JPS62277394A - 有機トリホスファイトと塩化亜鉛との錯体に基づく液体塩化ビニル樹脂安定剤系 - Google Patents

有機トリホスファイトと塩化亜鉛との錯体に基づく液体塩化ビニル樹脂安定剤系

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JPS62277394A
JPS62277394A JP62116680A JP11668087A JPS62277394A JP S62277394 A JPS62277394 A JP S62277394A JP 62116680 A JP62116680 A JP 62116680A JP 11668087 A JP11668087 A JP 11668087A JP S62277394 A JPS62277394 A JP S62277394A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩化ビニル樹脂用の安定剤に関する。
〔従来の技術〕
塩化ビニル樹脂用の安定剤は、物理的には2つの型、即
ち固体及び液体のうちのいずれか1つである。開発され
た最初の安定剤系は固体で、現在もなお使われている傑
出した例は、ウィリアム・イー・ライストナー(Wil
liam IE、 Leistner)、アーサー・シ
ー・ヘラカー(Arthur C0Hecker)及び
オルガ・エイチ・クネプケ(Olga H,Knoep
ke)らの1951年8月14日付の米国特許第2.5
64.646号に開示された金属塩安定剤と有機トリホ
スファイトもしくはヒンダードフェノールの配合物であ
る。この特許に開示されているトリホスファイトの多く
は液体であるが、使用した金属塩は殆ど固体で、2種と
も液体である組み合わせは開示されていない。このトリ
ホスファイトは、貯蔵中に曇り、もくしは濁りとして安
定剤化合物から固体の金属ハロゲン化物が沈殿するのを
防止もしくは遅らせるものであり、従って曇り防止剤と
呼ばれる。多くのものの中でバリウム及びカドミウム塩
の混合物が優先的に指示されており、実施例では、曇り
防止剤としてのトリフェニルホスファイトと共にラウリ
ン酸ハ゛リウム及びカドミウムの配合物が使われている
ラウリン酸バリウム−カドミウム、ステアリン酸バリウ
ム−カドミウム、及びリシノール酸バリウム−カドミウ
ムのような混合したバリウム−カドミウム塩安定剤と有
機トリホスファイトとの配合物は、一般に、最初の実用
的なバリウム−カドミウム安定剤とみなされており、こ
の組み合わせは実際に優れた初期発色と長時間安定度を
提供する。しかしながら、このような配合物の主、な欠
点の1つに、カレンダーロール及び他の加工装置上で“
プレートアウト”を起こす傾向があるということがある
“プレートアウト”は、カレンダーロール及び/又はエ
ンボスロールが、加工している組成物からの沈着物によ
って被覆される状態である。
この沈着物は、はじめは加工装置の金属接触表面上でか
ろうじて認識されるだけの柔軟な鑞状物質であるが、特
に長時間運転を行うことによって次第に増え、ついにこ
のプレートアウトの稠密度と性質の両方が抑制的因子と
なって、フィルムもしくはシート材料の許容される表面
仕上を妨げてしまう。プレートアウトが発生すると、操
業を閉鎖して、プレートアウトを除去しなければならず
、これは費用と時間を浪費する有害物である。
このプレートアウトの問題は、安定剤の組み合わせが固
体状態であることに関連するものであることが見出され
、プレートアウトの問題に対する回答は、液体の安定剤
系にあることがわかった。今日でも使用されている最初
の液体安定剤系は、ウィリアム・イー・ライストナー(
William E、Leistner)、アーサー・
シー・ヘラカー(Arthur C,Hecker)ら
の1955年8月23日付の米国特許第2.716.0
92号に記載されているものである。これらの液体系は
、多価金属塩類の配合物、水に不溶性な脂肪酸の多価金
属塩に連結した単数もしくは複数の多価金属塩、多価金
属成分中におけるバリウム及びカドミウムの両方の利点
を含む2種の材料の混合物に基づくものである。変形に
おいては、この発明は、フェルレートと有機ホスファイ
トに連結した前述の塩類から構成される。これらの安定
剤系は、液体であるだけでなく米国特許第2.564.
646号の多価金属塩−トリホスファイト系に比べて安
定剤としての有効性が増大していることが示されており
、従ってこれらの液体は受理しやすいものであった。必
ずしもすべてが市販されているわけではないが、この種
の液体系の傑出した典型例にはMARK M及びMAR
にLL安定剤があり、MARK M及びMARK LL
系は、バリウムアルキルフェルレート/カルボン酸カド
ミウム化合物に有機ホスファイトを加えたものであり、
更にMARK■及びMARK LL系にカルボン酸亜鉛
を添加したMARK PL系がある。
二の種の液体系は、可塑剤に対して完全に可溶性を示し
、その結果、可塑剤と混合することによってロール機上
で塩化ビニル樹脂と容易に配合することができ、次いで
通常の可塑化手順でこの配合物を樹脂と配合する。こう
して使用すると、この種の液体系は可塑化した塩化ビニ
ル樹脂の安定化に極めて有利であり、優れた初期発色と
熱及び光の分解効果に対する傑出した耐性を与える。黄
底色の発生を伴わずに高温加工を行うことが可能であり
、勿論プレートアウトの問題は排除されている。
それでもなお、これらの利点にもかかわらず、入手可能
な液体安定剤系が、固体安定剤系と完全に置き換えられ
てはいない。液体安定剤系の均一性を確保するために、
液体組成物が均質であることが必要であり、この均質性
が貯蔵においても安定していなければならない。このた
めには、不活性溶剤もしくは他の液体可溶化剤を液体安
定剤系へ混合する必要があり、その結果重量が増加し、
液体系は単位重量当たり固体系と同程度のバリウムもし
くはカドミウムを提供することができなくなる。このこ
とは、同様の安定化効果を得るためには、より大量の液
体系を使用しなければならないことを意味している。
硬質塩化ビニル樹脂においては、剛性及び高い軟化温度
もしくは高い融合温度を保持するということは、ポリマ
ー配合物に混合する液体はどのようなものであっても最
小限度に維持しなければならないことを意味している。
安定化に必要な液体安定剤の量が多すぎて、硬質ポリマ
ーの剛性に有害な影響を及ぼさずに液体安定剤を使用す
ることが不可能であったり、更に硬質ポリマーの軟化温
度を低下させすぎてしまうということが真実であること
が多い。他の場合では、この液体系の金属含有量が低い
ために、液体系が固体系と同じ経済的水準で競争するこ
とができないということもある。この他にも、不活性溶
剤の存在が引火点を低下させ、混合物を引火性にして、
ある種の環境下では許容できないような状態にしてしま
う。
バウム(3aum)の1969年7月8日付の米国特許
第3.454.514号は、安定剤基材として:(a)
有機モノカルボン酸のカドミウム塩;う)有機モノカル
ボン酸のバリウム及びストロンチウム塩からなる群より
選択した塩、ただし塩(a)及び(b)のうちの1つは
脂肪族モノカルボン酸の塩であり、他の1つは芳香族モ
ノカルボン酸の塩であり、並びに(C)有機モノカルボ
ン酸の亜鉛塩;更に、この安定剤基剤組成物の約1〜5
0重量%の量で、約1〜50部のアルキレングリコール
の高級アルキルモノエーテル並びに脂肪族モノカルボン
酸及び脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択した約1
〜50部の有機カルボン酸、からなるハロゲン化ビニル
樹脂組成物用の貯蔵安定性安定剤組成物を開示している
。この組成物は、液体の状態もとりうるが、固体組成物
もまたこの発明の範囲内に属するものである。
上記バリウム塩は、ラウリン酸バリウム、ステアリン酸
バリウム、バリウムジオクチルフェルレート、バリウム
ジノニルフェル−)、及’びバリウムジノニル−〇−ク
レゾレートのような有機カルボン酸及びフェノールの塩
であるが、“過塩基(overbased) ”炭酸バ
リウム−アルキルフェネート塩で開示されているものは
ない。
上記安定剤組成物のバリウムとカドミウムの合計の含有
量は開示されていないが、実施例1〜10の液体安定剤
では、バリウムとカドミウムの合計の含有量は約10%
になっている。上記特許の安定剤組成物はすべて、1〜
50重量部の希釈剤を含有している。
比較的希薄な溶剤ベースの液体安定剤系は、サミュエル
・ホック(Samuel Hack) 、ロベルト・イ
ー・ラリ−(Robert B、La1ly)及びマリ
オ・キュー・セブリー=(Mario Q、Cepri
ni)の1979年7月3日付の米国特許第4.159
.973号に見られる。この特許によって提供された安
定剤系は:(a)実質的に、塩基性バリウム化合物、バ
リウム化合物1モル当たり少なくとも0.75モルのア
ルキルフェネート塩及び反応混合物の総重量の10〜5
0重量%の不活性液体有機希釈剤からなる反応混合物を
、この反応混合物の温度を少なくとも180℃に保持し
ながら二酸化炭素と接触させることによって得た生成物
である液体、油溶性、エポキシ化植物油相溶性過塩基バ
リウム塩錯体; (b)多価金属塩成分; (C)有機ホスファイト成分;並びに (d)炭化水素溶剤 を、 0.1〜5重量部の多価金属塩成分; 0.1〜5重量部の有機ホスファイト成分:及び 過塩基バリウム塩錯体1重量部当たり0.1〜5重量部
の炭化水素溶剤 の割合で含有しているものである。
これらの安定剤系は、エポキシ化した植物油に対して相
溶性であると言われており、このような油と安定な混合
物を形成する。
3欄の上段に挙げられている炭化水素溶剤はすべて引火
性であり、液体安定剤に比較的低い引火点をもたらす。
実際に、7及び8瀾の第■表では、使用した溶剤として
“高発火ナフサ(high−flash naptha
)”が記載されている。更に、液体安定剤における金属
の含有量に対する考察はどこにもなく、実施例において
は、金属の含有量は7%〜9%の範囲内という比較的低
濃度である。バリウムに対するカドミウムの比率もかな
り低く、実施例では約0.4〜1である。
ホック(Hoch)らの安定剤系は、彼らの特許の記載
に従って調製した過塩基バリウム塩錯体の特殊タイプに
基づくものである。ホックらは、通常市販されている過
塩基バリウムアルキルフェネートR体は、大豆油及び他
のエポキン化植物油とは配合禁忌であって、それらを従
来の油溶性のカドミウム塩及び亜鉛塩並びに有機ホスフ
ァイトを配合すると、エポキシ化した植物油の混合と共
にこのブレンドは急速に濁り、この液体系が均質でない
ことによって、取り扱い及び貯蔵の問題が起こってくる
ことを指摘している。この問題は、ホックらの特許の特
殊な形態の過塩基バリウムアルキルフェネート錯体によ
って回避される。
過塩基バリウムアルキルフェネート錯体によって提起さ
れる更に別の問題は、比較的粘性が高いので、炭化水素
溶剤を配合することによってその粘性を下げなければな
