JP2004503571A - ジアルキルカーボネートおよび金属酸化物を含有する化粧調剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、最終濃度を基準に、(a)ジアルキルカーボネート3〜20質量%、および(b)金属酸化物4〜30質量%を、その指示量が任意に水並びに他の助剤および添加剤を加えることにより、合計100質量%となることを条件として、含有する化粧調剤に関する。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、一般に化粧品、特に調剤、とりわけメーキャップ、リップスティック、マスカラ、アイシャドーなどに関し、これらは、ジアルキルカーボネートおよび金属酸化物を含有することにより特徴づけられる。
【0002】
(背景技術)
美しく、より魅力的でありたいという欲求は、何千年もの間、人類に根付いている。これを達成するための調剤は、絶えず変化しているが、現代の装飾用パーソナルケア調剤でさえ、多かれ少なかれ、大きな割合で染料を含有する。この染料は、顔、眼部、唇および爪の色を変化させる。さらに、特別な成分は、追加のスキンケアおよびスキン保護機能を果たす。使用染料は、白色顔料、例えばタルク、酸化亜鉛、カオリン、二酸化チタン、および無機有色顔料、例えば酸化鉄、酸化クロム、ウルトラマリン、マンガンバイオレットを含む。法律の下で、眼および唇の部位に使用される染料は、適切な粘膜適合性を有さなければならない。先行技術からは、顔料およびオイル成分を含有し、比較的高い粘度を有する調剤のみが知られている。ドイツ特許 DE 19727737 A1 は、ジアルキルカーボネートおよびUVフィルターを含有する太陽光保護用組成物を開示している。
【0003】
(発明の開示)
(発明が解決しようとする技術的課題)
従って、本発明が取り組む課題は、顔料または金属酸化物を含有し、先行技術と比べてより低い粘度を有し、長期の貯蔵または熱暴露の場合に分離しない化粧調剤を提供することであった。さらに金属酸化物、好ましくは酸化鉄は、分散および組込みを容易に許す。
【0004】
(その解決方法)
本発明は、最終濃度を基準に、
(a)ジアルキルカーボネート1〜20質量%、および
(b)金属酸化物2〜30質量%
を、その量が、任意に水並びに他の助剤および添加剤を加えて合計100質量%となることを条件として、含有する化粧調剤に関する。
本発明は、金属酸化物を化粧調剤中に分散させるための方法であって、2〜30質量%、好ましくは4〜18質量%、とりわけ6〜15質量%の量の金属酸化物を、1〜20質量%、好ましくは5〜15質量%、とりわけ7〜12質量%のジアルキルカーボネートに分散させ、得られた混合物を、化粧調剤に添加することを特徴とする方法にも関する。
【0005】
驚くべきことに、先行技術と比べて長期の貯蔵で分離しない、即ち高い安定性を示す低粘度調剤を、ジアルキルカーボネートおよび金属酸化物より製造し得ることを見出した。さらに比較的多量の金属酸化物、例えば酸化鉄を、そのような配合物中に分散および組み込むことができ、そうして得られる調剤は、特に化粧品のために適当であり、この化粧品は、金属酸化物の比較的高い濃度により、良好な着色性および被覆性(例えばメーキャップ性)を有する。従って本発明の調剤は、化粧調剤中における使用のために著しく適している。
【0006】
(発明を実施するための形態)
ジアルキルカーボネート
成分(a)を形成するジアルキルカーボネートは、請求項に記載の化合物のいくつかは、本明細書において初めて記載されたとしても、基本的に既知の化合物である。基本的にジアルキルカーボネートは、ジメチルまたはジエチルカーボネートと、言及されているヒドロキシ化合物との、既知の方法を使用するエステル交換により製造することができる。これらの方法のレビューは、例えば Chem. Rev. 96, 951 (1996年) で見出すことができる。式(I):
【化2】
〔式中、R1は、6〜22個の炭素原子を有する直鎖アルキルおよび/またはアルケニル基、2−エチルヘキシル基、イソトリデシル基またはイソステアリル基、または2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を有するポリオールから誘導された基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、または1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、nおよびmは、相互に独立に、0または1〜100の数を表す。〕
に相当し、上記課題を解決するために特に適しているジアルキルカーボネートは、以下の要件の1つを満たす:
(A)R1は、6〜20個、好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルキル基または2−エチルへキシル基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、またはメチル基である、
(B)R1は、12〜18個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、またはメチル基であり、nおよびmは、1〜10の数を表す、
(C)R1は、グリセロール、アルキレングリコール、工業用オリゴグリセロール混合物、メチロール化合物、低級アルキルグルコシド、糖アルコール、糖およびアミノ糖からなる群から選択されるポリオール残基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、または8〜12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝アルキル基、またはメチル基である。
【0007】
2つの群(A)および(B)に属するジアルキルカーボネートの典型例は、ジメチルおよび/またはジエチルカーボネートと、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラシジルアルコール並びにこれらの工業用混合物(例えば、油脂またはレーレンオキソ合成からのアルデヒドに基づく工業用メチルエステルの高圧水素化において形成される、および不飽和脂肪アルコールの二量化におけるモノマー画分として形成される)との完全または部分エステル交換生成物である。1〜100モル、好ましくは2〜50モル、より好ましくは5〜20モルのエチレンオキシドとの付加物の形態の、低級カーボネートと上記アルコールとのエステル交換生成物も適当である。
【0008】
(C)群のカーボネートは、本明細書において初めて記載される。それらは、ジメチルおよび/またはジエチルカーボネートとポリオールとの完全または部分エステル交換により得られる化合物である。本発明の目的のために適当なポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。その典型例は、以下のものである:
・グリセロール、
・アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、およびまた100〜1,000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール、
・自己縮合度1.5〜10を有する工業用オリゴグリセロール混合物、例えばジグリセロール含有量40〜50質量%を有する工業用ジグリセロール混合物、
・メチロール化合物、例えば特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトール、
・低級アルキルグルコシド、とりわけアルキル基中に1〜8個の炭素原子を有するアルキルグルコシド、例えばメチルグルコシドおよびブチルグルコシド、
・5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール、
・5〜12個の炭素原子を有する糖、例えばグルコースまたはスクロース、および
・アミノ糖、例えばグルカミン。
【0009】
この反応の結果として、当然、ポリオール残基によるメチルまたはエチル基の置き換えが起こり得るだけでなく、ポリオールのいくつかのヒドロキシル基または全てのヒドロキシル基さえもが、オリゴマーまたはポリマー網目構造さえ得られ得るように、カーボネート基と結合している混合物も、該反応は与える。本発明においてこの種の化合物も、一般式(I)の範囲内に属することを意味する。
本発明の調剤は、ジアルキルカーボネート、好ましくは(A)群のジアルキルカーボネートを、最終濃度を基準に1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%、とりわけ7〜12質量%の量で含有し得る。
【0010】
金属酸化物
専門家に既知のあらゆる金属酸化物を、本発明の金属酸化物として使用することができる。本発明の調剤は、好ましくは亜鉛、チタン、鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、クロム、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、並びにこれらの混合物を含有する。鉄およびチタンの酸化物が、特に好ましい。粒子は、100nm未満の平均径を有すべきであり、好ましくは7〜40nmの間、より好ましくは10〜25nmの間の平均径を有する。それらは球形であり得るが、楕円形粒子または他の非球形粒子も使用し得る。顔料をまた、表面処理、即ち親水化または疎水化し得る。その典型例は、被覆二酸化チタン、例えば Titandioxid T 805(Degussa)および Eusolex(商標) T2000(Merck)である。適当な疎水性被覆物質は、特にシリコーン、とりわけトリアルコキシオクチルシランまたはシメチコンである。マイクロ化酸化亜鉛および酸化鉄を、好ましくは使用する。
金属酸化物を、本発明の調剤中で最終組成物を基準に、2〜30質量%、好ましくは4〜18質量%、とりわけ6〜15質量%の量で使用する。
【0011】
オイル成分
本発明の調剤は、さらにオイル成分、例えば、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールをベースとするゲルべアルコール、直鎖C6 〜 22脂肪酸と直鎖C6 〜 22脂肪アルコールとのエステル、分枝C6 〜 13カルボン酸と直鎖C6 〜 22脂肪アルコールとのエステル、例えばミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、エルカ酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシルおよびエルカ酸エルシルを含有し得る。
【0012】
また適当なものは、直鎖C6 〜 22脂肪酸と分枝アルコール、とりわけ2−エチルヘキサノールとのエステル、ヒドロキシカルボン酸と直鎖または分枝C6 〜 22脂肪アルコールとのエステル、とりわけリンゴ酸ジオクチル、直鎖および/または分枝脂肪酸と多価アルコール(例えばプロピレングリコール、ダイマージオールまたはトリマートリオール)および/またはゲルベアルコールとのエステル、C6 〜 22脂肪酸をベースとするトリグリセリド、C6 〜 18脂肪酸をベースとする液状モノ−/ジ−/トリグリセリド混合物、C6 〜 22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸、とりわけ安息香酸とのエステル、C2 〜 12ジカルボン酸と、1〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルコール、または2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル、植物油、分枝第1級アルコール、置換シクロヘキサン、安息香酸と直鎖および/または分枝C6 〜 22アルコールとのエステル(例えば Finsolv(商標) TN)、アルキル基1つあたり6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝の対称または非対称ジアルキルエーテル、エポキシド化脂肪酸エステルとポリオールとの開環生成物、シリコーンオイルおよび/または脂肪族またはナフタレン系炭化水素である。他の適当なオイル成分は、スクアランおよびスクアレンのような炭化水素である。
オイル成分は、本発明の調剤中に最終組成物を基準に、10〜80質量%、好ましくは25〜65質量%、とりわけ30〜50質量%の量で存在し得る。
【0013】
化粧調剤
先行技術と比べて本発明のジアルキルカーボネートは、低粘度、好ましくは2,000〜4,000mPas(ブルックフィールド、23℃、スピンドル5、
