JP2004501257A - 植物油から誘導される可塑剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は2001年5月4日出願の係属中米国特許出願第09/849071号;及び放棄された2000年6月20日出願の米国特許出願第09/596971号の優先権を主張するものである。
【0002】
(技術分野)
本発明は可塑剤を多量に含むことができるポリ塩化ビニル−ベースのビニルプラスチックのための可塑剤を提供する。本発明の生成物は、可塑剤の長期保留性が重要である諸用途(例えば自動車製品及び熱に曝されるその他の製品等)において、並びにヒトの近くの存在またはヒトとの接触が一つのファクターである製品類において有用である。
【0003】
(背景技術)
本発明は植物油から誘導されるポリ塩化ビニル可塑剤、それらの製法及びそれらの使用法に関するものである。最もよく知られ、最も広く使用されるビニルプラスチックであるポリ塩化ビニル(PVC)は、二つの一般的形−−実質的に無可塑PVCと、可塑PVC−−のそちらかまたは両方の形で利用されることが非常に多い。実質的無可塑PVCは普通は硬質PVCとして知られ、配管工事、ダクト類及び、高い化学物質耐性が要求される同様の用途に使用される。PVCの可塑形はフィルム、シート材料、ケーブルカバー、成形品、文房具、コンベヤーベルト、玩具及びホース等多数の用途に広く使用される。可塑PVCは皮の代替品としても使われ、衣類及び種々の室内装備品のための繊維として使用できる。
【0004】
可塑PVCの最も重要な物理的特性としては柔軟性及び可撓性がある。これらの物理的特性は、PVC樹脂に、前記PVC樹脂に添加後に可塑剤として作用する1種類以上の材料を配合することによって得られる。広く定義されているように、可塑剤とはラッカーや、PVC等のプラスチック類の成分として使われる高融点液体である。これらの液体は、それらが加えられた基質から揮発せず、むしろセルロースラッカーフィルムの可撓性及び接着力、またはプラスチックシート及びフィルムの可撓性を保持する。現在工業的方法において利用されるPVC可塑剤の大部分は石油から誘導されるフタレート類及びベンゾエートコンパウンド類である。ジオクチルフタレート(DOP)及びジアリルフタレート(DAP)がPVCのための一次可塑剤として一般的に使用される石油由来の化合物である。
【0005】
一次可塑剤として有効ではあるが、石油由来の可塑剤は幾つかの重要な制限を受ける。再生不可能のソースから加工されることに加えて、石油由来のPVC可塑剤は、価格や原油供給の変動により生産費が高くつくことが多い。さらに、DOP等の石油由来の可塑剤はヒトの内分泌腺活性を破壊することが疑われている(Modern Plastics、1998年1月、35ページを参照)。そのため、或る状況下では、特にその可塑製品が常温で、特に高温においてヒトに接触する場合には、石油由来可塑剤の使用を制限することが望ましいし、必要でさえある。そのため、現在膨大な消費者製品に組み込まれている石油由来可塑剤に代わる、低価格、無毒性の、環境にも安全な可塑剤が必要である。植物油から誘導されるPVC可塑剤はこのような代替品を提供する。
【0006】
手を加えない植物油はポリ塩化ビニル樹脂とは著しく非相溶性である。しかしエポキシド化大豆油のような、植物油の改質誘導体類はPVCと相溶性があり、石油ベースの可塑剤の代替品となる。さらに、植物油は再生可能ソース、すなわち植物類から誘導され、可塑剤を必要とする組成物からなる製品と接触する人々に生理的障害またはその他の損傷を与えるリスクを与えそうもない。
【0007】
エポキシド化大豆油は現在、二次可塑剤及びco−thermal stabilizer(補助的熱安定剤)として可撓性、半硬質及び硬質PVC製品の加工及び製造のために限られた範囲で使用されている。PVC組成物に熱安定剤が必要なのは、一般的な押出し処理温度ではPVCの不安的ベータ水素原子のために、PVCから塩化水素酸が徐々に追い出されるからである。これは分離した二重結合の形成に導き、その後速やかにアリル活性化脱ハロゲン化水素が起こり、暗黒色の共役ポリエンが生成する。この分解は、コントロールしなければ自触媒的である。エポキシ化大豆油は先行技術において、一般的PVC組成物中2−3%の濃度で安定剤として有用であることが判明しているが、27pph PVCの濃度で熱安定性を高めることが明らかにされた(pph=PVC樹脂100部分あたりの可塑剤または添加剤の部分)。さらに高温安定性を与えるために、ステアリン酸亜鉛及び−カルシウム等の金属石鹸を熱安定剤としてエポキシ化大豆油と共にPVC樹脂に含める。
【0008】
エポキシ化大豆油の熱安定剤としての有用性にもかかわらず、配合PVC樹脂中約5%(或る場合には15%もの)の使用濃度ではESOは、高濃度における樹脂基質との低い相溶性によって、滲出しがちである。この非相溶性のために、部分的エステル化及びエポキシ化された大豆油は高濃度でPVCに使用する一次可塑剤としては著しく不適切である、なぜならば一次可塑剤はPVC基質の50%にもなることが多いからである。部分的エステル化及び部分エポキシ化大豆油とPVC樹脂との低い相溶性は多分、部分エポキシ大豆油の極性の溶解パラメーターとPVCのそれとが最適に適合していない等の要因によるらしい。このため、大豆油またはその他の植物油が一次可塑剤として有用であるためには、利用できる油を改質してPVC樹脂との相溶性を大きく改善する必要がある。重要なことは、化学的改質によって、好ましい植物油の熱安定化特性が顕著に低下してはならないということである。
【0009】
例えば、ウォルシェク(Worschech)らの米国特許第4,421,886号に開示されているように、ポリオールエステル類がPVC組成物に使用される。この特許では、ペンタエリスリトールおよび/またはトリメチロールプロパンの、炭素原子8−22の脂肪酸による部分エステルが、多塩基性鉛化合物と共に、安定剤/滑剤の組み合わせとして使用される。前記安定剤滑剤は0.5−10重量%加えられる。ウォーカー(Walker)の米国特許第4,605,694号は、トリメリテートエステル及びペンタエリスリトール アルカン酸エステルを含む可塑PVC組成物を開示している。リンスキー(Linsky)の米国特許第5,886,072号は、PVC樹脂と共に使用するペンタエリスリトールエステル可塑剤をその他の可塑剤と共に含む難燃性組成物を開示している。シュロスバーグ(Schlosberg)らの米国特許第5,430,108号も、混合C5、C7及びC9アルカン酸を有するペンタエリスリトール アルカン酸エステルを含む可塑PVC組成物を開示している。ウィクソン(E.Wickson)編;“ポリ塩化ビニル組成物ハンドブック(Handbook of Polyvinyl Chloride Formulating)”(Wiley&Sons、1993)のルッツ Jr.(J.T.Lutz,Jr.)著、7章、エポキシ可塑剤(253−273ページ)は、特許公報で使用されているものより多くの市販エポキシ化大豆油及び市販エポキシ化アマニ油の例を開示している。
【0010】
本発明は、一般的に手に入る植物油から誘導された脂肪酸から得られる実質的に完全にエステル化され、実質的に完全にエポキシ化された脂肪酸で形成される可塑剤の特異な組み合わせを提供する。
【0011】
(発明の開示)
よって、先行技術におけるこれらの、及びその他の欠点は、ポリ塩化ビニル樹脂と高度に相溶性があり、したがってPVC樹脂の一次可塑剤として使用するのに適する植物油由来の可塑剤を提供する本発明によって克服される。一般的には植物油ベースの可塑剤はPVC樹脂には実際には15%以下の濃度でしか使用されない。本明細書において特に記載がなければ、パーセント(%)は重量%である。本発明の改質された植物油ベースの可塑剤は商業的に入手できる植物油ベースの可塑剤、例えば商業的に入手できるESO等より非常に良く、10%を超える濃度で使用できる。その他の実施形態は約15%、20%、40%及び50%の可塑剤濃度を使用する。本発明の可塑剤材料の一般的上限は約70%である。エポキシ含有量の高い可塑剤の濃度がより高くなれば、熱安定性がさらに高まると考えられる。このため本発明の材料は、PVC基質から揮発または滲出することなく、PVC組成物に高い、効果的な可塑剤濃度をもたらす。さらに、本発明の或る実施形態は、現在の工業的標準である、石油原料から誘導されるジオクチルフタレート(DOP)に比較して、同等の可塑化性能、及びより低いマイグレーション傾向を両方示す。本発明の可塑剤はPVC樹脂の有効なco−thermal stabilizerでもあり、従来の金属石鹸またはその他の市販の熱安定剤と組み合わせると特に有効である。
【0012】