らないということである。ホックらは、彼らの過塩基バ
リウムアルキルフェネート錯体は、非粘性液体であって
取り扱いに便利であるということを強調することによっ
て、この問題を示唆している。
しかしながら、カドミウムには極端な毒性があることか
ら、政府機関からプラスチック製造業者に対してカドミ
ウムの工業製品及び消費製品への使用を可能な限り避け
るようにとの圧力が強くなってきている。カドミウムの
使用に対する禁止令はまだでていないが、現在までのと
ころでは広範囲に認められているバリウム−カドミウム
及びバリウム−カドミウム−亜鉛安定剤系とその有効性
が同等であるような安定剤の開発が重要であることは明
らかである。
カドミウムの使用に対して明らかに代わりになるものの
1つに、単独もしくはカルシウムと組み合わせての亜鉛
による置換がある。亜鉛及びカルシウムは有毒ではなく
、カドミウムに対する毒性の問題を回避する。しかし、
バリウム−カドミウム及びバリウム−カドミウム−亜鉛
安定剤系と同等の効果を有するようなバリウム−亜鉛も
しくはバリウム−カルシウム−亜鉛安定剤は知られてお
らず、従ってカドミウムの使用が妨げられているという
事情を除けば、現在入手できるバリウム−亜鉛もしくは
バリウム−カルシウム−亜鉛安定剤はカドミウム含有系
と効果的な競争をすることはできない。
通常、バウム(Baum)の特許において既に指摘した
ように、この種の安定剤系への亜鉛の導入は、特に有機
トリホスファイトを含む通常の安定剤と相溶性のカルボ
ン酸亜鉛の形態で行う。
無機塩である塩化亜鉛は、多くの条件下においてポリ塩
化ビニルの分解に対して触媒作用を行い、亜鉛源として
他の安定剤に処方することは困難である。
ディーニン(Deanin)、グプタ(Gupta)及
びテ頁において、塩化亜鉛を含有する多くの安定剤配合
について述べ、結論として、塩化亜鉛はポリマーの熱分
解に対して触媒作用を行うが、少量であればエポキシ化
大豆油、及びアルキルアリールホスファイトを含む他の
安定剤の安定化効率を増大させることができると言って
いる。
従って彼らは、塩化亜鉛の機能を以下のように仮定して
いる: エポキシ基は安定なエーテル側鎖基を形成することによ
ってポリ塩化ビニル鎖を安定化し、エポキシ基によるそ
のような側鎖基の形成は、塩化亜鉛によって触媒作用を
受ける。この触媒作用に必要な量を越えて塩化亜鉛の量
が増加すると従来の分解を引き起こすが、この問題は、
極めて大量のエポキシ基を使用することによって克服す
ることができる。
ジャーカル(Jirkal)及びステペック(Step
ek)は、プラスト・モト・エラストマーズ(Plas
tMod Blastomeres) 1959年(2
10)、 109〜110.114〜115、ケミ、ア
ブストラクト(Chme、Abstracts>70 
(1969年) 8854011:において、ZnCl
2はポリ塩化ビニルの分解に対して触媒効果を持ち、そ
の効果は使用量の増加と共に増大するが、この効果はエ
ポキシ化大豆油もしくはトリフェニルホスファイトの存
在下では消滅すると報告している。
ローズ(Rhodes)らの1973年9月18日付の
米国特許第3.759.856号は、ポリグリセロール
部分エステル類及び塩化亜鉛などの第■属金属のハロゲ
ン化物からなる、塩化ビニル樹脂用の液体安定剤を提案
している。この金属ハロゲン化物は水に溶かされ、次い
で部分エステルと混合される。この成分は容易に相溶性
を示すとされ、明らかに溶液中で共存するものである。
プルツク(Brook)の米国特許第3.943.08
1号は、アルカリ土類金属石鹸及び/又はフェルレート
錯体もしくは溶液と、可溶性塩化亜鉛及びヒドロキシ化
合物、同様に有機ホスファイトとの配合物を記述してい
る。これらは、相溶性成分の単純な溶液であるが、第一
もしくは第ニアルコーノベグリコール、第二ホスファイ
ト、グリコールエーテル、又は置換したトリオールもし
くはグリコールを含むヒドロキシル基含有化合物と、塩
化亜鉛が錯体を作りうることを示唆している。
ヘ−(Bae)の1979年12月11日付の米国特許
第4、178.282号は、アルカリ金属石鹸及び/又
はフェルレート錯体もしくは溶液、及びアルカリ土類金
属石鹸及び/又はフェルレート錯体もしくは溶液と、可
溶性塩化亜鉛及びヒドロキシ化合物及びオルガノホスフ
ァイトからなる、塩化ビニル樹脂用の安定剤組成物を提
供しており、この組成物中において塩化亜鉛は、前述の
米国特許第3.943.081号のように、アルコール
と錯体を形成している。
スネル(Snel)の1983年1月18日付米国特許
第4、369.273号は、ベンゾイル化の有無にかか
わらず、置換したα−もしくはβ−ナフタインドールと
、有機ポリアミン並びにバリウム、カルシウム、リチウ
ム、亜鉛もしくはアルミニウムの金属ハロゲン化物との
組み合わせからなる安定剤組成物を提供している。この
特許では、塩化亜鉛は水に溶解され、次いてメルカプタ
ン及びイソステアリン酸と混合され、透明な黄色溶液を
形成する。
チオホスフェート及びチオホスファイトもまた、塩化ビ
ニル樹脂用の安定剤として提案されてきた。
ミニーラー(Muller)、ジンヶ(Zinke)及
びウェーナー(Wehner)の1983年10月5日
公開のEPO特許第90.770号は、カルボン酸もし
くはフェノールのバリウム、ストロンチウム、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛もしくはカドミウム塩、及びフ
ェノール系酸化防止剤と組み合わせたメルカプトカルボ
ン酸エステルのチオホスフェートからなる安定剤系を記
載している。このチオホスフェートは、トリオルガノホ
スファイトと組み合わせて用いることができる。
77− ス(Path)の1958年2月25日付の米
国特許第2.824.847号は、トリチオホスファイ
ト、ジチオホスファイト、もしくはモノチオホスファイ
トを含有する塩化ビニル樹脂用の安定剤系で、バリウム
−カドミウムラウレートのような他の安定剤と共に用い
るものを記載している。
開示したホスファイトのいくつかは、トリイソオクチル
チオグリコレートホスファイトのようにメルカプトカル
ボン酸エステル基を含んでいる。塩化亜鉛は開示されて
いない。
〔発明の解決しようとする問題点〕
本発明によれば、塩化亜鉛を有機トリホスファイトと配
合すると、塩化ビニル樹脂用の安定剤として有効な錯体
を形成することが確証された。このような錯体は、他の
有機トリホスファイト、フェノール系酸化防止剤、多価
金属塩、特にバリウム−カドミウム塩及びバリウム−亜
鉛塩、炭酸バリウム−アルキルフェネートF体、並びに
エポキシ化脂肪酸エステルのような他の液体塩化ビニル
樹脂用安定剤と相溶性の安定な液体である。
本発明の塩化亜鉛−ホスファイト錯体の化学的性質の解
明は、まだ確立していない。しかしながら、この錯体の
形成は、単に塩化亜鉛を有機トリホスファイトと配合し
、この混合物を塩化亜鉛が混合物中で溶解するまで高温
で加熱し、錯体を形成させることによって容易に行うこ
とができる。錯体の形成は、例えば50℃の低温であっ
ても、短時間で容易に行うことができる。
本発明の塩化亜鉛−有機トリホスファイト錯体は、メル
カプトカルボン酸エステルのチオホスファイト、特にイ
ンオクチルチオグリコレートとの組み合わせ、バリウム
−カドミウム及びバリウム−亜鉛カルボン酸塩との組み
合わせ、並Uに炭酸バリウム−アルキルフェネート錯体
との組み合わせを含む多くの他の塩化ビニル樹脂用安定
剤との組み合わせにおいて佐薬としての作用の安定化効
果を示す。塩化亜鉛ホスファイト錯体、チオホスファイ
ト、及び炭酸バリウム−アルキルフェネート錯体を含有
する液体安定剤系は、同等の金属基剤に対して、これま
で使用されていた市販のバリウム−カドミウム及びバリ
ウム−カドミウム−亜鉛安定剤と同じ効果がある。この
ように、本発明の液体安定剤系は、カドミウムの代わり
に亜鉛を基本とする液体安定剤系を含むものであり、改
良されたバリウム−カドミウム系安定剤が多くの他の塩
化ビニル樹脂安定剤、バリウム−亜鉛及びバリウム−カ
ドミウム−亜鉛安定剤系と拮抗したように、液体バリウ
ム−カドミウム及び液体バリウム−カドミウム−亜鉛安
定剤系と有力に競争することができる。
従って、本発明の安定剤系は、塩化亜鉛−ホスファイト
錯体の他に、他の従来の液体−相溶性塩化ビニル樹脂用
安定剤、特にチオホスファイト安定剤、他の有機トリホ
スファイト、有機ジホスファイト、フェノール系酸化防
止剤、多価金属塩、特にバリウム−カドミウム、バリウ
ム−亜鉛、及びバリウム−カドミウム−亜鉛カルボキシ
レート、炭酸バリウム−アルキルフェネート錯体、並び
にエポキシ化した脂肪酸油及びエステルを含有すること
ができる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の塩化亜鉛−有機トリホスファイト錯体は、下記
の式によって定義される: ただし、式中、R,、R2及びR1は、炭素数1〜約1
8のアルキル基;炭素数1〜約18のアルケニル基;炭
素数3〜約12のシクロアルキル基;炭素数7〜約24
のアルキルアリール基:及d炭素数6〜10のアリール
基からなる群より選択し:更に qは、塩化亜鉛基に対するホスファイト基の数を示し、
0.3〜約3の範囲内にある数である。
R1,R2,R3,R4,R5及びR6基同じくYは、
得られる錯体もしくはホスファイトが、液体になるよう
に選択する。
本発明の塩化亜鉛−有機トリホスファイト錯体の調製は
、単に塩化亜鉛と液体有機トリホスファイトを混合し、
透明な溶液が得られるまで加熱することによって容易に
行われる。約り0℃〜約150℃の範囲内の高温で行う
と効果的である。未知の化学反応に付随する錯体の分解
は、150℃を越える温度で起こると思われる。塩化亜
鉛が最も迅速に溶解するのは、75℃を越える温度の時
である。場合によっては、この錯形成反応が室温で起こ
ることもあるが、錯形成反応が進行したとしてもそれは
普通極めて遅く、従ってそのような低温は勧められない
本発明の必須成分である塩化亜鉛−有機トリホスファイ
ト錯体の他に、本発明の安定剤系は下記の成分の1種も
しくはそれ以上を含有することができる: (a)有機チオホスファイト; (b)液体炭酸バリウム−アルキルフェネート錯体; (C)可溶性フェノール系酸化防止剤;(d)液体有機
トリホスファイト; (e)液体有機酸性ホスファイト; (f)バリウム−カドミウム及び/又はバリウム−亜鉛
及び/又はバリウム−カドミウム−亜鉛カルボキシレー
ト; (g)カルボン酸カルシウム 液体有機ホスファイトを選択し、特に炭酸バリウム−ア
ルキルフェネートを含むすべての成分がこの液体有機ホ
スファイトに対して可溶性であるならば、均質な貯蔵安
定性液体系を得るために、溶剤は必ずしも必要ではない
。従って、本発明の安定剤系における有機ホスファイト
の量は、前述のように(a)有機チオホスファイト、ら
)炭酸バリウム−アルキルフェネート及び〔印カルボン
酸カルシウム、並びに必要に応じて添加する(C)、 
(d)、 (e)、 (f)及び(匂と均質な液体系を