10rpm)の範囲の粘度を有する。それらを、他の助剤および添加剤と一緒に、化粧調剤、例えばメーキャップ、ルージュ、リップスティック、マスカラ、カージャルスティック、アイシャドー、ネールエナメルなどにおいて使用する。従って本発明は、本発明の物質の化粧調剤中における使用にも関する。この調剤は、穏やかな界面活性剤、乳化剤、パール化ワックス、粘稠要素、増粘剤、過脂肪剤、安定剤、ポリマー、シリコーン化合物、脂肪、ワックス、レシチン、リン脂質、生物起源薬剤、酸化防止剤、脱臭剤、制汗剤、フケ防止剤、膨潤剤、駆虫剤、自己なめし剤、チロシン阻害剤(脱色素剤)、ヒドロトロープ、可溶化剤、保存料、香油、染料などを、さらなる助剤および添加剤として含有し得る。
【0014】
界面活性剤
適当な界面活性剤は、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤および/または両性若しくは両性イオン界面活性剤であり、これら界面活性剤は、調剤中に通常1〜70質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%の量で存在し得る。アニオン界面活性剤の典型例は、石鹸、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α−メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、グリセロールエーテルスルフェート、脂肪酸エーテルスルフェート、ヒドロキシ混合エーテルスルフェート、モノグリセリド(エーテル)スルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)スルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、モノ−およびジアルキルスルホスクシナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、N−アシルアミノ酸、例えばアシルラクチレート、アシルタルトレート、アシルグルタメートおよびアシルアスパルテート、アルキルオリゴグルコシドスルフェート、タンパク質脂肪酸縮合物(特に小麦系植物性生産物)およびアルキル(エーテル)ホスフェートである。アニオン界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を有する場合、そのポリグリコールエーテル鎖は通常の同族体分布を有し得るが、それらは好ましくは狭い範囲の同族体分布を有する。
【0015】
非イオン界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテルおよび混合ホルマール、任意に部分酸化されているアルキル(アルケニル)オリゴグリコシドまたはグルクロン酸誘導体、脂肪酸−N−アルキルグルカミド、タンパク質水解物(特に小麦系植物性生産物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベートおよびアミンオキシドである。非イオン界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含有する場合、そのポリグリコールエーテル鎖は通常の同族体分布を有し得るが、それらは好ましくは狭い範囲の同族体分布を有する。カチオン界面活性剤の典型例は、第4級アンモニウム化合物、例えばジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、およびエステルクアット(Esterquats)、とりわけ4級化脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩である。
【0016】
両性または両性イオン界面活性剤の典型例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベタインおよびスルホベタインである。記載した界面活性剤は、全て既知の化合物である。それらの構造および製造についての情報は、関連する総観的著作で見出すことができる。例えば J. Falbe (編), ”Surfactants in Consumer Products”, Springer Verlag, ベルリン, 1987年, 第54〜124頁 または J. Falbe (編), ”Katalysatoren, Tenside und Mineraloeladditive”, Thieme Verlag, シュトゥットガルト, 1978年, 第123〜217頁を参照されたい。穏やかな、即ち、皮膚適合性である特に適当な界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノ−および/またはジアルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン、アンホアセタール(Amphoacetale)および/またはタンパク質脂肪酸縮合物、好ましくは小麦タンパク質をベースとするものである。
【0017】
乳化剤
適当な乳化剤は、例えば以下の群の少なくとも1種からの非イオン界面活性剤である:
・エチレンオキシド2〜30モルおよび/またはプロピレンオキシド0〜5モルと、直鎖C8 〜 22脂肪アルコール、C12 〜 22脂肪酸、アルキル基中に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールおよびアルキル基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルアミンとの付加生成物、
・アルキル(アルケニル)基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、およびそのエトキシル化類似体、
・エチレンオキシド1〜15モルとヒマシ油および/または水素化ヒマシ油との付加生成物、
・エチレンオキシド15〜60モルとヒマシ油および/または水素化ヒマシ油との付加生成物
【0018】
・グリセロールおよび/またはソルビタンと、12〜22個の炭素原子を有する不飽和、直鎖または飽和、分枝の脂肪酸、および/または3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステル、およびエチレンオキシド1〜30モルとのその付加物、
・ポリグリセロール(平均自己縮合度2〜8)、ポリエチレングリコール(分子量400〜5,000)、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、アルキルグルコシド(例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)およびポリグルコシド(例えばセルロース)と、12〜22個の炭素原子を有する飽和および/または不飽和、直鎖または分枝の脂肪酸、および/または3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステル、およびエチレンオキシド1〜30モルとのその付加物、
・DE 1165574 PS によるペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル、および/または6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール、好ましくはグリセロールまたはポリグリセロールの混合エステル
【0019】
・モノ−、ジ−およびトリアルキルホスフェート、およびモノ−、ジ−および/またはトリPEGアルキルホスフェート、およびその塩、
・羊毛ろうアルコール、
・ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマー、および対応誘導体、
・ブロックコポリマー、例えばポリエチレングリコール−30 ジプロピルヒドロキシステアレート、
・ポリマー乳化剤、例えば Goodrich の Pemulen タイプ (TR−1, TR−2)、
・ポリアルキレングリコール、および
・グリセロールカーボネート。
【0020】
エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと、脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、またはヒマシ油との付加生成物は、既知の市販製品である。それらは、同族体混合物であり、その平均アルコキシル化度は、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド量およびそれらと付加反応を行う基質量の間の比に対応する。エチレンオキシドとグリセロールとの付加物のC12 /18脂肪酸モノエステルおよびジエステルは、化粧用配合物のための再脂肪剤として DE 2024051 PS から知られている。
【0021】
アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、それらの製造および使用は、先行技術から知られている。それらは、特にグルコースまたはオリゴ糖類と8〜18個の炭素原子を有する第1級アルコールとを反応させることにより製造される。グルコシド単位に関して、環式糖単位がグリコシド結合により脂肪アルコールに結合しているモノグリコシド、および好ましくは約8までのオリゴマー化度を有するオリゴマーグリコシドの両方が適当である。オリゴマー化度は、そのような工業生成物に典型的な同族体分布を基礎とする統計平均値である。
【0022】
適当な部分グリセリドの典型例は、ヒドロキシステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリン酸ジグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リシノール酸モノグリセリド、リシノール酸ジグリセリド、リノール酸モノグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、エルカ酸モノグリセリド、エルカ酸ジグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酒石酸ジグリセリド、クエン酸モノグリセリド、クエン酸ジグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド、リンゴ酸ジグリセリド、および製造プロセスからの少量のトリグリセリドをなお含有し得るそれらの工業用混合物である。エチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルと記載した部分グリセリドとの付加生成物も適当である。
【0023】
適当なソルビタンエステルは、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタントリイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノエルケート、ソルビタンセスキエルケート、ソルビタンジエルケート、ソルビタントリエルケート、ソルビタンモノリシノレエート、ソルビタンセスキリシノレエート、ソルビタンジリシノレエート、ソルビタントリリシノレエート、ソルビタンモノヒドロキシステアレート、ソルビタンセスキヒドロキシステアレート、ソルビタンジヒドロキシステアレート、ソルビタントリヒドロキシステアレート、ソルビタンモノタルトレート、ソルビタンセスキタルトレート、ソルビタンジタルトレート、ソルビタントリタルトレート、ソルビタンモノシトレート、ソルビタンセスキシトレート、ソルビタンジシトレート、ソルビタントリシトレート、ソルビタンモノマレエート、ソルビタンセスキマレエート、ソルビタンジマレエート、ソルビタントリマレエートおよびそれらの工業用混合物である。エチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルと記載したソルビタンエステルとの付加生成物も適当である。
【0024】
適当なポリグリセロールエステルの典型例は、ポリグリセリル−2 ジプロピルヒドロキシステアレート(Dehymuls(商標) PGPH)、ポリグリセリン−3 ジイソステアレート(Lameform(商標) TGI)、ポリグリセリル−4 イソステアレート(Isolan(商標) GI 34)、ポリグリセリル−3 オレエート、ジイソステアロイルポリグリセリル−3 ジイソステアレート(Isolan(商標) PDI)、ポリグリセリル−3 メチルグルコースジステアレート(Tego Care(商標) 450)、ポリグリセリル−3 ビーズワックス(Beeswax)(Cera Bellina(商標))、ポリグリセリル−4 カプレート(Polyglycerol Caprate T2010/90)、ポリグリセリル−3 セチルエーテル(Chimexane(商標) NL)、ポリグリセリル−3 ジステアレート(Cremophor(商標) GS 32)およびポリグリセリルポリリシノレエート(Admul(商標) WOL 1403)、ポリグリセリルジメレート(Dimerate)イソステアレートおよびこれらの混合物である。他の適当なポリオールエステルの例は、場合によりエチレンオキシド1〜30モルと反応した、トリメチロールプロパンまたはペンタエリトリトールとラウリン酸、ココ脂肪酸、獣脂脂肪酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸などとのモノ−、ジ−およびトリエステルである。
