JP2004363140A - 積層フィルムの剥離方法および剥離装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用後の工程用離型フィルムなどの積層フィルムから、積層フィルム表面の離型層を確実に剥離することのできる剥離方法と剥離装置を提供する。
【解決手段】少なくとも積層フィルムを巻き出す工程と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する工程と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する工程と、剥離後のベースフィルムを巻き取る工程とを有する積層フィルムの剥離方法であって、該積層フィルム表面に温水を2秒以上接触させた後、表面積層部を剥離することを特徴とする積層フィルムの剥離方法。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも積層フィルムを巻き出す工程と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する工程と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する工程と、剥離後のベースフィルムを巻き取る工程とを有する積層フィルムの剥離方法であって、該積層フィルム表面に温水を2秒以上接触させた後、表面積層部を剥離することを特徴とする積層フィルムの剥離方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層フィルムの剥離方法および剥離装置に関する。さらに詳しくは、セラミックコンデンサーやセラミック基板、ドライフィルムフォトレジストなどの電子部品製造の工程用離型フィルムとして使用される積層フィルムを、使用後に該積層フィルムから表層のシリコーンなどの表面機能層を剥離して、ベースフィルムを回収する積層フィルムの剥離方法および剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリエステルフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムの表面に、硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層を形成した積層フィルムは、セラミックコンデンサー、セラミック基板、ドライフィルムレジストなどの電子部品製造の工程用離型フィルムとして大量に使用されている。
【0003】
特に近年、携帯電話や携帯用パソコンに代表される移動体通信機器、携帯情報端末機器などの大量普及に伴い、これらの電子機器に使用される多層セラミック基板、積層セラミックコンデンサーなどの製造工程でセラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムが大量に消費されている。この工程用離型フィルムは、該離型フィルム上に形成されたグリーンシートを剥離した後は、離型フィルム上に残存したセラミック残渣とともに廃棄されているのが現状である。
【0004】
その理由は、セラミックが残存する離型フィルムをそのまま回収して再利用しようとした場合、例えば、使用後の離型フィルムを溶融して、新たにフィルムを製膜しようとした場合、溶融押出し時の濾過工程で、残存したセラミックによってフィルターが目詰まりを起こし、正常な製膜ができなくなるという問題があるためである。また、仮に、残存するセラミックを機械的に掻き取るなど強制的に除去したとしても、離型フィルムの表面に形成された硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層が、溶融ポリマー中に混入するため、押し出し時に異臭を発生したり、ポリマーの溶融粘度が低下して製膜時の破れの原因となったり、たとえ製膜できたとしても得られたフィルムが着色したりして、品質の劣化が避けられないからである。
【0005】
つまり従来のセラミックグリーンシート製造に用いられていた工程用離型フィルムでは、使用後の離型フィルムから硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層を完全に除去することが困難であり、そのため使用後の離型フィルムを廃棄せざるを得ず、再利用したとしても、せいぜい燃料として燃焼熱を利用するくらいであり、省資源、環境保護の観点から好ましくないものであった。
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するため、回収リサイクルの容易なセラミックグリーンシート用離型フィルムとして、ベースフィルムの少なくとも片面に、易溶解性樹脂層を介して硬化型シリコーン樹脂層を形成してなる積層フィルムを開示している。該積層フィルムは、ベースフィルムと硬化型シリコーン樹脂層との間に易溶解性樹脂層を介在させているため、易溶解樹脂層が溶解可能な溶剤中に浸漬することにより、易溶解樹脂が溶剤に溶解することにより硬化型シリコーン樹脂層がベースフィルムから分離できるという特長を有する。
【0007】
しかしながら、上記積層フィルムをセラミックグリーンシートの製造工程で使用した後に、クラッシャー等で細片に裁断して、易溶解樹脂層が溶解可能な溶媒中で撹拌して洗浄したところ、従来の洗浄方法では表面に付着したセラミック残渣物などは除去できるものの、基材フィルムの表面に積層された硬化型シリコーン樹脂層を完全に除去するには、多大な洗浄時間と大量の溶媒が必要であり、洗浄コストが大幅に高くなってしまうという問題のあることがわかった。
【0008】
【特許文献1】
特許第3068316号
【0009】
【特許文献2】
特開平6−95324
【0010】
【特許文献3】
特開2000−325898号公報
【0011】
【特許文献4】
特開2001−151911号公報
【0012】
【特許文献5】
特開2001−300459号公報
【0013】
【特許文献6】
特開2002−210883号公報
【0014】
【特許文献7】
特開2002−265665号公報
【0015】
【特許文献8】
特開2002−292347号公報
【0016】
【特許文献9】
特開2002−301790号公報
【0017】
【特許文献10】