一般的実施の形態において、本発明の改質された植物油ベースの可塑剤は(i)植物油(オレイン酸、リノレイン酸、リノール酸及びパルミチン酸等)から誘導される脂肪酸でモノアルコール(モノオール)またはポリアルコール(ポリオール)を直接エステル化することによって付加し、エステル結合を作り;(ii)段階(i)からのエステル化産物(飽和または不飽和脂肪酸を含む)をエポキシ化して極性を高め、これらの反応産物の溶解パラメーターをPVCの溶解パラメーターの近くまで高める、という基礎的段階を含む好ましい方法によって作られる。多分、極性及び溶解パラメーターの増加は、植物油ベース可塑剤とポリ塩化ビニル樹脂との相溶性を高める。或いは、この一般的方法の第一段階(直接エステル化)の代わりにエステル交換反応を行う;この場合はモノオールまたはポリオールは直接植物油と反応し、所望産物 プラス グリセリンを生成する、そしてモノオールまたはポリオールは植物油の酸の低級アルキルエステルと反応して所望産物 プラス 低級アルコールを生成する。一般的には前記飽和及び不飽和脂肪酸は前記脂肪酸でエステル化されたポリオールの各分子上にランダムに分布する。このプロセスはエステル化脂肪酸のランダムミックスも生成する。
【0013】
また別の一般的実施形態は、(i)一つのエステルと他のエステルとの、または一つの植物油(大豆油等)ともう一つの植物油(アマニ油等)とのエステル相互交換を行い;(ii)前記エステル相互交換反応産物をその後エポキシ化する諸段階を含む。エステル相互交換された油はさらに前記エステル相互交換された産物のエステル交換反応によってアルコール類(モノオール類及びポリオール類)と反応し、その後前記エステル交換、エステル相互交換反応産物はエポキシ化される。直ぐ上に述べたもう一つの方法もここで使用できる。
【0014】
本発明の改質植物油ベース可塑剤は大豆油から誘導され、(i)エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエート;(ii)エポキシ化プロピレングリコール ジソイエート;(iii)エポキシ化エチレングリコール ジソイエート;(iv)エポキシ化メチルソイエート;(v)エポキシ化スクロース オクタソイエート;及び(vi)アマニ油とエステル相互交換した大豆油のエポキシ化産物、を含む。
【0015】
本発明の一般的な実施形態には:
(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂、約100重量部と;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した約10ないし230重量部の可塑剤であって、前記可塑剤は最低80重量%の不飽和脂肪酸を有する植物油から誘導された脂肪酸産物を含み、前記脂肪酸はモノオールまたはポリオールで実質的に完全にエステル化され、前記エステル化された不飽和脂肪酸は実質的に完全にエポキシ化されている前記可塑剤と;
(c)(1)植物油の脂肪酸のモノオールまたはポリオールによる直接エステル化によって生成する脂肪酸産物;(2)前記植物油のモノオールまたはポリオールによるエステル交換によって生成する脂肪酸産物;(3)より高度の不飽和を有するもう一つの植物油とエステル相互交換した植物油から誘導される脂肪酸産物;これらの混合物;または(4)モノオールでエステル化され、多糖カルボン酸エステルとエステル相互交換した植物油から生成する脂肪酸から誘導される脂肪酸産物;を含む植物油由来の可塑剤組成物を含む可塑化塩化ビニル組成物がある。前記可塑化塩化ビニル組成物は実質的にはDOPフリーである(DOPを含まない)。一般的には前記アルコールはポリオールであり、植物油から誘導される前記脂肪酸は前記ポリオールのヒドロキシル側に実質的にランダムに配置する。一般的組成物は次のものからなる群から選択される1種類以上の植物油である:カノラ油(I.V.価 約100−115)、コーン油(I.V.価 約118−128)、アマニ油(I.V.価 170−200)、ナタネ油(I.V.価 100−115)、ベニバナ油(I.V.価 約140−150)、大豆油(I.V.価 約120−143)、ヒマワリ油(I.V.価 約125−140)、トル油(I.V.価 約140−190)及びキリ油(I.V.価 約180)(及びこれらの誘導体類の混合物)及びこれらの混合物。若干の典型的実施形態は、約100より高いヨウ素価を有する植物油から誘導される可塑剤組成物を有する。若干の実施形態は下記の式を有するエポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートの可塑剤組成物を含む:
【0016】
【化11】
【0017】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記の群からランダムに選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。
また別の実施形態において、前記組成物は下記の式を有するエポキシ化プロピレングリコール ジソイエートである:
【0018】
【化12】
【0019】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記からなる群から無作為に選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。その他の実施形態には下記の式を有するエポキシ化エチレングリコール ジソイエートの組成物がある:
【0020】
【化13】
【0021】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記からなる群から無作為に選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。また別の実施態様は下記の式を有するエポキシ化メチルソイエートの混合物である可塑剤組成物を含む:
CH3−OR
前記式中、Rは下記からなる群からランダムに選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記不飽和脂肪酸は少量存在する)。本発明のその他の実施形態には下記の式を有するエポキシ化スクロース オクタソイエートの組成物がある:
【0022】
【化14】
【0023】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記からなる群から選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。一般的には各Rは前記の群からランダムに選択される。その他の実施形態には、第二の植物油とエステル相互交換した第一の植物油のエポキシ化産物であって、下記の式を有する組成物がある:
【0024】
【化15】
【0025】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記からなる群からランダムに選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。若干の典型的実施形態において、第一植物油が100より大きいヨウ素価を有し、第二の植物油が第一の植物油より大きいヨウ素価を有する。一般的には第一植物油は大豆油であり、第二植物油がアマニ油である。
【0026】
本発明のもう一つの実施形態は、下記の式を有するエポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートを含む:
【0027】
【化16】
【0028】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は:
(i)植物油から誘導される実質的に完全にエポキシ化された不飽和脂肪酸;または
(ii)植物油から誘導される非エポキシ化飽和脂肪酸
からなる群からランダムに選択され、前記植物油は約80%より大きい不飽和脂肪酸を有し、及び/または約100より高いヨウ素価を有し、前記飽和脂肪酸は少量存在する。
【0029】
本発明のもう一つの実施形態は、下記の式を有するエポキシ化プロピレングリコール ジソイエートを含み:
【0030】
【化17】
【0031】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記からなる群から無作為に選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。
【0032】
本発明のまた別の実施形態には下記の式を有するエポキシ化エチレングリコール ジソイエートがある:
【0033】
【化18】
【0034】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記の群からランダムに選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。
【0035】
本発明のさらに別の実施形態には下記の式を有するエポキシ化メチルソイエート混合物がある:
CH3−OR
前記式中、Rは前記混合物中の複数のR値をあらわし、その際各Rは下記の群からランダムに選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。
【0036】
本発明のもう一つの実施形態は下記の式を有するエポキシ化スクロース オクタソイエートを含む:
