JP2016504271A - エポキシ化脂肪酸アルキルエステル可塑剤およびエポキシ化脂肪酸アルキルエステル可塑剤を作製する方法 - Google Patents

エポキシ化脂肪酸アルキルエステル可塑剤およびエポキシ化脂肪酸アルキルエステル可塑剤を作製する方法 Download PDF

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Abstract

エポキシ化脂肪酸アルキルエステルおよびエポキシ化脂肪酸アルキルエステルを作製するための方法。エポキシ化脂肪酸アルキルエステルは、少なくとも85重量パーセントの総計量の、モノ不飽和およびジ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子の少なくとも1つを含む脂肪酸アルキルエステル出発材料から調製される。そのようなエポキシ化脂肪酸アルキルエステルは、可塑剤組成物中で、単独で、または他の可塑剤、例えば、エポキシ化天然油と組み合わせて用いることができる。そのような可塑剤は、次いで、ポリマー組成物の形成に用いることができる。【選択図】なし

Description

本発明の様々な実施形態は、エポキシ化脂肪酸アルキルエステル可塑剤および可塑化ポリマー組成物に関する。
可塑剤は、ポリマー樹脂に添加されると、それらが添加される樹脂(典型的には、熱可塑性ポリマー)の弾性および引っ張り強度を低下させ、かつ可塑性、伸長、衝撃強度、および引裂強度を増加させる化合物または化合物の混合物である。可塑剤は、ポリマー樹脂のガラス転移温度も低下させ、ポリマー樹脂の加工可能性を高めることができる。
フタル酸ジエステル(「フタル酸エステル」としても知られる)は、ポリ塩化ビニル(「PVC」)および他のビニルポリマーから形成されるポリマー生成物などの多くの可塑性のポリマー製品において可塑剤として一般的に用いられている。フタル酸エステル可塑剤の例として、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジオクチル、およびフタル酸ジイソデシルが挙げられる。
フタル酸エステル系可塑剤は、近年、フタル酸エステルの環境に対する悪影響およびフタル酸エステルに曝されたヒトへの健康への潜在的な悪影響を懸念する公益団体による厳しい調査を受けている。したがって、フタル酸エステル可塑剤の好適な代替品が所望されている。
一実施形態は、可塑剤を作製するプロセスであり、このプロセスは、脂肪酸アルキルエステルをエポキシ化し、それによりエポキシ化脂肪酸アルキルエステルを生成することを含み、脂肪酸アルキルエステルは、脂肪酸アルキルエステルの総重量に基づいて、少なくとも85重量パーセントの総計量の、モノ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子およびジ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子のうちの少なくとも1つを含む。
図1は、実施例1で調製されたエポキシ化脂肪酸メチルエステルの2つの試料および2つの比較試料の4つの赤外線スペクトルを示す。
本発明の様々な実施形態は、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルを含む可塑剤に関する。この可塑剤は、エポキシ化天然油をさらに含み得る。そのような可塑剤は、ポリマー樹脂とともに組み込まれて可塑化ポリマー組成物を形成することができ、次いで、これを様々な製品に用いることができる。
可塑剤
本開示は、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルを含む可塑剤を提供する。エポキシ化脂肪酸アルキルエステルは、脂肪酸アルキルエステルをエポキシ化することによって調製される。一般的に、脂肪酸アルキルエステルは、飽和脂肪酸アルキルエステル分子、モノ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子、ジ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子、およびポリ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子(すなわち、3つ以上の炭素−炭素二重結合を有する脂肪酸アルキルエステル分子)から成る。本明細書で脂肪酸アルキルエステル分子の不飽和について言及するとき、脂肪酸アルキルエステル分子の脂肪酸炭素鎖に位置する不飽和を示し、脂肪酸アルキルエステル分子のアルキル部分の可能性のある不飽和を考慮しない。
1つ以上の実施形態において、脂肪酸アルキルエステル出発材料は、脂肪酸アルキルエステルの総重量に基づいて、少なくとも85重量パーセント、少なくとも90重量パーセント、少なくとも95重量パーセント、または少なくとも99重量パーセント(「重量%」)の総計量の、モノ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子およびジ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子のうちの少なくとも1つを含む。様々な実施形態において、モノ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子は、脂肪酸アルキルエステルの全重量に基づいて、脂肪酸アルキルエステルの10重量%〜60重量%、15重量%〜50重量%、20重量%〜40重量%、または25重量%〜30重量%の範囲を占め得る。さらに、ジ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子は、脂肪酸アルキルエステルの全重量に基づいて、脂肪酸アルキルエステルの40重量%〜90重量%、45重量%〜85重量%、50重量%〜75重量%、または55重量%〜65重量%の範囲を占め得る。