特開2002−316116号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、使用後の工程用離型フィルムなどの積層フィルムから、積層フィルム表面の離型層を確実に剥離することのできる方法と装置を提供せんとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、少なくとも積層フィルムを巻き出す工程と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する工程と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する工程と、剥離後のベースフィルムを巻き取る工程とを有する積層フィルムの剥離方法であって、該積層フィルム表面に温水を2秒以上接触させた後、表面積層部を剥離することを特徴とする積層フィルムの剥離方法である。
【0020】
また本発明は、少なくとも積層フィルムを巻き出す装置と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する装置と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する装置と、剥離後のベースフィルムを巻き取る装置とを具備してなることを特徴とする積層フィルムの剥離装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記課題、つまり工程用離型フィルムなどの積層フィルムを廃棄することなく、使用後の積層フィルムから、シリコーン層などの表面機能層を確実に剥離して、クリーンなベースフィルムを回収する方法について鋭意検討した結果、次のような積層フィルムの剥離方法と剥離装置を見出すに至ったものである。
【0022】
すなわち、本発明の積層フィルムの剥離方法は、少なくとも積層フィルムを巻き出す工程と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する工程と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する工程と、剥離後のベースフィルムを巻き取る工程とを有する積層フィルムの剥離方法であって、該積層フィルム表面に温水を2秒以上接触させた後、表面積層部を剥離することを特徴とする積層フィルムの剥離方法である。
【0023】
本発明の剥離方法は、使用後の積層フィルムを細かく裁断する必要がなく、使用後にロール状に巻き取った積層フィルムを、そのまま連続して表層部を剥離することができる。従来の積層フィルムの剥離方法では、使用後の積層フィルムを裁断してから溶剤中で撹拌するものであるため、裁断時に積層フィルムが折り畳まれたり、2枚以上の積層フィルムが重なったりして、積層フィルムの折り畳まれた部分や重なった部分の表層部が完全には剥離できないという致命的な欠点があったが、本発明の剥離方法では、使用後の積層フィルムを裁断することなく、連続的に表層部を剥離することができる。
【0024】
本発明の積層フィルムの剥離方法において、積層フィルムの幅や長さは特に制限はないが、取扱い性の点で、フィルム幅は1cm以上200cm以下であるのが好ましく、長さは100m以上10000m以下であるのが好ましい。また、積層フィルムの厚さも特に制限されないが、搬送時のしわ等が生成しにくいこと、巻き姿の安定性等の点から、1μm以上500μm以下であるのが好ましい。
【0025】
本発明の剥離方法に好ましい積層フィルムとしては、ベースフィルムの少なくとも片面に、表面積層部として易溶解性樹脂層を介して表面機能層を積層してなる積層フィルムである。
【0026】
ベースフィルムを構成する樹脂としては、ポリエステル、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセテート、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィドなどを用いることができる。特に、再生後の品質安定性に優れる、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートを主たる構成成分とするポリエステルが好ましい。
【0027】
表面機能層を構成する材料は、積層フィルムの使用目的や用途に応じて適宜選択して用いることができる。例えば、離型フィルムのように離型性を付与する場合には、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするもの、あるいはウレタン樹脂、エポキシ樹脂等とのグラフト重合等による変性シリコーン樹脂等を適宜選択して用いることができる。特に、セラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムの場合には、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするものが好ましい。かかる硬化型シリコーン樹脂としては、溶剤付加型、溶剤縮合型、溶剤紫外線硬化型、無溶剤付加型、無溶剤縮合型、無溶剤紫外線硬化型、無溶剤電子線硬化型等、種々の硬化反応タイプを用いることができる。具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のLTC750A、LTC300B、SD7223、SD7226、SD7229、SRX−210等、東芝シリコーン社製のYSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721等、信越化学工業社製のKS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、KNS−305、KNS−3000、X−62−1256等が好ましく使用される。
【0028】
易溶解性樹脂としては、洗浄時の環境への負荷等を考慮すると、水溶性または水分散性樹脂であるのが好ましい。中でも水溶性または水分散性の、ポリエステル系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エチレンアイオノマー系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール系樹脂、でんぷん類のうちの少なくとも1種を主たる成分とするものからなるものが好ましい。
【0029】
上記水溶性樹脂としては、その分子構造中に親水性の官能基を含むものが好ましく、中でも水酸基、エーテル基、アミド基、カルボキシル基、リン酸エステル基、スルホン酸基、アミノ基、イミノ基、カルボン酸塩基、スルホン酸塩基およびアンモニウム塩基から選ばれた少なくとも1種を含むものがより好ましく、特に水酸基、カルボキシル基、スルホン酸塩基およびカルボン酸塩基から選ばれた少なくとも1種を含むものが好ましい。