【0037】
【化19】
【0038】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記からなる群から選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。若干の一般的実施形態において、各Rは上の群からランダムに選択される。
【0039】
本発明のもう一つの実施形態は、下記の式を有する第二植物油とエステル相互交換した第一植物油のエポキシ化産物を含む:
【0040】
【化20】
【0041】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)は下記からなる群からランダムに選択される:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル(前記飽和脂肪酸は少量存在する)。若干の一般的実施形態において、前記第一植物油は大豆油等であり、前記第二の植物油はアマニ油である。
【0042】
本発明のもう一つの実施形態は、(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した約10ないし100重量部の可塑剤であって、前記可塑剤はエポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートである前記可塑剤と;(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂および前記可塑剤に配合した約1−3部分の熱安定剤とを含んでなる可塑化塩化ビニル組成物を含む。
【0043】
本発明のその他の実施形態には、(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した約10ないし100重量部の可塑剤であって、前記可塑剤は無作為化脂肪酸類から誘導されるエポキシ化プロピレングリコール ジソイエートである前記可塑剤と、(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合された約1−3部分の熱安定剤とを含んでなる、可塑化塩化ビニル組成物がある。
【0044】
本発明のその他の実施形態には、(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した約10ないし100重量部の可塑剤であって、前記可塑剤はランダム化脂肪酸から誘導されるエポキシ化エチレングリコール ジソイエートである前記可塑剤と、(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合された約1−3部分の熱安定剤とを含んでなる可塑化塩化ビニル組成物がある。
【0045】
本発明のまた別の実施形態には、(a)約100重量部の少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した約10ないし約100重量部の可塑剤であって、前記可塑剤は無作為化脂肪酸から誘導されるエポキシ化メチルソイエートである前記可塑剤と;(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合された約1−3部分の熱安定剤とを含んでなる可塑化塩化ビニル組成物がある。
【0046】
本発明のまた別の実施形態には、(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した約10ないし約100重量部の可塑剤であって、前記可塑剤はエポキシ化スクロース オクタソイエートである前記可塑剤と;(c)約1−3部分の熱安定剤とを含んでなる可塑化塩化ビニル組成物がある。前記エポキシ化スクロース オクタソイエートはランダム化脂肪酸から誘導される。
【0047】
その他の一実施形態は、(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した約10ないし約100重量部の可塑剤であって、第二エステルとエステル相互交換した第一エステルのエポキシ化産物である前記可塑剤と;前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合された約1−3部分の熱安定剤とを含んでなる可塑化塩化ビニル組成物を含む。
【0048】
本発明のまた別の実施形態は、(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合された約10ないし約100重量部の可塑剤であって、第二植物油とエステル相互交換した第一植物油のエポキシ化産物である前記可塑剤と;前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合された約1−3部分の熱安定剤とを含んでなる、可塑化塩化ビニル組成物を含む。一般的には前記第一植物油は大豆油またはその他の植物油で、前記第二植物油はアマニ油である。
【0049】
こうして、ビニルプラスチックの一次可塑剤として有用であり、ビニルプラスチックに使用される一次可塑剤としてのDOP等の石油ベースの化合物に完全に代わり得る、植物油ベースの可塑剤を提供することが本発明の目的である。
【0050】
(発明の詳細な説明)
本発明の好ましい実施形態は、大豆油を改質してPVC樹脂の一次可塑剤及びco−thermal stabilizerとして使用する。しかし大豆油は本発明における有用な唯一の油ではないことに留意されたい。好ましい油としては著しく不飽和の植物性(野菜や植物の)脂肪酸グリセリドがある。著しく不飽和とは、その植物油が一般には約80%より多い不飽和脂肪酸を有することを意味する。最も好ましいのは、前記不飽和が約84%以上であることである。一般的には、前記油は約100以上のヨウ素価(I.V.)を有する。ヨウ素価は前記油の脂肪酸中の二重結合の量の尺度である。脂肪酸誘導体のソースとして好ましい油の例には次のものがある:
カノラ油(I.V.価 約100−115)、
コーン油(I.V.価 約118−128)、
アマニ油(I.V.価 約170−200)、
ナタネ油(I.V.価 100−115)、
ベニバナ油(I.V.価 約140−150)、
大豆油(I.V.価 約120−143)、
ヒマワリ油(I.V.価 約125−140)、
トル油(I.V.価 約140−190)及び
キリ油(I.V.価 約180)(及びこれらの混合物類及び誘導体類)。これらの全てはエポキシ化に適する不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノレン酸、リノール酸等)を適切な数有する。
【0051】
一般的に本発明に有用な不飽和脂肪酸は植物油に存在する不飽和脂肪酸のランダムミックスから選択され、飽和脂肪酸も同様に植物油に存在する飽和脂肪酸のランダムミックスから選択される。存在する飽和脂肪酸の同定部分は、飽和脂肪酸から誘導される飽和アシル基とされ、パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイルによって類別化される。
【0052】
本明細書に用いられる用語“ポリ塩化ビニル”(PVC)は熟練せる当業者には公知の塩化ビニルのホモ−及びコポリマー樹脂を網羅するものとする。概して、塩化ビニルのコポリマー類(酢酸ビニル、プロピレン、エチレン、ジエチルマレエート、ジメチルフマレート、及びその他のエチレン性不飽和モノマーのようなモノマー類を約20%まで含む)も含むものとする。
【0053】
本発明の可塑ポリ塩化ビニル樹脂の組成物は、前記の可塑剤に加えて、必要に応じて種々の添加剤と共に処方される。例えば、熱安定性、滑らかさ、耐候性等の特性の改善に寄与する添加剤の例は、安定剤としてステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カドミウム等の金属石鹸;三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレエート、ジ−n−オクチル錫メルカプチド、ジメチル錫メルカプチド等の有機錫化合物があり、ブチル ステアレートのようなエステル類;エチレン ビステアラミドのような脂肪族酸アミド類、ステアリン酸、ポリエチレンワックス類のような高級脂肪酸が滑剤、フィラー、抗酸化剤、紫外線吸収剤、静電気防止剤、曇り防止剤、着色剤、色素、架橋補助剤等として挙げられる。
【0054】
本発明の一実施形態の重要な段階は、前記植物油のトリグリセリドに存在する脂肪酸の混合物を前記トリグリセリドから分離し、生成した飽和及び不飽和脂肪酸(植物性酸として知られている)の混合物を使用して特定のポリオール類またはモノオール類のエステル化を確実にすることである。特に大豆油から誘導される脂肪酸の混合物はソイ酸と呼ばれる。その後ソイ酸は、エステル化に使用できる複数の部位を有するポリオール(例えばペンタエリスリトール等、これはペンタエリスリトール テトラソイエートを生成する)と反応する。生成産物であるエステル化ポリオールには、元の植物油からの脂肪酸がランダムに分布している。この結果、前記エステル化ポリオールの各分子は多数の不飽和脂肪酸を有し、完全エポキシ化後にPVCとの最適相溶性を確実にする。生成した産物は前記モノオールまたはポリオールと共にエステル化分子類のランダムミックスも含む。
