JP2003297149A - 電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents
電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物Info
- Publication number
- JP2003297149A JP2003297149A JP2002102875A JP2002102875A JP2003297149A JP 2003297149 A JP2003297149 A JP 2003297149A JP 2002102875 A JP2002102875 A JP 2002102875A JP 2002102875 A JP2002102875 A JP 2002102875A JP 2003297149 A JP2003297149 A JP 2003297149A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyvinyl chloride
- weight
- parts
- resin composition
- electrically insulating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/82—Recycling of waste of electrical or electronic equipment [WEEE]
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】撤去された古電線あるいは古ケーブルの被覆材
から分別回収された回収ポリ塩化ビニル系材料を原料と
し、これの電気的特性、低温特性を改善し、電線、ケー
ブル等の被覆材として再利用できるようにする。 【解決手段】回収ポリ塩化ビニル系材料１００重量部
と、密度０．９７〜０．９９ｇ／ｍｌ、エステル価２５
０〜３００である可塑剤を３〜１０重量部。粒径０．５
〜５０．０μｍ、かつ、比表面積１〜１００ｍ2／ｇ、
吸油量１０〜１００ｇ／１００ｇであるケイ酸アルミニ
ウムを３〜１０重量部を配合して、溶融混練した電気絶
縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物。
から分別回収された回収ポリ塩化ビニル系材料を原料と
し、これの電気的特性、低温特性を改善し、電線、ケー
ブル等の被覆材として再利用できるようにする。 【解決手段】回収ポリ塩化ビニル系材料１００重量部
と、密度０．９７〜０．９９ｇ／ｍｌ、エステル価２５
０〜３００である可塑剤を３〜１０重量部。粒径０．５
〜５０．０μｍ、かつ、比表面積１〜１００ｍ2／ｇ、
吸油量１０〜１００ｇ／１００ｇであるケイ酸アルミニ
ウムを３〜１０重量部を配合して、溶融混練した電気絶
縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁性ポリ塩
化ビニル樹脂組成物に関し、撤去された古電線あるいは
古ケーブルの被覆材から回収されたポリ塩化ビニル系材
料（以下、「回収ポリ塩化ビニル系材料」と呼ぶ）を電
線被覆材などとして再利用し、リサイクルできるように
したものである。
化ビニル樹脂組成物に関し、撤去された古電線あるいは
古ケーブルの被覆材から回収されたポリ塩化ビニル系材
料（以下、「回収ポリ塩化ビニル系材料」と呼ぶ）を電
線被覆材などとして再利用し、リサイクルできるように
したものである。
【０００２】
【従来の技術】既設の電線、ケーブルを撤去した古電
線、古ケーブルを回収し、再利用することは、省資源上
の見地から重要である。古電線等から導体をなす銅を回
収し、再利用することは古くから行われてきたが、絶縁
材、シースなどの被覆材のうち、ポリ塩化ビニル系材料
については電線被覆材としては再利用されていなかっ
た。
線、古ケーブルを回収し、再利用することは、省資源上
の見地から重要である。古電線等から導体をなす銅を回
収し、再利用することは古くから行われてきたが、絶縁
材、シースなどの被覆材のうち、ポリ塩化ビニル系材料
については電線被覆材としては再利用されていなかっ
た。
【０００３】これは、回収ポリ塩化ビニル系材料が、ポ
リ塩化ビニルにジオクチルフタレレートなどの可塑剤、
スズ系、鉛系などの各種安定剤、滑剤、無機充填剤、紫
外線吸収剤などを含有する樹脂組成物であり、電線等の
供用中にポリ塩化ビニル自体が耐候劣化したり、可塑剤
等が揮散したりして、ポリ塩化ビニル系材料としての体
積抵抗率、脆化温度が低下し、そのままでは電線被覆材
料として再利用できなかったためである。
リ塩化ビニルにジオクチルフタレレートなどの可塑剤、
スズ系、鉛系などの各種安定剤、滑剤、無機充填剤、紫
外線吸収剤などを含有する樹脂組成物であり、電線等の
供用中にポリ塩化ビニル自体が耐候劣化したり、可塑剤
等が揮散したりして、ポリ塩化ビニル系材料としての体
積抵抗率、脆化温度が低下し、そのままでは電線被覆材
料として再利用できなかったためである。
【０００４】このため、古電線、古ケーブル等から分
別、回収された回収ポリ塩化ビニル材料は、一部が品質
上の要求がきびしくない成形品として再利用されている
が、多くは埋立処分されている。しかし、安定剤として
用いられている鉛などの重金属類の流出のおそれがあ
る。焼却処分の場合は、有害なダイオキシン等のハロゲ
