JP2004504293A - 改良されたアセトニトリルの精製及び回収方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の背景】
本発明は、改良されたアセトニトリルの製造方法に関する。特に、本発明は、例えば、プロピレンなどのオレフィンのアンモ酸化又はプロパンのアンモ酸化によるアクリロニトリルの形成中の副産物として生成された粗アセトニトリルの改良された精製プロセスである。本発明は、さらに、再循環された廃棄溶剤アセトニトリルの精製プロセスである。
【0002】
アセトニトリルは、種々の産業的化学プロセスにおいて用いられる溶剤であり、通常は水又はアルコールなどの1種以上の溶剤との組み合わせで高性能液体クロマトグラフィーにおいて使用するように選択される溶剤である。アセトニトリルは、さらに、化学及び製薬産業において用いられる他の化学物質の調製のための原材料としても用いられる。純粋なアセトニトリルは、このようなプロセス及び他の用途に望ましい。
【0003】
重要なアセトニトリル源は、米国特許U. S. Patent 5,093,299に開示されているようなプロピレンの触媒アンモ酸化によるアクリロニトリルの製造中に生成される副産物流である。プロピレンの触媒アンモ酸化は、主要な産業プロセスであり、アセトニトリル含有副産物流は、世界中で年間数十億ポンドが製造されている。量は変動し得るが、この副産物流の典型的な例としては、約50%のアセトニトリルと、40%の水と、少量のシアン化水素(HCN)、アクリロニトリルその他の有機物、例えばオキサゾール、アリルアルコール、アセトン及びプロピオニトリルなどを含む。副産物混合物中の他の成分、特に水から所望のアセトニトリルを分離する従来のプロセスは、単純ではない。例えば、米国特許U. S. Patent 4,362, 603に開示されるプロセスにおいては、3種の異なる蒸留手順が用いられていた。第1の蒸留は軽質分及び重質分を除去する高圧分留であり、第2の蒸留は水−アセトニトリル共沸混合物の塔頂留分及び水を含む重質留分を形成する低圧蒸留であり、第3の蒸留は比較的純粋なアセトニトリルの中間カットすなわち側部引き抜き(side−draw)留分、水−アセトニトリル塔頂留分及び塔底留分すなわち重質留分を製造するように設計された高圧蒸留である。このプロセスは比較的純粋なアセトニトリルを製造するが、3種の蒸留工程と付随する再循環流とを用いることを必要とする。粗アセトニトリル、特に水又は他の溶剤と混合されているアセトニトリルのより単純な精製プロセスが必要である。本発明は、そのような改良されたプロセスを提供する。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、粗アセトニトリルすなわち不純アセトニトリルの精製方法である。この方法は、大気圧よりも低い圧力にて、分留塔中でアセトニトリルを蒸留する工程と、アセトニトリルを含む第1の側部引き抜き留分を抜き出す工程と、大気圧よりも高い圧力にて、第2分留塔中で第1の側部引き抜き留分を蒸留する工程と、第2の蒸留塔から精製されたアセトニトリルを含む第2側部引き抜き留分を抜き出す工程と、を含む。
【0005】
本発明の方法で用いられるアセトニトリルは、好ましくはプロピレン又はプロパンなどの他の適切な炭化水素のアンモ酸化中に副産物として製造されるアセトニトリルである。しかし、本発明の方法は、例えば、再循環又は廃棄アセトニトリルを含む任意のアセトニトリル源を精製するために用いることができる。このような再循環又は廃棄アセトニトリルは、他の製造プロセス中での溶剤として又は高圧液体クロマトグラフィー用の溶剤として用いられているアセトニトリルであってもよく、不純物として種々の量の水及び1種以上の有機不純物を含むものでもよい。
【0006】
【発明の詳細な記載】
本発明の方法において、粗アセトニトリル源は、処理されて、精製されたアセトニトリルを製造する。本明細書において使用される「精製されたアセトニトリル」とは、アセトニトリルが精製方法の開始剤として用いられる粗アセトニトリルより純粋、つまり、濃度が濃くなっていることを意味する。好ましくは、精製されたアセトニトリルとは、少なくとも約95wt.%の純度、より好ましくは少なくとも約98wt.%の純度、最も好ましくは少なくとも約99wt.%の純度であるアセトニトリルを意味する。本発明の方法は、少なくとも約99.5wt.%の純度、より好ましくは少なくとも99.99wt.%の純度であるアセトニトリルを調製するために用いることができる。