【0055】
本発明の好ましい実施形態は、PVCの一次可塑剤として使用される大豆油を改質するプロセスを提供する。このプロセスは植物油から誘導される脂肪酸とアルコール(モノオールまたはポリオール)とを反応させて、エステル化、エステル交換、またはエステル相互交換反応によって前記脂肪酸と前記アルコールとの間にエステル結合を形成し、その後これらエステル化、エステル交換、またはエステル相互交換反応の産物をエポキシ化するという一般的段階を含む。多分、エポキシ化は前記エステル化、エステル交換、またはエステル相互交換反応産物の極性及び溶解パラメーターを高め、その結果前記植物油ベースの可塑剤とポリ塩化ビニル樹脂との相溶性は増加する。エステル化反応、エステル交換反応、エステル相互交換反応、及びエポキシ化反応の定義的説明は以下に記載する。
【0056】
エステル化とは、脂肪酸(カルボン酸等)とアルコールとの反応によりエステルと水が生成する反応と定義される。これらの反応は平衡反応であり、一般には水の除去により完了させ、もし水が最低沸点を有する成分である場合は、蒸留によって完了させるのが普通である。このアプローチを利用して下記の好ましい大豆油由来可塑剤にエステル結合を形成させた:(1)エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエート;(ii)エポキシ化プロピレングリコール ジソイエート;(iii)エポキシ化エチレングリコール ジソイエート。以下により詳細に述べる。下の反応式は本発明の範囲内の典型的エステル化反応を示す、その際RCO2Hは大豆油の加水分解によって大豆油から誘導される脂肪酸類の混合物であり、R’OHはペンタエリスリトール、プロピレングリコール、またはエチレングリコールのアルコール基(alcohol function)をあらわす。
RCO2H+R’OH→RCO2R’+H2O
【0057】
エステル交換反応は、エステルとアルコールとの反応により、誘導エステルと、前記元のエステルのアルコールが生成する反応と定義される。これらの反応は平衡反応であり、一般には生成したアルコールの除去によって完了し、このアルコールが最低沸点成分である場合は蒸留によって完了するのが典型的である。このアプローチを利用して、下記の好ましい大豆油由来可塑剤にエステル結合を形成できる:(i)エポキシ化メチルソイエート、(ii)プロピレングリコール ジソイエート。前者については以下により詳細に述べる。
【0058】
下の反応式は本発明の範囲内の典型的エステル交換反応を示す、ここでRCO2R’は典型的には大豆油またはその他の植物油から誘導されるトリグリセリドをあらわし、R”OHは典型的にはプロピレングリコール、エチレングリコールまたはメタノールをあらわす。
RCO2R’+R”OH→RCO2R”+R’OH
【0059】
エステル相互交換は、2種類の反応性エステルを反応させ、元のアルコール基の交換によって2種類のエステルが生成する反応を含む。ここでも、この反応は生成物エステルの一つの除去によって完了し、生成したエステルの一つが最低沸点成分である場合は蒸留によって完了するるのが普通である。エステル相互交換を利用して、スクロース オクタアセテートとメチルソイエートとの反応によって、可塑剤スクロース オクタソイエートのエステル結合を形成する。この反応はメチルアセテートも生成し、それは蒸留によって除去される。大豆油もアマニ油(より高いIV価)とエステル相互交換し、エポキシ化、エステル相互交換した大豆油を生成する。このエステル相互交換法は、改質トリグリセリド中の平均二重結合数を大豆油中に存在するものに比較して増やすのに役立つ。これはその後のエポキシ化のための二重結合を全くもたないか、1個または2個しかもたないトリグリセリド分子のパーセントを顕著に低下させ、それによってマイグレーション、滲出、揮発等の減少に導く。
【0060】
下の反応式は本発明の範囲内の典型的エステル相互交換反応を示す。ここでRCO2R’はスクロース オクタアセテートあらわし、R”CO2R’’’はメチルソイエートをあらわす、或いは、RCO2R’は大豆油をあらわし、R”CO2R’’’はアマニ油をあらわす。
RCO2R’+R”CO2R’’’→RCO2R’’’+R”CO2R’
【0061】
大豆油とその他の植物油とのエステル相互交換は、好ましい植物油の混合物に存在する脂肪酸基を実質的に完全にランダム化する。こうして、大豆油と、アマニ油やベニバナ油等の植物油(これらは高不飽和脂肪酸(リノレン酸等))のパーセンテージが大豆油に比べて高い)とのエステル相互交換後のエポキシ化により、非エポキシ化または低エポキシ化ESO分子のパーセンテージが減少する。PVCからの滲出は、主として、PVCへの溶解度が低く、PVCと非相溶性であるこれらの非エポキシ化または低エポキシ化ESO分子に起因すると予想される。
【0062】
これに代わる実施形態において、エステル相互交換した油をさらにアルコール(モノオール及びポリオール)と反応させ(前記エステル相互交換産物のエステル交換によって反応)、その後前記エステル交換した産物をエポキシ化する。
【0063】
エポキシ化とは酸素原子が炭素−炭素二重結合に付加してエポキシ(またはオキシラン)官能価を作る出す反応である。エポキシ化反応は一般的には過酸(ペルカルボン酸)またはその他のペルオキシ化合物で行われる。下の反応式は本発明の範囲内の典型的エポキシ化反応を示す
【0064】
【化21】
【0065】
前記式中、R及びR’はアルキル、置換アルキルまたは水素で、R”はアリール、置換アリール、アルキルまたは水素である。
【0066】
本発明の植物油誘導体は幾つかの理由でエポキシ化される。先ず第一に、ペンタエリスリトール、スクロース、プロピレングリコール及びエチレングリコールの脂肪酸エステル類はPVCとの相溶性がごくわずかである。しかしこれらの化合物は、それらの長鎖脂肪酸基をエポキシ化するとPVCと相溶性になる。本発明において、大豆油とPVC樹脂との相溶性を、脂肪酸のランダム化、実質的完全なエステル化、及び実質的完全なエポキシ化によって高めると、この材料のPVC樹脂または基質中におけるマイグレーション及び滲出は減少する。
【0067】
好ましい植物油ベースの可塑剤をエポキシ化するもう一つの理由は、エポキシ官能価がPVC基質の熱安定性に著しく寄与することである。商業的に入手できるエポキシ大豆油は一般にはPVC樹脂の約2ないし5%濃度で使用され、或る種の金属塩(これらはPVC基質における一次熱安定剤と考えられている)と組み合わせて二次的熱安定剤として利用される。現在の工業的処方では、DOPは一次可塑剤として役立つが、熱安定性には寄与せず、一方一般的エポキシ化大豆油は二義的熱安定化の目的で含まれるに過ぎない。
【0068】
本発明は、それだけで一次可塑剤として有用であり、一次可塑剤及び熱安定剤として二重の役割を果たす植物油誘導体を提供する。別の実施形態において、金属塩を加えて熱安定性をさらに高めることができる。本発明の大豆油由来の可塑剤を基質重量の約15%の濃度、好ましくは20%以上の濃度、最も好ましくは約40%以上または50%の濃度でPVC樹脂に配合するとき、これらの材料は有効な一次可塑剤及び熱安定剤である。本発明の可塑剤材料の上限は前記基質重量の約70%である。本発明の植物油−または大豆油誘導性可塑剤を前記基質重量の約15%を超える濃度、好ましくは20%を超える濃度、最も好ましくは約40%を超える、または50%を超える濃度でPVC樹脂と配合する際には、これらの材料は有効な一次可塑剤及び熱安定剤である。大豆油誘導性可塑剤の上限は前記基質重量の約70%である。植物油または大豆油誘導性脂肪酸を、多数の結合部位を有する例えばスクロース等の材料とランダムに反応させると(例えば実質的に完全にエポキシ化されたペンタエリスリトール テトラソイエートを得るため)、PVC樹脂中に多量に含まれ得る有効な一次可塑剤を得ることができる。これらの材料は、金属石鹸と組み合わせた場合、これらの材料がもたらす高いエポキシ濃度により、非常に有効な熱安定剤である。一般的には前記材料は金属塩とは組み合わせずに使用され、それでもなお効果的な熱安定剤である。現在最も広く使用されている工業的可塑剤であるDOPは、可塑剤としてのみ機能し、顕著な熱安定化作用はもたない。
【0069】
本発明の典型的な好ましい実施形態には、ビニルプラスチックに一次可塑剤として有用な、下記の大豆油誘導性可塑剤が含まれる:
(i)エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエート;
(ii)エポキシ化プロピレングリコール ジソイエート;
(iii)エポキシ化エチレングリコール ジソイエート;
(iv)エポキシ化メチルソイエート;
(v)エポキシ化スクロース オクタソイエート;及び
