JP2004502419A - インターフェロン−様タンパク質zcyto21 - Google Patents

インターフェロン−様タンパク質zcyto21 Download PDF

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Abstract

本発明は、Zcyto21、すなわちアミノ酸配列レベルでインターフェロン−αに最も密接的関連するインターフェロン−様タンパク質についてのポリヌクレオチド及びポリペプチド分子に関する。本発明はまた、Zcyto21ポリペプチドに対する抗体、及びポリヌクレオチド及びポリペプチドの使用方法を包含する。

Description

【0001】
発明の背景:
多細胞生物の細胞分化は、ホルモン及びポリペプチド成長因子により制御される。それらの拡散できる分子は、細胞によるお互いとの伝達、及び組織及び器官の形成に関しての細胞の作用、及び損傷を受けた組織の修復及び再生を可能にする。ホルモン及び成長因子の例は、中でも、ステロイドホルモン、副甲状腺ホルモン、卵胞刺激ホルモン、インターフェロン、インターロイキン、血小板由来の成長ホルモン、上皮成長因子及び顆粒状−マクロファージコロニー刺激因子を包含する。
【0002】
ホルモン及び成長因子は、受容体タンパク質に結合することによって細胞代謝に影響を及ぼす。一定の受容体が、細胞外のホルモン又は成長因子を結合し、そして細胞内のシグナル経路、例えば“第2メッセンジャーシステムに結合される膜内在性タンパク質である。他の種類の受容体は可溶性細胞内分子である。
【0003】
サイトカインは一般的に、造血系の細胞の増殖又は分化を刺激し、又は身体の免疫及び炎症応答に関係している。造血に影響を及ぼすサイトカインの例は、赤血球細胞の成長を刺激するエリトロポエチン(EPO);巨核球系の細胞の成長を刺激するトロンボポエチン(TPO);及び好中球の成長を刺激する顆粒球−刺激因子(G−CSF)である。それらのサイトカインは、貧血、血小板減少症及び好中球減少症を有する患者における正常な血液細胞レベルの回復、又は癌のための化学療法の受容において有用である。サイトカインは、造血及び免疫応答の調節において重要な役割を演じ、そしてリンパ球成長に影響を及ぼすことができる。
【0004】
ヒトII型サイトカインファニリーは、インターフェロン−α(IFN−α)サブタイプ、インターフェロン−β(IFN−β)、インターロイキン−γ(IFN−γ)、IL−10、IL−19(アメリカ特許第5,985,614号)、MDA−7(Jiangなど., Oncogene 11、2477−2486(1995))、IL−20(Jiangなど., Oncogene 11, 2477−2486 (1995))、IL−22(Xieなど., J. Biol. Chem. 275, 31335−31339 (2000))、及びAK−155(Knappeなど., L. Virol. 74, 3881−3887 (2000))を包含する。ほとんどのサイトカインは、I型又はII型サイトカイン受容体を通してシグナルを結合し、そして形質導入する。
【0005】
ヒトII型サイトカイン受容体ファミリーのメンバーは、次のものを包含する:インターフェロンαR1(IFN−αR1)、インターフェロン−γ−R2(IFN−γ−R2)、インターフェロン−γR1(IFN−γR1)、インターフェロン−γR2(IFN−γR2)、IL−10R(Liuなど., J. Immunol. 152, 1821−1829 (1994))、CRF2−4(Lutfallaなど., Genomics 16, 360−373 (1993))、IL−20Rβ(Blumbergなど., Cell 104, 9−19 (2001))(また、zcytor7 (アメリカ特許第5,945,511号) 及びCRF2−8(Kotenkoなど., Oncogene 19, 2557−1565 (2000) として知られている)、IL−20Rβ(Blumbergなど., 前記(2001))(また、DIRS1 (PCT WO99/46379号)としても知られている)、IL−22RA1(許可のためにHUGOに提供されているIL−22受容体−α1)(また、IL−22R(Xieなど., J. Biol. Chem. 275, 31335−31339 (1000) としても知られている)、Zcytor11(アメリカ特許第5,965,704号)、及びCRF2−9 (Kotenkoなど., Oncogene 19, 2557−2565 (2000))、並びに組織因子。
【0006】
II型サイトカイン受容体は典型的には、2種の異なった受容体鎖、すなわちα及びβ受容体サブユニットから成るヘテロダイマーである(Stahlなど., Cell74, 587−590(1993))。一般的に、αサブユニットは、一次サイトカイン結合タンパク質であり、そしてβサブユニットは、高親和性結合部位の形成、及びシグナルトランスダクションのために必要とされる。例外は、両サブユニットがIL−20結合のために必要とされるIL−20である(Blumbergなど., 前記(2001))。
【0007】
II型サイトカイン受容体は、受容体の細胞外部分における約200個のアミノ酸の保存されたサイトカイン−結合ドメイン(D200)により同定される。このサイトカイン−結合ドメインは、それぞれ約100個のアミノ酸の2種のフィブロネクチンIII型(Fn III)ドメインから構成される(Bazan J.F. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 6934−6938 (1990); Thoreauなど., FEBS Lett. 282, 16−31 (1991))。個々のFn IIIドメインは、免疫グロブリンの不変ドメインに類似する7個のβ−鎖の特徴的な折りたたみパターンを決定する保存されたCys、Pro及びTrp残基を含む(Uzeなど., J. Interferon Cytokine Res. 15, 3−26 (1995))。II型サイトカイン受容体ファミリーの保存された構造要素は、一次アミノ酸配列相同性に基づいて、このファミリーの新規メンバーの同定を可能にする。
【0008】
これまで、本発明者は、II型サイトカイン受容体ファミリーの2種の新規メンバー、すなわちzcytor7(アメリカ特許第5,945,511号)(また、IL−20Rα(Blubergなど., 前記(2001)として知られている)、及びzcytor11(アメリカ特許第5,965,704号)(また、IL−22R(Blumbergなど., 前記(2001))としても知られている)を、このアプローチを用いて同定している。II型サイトカイン受容体ファミリーの追加の新規メンバーの同定は、サイトカインが生物学的応答の調節において重要な役割を演じるので、興味あることである。
【0009】
IL−TIF(IL−10関連のT細胞−由来の誘発因子)としても知られているIL−22(Dumoutierなど., J. Immunology 164, 1814−1819 (2000))は、最近記載されたIL−10相同体である。マウスIL−22は、T細胞及び肥満細胞においてインビトロでIL−9により誘発される遺伝子として本来、同定されている(Dumoutierなど., J. Immunology 164, 1814−1819 (2000))。急性相反応体誘発活性が、IL−22注入に基づいてマウス肝臓において観察され、そしてIL−22発現は、リポ多糖(LPS)注入の後に急速に誘発され、このことは、IL−22がインビボで、炎症応答に寄与することを示唆する(Dumoutierなど., Pro. Natl. Acad. Sci. USA, 97, 10144−10149 (2000))。
【0010】
インターロイキンは、炎症を包含する免疫学的応答を仲介するサイトカインのファミリーである。インターロイキンは、種々の炎症病理学を仲介する。免疫応答の中枢は、抗原に対して多くのサイトカイン及び適応免疫性を誘発するT細胞である。T細胞により生成されるサイトカインは、タイプ1及びタイプ2として分類されて来た(Kelso, A. Immun. Cell Biol. 76: 300−317, 1998)。タイプ1サイトカインは、IL−2、IFN−γ、IT−αを包含し、そして炎症応答、ウィルス免疫性、細胞内寄生体免疫性及び同種移植片拒絶に包含される。タイプ2サイトカインは、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10及びIL−13を包含し、そして体液性応答、寄生虫免疫性及びアレルギー応答に包含される。タイプ1とタイプ2との間の共有されるサイトカインは、IL−3、GM−CSF及びINF−αを包含する。タイプ1及びタイプ2生成T細胞集団は、異なったタイプの炎症組織中に選択的に移動する。
【0011】
治療的観点から、インターフェロンは特に興味あるものである(インターフェロンに関する再考は、De Maeyer and De Maeyer−Guignard, “Interferons” in The Cytokine Handbook, 3rd Edition, Thompson (ed.), Pages 491−516 (Academic Press Ltd. 1998)、及びWalsh, Biopharmaceuticals: Biochemistry and Biotechnology, Pages 158−188 (John Wiley & Sons 1998)により提供される)。
【0012】
インターフェロンは、種々の生物学的生活を示し、そして一定の自己免疫疾患、特定の癌の処理、及び感染剤、例えばウィルス、細菌、菌類及び原生動物に対する免疫応答の増強のために有用である。今日まで、6種の形のインターフェロンが同定されており、それらは2種の腫瘍グループに分類されている。いわゆる、“I型”インターフェロンは、インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−ω、インターフェロン−δ及びインターフェロンτを包含する。現在、インターフェロンγ及び1つのサブクラスのインターフェロン−αは唯一II型インターフェロンである。
【0013】
同じ先祖の遺伝子に由来すると思われるI型インターフェロンは、同じ細胞表面受容体により作用するのに十分な類似する構造を保持している。ヒトインターフェロン−α/β受容体のα−鎖は、II型サイトカイン受容体の特徴を有する細胞外N−末端ドメインを含む。インターフェロン−γは、I型インターフェロン又はII型インターフェロン−αサブタイプと有意な相同性を共有しないが、しかしI型インターフェロンと多くの生物学的活性を共有する。
【0014】
ヒトにおいては、少なくとも16種の非対立遺伝子が異なったサブタイプのインターフェロン−αをコードし、そしてインターフェロン−β及びωは、単一の遺伝子によりコードされる。I型インターフェロン遺伝子は染色体9の短いアームにおいて群れをなしている。典型的なヒト構造遺伝子とは異なって、インターフェロン−α、インターフェロン−β及びインターフェロン−ωはイントロンを欠いている。ヒトインターフェロン−γのための単一の遺伝子が染色体12上に位置し、そして3個のイントロンを含む。今日まで、インターフェロン−τは家畜及び羊においてのみ記載されており、そしてインターフェロン−δは、ブタにおいてのみ記載されて来た。
【0015】
臨床医は、広範囲の病状を処理するために、タンパク質を用いることによってインターフェロンの複数の活性を利用することができる。例えば、1つの形のインターフェロン−αは、医学的な状態、例えば毛細胞白血病、腎細胞癌、基底細胞癌、悪性メラノーマ、AIDS−関連カポジ肉腫、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病、非−Hodgkinリンパ腫、喉頭乳頭腫症、菌状息肉腫、尖圭コンジローム、慢性B型肝炎、C型肝炎、慢性D型肝炎及び慢性非−A、非−B/C肝炎の処理のために50以上の個々での使用のために許可されている。U.S. Food and Drug Administration は、多発性硬化症、神経系の慢性疾患を処理するためにインターフェロン−βの使用を許可している。インターフェロン−γは慢性肉芽腫病を処理するために使用され、ここでインターフェロンは、感染性細胞、菌類及び原生病原体に応答して患者の免疫応答を増強する。臨床研究は、インターフェロンγがAIDS、リーシュマニア症及びらい腫らいの処理において有用であることを示唆している。
【0016】
サイトカインファミリーの例示されたインビボ活性は、他のサイトカイン、サイトカインアゴニスト及びサイトカインアンタゴニストの莫大な臨床学的可能性及びそれらの必要性を説明する。本発明は、造血細胞系の細胞を刺激する新規サイトカイン、並びに関連する組成物及び方法を提供することにより、それらの必要性と取り組む。
【0017】
発明の特定の記載:
本発明を詳細に記載する前、次の用語を定義することで本発明の理解を助けることができる:
“親和性標識”とは、第2ポリペプチドの精製又は検出を提供し、又は基質への第2ポリペプチドの結合のための部位を供給するために、第2ポリペプチドに結合され得るポリペプチドセグメントを示すために本明細書において使用される。
【0018】
主に、抗体又は、他の特異的結合剤が利用できるいずれかのペプチド又はタンパク質が親和性標識として使用され得る。親和性標識は、ポリ−ヒスチジン系、すなわちプロテインA (Nilsson など., EMBO J. 4: 1075, 1985; Nilsson など., Methods Enzymol. 198: 3, 1991), グルタチオンS トランスフェラーゼ(Smits and Johnson, Gene 67; 31, 1988), Glu−Glu親和性標識 (Grussenmeyerなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82: 7952−4, 1985), 物質P、すなわちFlagTM ペプチド(Hoppなど., Biotechnology 6: 1204−1210, 1988)、ストレプタビジン結合ペプチド、又は他の抗原性エピトープ又は結合ドメインを包含する。
【0019】
一般的に、Ford など., Protein Expression and Purification 2:95−107, 1991を参照のこと。親和性標識をコードするDNAは、商品供給者(例えばPharmacia Biotech, Piscataway, NJ; Eastman Kodak, New Heven, CT; New England Biolabs, Beverly, MA)から入手できる。
【0020】
用語“対立遺伝子変異体”とは、同じ染色体遺伝子座を占める遺伝子の複数の遺伝子の二者択一形のいずれかを示すために、本明細書において使用される。対立遺伝子変異は、突然変異を通して天然では生じ、そして集団内の表現型多型現象をもたらすことができる。遺伝子突然変異は、サイレントであり(コードされたポリペプチドにおいて変化がない)、又は変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。用語、対立遺伝子変異体はまた、遺伝子の対立遺伝子変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書において使用される。
【0021】
用語“アミノ−末端”及び“カルボキシル−末端”とは、ポリペプチド内の位置を示すために本明細書において使用される。その情況が可能である場合、それらの用語は、接近性又は相対的位置を示すためにポリペプチドの特定の配列又は一部に関して使用される。例えば、ポリペプチド内の対象配列のカルボキシル末端側に位置する一定の配列は、その対象配列のカルボキシル末端に隣接して位置するが、しかし完全なポリペプチドのカルボキシル末端では必ずしも必要ではない。
【0022】
用語“相補体/抗−相補体対”とは、適切な条件下で、非共有的に会合される安定した対を形成する非同一性成分を示す。例えば、ビオチン及びアビジン(又はストレプタビジン)は、相補体/抗−相補体対の基本型メンバーである。他の典型的な相補体/抗−相補体対は、受容体/リガンド対、抗体/抗原(又はハプテン又はエピトープ)対、センス/アンチセンス ポリヌクレオチド対、及び同様のものを包含する。相補体/抗−相補体対の続く解離が所望される場合、その相補体/抗−相補体対は好ましくは、<10−1の結合親和性を有する。
用語“ポリヌクレオチド分子の相補体”とは、相補的塩基配列、及び対照配列に比較して逆の配向を有するポリペプチド分子である。例えば、配列5’ ATGCACGGG 3’ は、5’ CCCGTGCAT 3’に対して相補的である。
【0023】
用語“縮重ヌクレオチド配列”とは、1又は複数の縮重コドンを含むヌクレオチドの配列(ポリペプチドをコードする対照ポリヌクレオチドに比較して)を示す。縮重コドンは、ヌクレオチドの異なったトリプレットを含むが、しかし同じアミノ酸残基をコードする(すなわち、GAU及びGACトリプレットはそれぞれAspをコードする)。
【0024】
用語“発現ベクター”とは、その転写を提供する追加のセグメントに操作可能的に連結される興味あるポリペプチドをコードするセグメントを含んで成る線状又は環状DNA分子を示すために使用される。そのような追加のセグメントは、プロモーター及びターミネーター配列及び複製の1又は複数の起点、1又は複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、及び同様のものを包含する。発現ベクターは一般的に、プラスミド又はウィルスDNAから誘導され、又は両者の要素を含むことができる。
【0025】
用語“単離された”とは、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオチドがその天然の遺伝的環境から除去され、そして従って、他の無関係な又は所望しないコード配列を有さず、そして遺伝子的に構築されたタンパク質生成システム内での使用のために適切な形で存在することを示す。そのような単離された分子は、それらの天然の環境から分離され、そしてcDNA及びゲノム クローンを含む分子である。本発明の単離されたDNA分子は、通常関係しない他の遺伝子を含まないが、しかし天然において存在する5’及び3’ 未翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターを含むことができる。関連する領域の同定は、当業者に明らかであろう(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316: 774―78, 1985を参照のこと)。
【0026】
“単離された”ポリペプチド又はタンパク質は、その生来の環境以外の条件、例えば血液及び動物組織とは別の条件下で見出されるポリペプチド又はタンパク質である。好ましい形においては、単離されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に含まない。高く精製された形、すなわち95%以上の純度、より好ましくは99%以上の純度でポリペプチドを供給することが好ましい。この情況下で使用される場合、用語“単離された”とは、他の物理的形、例えばダイマー形又は他のグリコシル化された又は誘導体化された形での同じポリペプチドの存在を排除しない。
【0027】
用語“新形成”とは、細胞を言及する場合、新規で且つ異常な増殖を受ける細胞、特に増殖において、制御できなく、且つ前進性であり、特に新形成をもたらす組織を示す。腫瘍性細胞は、悪性、すなわち侵襲性で且つ転移性であるか、又は良性であり得る。
“操作可能的に連結された”とは、DNAセグメントに適用される場合、前記セグメントが、それらの意図された目的のために協力して機能し、例えば転写がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを通してターミネーターに進行するよう配列されることを示す。
【0028】
用語“オルト体(orthology)”とは、異なった種からのポリペプチド又はタンパク質の機能的相対物である、1つの種から得られるポリペプチド又はタンパク質を示す。オルト体間の配列の差異は、特定化の結果である。
“パラ体(paralogs)”とは、生物によって製造される、異なっているが,しかし構造的に関連するタンパク質である。パラ体は、遺伝子重複を通して生じると思われる。例えば、α−グロビン、β−グロビン及びミオグロビンは、お互いパラ体である。
【0029】
“ポリヌクレオチド”は、5’末端から3’末端に読み取られるデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーである。ポリヌクレオチドは、RNA及びDNAを包含し、そして天然源から単離され、インビトロで合成され、又は天然及び合成分子の組み合わせから調製され得る。ポリヌクレオチドのサイズは、塩基対(略語“bp”)、ヌクレオチド(“nt”)、又はキロ塩基(“kb”)として表される。ここで、後者の2つの用語は、一本鎖又は二本鎖であるポリヌクレオチドを記載する。この用語が二本鎖分子に適用される場合、それは全体の長さを示すために使用され、そして用語、“塩基対”に等しいことが理解されるであろう。二本鎖ポリヌクレオチドの二本の鎖は長さにおいてわずかに異なり、そしてその末端が酵素分解の結果として異なることは、当業者により理解されており;従って、二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドは一対に成り得ない。
【0030】
“ポリペプチド”は、天然において生成されても又は合成的に生成されてもいずれにせよ、ペプチド結合により連結されるアミノ酸残基のポリマーである。約10個以下のアミノ酸残基のポリペプチドが、通常“ポリペプチド”として言及される。
用語“プロモーター”とは、RNA ポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供するDNA配列を含む遺伝子の部分を示すために本明細書において使用される。プロモーター配列は通常、遺伝子の5’ 非コード領域に見出されるが、しかし必ずしもそうではない。
【0031】
用語“タンパク質”は、1又は複数のポリペプチド鎖を含んで成る高分子である。タンパク質はまた、非ペプチド成分、例えば炭水化物基を含むことができる。炭水化物及び他の非ペプチド置換基は、タンパク質が生成される細胞により付加され、そして細胞型により変化するであろう。タンパク質は、それらのアミノ酸主鎖により本明細書において定義され;置換基、例えば炭水化物基は一般的に、特定されないが、しかしそれにもかかわらず、存在することができる。
【0032】
用語“受容体”は、生物活性分子(すなわち“リガンド”)に結合し、そして細胞上のリガンドの効果を仲介する細胞関連タンパク質を示す。膜結合受容体は、細胞外リガンド結合ドメイン、及び典型的には、シグナルトランスダクションに関与する細胞内エフェクタードメインを含んで成る多ペプチド構造により特徴づけられる。受容体へのリガンドの結合は、細胞におけるエフェクタードメインと他の分子との間の相互作用を引き起こす受容体におけるコンホメーション変化をもたらす。この相互作用は、細胞の代謝の変更を誘導する。