【0007】
本発明の方法で用いられる粗アセトニトリルは、任意のアセトニトリル源から得られるものでよい。しかし、本発明の方法は、例えば、適切な触媒の存在下で、プロピレン、アンモニア及び酸素含有ガスの混合物を反応させることによるプロピレン又はプロパンなどの炭化水素供給物の触媒アンモ酸化中に副産物として作られるアセトニトリルを精製するために最も適している。酸素含有ガスは、例えば、空気、純粋な酸素ガスが豊富な空気又は他の分子状酸素形態でもよい。触媒は、適切には、プロピレンなどの炭化水素のアンモ酸化用の従来公知の多数の触媒の一つである。好ましい触媒は、少なくとも約8.5:1の空気対プロピレンの通常のモル比で作用させることができるものである。適切な触媒は、例えば、米国特許U. S. Patent 3,642,930、4,485,079、3,911,089、4,873,215、4,877,764及び日本特許出願74−87474及び78−352322に開示されている。
【0008】
このようなアンモ酸化プロセスにおいて、アクリロニトリルは、主生成物として製造される。しかし、HCN、アセトニトリル、オキサゾール、アリルアルコール、アセトン及びプロピオニトリルなどの他の生成物も少量、同時に製造される。水もまた形成される。プロピレンの触媒アンモ酸化からの凝縮有機生成物混合物 は、典型的には約10〜約13wt.%のアクリロニトリルと、約16〜約19wt.%の水と、約0.9〜約1.5wt.%のHCNと、約0.2〜約0.4wt.%のアセトニトリルと、約1.0〜約2.0wt.%の他の有機化合物、例えばオキサゾール、アリルアルコール、アセトン及びプロピオニトリルを含む。プロピレンからアクリロニトリルへの適切な触媒アンモ酸化プロセスは、米国特許U. S. Patent 5,093,299、4,863,891、4,767,878及び4,503,001に開示されており、これらはすべて参照として本明細書に組み入れられる。
【0009】
アンモ酸化反応後、所望のアクリロニトリル、アセトニトリル及びHCN生成物を反応器流出物から分離することが必要である。典型的なプロセスにおいて、流出物を処理して、残留アンモニアを除去する。残りの混合物を多数の蒸留プロセスにより適切に処理して、所望のアクリロニトリルを分離する。この精製プロセス中、アセトニトリルが豊富な生成物流が製造される。このアセトニトリルが豊富な流は、精製されたアセトニトリルを作る本発明の方法に用いるに非常に適している。このようなアセトニトリルが豊富な流は、約30〜約78wt.%のアセトニトリルと、約20〜約68wt.%の水と、約0.01〜約10wt.%のHCNと、約1.0〜約5.0 wt.%の他の有機物、例えば、オキサゾール、アリルアルコール、アセトン及びアクリロニトリルと、を含むものでもよい。アクリロニトリル精製プロセスは、例えば、米国特許U. S. Patent 4,234,501、3, 885,928、3,352,764、3,198,750及び3,044,966に開示されており、これらはすべて参照として本明細書に組み入れられる。
【0010】
プロピレン又は他の炭化水素類のアンモ酸化によるアクリロニトリルの製造中に回収された粗アセトニトリルを精製することに加えて、本発明の方法はアセトニトリル含有再循環流又は排気流から精製されたアセトニトリルを製造するために用いることができる。このような再循環流は、例えば、アセトニトリルが溶剤として又は他の化学組成物製造のための開始剤として用いられる他の化学プロセスから得ることができる。このような再循環流は、さらに、高圧液体クロマトグラフィー手順からも得ることができる。アセトニトリル、通常は水又はアルコール、例えばメタノール、エタノール又はイソプロピルアルコールなどの1種以上の助溶剤との組み合わせにおいて、高性能液体クロマトグラフィーの移動相として用いられる。このような手順は、少量、典型的には0.1wt.%よりも非常に少量である種々の化学化合物で汚染されているが、比較的多量、典型的には約10〜約80wt.%のクロマトグラフィー手順で用いられる1種以上の助溶剤を含むアセトニトリルの廃棄流を製造する。