ン含有ガス対策が必要となり、また灰分中の重金属残査
による環境汚染の恐れがあり、省資源の見地からも好ま
しくない。
別、回収された回収ポリ塩化ビニル材料は、一部が品質
上の要求がきびしくない成形品として再利用されている
が、多くは埋立処分されている。しかし、安定剤として
用いられている鉛などの重金属類の流出のおそれがあ
る。焼却処分の場合は、有害なダイオキシン等のハロゲ
ン含有ガス対策が必要となり、また灰分中の重金属残査
による環境汚染の恐れがあり、省資源の見地からも好ま
しくない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の課題
は、古電線、古ケーブル等から分別回収された回収ポリ
塩化ビニル系材料を電線等の被覆材料に再利用できるよ
うにすることにある。
は、古電線、古ケーブル等から分別回収された回収ポリ
塩化ビニル系材料を電線等の被覆材料に再利用できるよ
うにすることにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、古電線、
古ケーブルの被覆材から回収されたポリ塩化ビニル系材
料１００重量部に、可塑剤３〜１０重量部と、粒径０．
５〜５０．０μｍ、かつ、比表面積１〜１００ｍ2／
ｇ、吸油量１０〜１００ｇ／１００ｇであるケイ酸アル
ミニウム３〜１０重量部を配合し溶融混練することで解
決できる。また、可塑剤１００重量部に対してケイ酸ア
ルミニウム８０〜１２０重量部の割合で配合することが
好ましい。
古ケーブルの被覆材から回収されたポリ塩化ビニル系材
料１００重量部に、可塑剤３〜１０重量部と、粒径０．
５〜５０．０μｍ、かつ、比表面積１〜１００ｍ2／
ｇ、吸油量１０〜１００ｇ／１００ｇであるケイ酸アル
ミニウム３〜１０重量部を配合し溶融混練することで解
決できる。また、可塑剤１００重量部に対してケイ酸ア
ルミニウム８０〜１２０重量部の割合で配合することが
好ましい。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明において使用される回収ポリ塩化ビニル系材料と
は、撤去された古電線、古ケーブル等から得られたもの
で、分別、回収され、洗浄されたこれらの被覆材を粉砕
し、比重分離などの分離手段によりポリエチレンなどの
他のプラスチック材料やゴムを除去したものである。
本発明において使用される回収ポリ塩化ビニル系材料と
は、撤去された古電線、古ケーブル等から得られたもの
で、分別、回収され、洗浄されたこれらの被覆材を粉砕
し、比重分離などの分離手段によりポリエチレンなどの
他のプラスチック材料やゴムを除去したものである。
【０００８】この回収ポリ塩化ビニル系材料は、例えば
ポリ塩化ビニル１００重量部に可塑剤３０〜６０重量
部、安定剤５〜１０重量部、滑剤１〜３重量部、無機充
填剤２５〜５０重量部等を含有する熱可塑性の樹脂組成
物であって、粒径が０．１〜３ｍｍ程度の粉末である。
ポリ塩化ビニル１００重量部に可塑剤３０〜６０重量
部、安定剤５〜１０重量部、滑剤１〜３重量部、無機充
填剤２５〜５０重量部等を含有する熱可塑性の樹脂組成
物であって、粒径が０．１〜３ｍｍ程度の粉末である。
【０００９】この回収ポリ塩化ビニル材料をそのまま溶
融、成形して再生しても、体積抵抗率と脆化温度が規格
値を満たさない。
融、成形して再生しても、体積抵抗率と脆化温度が規格
値を満たさない。
【００１０】このため、上記回収ポリ塩化ビニル系材料
１００重量部に対して、可塑剤３〜１０重量部と粒径が
０．５〜５０．０μｍで、比表面積が１〜１００ｍ2／
ｇで、かつ吸油量が１０〜１００ｇ／１００ｇであるケ
イ酸アルミニウムを３〜１０重量部配合し、溶融混練す
る。
１００重量部に対して、可塑剤３〜１０重量部と粒径が
０．５〜５０．０μｍで、比表面積が１〜１００ｍ2／
ｇで、かつ吸油量が１０〜１００ｇ／１００ｇであるケ
イ酸アルミニウムを３〜１０重量部配合し、溶融混練す
る。
【００１１】また、可塑剤１００重量部に対して、ケイ
酸アルミニウム８０〜１２０重量部の割合とすることが
さらに体積抵抗率および脆化温度がバランス良く、改善
されて好ましい。
酸アルミニウム８０〜１２０重量部の割合とすることが
さらに体積抵抗率および脆化温度がバランス良く、改善
されて好ましい。
【００１２】ここでの可塑剤としては、密度が０．９７
〜０．９９ｇ／ｍｌで、かつ、エステル価が２５０〜３
００であるものが好ましい。エステル価が、上記範囲外
であると、可塑化効率が悪化する。このような可塑剤の
具体例としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタ
レート、ジオクチルアジペートなどが挙げられる。
〜０．９９ｇ／ｍｌで、かつ、エステル価が２５０〜３
００であるものが好ましい。エステル価が、上記範囲外
であると、可塑化効率が悪化する。このような可塑剤の
具体例としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタ
レート、ジオクチルアジペートなどが挙げられる。
【００１３】前記ケイ酸アルミニウムとしては、粒径が
０．５〜５０．０μｍで、かつ、比表面積が１〜１００
ｍ2／ｇで、かつ、吸油量が１０〜１００ｇ／１００ｇ
であるものが用いられる。粒径が、上記範囲外である
と、得られる樹脂組成物の機械特性が低下し、比表面積