(vi)アマニ油とエステル相互交換した大豆油のエポキシ化産物(エポキシ化エステル相互交換大豆油)
【0070】
一般的には本発明のその他の実施形態には、約同量またはより多量の不飽和二重結合を有する植物油から誘導される、直ぐ上に列挙したものに相当する、同等の植物油誘導性可塑剤の加水分解産物が含まれる。これら同等の植物油としては、100を超えるヨウ素価を有する油が含まれる。油のヨウ素価には、同じタイプの植物油のなかでも、その油の生産地域によって著しい変動があるのが普通である。より寒い地域で生育した植物から収穫した油は、熱帯または亜熱帯のような温かい地域で生育したものより多くの二重結合を有し、したがってより高いヨウ素価を有する。よって、100を超えるヨウ素価を有し、及び/またはここに列挙される植物油群から選択される植物油は本発明において有用である。比較の目的で、ヤシ油(I.V.約50−55)、ココナツ油(I.V.約7−12)のような植物油の誘導体、並びにI.V.価が100未満であるその他の植物油の変種は本発明の範囲外である。
【0071】
下記の実施例は直ぐ上に列挙した大豆油誘導性可塑剤の各々の詳細な製法を説明するものであり、本発明の一般的開示及び教示を制限するものではない。
【0072】
エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエート
エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートは、一般的には、中心分子であるペンタエリスリトールにエステル結合によって結合した4個のエポキシ化C18ソイ酸誘導性鎖を有する可塑剤である。エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートは、PVC樹脂に配合した際、エポキシ化大豆油(これは中心グリセリン分子にエステル結合によって結合した3個のエポキシ化C18ソイ酸誘導性鎖を有する)に比較して低い滲出速度を有する。より高度に分岐した、より高分子量のポリマー添加剤は、分岐度がより低く、より低分子量を有する添加剤に比べて一般的に低い拡散速度を有する。加えて、エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートはDOPよりも低い滲出速度を有する。なぜならば、ESOはPVC中でDOPより低い滲出速度を有することが知られているからである。
【0073】
好ましい方法により、エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートを2段階で製造した。第一段階は、触媒なしで1.10ないし1.12等量のソイ酸でペンタエリスリトールを直接エステル化し(ペンタエリスリトール1.0モルあたり4.4ないし4.5モルのソイ酸)、ペンタエリスリトール テトラソイエートを生成することが必要であった(ブラゴンラボバ(A.A.Blagonravova)及びラザレフ(A.M.Lazarev)、13 J.Applied Chem.U.S.S.R.、879−882ページ(1940);バレル(H.Burrel)37、Ind.Eng.Chem.、86−89ページ(1945);及びアーヴィン(Arvin)の米国特許第2,029,851号;全て参考として本明細書に組み込まれる)。このアプローチは部分エステル化よりむしろ実質的完全エステル化に導く。ここで使用するソイ酸は大豆油の加水分解によって得られるカルボン酸混合物である。大豆油の実質的完全な加水分解はソイ酸と呼ばれる酸とグリセリンとの混合物を生成する。
【0074】
前記反応混合物を一般的蒸留装置に入れ、約170℃に加熱し(この温度で水が発生し始めた)、その後約235℃に加熱し、予想される水の約100%が集められるまでこの温度に維持した。このエステル化中に理論量の水が得られた場合、それはペンタエリスリトールの4個のヒドロキシル基全てがソイ酸でエステル化されたことを示すものであった。本発明の場合、脂肪酸の除去後に得られたこれら材料の陽子NMRスペクトルも、この材料の推定構造とよく一致した。
【0075】
エステル化後に残る過剰の脂肪酸はカラムクロマトグラフィー、脱臭、またはマグネゾル(商標)処理によって除去できる。これらの方法によって得られた材料は典型的には約1.0以下の酸価を有するペンタエリスリトール テトラソイエートである。酸価とは、材料1g中のアルカリ反応性−基を中和するのに必要な水酸化ナトリウムのミリグラムと定義される。カラムクロマトグラフィーは小規模反応に使用されるのが普通であり、一方、大規模反応では脱臭及びマグネゾル(商標)処理が用いられる。一般的大規模反応は約1400グラムのペンタエリスリトール(アルドリッヒ(Aldrich);10.3mol)と12,741グラムのソイ酸(エマーソル(Emersol 315);46.3mol)を使用する。この反応をゆるやかな窒素気流下で約235℃で約12時間(水の収集が止むまで)行うと、脱臭後に約1.0の酸価を有する生成物が12,070グラム得られた。
【0076】
脱臭は、外からの水蒸気を、高温に加熱されたペンタエリスリトール層を通過させ、ソイ酸等の不純物を除去する方法である。普通、脱臭を行う際に使用する装置には真空蒸留装置がある。この装置では水含有フラスコが安全トラップを通るオープンチューブによってペンタエリスリトール含有フラスコに連結し、ペンタエリスリトールが水含有フラスコに逆流するのを防いでいる。このチューブは水含有フラスコ中の水蒸気に対して開かれており、そこからペンタエリスリトール含有フラスコの底部に向かい、チューブの開放口がペンタエリスリトールの上面よりかなり下にあるように配置されている。前記ペンタエリスリトール含有フラスコに取り付けられた凝縮器には受けフラスコが取り付けられ、これは真空になっている。ペンタエリスリトール含有フラスコは一般には235℃ないし260℃に加熱され、水含有フラスコは、水含有フラスコとペンタエリスリトール含有フラスコとの間のトラップで水が凝縮しない程度にあまり高くない温度でおだやかに加熱される。
【0077】
第二段階は、m−クロロ安息香酸、過酢酸または過蟻酸等、多数のペルカルボン酸のいずれかでペンタエリスリトール テトラソイエートの二重結合をエポキシ化し、エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートを合成する段階である。エポキシ化に使用される好ましい過酸はm−クロロ安息香酸及び過酢酸であり、当業者に公知の標準的アプローチを使用する(スワーン(D.Swern)、Organic Peroxide(有機ペルオキシド)2巻、355−533ぺージ、インターサイエンス出版、1971を参照されたい;これは参考として本明細書に組み込まれる)。この方法によって合成されたエポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートは、約7.8のエポキシド数を特徴として有した(これは約100%のエポキシ化である)。エポキシド数は、材料100gあたりのエポキシ酸素のグラムと定義される。
【0078】
エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートは次の基礎構造式を有する:
【0079】
【化22】
【0080】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)はエポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、またはパルミトレオイル(濃度はこの順に減少する);または非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、またはマルガロイルである(飽和脂肪酸は低濃度で存在する)。前記材料は実質的完全にエポキシ化された、実質的にランダムな脂肪酸混合物である。
【0081】
(実施例2−3)
エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエート及びエポキシ化スクロース オクタソイエート(以下参照)がESOまたはDOPに比較してPVC中における有意に低い滲出速度を有するとはいえ、これらの可塑剤はESOまたはDOPの粘度より大きい粘度を有する。粘度の増加は、可塑剤をPVC樹脂に配合するために必要な機械的トルク及び時間の両方を増加させ得る。エポキシ化プロピレングリコール ジソイエート及びエポキシ化エチレングリコール ジソイエートはエポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートやエポキシ化スクロース オクタソイエートより低い粘度を有する本発明の可塑剤であり、したがってより高粘度材料より容易にPVC樹脂に配合できる。
【0082】
直接エステル化法によってソイ脂肪酸をプロピレングリコール及びエチレングリコールの2ヒドロキシル基の各々に結合させ、プロピレングリコール ジソイエート及びエチレングリコール ジソイエートをそれぞれ得た。機器分析は、両ヒドロキシル基が実質的に完全にエステル化されていることを示した。これら中間体をその後過蟻酸によりエポキシ化すると、そのエポキシ化産物はESOに比べて低分子量で、1分子あたりより低いエポキシ基数を有するために、より好ましい粘度特性を有する可塑剤が得られる。これらはより容易な加工を可能にする。
