JPS5850667B2 - ポリ塩化ビニル樹脂用安定剤組成物 - Google Patents

ポリ塩化ビニル樹脂用安定剤組成物

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JPS5850667B2
JPS5850667B2 JP54172630A JP17263079A JPS5850667B2 JP S5850667 B2 JPS5850667 B2 JP S5850667B2 JP 54172630 A JP54172630 A JP 54172630A JP 17263079 A JP17263079 A JP 17263079A JP S5850667 B2 JPS5850667 B2 JP S5850667B2
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acid
ester
epoxidized
polyvinyl chloride
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チヤールズ・キーリー
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Argus Chemical NV
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/36Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
    • C08K5/37Thiols
    • C08K5/372Sulfides, e.g. R-(S)x-R'
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/59Arsenic- or antimony-containing compounds

Description

【発明の詳細な説明】 パイプあるいは成型品のような硬質製品の製造に用いら
れるポリ塩化ビニル樹脂組成物は、今日ではマルチスク
リュー押し出し機で加工される。
マルチスクリュー押し出し機は旧式のシングルスクリユ
ー押し出し機、カレンダーあるいは吹き込み成型機と異
なり加工時間の短かいポリ塩化ビニル樹脂組成物を供給
できる。
ポリ塩化ビニル樹脂組成物は一般に着色され、また、ワ
ックス、鉱油およびカルシウムステアレートのような滑
剤の添加により高度に潤滑化されているのでマルチスク
リュー押し出し機の作用によって望む速度で加工される
ポリ塩化ビニル樹脂組成物は押し出し可能な軟化状態と
するのに必要な375下(190,5°C)またはそれ
以上の高温に30分以上さらされることはなく一般に5
〜10分である。
これまでの熱安定剤はそのようなポリ塩化ビニル樹脂組
成物には適していなかった。
そのような機械による押し出しのために特に配合された
高度に潤滑化された組成物は375°F(1905°C
)における長時間の加熱に対する安定化を必要としない
特に明色配合において必要とされているのは色の変化を
防ぐ為の、最初の5〜10分または20分間の加熱によ
る明らかな着色に対する抵抗力である。
そのような着色は「初期黄色化」と呼ばれる。
これまでの熱安定剤はこの着色を防ぐようには配合され
ていなかった。
先行技術においては長時間の加熱による物理的性質の低
下を防ぐために、長期熱安定性が第一であり、もし長期
間加熱による着色がそれほど大きくなければ初期着色は
問題にされなかった。
これらの機械による押し出しの為に開発された、高度に
潤滑化された組成物は、多くの場合カルシウムステアレ
ートのような滑剤を安定剤よりも多量に含有している。
一般に0.6〜1俤、時には2俤の滑剤が0.3〜0.
5%の有機スズ安定剤(スズ含量12係以下)と併用さ
れる。
このような比率はこれまでのシングルスクリユー押し出
し機の為の組成物における、1〜1.5多の安定剤(ス
ズ含量18俤または21〜26悌)と約0.5 %以下
の滑剤の併用の比率と対称的である。
最も一般的な滑剤はカルシウムステアレートであるから
、滑剤と安定剤の割合の変化はスズ/カルシウム比の変
化を意味する。
さらに、カルシウムステアレートはそれ自身黄着色を与
える傾向があるので高度に潤滑化された組成物の初期黄
色化を防ぐことは相対的により困難である。
スズ含量18俤の有機スズメルカプトカルボン酸エステ
ルは最も有効な有機スズ安定剤であると考えられている
この有機スズメルカプトカルボン酸エステルの地位は近
年、「高性能」有機スズと呼ばれる21〜26%の高ス
ズ含量の安定剤によって挑戦を受けている。
後者は米国特許356593013565931.36
32538及び3817915号の有機スズメルカプト
カルボン酸エステルスルフィドによって例示される。
しかしながら、高スズ含量は初期着色を防止する決定的
要因ではない。
これは有機スズ基当り、最も高いスズ含量及び硫黄含量
を有する有機スズスルフィドがこの点に関し、最善では
なく特に初期着色に劣ることで例証される。
初期着色を防止あるいは低減する有機スズ安定剤もある
が、近年有機スズは極めて高価となり、しかも供給が不
足し、その結果としてパイプ及び成型品のような廉価品
は安定剤のコストに耐えられず、より安価な配合へ変更
しなければならなくなった。