1つ以上の実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、脂肪酸アルキルエステルの総重量に基づいて、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、1重量%未満のポリ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子を含む。様々な実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、ポリ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子を含まなくてもよいか、実質的に含まなくてもよい。本明細書で使用されるとき、「実質的に含まない」という語句は、重量で10ppm未満の濃度を指す。
1つ以上の実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、脂肪酸アルキルエステルの全重量に基づいて、14重量%未満、12重量%未満、10重量%未満、または8重量%未満の飽和脂肪酸アルキルエステル分子を含む。様々な実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、飽和脂肪酸アルキルエステル分子を含まなくてもよいか、実質的に含まなくてもよい。
前述の実施形態の各々において、脂肪酸アルキルエステルの組成は、ガスクロマトグラフィー(「GC」)によって確認され得る。例えば、GC分析は、フレームイオン化検出器を有するAgilent7890A GC器具を用いて実施され得る。約10mgの試料を1mLのメタノールに希釈して、J&W123−1111、15m、320ミクロン、0.1ミクロンカラムにその0.1μLを注入することができる。流速は、13.85mL/分であり、10.3の待機時間で、30psiで維持され得る。初期圧力は、1分の待機時間で10psiであり得、12.5分の待機時間で20psi/分の速度で20psiまで上昇し得る。注入温度は、350℃であり、分割比は、30:1であった。初期温度は、1分間の待機時間で60℃であり、2分間の待機時間で390℃まで上昇し得る。検出器温度は、400℃であり得る。
脂肪酸アルキルエステルのアルキル基は特に限定されない。様々な実施形態において、脂肪酸アルキルエステルのアルキル基は、飽和または不飽和、分岐もしくは直鎖のC〜C(すなわち、1〜4個の炭素原子を有する)アルキル基からなる群から選択される。本明細書で使用されるとき、用語「アルキル」は、炭化水素から水素原子を除去することによって形成される一価基を指す。様々な実施形態において、アルキル基は、飽和しており、直鎖状である。好適なアルキル基の非限定的な例として、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、イソブチル、t−ブチル、またはこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。一実施形態において、脂肪酸アルキルエステルのアルキル基は、メチルである。したがって、様々な実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、脂肪酸メチルエステル(「FAME」)である。
脂肪酸アルキルエステルの脂肪酸炭素鎖の長さは特に限定されない。様々な実施形態において、脂肪酸炭素鎖の長さは、10〜24炭素原子長、12〜20炭素原子長、または12〜18炭素原子長であり得る。脂肪酸鎖における炭素原子の数について言及するとき、脂肪酸のカルボニル炭素が含まれるよう意図される。例えば、18個の炭素原子を有する脂肪酸は、ステアリン酸である。一実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、18個の炭素原子の炭素鎖長を有する。様々な実施形態において、18個の炭素原子の炭素鎖長を有する脂肪酸アルキルエステル分子は、脂肪酸アルキルエステルの少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも99、全て、または実質的に全てを占め得る。
様々な実施形態において、上述のモノ不飽和脂肪酸アルキルエステルは、オレイン酸アルキル(例えば、オレイン酸メチル)を含む。1つ以上の実施形態において、上述のジ不飽和脂肪酸アルキルエステルは、リノール酸アルキル(例えば、リノール酸メチル)を含む。いくつかの実施形態において、上述のポリ不飽和脂肪酸アルキルエステルは、リノレン酸アルキル(例えば、リノレン酸メチル)を含む。一実施形態において、上述の飽和脂肪酸アルキルエステルは、ステアリン酸アルキル(例えば、ステアリン酸メチル)を含む。
上記の脂肪酸アルキルエステルは、任意の既知の技法またはこれから見出される技法を用いて調製され得る。様々な実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、様々な飽和程度の脂肪酸アルキルエステルをブレンドすることによって調製されて、上述の所望の組み合わせを達成する。例えば、脂肪酸アルキルエステルは、モノ不飽和脂肪酸アルキルエステル(例えば、30重量%)、ジ不飽和脂肪酸アルキルエステル(例えば、60重量%)、ポリ不飽和脂肪酸アルキルエステル(例えば、3重量%)、および飽和脂肪酸アルキルエステル(例えば、7重量%)を合わせて調製することができる。その後、この合わせられた製品は、従来の技法を用いてブレンドすることができる。例えば、所望の量の成分を反応器/容器内で室温または高温で混合して、均質な塊が得られるまで連続して混合してもよい。あるいは、実質的に均一で均質な塊をもたらす任意の他の方法を採用することができる。そのような実施形態において、市販の脂肪酸アルキルエステルを合わせて脂肪酸アルキルエステル出発材料を形成することができる。例えば、オレイン酸メチル、リノール酸メチル、およびリノール酸メチルは、TCI Chemicals社(東京、日本)から入手可能である。
