JPH069598A - エポキシ含有化合物の部分エステル及び関連するハロゲン含有ポリマー組成物 - Google Patents

エポキシ含有化合物の部分エステル及び関連するハロゲン含有ポリマー組成物

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JPH069598A
JPH069598A JP5032409A JP3240993A JPH069598A JP H069598 A JPH069598 A JP H069598A JP 5032409 A JP5032409 A JP 5032409A JP 3240993 A JP3240993 A JP 3240993A JP H069598 A JPH069598 A JP H069598A
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JP5032409A
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English (en)
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Justin L Hirshman
ジャスティン・レナード・ハーシュマン
Dana S Garcia
デイナ・ソリーナ・ガーシア
Mohammad R Kazemizadeh
モハマド・レザ・カゼミザデー
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Elf Atochem North America Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/15Heterocyclic compounds having oxygen in the ring
    • C08K5/151Heterocyclic compounds having oxygen in the ring having one oxygen atom in the ring
    • C08K5/1515Three-membered rings

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、エポキシ化植物油、エポキシ化魚
油及び脂肪族鎖中にオキシラン基を有する脂肪族又はア
リール脂肪族カルボキシル含有化合物より成る群から選
択されるオキシラン含有酸又はその誘導体と、ジオー
ル、トリオール、ジ(ジオール)及び1,4−ジヒドロ
キシブタンより成る群から選択される反応性ヒドロキシ
ル化合物との反応から誘導される部分エステル、並びに
該部分エステルを含有させたハロゲン含有ポリマー組成
物に関する。 【効果】 本発明の部分エステルは、ハロゲン含有ポリ
マー組成物中に用いられた場合に、第1の安定剤の性能
を高めることができる。この部分エステルはまた、内部
滑剤の役割を果たすこともでき、慣用の滑剤の代わりに
用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オキシラン(エポキ
シ)基を含有する部分エステル化合物及び関連するハロ
ゲン含有ポリマー組成物、好ましくはポリ(ハロゲン化
ビニル)組成物に関し、より特定的には、この発明は、
安定化されたポリ(塩化ビニル)(PVC)組成物中の
オキシラン化合物の部分エステルに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】多くの
ハロゲン含有ポリマー及びコポリマーは熱可塑性であ
り、成形、圧延、及び押出のような操作でそれらを二次
加工するために加熱を必要とする。これらのポリマーを
加工する際の熱は通常140℃〜250℃の範囲、より
代表的には150℃〜225℃の範囲であり、ポリマー
が劣化及び分解する傾向のために、程度及び期間の点で
制限される。ポリマーの分解は、得られる樹脂の物理的
性質の劣化をもたらす。さらに、ひどい樹脂の暗色化が
起こり、このことは、樹脂を明るい色の製品又は透明な
製品に使用することを妨げる。この劣化及び分解は、多
くの用途におけるポリ(塩化ビニル)樹脂の使用に対す
る大きな障害である。この欠点を解消するために、熱安
定剤、滑剤及び加工助剤がハロゲン含有ビニルポリマー
と共に用いられる。
【0003】サーヴトニック(Sarvetnick)は「Polyvi
nyl Chloride」{ヴァン・ノストランド・ラインホルド
(Van Nostrand Reinhold )社}、第124〜127頁
(1969年)に、PVCに表面滑剤及び内部滑剤の両
方を用いることを開示している。滑剤化合物の主な目的
は、加工を容易にし、加工速度の制御を可能にすること
である。表面滑剤は組成物と金型及び加工装置の金属表
面との間の滑性をもたらす。内部滑剤は、加工の際の組
成物の樹脂粒子の摩擦特性に影響を及ぼし、しかして配
合業者が樹脂の溶融速度を制御し続けることを可能にす
る。大抵の滑剤は内部滑剤特性及び表面滑剤特性の両方
を示すが、しかし全く特異的であるものもある。ステア
リン酸及びステアリン酸金属塩が特によく用いられる。
用いられる他の滑剤としては、石油系ワックス、鉱油、
植物油、低分子量ポリエチレン、アミド及びエステルワ
ックス並びにシリコーン油が挙げられる。鉛、バリウ
ム、カドミウム及びカルシウムのようなステアリン酸金
属塩は安定化及び滑性付与の二重の目的のために用いる
ことができる。滑剤は典型的には0.25〜1.0%の
範囲で用いられる。
【0004】一般的に、安定剤は金属石鹸、有機薬品及
び有機金属化合物の3つの主な類に分類される。ハロゲ
ン化ビニルポリマー組成物は典型的には1種以上の金属
含有熱安定剤を含有する。金属含有安定剤には、金属が
リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、亜鉛、ストロンチウム、カドミウム、バリウ
ム、マンガン、鉄、コバルト、チタン、アルミニウム、
錫、鉛、ビスマス若しくはアンチモンである化合物又は
2種以上のかかる金属含有化合物の混合物が包含され
る。PVC安定剤として多くのこれらの金属含有化合物
を使用することは、英国特許第1001344号明細
書、及びソサエティ・オブ・プラスティックス・エンジ
ニアズ社(Society of Plastics Engineers, Inc. )発
行の「Technical Papers」、第28巻(1982年)、
第534〜537頁のロバート・ジー・ウェイラー(Ro
bert G. Weiler)による論文『Uncommon Metals as Hea
t Stabilizers for Flexible Vinyl』に記載されてい
る。
【0005】有機錫化合物、特に硫黄に結合した錫を含
有するもの、例えばメルカプト基を含有するものは、ポ
リ(塩化ビニル)ポリマーのようなハロゲン含有ポリマ
ー用の極めて有効なタイプの安定剤であることが見出さ
れている。二次加工業者の継続している目標は、組成物
の経費を下げながらしかし同等又はより良好な熱安定性
を得ることである。これは、より有効な有機錫系安定剤
をより少量使用することによって達成することができる
が、しかしこれらはまだ依然として比較的高価である。
別の手段は、所定の樹脂配合物中に存在させる錫の少な
くとも一部をそれより安価な物質に置き換える(例え
ば、より安価な相乗性添加剤化合物を添加することによ
って)ことである。
【0006】ハロゲン化ビニルポリマー用のその他の既
知の金属含有熱安定剤としては、周期律表第IIA族及び
第IIB族の元素の化合物、並びに錫、鉛、ビスマス及び
アンチモンの化合物が挙げられる。また、エル・アイ・
ナス(L. I. Nass)編集の「The Encyclopedia of PVC
」{エム・デッカー(M. Dekker )、米国ニューヨー
ク、1976年}の第9章にも慣用の既知の塩化ビニル
ポリマー用熱安定剤が議論されている。
【0007】特開昭50−143456号公報には、3
価以上のアルコールとエポキシ化脂肪酸エステルとの反
応生成物を含有する安定化されたハロゲン樹脂組成物が
開示されている。この組成物は少なくとも1種の金属塩
を含有し、この金属塩は有機錫又は第IIA族金属系安定
剤化合物であることができる。反応生成物の構造は同定
されていないが、この公開公報には、この化合物は水中
で又は水溶性有機溶媒中で無機酸又はアルカリ触媒を用
いて合成することができると開示されている。これは、
エステルの有意の加水分解又は鹸化及びエポキシ基の可
能な解裂をもたらすことが予期される。従って、反応生
成物の組成は明らかではない。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明は、オキシラン含有酸又はその誘導体と、ジオー
ル、トリオール、ジ(ジオール)及び1,4−ジヒドロ
キシブタンより成る群から選択される反応性ヒドロキシ
ル化合物との反応から誘導される部分エステルに関す
る。好ましいジオールは1,2−ジヒドロキシアルカン
化合物である。オキシラン化合物はエポキシ化植物油、
エポキシ化魚油、及び脂肪族鎖中にオキシラン基を有す
る脂肪族又はアリール脂肪族含有化合物より成る群から
誘導することができる。脂肪族又はアリール脂肪族化合
物は、脂肪族鎖中に少なくとも4個の炭素原子を有する
のが好ましい。特に好ましいヒドロキシル化合物は脂肪
族ジオール及びグリセロールである。本発明の部分エス
テルは、実質的に無水条件下で、『無水条件下でのアル
コーリシス』[マークレー(Markley )ら、「Fatty Ac
ids, Their Chemistry, Properties, Production and U
ses 」{クリーガー(Krieger)出版社}、第873〜8
85頁(1983年)]によって製造される。本発明の
化合物は、熱重量分析法(TGA)によって測定して1
35℃〜200℃の範囲で熱変化を示す。TGAは5〜
10mgの試料量で空気又は窒素下で毎分10℃の加熱
速度で実施した。
【0009】本明細書において、用語「部分エステル」
とは、部分的にエステル化されたポリヒドロキシル化合
物、即ちジオールの一方のヒドロキシル又はトリオール
の2個以下のヒドロキシルがエステル化されたエステル
化ヒドロキシル含有化合物と定義される。ジ(ジオー
ル)においては、4個のヒドロキシル基のうちの3個以
下、好ましくは2個のみがエステル化されているものと
する。好ましくは、生成物中のエステル化されたヒドロ
キシル基対遊離の(エステル化されていない)ヒドロキ
シル基の比は1:2(即ち1/2)以上であり、1:2
〜3:1であるのが好ましく、1:2〜2:1であるの
がより好ましく、1分子当たりの平均ヒドロキシル含有
率がエステル化されたヒドロキシル基の1.5倍以上で
あるのが特に好ましい。ジオール及びトリオールとは、
それぞれ2個及び3個のヒドロキシル基を含有するアル
コールである。ジ(ジオール)とは、2対のヒドロキシ
ル基を含有する化合物である。
【0010】用語「オキシラン化合物」とは、カルボキ
シル基(−COO)1個当たりに少なくとも1個のエポ
キシ(オキシラン)基を有する化合物と定義される。好
ましいエポキシ含有カルボキシ化合物源としては、エポ
キシ化植物油、エポキシ化魚油(それらのエステル誘導
体を含む)、及び次式:
【化9】 (ここで、yは2〜24、好ましくは7〜24であり、
nは1〜2であり、R1 は次式:
【化10】 の基、−(CH2z −H、アリール又は脂環式基であ
り、mは0〜2であり、zは1〜23であり、R2 は、
nが1である場合には
【化11】 であり、nが2である場合には
【化12】 であり、sは1〜3であり、R3 は−(CH2o −で
あり、oは2〜8、好ましくは2〜4である)を有する
化合物が挙げられる。
【0011】ポリヒドロキシル含有化合物は好ましくは
低沸点化合物であり、1分子当たりに2〜4個のヒドロ
キシル基を含有する。有用なジオール(ジヒドロキシ化
合物)は、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタン
ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサ
ンジオール、1,2−ジヒドロキシ−4−メトキシブタ
ン、1,2−ジヒドロキシ−3−メトキシプロパン、
1,2−ジヒドロキシ−3−エトキシプロパン及び1,
4−ジヒドロキシブタンより成る群から選択される。有
用な少なくとも3個のヒドロキシル基を有するポリヒド
ロキシ化合物は、グリセロール、1,2,4−トリヒド
ロキシブタン、1,2−ジヒドロキシプロピル−3−オ
キシエタノール、1,2−ジヒドロキシプロピル−3−
オキシプロパノール−1、ジプロピレングリコールエー
テル、1,2,5,6−テトラヒドロキシヘキサン、ビ
ス(1,2−ジヒドロキシプロピル)X(ここで、Xは
−O−、−SO2 −、−OC(O)O−、−CH2
(O)CH2 −、−S(O)−、C66 及びC612
から選択される)並びにビスフェノールAのジグリコー
ルより成る群から選択され、グリセロールが好ましい。
【0012】本発明は、上記の部分エステルと、好まし
くは1種以上の熱安定剤、滑剤並びにポリマーの加工及
びその特性の改善を促進する他の添加剤とを含むハロゲ
ン含有ポリマー組成物を包含する。ハロゲン含有ポリマ
ーは好ましくはポリ(ハロゲン化ビニル)であり、より
好ましくはポリ(塩化ビニル)又は商品として入手でき
るポリ(塩化ビニル)のコポリマー若しくはブレンドで
ある。本発明のポリ(塩化ビニル)組成物は硬質又は半
硬質であることができる。かかる組成物は、フタル酸ジ
オクチルのような可塑剤を15重量%まで、典型的には
3〜15重量%含有する。
【0013】この組成物は好ましくは金属系安定剤、好
ましくは有機金属及び(又は)金属−有機金属、金属塩
より成る群から選択される安定剤を含み、ここで、有機
金属化合物の金属陽イオンは元素周期律表の第IVA族及
び第VA族から選択される金属を基とし、金属−有機化
合物は元素周期律表の第IA族、第IIA族、第IIB族及
び第III A族から選択される金属を基とする。ハロゲン
含有ポリマーを基として0.01〜10%、好ましくは
0.05〜5%、より好ましくは0.1〜2.0%の少
なくとも1種の安定剤を存在させる。
【0014】本発明に組成物においては錫系安定剤が好
ましく、この錫系安定剤としては有機錫系安定剤が挙げ
られ、好ましい安定剤はメルカプチド及びメルカプトエ
ステル系安定剤である。特に好ましい錫系安定剤として
は、ジアルキル錫ジメルカプチド若しくはモノアルキル
錫トリメルカプチド又はそれらの混合物から選択される
少なくとも1種の安定剤が挙げられる。メルカプチドは
メルカプト酸エステル、メルカプトアルカノールエステ
ル若しくは脂肪族メルカプタン又はそれらの混合物であ
ることができ、硫黄橋含有錫構造を含むことができる。
モノ及びジアルキル錫メルカプトエステル並びに硫黄橋
含有錫構造の混合物が特に好ましい。典型的には、0.
