデヒド樹脂が含まれる。典型的な例には、ナフトキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸及びフェノール−ホルムアルデヒド樹脂又はクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂のエステル、US 3,635,709に開示されているナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸及びピロガロール−アセトン樹脂のエステルならびにJP KOKAI No.Sho 55−76346に開示されているナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸及びレゾルシノール−ピロガロール−アセトン重縮合物のエステルが含まれる。
【0090】
他の有用な化合物の例は、JP KOKAI No.Sho 50−117503に開示されている、o−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドでエステル化されているヒドロキシル基をそれらの末端に有するポリエステル;JP KOKAI No.Sho 50−113305に開示されている、o−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドでエステル化されているp−ヒドロキシスチレンのホモポリマー又は他の共重合可能なモノマーとのそのコポリマー;US 3,859,099に開示されている、o−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドとのアルキルアクリレート−アクリロイルオキシアルキルカーボネート−ヒドロキシアルキルアクリレートコポリマーの縮合物;US 3,759,711に開示されている、p−アミノスチレン及びそれと共重合可能なモノマーのコポリマーと、o−ナフトキノンジアジド−スルホン酸又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸のアミド;ならびにポリヒドロキシベンゾフェノン及びo−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドのエステル化合物である。
【0091】
本発明に従う材料の第21の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分は、最外層の露出部分の除去性を向上させるo−キノン−ジアジド化合物であり、露光分化可能な要素はさらにアルカリ可溶性樹脂を含有する。
【0092】
本発明に従う特に適したキノンジアジド化合物は:
【0093】
【表7】
【0094】
である。
【0095】
結合剤
本発明に従う導電性パターンの作製のための材料において、露光分化可能な要素は結合剤を含有する。
【0096】
本発明に従う材料の第22の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分が最外層中に存在する場合、最外層が結合剤、例えばポリビニルアルコール及び塩化ビニリデン、メチルメタクリレート、イタコン酸(88/10/2)ターポリマーを含有する。
【0097】
本発明に従う材料の第23の態様において、露出されると最外層の非露出部分に対して最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分が第2層中に存在する場合、場合による第2層が結合剤、例えばポリビニルアルコール及びヒドロキシエチルメタクリレートコポリマーを含有する。
【0098】
本発明において用いるために適した結合剤はEP−A 564 911に記載されており、水溶性ポリマー、例えばポリ(ビニルアルコール)、水溶性の、アクリル酸のホモ−及びコ−ポリマーならびにメタクリル酸のホモ−及びコ−ポリマーならびにポリマーラテックスが含まれる。好ましい結合剤にはポリ(ビニルアルコール)及びヒドロキシエチルメタクリレートのホモ−及びコ−ポリマーならびに2−プロペン酸2−ホスホノオキシ)エチルエステルのコポリマー、2−メチル−2−プロペン酸2−ホスホノオキシ)エチルエステルのコポリマーが含まれる。そのような結合剤を硬膜剤、例えばEP−A 564 911に記載されている3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランのようなエポキシシランを用いて処理することができ、それはガラス基質上にコーティングする場合に特に適している。
【0099】
2−成分系としてのNQDの適用の場合、種々の低分子量NQDスルホン酸もしくはカルボン酸誘導体を主にある種の水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂中に溶解する;後者はNQDのためのポリマー性結合剤として働く。好ましくは、4−もしくは5−スルホニルもしくはカルボキシル置換1,2ナフトキノンジアジドは、1,2ナフトキノンジアジド−4−もしくは−5−スルホン酸もしくはカルボン酸の、少なくとも2個のフェノール性ヒドロキシ基を有するフェノール性化合物との、より好ましくは少なくとも3個のフェノール性ヒドロキシ基を有するフェノール性化合物とのエステルである。さらに別の適した1,2ナフトキノン−2−ジアジドはGB−A 739654及びUS 4,266,001に開示されている。好ましい水不溶性、アルカリ可溶性もしくは膨潤性樹脂は、フェノール性ヒドロキシ基、オキシム基又はスルホンアミド基を含む樹脂である。より好ましいのは、フェノール性ヒドロキシ基を有する樹脂及び、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレートから出発して合成することができるポリ(メタ)アクリレートのフェノール性官能基化誘導体である。最も好ましいのは、合成ノボラック樹脂であり、その典型的な例はフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂及びJP KOKAI No.Sho 55−57841に開示されているフェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド共重縮合樹脂である。