アンチモン化合物を基本とした安定剤系は安価であるが
、加熱の最初の5〜10分間の黄着色を防止できなかっ
た。
黄着色はほんの10分間の加熱の後ですら極めて激しく
、この安定剤系は低コストであるにもかかわらず有機ス
ズ安定剤に対抗できなかった。
アンチモン安定剤は保存性が悪く、赤、オレンジあるい
は黒の沈澱(アンチモニースルフイドあるいは金属アン
チモンと思われる。
)を生ずることが知られている。
さらに、アンチモン安定剤で安定化したポリ塩化ビニル
樹脂組成物は、アンチモン安定剤を用いなかったものに
比べて日光の照射によって非常に着色しやすいことが知
られている。
多くの特許がアンチモン化合物、特にアンチモンメルカ
プタイドのような硫黄含有化合物を用いることを提案し
ている。
これらは米国特許2680726.2684956.3
340285.3999220.3466261及び3
530158号、ドイツ特許1114808号及び英国
特許1194414号である。
これらの特許は種々の有機含硫黄アンチモン化合物を開
示しているが硬質ポリ塩化ビニル樹脂組成物を加工する
際の初期の黄着色の増大を抑制するのに充分なものはな
かった。
またアンチモン化合物を併用するものとしては東ドイツ
特許71360号、米国特許3887508及び402
9618号があるがその効果は不十分なものであった。
英国特許771857号にはメルカプト酸エステルと金
属酸化物の併用が開示されているがその効果は十分では
なかった。
本発明によればメルカプト基含有カルボン酸エステルは
加熱時の初期変色の進展に対する抵抗力を与えることで
硬質ポリ塩化ビニル樹脂配合におけるアンチモンメルカ
プトカルボン酸塩、エステル塩及び混合液エステル塩の
安定化効果を相剰的に強めることが明らかにされる。
加熱時の初期変色の進展に対する抵抗力を与える場合に
2つの安定剤を同時に用いる効果は、どちらか1つの安
定剤を安定剤の合計量で単独で用いた場合より著しく大
きい。
さらに本発明によれば硬質ポリ塩化ビニル樹脂の初期変
色に対する抵抗力は、安定剤組成物がオルト2価フェノ
ール及び/又はアルカリ土類金属カルボン酸塩を含むと
きさらに強められることが明らかにされた。
そしてこのことはこれらの3又は4つの安定剤の間にさ
らに相剰作用があることを示唆する。
アンチモンメルカプトカルボン酸塩、エステル塩又は混
合酸エステル塩とメルカプト基含有カルボン酸エステル
の間の相剰的相互作用はこれらの成分に独特なものと思
われる。
同様な相剰的効果は、たとえばジブチル錫ビス−(イソ
オクチルチオグリコレート)及び他の有機錫メルカプト
カルボン酸エステルのような有機錫化合物とメルカプト
基含有カルボン酸エステルの組合せでは、オルト−2価
フェノール及びアルカリ土類金属カルボン酸塩がその組
成物中に含まれているときでさえも認められない。
可塑剤の存在下でもその効果は認められない。
硬質塩化ビニル樹脂組成物はもちろん可塑剤を10俤以
下しか含まないことにより特徴づけられ殆どの場合可塑
剤を全く含まない。
可塑剤ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、可塑化効果を得る
ために25俤より多くの可塑剤を含み、普通可塑剤の量
は35俤以上である。
したがって本発明の安定剤系は10%より少ない可塑剤
を含む硬質ポリ塩化ビニル樹脂組成物に使用される。
本発明はさらに多軸スクリュー押し出しでの押し出しに
適した硬質ポリ塩化ビニル樹脂組成物を与える。
この組成物は375°Fに加熱した時初期変色の進展に
対して強められた抵抗力を持ち、またそれはポリ塩化ビ
ニル樹脂、アンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエス
テル塩、メルカプト基含有カルボン酸エステル及び必要
ならオルト−2価フェノール、アルカリ土類金属カルボ
ン酸塩、エポキシ化トリグリセライドエステルを含んで
なる。
そのようなポリ塩化ビニル樹脂組成物における使用に好
ましいのは、少なくとも50°Cの温度で少なくとも1
5分間加熱されたアンチモンメルカプトカルボン酸塩又
はエステル塩及びオルト2価フェノールのブレンド物で
ある。
その反応生成酸物にアルカリ土類金属カルボン酸塩及び
/又はエポキシ化トリグリセライドエステルを加えるこ
ともできる。
本発明の安定剤は基本成分として次の一般式で示される
アンチモンメルカプトカルボン酸塩またはエステル塩を
含有する。
(式中、(1)R1は一8R30H,−0R3SH及び
−S−Z−(COOR2)mから選ばれる有機基を示す
R3は炭素原子数2〜8アルキレン基を示す。
(2)R2ハ水素、アルキル、アルキレン、アルケニル
、アリール、アリーレン混合アルキル−アリール、混合
アリール−アルキル、環状脂肪族基または、環構成原子
として硫黄、酸素または窒素原子を有し、1〜12個の
炭素原子を有するヘテル環弐基を示し、これらの基はエ
ステル基、アルコキシ基、水酸基及びハロゲン原子で置
換されていてもよい。
(3) −8−Z−COOR2はメルカプトカルボン
酸またはエステル基を示す。
(4)nl、R2及びR4は5−Z−COOR2基の数
であり、それぞれO〜2を示し、少なくともnlとR2
の一方は1または2を示す。
(5) nsは基 −5b−s−z−co。
(s z (COOR2)m )n s の数であり、0〜10好ましくはOまたは1を示す。