【0030】
具体的な水溶性樹脂としては、かんしょ澱粉、ばれいしょ澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、カルボキシメチル澱粉、ヒドロキシメチル澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、カチオン澱粉、酢酸澱粉、オクテニルコハク酸澱粉、リン酸澱粉、リン酸ジ澱粉、グリセロールジ澱粉、ジアルデヒド澱粉、グラフト化澱粉、可溶性澱粉、アルファ化澱粉、コーンスターチ、こんにゃく、ふのり、寒天、アルギン酸ナトリウム、トロロアオイ、トラガントゴム、アラビアゴム、デキストラン、レバン、にかわ、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ビスコース、メチル・セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0031】
次に、本発明の積層フィルムの剥離方法および剥離装置を模式図を用いて説明する。
【0032】
図1は本発明に関わる積層フィルムの剥離装置の一実施形態を示すものである。図1において、1は本発明の剥離装置の全体図を示す。この剥離装置1は、大別して、積層フィルムの巻き出し装置2と、積層フィルムの搬送ロール部3と、温水槽4と、ブラシロール5と、洗浄装置6と、水滴除去装置7と、駆動ロール部8と、ベースフィルムの巻き取り装置9と、排水槽10とを具備してなる。
【0033】
巻き出し装置2は、積層フィルムを巻き出す装置であり、紙管等にロール状に巻き取られた使用後の積層フィルム2aを回転軸に固定して装着する。回転軸はパウダークラッチなどに連結されており、ロール状積層フィルムが巻出し時に空転するのを制御できる構造となっている。
【0034】
温水槽4は、温水を満たしてあり、巻きだした積層フィルムの表面に温水を接触させるための槽であり、循環用ポンプ4aと加温用ヒーター4bが付属されている。また、温水を撹拌するための撹拌装置等(図示せず)が付属されている。温水は、積層フィルム表面の表層部を剥離しやすくするために、30℃〜80℃に加温するのが好ましい。より好ましくは40℃〜80℃、特に好ましくは50℃〜80℃に加温するのがよい。
【0035】
積層フィルムの搬送ロール部3は、積層フィルム2aを搬送しつつ、積層フィルムの表面に温水を接触させた状態を保つものであり、自由回転するロール3aで構成されている。搬送ロール3aの材質は特に限定されないが、耐熱性、耐錆性を有する金属や樹脂で構成するのが好ましい。ロール3aの本数は、任意に設けることができるが、積層フィルムの搬送速度と積層フィルムが温水に接触している時間とを調整するために、2本以上とするのが好ましく、3本以上とするのがより好ましい。
【0036】
積層フィルムの表面に温水を接触させる別の方法として、走行する積層フィルムの両面にシャワー等により温水を吹き付けてもよい。
【0037】
ブラシロール5は、積層フィルムの表面を機械的に擦過して、積層フィルム表面に形成された表面機能層を剥離するものであり、本発明の剥離装置に好適である。ブラシロール5と対向する位置には、剥離時の積層フィルムをバックアップするために押さえロール5aが配されている。ブラシロール5のブラシは、金属製または樹脂製で構成され、その本数や太さは任意に設定できる。ブラシロール5はモーターにより回転する構造となっており、回転数を変更することができる。ブラシロール5の回転数は100rpm〜1000rpmであるのが好ましい。また、ブラシロール5はその回転方向は、特に限定されないが、剥離効果をより高めるために積層フィルムの搬送方向と逆方向となるように接触するのがより好ましい。ブラシロール5と押さえロール5aは、複数組を交互に取り付けることができるが、少なくともそのうちの一組は、ブラシロールの少なくとも一部が温水槽の液面に浸漬する高さに取り付けるのが、剥離効果を高めるために好ましい。
【0038】
洗浄装置6は、表層部が剥離された後のベースフィルムの表面を洗浄する装置であり、真新しい洗浄水を連続してフィルム面に噴射できるように、その先端がノズル状、スリット状あるいは多孔状構造となっている。洗浄水は、別に設けた洗浄水タンクからポンプ等で供給する。洗浄効果を高めるために、洗浄液は30℃〜80℃に加温して用いるのがより好ましい。また、洗浄効果を高めるために洗浄水中にイソプロピルアルコールなどを5〜20重量%配合してもよい。
【0039】
洗浄装置6には、上記の真新しい洗浄液を噴射する直前に、別の噴射ノズルを設けて、温水槽中の温水を循環ポンプ等で循環噴射して、予備洗浄してもよい。その場合、循環ポンプと噴射ノズルとの間に、積層フィルムの表面から脱落したセラミック粉末などの不純物を濾過するためにフィルター部を設け、温水を繊維状フィルターなどで濾過してから噴射するのがより好ましい。繊維状フィルターの濾過精度は、5〜100μmとするのが好ましい。
【0040】
又、洗浄装置は、剥離装置の後に別途設けることが好適であるが、これに限定されるものではなく、剥離装置と洗浄装置を一体として、剥離工程と洗浄工程を同時平行に行っても良いし、高圧ジェット水流装置により、剥離工程と洗浄工程の2つの工程を兼ね備えた1つの工程として行っても良い。
【0041】
水滴除去装置7は、洗浄後のベースフィルムの表面に付着した水滴を除去する装置で、絞りロール7aとエアーナイフ7bとで構成されている。絞りロール7aはウレタン樹脂やゴムなど比較的柔軟性のある材質のものが好ましく、フィルム面に対してバネなどで圧力を負荷できる構造になっている。エアーナイフ7bは、フィルム面に空気を吹き付けて水滴を吹き飛ばすものであり、スリット状の開口部を有する。エアーナイフ7bから吹き出す空気は、加熱空気であってもよい。また、水滴除去装置7として、上記の装置の代わりに、遠赤外線、電熱ヒーターなどで水滴を蒸発せしめてもよい。あるいは上記のエアーナイフ7bと併用してもよい。
【0042】
駆動ロール部8は、フィルムを強制的に搬送するための装置であり、駆動ロール8aとニップロール8bとで構成されている。駆動ロール8aは、モーターで駆動され、フィルムの搬送速度を調整できる。フィルムの搬送速度としては、通常1〜100m/分の範囲とするのが好ましく、20〜80m/分であるのがより好ましい。駆動ロール8aおよびニップロール8bは搬送時のフィルムのすべり等を防止するため、少なくとも表面がシリコーンゴムあるいは樹脂などで被覆されているのが好ましい。