【0025】
他の適当な乳化剤は、両性イオン界面活性剤である。両性イオン界面活性剤は、少なくとも1個の第4級アンモニウム基、並びに少なくとも1個のカルボキシレートおよび少なくとも1個のスルホネート基を分子中に有する界面活性化合物である。特に適当な両性イオン界面活性剤はいわゆるベタインであり、例えばアルキルまたはアシル基中に8〜18個の炭素原子を有するN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネートおよび2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン、並びにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。コカミドプロピルベタイン(Cocamidopropyl Betaine)のCTFA名で知られている脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。
【0026】
両性界面活性剤も、適当な乳化剤である。両性界面活性剤は、C8/18アルキルまたはアシル基に加えて、少なくとも1個の遊離アミノ基および少なくとも1個の−COOHまたは−SO3H基を分子中に有し、分子内塩を形成することができる界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の例は、アルキル基中に約8〜18個の炭素原子を有するN−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸である。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12/18アシルサルコシンである。最後に、カチオン界面活性剤も適当な乳化剤である。エステルクアット型のカチオン界面活性剤、好ましくはメチル4級化二脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩が、特に好ましい。
【0027】
ワックス
適当なワックスは、とりわけ天然ワックス、例えばカンデリラろう、カルナウバろう、木ろう、アフリカハネガヤろう、コルクろう、グアルマろう、ライスオイルろう、サトウキビろう、オウリカリろう、モンタンろう、蜜ろう、セラックろう、鯨ろう、ラノリン(羊毛ろう)、尾羽脂、セレシン、オゾセライト(地ろう)、ペトロラタム、パラフィンワックスおよびマイクロワックス、化学変性ワックス(硬ろう)、例えばモンタンエステルろう、サソールろうおよび水素化ホホバろう、並びに合成ワックス、例えばポリアルキレンワックスおよびポリエチレングリコールワックスである。
【0028】
脂肪以外の適当な添加剤は、脂肪様物質、例えばレシチンおよびリン脂質である。レシチンは、脂肪酸、グリセロール、リン酸およびコリンからエステル化により形成されるグリセロリン脂質として、専門家の間で知られている。従ってレシチンは、しばしば専門家によりホスファチジルコリン(PC)とも称され、以下の一般式:
【化3】
〔式中、Rは、典型的に15〜17個の炭素原子および4個までのシス二重結合を有する直鎖脂肪族炭化水素基を表す。〕
に相当する。天然レシチンの例は、1,2−ジアシル−sn−グリセロール−3−リン酸の誘導体であり、ホスファチジン酸としても知られているケファリンである。対照的にリン脂質は、通常脂肪として分類される、一般にリン酸とグリセロールとのモノエステル、好ましくはジエステル(グリセロホスフェート)であると理解される。スフィンゴシンおよびスフィンゴ脂質も適当である。
【0029】
パール化ワックス
適当なパール化ワックスは、例えばアルキレングリコールエステル、特にエチレングリコールジステアレート、脂肪酸アルカノールアミド、特にココ脂肪酸ジエタノールアミド、部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド、多塩基、場合によりヒドロキシ置換のカルボン酸と6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル、脂肪化合物、例えば合計で少なくとも24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カーボネート、特にラウロンおよびジステアリルエーテル、脂肪酸、例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸またはベヘン酸、12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドと、12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールおよび/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を有するポリオールとの開環生成物、およびこれらの混合物である。
【0030】
粘稠要素および増粘剤
主に用いる粘稠要素は、12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコール、およびまた部分グリセリド、脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸である。これら物質とアルキルオリゴグルコシドおよび/または同じ鎖長の脂肪酸N−メチルグリカミドおよび/またはポリグリセロールポリ−12−ヒドロキシステアレートとの組合せを、好ましくは使用する。適当な増粘剤は、例えば、Aerosil(商標) タイプ(親水性シリカ)、多糖類、とりわけキサンタンガム、グアール、寒天、アルギナートおよびチロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、また比較的高分子量のポリエチレングリコール脂肪酸モノエステルおよびジエステル、ポリアクリレート(例えば Carbopols(商標) および Pemulen タイプ[Goodrich]、Synthalens(商標) [Sigma]、Keltrol タイプ [Kelco]、Sepigel タイプ [Seppic]、Salcare タイプ [Allied Colloids])、ポリアクリルアミド、ポリマー、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、界面活性剤、例えばエトキシル化脂肪酸グリセリド、脂肪酸と、ポリオール、例えばペンタエリトリトールまたはトリメチロールプロパンとのエステル、狭範囲の脂肪アルコールエトキシレートまたはアルキルオリゴグルコシド、および電解質、例えば塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムである。
【0031】
過脂肪剤
過脂肪剤を、例えばラノリンおよびレシチン、およびまたポリエトキシル化またはアシル化ラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリドおよび脂肪酸アルカノールアミドのような物質から選択し得る。脂肪酸アルカノールアミドは、気泡安定剤としても機能する。
安定剤
脂肪酸の金属塩、例えば、ステアリン酸またはリシノール酸のマグネシウム、アルミニウムおよび/または亜鉛塩を、安定剤として使用し得る。
【0032】
ポリマー
適当なカチオン性ポリマーは、例えば、カチオン性セルロース誘導体、例えば Amerchol から Polymer JR 400(商標) の名前で入手できる4級化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩およびアクリルアミドのコポリマー、4級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えば Luviquat(商標)(BASF)、ポリグリコールおよびアミンの縮合生成物、4級化コラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(Lamequat(商標) L、Gruenau)、4級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、カチオン性シリコーンポリマー、例えばアモジメチコーン、アジピン酸およびジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコポリマー(Cartaretine(商標)、Sandoz)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマー(Merquat(商標) 550、Chemviron)、例えば FR 2252840 A に記載されているようなポリアミノポリアミドおよびその架橋化水溶性ポリマー、カチオン性キチン誘導体、例えば場合により微結晶分布の4級化キトサン、ジハロアルキル(例えばジブロモブタン)とビスジアルキルアミン(例えばビスジメチルアミノ−1,3−プロパン)との縮合生成物、カチオン性グアールゴム、例えば Celanese の Jaguar(商標) CBS、Jaguar(商標) C−17、Jaguar(商標) C16、4級化アンモニウム塩ポリマー、例えば Miranol の Mirapol(商標) A−15、Mirapol(商標) AD−1、Mirapol(商標) AZ−1 である。
【0033】
適当なアニオン性、両性イオン性、両性および非イオン性ポリマーは、例えば、ビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーおよびそのエステル、未架橋およびポリオール架橋化ポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/tert−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタムターポリマー、および任意に誘導化されているセルロースエーテルおよびシリコーンである。他の適当なポリマーおよび増粘剤は、Cosmetics & Toiletries, 第108巻, 1993年5月, 第95頁以降で見出すことができる。
【0034】
シリコーン化合物
適当なシリコーン化合物は、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環式シリコーン、並びにアミノ変性、脂肪酸変性、アルコール変性、ポリエーテル変性、エポキシ変性、フッ素変性、グリコシド変性および/またはアルキル変性シリコーン化合物であり、これらは、室温で液状および樹脂状の両方であり得る。他の適当なシリコーン化合物は、平均鎖長200〜300のジメチルシロキサン単位を有するジメチコーン混合物であるシメチコン、および水素化シリケートである。適当な揮発性シリコーンの詳細な全体像は、Todd らの、Cosm. Toil. 91, 27 (1976年) で見出すことができる。
【0035】
酸化防止剤