【0033】
受容体−リガンド相互作用に連結される代謝現象は、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、AMP生成の上昇、細胞カルシュウムの代謝、膜脂質の代謝、細胞付着、イノシトール脂質の加水分解、及びリン脂質の加水分解を包含する。一般的に、受容体は、膜結合され、シトソール性又は核性であり;モノマー(例えば甲状腺刺激ホルモン受容体、β−アドレナリン性受容体)、又はマルチマー(例えばPDGF受容体、成長ホルモン受容体、IL−3受容体、GM―CSF受容体、G−CSF受容体、エリトロポイエチン受容体及びIL―6受容体)であり得る。
【0034】
用語“分泌シグナル配列”とは、それが合成される細胞の分泌路を通してより大きなポリペプチドを、より大きなポリペプチドの成分として方向ずけるポリペプチド(“分泌ペプチド”)をコードするDNA配列を示す。前記のより大きなポリペプチドは、分泌路を通しての移動の間、分泌ペプチドを除去するために通常分解される。
【0035】
用語“スプライス変異体”とは、遺伝子から転写されるRNAの二者択一の形を示すために、本明細書において使用される。スプライス変異は、転写されたRNA分子内の、又は通常低いが、別々に転写されたRNA分子間の二者択一のスプライシング部位の使用を通して天然において生じ、そして同じ遺伝子から転写されるいくつかのmRNAをもたらすことができる。スプライス変異体は、変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。用語スプライス変異体はまた、遺伝子から転写されるmRNAのスプライス変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書において使用される。
【0036】
不正確な分析方法(例えば、ゲル電気泳動)により決定されるポリマーの分子量及び長さは、おおよその値であることが理解されるであろう。そのような値が“約”X又は“おおよそ”Xとして表される場合、その言及されたXの値は、正確には±10%であることが理解されるであろう。
本明細書に引用されるすべての文献はそれらのすべてを引用により組み込まれる。
Zcyto21遺伝子は、配列番号2に示されるような200個のアミノ酸のポリペプチドをコードする。Zcyto21についてのシグナル配列は、配列番号2のアミノ酸残基1(Met)〜アミノ酸残基19(Ala)を含んで成るものとして予測され得る。Zcyto21についての成熟ペプチドは、アミノ酸残基20(Gly)で開始する。
【0037】
Zcyto21遺伝子は、ヒト染色体19q13.13に位置するBAC配列AC011445及びAC018477に含まれる。染色体19のこの領域はまた、インターフェロン−様遺伝子群を含んで成る。Zcyto21のポリヌクレオチド配列を示すコンセンサスcDNAは、配列番号6に示され、そしてそれをコードするポリペプチドは、配列番号7に示される。
【0038】
下記に記載されるように、本発明は、配列番号2のアミノ酸残基20〜200、又は配列番号2のアミノ酸残基1〜200のいずれかに対して70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%、95%、96%、97%又は99%同一であるアミノ酸配列を有する単離されたポリペプチドを提供する。本発明は、配列番号9のアミノ酸残基20〜219、又は配列番号9のアミノ酸残基1〜219のいずれかに対して70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%、95%、96%、97%又は99%同一であるアミノ酸配列を有する単離されたポリペプチドを提供する。本発明は、配列番号12のアミノ酸残基20〜203、又は配列番号2のアミノ酸残基1〜200のいずれかに対して70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%、95%、96%、97%又は99%同一であるアミノ酸配列を有する単離されたポリペプチドを提供する。本発明はまた、第1アミノ酸配列に対してアミノ−末端位置に存在するシグナル分泌配列を含んで成るポリペプチドを包含し、ここで前記シグナル分泌配列は配列番号2のアミノ酸配列のアミノ酸残基1〜19を含んで成る。
【0039】
一般的にサイトカインは、リガンド−受容体相互作用において最も重要であるヘリックスA、C及びDを有する4−αヘリックス構造を有することが予測され、そしてファミリーのメンバー間でより高く保存される。しかしながら、インターフェロン(INF)、及びインターフェロン−α及びインターフェロン−τは、6個のヘリックス束として特徴づけられる。INFヘリックスAはZcyto21のヘリックスAと同等であり;INFヘリックスBはZcyto21のヘリックスCと同等であり;INFヘリックスCはZcyto21のヘリックスDと同等であり;そしてINFヘリックスDはZcyto21のヘリックスFと同等である。従って、INFのABループとDCループとの間のループは、Zcyto21の短いヘリックスB及びEを含むよりZcyto21において拡張される。
【0040】
Zcyto21ヘリックスは次の通りに予測される:配列番号2に示されるように、ヘリックスAはアミノ酸残基49(Ser)〜63(Leu)により定義され;ヘリックスBはアミノ酸残基76(Asn)〜84(Val)により定義され;ヘリックスCはアミノ酸残基89(Val)〜104(Ala)により定義され;ヘリックスDはアミノ酸残基111(Glu)〜133(Gln)により定義され;ヘリックスEはアミノ酸残基137(Thr)〜158(Lys)により定義され;そしてヘリックスFはアミノ酸残基163(Gly)〜189(Leu)により定義される。システイン残基は、Zcyto21〜INF−α間に保存され、そして特に、追加のZcyto21分子と共にホモダイマーを形成するために分子間ジスルフィド結合を形成することができる。
【0041】
複数の一列整列に基づくZcyto21のさらなる分析は、アミノ酸残基34及び131、及び68及び164でのシステイン(配列番号2に示されるように)が、分子間自スルフィド結合を形成するであろうことを予測する。残基190でのシステインは任意であり、そして分子間ジスルフィド会合を形成することができる。本明細書に記載されるZcyto21ポリペプチド領域、ドメイン、モチーフ、残基及び配列をコードするその対応するポリヌクレオチドは、配列番号1に示される通りである。配列番号2の縮重ポリヌクレオチド配列は、配列番号3に示される。配列番号9の縮重ポリヌクレオチドは、配列番号10に示される。配列番号12の縮重ポリヌクレオチド配列は、配列番号13に示される。
【0042】
詳細な突然変異分析が、zalpha11リガンドに高く関係しているIL−4及びIL−2の両者について行われた。ネズミIL−2の分析(Zurawskiなど., EMBO J. 12: 5113−5119,1993)は、ヘリックスA及びCにおける残基がIL−2Rβへの結合のために重要であり;決定的な残基がAsp34,Asn99及びAsn103であることを示す。ネズミIL−2ループA/B及びヘリックスルB内の複数の残基は、IL−2Rα結合のために重要であり、そしてヘリックスDにおける単一の残基、すなわちGln141のみが、IL−2Rαとの結合のために活動的である。
【0043】
同様に、ヘリックスA及びCは、IL−4及びIL−4Rα(IL−2Rαに構造的に類似する)間の相互作用の部位であり、そしてヘリックスD内の残基は、IL−2Rα相互作用のために活動的である(Wangなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94: 1657−1662, 1997; Kruseなど., EMBO J. 11:3237−3244, 1992)。特に、ヒトIL−4における突然変異(Tyr121→Asp)は、IL−4Rαと結合するが、しかしIL−2Rαとは結合せず、そして従って、シグナルであり得ないアンタゴニストを創造する(Kruseなど., 前記、1992)。
【0044】
4−ヘリカル束サイトカインはまた、それらの成分ヘリックスの長さにより分類される。“長い−ヘリックス”形のサイトカインは一般的に、24〜30個の残基のヘリックスから成り、そしてIL−6、繊毛好中球因子(CNTF)、白血病阻害因子(LIF)及びヒト成長ホルモン(hGH)を包含する。“短い−ヘリックス”形のサイトカインは一般的に、18〜21個の残基のヘリックスから成り、そしてIL−2, IL−4及びGM−CSFを包含する。CNTF及びIL−6を用いての研究は、CNTFヘリックスがIL−6における相当のヘリックスにより交換され得、キメラにCTNF−結合性質を付与することを示した。
【0045】
従って、4−ヘリカルサイトカインの機能的ドメインが配列同一性に関係なく、構造的相同性に基づいて決定され、そしてキメラにおいて機能的に組み込みを維持することができると思われる(Kallenなど., J. Biol. Chem. 274: 11859−11867, 1999)。従って、Zcyto21のヘリカルドメインは、受容体結合特異性を決定し、そして調節するために他のインターフェロンを有するキメラ融合分子を調製するために有用であろう。インターフェロン及びサイトカイン、例えばINF−α、IL−10、ヒト成長ホルモンからのヘリカル及びループドメインを結合する融合タンパク質が特に興味の対象である。
【0046】
Zcyto21 mRNAは、脳、ランゲルハンス島、前立腺、精巣、下垂体、胎盤、卵巣腫瘍、肺腫瘍、直腸腫瘍及び卵巣腫瘍、並びにヒト乳頭腫ウィルスIV(HPVS)のより形質転換されている、活性化された免疫細胞系(CD3+)及び前立腺上皮細胞系の組織において同定されている。
【0047】
本発明はまた、ポリヌクレオチド分子、例えば本明細書に開示されるZcyto21ポリペプチドをコードするDNA及びRNA分子を提供する。当業者は、遺伝子コードの縮重の観点から、相当の配列変動がそれらのポリヌクレオチド分子間で可能であることを容易に認識するであろう。配列番号3、10及び13は、配列番号2、9及び12のZcyto21ポリペプチドをコードするすべてのDNAを包含する縮重DNA配列である。当業者はまた、配列番号3の変性配列がUとTとを置換することによって、配列番号2をコードするすべてのRNA配列も供給することを理解するであろう。
【0048】
従って、配列番号3のヌクレオチド1又は58−603を含んで成るZcyto21ポリペプチド−コードのポリヌクレオチド及びそれらのRNA相当物は、本発明により包含される。表1は、縮重ヌクレオチド位置を示すために、配列番号3内に使用される1文字コードを示す。“決定”は、コード文字により示されるヌクレオチドである。“補体”とは、相補的ヌクレオチドのためのコードを示す。例えば、コードYはC又はTのいずれかを示し、そしてその補体RはA又はGを示し、AはTに対して相補的であり、そしてGはCに対して相補的である。
【0049】
【表1】
Figure 2004502419
与えられたアミノ酸のためのすべての可能なコドンを包含する配列番号3、10及び13に使用される縮重コドンが表2に示される。
【0050】
【表2】
Figure 2004502419
【0051】
当業者は、いくらかのあいまいさが、個々のアミノ酸をコードするすべての可能なコドンの代表である縮重コドンの決定において導入されることを理解するであろう。例えば、セリン(WSN)のための縮重コドンは、ある環境下で、アルギニン(AGR)をコードすることができ、そしてアルギニン(MGN)のための縮重コドンは、ある環境下で、セリン(AGY)をコードすることができる。類似する関係が、フェニルアラニン及びロイシンをコードするコドン間に存在する。従って、縮重配列により包含されるいくつかのポリヌクレオチドは、変異体アミノ酸配列をコードすることができるが、しかし当業者は、配列番号2のアミノ酸配列への参照によりそのような変異体配列を容易に同定することができる。変異体配列は、本明細書に記載のようにして官能性について容易に試験され得る。
【0052】
当業者はまた、異なった種が“選択的コドン使用法”を示すことも理解するであろう。一般的には、Grantham,など., Nuc. Acids Res. 8: 1893−912, 1980; Haas, など., Curr. Biol. 6: 315−24, 1996; Wain−Hobson、など.,Gene 13:355−64,1981;Grosjean and Fiera,Gene 18:199−209、1982;Holm,Nuc.Acids Res.14:3075−87、1986;Ikemura,J.Mol.Biol.158:573−97,1982を参照のこと。本明細書において使用される場合、用語、“選択的コドン使用法”又は“選択的コドン”とは、一定の種の細胞に最も頻繁に使用され、従って個々のアミノ酸をコードする可能なコドンの1又は少数の代表を好むタンパク質翻訳コドンを言及する技術的用語である(表3を参照のこと)。
【0053】
例えば、アミノ酸トレオニン(Thr)は、ACA、ACC、ACG、又はACTによりコードされるが、しかし哺乳類細胞においては、ACCが最も通常に使用されるコドンであり;他の種においては、例えば昆虫細胞、酵母、ウィルス又は細菌においては、異なったThrコドンが好ましい。特定の種のための選択的コドンは、当業界において知られている種々の方法により、本発明のポリヌクレオチド中に導入され得る。
【0054】
例えば、組換えDNA中への選択的コドン配列の導入は、特定の細胞型又は種内でタンパク質の翻訳により効果的にすることによって、そのタンパク質の生成を増強する。従って、配列番号3に開示される縮重コドン配列は、当業界において通常使用され、そして本明細書において開示される種々の細胞型及び種においてポリペプチドの発現を最適化するための鋳型として作用する。選択コドンを含む配列は、種々の種における発現について試験され、そして本明細書に開示される官能性について試験され得る。
【0055】
前で示されたように、本発明の単離されたポリヌクレオチドは、DNA及びRNAを包含する。DNA及びRNAを調製するための方法は、当業界において良く知られている。一般的には、RNAは、多量のZcyto21 RNAを生成する組織又は細胞から単離される。そのような組織及び細胞は、ノザンブロット(Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77: 5201, 1980)により、又は標的細胞又は組織上の活性についての種々の細胞型からのならし培地のスクリーニングにより同定される。
【0056】
前記活性、又はRNA生成細胞又は組織が同定されると、全RNAは、グアニジウムHCl抽出、続くCsClグラジエントにおける遠心分離による単離により調製され得る(Chirgwinなど.,Biochemistry 18:52−94, 1979)。ポリ(A) RNAは、Aviv and Leder (Proc.Natl. Acad. Sci.USA 69: 1408−1412, 1972 )の方法を用いて全RNAから調製される。相補的DNA(cDNA)は、既知の方法を用いて、ポリ(A) RNAから調製される。他方では、ゲノムDNAが単離され得る。次に、Zcyto21ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが、例えばハイブリダイゼーション又はポリメラーゼ鎖反応により同定され、そして単離される。
【0057】
Zcyto21をコードするより長いクローンは、従来のクローニング方法により得られる。相補的DNA(cDNA)クローンが好ましいが、但し、いくつかの用途(例えば、トランスジェニック動物における発現)に関しては、ゲノムクローンを使用し、又は少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようcDNAクローンを修飾することが好ましい。cDNA及びゲノムクローンを調製するための方法は、よく知られており、そして当業者のレベルの範囲内であり、そしてライブラリーをプローブし又は感作するために、本明細書に開示される配列又はその一部の使用を包含する。発現ライブラリーは、Zcyto21受容体フラグメントに対する抗体、受容体フラグメント、又は他の特定の結合パートナーによりプローブされ得る。
【0058】
本発明はさらに、他の種(オルト体)からの相対物リガンド及びポリヌクレオチドを供給する。これらの種は、哺乳類、鳥類、両性類、ハ虫類、魚類、昆虫及び他の脊椎及び無脊椎動物種を包含するが、但しそれらだけには限定されない。特に興味あるものは、他の哺乳類種、例えばネズミ、ブタ、羊、ウシ、犬、ネコ、馬及び他の霊長類リガンドからのZcyto21ポリペプチドである。ヒトZcyto21のオルト体は、従来のクローニング技法と組合して、本発明により供給される情報及び組成物を用いてクローン化され得る。例えば、cDNAは、Zcyto21を発現する組織又は細胞型から得られるmRNAを用いてクローン化され得る。mRNAの適切な源は、本明細書に開示される配列から企画されたプローブによりノザン ブロットをプローブすることによって同定され得る。
【0059】
次に、ライブラリーが陽性の組織又は細胞系のmRNAから調製される。次に、Zcyto21コードのcDNAが種々の方法、例えば完全な又は部分的なヒトcDNAにより、又は前記開示される配列に基づく1又は複数の変性プローブにより、プローブすることによって単離され得る。cDNAはまた、本明細書に開示される代表的なヒトZcyto21配列から企画されたプライマーを用いて、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)(Mullis, アメリカ特許第4,683,202号)を用いてもクローン化され得る。さらなる方法においては、cDNAライブラリーが宿主細胞を形質転換し、又はトランスフェクトするために使用され、そして興味あるcDNAの発現がZcyto21ポリペプチドに対する抗体により検出され得る。類似する技法がまた、ゲノム クローンの単離に適用され得る。
【0060】
当業者は、配列番号1に開示される配列がヒトZcyto21バンドの単一の対立遺伝子を表し、そして対立遺伝子変動及び交互のスプライシングが生じることが予測されることを認識するであろう。この配列の対立遺伝子変異体は、標準の方法に従って、異なった個人からのcDNA又はゲノムライブラリーをプローブすることによってクローン化され得る。配列番号1に示されるDNA配列の対立遺伝子変異体、例えばサイレント突然変異を含むそれらの変異体及び突然変異がアミノ酸配列変更をもたらすそれらの変異体は、配列番号2の対立遺伝子変異体であるタンパク質と同じように、本発明の範囲内である。Zcyto21ポリペプチドの性質を保持する、もう1つのスプライスされたmRNAから生成されるcDNAは、そのようなcDNA及びmRNAによりコードされるポリペプチドと同じように、本発明の範囲内に包含される。
【0061】
それらの配列の対立遺伝子変異体及びスプライス変異体は、当業界において知られている標準の方法に従って、異なった個人又は組織からのcDNA又はゲノムライブラリーをプローブすることによってクローン化され得る。他のスプライシングされた変異体の例は、配列番号8(その対応するポリペプチドについては配列番号9)、及び配列番号11(その対応するポリペプチドについては配列番号12)に示される。対立遺伝子変異体の例は、配列番号4に示され、これは、配列番号5に示されるようなポリペプチド配列に対応する。配列番号1に示されるようなポリペプチド配列と、ヌクレオチド番号572で配列番号4に示されるそのポリペプチド配列との間に多型現象が存在する。この多型現象が、Zcyto21のアンタゴニスト、又は疾病敏感性のより高い確立を導く、低められた又は変更された機能の分子のアンタゴニストを創造することができる。
【0062】
本発明はまた、診断用途に使用できる試薬も提供する。例えば、Zcyto21遺伝子、Zcyto21DNA又はRNAを含んで成るプローブ、又はそれらの副配列が、Zcyto21遺伝子がヒト染色体、例えば染色体19上に存在するかどうか、又は遺伝子突然変異が生じたかどうか決定するために使用され得る。Zcyto21は、染色体19のq13.13領域に位置する。Zcyto21遺伝子座での検出できる染色体異常型は、異数体、遺伝子コピー数の変化、異質性の損失(LOH)、トランスロケーション、挿入、欠失、制限部位の変化及び転位を包含するが、但しそれらだけには限定されない。そのような異常型は、分子遺伝子技法、例えば制限フラグメント長さ多型現象(RFLP)分析、PCRを用いての短いタンデム反復体(STR)分析、及び当業界において知られている他の遺伝子連鎖分析技法を用いることによって、本発明のポリヌクレオチドを用いて検出され得る(Sambrookなど., 前記;Ausubelなど., 前記;Marian, Chest 108: 255−65, 1995)。
【0063】
遺伝子の位置の正確な知識は、多くの目的、例えば1)配列が存在するコンティグ(contig)の一部であるかどうかを決定し、そして追加の周囲遺伝子配列を種々の形、例えばYAC、BAC又はcDNAクローンの形で得るために;2)同じ染色体領域への連鎖を示す遺伝性疾病のための可能な候補体遺伝子を供給するために;及び 3)特定遺伝子が何の機能を有するかの決定を助けることができるモデル生物、例えばマウスを相互参照するために有用である。
例えば、Delague., (Am. J. Hum. Genet. 67: 236−243, 2000)は、Charcot−Marie−Tooth病が19q13.1−13.3に位置することを同定した(Delagueなど., Am. J. Hum. Genet. 67: 236−243, 2000)。
【0064】
診断は、疾病のタイプ及び適切な関連する治療の決定において医者を助けることができるか、又は遺伝的カウンセリングを助けることができる。それ自体、本発明の抗−Zcyto21抗体、ポリヌクレオチド及びポリペプチドは、Zcyto21ポリペプチド、mRNA又は抗−Zcyto21抗体の検出のために使用され、従って当業界において知られており、そして本明細書において記載される方法を用いて、本明細書に記載されるようにして、遺伝的疾病又は癌の検出のためのマーカーとして作用し、そしてそのために直接的に使用される。
【0065】
さらに、zcyto21ポリヌクレオチドプローブは、染色体19欠失、及びヒト疾病に関連するトランスロケーション、又は腫瘍の悪性進行に関与する他のトランスロケーション、又は悪性又は他の癌における染色体転移に関与すると思われる他の19q13.13突然変異に関連する他のトランスロケーションに関連する異常性又は遺伝子型を検出するために使用され得る。同様に、Zcyto21ポリヌクレオチドプローブは、染色体19q13.13トリソミーに関連する異常性又は遺伝子型、及びヒト疾病又は自然流産に関連する染色体欠失を検出するために使用され得る。従って、Zcyto21ポリヌクレオチドプローブは、それらの欠陥に関連する異常性又は遺伝子型を検出するために使用され得る。