(6) ml 、 m2及びm3はCOOR2基の数
でありそれぞれ1〜6を示す。
(7)ZはS基をCOOR2基のα位またはβ位に有す
る炭素数1〜5のアルキレン基を示し、鉄基は遊離カル
ボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸塩及びメルカ
プト基で置換されていてもよい。
)−8−Z−(COOR2)m及び−8−Z−COO−
基はモノまたはポリ−αまたはβ−メルカプトカルボン
酸またはエステルからメルカプト基の水素を除去するこ
とによって得られる。
アンチモン化合物中の5−Z−(COOR2) m及び
−8−Z−COO−基は夫々同一でも異なっていてもよ
く、またーS−Z−(COOR2)mにおいては全てが
酸であること(R2=H)も、全てがエステルであるこ
と(R2二H以外の基)も、酸とエステルの混合であっ
てもよい。
また少なくとも一個のメルカプト基を有する脂肪族酸及
びエステルとしては例えばメルカプト酢酸、α−および
β−メルカプトプロピオン酸、α−およびβ−メルカプ
ト酪酸、α−およびβ−メルカプトバレリン酸、α−お
よびβ−メルカプトヘキサン酸、チオリンゴ酸、α−お
よびβ−メルカプトアジピン酸、α−およびβ−メルカ
プトピメリン酸及びこれらのRエステルがあげられる。
好ましくはRは水素原子または炭素数1〜15の一価ア
ルコール、例えばメチル−、エチル−、プロピル−1S
−ブチル−1n−ブチル−1t−ブチルー、イソブチル
−、オクチル−、イソオクチル−12−エチルへキシル
−12−オクチル−、デシル−、ラウリル−及びミリス
チルアルコール;環式−価アルコール、例えばシクロプ
ロパツール、2.2−ジメチル−1−シクロプロパツー
ル、シクロブタノール、2−フェニル−1−シクロブタ
ノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、2
−メチル−13−メチル−及び4−メチルシクロヘキサ
ノール、2−フェニルシクロヘキサノール、3,3,5
−トリメチルシクロヘキサノール、シクロヘプタツール
、2−メチル「、3メチル−及び4−メチル−シクロヘ
プタツール、シクロオクタツール、シクロノナノール、
シクロデカノール及びシクロドデカノール;炭素数2〜
15のグライコールの如き二価アルコール;例えば、エ
チレングライコール、プロピレングライコール、ジエチ
レングライコール、シクロピレングライコール、テトラ
メチレングライコール、ネオペンチルグライコール、デ
カメチレングライコール、2,2.4−トリメチルベン
タンジオール、2.2,4.4−テトラメチルシクロブ
タンジオール及びシクロヘキサン−1,4−ジメタツー
ル及びポリオール;例えばグリセリン、トリメチロール
エタン、マニトール、ソルビトール、エリスリトール、
ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール及びト
リメチロールプロパンから誘導される。
本発明で用いられるアンチモン化合物は周知の化合物で
あり、既知の方法で合成することができる。
一方法としてはアンチモンオキサイドを用い、対応する
メルカプトカルボン酸、エステル又は混合物と反応させ
る。
別な方法としてはアンチモントリクロライドとアルカリ
を用い、メルカプトカルボン酸、エステルまたは混合物
と反応させる。
酸を用いた場合には次の繰り返し単位を有するポリマー
が生成しているであろう。
(S b−8−Z−COO−) R3 (S Z (COOR2) 1n3 〕n4これらの方
法は実施例■〜■に示されている。
本発明による安定剤系のもう1つの必須成分は式〔R1
COOR2〕SHを持つメルカプト基含有カルボン酸エ
ステルである。
式中R1及びR2は脂肪族、脂環族、及び芳香族炭化水
素ラジカルからなり、脂肪族ラジカルが1個ないし約2
0個の炭素原子を有し、脂環族ラジカルが3個ないし約
20個の炭素原子を有し、芳香族ラジカルが6個ないし
約20個の炭素原子を有するような炭化水素ラジカルか
らなるグループから選ばれる炭化水素ラジカルである。
SH基はR1又はR2のどちらかに付加することができ
る。
SHがR1に付加する時はメルカプトカルボン酸のエス
テルである。
SHがR2に付加する時は化合物はメルカプトアルコー
ルのカルボン酸エステルである。
両者はここでは「メルカプト基含有カルボン酸エステル
」の語で示すこととする。
具体的な脂肪族R1及びR2ラジカルはメチル、エチル
、プロピル、2級ブチル、n−ブチル、t−ブチル、1
so−ブチル、オクチル、インオクチル、2−エチルヘ
キシル、t−オクチル、デシル、ラウリル、ミリスチル
、ステアリル、及びエイコシルを包含する。
具体的な環状脂肪族基はシクロプロピル、シクロブチル
、シクロペンチル、シクロヘプチル、シクロオクチル、
及びシクロドデシル及びメチルシクロヘプチル、エチル
シクロペンチル、ノニルシクロヘキシル、ジブチルシク
ロヘキシル、メチルシクロペプチル及びエチルシクロオ
クチルを含む炭化水素で置換されたそれらの環状脂肪族
ラジカルを包含する。
具体的な芳香族系炭化水素ラジカルはフェニル、キシリ
ル、トリル、メシチル、エチルフェニル、ジエチルフェ
ニル、ノニルフェニル、ドデシルフェニル、ナフチル、
アントラシル、フェナンスリル、アルファーメチルナフ