UV線が皮膚に浸透した時に開始する光化学反応連鎖を中断する酸化防止剤も、添加し得る。その典型例は、アミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール類(例えばウロカニン酸)およびその誘導体、ペプチド、例えば D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンおよびそれらの誘導体(例えばアンセリン)、カロチノイド、カロテン(例えばα−カロテン、β−カロテン、リコペン)およびその誘導体、クロロゲン酸およびその誘導体、リポン酸およびその誘導体(例えばジヒドロリポン酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミンおよびそれらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチルおよびラウリル、パリミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)およびスルホキシミン化合物(例えばブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−およびヘプタチオニンスルホキシミン)を非常に少量の混和可能な適用量(例えばp mol〜μ mol/kg)で、また(金属)キレート化剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビルベルジン、EDTA、EGTAおよびそれらの誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えばγ−リノレイン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびそれらの誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えばアスコルビルパルミテート、Mgアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、トコフェロールおよび誘導体(例えばビタミンEアセテート)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミテート)およびベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチン酸およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤック樹脂酸、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、スーパーオキシド−ジスムターゼ、亜鉛およびその誘導体(例えばZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えばセレンメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(例えばスチルベンオキシド、トランススチルベンオキシド)および本発明の目的のために適当なこれら活性物質の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)である。
【0036】
生物起源薬剤
本発明における生物起源薬剤は、例えばトコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、プサイドセラミド、精油、植物抽出物およびビタミン錯体である。
【0037】
膨潤剤
水相のために適当な膨潤剤は、モンモリロナイト、粘土鉱物、Pemulen およびアルキル変性の Carbopol タイプ(Goodrich)である。他の適当なポリマーおよび膨潤剤は、Cosm. Toil. 108, 95 (1993年) 中の R. Lochhead のレヴューで見出すことができる。
自己なめし剤および脱色素剤
適当な自己なめし剤はジヒドロキシアセトンである。メラニンの形成を妨げ、脱色素剤中で使用される適当なチロシン阻害剤は、例えばアルブチン、コウジ酸、クマリン酸およびアスコルビン酸(ビタミンC)である。
【0038】
ヒドロトロープ
さらにヒドロトロープ、例えばエタノール、イソプロピルアルコールまたはポリオールを、流れ挙動を向上させるために使用し得る。適当なポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。ポリオールは、他の官能基、とりわけアミノ基を有することができ、あるいはポリオールを、窒素を用いて変性し得る。典型例は、以下のものである:
・グリセロール、
・アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールおよび100〜1,000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール、
・自己縮合度1.5〜10を有する工業用オリゴグリセロール混合物、例えばジグリセロール含有量40〜50質量%を有する工業用ジグリセロール混合物、
・メチロール化合物、例えば特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトール、
・低級アルキルグルコシド、特にアルキル基中に1〜8個の炭素原子を有するアルキルグルコシド、例えばメチルグルコシドおよびブチルグルコシド、
・5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール、
・5〜12個の炭素原子を有する糖、例えばグルコースまたはスクロース、
・アミノ糖、例えばグルカミン、
・ジアルコールアミン、例えばジエタノールアミンまたは2−アミノプロパン−1,3−ジオール。
【0039】
保存料
適当な保存料は、例えばフェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸、および Kosmetikverordnung の付録6, パートAおよびBに掲げられている他の群の化合物である。
【0040】
香油
適当な香油は、天然および合成香料の混合物である。天然香料は、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイランノキ)、茎および葉(フクロウソウ、パチョリ、プチグレン)、果物(アニス、コエンドロ、ヒメウイキョウ、ビャクシン)、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(ナツメグ、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスツス(Costus)、アイリス、カルムス(Calmus))、木(松材、ビャクダン、ユソウボク、シーダー材、シタン)、ハーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針状葉および枝(トウヒ、モミ、松、低松(Latschen))、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、乳香、オポパナックス)の抽出物を含む。動物原料、例えばジャコウネコおよびビーバー原料も使用し得る。典型的な合成香料化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。
【0041】
エステル型の香料化合物の例は、ベンジルアセテート、フェノキシエチルイソブチレート、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、リナリルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、リナリルベンゾエート、ベンジルホルメート、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネートおよびベンジルサリチラートである。エーテル類は、例えばベンジルエチルエーテルを含み、一方アルデヒド類は、例えば8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびボルゲオナールを含む。
【0042】
適当なケトン類の例は、イオノン、α−イソメチリオノンおよびメチルセドリルケトンである。適当なアルコール類は、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールである。炭化水素類は、主としてテルペンおよびバルサムを含む。しかしながら、調和した芳香を一緒に生み出す異なる香料化合物の混合物を使用することが好ましい。他の適当な香油は、比較的低揮発性の精油であり、それらはたいていアロマ成分として使用される。その例は、セージ油、カミツレ油、チョウジ油、メリッサ油、ハッカ油、シナモンリーフ油、ライム花油、杜松子油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバヌム油、ラブダナム油およびラバンジン油である。
【0043】
以下のものを、個々または混合物の形態のいずれかで好ましくは使用する:ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、リラール(Lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレンフォルテ(Boisambrene Forte)、アムブロキサン(Ambroxan)、インドール、ヘジオン、サンデライス(Sandelice)、シトラス油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコラート、シクロベルタール、ラバンジン油、サルビア油、β−ダマスコン、ゼラニウム油バーボン、シクロヘキシルサリチラート、バートフィックスコオイル(Vertofix Coeur)、イソイースーパー(Iso−E−Super)、フィキソリドNP(Fixolide NP)、エバーニル(Evernyl)、イラルダインガンマ(Iraldein gamma)、フェニル酢酸、ゲラニルアセテート、ベンジルアセテート、ローズオキシド、ロミラート(Romilat)、イロチル(Irotyl)およびフローラマット(Floramat)。
【0044】
染料
適当な染料は、例えば Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft の刊行物 Kosmetishce Faerbemittel(Verlag Chemie, Weinheim 1984年, 第81〜106頁)に列挙されているような化粧目的のために定評があり適当なあらゆる物質である。これらの染料を、混合物全体を基準に通常0.001〜0.1質量%の濃度で使用する。
フィラー
有機フィラーおよび無機フィラーの両方を、使用することができる。タルク、マイカ(例えばセリサイト)、硫酸バリウム、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ナイロンパウダーおよびポリメチルメタクリレートパウダー(PMMA)を、好ましくは使用する。
【0045】
助剤および添加剤の全含有率(%)は、調剤を基準に1〜80質量%であり得、好ましくは5〜50質量%、とりわけ7〜10質量%である。調剤を、標準的なホットまたはコールド乳化プロセスにより製造することができ、好ましくはPIT(転相温度)法により製造する。
【0046】
(実施例)
以下の表に示されるように、ジアルキルカーボネート含有混合物(実施例1および2、V3)中における様々な量の酸化鉄の分散性(+=良好な分散性、−=減少した分散性)を、先行技術から既知の他のオイル成分(V1およびV2)と対照させて試験した。それらの粘度を、ブルックフィールド法(23℃、スピンドル5、10rpm、mPas)を試験した。結果を、表 I にまとめる。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
以下の表 II は、様々な化粧品のためのジアルキルカーボネートを使用するいくつかの配合物例を包含する。(1)はファンデーションクリームであり、(2)は圧縮フェースパウダーであり、(3)はルージュであり、(V1、V2)は比較用配合物である。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
(技術分野)
本発明は、一般に化粧品、特に調剤、とりわけメーキャップ、リップスティック、マスカラ、アイシャドーなどに関し、これらは、ジアルキルカーボネートおよび金属酸化物を含有することにより特徴づけられる。
【0002】
(背景技術)
美しく、より魅力的でありたいという欲求は、何千年もの間、人類に根付いている。これを達成するための調剤は、絶えず変化しているが、現代の装飾用パーソナルケア調剤でさえ、多かれ少なかれ、大きな割合で染料を含有する。この染料は、顔、眼部、唇および爪の色を変化させる。さらに、特別な成分は、追加のスキンケアおよびスキン保護機能を果たす。使用染料は、白色顔料、例えばタルク、酸化亜鉛、カオリン、二酸化チタン、および無機有色顔料、例えば酸化鉄、酸化クロム、ウルトラマリン、マンガンバイオレットを含む。法律の下で、眼および唇の部位に使用される染料は、適切な粘膜適合性を有さなければならない。先行技術からは、顔料およびオイル成分を含有し、比較的高い粘度を有する調剤のみが知られている。ドイツ特許 DE 19727737 A1 は、ジアルキルカーボネートおよびUVフィルターを含有する太陽光保護用組成物を開示している。
【0003】
(発明の開示)
(発明が解決しようとする技術的課題)
従って、本発明が取り組む課題は、顔料または金属酸化物を含有し、先行技術と比べてより低い粘度を有し、長期の貯蔵または熱暴露の場合に分離しない化粧調剤を提供することであった。さらに金属酸化物、好ましくは酸化鉄は、分散および組込みを容易に許す。
【0004】
(その解決方法)
本発明は、最終濃度を基準に、