【0066】
一般的に、患者における遺伝子異常性又は異常型を検出するために、遺伝子連鎖分析に使用される診断方法は、当業界において知られている。分析用プローブは一般的に少なくとも20ntの長さであるが、但し幾分、短いプローブも使用され得る(例えば、14〜17nt)。PCRプライマーは、少なくとも5ntの長さ、好ましくは15nt又はそれ以上、より好ましくは20〜30ntである。遺伝子又は染色体DNAの全体的な分析のためには、Zcyto21ポリヌクレオチドは完全なエキソン又はそれ以上を含んで成ることができる。エキソンは、Zcyto21配列(配列番号1)とZcyto21についてのゲノムDNAとを比較することによって、当業者により容易に決定される。
【0067】
一般的に、患者における遺伝子異常性又は異常型を検出するために、遺伝子連鎖分析に使用される診断方法は、当業界において知られている。ほとんどの診断方法は、
(i)潜在的に疾病の患者、疾病の患者又は劣性疾病対立遺伝子の可能性ある非疾病キャリヤーから遺伝子サンプルを得;
(ii)Zcyto21ポリヌクレオチドプローブと共に遺伝子サンプルをインキュベートすることにより(ここで、前記ポリヌクレオチドは、RFIP分析においては、相補的ポリヌクレオチド配列にハイブリダイズするであろう)、又は適切なPCR反応条件下でPCR反応において、センス及びアンチセンスプライマーと共に遺伝子サンプルをインキュベートすることにより、第1反応生成物を生成し;
【0068】
(iii)前記第1反応生物を、電気泳動及び/又は他の既知方法により可視化し、例えば、前記第1反応生成物を、Zcyto21ポリヌクレオチドプローブ(ここで、前記ポリヌクレオチドは第1反応の相補的ポリヌクレオチド配列にハイブリダイズするであろう)により可視化し、そして
(iV)野生型患者からの遺伝子サンプルの第2対照反応生成物と、前記可視化された第1反応生成物とを比較する段階を含んで成る。
【0069】
第1反応生成物と対照反応生成物との間の差異は、疾病又は潜在的に疾病の患者における遺伝子異常性の、又は非疾病患者についてのヘテロ接合性劣性キャリヤー表現型の存在の、又は疾病患者からの腫瘍における遺伝子欠陥の存在の、又は胎児又は移植前胚における遺伝子異常性の存在の表示である。例えば、制限フラグメントパターン、PCR生成物の長さ、Zcyto21遺伝子座の反復性配列の長さ、及び同様のもの差異は、遺伝子異常性、遺伝子異常型、又は正常な野生型対照に比較しての対立遺伝子差異の表示である。
【0070】
対照は、サンプルの試験及び利用性に依存して、影響されていないファミリーメンバー又は無関係の個人からであり得る。本発明内への使用のための遺伝子サンプルは、患者からのいずれかの組織又は他の生物学的サンプル、例えば血液、唾液、精子、胚細胞、羊水及び同様のもの(但し、それらだけには限定されない)から単離されたゲノムDNA、mRNA及びcDNAを包含する。ポリヌクレオチドプローブ又はプライマーは、RNA又はDNAであり得、そして配列番号1の一部、配列番号1の補体、又はそれらのRNA同等物を含んで成る。ヒト疾病表現型ヘの遺伝子連鎖分析を示すそのような方法は、当業界において良く知られている。
【0071】
診断における、PCRに基づく方法の参照のためには、一般的、次の文献を参照のこと:Mathew (ed.), Protocols in Human Molecular Genetics (Humana Press, Inc. 1991), White (ed), PCR Protocols; Current Methods and Applications (Humana Press, Inc, 1993), Cotter (ed), molecular Diagnosis of Cancer (Humana Press, Inc. 1996), Hanausek and Walaszek (eds.), Tumor Marker Protocols。(Humana Press, Inc. 1998). Lo (ed), Clinical Application of PCR (Humana Press, Inc. 1998), 及びMeltzer (ed), PCR in Bioanalysis (Humana Press. Inc. 1998))。
【0072】
Zcyto21遺伝子座に関連する突然変異は、直接的な突然変異分析のための標準方法、例えば制限フラグメント長さ多型現象分析、RCR技法を用いての短いタンデム反復体分析、増幅―無反応性突然変異システム分析、一本鎖コンホメーション多型現象検出、RNアーゼ分解方法、変性グラジエントゲル電気泳動、蛍光−助力のミスマッチ分析、及び当業界において知られている他の遺伝子分析技法を用いることにより、本発明の核酸分子を用いて検出され得る(例えば、次の文献を参照のこと:Mathew (ed), Protocols in Human Molecular Genetics (Humana Press, Inc. 1991),Marian, Chest 108:255 (1995). Coleman and Tsongalis, molecular Diagnostics (Human Press, Inc. 1996), Elles (ed.) Molecular Diagnosis of Genetic Diseases (Humana Press. Inc. 1996), Landegren (ed.) Laboratory Protocols for Mutation Detection (Oxford University Press 1996), Birren など. (eds.) Genome Analysis Vol. 2: Detecting Genes (Cold Spring Harbor Laboratory Press 1998). Dracopoli など. (eds.) Current Protocols in Human Genetics (John Wiley & Sons 1998). 及びRichards and Ward, “Molecular Diagnostic Testing,” in Preineiples of Molecular Medicine, pages 83−88 (Humana Press , luc. 1998)。 突然変異についてのZcyto21遺伝子の直接的な分析は、対象のゲノムDNAを用いて行われ得る。例えば、末梢血液リンパ球から得られるゲノムDNAを増幅するための方法は、当業者に良く知られている(例えば、Dracopoliなど. (eds.), Current Protocols in Human Genetics, p7.1.6−7.1.6 (John Wiley & Sons 1998) を参照のこと。
【0073】
本発明の態様においては、単離されたZcyto21−コードの核酸分子は、緊縮条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列を有する核酸分子、配列番号1のヌクレオチド58〜603のヌクレオチド配列を有する核酸分子、又は配列番号1に対して相補的なヌクレオチド配列を有する核酸分子にハイブリダイズすることができる。一般的に、緊縮条件は、定義されたイオン強度及びpHで、特定の配列のための熱溶融点(Tm)よりも約5℃低くなるよう選択される。Tmは、標的配列の50%が好ましく適合されたプローブにハイブリダイズする温度(定義されたイオン強度及びpH下で)である。
【0074】
1対の核酸分子、例えばDNA−DNA, RNA−RNA及びDNA−RNAは、ヌクレオチド配列がいくらかの程度の相補性を有する場合、ハイブリダイズすることができる。ハイブリッド二重ヘリックスにおけるミスマッチ塩基対を許容できるが、しかしハイブリッドの安定性はミスマッチの程度により影響される。ミスマッチハイブリッドのTmは、1〜1.5%の塩基対ミスマッチごとに1℃低下する。ハイブリダイゼーション条件の緊縮性の変更は、ハイブリッドに存在するであろうミスマッチの程度に対する制御を可能にする。緊縮性の程度は、ハイブリダイゼーション温度が上昇し、そしてハイブリダイゼーション緩衝液のイオン強度が低下するにつれて、上昇する。
【0075】
特定のポリヌクレオチドハイブリッドとの使用のためのそれらの条件を適合することは、当業者の能力内である。特定標的配列のためのTmは、標的配列の50%が完全に適合されたプローブ配列にハイブリダイズするであろう温度(定義された条件下で)である。Tmに影響を及ぼすそれらの条件は、ポリヌクレオチドプローブのサイズ及び塩基対含有率、ハイブリダイゼーション溶液のイオン強度、及びハイブリダイゼーション溶液における不安定化剤の存在を包含する。
【0076】
Tmを計算するための多くの等式は、当業界において知られており、そしてDNA, RNA及びDNA−RNAハイブリッド、及び種々の長さのポリヌクレオチドプローブに対して特異的である(例えば、Sambrookなど., Molecular Cloing: A Lavoratory Manual, Second Edition (Cold Spring Harbor Press 1989); Ausubel など., (eds.), Current Protocols in Molecular Biology (John Wiley and Sons, Inc. 1987); Berger and Kimmel (eds.), Guide to Molecular Cloning Techniques, (Academic Press, Inc. 1987); 及びWetmur, Crit. Rev. Biochem. Mol. Biol. 26: 227 (1990) を参照のこと)。
【0077】
配列分析ソフトウェア、例えばOLIGO6.0 (LSR; Long Lake, MN) 及びPrimer Premier 4.0 (Premier Biosoft Inter National; Palo Alto, CA), 並びにインターネット上のサイトが、所定の配列を分析し、そして使用者の定義された基準に基づいてTmを計算するための入手できる手段である。そのようなプログラムはまた。定義された条件下で所定の配列を分析し、そして適切なプローブ配列を同定することもできる。典型的には、50個以上の塩基対の長いポリヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションは、計算されたTmよりも約20〜25℃低い温度で行われる。より小さなプローブ、すなわち50個以下の塩基対のプローブに関しては、ハイブリダイゼーションは典型的には、Tm又はそれよりも5〜10℃低い温度で実施される。これは、DNA−DNA及びDNA−RNAハイブリッドに関するハイブリダイゼーションの最大の速度を可能にする。
【0078】
ハイブリダイゼーションに続いて、核酸分子は、緊縮条件下で、又は高い緊縮条件下で、ハイブリダイズされなかった核酸分子を除去するために洗浄され得る。典型的な緊縮洗浄条件は、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む0.5×〜2×SSC溶液による55〜65%での洗浄を包含する。すなわち、変異体Zcyto21ポリペプチドをコードする核酸分子は、緊縮洗浄条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列(又はその補体)を有する核酸分子とハイブリダイズし、ここで前記洗浄緊縮性は、55〜65℃での、0.1%SDSを含む0.5×〜2×SSC溶液、例えば55℃での、0.1%SDSを含む0.5×SSC溶液、又は65℃での0.1%SDSを含む2×SSC溶液に等しい。当業者は、例えば洗浄溶液におけるSSCをSSPEにより置換することによって同等の条件を容易に製造することができる。
【0079】
典型的な高い緊縮洗浄条件は、50〜65℃での0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む0.1×〜0.2×SSCの溶液による洗浄を包含する。換言すれば、変異体Zcyto21ポリペプチドをコードする核酸分子は、高い緊縮洗浄条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列(又はその補体)を有する核酸分子とハイブリダイズし、ここで前記洗浄緊縮性は、50〜65℃での、0.1%SDSを含む0.1×〜0.2×SSC溶液、例えば50℃での、0.1%SDSを含む0.1×SSC溶液、又は65℃での0.1%SDSを含む0.2×SSC溶液に等しい。
【0080】
本発明はまた、配列番号2のポリペプチド又はそれらのオルト体に対して実質的に類似する配列同一性を有する単離されたZcyto21ポリペプチドも提供する。用語“実質的に類似する配列同一性”とは、配列番号2で示される配列又はそれらのオルト体に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は95%、96%、97%、98%又は99%以上の配列同一性を有するポリペプチドを示すために本明細書において使用される。本発明はまた、配列番号2のアミノ酸残基1−200又は20−200の配列に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は95%、96%、97%、98%又は99%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドも包含する。本発明はさらに、そのようなポリペプチドをコードする核酸分子も包含する。%同一性を決定するための方法は、下記に記載される。
【0081】
本発明はまた、2種の次の基準を用いて同定され得る変異体Zcyto21核酸分子を企画する:上記記載のような、配列番号2のアミノ酸配列とコードされたポリペプチドとの間の類似性の決定、及びハイブリダイゼーションアッセイ。そのようなZcyto21変異体は、(1)55〜65℃での0.1%SDSを含む0.5×〜2×SSC溶液に等しい緊縮洗浄条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列(又はその補体)を有する核酸分子とハイブリダイズし、そして(2)配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%又は95%、96%、97%、98%又は99%以上の配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子を包含する。
【0082】
他方では、Zcyto21変異体は、(1)50〜65℃での0.1%SDSを含む0.1×〜0.2×SSC溶液に等しい、高い緊縮洗浄条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列(又はその補体)を有する核酸分子とハイブリダイズし、そして(2)配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%又は95%以上の配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子として特徴づけられ得る。
【0083】
%配列同一性は、従来の方法により決定される。例えば、Altschulなど., Bull. Math. Bio. 48 : 603−616, 1986及びhenikoff and Henikoff, Pruc.Natl. Acad. Sci. USA 89 :10915−10919, 1992を参照のこと。手短に言及するば、2種のアミノ酸配列が、10のギャップ開始ペナルティー、1のギャップ拡張ペナルティー、及び表3(アミノ酸は標準の1文字コードにより示される)に示されるようなHenikoff and Henikoff (前記)の“blosum 62”評点マトリックスを用いて、その整合評点を最適化するために整合される。次に、%同一性が次のようにして計算される:
【0084】
【数1】
Figure 2004502419
【0085】
【表3】
Figure 2004502419
【0086】
当業者は、2種のアミノ酸配列を整列するために多くの確立されたアルゴリズムが存在することを理解している。Pearson and Lipmanの“FASTA”類似性調査アルゴリズムは、本明細書に開示されるアミノ酸配列及び推定上の変異体Zcyto21のアミノ酸配列により共有される同一性のレベルを試験するための適切なタンパク質整列方法である。前記FASTAアルゴリズムは、Pearson and Lipman, Proc. Nat’l Acad. Sci. USA 85: 2444 (1988), 及びPearson, Meth. Enzymol. 183: 63 (1990) により記載される。
【0087】
手短には、FASTAがまず、問題の配列(例えば、配列番号2)及び保存性アミノ酸置換、挿入又は欠失を考慮しないで、最高密度の同一性(ktup変数が1である場合)又は対の同一性(ktup=2である場合)のいずれかを有する試験配列により共有される領域を同定することによって配列を特徴づける。次に、最高密度の同一性を有する10の領域が、アミノ酸置換マトリックスを用いて、すべての対合されたアミノ酸の類似性を比較することによって再評価され、そして前記領域の末端が、最高の評点に寄与するそれらの残基のみを含むよう“整えられる”。“カットオフ”値(配列の長さ及びktup値に基づいて予定された式により計算される)よりも高い評点を有するいくつかの領域が存在する場合、その整えられた初期領域が、その領域がギャップとのおおよその一列配列を形成するために結合され得るかどうかを決定するために試験される。
【0088】
最終的に、2種のアミノ酸配列の最高評点領域が、アミノ酸挿入及び欠失を可能にする、Needleman−Wunsch アルゴリズム(Needleman and winsch, J. Mol. Biol. 48: 444, 1970; Sellers, SIAM J. Appl. Math. 26: 787, 1974)の変法を用いて整列される。FASTA 分析のための例示的なパラメーターは次のものである:ktup=1、ギャップ開始ペナルティー=10、ギャップ拡張ペナルティー=1及び置換マトリックス=BLOSUM62。それらのパラメーターは、Appendix 2 of Pearson, 1990 (前記)に説明されるように、評点マトリックスを調節することによってFASTAプログラム中に導入され得る。
【0089】
FASTAはまた、上記に開示されるような割合を用いて、核酸分子の配列同一性を決定するためにも使用され得る。ヌクレオチド配列比較のためには、ktup値は、誤りとして設定される他のパラメーターを伴って、1〜6、好ましくは4〜6であり得る。
【0090】
変異体Zcyto21ポリペプチド及び実質的に類似する配列同一性は、1又は複数のアミノ酸置換、欠失又は付加を有するものとして特徴づけられる。それらの変化は、好ましくは、保存性アミノ酸置換(表4を参照のこと)及びタンパク質及びポリペプチドの折りたたみ又は活性に実質的に影響を及ぼさない他の置換;小さな欠失、典型的には1〜約30個のアミノ酸の欠失;及び小さなアミノ−又はカルボキシル−末端の延長、例えばアミノ−末端メチオニン残基、約20〜25個までの残基の小さなリンカーペプチドの延長、又は親和性標識の延長である。
【0091】
従って、本発明は、配列番号2のその対応する領域に対して、少なくとも70%、好ましくは少なくとも90%、及びより好ましくは95%、96%、97%、98%、99%又はそれ以上の同一性を有する配列を含んでなる、約149〜230個のアミノ酸残基のポリペプチドを包含する。親和性標識を含んで成るポリペプチドはさらに、Zcyto21ポリペプチドと親和性標識との間にタンパク質分解部位を含む。好ましいそのような部位は、トロンビン分解部位及び第Xa因子分解部位を含む。
【0092】
【表4】
Figure 2004502419
【0093】
構造統合性の維持に対して決定的である領域又はドメインを含んで成るアミノ酸残基の決定が行われ得る。それらの領域内で、多かれ少なかれ、変化に耐性であり、そして分子の全体的な三次構造を維持するであろう特定の残基を決定することができる。配列構造を分析するための方法は、高いアミノ酸又はヌクレオチド同一性を有する複数配列の一列整列、二次構造性質、二元パターン、相補的パッケージング及び埋もれた極性相互作用を包含するが、但しそれらだけには限定されない(Barton, Current Opin. Struct. Biol. 5:372−376, 1995及びCordesなど., Current Opin. Struct. Biol. 6: 3−10, 1996)。一般的に、分子への修飾を企画するか又は特定のフラグメントを同定する場合、構造の決定は、修飾された分子の活性を評価することによって付随されるであろう。
【0094】
アミノ酸配列の変更が、生物学的活性に対して必須である高次構造体の破壊を最少にするためにZcyto21ポリペプチドにおいて行われる。例えば、Zcyto21ポリペプチドが1又は複数のヘリックスを含む場合、アミノ酸残基の変更が、分子のヘリックス幾何学的及び他の成分を破壊しないよう行われ、ここでコンホメーションの変化が、いくらかの決定的な機能、例えば分子の、その結合パートナーへの結合を妨害する。アミノ酸配列の変更の効果は、例えば上記に開示されるようなコンピューターモデルにより予測され得、又は結晶構造の分析により決定され得る(例えば、Lapthornなど., Nat. Struct. Biol. 2: 266−268, 1995)。当業界において良く知られている他の技法は、標準の分子(例えば、生来のタンパク質)と変異体タンパク質の折りたたみを比較する。
【0095】
例えば、変異体及び標準の分子におけるシステインパターンの比較が行われ得る。質量分光及び還元及びアルキル化を用いての化学的修飾は、ジスルフィド結合に関連するか又はそのような関連を有さないシステイン残基を決定するための方法を提供する(Beanなど., Anal. Biochem. 201: 216−226, 1992; Gray, Protein Sci. 2: 1732−1748, 1993: 及びPattersonなど., Anal. Chem. 66: 3727−3732, 1994)。一般的に、修飾された分子が標準の分子と同じシステインパターンを有さない場合、折りたたみが影響を及ぼされると思われる。
【0096】
折りたたみを測定するためのもう1つの良く知られており、且つ許容できる方法は、円ニ色性(CD)である。修飾された分子及び標準の分子により生成されるCDスペクトルの測定及び比較は、通常のことである(Johnson, Protein 7:205−214, 1990)。結晶学は、折りたたみ及び構造を分析するためのもう1つの良く知られた方法である。核磁気共鳴(NMR)、消化ペプチドマッピング及びエピトープマッピングはまた、タンパク質とポリペプチドとの間の折りたたみ及び構造的類似性を分析するための既知方法でもある(Schaananなど., Science 257: 961−964, 1992)。
【0097】