形成するために十分である。
このことは、低沸点溶剤が全く存在せずに引火性の高揮
発性液体も存在せず、従って本発明の液体安定剤系の引
火点は、安定剤の粘度が25℃で400cps以下であ
るにもかかわらず少なくとも96℃もしくはそれ以上で
あるという利点を有するものである。
有機ホスファイトの可溶化効果によって、炭酸バリウム
−アルキルフェネート及び塩化亜鉛−ホスファイト錯体
を驚くべき高い割合で混合することが可能になっている
。金属換算でBaとZnの合計量の最小値は13重量%
であり、この合計量は16重量%、更には25重量%と
いう高い割合まで変化させることができる。このように
金属濃度を高(することによって、本発明の液体系の必
要量がずっと少なくなり、事実上、金属安定剤の重量基
準では、本発明の液体系は固体系の重量と等しくなると
いう利点がうまれる。
このことは、硬質塩化ビニル樹脂に必要な液体系の量が
極めて少量になって、例えば、硬質ポリマーの剛性及び
軟化点に対して有害な影響を及ぼさずに本発明の液体安
定剤系を硬質ポリマーに使用することができるというこ
とを意味する。
本発明の液体系の高い安定化効果には、前述のバリウム
に対する亜鉛の比率が大いに貢献しているものと思われ
る。バリウムに対する亜鉛の比率が前記範囲外、例えば
2n:Baの比率が0.5:1よりもバリウムが少ない
と、安定剤の安定化効果が非常に減少し、これはより多
くの安定剤が必要であることを意味し、更には、この組
成物を以前から人手可能な低金属濃度の液体系と同じ範
躊におくことになる。
本発明に用いる有機チオホスファイトは、以下の式によ
って定義される: ;1 式中、 pは1〜3の数; nは0〜2の数; mは0〜2の数; 及びn+m+pの合計は3; Yは炭素数1〜約12の直鎖もしくは枝分かれしたアル
キレン基: R4,R5及びR6は、炭素数1〜約18のアルキル基
;炭素数3〜約12のシクロアルキル基;及び炭素数7
〜約24のアルキルアリール基からなる群より選択する
本発明に用いるトリチオホスファイトは、pが3でn及
びmが0であるものが好ましい。
本発明に用いるチオホスファイトのメルカプトカルボン
酸エステルは、安定化効果に対して重要な貢献をしてい
ると思われる。メルカプトカルボン酸エステル基を含ま
ないチオホスファイトは、殆どこの効果がない。ただし
、このようになる理由については、今のところまでわか
っていない。
本発明に用いる有機チオホスファイトは、トリフェニル
ホスファイトもしくはトリフニニルチオホスファイトの
ような有機トリホスファイトの相当するメルカプトカル
ボン酸エステルとのエステル交換によって合成すること
ができる。
エステル化した基によるカルボン酸基の閉塞は、メルカ
プトカルボン酸エステルのメルカプト基とのエステル交
換の作用を可能にし、これによって、チオサルファを経
てリンと結合することになる。S Rs及び0−R6基
の導入は、同様に相当するメルカプチドもしくはアルコ
ールとのエステル交換によって行う。グリコールを使用
すれば、2つの位置が可能であれば、グリコールはリン
と2つの位置で連結する。
マイアーズ(Myers)の1968年3月19日付の
米国特許第3.374.291号に開示されているよう
に、本発明に用いるトリチオホスファイトもまた、三ハ
ロゲン化リン(PX3)を、第三アミン、水酸化すl−
IJウム水溶液、炭酸す) IJウム水溶液のような適
当な塩基の存在下でメルカプト酸エステルと反応させる
ことによって調製することができる。
この反応は、以下の通りである: 3(R’OC)、、R3H+PX3+ 3塩基−((R
’O[:)、、R3)3P+ 3塩基・HX式中、Rは
飽和もしくは不飽和脂肪族基、アリール基、又はハロゲ
ン、ニトロ基、シアン基、アルキル基等の置換基を含有
する置換した脂肪族基もしくは置換したアリール基;R
′は飽和もしくは不飽和脂肪族基もしくは脂環式基、ア
リール基、又はハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アルキ
ル基等の適当な置換基を含有する置換した脂肪族基、脂
環式基もしくはアリール基;並びにnは1〜3までの整
数を示す。
メルカプト酸エステル及び塩基は、いろいろな量で使用
することができる。しかし、一般に、三/s’ロゲン化
リン1モルに対して塩基が少なくとも3モル提供される
ような相対比を選択する。
この反応は、ベンゼン、トルエン、イソオクタン等の非
極性溶剤中で行うことが望ましい。
この反応は室温で行ってもよいが、約15〜50℃の範
囲内の反応温度及び約5〜15時間の反応時間で行うこ
とが好ましい。生成物の回収は、例えば濾過による沈降
塩の塩酸塩の除去、15%塩酸及び水での濾液の洗浄に
よる未反応塩基の除去、更には非極性溶剤及び未反応の
メルカプト酸エステルの留去によって行ってもよい。
このようなトリチオホスファイトは、上記反応に従って
脂肪族モノカルボキシメルカプト酸エステルから得るこ
とができ、次のような化学式を有する: (R”QC(CH2)、S)、 P 本発明の安定剤組成物に使用する典型的なチオホスファ
イトには、次のようなものが含まれる: P (SC)12cO−OCH2CH(CH3) 2)
 3P (SCH2C1t2CO−0(CH2) 5C
H3) 3P (SCH2CO−OCIOH21) s
P (SCH2CO,CD−〇(CL)+tCL)3C
,H3OP(SCH2CO−QC,□H2S)2(CI
QH210) 2PSCH2CO−QCsH+vC+J
2sSP(SCH2CO−OC+oH2+)2(CsH
+tOCOCH2S)zPSCHzCHzCo 0CH
2CH(C2H5)C−H9塩化亜鉛亜鉛機トリホスフ
ァイト錯体、有機チオホスファイト、及び本発明の安定
剤系の形式にも有用な有機トリホスファイトエステルは
、大気温度として遭遇する最低温度の約−10℃〜約2
00℃までの温度範囲にわたって液体である。
有用な有機トリホスファイトは、酸素を経てリンに結合
している1〜3の有機基を持っており、このリンの三つ
の原子価はすべてこの有機基によって占められている。
有機基が一価の有機基である本発明の液体有機トリホス
ファイトは、下記の式によって定義される: R,−0−P−0−R。
■ 式中、R,、R2及びR3は、炭素数1〜約30のアル
キル基、アラルキル基、アリール基、アルカリール基、
アラルキル基、及びシクロアルキル基からなる群より選
択する。
二価の有機基を有する本発明の液体有機トリホスファイ
トは、リンと共に以下の形式の複素環を形成する: 式中、R4は炭素数2〜約30のアルキレン基、アリー
レン基、アラルキレン基、アルカリーレン基及びシクロ
アルキレン基からなる群より選択し、R6はR1,R2
及びR3の場合にすでに定義したのと同じ一価の有機基
である。
また、有用な液体有機トリホスファイトは、以下の形式
の混合へテロ環開鎖ホスファイトである: より複雑な液体トリホスファイトは、三価の有機基から
形成される以下の型式のものである二式中、R6は前述
のR1−R5までのいかなる型式の三価の有機基でもよ
い。
特に有用な種類の複雑な液体トリホスファイトは、以下
の式のテトラオキサホスファピロウンテ′カンである: 式中、R,及びR2は炭素数約1〜約30のアIJ−ル
基、アルキル基、アリールオキシエチル基、アルキルオ
キシエチル基、アリールオキシエトキシエチル基、アル
キルオキシエトキシエチル基及びアルキルオキシポリエ
トキンエチル基からなる群より選択する。
特に好ましい種類の液体有機トリホスファイトは、酸素
を経てリンに結合する二環式芳香族基を持ち、この芳香
族環の一方もしくは両方に0もしくは1もしくはそれ以
上のフェノール性ヒドロキシル基を持っている。これら
のホスファイトは、以下の式によって特徴づけられる:
式中、Arは、単環もしくは二環式芳香族核及びmは0
〜約5の整数である。Zは前述のR1−R6で定義した
ように一つもしくは複数の有機基であって、単独もしく
は共に、二つのホスファイト酸素原子の原子価を満たす
ために十分な数をとっている。
一つもしくは両方のZ基は、(HO) 、−Ar型式の
更に別の二環式芳香族基を含むことができる。
普通、本発明に用いるトリホスファイ上の炭素数は約6
0以下である。
典型的な液体トリホスファイトは、モノフェニルジ−2
−エチルへキシルホスファイト、ジフェニルモノ−2−
エチルへキシルホスファイト、ジイソオクチルモノトリ
ルホスファイト、トIJ −2−エチルへキシルホスフ
ァイト、フェニルジシクロへキシルホスファイト、フェ
ニルジエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト
、トリクレジルホスファイト、トリ (ジメチルフェニ
ル)ホスファイト、トリ (トリデシル)ホスファイト
、トリイソオクチルホスファイト、トリドデシルホスフ
ァイト、インオクチルジフェニルホスファイト、ジイソ
オクチルフェニルホスファイト、トリ (1−オクチル
フェニル)ホスファイト、トリ (t−7ニルフエニル
)ホスファイト、ベンジルメチルイソプロピルホスファ
イト、プチルジクレジルホスファイト、イソオクチルジ
(オクチルフェニル)ホスファイト、ジ(2−エチルヘ
キシル)(イソオクチルフェニル)ホスファイト、トリ
 (2−フェニルエチル)ホスファイト、エチレンフェ
ニルホスファイト、エチレンイソヘキシルホスファイト
、エチレンイソオクチルホスファイト、エチレンシクロ
へキシルホスファイト、2−フェノキシ−5,5−ジメ
チル−1,3,2−ジオキサホスホリナン、2−ブトキ
シ−1,3,2−ジオキサホスホリナン、2−オクトキ
シ−5,5−ジメチルジオキサホスホリナン、及び2−
シクロヘキシルオキシ−5,5−ジメチルジオキサホス
ホリナンである。
典型的な液体ペンタエリスリトールトリホスファイトは
、3.9−ジフェノキシ−2,4,8,10−テトラオ
キサ−3,9−ジホスファスピロ−(5,5)−ウンデ
カン(ジフェニルペンタエリスリトールジホスファイト
)、3.9−ジ(デシルオキシ)−2,4,8,to−
テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ−(5,5)
  −ウンデカン、3.9−ジ(イソデシルオキシ) 
−2,4,8,to−テトラオキサ−3゜9−ジホスホ
ラスピロ=(5,5)  −ウンデカン、3−フェノキ
シ−9−イソデシルオキシ−2,4゜8.10−テトラ
オキサ−3,9−ジホスファスピロ−(5,5)  −
ウンデカン、3,9−ジ(メトキシ)−2,4,8,1
0−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ−(5,
5)  −ウンデカン、3.9−ジ(ラウリルオキシ)
 −2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホス
ファスピロー(5,5) −ウンデカン、3゜9−ジ−
p−トリルオキシ−2,4,8,10−テトラオキサ−
3,9−ジホスファスピロ−(5,5) −ウンデカン
;3.9−ジ(メトキシエチルオキシ)=2.4.8.