【0043】
巻き取り部9は、洗浄後のベースフィルム9aを巻き取る装置であり、トルクモーター等でフィルムの巻き取り張力をコントロールできる構造になっている。
【0044】
排水槽10は、温水槽からオーバーフローした温水を排水するための槽であり、濾過フィルター10aを具備し、温水中の不純物を濾過することができる。濾過フィルター10aの濾過精度は、5〜100μmとするのが好ましい。また、排水槽には排水液を外部へ取り出すためのポンプ10bが連結されている。
【0045】
剥離装置1は、温水や洗浄水が飛散したり、湯気が浮遊したりするのを防ぐため温水槽の上部全体を箱状に囲い、天井部にダクトを設けて、排気ファン等により排気できる構造としてもよい。
【0046】
上記のように構成された積層フィルムの剥離装置1を用いて、セラミックグリーンシート製造工程で使用された離型フィルムを洗浄する方法について説明する。該離型フィルムは、ベースフィルムの片面に、水溶性樹脂層を介在して表面に硬化型シリコーン層が形成されてなる。
【0047】
先ず初めに、所定の紙管等にロール状に巻き取られた使用後の積層フィルム2aを巻出し装置2に取り付ける。このとき、積層フィルムのシリコーン層面がブラシロール5と接触する側となるように取り付ける。
【0048】
次いで、積層フィルム2aの先端を、予め巻き取り装置9の紙管に巻き付けられて、フィルム走行ラインに通しておいたリードフィルムと適当な手段で連結する。温水槽4には予め、所定の温度まで加温した温水を満たしておく。
【0049】
次に、巻出し軸と巻き取り軸に適当な張力を負荷し、駆動ロール部8の駆動ロール8aを駆動して、フィルムを搬送しつつ、ブラシロール5を駆動し、洗浄装置部6から洗浄液を噴射するとともに、エアーナイフ7bから空気を噴射する。
【0050】
次いで、ブラシロール5の回転数と、駆動ロール8aの搬送速度を調整する。このとき、積層フィルム2aの表面に温水を2秒以上接触させてから、ブラシロール5で積層フィルムの表層部を擦過することが必要である。前記温水に接触させる時間は、好ましくは4秒以上、より好ましくは6秒以上である。積層フィルム表面の温水との接触時間が2秒より短いと、積層フィルムの表層部を完全に剥離することができないので好ましくない。 積層フィルム表面の温水との接触時間が長くなるほど剥離効果は向上するが、あまり長すぎても非効率であり、その上限はおよそ30秒である。また、剥離効果は、積層フィルムの搬送速度が遅いほど、またブラシロール5の回転数が高いほど大きくなる傾向にあるが、最も効率よく剥離するためには、ブラシロールの外周速度(V1)とフィルムの搬送速度(V2)との比であるV1/V2を、2以上とするのが好ましく、より好ましくはV1/V2を5以上とするのがよい。V1/V2が大きいほど剥離効果が大きくなるが、あまり大きいとベースフィルムの表面が傷つくので、その上限はおよそ300である。
【0051】
温水槽中に脱落した、残存セラミックなどの不純物は、温水を濾過装置で濾過することにより除去することができる。
【0052】
使用する温水や洗浄水には、積層フィルムとの濡れ性を向上させるために、界面活性剤等を添加してもよい。
【0053】
積層フィルムの表層部を剥離して回収したベースフィルムは、以下の方法で再利用することができる。例えば、粉砕機に投入してフレーク状に粉砕することができる。フレークにする場合、その形状は、一辺の長さを5cm以下とするのが好ましく、より好ましくは一辺の長さが1cm以下とするのが好ましい。粉砕機としては、クラッシャーやシュレッダーを用いることができ、これらを併用することもできる。
【0054】
また、粉砕したフレークを造粒機に投入して、固形物化することができる。固形物の形状としては、押出し機等での噛み込み性を考慮すると、円筒状が好ましく、その大きさは直径が1〜10mm、長さが2〜50mmとするのが好ましい。
【0055】
次いで、造粒した固形物を押出し機に供給してストランド状に溶融押出しした後、水中その他で冷却し、カッターで連続的に切断して再生チップを得ることができる。再生したチップはフィルム、繊維、その他成型品などの原料として用いることができる。
【0056】
また、造粒した固形物をそのままフィルム、繊維、その他成型品の原料として用いることもできる。例えば、二軸延伸製膜機に供給してフィルムを製造したり、紡糸機に供給してフィラメントやステープルや不織布を製造したり、射出成型機に供給して各種成型品を製造したりすることができる。
【0057】
また、造粒した固形物や再生チップを通常のバージン原料と混合して用いることもできる。
【0058】
【実施例】
以下、本発明の積層フィルムの剥離方法を、積層フィルムとしてセラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムを例にとり詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0059】
<評価方法>
各実施例・比較例において、表層を剥離した後のベースフィルムについて、次のような評価を行った。
(1)不純物の除去性
回収したロール状のベースフィルムから、幅方向に10cm、長さ方向1mのカットサンプルを採取した。該フィルムの表面を肉眼で観察し、以下のように判定した。
【0060】
○:セラミック残渣物が全く観察されなかった。
【0061】
×:わずかでもセラミック残渣物が観察された。
【0062】
ベースフィルムが裁断された形状の場合には、無作為に50枚の裁断フィルム合計1000cm2をサンプリングし、該フィルムの表面を肉眼で観察し、以下のように判定した。
【0063】
○:50枚のサンプル全てに、セラミック残渣物が全く観察されなかった。
【0064】
×:50枚のうち1枚でも、セラミック残渣物が観察された。
(2)表面機能層(離型層)の剥離性
回収したロール状のフィルムから、幅方向に5cm、長さ方向に10cmのカットフィルムを5枚サンプリングした。該フィルムの離型層形成面側に長さ5cmのポリエステル粘着テープ(日東電工株式会社No.31B)を貼り付けて、手で剥がし、そのくっつき度合で以下のように剥離効果を判定した。
【0065】
○:5枚のサンプルとも、テープが強くくっつき、剥がれにくかった。
【0066】
×:5枚のうち1枚でも、テープのくっつきが弱いものがあった。
【0067】
ベースフィルムが裁断された形状の場合には、無作為に10枚の裁断フィルムをサンプリングし、該フィルムの表面と裏面にそれぞれポリエステル粘着テープを貼り付けて、手で剥がし、その剥がれ具合で以下のように表面機能層の剥離性を判定した。