チル、及びベーターメチルナフチルを包含する。
メルカプト基含有カルボン酸エステルは、前述のいかな
るモノ−又はポリ−α−及びβ−メルカプトカルボン酸
及び1価及び2価アルコール及びポリオールからも誘導
することができる。
アンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエステル塩及び
メルカプト基含有カルボン酸エステルのメルカプトカル
ボン酸及びエステル化アルコールは同一であっても、異
なっていても良い。
それぞれの化合物の相対量にみあう化学量論量に相当す
るメルカプトカルボン酸とアルコールにアンチモンメル
カプトカルボン酸塩又はエステル塩の化学量論量に相当
するアンチモン化合物を加えて反応することによる両者
の調整は容易に行なうことができる。
カルボン酸とメルカプトアルコールからメルカプトカル
ボン酸エステルを誘導する場合はこの手順を使用するこ
とができず、アンチモン化合物は別に調製しなければな
らない。
というのは、メルカプトアルコールのアンチモンカルボ
ン酸塩はアンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエステ
ル塩と等価ではなく、安定化効果を示さないからである
本発明による安定剤系はオルト2価フェノールを含むこ
ともできる。
オルト2価フェノールの効果は特異的であり、その異性
体ハイドロキノン及びレゾルシノールのようなメタ、パ
ラニ価フェノールでは発揮されない。
オルト2価フェノールは次の一般式を有する。
式中、Rはヒドロキシ、ハロゲン原子、アルキル、シク
ロアルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ア
ルケニル、カルボキシアルキル、カルボキシアリール、
アシル、アルケニロキシ、ヒドロキシアルキル、ヒドキ
シアリール、アルコキシアリールまたは炭素数1〜12
のアルコキシアルキルを示し、nはO〜4を示す。
オルト2価フェノールとしては例えば、カテコール(コ
スト及び効果の面から好ましい。
)、p−t−ブチルカテコール、p−メチルカテコール
、m−エチルカテコール等のアルキル化カテコール、p
−メトキシカテコール、p−プロポキシカテコール、p
−ヘキソキシカテコールの如きアルコキシカテコール、
p−シクロヘキシルカテコールの如きシクロアルキルカ
テコール、m−クロロカテコール、p−クロロカテコー
ル、p−ブロモカテコールの如きハロゲン化カテコール
、p−フェニルカテコール、α、β−ジヒドロキシナフ
チルカテコール、2,2−ジ(4,5−ジヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ビス(4,5−ジヒドロキシフェニ
ル)メタンの如き多核カテコールがあげられる。
アルカリ土類金属カルボキシレートとしては、炭素数8
〜24の脂肪族−価カルボン酸のアルカリ土類金属塩が
用いられる。
該金属塩は滑性が良好なのでポリ塩化ビニル樹脂の加工
時、特に押し出し加工時に広く用いられている。
アルカリ土類金属としては例えばカルシウム、ストロン
チウム及びバリウムを挙げることができ、酸としては例
えばラウリン酸、2−エチルヘキサン酸、ウンデシレン
酸、カプリン酸、カプロン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシルイン酸、リシ
ルイン酸、リルン酸、ベノン酸及びエイコサン酸が挙げ
られる。
これらの金属塩は天然油脂またはワックスのけん化によ
って得られる混合脂肪酸を用いることにより容易に製造
される。
これらの脂肪酸としては例えばココナツツ油脂肪酸、牛
脂脂肪酸、モンタンワックス脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、
コーン油脂肪酸、魚油脂肪酸、ごま油脂肪酸、大豆油脂
肪酸及び桐油脂肪酸があげられる。
けん化エステルワックス、例えば、特に石灰でけん化さ
れたモンタンワックスのエステル及び合成脂肪族−価カ
ルボン酸も有用である。
本発明で用いられるアルカリ土類金属カルボキシレート
としては例えば、カルシウムステアレート、バリウムス
テアレート、ストロンチウムステアレート、カルシウム
2−エチルヘキソエート、カルシウムオレート、バリウ
ムオレート、カルシウムラウレート、バリウムラウレー
ト、ストロンチウムカプリレート、カルシウムパルミテ
ート、カルシウムカプロエート、カルシウムエイコサノ
エート、バリウムネオデカノエート、バリウムオクトエ
ート、ストロンチウムオクトエート、カルシウムオクト
エート、カルシウムウンデカノエートがあげられる。
アルカリ土類金属カルボキシレートの混合物も使用でき
る。
例えばバリウム及びカルシウムステアレート、バリウム
及びカルシウムオクトエート、バリウム及びカルシウム
オレート、バリウム及びカルシウムミリステート、バリ
ウム及びカルシウムパルミテート、ココナツツ油脂肪酸
カルシウム、ココナツツ油脂肪酸バリウム、牛脂脂肪酸
ストロンチウムがあげられる。
米国特許3887508号及び4029618号に開示
されている金属カルボキシレートは何でも使うことがで
きる。
アンチモン化合物とメルカプト基含有カルボン酸エステ
ルとの混合物と一緒に使うこともでき、それと均一に混
合されるエポキシ化トリグリセライドはエチレン性不飽