10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスビロ−(5
,5)  −ウンデカン;3−メトキシエチルオキシ−
9−インデシルオキシ−2,4,8,10−テトラオキ
サ−3,9−ジホスファスピロー(5,5)−ウンデカ
ン;3,9−ジ(エトキシエチルオキシ) −2,4,
8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロー
(5,5) −ウンデカン;3.9−ジ(ブトキシエチ
ルオキシ) −2,4,8,10−テトラオキサ−3,
9−ジホスファスピロ−(5,5) −ウンデカン;3
−メトキシエチルオキシ−9−ブトキシエチルオキシ−
2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファ
スビロー(5,5) −ウンデカン;3,9−ジ(メト
キシエトキシエチルオキシ) −2,4,8,10−テ
トラオキサ−3,9−ジホスファスピロ−(5,5) 
 −ウンデカン;3,9−ジ(ブトキシエトキシエチル
オキシ) −2,4,8,10−テトラオキサ−3,9
−ジホスファスピロ−(5゜5)−ウンデカン;3,9
−ジ(メトキシエトキシエトキシエチルオキシ) −2
,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファス
ピロ−(5,5) −ウンデカン;3.9−ジ〔メトキ
シ(ポリエトキシ)エチルオキシE −2,4,8,1
0−テトラオキサ−訊9−ジホスファスピロー(5,5
)  −ウンデカン〔ただしくポリエトキシ)二チルオ
キシ基の平均分子量は、350である:];3,9−ジ
(メトキシ(ポリエトキシ)エチルオキシ”) −2,
4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピ
ロ=(5,5)−ウンデカン〔ただしくポリエトキシ)
エチルオキシ基の平均分子量は550である〕である。
典型的な液体ビスアリールトリホスファイトは;ビス(
4,4°−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェ
ノール))イソオクチルホスファイト、モノ (4,4
’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール
))ジフェニルホスファイト、トリ (4,4°−n−
ブチリデンビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノー
ル))ボスファイト、(4,4“−ベンジリデンビス(
2−t−ブチル−5−メチルフェノール))ジフェニル
ホスファイト、イソオクチル−2,2′−ビス(p−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンホスファイト、デシル−4
,4°−n−ブチリデンビス(2−t−ブチル−5−メ
チルフェノール)ホスファイト、トリ゛−4,4″−チ
オビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)ホス
ファイト、2−エチルへキシル−2,2″−メチレンビ
ス(4−メチル−6,l’−メチルシクロヘキシル)フ
ェノールホスファイト、トリ (2,2“−ビス(p−
ヒドロキシフェニル)プロパン)ホスファイト、トリ 
(4,4°−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフ
ェノール))ホスファイト、イソオクチル(2,6−ビ
ス(2′−ヒドロキシ−3,5−ジノニルベンジル)−
4−ノニルフェニル)ホスファイト、テトラトリデシル
−4,4’ −n−ブチリデンビス(2−t−ブチル−
5−メチルフェニル)ジホスファイト、テトライソオク
チル−4,4°−チオビス(2−t−ブチル−5−メチ
ルフェニル)ジホスファイト、2.2’−メチレンビス
(4−メチル−6,1″−メチルシクロヘキシルフェニ
ル)ポリホスファイト、イソオクチル−4,4°−イソ
ブロビリデンビスフェニルボリホスファイト、2−エチ
ルへキシル−2,2°−メチレンビス(4−メチル−6
、1’−メチルシクロヘキシル)フェニルトリホスファ
イト、テトラトリデシル−4,4゛−オキシジフェニル
ジホスファイト、テトラ−n−ドデシル−4,4°−n
−ブチリデンビス(2−t−ブチル−5−メチルフェニ
ル)ジホスファイト、テトラトリデシル−4,4″−イ
ソプロピリデンビスフェニルジホスファイト、ヘキサト
リデシルブタン−1,1,3−トリス(2゛−メチル−
5゛−t−ブチルフェニル−4′)トリホスファイトで
ある。
本発明に用いる酸性ホスファイトは、酸素を経てリンと
結合している一つもしくは二つの有機基、並びに一つも
しくは二つの水素原子を有する有機ホスファイトであれ
ばどのようなものでもよい。
本発明に用いる酸性ボスファイトは、以下の式によって
定義される: R,−0−P−0−R。
I 式中、R,、R,及びR3は、水素、炭素数1〜約30
のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルカリー
ル基、アラルキル基及びシクロアルキル基からなる群よ
り選択し、更にR,、R,及びR3のうちの少なくとも
1〜2つは水素である。
典型的な液体酸性ホスファイトは、ジフェニルホスファ
イト、モノフェニルホスファイト、モノ (ジフェニル
)ホスファイト、ジベンジルホスファイト、ジー0−(
イソオクチルフェニル)、ホスファイト、ジ(p−エチ
ルへキシルフェニル)ホスファイト、ジ(p−t−オク
チルフェニル)ホスファイト、ジ(ジメチルフェニル)
ホスファイト、ジ−n−ブチルホスファイト、ジー2−
エチルへキシルホスファイト、モノ−2−エチルへキシ
ルホスファイト、ジイソオクチルホスファイト、モノイ
ソオクチルホスファイト、モノドデシルホスファイト、
2−エチルヘキシルフェニルホスファイト、2−エチル
ヘキシル(n−オクチルフェニル)ホスファイト、モノ
シクロへキシルホスファイト、ジシクロへキシルホスフ
ァイト、ジ(2−シクロへキシルフェニル)ホスファイ
ト、ジ−α−ナフチルホスファイト、ジフェニルフェニ
ルホスファイト、ジ(ジフェニル)ホスファイト、ジ(
2−フェニルエチル)ホスファイト、ジベンジルホスフ
ァイト、モノベンジルホスファイト、n−ブチルクレジ
ルホスファイト及びジドデシルホスファイト、クレジル
ホスファイト、1−オクチルフェニルホスファイト、エ
チレンホスファイト、ブチルクレジルホスファイト、イ
ンオクチルモノトリルホスファイト並びにフェニルシク
ロへキシルホスファイトがある。
典型的な液体ビスアリール酸性ホスファイトは:ビス(
4,4″−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェ
ノール))ホスファイト、(4゜4′−チオビス(2−
t−ブチル−5−メチルフェノール))フェニルホスフ
ァメト、ビス(4゜4″−n−ブチリデンビス(2−t
−ブチル−5−メチルフェノール))ホスファイト、モ
ノ(4,4’−ベンジリデンビス(2−t−ブチル−5
−メチルフェノール))ホスファイト、モノ(2,2’
−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン)ホスファ
イト、モノ (4,4’ −n−ブチリデンビス(2−
t−ブチル−5−メチルフェノール)ホスファイト、ビ
ス(4,4″−チオビス(2−t−ブチル−5−メチル
フェノール))ホスファイト、モノ−2−エチルへキシ
ルモノ−2,2’−メチレンビス(4−メチル−6,1
°−メチルシクロヘキシル)フェノールホスファイト、
ビス(2,2’−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロ
パン)ホスファイト、モノイソオクチルモノ (4,4
°−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール
))ホスファイト、イソオクチル(2,6−ビス(2°
−ヒドロキシ−3,5ジノニルベンジル)−4−ノニル
フェニル))ホスファイト、トリトリデシル−4,4’
 −n−ブチリデンビス(2−t−ブチル−5−メチル
フェニル)ジホスファイト、トリイソオクチル−4,4
°−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェニルジ
ホスファイト、ビス(2,2’−メチレンビス(4−メ
チル−6,1°−メチルシクロへキシルフェニル))ホ
スファイト、インオクチル−4,4′−イソプロピリデ
ンビスフェニルホスファイト、モノフェニルモノ <2
.2’−メチレンビス(4−メチル−6,1”−メチル
シクロヘキシル))トリホスファイト、ジトリデシル−
4,4″−オキシジフェニルジホスファイト、ジ−n−
ドデシル−4,4″−n−ブチリデンビス(2−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)ジホスファイト、ジトリデ
シル−4,4゛−イソプロピリデンビフェニルジホスフ
ァイト、テトラトリデシルブタン−1,1゜3−トリス
(2°−メチル−5′−t−ブチルフェニル−4−)ト
リホスファイトがある。
本発明に用いる液体炭酸バリウム−アルキルフェネート
錯体は公知であり、ローレンス・ロバート・ブレツカ−
(Lawrence Robert 8recker)
の1974年1月22日付米国特許第3.787.35
7号に記載されている。この炭酸バリウムは、通常、単
独もしくは不揮発性の極性化合物と組み合わせて炭酸塩
に対する液化剤として作用する比較的不揮発性の有機液
体中において、少なくとも一つのバリウムアルキルフェ
ネートと配合する。
このバリウムアルキルフェネートは、錯体の形成中もし
くは形成後に炭酸塩を有機溶剤中に分散させる。
前述の比較的不揮発性の有機液体とは、炭化水素油、可
塑剤、エポキシエステル等でもよく、もしくは以上を任
意に組み合わせたものでもよい。
この炭酸塩−有機塩化合物における有機塩に対する炭酸
バリウムの比率は、2よりも大きい数、即ち金属当量数
が有機塩の有機酸残量の当゛量数よりも大きいような金
属比によって規定される。この金属比は、20程度もし
くはもっと高くてもよく、炭酸バリウム−バリウムアル
キルフェネート化合物の粘度が許容できないほど高(な
る場合によってのみ限界が課せられるものである。
本発明に用いるバリウムアルキルフェネートのアルキル
フェネート残分は、少なくとも10の炭素原子を有する
。材料の人手可能性によって設けられない限り、炭素含
有量に対する上限はない。アルキルフェネート残分中に
おいて炭素数が150程度であるバリウムアルキルフェ
ネートを使用すると、優れた結果が得られる。
そのバリウム塩として使用することのできる典型的なア
ルキルフェノールには、s−プチルフエノーノペ○−ア
ミルフェノール、ヘプチルフェノール、t−ノニルフエ
ノーノペ力プリルフェノール、6−t−ブチル−2,4
−ジメチルフェノール、2.6−ジーt−ブチル−p−