配列番号2に示されるようなZcyto21タンパク質配列のHopp/Woods親水性プロフィールが生成され得る(Hoppなど.,Proc Natl. Acad. Sci. 78: 3828, 1981; Hopp, J. Immun. Meth. 88: 1−18, 1986及びTriquierなど., Protein Engineering 11: 153−169, 1998)。前記プロフィールは、スライドする6−残基窓(sliding six−residue window)に基づかれている。埋もれたG, S及びT残基及び暴露されたH, Y及びW残基は無視された。例えば、Zcyto21においては、親水性領域は、配列番号2の残基155(Glu)−160(Glu); 残基51(Lys)−56(Ala); 残基50 (Phe)−55(Asp); 残基140(Pro)−145(Arg)及び残基154(Gln)−159(Lys)を含む。
【0098】
当業者は、親水性又は疎水性が、全体的な構造及び生物学的プロフィールを破壊しないよう、Zcyto21ポリペプチドのアミノ酸配列における修飾を企画する場合、考慮されるであろうことを認識するであろう。Val, Leu及びIleから成る群、又はMet, Gly, Ser, Ala, Tyr及びTrpから成る群から選択された疎水性残基の置換が特に興味の対象である。
【0099】
必須アミノ酸の正体はまた、インターフェロン−αと他のインターフェロンとの間の配列類似性の分析から推定され得る。前に記載された“FASTA”分析のような方法を用いて、高い類似性の領域が、タンパク質ファミリー内に同定され、そして保存された領域のためのアミノ酸配列を分析するために使用される。構造に基づいて変異体Zcyto21オリゴヌクレオチドを同定するためのもう1つのアプローチは、可能性ある変異体Zcyto21遺伝子をコードする核酸分子が、上記で論じられたように、配列番号1のヌクレオチド配列を有する核酸分子にハイブリダイズできるかどうかを決定することである。
【0100】
本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸を同定する他の方法は、当業界において知られている方法、例えば特定部位の突然変異誘発又はアラニン走査突然変異誘発である(Cunningham and Wells. Science 244: 1081 (1989);Bass など., Pro. Nat. Acad. Sci. USA 88: 4498 (1991); Coombs and Gorey, “Site−Directed Mutagenesis and Protein Engineering”, in Proteins. Aualysis and Design, Angeletti (ed.), P. 259−311 (Academic Press, Inc. 1998))。後者の技法においては、単一のアラニン突然変異が分子におけるあらゆる残基で導入され、そして得られる変異体分子が、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するために、下記に開示されるように、生物学的又は生化学的活性について試験される。また、Hiltonなど., J. Biol. Chem. 271: 4699 (1996) を参照のこと。
【0101】
本発明はまた、Zcyto21ポリペプチドの機能的フラグメント及びそのような機能的フラグメントをコードする核酸分子を包含する。本明細書に定義されるように、“機能的” Zcyto21又はフラグメントは、その増殖又は分化活性により、特殊化された細胞機能を誘発し、又は阻害するその能力により、又は抗−Zcyto21抗体又はZcyto21受容体(可溶性であるか又は固定されている)に対して特異的に結合するその能力により特徴づけられる。
【0102】
本明細書においてこれまでに記載されたように、Zcyto21は、次のように6−ヘリカル−束構造により特徴づけられる:配列番号2に示されるように、ヘリックスAはアミノ酸残基49(Ser)−63(Leu)により定義され;ヘリックスBはアミノ酸残基76(Asn)−84(Val)により定義され;ヘリックスCはアミノ酸残基89(Val)−104(Ala)により定義され;ヘリックスDはアミノ酸残基111(Glu)−133(Gln)により定義され;ヘリックスEはアミノ酸残基137(Thr)−158(Lys)により定義され;そしてヘリックスFはアミノ酸残基163(Gly)−189(Leu)により定義される。
【0103】
従って、本発明はさらに、(a)上記に記載される1又は複数のヘリックスを含んで成るポリペプチド分子;及び(b)1又は複数のそれらのヘリックスを含んで成る機能的フラグメントを包含する融合タンパク質を提供する。融合タンパク質の他のポリペプチド部分は、もう1つのヘリカル−束サイトカイン又はインターフェロン、たとえばINF−アルファにより、又は融合タンパク質の分泌を促進する、非生来の及び/又は関連しない分泌シグナルペプチドにより寄与され得る。
【0104】
本発明のZcyto21ポリペプチド、例えば十分な長さのポリペプチド、生物学的活性のフラグメント及び融合ポリペプチドは、従来の技法に従って、前記ポリペプチドをコードする発現ベクターを組み込まれている細胞を用いて生成され得る。本明細書において使用される場合、“発現ベクターを組み込まれている細胞”とは、外因性DNA分子の導入により直接的に操作されている細胞及び導入されたDNAを含むその子孫の両者を包含する。
【0105】
適切な宿主細胞は、外因性DNAにより形質転換又はトランスフェクトされ得、そして培養において増殖され得るそれらの細胞型であり、そして細菌、菌類細胞、及び培養された高等真核細胞を包含する。クローン化されたDNA分子を操作し、そして種々の宿主細胞中に外因性DNAを導入するための技法は次の文献に開示される:Sambrool など., Molecular Cloning : A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989, 及びAusubel など., eds., Current Protocol in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Ins., NY, 1987。
【0106】
一般的に、本発明のZcyto21ポリペプチドをコードするDNA配列は、その発現のために必要とされる他の遺伝子的要素、例えば一般的に、発現ベクター内の転写プロモーター及びターミネーターに操作可能的に連結される。ベクターはまた、通常、1又は複数の選択マーカー及び1又は複数の複製の起点を含むであろうが、しかし当業者は、一定のシステム内で、選択マーカーが別のベクター上に供給され得、そして外因性DNAの複製が宿主細胞ゲノム中への組み込みにより供給され得ることを認識するであろう。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクター及び要素の選択は、当業者のレベルの範囲内の通常のことである。多くのそのような要素は文献に記載されており、そして商業的供給者を通して入手できる。
【0107】
Zcyto21ポリペプチドを、宿主細胞の分泌路中に方向づけるためには、分泌シグナル配列(又は、シグナル配列、リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列としても知られている)が、発現ベクターに供給される。分泌シグナル配列は、Zcyto21の配列であり得、又はもう1つの分泌されたタンパク質(例えばt−PA;アメリカ特許第5,641,655号を参照のこと )に由来し、又は新たに合成され得る。
【0108】
分泌シグナル配列は、Zcyto21 DNA配列に操作可能的に連結され、すなわち2つの配列は正しく読み取り枠を整合して連結され、そして宿主細胞の分泌経路中に新しく合成されたポリヌクレオチドを方向づけるように配置される。分泌シグナル配列は通常、興味あるポリペプチドをコードするDNA配列の5’ 側に位置するが、但し一定の分泌シグナル配列は、興味あるDNA配列の他の場所に位置することもできる(例えば、Welchなど.,アメリカ特許第5,037,743号;Hollandなど., アメリカ特許第5,143,830号を参照のこと)。
【0109】
培養された哺乳類細胞または、本発明内の適切な宿主である。外因性DNAを 、哺乳類宿主細胞中に導入するための方法は、リン酸カルシュウム−仲介トランスフェクション(Wiglerなど., Cell 14 : 725, 1978; Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7 :603, 1981; Graham など., Virology 52; 456, 1973),エレクトロポレーション( Neumann など., EMBO J. 1: 841−845, 1982 ); DEAE−デキストラン仲介トランスフェクション(Ausubel など., 前記)、及びリポソーム−仲介トランスフェクション(Hawley −Nelson など., Focus 15: 73, 1993; Ciccarone など.,Focus 15: 80, 1993 )を包含する。培養された哺乳類細胞における組換えポリペプチドの生成は、例えばlevinson など., アメリカ特許第4,713,339 号; Hagen など., アメリカ特許第4,784,950 号; Palmiter など., アメリカ特許第 4,579,821 号; 及びRingold, アメリカ特許第 4,656,134 号により開示される。
【0110】
培養された適切な哺乳類細胞は、COS−1(ATCC No. CRL 165)、COS−7(ATCC No. CRL 1651)、BHK(ATCC No. CRL 1632)、BHK 570 (ATCC No. CRL 10314 )、293(ATCC No. CRL 1573 ; Graham など., J. Gen. Viro. 36: 59−72, 1977 )、及びチャイニーズ ハムスター卵巣(例えば CHO−K1; ATCC No. CCL61 )細胞系を包含する。追加の適切な細胞系は当業界において知られており、そして公的な寄託所、例えば American Type Culture Collection,Manassas,VAから入手できる。
【0111】
一般的に、強い転写プロモーター、例えばSV−40 又はサイトメガロウィルスからのプロモーターが好ましい。例えば、アメリカ特許第4,956,288 号を参照のこと。他の適切なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からのプロモーター(アメリカ特許 4,579,821 号及び第 4,601,978 号)、アデノウィルス主要後期プロモーターを包含する。哺乳類細胞に使用するための発現ベクターは、それぞれ、American Type Culture Collection, Manassa, VA USAに受託番号98669及び98668として寄託されているpZP−1及びpZP−9を包含する。
【0112】
薬物選択は一般的に、外来性DNAが挿入されている、培養された哺乳類細胞を選択するために使用される。そのような細胞は通常、“トランスフェクタント”として言及される。選択剤の存在下で培養され、そしてそれらの子孫に興味ある遺伝子を伝達することができる細胞は、“適切なトランスフェクタント”として言及される。好ましい選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝子である。選択は、ネオマイシン型薬物、例えばG−418又は同様のもの存在下で実施される。
【0113】
“増幅”として言及される方法である選択システムは、興味ある遺伝子の発現レベルを高めるためにも使用される。増幅は、低レベルの選択剤の存在下でトランスフェクタントを培養し、そして次に、導入された遺伝子の生成物を高レベルで生成する細胞を選択するために選択剤の量を高めることによって実施される。好ましい増幅可能選択マーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他の耐薬物性遺伝子(例えば、ヒグロマイシン耐性、複数薬物耐性、ピューロマイシン アセチルトランスフェラーゼ)もまた、使用され得る。
【0114】
アデノウィルスシステムはまた、インビトロでのタンパク質生成のためにも使用され得る。アデノウィルス感染された非−293細胞を、その細胞が急速に分裂しないような条件下で培養することによって、前記細胞は長時間、タンパク質を生成することができる。例えば、BHK細胞は、細胞工場において集密性まで増殖され、次に興味ある分泌されたタンパク質をコードするアデノウィルスベクターに暴露される。次に、細胞が、有意な細胞分裂を伴わないで、感染された細胞の数週間の生存を可能にする血清フリー条件下で増殖せしめられる。
【0115】
他方では、アデノウィルスベクター感染された293S細胞が、有意な量のタンパク質を生成するために、比較的高い細胞密度で、付着細胞として、又は懸濁培養において増殖せしめられ得る( Garnier など., Cytotechnol. 15: 145−55, 1994 を参照のこと)。いずれかのプロトコールにより、発現され、分泌された異種タンパク質が、細胞における発現されたタンパク質の素因に依存して、細胞培養物上清液、溶解物又は、膜画分から反復して単離され得る。感染された293S 細胞生成プロトコールにおいては、分泌されていないタンパク質が効果的に得られる。
【0116】
昆虫細胞は、当業界において知られている方法に従って、オートグラファ・カリホルニカ( Autographa californica )核多角体病ウィルス(AcNPV)に通常由来する組換えバキュロウィルスにより感染され得る。好ましい方法においては、組換えバキュロウィルスは、Luckow ( Luckow, VA, など., J. Virol 67: 4566−79, 1993 ) により記載されるトランスポゾンの使用を通して生成される。トランスファーベクターをそ用するこのシステムは、キット形(Bac−to−BacTMキット;Life Technologies, Rockville, MD)として市販されている。
【0117】
このトランスファーベクター(pFastBaclTM ;Life Technologies)は、“bacmid” と呼ばれる大きなプラスミドとして、E.コリに維持されるバキュロウィルスゲノム中に、興味あるタンパク質をコードするDNAを移動せしめるために、Tn7トランスポゾンを含む。Hill−Perkins, M.S. and Possee, R.D., J. Gen. Virol. 71: 971−6, 1990; Bonning, B.C. など., J. Gen. Virol. 75: 1551−6, 1994; 及びChazenbalk, G. D., and Rapoport, B., J. Biol Chem. 270: 1543−9,1995 を参照のこと。さらに、トランスファーベクター上記に開示されるようなポリペプチド延長又は親和性標識をコードするDNAとのイン−フレーム融合体を含むことができる。
【0118】
当業界において知られている技法を用いて、Zcyto21−コードの配列を含むトランスファーベクターにより、E.コリ宿主細胞を形質転換し、そして前記細胞が、組換えバキュロウィルスの表示である断続的lacZ遺伝子を含むbacmida についてスクリーンされる。組換えバキュロウィルスゲノムを含むbacmid DNA が、通常の技法を用いて単離され、そしてスポドプテラ・フルギペルダ( Spodoptera frugiperda )細胞、例えばSf9 細胞をトランスフェクトするために使用される。Zcyto21タンパク質を発現する組換えウィルスが結果的に生成される。組換えウィルス ストックは、当業者において通常使用される方法により製造される。
【0119】
タンパク質生成に関しては、組換えウィルスは、次の宿主細胞をトランスフェクトするために使用される:典型的には、シロナヤガに由来する細胞系、スポドプテラフルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(例えばSf9 又は、Sf21細胞)又はトリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)(例えば、HIGH FiveTM 細胞;Invitrogen, Carlsbad, CA)。例えば、アメリカ特許第5,300,435号を参照のこと。血清フリー培地が、細胞の増殖及び維持のために使用され得る。適切な培地形成は、当業者において知られており、そして市販の業者から得られる。細胞は典型的には、組換えウィルスストックが0.1〜10、より典型的には、約3の感染の多重度(MOI)で添加される時点で、約2〜5×10個の細胞1〜2×10個の細胞の接種密度で増殖される。使用される方法は、一般的に当業界において知られている。
【0120】
他の高等真核細胞、例えば植物細胞、及び鳥類細胞もまた、宿主として使用され得る。植物細胞において遺伝子を発現するためのベクターとしてのアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes )の使用は、Sinkarなど.、J. Biosci. ( Bangalore ) 11: 47−58, 1987 により再考されている。
【0121】
菌類細胞、例えば酵母細胞はまた、本発明内で使用され得る。これに関して、特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae), ピチア・パストリス(Pichia pastoris)及びピチア・メタノリカ(pichia methanolica) を包含する。外因性DNAによりS. セレビシアエ細胞を形質転換し、そしてそれから組換えポリペプチドを生成するための方法は、例えばKawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kawasaki など., アメリカ特許第4,931,373号;Brake, アメリカ特許第4,870,008号;Welchなど., アメリカ特許第5,037,743号;及びMurray など., アメリカ特許第4,845,075号により開示される。形質転換された細胞は、選択マーカー、通常、耐薬物性、又は、特定の栄養物(例えばロイシン)の不在下で増殖する能力により決定される表現型により選択される。
【0122】
サッカロミセス・セレビシアエへの使用のための好ましいベクターシステムは、グルコース含有培地における増殖により形質転換された細胞の選択を可能にする、Kawasaki など. (アメリカ特許第4,931,373号)により開示されるPOT1ベクターシステムである。酵母への使用のための適切なプロモーター及びターミネーターは、解糖酵素遺伝子(例えば、Kawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kingsmanなど., アメリカ特許第4,615,974号;及びBitter, アメリカ特許第4,977,092 号を参照のこと)及びアルコール デヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを包含する。また、アメリカ特許第4,990,446 号;第5,063,154号;第5,139,936 号;及び第4,661,454号を参照のこと。
【0123】
他の酵素、例えばハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカロミセス・ポンベ( Schizosaccharomyces pombe )、クルイベリミセス・ラクチス( Kluyveromyces lactis )、クルイベリミセス・フラギリス(Kluyveromyces fragilis )、ウスチラゴ・マイジス(Ustilago maydis )、ピチア・パストリス( Pichia pastoris )、ピチア・メタノリカ(Pichia methanolica)、ピチア・グイレルモンジ( Pichia guillermondii )、及びカンジタ・マルトサ(Candida maltosa )のための形質転換システムは、当業界において知られている。
【0124】
例えば、Gleeson など., J. Gen. Microbiol. 132: 3459−3465, 1986 及びCregg, アメリカ特許第4,882,279 号;及びRaymondなど., Yeast 14, 11−23, 1998を参照のこと。アスペルギラス細胞は、Mcknight など.,アメリカ特許第4,935,349号の方法に従って使用され得る。アクレモニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum)を形質転換するための方法は、Sumino ., アメリカ特許第5,162,228号により開示される。ニューロスポラ(Neurospora)を形質転換するための方法は、Lambowitz, アメリカ特許第4,486,533号により開示される。ピチア・メタノリカにおける組換えタンパク質の生成は、アメリカ特許第5,716,808号、第5,736,383号、第5,854,039号及び第5,888,768号に開示される。
【0125】
原核宿主細胞、例えば細菌E.コリ、バシラス及び他の属の菌株はまた、本発明において有用な宿主細胞である。それらの宿主を形質転換し、そしてそこにクローン化される外来性DNA配列を発現するための技法は、当業界において良く知られている(例えば、Sambrookなど., 前記を参照のこと)。細菌、例えばE.コリにおいてZcyto21ポリペプチドを発現する場合、そのポリペプチドは、典型的には不溶性顆粒として細胞質に保持され得、又は細菌の分泌配列により細胞周辺腔に向けられ得る。
【0126】
前者の場合、細胞は溶解され、そして顆粒が回収され、そして例えばグアニジンイソチオシアネート又はウレアを用いて変性される。次に、変性されたポリペプチドが再生され、そして例えばウレア、及び還元された及び酸化されたグルタチオンの組み合わせの溶液に対する透析、続く緩衝溶液に対する透析により、前記変成体を希釈することによってニ量体化され得る。後者の場合、ポリペプチドは、細胞周辺腔の内容物を開放するために細胞を破壊し(例えば、音波処理又は浸透ショックにより)、そしてタンパク質を回収することによって、細胞周辺腔から可溶性及び機能性形で回収され、それにより、変性及び再生のための必要性を回避することができる。
【0127】
形質転換され又はトランスフェクトされた宿主細胞は、選択された宿主細胞の増殖のために必要とされる栄養物及び他の成分を含む培養培地において、従来の方法に従って培養される。種々の適切な培地、例えば定義された培地及び複合培地は、当業界において知られており、そして一般的には、炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミン及び鉱物を含む。培地はまた、必要とされる場合、成長因子又は血清のような成分も含むことができる。増殖培地は一般的に、外因的に付加されたDNAを含む細胞を、例えば発現ベクター上に担持される選択マーカーにより補足され、又は宿主細胞中に同時トランスフェクトされる必須栄養物における薬物選択又は栄養欠乏により選択するであろう。液体培養物は、従来の手段、例えば小さなフラスコの振盪又は発酵器のスパージングにより十分なエアレーションを提供される。