が、上記範囲外であると、機械特性が低下し、吸油量
が、上記範囲外であると、同様に機械特性が低下する。
０．５〜５０．０μｍで、かつ、比表面積が１〜１００
ｍ2／ｇで、かつ、吸油量が１０〜１００ｇ／１００ｇ
であるものが用いられる。粒径が、上記範囲外である
と、得られる樹脂組成物の機械特性が低下し、比表面積
が、上記範囲外であると、機械特性が低下し、吸油量
が、上記範囲外であると、同様に機械特性が低下する。
【００１４】可塑剤の配合量は、回収ポリ塩化ビニル系
材料１００重量部に対して、３〜１０重量部とされ、３
重量部未満では脆化温度の改善に効果がなく、１０重量
部を越えると組成物の軟化温度が低下して不都合とな
る。また、ケイ酸アルミニウムの配合量は、回収ポリ塩
化ビニル系材料１００重量部に対して、３〜１０重量部
とされ、３重量部未満では組成物の体積抵抗率の改善効
果がなく、１０重量部を越えてももはやこの効果の増加
は望めなくなる。
材料１００重量部に対して、３〜１０重量部とされ、３
重量部未満では脆化温度の改善に効果がなく、１０重量
部を越えると組成物の軟化温度が低下して不都合とな
る。また、ケイ酸アルミニウムの配合量は、回収ポリ塩
化ビニル系材料１００重量部に対して、３〜１０重量部
とされ、３重量部未満では組成物の体積抵抗率の改善効
果がなく、１０重量部を越えてももはやこの効果の増加
は望めなくなる。
【００１５】また、必要に応じて、これ以外にスズ系、
鉛系の安定剤を少量添加して、再生されたポリ塩化ビニ
ル樹脂組成物の耐候性を高め、加工時の熱劣化を防止す
ることもできる。また、用途に応じて、紫外線吸収剤、
着色剤、無機充填材、滑材等の添加剤を配合してもよ
く、さらにはポリマー系の改質剤を配合してもよいし、
ハロゲン系の難燃剤を添加してもよい。
鉛系の安定剤を少量添加して、再生されたポリ塩化ビニ
ル樹脂組成物の耐候性を高め、加工時の熱劣化を防止す
ることもできる。また、用途に応じて、紫外線吸収剤、
着色剤、無機充填材、滑材等の添加剤を配合してもよ
く、さらにはポリマー系の改質剤を配合してもよいし、
ハロゲン系の難燃剤を添加してもよい。
【００１６】次に、本発明の電気絶縁性ポリ塩化ビニル
樹脂組成物の製造方法を説明する。すなわち、回収ポリ
塩化ビニル系材料と可塑剤及びケイ酸アルミニウムと
を、混合し、この混合物を温度１５０〜１７０℃で溶融
混練することによって、本発明電気絶縁性のポリ塩化ビ
ニル樹脂組成物が製造される。上記温度が１５０℃未満
の場合、溶融が不完全であったり、また溶融粘度が高
く、混合が不充分となる。また１７０℃を超えると、混
合される樹脂の分解もしくはゲル化が起こり好ましくな
い。
樹脂組成物の製造方法を説明する。すなわち、回収ポリ
塩化ビニル系材料と可塑剤及びケイ酸アルミニウムと
を、混合し、この混合物を温度１５０〜１７０℃で溶融
混練することによって、本発明電気絶縁性のポリ塩化ビ
ニル樹脂組成物が製造される。上記温度が１５０℃未満
の場合、溶融が不完全であったり、また溶融粘度が高
く、混合が不充分となる。また１７０℃を超えると、混
合される樹脂の分解もしくはゲル化が起こり好ましくな
い。
【００１７】溶融、混合する方法としては、バンバリ−
ミキサ−、加圧ニ−ダ−、溶融混練押出機、二軸押出
機、ロ−ル等の通常用いられる溶融混練機により行うこ
とができる。
ミキサ−、加圧ニ−ダ−、溶融混練押出機、二軸押出
機、ロ−ル等の通常用いられる溶融混練機により行うこ
とができる。
【００１８】本発明の電線は、このようにして回収ポリ
塩化ビニル系材料に可塑剤およびケイ酸アルミニウムを
添加した得られた電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物
を、絶縁体やシースなどの各種被覆材として押出被覆し
て得られた電線、ケーブルである。この際の押出被覆
は、新品のポリ塩化ビニル樹脂組成物を使用する際と同
様の作業条件で行うことができる、
塩化ビニル系材料に可塑剤およびケイ酸アルミニウムを
添加した得られた電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物
を、絶縁体やシースなどの各種被覆材として押出被覆し
て得られた電線、ケーブルである。この際の押出被覆
は、新品のポリ塩化ビニル樹脂組成物を使用する際と同
様の作業条件で行うことができる、
【００１９】このような電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂
組成物にあっては、可塑剤を新たに添加することによっ
て、使用中に揮散した可塑剤が補われ、再度十分な可塑
化が起こり、この結果脆化特性が改善され、耐寒性が良
好となる。また、ケイ酸アルミニウムを添加し、溶融混
練することで、回収ポリ塩化ビニル系材料中の分解劣化
の結果生じた導電性の低分子物質がこのケイ酸アルミニ
ウムに吸着、吸蔵され、これにより組成物としての電気
絶縁性が高められ、体積抵抗率が向上する。このため、
この電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、新品同様
の特性を有し、電線、ケーブルの被覆材として、新品と
遜色なく使用することができる。
組成物にあっては、可塑剤を新たに添加することによっ
て、使用中に揮散した可塑剤が補われ、再度十分な可塑
化が起こり、この結果脆化特性が改善され、耐寒性が良