他の実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、天然油の源を(例えば、ヒマワリ、大豆、藻、細菌)に遺伝子操作して、増加したモノ不飽和およびジ不飽和脂肪酸鎖の量を有するトリグリセリド組成物を生成することによって調製することができる。その後、そのような遺伝子操作された組成物をエステル化することにより、上記を満たす脂肪酸アルキルエステルが得られ得る。
上記の脂肪酸アルキルエステルはエポキシ化され、エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(「eFAAE」)が形成される。エポキシ化は、従来技術において周知または後に発見されるエポキシ化法によって実施可能である。一実施形態において、脂肪酸アルキルエステルは、酸と水性過酸化溶液を接触させてエポキシ化され、それによりエポキシ化脂肪酸アルキルエステル、残留酸、残留過酸化物、および水を含むエポキシ化反応混合物を生成する。脂肪酸アルキルエステルエポキシ化における使用に好適な過酸化物には、過酸化水素、ペルオキシカルボン酸、アルキルヒドロペルオキシド、および三級ヒドロペルオキシドの水溶液が含まれる。一実施形態において、用いられる過酸化物は、過酸化水素の水溶液である。
脂肪酸アルキルエステルのエポキシ化における使用に好適な酸には、ギ酸および酢酸などのカルボン酸類、ならびに過ギ酸および過酢酸などのペルオキシカルボン酸が含まれる。一実施形態において、ペルオキシカルボン酸が、酸と過酸化物の両方として作用する形で用いられる。鉱酸(例えば、硫酸)および不均一酸性樹脂(例えば、Rohm&Haas社から入手可能なAmberlite(商標)IR120H)などの触媒を、任意に酸の存在下で用いてもよい。一実施形態において、エポキシ化に用いられる酸はギ酸である。
エポキシ化の後に、残留酸、過酸化物、および水が、層分離ならびに中和によってエポキシ化反応混合物から除去される。層分離は、水、酸、過酸化物、および予想される油ならびにエステルの形跡を含む水層を、eFAAEを含有する有機層から分離することを伴う。層分離を実現するべく、反応混合物を沈殿させて密度の違いによって2つの層に分離させ、下の水層は破棄して上の有機層は所望の生成物を得るべくさらに加工される。
層分離の後に、残留酸を、例えば炭酸水素ナトリウム溶液と接触させることによって中和することができる。その後、有機層を水で1回以上洗浄することができる。一実施形態において、有機層は中和される(約7のpHを有する)まで繰り返し洗浄される。その後、洗浄された混合物は再度層分離されてもよく、続いて残留水を除去するために上の有機層を真空蒸留する。
この発明の組成物は代替的に、所望の組成物を得るために、適切なエポキシ化脂肪酸アルキルエステルをブレンドすることによって調製することができる。
結果として得られるeFAAEは、ポリ塩化ビニル(「PVC」)中で、80℃のPVC100グラム当たり少なくとも30グラム、少なくとも40グラム、少なくとも50グラム、少なくとも60グラム、少なくとも70グラム、少なくとも80グラム、少なくとも90グラム、少なくとも100グラム、少なくとも110グラム、少なくとも120グラム、少なくとも130グラム、または少なくとも140グラムの溶解度を示し得る。そのような実施形態におけるPVCの溶解度は、80℃のPVC100グラム当たり500グラムの実用上限を有し得る。PVC中での溶解度は、米国材料試験協会(「ASTM」)法のD3367−98に従って決定される。さらに、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルは、米国油脂化学協会(「AOCS」)法のCd9−57に従って決定されるように、少なくとも3.5、または4.0〜7.8の範囲のオキシラン酸素値を有し得る。さらに、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルは、米国油脂化学協会(「AOCS」)法のCd1−25によって決定されるように、10g/100g未満または1.0〜8.0の範囲のヨード価を有し得る。さらに、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルは、3重量%未満、2.5重量%未満、2重量%未満、1.5重量%未満、または1重量%未満の水溶解度を示し得る。そのような実施形態において、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルは0.7重量%、0.6重量%、または0.5重量%という低さの水溶解度を示し得る。エポキシ化脂肪酸アルキルエステルの水溶解度は、以下の試験法の項目にて説明される手順に従って決定される。
一実施形態において、可塑剤はさらにエポキシ化天然油(「eNO」)を含むことができる。本明細書に用いられる「天然油」は、脂肪酸トリグリセリドからなり、微生物(藻、細菌)、植物/野菜、および/または種子に由来する油である。一実施形態において、天然油は遺伝子操作された天然油を含む。様々な実施形態において、天然油は石油由来の油を除外する。好適な天然油の非限定的な例として、牛脂油、キャノーラ油、ひまし油、トウモロコシ油、魚油、亜麻仁油、ヤシ油、菜種油、サフラワー油、大豆油、ひまわり油、トールオイル、キリ油、およびこれらの2つ以上の任意の組み合わせが挙げられる。