【0083】
(実施例2)
エポキシ化プロピレン ジソイエート
好ましい方法により、エポキシ化プロピレングリコール ジソイエートを2段階で合成した。第一段階は、ソイ酸(10,000g、酸価200.4、35.72モル)とプロピレングリコール(1359.1g、17.86モル)の2:1モル混合物を触媒なしで直接エステル化し、プロピレングリコール ジソイエートを形成することを含む。
【0084】
反応フラスコは、2つの連結した蒸留バルブを備え、頭部には蒸留ヘッドがあり、加熱マントル、機械的撹拌機、温度計及びガス挿入管を備えていた。前記反応容器にアルゴン気流をしずかに流しこみ(それは受け器に出て行く)、蒸留中保持した。激しく撹拌しながら前記反応混合物の温度を徐々に高め、ヘッド温度を100℃のごく近くに維持し、その間蒸留速度を約0.9ないし0.3ml/分に維持し、多分、主として水が蒸留された。
蒸留速度が0.3ml/分に低下したとき、ヘッド温度は100℃から上がり始めた。そのときに反応混合物温度は約194℃に上昇した。前記反応混合物は約19パーセントのソイ酸を含んでなる(酸価39.0に基づき)。蒸留バルブの一つを除去し、反応器を通るアルゴン流を増加した。反応混合物温度を徐々に高め、約240℃にし、その間ヘッド温度は160℃に上がった。この時点に全部で約604mlの蒸留物が集められ(前記蒸留物が水だけだとすれば理論値の94パーセント)、反応は終了した。前記反応混合物中のソイ酸含有量は、蒸留のこの段階における酸価15.9に基づくと、約8.0パーセントであった。
【0085】
反応混合物中の過剰のソイ酸の大部分を純粋顆粒状炭酸ナトリウム(2456g)による処理によって除去し、その間90−100℃まで加熱し、24時間この温度に保持した。この時間中、中程度の機械的撹拌速度を維持し、フラスコにアルゴンを流し続けた。最初は二酸化炭素と水の生成のためにかなりの泡が発生するかも知れない。この混合物の液相を傾瀉し、濾過することによって、プロピレングリコール ジソイエートをこの混合物から分離した。残る固体中のプロピレングリコール ジソイエートの大部分は8500RPM(またはそれ以上)の高速遠心分離と、その後の生成油の傾瀉及び濾過によって取り出された。最後にこの段階で残った固体を塩化メチレンで抽出し、遠心分離を使用してこの混合物の分離を助けた。塩化メチレン層を、最初は吸引圧を、その後は高真空を有する回転蒸発器で、50℃に加熱しながらストリッピングし、痕跡量の溶媒を除去した。全部で約8.33kgのプロピレングリコール ジソイエートがこのプロセスによって得られ、その際前記の精製法によって得られたフラクションは0.58以下の酸価を有する。
【0086】
第二段階において、蟻酸と過酸化水素とから現場で(in situ)製造した蟻酸によるエポキシ化によって、エポキシ化プロピレングリコール ジソイエートが合成された(1988年6月7日出願、1991年1月2日公開のウォルシェク(Worschech)ら(ドイツ)の欧州特許EP0295534A3;またはその同等物である1988年6月14日出願、1988年12月15日公開の南アフリカ特許出願ZA8804250A(英国)を参照されたい;両方とも参考として本明細書に組み込まれる)。
【0087】
エポキシ化プロピレングリコール ジソイエートは下記の式を有する:
【0088】
【化23】
【0089】
前記式中、R(各Rは同じでもランダムベースで異なっていてもよい)はエポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、またはパルミトレオイル(濃度が減少する順で);または非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、またはマルガロイルである(飽和脂肪酸はごく低濃度で存在する)。前記材料は実質的に完全にエポキシ化され、実質的にランダムな付加脂肪酸混合物を有する。
【0090】
(実施例3)
エポキシ化エチレングリコール ジソイエート
エポキシ化エチレングリコール ジソイエートを製造する好ましい方法は2段階からなる。第一段階では、エチレングリコール ジソイエートを、比較的小規模で2段階で、ベンゼン中で過剰ソイ酸とエチレングリコールとを水のアゼオトロープ蒸留によって反応させ、触媒として鉱酸を使用して製造した。得られた水の量及び薄層クロマトグラフィーの結果は、この段階で得られる主要産物がエチレングリコールモノソイエートであることを示した。この産物をその後急速ガス流のもとで中程度の高温にし、水の選択的除去によって、エチレングリコールモノソイエートに残っているヒドロキシル基のアシル化を促進した。第二段階では塩化メチレン中でmeta−クロロペル安息香酸でエポキシ化エチレングリコールジソイエートをエポキシ化することによって、エポキシ化エチレングリコール ジソイエートが比較的小規模に製造された。
【0091】
エポキシ化エチレングリコール ジソイエートは下記の式を有する:
【0092】
【化24】
【0093】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)はエポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイルまたはパルミトレオイル(濃度が減少する順に);または非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘニル、ミリストイル、またはマルガロイルである(前記飽和脂肪酸は低濃度で存在する)。前記材料は実質的に完全にエポキシ化され、付加脂肪酸の実質的にランダムな混合物を有する。
【0094】
(実施例4)
エポキシ化メチルソイエート
エポキシ化メチルソイエートは、蟻酸と過酸化水素との反応によって現場で製造した過蟻酸で市販のメチルソイエートをエポキシ化することによって製造された(ウォルシェクらの欧州特許EP0295534A3及び上に記載したその対応英語特許を参照されたい、これらは参考として本明細書に組み込まれる)。
【0095】
エポキシ化メチルソイエートは下記の式を有する:
CH3−OR
前記式中、Rはエポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、またはパルミトレオイル(濃度が減少する順序);または非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘニル、ミリストイル、またはマルガロイル(前記飽和脂肪酸は低濃度で存在する)からランダムに選択される。前記混合材料は実質的に完全にエステル化されエポキシ化される。前記の典型的産物は親植物油に見いだされるような脂肪酸のランダム混合物に由来する付加脂肪酸を含む。
【0096】
(実施例5)
エポキシ化スクロース オクタソイエート
この実施例は多糖カルボン酸とモノオールの脂肪酸エステルとのエステル相互交換を説明する。
【0097】
エポキシ化スクロース オクタソイエートを製造し、8個のヒドロキシル基を有する中心分子(スクロース)に結合した長さC8の鎖を有する可塑剤を得た。この材料はPVCにおいて中心分子(ペンタエリスリトール)に結合した長さC18の鎖を4本有するエポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートよりさらに低い滲出速度を有する。エステル相互交換は、スクロース オクタソイエートとメチルソイエートとの反応を含み、この反応によりスクロース オクタソイエートが十分合成できる。この中間体のその後のエポキシ化により前記所望可塑剤が得られた。
【0098】
スクロースは8個のヒドロキシル基を有する二糖であり、スクロース オクタ(脂肪酸)を製造する際に前記8個のヒドロキシル基が1分子あたり8個の脂肪酸の付加を可能にし、その後エポキシ化によりエポキシ化スクロースオクタ(脂肪酸)が得られる。スクロースがソイ脂肪酸とエステル相互交換した際、生成する化合物はスクロース オクタソイエートであり、その後のエポキシ化によりエポキシ化スクロース オクタソイエートが生成した。個々の脂肪酸の分布が正常ならば、エポキシ化スクロースオクタソイエートは多分1分子につき約11.5ないし12.3のエポキシ基を含む。これはPVCにおける高い保留性(すなわち低い滲出)に導くと推定される。
【0099】
エポキシ化スクロース オクタソイエートをスクロース オクタソイエートとメチルソイエートとのエステル相互交換によって製造した(アコー(C.C.Akoh)及びスワンソン(B.G.Swanson)J.Food Science、55巻、1号、236−243ページ(1990);参考として本明細書に組み込まれる)。エポキシ化は過酢酸で行い、エポキシ化スクロース オクタソイエートを得た。好ましい方法により、前記エステル相互交換反応するスクロース オクタアセテート及びメチルソイエートをエポキシ化してヨウ素価約2.75、酸価約3.00、オキシランパーセンテージ約6.63%を有することを特徴とする油を得た。