05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量
%、より好ましくは0.3〜1.5重量%{換言すれば
樹脂100部当たりに0.05〜5.0部(即ちph
r)、好ましくは0.1〜2.0部、より好ましくは
0.3〜1.5部}の錫系安定剤を組成物に含有させ
る。
【0015】錫系安定剤を用いることは既知であり、こ
れらは単純な金属系安定剤と比較して高価であるが、し
かし二次加工の際に改善された熱的保護及び加工を提供
する。本発明に従えば、本発明の組成物に部分エステル
を添加することによって、熱安定性を改善して且つ錫安
定剤の必要量を減らすことができる。部分エステル並び
に少量の第IIA及び第IIB族金属カルボン酸塩並びに随
意としての少量のポリビニルアルコールを用いることに
よって、安定性を何ら損なうことなく、錫系安定剤を有
意に、例えば30%まで減らすことが可能である。
【0016】優れた溶融安定性を示す好ましいハロゲン
含有ポリマーはポリ(塩化ビニル)及び塩素化ポリ(塩
化ビニル)であり、硬質ポリ(塩化ビニル)ホモポリマ
ーが特に好ましい。ハロゲン含有ポリマーには、酢酸ビ
ニル、塩化ビニリデン、スチレン、フマル酸若しくはマ
レイン酸ジアルキル又は他のモノオレフィン酸アルキル
エステルとのコポリマー並びに他の熱可塑性樹脂とのブ
レンド及びアロイが包含され得る。ハロゲン含有ポリマ
ーは好ましくはポリ(ハロゲン化ビニル)ポリマー、よ
り好ましくはポリ(塩化ビニル)を包含するが、しかし
臭化物又は弗化物のような他のものを用いることもでき
る。また、ハロゲン化ポリオレフィンも包含される。
【0017】好ましい具体例 本発明は、エポキシ含有酸の部分ポリオールエステル及
び該部分エステルを含むポリマー組成物に関する。この
部分エステルは、少なくとも1個のカルボキシル基を有
するオキシラン含有化合物と、脂肪族ジオール、1,4
−ジヒドロキシブタン、トリオール及びジ(ジオール)
より成る群から選択されるヒドロキシ含有化合物との反
応から誘導される。好ましくは、本発明において有用な
ジオール及びトリオールは、隣接した複数のヒドロキシ
ル基を有し、少なくとも1個のヒドロキシル基が1番目
(第1)の炭素上に配置され且つ隣接したヒドロキシル
基が第2級であるものである。また、ジオールは2個の
メチレン基で隔てられた2個の第1級ヒドロキシル基を
有するものであることができる。好ましいトリオール
は、少なくとも2個の隣接したヒドロキシル基を有し、
1位置の炭素上に少なくとも1個のヒドロキシル基を有
するものである。グリセロールが好ましいトリオールで
ある。本発明において有用なジ(ジオール)は、それぞ
れが第1級ヒドロキシル及び第2級ヒドロキシルを含有
する隣接ジオール対を有する。本発明の部分エステル
は、第1の安定剤の性能を高めることができる。この部
分エステルはまた、内部滑剤の役割を果たすこともで
き、慣用の滑剤の代わりに用いることができる。
【0018】本発明において有用なオキシラン化合物
は、脂肪族鎖中の少なくとも1個のエポキシ基及び少な
くとも1個のカルボキシル基を含む有機化合物である。
オキシラン基は、好適なエポキシ化技術、例えば当技術
分野において周知の過酸又はその場で過酸化水素と蟻酸
若しくは酢酸のような脂肪酸とから生じさせた過酸との
反応によってエチレン性の基をエポキシ化することによ
って製造することができる。カルボン酸は好ましくはオ
キシラン単位1個当たりに少なくとも12個でしかし2
8個を越えない炭素原子を含有し、より好ましくは18
〜24個の炭素を含有する。有用な化合物としては、エ
ポキシ化植物油、エポキシ化魚油、及び脂肪族鎖中に少
なくとも1個のオキシラン基を有する脂肪族又はアリー
ル脂肪族カルボン酸又はそのエステルが挙げられる。エ
ポキシ含有脂肪酸若しくはアリール脂肪酸又はそのエス
テルは、脂肪族鎖中に少なくとも8個、好ましくは少な
くとも12個、より好ましくは12〜28個までの炭素
原子を有する。本発明のジオールの部分エステルのオキ
シラン含有率は少なくとも3重量%、好ましくは少なく
とも4重量%、より好ましくは少なくとも5重量%であ
る。典型的には、この化合物は10重量%までのオキシ
ランを有することができる。
【0019】植物油又は魚油のような天然の不飽和脂肪
酸基源は飽和酸基をも含有することが認められている。
エポキシ含有油を製造するためにこれらの植物油又は魚
油をエポキシ化した際に、飽和酸部分はそのまま残り、
本発明の部分エステル組成物中に存在する。混合物中に
存在する得られた飽和酸部分エステルは不活性である。
これらは希釈剤として働き、従ってエポキシ化油源とし
て用いられる植物油又は魚油は20%未満の飽和酸を含
有するのが好ましい。
【0020】好ましいオキシラン化合物には、エポキシ
化植物油、エポキシ化魚油及び次式:
【化13】 (ここで、yは2〜24、好ましくは7〜24であり、
nは1〜2であり、R1 は次式:
【化14】 の基、−(CH2z −H、アリール又は脂環式基であ
り、mは0〜2であり、zは1〜23であり、R2 はn
が1である場合には
【化15】 であり、nが2である場合には
【化16】 であり、sは1〜3であり、R3 は−(CH2o −で
あり、oは2〜8、好ましくは2〜4である)を有する
化合物が包含される。
【0021】好ましいオキシラン化合物としては、エポ
キシ化植物油及びエポキシ化魚油が挙げられ、エポキシ
化植物油は大豆油、亜麻仁油、とうもろこし油、べにば
な油、ひまわり油、菜種油、ピーナッツ油、綿実油、ヒ
マシ油等から選択される。好ましい化合物にはまた、エ
ポキシ化オレイン酸メチル及びエポキシ化リノール酸メ
チルも包含される。
【0022】有用なポリヒドロキシル化合物には、ジオ
ール、トリオール及びジ(ジオール)が包含される。好
ましくは、少なくとも1個のヒドロキシル基が1位置の
炭素上に配置され、第1級ヒドロキシル基に隣接したヒ
ドロキシル基が第2級ヒドロキシル基である。ジオール
は2〜4個のメチレン基で隔てられた2個の第1級ヒド
ロキシル基を有することができる。有用なトリオールに
は、グリセロール、1,2−ジヒドロキシプロピル−3
−オキシエタノール及び1,2−ジヒドロキシプロピル
−3−オキシプロパノールが包含される。また、4個の
ヒドロキシル基を有するジ(ジオール)も有用である。
ジ(ジオール)とは、炭化水素鎖の末端に配置された隣
接ジオール対があるものを意味する。このジオール対は
少なくとも2個、好ましくは4個までのメチレン基で隔
てられる。
【0023】好ましいジオールは、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール
及びプロピレンジオールより成る群から選択される化合
物である。最も好ましいトリオールはグリセロールであ
る。
【0024】本発明のジオール又は少なくとも2個のメ
チレン基でジオール対が隔てられて成るジ(ジオール)
は橋渡し鎖中に中性原子(団)をさらに含有することが
できる。かかる中性原子(団)には、メトキシ、エトキ
シ、ブトキシ基のようなエーテル基が包含され得る。ま
た、ジ(ジオール)はジオール対の間に中性基を有する
ことができる。橋渡し基には、−O−、−SO2 −、−
OC(O)O−、−CH2 C(O)CH2 −、−S
(O)−、C66 及びC612が包含される。有用な
ジ(ジオール)は好ましくは6〜12個の炭素原子を有
する。
【0025】有用な少なくとも3個のヒドロキシル基を
有するポリヒドロキシ化合物は、グリセロール、1,
2,4−トリヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキシ
プロピル−3−オキシエタノール、1,2−ジヒドロキ
シプロピル−3−オキシプロパノール−1、ジプロピレ
ングリコールエーテル、1,2,5,6−テトラヒドロ
キシヘキサン、ビス(1,2−ジヒドロキシプロピル)
X(ここで、Xは−O−、−SO2 −、−OC(O)O
−、−CH2 C(O)CH2 −、−S(O)−、C6
6 及びC612から選択される)並びにビスフェノール
Aのジグリコールより成る群から選択され、グリセロー
ルが好ましい。有用な化合物は、1,2−ジヒドロキシ
プロピル−3−オキシ−1’,2’−ジヒドロキシプロ
パン(ジプロピレングリコールエーテル)である。
【0026】部分エポキシ化エステルは、当技術分野に
おいて周知の慣用の方法によって製造することができ
る。かかる方法には、エステル化、トランスアルコーリ
シス又はエステル交換が包含される。好ましい方法は、
エポキシ化酸のメチルエステル又はエポキシ化大豆油、
亜麻仁油若しくは商品として入手できる他の油のトリグ
リセリドのジオール、ジ(ジオール)又はトリオールに
よるトランスアルコーリシスである。エポキシ化油をジ
オール、ジ(ジオール)又はトリオール及びグリセロー
ルと反応させた場合、グリセロールの部分エステルとジ
オール、ジ(ジオール)又はトリオールの部分エステル
との混合物が得られる。エポキシ化油の混合物中には、
ほぼ30重量%まで、好ましくは1〜15重量%の充分
にエステル化された生成物が存在していてもよい。
【0027】本発明の部分エステルはポリマー組成物に
有用である。好ましいポリマーはハロゲン含有ポリマー
であり、特に好ましくはポリ(ハロゲン化ビニル)であ
る。本発明の部分エステルは内部滑性及び補助安定化を
もたらす。
【0028】一般的に、ハロゲン含有ポリマーはハロゲ
ン化ビニルポリマー組成物であり、これには、ハロゲン
化ビニルモノマーのホモポリマー、ハロゲン化ビニルモ
ノマーと他のモノマーとのコポリマー(ブロック及びグ
ラフトコポリマーの両方を含む)並びにハロゲン化ビニ
ルポリマーと他のポリマーとのアロイ、ブレンド及び混
合物が含まれる。
【0029】好ましいハロゲン含有ポリマーとしては、
ポリ(ハロゲン化ビニル)、好ましくはポリ(塩化ビニ
ル)、塩素化ポリ(塩化ビニル)及びコポリマー、並び
にハロゲン化ビニルポリマーと他の熱可塑性樹脂とのブ
レンド及びアロイが挙げられる。本発明の組成物におい
て有用なポリマーとしては、塩化ビニルと下記のような
共重合可能なエチレン系不飽和モノマーとのコポリマー
が挙げられる。共重合可能なエチレン系不飽和モノマー
の例:スチレン、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、酪酸ビ
ニル、安息香酸ビニル、フマル酸ジエチル、マレイン酸
ジエチル、他のフマル酸及びマレイン酸アルキル、プロ
ピオン酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル及