和脂肪油及び脂肪酸エステルのエポキシ化物である。
該油及びエステルは一分子当り少なくとも1ケのエチレ
ン性不飽和結合を有する。
脂肪油は周知のものであり、一般に炭素数8〜24の飽
和または不飽和脂肪酸の種々の比率のグリセライドであ
り、その内の不飽和結合だけがエポキシ化される。
例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化綿実油、エポキ
シ化牛脂、エポキシ化羊脂、種々のエポキシ化魚油例え
ばエポキシ化メンヘイデン油、エポキシ化タラ肝油、エ
ポキシ化すメ油、エポキシ化マッコウ鯨油、エポキシ化
鯨油、エポキシ化ニシン油、エポキシ化ビーナツツ油、
エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマワリ油、エポキシ
化紅花油、エポキシ化ココナツツ油、エポキシ化ジュロ
油、エポキシ化う−ド油、エポキシ化ペリラ油、エポキ
シ化カーネル油、エポキシ化ケシ油、エポキシ化ナタネ
油、エポキシ化ゴマ油、エポキシ化麻油、エポキシ化コ
コア油、エポキシ化トングリ油、エポキシ化アンズ核油
、エポキシ化ブナ油、エポキシ化さくらんぼ油、エポキ
シ化トウモロコシ油及びエポキシ化トリグリセライドと
エポキシエステルの混合物があげられる。
エポキシ化エステルは飽和脂肪族酸と一価または多価ア
ルコールのエポキシエステルであり、オレイン酸、リシ
ルイン酸、リルン酸、リシルイン酸、クロトン酸及びイ
ソクロトン酸とエチルアルコール、フチルアルコール、
ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エチレン
グライコール、ペンタエリスリトール、マニトール及び
ソルビトールとのエステルのエポキシ化物があげられる
アンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエステル塩又は
混合酸エステル塩、メルカプト基含有カルボン酸エステ
ル、及びオルト−2価フェノールを含有する本発明によ
る安定剤系は、オルト−2価フェノール及びアンチモン
メルカプトカルボン酸塩又はエステル塩及びメルカプト
基含有カルボン酸エステルを単に混合するだけで調製す
ることができる。
必要ならば、アンチモンメルカプトカルボン酸塩または
エステル塩を製造する際の反応混合物中にオルソニ価フ
ェノールを加えることもできる。
アンチモンオキサイド(またはアンチモントリクロライ
ドとアルカン)と対応するメルカプトカルボン酸または
エステルとを反応することによって酸塩またはエステル
塩が製造される。
オルソニ価フェノールが存在すると、最終的な反応生成
物はアンチモンメルカプトカルボン酸塩またはエステル
塩と反応したオルソニ価フェノールを含有する。
三酸化アンチモンがオルソニ価フェノールと反応し次式
のアンチモンフェルレートを形成することも可能である
このアンチモンフェルレートは、三酸化アンチモンまた
は三塩化アンチモンとアルカリとの反応以前にメルカプ
トカルボン酸またはエステルに溶解し、アンチモンメル
カプトカルボン酸塩またはエステル塩を生成するかある
いはアンチモンメルカプトカルボン酸塩またはエステル
塩に直接溶解させることができる。
アンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエステル塩とメ
ルカプト基含有カルボン酸エステルの比率はメルカプト
基含有カルボン酸エステル約10部から約75部に対し
て、アンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエステル塩
約90部から約25部の範囲に有り、好ましくはメルカ
プト基含有カルボン酸エステル約60部から約40部に
対してアンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエステル
塩約40部から約60部の範囲にある。
すべての場合においてメルカプト基含有カルボン酸エス
テルの量はアンチモンメルカプトカルボン酸塩又はエス
テル塩、又はメルカプト基含有カルボン酸エステル単独
に比較して、初期変色に対する抵抗力を与える場合の相
剰作用を強めるために、定められた範囲内で選択される
本発明の安定剤系におけるアンチモンメルカプトカルボ
ン酸塩又はエステル塩又は混合酸エステル塩とメルカプ
ト基含有カルボン酸エステルブレンド物に対するオルト
2価フェノールの比率は、約100:1から約2=1の
範囲をとることができ好ましくは約50:1から約9:
1である。
アルカリ土類金属カルボン酸塩に対するアンチモンメル
カプトカルボン酸塩又はエステル塩とメルカプト基含有
カルボン酸エステルブレンド物の比率は約10:1から
約1:10の範囲をとることができ、好ましくは約3二
1から約1:3である。
エポキシ化トリグリセライドエステルに対するアンチモ
ン化合物とメルカプト基含有カルボン酸エステルの重量
比は約10:1から約1:10の範囲をとることができ
、好ましくは約3=1から1:3である。
本発明の安定剤系は各種の硬質ポリ塩化ビニル樹脂配合
に用いられる。
「ポリ塩化ビニル」なる用語は塩素含率40%以上で少
なくともその一部重合体を意味する。
基中、Xは水素または塩素原子を示す。
塩化ビニルホモポリマーにおいてはXは水素原子である
そして、「ポリ塩化ビニル」なる用語は塩化ビニルホモ