【0100】
露出法
本発明の材料を、場合により250〜500nmの波長領域内の青光と組み合わされていることができる紫外光又は赤外光に画像通りに露出することができる。画像通りに露出されると、露出領域及び非−露出領域の、現像液を用いる除去性の分化が誘導される。有用な露出源は、例えば1000Wの高又は中圧ハロゲン水銀蒸気ランプ又は約700〜約1500nmの範囲内に発光波長を有するレーザー、例えば半導体レーザーダイオード、Nd:YAGレーザー又はNd:YLFレーザーである。
【0101】
現像法
画像通りの露出の後、材料を現像液中で現像し、現像液は脱イオン水であることができるか、又は好ましくは水に基づくものである。現像の間に、露出(ポジティブ作用性)又は非−露出(ネガティブ作用性)領域は導電性ポリマーと一緒に除去され、それにより導電性パターンが得られる。適した水性現像液は、脱イオン水、AZ303(Clariant)又はEN232(AGFA−GEVAERT N.V.)である。下塗り層(基質層とも呼ばれる)が支持体上に存在する場合、好ましくは現像の間にティッシュを用いて材料を十分に摩擦し、残留導電性を避ける。摩擦は処理液中で、又は現像段階の後に別の水浴中で行われ得る。現像段階の後に高圧噴射水を適用し、それにより導電性領域との接触を避けることによって同じ結果を得ることができる。あるいは又、導電性の強化が必要な場合、現像液が導電性強化剤を含有し、それによって現像の段階及び導電性強化剤との接触を組み合わせることができる。
【0102】
下記で本発明をその好ましい態様と結びつけて記載するが、これらの態様に本発明を制限することは意図されていないことが理解されるであろう。実施例において示すすべてのパーセンテージは、他にことわらなければ、重量パーセンテージである。
【0103】
【実施例】
露光分化可能な要素中で用いられる、上記で挙げなかった成分:
PEDOT=ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)
PSS=ポリ(スチレンスルホン酸)
LATEX01=30%水性分散液として入手可能な塩化ビニリデン、メチルメタクリレート、イタコン酸(88/10/2)ターポリマー
Z6040=DOW CORNINGからの3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン
ZONYLTM FSO 100=Du Pontからの、構造:F(CF2CF2)yCH2CH2O(CH2CH2O)xHを有し、ここでx=0〜約15であり、y=1〜約7であるエトキシル化非−イオン性フルオロ−界面活性剤
下塗り層中で用いられる成分:
LATEX02=20%水性分散液として入手可能な26.5モル%テレフタル酸、20モル%イソフタル酸,3.5モル%5−スルホイソフタルサン及び50モル%エチレングリコールのコポリエステル;
LATEX03=27%水性分散液として入手可能な80%エチルアクリレート及び20%メタクリル酸のコポリマー;
LATEX04=49%メチルメタクリレート、49%のブタジエン及び2%イタコン酸のコポリマー;
KIESELSOL 100F=30%水性分散液として入手可能なBAYERからのコロイドシリカ;
KIESELSOL 300F=30%水性分散液として入手可能なBAYERからのコロイドシリカ;
ARKOPONTM T=HOECHSTから40%濃厚液として供給される界面活性剤であるHOECHSTによるN−メチル−N−2−スルホエチル−オレイルアミドのナトリウム塩;
MERSOLATTMH76=76%濃厚液として供給されるBAYERによるペンタデシルスルホン酸ナトリウム;
ULTRAVONTM W=75〜85%濃厚液として供給されるCIBA−GEIGYからのアリールスルホン酸ナトリウム;
ARKOPALTM N060=HOECHSTからのノニルフェニルポリエチレン−グリコール;
HORDAMERTM PE02=40%水性分散液として入手可能なHOECHSTからのポリエチレン;
PAREZ RESINTM=80%固体として入手可能なAMERICAN CYANAMIDからのメラミン−ホルムアルデヒド樹脂;
実施例において、100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに基づく以下の支持体を用いた:
【0104】
【表8】
【0105】
空気中におけるポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ放電処理のために、2個の石英電極、接地されたトリーターロール(treater roll)及び15kHzの発振器から成るAHLBRANDTTM コロナ処理機53−02型を用いた。電極とフィルムの間の空気間隙は1.2mmであり、400W分/m2のワット密度におけるコロナ処理機の下を10m/分の速度でフィルムを輸送することにより、フィルムに最適接着性を与えた。
【0106】
ポリエチレンテレフタレートフィルムのグロー放電処理は、反応容器、真空ポンプ、ガス流入口、DC電源及びチタングロー陰極からなる真空系中で行われた。用いられた運転条件は、40m/分の輸送速度、10−2ミリバールの空気圧及び40W分/m2の電力密度ならびに100mmの陰極とフィルムの間の距離であった。
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホネート)[PEDOT/PSS]分散液
実施例で用いられる1:2.4の重量比におけるPEDOT/PSSの水性分散液は、EP−A−1 079 397に記載されている方法に従って調製した。PEDOT/PSSラテックスの粒度はCPSディスク遠心測定(CPS disc centrifuge measurements)により、25nmにおける最大を有し、30〜50nmの平均粒度を有して狭いことが決定された。
実施例1
実施例1では、ポリチオフェン最外層のパターン形成に、ネガティブ作用性感光性化合物を用いた。支持体番号1に、下塗りされた面上において、40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表1に示すコーティング分散液をコーティングした。乾燥された最外層の組成も表1に示す。
【0107】