び他のアクリル酸アルキル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヒ
ドロキシエチル及び他のメタクリル酸アルキル、α−ク
ロルアクリル酸メチル、スチレン、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルクロルエチルエーテル、ビニルフェニルエー
テルのようなビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、
ビニルフェニルケトンのようなビニルケトン類、トリク
ロルエチレン、1−フルオル−1−クロルエチレン、ア
クリロニトリル、クロルアクリロニトリル、アリリデン
ジアセテート、クロルアリリデンジアセテート並びにエ
チレン及びプロピレン。用いられるポリ(ハロゲン化ビ
ニル)ポリマーは塩化物であるのが通常であり且つ好ま
しいが、しかし他のもの、例えば臭化物又は弗化物を用
いることもできる。好ましいポリマーはポリ(塩化ビニ
ル)の硬質ホモポリマーである。
【0030】本発明の実施に当たって有用なポリマーブ
レンドは、少なくとも2種の異なるポリマー種の物理的
ブレンドから成る。組成物はハロゲン含有ポリマーのマ
トリックス又は連続相を含む。組成物中のポリマー物質
がハロゲン含有ポリマーを40%以上含むのが好まし
い。もちろん、本発明の組成物はポリマー物質が100
%ハロゲン含有ポリマーである具体例を包含する。ポリ
マーブレンドとしては、ポリ(塩化ビニル)とポリエチ
レンとのブレンド、ポリ(塩化ビニル)とポリ(メタク
リル酸メチル)とのブレンド、ポリ(塩化ビニル)とポ
リ(メタクリル酸ブチル)とのブレンド、ポリ(塩化ビ
ニル)とポリスチレンとのブレンド、ポリ(塩化ビニ
ル)とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリ
マーとのブレンド及びポリ(塩化ビニル)とポリ(メタ
クリル酸メチル)とのブレンドが挙げられる。
【0031】本発明の利益は好ましくは硬質及び半硬質
ハロゲン含有ポリマーに当てられる。本発明において用
語「硬質」ポリマーとは、実質的に可塑剤を含有しない
ポリマー組成物を意味する。用語「硬質」の認められて
いる定義については、ビルマイヤー(Billmeyer )の
「Textbook of Polymer Science 」第2版、第420頁
を参照されたい。ハロゲン化ビニルポリマーは、押出、
吹込成形及び圧延用に配合することができ、繊維、電線
ケーブル、サイジング、窓用形材、パイプ、フィルム、
シート及びボトルのような最終製品の形にすることがで
きる。ハロゲン化ビニルポリマーは、染料、顔料、防炎
加工剤、内部滑剤、表面滑剤、耐衝撃性改良剤、及び加
工助剤のような他の成分並びに加熱、老化、露光又は屋
外暴露によって起こる変色又は劣化を防止、低減又はマ
スクするための他の添加剤と混合することができる。
【0032】この組成物にはまた、半硬質ハロゲン含有
ポリマーを用いることもできる。本発明の組成物は、ハ
ロゲン化ポリマーについて有用な1種以上の可塑剤[前
述のビルマイヤーの文献の第421頁並びに「Modern P
lastic Encyclopedia 」{1979年、マグロウ・ヒル
(McGraw Hill )社}、第106、212及び685〜
695頁に言及されたものを含む]を約15重量%まで
含むことができる。有用な可塑剤としてはフタル酸エス
テル、並びにアジペート、アゼレート、ホスフェート、
及びエポキシ化植物油が挙げられるが、これらに限定さ
れない。通常用いられる可塑剤は、フタル酸ジ−(2−
エチルヘキシル)(DOP)である。他の有用な可塑剤
としては、燐酸トリクレジル、フタル酸ジブチル、セバ
シン酸ジブチル、燐酸トリブチル、エポキシ化エステル
類、フタル酸ジオクチル、燐酸トリオクチル、セバシン
酸ジオクチル及びアジピン酸ジオクチルが挙げられ、ポ
リ(プロピレングリコール)エステルのような種々の低
分子量ポリマーがビニル類用の可塑剤として現在広く用
いられている。
【0033】この組成物は、1種以上の金属含有熱安定
剤を含有することができる。金属含有安定剤としては、
金属がリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム、カドミウム、
バリウム、錫、ビスマス若しくはアンチモンである化合
物又は2種以上のかかる金属含有化合物の混合物が挙げ
られる。多くのこれら金属含有化合物をPVC安定剤と
して使用することは英国特許第1001344号明細書
に記載されている。
【0034】本発明は、有機金属化合物、金属−有機化
合物(ここで、これら有機化合物の金属は元素周期律表
第IA、IIA、IIB、IVA及びVA族から選択される)
より成る群から選択される安定剤を包含する。最も好ま
しい安定剤は錫系安定剤であり、有機錫化合物が特に好
ましい。本発明において、有機金属化合物とは、炭素原
子に結合した金属原子を少なくとも1個含有する化合物
である。金属−有機化合物とは、硫黄、酸素又は他の連
結用原子のような連結用原子を介して炭素に間接的に結
合した金属原子を少なくとも1個含有する化合物を意味
する。錫以外の有用な金属−有機化合物、石鹸、及び無
機塩としては、アンチモントリス(イソオクチルメルカ
プトエート)が挙げられるが、これに限定されない。金
属−有機化合物の金属成分としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、
錫、アンチモン及びそれらの混合物を挙げることができ
る。有用な金属−有機化合物としては、アンチモン、ビ
スマス及びそれらの混合物のモノカルボン酸塩、フェノ
ラート、メルカプチド及びメルカプトエステルが挙げら
れる。
【0035】有機錫化合物は、特によく知られ且つ広く
用いられている類のハロゲン化ビニルポリマー用金属含
有熱安定剤である。有用な類の有機錫化合物としては、
1個以上の4価の錫原子を含有し且つかかる錫原子のそ
れぞれが錫−炭素直接結合を少なくとも1つ持つものが
挙げられる。かかる化合物は米国特許及び他の文献に記
載されている。用いられる安定剤は、好ましくは、通常
の加工温度、即ち150℃において実質的に不揮発性で
あり且つ選択したビニル樹脂中に分散可能である(即
ち、この産業界において用いられる配合操作において樹
脂と配合することができる程度に相容性である)ものと
する。
【0036】有用な類の錫含有熱安定剤は、1個以上の
4価の錫原子を含有し且つかかる錫原子のそれぞれが錫
−硫黄又は錫−酸素直接結合を少なくとも1つ持つ化合
物、即ち次式:
【化17】 の基を含有する化合物である。このような錫−硫黄結合
を持つ化合物の例は米国特許第3764571号明細書
に記載され、錫−酸素結合を持つ化合物の例は米国特許
第3167527号明細書に記載されている。
【0037】有機錫化合物には、錫−炭素直接結合を少
なくとも1つ持つ1個以上の4価の錫原子を含有し且
つ、錫原子の残りの原子価が次の残基: (A) メルカプタン、メルカプト酸、メルカプトアルコー
ル、メルカプト酸エステル若しくはメルカプトアルコー
ルエステルの硫黄原子から水素原子を取り除くことによ
って得られる残基又は (B) カルボン酸、アルコール若しくはハロゲン酸の酸素
原子から水素原子を取り除くことによって得られる残
基:としての酸素又は硫黄に対する結合によって満たさ
れて、但し、少なくとも1つの原子価部位は硫黄若しく
は酸素又はそれらの混合物であるものとするものが包含
される。有機錫化合物としては、ジ−及びモノメチル錫
メルカプチド、ブチル錫メルカプチド、オクチル錫メル
カプチド、ラウリル錫メルカプチド、エステル錫メルカ
プチド、並びにオルガノ錫ハライドとアルカリ金属硫化
物、アルカリ金属メルカプチド、メルカプト酸エステ
ル、メルカプトアルコール若しくはメルカプトアルコー
ルエステル又はそれらの混合物との反応生成物が挙げら
れる。他の錫化合物としては、モノ−及びジオルガノ錫
メルカプチド、ハロゲン含有硫黄橋又は酸素橋含有オル
ガノ錫メルカプチド、アルキル錫カルボキシレート並び
にアルキル錫アルコキシドが挙げられる。この有機錫化
合物には、オルガノ錫クロリド/オルガノ錫メルカプチ
ド組合せ物又はアルキルクロロ錫カルボキシレートが包
含される。しかしながら、アルキル錫マレエートは本発
明のPVC組成物について改善された安定性を得るのに
有効ではないことがわかった。
【0038】錫化合物は、単独又は組合せて、米国特許
第3674737号に記載されたようにその場で反応さ
せる混合物の形で、米国特許第4255320号に記載
されたような混合物の形で、並びに米国特許第4576
984号に記載されたようなブレンドとして用いること
ができる。さらに、米国特許第3715333号に開示
されたように、前記のような錫化合物、混合物、ブレン
ド等をオルガノ錫ハライドと組合せて用いることもでき
る。
【0039】本発明において有用な錫系安定剤は、ハロ
ゲン化ビニルポリマーを加工温度に加熱した時に放出さ
れるハロゲン化水素の生成を防止し又はこれと反応して
中和する能力を持つことが知られている。重合鎖からの
ハロゲン化水素の漸進的な離脱{アンジッピング(Unzi
pping )}はポリエン鎖を与え、これは、ポリマーを加
熱する際に起こる粘度及び色の変化の原因の少なくとも
一部となると信じられている。
【0040】好ましい錫化合物は、1個以上の4価の錫
原子を含有し且つかかる錫原子のそれぞれが錫−硫黄直
接結合又は錫−酸素直接結合を少なくとも1つ持つもの
であり、これには、有機錫の酸化物、硫化物、メルカプ
チド、並びにメルカプトアルコールの誘導体、メルカプ
ト酸及びメルカプトアルコールエステルの誘導体が包含
される。これらは、以下の式によって表わすことができ
る: (R4 SnZ1.5)x (R4)2 SnZ (R4)a Sn(OOCR5)4-a (R4)a Sn(SR6)4-a [(R4)c Sn(R6)3-c]2(Z'b)a [(R4)a Sn]2(OOCR5 COO)4-a [(R4)a Sn]2(ZR9 Z)4-a [(R4)a Sn]2(ZR9 COO)4-a (ここで、aは1又は2であり、xは3〜20の整数で
あり、Zは酸素又は硫黄であり、Z' は酸素又は硫黄で
あり、bはZ' が硫黄である場合には1〜4の整数であ
り、Z' が酸素である場合には1であり、cは1又は2
であり、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ置換又は非置換