ポリマーのみならず、例えば英国特許893288号に
示されているような後塩素化ポリ塩化ビニル及び優位量
の塩化ビニルと少量の他の七ツマ−との共重合体をも意
味する。
共重合体としては塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−マレイン酸またはフマル酸あるいはそれらの
エステル共重合体、塩化ビニル−スチレン、プロピレン
及びエチレン共重合体がある。
本発明はまた、優位量のポリ塩化ビニルと少量の他の合
成樹脂例えば塩素化ポリエチレンまたはアクリロニトリ
ル−ブタジェン−スチレン共重合体との混合物にも適用
できる。
本発明で安定化されるポリ塩化ビニルは米国特許298
4593号に開示されている一軸延伸ポリ塩化ビニルす
なわちシンジオタクチック、アタクチック及びアイソタ
クチックポリ塩化ビニルも包含する。
本発明の安定剤系は特に硬質配合において有効である。
硬質配合においては可塑剤は10%以上含まれない。
配合の硬質性を損なわずに加工性を改善する為に配合さ
れる可塑剤としては例えば、ジオクチルフタレート、ジ
オクチルセバケート及びトリクレジルホスフェートがあ
る。
可塑剤が用いられる場合には樹脂の0.5〜10重量係
が用いられる。
有用な可塑剤として炭素数20〜150のエポキシ化高
級脂肪酸エステルも挙げることができる。
非可塑化樹脂の強度または耐衝撃性を改善する為の耐衝
撃性改善剤も本発明の安定化された樹脂組成物に、一般
に10係以下を配合することができる。
耐衝撃性改善剤としては塩素化ポリエチレン、ABS樹
脂及びアクリロニトリル−ブタジェングラフト共重合体
があげられる。
本発明の安定剤の添加量は、実際の加工温度である37
5’F(190,5°C)以上で少なくとも10分間〜
20または30分間(それ以上は必要ない)初期着色に
対する抵抗力を付与する量で十分である。
樹脂が加工中にもつと苛酷な条件下にある場合は、安定
剤を増量する必要がある。
一般にo、 1%程度の少量でも初期着色性を改善する
上限は明確には決められないが樹脂の約10%以上を用
いてもそれ以上効果は改善されない。
好ましくは、添加量−は樹脂の0.25〜2.0重量%
である。
この量の内0.025〜9重量幅分、好ましくは0.0
5〜1.8重量φ分がアンチモンメルカプトカルボン酸
塩またはエステル塩であり、0.01〜7.5重量幅分
、好ましくは0.02〜1.5重量φ分がメルカプト基
含有カルボン酸エステルであり、o、ooi〜1重量俤
分、好ましくは0.01〜0.5重量φ分がオルソニ価
フェノールであり、必要ならば0.1〜1.5重量咎の
アルカリ土類金属カルボキシレート及び約0.1〜1.
5重量幅のエポキシ化トリグリセライドを加える。
本発明の安定剤は単独で用いた場合でも極めて有効であ
るが、特別な効果が必要な場合には有機錫化合物のよう
な他の安定剤と併用できる。
この場合本発明の安定剤が主安定剤であり、他の安定剤
はその効果を補完するものであり、アンチモンメルカプ
ト化合物とメルカプト基含有カルボン酸エステルの量は
樹脂100重量部に対し0.1〜10重量部であり、補
助安定剤の量は樹脂ioo重量部に対し0.05〜5重
量部である。
金属塩補助安定剤としては、カルシウム、錫、バリウム
、亜鉛、マグネシウム及びストロンチウム等の多価金属
の中あるいは高分子量フェノール塩が包含される。
非金属補助安定剤としては有機ホスファイト、エポキシ
化合物(前記トリグリセライド以外のもの)、多価アル
コール等が包含される。
エポキシ化合物は特に有用であり、具体的には米国特許
2997454号に記載されている。
本発明の安定剤系は、メルカプト基含有カルボン酸エス
テルとアンチモンメルカプトカルボン酸塩またはエステ
ル塩あるいはあらかじめ調製した混合物を、好ましくは
高温で加熱後、樹脂に配合するのに好ましい濃度となる
ような割合で、不活性希釈剤または液状滑剤あるいは可
塑剤と混合することによって製造される。
他の安定剤及び補助安定剤も同様に含有させることがで
きる。
ポリ塩化ビニル樹脂組成物は周知の方法で製造される。
選択された安定剤組み合わせは上述のように製造され、
そしてポリ塩化ビニル樹脂に混合され、あるいは各成分
が夫々樹脂に混合される。
混合は例えば2または3本ロールミルで、混合物が流動
し容易に混合される温度で、可塑剤を含む場合は250
〜375°F(190,5°C)で、均一な状態となる
まで一般に5分間行なわれる。
均一となった後通常の方法で押し出し加工される。
実際の硬質ポリ塩化ビニルの加工においては、安定剤は
、樹脂に吸収させて、乾燥した自由流動性の粉末となる
ように、安定化される樹脂の全部または一部と混合され
る。
この目的の為にはヘンシェルミキサーが好適である。
以下の合成例において本発明のアンチモン化合物の製法
及びそれとオルソニ価フェノールとの混合物の製法を示
す。
合成例 I 酸化アンチモンからのアンチモントリス(イソオクチル
チオグリコレート)の合成。
。51の3つ目フラスコ中に1173.8g(5,4モ
ル)のインオクチルチオグリコレートをとり、40℃に
加温した後262.35.!ii’(0,9モル)の三
酸化アンチモンを徐々に加えた。
29miHgの減圧下で70℃でさらに反応させた。
0.5%のスーパーセルセライトを加え濾過した。