用語「エポキシ化天然油」は、本明細書で使用されるとき、少なくとも1つのエポキシド基を含有する少なくとも1つの脂肪酸部分を有する天然油である。エポキシ化は上記のように、典型的に、天然油と過酸化物、過カルボン酸、および/または他のペルオキシ化合物とを、しばしば酸または塩基触媒の存在下で反応させることによって実行されてもよい。
好適なeNOの非限定的な例として、エポキシ化藻油、エポキシ化牛脂油、エポキシ化キャノーラ油、エポキシ化ひまし油、エポキシ化トウモロコシ油、エポキシ化魚油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化ヤシ油、エポキシ化菜種油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまわり油、エポキシ化トールオイル、エポキシ化キリ油、およびこれらの2つ以上の任意の組み合わせが挙げられる。
一実施形態において、エポキシ化天然油はエポキシ化大豆油である(「eSO」)。
好適な市販のエポキシ化天然油の例として、米国オハイオ州メイフィールドハイツのFerro社から入手可能なPLAS−CHEK(商標)エポキシ化大豆油と、共に米国フィラデルフィア州フィラデルフィアのArkema社から入手可能なVIKOFLEX(商標)7170エポキシ化大豆油およびVIKOFLEX(商標)7190エポキシ化亜麻仁油が挙げられる。
様々な実施形態において、eFAAEは可塑剤の全体を構成する。他の実施形態において、可塑剤に1つより多くの成分が存在するとき、可塑剤は、可塑剤の全重量に基づいて、20重量%〜80重量%、30重量%〜70重量%、40重量%〜60重量%、または50重量%の範囲のeFAAEを含むことができる。残留分はeNOであり得る。様々な実施形態において、可塑剤は、eFAAEおよびeNO(例えば、eSO)の50:50重量ブレンドである。様々な実施形態において、可塑剤は、フタル酸エステルを含まないか実質的に含まない。
ポリマー組成物
本開示は、ポリマー樹脂と上記可塑剤とを含むポリマー組成物を提供する。様々な実施形態において、ポリマー組成物はフタル酸エステル類を含まないか実質的に含まない。
好適なポリマー樹脂の非限定的な例として、多硫化物類、ポリウレタン類、アクリル樹脂、エピクロロヒドリン類、二トリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリクロロプレン、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム、合成ゴム、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム、プロピレン系ポリマー類、エチレン系ポリマー類、および塩化ビニル樹脂類が挙げられる。用語「プロピレン系ポリマー」は、過半数重量パーセント(重合可能モノマーの合計量に対して)重合されたプロピレンモノマーおよび任意で少なくとも1つの重合コモノマーを含むポリマーを示す。用語「エチレン系ポリマー」は、過半数重量パーセント(重合可能モノマーの合計量に対して)重合されたエチレンモノマーおよび任意で少なくとも1つの重合コモノマーを含むポリマーを示す。
用語「塩化ビニル樹脂」は、ポリ塩化ビニル(「PVC」)などの塩化ビニルポリマー、または塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル/塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル/エチレンコポリマー、もしくは塩化ビニルをエチレン/酢酸ビニルコポリマーに結合させることによって調製されるコポリマーなどの塩化ビニルコポリマーを示す。塩化ビニル樹脂はまた、上述の塩化ビニルポリマーまたは塩化ビニルコポリマーと、塩素化ポリエチレン、熱可塑性ポリウレタン樹脂、メタクリルポリマーなどのオレフィンポリマー、もしくはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンポリマーなどを含むがこれらに限られない他の混和性もしくは相溶性ポリマーとのポリマーブレンドを含むことができる。
一実施形態において、塩化ビニル樹脂はPVCである。
一実施形態において、ポリマー組成物は、ポリマー組成物の全重量に基づいて、20重量%〜90重量%、30重量%〜85重量%、または40重量%〜80重量%の範囲のポリマー樹脂を含む。様々な実施形態において、ポリマー組成物は、ポリマー組成物の全重量に基づいて、10重量%〜80重量%、15重量%〜70重量%、または20重量%〜60重量%の範囲の上記の可塑剤を含む。
様々な実施形態において、ポリマー樹脂(PVCなど)は、Deutsches Institut fur Normung(「DIN」)標準法53 408によって決定される、180℃未満、170℃未満、または160℃未満の上記可塑剤における溶液温度を有する。
添加剤
ポリマー組成物は、以下の任意の添加剤のうちの1つ以上を含み得る:充填剤、難燃剤、熱安定剤、防滴剤、着色剤、潤滑剤、低分子量ポリエチレン、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、ブースター、遅延剤、加工助剤、カップリング剤、帯電防止剤、核化剤、スリップ剤、粘度調整剤、粘着付与剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、エキステンダー油、掃酸剤、金属不活性剤、およびこれらの任意の組み合わせ。