【表9】
【0108】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、2mW/cm2において30〜75秒間(=0.06〜0.15J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水を用いて処理した。結果を表2に示す。
【0109】
【表10】
【0110】
表2における結果は、本発明に従う試料II〜VIIの場合、構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたこと、ならびに露出及び現像のパターン形成法が最外層の導電率に実質的に影響を与えないことを示している。処理後、非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方より高かった。処理の間にティッシュで材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い非−露出領域における表面抵抗率を得ることができた。
実施例2
実施例2では、ポリチオフェン最外層のパターン形成に、ネガティブ作用性感光性化合物を用いた。支持体番号1に、下塗りされた面上において、40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表3に示すコーティング分散液をコーティングし、乾燥して、表3に示す組成を得た。
【0111】
【表11】
【0112】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、2mW/cm2において250秒間(=0.5J/cm2の露出)試料を露出し、水の下でティッシュを用いて摩擦しながら水中で処理し、結果を表4に示す。
【0113】
【表12】
【0114】
表4の結果は、本発明に従う試料IX〜XIVにおいて、構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示している。処理後、非−露出領域の表面抵抗率は105Ω/平方より高かった。処理の間にティッシュで材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い非−露出領域における表面抵抗率を得ることができた。
実施例3
実施例3では、ポリチオフェン最外層のパターン形成を実現するために、PEDOT/PSS−含有最外層中に、ADS−MONOMER 01のホモポリマーであるNDP04を導入した。支持体番号1〜8上に40mL/m2の表5に示す分散液を40μmの湿潤厚さまでコーティングすることにより、試料XV〜XXIVを作製した。乾燥後、試料XV〜XXIVはやはり表5に示す組成を有した。
【0115】
【表13】
【0116】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、2mW/cm2において200秒間(=0.4J/cm2の露出)試料を露出し、水中で処理した(水の下でティッシュを用いて柔らかく摩擦して)。結果を表6に示す。
【0117】
【表14】
【0118】
表6に示す結果は、PEDOT/PSS−含有最外層中のNDP04の濃度が、観察される抵抗比、非−露出/露出領域に、すなわち露出及び非−露出領域の間の処理後の分化に有意な効果を有し、それは支持体番号1の場合に4〜26.3で変わることを示している。
【0119】
表6に示す結果は、用いられる特定の支持体が、抵抗比、非−露出/露出領域に、すなわち露出及び非−露出領域の間の処理後の分化に決定的効果を有し、それは2〜5x108で変わることも示した。>108の特に高い抵抗比は支持体番号2、3及び5の場合に、すなわちコロナ放電もしくはグロー放電で処理された支持体又は支持体番号5の特定の下塗り層が用いられている支持体の場合に観察された。支持体番号1の上にコーティングされた試料XV、XVI及びXVIIの場合、処理の間にティッシュで十分に摩擦することにより、>107Ω/平方の表面抵抗率を得ることができた(結果は表6に示されていない)。
【0120】
上記の試料の露出に用いられたマスクは、高濃度及び低濃度の交互の線から成り、線は6μmもの小さい幅を有した。これらの線はパターン形成された材料において非常に良好に再現され、それは類似の幅の導電性の線及び非−導電性の空間を示した。
実施例4
実施例4では、ADS−MONOMER 01が導入された種々のコポリマーをPEDOT/PSS−含有最外層中に導入し、ポリチオフェン最外層のパターン形成を実現した。試料XXV〜XXXは、50mL/m2の表7に示す分散液を支持体番号3、グロー放電で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムの上に50μmの湿潤厚さまでコーティングすることにより作製された。
【0121】
【表15】
【0122】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において200秒間(=0.8J/cm2の露出)試料を露出し、水中で処理した(水の下でティッシュを用いてやわらかく摩擦して)。結果を表8に示す。
【0123】
表8の結果は、試料XXV〜XXXが処理後に2200より高い非−露出領域対露出領域の表面抵抗率比を示したことを示している。
【0124】
【表16】
【0125】
実施例5
実施例5では、最初にADS−MONOMER 01が導入されたコポリマー及びN−メチル−ピロリジノンの溶液を水性PEDOT/PSS−分散液に加えることにより、表9に示す分散液を調製することによって、試料XXX1〜XXXIVを作製した。次いでこれらの分散液の50mL/m2を支持体番号3、グロー放電で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に、50μmの湿潤厚さまでコーティングし、表9に示す組成まで乾燥した。
【0126】
【表17】
【0127】
コーティング分散液中に導電率−強化性液体N−メチル−ピロリジノンが存在するので、コーティングプロセスの間に導電率強化が起こり、EP−A 686 662及びEP−A 1 003 179に記載されているようなN−メチル−ピロリジノンの不在下で形成されるPEDOT/PSS−最外層より低い表面抵抗率を有するPEDOT/PSS−最外層を生ずる。