【0128】
本発明のポリペプチド及びタンパク質を80%以上の純度、より好ましくは90%以上の純度、さらに好ましくは95%以上の純度に精製することが好ましく、そして汚染性高分子、特に他のタンパク質及び核酸に対して、99.9%以上の純度であり、そして感染性及び発熱性剤を有さない医薬的に純粋な状態が特に好ましい。好ましくは、精製されたポリペプチド又はタンパク質は、他のポリペプチド又はタンパク質、特に動物起源のそれらを実質的に有さない。
【0129】
発現された組換えZcyto21タンパク質(キメラポリペプチド及びマルチマータンパク質を包含する)は、従来のタンパク質精製方法、典型的にはクロマトグラフィー技法の組合せにより精製される。一般的には、Affinity Chromatography: Principles & Methods, Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988; 及びScopes, Protein Purification: Principles and Practice, Springer−Verlag, New York, 1994を参照のこと。ポリヒスチジン親和性標識(典型的には、約6個のヒスチジン残基)を含んで成るタンパク質は、ニッケルキレート樹脂上での親和性クロマトグラフィーにより精製される。例えば、Houchuliなど., Bio/Technol. 6: 1321−1325, 1988を参照のこと。glu−glu標識を含んで成るタンパク質は、従来の方法に従って、免疫親和性クロマトグラフィーにより精製され得る。例えば、Grussenmeyerなど., 前記を参照のこと。マルトース結合タンパク質融合体は、当業界において知られている方法に従って、アミロースカラム上で精製される。
【0130】
Zcyto21ポリペプチドはまた、当業界において知られている方法に従って、化学合成、例えば排除固相合成、部分固相方法、フラグメント縮重又は従来の溶液合成を通して調製され得る。例えばMerrifield, J. Am. Chem. Soc. 85: 2149, 1963; Stewartなど., Solid Phase Peptide Synthesis (2nd Edition), Pierce Chemical Co., Rockford, IL, 1984; Bayer and Rapp, Chem. Pept. Prot. 3:3, 1986; 及びAthertonなど., Solid Phase Peptide Synthesis: A Practical Approach. IRL Press, Oxford, 1989を参照のこと。インビトロ合成は、小さなポリペプチドの調製のために特に好都合である。
【0131】
当業界において知られている方法を用いて、Zcyto21タンパク質は、モノマー又はマルチマーとして調製され得;グリコシル化されても又はグリコシル化されなくても良く;ペギレート化されても又はペギレート化されなくても良く;そして初期メチオニンアミノ酸を含んでも又は含まなくとも良い。
Zcyto21活性アッセイに使用するための標的細胞は、血管細胞(特に、内皮細胞及び平滑筋細胞)、造血(骨髄性又はリンパ)細胞、肝臓細胞(例えば、肝細胞、有窓性内皮細胞、Kupffer細胞及びIto細胞)、線維芽細胞(例えばヒト皮膚線維芽細胞及び肺線維芽細胞)、胎児肺細胞、関節性骨膜細胞、周皮細胞、軟骨細胞、骨芽細胞及び前立腺上皮細胞を包含する。内皮細胞及び造血細胞は、共通する先祖細胞、すなわち血管芽細胞に由来する(Choiなど., Development 125: 725−732, 1998)。
【0132】
本発明のZcyto21タンパク質は、それらの活性、すなわち相当する細胞型の増殖、分化、移動、付着又は代謝の調節により特徴づけられる。Zcyto21タンパク質の生物学的活性は、細胞増殖、分化、移動又は付着を検出するよう企画されたインビトロ又はインビボアッセイ;又は細胞代謝(例えば、他の成長因子又は他の高分子の生成)の変化によりアッセイされる。多くの適切なアッセイは当業界において知られており、そして代表的なアッセイが本明細書に開示される。培養された細胞を用いてのアッセイは、アミノ酸置換、欠失又は挿入の効果をスクリーニングするために、例えば決定するために最も便利である。
【0133】
しかしながら、発育工程(例えば、脈管形成、創傷治癒)の複雑性の観点から、インビボアッセイは一般的に、生物学的活性を確かめ、そしてさらに特徴づけるために使用されるであろう。一定のインビトロモデル、例えばPepperなど. (Biochem. Biophys. Res. Comm. 189: 824−831, 1992) の三次元コラーゲンゲルマトリックスモデルは、組織学的効果をアッセイするために十分に複雑化される。アッセイは、外因的に生成されたタンパク質を用いて行われ得るか、又は興味あるポリペプチドを発現する細胞を用いて、インビボ又はインビトロで行われ得る。アッセイは、Zcyto21タンパク質のみを用いて、又は他の成長因子、例えばVEGFファミリー又は造血サイトカイン(例えば、EPO、TPO、G―CSF、幹細胞因子)のメンバーと組み合わせて行われ得る。
【0134】
Zcyto21タンパク質の活性は、培養された細胞を用いてインビトロで、又は本発明の分子を適切な動物モデルに投与することによってインビボで測定され得る。細胞増殖又は分化を測定するアッセイは、当業界において良く知られている。たとえば、増殖を測定するアッセイは、次のようなアッセイを包含する:中性赤色素に対する化学感受性(Caranaugh など., Investigational New Drags 8: 347−354, 1990; 引用により本明細書に組み込まれる)、放射性ラベルされたヌクレオチドの組み込み(Raines and Ross, Methods Enzymol. 109: 749−773, 1985; Wahiなど., Mol. Cell Biol. 8: 5016−5025, 1988; 及びCooK など., Analytical Biochem. 179: 1−7, 1989; 引用により本明細書に組み込まれる)、増殖する細胞のDNAへの5−ブロモー2’−デオキシウリジン(BrdU)の組み込み(Porstmann など., J. Immunol. Methods 82: 169−179, 1985; 引用により本明細書に組み込まれる)、及びテトラゾリウム塩の使用(Mosmann, J. Immunol. Methods 65: 55−63, 1983; Alley など., Cancer Res. 48: 589−601, 198; Marshall など., Growth Reg. 5: 69−84, 1995; 及びScudiero など., Cancer Res. 48: 4827−4833, 1988; すべては引用により本明書に組み込まれる)。
【0135】
分化は、より成熟した表現型に分化するよう誘発され得る適切な前駆体細胞を用いてアッセイされ得る。分化を測定するアッセイは、たとえば組織の段階−特異的発現に関連する細胞表面マーカー、酵素活性、官能的活性、又は形態変化の測定を包含する(Watt, FASEB 5: 281−284, 1991; Francis, Differentiation 57 : 63−75, 1994; Raes, Adv. Anim. Cell Biol. Technol. Bioprocesses, 1i61−171, 1989; すべては引用により本明細書に組み込まれる)。
【0136】
Zcyto21活性はまた、1又は複数の追加の成長因子又は他の高分子のZcyto21−誘発された生成を測定するよう企画されたアッセイを用いて検出され得る。好ましいそのようなアッセイは、肝細胞成長因子(HGF)、上皮成長因子(EGF)、形質転換成長因子α(TGFα)、インターロイキン−6(IL―6)、VEGF、酸性線維芽成長因子(aFGF)、アンジオゲニル、及び肝臓により生成される他の高分子の存在を決定するためのアッセイを包含する。
【0137】
適切なアッセイは、興味ある高分子に応答する標的細胞を用いての有糸分裂誘発アッセイ、受容体−結合アッセイ、競争結合アッセイ、免疫学的アッセイ(例えば、ELISA)、及び当業界において知られている他の形式を包含する。メタロプロテアーゼ分泌は、処理された一次ヒト皮膚線維芽細胞、骨膜細胞及び軟骨細胞から測定される。Zcyto21タンパク質の存在下での培養に応答して生成される、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼ及びストロマリシンの相対的レベルは、ザイモグラムゲルを用いて測定される(Loita and Stetler−Stevenson, Cancer Biology 1: 96−106, 1990)。
【0138】
試験タンパク質に応答して皮膚線維芽細胞及び軟膏細胞によるプロコラーゲン/コラーゲン合成は、発生期分泌されたコラーゲン中へのH−プロリン組み込みを用いて測定される。H−ラベルされたコラーゲンは、SDS−PAGE、続いてのオートラジオグラフィーにより可視化される(Unemori and Amento, J. Biol. Chem. 265: 10681−10685, 1990)。皮膚線維芽細胞及び軟骨細胞からのムコ多糖(GAG)分泌は、1,9−ジメチルメチレンブルー色素結合アッセイを用いて測定される(Farndaleなど.,Biochem. Biophys. Acta 883: 173−177, 1986)。コラーゲン及びGAGアッセイはまた、それらのサイトカインに対する確立された応答を改良するZcyto21タンパク質の能力を試験するために、IL−1α又はTGF−αの存在下で行われる。
【0139】
単球活性化アッセイは、(1)単球活性化をさらに刺激するZcyto21タンパク質の能力を得るために、及び(2)結合−誘発された又は内毒素―誘発された単球活性化を調節するZcyto21タンパク質の能力を試験するために行われる(Fuhlbriggeなど., J. Immunol. 138: 3799−3802, 1987)。活性化に応答して生成されるIL−1α及びTNFαは、ELISAにより測定される(Biosource, Inc. Camarillo, CA)。単球/マクロファージ細胞は、CD14(LPS受容体)のおかげで、内毒素に対して敏感であり、そして適切なレベルの内毒素様活性を有するタンパク質それらの細胞を活性化するであろう。
【0140】
Zcyto21タンパク質の造血活性が、培養における種々の造血細胞に対してアッセイされ得る。好ましいアッセイは、当業界において知られている、一次骨髄コロニーアッセイ及び後期段階の系統−制限されたコロニーアッセイを包含する(例えば、Hollyなど., WIPO Publication WO 95/21920号)。適切な半固体培地(例えば、15%ウシ胎児血清、10%ウシ血清アルブミン及び0.6%PSN抗生物質混合物を含む50%メチルセルロース)上にプレートされた骨髄細胞が、試験ポリペプチドの存在下でインキュベートされ、次に、コロニー形成について顕微鏡により試験される。既知の造血因子が対照として使用される。造血細胞系に対するZcyto21ポリペプチドの有糸分裂活性は、上記に開示されるようにして測定され得る。
【0141】
細胞動物は、Kahlerなど. (Arteriosclerosis. Thrombosis and Vascular Biology 17: 932−939, 1997) により実質的に開示されるようにして、アッセイされる。タンパク質は、それが低タンパク質濃度の領域から高タンパク質濃度の領域への移動を誘発する場合、走化性であると思われる。典型的なアッセイは、2つのチャンバーを分離するポリスチレン膜(Transwell; Corning Costar Corp.) を有する改良されたBoydenチャンバーを用いて行われる。1%BSAを含む培地に希釈された試験サンプルが、Transwellを含む24−ウェルプレートの低部チャンバーに添加される。次に、細胞が0.2%ゼラチンにより前処理されたTranswell挿入体に配置される。
【0142】
細胞移動が、37℃での4時間のインキュベーションの後に測定される。非移動性細胞はTranswell膜の上部から除かれ、そして膜の低表面に結合される細胞が固定され、そして0.1%結晶バイオレットにより染色される。次に、染色された細胞が10%酢酸により抽出され、そして吸光度が600nmで測定される。次に、移動が標準の検量曲線から計算される。細胞移動はまた、Grantなど. (“Angiogenesis as a component of epithelial−mesenchymal interactions” in Goldberg and Rosen, Epithelial−Mesenchymal Interaction in Cancer, Birkhauser Verlag, 1995, 235−248; Baatout, Anticancer Tesearch 17: 451−456, 1997) のマトリゲル方法を用いて測定され得る。
【0143】
細胞付着活性は、LaFleurなど. (J. Biol. Chem. 272: 32798−32803, 1997) により開示されるようにして、実質的にアッセイされる。手短には、マイクロタイタープレートが、試験タンパク質により被覆され、非特異的部位がBSAによりブロックされ、そして細胞(例えば、平滑筋細胞、白血球又は内皮細胞)が、約10〜10個の細胞/ウェルの密度でプレートされる。ウェルが37℃で(典型的には約60分間)インキュベートされ、次に、非付着性細胞が軽い洗浄により除去される。付着された細胞が従来の方法により(例えば、結晶バイオレットにより染色され、細胞を溶解し、そして溶解物の光学密度を決定することにより)、定量化される。対照ウェルは、既知の付着タンパク質、例えばフィブロネクチン又はビトロネクチンにより被覆される。
【0144】
Zcyto21タンパク質の活性は、受容体結合及び続く生理学的細胞応答に関連する細胞外酸性化速度又はプロトン排泄を測定する珪素基材のバイオセンサーマイクロフィジオメーターにより測定され得る。典型的な装置は、Molecular device, Sunnyvale, CAにより製造されるCytosensorTM Microphysiometerである。種々の細胞応答、たとえば細胞増殖、イオン輸送、エネルギー生成、炎症応答、調節及び受容体活性化及び同様のものが、この方法により測定され得る。例えば、McConnell, H.M. など., Science 257: 1905−1912, 1992; Pitchford, S. など., Meth. Enzymol. 228: 84−108, 1997; Arimilli, S. など., J. Immunol. Meth. 212: 49−59, 1998; Van Liefde, I. など., Eur. J. Pharmacol. 346: 87−95, 1998を参照のこと。
【0145】
マイクロフィジオメーターは、付着性又は非付着性真核又は原核細胞をアッセイするために使用され得る。時間にわたって細胞培地における細胞外酸性化の変化を測定することによって、マイクロフィジオメーターは、種々の刺激、例えばZcyto21タンパク質、それらのアゴニスト又はアンタゴニストに対する細胞応答を直接的に測定する。好ましくは、マイクロフィジオメーターは、Zcyto21ポリペプチドに対して応答しない対照の真核細胞に比較して、Zcyto21−応答性真核細胞の応答を測定するために使用される。Zcyto21−応答性真核細胞は、Zcyto21のための受容体がトランスフェクトされ、それにより、Zcyto21に対して応答性である細胞を創造し、そして天然においてZcyto21に対して応答性の細胞を包含する。
【0146】
Zcyto21に対して暴露されない対照に比較して、Zcyto21ポリペプチドに対して暴露された細胞の応答における細胞外酸性化の上昇又は低下により測定される差異が、Zcyto21−調節された細胞応答の直接的に測定である。さらに、そのようなZcyto21−調節された応答は、種々の刺激下でアッセイされ得る。従って、本発明は、Zcyto21ポリペプチドに対して応答性の細胞を供給し、前記細胞の第1部分を試験化合物の不在下で培養し、前記細胞の第2部分を試験化合物の存在下で培養し、そして前記細胞の第1部分に比較して、前記細胞の第2部分の細胞応答の上昇又は低下の変化を検出することを含んでなる、Zcyto21ポリペプチドのアゴニスト及びアンタゴニストを同定するための方法が提供される。
【0147】
細胞応答の変化は、細胞外酸性化速度の測定できる変化として示される。Zcyto21タンパク質の存在及び試験化合物の存在下での細胞の第3部分の培養が、Zcyto21−応答細胞のための陽性対照、及びZcyto21ポリペプチドの活性と試験化合物のアゴニスト活性を比較するための対照を提供する。Zcyto21のアンタゴニストは、試験化合物の存在及び不在下でZcyto21タンパク質に細胞を暴露することによって同定され得、それにより、Zcyto21−刺激された活性の低下が、試験化合物におけるアンタゴニスト活性の表示である。
【0148】
動物におけるZcyto21ポリヌクレオチドの発現が、インビボのタンパク質活性の過剰生成又は阻害の生物学的効果のさらなる研究においてのモデルを提供する。Zcyto21−コードのポリヌクレオチド及びアンチセンスポリヌクレオチドは、ウィルスベクター又は裸DNAを用いて、試験動物、例えばマウス中に導入され得、又はトランスジェニック動物が生成され得る。
【0149】
本発明のタンパク質をアッセイするための1つのインビボアプローチは、ウィルス供給システムを包含する。この目的のための典型的なウィルスは、アデノウィルス、ヘルペスウィルス、ワクシニアウィルス及びアデノ関連ウィルス(AAV)を包含する。アデノウィルス、すなわち二本鎖DNAウィルスは現在、異種拡散の供給のための最も研究されている遺伝子トランスファーベクターである(T. C. Becker など., Meth. Cell Bio. 43: 161−89, 1994; 及びJ. T. Douglas and D.T. Curiel, Science & Medicine 4: 44−53, 1997 を参照のこと)。アデノウィルスシステムは次のいくつかの利点を付与する:( i )アデノウィルスは比較的大きなDNA挿入体を適応せしめることができ;( ii )高い力価に増殖され得;( iii )広範囲の哺乳類細胞型を感染せしめ;そして( iv )多数の異なったプロモーター、例えば偏在する、組織特異的、及び調節可能なプロモーターと共に使用され得る。また、アデノウィルスは血流において安定しているので、それらは静脈内注射により投与され得る。
【0150】
アデノウィルスゲノムの一部を欠失することによって、異種DNAの大きな挿入体(7kbまでの)が提供され得る。それらの挿入体は、直接的な結合により又は同時トランスフェクトされたプラスミドとの相同組換えにより、ウィルスDNA中に組み込まれ得る。典型的なシステムにおいては、必須E1遺伝子がウィルスベクターから欠失され、そしてウィルスは、E1遺伝子が宿主細胞(例えば、ヒト293細胞系)により供給されなければ、複製しないであろう。
【0151】
損なわれていない動物に静脈内投与される場合、アデノウィルスは主に、肝臓を標的化する。アデノウィルス供給システムがE1遺伝子欠失を有する場合、ウィルスは宿主細胞において複製することができない。しかしながら、宿主の組織(例えば、肝臓)は、異種タンパク質を発現し、そしてプロセッシングするのであろう(そして、分泌シグナル配列が存在する場合、分泌する)。分泌されたタンパク質は高く血管化された肝臓において循環に入り、そして感染された動物に対する効果が決定され得る。
【0152】
遺伝子供給の他の方法は、身体から細胞を除去し、そして裸DNAプラスミドとして細胞中にベクターを導入することを含んで成る。裸DNAベクターは、当業界において知られている方法、例えばトランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、トランスダクション、細胞融合、DEAEデキストラン、リン酸カルシュウム沈殿、遺伝子ガンの使用、又はDNAトランスポーター使用により宿主細胞中に導入される。Wuなど., J. Biol. Chem. 263: 14621−14624, 1988; Wuなど., J. Biol. Chem. 267: 963−967, 1992; 及びJohnston and Tang, Meth, Cell. Biol. 43: 353−365, 1994を参照のこと。
【0153】
Zcyto21遺伝子を発現するよう構築されたトランスジェニックマウス、又は“ノックアウトマウス”として言及される、Zcyto21遺伝子機能の完全な存在を示すマウス(Snouwaertなど., Science 257: 1083, 1992)がまた、生成され得る(Lowellなど., Nature 366: 740−742, 1993)。それらのマウスは、インビボシステムにおけるZcyto21遺伝子、及びそれによりコードされるタンパク質を研究するために使用され得る。トランスジェニックマウスは、それらが特定因子の過剰又は過少発現に起因する成長性異常及び遮断の同定を可能にすることにおいて、初期成長におけるZcyto21タンパク質の役割を調べるために特に有用である。また、Maisonpierreなど., Science 277: 55−60, 1997, 及びHanehan,Science 277: 48−50, 1997を参照のこと。トランスジェニック発現のための好ましいプロモーターは、メタロチオネイン及びアルブミン遺伝子からのプロモーターを包含する。
【0154】
筋肉収縮の正常な阻害制御の損失は、選択されたγ−アミノ酪酸−分泌ニューロンの損傷又は心配に関連している。例えば、Stiff Man Syndromeは、それらのγ−アミノ酪酸(GABA)生成ニューロンの機能の妨害を通して介在されると思われる、筋肉組織の著しい硬直性を示す。他の関連する神経筋肉障害は、ミオトニー、代謝性ミオパシー、アイザック症候群、ジストニー及び強直性収縮を包含する(Valldeoriola, J. Neurol. 246: 423−431, 1999)。
【0155】
同様に、Zcyto21ポリペプチドの直接的な測定、又は組織における発現のその損失が、それらが腫瘍の進行を受けるにつれて、組織又は細胞において決定され得る。前癌又は癌状態における細胞の侵襲性及び運動性の上昇、又はZcyto21の発現の獲得又は損失が、正常な組織に比較して、腫瘍進行における形質転換、侵襲性及び転移についての診断として作用することができる。進行又は転移の腫瘍段階の知識は、所定の個々の癌患者のために、最も適切な治療又は処理の攻撃性を選択する上で医薬を助けるであろう。発現(mRNA又はタンパク質のいずれかの)の獲得及び損失を測定する方法は、当業界において良く知られており、そして本明細書に記載されており、そしてZcyto21発現に適用され得る。