ゆえに、本明細書において、再循環アセトニトリルとは、少なくとも1種の化学的、分析的又は他の手順から回収され、少なくとも1種の不純物を含むアセトニトリル源を意味する。典型的な不純物は、1種以上の例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アリルアルコール、イソプロピルアセテート、1種以上のヘプタン類、トリメチルシラノール、ヘキサメチルジシロキサン、ベンゼン及びテトラヒドロフランを含み得る。不純物の量は、一般に、混合物の重量を基準として約0.01wt.%〜約80wt.%であるが、再循環アセトニトリル中の不純物の量は、通常は、約25wt.%未満であり、混合物の重量を基準として約10wt.%を越える単一の成分を含まない。
【0011】
本発明の好ましいプロセスにおいて、粗アセトニトリルは、最初に、大気圧よりも低い圧力にて第1蒸留塔内で蒸留されて、さらなる処理のための第1側部引き抜き流含有アセトニトリルを除去することにより、軽質成分と典型的には水である重質成分とを取り除く。側部引き抜きとは、アセトニトリル含有流が蒸留塔の頂部及び底部の間のポイントから採取されることを意味する。このような側部引き抜きは、供給物が軽質低沸点不純物を比較的多量に有する場合には、供給物が蒸留塔に入る位置よりも下方の位置にて行うことができ、供給物が重質不純物を比較的多量に含む場合には、供給物が蒸留塔に入る位置よりも上方の位置にて行うことができる。好ましくは、側部引き抜きは、蒸留塔の中間80%の位置、より好ましくは蒸留塔の中間66%の位置で行われる。
【0012】
第1側部引き抜き流は、第2の蒸留塔に移動してここで再び蒸留される。精製されたアセトニトリルの第2側部引き抜き流は、第2蒸留塔から取り除かれる。第2の蒸留の前に、第1側部引き抜き流を処理して、第1の蒸留においては除去されなかった不純物を除去することができる。例えば、化学的処理を用いて、1種以上の不純物を排除することができる。本発明の方法により処理される粗アセトニトリルが、プロピレンのアンモ酸化によるアクリロニトリル製造からの副産物として生成したアセトニトリルである場合、粗アセトニトリル流は、上述のように、通常、シアン化水素(HCN)、例えば、約0.01〜最大約10wt.%のHCNを含む。粗アセトニトリル流がHCNを含む場合、このHCNの一部は、第1蒸留塔内の軽質留分として、アセトニトリル流から除去され得る。それにもかかわらず、幾らかのHCNは第1側部引き抜き内に残ってもよい。第1側部引き抜き内のHCNは、水性アセトニトリル供給流からHCNを除去する任意の適宜手段によって簡便に除去され得る。例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基と一緒に、フォルムアルデヒドなどのアルデヒドと一緒に、オゾンと一緒に又は鉄塩と処理することができる。しかし、本プロセスにおける後続工程は、水含有塔底留分を有する蒸留塔を好ましくは利用しないので、副産物としての塩を形成するかあるいは有するHCNを除去する試薬を使用しないことが好ましい。代替例として、第1蒸留塔の前に、米国特許U. S. Patent 4,328,075(全体において参照として本明細書に組み入れられる)に記載されているような消化プロセスによって、粗アセトニトリルを処理することもできる。そのような消化プロセスにおいて、HCN含有粗アセトニトリル流は、苛性溶液、例えば水酸化ナトリウム、及びアルデヒド、例えばフォルムアルデヒドで処理されて、HCNが除去される。別の代替例として、米国特許U. S. Patent 4,328,075に開示されているような消化器を、本発明の第1の蒸留の後に用いることもできる。そのような消化工程において用いられた試薬又は形成した生成物を除去するために、大気圧又は大気圧よりも低い圧力のいずれかである追加の蒸留塔を用いる。これは、かなりの量のHCN又はアクリロニトリルが第1の蒸留塔に存在する場合に、特に有用である。
【0013】
本発明によれば、第1塔として真空塔を用いることで、第1塔内のシアン化水素重合化を意外なことに減少させる。重合化されたHCNの減少は、塔上部及び塔頂装置の汚れを減少させるので、重合化されたHCNの除去前に塔を用いることができる時間を増やす。真空塔の使用は、さらに、精製プロセス中に下降流に伴われる重質成分の量を減少させる。この結果、得られる生成物は紫外線範囲内で吸着される成分を少量有するので、優れたアセトニトリル生成物を得る。精製プロセス中、できるだけ早期に、水の量が減少するので、再循環すべき物質の量を減少させる。