【0128】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において200秒間(=0.8J/cm2の露出)試料を露出し、水中で処理し(水の下でティッシュを用いてやわらかく摩擦して)、結果を表10に示す。
【0129】
表10の結果は、試料XXXI〜XXXIVが処理後に9000より高い非−露出領域対露出領域の表面抵抗率比を示したことを示している。
【0130】
【表18】
【0131】
実施例6
実施例6では、最初にADS−MONOMER 01が導入されたコポリマーの溶液を水性PEDOT/PSS−分散液に加えることにより、表11に示す分散液を調製することによって、試料XXXV〜XLを作製した。次いでこれらの分散液の40mL/m2を支持体番号3、グロー放電で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に、40μmの湿潤厚さまでコーティングし、乾燥した。コーティング分散液中に導電率−強化性液体が存在しないので、コーティングプロセスの間に導電率強化は起こらず、別の場合にそうであるより高い表面抵抗率を有するPEDOT/PSS−含有最外層を生ずる。
【0132】
【表19】
【0133】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において100秒間(=0.4J/cm2の露出)試料を露出し、水中(処理液A)又は25℃の水における2.5重量%アンモニア水中(処理液B)に浸して穏やかに動かし、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥することにより処理した。結果を表12に示す。
【0134】
次いで導電率強化性液体であるジエチレングリコールの10%水溶液中で、25℃において1分間処理し、続いて110℃で20分間乾燥することにより、試料を導電率強化に供した。次いで露出領域及び非露出領域の表面抵抗率を測定した。強化された表面抵抗率の値を表12に示す。
【0135】
【表20】
【0136】
実施例6は、非−導電率強化PEDOT/PSS−含有最外層から、導電率強化PEDOT/PSS−含有最外層からの場合と類似の非−露出領域/露出領域の抵抗比が達成され得ること(実施例5を参照されたい)を示し、但し構造形成された最外層は導電率強化性液体を用いて後−処理され、続いて適した温度で乾燥/焼き戻しをされる。しかしながら、導電率強化性液体を用いる後−処理は、除去が不完全だと、非−露出領域内に残るPEDOT/PSSの導電率も強化するであろうことを指摘しなければならない。
実施例7
実施例2の試料VIII、IX、X、XI及びXIIを、22μmのスポットサイズ、11μmのピッチ及び2m/秒の走査速度を有するNdYAGレーザー(1064nm)を用い、ヒートモードで画像通りに露出した。画像平面出力は100mWに設定した。露出された試料を水中で処理した(水の下でティッシュを用いて柔らかく摩擦して)。
【0137】
試料IX、X、XI及びXIIの場合、実施例2の場合と類似の表面抵抗率を有する構造形成されたPEDOT/PSS−含有最外層が得られた。試料VIII(比較実施例)の場合、構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層は得られず、それは、非−露出領域ならびに露出領域においてPEDOT/PSS−含有最外層が除去されたからである。非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方より高かった。処理の間にティッシュを用いて材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い非−露出領域における表面抵抗率を得ることができた。
実施例8
実施例2の試料VIII、IX、X、XI及びXIIを、11μmのスポットサイズ、6μmのピッチ及び2m/秒の走査速度を有するダイオードレーザー(830nm)を用い、ヒートモードで画像通りに露出した。画像平面出力は81mWに設定した。露出された試料を水中で処理した(水の下でティッシュを用いて柔らかく摩擦して)。結果は実施例7で得られた結果と類似していた。
実施例9
実施例9では、ポジティブ作用性感光性化合物を用いてポリチオフェン最外層をパターン形成した。支持体番号1に、メチルエチルケトン中のPQD01の溶液(1:2 体積:体積)を最初にコーティングした(15μm 湿潤厚さ)。このPQD01層に表13に示すPEDOT/SS−含有分散液を67μmの湿潤厚さまでコーティングし、乾燥することによって、試料XLI及びXLIIを作製した。試料XLI及びXLIIのPEDOT/PSS−含有最外層は、それぞれ100及び400のPEDOT/PSSを含有した。
【0138】
【表21】
【0139】
試料XLIを支持体のPEDOT/PSS−含有層の側から、及び試料XLIIを支持体の非コーティング側から、それぞれマスクを介し、PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置を用いて4mW/cm2において80秒間(=0.32J/cm2の露出)露出し、AZ303(CLARIANT)を用いて80秒間処理した。画像通りに構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られた。露出及び現像のパターン形成法は、最外層の導電率に影響を与えなかった。非−露出領域の表面抵抗率は、試料XLIの場合に1.6x104Ω/平方及び試料XLIIの場合に1.2x103Ω/平方であった。処理の間にティッシュを用いて材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い露出領域における表面抵抗率を得ることができた。試料XLI及びXLIIを用いて、それぞれ20μm及び50μmの解像度が得られた。
実施例10
実施例10では、同じ層中にポジティブ感光性化合物及び導電性ポリマーが存在した。支持体番号1に、50mL/m2の以下のコーティング分散液(表14)をコーティングした(50μm 湿潤厚さ)。
【0140】
【表22】