【0068】
○:10枚とも、フィルムの表面、裏面ともにテープが強くくっつき、はがれにくかった。
【0069】
×:10枚のうち1枚でも、フィルムの表面、裏面の少なくともどちらか一方がテープのくっつきが弱く、容易に剥がれたものがあった。
【0070】
粘着テープのくっつきが弱いものは、表面機能層である離型層が剥離されずに残っていることを示すもので、剥離が不十分である。
【0071】
[実施例1]
(積層フィルムの作製)
(ベースフィルム)
ポリエチレンテレフタレートのチップ(固有粘度[η1]=0.63)をTダイ口金から押し出し、表面温度25℃のキャストドラム上にキャストして未延伸フィルムとした。
【0072】
該未延伸フィルムをロール式延伸機に導き、85℃の予熱ロールで予熱した後、温度95℃の周速差のあるロール間で長手方向に3.3倍に延伸し、一旦室温まで冷却した。
【0073】
次いでテンター式横延伸機に送り込み、温度95℃で幅方向に3.8倍に延伸し、さらにテンターの熱処理ゾーンで220℃の雰囲気下10秒間の熱処理を施して、厚さ36μmの二軸延伸フィルムを作製してベースフィルムとした。
【0074】
(水溶性樹脂層)
ポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ“PVA−450)の5重量%水溶液を、グラビアコーターで、前記ベースフィルムの片面に、乾燥後の塗布量で0.2g/m2となるようにコーティングした。これをトンネルオーブンにて温度120℃で乾燥して、水溶性樹脂層を形成した。
【0075】
(表面機能層)
硬化型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社LTC−300Bを100重量部に対して、同社製硬化剤SRX−212を1重量部添加。)の5重量%トルエン溶液をグラビアコーターで、前記水溶性樹脂層上に、乾燥後の塗布量で0.1g/m2となるようにコーティングした。これをトンネルオーブンにて140℃で加熱して、表面機能層として離型層を形成し、ロール状に巻き取った。かくして積層フィルム(離型フィルム)を作製した。
【0076】
(セラミックグリーンシートの作製)
下記組成からなるセラミックスラリーを、ブレードコーターで、前記積層フィルムの離型層面上に、均一に塗布した。これをトンネルオーブンにて85℃で乾燥して、積層フィルム上に厚さ20μmのセラミックグリーンシートを作製した。
【0077】
<セラミックスラリー組成>
・セラミック粉体(チタン酸バリウム) 100部
・バインダー(ポリビニルブチラール) 10部
・可塑剤(フタル酸ジオクチル) 5部
・溶剤(トルエン/イソプロピルアルコール=1/1) 100部
(セラミックグリーンシートの剥離)
上記の積層フィルム上のセラミックグリーンシートに型抜き刃で10cm×10cmの形状にスリットを入れた後、真空吸着機でセラミックグリーンシートを吸引して積層フィルムから剥離させた。積層フィルム表面に残存したセラミック部分はスクレーパーで掻き取りながら積層フィルムをロール状に巻き取った。
【0078】
(積層フィルムからの離型層の剥離)
セラミックグリーンシートを掻き取って巻き取ったロール状の積層フィルムを図1に示す剥離装置1の巻き出し機2にセットし、60℃の温水槽4中に導いて温水中を搬送ロール3で浸漬搬送しつつ、離型層面を樹脂製ブラシロール5でブラッシングした。このとき、積層フィルム2aを温水中に浸漬し始めてから最初のブラシロール5と接触が始まるまでの時間(表1中においては接触時間と呼ぶ。)は、6秒間であった。
【0079】
また、ブラシロール5の周速度(V1)は90m/分、フィルムの搬送速度(V2)は30m/分であった。
【0080】
次いで、離型層を剥離したあとのベースフィルムの表面を洗浄装置6で洗浄し、絞りロール7aで洗浄水を絞ったあと、エアーナイフ7bで水滴を除去し、駆動ロール部8を経由して、巻き取り装置9で連続的に巻き取った。
【0081】
離型層を剥離して洗浄した後のベースフィルム9aの不純物除去性、表面機能層の剥離性はともに○であった。
【0082】
[実施例2〜3]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、積層フィルムを温水に浸漬し始めてから最初のブラシロールとの接触が始まるまでの時間(表1中においては接触時間と呼ぶ)を変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。
【0083】
離型層を剥離して洗浄した後のベースフィルム9aは、不純物除去性、表面機能層の剥離性ともに○であった。
【0084】
[比較例1、2]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、積層フィルムを洗浄液に浸漬し始めてから最初のブラシロールとの接触が始まるまでの時間(表1中においては接触時間と呼ぶ)を変更して1秒および0.5秒としたこと以外は、実施例1と同様にした。
【0085】
接触時間1秒の洗浄後のベースフィルム9aの不純物除去性は○であったが、表面機能層の剥離性は×であった。
【0086】
また、浸漬時間0.5秒の洗浄後のベースフィルム9aは、不純物除去性、表面機能層の分離性ともに×であった。
【0087】
[比較例3]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、ブラシロールを使用しなかった。
【0088】
洗浄後のベースフィルム9aは不純物除去性、表面機能層の剥離性ともに×であった。
【0089】
[比較例4]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、積層フィルムを20mm×50mmに裁断し、フィルム重量で約1kgを60℃の温水1000リットル中に投入して5分間撹拌した後、洗浄水で濯ぎを行い、さらに遠心分離器で脱水した。
【0090】
洗浄後のフィルムの不純物除去性は○であったが、表面機能層の剥離性は×であった。
【0091】
【表1】
【0092】
表1に示すように、セラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムとして使用した後の積層フィルムを、温水に2秒以上接触させてからブラシロールで離型層(表面機能層)を剥離した実施例1〜3は、洗浄後のベースフィルム表面にセラミック残渣物などの付着が全くなく、また、表面機能層も完全に剥離されたのに対して、接触時間が2秒未満の比較例1、2はベースフィルム表面に不純物が残存したり、表面機能層の剥離が不十分であった。また、ブラシロールを使用しなかった比較例3は不純物除去性、表面機能層の剥離性ともに不十分であった。また、使用後の積層フィルムを裁断して撹拌洗浄した比較例4は、不純物は除去されたものの、表面機能層の剥離が不完全であった。