【0156】
例えば、細胞運動性を調節するポリペプチドの出現又は消出が、前立腺癌の診断及び予後を助けるために使用され得る(Banyard, J. and Zetter, B. R., Cancer and Metast. Rev. 17: 449−458, 1999)。細胞運動性、活性化、増殖又は分化のエフェクターとして、発現のZcyto21獲得又は損失が脳及び他の癌についての診断分析として作用することができる。
【0157】
さらに、正常対照に対して、患者におけるZcyto21ポリペプチド又は抗−Zcyto21抗体の高められたレベルが、前立腺特異的抗原(PSA)に類似して、脳及び他の癌の表示である(例えば、Mulders, TMT,など., Eur. J. Surgical Oncol. 16: 37−40, 1990を参照のこと)。Zcyto21を発現することが通常見出されていない組織における強いZcyto21発現が、細胞又は組織型における異常性、すなわち非肝臓組織中への癌性肝臓組織の侵入又は転移の診断として作用し、そしてさらなる試験又は調査の指図において医者を助け、又は治療の指図を助ける。
【0158】
さらに、Zcyto21ポリヌクレオチドプローブ及び抗−Zcyto21抗体、並びに組織におけるZcyto21ポリペプチドの存在の検出は、Zcyto21を通常発現することが見出されている脳又は他の組織が、例えば、疾病又は癌性肝臓又は神経組織の切除を包含する手術の後に存在するかどうかを評価するために使用され得る。本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチド及び抗体は、すべての組織が手術の後、例えば脳及び他の癌についての手術の後、切除されたかどうかを決定するための助剤として使用され得る。そのような場合、癌からの回復を最大にし、そして再発を最少にするために、すべての可能性ある疾病組織を除去することが特に重要である。好ましい態様は、組織学的に又は現場使用され得る、蛍光性、放射性ラベルされた、又は比色的にラベルされた抗−Zcyto21抗体及びZcyto21ポリペプチド結合パートナーを包含する。
【0159】
さらに、腫瘍進行及び転移に対するZcyto21の活性及び効果が、インビボで測定され得る。いくつかの同系マウスモデルが、腫瘍進行に対するポリペプチド、化合物又は他の処理の影響を研究するために開発されて来た。それらのモデルにおいては、培養継代された腫瘍細胞が、腫瘍ドナーと同じ株のマウス中に移植される。細胞は、受容体マウスにおいて類似する特徴を有する腫瘍中に増殖し、そして転移がまた、そのモデルのいくつかにおいて生じるであろう。本発明者の研究のための適切な腫瘍モデルは、中でも、Lewis肺癌(ATCC No. CRL−1642)及びB16黒色腫(ATCC No. Crl−6323)を包含する。それらは、インビトロで容易に培養され、そして操作される、C57BL6/Jマウスと同種の通常使用される腫瘍系である。
【0160】
それらの細胞系のいずれかの移植に起因する腫瘍は、C57BL6/Jマウスの肺に転移することができる。Lewis肺癌モデルが最近、脈管形成のインヒビターを同定するためにマウスに使用されている(O’Reilly MS, など. Cell 79: 315−328, 1994)。C57BL6/Jマウスが、組換えタンパク質、アゴニスト又はアンタゴニストの毎日の注入、又は組換えアデノウィルスの1回の注入を通して、実験剤により処理される。この処理に続いて3日で、10〜10個の細胞が背面の皮膚下に移植される。他方では、細胞自体が、タンパク質が全身的によりもむしろ腫瘍部位で又は細胞内で合成されるよう、移植の前、組換えアデノウィルス、例えばZcyto21を発現するアデノウィルスにより感染され得る。マウスは、通常5日以内に眼に見える腫瘍を進行する。
【0161】
腫瘍が3週間までの間、増殖され、この間、それらは対照の処理グループにおいて1500−1800mmのサイズに達することができる。腫瘍サイズ及び体重が、その実験を通して注意してモニターされる。殺害の時点で、腫瘍が、肺及び肝臓と共に除去され、そして計量される。肺の重量が、転移性腫瘍負荷量と相互関係することが示された。さらなる測定として、肺表面転移が計数される。切除された腫瘍、肺及び肝臓が、当業界において知られており、そして本明細書に記載される方法を用いて、組織学的試験、免疫組織化学及び現場ハイブリダイゼーションのために調製される。従って血管構造を回復し、そして転移を受ける腫瘍の能力に対する、問題の発現されたポリペプチド、例えばZcyto21の影響が評価され得る。
【0162】
さらに、アデノウィルスとは別に、移植された細胞がZcyto21により一時的にトランスフェクトされ得る。安定したZcyto21トランスフェクトの使用、及びインビボでのZcyto21発現を活性化する誘発性プロモーターの使用は、当業界において知られており、そして転移のZcyto21誘発を評価するためにこのシステムに使用され得る。さらに、精製されたZcyto21又はZcyto21−ならし培地が、このマウスモデルに直接的に注入され、そして従って、このシステムに使用される。一般的な文献については、O’Reilly MS, など. Cell 79: 315−328, 1994, 及びRusciano D, など、Murine Models of Liver Metastasis, Invasion Metastasis 14: 349−361,1995を参照のこと。
【0163】
抗血清方法は、インビボでZcyto21遺伝子転写の阻害の効果を試験するためにそのような転写を阻害するために使用され得る。Zcyto21−コードのポリヌクレオチド(例えば、配列番号1に示されるようなポリヌクレオチド)のセグメントに対して相補的であるポリヌクレオチドが、Zcyto21−コードのmRNAに結合し、そしてそのようなmRNAの翻訳を阻害するよう企画される。そのようなアンチセンスオリゴヌクレオチドはまた、細胞培養におけるZcyto21ポリペプチド−コードの遺伝子の発現を阻害するためにも使用され得る。
【0164】
ほとんどのサイトカイン、及び活性化されたリンパ球により生成される他のタンパク質は、身体中の細胞の細胞分化、活性化、レクルートメント及び恒常性において重要な生物学的役割を演じる。そのような治療用途は、免疫調節を必要とする疾病、例えば自己免疫疾患、例えばリウマチ様関節炎、多発性硬化症、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス及び糖尿病の処理を包含する。Zcyto21は、炎症の調節において重要であり、そして従って、リウマチ様関節炎、ぜん息及び敗血症の処理において有用である。腫瘍形成の介在においてZcyto21の役割が存在し、それによりZcyto21アンタゴニストが癌の処理において有用である。Zcyto21が免疫系の調節において有用であり、それによりZcyto21及びZcyto21アンタゴニストは、移植片拒絶を低めるために、対宿主性移植片病を妨げるために、感染性疾病に対する免疫性を追加するために、免疫無防備状態の患者(例えば、HIV患者)を処理するために、及びワクチンの改良のために使用され得る。
【0165】
脳、ランゲルハンス島、前立腺、精巣、下垂体、胎盤、卵巣腫瘍、肺腫瘍、及び直腸腫瘍の組織、並びにCD3+細胞系及びウィルス感染された前立腺上皮細胞系におけるインターフェロン様ポリペプチドとして、Zcyto21は、それらの及び他の組織におけるウィルス感染、腫瘍形成及び転移を調節するために有用である。そのような場合、インターフェロン様分子は、感染又は異常細胞増殖の部位で細胞により開放され得、又は分泌された分子として、それは異なった組織からその部位に移動することができる。
【0166】
Zcyto21の抗ウィルス性質は、乳頭腫ウィルスによる感染を、インビトロ及びインビボで処理することにおいて特に有用である。例えば、ヒト乳頭腫ウィルスにより引き起こされる腫瘍は、良性の腫瘍(すなわち、性器いぼ)及び悪性腫瘍、例えば鱗状細胞癌を引き起こす。それらの状態についての処理は通常、手術、又は組織破壊である。しかしながら、現在、いくつかの抗ウィルス/免疫調節薬剤、例えばインターフェロンαが、腫瘍サイズを低めることにおいて効果的であることが示されている。Baker, G. など., Dermatol. Clin. Apr. 15: 331−340, 1997を参照のこと。
【0167】
さらに、Rockley, P.F. など., (Pharmacol. Ther. 65 (2): 265−287, 1995) により論じられるように、インターフェロンによる免疫療法が、感染、例えば臨床学的、潜在性疾病のすべての部位に対して向けられ得る。この例においては、IFN−α、IFN−β及びIFN−γが、肛門性器突圭コンジロームを処理するために、単一療法として、及び他の療法と組み合わせて都合良く使用されて来た。Zcyto21は、この処理においてIFN−α、IFN−β及びIFN−γに類似する有用な処理であろう。さらに、一定型のヒト乳頭腫ウィルスと頸部癌との間に強い関連性が存在している。Zcyto21は、頸部癌を検出し、モニター、そして処理するために使用され得る。
【0168】
ランゲルハンス島細胞における小さな分泌されたタンパク質として、Zcyto21は、それらの細胞の増殖及び分化を調節することができる。さらに、Zcyto21は、糖尿病、及び細胞の増殖及び分化に関連する免疫学的状態の処理において有用である。
脳及び下垂体細胞におけるZcyto21の存在は、それがそれらの細胞の増殖及び分化に使用され得ることを示す。さらに、本発明の分子は、栄養恒常性、例えば栄養補給及び食欲抑制に関連する挙動性疾患を担当できる。さらに、Zcyto21分子は、一般的に、生殖疾患の処理に使用され得る。
【0169】
Zcyto21ポリペプチドは、単独で、又は他の脈管形成剤、例えばVEGFと組合して投与され得る。追加の剤と組合してZcyto21を用いる場合、それらの2種の化合物は、処理される特定の条件のために適切なように、同時に又は連続的に投与され得る。
【0170】
Zcyto21は腫瘍形成の処理において有用であり、そして従って、癌の処理において有用である。抗−IgM刺激された正常B−細胞のZcyto21の阻害及び類似する効果が、B−細胞腫瘍系において観察され、このことは、B細胞腫瘍細胞を低い増殖状態に誘発するために、Zcyto21による患者の処理において治療的効果が存在することを示している。リガンドは、従来の化学療法剤及び免疫調節剤、例えばインターフェロンαの両者を包含する使用において、他の剤と組合して投与され得る。α/βインターフェロンは、いくつかの白血病及び動物疾患モデルの処理において効果的であることが示されており、そしてインターフェロンのα及びZcyto21の成長阻害効果は、B−細胞腫瘍由来の細胞系に対して付加的であり得る。
【0171】
本発明は、新生B又はT細胞の増殖を低めるのに十分な量のZcyto21の組成物を、B又はT細胞新生を有する哺乳類に投与することを含んで成る、新生B又はT細胞の増殖を低めるための方法を提供する。骨髄前駆体からの溶解性NK細胞のZcyto21刺激及び抗原受容体の活性化に続いてのT細胞の増殖は、同種骨髄移植を受ける患者のための処理を増強し、そして従って、Zcyto21は、ドナーリンパ球の注入を伴なって又はそれを伴なわないで、抗−腫瘍応答の生成を増強するであろう。
もう1つの態様においては、本発明は、新生B又はT細胞の増殖を低めるのに十分な量のZcyto21アンタゴニストの組成物を、B又はT細胞新生を有する哺乳類に投与することを含んで成る、新生B又はT細胞の増殖を低めるための方法を提供する。さらに、Zcyto211アンタゴニストは、リガンド/毒素融合タンパク質であり得る。
【0172】
Zcyto21−サポリン融合毒素が、類似する組の白血病及びリンパ腫に対して使用され得、これがZcyto21により処理され得る白血病の範囲を拡張する。Zcyto21受容体の融合毒性介在性活性化が、標的細胞の増殖を阻害する次の2種の独立した手段を提供し、ここで前記第1の手段はリガンドのみにより見られる効果と同一であり、そして第2の手段は受容体インターナリゼーションを通しての毒性の供給による手段である。
【0173】
本明細書における教授に基づいて、本発明のインターフェロン様Zcyto21分子は、次のような種々の病状を検出し、モニターし、又は処理するために有用である:ヘアリー・セル白血病、腎細胞癌、基底細胞癌、悪性メラノーマ、AIDS関連のカポジ肉腫、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病、非−Hodgkinリンパ腫、喉頭乳頭腫形成、菌状息肉腫、尖圭コンジローム、乳頭腫ウィルス−誘発されたゆうぜい状表皮発育異常症、慢性B型肝炎、C型肝炎、慢性D型肝炎及び慢性非−A, 非−B/C肝炎。
【0174】
アメリカ食品医薬品局は、多発性硬化症、すなわち神経系の慢性疾患を処理するインターフェロン−βの使用を許可した。インターフェロン−γは、慢性肉芽腫性疾病を処理するために使用され、ここで前記インターフェロンは、感染性細菌、菌類及び原生動物病原体を破壊するために患者の免疫応答を増強する。臨床学的研究はまた、インターフェロン−γがAIDS、リーシュマニア症及びらい腫性らい病の処理において有用であることを示している。
【0175】
医薬使用のためには、Zcyto21タンパク質は、従来の方法に従って、非経口、特に静脈内又は皮下供給のために配合される。一般的に、医薬製剤は、Zcyto21ポリペプチドを、医薬的に許容できるビークル、例えば塩溶液、緩衝溶液、水中、5%デキストロース、又は同様のものと共にを含むであろう。製剤はさらに、1又は複数の賦形剤、保存剤、溶解剤、緩衝剤、バイアル表面上のタンパク質損失を妨げるためのアルブミン、等を含むことができる。配合方法は、当業界において良く知られており、そして例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Gennaro, ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 19th ed., 1995に開示される。Zcyto21は、好ましくは、10〜100μg/ml合計体積の濃度で使用され得るが、但し1ng/ml〜1000μg/mlの範囲の濃度が使用され得る。
【0176】
局部適用、例えば創傷治癒の増進に関しては、タンパク質は、0.1〜10μg/cmの創傷領域の範囲で適用され、そして正確な用量は、処理される病状の性質及び重症度、患者の形質、等を考慮して、許容される標準に従って、医者により決定される。用量の決定は、当業者のレベルの範囲内である。投与は、処理の期間、毎日又は断続的である。静脈内投与は、1〜数時間の典型的な期間にわたって、ボーラス注射又は注入によってであろう。持効性配合物もまた使用され得る。一般的に、Zcyto21の治療的有効量とは、処理される病状の臨床学的に有意な変化、例えば造血又は免疫機能の臨床学的に有意な変化、羅病率の有意な低下、又は有意に高められた組織学的評点を生成するのに十分な量である。
【0177】
Zcyto21タンパク質、アゴニスト及びアンタゴニストは、一次細胞及び培養される細胞系の両者を包含する応答細胞型の拡張、増殖、活性化、分化、移動又は代謝を調節するために有用である。これに関する特に興味あるものは、造血細胞、間葉細胞(幹細胞、成熟骨髄性細胞及びリンパ細胞を包含する)、内皮細胞、外皮細胞、平滑筋細胞、線維芽細胞、肝細胞、神経細胞及び胚幹細胞である。Zcyto21ポリペプチドは、約10pg/ml〜約100ng/mlの濃度で、それらの細胞型のための組織培養培地に添加される。当業者は、Zcyto21タンパク質が培養培地において他の成長因子と共に都合良く組合され得ることを認識するであろう。
【0178】
実験室調査においては、Zcyto21タンパク質は、タンパク質の循環レベルを決定するためのアッセイにおいて、例えばZcyto21タンパク質の過剰又は過少生成により特徴づけられる疾病の診断において、又は細胞表現型の分析において、分子量標準又は試薬としても使用され得る。
【0179】
Zcyto21タンパク質はまた、その活性のインヒビターを同定するためにも使用され得る。試験化合物は、Zcyto21タンパク質の活性を阻害する化合物を同定するために、本明細書に開示されるアッセイに添加される。本明細書に開示されるそれらのアッセイの他に、サンプルは、受容体結合を測定するよう企画された種々のアッセイ内のZcyto21活性の阻害、又はZcyto21−依存性細胞応答の刺激/阻害について試験され得る。例えばZcyto21−応答性細胞系は、Zcyto21−刺激された細胞経路に応答するレポーター遺伝子構造体によりトランスフェクトされ得る。
【0180】
このタイプのレポーター遺伝子構造体は、当業界において知られており、そして一般的に、アッセイできるタンパク質、例えばルシフェラーゼをコードする遺伝子に操作可能的に連結されるZcyto21−活性化された血清応答要素(SRE)を含むであろう。候補体化合物、溶液、混合物又は抽出物は、レポーター遺伝子発現のZcyto21刺激の低下により明らかなように、標的細胞に対するZcyto21の活性を阻害する能力について試験される。このタイプのアッセイは、細胞−表面受容体に結合するZcyto21を直接的にブロックする化合物、及びこの受容体−リガンド結合に続く細胞経路における工程をブロックする化合物を検出するであろう。
【0181】
他方では、化合物又は他のサンプルが、検出できるラベル(例えば125I、 ビオチン、ホースラディシュ ペルオキシダーゼ、FITC、及び同様のもの)により標識されるZcyto21を用いて、受容体へのZcyto21結合の直接的なブロッキングについて試験され得る。このタイプのアッセイにおいては、受容体へのラベルされたZcyto21の結合を阻害する試験サンプルの能力は、二次アッセイを通して確かめられ得る阻害活性の表示である。結合アッセイ内に使用される受容体は、細胞受容体、又は単離され、固定された受容体であり得る。
【0182】
本明細書で使用される場合、用語“抗体”とは、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、その抗原結合フラグメント、例えばF(ab’)及びFabフラグメント、一本鎖抗体及び同様のもの(遺伝子的に構築された抗体を包含する)を包含する。非ヒト抗体は、ヒト骨格及び不変領域上に非ヒトCDRのみを移植することによって、又は完全な非ヒト可変ドメインを組み込むことによって(任意には、暴露された残基の置換によってヒト−様表面によりそれらのドメインを“おおう(cloaking)”ことによって;ここで結果物は“張り合わされた”抗体である)、ヒト適合され得る。多くの場合、ヒト適合された抗体は、正しい結合特性を増強するために、ヒト可変領域骨格ドメイン内に非ヒト残基を保持することができる。
【0183】
ヒト適合化抗体を通して、生物学的半減期が高められ、そしてヒトへの投与に基づく有害な免疫反応の可能性が低められる。当業者は、特定の不変ドメインと関連する種々の免疫機能を促進するか、又は阻害するために、特定の及び異なった不変ドメイン(すなわち、異なったIgサブクラス)を有するヒト適合された抗体を生成することができる。抗体は、それらが対照(非−Zcyto21)ポリペプチド又はタンパク質に対する結合親和性よりも少なくとも10倍高い親和性を伴なってZcyto21ポリペプチド又はタンパク質に結合する場合、特異的に結合するとして定義される。モノクローナル抗体の親和性は、当業者により容易に決定され得る(例えば、Scatchard, ann. NY. Acad. Sci. 51: 660−672, 1949を参照のこと)。
【0184】
ポリクローナル及びモノクローナル抗体を調製し、そして単離するための方法は、当業界において良く知られている(例えば、Hurrell, J.G.R., Ed., Monoclonal Hybridoma Antibodies: Techniques and Applications, CRC Press, Inc., Boca Raton, FL, 1982 を参照のこと)。配列番号2に示されるように、残基155(Glu)〜160(Glu); 残基51(Lys)〜56(Ala); 残基50(Phe)〜55(Asp); 残基140(Pro)〜145(Arg);及び残基154(Gln)〜159(Lys)を包含する親水性抗原性部位に対する抗体を生成することが、特に興味ある対象である。当業者に明らかなように、ポリクローナル抗体は、種々の温血動物、例えば馬、ウシ、ヤギ、羊、犬、鶏、ウサギ、マウス、及びラットから生成され得る。Zcyto21ポリペプチドの免疫性は、アジュバント、例えばミヨウバン(水酸化アルミニュウム)又はフロイント完全又は不完全アジュバントの使用により高められ得る。
【0185】
免疫化のために有用なポリペプチドはまた、免疫グロブリン ポリペプチド又はマルトース結合タンパク質との融合体ポリペプチド、例えばZcyto21ポリペプチド又はその一部の融合体を包含する。ポリペプチド免疫原は、十分な長さの分子又はその一部であり得る。ポリペプチド部分が“ハプテン−様”である場合、そのような部分は、免疫化のために、高分子キャリヤー(例えば、カサガイヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)又は破傷風トキソイド)に都合良く連結又は結合され得る。
【0186】
抗体を生成し、そして選択するためのもう1つの技法は、Zcyto21ポリペプチドに対するリンパ球のインビトロ暴露、及びファージ又は類似するベクターにおける抗体表示ライブラリーの選択(例えば、固定された又はラベルされたZcyto21ポリペプチドの使用を通して)を包含する。ヒト抗体は、WIPO公開WO98/24893号に開示されるように、ヒト免疫グロブリン遺伝子を含むよう構築されたトランスジェニック非−ヒト動物において生成される。好ましくは、それらの動物における内因性免疫グロブリン遺伝子は、相同組換えにより不活性化されるか又は排除される。
【0187】
当業者に知られている種々のアッセイがZcyto21ポリペプチドに特異的に結合する抗体を検出するために使用され得る。典型的なアッセイは、Antibodies: A Laboratory Manual, Harlow and lane (Eds.), Cold Speing Harbor Laboratory Press, 1988 に詳細に記載されている。そのようなアッセイの代表的な例は次のものを包含する:同時免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ、ラジオイムノ沈殿、酵素結合の免疫吸着アッセイ(ELISA)、ドットブロット又はウェスターンブロットアッセイ、阻害又は競争アッセイ。及びサンドイッチアッセイ。
【0188】