【0141】
PRINTON CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において60秒間(=0.24J/cm2の露出)試料を露出し、AZ351B(CLARIANT)を用いて処理した。画像通りに構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られた。現像後の非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方であった。ティッシュを用いて又は高圧ジェットを介して、材料を十分に摩擦すると、1010Ω/平方より高い露出領域における表面抵抗率を得ることができた。6μmの解像度が得られた。
実施例11:
実施例11では、ネガティブ作用性感光性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS01及びBADS02を、露光分化可能な要素のパターン形成に用いた。支持体番号3に、導電率強化性液体を含有していない40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表15に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料XLIV〜Lを作製した。
【0142】
【表23】
【0143】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(=1.6J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥した。水を用いる濯ぎ及び乾燥の前及び後の、露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表16に示す。
【0144】
【表24】
【0145】
BADS01を含有するすべての試料の場合に、導電率強化処理を用いずに低い表面抵抗率が達成されることが注目された。非露出領域の除去に摩擦は必要でなかった。
【0146】
表16の結果は、試料XLIV〜XLIXが導電率強化の前に、BADS01を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域と非露出領域の間で差のある表面抵抗率を示したことを、BADS01濃度と共に変わる露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示している。PEDOT/PSSに対して100重量%のBADS01(200mg/m2 BADS01)の場合に、3.4x109の最高の表面抵抗率比が導電率強化の前に観察された。
【0147】
導電率強化は、露出領域の表面抵抗率を最高で700のファクター(factor)で低下させ、BADS01濃度の増加と共に減少する強化の量は、BADS01の導電率強化性を示している。
【0148】
その光−分化可能な要素がBADS02を含有している試料Lを用いて実現された差のある表面導電率は、試料XLV〜XLIXを用いて達成されたものと同等であったが、試料Lの場合の導電率強化は、試料XLV〜XLIXの場合より顕著に低かった。
実施例12:
実施例12は、PEDOT/PSS−含有最外層の安定性を向上させるためにアンモニアを導入した点で実施例11と異なった。支持体番号3に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表17に示すコーティング分散液をコーティングした。
【0149】
【表25】
【0150】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において250秒間(=1.0J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥した。水を用いる濯ぎ及び乾燥の前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域と露出領域の表面抵抗率を表18に示す。
【0151】
表18の結果は、試料LII及びLIIIが導電率強化の前に、BADS01を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域と非露出領域の間で差のある表面抵抗率を示すことを、BADS01濃度と共に変わる露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示している。100mg/m2 BADS01の場合に、4.4x108の最高の表面抵抗率比が導電率強化の前に観察された。
【0152】
導電率強化は、露出領域の表面抵抗率を最高で700のファクターで低下させ、BADS01濃度の増加と共に減少する強化の量は、BADS01の導電率強化性を示している。
【0153】
【表26】
【0154】
実施例13:
実施例13では、ポリチオフェン最外層のパターン形成のために、ネガティブ作用性感光性コポリマーであるNDP33を、ネガティブ作用性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS01又はBADS03と組み合わせ、ならびにBADS03を単独で用いた。支持体番号3に50mL/m2(50μm 湿潤厚さ)の表19に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料LIV〜LVIIを作製し、コーティング分散液は導電率強化性液体を含有しなかった。
【0155】
【表27】
【0156】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において150秒間(=0.6J/cm2の露出)試料を露出し、25℃の水における2.5重量%アンモニア水中に浸して穏やかに動かすことにより処理し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥し、10%ジエチレングリコール水溶液を用いて1分間処理し、それにより導電率を格上げし、最後に110℃で10分間乾燥した。結果を表20に示す。
【0157】