好となる。また、ケイ酸アルミニウムを添加し、溶融混
練することで、回収ポリ塩化ビニル系材料中の分解劣化
の結果生じた導電性の低分子物質がこのケイ酸アルミニ
ウムに吸着、吸蔵され、これにより組成物としての電気
絶縁性が高められ、体積抵抗率が向上する。このため、
この電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、新品同様
の特性を有し、電線、ケーブルの被覆材として、新品と
遜色なく使用することができる。
【００２０】以下において、具体例を挙げ、本発明を詳
しく説明する。本発明は、本発明の要旨をそこなわない
範囲において、以下の具体例のみに限定されるものでは
ない。
しく説明する。本発明は、本発明の要旨をそこなわない
範囲において、以下の具体例のみに限定されるものでは
ない。
【００２１】回収ポリ塩化ビニル系材料（ポリ塩化ビニ
ル４０〜５０重量％、可塑剤１０〜２０重量％、無機充
填材２５〜３５重量％、安定剤５〜１０重量％）を洗浄
し、平均粒径０．２〜２ｍｍに粉砕した。次いでこの粉
粒体１００重量部にジオクチルフタレート０〜１５重量
部、ケイ酸アルミニウム（粒径１．４μｍ、比表面積１
０ｍ2／ｇ、吸油量５０ｇ／ｇ）０〜１２重量部を、表
１及び表２に示す重量割合で混合した後、二軸押出機に
供給し、溶融混練、押出後造粒した。 造粒した樹脂を
シリンダー温度１８０℃の押出成形機に供給して、厚み
２ｍｍのシートに成形した。
ル４０〜５０重量％、可塑剤１０〜２０重量％、無機充
填材２５〜３５重量％、安定剤５〜１０重量％）を洗浄
し、平均粒径０．２〜２ｍｍに粉砕した。次いでこの粉
粒体１００重量部にジオクチルフタレート０〜１５重量
部、ケイ酸アルミニウム（粒径１．４μｍ、比表面積１
０ｍ2／ｇ、吸油量５０ｇ／ｇ）０〜１２重量部を、表
１及び表２に示す重量割合で混合した後、二軸押出機に
供給し、溶融混練、押出後造粒した。 造粒した樹脂を
シリンダー温度１８０℃の押出成形機に供給して、厚み
２ｍｍのシートに成形した。
【００２２】得られたシートを試験片として、引張試
験、熱老化試験、体積抵抗率、脆化温度を測定した。引
張試験、熱老化試験は、ＪＩＳ Ｋ ６７２３に基づい
て試験を行った。体積抵抗値は、ＪＩＳ Ｋ ６７２３
に基づいて測定した。脆化温度試験は、ＪＩＳ Ｋ ６
７２３に基づいて試験を行った。その結果を表１及び表
２に示す。表１および表２における要求特性は、「電気
用品の技術基準」および「電気設備技術基準」によるも
のである。
験、熱老化試験、体積抵抗率、脆化温度を測定した。引
張試験、熱老化試験は、ＪＩＳ Ｋ ６７２３に基づい
て試験を行った。体積抵抗値は、ＪＩＳ Ｋ ６７２３
に基づいて測定した。脆化温度試験は、ＪＩＳ Ｋ ６
７２３に基づいて試験を行った。その結果を表１及び表
２に示す。表１および表２における要求特性は、「電気
用品の技術基準」および「電気設備技術基準」によるも
のである。
【００２３】
【表１】
【００２４】
【表２】
【００２５】表１及び表２の結果から以下のことが判
る。可塑剤のみを単独で添加したものは脆化温度が向上
しているが、体積抵抗率は低下している。また、ケイ酸
アルミニウムのみを単独で添加した場合には、体積抵抗
率が向上しているが脆化温度は低下している。これらの
点から、可塑剤、ケイ酸アルミニウムともに、３重量部
以上１０重量部以下で、かつ、可塑剤１００重量部に対
してケイ酸アルミニウム８０〜１２０重量部で含有した
ものが好ましいことがわかる。
る。可塑剤のみを単独で添加したものは脆化温度が向上
しているが、体積抵抗率は低下している。また、ケイ酸
アルミニウムのみを単独で添加した場合には、体積抵抗
率が向上しているが脆化温度は低下している。これらの
点から、可塑剤、ケイ酸アルミニウムともに、３重量部
以上１０重量部以下で、かつ、可塑剤１００重量部に対
してケイ酸アルミニウム８０〜１２０重量部で含有した
ものが好ましいことがわかる。
【００２６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電気絶縁
性ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、回収ポリ塩化ビニル系
材料に可塑剤とケイ酸アルミニウムを配合し、溶融混練
したものであるので、樹脂組成物としての体積抵抗率、
脆化特性が高められ、新品と同様の特性を有するものに
再生でき、これをあらたに電線、ケーブル等の被覆材な
どに再利用することができる。このため、古電線、古ケ
ーブルの被覆材をなすポリ塩化ビニル系材料を焼却処分
や埋立処分する必要がなくなり、環境汚染を防止するこ
とができる。
性ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、回収ポリ塩化ビニル系
材料に可塑剤とケイ酸アルミニウムを配合し、溶融混練
したものであるので、樹脂組成物としての体積抵抗率、
脆化特性が高められ、新品と同様の特性を有するものに
再生でき、これをあらたに電線、ケーブル等の被覆材な
どに再利用することができる。このため、古電線、古ケ
ーブルの被覆材をなすポリ塩化ビニル系材料を焼却処分
や埋立処分する必要がなくなり、環境汚染を防止するこ
とができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｈ０１Ｂ 7/02 Ｈ０１Ｂ 7/02 Ｚ