【0100】
エポキシ化スクロースオクタソイエートは下記の式を有する:
【0101】
【化25】
【0102】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)はエポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、またはパルミトレオイル(濃度が減少する順序);または非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘニル、ミリストイル、またはマルガロイルである(前記飽和脂肪酸は低濃度で存在する)。若干の典型的実施形態において、前記材料は実質的に完全にエポキシ化され、付加脂肪酸の実質的にランダムな混合物を有する。
【0103】
(実施例6)
アマニ油とエステル相互交換した大豆油のエポキシ化産物
本発明の一実施形態において、SBOとアマニ油とのエステル相互交換反応をSBO:アマニ油の90:10混合物を使用して行った。本発明のもう一つの実施形態において、SBOとアマニ油とのエステル相互交換反応はSBOとアマニ油との70:30混合物を使用して行われた。また別の実施形態では、SBO対アマニ油のあらゆる容認できる比率を用いた。
【0104】
大豆油のアマニ油とのエステル相互交換(70:30混合物)は次のような好ましい方法によって実現する:
(i)精製して漂白、脱臭した油175.0g及びアマニ油75.00gを、ガス導入口と機械的撹拌器と温度計とを備えた三頸500ml丸底フラスコに移す;(ii)前記フラスコにアルゴンをぱっと流し込んだ後、フラスコを油浴中で加熱し、その間その混合物を中程度の速度で撹拌し、ガスバブラーを用いてフラスコ内をアルゴン陽圧に維持した;
(iii)前記内容物の温度が70℃に達したとき、95%ナトリウムメトキシド0.526gをゆっくりと加え(アルゴン下でグローブバッグ中で測定)、その間ナトリウムメトキシドバイアルにアルゴンをしずかに通す。
(iv)ナトリウムメトキシドの添加が終了後、反応混合物を2時間70℃に維持する(この時間中に、前記反応混合物は黄色から淡褐色に特徴的変色を受ける);
(v)反応混合物が周囲温度にまで冷めた後、前記混合物を2リットル分液漏斗に移し、300mlジエチルエーテルを用いて前記フラスコをすすぐ;
(vi)前記混合物を300ml水で3回洗うとほぼ中性の最終的pHが得られる;
(vii)濃燐酸350マイクロリットルを加え、混合物を撹拌する;
(viii)300ml洗浄水で4回抽出し、最終pHを5にする;
(ix)エーテル150mlを加え、この溶液を綿を通して濾過し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、それから一晩硫酸ナトリウム上で乾燥する;(x)この溶液を回転蒸発器で吸引圧を使用し、それから真空ポンプ圧を用いて蒸発させると澄明な黄色油が222.2得られ、それをシリカゲル−カラムクロマトグラフィーで精製し、残留脂肪酸及びモノグリセリド類を除去する。
【0105】
エポキシ化エステル相互交換した大豆油は下記の式を有する:
【0106】
【化26】
【0107】
前記式中、R(各Rは同じでも異なっていてもよい)はエポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、またはパルミトレオイル(濃度が減少する順序);または非エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘニル、ミリストイル、またはマルガロイルである(前記飽和脂肪酸は低濃度で存在する)。前記材料は実質的に完全にエステル化され、エポキシ化され、付加脂肪酸の実質的ランダムな混合物を有する。
【0108】
可塑剤の性能の比較
本発明は、塩化ビニルにおいて一次可塑剤及び熱安定剤として有用な、6種類の改質植物(大豆)油ベースの材料を提供する。これら化合物の各々はPVC組成物中の一次可塑剤としてDOPのような石油ベースの可塑剤に代わるものである。下の表は、比較フォーマットの試験データを示し、本発明の植物油ベースの可塑剤が多数の重要な試験カテゴリーにおいて、DOPをしのぐ、または少なくともDOPと同等に良いことを示している。
【0109】
下表のデータは下記のプロセスによって作られた可塑PVCフィルムの試験から得られた:PVC樹脂(単一樹脂か、樹脂類の組み合わせかどちらか)を可塑剤及びT−763熱安定剤とドライ−ブレンドし、実験室的ブラベンダー装置でASTM2538−94に記載される方法によって押出す。生成した材料をその後カーヴァープレス(Carver Press)を使用して375゜F、10,000PSIで1分間プレスしてフィルムにする。可塑化フィルムの機械的特性を測定するために、インストロン装置のジョー(あご)でつかんだ前記フィルムを約20インチ/分のクロスヘッド速度で引張った。応力−歪曲線の作成によって、モジュラス(剛性の尺度)、伸び(可撓性の尺度)、及び破壊強さ(極限強さの尺度)を計算できる。揮発ロスは重量法で、70℃に24及び120時間、70℃にさらした可塑フィルムの重量損失を測定することによって測定された。
【0110】
典型的に好ましいPVC組成物は、塩化ビニル樹脂約100重量部、好ましい可塑剤約10−230重量部、及び任意に、WitcoT−763のような好ましい熱安定剤約1−3部分を含む。
【0111】
SBO誘導性可塑剤の粘度はモノ、ジまたはマルチヒドロキシル含有化合物によるエステル化によって変えることができる。ヒドロキシル官能価が増加するにつれて、生成するエステルの構造やより高くなる分子量がより高い粘度に導く。可塑剤の粘度は、可塑化速度や、PVC樹脂基質からの可塑剤の揮発性に、重要な影響を有する。より高い可塑剤粘度は一般にはより緩徐な可塑剤取り込み及びPVC樹脂基質からの揮発性及びマイグレーションの低下に導く。表1はDOP及び本発明の可塑剤の比較粘度をあらわす。
【0112】
表2及び表3は、室温及び70℃それぞれにおけるモジュラス、伸び、破壊強さの比較データである。表4は3種類の配合レベルにおける揮発ロスの比較データである。表4に示すデータは、本発明の大豆油誘導性可塑剤が、フタレート可塑剤(DOP)に比べて、PVCからの滲出が有意に低いことを示した。より詳細に述べれば、全ての配合レベルにおいて、エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエート、及びアマニ油とエステル相互交換した大豆油のエポキシ化産物はDOPより有意に良かった。より高い配合レベルでは(150ないし230pph)、約120時間目に、アマニ油とエステル相互交換した大豆油のエポキシ化産物は全ての配合レベルにおいてDOPより一桁の大きさだけ良かった。エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートは全体的にエポキシ化大豆油より良い性能をもつようにみえる。アマニ油とエステル相互交換した大豆油のエポキシ化産物は低配合レベルではESOと大体同じ性能であるが、より高い配合レベルではESOを有意にしのぐ性能であった。
【0113】
表5は、前記サンプル類をヘキサン中に置き、約4時間抽出した結果を示す。エポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートはこれらの試験においては最良の性能を示し、低配合レベルでは一貫して最低の重量ロスを示した。これは、種々のソイ酸が結合するための4個所が、分子の最終的エポキシ含有量を高め、同じ分子が1個または2個の飽和脂肪酸を有する確率が低下し、それによって滲出の減少に導く、という本発明の教示と一致する。アマニ油とエステル相互交換する大豆油のエポキシ化産物は、それが最良の性能を示す最高配合の場合を除いて、エポキシ化大豆油と大体同じ性能をもつようにみえる。本発明のエステル相互交換産物は1分子あたり、より高い平均エポキシ含有量とより低い飽和脂肪酸含有量を有する。本発明の教示から、分子レベルで導入されるランダムさは、PVCとの相溶性がよりよい可塑剤を提供する。さらに、グリセロールの3個に比較してポリオールでは4個以上の結合部位を使用できることが、低不飽和数または飽和脂肪酸の存在の確率を減らし、それが低い滲出及びマイグレーションに導く。これらの結果は、スクロースによって代表される多糖、またはペンタエリスリトールで最良の結果が得られ、それは結合部位の数が多いためであることを示している。以前に述べたように、種々の不飽和脂肪酸が、増加する結合部位をもってランダムに結合すると、その後のエポキシ化のための二重結合を、ゼロ、1個または2個しかもたない分子のパーセントが減少し、これはマイグレーション、滲出、揮発などの減少に導く。こうして、増加した不飽和量を有する分子類、したがってより高いエポキシ化レベルの分子類は、不飽和をほんの少し有するか、または全くもたないものより好ましい。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