(a)ジアルキルカーボネート1〜20質量%、および
(b)金属酸化物2〜30質量%
を、その量が、任意に水並びに他の助剤および添加剤を加えて合計100質量%となることを条件として、含有する化粧調剤に関する。
本発明は、金属酸化物を化粧調剤中に分散させるための方法であって、2〜30質量%、好ましくは4〜18質量%、とりわけ6〜15質量%の量の金属酸化物を、1〜20質量%、好ましくは5〜15質量%、とりわけ7〜12質量%のジアルキルカーボネートに分散させ、得られた混合物を、化粧調剤に添加することを特徴とする方法にも関する。
【0005】
驚くべきことに、先行技術と比べて長期の貯蔵で分離しない、即ち高い安定性を示す低粘度調剤を、ジアルキルカーボネートおよび金属酸化物より製造し得ることを見出した。さらに比較的多量の金属酸化物、例えば酸化鉄を、そのような配合物中に分散および組み込むことができ、そうして得られる調剤は、特に化粧品のために適当であり、この化粧品は、金属酸化物の比較的高い濃度により、良好な着色性および被覆性(例えばメーキャップ性)を有する。従って本発明の調剤は、化粧調剤中における使用のために著しく適している。
【0006】
(発明を実施するための形態)
ジアルキルカーボネート
成分(a)を形成するジアルキルカーボネートは、請求項に記載の化合物のいくつかは、本明細書において初めて記載されたとしても、基本的に既知の化合物である。基本的にジアルキルカーボネートは、ジメチルまたはジエチルカーボネートと、言及されているヒドロキシ化合物との、既知の方法を使用するエステル交換により製造することができる。これらの方法のレビューは、例えば Chem. Rev. 96, 951 (1996年) で見出すことができる。式(I):
【化2】
〔式中、R1は、6〜22個の炭素原子を有する直鎖アルキルおよび/またはアルケニル基、2−エチルヘキシル基、イソトリデシル基またはイソステアリル基、または2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を有するポリオールから誘導された基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、または1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、nおよびmは、相互に独立に、0または1〜100の数を表す。〕
に相当し、上記課題を解決するために特に適しているジアルキルカーボネートは、以下の要件の1つを満たす:
(A)R1は、6〜20個、好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルキル基または2−エチルへキシル基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、またはメチル基である、
(B)R1は、12〜18個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、またはメチル基であり、nおよびmは、1〜10の数を表す、
(C)R1は、グリセロール、アルキレングリコール、工業用オリゴグリセロール混合物、メチロール化合物、低級アルキルグルコシド、糖アルコール、糖およびアミノ糖からなる群から選択されるポリオール残基であり、R2は、R1と同じ意味を有するか、または8〜12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝アルキル基、またはメチル基である。
【0007】
2つの群(A)および(B)に属するジアルキルカーボネートの典型例は、ジメチルおよび/またはジエチルカーボネートと、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、アラキルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールおよびブラシジルアルコール並びにこれらの工業用混合物(例えば、油脂またはレーレンオキソ合成からのアルデヒドに基づく工業用メチルエステルの高圧水素化において形成される、および不飽和脂肪アルコールの二量化におけるモノマー画分として形成される)との完全または部分エステル交換生成物である。1〜100モル、好ましくは2〜50モル、より好ましくは5〜20モルのエチレンオキシドとの付加物の形態の、低級カーボネートと上記アルコールとのエステル交換生成物も適当である。
【0008】
(C)群のカーボネートは、本明細書において初めて記載される。それらは、ジメチルおよび/またはジエチルカーボネートとポリオールとの完全または部分エステル交換により得られる化合物である。本発明の目的のために適当なポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。その典型例は、以下のものである:
・グリセロール、
・アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、およびまた100〜1,000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール、
・自己縮合度1.5〜10を有する工業用オリゴグリセロール混合物、例えばジグリセロール含有量40〜50質量%を有する工業用ジグリセロール混合物、
・メチロール化合物、例えば特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトール、
・低級アルキルグルコシド、とりわけアルキル基中に1〜8個の炭素原子を有するアルキルグルコシド、例えばメチルグルコシドおよびブチルグルコシド、
・5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール、
・5〜12個の炭素原子を有する糖、例えばグルコースまたはスクロース、および
・アミノ糖、例えばグルカミン。
【0009】
この反応の結果として、当然、ポリオール残基によるメチルまたはエチル基の置き換えが起こり得るだけでなく、ポリオールのいくつかのヒドロキシル基または全てのヒドロキシル基さえもが、オリゴマーまたはポリマー網目構造さえ得られ得るように、カーボネート基と結合している混合物も、該反応は与える。本発明においてこの種の化合物も、一般式(I)の範囲内に属することを意味する。
本発明の調剤は、ジアルキルカーボネート、好ましくは(A)群のジアルキルカーボネートを、最終濃度を基準に1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%、とりわけ7〜12質量%の量で含有し得る。
【0010】
金属酸化物
専門家に既知のあらゆる金属酸化物を、本発明の金属酸化物として使用することができる。本発明の調剤は、好ましくは亜鉛、チタン、鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、クロム、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、並びにこれらの混合物を含有する。鉄およびチタンの酸化物が、特に好ましい。粒子は、100nm未満の平均径を有すべきであり、好ましくは7〜40nmの間、より好ましくは10〜25nmの間の平均径を有する。それらは球形であり得るが、楕円形粒子または他の非球形粒子も使用し得る。顔料をまた、表面処理、即ち親水化または疎水化し得る。その典型例は、被覆二酸化チタン、例えば Titandioxid T 805(Degussa)および Eusolex(商標) T2000(Merck)である。適当な疎水性被覆物質は、特にシリコーン、とりわけトリアルコキシオクチルシランまたはシメチコンである。マイクロ化酸化亜鉛および酸化鉄を、好ましくは使用する。
金属酸化物を、本発明の調剤中で最終組成物を基準に、2〜30質量%、好ましくは4〜18質量%、とりわけ6〜15質量%の量で使用する。
【0011】
オイル成分
本発明の調剤は、さらにオイル成分、例えば、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールをベースとするゲルべアルコール、直鎖C6 〜 22脂肪酸と直鎖C6 〜 22脂肪アルコールとのエステル、分枝C6 〜 13カルボン酸と直鎖C6 〜 22脂肪アルコールとのエステル、例えばミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、エルカ酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシルおよびエルカ酸エルシルを含有し得る。
【0012】
また適当なものは、直鎖C6 〜 22脂肪酸と分枝アルコール、とりわけ2−エチルヘキサノールとのエステル、ヒドロキシカルボン酸と直鎖または分枝C6 〜 22脂肪アルコールとのエステル、とりわけリンゴ酸ジオクチル、直鎖および/または分枝脂肪酸と多価アルコール(例えばプロピレングリコール、ダイマージオールまたはトリマートリオール)および/またはゲルベアルコールとのエステル、C6 〜 22脂肪酸をベースとするトリグリセリド、C6 〜 18脂肪酸をベースとする液状モノ−/ジ−/トリグリセリド混合物、C6 〜 22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸、とりわけ安息香酸とのエステル、C2 〜 12ジカルボン酸と、1〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルコール、または2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル、植物油、分枝第1級アルコール、置換シクロヘキサン、安息香酸と直鎖および/または分枝C6 〜 22アルコールとのエステル(例えば Finsolv(商標) TN)、アルキル基1つあたり6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝の対称または非対称ジアルキルエーテル、エポキシド化脂肪酸エステルとポリオールとの開環生成物、シリコーンオイルおよび/または脂肪族またはナフタレン系炭化水素である。他の適当なオイル成分は、スクアランおよびスクアレンのような炭化水素である。
オイル成分は、本発明の調剤中に最終組成物を基準に、10〜80質量%、好ましくは25〜65質量%、とりわけ30〜50質量%の量で存在し得る。
【0013】
化粧調剤
先行技術と比べて本発明のジアルキルカーボネートは、低粘度、好ましくは2,000〜4,000mPas(ブルックフィールド、23℃、スピンドル5、
10rpm)の範囲の粘度を有する。それらを、他の助剤および添加剤と一緒に、化粧調剤、例えばメーキャップ、ルージュ、リップスティック、マスカラ、カージャルスティック、アイシャドー、ネールエナメルなどにおいて使用する。従って本発明は、本発明の物質の化粧調剤中における使用にも関する。この調剤は、穏やかな界面活性剤、乳化剤、パール化ワックス、粘稠要素、増粘剤、過脂肪剤、安定剤、ポリマー、シリコーン化合物、脂肪、ワックス、レシチン、リン脂質、生物起源薬剤、酸化防止剤、脱臭剤、制汗剤、フケ防止剤、膨潤剤、駆虫剤、自己なめし剤、チロシン阻害剤(脱色素剤)、ヒドロトロープ、可溶化剤、保存料、香油、染料などを、さらなる助剤および添加剤として含有し得る。
【0014】
界面活性剤
適当な界面活性剤は、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤および/または両性若しくは両性イオン界面活性剤であり、これら界面活性剤は、調剤中に通常1〜70質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%の量で存在し得る。アニオン界面活性剤の典型例は、石鹸、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α−メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、グリセロールエーテルスルフェート、脂肪酸エーテルスルフェート、ヒドロキシ混合エーテルスルフェート、モノグリセリド(エーテル)スルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)スルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、モノ−およびジアルキルスルホスクシナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、N−アシルアミノ酸、例えばアシルラクチレート、アシルタルトレート、アシルグルタメートおよびアシルアスパルテート、アルキルオリゴグルコシドスルフェート、タンパク質脂肪酸縮合物(特に小麦系植物性生産物)およびアルキル(エーテル)ホスフェートである。アニオン界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を有する場合、そのポリグリコールエーテル鎖は通常の同族体分布を有し得るが、それらは好ましくは狭い範囲の同族体分布を有する。