一実施形態において、ポリマー組成物は熱安定剤を含む。好適な熱安定剤の例として、無鉛金属せっけん、鉛安定剤、有機熱安定剤、エポキシド類、モノカルボン酸塩類、フェノール系酸化防止剤、有機亜リン酸塩類、およびβ−ジケトンが挙げられる。一実施形態において、用いられる熱安定剤は無鉛混合金属せっけんである。用語「金属せっけん」は、金属を有する酸の塩を示す。用いるのに好適な金属せっけんは、脂肪酸の亜鉛塩類(例えば、ステアリン酸亜鉛)、脂肪酸のカルシウム塩類、脂肪酸のバリウム塩類、脂肪酸のマグネシウム塩類、脂肪酸のスズ塩類、およびそれらの2つ以上の混合物などを含む。熱安定剤は、ポリマー組成物の全重量に基づいて、0.2重量%〜10重量%、0.4重量%〜7重量%、または0.6重量%〜5重量%の範囲の量のポリマー組成物中に存在し得る。
一実施形態において、ポリマー組成物はPVC、本可塑剤、充填剤(例えば、炭酸カルシウム、粘土類、シリカ、およびこれらの任意の組み合わせ)、1つ以上の金属せっけん安定剤、フェノール系または関連酸化防止剤、および加工助剤を含む。
被覆導体
本開示は被覆導体を提供する。被覆導体は、導体および導体上のコーティングを含み、コーティングは少なくとも部分的に上記のポリマー組成物から形成される。
「導体」は、本明細書で使用されるとき、熱、光、および/または電気を伝導する1つ以上のワイヤまたはファイバーである。導体は単一ワイヤ/ファイバーまたは複数ワイヤ/ファイバーであってもよく、鎖状または管状であってもよい。「ワイヤ」とは、導電性金属の単一鎖または光ファイバーの単一鎖を意味する。好適な導体の非限定的な例として、銀、金、銅、炭素、およびアルミニウムなどの金属が挙げられる。導体はまた、ガラスまたはプラスチックでできた光ファイバーであってもよい。
被覆導体は、可塑性、半剛体、または剛体であってもよい。コーティング(「ジャケット」、「シース」、または「絶縁体」とも称される)は、導体上に直接、または導体を囲む別の層の上に位置可能である。
一実施形態において、被覆導体はケーブルである。「ケーブル」および「電源ケーブル」は、シース内の少なくとも1つのワイヤまたは光ファイバーを意味する。典型的に、ケーブルは2つ以上のワイヤまたは光ファイバーが、典型的には共通の絶縁被膜および/または保護ジャケットの中でまとめられたものである。シース内の個別のワイヤまたはファイバーは、むき出し、被膜、または絶縁されていてもよい。結合ケーブルは電気ワイヤおよび光ファイバーの両方を含み得る。ケーブルは、低、中、および/または高電圧用途用に設計可能である。典型的なケーブル設計は、米国特許第5,246,783号、第6,496,629号および第6,714,707号に示される。
製品
上記の被覆導体に加えて、上記のポリマー組成物を含む製品を製造することができる。そのような製品は、医療または食品産業における使用のために設計されるもの、特に頻繁に水と接触し、水の浸出が懸念事項である製品に使用するために設計されるものを含む。例示的な製品としては、血液バッグ、点滴バッグ、生理食塩水バッグ、シリンジ、点滴管、経鼻管、カテーテル管、排液管、実験用手袋、酸素マスク、歯列矯正リテーナ、人工皮膚、および食品包装(例えば、様々な飲料、肉、および冷凍野菜用の包装)が挙げられる。
試験方法
オキシラン酸素値
オキシラン酸素値をAOCS Cd9−57に従って決定する。
ヨード価
ヨード価をAOCS Cd1−25に従って決定する。
PVC中の溶解度
PVC中の溶解度をASTM D3367−98に従って決定する。
遠心分離管の設計、浸漬温度、浸漬時間、可塑剤の排出、および過剰な可塑剤を除去するための遠心分離速度などといった試験パラメータは、可塑剤吸収率ならびにPVC中の様々な可塑剤の溶解度の違いを捉えられるように最適化される。底に0.8mmの直径孔を有する遠心分離管が試験で用いられる。孔は、0.1gの綿で覆われている。綿の上にある遠心分離管内に、1gのPVC(80℃で1時間予熱される)および4gの可塑剤(80℃で1時間予熱される)を量り入れる。遠心分離管(綿、PVCおよび可塑剤を含有する)をシースに挿入して、組立体は80℃で4時間、浸漬される。浸漬時間中、可塑剤分子はPVC粒子のセル壁を濡らし、その多孔性ゆえにそこを貫通する。一度中に入ると、分子は空きスペースを埋め始める。空きスペースが完全に可塑剤で充填された後、PVC一次粒子は可塑剤を吸収し始める。この吸収は比較的遅く、一次粒子が飽和限界に到達するまで続く。そのため、PVC/可塑剤の浸漬温度および時間を最適化することが重要である。この後、管は7000rpmで1時間遠心分離されて、綿および0.8mm直径孔から流れ出る過剰可塑剤を除去して外側シースに集める。PVCによって吸収された可塑剤は、PVCの重量増加から測定される(綿によって吸収された可塑剤による重量増加を考慮した後に)。平衡可塑剤溶解度は、可塑剤吸収から、空き容量(これはPVCによって吸収されたアセチル化カスターワックスの量と同量であることが見出されている、国際特許出願第WO/2011/041380号を参照のこと)を差し引くことによって計算される。
溶液温度
溶液温度を、Deutsches Institut fur Normung(「DIN」)53408に従って決定する。PVC/可塑剤量および加熱速度などの重要な試験パラメータは、PVCにおける様々な可塑剤の溶液温度の違いを捉えられるように最適化される。20mLのガラスバイアルに0.6gのPVCを正確に量り入れ、PVCに15mLの可塑剤を添加する。ガラスバイアルの内容物は電磁攪拌機を用いて攪拌され、油浴を用いて1℃/分で加熱される。フラッシュライトで照らされるPVC/可塑剤混合物の温度を記録するために、温度計が用いられる。PVCが可塑剤と混合されると、一般的に乳白溶液が得られる。PVC/可塑剤混合物の温度が上昇すると、PVCは可塑剤を吸収し始めて、半透明になる。温度がさらに上昇すると、PVC粒子は膨潤し、変形してゲルを形成する。溶液温度では、透明な溶液が得られる。
水溶解度