生成物は原子吸光分析により16.4%のアンチモンを
含有していた。
(理論値16.67係)合成例 ■ 三塩化アンチモンからのアンチモントリス(イソオクチ
ルチオグリコレート)の合成。
44.2gの三塩化アンチモンを62.4gのインオク
チルチオグリコレート及び1209のto%水酸化ナト
リウム水溶液と混合した。
水酸化ナトリウム溶液の添加は温度40〜50°C,p
H6以下となるようにコントロールした。
添加後50℃でさらに1時間反応を行なった後静置した
上層のアンチモントリス(インオクチルチオグリコレー
ト)をとり20 mmHg、50℃で乾燥後濾過した。
生成物は原子吸光分析により15.9%のアンチモン含
有率を示した。
合成例■及び■ 酸化アンチモンから出発した、アンチモントリス(イソ
オクチルチオグリコレート)とカテコールのブレンド物
の直接合成。
■ 11の3つ目フラスコに1.8モル(367,29
)のインオクチルチオグリコレートをとり50℃に加温
した。
三酸化アンチモンを、反応温度が70〜75℃となるよ
うに調節しながら添加した。
添加後ざらに1時間半同温度で反応した後、75℃25
miHgの減圧をかけた。
22.5gのカテコールを加え、70〜75℃で3時間
加熱した。
30gのアイオノール(2,6−ジー第3ブチルパラク
レゾール)を加え75℃で10〜15分混合して溶解し
た。
その後114.1のエポキシ化大豆油を加え濾過した。
■ カテコール添加後110〜115℃で3時間加熱す
る以外は上記■と同様に操作した。
室温で3ケ月保存後、70〜75℃で加熱した実施例■
の生成物は沈澱を生成したが、110〜115℃で加熱
した実施例■の生成物は沈澱を生成していなかった。
このように、高温処理は室温で均一である良質な生成物
を与える。
合成例 ■ 酸化アンチモンからのジアンチモンテトラキス(イソオ
クチルチオグリコレート)−3−メルカプトプロピオネ
ートの合成。
51の3つ目フラスコに163.2.9 (0,8モル
)のインオクチルチオグリコレート及び21.2.!9
(0,2モル)3−メルカプトプロピオン酸をとり、4
0℃に加温した後の三酸化アンチモン58.:1(0,
2モル)を徐々に加えた。
25miHgの減圧下、75℃でさらに反応を行なった
得られた液状生成物は浮遊物がなく濾過の必要はなかっ
た。
生成物は次の推定構造式を有するジ(アンチモンビス(
インオクチルチオグリコレート)メルカプトプロピオネ
ートである。
合成例 ■ 酸化アンチモンを出発原料とするアンチモントリス(イ
ンオクチルチオグリコレート)とカテコールとのブレン
ド物の直接合成。
113つ目フラスコに1.8モル(367,2、!9
)のインオクチルチオグリコレートをとり50℃に加温
した。
三酸化アンチモンを反応温度が70〜75℃となるよう
に調節しながら添加した。
三酸化アンチモンの添加終了後、同温度で1時間半反応
を続け、その後75℃で25imH,!9の減圧をかけ
た。
カテコール22゜5gを加え70〜75℃で3時間加熱
した。
以下に本発明によるアンチモンメルカプトカルボン酸塩
又はエンチル塩とメルカプト基含有カルボン酸エステル
との混合物、及びある場合にはそれらとオルト2価フェ
ノールの混合物の例を示す。
また同様に比較の目的でメルカプト基含有カルボン酸エ
ステルを添加せずに調製した混合物の例も示す。
すべての混合物はいっしょに混合され75から80℃で
2時間加熱した。
次の例は本発明による安定剤系を配合した硬質塩化ビニ
ル樹脂組成物の好ましい例を示す。
実施例1及び2 中硬質
、すなわち非可塑化、ポリ塩化ビニル樹脂配合物は次の
組成を持つように配合した。
二本ロール機で上記表に示される比率で樹脂に安定剤を
混合し、均一シートを作成した。
試験片をシートから切り取り、オーブンで190’C1
40分まで加熱した。
熱変色の漸進的進展を示すように各組成の試験片を5分
間隔で取り出し、カードに貼りつけた。
最初の15分間20分間の加熱の間の初期の熱変色が現
われる。
20分から30分の加熱後に長期の熱安定性を観察する
ことができる。
比較例1はアンチモントリス−(イソオクチルチオグリ
コレート)のみを含有している。
実施例1及び2はアンチモントリス−(イソオクチルチ
オグリコレート)及び追加的にインオクチルチオグリコ
レートをそれぞれ与えられた量含み、合計量が同一にな
るようになっている。
初期変色の進展はイソオクチルチオグリコレートを含ま
ない場合を比較として、形成した黄色の濃淡の強さによ
り評価される。
結果を表Iに示す。上記の結果から遊離したイソオクチ
ルチオグリコレートを加えると最初の5分間の黄変色の
進展に対する樹脂組成物の抵抗力を著しく強めるのはあ
きらかである。
と同時に、付加的にイソオクチルチオグリコレートを加
えても、長期の熱安定性を悪化させず、また全安定剤濃
度はすべての例で同一である。
これらの結果はアンチモントリス(イソオクチルチオグ
リコレート)及び加えられたイソオクチルチオグリコレ
ートの相剰的相互作用の証拠になる。
実施例3から6 硬質すなわち非可塑化、ポリ塩化ビニル樹脂配合物を次
の組成を持つように調合した。
均一シートになるように2本ロール機で樹脂に安定剤を
混合し、シートを作成した。
シートから試験片を切り取り、加熱の初期の段階の間で
起こる、初期変色の開始を決定するため、オーブンで3
75°Fで加熱し、最初の20から30分の変色の漸進