【0093】
【発明の効果】
本発明の積層フィルムの剥離方法および剥離装置によれば、使用後の積層フィルムを裁断することなく、使用後にロール状に巻き取ったものを、そのまま連続的に剥離に供することができる。使用後の積層フィルムを裁断してから温水中で撹拌する従来の方法では、裁断時に積層フィルムが折り畳まれたり、2枚以上が重なったりして、折り畳まれた部分や重なった部分の剥離が完全にはできないという致命的な欠点があったが、本発明の剥離方法によれば、積層フィルムの表面をブラシロールで連続的に擦過するので、表層部を確実に剥離することができるとともに、セラミック残渣などの不純物も確実に除去できる。特に、使用後の積層フィルムが、ベースフィルムの表面に水溶性樹脂層を介在させて、表面に硬化型シリコーン樹脂層などを形成した離型フィルムである場合には、積層フィルムの表面を温水に2秒以上接触させてからブラシロールで擦過するようにしたので、水溶性樹脂層が温水によって膨潤、溶解されるとともに、表面の硬化型シリコーン樹脂層が完全に剥離でき、クリーンなベースフィルムを回収することができる。
【0094】
本発明によれば、上記の離型フィルムだけでなく、ベースフィルムに水溶性樹脂層を介在させて表面に機能層を形成してなる粘着フィルムやラベル、保護フィルムなど、従来の方法では剥離が難しかった積層フィルム表面の機能層を効率よくかつ確実に剥離して、クリーンなベースフィルムを回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層フィルムの剥離装置の一実施形態の概略図である。
【符号の説明】
1 :積層フィルムの剥離装置
2 :巻き出し装置
2a:積層フィルム
3 :搬送ロール部
4 :温水槽
4b:ヒーター
5、5′:ブラシロール
6 :洗浄装置
7 :水滴除去装置
7a:絞りロール
7b:エアーナイフ
8 :駆動ロール部
9 :巻き取り装置
9a:ベースフィルム
10 :排水槽
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層フィルムの剥離方法および剥離装置に関する。さらに詳しくは、セラミックコンデンサーやセラミック基板、ドライフィルムフォトレジストなどの電子部品製造の工程用離型フィルムとして使用される積層フィルムを、使用後に該積層フィルムから表層のシリコーンなどの表面機能層を剥離して、ベースフィルムを回収する積層フィルムの剥離方法および剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリエステルフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムの表面に、硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層を形成した積層フィルムは、セラミックコンデンサー、セラミック基板、ドライフィルムレジストなどの電子部品製造の工程用離型フィルムとして大量に使用されている。
【0003】
特に近年、携帯電話や携帯用パソコンに代表される移動体通信機器、携帯情報端末機器などの大量普及に伴い、これらの電子機器に使用される多層セラミック基板、積層セラミックコンデンサーなどの製造工程でセラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムが大量に消費されている。この工程用離型フィルムは、該離型フィルム上に形成されたグリーンシートを剥離した後は、離型フィルム上に残存したセラミック残渣とともに廃棄されているのが現状である。
【0004】
その理由は、セラミックが残存する離型フィルムをそのまま回収して再利用しようとした場合、例えば、使用後の離型フィルムを溶融して、新たにフィルムを製膜しようとした場合、溶融押出し時の濾過工程で、残存したセラミックによってフィルターが目詰まりを起こし、正常な製膜ができなくなるという問題があるためである。また、仮に、残存するセラミックを機械的に掻き取るなど強制的に除去したとしても、離型フィルムの表面に形成された硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層が、溶融ポリマー中に混入するため、押し出し時に異臭を発生したり、ポリマーの溶融粘度が低下して製膜時の破れの原因となったり、たとえ製膜できたとしても得られたフィルムが着色したりして、品質の劣化が避けられないからである。
【0005】
つまり従来のセラミックグリーンシート製造に用いられていた工程用離型フィルムでは、使用後の離型フィルムから硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層を完全に除去することが困難であり、そのため使用後の離型フィルムを廃棄せざるを得ず、再利用したとしても、せいぜい燃料として燃焼熱を利用するくらいであり、省資源、環境保護の観点から好ましくないものであった。
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するため、回収リサイクルの容易なセラミックグリーンシート用離型フィルムとして、ベースフィルムの少なくとも片面に、易溶解性樹脂層を介して硬化型シリコーン樹脂層を形成してなる積層フィルムを開示している。該積層フィルムは、ベースフィルムと硬化型シリコーン樹脂層との間に易溶解性樹脂層を介在させているため、易溶解樹脂層が溶解可能な溶剤中に浸漬することにより、易溶解樹脂が溶剤に溶解することにより硬化型シリコーン樹脂層がベースフィルムから分離できるという特長を有する。
【0007】
しかしながら、上記積層フィルムをセラミックグリーンシートの製造工程で使用した後に、クラッシャー等で細片に裁断して、易溶解樹脂層が溶解可能な溶媒中で撹拌して洗浄したところ、従来の洗浄方法では表面に付着したセラミック残渣物などは除去できるものの、基材フィルムの表面に積層された硬化型シリコーン樹脂層を完全に除去するには、多大な洗浄時間と大量の溶媒が必要であり、洗浄コストが大幅に高くなってしまうという問題のあることがわかった。
【0008】
【特許文献1】
特許第3068316号
【0009】