表20の結果は、本発明に従う試料LIV〜LVIIにおいて構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示す。非−露出領域の表面抵抗率は105Ω/平方未満であり、非−露出領域のそれは>1013オーム/平方であった。BADS03とNPD33の組み合わせを有する;ならびにBADS03のみを有する、それぞれ試料LVI及びLVIIの場合に、導電率の格上げの後の最高のRs比、非−露出領域/露出領域が観察された。
【0158】
BADS01を用いて導電率を格上げした後にやはり優れたRs比、非−露出領域/露出領域が観察されたが、露出領域において泡が観察された実施例11及び12と異なり、ADS−MONOMER 01−コポリマー、NDP33とBADS01の組み合わせの使用は、露出領域において泡を生じなかった。これは、BADS01とADS−MONOMER01の組み合わせの使用に起因する。
【0159】
【表28】
【0160】
実施例14
実施例14では、ネガティブ作用性感光性コポリマーであるNDP15を、ネガティブ作用性ビス(アリールジアゾスルホネート)化合物であるBADS01と組み合わせ、露光分化可能な要素のパターン形成に用いた。支持体番号3に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表21に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料LVIII〜LXIIを作製し、コーティング分散液は導電率強化性液体を含有しなかった。
【0161】
【表29】
【0162】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(=1.6J/cm2の露出)試料を露出し、25℃の水における2.5重量%アンモニア水中に浸して穏やかに動かすことにより処理し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥し、10%ジエチレングリコール水溶液を用いて1分間処理し、それにより導電率を格上げし、最後に110℃で10分間乾燥した。結果を表22に示す。
【0163】
【表30】
【0164】
表22の結果は、本発明に従う試料LVIII〜LXIIにおいて構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示す。非−露出領域の表面抵抗率は104Ω/平方未満であり、非−露出領域のそれは>1015オーム/平方であった。試料LVIIIの場合に、導電率の格上げの後の最高のRs比、非−露出領域/露出領域、2.9x1012が観察された。
【0165】
ADS−MONOMER 01−コポリマーとBADS01の組み合わせを用いて導電率を格上げした後にやはり優れたRs比、非−露出領域/露出領域が観察された実施例13の場合と同様に、試料のあるもの:試料LVIII、LIX及びLXの場合には大きな露出領域において泡は観察されなかった。
実施例15
実施例15では、ネガティブ作用性感光性コポリマーであるNDP15を、ネガティブ作用性ビス(アリールジアゾスルホネート)化合物であるBADS01と組み合わせ、露光分化可能な要素のパターン形成に用いた。支持体番号3に50mL/m2(50μm 湿潤厚さ)の表23に示すコーティング分散液をコーティングすることにより、試料LXIII〜LXVIIを作製し、コーティング分散液は導電率強化性液体を含有しなかった。
【0166】
【表31】
【0167】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において、表24に示す露出時間の間、試料を露出し、25℃の水における2.5重量%アンモニア水中に浸して穏やかに動かすことにより処理し、脱イオン水で濯ぎ、50℃で4分間乾燥し、10%ジエチレングリコール水溶液を用いて1分間処理し、それにより導電率を格上げし、最後に110℃で10分間乾燥した。結果を表24に示す。
【0168】
【表32】
【0169】
表24の結果は、本発明に従う試料LXIII〜LXVIIにおいて構造形成された導電性PEDOT/PSS−含有最外層が得られたことを示す。非−露出領域の表面抵抗率は2x104Ω/平方未満であり、非−露出領域のそれは、試料LXIII〜LXVの場合の105〜107Ω/平方から、試料LXVI及びLXVIIの場合の>1014オーム/平方まで有意に変動した。試料LXVIの場合に、導電率の格上げの後の最高のRs比、非−露出領域/露出領域、7.4x1010が観察された。
【0170】
試料LXVIIの場合のみに、大きな露出領域において泡が観察された。
実施例16
実施例16は、支持体番号1及び支持体番号3上における種々の層配置のネガティブパターン形成性能を開示する。層の組成を表25に示す。
【0171】
【表33】
【0172】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において、表26に示す時間、試料を露出し、脱イオン水で濯ぐことにより処理した。脱イオン水を用いる濯ぎの前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表26に示す。試料LXXIの場合のみに、水の下で柔らかいティッシュを用いる摩擦が必要でなかった。
【0173】
【表34】
【0174】
試料LXVIII、LXIX、LXX、LXXII及びLXXIIIは下層中にADS−MONOMER 01 ホモポリマーを有しており、PEDOT/PSS−含有最外層はN−メチル−ピロリジノンの存在の結果として導電率強化されているのみであるにかかわらず、試料LXIX、LXX及びLXXIIIを用いて中程度の差のある表面抵抗率が観察され、試料LXVIII及びLXXIIを用いて有意な差のある表面抵抗率が観察された。これは、隣接する層中のアリールアゾスルホネート基を含む樹脂のUV−露出を用いてPEDOT/PSS−含有最外層を構造形成することが可能であることを示す。
【0175】
下層及びそれに隣接するPEDOT/PSS−含有最外層の両方にADS−MONOMER 01 ホモポリマーを有する試料LXXI及びLXXIVは、PEDOT/PSS−含有最外層に導電率強化剤N−メチル−ピロリジノンをコーティングしてもしなくても、有意な差のある表面抵抗率を示す。
実施例17:
実施例17は、支持体番号1及び支持体番号3の上の種々の層配置のネガティブパターン形成性能を開示する 。用いられる支持体及び層の組成を表27に示す。層1及び2を両方とも50μmの厚さまでコーティングした。
【0176】
【表35】
【0177】
PRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において100秒間(0.4J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぐことにより処理した。試料LXXVI及びLXXIXの場合には摩擦は必要なく、試料LXXVII及びLXXXの場合には柔らかい摩擦が必要であった。脱イオン水を用いる濯ぎの前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表28に示す。
【0178】
次いで、現像された材料を10%N−メチル−ピロリジノン水溶液に1分間浸し、次いで50℃で10分間乾燥することにより、試料LXXVI及びLXXIXに導電率強化を行った。導電率強化の後の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表28に示す。
【0179】
【表36】
【0180】
表28の結果は、導電率強化剤であるN−メチル−ピロリジノンを含有するPEDOT/PSS−分散液からコーティングされた最外層を有する材料の場合、グロー放電−処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである支持体番号3は、処理後に、支持体番号1の上にコーティングされた材料よりずっと高い露出領域対非露出領域のRs比を与えたことを明確に示している。下層及びPEDOT/PSS−含有最外層の両方にADS−MONOMER 01 ヒドロキシエチルメタクリレートコポリマーであるNDP14を有し且つ導電率−強化剤を含有していないPEDOT/PSS−分散液からコーティングされたPEDOT/PSS−含有最外層を有する試料LXXVI及びLXXIXの場合、N−メチル−ピロリジノンを用いる導電率強化の後、この効果は無視し得た。
【0181】
支持体番号3の上にコーティングされた材料はすべて、N−メチル−ピロリジノンを含有するPEDOT/PSS−分散液からコーティングされた最外層を有する材料の場合、ADS−MONOMER 01 ヒドロキシエチルメタクリレートコポリマーであるNDP14が下層とPEDOT/PSS−含有最外層の両方に存在しても、下層のみに存在しても、少なくとも4x108の非常に高い露出領域対非露出領域のRs比を示した。さらに、下層及びPEDOT/PSS−含有最外層の両方にNDP14を有し且つ導電率−強化剤、N−メチル−ピロリジノンを含有していないPEDOT/PSS−分散液を用いてコーティングされたPEDOT/PSS−含有最外層を有する試料LXXVI及びLXXIXは、導電率強化剤、N−メチル−ピロリジノンを用いる導電率の格上げの後、約3x108の非常に高い露出領域対非露出領域のRs比を示した。
【0182】
この実施例は、ADS−MONOMERのコポリマーが、PEDOT/PSS−含有層に隣接する層中に導入された場合、露出されるとPEDOT/PSS−含有最外層の非露出部分に対してこの最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分とちょうど同じに有効であることを示した。
実施例18:
実施例18では、ポリチオフェン最外層のパターン形成のために、ネガティブ作用性感光性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS02の種々の濃度をPEDOT/PSS−含有最外層中で用いた。支持体番号1に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表29に示すコーティング分散液をコーティングした。
【0183】
【表37】
【0184】
ガラスフィルター上のPRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(1.6J/cm2の露出)試料を露出し、脱イオン水で濯ぐことにより処理した。しかしながら、続く水を用いる濯ぎを行う限り、100秒の露出時間を用いても400秒の露出時間を用いても、表面抵抗率における差はほとんど観察されなかった。材料を水と接触させると、分解プロセスが続くようである。
【0185】
水を用いる濯ぎの前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表30に示す。
【0186】
【表38】
【0187】
表30の結果は、BADS02を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域と非露出領域の間の差のある表面抵抗率を、非−露出領域の除去なしで、BADS02の濃度と共に変動する露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示している。87mg/m2 BADS02(2.0x10−4モル/m2)の場合に、104の最高の表面導電率比が観察された。
【0188】
次いで試料LXXXII〜LXXXVIIIの露光分化可能な要素を水で湿らせたティッシュを用いて柔らかく摩擦すると、非−露出領域が除去され、それにより非露出領域の表面抵抗率が約106Ω/平方に上昇した。より強い摩擦は、非露出領域の表面抵抗率を1010Ω/平方まで上昇させた。
実施例19:
実施例19では、ネガティブ作用性感光性ビス(アリールジアゾスルホネート)塩であるBADS01、BADS02及びBADS03をポリチオフェン最外層のパターン形成に用いた。支持体番号1に40mL/m2(40μm 湿潤厚さ)の表31に示すコーティング分散液をコーティングし、続いて、110℃で5分間乾燥したジエチレングリコールを含有する分散液の場合を除いて、50℃で5分間乾燥することにより、試料LXXXIX〜LCIIIを作製した。
【0189】
【表39】
【0190】