的進展を示すように、5分間隔で取り出し、カードに貼
りつけた。
長期の熱安定性に対する効果は引き続き40分間の試験
をすることにより決定した。
比較例2及び3の組成物はイソオクチルチオグリコレー
トを含まない。
実施例3から6はアンチモントリス−(インオクチルチ
オグリコレート)、及び与えられた量のインオクチルチ
オグリコレート又は他のメルカプトカルボン酸エステル
を含有している。
初期変色の進展は形成した黄色の濃淡の強さを比較例と
比較して評価した。
結果を表■に示す。表■の結果からカルシウムステアレ
ート(表Iの比較例1と比較して)は加熱を開始してす
ぐに重大な黄変色を与え、加熱を継続するにしたがい変
色を強め、最初の20分間を通して、カルシウムステア
レートのないものと比較して常に悪い結果を与えること
はあきらかである。
他方、実施例3から6は黄変色の進展の抵抗力を増大さ
せることを示す。
カルシウムステアレートの存在下で、加えられたメルカ
プトカルボン酸エステル類は初期変色の進展に対する抵
抗力をはっきりと強めている。
加えられたメルカプトエステルがない場合、カルシウム
ステアレートは黄変色を抑制するどころが、強める効果
があるので、この効果は全くおどろくべきことである。
さらに炭化水素(鉱油)の添加でそのような効果はない
ので、この効果は加えられたメルカプトエステル類に特
異的である。
それだから加えられたメルカプトエステル類とアンチモ
ントリス−(イソオクチルチオグリコレート)の相剰効
果はカルシウムステアレートのある場合とない場合の両
方で作用する。
実施例 7 一連の硬質すなわち非可塑化ポリ塩化ビニル樹脂組成物
を次の配合を持つように調製した。
均一シートになるように2本ロール機で、示された比率
で樹脂に安定剤を混合し、シートを作成した。
シートから試験片を切り取り、加熱の初期の段階の間に
起こる、初期変色の開始を決定するため、190℃のオ
ーブンで加熱した。
最初の20分から30分の変色の漸進的進展を示すよう
に、各試験片の断片を5分間隔で取り出し、カードに貼
りつけた。
長期の熱安定性に対する効果は引き続き40分間試験す
ることにより決定した。
初期変色の進展は形成した黄色の濃淡の強さを比較例と
比較して評価し、長期熱安定性は橙色、赤色、褐色に変
色するまでの時間により評価した。
得られた結果を表■に示す。
比較例5及び7対比較例4対6の結果はイソオクチルチ
オグリコレートがよく知られた有機錫メルカプトカルボ
ン酸エステル類に対して全く効果がなく、それに対して
アンチモントリス−(イソオクチルチオグリコレート)
(実施例7対比較例8)はインオクチルチオグリコレー
トを加えた、あるいは加えない、より高価な有機錫メル
カプタイドよりも効果的になるほど、インオクチルチオ
グリコレートを加えることにより大きく改良される。
実施例 8 硬質すなわち非可塑化ポリ塩化ビニル樹脂配合物を次の
組成を持つように調整した。
均一シートになるように2本ロール機で、示された比率
にて樹脂に安定剤を混合し、シートを作成した。
シートから試験片を切り取り、190°Cのオーブンで
40分まで加熱し、変色の漸進的進展を示すように、5
分間隔で取り出しカードに貼りつけた。
最初の15分から20分の加熱の間に初期変色が現われ
る。
20分から30分の加熱の後長期の熱安定性を観察する
ことができる。
初期変色の進展は形成した黄色の濃淡の強さにより評価
した。
結果を表■に示す。比較例9対実施例8の結果は初期貧
化の防止における、4−t−ブチルカテコールの有益な
効果(比較例9)はトール油脂肪酸の2メルカプトエチ
ルエステルの添加(実施例8)によりさらに強められ、
一方それと同時に長期の熱安定性もまた著しく改良され
ることを示す。
実施例 9 硬質すなわち、非可塑化ポリ塩化ビニル配合物を次の組
成を持つように調製した。
均一シートになるように2本ロール機で、示された比率
にて樹脂に安定剤を混合し、シートを作成した。
試験片を切り取り、加熱の初期の段階の間に起こる初期
変色の開始を決定するため、190℃のオーブンで加熱
した。
最初の20分から30分の変色の漸進的進展を示すよう
に、5分間隔で取り出し、カードに貼りつけた。
長期の熱安定性に対する効果は引き続き40分間試験す
ることにより決定した。
初期変色の進展は形成した黄色の濃淡の強さにより評価
した。
結果を表Vに示す。
比較例10対実施例9の結果はカルシウムステアレート
を含む配合の初期貧化の防止に対するカテコールの有益
な効果(比較例10)は安定剤混合物に2−メルカプト
エチルトールエートを添加することによりさらに強めら
れ、一方それと同時に長期熱安定性もまた著しく改良さ
れることを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アンチモンメルカプトカルボン酸塩またはエステル
    塩約25〜約90重量部及びメルカプト基含有カルボン
    酸エステル約75〜約10重量部を含有する、硬質ポリ
    塩化ビニル樹脂用安定剤組成物。
JP54172630A 1979-01-24 1979-12-29 ポリ塩化ビニル樹脂用安定剤組成物 Expired JPS5850667B2 (ja)

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