20mLの可塑剤をビーカーにとり、同量の蒸留水と混ぜ合わせる。混合物は室温でしっかり攪拌され、分離漏斗で沈殿させられる。混合物はエマルションを形成し、これは有機および水性相の別々の層を形成するのに約24時間かかる。48時間後、2つの層は分離される。水層は排出されて、可塑剤といくらかの水とを含む有機層は回収される。有機層は、水を溶解状および微細エマルション状にて含有する。この層を7000rpmにて1時間、遠心分離させる。このステップによって、分散された形態で可塑剤に閉じ込められている水が分離される。可塑剤はさらに、湿式化学法を利用して含水量についてさらに分析される。可塑剤中の含水量を決定するために、カール・フィッシャー滴定法が用いられる。
赤外線分光法
試料に存在する成分の定性的所見について、フーリエ変換赤外(「FTIR」)分光が用いられる。FTIR機器は、Smart OrbitダイヤモンドクリスタルATRアクセサリを有するThermo Nicolet 6700 FTIRである。波長範囲は4000〜400cm−1、解像度は4.0、バックグラウンド回収は各試料前にエアバックグラウンドが回収され、走査数は150である。減衰全反射(「ATR」)は、反射モードでのフィルムの調査に用いられる。4cm−1の解像度および100の試料走査が用いられる。
実施例1−オレイン酸メチルおよびリノール酸メチル系可塑剤とメチルリノレン酸系可塑剤との比較
2つの試料(S1およびS2)および4つの比較試料(CS1〜CS4)を以下のとおり調製する。
試料1の調製
S1はエポキシ化オレイン酸メチルである。オレイン酸メチル(約90%GC純度のものを、酸触媒の存在下で、メタノールと、アルコールの還流温度で6時間反応させてオレイン酸をエステル化することによって合成される)を、過酸化水素(「H」、30重量%、RANKEMから入手可能)およびギ酸(「FA」、90%、RANKEMから入手可能)を用いてオレイン酸メチルにおける炭素−炭素二重結合(「C=C」)対H対FAのモル比1:2:0.5にて40℃で11時間エポキシ化することによって、S1を調製する。反応は、ガラス反応器にて、連続的に攪拌されて油浴に浸漬されることによって行われる。反応温度は、電気的に加熱されたホットプレートによって浴温を制御することによって得られて維持される。混合は、オーバーヘッドスターラーを用いて確実にされる。オレイン酸メチル(50g)とギ酸(4.3g)とを必要量投入した後、Hの算定された量の水溶液(38.3gm)をポンプの補助を受けて1時間にわたって反応器に加える。ポンプ流速(35mL/時間)は、合計添加時間が1時間になるように調節される。上述の湿式化学法(すなわち、AOCS Cd9−57)を用いて、エポキシ化反応を通して、オキシラン酸素値を観察する。理論的なオレイン酸メチルのオキシラン酸素値は5.1である。上にて説明される試験方法によって結果として得られる試料を分析する。結果は以下の表1に示される。
試料2の調製
S2はエポキシ化リノール酸メチルである。50gのリノール酸メチル(TCI chemicals社より得られる、95%純度のもの)を、S1の調製について上に説明される方法を、以下の点を除いて用いてエポキシ化することによって、S2を調製する:Hは水における50重量%溶液(46.3g)であり(Fischer Scientific社より入手可能)、ギ酸はS2では4.35gの量で用いられる。リノール酸メチルの理論的なオキシラン酸素値は9.8である。上にて説明される試験方法によって結果として得られる試料を分析する。結果は以下の表1に示される。
比較試料1
CS1はエポキシ化リノレン酸メチルである。50gのリノレン酸メチル(90%純度、TCI chemicals社から入手可能)を、S1の調製について上に説明される方法を、以下の点を除いて用いてエポキシ化することによって、CS1を調製する:(a)ギ酸の代わりに3.2gの酢酸(「AA」、氷酢酸>99%純度、S.d.fine−chem社から入手可能)を用いる、(b)エポキシ化は65℃で5時間行う、(c)C=C:H:AAは1:2:0.3である、(d)H(69.9gの50重量%溶液)添加を4時間にわたって行う、および(e)硫酸の触媒量(0.5mL)を、C=C濃度に対して2重量パーセントで用いる。リノレン酸メチルの理論的なオキシラン酸素値は14である。上にて説明される試験方法によって結果として得られる試料を分析する。結果は以下の表1に示される。
比較試料2
CS2はエポキシ化リノレン酸メチルである。リノレン酸メチルを、S1の調製について上に説明される方法を、以下の点を除いて用いてエポキシ化することによって、CS2を調製する:H添加を3時間にわたって行う。出発リノレン酸メチルはCS1と同様である。上にて説明される試験方法によって結果として得られる試料を分析する。結果は以下の表1に示される。
比較試料3および4
CS3およびCS4はエポキシ化リノレン酸メチルである。リノレン酸メチルを、S1の調製について上に説明される方法を、以下の点を除いて用いてエポキシ化することによって、CS3およびCS4を調製する:(a)エポキシ化は合計で9時間の反応時間で行う、(b)H添加を1.5時間にわたって行う、(c)Hを大気温度(24〜25℃)で添加し、その後の反応の残りは反応温度を40℃に上昇させる。出発リノレン酸メチルはCS1と同様である。上にて説明される試験方法によって結果として得られる試料を分析する。結果は以下の表1に示される。
分析
S1、S2、およびCS1〜4の分析の結果を以下の表1に示す。理論値に近いオキシラン酸素値を有する試料(S1、S2、およびCS4)の平衡溶解度のみが決定されることに留意されたい。また、水吸収量は、エポキシ化オレイン酸メチル(S1)およびオキシラン酸素値が6のエポキシ化リノレン酸メチル(CS2)のみにて測定される。