ヒドロカルビルであり、但し、R5 は不飽和のものでは
なく、R6 はさらに、−R7-COOR8 若しくは−R9-
OOCR8 であることもでき、R6 はまた、Hであるこ
ともでき、R7 はC1 〜C20アルキレンであり、R8
ヒドロカルビルであり、そしてR9 はC2 〜C20アルキ
レンである)。
【0041】好ましい錫含有化合物としては、モノオル
ガノ錫トリハライド、ジオルガノ錫ジハライド又はそれ
らの混合物とアルカリ金属硫化物及び1種以上のモノカ
ルボン酸、ポリカルボン酸及びより好ましくはメルカプ
タン、メルカプト酸、メルカプトアルコール、メルカプ
ト酸エステル又はメルカプトアルコールエステルとの反
応生成物が挙げられる。
【0042】より好ましい錫系安定剤は橋含有メルカプ
チド化合物である。好ましい硫黄橋含有化合物は通常次
式:
【化18】 {式中、A及びA1 は1〜12個の炭素原子を有するア
ルキル、好ましくはメチル、ブチル及びオクチルであ
り、A2 、A3 、A4 及びA5 は式−(CH2)n −(こ
こで、nは1〜18であり、好ましくは1又は2であ
る)を有する低級アルキレンであり、B及びB1 はS、
O、A及びA1 から選択され、D、D1 、D2 及びD3
はそれぞれ ・OH、 ・−O−C(=O)−(C8 〜C20アルキル)、 ・(C6 〜C18)アルキル、 ・−C(=O)−O−(C6 〜C20アルキル) 又は ・−O−C(=O)−Cm2m−C(=O)−O− (ここで、mは1〜8の数である)から選択される}で
表わされる。これらの化合物は上記の構造によって記載
されるが、これらはしばしば、2種以上の化合物、代表
的にはオルガノ錫スルフィド及びオルガノ錫メルカプト
化合物の平衡混合物状で存在する。
【0043】錫系安定剤化合物の好ましい群は、スルフ
ィド含有錫メルカプチドタイプの安定剤である。これら
の化合物は、次の形を含有する。
【化19】 この第1の範疇に入る安定剤の例としては、アルキル錫
(これらのアルキル基はC1 〜C18である)(独立的に
及び組合せとして)並びにメルカプトエステル錫(独立
的に及び組合せとして)のようなスルフィド含有メルカ
プチドが挙げられる。
【0044】有用な錫メルカプチドタイプの安定剤とし
ては、次のものが挙げられる: ・モノブチル錫(イソオクチルメルカプトアセテート)
スルフィド ・モノブチル錫(ドデシルメルカプチド)スルフィド ・モノブチル錫(メルカプトエチルオレエート)スルフ
ィド ・モノブチル錫トリメルカプトエチルオレエート ・モノブチル錫(ヒドロキシエチルメルカプチド)スル
フィド ・モノブチル錫(メルカプトエチルオレエート)スルフ
ィド ・ジオクチル錫ビス(イソオクチルメルカプトアセテー
ト) 及び ・Rx Sn[S(CH2)y OC(=O)−R']4-x (ここで、xは1又は2であり、yは1〜18であり、
RはC1 〜C12アルキル基であり、R' はC1 〜C18
ルキル基である)。
【0045】また、錫テトライソオクチルメルカプトア
セテートのような錫テトラメルカプチド及びジブチル錫
ジラウレートも有用である。安定剤物質として単独又は
組合せた形で用いることができる非硫黄系錫化合物は、
オルガノ錫ジカルボキシレート又はオルガノ錫アルコキ
シドである。
【0046】本発明の錫系安定剤組成物は、上記の化合
物の組合せ物を包含する。この組成物は、個々の安定剤
を一緒に混合することによって、又は実際にその場での
化学合成において2種以上の上記の安定剤化合物を一緒
に形成させることによって作ることができる。有用な錫
化合物の特定的な例は特開昭62−236846号公報
に列挙されている。
【0047】代表的には、組成物は、ポリマーの重量を
基として0.05〜5.0、好ましくは0.1〜3.
0、より好ましくは0.3〜2.0、特に好ましくは
0.5〜1.5重量%(又は樹脂100部当たりの部
数、即ちphr)の安定剤、好ましくは錫系安定剤を含
有する。
【0048】錫系安定剤化合物は加工操作の際にポリマ
ーが分解するのを防止する機能を果たす。この安定剤
は、樹脂自体が任意のタイプの変色又は劣化を起こすこ
となくポリマー自体が成形、圧延又は押出成形されるこ
とを可能にする。
【0049】上記の有機錫系安定剤組成物を用いること
の主たる欠点は、それに関連する経費である。錫系安定
剤の量を減らすことは極めて有益である。かかる安定剤
化合物又は組成物の使用量が減れば、使用者が大幅に経
費節減することができる。
【0050】ハロゲン含有ポリマーを基として0.05
〜10%、好ましくは0.1〜3%、より好ましくは
0.2〜2.5%の少なくとも1種の第IA、IIA又は
IIB族金属カルボン酸塩を存在させることができる。こ
れら第II族金属塩のいくつかは安定剤及び内部滑剤の両
方として機能し得る。本発明において有用な金属カルボ
ン酸塩は、少なくとも2個のカルボキシル基を有するカ
ルボン酸、少なくとも1個のカルボキシル基及び少なく
とも1個のヒドロキシル基を有するカルボン酸、少なく
とも1個のカルボキシル基及び少なくとも1個のメルカ
プタン基を有するカルボン酸並びに少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有する芳香族カルボン酸又はその誘導体
から選択される少なくとも1種のカルボン酸又はその誘
導体を含有する。
【0051】本発明の特に好ましい組成物はポリ(塩化
ビニル)又は塩素化ポリ(塩化ビニル)を含むものであ
る。好ましい有機錫化合物は、ポリマーの重量を基とし
て約0.04〜0.8%(元素としての錫を基とする)
の量のアルキル(メルカプト)錫化合物及びアルキル
(メルカプト)エステル錫化合物を包含し得る。本発明
の部分エステルは、ポリマーの重量を基として約0.1
〜10.0%、好ましくは1〜10%、より好ましくは
1〜8%存在させる。
【0052】本発明の組成物にはまた、離型剤、着色剤
(染料及び顔料を含む)、酸化防止剤、難燃剤、繊維質
及び粒状充填材及び強化材、可塑剤、耐衝撃性改良剤、
加工助剤等を含む1種以上の慣用の添加剤を含有させる
こともできる。
【0053】この組成物は代表的には物理的に混合され
る。各成分は、リボンブレンダー又はヘンシェルミキサ
ーのようなパウダーブレンド装置中で代表的には室温に
おいて混合することができる。本発明の部分エステルを
含む各種添加剤は、個々に又は組み合わせて添加するこ
とができる。混合熱によって温度が上昇することがあ
る。次いで混合された組成物を押出、ペレット化、圧延
等のような溶融加工することができる。本発明の組成物
は、スクリュー押出機のような好適なメルトブレンダ
ー、又はブラベンダー(Brabender)(登録商標名)、バ
ンバリー(Banbury)ミキサー、ロール機等のような他の
慣用の可塑化装置中で溶融ブレンドすることができる。
【0054】この組成物は、融点が最も高いポリマーの
融解温度より高い温度において溶融ブレンドすることが
できる。好ましくは、この組成物は、組成物中の融点が
最も高いポリマーの融解温度より少なくとも10℃高く
且つ有意の分解が起こる温度より低い温度において溶融
ブレンドされる。より好ましくは、この組成物は、組成
物中のポリ(塩化ビニル)の融解温度より10℃〜75
℃高い、さらに好ましくは10℃〜30℃高い温度にお
いて溶融ブレンドすることによって作ることができる。
代表的な温度は、150〜250℃の範囲である。
【0055】この組成物は、熱可塑性樹脂製品の成形加
工において用いられる慣用の方法によって広範な有用な
製品に、即ち成形部品、押出形材としての例えば管類、
フィルム、シート、繊維、積層品及び電線被覆にするこ
とができる。「成形」とは、ブレンド物を加熱された塑
性状態に変形することによって製品を形成させることを
意味する。
【0056】
【実施例】以下の実施例は本発明の実施を例示する。こ
れら実施例は、本発明を開示されたもの又はそれから当
業者に自明であるもの以下に限定するものと解釈される
べきではない。部とは特に記載がない限り樹脂100部
当たりの部数(phr)であり、%は特に記載がない限
り重量%である。分子量は特に記載がない限り重量平均
分子量である。
【0057】以下に、実施例で用いた物質の商品名又は
通称若しくは略称、その説明(用途)並びに入手元を記
載する。 ・Thermolite(登録商標名)T890:ジオクチル錫メルカ
プトエステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Durastrength(登録商標名)D200:アクリルコポリマ
ータイプの耐衝撃性改良剤:アトケム社 ・A-C 629 :酸化ポリエチレンワックスタイプの滑剤:
アライド・シグナル(Allied Signal )社 ・Metablen(登録商標名)P550:アクリルコポリマータ
イプの加工助剤:アトケム社 ・Toner :青色顔料着色剤:様々 ・Vikoflex(登録商標名)V7170 :エポキシ化大豆油/
原料:アトケム社 ・Mark(登録商標名)557B:マグネシウム−亜鉛混合金
属タイプの安定剤:ウィトコ(Witco )社 ・Caster Wax:ヒマシ油誘導ワックスタイプの滑剤:カ
スケム(Caschem )社 ・ESO:エポキシ化大豆油についての頭文字 ・GMS:グリセロールモノステアレート ・Thermolite(登録商標名)T108:ブチル錫メルカプト
エステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Loxiol(登録商標名)G70S:エステルタイプワックス
滑剤:ヘンケル(Henkel)社 ・XL165 :パラフィンワックスタイプの滑剤:ヘキスト
・セラニーズ(Hoechst-Celanese) ・Thermolite(登録商標名)T176:ブチル錫メルカプト
エステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Metablen(登録商標名)C201:メタクリレート−ブタ
ジエン−スチレン(MBS)タイプの耐衝撃性改良剤:
アトケム社 ・Metablen(登録商標名)P501:アクリルコポリマータ
イプの加工助剤:アトケム社 ・Thermolite(登録商標名)T340:ブチル錫メルカプト
エステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Thermolite(登録商標名)CN10302 :ブチル錫メルカ
プトエステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Thermolite(登録商標名)DM9802:ブチル錫メルカプ
トエステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Loxiol(登録商標名)G70 :エステルタイプワックス
滑剤:ヘンケル社 ・Loxiol(登録商標名)711 :エステルタイプワックス
滑剤:ヘンケル社 ・PVA:ポリ(酢酸ビニル):様々 ・Metablen(登録商標名)P710:アクリルコポリマータ
イプの潤滑加工助剤:アトケム社 ・Thermolite(登録商標名)T176:ブチル錫メルカプト
エステルタイプの安定剤:アトケム社
【0058】実施例のPVC比較について用いた典型的
な操作は次の通りである。シンテック(Shinteck)社よ
り『650』として入手のK値=58を有するPVCを
指定の安定剤、滑剤、耐衝撃性改良剤及び加工助剤と共
にヘンシェルミキサー中で配合した。配合の後に、配合
物をブラベンダー(登録商標名)トルク流動計(TR)
における熱安定期間(分解)について試験した。安定期
間は、TR曲線のトルク(粘度)の増大が起こった点か
ら樹脂溶融時間を引いたものから得た。全ての場合にお
いて、標準配合物についても試験して安定性値を得た。
試料対試料の再現性は1分である。2.5分未満の安定
期間増大は有意ではないとみなす。
【0059】いくつかの実験においては、制御された時
間間隔でTR混合ボウルからチップを抜き取り、色を評
価した。色の経時変化の比較は性能評価のために用い
た。4分の一定間隔で2本練りロール機から取り出した
試料から色の変化(着色)を評価した。練り試験の条件
は、前ロールについて約182℃(360°F)、25
rpmであり、後ロールについては約182℃(360
°F)、20rpmとした。ロール練りされた試料の厚
さは30ミルに保った。
【0060】実施例においては、黄色度指数及び白色度
指数によって色安定性を測定した。マクベス(Macbeth)
比色計を用い、ASTM法D−1925に従って黄色度
指数(YI)を測定した。数値が大きいほど試料の黄色
度が大きいことになる。白色度も同様に測定され、数値
が大きいほど試料がより白いことになる。曇り度測定は
ASTM法D−1003−61(1977年)に従って
行なった。曇り度値及び光透過率値を報告する。曇り度
値が低いほど試料がより透明であることになる。透過率
(T%)が大きいほどより多くの光が透過したことにな
る。
【0061】例1 この例は、エポキシ化大豆油酸のメチルエステルからの
エポキシ化大豆油酸と1,2−ジオールとのモノエステ
ルの製造、即ちエポキシ化大豆油酸のプロピレングリコ
ールモノエステルの製造を例示する。機械式撹拌機、温
度計、冷却管、真空装置及び加熱マントルを備えた1リ
ットルの三つ口フラスコにエポキシ化大豆油酸のメチル
エステル{Vikoflex(登録商標名)1110、アトケム・ノ
ース・アメリカ社}310g(1.0モル)、1,2−
プロパンジオール76g(1.0モル)並びに触媒とし
てのジブチル錫オキシド0.7g及び水酸化リチウム
0.3gを装入した。反応の間窒素ガスシールを維持し
た。この混合物を撹拌しながら170℃に3時間加熱し
た。ほぼ27〜30gのメタノールが採集された。次い
で2時間真空を適用した。生成物を室温まで冷却し、1
00ミリリットルずつの水で2回洗浄した。洗浄された
生成物を真空下で120℃に1時間加熱して乾燥させ
た。黄色の粘性のある液状生成物332gが計量された
(94%)。分析:オキシラン5.8%(計算値6.1
%)、酸価0.05以下。
【0062】同様にして、エポキシ化大豆油酸と次のポ
リオールとのモノエステルを製造した。ポリオールの
例:1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、2−メチル−1,4−ペンタンジオール、3−メ
トキシ−1,2−プロパンジオール、グリセロール(2
モルのメチルエステル)、ペンタエリトリット(2モル
のメチルエステル)、ソルビット(3モルのメチルエス
テル)、マンニット(3モルのメチルエステル)。
【0063】例2 この例は、オレイン酸メチル(99%、アルドリッチ・
ケミカル社)及びリノール酸メチル(99%、アルドリ
ッチ・ケミカル社)のエポキシ化モノエステルの製造を
例示する。これらのエステルは、標準操作に従って、触
媒として硫酸を用いて過酸化水素(30%)と酢酸とを
反応させることによってその場で生成させた過酢酸と反
応させることによってエポキシ化した。エポキシ化メチ
ルエステルを水で洗浄し、希アルカリで洗浄して酸成分
を除去した。例1の操作に従って、1,2−プロパンジ
オール0.2モル(100%過剰)とエポキシ化オレイ
ン酸メチル0.1モルとを反応させた。無色で多少粘性
のある液状生成物が得られ、その分析は、オキシラン含
有率4.68%及び酸価0.05を示した。同様にし
て、エポキシ化リノール酸メチルと1,2−プロパンジ
オールとのエポキシ化モノエステルを製造した。液体〜
半固体の無色の生成物は、オキシラン含有率8.05
%、酸価0.5を有していた。
【0064】例3 同様にして、例1の手順に従って、エポキシ化オレイン
酸メチル及びエポキシ化リノール酸メチルのグリセリル
モノ/ジエステルを製造した。エポキシ化オレイン酸メ
チル及びエポキシ化リノール酸メチル各0.1モルをグ
リセロール0.2モル(100%過剰)と反応させた。
固体のオレイン酸エステル及び液体〜半固体のリノール
酸エステルは、分析の結果、それぞれオキシラン含有率
4.3%及び7.2%、酸価0.6以下だった。
【0065】例4 次の手順に従ってエポキシ化大豆油とグリセロールとの
モノ/ジエステルを製造した。冷却管、温度計、真空装
置、機械式撹拌機及び加熱マントルを備えた2リットル
の三つ口フラスコにエポキシ化大豆油{Vikoflex(登録
商標名)7170、アトケム・ノース・アメリカ社}950
g(1モル)、99%グリセロール184g(2モル)
及びメタノール10g中に水酸化カリウム1.25gを
溶解させた溶液を添加した。真空を適用し、この混合物
を150℃に加熱し、2.5時間保った。この混合物を
90℃に冷却し、ペルクロルエチレン1000gを添加
した。この溶液を1%酢酸100ミリリットル及び水1
00ミリリットルで洗浄した。次いで溶媒を真空下で除
去し、残留油状物を真空下で130℃において蒸気スパ
ージした。黄色から琥珀色の粘性のある液体〜半固体物
質1035〜1040gが計量された。分析:オキシラ
ン含有率5.25〜5.6%、酸価0.8以下、脂肪酸
石鹸100ppm以下。
【0066】例5 例4の手順に従ってエポキシ化大豆油と1,2−プロパ
ンジオールとのモノエステルを製造した。エポキシ化大
豆油{Vikoflex(登録商標名)7170、アトケム・ノース
・アメリカ社}950g(1モル)と1,2−プロパン
ジオール152g(2モル)とを140℃において反応
させた。生成物、即ちグリセロール及び1,2−プロパ
ンジオールとエポキシ化大豆油酸との部分エステルの混
合物は粘性油状物であり、1060〜1080gが計量
された(収率96〜98%)。この油状物は放置してお
くとゆっくり固化して半固体ワックスになった。分析:
オキシラン6.1〜6.6%、酸価0.8以下、脂肪酸
塩(石鹸)100ppm以下。
【0067】例6 この例は、本発明のPVC組成物を例示する。 配合: PVC 100.00 Thermolite T890 1.80 Metablen C201 15.00 AC 629 0.20 Metablen P550 2.00 Toner 0.02 GMS 1.50 試験条件: 190℃ 75rpm 62g
【0068】この配合において、GMS(グリセロール
モノステアレート)、Loxiol G12(ヘンケル社)を1.
5phrの同量のエポキシ化大豆油とグリセリンとの部
分エステルに置き換えた。第I表は、GMSの直接置き
換え物質としての例4の生成物の使用を示す。安定期間
性能をヒドロキシル対エステル比との関係で評価した。
対照用のGMSを含有する配合物と比較した時の安定期
間の差に関して結果を表わす。
【0069】
【表1】
【0070】第II表は、例4の生成物を含有する配合物
とGMS含有対照例との長期間色維持の比較を示す。前
記したような練り試験操作からチップを得た。黄色度指
数(YI)及び白色度指数(WI)に関して色を評価し
た。
【0071】
【表2】
【0072】別のアプローチは、GMS1.5phrを
例4の生成物に置き換えて、配合物中の錫系安定剤Ther
molite T890 の量を減らすことである。結果を第III 表
に示す。
【0073】
【表3】
【0074】例7 この例においては、例6の配合を用い、GMSを例4に
記載したようにして製造したエポキシ化亜麻仁油とグリ
セリンとの部分エステルに置き換えた。結果を第IV表に
示す。これは、オキシラン含有率の高い脂肪酸の使用を
例示する。
【0075】
【表4】
【0076】例8 例6の配合を用いて、例1で製造したエポキシ化大豆油
酸とポリオールとの部分エステルを評価した。結果を第
V表に示す。部分エステルはエポキシ化大豆油酸メチル
1モルとポリオール1モルとを塩基性触媒及びジブチル
錫オキシド(DBTO)の存在下で直接反応させること
によって製造した。
【0077】
【表5】
【0078】例9 例5におけるようにポリオールとエポキシ化大豆油(E
SO)との反応から混合ポリオール脂肪酸モノエステル
を製造した。結果を第VI表に示す。
【0079】
【表6】
【0080】例10 例4のグリセロールの部分エステルをボトル及び圧延配
合物に用いられる様々なオルガノ錫メルカプチドタイプ
の安定剤と共に試験した。結果を第VII 表に示す。安定
剤量は1.8phrとした。前の例におけるように、
1.5phrのGMSを例4の生成物1.5phrと置
き換えた。それぞれの場合において、対照例は適宜な安
定剤及びGMSを含有する配合物である。
【0081】
【表7】
【0082】例11 下記の配合を用い、GMSを例4の部分エステルに置き
換え、予め決定した時間間隔で2本練りロール機から取
り出したPVCシートから得たチップについて色変化
(YI及びWI)を測定した。 配合: PVC 100.00 Thermolite T890 1.80 Metablen C201 15.00 AC 629 0.20 Metablen P550 2.00 Toner 0.02 Metablen P710 1.00 GMS 1.50 結果を第VIII表にまとめる。
【0083】
【表8】
【0084】例12 例11の配合を用い、GMSを例4の部分エステル1.