タレゾーノペp−t−オクチルフェノーノヘジノニルフ
ェノール、デシルフェノール、ドデシルフェノール、及
ヒバラフインワックスーアルキルフェノール;0−シク
ロへキシルフェノーノぺp−シクロへキシルフエノーノ
ベ及びシクロオクチル−p−クレゾールのようなシクロ
アルキルフェノール;4−ベンジル−〇−クレゾール並
びに〇−及びp−(α−メチルベンジル)フェノールの
ようなアラルキルフェノール、並びに以上を任意に組み
合わせたものが含まれる。
本発明に用いるバリウムアルキルフェネート塩は、遊離
した未反応のフェノールを含むことができる。
このよう゛な炭酸バリウム−バリウムアルキルフェネー
トは、視覚的には透明な液体で、濾過しても残分はない
多くの液体炭酸バリウム−バリウムアルキルフェネート
が知られている。このような組成物の調製方を記述した
多くの特許文献がある。しかし不運にも、使用されてい
る専門用層は一致していない。このような組成物は、時
には油溶性炭酸バリウムの溶液と呼ばれ、時には油に対
して不溶性の炭酸バリウムの分散液と呼ばれる。
この組成物は、有機部分に対してそこに含まれているバ
リウム全体の比率が中性のバリウムアルキルフェネート
の理論比よりも大きいこと、即ちバリウムの当量数がア
ルキルフェネート残分の当量数よりも大きいことを示す
ために、しばしば“過塩基(overbased)”と
呼ばれる。
バリウム比の測定及び炭酸バリウムのバリウムアルキル
フェネートとの液体配合の確認には、分析技術が利用で
きる。全体のバリウム含有量の測定は、原子吸光のよう
な標準法、もしくは塩酸水溶液への抽出、及び抽出物中
のバリウムの錯滴定によって行うことができる。
炭酸塩として存在するバリウムの測定は、二酸化炭素の
合計量によって行い、金属比は以下の式によって与えら
れる: 試数のg数      g 液体炭酸バリウムの調製は、例えば、酸化物、水酸化物
、アルコキシド、カルボキシレート、フェネート等のバ
リウム塩を極性有機媒質に懸濁させ、このバリウム化合
物を高温で炭酸飽和させ、更に炭酸飽和した生成物をハ
リウムアルキルフェネートを含有する比較的不揮発性の
有機液体へ移行させ、その後に任意に加水分解を行い、
最後に得られた液体の最終濾過を行う前に揮発物を除去
することによって容易に行うことができる。この操作の
配列順序は決定的なものではなく、例えば炭酸飽和中に
もバリウムアルキルフェネートは存在することができる
この反応に使用した極性有機媒質は、揮発性及び不揮発
性の極性化合物を含有することができ、これは前述の文
献では促進剤と呼ばれている。このうち揮発性の極性化
合物は、この方法の間に除去することができ、最終的な
生成物には存在しない。炭酸バリウムの液体有機化合物
、炭酸バリウムのバリウムアルキルフェネートとの液体
有機化合物、それらの構成要素並びにそれらの製造方法
についての網羅的な全体像は、例えばP、アッセ7 (
Asseff)の米国特許第2.616.905号、F
、コッフ(Koft)の米国特許第3.544.463
号及びIII、 L/ジュア−(LeSuer)の米国
特許第2.959.551号のような選択した特許群か
ら得ることができる。
多くの市販の液体炭酸バリウム−バリウムアルキルフェ
ネート組成物が、本発明の液体安定剤系の調製に使用す
るために適している。
以下は、非制限的な選択例を示すものである:LD 2
106              26LD 210
3.              23本発明に用いる
バリウム−カドミウム、バリウム−亜鉛、バリウム−カ
ドミウム−亜鉛、及びカルシウムカルボキシレートは、
炭素数が約5〜約22の窒素を含まないモノカルボン酸
の塩で、以下の(a)、ら)及び(C)からなる群より
選択する: (a)炭素数約5〜約18の直鎮及び枝分かれした脂肪
族カルボン酸; (b)炭素数約7〜約11の芳香族カルボン酸;及び (C)炭素数約12〜約22の不飽和直鎖及び枝分かれ
した脂肪族カルボン酸。
典型的な直鎖カルボン酸には、酪酸、吉草酸、カプリン
酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸及びステアリン酸が含まれる。
典型的な枝分かれした脂肪族カルボン酸には、β−メチ
ル酪酸、α−メチル酪酸、2−エチルヘキサン酸、イソ
オクタン酸、3.5.5−)リメチルヘキサン酸、トリ
メチル酢酸、2.2−ジメチルペンクン酸、ネオデカン
酸及び2−メチル−2−エチルヘキサン酸が含まれる。
典型的な不飽和脂肪族カルボン酸には、オレイン酸、リ
ノール酸、リルン酸、リシノール酸及びエルカ酸が含ま
れる。
典型的な芳香族酸には、安息香酸、〇−1m−及びp−
トルイル酸;o−、m−及びp−エチル安息香酸;o−
,m−及びp−ブチル安息香酸;o−、m−及びp−ア
ミル安息香酸:各種ジメチル安息香酸異性体;各種ジエ
チル安息香酸異性体;並びに各種トリメチル安息香酸異
性体が含まれる。
本発明に用いるバリウム−カドミウム、バリウム−亜鉛
、バリウム−カドミウム−亜鉛及びカルシウムカルボキ
シレートは、液体もしくは固体であってもよいが、固体
である場合には本発明の液体安定剤系に可溶性のもので
ある。固体のカルボン酸塩はまた、得られるカルボン酸
塩のために高沸点有機溶剤の存在下で生成反応を行うこ
とによって、合成の過程で液化することができる。そし
てこの溶剤は最終的な塩の中に存在することになり、本
発明の液体安定剤の他の成分と共にブレンド中に随伴さ
れる。このような溶剤を使用する場合には、沸点は少な
くとも180℃でなければならず、その最大使用量は、
液化したカルボン酸塩を他の成分と化合させた後におい
て、安定剤系の重量の12%を越えてはならない。
有用な溶剤には、脂肪族、脂環式、及び芳香原炭化水素
;脂肪族、脂環式及び芳香族アルコーノヘエーテルアル
コーノへ及ヒエーチルアルコールエステル;並びにアル
キル、シクロアルキル及びアリールリン酸エステル、安
息香酸エステル、及びステアリン酸エステルのような有
機及び無機酸のエステルが含まれる。液化したカルボン
酸塩の合成方法の説明は、実施例において行う。
本発明の均質な液体安定剤系においては液化したカルボ
ン酸塩に溶剤を伴うことができるので、術語“本質的に
溶剤のない(substantiallysolven
t−free) ”を本発明の安定剤系の記述に用いる
時には、液体安定剤系の12重量%までの量のそのよう
な溶剤を排除するものでない。
本発明に用いるフェノール系酸化防止剤は液体であるべ
きであるが、必ずしも液体でなければならないことはな
く、これはフェノール系酸化防止剤が本発明の液体安定
剤系に可溶性であるからであり、一つもしくはそれ以上
のフェノール性ヒドロキシル基及び一つもしくはそれ以
上のフェノール核を含み、更に約8〜約300の炭素原
子を含むことができる。更に、フェノール核は、オキシ
もしくはチオエーテル基を含むことができる。
本発明に用いるアルキル置換したフェノール及び多核フ
ェノールは、その分子量によって高い沸点を持ち、従っ
て揮発性が低くなるので好ましいものである。一つもし
くはそれ以上の炭素原子に一つもしくは複数のアルキル
基が結合していてもよい。フェノール核間にあるいかな
るアルキレン基をも含む単数もしくは複数のアルキル基
は、少なくとも四つの炭素原子からなることが好ましい
。アルキルもしくはアルキレン鎖が長くなるほど本発明
の液体安定剤系との融和性がよくなり、従ってアルキル
基の炭素数に上限はない。普通、人手可能性の見地から
は、この化合物としてアルキル、アリシクリデン及びア
ルキレン基の炭素数が約18を越えることはなく、全体
の炭素数が約50を越えることもないであろう。この化
合物は、フェノール核一つにつき1〜4つのアルキル基
を持つことができる。
本発明に用いるフェノールは、少なくとも1つ好ましく
は少なくとも2つのフェノール性ヒドロキシル基を含ん
でおり、フェノール核が1ってあれば同じ環に2つもし
くはそれ以上のヒドロキシル基が結合している。二環式
の場合には、2つの環はチオもしくはオキシエーテル基
、又はアルキレン、アリンクリデンもしくはアルキレン
基によって連結したものでもよい。
本発明に用いることのできる単環式フェノールは、下記
の構造を有するものである:式中、Rは、水素;ハロゲ
ン;及びアルキル基、アリール基、アルケニル基、アル
カリール基、アラルキル基、シクロアルケニル基、シク
ロアルキル基、アルコキシ基、及びアシル基(R’C−
)  (ただしR゛はアリール基、アルキル基もしくは
シクロアルキル基である)のような炭素数が1〜約30
の有機基からなる群より選択し;xl及び×2は、1〜
4の整数で、xlと×2の合計が6を越えないものとす
る。
本発明の安定剤配合物に使用する多環式フェノールは、
多価結合基によって結合された少なくとも2つの芳香族
核を有するものであり、以下の式によって定義される: (Ar) n +  Y  (Ar) n2(叶)、(
叶)、2 式中、 Yは、炭素;カルボニル基;硫黄;スルフィニル基;芳
香族、脂肪族及び脂環式炭化水素基;並びにオキシ炭化
水素、チオ炭化水素及び複素環式基からなる群より選択
した多価連結基である。この連結基は、1〜20までの
炭素原子を含むことができる。
Arは、フェニル基又は縮合したもしくは分離したフェ
ニル環を有するポリ炭素環式基でもよいフェノール核で
あり;各Ar基は、少なくとも1つ〜合計で5つまでの
遊離したフェノール性ヒドロキシル基を含んでいる。こ
のAr環はまた、例えばAr−Y −Ar−Y−Arの
ようにY型の別の連結核によって連結した別の環を含有
することができる。   −゛ ml及びm2は、1〜5の数であり、n、及びR2は、
1もしくはそれよれも大きい、好ましくは1〜4の数で
ある。
この芳香族核Arは、フェノール性ヒドロキシル基の他
に、1つもしくはそれ以上の不活性置換基を含有するこ
とができる。そのような不活性置換基の例には、水素;
塩素、臭素及び弗素のようなハロゲン原子;アルキル基
、アリール基アルカリール基、アラルキル基、シクロア
ルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、了り−
ルオキシ基及びアシルオキシ基(R’ C−0)(ただ
しRoは、アリール基、アルキル基もしくはシクロアル
キル基)のような炭素数1〜約30の有機基、炭素数1
〜約30のチオ炭化水素基、推びにカルボキシ基(−C
−0−)が含まれる。しかしながら、普通、各芳香族核
は、約18を越える炭素数の炭化水素置換基は持たない
であろう。
Ar基はAr核1つ当たり1〜4の置換基を持つことが
できる。
典型式な芳香族核には、フェニル基、ナフチル基、フェ
ナントリル基、トリフェニレン基、アントラセニル基、
ピレニル基、クリセニル基、及びフルオレニル基が含ま
れる。    Arがベンゼン核である時には、本発明
に用いる多価多環式フェノールは次のような構造を有す
る: 式中、 R,、R2及びR5は、前項に記載した不活性置換基で
あり; 1TII及びm、は、1〜最大5までの整数;m2は、
1〜最大4までの整数: X、及び×3は、0〜4までの整数: ×2は、0〜3の整数; ylは、0〜約6の整数;並びに y2は、1〜5、好ましくは1もしくは2の整数である