【0014】
上述のプロピレンのアンモ酸化によるアクリロニトリルの製造により得られた粗アセトニトリルを用いて、本発明の粗アセトニトリルの精製プロセスをより詳細に説明する。しかし、そのような粗アセトニトリルを用いることは、本発明の一実施形態に過ぎず、再循環もしくは廃棄アセトニトリル、又は再循環もしくは廃棄アセトニトリルとプロピレンその他の炭化水素類のアンモ酸化によるアクリロニトリルの製造からの副産物として得られた粗アセトニトリルなどの源から得られるアセトニトリルとの混合物を含む他の不純物アセトニトリル源の精製のために、処理条件、処理工程、設備その他の本実施形態の要素を用いることができることは理解されたい。
【0015】
約30〜約78wt.%のアセトニトリル、約20〜約68wt.%の水、約0.01〜約10wt.%のHCN及び約0.1〜約5wt.%のオキサゾール、アリルアルコール、アセトン及びアクリロニトリルなどの他の有機化合物を含む混合物の形態での粗アセトニトリルを、塔頂圧が適切には約1.5〜約14psia(約10.3kPa〜約96.5kPa)、好ましくは約2.5〜約10psia(約17.2kPa〜約68.9kPa)、最も好ましくは約3.5〜約5.0psi(約24.1kPa〜約34.5kPa)である第1の分留塔内で蒸留する。蒸留は、低い好ましくは底流が粗アセトニトリル中の重質成分を含有して抜き出され、高い好ましくは塔頂流が軽質成分を含有するように抜き出されるように行われる。重質成分とは、塔を運転させるために用いられる圧力にて、アセトニトリル又はアセトニトリル−水共沸混合物よりも高い沸点を有する成分である。水は主要な重質成分である。軽質成分は、蒸留に用いられる圧力にて、アセトニトリル又はアセトニトリル−水共沸混合物よりも低い沸点を有する成分である。HCNは、例えば、オキサゾール、アクロレイン及びアクリロニトリルと共に軽質成分である。支流もしくは側部引き抜きは、蒸留塔から取り除かれる。第1の蒸留に対して選択された温度及び圧力に応じて、並びに支流が採取される塔の位置に応じて、この側部引き抜きはアセトニトリル及び水及び他の不純物を含むが、粗アセトニトリル流と比較してアセトニトリルが豊富である。例えば、蒸留は、共沸側部引き抜き流が適切には約82〜約90wt.%のアセトニトリル及び約8〜約16wt.%の水、好ましくは約86〜約89wt.%のアセトニトリル及び約9〜約17wt.%の水を含むように行われる。側部引き抜きが、供給物が添加される位置よりも高い塔のポイントで採取される場合には、気相は軽質成分が豊富だから、側部引き抜き流は好ましくは液体として採取される。側部引き抜きが供給物よりも下方のポイントで採取される場合には、液体は重質成分が豊富だから、側部引き抜き流は好ましくは気体として採取される。
【0016】
第1蒸留塔は、第1側部引き抜きが位置づけられる位置よりも上のポイントにて塔の上部の位置、好ましくは塔頂部に、好ましくは還流ループを有する。ゆえに、塔の上部留分の一部、好ましくは塔頂留分は、還流として塔に戻される。塔から取り除かれる塔の塔頂もしくは上部留分の量で割った塔に戻される上部留分もしくは塔頂留分の重量比である還流比は、適切には約1〜50、より好ましくは約20〜約30である。還流として戻らない上部もしくは塔頂留分は濃縮される。濃縮物の少なくとも一部は、再循環流として、アクリロニトリル精製プロセスに直接戻される。好ましくは、アクリロニトリルを分離するために用いられるアクリロニトリル生成蒸留塔の一つに再循環させられる。最も好ましくは、本発明の方法において、供給物として有用な粗アセトニトリル流を供給するために用いることができる塔である。還流は、好ましくは第1の側部引き抜きよりも上のポイントにて、第1蒸留塔に戻される。最も好ましくは、塔の頂部である。濃縮されていない上部もしくは塔頂留分の部分は、典型的には例えば灰化処理される。
【0017】
第1蒸留塔は、粗アセトニトリル蒸留を補助する充填物もしくは段を有することもできる。段である場合、段は、篩い、トレイ又は泡鐘などでよい。理論段数は、好ましくは約25〜約40である。