表1では、オレイン酸メチル(S1)およびリノール酸(S2)のエポキシ化は容易に行うことができ、理論値に近いオキシラン酸素値を得ることができることを示す。反応中におけるオキシラン酸素環の劣化は観察されなかった。対照的に、リノレン酸メチルのエポキシ化は、その低オキシラン酸素換算値および反応中の高発熱性からも明らかであるように、結果としてオキシラン環を開環させた。理論上限の14.1と比較して、これらの反応条件下で得られたリノレン酸メチルの最も高いオキシラン酸素値は9.28である(CS4)。
これらの実験結果は、リノレン酸のエポキシ化は低い割合のオキシラン酸素歩留まりを得て、オキシラン環が著しく開き、ヒドロキシル化合物につながるのに比べて、オレイン酸とリノール酸のエポキシ化は比較的容易であり、理論上のオキシラン酸素値を得ることができることを示す。S1、S2、CS1、およびCS2のIRスペクトル(図1)は、OH基の存在を、オキシラン酸素値が6のエポキシ化リノレン酸メチルのみで示した(CS2)。
CS1の場合、30重量%のH溶液にてC=C:H:AAのモル比1:2:0.3を用いて、反応を65℃で行うことによって、オキシラン酸素値が、5時間後に0.28にしかならないことに留意されたい。モル比を1:2:0.5に変えてギ酸を40℃で用いることによって(CS2)、最終のオキシラン酸素は7時間の反応後に最初に7.8に上昇し、続いて反応の終わりで6に減少する。両方の反応で発熱性が観察されるが、40℃では低い(CS2)。CS3とCS4では、発熱性は過酸化水素を大気温度(24〜25℃)で1.5時間にわたってゆっくり添加して、その後に40℃で反応が継続されることによって制御される。この結果として、かなり高いオキシラン酸素の歩留まりを得ることができるが(理論値よりもはかなり低いにかかわらず)、ヨード価が許容できないほどに高い。
実施例2−大豆eFAMEに対する高オレイン酸およびリノール酸eFAMEの比較
試料3および4
高オレイン酸メチル(C18:1)およびリノール酸メチル(C18:2)含有量を有する2つの試料(S3およびS4)を調製し、これらをエポキシ化する。以下の表2に記載するように、S3は約85重量%の混合C18:1およびC18:2含有量を有し、S4は約90重量%の混合C18:1およびC18:2含有量を有する。S3およびS4の残りは、リノレン酸メチル(C18:3)およびステアリン酸メチル(C18:0)で構成されている。
S3およびS4を、最初にエポキシ化リノール酸メチルと上記実施例で説明されるように調製されたエポキシ化リノレン酸メチルとを、以下の比較試料5にて説明されるように調製されたエポキシ化大豆FAME(e−FAME)と混合して調製する。S3およびS4の所望の組成物は、これらの成分を適切な割合で攪拌タンク反応器内にて、均一で均質な塊が得られるまで混合して得る。その後、上に記載する試験方法に準じて試料を分析する。結果は以下の表3に示される。
比較試料5
大豆油(Gemini Cargill社から入手可能)を、S2について上に説明されるエポキシ化手順に準じてエポキシ化してエポキシ化大豆油(「eSO」)を得ることによって、比較試料5(CS5)を調製する。100gのeSOを、20gのメタノール(S.d.fine−chem社から得られる、>99%純度のもの)を用いて、4gのナトリウム・メトキシド(メタノール中25%溶液、Sigma Aldrich社から入手可能)触媒の存在下で60℃にて3時間、エステル交換する。エステル交換後、上に記載する試験方法に準じてCS5を分析する。結果は以下の表3に示される。
S3、S4、およびCS5の分析結果は、以下の表3に示される:
表3で見られるように、試料3および4はPVC中の上昇した溶解度を示し、向上した可塑剤性能を示す。さらに、S4によるより低い水吸収量は、より低いヒドロキシル量を示す。より低い水吸収率は、湿式電気絶縁抵抗について有益であり得る。
実施例3−様々なエステルのアルキル鎖長の比較
5つのエポキシ化オレイン酸アルキル試料(S5〜S9)を、S2の調製について上に説明するエポキシ化手順を用いて調製する。S5はS1と全く一緒であり、比較のために再度検討されている。S6の出発材料は、オレイン酸を、1−プロパノールと酸触媒の存在下でアルコールの還流温度にて6時間の反応時間でエステル化して合成された、オレイン酸1−プロピルである。S7の出発材料は、オレイン酸を、2−プロパノールと酸触媒の存在下でアルコールの還流温度にて6時間の反応時間でエステル化して合成された、オレイン酸2−プロピルである。S8の出発材料は、オレイン酸を、1−ブタノールと酸触媒の存在下でアルコールの還流温度にて6時間の反応時間でエステル化して合成された、オレイン酸1−ブチルである。S9の出発材料は、オレイン酸を、イソブタノールと酸触媒の存在下でアルコールの還流温度にて6時間の反応時間でエステル化して合成された、オレイン酸イソブチルである。エポキシ化の後に、各試料を上に記載する試験方法にしたがって分析する。結果は以下の表4に示される:
表4で見られるように、より長いエステルアルキル鎖長を有するエポキシ化オレイン酸アルキル試料(S6〜S9)は、エポキシ化オレイン酸メチル(S5)と比較可能なオキシラン換算を提供する。実際に、S5と比べて、S6〜S9のそれぞれでより高い割合のオキシラン換算が見受けられた。このことは比較的低いヒドロキシル含有量を示し、今度は減少した水吸収率を、ひいては向上した湿式電気絶縁抵抗を結果として得る。表4のeFAAEは、80℃のPVC100グラム当たり少なくとも30グラムの十分な溶解度も示す。
実施例4−様々な脂肪酸鎖長のモデル比較