好ましくは、ヒドロキシル基は、Yに対してオルト及び
/又はバラ位に位置する。
典型的なY基は、アルキレン基、アルキリデン基、アル
ケニレン基、アリーレン基、アルキルアリーレン基、ア
リールアルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアル
キリデン基、並びに以上の基をオキサ−及びチア−置換
したちの;カルボニル基、テトラヒドロフラン、エステ
ル並びにトリアジノ基がある。通常、このY基は、2つ
、3つもしくは4つのAr基に連結している二価、三価
、もしくは四価の基である。しかしながら、4つを越え
るAr基に連結しているより原子価の高いY基でも使用
することができる。このような構造によれば、Y基とし
て次のような亜属群を与えることができる: (1)連鎖中に少なくとも1つの炭素を有するか、もし
くは芳香族核に連結した環式配列であるY基、例えば: C)+2−CH2;  ([’H2)S  ; CL 
 ;Ha (2)芳香族核に連結している炭素及び他の原子を含む
2つ以上の原子からなるY基、例えばニーCH,−0−
CI(、−、−CH−CH2−0−(1:H2−CH−
;I C11,CH。
C,H,。
響 化学構造と有効性との関係についての解明はまだ不充分
であるが、最も効果的なフェノールの多くは亜属(1)
のY基であり、従って亜属(1)のY基が好ましい。こ
れらのフェノールのうちいくつかは、フェノールもしく
はアルキルフェノールのジシクロペンタジェンのような
ポリ不飽和炭化水素によるアルキル化によって合成する
ことができる。
典型的なフェノールには、グアヤコール、酢酸レゾルシ
ノール、バニリン、サリチル酸ブチル、2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−4
−メトキシフエノーノベ2,4−ジノニルフェノーノペ
2.3.4.5−テトラドデンルフェノーノベテトラヒ
ドローα−ナフトール、o−、m−、及びp−クレゾー
ル、○−、m−+ 及びp−フェニルフェノーノペ0−
.m−,及びp−キシレノーノペカルベノール、対称形
キシレノーノベチモール、○−1m−1及びp−ノニル
フェノール、○−1m−1及Up−ドデシノフェノール
、o−、m−、及びp−オクチルフエノーノベ〇−及び
m−t−ブチル−p−ヒドロキシアニソール、p−n−
デシルオキシフェノーノベp−n−デシルオキンクレゾ
ール、ノニル−n−デシルオキンクレソーノベオイゲノ
ーノベイソオイゲノーノベグリセリンモノサリチレート
、メチル−p−ヒドロキシシンナメート、4−ペンジル
オキンフェノール、p−アセチルアミノフェノーノベp
−ステアリルアミノフェノール、メチル−p−ヒドロキ
シベンゾエート、p−ジクロロペンゾイルアミノフエノ
ーノペp−ヒドロキシサリチルアニリド、ステアリル(
3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)チオグリ
ルレート、ステアリル−β−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、ジステア
リル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルホスホネート、並びにジステアリル(4−ヒドロキシ
−3−メチル−5−t−ブチル)ベンジルマロネートが
含まれる。
典型的な多価フェノールは、オルンノール、没食子酸プ
ロピノベカテコーノベレゾルシノーノペ4−オクチルレ
ゾルシノール、4−ドデシルレゾルシノーノペ4−オク
タデシルカテコール、4−イソオクチルフロログリシツ
ール、ピロガロール、ヘキサヒドロキシベンゼン、4−
イソヘキシルカテコール、2,6−ジーt−6−ブチル
レゾルシノール、2.6−ジイツプロピルフロログルシ
ノールでアル。
典型的な多価多環式フェノールは、メチレンビス(2,
6−ジーt−ブチルフェノ−ノリ、2.2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、メチレンビス(p−ク
レゾール)、4.4’−ベンジリデンビス(2−t−ブ
チル−5−メチルフェノール)、4,4”−シクロへキ
シリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2.2’
−メチレンビス(4−メチル−6−(1°−メチルシク
ロヘキシルフェノール)、2.6−ビス(2’−ヒドロ
キシ−3′−t−ブチル−5゛−メチルベンジル)−4
−メチルフェノール、4.4°−ビス(2−t−ブチル
−5−メチルフェノール)、2.2’−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ブタン、エチレンビス(p−クレゾー
ル)、4.4°−n−ブチリデン(2−t−ブチル−5
−メチルフェノール)、2.2″−メチレンビス(4−
メチル−6−(1’−メチルシクロヘキシル)フェノー
ル)、4.4’−シクロヘキシレンビス(2−t−ブチ
ルフェノール)、2.6−ビス(2′−ヒドロキシ−3
°−t−フチルー5′−メチルベンジル)−4−メチル
フェノール、1,3°−ビス(ナフタレン−2,5−ジ
オール)プロパン、2.2’−ブチレンビス(ナフタレ
ン−2,7−ジオール)、(3−メチル−5−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−4°−ヒドロキシフェ
ニルプロパン、2.2’−メチレンビス(4−メチル−
5−イソプロピルフェノール)、2.2’−メチレンビ
ス(5−t−ブチル−4−クロロフェノール)、(3,
5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロキシフェニル) −(
4°−ヒドロキシフェニル)エタン、(2−ヒドロキシ
フェニル) −(3’、5° −ジ−t−ブチル−4′
4−ヒドロキシフェニル)エタン、2.2’−メチレン
ビス(4−オクチルフェノール)、4,4°−プロピレ
ンビス(2−t−ブチルフェノール)、2.2°−イソ
ブチレンビス(4−ノニルフェノール)、2.4−ビス
(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェノキシ)−6−
(n−オクチルチオノ−1゜3.5−)リアジン、2,
4.6−)リス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェ
ノキシ)−1,3,5=トリアジン、4.4’−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸オクタデシルエス
テノベシクロペンチレンー4,4“−ビスフェノール、
2−エチルブチレン−4,4’−ビスフェノールベ4,
4゜−シクロオクチレンビスく2−シクロベンジルフェ
ノール)、  β、β−チオジェタノールビス(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシアセテート)、1
.4−ブタンジオールビス(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェノキシアセテート)、ペンタエリスリトール
テトラ (4−ヒドロキシフェノールプロピオネート)
、2.4゜4’ −)リヒドロキシベンゾフェノン、4
,4°−ビス(4−ヒドロキシフェノール)ペンタン酸
オクタデシルチオプロピオネートエステノペ1,1゜3
−トリス軸′−メチルー4−ヒドロキシ−5゛−t−ブ
チルフェニル)ブタン、1,1.3−)リス(1−メチ
ル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルフェニル)ブタン
、1.8−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンゾイ
ル−n−オクタン、1−メチル−3−(3−メチル−5
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ナフタレン、
2゜2°−(2−ブタン)ビス (4−メトキシ−6−
t−ブチルフェノール)ビス〔3,3−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−t−ブチルフェニル)i8酸)グリコール
エステノベ4.4”−ブチリデンビス(6−t−ブチル
−m−クレゾール)、1,1.3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3.5− ) IJス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル−2,4,6−)!Jメチルベ
ンゼン、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートコ
メタン、1、3.5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)インシアヌレート、1,3
.5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシエチルイソシアヌレー
ト、2−オクチルチオ−4,6−ジ(4−ヒドロキシ−
3,5−ジーし一ブチル)フニノキシ−1,3,5−)
リアジン、及びペンタエリスリトールヒドロキシフェニ
ルプロピオネートがある。
特に望ましい種類の多価多環式フェノールは、次の型の
ジシクロペンタジェンポリフェノールであ6°    
              04式中、 R,及びR2は、同一もしくは異なる低級アルキル基、
並びに nは、角括弧で閉じられた基の数であり、通常1〜約5
である。この物質は、スパハ) (3pachの197
1年3月2日付米国特許第3.567、683号に記載
されている。この種のもので市販されているのはウィン
グステーL (Wingstay)で、下記の式ノジシ
クロペンタジェントリ (2−t−ブチル−4−メチル
フェノール)によって例示される: 本発明に用いられる多価多環式フェノールは、フェノー
ルもしくはアルキルフェノールの、例えば、α−ピネン
、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、ビニルシクロヘ
キセン、ジシクロペンタジェン、アロオシメン、イソプ
レン及びブタジェンのような二環式環構造及び1つ、2
つもしくはそれ以上の二重結合を有する炭化水素t)と
の縮合物であってもよい。普通、これらの縮合物は酸性
条件下において、単量体及びポリマー化合物の多少にか
かわらず複雑な混合物の形態で得られる。しかしながら
、通常、個々の成分を単離する必要はない。単に酸性縮
合触媒及び未反応の出発材料から分離されただけのすべ
ての反応生成物を使って、優れた結果を得ることができ
る。これらのフェノール性縮合物の正確な構造を断定す
ることはできないが、フェノール核に結合しているY基
はすべて、好ましい亜属(1)にあてはまる。製造方法
については、米国特許第3.124.555号及び同じ
く第3.242.135号、並びに英国特許第961.