【0018】
好ましい実施形態において、粗アセトニトリルと共に含有される水に加えて、水を第1蒸留塔に添加してもよい。添加される場合には、水は、側部引き抜きが採取されるポイントの上方で、塔上部留分もしくは塔頂留分が取り除かれるポイントの下方で、塔の上部に添加されることが好ましい。水を添加することで、蒸留をさらに補助し、存在する場合にはアクリロニトリル及び酢酸メチル等の粗アセトニトリル中の不純物を抽出蒸留して塔頂から取り除く。添加される水の量は、粗アセトニトリルの精製が所望のレベルとなるような量である。しかし、一般的に、添加される水の量は、添加水と粗アセトニトリル中に存在するアセトニトリルとの重量比が約0.1:1〜約10:1、より好ましくは約0.2:1〜約5:1となるような量である。
【0019】
第1側部引き抜き流は、さらに、軽質分としても重質分としても取り除かれなかったHCNなどのより少量の不純物を含み得る。例えば、上述のように、第1側部引き抜き流は、約0.01〜約0.5wt.%のHCN又は約0. 05〜約0.1wt.%のHCNを含み得る。これらの不純物、特にHCNは、例えば、アセトニトリル流を上述のようなHCNと反応して流から取り除くことができる化学試薬、例えばフォルムアルデヒドなどのアルデヒドや水酸化ナトリウムなどの苛性物又は1種以上の鉄イオンなどと一緒に処理することにより、好ましくは取り除かれる。
【0020】
場合によっては、第1側部引き抜き流を上述の消化プロセスもしくは残留不純物を除去する他のプロセスに供した後、第1側部引き抜き流を第2の蒸留塔に送り、さらに精製する。第1側部引き抜き流は、頂部圧力が約30〜約120psia(約206.8kPa〜約827.4kPa)、好ましくは約60〜約100psia(約413.7kPa〜約689.5kPa)、最も好ましくは約85〜約90psia(約586.1kPa〜約620.5kPa)である第2蒸留塔内で蒸留される。蒸留は、より低い好ましくは底流が重質成分を含んで引き抜かれ、より高い好ましくは塔頂流が軽質成分を含んで引き抜かれるように、行われる。重質成分は、アセトニトリルよりも高い沸点を有する成分である。軽質成分は、アセトニトリルよりも低い沸点を有する成分であり、水−アセトニトリル共沸混合物などの共沸混合物である。支流もしくは側部引き抜きは、第2の蒸留塔から取り除かれる。好ましくは、支流は、塔の中間80%に、より好ましくは塔の中間66%に位置づけられる。この第2引き抜き流は、本発明の方法に従って精製されたアセトニトリルである。生成物側部引き抜きは、液体もしくは気体であってもよく、好ましくは供給物流が塔に入るポイントよりも下方である。
【0021】
第2の蒸留は、第2側部引き抜き流よりも上方のポイントで塔の上部、好ましくは塔頂部に位置づけられた還流ループを有することが好ましい。よって、塔の上部留分、好ましくは塔頂留分の少なくとも一部は、還流として塔に戻される。塔から取り除かれる塔頂引き抜きの全量で割った塔に戻される塔上部留分又は塔頂留分の量である第2の蒸留塔に対する還流比は、適切には約3よりも大きく、好ましくは約3〜約10であり、最も好ましくは約5〜約8である。塔上部留分又は塔頂留分は、液体もしくは液体と気体との組み合わせとして引き抜かれ得る。液体引き抜きは、好ましくは第1塔、すなわち軽質最終留分乾燥塔へ、好ましくは第1の引き抜きよりも上方のポイントにて、供給物として送られることが好ましい。存在する場合には気体は、好ましくは第1塔からの側部引き抜きと混合することにより、第2塔に再循環されることが好ましい。第2の蒸留塔内での還流は、第2の引き抜きよりも上方のポイントで、第2の蒸留塔に戻されることが好ましい。好ましくは、第2の蒸留塔は、アセトニトリルの蒸留を補助する充填物又は段を有する。段である場合には、段は篩い、トレイ又は泡鐘などでよい。理論段数は、好ましくは約20〜約30である。精製されたアセトニトリル生成物は、支流として、適切には供給物が第2塔に入るポイントよりも下方で、第2塔から引き抜かれる。精製されたアセトニトリルは、好ましくは少なくとも約99wt.%の純度、より好ましくは少なくとも約99.8 wt.%の純度、最も好ましくは少なくとも約99.99wt.%の純度である。所望であれば、このアセトニトリル流をさらに精製して、例えば紫外線中で吸収され得る任意の微量の不純物を取り除いてもよい。