【特許文献2】
特開平6−95324
【0010】
【特許文献3】
特開2000−325898号公報
【0011】
【特許文献4】
特開2001−151911号公報
【0012】
【特許文献5】
特開2001−300459号公報
【0013】
【特許文献6】
特開2002−210883号公報
【0014】
【特許文献7】
特開2002−265665号公報
【0015】
【特許文献8】
特開2002−292347号公報
【0016】
【特許文献9】
特開2002−301790号公報
【0017】
【特許文献10】
特開2002−316116号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、使用後の工程用離型フィルムなどの積層フィルムから、積層フィルム表面の離型層を確実に剥離することのできる方法と装置を提供せんとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、少なくとも積層フィルムを巻き出す工程と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する工程と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する工程と、剥離後のベースフィルムを巻き取る工程とを有する積層フィルムの剥離方法であって、該積層フィルム表面に温水を2秒以上接触させた後、表面積層部を剥離することを特徴とする積層フィルムの剥離方法である。
【0020】
また本発明は、少なくとも積層フィルムを巻き出す装置と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する装置と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する装置と、剥離後のベースフィルムを巻き取る装置とを具備してなることを特徴とする積層フィルムの剥離装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記課題、つまり工程用離型フィルムなどの積層フィルムを廃棄することなく、使用後の積層フィルムから、シリコーン層などの表面機能層を確実に剥離して、クリーンなベースフィルムを回収する方法について鋭意検討した結果、次のような積層フィルムの剥離方法と剥離装置を見出すに至ったものである。
【0022】
すなわち、本発明の積層フィルムの剥離方法は、少なくとも積層フィルムを巻き出す工程と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する工程と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する工程と、剥離後のベースフィルムを巻き取る工程とを有する積層フィルムの剥離方法であって、該積層フィルム表面に温水を2秒以上接触させた後、表面積層部を剥離することを特徴とする積層フィルムの剥離方法である。
【0023】
本発明の剥離方法は、使用後の積層フィルムを細かく裁断する必要がなく、使用後にロール状に巻き取った積層フィルムを、そのまま連続して表層部を剥離することができる。従来の積層フィルムの剥離方法では、使用後の積層フィルムを裁断してから溶剤中で撹拌するものであるため、裁断時に積層フィルムが折り畳まれたり、2枚以上の積層フィルムが重なったりして、積層フィルムの折り畳まれた部分や重なった部分の表層部が完全には剥離できないという致命的な欠点があったが、本発明の剥離方法では、使用後の積層フィルムを裁断することなく、連続的に表層部を剥離することができる。
【0024】
本発明の積層フィルムの剥離方法において、積層フィルムの幅や長さは特に制限はないが、取扱い性の点で、フィルム幅は1cm以上200cm以下であるのが好ましく、長さは100m以上10000m以下であるのが好ましい。また、積層フィルムの厚さも特に制限されないが、搬送時のしわ等が生成しにくいこと、巻き姿の安定性等の点から、1μm以上500μm以下であるのが好ましい。
【0025】
本発明の剥離方法に好ましい積層フィルムとしては、ベースフィルムの少なくとも片面に、表面積層部として易溶解性樹脂層を介して表面機能層を積層してなる積層フィルムである。
【0026】
ベースフィルムを構成する樹脂としては、ポリエステル、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセテート、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィドなどを用いることができる。特に、再生後の品質安定性に優れる、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートを主たる構成成分とするポリエステルが好ましい。
【0027】
表面機能層を構成する材料は、積層フィルムの使用目的や用途に応じて適宜選択して用いることができる。例えば、離型フィルムのように離型性を付与する場合には、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするもの、あるいはウレタン樹脂、エポキシ樹脂等とのグラフト重合等による変性シリコーン樹脂等を適宜選択して用いることができる。特に、セラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムの場合には、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするものが好ましい。かかる硬化型シリコーン樹脂としては、溶剤付加型、溶剤縮合型、溶剤紫外線硬化型、無溶剤付加型、無溶剤縮合型、無溶剤紫外線硬化型、無溶剤電子線硬化型等、種々の硬化反応タイプを用いることができる。具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のLTC750A、LTC300B、SD7223、SD7226、SD7229、SRX−210等、東芝シリコーン社製のYSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721等、信越化学工業社製のKS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、KNS−305、KNS−3000、X−62−1256等が好ましく使用される。
【0028】