Zcyto21に対する抗体が、タンパク質の循環レベルを決定するための診断アッセイ内でのタンパク質の親和性精製のために;基礎をなす病理学又は疾病のマーカーとしての可溶性Zcyto21ポリペプチドの検出又は定量化のために;完全な動物又は組織断片内の免疫位置決定、例えば免疫診断適用のために;免疫組織化学のために;及びインビトロ及びインビボでのタンパク質活性を阻止するためのアンタゴニストとして使用され得る。
【0189】
Zcyto21に対する抗体はまた、Zcyto21を発現する細胞の標的化のために;Zcyto21ポリペプチド及びタンパク質の親和性精製のために;FACSを用いる分析方法において;発現ライブラリーのスクリーニングのために;及び抗−イディオタイプ抗体の生成のために使用され得る。抗体は、Zcyto21のための受容体を発現する細胞へのそれらの化合物の標的化を提供するために、既知方法を用いて、治療剤及び診断剤を包含する他の化合物に連結され得る。
【0190】
インビトロ及びインビボ診断を包含する一定の用途に関しては、ラベルされた抗体を使用することが好都合である。適切な直接的な標識又はラベルは、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビター、蛍光マーカー、化学ルミネセントマーカー、磁気粒子及び同様のものを包含し;関節的な標識又はラベルは、中間体としてのビオチン−アビジン又は補体/抗−補体対の使用を特徴とする。本発明の抗体はまた、薬剤、毒素、放射性核種及び同様のものに直接的に又は間接的に接合され得、そしてそれらの接合体は、インビボ診断又は治療の用途(例えば、細胞増殖の阻害)のために使用され得る。一般的には、Ramakrishnanなど., Cancer Res. 56: 1324−1330, 1996 を参照のこと。
【0191】
本発明のポリペプチド及びタンパク質は、受容体を同定し、そして単離するために使用され得る。Zcyto21受容体は、肝臓における増殖調節、血管形成及び他の成長工程に包含され得る。例えば、Zcyto21タンパク質及びポリペプチドがカラム上に固定され、そして膜調製物がそのカラム上に通される(一般的には、Immobilized Affinity Ligand Techniques, Hermanson など., eds., Academic Press, San Diego, CA, 1992, pp.195−202に開示されるようにして)。
【0192】
タンパク質及びポリペプチドがまた、放射性ラベルされ(Methods in Enzymol., vol. 182, “Guide to Protein Purification”, M. Deutscher, ed., Acad. Press, San Diego, 1990, 721−737)、又は光親和性ラベルされ(Brunner など., Ann. Rev. Biochem. 62: 483−514, 1993及びFedan など., Biochem. Pharnacol. 33: 1176−1180, 1984)、そして特定の細胞−表面タンパク質を標識するために使用され得る。類似する態様においては、放射性ラベルされたZcyto21タンパク質及びポリペプチドは、発現cDNAライブラリーによりトランスフェクトされた細胞を用いての結合アッセイにおいて同起源受容体をクローン化するために使用され得る。
【0193】
Zcyto21ポリペプチドはまた、分析熟練、例えば、質量分析学、コンホメーション、特に4個のαヘリックスを決定するために、円ニ色性を、原子の立体構造を詳細に決定するために、X−線結晶学を、溶液におけるタンパク質の構造を表すために、核磁気共鳴分光学を教授するためにも使用され得る。例えば、Zcyto21を含むキットが、学生の分析熟練を開発するために与えられ得る。アミノ酸配列は教師によっては知られており、すなわちタンパク質は学生の熟練を決定し、又はその熟練を進展せしめるための試験として学生に提供されるので、教師は、学生がポリペプチドを正しく分析したかどうかを知ることができる。あらゆるポリペプチドはユニークであるので、Zcyto21の教育的利用はそれ自体ユニークであろう。
【0194】
Zcyto21に対して特異的に結合する抗体は、Zcyto21を精製し、抗体をコードするポリヌクレオチドをクローニングし、そして配列決定するために、親和性クロマトグラフィーカラムをいかにして調製するかを学生に教授するための教授援助として、及び従って、ヒト適合された抗体をいかにして企画するかを学生に教授するための実習課目として使用され得る。次に、Zcyto21遺伝子、ポリペプチド又は抗体は、試薬会社によりパッケージされ、そして学生が分子生物学の分野において熟練を得るために教育機関に市販される。個々の遺伝子及びタンパク質はユニークであるので、個々の遺伝子及びタンパク質は、実験実習課目における学生のためのユニークな挑戦及び学習経験を創造する。Zcyto21遺伝子、ポリペプチド又は抗体を含むそのような教育用キットは、本発明の範囲内で有ると思われる。従って、一般的に記載された本発明は、次の例により容易に理解されるが、それらは例示的であって、本発明を制限するものではない。
【0195】
実施例
例1
Zcyto21をコードするポリヌクレオチドのすべて又は一部を含む発現プラスミドを、相同組換えにより構成する。Zcyto221 cDNAのフラグメントを、Zcyto21挿入点を両端に有するベクター配列に応答する5’及び3’末端でフランキング領域と共に配列番号1のポリヌクレオチドを用いて、PCRにより単離する。PCRのためのプライマーはそれぞれ、5’末端から3’末端の方に次のものを包含する:前記ベクターからの40bpのフランキング配列、及びZcyto21の読み取り枠からのアミノ及びカルボキシル末端に対応する17bp。
【0196】
100μlのPCR反応混合物のうち10μlを、分析のための1×TBE緩衝液と共に、0.8%低溶融−温度アガロース(SeaPlaque GTG(商標); FMC BioProducts, Rockland, ME) ゲル上に負荷する。残る90μlの反応混合物を、5μlの1MのNaCl及び250μlの無水エタノール添加により沈殿せしめる。SmaIにより切断されたプラスミドpZMP6を、PCRフラグメントによる組換えのために使用する。プラスミドpZMP6は、サイトメガロウィルス直前プロモーター、コード配列の挿入のための複数の反応部位、及びヒト成長ホルモンターミネーターを有する発現カセット;複数のE.コリ起点;SV40プロモーター、複製のエンハンサー及び起点、DHFR遺伝子及びSV40ターミネーターを含んで成る哺乳類選択マーカー発現単位;及びS.セレビシアエにおける選択及び複製のために必要とされるURA3及びCEN−ARS配列を含む哺乳類発現ベクターである。
【0197】
それを、pZP9(受託番号98668号として、American Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, VA 20110−2209に寄託されている)、及びpRS316(受託番号77145号として、American Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, VA 20110−2209に寄託されている)から取られた酵母遺伝子要素、ポリオウィルスから内部リボソーム侵入部位(IRES)要素、並びにトランスメンブラントドメインのC−末端で切断されたCD8の細胞外ドメインから構成した。
【0198】
100μlのコンピテント酵母(S. セレビシアエ)細胞を、それぞれ、上記からの種々のDNA混合物10μlと共に組合し、そして0.2cmのエレクトロポレーションキュベットに移す。酵母/DNA混合物を、0.75kV (5kV/cm)、∞オーム、25μFの電力供給(BioRad Laboratories, Hercules CA)設定を用いて、電気パルスする。個々のキュベットに、1.2Mのソルビトール600μlを添加し、そして酵母を、1つのURA−Dプレート上に2種の300μlアリコートでプレートし、そして30℃でインキュベートする。約48時間の後、単一のプレートからのUra酵母形質転換体を、1mlの水に再懸濁し、そして軽く回転せしめ、酵母細胞をペレット化する。
【0199】
細胞ペレットを、1mlの溶解緩衝液(2%のTriton X−100, 1%のSDS、100mMのNaCl、10mMのトリス、pH8.0,1mMのEDTA)に再懸濁する。500μlの溶解混合物を、300μlの酸−洗浄されたガラスビーズ及び200μlのクロロホルムを含むEppendorf管に添加し、1分の間、2又は3度、かきまぜ、そして最大速度でEppendorf遠心分離機により5分間、回転せしめる。300μlの水性相を、新しい管に移し、そしてDNAを、600μlのエタノール(EtOH)により沈殿し、続いて、4℃で10分間、遠心分離する。DNAペレットを、10μlの水に再懸濁する。
【0200】
エレクトロコンピテントE.コリ宿主細胞(Electromax DH10BTM 細胞;Life Technologies, Inc., Gaithersburg, MDから得られた)の形質転換を、0.5〜2mlの酵母DNA調製物及び30μlの細胞により行う。細胞を1.7kV, 25μF及び400オームで電気パルスする。エレクトロポレーションに続いて、1mlのSOC(2%のBactoTM Tryptone (Difco, Detroit, MI), 0.5%の酵母抽出物(Ditco)、10mMのNaCl、2.5mMのKCl、10mMのMgCl、10mMのMgSO、20mMのグルコース)を、4個のLB AMPプレート(LBブイヨン(Lennox)、1.8%のBactoTM 寒天(Difco)、100mg/lのアンピシリン)上に、250μlのアリコートでプレートする。
【0201】
Zcyto21のための正しい発現構造体を有する個々のクローンを、制限消化により同定し、Zcyto21挿入体の存在を確かめ、そして種々のDNA配列がお互い正しく連結されていることを確かめる。陽性クローンの挿入体を、配列分析にゆだねる。大規模プラスミドDNAを、市販のキット(QIAGEN Plasmid Maci Kit, Qiagen, Valencia, CA)を用いて、製造業者の説明書に従って単離する。正しい構造体を、pZMP6/Zcyto21と命名する。
【0202】
例2
CHO DG44細胞(Chasinなど., Som. Cell. Molec. Genet. 12: 555−666, 1986)を、10cmの組織培養皿にプレートし、そしてHam’s F12/FBS培地(Ham’sF12培地(Life Technologies)、5%ウシ胎児血清(Hyclone,Logan, UT)、1%のL−グルタミン(JRH Biosciences, Lenexa, KS)、1%のピルビン酸ナトリウム(Life Technologies))において、37℃で5%CO下で、一晩、約50%〜70%の集密性まで増殖する。
【0203】
次に、細胞を、血清フリー(SF)培地配合物(Ham’s f12, 10mg/mlのトランスフェリン、5mg/mlのインスリン、2mg/mlのフェチュイン、1%のL−グルタミン及び1%のピルビン酸ナトリウム)における、膜濾過された水中ポリカチオン脂質2,3−ジオレイルオキシ−N−[2−(スペルミンカルボキサミド)エチル]−N, N−ジメチル−1−プロパニミニウム−トリフルオロアセテート及び中性脂質ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(LipofectamineTM Reagent, Life Technologies)の3:1(w/w)リポソーム配合物を用いて、リポソーム−介在性トランスフェクションにより、プラスミドZcyto21/pZMP6により形質転換する。
【0204】
Zcyto21/pZMP6を、15mlの管において、SF培地により希釈し、640μlの最終体積にする。35μlのLipofectamineTM を、605μlのSF培地と共に混合する。その得られる混合物を、DNA混合物に添加し、そして室温で約30分間インキュベートする。5mlのSF培地を、DNA:LipofectamineTM 混合物に添加する。細胞を5mlのSF培地により1度すすぎ、吸引し、そしてDNA: LipofectamineTM 混合物を添加する。細胞を37℃で5時間インキュベートし、次に6.4mlのHam’s F12/10%FBS、1%PSN培地を個々のプレートに添加する。
【0205】
プレートを37℃で一晩インキュベートし、そしてDNA:LipofectamineTM 混合物を、次の日、新鮮な5%FBS/Ham’s培地により交換する。トランスフェクションの3日後、細胞を、増殖培地を含むT−175フラスコ中に分割する。トランスフェクションの7日後、細胞を、FTTC−抗−CD8モノクローナル抗体(Pharminger, San Diego, CA)により染色し、続いて抗−FTTC−接合された磁気ビーズ(Miltenyi Biotech)により処理する。CD8−陽性細胞を、市販のカラム(mini−MACSカラム;Miltenyi Biotec) を用いて、製造業者の説明書に従って分離し、そしてヌクレオシドを有さないが、しかし50nMのメトトレキセートを有するDMEM/Ham’s 12/5% FBS (選択培地)中に添加する。
【0206】
細胞を、選択培地を含む96−ウェル皿において、0.5、1及び5個の細胞/ウェルの密度でサブクローニングするためにプレートし、そして約2週間、増殖せしめる。ウェルを、培地の蒸発について調べ、そしてその工程の間、必要な場合、200μl/ウェルに戻す。プレートにおけるコロニーの%が集密性近くになる場合、100μlの培地を、ドットプロットによる分析のために個々のウェルから集め、そして細胞に新しい選択培地を供給する。上清液を、ドットブロット装置におけるニトロセルロースフィルターに適用し、そしてフィルターを、真空オーブンにおいて100℃で処理し、タンパク質を変性する。フィルターを、625mMのトリス−グリシン、pH9.5、5mMのβ−メルカプトエタノール溶液において、65℃で10分間、次に、2.5%脱脂ドライミルクWesternA緩衝液(0.25%ゼラチン、50mMのトリス−HCl、pH7.4、150mMのNaCl, 5mMのEDTA、0.05%のIgepal CA−630)において、回転振盪機上で4℃で一晩インキュベートする。
【0207】
フィルターを、2.5%脱脂ドライミルクWesternA緩衝液において、回転振盪機上で室温で1時間、抗体−HRP接合体と共にインキュベートする。次に、このフィルターを、PBS+0.01%Tween20により室温で3度(15分/洗浄)、洗浄する。フィルターを、化学ルミネセンス試薬(ECLTM 直接的ラベリングキット;Amersham Corp., Arlington Heights, IL)により、製造業者の説明書に従って展開し、そしてフィルム(Hyperfilm ECL, Amersham Corp.)に約5分間、感光する。96ウェル皿からの陽性クローンをトリプシン処理し、そして増大及びウェスターンブロットによる分析のために、選択培地を含む6−ウェル皿に移す。
【0208】
例3
十分な長さのZcyto21タンパク質を、pZMP6/Zcyto21(例1)によりトランスフェクトされたBHK細胞において生成する。BHK570細胞(ATCC CRL−10314)を、10−cmの組織培養皿にプレートし、そしてDMEM/FBS培地(DMEM、Gibco/BRL High Glucose; Life Fechnologies)、5%ウシ胎児血清(Hyclone, Logan, UT)、1mMのL−グルタミン(JRH Biosciences, Lenexa, KS)、1mMのピルビン酸ナトリウム(Life Technologies)において、37℃で一晩、5%CO下で、約50〜70%の集密性まで増殖する。
【0209】
次に、細胞を、血清フリー(SF)培地(10mg/mlのトランスフェリン、5ml/mlのインスリン、2mg/mlのフェチュイン、1%l−グルタミン及び1%ピルビン酸ナトリウムにより補充されたDMEM)において、リポソーム−介在性トランスフェクション(LipofectamineTM;Life Technologiesを用いて)に従って、pZMP6/Zcyto21によりトランスフェクトする。プラスミドを15mlの管においてSF培地に希釈し、640μlの合計最終体積にする。脂質混合物35μlを、SF培地605μlと共に混合し、そしてその得られる混合物を、室温で約30分間インキュベートする。
【0210】
次に、5mlのSF培地を、DNA:脂質混合物に添加する。細胞を5mlのSF培地により1度すすぎ、吸引し、そしてDNA:脂質混合物を添加する。細胞を、37℃5時間インキュベートし、次に6.5mlのDMEM/10%FBS、1%PSN培地を個々のプレートに添加する。プレートを37℃で一晩インキュベートし、そしてDNA:脂質混合物を、次の日、新鮮な5%FBS/DMEM培地により交換する。トランスフェクションの5日後、細胞を、選択培地(DMEM+5%FBS、1%L−Gln, 1%NaPyr、1μMのメトトレキセート)を含むT−162フラスコ中に分割する。トランスフェクションの約10日後、個々のトランスフェクションからのメトトレキセート耐性コロニーの2種の150mm培養皿を、トリプシン処理し、そして細胞をプレートし、そしてT−162フラスコ中にプレートし、そして大規模培養に移す。
【0211】
例4
アデノウィルスベクターの構成のために、ヒトZcyto21のタンパク質コード領域を、それぞれ、5’及び3’末端でPmeI及びAscI制限部位を付加するプライマーを用いて、PCRにより増幅する。増幅を、次の通りに、PCR制限において十分な長さのZcyto21 cDNA鋳型により行う:95℃で5分(1サイクル);続いて95℃で1分、61℃で1分及び72℃で1.5分(15サイクル);続いて72℃で7分;続いて4℃でのソーキング。PCR反応生成物を、TAE緩衝液(0.04Mのトリス−酢酸塩、0.001MのEDTA)中、1.2%の低溶融−温度アガロースゲル上に負荷する。Zcyto21 PCR生成物をゲルから切除し、そしてシリカゲル膜回転カラム(QIAQuick(商標)PCR精製キット及びキット;Qiagln, Inc.)を含んで成る市販のキットを用いて、そのキットの説明書に従って、精製する。
【0212】
次にPCR生成物を、PmeI及びAscIにより消化し、フェノール/クロロホルム抽出し、EtOH沈殿し、そして20mlのTE(トリス/EDTA,PH8)に再水和化する。次に、Zcyto21フラグメントを、トランスジェニックベクターpTG12−8のPmeI−AscI部位中の連結し、そしてエレクトロポレーションによりE.コリDH10BTM コンピテント細胞を形質転換する。ベクターpTG12−8は、NruI部位中へのラットインスリンIIイントロン(約200bp)及びポリリンカー(FseI/PmeI/AscI)の挿入により、p2999B4(Palomiterなど., Mol. Cell Biol. 13: 5266−5275, 1993)から誘導された。
【0213】
前記ベクターは、マウスメタロチオネイン(MT−1)プロモーター(約750bp)、及びヒト成長ホルモン(hGH)未翻訳領域、10kbのMT−1 5’フランキング配列及び7kbのMT−1 3’フランキング配列を両端に有するポリアデニル化シグナル(約650bp)を含んで成る。cDNAを、インスリンIIとhGH配列との間に挿入する。Zcyto21を含むクローンを、プラスミドDNA miniprepにより同定し、続いてPmeI及びAseIにより消化する。陽性クローンを配列決定し、構造体における欠失又は他の異常性が存在しなかったことを確かめる。
【0214】
DNAを市販のキット(Maxi Kit, Qiagen, Inc.)を用いて調製し、そしてZcyto21 cDNAを、PmeI及びAscI酵素を用いて、pTG12−8ベクターから開放する。cDNAを、1%低溶解温度アガロースゲル上で単離し、そしてゲルから切除する。ゲルスライスを70℃で融解し、そしてDNAを等体積のトリス−緩衝されたフェノールにより2度、抽出し、EtOHにより沈殿し、そして10μlの水に再懸濁する。
【0215】
Zcyto21 cDNAを、修飾されたpAdTrack−CMV(He, T−C. など., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95: 2509−2514, 1998)のEcoRV−AscI部位中にクローン化する。この構造体は、緑色蛍光タンパク質(GFP)マーカー遺伝子を含む。GFP発現由来のCMVプロモーターを、SV40プロモーターにより置換し、そしてSV40ポリアデニル化シグナルを、ヒト成長ホルモンポリアデニル化シグナルにより置換する。さらに、生来のポリリンカーを、FseI、EcoRV及びAscI部位により置換する。pAdTrack−CMVのこの修飾された形を、pZyTrackと命名する。連結を、市販のDNA連結及びスクリーニングキット(Fast−Link(商標)キット;Epicentre Technologies, Madison, WI)を用いて行う。Zcyto21を含むクローンを、FseI及びAscIによるminiprep DNAの消化により同定する。
【0216】
プラスミドを線状化するために、約5μgのその得られるpZyTrack Zcyto21プラスミドを、PmeIにより消化する。約1μgの線状化されたプラスミド及び200ngのスーパーコイルpAdEasy(Heなど., 前記)を用いて、E.コリBJ5183細胞(Heなど., 前記)を同じ形質転換する。同時形質転換は、2.5kV, 200オーム及び25μFaで、Bio−Rad Gene Pulserを用いて行われる。完全な同時形質転換混合物を、25μg/mlのカナマイシンを含む4LBプレート上にプレートする。最少のコロニーを採取し、そしてLB/カナマイシンにおいて拡張し、そして組換えアデノウィルスDNAを、標準のDNA miniprep方法により同定する。組換えアデノウィルスminiprep DNAを用いて、E.コリDH10BTM コンピテント細胞を形質転換し、そしてDNAを、Maxiキット(Qiagen,Inc.)を用いて、その説明書に従って調製する。
【0217】
約5μgの組換えアデノウィルスDNAを、20〜30UのPacIを含む反応体積100μlにおいて、37℃で3時間、PacI酵素(New England Biolabs)により消化する。消化されたDNAを等体積のフェノール/クロロホルムにより2度、抽出し、そしてエタノールにより沈殿する。DNAペレットを、10μlの蒸留水に再懸濁する。その日までに接種され、そして60〜70%の集密性まで増殖されたQBI−293A細胞(Quantum Biotechnologies, Inc. Montreal, Qc. Canada)のT25フラスコを、PacI−消化されたDNAによりトランスフェクトする。PacI−消化されたDNAを、無菌のHBS(150mMのNaCl、20mMのHEPES)により、合計50μlの体積まで希釈する。別の管において、20μlの1mg/mlのN−[1−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル]−N, N, N−トリメチル−アンモニウム塩(Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN)を、HBSにより、100μlの合計体積に希釈する。