以下の表5および6は、異なる鎖長および飽和数を有する様々な脂肪酸のエポキシ化メチルエステルを比較するモデルデータを提示する。これらの分子構造の寸法最適化は、TZVP基本セットおよび密度汎関数理論形式で機能するBP86交換相関を用いてTURBOMOLEバージョン5.0(CSOMOlogic GmbH&Co.KGから入手可能)によって行われる。TURBOMOLE,BP_TZVP_C21_0111.ctdを介して生成される.cosmoファイルと共に、パラメータ化はCOSMOthermバージョンC21_0111_a(COSMOlogic GmbH&Co.KGから入手可能)にて用いられる。エポキシ化FAMEの90℃におけるPVC中の溶解度を計算するには、まず、無限希釈活量係数γ°を、COSMOthermを用いて計算する。PVCは、COMOtherm内で利用可能なメタファイル手法内のポリマーとしてモデル化されており、水素結合および化学ポテンシャルに対する組み合わせ寄与が無視されている。以下の等式は、溶解度(g/100g)の計算に用いられる:
溶解度=53430.50×EXP(−(7.07×γ°))+86.85×EXP(−(1.23×γ°))
水分子についてのデータは、COSMOtherm内で利用可能であるように用いられる。エポキシ化FAMEにおける水の溶解度は、25℃でCOSMOthermを用いて表6に列挙されるエポキシ化FAMEのそれぞれで純相において計算された。
表5から見られるように、モデル計算は、より高いアルキル基については、PVC中のエポキシ化アルキルエステルのオレイン酸の溶解度がエポキシ化メチルエステルのオレイン酸に比べて低下することを示す。このことはまた、表4に列挙される実験的に測定された溶解度からも見受けられる。表5におけるeFAAEの80℃でのモデル判定溶解度も、PVC100グラム当たり少なくとも30グラムである。
表6に見られるように、12〜16個の炭素原子と1個または2個のエポキシ酸素原子とを有するエポキシ化脂肪酸は、PVC溶解度に対して、エポキシ化オレイン酸およびリノール酸として比較可能またはより良い性能を提供する(上記S1〜S4を比較)。水吸収度が低下すると、湿式電気絶縁抵抗の向上につながる。MS5およびMS6のPVC中の溶解度がより低いのは、炭素鎖におけるメチレン基数の増加によると思われ、分子の疎水性含量が増加し、それ故にPVCとの可塑剤の適合性が低下することに留意されたい。
実施例5−様々なエステルアルキル鎖長と様々な脂肪酸鎖長とのモデル比較
以下の表7は、様々なアルキル鎖長、様々な脂肪酸鎖長、および様々な不飽和数を有する、様々な脂肪酸のエポキシ化アルキルエステルを比較するモデルデータを提示する。モデルデータは、上記の実施例4にて説明されるように生成される。
表7に見られるように、様々なアルキル鎖長の12〜16個の炭素原子、および1個または2個のエポキシ酸素原子を有するエポキシ化脂肪酸は、PVC溶解度に対して比較可能またはより良い性能をエポキシ化オレイン酸およびリノール酸として提供する(上記S1〜S4と比較)。

Claims (10)

  1. 可塑剤を作製するためのプロセスであって、
    脂肪酸アルキルエステルをエポキシ化し、それによりエポキシ化脂肪酸アルキルエステルを生成することを含み、
    前記脂肪酸アルキルエステルが、前記脂肪酸アルキルエステルの総重量に基づいて、少なくとも85重量パーセントの総計量の、モノ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子およびジ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子の少なくとも1つを含む、方法。
  2. 前記脂肪酸アルキルエステルが、前記脂肪酸アルキルエステルの総重量に基づいて、5重量パーセント未満の量の3つ以上の炭素−炭素二重結合を有する脂肪酸アルキルエステル分子を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記脂肪酸アルキルエステルが、前記脂肪酸アルキルエステルの総重量に基づいて、14重量パーセント未満の飽和脂肪酸アルキルエステル分子を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. エポキシ化天然油を、前記エポキシ化脂肪酸アルキルエステルの少なくとも一部と合わせることをさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記脂肪酸アルキルエステルが脂肪酸メチルエステルであり、前記モノ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子がオレイン酸メチルであり、前記ジ不飽和脂肪酸アルキルエステル分子がリノール酸メチルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記エポキシ化脂肪酸アルキルエステルが、ポリ塩化ビニル(「PVC」)中で80℃のPVC100グラム当たり少なくとも30グラムの溶解度を示し、前記エポキシ化脂肪酸アルキルエステルが、少なくとも3.5のオキシラン酸素値を有し、前記エポキシ化脂肪酸アルキルエステルが、3重量%未満の水溶解度を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ポリマー樹脂と、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセスによって生成される前記エポキシ化脂肪酸アルキルエステルと、を含む、ポリマー組成物。
  8. 前記ポリマー樹脂がPVCである、請求項7に記載のポリマー組成物。
  9. 請求項7または8のいずれかのポリマー組成物を含む、製品。
  10. 前記製品が、被覆導体、血液バッグ、点滴バッグ、生理食塩水バッグ、シリンジ、点滴管、経鼻管、カテーテル管、排液管、実験用手袋、酸素マスク、歯列矯正リテーナ、人工皮膚、および食品包装からなる群から選択される、請求項9に記載の製品。
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