【0022】
【図面の詳細な記載】
図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0023】
粗アセトニトリル、再循環アセトニトリル又は両者の組み合わせのいずれかであるアセトニトリル供給物を入口ライン9を介して、水を入口ライン8、場合によってはライン13を介して、軽質最終留分乾燥塔とも呼ばれる第1分留塔10に供給し、ここでアセトニトリル供給物及び水は、約2.5〜約5.0psia(約17.2kPa〜約34.5kPa)の圧力で蒸留される。蒸留は、アセトニトリル供給物中の任意の軽質不純物のほとんど、好ましくは全部を軽質最終留分塔頂ライン14を通して取り除くことができるように行われる。存在する不純物は、塔10へ供給された水によって、抽出蒸留される。加えて、少量の重質不純物を含むアセトニトリル含有流もまた、生成塔30からライン36を介して軽質最終留分乾燥塔10に装填される。生成塔30からの軽質分が豊富なアセトニトリル−水共沸混合物は、ライン34を介して軽質最終留分塔に入る。廃棄溶剤又は粗アセトニトリル供給物中の軽質不純物(例えば、酢酸イソプロピル、アクリロニトリル、オキサゾール)は、それらの低沸点ゆえに又は水の存在下での抽出蒸留による補助のいずれかによって、さらにライン14内の蒸気として塔10から引き抜かれ、還流コンデンサー15及び還流ライン13を介して塔10の上部領域に部分的に還流されて戻される。好ましくは、還流比は約25:1である。回収されなかった塔頂留分は、ライン14を介して取り除かれて、ベントスクラバー又はコンデンサー(図示せず)に運ばれて、廃棄処理される。水は、軽質最終留分乾燥塔10の底部から回収され、ライン15を介して排出されて、再沸器11を通過する部分再循環で廃棄処理される。約88%のアセトニトリルと、約10%の水と、約1000ppmのHCNと、10ppm未満の揮発性軽質分及び任意の重質有機分を含む第1のアセトニトリル/水共沸混合物は、ライン16を介して蒸気側部引き抜きとして回収され、コンデンサー12内で濃縮され、ライン17を介して、存在する場合には任意のHCN又はアクリロニトリルを除去する任意の処理ユニット20まで運ばれる。水の残留分及び重質分のほとんどは、ライン15を介して塔10を出て、廃棄処理される。
【0024】
一実施形態において、不純物のほとんどが軽質不純物である場合に、液体側部引き抜きが行われる。別の形態において、側部引き抜きの位置は、供給物トレイ位置よりも下方であってもよい。
【0025】
HCN及びアクリロニトリルなどの除去されるべき不純物が第1の蒸留後に大量には存在しない場合には、処理ユニット20は不要である。あるいは、米国特許U. S. Patent 4,328,075に記載されているような消化槽などのHCN除去ユニットを用いて、粗アセトニトリル供給物が第1の蒸留塔に入る前に、HCNを取り除いてもよい。処理ユニット20を通過して出てくるHCNを含まないアセトニトリル及び水の混合物は、ライン22を介して、生成塔30内に装填され、高圧、例えば50psia(約344.7kPa)にて、塔頂留分、中間留分及び塔底留分に分留される。重質不純物を含むアセトニトリル含有留分は、ライン301を介して生成塔30の底部から引き抜かれ、ライン37を介しての塔30及びライン36を介しての軽質最終留分乾燥塔10への部分的再循環のために、再沸器31に入る。第2のアセトニトリル/水共沸混合物は、生成塔30の頂部から引き抜かれ、濃縮され、ライン33、331及び還流コンデンサー332を介して、生成塔30の頂部に還流として戻され再循環する。濃縮された液体の部分は、ライン38を介して塔10に再循環して戻されてもよい。濃縮されなかった蒸気は、ライン34を介して、共沸混合物コンデンサー12に流れ続け、ここでライン16からの第1共沸混合物と混合される。あるいは、これらの濃縮されなかった蒸気をライン34及び341を介して軽質最終留分乾燥塔10に送るように経路を変更してもよい。好ましくは、上述のように定義された還流比は、本プロセスの本工程に対しては約5:1である。生成塔30は高圧で運転されるので、生成塔30に装填された第2のアセトニトリル/水共沸混合物中の水は、生成塔30の塔頂流、すなわち第2のアセトニトリル/水共沸混合物内に回収され、生成塔内に高純度アセトニトリルを残す。この高純度アセトニトリル(99.99wt.%のアセトニトリル)は、ライン39を介して支流として塔30から引き抜かれ(この流は、蒸気もしくは液体でよく、好ましくは蒸気である)、熱交換器321内で冷却後、ライン56を介して、欧州特許公開公報EP 890572 A1に記載されているような任意の樹脂処理ベッドに排出される。