ガラスフィルターの上のPRINTONTM CDL 1502i UV接触露出装置(AGFA−GEVAERT N.V.から)上でマスクを介し、4mW/cm2において400秒間(=1.6J/cm2の露出)試料を露出し、2.5%NH4OH水溶液中で処理し、脱イオン水で濯いだ。水を用いる濯ぎ及び50℃における4分間の乾燥の前及び後の露光分化可能な要素の非−露出領域及び露出領域の表面抵抗率を表32に示す。
【0191】
表32の結果は、BAD01、BADS02及びBADS03を含有する光−分化可能な要素の表面の露出領域及び非露出領域の間の差のある表面抵抗率を、露出領域対非露出領域の表面抵抗率比と一緒に示す。BADS02の場合に16.666の最高の表面導電率比が観察された。
【0192】
次いで試料LXXXIX〜XCIIIの露光分化可能な要素を水で湿らせたティッシュを用いて柔らかく摩擦すると、非−露出領域が除去され、それにより非露出領域の表面抵抗率が約106Ω/平方に上昇した。より強い摩擦は、非露出領域の表面抵抗率を1010Ω/平方まで上昇させた。
【0193】
【表40】
【0194】
本発明は、暗黙的にもしくは明白に本明細書に開示した特徴もしくは特徴の組み合わせあるいは、本特許請求した発明に関連しているかどうかに無関係に、それらのいずれの一般化をも含み得る。前記の記載を見て、本発明の範囲内で種々の修正を行い得る事は、当該技術分野における熟練者に明らかであろう。
Claims (17)
- 支持体及び露光分化可能な要素を含み、該露光分化可能な要素がポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層ならびに場合により該最外層と連続している第2層を含み;且つここで、該最外層及び/又は該場合による第2層が、露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分を含有することを特徴とする、導電性パターンの作製のための材料。
- 該ポリアニオンがポリ(スチレンスルホネート)である請求項1に従う材料。
- 該最外層が106Ω/平方未満の表面抵抗率を有する請求項1に従う材料。
- 露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる該感光性成分が、該最外層の露出部分の除去性を低下させるマルチジアゾニウム塩又はジアゾニウム塩を含む樹脂である請求項1に従う材料。
- 露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる該感光性成分が、該最外層の露出部分の除去性を低下させるビス(アリールジアゾスルホネート)塩、トリス(アリールジアゾスルホネート)塩又はテトラキス(アリールジアゾスルホネート)塩である請求項1に従う材料。
- 露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる該感光性成分が、該最外層の露出部分の除去性を低下させる、式(I):
MO3S−N=N−Ar−L−Ar−N=N−SO3M (I)
[式中、Arは置換もしくは非置換アリール基であり、Lは2価の結合基であり、Mはカチオンである]
に従うビス(アリールジアゾスルホネート)塩である請求項1に従う材料。 - 露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる該感光性成分が、該最外層の露出部分の除去性を低下させるアリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマーである請求項1に従う材料。
- 該露光分化可能な要素において、該アリールジアゾスルホネートのポリマーもしくはコポリマー対該置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーの重量比が10:200〜400:200である請求項9に従う材料。
- 露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる該感光性成分が、該最外層の露出部分の除去性を向上させるキノンジアジド化合物である請求項1に従う材料。
- 該支持体をコロナ放電又はグロー放電を用いて処理する請求項1に従う材料。
- −支持体及び露光分化可能な要素を含み、ここで該露光分化可能な要素はポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有する最外層ならびに場合により該最外層と連続している第2層を含み;且つここで、該最外層及び/又は該場合による第2層は、露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる感光性成分を含有する、導電性パターンの作製のための材料を準備し;
−該材料を画像−通りに露出し、それにより、場合によっては現像液を用いて、該最外層の該露出領域と該非−露出領域の除去性の分化を得;
−場合により該現像液を用いて該材料を処理し、それにより該最外層の領域を除去し;そして
−場合により該材料を処理して該最外層の該非−除去領域の導電率を向上させる段階を含む、支持体上に導電性パターンを作製する方法。 - 該最外層の該非−除去領域が106Ω/平方未満の表面抵抗率を有する請求項13に従う方法。
- 該最外層の該非−除去領域が104Ω/平方未満の表面抵抗率を有する請求項13に従う方法。
- −支持体及び露光分化可能な要素を含み、該露光分化可能な要素がポリアニオン及び置換もしくは非置換チオフェンのポリマーもしくはコポリマーを含有し106Ω/平方未満の表面抵抗率を有する最外層ならびに場合により該最外層と連続している第2層を含み;且つここで、該最外層及び/又は該場合による第2層は、露出されると該最外層の非露出部分に対して該最外層の露出部分の除去性を変化させることができる式(I):
MO3S−N=N−Ar−L−Ar−N=N−SO3M (I)
[式中、Arは置換もしくは非置換アリール基であり、Lは2価の結合基であり、Mはカチオンである]
に従うアリールジアゾスルホネートを含有することを特徴とする、導電性パターンの作製のための材料を準備し;
−材料を画像通りに露出し、それにより、場合によっては現像液を用いて、非−露出領域に対する露出領域の導電率における低下を得る
段階を含む、除去段階なしで支持体上に導電性パターンを作製する方法。
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