【0015】
非イオン界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテルおよび混合ホルマール、任意に部分酸化されているアルキル(アルケニル)オリゴグリコシドまたはグルクロン酸誘導体、脂肪酸−N−アルキルグルカミド、タンパク質水解物(特に小麦系植物性生産物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベートおよびアミンオキシドである。非イオン界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含有する場合、そのポリグリコールエーテル鎖は通常の同族体分布を有し得るが、それらは好ましくは狭い範囲の同族体分布を有する。カチオン界面活性剤の典型例は、第4級アンモニウム化合物、例えばジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、およびエステルクアット(Esterquats)、とりわけ4級化脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩である。
【0016】
両性または両性イオン界面活性剤の典型例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベタインおよびスルホベタインである。記載した界面活性剤は、全て既知の化合物である。それらの構造および製造についての情報は、関連する総観的著作で見出すことができる。例えば J. Falbe (編), ”Surfactants in Consumer Products”, Springer Verlag, ベルリン, 1987年, 第54〜124頁 または J. Falbe (編), ”Katalysatoren, Tenside und Mineraloeladditive”, Thieme Verlag, シュトゥットガルト, 1978年, 第123〜217頁を参照されたい。穏やかな、即ち、皮膚適合性である特に適当な界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノ−および/またはジアルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン、アンホアセタール(Amphoacetale)および/またはタンパク質脂肪酸縮合物、好ましくは小麦タンパク質をベースとするものである。
【0017】
乳化剤
適当な乳化剤は、例えば以下の群の少なくとも1種からの非イオン界面活性剤である:
・エチレンオキシド2〜30モルおよび/またはプロピレンオキシド0〜5モルと、直鎖C8 〜 22脂肪アルコール、C12 〜 22脂肪酸、アルキル基中に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールおよびアルキル基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルアミンとの付加生成物、
・アルキル(アルケニル)基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、およびそのエトキシル化類似体、
・エチレンオキシド1〜15モルとヒマシ油および/または水素化ヒマシ油との付加生成物、
・エチレンオキシド15〜60モルとヒマシ油および/または水素化ヒマシ油との付加生成物
【0018】
・グリセロールおよび/またはソルビタンと、12〜22個の炭素原子を有する不飽和、直鎖または飽和、分枝の脂肪酸、および/または3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステル、およびエチレンオキシド1〜30モルとのその付加物、
・ポリグリセロール(平均自己縮合度2〜8)、ポリエチレングリコール(分子量400〜5,000)、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、アルキルグルコシド(例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)およびポリグルコシド(例えばセルロース)と、12〜22個の炭素原子を有する飽和および/または不飽和、直鎖または分枝の脂肪酸、および/または3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステル、およびエチレンオキシド1〜30モルとのその付加物、
・DE 1165574 PS によるペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル、および/または6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール、好ましくはグリセロールまたはポリグリセロールの混合エステル
【0019】
・モノ−、ジ−およびトリアルキルホスフェート、およびモノ−、ジ−および/またはトリPEGアルキルホスフェート、およびその塩、
・羊毛ろうアルコール、
・ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマー、および対応誘導体、
・ブロックコポリマー、例えばポリエチレングリコール−30 ジプロピルヒドロキシステアレート、
・ポリマー乳化剤、例えば Goodrich の Pemulen タイプ (TR−1, TR−2)、
・ポリアルキレングリコール、および
・グリセロールカーボネート。
【0020】
エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと、脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、またはヒマシ油との付加生成物は、既知の市販製品である。それらは、同族体混合物であり、その平均アルコキシル化度は、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド量およびそれらと付加反応を行う基質量の間の比に対応する。エチレンオキシドとグリセロールとの付加物のC12 /18脂肪酸モノエステルおよびジエステルは、化粧用配合物のための再脂肪剤として DE 2024051 PS から知られている。
【0021】
アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、それらの製造および使用は、先行技術から知られている。それらは、特にグルコースまたはオリゴ糖類と8〜18個の炭素原子を有する第1級アルコールとを反応させることにより製造される。グルコシド単位に関して、環式糖単位がグリコシド結合により脂肪アルコールに結合しているモノグリコシド、および好ましくは約8までのオリゴマー化度を有するオリゴマーグリコシドの両方が適当である。オリゴマー化度は、そのような工業生成物に典型的な同族体分布を基礎とする統計平均値である。
【0022】
適当な部分グリセリドの典型例は、ヒドロキシステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリン酸ジグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リシノール酸モノグリセリド、リシノール酸ジグリセリド、リノール酸モノグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、エルカ酸モノグリセリド、エルカ酸ジグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酒石酸ジグリセリド、クエン酸モノグリセリド、クエン酸ジグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド、リンゴ酸ジグリセリド、および製造プロセスからの少量のトリグリセリドをなお含有し得るそれらの工業用混合物である。エチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルと記載した部分グリセリドとの付加生成物も適当である。
【0023】
適当なソルビタンエステルは、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタントリイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノエルケート、ソルビタンセスキエルケート、ソルビタンジエルケート、ソルビタントリエルケート、ソルビタンモノリシノレエート、ソルビタンセスキリシノレエート、ソルビタンジリシノレエート、ソルビタントリリシノレエート、ソルビタンモノヒドロキシステアレート、ソルビタンセスキヒドロキシステアレート、ソルビタンジヒドロキシステアレート、ソルビタントリヒドロキシステアレート、ソルビタンモノタルトレート、ソルビタンセスキタルトレート、ソルビタンジタルトレート、ソルビタントリタルトレート、ソルビタンモノシトレート、ソルビタンセスキシトレート、ソルビタンジシトレート、ソルビタントリシトレート、ソルビタンモノマレエート、ソルビタンセスキマレエート、ソルビタンジマレエート、ソルビタントリマレエートおよびそれらの工業用混合物である。エチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルと記載したソルビタンエステルとの付加生成物も適当である。
【0024】
適当なポリグリセロールエステルの典型例は、ポリグリセリル−2 ジプロピルヒドロキシステアレート(Dehymuls(商標) PGPH)、ポリグリセリン−3 ジイソステアレート(Lameform(商標) TGI)、ポリグリセリル−4 イソステアレート(Isolan(商標) GI 34)、ポリグリセリル−3 オレエート、ジイソステアロイルポリグリセリル−3 ジイソステアレート(Isolan(商標) PDI)、ポリグリセリル−3 メチルグルコースジステアレート(Tego Care(商標) 450)、ポリグリセリル−3 ビーズワックス(Beeswax)(Cera Bellina(商標))、ポリグリセリル−4 カプレート(Polyglycerol Caprate T2010/90)、ポリグリセリル−3 セチルエーテル(Chimexane(商標) NL)、ポリグリセリル−3 ジステアレート(Cremophor(商標) GS 32)およびポリグリセリルポリリシノレエート(Admul(商標) WOL 1403)、ポリグリセリルジメレート(Dimerate)イソステアレートおよびこれらの混合物である。他の適当なポリオールエステルの例は、場合によりエチレンオキシド1〜30モルと反応した、トリメチロールプロパンまたはペンタエリトリトールとラウリン酸、ココ脂肪酸、獣脂脂肪酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸などとのモノ−、ジ−およびトリエステルである。
【0025】
他の適当な乳化剤は、両性イオン界面活性剤である。両性イオン界面活性剤は、少なくとも1個の第4級アンモニウム基、並びに少なくとも1個のカルボキシレートおよび少なくとも1個のスルホネート基を分子中に有する界面活性化合物である。特に適当な両性イオン界面活性剤はいわゆるベタインであり、例えばアルキルまたはアシル基中に8〜18個の炭素原子を有するN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネートおよび2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン、並びにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。コカミドプロピルベタイン(Cocamidopropyl Betaine)のCTFA名で知られている脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。
【0026】