【0218】
DNAをDOTAPに添加し、ピペットを上下することによって軽く混合し、そして室温で15分間、放置する。培地を293A細胞から除去し、そして1mMのピルビン酸ナトリウム、0.1mMのMEM非必須アミノ酸及び25mMのHEPES緩衝液(Life Technologies, Gaithersburg, MDから得られた試薬)を含む、5mlの血清フリーの最少必須培地(MEM)αにより洗浄する。5mlの血清フリーのMEMを、293A細胞に添加し、そして37℃で維持する。DNA/脂質混合物を、293A細胞のT25フラスコに滴下し、軽く混合し、そして37℃で4時間インキュベートする。4時間後DNA/脂肪混合物を含む培地を吸引し、そして5%ウシ胎児血清を含む完全MEM 5mlにより交換する。トランスフェクトされた細胞を、GFP発現、及び焦点の形成(ウィルスプラーク)についてモニターする。
【0219】
組換えアデノウィルスDNAによる293A細胞のトランスフェクションの7日後、細胞はGFPタンパク質を発現し、そして焦点(ウィルス“プラーク”)を形成し始める。粗ウィルス溶解物を、細胞剥離機を用いて集め、293A細胞のすべてを集める。その溶解物を50mlの円錐状管に移す。細胞からウィルス粒子のほとんどを開放するために、3回の凍結/融解サイクルを、ドライアイス/エタノール浴及び37℃の水浴いおいて行う。
【0220】
粗溶解物を増幅し(一次増幅)、Zcyto21 rAdV溶解物の作業用“原液”を得る。ほぼ集密性(80〜90%)の293A細胞の10個の10cmのプレートを、前もって20時間に設定し、200mlの粗rAdV溶解物を個々の10cmプレートに添加し、そして細胞を、白色光顕微鏡下でのCPE(細胞変性効果)、及び蛍光顕微鏡下でのCFPの発現について、48〜72時間モニターする。293A細胞のすべてがCPEを示す場合、上記のようにして、この原液溶解物を集め、そして凍結/融解サイクルを行う。
【0221】
次に、Zcyto21 rAdVの二次増幅を行う。293A細胞の20個の15cmの組織培養皿を、細胞が80〜90%の集密になるよう調製する。すべてではないが、しかし20mlの5%MEM培地を除去し、そして個々の皿を、300〜500mlの一次増幅されたrAdV溶解物と共にインキュベートする。48時間後、293Aの細胞をウィルス生成から溶解し、溶解物を250mlのポリプロピレン遠心分離ボトル中に集め、そしてrAdVを精製する。
【0222】
NP−40界面活性剤を、すべての細胞を溶解するために、粗溶解物のボトルに添加し、0.5%の最終濃度にする。ボトルを、ボトルが落ちないようできるだけ早く、10分間の撹拌のために、回転プラットフォーム上に配置する。残骸を、20,000xgでの15分間の遠心分離によりペレット化する。上清液を、250mlのポリカーボネート遠心分離ボトルに移し、そして0.5体積の20%PEG8000/2.5MのNaCl溶液を添加する。ボトルを氷上で一晩、振盪する。ボトルを、20,000xgで15分間、遠心分離し、そして上清液を漂白溶液に捨てる。
【0223】
無菌の細胞スクレーパを用いて、2つのボトルからのウィルス/PEG沈殿物を、2.5mlのPBSに再懸濁する。得られるウィルス溶液を、2mlのマイクロ遠心分離管に入れ、そしてマイクロ遠心分離機において14,000xgで10分間、遠心分離し、いずれかの追加の細胞残骸を除去する。2mlのマイクロ遠心分離管からの上清液を、15mlのポリプロピレンスナップ管中に移し、そしてCsClにより1.34g/mlの密度に調節する。溶液を、3.2mlのポリカーボネート厚壁遠心分離管に移し、そして348,000xgで3〜4時間、25μCで回転する。ウィルスは白色バンドを形成する。広口ピペット先端を用いて、ウィルスバンドを集める。
【0224】
市販のイオン交換カラム(例えば、Sephadex(商標)G−25Mにより予備充填されたPD−10カラム;Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ)を用いて、ウィルス調製物を脱塩する。カラムを、20mlのPBSにより平衡化する。ウィルスを充填し、そしてカラムを運転する。5mlのPBSをカラムに添加し、そして8〜10滴の画分を集める。個々の画分の1:50希釈溶液の光学密度を、分光計上で260nmで決定する。ピーク画分をプールし、そして1:25希釈溶液の光学密度(OD)を決定する。ODを、次の式:(260nmでのOD)(25)(1.1×1012)=ビリオン/mlを用いて、ウィルス濃度に転換する。
【0225】
ウィルスを貯蔵するために、グリセロールを、精製されたウィルスに添加し、15%の最終濃度にし、軽くではあるが、しかし効果的に混合し、そして−80μCでアリコートにおいて貯蔵する。
【0226】
Quantum Bitoechnologies, Inc. (Montreal. Canada) により開発されたプロトコールに従って、組換えウィルス感染性を測定する。手短には、2個の96−ウェル組織培養プレートを、アッセイされるべき個々の組換えウィルスのための2%ウシ胎児血清を含むMEMにおいて、ウェル当たり1×10個の293A細胞により接種する。24時間後、個々のウィルスの10倍希釈(1×10−2〜1×10−4)を、2%ウシ胎児血清を含むMEMにおいて行う。100μlの個々の希釈溶液を、個々の20ウェルに配置する。37℃での5日後、ウェルを、CPEについて正又は負のいずれかで読み取り、そして“プラーク形成単位/ml”(PFU)についての値を計算する。
【0227】
例5
Zcyto21遺伝子を発現するトランスジェニック動物を、成熟した受精能雄(スタッド)(B6C3f1、生後2〜8ヶ月(Taconic Farms, Germantown, NY))、精管切除された雄(ダッド)(CD1、生後2〜8ヶ月(Taconic Farms))、成熟直前の受胎能雌(ドナー)(B6C3f1、生後4〜5週(Taconic Farm))及び成熟した受胎能雌(受容体)(CD1、生後2〜4ヶ月、(Taconic Farm))を用いて生成する。
【0228】
ドナーを1週間、気候順化し、そしてマウス当たり約8IUのPregnant Mare’s Serumゴナドトロピン(Sigma, St. Louis, MO)をL.P.注射し、そして46〜47時間後、マウス当たり8IUのヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCF Sigma)) をI.P.注射し、過排卵を誘発する。ドナーを、ホルモン注射に続いて、スタッドと交配する。排卵は一般的に、hCG注射の13時間以内に生じる。交接は、次の交配の朝、膣栓の存在により確かめられる。
【0229】
受精された卵を、手術用スコープ(Leica MZ12 Stereo Microscope, Leica, Watzlar, DE)下で集める。卵管を集め、そして卵を、ヒアルロニダーゼを含む尿検査スライド(Sigma)中に開放する。卵をヒアルロニダーゼにより1度、及び5%CO, 5%O,及び90%Nと共に37℃でインキュベートされたWhitten’s W640培地(表4)により2度、洗浄する。次に、卵を、マイクロインジェクションまで、37℃/5%COインキュベーターに貯蔵する。
Zcyto21遺伝子のcDNAを含むプラスミドDNA10〜20μgを、線状化し、ゲル精製し、そして10mMのトリス(pH7.4)、0.25mMのEDTA(pH8.0)に、マイクロインジェクションのためのμl当たり5〜10ngの最終濃度で再懸濁する。
【0230】
プラスミドDNAを、暖かなCO−平衡化された鉱油により被覆された1滴のW640培地に含まれる収穫された卵中にマイクロインジェクトする。DNAを、注射針中に吸引し(0.75mmのID、1mmのODの硼珪酸塩ガラス細管から押出される)、そして個々の卵中に注入する。個々の卵の一倍体前核の1つ又は両者中に、注射針を注入する。
数ピコリッターのDNAを、前核中に注入し、そして注射針を、核と接触しないで引き抜く。この工程を、すべての卵が注入されるまで反復する。都合良くマイクロインジェクトされた卵を、37℃/5%COのインキュベーターにおいての一晩の貯蔵のために、ガス抜きされたW640培地を有する器官組織−培養皿中に移す。
【0231】
次の日、前日の注射からの12〜17個の健康な2−細胞胚を、受容体中に移す。拡大された膨大部を位置決定し、そしてその膨大部と嚢との間に卵管を保持し、卵管のニックを、その膨大部又は嚢を引き裂かないことを確かめて、嚢に接近して28gの針により製造する。胚をこのニックを通して移植し、そして腹膜壁上に保持することによって、生殖器官を、腹腔中に戻す。
受容体対でケージに戻し、そして19〜21日間の妊娠を可能にする。分娩後19〜21日で離乳を行う。離乳した子供を性別に分離し、そして別々の性別ゲージに配置し、そして0.5cmの生検(遺伝子型分類のために使用される)を、無菌のハサミにより尾から切り取る。
【0232】
ゲノムDNAを、Qiagen Dneasyキットを用いて、その製造業者の説明書に従って、前記尾から切除された生検から調製する。ゲノムDNAを、トランスジェニックベクターのヒト成長ホルモン(hGH)3’側UTR部分に対して企画されたプライマーを用いて、PCRにより分析する。ヒト配列に対してユニークな領域を、ヒト及びマウス成長ホルモン3’側UTR DNA配列の一列整列から同定し、PCR反応がマウス配列を増幅しないことを確かめる。hGHの368塩基対フラグメントを増幅するプライマー、及びベクター配列にハイブリダイズし、そしてcDNA挿入体を増幅するプライマーを、しばしばhGHプライマーと共に使用する。それらの実験においては、トランスジーンについての陽性の動物からのDNAは、2種のバンド、すなわちhGH 3’側UTRフラグメントに対応する368塩基対バンド、及びcDNA挿入体に対応する種々のサイズのバンドを生成するであろう。
【0233】
動物がトランスジェニック(TG)であるものとして確かめられると、それらは、TG雌と野生型雄とを、又はTG雄と1又は2匹の野生型雌とを配置することによって近交系中に戻し交雑され得る。子供が生まれ、そして離乳されると、性別に分離され、そしてそれらの尾から遺伝子型分類のために切除される。
個々のトランスジーンのmRNA発現レベルの分析を、ABI Prism 7700 (PE Applied Biosystems, Inc., Foster City, CA)に基づいて、RNA溶液にハイブリダイゼーションアッセイ、又は同じPCRを用いて、製造業者の説明書に従って行う。
【0234】
【表5】
Figure 2004502419
【0235】
例6
1.インターフェロン−応答性プロモーターからの発現の刺激:
一連の実験においては、Zcyto21タンパク質を含むならし培地(CM)を、Zcyto21のためのcDNAを含む組換えアデノウィルス(Adzy−Zcyto21)により、293A細胞を、細胞当たり400粒子の感染の多重度で感染することによって生成する。CMを、感染の40時間の時点で収穫し、そして−20℃で貯蔵する。CMをまた、cDNAを欠いている組換えアデノウィルス(AdZy−親)による感染から生成する。
【0236】
使用の前、CMの一部を、Millipore Ultrafree−15(5,000の呼称分子量限界)遠心分離フィルターにおいて14倍に濃縮し、そして次に、Millipore Ultrafree−15(100,000の呼称分子量限界)遠心分離フィルターを通して濾過し、培地に存在するウィルス粒子の量を減じ、そして最終的に、Millipore 0.2μm注射器フィルターを通して濾過し、CMを減菌する。濃縮されたCMサンプルを、結合緩衝液において1:2に希釈し、そしてネズミ細胞系からの細胞と共に37℃で5時間インキュベートする。
【0237】
2.Zcyto21の抗−ウィルス活性:
もう1つの一連の実験は、Zcyto21の抗−ウィルス活性を試験する。それらの研究においては、抗−ウィルスアッセイを、ウェル当たり50,000個の細胞での96−ウェル型において、10%ウシ胎児血清、ペニシリン、ストレプトマイシン及びL−グルタミンを含む増殖培地RPMI培地1640に、L929細胞(ATCC No. CCL−1)をプレートすることによって行う。上記のようにして、AdZy−Zcyto21m又はAdzy−親のいずれかにより感染された293A細胞からのアデノウィルスCMを、細胞と共に一晩インキュベートする。
【0238】
アッセイにおける正の対照を、100ng/mlで開始して、1:10に連続して希釈されたネズミインターフェロン−αにより提供する。増殖培地のみによるL929細胞は、負の対照を提供する。処理された細胞を、24時間インキュベートする。培地を捨て、新鮮な培地を添加し、そして脳脊髄炎ウィルス(ATCC No. vr129b)を、0.1の感染の多重度で導入する(すなわち、10個のL929細胞に対して1つのウィルス粒子)。細胞を、ウィルスの存在下で24時間インキュベートし、そして次に、ウェルを%細胞障害効果(CPE)について評点を付ける。
【0239】
3.BAF3細胞系を用いての抗増殖アッセイ:
BaF3を用いて、Zcyto21が抗−増殖性質を有するかどうかを決定する。子供ハムスター腎臓(BHK)細胞を、Zcyto21 cDNA、又はZα30と呼ばれる無関係のcDNAの上流にCMVプロモーター及びイントロンAを含む発現ベクターにより、BRLリポフェクタミンを用いて安定してトランスフェクトする。安定してトランスフェクトされた細胞を、細胞工場において血清フリー培地に接種し、そしてならし培地が収穫される前、3日間、増殖し、そして5Kフィルターにより10倍に濃縮する。濃縮されたならし培地サンプルを4℃で貯蔵する。
【0240】
次のアッセイを用いて、BaF3の抗−増殖について試験する。96ウェルプレートにおいて、8個の1:2希釈溶液を、増殖培地のみ(RPMI 1640, 10%ウシ胎児血清、1mMのピルビン酸ナトリウム、2mMのL−グルタミン)、又はネズミIL−3(増殖培地において50pg/mlで開始する)から製造する(100μlの最終体積)。50μlの次のものを、増殖培地のみ又はmIL−3希釈レーンに添加する:ヒトインターフェロンα(増殖培地に希釈された、100ng/ml, 10ng/ml又は1ng/ml)、ヒトインターフェロンβ(増殖培地に希釈された、100ng/ml, 10ng/ml又は1ng/ml)、ネズミインターフェロン−α(増殖培地に希釈された、100ng/ml, 10ng/ml又は1ng/ml)、ネズミインターフェロン−β(増殖培地に希釈された、100ng/ml, 10ng/ml又は1ng/ml)、Zcyto21(2.5×、0.5×又は0.1×で)、及びネズミZα30(2.5×、0.5×又は0.1×で)。
【0241】
BaF3細胞系を、増殖培地により3度、洗浄し、ペレットを増殖培地に再懸濁し、細胞を計数し、そして増殖培地に希釈し、5,000個の細胞/50μlにする。次に、50μlの希釈された細胞を、サンプルの個々の溶液に添加する。アッセイプレートを、37℃のインキュベーターにおいて3〜4日間インキュベートする。次に、20μlのAlomarブルーを個々のウェルに添加し、そしてプレートを37℃で一晩インキュベートする。プレートを蛍光プレートリーダ上で、544の励起波長及び590の発光波長で読み取る。
【0242】
例7
PCR を用いての組織パネルにおけるヒト Zcyto21 の組織分布
ヒト組織からのcDNAのパネルを、PCRを用いて、Zcyto21発現についてスクリーンした。パネルは自家製造され、そして種々の正常及び癌性ヒト組織からの77種のマラソンcDNA及びcDNAサンプルを包含し、そして細胞系は下記表6に示される。前記cDNAサンプルは、自家ライブラリーからであり、自家調製されたRNAのマラソンcDNAからであり、又はClontech (Palo Alto, CA)又はInvitrogen(Carlsbad, CA)からである。マウスマラソンcDNAは、Marathon cDNA Amplificationキット(Clontech)を用いて製造さた。
【0243】
パネルサンプルの性質を評価するために、品質管理(QC)についての次の3種の試験を行った:(1)ライブラリーのために使用されるRNA品質を評価するために、自家cDNAを、個々のcDNAライブラリーについてのベクター配列に対して特異的であるベクターオリゴによるPCRにより、平均挿入体について試験し;(2)パネルサンプルにおけるcDNAの濃度の標準化を、十分な長さのαチューブリン又はG3PDH cDNAを増幅するために、標準のPCR方法を用いて達成し;そして(3)サンプルを、可能なリボソーム又はミトコンドリアDNA汚染について調べるために配列決定に送った。
【0244】
パネルを、ヒトゲノムのDNA(Clontech)陽性対照サンプルを含む96−ウェル形式において組みたてた。個々のウェルは約0.2〜100pg/μlのcDNAを含んだ。第1のPCR反応を、オリゴZC39,270(配列番号14)及びZC39,272(配列番号15)、Advantage 2 DNA Polymerase Mix(Clontech)及びRadiload 色素(Research Genetics, Inc., Huntsville, AL)を用いて組みたてた。増幅を次の通りに行った:94℃で1分(1サイクル);94℃で10秒(35サイクル);67℃で45秒及び最終的に72℃での5分間の延長。
【0245】
正しいDNAフラグメントサイズを、脳、ランゲルハンス島、前立腺、精巣、下垂体、胎盤、卵巣腫瘍、肺腫瘍、CD3+及びHPVSにおいて観察した。もう1つのPCR反応を、オリゴZC39,270(配列番号14)及びZC39,271(配列番号16)、Advantage 2 DNA Polymerase Mix(Clontech)及びRadiload 色素(Research Genetics)を用いて組みたてた。増幅を次の通りに行った:94℃で1分(1サイクル);94℃で10秒(35サイクル);65℃で30秒、72℃で30秒及び最終的に72℃での3分間の延長。正しいDNAフラグメントサイズを、下垂体、直腸腫瘍及び卵巣腫瘍において観察した。
【0246】
【表6】
Figure 2004502419
 前述から、本発明の特定の態様が例示の目的のために本明細書において記載されて来たが、種々の修飾が本発明の範囲内で行われ得ることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図は、配列番号2に示されるZcyto21タンパク質配列のHopp/Wood親水性プロフィールである。このプロフィールは、スライドする6残基窓に基づかれる。隠されたG, S及びT残基及び暴露されたH, Y及びW残基は無視された。それらの残基は、小文字により図に示される。

Claims (14)

  1. 配列番号2のアミノ酸残基20〜200から成る第1アミノ酸配列を含んで成る単離されたポリペプチド。
  2. 前記ポリペプチドがさらに、前記第1アミノ酸配列に対してアミノ−末端位置に存在するシグナル分泌配列を含んで成り、ここで前記シグナル分泌配列は配列番号2のアミノ酸配列のアミノ酸残基1〜19を含んで成る請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  3. 配列番号2のアミノ酸残基20〜200、又は配列番号2のアミノ酸残基1〜200のいずれかに対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含んで成る単離されたポリペプチドであって、配列番号2のアミノ酸配列から成るポリペプチドと特異的に結合する抗体と特異的に結合する単離されたポリペプチド。
  4. (a)配列番号3のヌクレオチド配列を含んで成る核酸分子、又は(b)配列番号1のヌクレオチド58〜603のヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド58〜603のヌクレオチド配列の補体から成る核酸分子に対して、緊縮洗浄条件に続いてハイブリダイズされたまま存続する核酸分子のいずれかである、インターフェロンポリペプチドをコードする単離された核酸分子。
  5. 前記核酸分子によりコードされるアミノ酸配列と配列番号2のその対応するアミノ酸配列との間のいずれかの差異が、保存性アミノ酸置換のためである請求項4記載の単離された核酸分子。
  6. 配列番号1のヌクレオチド58〜603のヌクレオチド配列を含んで成る請求項4記載の単離された核酸分子。
  7. 配列番号1のヌクレオチド1〜603のヌクレオチド配列を含んで成る請求項4記載の単離された核酸分子。
  8. 請求項4記載の単離された核酸分子を含んで成るベクター。
  9. 請求項4記載の単離された核酸分子、転写プロモーター及び転写ターミネーターを含んで成る発現ベクターであって、前記プロモーターが前記核酸分子により操作可能的に連結され、そして前記核酸分子が前記転写ターミネーターにより操作可能的に連結されることを特徴とする発現ベクター。
  10. 細菌、酵母細胞、菌類細胞、昆虫細胞、哺乳類細胞及び植物細胞から成る群から選択される、請求項9記載の発現ベクターを含んで成る組換え宿主細胞。
  11. Zcyto21タンパク質の生成方法であって、請求項9記載の発現ベクターを含んで成り、そしてZcyto21タンパク質を生成する組換え宿主細胞を培養する段階を含んで成る方法。
  12. 前記培養された組換え宿主細胞からZcyto21タンパク質を単離する段階をさらに含んで成る請求項11記載の方法。
  13. 請求項1記載のポリペプチドと特異的に結合する抗体又は抗体フラグメント。
  14. 生物学的サンプルにおけるZcyto21遺伝子発現の存在を検出するための方法であって、
    (a)Zcyto21核酸プローブと、(i)前記生物学的サンプルから単離された試験RNA分子、又は(ii)単離されたRNA分子から合成された核酸分子とを、ハイブリダイゼーション条件下で接触せしめ、ここで前記プローブは、配列番号1のヌクレオチド配列の一部を含んで成るヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド配列の補体から成り、そして
    (b)前記核酸プローブ、及び前記試験RNA分子又は前記合成された核酸分子のいずれかのハイブリッドの形成を検出し、
    ここで前記ハイブリッドの存在が前記生物学的サンプルにおけるZcyto21 RNAの存在を示し、又は
    (a’)前記生物学的サンプルと、請求項13記載の抗体又は抗体フラグメントとを接触せしめ、ここで前記接触が前記生物学的サンプルへの前記抗体又は抗体フラグメントの結合を可能にする条件下で行われ、そして
    (b’)前記結合された抗体又は結合された抗体フラグメントのいずれかを検出する段階を含んで成る方法。
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