504号を参照されたい。
特に有用な安定剤で可塑剤でもあるのは、炭素数20〜
150のエポキシ高級エステルである。
そのようなエステルは、はじめは分子のアルコールもし
くは酸部分に不飽和結合を持っているが、この不飽和結
合は、エポキシ基の形成によって使われる。
典型的な不飽和酸は、アクリル酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リルン酸、エルカ酸、リシノール酸、及びブラシ
ジン酸であり、これらは有機−価もしくは多価アルコー
ルによってエステル化されていてもよく、その場合には
酸及びアルコールの炭素数の合計が前述の範囲内に入っ
ているものとする。典型的な一価アルコールニハ、ブチ
ルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリ
ルアルコール、インオクチルアルコール、ステアリルア
ルコール、及ヒオレイルアルコールが含まれる。好まし
い一価アルコールは、オクチルアルコールである。典型
的な多価アルコールには、ペンタエリスリトール、グリ
セロール、エチレングリコール、112−プロピレング
リコール、1.4−フチレンクリコール、ネオペンチル
グリコール、リシルイルアルコール、エリトリトーノペ
マンニトール及びソルビトールが含まれる。好ましい多
価アルコールは、グリセロールである。これらのアルコ
ールは、エポキシ化した酸によって完全に、もしくは部
分的にエステル化されていてもよい。
また、天然油に見られるような高級脂肪酸エステルのエ
ポキシ化した混合物も有用であり、例えば、エポキシ化
した大豆油、エポキシ化したオリーブ油、エポキシ化し
たヤシ油、エポキシ化した綿実油、エポキシ化したトー
ル油脂肪酸エステル及び獣脂がある。これらの中では、
エポキシ化した大豆油が好ましい。
例えば、エポキシステアリルアセテート、エポキシステ
アリルステアレート、グリシジルステアレート、及び重
合したグリシジルメタクリレートのように本発明に用い
るアルコールは、エポキシ基を含有し、長鎖もしくは短
鎖をもつことができ、更に本発明に用いる酸も短鎖もし
くは長鎖を持つことができる。
〔発明の効果〕
本発明の液体安定剤系は、どのような塩化ビニル樹脂で
あっても、熱及び光による劣化に対する耐性を高めるの
に効果的である。この明細書で使用している術語“ポリ
塩化ビニル(polyvinyl chloride)
”は、少なくとも一部を次に示す反復基: によって形成され、更に40%を越える塩素含有量のい
かなるポリマーも含むものである。上記反復基において
、X基は各々水素もしくは塩素のいずれかであり、nは
ポリマー鎖におけるそのような反復単位の数を示すもの
である。ポリ塩化ビニルホモポリマーにおいては、X基
は各々水素である。従って、この術語は、ポリ塩化ビニ
ルホモポリマーだけでなく、例えば英国特許第893.
288号に開示されているような種類の塩素化後のポリ
塩化ビニル、並びに塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマ
ー、塩化ビニルとマレイン酸もしくはフマル酸もしくは
各々のエステルとのコポリマー、及び塩化ビニルとスチ
レンとのコポリマーのような主要量の塩化ビニルと少量
の他の共重合性モノマーとのコポリマーをも包含するも
のである。本発明の安定剤系はまた、主要量のポリ塩化
ビニルと、例えば塩素化したポリエチレン又はアクリロ
ニトリル、ブタジェン及びスチレンからなるコポリマー
のような少量の他の合成樹脂との混合物に用いても効果
を示すものである。
このような液体安定剤系は、硬質塩化ビニル樹脂組成物
、即ち375°F程度及び更に高温での加工温度に耐え
るように配合され、その機械的強度は、極めて大量の液
体もしくは低融点添加物によって悪影響を受けるような
樹脂組成物の安定化に対して特に適用性のあるものであ
る。
本発明の安定剤組成物は、また、たとえ熱変形に対する
耐性を要求されていなくても、従来配合の可塑化した塩
化ビニル樹脂組成物と共に使用することができる。当業
者には公知の従来の可塑剤、例えば、ジオクチルフタレ
ート、オクチルジフェニルホスフェート及びエポキシ化
した大豆油を使うことができる。
本発明を適用する塩化ビニル樹脂は、いかなる物理的形
態にもすることが可能であり、これには、例えば、粉末
、フィルム、シート、成形品、発泡体、フィラメント、
及び糸が含まれる。
本発明の安定剤系をポリ塩化ビニルに対して十分量使用
することによって、将来そのポリマーが委ねられる熱及
び/又は光条件下における例えば変色及び脆化といった
物理的性質の劣化に対する耐性を増大させる。普通は、
極めて少量で十分である。液体安定剤系の量は、ポリ塩
化ビニルの重量の約0.001〜約15重量%の範囲内
で十分である。最適の安定化効果を得るためには、約0
,05〜約5%の範囲内の使用量が好ましい。
主要成分のすべてが液体であることから、本発明の液体
安定剤系は、必要に応じて加熱しながら単に配合して相
互溶解するだけで、均質な液体として容易に生成される
本発明の塩化亜鉛−有機トリホスファイト錯体安定剤系
は、以下のブレンドから成るものである: (a)約20〜約40重量部の範囲内の量の塩化亜鉛−
有機トリホスファイト錯体;並びに 以下の量の任意成分のうちのいずれか1つもしくはそれ
以上: (b)約20〜約40重量部の範囲内の量の、少なくと
も1つのメルカプトカルボン酸エステル基を含有する有
機チオホスファイト; (C)約25〜約45重量部の範囲内の量の有機トリホ
スファイト; (d)約20〜約40重量部の範囲内の量の炭酸バリウ
ム−バリウムアルキルフェネート;(e)約1〜約10
重量邪の範囲内の量の、バリウム−カドミウム及び/又
はバリウム−亜鉛及び/又はバリウム−カドミウム−亜
鉛及び/又はカルシウムの前述したいずれかのカルボン
酸塩;(f)約0.01〜約1重量邪の範囲内の量のフ
ェノール系酸化防止剤; (g)約0.5〜約5重量部の範囲内の壷の酸ホスファ
イト。
本発明の液体安定剤系は、唯一の安定剤として使用する
ことができる。また、本発明の液体安定剤系は、例えば
ヒドロキシベンゾフェノン、有機スズ化合物、及びエポ
キシ化合物のような塩化ビニル樹脂用の他の従来の熱及
び光安定剤と組み合わせて使うこともできる。
更に、減摩剤、乳化剤、帯電防止剤、防炎加工剤、顔料
及び充填剤のような従来の塩化ビニル樹脂への添加剤は
いずれも用いることができる。
本発明の液体安定剤系の塩化ビニル樹脂への好ましい添
加量は、樹脂中において、塩化亜鉛−有機トリホスファ
イト錯体が約0.1〜約2%:少なくとも1つのメルカ
プトカルボン酸基を有するチオホスファイトが約0.1
〜約2%;炭酸バリウムーバリウムアルキルフェネート
が約0゜1〜約2%;カルボン酸カルシウム塩が約0.
1〜約1.5%;有機トリホスファイトが約0.2〜約
1%;並びに前述のような1種もしくはそれ以上の追加
成分が合計で約0〜約1%になるような量である。
本発明の液体安定剤系のポリマーへの混合は、ロール機
もしくはバーバリーミキサーのような適当な混合装置で
行う。ポリマーの溶融粘度が所望の用途に対して高すぎ
るときには、安定剤を添加する前のポリマーの溶融粘度
が所望の粘度範囲になるまでポリマーを処理することが
できる。混合は、混合物が実質的に均一になるまで行う
。次いで、得られた組成物を混合装置から取り出し、市
販目的もしくは用途に適した寸法及び形状にする。
安定化した塩化ビニル樹脂は、圧延、カレンダリング、
押出しもしくは射出成形、又は礒維形成を利用するなど
して所望の形状に加工することができる。そのような作
業において、熱及び光に曝された際の変色及び脆化に対
する耐性が著しく改良されていることが見出されるであ
ろう。
〔実 施 例〕
以下の実施例は、好ましい塩化亜鉛−有機トリホスファ
イト錯体及びその合成;並びに本発明の好ましい液体安
定剤系を説明するものである。
実施例A 1000mlのフラスコに、480gのジイソデシルフ
ェニルホスファイトを入れた。混合し一;からこのフラ
スコを100℃まで加熱し、120gの工業用塩化亜鉛
を加えた。混合を4時間続け、この間に反応が進行して
、すべての2nC1□がホスファイトに溶解した。反応
の終点において、錯体中における活性2nの比率の測定
値は9.7%(理論値=9.58%)であった。
実施例B 1000mのフラスコに、560gのインデンルフェニ
ルホスファイトを入れた。混合しながらこのフラスコを
100℃まで加熱し、140gの工業用塩化亜鉛を加え
た。混合を100〜110tて4時間続け、この間に反
応が進行して、すべてのZnCl2がホスファイトに溶
解した。反応の終点において、錯体中における活性zn
の比率の測定値は9.27%(理論値−9,58%)で
あった。
実施例C 1C100Oのフラスコに、420gのジイソデシルフ
ェニルホスファイトと60gのブチルカルピトール−2
−(2″−ブトキシエトキン)エタノールを入れた。次
′、)で2nCl 2を加えて混合し、すべてのZnC
l2が溶解するまでこの混合物を100〜110℃に加
熱した。錯体中における活性Inの比率は9.62%で
あった。
以下の実施例は、本発明の安定剤系を含有する塩化ビニ
ル樹脂組成物の好適態様を示すものである。
実施例1〜4 下記配合を有する一連の透明な塩化ビニル樹脂組成物を
調製したニ ジオクチルフタレート       40ステアリン酸
           0.3表Aで同定した安定剤系
      2表   A 前記の樹脂組成物を、350°Fの二本ロール機で3分
間圧延し、シートとして取り出した。このミルドシート
を裁断してストリップとし、オーブンに入れて試料の縁
が黒ずんでくるまで37’F(190℃)で加熱した。
各ス) IJツブから15分間隔て各々試料を切り取り
、カードの上に置いた。加熱の過程における発色を、以
下の一覧表に従って数で特徴を示したものを、次の第1
表で報告する。
色説明 1・・・無色透明(clear) 2・・・ごくうすい黄色(slight faint 
yellow3・・・淡黄色(light yello
w)4・・・黄色 5・・・縁の黒い黄色(yellow with bl
ack edl!6・・・縁の黒い暗黄色(dark 
yellow with bledges) 7・・・暗黒色(dark black)第  I  
表 以上の結果は、本発明による塩化亜鉛−トリホスファイ
ト錯体を使用することによって、特°゛)  にポリ塩
化ビニルの工業加工における熱処理と最も密接に関連し
ている最初の2つの試験期間において、変色が少なくな
っていることによって実証されるように、試料に改善さ
れた熱安定性を与えることを示している。
下記の配合を有する一連の不透明な充填刺入塩化ビニル
樹脂組成物を調製した。
成  分            重量品ポリ塩化ビニ
ルホモポリマー   100(ダイアモンド(Illi
amond) 450)ジオクチルフタレート    
   50炭酸カルシウム          25(
アトマイト(八tomite)) エポキシ化した大豆油       10(ドラペック
ス(Drapex) 6.8)二酸化チタンTiO□ 
         3ステアリン酸         
  0.3表已に示した安定剤系       3表 
 B 前記の樹脂組成物を、350下の二本ロール機で3分間
圧延し、シートとして取り出した。このミルドンートを
裁断してストリップとし、オーブンに入れて試料の縁が