両性界面活性剤も、適当な乳化剤である。両性界面活性剤は、C8/18アルキルまたはアシル基に加えて、少なくとも1個の遊離アミノ基および少なくとも1個の−COOHまたは−SO3H基を分子中に有し、分子内塩を形成することができる界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の例は、アルキル基中に約8〜18個の炭素原子を有するN−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸である。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12/18アシルサルコシンである。最後に、カチオン界面活性剤も適当な乳化剤である。エステルクアット型のカチオン界面活性剤、好ましくはメチル4級化二脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩が、特に好ましい。
【0027】
ワックス
適当なワックスは、とりわけ天然ワックス、例えばカンデリラろう、カルナウバろう、木ろう、アフリカハネガヤろう、コルクろう、グアルマろう、ライスオイルろう、サトウキビろう、オウリカリろう、モンタンろう、蜜ろう、セラックろう、鯨ろう、ラノリン(羊毛ろう)、尾羽脂、セレシン、オゾセライト(地ろう)、ペトロラタム、パラフィンワックスおよびマイクロワックス、化学変性ワックス(硬ろう)、例えばモンタンエステルろう、サソールろうおよび水素化ホホバろう、並びに合成ワックス、例えばポリアルキレンワックスおよびポリエチレングリコールワックスである。
【0028】
脂肪以外の適当な添加剤は、脂肪様物質、例えばレシチンおよびリン脂質である。レシチンは、脂肪酸、グリセロール、リン酸およびコリンからエステル化により形成されるグリセロリン脂質として、専門家の間で知られている。従ってレシチンは、しばしば専門家によりホスファチジルコリン(PC)とも称され、以下の一般式:
【化3】
〔式中、Rは、典型的に15〜17個の炭素原子および4個までのシス二重結合を有する直鎖脂肪族炭化水素基を表す。〕
に相当する。天然レシチンの例は、1,2−ジアシル−sn−グリセロール−3−リン酸の誘導体であり、ホスファチジン酸としても知られているケファリンである。対照的にリン脂質は、通常脂肪として分類される、一般にリン酸とグリセロールとのモノエステル、好ましくはジエステル(グリセロホスフェート)であると理解される。スフィンゴシンおよびスフィンゴ脂質も適当である。
【0029】
パール化ワックス
適当なパール化ワックスは、例えばアルキレングリコールエステル、特にエチレングリコールジステアレート、脂肪酸アルカノールアミド、特にココ脂肪酸ジエタノールアミド、部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド、多塩基、場合によりヒドロキシ置換のカルボン酸と6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル、脂肪化合物、例えば合計で少なくとも24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カーボネート、特にラウロンおよびジステアリルエーテル、脂肪酸、例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸またはベヘン酸、12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドと、12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールおよび/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を有するポリオールとの開環生成物、およびこれらの混合物である。
【0030】
粘稠要素および増粘剤
主に用いる粘稠要素は、12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコール、およびまた部分グリセリド、脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸である。これら物質とアルキルオリゴグルコシドおよび/または同じ鎖長の脂肪酸N−メチルグリカミドおよび/またはポリグリセロールポリ−12−ヒドロキシステアレートとの組合せを、好ましくは使用する。適当な増粘剤は、例えば、Aerosil(商標) タイプ(親水性シリカ)、多糖類、とりわけキサンタンガム、グアール、寒天、アルギナートおよびチロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、また比較的高分子量のポリエチレングリコール脂肪酸モノエステルおよびジエステル、ポリアクリレート(例えば Carbopols(商標) および Pemulen タイプ[Goodrich]、Synthalens(商標) [Sigma]、Keltrol タイプ [Kelco]、Sepigel タイプ [Seppic]、Salcare タイプ [Allied Colloids])、ポリアクリルアミド、ポリマー、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、界面活性剤、例えばエトキシル化脂肪酸グリセリド、脂肪酸と、ポリオール、例えばペンタエリトリトールまたはトリメチロールプロパンとのエステル、狭範囲の脂肪アルコールエトキシレートまたはアルキルオリゴグルコシド、および電解質、例えば塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムである。
【0031】
過脂肪剤
過脂肪剤を、例えばラノリンおよびレシチン、およびまたポリエトキシル化またはアシル化ラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリドおよび脂肪酸アルカノールアミドのような物質から選択し得る。脂肪酸アルカノールアミドは、気泡安定剤としても機能する。
安定剤
脂肪酸の金属塩、例えば、ステアリン酸またはリシノール酸のマグネシウム、アルミニウムおよび/または亜鉛塩を、安定剤として使用し得る。
【0032】
ポリマー
適当なカチオン性ポリマーは、例えば、カチオン性セルロース誘導体、例えば Amerchol から Polymer JR 400(商標) の名前で入手できる4級化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩およびアクリルアミドのコポリマー、4級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えば Luviquat(商標)(BASF)、ポリグリコールおよびアミンの縮合生成物、4級化コラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(Lamequat(商標) L、Gruenau)、4級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、カチオン性シリコーンポリマー、例えばアモジメチコーン、アジピン酸およびジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコポリマー(Cartaretine(商標)、Sandoz)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマー(Merquat(商標) 550、Chemviron)、例えば FR 2252840 A に記載されているようなポリアミノポリアミドおよびその架橋化水溶性ポリマー、カチオン性キチン誘導体、例えば場合により微結晶分布の4級化キトサン、ジハロアルキル(例えばジブロモブタン)とビスジアルキルアミン(例えばビスジメチルアミノ−1,3−プロパン)との縮合生成物、カチオン性グアールゴム、例えば Celanese の Jaguar(商標) CBS、Jaguar(商標) C−17、Jaguar(商標) C16、4級化アンモニウム塩ポリマー、例えば Miranol の Mirapol(商標) A−15、Mirapol(商標) AD−1、Mirapol(商標) AZ−1 である。
【0033】
適当なアニオン性、両性イオン性、両性および非イオン性ポリマーは、例えば、ビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーおよびそのエステル、未架橋およびポリオール架橋化ポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/tert−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタムターポリマー、および任意に誘導化されているセルロースエーテルおよびシリコーンである。他の適当なポリマーおよび増粘剤は、Cosmetics & Toiletries, 第108巻, 1993年5月, 第95頁以降で見出すことができる。
【0034】
シリコーン化合物
適当なシリコーン化合物は、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環式シリコーン、並びにアミノ変性、脂肪酸変性、アルコール変性、ポリエーテル変性、エポキシ変性、フッ素変性、グリコシド変性および/またはアルキル変性シリコーン化合物であり、これらは、室温で液状および樹脂状の両方であり得る。他の適当なシリコーン化合物は、平均鎖長200〜300のジメチルシロキサン単位を有するジメチコーン混合物であるシメチコン、および水素化シリケートである。適当な揮発性シリコーンの詳細な全体像は、Todd らの、Cosm. Toil. 91, 27 (1976年) で見出すことができる。
【0035】
酸化防止剤
UV線が皮膚に浸透した時に開始する光化学反応連鎖を中断する酸化防止剤も、添加し得る。その典型例は、アミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール類(例えばウロカニン酸)およびその誘導体、ペプチド、例えば D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンおよびそれらの誘導体(例えばアンセリン)、カロチノイド、カロテン(例えばα−カロテン、β−カロテン、リコペン)およびその誘導体、クロロゲン酸およびその誘導体、リポン酸およびその誘導体(例えばジヒドロリポン酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミンおよびそれらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチルおよびラウリル、パリミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)およびスルホキシミン化合物(例えばブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−およびヘプタチオニンスルホキシミン)を非常に少量の混和可能な適用量(例えばp mol〜μ mol/kg)で、また(金属)キレート化剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビルベルジン、EDTA、EGTAおよびそれらの誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えばγ−リノレイン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびそれらの誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えばアスコルビルパルミテート、Mgアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、トコフェロールおよび誘導体(例えばビタミンEアセテート)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミテート)およびベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチン酸およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤック樹脂酸、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、スーパーオキシド−ジスムターゼ、亜鉛およびその誘導体(例えばZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えばセレンメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(例えばスチルベンオキシド、トランススチルベンオキシド)および本発明の目的のために適当なこれら活性物質の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)である。