5phrに置き換え、ベクム(Bekum )吹込成形機を用
いてボトルを製造した。次いでこのボトルを粉砕し、T
Rについて安定期間を測定した。条件は、190℃、6
0rpm、62gとした。結果を第IX表に示す。
【0085】
【表9】
【0086】水、ウォッカ及びバイタリス(Vitalis )
を充填したボトルにおいて49℃で35日後に曇り度の
進展を検査した。結果を第X表に示す。
【0087】
【表10】
【0088】曇り度及びT%は、適当なASTM試験プ
ロトコル、前記したASTM法試験番号D−1003に
従って測定した。
【0089】例13 例6の配合を用い、エポキシ化大豆油酸と1,2−プロ
パンジオールとのモノエステル(例1)1.5phrを
含有する配合物の長期間色維持を2本練りロール機を用
いて評価した。結果を第XI表に示す。対照例はGMS
1.5phrを用いた配合物である。
【0090】
【表11】
【0091】例14 比較として、例6の配合において完全にエステル化され
たエポキシ化脂肪酸エステルを用いたものを、GMS含
有対照用配合物に対して試験した。結果を第XII 表に示
す。
【0092】
【表12】
【0093】例15 市販の混合金属(第II族金属カルボン酸塩)系安定剤を
用いて次のボトル配合物を評価した。 配合: PVC 100.00 Metablen C201 15.00 Metablen P550 1.50 Metablen P710 1.00 AC 629 0.15 Vikoflex V7170 5.00 Mark 557B 0.20 GMS 1.50 試験条件: 190℃ 60rpm 62g
【0094】上記の配合においてGMSを例4の部分エ
ステルに置き換えると、安定期間の5分間の改善が得ら
れた。同じ配合においてV7170 (エポキシ化大豆油ES
O)を例4の生成物と置き換えると、安定期間の3.5
分間の改善が得られた。上記の配合においてGMS及び
ESOの両方を例4の生成物(6.5phr)の置き換
えると、安定期間の6.5分間の改善が得られた。
【0095】例16 ボトルを製造するのに有用な次の配合を評価した。 配合: PVC 100.00 Metablen C201 8.0 Metablen P550 1.5 AC 629A 0.15 オクタン酸Zn 0.10 ステアリン酸Ca 0.30 DHP 507 *1 0.15 Caster Wax 1.25 GMS 0.30 V7170 (ESO) 5.00 *1 アトケムSA GMS及びESOの1phrを例4の生成物1.50p
hrに置き換えると、安定期間の3.0分間の増大が得
られた。
【0096】例17 次の配合は圧延用に有用である。 配合: PVC 100.00 AC 629 0.10 Metablen P550 2.00 Metablen C201 12.00 Thermolite T108 1.70 Toner 0.02 GMS 1.20 Loxiol G70S 0.20 試験条件: 190℃ 60rpm 62g
【0097】この配合においてGMSを1.2phrの
同量の例4又は例5の部分エステル生成物に置き換え
た。第XIII表は、GMSの直接置き換え物質としての例
4の生成物の使用を示す。安定期間性能をヒドロキシル
対エステル比との関係で評価した。
【0098】
【表13】
【0099】例18 例15の配合を用い、エポキシ化大豆油酸と1,2−プ
ロパンジオールとのモノエステル(例1)を評価した。
対照例はGMS1.2phrである。対照例を越える安
定期間の増大は6.5分だった。長期間色変化を第XIV
表に示す。
【0100】
【表14】
【0101】例19 比較として、例15の配合においてGMSの代わりにペ
ンタエリトリットとエポキシ化大豆油酸との部分エステ
ル(例1)を用いて評価した。結果を第XV表に示す。対
照例はGMS1.2phrの配合物である。
【0102】
【表15】
【0103】例20 以下は、押出成形パイプを作るのに有用な配合の例であ
る。 配合: PVC 100.00 TiO2 1.00 CaCO3 4.00 ステアリン酸Ca 0.60 XL165 1.00 AC 629A 0.10 Thermolite T176 0.40 試験条件: 200℃ 60rpm 62g
【0104】上記の配合を用い、他方これに例4の部分
エステル生成物1.5phrを添加して、2つの配合物
の安定期間を比較した。結果を第XVI 表に示す。
【0105】
【表16】
【0106】例21 次の配合はサイジングを作るのに有用である。 配合: PVC 100.00 TiO2 10.00 Durastrength D200 5.00 Metablen P501 1.00 ステアリン酸Ca 2.00 XL165 1.00 Thermolite T340 1.20 試験条件: 190℃ 75rpm 65g 上記の配合を用い、他方これに例4の生成物1.5ph
rを添加して、2つの配合物の安定期間を比較した。結
果を第XVII表に示す。
【0107】
【表17】
【0108】例22 例21の組成物中の錫系安定剤の量を0.85phrに
減らし、例4の生成物を配合物に添加した。結果を第XV
III 表に示す。
【0109】
【表18】
【0110】例23 例21及び例22と同じ組成を用い、例22と同様の実
験を、例5の部分エステルについて実施した。データを
第XIX 表に示す。
【0111】
【表19】
【0112】例24 例21の配合を用い、種々のオルガノ錫メルカプチド系
安定剤を試験した。結果を第XX表に示す。それぞれの場
合の対照例は、対応する安定剤を含有ししかしGMSを
含有しないものである。
【0113】
【表20】
【0114】例25 例7の配合を用い、エポキシ化大豆油酸メチルと1,2
−プロパンジオール及び1,2−ブタンジオールとから
得たこれらジオールのモノエポキシ大豆油酸エステル
(例1)を試験し、結果を2個の可能な炭素上のエステ
ルのモル含有率の関数として検査した。この例において
は、GMSを評価すべき物質1.5phrと置き換え
た。対照例はGMS1.5phrを含有する配合物であ
る。結果を第XXI 表に示す。各エステル種のモル濃度は
13C−NMRによって決定した。
【0115】
【表21】 これらの結果は、モノエステル含有率が安定期間の改善
の程度に影響を及ぼすということを示す。
【0116】例26 空気中での標準TGA(熱重量分析)法によって各種物
質の熱安定性を測定した。第XXII表に、安定期間の増大
に関する性能のデータ及びそれと熱的挙動との相関関係
を示す。これらのデータは、例7の配合を用いてブラベ
ンダー曲線から得た。
【0117】
【表22】 従って、許容できる性能は、135〜190℃の温度範
囲での生成物の分解(変形)を必要とする。
【0118】例27 次の配合は、Ca/Znを例5の部分エステルと組合せ
て含有する組成物を例示する。
【0119】
【表23】
【0120】対照用配合物中のLoxiol 7111 を例5の生
成物1.5phr、ステアリン酸亜鉛0.05phr及
びステアリン酸カルシウム0.10phrに置き換え
た。安定剤(Thermolite DM9802 )の量を配合Aにおい
ては20%、配合Bにおいては30%減らした。前記し
たブラベンダーから得たチップ(198℃、60rp
m、62g)を用いて性能を評価した。結果を黄色度指
数に関して示す。
【0121】
【表24】
【0122】この例は、亜鉛及びカルシウムのカルボン
酸塩を例5の生成物と組合せて用いると、充分な量の錫
をLoxiol 7111 と共に用いた対照例と比較して錫の量を
減らしてもさらに性能の改善(初期の色、中間の色及び
最終の色)がもたらされるということを示す。
【0123】比較のために、上記の配合において次の変
更を行なった。 配合C:錫系安定剤(Thermolite DM9802 )を20%減
らし、Loxiol 7111 を1.5phr用い、部分エステル
を用いなかった。 配合D:Loxiol 7111 をGMS1.5phrに置き換え
たことを除いて配合Cと同じで、部分エステルを用いな
かった。 配合E:1,2−プロパンジオール0.05phrを追
加したことを除いて配合Aと同じで、部分エステル使用
した。 配合F:1,2−プロパンジオール0.05phrを追
加したことを除いて配合Dと同じで、部分エステルを用
いなかった。 C〜Fの全ての配合において、ステアリン酸亜鉛0.0
5phr及びステアリン酸カルシウム0.10phrを
含有させた。結果を以下に示す。
【0124】
【表25】
【0125】Loxiol 7111 又はGMSの存在下でカルボ
ン酸亜鉛−カルボン酸カルシウム系は初期の色の性能を
改善するがしかし安定期間が短縮する。これに対して、
部分エステル生成物(例5)は安定期間特性を維持し
た。少量の1,2−プロパンジオールの添加は期間性能
改善を妨げた。
【0126】例28 上記の例27は2種の第II族金属カルボン酸塩を0.0
5phr/0.10phrの一定比で部分エステルと組
合せて用いる利点を例示した。ここでは、最も好ましい
比を決定するために、金属カルボン酸塩を異なる比で用
いて試験した。次の配合はこの点を例示する。
【0127】
【表26】
【0128】ステアリン酸亜鉛(ZnSt)及びステアリン
酸カルシウム(CaSt)の量を変え、ブラベンダーから得
たチップのYI値から性能を決定した。結果を次の表に
示す。
【0129】
【表27】
【0130】0.4〜0.7の比について最適の性能が
得られた。各種配合において特に好ましいのは0.5の
比だった(ZnSt/CaSt=0.05/0.1
0)。ZnStの添加は2分及び4分においてチップの
色変化を特に改善したが、しかしやがて壊滅的な分解
(黒変)が起こった。
【0131】例29 この例は、粉砕再生用途における例4の生成物(グリセ
ロールとESOとの部分エステル)の使用を例示する。
この例においては、GMSを含有する典型的なボトル配
合物(例7)を吹込成形機を用いて吹込成形してボトル
にした。次いでこのボトルを粉砕して微粉末にし、未使
用(加熱経験なし)配合物と、粉砕材料35%、未使用
材料65%の割合で混合した。対照例においては粉砕材
料及び未使用材料共にGMSを1.5phr含有する。
本実施例の試料は、GMS含有粉砕材料35%及びGM
Sを直接例4の生成物1.5phrに置き換えた未使用
材料65%を有するものとした。次いで、この新たなブ
レンドを、ブラベンダーから得たチップについてYI値
によって評価した。
【0132】
【表28】
【0133】この例は、部分エステルを用いることによ
って中間の色が改善され(より低いYI値)、色安定期
間が有意に延長されるということを示す。
【0134】例30 この例は、例7に記載した配合及び試験方法を用いて、
エポキシ化されたオレイン酸メチル及びリノール酸メチ
ルとグリセロールとの部分エステル(例3)並びにエポ
キシ化されたオレイン酸メチル及びリノール酸メチルと
1,2−プロパンジオールとの部分エステル(例2)の
性能を例示する。例7におけるように、GMSを対応す
る量(1.5phr)の試験物質に置き換えて、GMS
対照例を越える安定期間の増大を測定した。
【0135】
【表29】
【0136】このデータから明らかなように、オキシラ
ン含有率がかなり違っている試料の間で有意の性能の差
は観察されない。このことは、規定されたオキシラン単
位濃度内では性能は有意に影響を受けないということを
示す。
【0137】例31 この例は、ポリビニルアルコールを部分エステル(例
5)並びにステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜
鉛に添加した場合の組成物の性能改善(強化)を示す。
組成及び結果を以下にまとめる。錫系安定剤の使用量を
13%減らすことができた。
【0138】
【表30】
【0139】
【表31】
【0140】例32 特開昭50−143456号公報に記載された例5を、
同公報に記載された化合物の1種を本発明の化合物に置
き換えて、繰り返した。同公報の実施例に従ってジオク
チル錫マレエートエステル系安定剤を用いた。グリセリ
ン又は1,2−プロパンジオールとESOとの生成物を
用いた場合に安定性の改善は何ら見られなかった。 配合: PVC 100.00 ジオクチル錫ビス(ブチルマレート) 1.50 ステアリン酸 0.50 ポリオール部分エステル 1.00
【0141】
【表32】
【0142】以上、本発明の例示的な具体例を記載して
きたが、本発明の真の範囲は特許請求の範囲から決定さ
れるべきである。
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】以下に、実施例で用いた物質の商品名又は
通称若しくは略称、その説明(用途)並びに入手元を記
載する。 ・Thermolite(登録商標名)T890:ジオ
クチル錫メルカプトエステルタイプの安定剤:アトケム