15/00 ＺＡＢ 15/00 ＺＡＢ
(72)発明者 田代 勉
東京都江東区木場一丁目５番１号 株式会
社フジクラ内
(72)発明者 伊山 哲弘
東京都江東区木場一丁目５番１号 株式会
社フジクラ内
(72)発明者 村田 孝一
東京都千代田区内幸町一丁目１番３号 東
京電力株式会社内
(72)発明者 饗場 潔
東京都千代田区内幸町一丁目１番３号 東
京電力株式会社内
Ｆターム(参考） 4J002 BD031 BD041 DJ007 EH086
EH146 FD026 GQ00 GQ01
5G305 AA02 AB35 AB40 BA12 BA15
BA26 CA03 CA37 CC12 CD04
CD17
5G309 LA06 RA10 RA12
Claims (3)
- 【請求項１】 古電線、古ケーブルの被覆材から回収さ
れたポリ塩化ビニル系材料１００重量部と、可塑剤３〜
１０重量部と、粒径０．５〜５０．０μｍ、かつ、比表
面積１〜１００ｍ2／ｇ、吸油量１０〜１００ｇ／１０
０ｇであるケイ酸アルミニウム３〜１０重量部を溶融混
練したことを特徴とする電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂
組成物。 - 【請求項２】可塑剤１００重量部に対してケイ酸アルミ
ニウム８０〜１２０重量部の割合としたことを特徴とす
る請求項１記載の電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成
物。 - 【請求項３】請求項１または２に記載の電気絶縁性ポリ
塩化ビニル樹脂組成物を被覆材として用いたことを特徴
とする電線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002102875A JP2003297149A (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | 電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002102875A JP2003297149A (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | 電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003297149A true JP2003297149A (ja) | 2003-10-17 |
Family
ID=29389075
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002102875A Pending JP2003297149A (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | 電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003297149A (ja) |
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8557139B2 (en) | 2008-02-15 | 2013-10-15 | Dow Global Technologies Llc | Replacement plasticizer system for phthalate-plasticized formulations |
| US8859654B2 (en) | 2009-09-30 | 2014-10-14 | Dow Global Technologies Llc | Heat stabilized polymeric composition with epoxidized fatty acid ester plasticizer |
| JP2015160900A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | 三菱電機株式会社 | 再生熱可塑性樹脂組成物 |
| US9181415B2 (en) | 2009-09-30 | 2015-11-10 | Dow Global Technologies Llc | Acetylated derivatives of castor oil and their blends with epoxidized fatty acid esters |
| US9228155B2 (en) | 2010-07-28 | 2016-01-05 | Dow Global Technologies Llc | Plasticizers made from oil extracted from microorganisms and polar polymeric compositions comprising the same |
| US9394425B2 (en) | 2012-06-22 | 2016-07-19 | Dow Global Technologies Llc | Acetylated polyol hydroxystearate plasticizers and plasticized polymeric compositions |