【0026】
上記記載は、本発明を網羅するものでも制限するものでもなく、本発明の方法の実施の例示である。上述の記載から、当業者が多数の変形、変更及び変動をなし得ることは明かである。したがって、そのような変形、変更及び変動のすべては、本発明の請求の範囲内に含まれるものである。
【0027】
【実施例】
60個の実用トレイ(actual tray)(50%効率)を含む第1蒸留塔に、塔頂コンデンサー及び再沸器を装備させた。57個の実用トレイ(50%効率)を含む第2の蒸留塔に、塔頂コンデンサー及び再沸器を装備させた。第1塔及び第2塔に対する運転圧力は、それぞれ、3.0〜9.0psia(約20.9kPa〜約62.1kPa)及び85〜90psia(約586.0kPa〜約620.5kPa)とした。約1ガロン/分(GPM)の速度で32.2℃(90゜F)の溶剤水を第1塔の頂部トレイに導入した。66wt%のアセトニトリルと、28.8wt%の水と、2.5wt%のHCNと、800重量ppmのアクリロニトリルと、1.3wt%のプロピオニトリルと、1.2wt%のオキサゾールと、他の痕跡量の不純物との組成を有する粗アセトニトリル流(9.0GPM)を23.9℃(75゜F)にて、第1蒸留塔(上述の減圧状態で運転されている)に供給した。トレイ40にて、9.0GPMの速度であった。第1塔に対する還流比は、30に維持した。
【0028】
3970lb/hr(1719kg/hr)の液体側部引き抜きを、第1蒸留塔のトレイ24から引き抜いて、トレイ16上で第2塔(上述の昇圧状態で運転されている)に導入した。第1塔に対する還流比は、6.8に維持した。第2塔のトレイ38から採取した1938lb/hr(879kg/hr)の蒸気側部引き抜きは99.95wt%のアセトニトリルであり、600ppm未満のプロピオニトリルと5ppm未満のオキサゾールを含んでいた。
【0029】
上記記載は、本発明を網羅するものでも制限するものでもなく、本発明の方法の実施の例示である。上述の記載から、当業者が多数の変形、変更及び変動をなし得ることは明かである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態の概略代表図である。
Claims (10)
- 大気圧よりも低い圧力で、第1分留塔内で粗アセトニトリルを蒸留する工程と、
第1分留塔から、アセトニトリルを含む第1側部引き抜き留分を抜き出す工程と、
大気圧を超える圧力で第2分留塔内で第1側部引き抜き留分を蒸留する工程と、
第2の分留塔から、精製されたアセトニトリルを含む第2側部引き抜き留分を抜き出す工程と、を含む粗アセトニトリルの精製方法。 - 粗アセトニトリルは、プロピレン又はプロパンの触媒アンモ酸化により生じたものである粗アセトニトリルを含む請求項1に記載の方法。
- 粗アセトニトリルは、廃棄アセトニトリルを含む請求項1に記載の方法。
- 粗アセトニトリルは、約38〜約78wt.%のアセトニトリルと、約20〜約68wt.%の水と、約0.01〜約10wt.%のHCNと、を含む請求項1に記載の方法。
- 第1分留塔内の圧力は、約1.5〜約14psia(約10.3kPa〜約96.5kPa)である請求項1に記載の方法。
- 第2分留塔内の圧力は、約30〜約120psia(約206.8kPa〜約827.4kPa)である請求項1に記載の方法。
- 第1側部引き抜き留分は、約82〜約90wt.%のアセトニトリルと、約8〜約6 wt.%の水と、を含む請求項1に記載の方法。
- 第1側部引き抜き留分は、含有しているHCNの量を減少させるように処理される請求項1に記載の方法。
- 粗アセトニトリルは、第1分留塔での蒸留の前に、HCNを取り除くように処理される請求項8に記載の方法。
- 精製されたアセトニトリルは、少なくとも約99wt.%の純度である請求項1に記載の方法。
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