【0036】
生物起源薬剤
本発明における生物起源薬剤は、例えばトコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、プサイドセラミド、精油、植物抽出物およびビタミン錯体である。
【0037】
膨潤剤
水相のために適当な膨潤剤は、モンモリロナイト、粘土鉱物、Pemulen およびアルキル変性の Carbopol タイプ(Goodrich)である。他の適当なポリマーおよび膨潤剤は、Cosm. Toil. 108, 95 (1993年) 中の R. Lochhead のレヴューで見出すことができる。
自己なめし剤および脱色素剤
適当な自己なめし剤はジヒドロキシアセトンである。メラニンの形成を妨げ、脱色素剤中で使用される適当なチロシン阻害剤は、例えばアルブチン、コウジ酸、クマリン酸およびアスコルビン酸(ビタミンC)である。
【0038】
ヒドロトロープ
さらにヒドロトロープ、例えばエタノール、イソプロピルアルコールまたはポリオールを、流れ挙動を向上させるために使用し得る。適当なポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。ポリオールは、他の官能基、とりわけアミノ基を有することができ、あるいはポリオールを、窒素を用いて変性し得る。典型例は、以下のものである:
・グリセロール、
・アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールおよび100〜1,000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール、
・自己縮合度1.5〜10を有する工業用オリゴグリセロール混合物、例えばジグリセロール含有量40〜50質量%を有する工業用ジグリセロール混合物、
・メチロール化合物、例えば特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトール、
・低級アルキルグルコシド、特にアルキル基中に1〜8個の炭素原子を有するアルキルグルコシド、例えばメチルグルコシドおよびブチルグルコシド、
・5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール、
・5〜12個の炭素原子を有する糖、例えばグルコースまたはスクロース、
・アミノ糖、例えばグルカミン、
・ジアルコールアミン、例えばジエタノールアミンまたは2−アミノプロパン−1,3−ジオール。
【0039】
保存料
適当な保存料は、例えばフェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸、および Kosmetikverordnung の付録6, パートAおよびBに掲げられている他の群の化合物である。
【0040】
香油
適当な香油は、天然および合成香料の混合物である。天然香料は、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイランノキ)、茎および葉(フクロウソウ、パチョリ、プチグレン)、果物(アニス、コエンドロ、ヒメウイキョウ、ビャクシン)、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(ナツメグ、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスツス(Costus)、アイリス、カルムス(Calmus))、木(松材、ビャクダン、ユソウボク、シーダー材、シタン)、ハーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針状葉および枝(トウヒ、モミ、松、低松(Latschen))、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、乳香、オポパナックス)の抽出物を含む。動物原料、例えばジャコウネコおよびビーバー原料も使用し得る。典型的な合成香料化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。
【0041】
エステル型の香料化合物の例は、ベンジルアセテート、フェノキシエチルイソブチレート、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、リナリルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、リナリルベンゾエート、ベンジルホルメート、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネートおよびベンジルサリチラートである。エーテル類は、例えばベンジルエチルエーテルを含み、一方アルデヒド類は、例えば8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびボルゲオナールを含む。
【0042】
適当なケトン類の例は、イオノン、α−イソメチリオノンおよびメチルセドリルケトンである。適当なアルコール類は、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールである。炭化水素類は、主としてテルペンおよびバルサムを含む。しかしながら、調和した芳香を一緒に生み出す異なる香料化合物の混合物を使用することが好ましい。他の適当な香油は、比較的低揮発性の精油であり、それらはたいていアロマ成分として使用される。その例は、セージ油、カミツレ油、チョウジ油、メリッサ油、ハッカ油、シナモンリーフ油、ライム花油、杜松子油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバヌム油、ラブダナム油およびラバンジン油である。
【0043】
以下のものを、個々または混合物の形態のいずれかで好ましくは使用する:ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、リラール(Lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレンフォルテ(Boisambrene Forte)、アムブロキサン(Ambroxan)、インドール、ヘジオン、サンデライス(Sandelice)、シトラス油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコラート、シクロベルタール、ラバンジン油、サルビア油、β−ダマスコン、ゼラニウム油バーボン、シクロヘキシルサリチラート、バートフィックスコオイル(Vertofix Coeur)、イソイースーパー(Iso−E−Super)、フィキソリドNP(Fixolide NP)、エバーニル(Evernyl)、イラルダインガンマ(Iraldein gamma)、フェニル酢酸、ゲラニルアセテート、ベンジルアセテート、ローズオキシド、ロミラート(Romilat)、イロチル(Irotyl)およびフローラマット(Floramat)。
【0044】
染料
適当な染料は、例えば Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft の刊行物 Kosmetishce Faerbemittel(Verlag Chemie, Weinheim 1984年, 第81〜106頁)に列挙されているような化粧目的のために定評があり適当なあらゆる物質である。これらの染料を、混合物全体を基準に通常0.001〜0.1質量%の濃度で使用する。
フィラー
有機フィラーおよび無機フィラーの両方を、使用することができる。タルク、マイカ(例えばセリサイト)、硫酸バリウム、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ナイロンパウダーおよびポリメチルメタクリレートパウダー(PMMA)を、好ましくは使用する。
【0045】
助剤および添加剤の全含有率(%)は、調剤を基準に1〜80質量%であり得、好ましくは5〜50質量%、とりわけ7〜10質量%である。調剤を、標準的なホットまたはコールド乳化プロセスにより製造することができ、好ましくはPIT(転相温度)法により製造する。
【0046】
(実施例)
以下の表に示されるように、ジアルキルカーボネート含有混合物(実施例1および2、V3)中における様々な量の酸化鉄の分散性(+=良好な分散性、−=減少した分散性)を、先行技術から既知の他のオイル成分(V1およびV2)と対照させて試験した。それらの粘度を、ブルックフィールド法(23℃、スピンドル5、10rpm、mPas)を試験した。結果を、表 I にまとめる。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
以下の表 II は、様々な化粧品のためのジアルキルカーボネートを使用するいくつかの配合物例を包含する。(1)はファンデーションクリームであり、(2)は圧縮フェースパウダーであり、(3)はルージュであり、(V1、V2)は比較用配合物である。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
Claims (10)
- 最終濃度を基準に、
(a)ジアルキルカーボネート3〜20質量%、および
(b)金属酸化物4〜30質量%
を、その量が、任意に水並びに他の助剤および添加剤を加えて合計100質量%となることを条件として、含有する化粧調剤。 - R1およびR2が、8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルキルおよび/またはアルケニル基を表し、nおよびmが、相互に独立に0または1〜100の数を表す、式(I)に相当するジアルキルカーボネートを含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の調剤。
- ジアルキルカーボネートとして、ジヘキシルカーボネートおよび/またはジオクチルカーボネートを含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の調剤。
- 亜鉛、チタン、鉄、ケイ素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムの酸化物並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる金属酸化物を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の調剤。
- 金属酸化物として酸化鉄を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の調剤。
- 表面処理した金属酸化物を含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の調剤。
- 6〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコールをベースとするゲルべアルコール、直鎖C6 〜 20脂肪酸と直鎖C6 〜 20脂肪アルコールとのエステル、分枝C6 〜 13カルボン酸と直鎖C6 〜 20脂肪アルコールとのエステル、直鎖C6 〜 18脂肪酸と分枝アルコールとのエステル、直鎖および/または分枝脂肪酸と多価アルコールおよび/またはゲルベアルコールとのエステル、ヒドロキシカルボン酸と直鎖または分枝C6 〜 22脂肪アルコールとのエステル、C6 〜 10脂肪酸をベースとするトリグリセリド、C6 〜 22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸とのエステル、ジカルボン酸エステル、植物油、分枝第1級アルコール、置換シクロヘキサン、直鎖および分枝C6 〜 22脂肪アルコールカーボネート、ゲルべカーボネート、安息香酸と直鎖および/または分枝C6 〜 22アルコールとのエステル、アルキル基1つあたり6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝の対称または非対称ジアルキルエーテル、エポキシド化脂肪酸エステルとポリオールとの開環生成物、シリコーンオイルおよび/または脂肪族またはナフタレン系炭化水素からなる群から選ばれるオイル成分を、さらに含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の調剤。
- 金属酸化物を化粧調剤中に分散させるための方法であって、4〜30質量%の量の金属酸化物を、3〜20質量%のジアルキルカーボネートに分散させ、得られた混合物を、化粧調剤に添加することを特徴とする方法。
- 化粧調剤中における、請求項1に記載の調剤の使用。
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