社 ・Durastrength(登録商標名)D200:
アクリルコポリマータイプの耐衝撃性改良剤:アトケム
社 ・A−C 629:酸化ポリエチレンワックスタイプの
滑剤:アライド・シグナル(Allied Signa
l)社 ・Metablen(登録商標名)P550:アクリル
コポリマータイプの加工助剤:アトケム社 ・Toner:青色顔料着色剤:様々 ・Vikoflex(登録商標名)V7170:エポキ
シ化大豆油/原料:アトケム社・Mark(登録商標
名)557B:マグネシウム−亜鉛混合金属タイプの安
定剤:ウィトコ(Witco)社 ・Caster Wax:ヒマシ油誘導ワックスタイプ
の滑剤:カスケム(Caschem)社 ・ESO:エポキシ化大豆油についての頭文字 ・GMS:グリセロールモノステアレート・GMES:グリセロールモノエポキシ化大豆油酸エス
テル ・PGMES:プロピレングリコール/グリセロールモ
ノエポキシ化大豆油酸エステル ・Thermolite(登録商標名)T108:ブチ
ル錫メルカプトエステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Loxiol(登録商標名)G70S:エステルタイ
プワックス滑剤:ヘンケル(Henkel)社 ・XL65:パラフィンワックスタイプの滑剤:ヘキス
ト・セラニーズ(Hoechst−Celanese) ・Thrmolite(登録商標名)T176:ブチル
錫メルカプトエステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Metablen(登録商標名)C201:メタクリ
レート−ブタジエン−スチレン(MBS)タイプの耐衝
撃性改良剤:アトケム社 ・Metablen(登録商標名)P501:アクリル
コポリマータイプの加工助剤:アトム社 ・Thermolite(登録商標名)T340:ブチ
ル錫メルカプトエステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Tnermolite(登録商標名)CN1030
2:ブチル錫メルカプトエステルタイプの安定剤:アト
ケム社 ・Therolite(登録商標名)DM9802:ブ
チル錫メルカプトエステルタイプの安定剤:アトケム社 ・Loxiol(登録商標名)G70:エステルタイプ
ワックス滑剤:ヘンケル社 ・Loxiol(登録商標名)711:エステルタイプ
ワックス滑剤:ヘンケル社 ・PVA:ポリ(酢酸ビニル):様々 ・Metablen(登録商標名)P710:アクリル
コポリマータイプの潤滑加工助剤:アトケム社 ・Tbermolite(登録商標名)T176:ブチ
ル錫メルカプトエステルタイプの安定剤:アトケム社
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】例4 次の手順に従ってエポキシ化大豆油とグリセロールとの
モノ/ジエステルを製造した。冷却管、温度計、真空装
置、機械式撹拌機及び加熱マントルを備えた2リットル
の三つ口フラスコにエポキシ化大豆油{Vikofle
x(登録商標名)7170、アトケム・ノース・アメリ
カ社}950g(1モル)、99%グリセロール184
g(2モル)及びメタノール10g中に水酸化カリウム
1.25gを溶解させた溶液を添加した。真空を適用
し、この混合物を150℃に加熱し、2.5時間保っ
た。この混合物を90℃に冷却し、ペルクロルエチレン
1000gを添加した。この溶液を1%酢酸100ミリ
リットル及び水100ミリリットルで洗浄した。次いで
溶媒を真空下で除去し、残留油状物を真空下で130℃
において蒸気スパージした。黄色から琥珀色の粘性のあ
る液体〜半固体物質1035〜1040gが計量され
た。分析:オキシラン含有率5.25〜5.6%、酸価
0.8以下、脂肪酸石鹸100ppm以下。生成物はグ
リセロールモノエポキシ化大豆油酸エステル(GME
S)だった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】例5 例4の手順に従ってエポキシ化大豆油と1,2−プロパ
ンジオールとのモノエステルを製造した。エポキシ化大
豆油{Vikoflex(登録商標名)7170、アト
ケム・ノース・アメリカ社}950g(1モル)と1,
2−プロパンジオール152g(2モル)とを140℃
において反応させた。生成物、即ちグリセロール及び
1,2−プロパンジオールとエポキシ化大豆油酸との部
分エステルの混合物は粘性油状物であり、1060〜1
080gが計量された(収率96〜98%)。この油状
物は放置しておくとゆっくり固化して半固体ワックスに
なった。分析:オキシラン6.1〜6.6%、酸価0.
8以下、脂肪酸塩(石鹸)100ppm以下。生成物は
プロピレングリコール/グリセロールモノエポキシ化大
豆油酸エスエーテル(PGMES)だった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】水、ウォッカ(アルコール20%)及びバ
イタリス(VITALISヘアートニック{ブリスト
ル・マイヤーズ・スクィブ社(Bristol−Mye
rsSquibb Co.の登録商標名}(アルコール
50%)を充填したボトルにおいて49℃で35日後に
曇り度の進展を検査した。結果を第X表に示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】上記の配合においてGMSを例4の部分エ
ステルGMESに置き換えると、安定期間の5分間の改
善が得られた。同じ配合においてV7170(エポキシ
化大豆油ESO)を例4の生成物と置き換えると、安定
期間の3.5分間の改善が得られた。上記の配合におい
てGMS及びESOの両方を例4の生成物(6.5ph
r)の置き換えると、安定期間の6.5分間の改善が得
られた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正内容】
【0097】この配合においてGMSを1.2phrの
同量の例4の部分エステル生成物GMES又は例5の部
分エステル生成物PGMESに置き換えた。第XIII
表は、GMSの直接置き換え物質としての例4の生成物
の使用を示す。安定期間性能をヒドロキシル対エステル
比との関係で評価した。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0114
【補正方法】変更
【補正内容】
【0114】例25の配合を用い、エポキシ化大豆油酸メチルと1,2
−プロパンジオール及び1,2−ブタンジオールとから
得たこれらジオールのモノエポキシ大豆油酸エステル
(例1)を試験し、結果を2個の可能な炭素上のエステ
ルのモル含有率の関数として検査した。この例において
は、GMSを評価すべき物質1.5phrと置き換え
た。対照例はGMS1.5phrを含有する配合物であ
る。結果を第XXI表に示す。各エステル種のモル濃度
13C−NMRによって決定した。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】変更
【補正内容】
【0116】例26 空気中での標準TGA(熱重量分析)法によって各種物
質の熱安定性を測定した。第XXII表に、安定期間の
増大に関する性能のデータ及びそれと熱的挙動との相関
関係を示す。これらのデータは、例の配合を用いてブ
ラベンダー曲線から得た。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正内容】
【0120】対照用配合物中のLoxiol 7111
を例5の生成物PGMES1.5phr、ステアリン酸
亜鉛0.05phr及びステアリン酸カルシウム0.1
0phrに置き換えた。安定剤(Thermolite
DM9802)の量を配合Aにおいては20%、配合
Bにおいては30%減らした。前記したブラベンダーか
ら得たチップ(198℃、60rpm、62g)を用い
て性能を評価した。結果を黄色度指数に関して示す。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正内容】
【0137】例31 この例は、ポリビニルアルコールを例5の部分エステル
PGMES並びにステアリン酸カルシウム及びステアリ
ン酸亜鉛に添加した場合の組成物の性能改善(強化)を
示す。組成及び結果を以下にまとめる。錫系安定剤の使
用量を13%減らすことができた。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0138
【補正方法】変更
【補正内容】
【0138】
【表30】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 59/62 NJH 8416−4J C08K 5/04 7242−4J // C07C 31/18 6958−4H (72)発明者 デイナ・ソリーナ・ガーシア アメリカ合衆国ニュージャージー州プレイ ンズボロ、ソーロー・ドライブ33 (72)発明者 モハマド・レザ・カゼミザデー アメリカ合衆国ミネソタ州オーワトンナ、 ルート4、ボックス198

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ化植物油及びそのエステル誘導
    体、エポキシ化魚油及びそのエステル誘導体並びに脂肪
    族鎖中に少なくとも1個のオキシラン基を有する脂肪族
    又はアリール脂肪族カルボキシル基含有化合物(ここ
    で、該脂肪族鎖は少なくとも4個の炭素原子を有する)
    より成る群から選択されるオキシラン化合物と、 脂肪族ジオール、トリオール及びジ(ジオール)並びに
    1,4−ジヒドロキシブタンを基とする化合物より成る
    群から選択されるポリヒドロキシル含有化合物との反応
    から誘導される、熱重量分析法によって測定して135
    ℃〜200℃の範囲で熱変化を示す部分エステル化ポリ
    ヒドロキシル含有化合物。
  2. 【請求項2】 ジオールが1,2−ジヒドロキシアルカ
    ン化合物及び1,4−ジヒドロキシブタン化合物から選
    択され、 トリオールが少なくとも1個の第1級ヒドロキシル及び
    1個の隣接した第2級ヒドロキシルを有し、 ジ(ジオール)が第1級ヒドロキシル及びこれに隣接し
    た第2級ヒドロキシルの2対が2〜4個のメチレン基で
    隔てられて成るものであり、 オキシラン化合物が12〜28個の炭素原子を有する、
    請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 ポリヒドロキシル含有化合物が脂肪族ジ
    オール及び1,4−ヒドロキシブタンより成る群から選
    択される、請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 ポリヒドロキシル含有化合物が脂肪族ト
    リオール及びジ(ジオール)より成る群から選択され
    る、請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 トリオールがグリセロールである、請求
    項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 反応を実質的に無水条件下で実施した請
    求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 オキシラン含有率が少なくとも3重量%
    である、請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 エポキシ化植物油、エポキシ化魚油及び
    次式: 【化1】 (ここで、yは2〜24、好ましくは7〜24であり、 nは1〜2であり、 R1 は次式: 【化2】 の基、−(CH2z −H、アリール又は脂環式基であ
    り、 mは0〜2であり、 zは1〜23であり、 R2 はnが1である場合には 【化3】 であり、nが2である場合には 【化4】 であり、 sは1〜3であり、 R3 は−(CH2o −であり、 oは2〜8、好ましくは2〜4である)を有する化合物
    より成る群から選択されるオキシラン化合物と、 脂肪族ジオール、トリオール及びジ(ジオール)並びに
    1,4−ジヒドロキシブタン化合物より成る群から選択
    されるポリヒドロキシル化合物との反応から誘導され
    る、熱重量分析法によって測定して135℃〜200℃
    の範囲で熱変化を示す部分エステル化ポリヒドロキシル
    化合物。
  9. 【請求項9】 オキシラン化合物がエポキシ化植物油及
    びエポキシ化魚油から選択される、請求項8記載の化合
    物。
  10. 【請求項10】 オキシラン化合物がエポキシ化された
    大豆油、亜麻仁油、とうもろこし油、ひまわり油、べに
    ばな油、菜種油、ピーナッツ油及び綿実油から選択され