| US9422418B2 (en) | 2009-09-30 | 2016-08-23 | Dow Global Technologies Llc | Acetylated monoglyceride of 12-hydroxystearic acid and blends with epoxidized fatty acid esters |
| US9499681B2 (en) | 2012-11-12 | 2016-11-22 | Dow Global Technologies Llc | Epoxidized fatty acid alkyl ester plasticizers and methods for making epoxidized fatty acid alkyl ester plasticizers |
| US9593091B2 (en) | 2012-11-12 | 2017-03-14 | Dow Global Technologies Llc | Methods for making epoxidized fatty acid alkyl esters |
| US9850366B2 (en) | 2012-10-18 | 2017-12-26 | Dow Global Technologies Llc | Epdxidized fatty acid alkyl ester plasticizers and methods for making epdxidized fatty acid alkyl ester plasticizers |
| US10077355B2 (en) | 2012-02-08 | 2018-09-18 | Dow Global Technologies Llc | Plasticizer compositions and methods for making plasticizer compositions |
| US10100172B2 (en) | 2012-06-26 | 2018-10-16 | Dow Global Technologies Llc | Plasticizers and plasticized polymeric compositions |
-
2002
- 2002-04-04 JP JP2002102875A patent/JP2003297149A/ja active Pending
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8557139B2 (en) | 2008-02-15 | 2013-10-15 | Dow Global Technologies Llc | Replacement plasticizer system for phthalate-plasticized formulations |
| US8859654B2 (en) | 2009-09-30 | 2014-10-14 | Dow Global Technologies Llc | Heat stabilized polymeric composition with epoxidized fatty acid ester plasticizer |
| US9181415B2 (en) | 2009-09-30 | 2015-11-10 | Dow Global Technologies Llc | Acetylated derivatives of castor oil and their blends with epoxidized fatty acid esters |
| US9422418B2 (en) | 2009-09-30 | 2016-08-23 | Dow Global Technologies Llc | Acetylated monoglyceride of 12-hydroxystearic acid and blends with epoxidized fatty acid esters |
| US9228155B2 (en) | 2010-07-28 | 2016-01-05 | Dow Global Technologies Llc | Plasticizers made from oil extracted from microorganisms and polar polymeric compositions comprising the same |
| US10077355B2 (en) | 2012-02-08 | 2018-09-18 | Dow Global Technologies Llc | Plasticizer compositions and methods for making plasticizer compositions |
| US9394425B2 (en) | 2012-06-22 | 2016-07-19 | Dow Global Technologies Llc | Acetylated polyol hydroxystearate plasticizers and plasticized polymeric compositions |
| US10100172B2 (en) | 2012-06-26 | 2018-10-16 | Dow Global Technologies Llc | Plasticizers and plasticized polymeric compositions |