【0116】
【表3】
【0117】
【表4】
【0118】
【表5】
【0119】
表1はスクロースペンタエリスリトールのようなポリオール類が最高の粘度をもたらすことを示す。これは、前記可塑剤中の脂肪酸のランダム分布と組み合って、可塑剤の保留を最高にする。表2及び表3は、前記ポリオールが高配合の指しにはDOPに比較してすぐれた機械的特性をあらわすことを説明する。ランダムに分布した脂肪酸を有するエポキシ化グリコール及びエポキシ化メチルソイエートもより低い配合量でDOPより良い特性を示す。表4は、揮発ロスをパーセントであらわし、本発明の産物が全ての配合量においてDOPよりすぐれていることを説明する。表4からのデータは、本発明の産物がより高い配合量では(例えば約150pph以上)エポキシ化大豆油よりすぐれていることを説明する。これは約60パーセントの配合に相当する。こうして、より良い揮発性の結果は50パーセントより多い配合で得られる。表5はヘキサン抽出の結果を示す。本はつの材料の全ては全ての配合レベルにおいてDOPより良いロス置く性を有することが認められる。エポキシ化ペンタエリスリトールは全てのレベルでエポキシ化大豆油より良かったが、アマニ油とエステル相互交換した大豆油のエポキシ化産物は最高レベル(233pph)の際にエポキシ化大豆油より良かった。
【0120】
前記の説明は多くの特異性を含むが、これらは本発明の範囲を限定するものではなく、むしろ好ましい実施形態の例として示されるものである。本発明の多数のその他の変更が可能であり、ここでは本発明の可能な同等の形または支流の全てを述べるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく本発明に種々の変化を加えることができる。
Claims (30)
- 可塑化塩化ビニル組成物において:
(a)少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂約100重量部と;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし230重量部であって、前記可塑剤は少なくとも80重量%の不飽和脂肪酸を有する植物油から誘導される脂肪酸産物を含み、その際前記脂肪酸はモノオールまたはポリオールで実質的に完全にエステル化され、前記エステル化不飽和脂肪酸は実質的に完全にエポキシ化される前記可塑剤と;
(c)(1)前記植物油の脂肪酸のモノオールまたはポリオールによる直接エステル化によって誘導される前記脂肪酸産物;
(2)前記植物油のモノオールまたはポリオールによるエステル交換によって誘導される前記脂肪酸産物;
(3)より高度の不飽和を有するもう一つの植物油とエステル相互交換する前記植物油から誘導される前記脂肪酸産物;前記の混合物;または
(4)モノオールでエステル化され、多糖カルボン酸エステルとエステル相互交換した前記植物油由来の脂肪酸から誘導される前記脂肪酸産物;
を含む前記植物油由来可塑剤組成物と
を含む前記組成物。 - 前記可塑化塩化ビニル組成物が実質的にDOPを含まない請求項1記載の組成物。
- 前記アルコールがポリオールであり、前記植物油から誘導される前記脂肪酸が前記ポリオールのヒドロキシル基に実質的にランダムに結合する請求項1記載の組成物。
- 前記植物油が
カノラ油(I.V.価 約100−115)、
コーン油(I.V.価 約118−128)、
アマニ油(I.V.価 170−200)、
ナタネ油(I.V.価 100−115)、
ベニバナ油(I.V.価 約140−150)、
大豆油(I.V.価 約120−143)、
ヒマワリ油(I.V.価 約125−140)、
トル油(I.V.価 約140−190)及び
キリ油(I.V.価 約180)(及びこれらの誘導体類の混合物)及びこれらの混合物
からなる群から選択される請求項1記載の組成物。 - 前記可塑剤組成物が約100より高いヨウ素価を有する植物油から誘導される請求項1記載の組成物。
- 前記可塑剤組成物が下記の式を有するエポキシ化メチルソイエートの混合物であって:
CH3−OR
前記式中、Rは
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非−エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル
からなる群からランダムに選択される
請求項1記載の組成物。 - 各Rが前記群からランダムに選択される請求項1記載の組成物。
- 前記第一植物油が100より大きいヨウ素価を有し、前記第二植物油が第一植物油より大きいヨウ素価を有する請求項12記載の組成物。
- 前記第一植物油が大豆油であり、前記第二植物油がアマニ油である請求項12記載の組成物。
- 下記の式を有するエポキシ化メチルソイエートであって:
CH3−OR
前記式中、Rは:
(i)エポキシ化リノレオイル、オレオイル、リノレノイル、及びパルミトレオイル;または
(ii)非−エポキシ化パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、ミリストイル、及びマルガロイル
からなる群からランダムに選択される
前記エポキシ化メチルソイエート。 - 各Rが前記群からランダムに選択される請求項19記載の組成物。
- 前記第一植物油が大豆油であり、前記第二植物油がアマニ油である請求項21記載の組成物。
- (a)少なくとも一種類の塩化ビニル樹脂約100重量部;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし100重量部;その際前記可塑剤はエポキシ化ペンタエリスリトール テトラソイエートであり、
(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合した約1−3部分の熱安定剤
からなる可塑化塩化ビニル組成物。 - (a)少なくとも一種類の塩化ビニル樹脂約100重量部;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし100重量部;その際前記可塑剤はエポキシ化プロピレングリコール ジソイエートであり、
(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合した約1−3部分の熱安定剤
からなる可塑化塩化ビニル組成物。 - (a)少なくとも一種類の塩化ビニル樹脂約100重量部;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし100重量部;その際前記可塑剤はエポキシ化エチレングリコール ジソイエートであり、
(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合した約1−3部分の熱安定剤
からなる可塑化塩化ビニル組成物。 - (a)少なくとも一種類の塩化ビニル樹脂約100重量部;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし100重量部;その際前記可塑剤はエポキシ化メチル ソイエートであり、
(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合した約1−3部分の熱安定剤
からなる可塑化塩化ビニル組成物。 - (a)少なくとも一種類の塩化ビニル樹脂約100重量部;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし100重量部;その際前記可塑剤はエポキシ化スクロース オクタソイエートであり、
(c)約1−3部分の熱安定剤
からなる可塑化塩化ビニル組成物。 - (a)少なくとも一種類の塩化ビニル樹脂約100重量部;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし100重量部;その際前記可塑剤は、第二エステルとエステル相互交換した第一エステルのエポキシ化産物であり、
(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合した約1−3部分の熱安定剤
からなる可塑化塩化ビニル組成物。 - (a)少なくとも一種類の塩化ビニル樹脂約100重量部;
(b)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂に配合した可塑剤約10ないし100重量部;その際前記可塑剤は、第二植物油とエステル相互交換した第一植物油のエポキシ化産物であり、
(c)前記少なくとも1種類の塩化ビニル樹脂及び前記可塑剤に配合した約1−3部分の熱安定剤
からなる可塑化塩化ビニル組成物。 - 前記第一植物油が大豆油であり、前記第二植物油がアマニ油である請求項28記載の組成物。
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