    る、請求項8記載の化合物。
  11. 【請求項11】 yが7〜11であり、 mが1〜2であり、 oが2〜4である、請求項8記載の化合物。
  12. 【請求項12】 オキシラン化合物がエポキシ化オレイ
    ン酸メチル、エポキシ化リノール酸メチル及びエポキシ
    化植物油酸のメチルエステルから選択される、請求項8
    記載の化合物。
  13. 【請求項13】 ジオールが1,2−ジヒドロキシ化合
    物及び1,4−ジヒドロキシブタン化合物から選択さ
    れ、 トリオールが少なくとも1個の第1級ヒドロキシル及び
    1個の隣接した第2級ヒドロキシルを有し、 ジ(ジオール)が第1級ヒドロキシル及びこれに隣接し
    た第2級ヒドロキシルの2対が2〜4個のメチレン基で
    隔てられて成るものであり、 カルボキシル化合物が12〜28個の炭素原子を有す
    る、請求項8記載の化合物。
  14. 【請求項14】 ポリヒドロキシル化合物が1,2−プ
    ロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ヘ
    キサンジオール、1,2−ジヒドロキシ−4−メトキシ
    ブタン、1,2−ジヒドロキシ−3−メトキシプロパ
    ン、グリセロール、1,2,4−トリヒドロキシブタ
    ン、1,2−ジヒドロキシ−3−プロピルオキシエタノ
    ール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ジヒドロキ
    シ−3−プロピル−3−オキシプロパノール−1、1,
    2,5−トリヒドロキシペンタン、1,2,6−トリヒ
    ドロキシヘキサン、1,4−ジヒドロキシブタン及び
    1,2−ジヒドロキシプロピルオキシ−1’,2’−ジ
    ヒドロキシプロパンより成る群から選択される、請求項
    8記載の化合物。
  15. 【請求項15】 エポキシ化植物油とグリセロールとの
    反応から誘導される、請求項8記載の化合物。
  16. 【請求項16】 ポリヒドロキシル含有化合物が脂肪族
    ジオール及び1,4−ヒドロキシブタンより成る群から
    選択される、請求項8記載の化合物。
  17. 【請求項17】 ポリヒドロキシル含有化合物が脂肪族
    トリオール及びジ(ジオール)より成る群から選択され
    る、請求項8記載の化合物。
  18. 【請求項18】 トリオールがグリセロールである、請
    求項8記載の化合物。
  19. 【請求項19】 反応を実質的に無水条件下で実施した
    請求項8記載の化合物。
  20. 【請求項20】 ジオール、トリオール又はジ(ジオー
    ル)のエステル化されたヒドロキシル基対遊離のヒドロ
    キシル基の比が1:2〜2:1である、請求項8記載の
    化合物。
  21. 【請求項21】 A)少なくとも1種のハロゲン含有ポ
    リマー並びに B)エポキシ化油及び脂肪族鎖中に少なくとも1個の第
    2オキシラン基を有する脂肪族又はアリール脂肪族カル
    ボキシル基含有化合物より成る群から選択されるオキシ
    ラン化合物と少なくとも1個の第1級ヒドロキシル及び
    1個の第2級ヒドロキシル基を有する脂肪族ジオール、
    トリオール及びジ(ジオール)並びに1,4−ジヒドロ
    キシブタン化合物より成る群から選択される多価アルコ
    ールとの反応から誘導される、熱重量分析法によって測
    定して135℃〜200℃の範囲で熱変化を示す少なく
    とも1種の部分エステルを含む組成物。
  22. 【請求項22】 ハロゲン含有ポリマーがポリ(塩化ビ
    ニル)、塩素化(ポリ塩化ビニル)並びに硬質ポリ(塩
    化ビニル)ホモポリマー及びコポリマーより成る群から
    選択される、請求項21記載の組成物。
  23. 【請求項23】 ハロゲン含有ポリマーが塩化ビニリデ
    ン、酢酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、フマル
    酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、他のフマル酸及びマ
    レイン酸アルキル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸メ
    チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ブチ
    ル、アクリル酸エチル及び他のアクリル酸アルキル、メ
    タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
    ブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル及び他のメタク
    リル酸アルキル、α−クロルアクリル酸メチル、スチレ
    ン、ビニルエチルエーテル、ビニルクロルエチルエーテ
    ル、ビニルフェニルエーテルのようなビニルエーテル
    類、ビニルメチルケトン、ビニルフェニルケトンのよう
    なビニルケトン類、トリクロルエチレン、1−フルオル
    −1−クロルエチレン、アクリロニトリル、クロルアク
    リロニトリル、アリリデンジアセテート、クロルアリリ
    デンジアセテート並びにエチレン及びプロピレンより成
    る群から選択されるコモノマーを含む、請求項22記載
    の組成物。
  24. 【請求項24】 25重量%までの他の熱可塑性樹脂を
    さらに含む、請求項21記載の組成物。
  25. 【請求項25】 他の熱可塑性樹脂がポリ(エチレ
    ン)、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリル
    酸ブチル)、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリスチレ
    ン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマ
    ー及びポリ(メタクリル酸メチル)より成る群から選択
    される、請求項24記載の組成物。
  26. 【請求項26】 部分エステルがエポキシ化植物油、エ
    ポキシ化魚油及び次式: 【化5】 (ここで、yは2〜24、好ましくは7〜24であり、 nは1〜2であり、 R1 は次式: 【化6】 の基、−(CH2z −H、アリール又は脂環式基であ
    り、 mは0〜2であり、 zは1〜23であり、 R2 はnが1である場合には 【化7】 であり、nが2である場合には 【化8】 であり、 sは1〜3であり、 R3 は−(CH2o −であり、 oは2〜8、好ましくは2〜4である)を有する化合物
    より成る群から選択されるオキシラン化合物と脂肪族ジ
    オール、トリオール及びジ(ジオール)並びに1,4−
    ジヒドロキシブタン化合物より成る群から選択されるポ
    リヒドロキシル化合物との反応から誘導される、請求項
    21記載の組成物。
  27. 【請求項27】 オキシラン化合物がエポキシ化された
    大豆油、亜麻仁油、とうもろこし油、ひまわり油、べに
    ばな油、菜種油、ピーナッツ油及び綿実油から選択され
    る、請求項24記載の組成物。
  28. 【請求項28】 yが7〜11であり、 mが1〜2であり、 oが2〜4である、請求項25記載の組成物。
  29. 【請求項29】 オキシラン化合物がエポキシ化オレイ
    ン酸メチル及びエポキシ化リノール酸メチルから選択さ
    れる、請求項21記載の組成物。
  30. 【請求項30】 ポリヒドロキシル化合物が1,2−プ
    ロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ヘ
    キサンジオール、1,2−ジヒドロキシ−4−メトキシ
    ブタン、1,2−ジヒドロキシ−3−メトキシプロパ
    ン、グリセロール、1,2,4−トリヒドロキシブタ
    ン、1,2−ジヒドロキシ−3−プロピルオキシエタノ
    ール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ジヒドロキ
    シ−3−プロピル−3−オキシプロパノール−1、1,
    2,5−トリヒドロキシペンタン、1,2,6−トリヒ
    ドロキシヘキサン、1,4−ジヒドロキシブタン及び
    1,2−ジヒドロキシプロピルオキシ−1’,2’−ジ
    ヒドロキシプロパンより成る群から選択される、請求項
    21記載の組成物。
  31. 【請求項31】 部分エステルがエポキシ化植物油とグ
    リセロールとの反応から誘導された、請求項21記載の
    組成物。
  32. 【請求項32】 部分エステルがエポキシ化植物油と
    1,2−ジヒドロキシプロパンとの反応から誘導され
    た、請求項21記載の組成物。
  33. 【請求項33】 少なくとも1種の安定剤をさらに含
    む、請求項21記載の組成物。
  34. 【請求項34】 少なくとも1種の金属系安定剤をさら
    に含む、請求項33記載の組成物。
  35. 【請求項35】 金属系安定剤が錫を基とするものであ
    る、請求項34記載の組成物。
  36. 【請求項36】 錫系安定剤がアルキル錫メルカプチ
    ド、アルキル錫メルカプトエステル及びアルキル錫硫黄
    橋含有錫化合物より成る群から選択される、請求項35
    記載の組成物。
  37. 【請求項37】 金属系安定剤が第IV族有機金属、金属
    −有機、第II族金属及び金属−有機塩より成る群から選
    択される、請求項34記載の組成物。
  38. 【請求項38】 追加的に第II族金属塩を存在させた、
    請求項35記載の組成物。
  39. 【請求項39】 第II族金属塩を第IIB族対第IIA族の
    比0.4〜0.7、好ましくは0.5で存在させた、請
    求項38記載の組成物。
  40. 【請求項40】 第IIA族塩がステアリン酸カルシウム
    であり且つ第IIB族塩がステアリン酸亜鉛である、請求
    項39記載の組成物。
  41. 【請求項41】 エステル化されたヒドロキシル基対遊
    離のヒドロキシル基の比が1:1〜2:1である、請求
    項21記載の組成物。
  42. 【請求項42】 ポリ(ビニルアルコール)1〜10重
    量%をさらに含む、請求項21記載の組成物。
  43. 【請求項43】 ・ポリ(塩化ビニル)を含むポリマー
    材料、 ・金属系安定剤 並びに ・エポキシ化油及び脂肪族鎖中に少なくとも1個の第2
    オキシラン基を有する脂肪族又はアリール脂肪族カルボ
    キシル含有化合物より成る群から選択されるオキシラン
    エステル化合物と脂肪族ジオール、トリオール及びジ
    (ジオール)並びに1,4−ジヒドロキシブタン化合物
    より成る群から選択される多価アルコールとの反応から
    誘導される部分エステルを含む混合物を加熱し、 該混合物を成形して造形構造部材にすることから成る、
    造形構造部材の形成方法。
  44. 【請求項44】 方法が連続式である、請求項43記載
    の方法。
  45. 【請求項45】 形成される構造部材がビニールハウス
    サイジングである、請求項44記載の方法。
  46. 【請求項46】 形成される構造部材が圧延シートであ
    る、請求項44記載の方法。
  47. 【請求項47】 形成される構造部材が容器である、請
    求項44記載の方法。
  48. 【請求項48】 実質的に無水条件下で脂肪族ジオー
    ル、トリオール及びジ(ジオール)並びに1,4−ジヒ
    ドロキシブタンより成る群から選択されるポリヒドロキ
    シル含有化合物をエポキシ化植物油及びそのエステル誘
    導体、エポキシ化魚油及びそのエステル誘導体並びに脂
    肪族鎖中に少なくとも1個のオキシラン基を有する脂肪
    族又はアリール脂肪族カルボキシル基含有化合物(ここ
    で、該脂肪族鎖は少なくとも4個の炭素原子を有する)
    より成る群から選択されるオキシラン化合物で部分エス
    テル化して成る、熱重量分析法によって測定して135
    ℃〜200℃の範囲で熱変化を示す部分エステル化ポリ
    ヒドロキシル化合物を製造する方法。
JP5032409A 1992-01-30 1993-01-29 エポキシ含有化合物の部分エステル及び関連するハロゲン含有ポリマー組成物 Withdrawn JPH069598A (ja)

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