| US9850366B2 (en) | 2012-10-18 | 2017-12-26 | Dow Global Technologies Llc | Epdxidized fatty acid alkyl ester plasticizers and methods for making epdxidized fatty acid alkyl ester plasticizers |
| US9499681B2 (en) | 2012-11-12 | 2016-11-22 | Dow Global Technologies Llc | Epoxidized fatty acid alkyl ester plasticizers and methods for making epoxidized fatty acid alkyl ester plasticizers |
| US9593091B2 (en) | 2012-11-12 | 2017-03-14 | Dow Global Technologies Llc | Methods for making epoxidized fatty acid alkyl esters |
| JP2015160900A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | 三菱電機株式会社 | 再生熱可塑性樹脂組成物 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN101987902B (zh) | 无卤热塑性弹性体及制造方法和使用其的环保电线电缆 | |
| JP2003297149A (ja) | 電気絶縁性ポリ塩化ビニル樹脂組成物 | |
| CN101159174A (zh) | 一种矿用电缆用防爆聚氯乙烯护套材料及其制备方法 | |
| CN105175938B (zh) | 高频通讯电缆用环保高阻燃聚氯乙烯绝缘料及其制备方法 | |
| US6797760B1 (en) | Non-dripping, flame retardant, fluoroelastomer insulative compositions for telecommunication cables | |
| CN101486814B (zh) | 低烟无卤无氮阻燃热收缩材料套管的制备方法及套管 | |
| CA2641266A1 (en) | Semiconductive compositions | |
| JP6309171B2 (ja) | ケーブル廃棄物からリサイクルされたポリエチレンに基づく組成物 | |
| JP2014136752A (ja) | シラングラフト塩素化ポリエチレン並びにそれを用いた電線及びケーブル | |
| CN103102541A (zh) | 一种机车用低烟阻燃电缆料及其制备方法 | |
| CN1676546A (zh) | 阻燃矿用软电缆的聚氯乙烯弹性体的配方及其加工工艺 | |
| JP5346861B2 (ja) | 再生塩化ビニル樹脂組成物用ｐｖｃマスターバッチ、塩化ビニル樹脂組成物及び電線・ケーブル並びに再生塩化ビニル樹脂組成物の製造方法及び電線・ケーブルの製造方法 | |
| CN112574496B (zh) | 一种低烟无卤阻燃电缆料及其制备方法和应用 | |
| EP2001943B1 (de) | Zusammensetzung | |
| JP2005133036A (ja) | 非ハロゲン難燃性熱可塑性樹脂組成物およびこれを用いた電線・ケーブル | |
| CN111267264A (zh) | 一种环保型阻燃绝缘pvc电缆料的制备工艺 | |
| JPH05279578A (ja) | ゴム・プラスチック混和物 | |
| JP2006265507A (ja) | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを用いた絶縁電線・ケーブル | |
| JP4429567B2 (ja) | 架橋ポリオレフィンの再生処理方法 | |
| EP3503122A1 (en) | Polymer composition for insulation layer of power cable, insulation layer including the same and power cable including the same | |
| JPS6132344B2 (ja) | ||
| EP2522694B1 (en) | Composite material | |
| JP5160161B2 (ja) | ポリオレフィン系難燃性樹脂組成物、難燃性絶縁電線及びワイヤーハーネス | |
| JPH09316250A (ja) | 難燃性組成物及び難燃性電線 | |
| JP3902025B2 (ja) | 架橋ポリオレフィンの再生処理方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041214 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060426 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080325 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080805 |