黒ずんでくるまで375下(190℃)で加熱した。各
ストリップから15分間隔て各々試料を切り取り、カー
ドの上に置いた。加熱の過程における発色を、以下の一
覧表に従って数で特徴を示したものを、次の第■表で報
告する。
色説明 1・・・白色 2・・・黄味がかった白色(off−white)3・
・・微黄色(faint yellow)4・・・淡黄
色(light yellow)5・・・黄色 6・・・黄色〜炎オレンジ(tight orange
)7・・・暗黄色(dark yellow)計−iの
黒い暗黄色(dark yellow withbla
ck edges) 第  ■  表 [ これらの結果は、実施例V〜■において、本発明に従い
塩化亜鉛−トリホスファイト化合物によって、着色した
ポリ塩化ビニル組成物に付与された改良された熱安定性
を示している。
実皓例9 以下の配合を有する一連の透明な塩化ビニル樹脂組成物
を調製した。
ジオクチルフタレート       40ステアリン酸
           0,3表Cで同定した安定剤系
      2表   C 前記の樹脂組成物を、350°Fの2本ロール機で3分
間圧延し、シートとして取り出した。このミルドシート
を裁断してストリップとし、オーブンに入れて試料の縁
が黒ずんでくるまで375”F(190℃)で加熱した
。各ストリップから10分間隔で各々試料を切り取り、
カードの上に置いた。加熱の過程における発色を、以下
の一覧表に従って数で特徴を示したものを、次の第■表
で報告する。
色説明 1・・・無色透明(clesr) 2・・・ごくうすい黄色(slight faint 
yellow)3・・・淡黄色(light yell
ow)4・・・黄色 5−4Mの黒い黄色(yellow with bla
ck edges)6・・・縁の黒い暗黄色(dark
 yellow with blackedges) 7・・・暗黒色(dark black)第■表 以上の結果は、実施例■の塩化亜鉛−トリホスファイト
化合物によって本発明のバリウム−亜鉛安定剤(即ちカ
ドミウムを含まないもの)組成物に付与された改良され
た熱安定性を示している。
実施例10〜12 以下の配合を有する一連の透明な塩化ビニル樹脂組成物
を調製した。
ジオクチルフタレート       40ステアリン酸
           0.3前記の樹脂組成物を、3
50°Fの二本ロール機で3分間圧延し、シートとして
取り出した。このミルドシートを裁断してストリップと
し、オーブンに入れて試料の縁が黒ずんでくるまで37
5”F(190℃)で加熱した。各ス) IJツブから
15分間隔で各々試料を切り取り、カードの上に置いた
。加熱の過程における発色を、以下の一覧表に従って数
で特徴を示したものを、次の第■表で報告する。
色説明 1・・・無色透明(clear) 2・・・ごくうすい黄色(sl+ght faint 
yeilow)3・・・淡黄色(light yell
ow)4・・・黄色 5・iiの黒い黄色(yellow with bla
ck edges)6−縁の黒い暗黄色(dark y
ellow with blackedges) 7・・・暗黒色(dark black)第■表 以上の結果は、従来のバリウム−亜鉛安定剤組成物にと
っての長年の問題で、本発明の安定剤組成物には克服す
ることのできる問題を示している。従来の安定剤である
対照り、  E及びFは、負の投与量応答、即ち、安定
剤の使用量が増加しても安定効果が良くならず、せいぜ
い、使用量の増加による初期色管理の改善が加熱の進行
によるより激しい変色によって相殺される程度であるこ
とを特徴とする。対照的に、実施例10.11及び12
において本発明の安定剤系■の使用量が1〜2及び3邪
へ増加すると、正の投与量応答、即ち使用量の増加によ
って安定効果の改善が行われている。
実施例13及び14 下記配合を有する一連の透明な塩化ビニル樹脂組成物を
調製したニ ジオクチルフタレート       40エポキシ化し
た大豆油       5(ドラペックス(Drape
x) 6.8)ステアリン酸           0
.3表りで同定した安定剤系      2表   D 表  D(続き) 前記の樹脂組成物を、350°Fの二本ロール機で3分
間圧延し、シートとして取り出した。このミルドシート
を裁断してストリップとし、オーブンに入れて試料の縁
が黒ずんでくるまで375’F(190℃)で加熱した
。各ス) IJツブから15分間隔で各々試料を切り取
り、カードの上に匿いた。加熱の過程における発色を、
以下の一覧表に従って数で特徴を示したものを、次の第
7表で報告する。
色説明 1・・・無色透明(clear) 2・・・ごくうすい黄色(slight faint 
yellow)3・・・淡黄色(light yell
ow)4・・・黄色 5−fflの黒い黄色(yellow with bl
ack edges)6−fflの黒い暗黄色(dar
k yellow with blackedges) 7・・・暗黒色(dark black)第7表 以上の結果は、実施例13及び14のカドミウムを含ん
でいないバリウム−亜鉛安定剤組成物は、カドミウムを
含有している対照G及びHの安定剤組成物と少なくても
同程度の効果を有することを示している。対照G及びH
は、自動車の内装プラスチック部材に広く使われている
市販の安定剤配合を示すものである。これは、カドミウ
ムを使用しないことによって低下する熱安定性を補償す
るために余分のエポキシ大豆油を使用しなくてもカドミ
ウムを含有していない安定剤がカドミウムを含有してい
る安定剤と同等もしくはより優れた効果を示す最初の例
であると思われる。
実施例15〜20 下記の配合を有する一連の透明な塩化ビニル樹脂組成物
を調製した: 成  分         重量部 ポリ塩化ビニルホモポリマー   100(ダイアモン
ド(Diamond) 450)ジオクチルフタレート
40 エポキシ化した大豆油       5(ドラペックス
(Drapex) 6.8)ステアリン酸      
     0.3表Eで同定した安定剤系      
2(表りの安定剤系Cに基づく) 表   E ト ブ t ト イ リ フ 【 団 以上の結果は、各種の硫黄化合物によって塩化亜鉛−ト
リホスファイト化合物を含有する安定剤に付与された改
良を示している。安定剤組成物■及び店に使用したトリ
ホスファイトは、インオクチルチオグリコレート (実
施例■のトリチオホスファイトの出発材料)並びに安定
剤組成物XI及び廟に使用したようなメルカプトカルボ
ン酸構造に欠けるトリチオホスファイトよりも明らかに
優れている。
実施例21〜24 以下の配合を有する一連の透明な塩化ビニル樹脂組成物
を調製したニ ジオクチルフタレート       40ステアリン酸
           0.3表Fで同定した安定剤系
      2表   F 前記の樹脂組成物を、350下の二本ロール機で3分間
圧延し、シートとして取り出した。このミルドシートを
裁断してストリップとし、オーブンに入れて試料の縁が
黒ずんでくるまで375下(190℃)で加熱した。各
ストリップから15分間隔で各々試料を切り取り、カー
ドの上に置いた。加熱の過程における発色を、以下の一
覧表に従って数で特徴を示したものを、次の第■表で報
告する。
色説明 1・・・無色透明(clear) 2・・・ごくうすい黄色(slight faint 
yellow)3・・・淡黄色(light yell
ow)4・・・黄色 5−=lRの黒い黄色(yellow with bl
ack edges)6・−f=Mの黒い暗黄色(da
rk yellow with blackedges
) 7・・・暗黒色(dark black)第■表 以上の結果は、まず第1に、本発明の塩化亜鉛−トリホ
スファイト化合物を含有するバリウム−亜鉛安定剤と共
に使用した時のトリホスファイトの増大された効果(対
照Iの実施例21及び22との比較)を示し、第2に、
本発明のトリホスファイトを一含有する組成物は、“硫
化物汚染”もしくは他の悪影響を伴わずにカドミウム塩
と共に使用することができるという予想外の発見を示し
ている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1、R_2及びR_3は、炭素数1〜約1
    8のアルキル基;炭素数1〜約18のアルケニル基;炭
    素数3〜約12のシクロアルキル基;炭素数7〜約24
    のアルキルアリール基;及び炭素数6〜10のアリール
    基からなる群より選択し;更に qは、塩化亜鉛基に対するホスファイト基の数を示し、
    0.3〜約3の範囲内にある数)を有する塩化亜鉛−有
    機トリホスファイト錯体。 2 塩化亜鉛−有機トリホスファイト錯体の有機トリホ
    スファイトが、約−10℃〜約20℃の範囲の温度全域
    で液体である、特許請求の範囲第1項記載の塩化亜鉛−
    有機トリホスファイト錯体。 3 有機トリホスファイトがアルキルアリールホスファ
    イトである、特許請求の範囲第2項記載の塩化亜鉛−有
    機トリホスファイト錯体。 4 有機トリホスファイトが、ジ(イソデシル)フェニ
    ルホスファイトである、特許請求の範囲第2項記載の塩
    化亜鉛−有機トリホスファイト錯体。 5 有機トリホスファイトが、イソデシルジフェニルホ
    スファイトである、特許請求の範囲第2項記載の塩化亜
    鉛−有機トリホスファイト錯体。 6 qが1である、特許請求の範囲第1項記載の塩化亜
    鉛−有機トリホスファイト錯体。 7 qが0.5である、特許請求の範囲第1項記載の塩
    化亜鉛−有機トリホスファイト錯体。 8 qが2である、特許請求の範囲第1項記載の塩化亜
    鉛−有機トリホスファイト錯体。 9 実質的に: (1)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1、R_2及びR_3は、炭素数1〜約1
    8のアルキル基;炭素数1〜約18のアルケニル基;炭
    素数3〜約12のシクロアルキル基;炭素数7〜約24
    のアルキルアリール基;及び炭素数6〜10のアリール
    基からなる群より選択し;更に qは、塩化亜鉛基に対するホスファイト基 の数を示し、0.3〜約3の範囲内にある数)を有する
    塩化亜鉛−有機ホスファイト錯体;並びに (2)(a)有機チオホスファイト; (b)炭酸バリウム−アルキルフェネート錯体;(c)
    カルボン酸のバリウム、カドミウム、亜鉛及びカルシウ
    ム塩; (d)フェノール系酸化防止剤; (e)有機トリホスファイト;及び (f)有機酸性ホスファイト 化ビニル樹脂安定剤; からなる、塩化ビニル樹脂用の均質な液体安定剤系。 10 少なくとも部分的には反復基: ▲数式、化学式、表等があります▼ から形成され、塩素含有量が40%を越え、しかも式中
    のXが水素もしくは塩素のいずれかである塩化ビニル樹
    脂;及び樹脂の耐劣化性を高めるような量の特許請求の
    範囲第9項記載の安定剤系からなる、350°Fにおけ
    る加熱時に改良された耐劣化性を有する塩化ビニル樹脂
    組成物。
JP62116680A 1986-05-13 1987-05-13 有機トリホスファイトと塩化亜鉛との錯体に基づく液体塩化ビニル樹脂安定剤系 Pending JPS62277394A (ja)

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