易溶解性樹脂としては、洗浄時の環境への負荷等を考慮すると、水溶性または水分散性樹脂であるのが好ましい。中でも水溶性または水分散性の、ポリエステル系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エチレンアイオノマー系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール系樹脂、でんぷん類のうちの少なくとも1種を主たる成分とするものからなるものが好ましい。
【0029】
上記水溶性樹脂としては、その分子構造中に親水性の官能基を含むものが好ましく、中でも水酸基、エーテル基、アミド基、カルボキシル基、リン酸エステル基、スルホン酸基、アミノ基、イミノ基、カルボン酸塩基、スルホン酸塩基およびアンモニウム塩基から選ばれた少なくとも1種を含むものがより好ましく、特に水酸基、カルボキシル基、スルホン酸塩基およびカルボン酸塩基から選ばれた少なくとも1種を含むものが好ましい。
【0030】
具体的な水溶性樹脂としては、かんしょ澱粉、ばれいしょ澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、カルボキシメチル澱粉、ヒドロキシメチル澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、カチオン澱粉、酢酸澱粉、オクテニルコハク酸澱粉、リン酸澱粉、リン酸ジ澱粉、グリセロールジ澱粉、ジアルデヒド澱粉、グラフト化澱粉、可溶性澱粉、アルファ化澱粉、コーンスターチ、こんにゃく、ふのり、寒天、アルギン酸ナトリウム、トロロアオイ、トラガントゴム、アラビアゴム、デキストラン、レバン、にかわ、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ビスコース、メチル・セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0031】
次に、本発明の積層フィルムの剥離方法および剥離装置を模式図を用いて説明する。
【0032】
図1は本発明に関わる積層フィルムの剥離装置の一実施形態を示すものである。図1において、1は本発明の剥離装置の全体図を示す。この剥離装置1は、大別して、積層フィルムの巻き出し装置2と、積層フィルムの搬送ロール部3と、温水槽4と、ブラシロール5と、洗浄装置6と、水滴除去装置7と、駆動ロール部8と、ベースフィルムの巻き取り装置9と、排水槽10とを具備してなる。
【0033】
巻き出し装置2は、積層フィルムを巻き出す装置であり、紙管等にロール状に巻き取られた使用後の積層フィルム2aを回転軸に固定して装着する。回転軸はパウダークラッチなどに連結されており、ロール状積層フィルムが巻出し時に空転するのを制御できる構造となっている。
【0034】
温水槽4は、温水を満たしてあり、巻きだした積層フィルムの表面に温水を接触させるための槽であり、循環用ポンプ4aと加温用ヒーター4bが付属されている。また、温水を撹拌するための撹拌装置等(図示せず)が付属されている。温水は、積層フィルム表面の表層部を剥離しやすくするために、30℃〜80℃に加温するのが好ましい。より好ましくは40℃〜80℃、特に好ましくは50℃〜80℃に加温するのがよい。
【0035】
積層フィルムの搬送ロール部3は、積層フィルム2aを搬送しつつ、積層フィルムの表面に温水を接触させた状態を保つものであり、自由回転するロール3aで構成されている。搬送ロール3aの材質は特に限定されないが、耐熱性、耐錆性を有する金属や樹脂で構成するのが好ましい。ロール3aの本数は、任意に設けることができるが、積層フィルムの搬送速度と積層フィルムが温水に接触している時間とを調整するために、2本以上とするのが好ましく、3本以上とするのがより好ましい。
【0036】
積層フィルムの表面に温水を接触させる別の方法として、走行する積層フィルムの両面にシャワー等により温水を吹き付けてもよい。
【0037】
ブラシロール5は、積層フィルムの表面を機械的に擦過して、積層フィルム表面に形成された表面機能層を剥離するものであり、本発明の剥離装置に好適である。ブラシロール5と対向する位置には、剥離時の積層フィルムをバックアップするために押さえロール5aが配されている。ブラシロール5のブラシは、金属製または樹脂製で構成され、その本数や太さは任意に設定できる。ブラシロール5はモーターにより回転する構造となっており、回転数を変更することができる。ブラシロール5の回転数は100rpm〜1000rpmであるのが好ましい。また、ブラシロール5はその回転方向は、特に限定されないが、剥離効果をより高めるために積層フィルムの搬送方向と逆方向となるように接触するのがより好ましい。ブラシロール5と押さえロール5aは、複数組を交互に取り付けることができるが、少なくともそのうちの一組は、ブラシロールの少なくとも一部が温水槽の液面に浸漬する高さに取り付けるのが、剥離効果を高めるために好ましい。
【0038】
洗浄装置6は、表層部が剥離された後のベースフィルムの表面を洗浄する装置であり、真新しい洗浄水を連続してフィルム面に噴射できるように、その先端がノズル状、スリット状あるいは多孔状構造となっている。洗浄水は、別に設けた洗浄水タンクからポンプ等で供給する。洗浄効果を高めるために、洗浄液は30℃〜80℃に加温して用いるのがより好ましい。また、洗浄効果を高めるために洗浄水中にイソプロピルアルコールなどを5〜20重量%配合してもよい。
【0039】
洗浄装置6には、上記の真新しい洗浄液を噴射する直前に、別の噴射ノズルを設けて、温水槽中の温水を循環ポンプ等で循環噴射して、予備洗浄してもよい。その場合、循環ポンプと噴射ノズルとの間に、積層フィルムの表面から脱落したセラミック粉末などの不純物を濾過するためにフィルター部を設け、温水を繊維状フィルターなどで濾過してから噴射するのがより好ましい。繊維状フィルターの濾過精度は、5〜100μmとするのが好ましい。
【0040】
又、洗浄装置は、剥離装置の後に別途設けることが好適であるが、これに限定されるものではなく、剥離装置と洗浄装置を一体として、剥離工程と洗浄工程を同時平行に行っても良いし、高圧ジェット水流装置により、剥離工程と洗浄工程の2つの工程を兼ね備えた1つの工程として行っても良い。
【0041】
水滴除去装置7は、洗浄後のベースフィルムの表面に付着した水滴を除去する装置で、絞りロール7aとエアーナイフ7bとで構成されている。絞りロール7aはウレタン樹脂やゴムなど比較的柔軟性のある材質のものが好ましく、フィルム面に対してバネなどで圧力を負荷できる構造になっている。エアーナイフ7bは、フィルム面に空気を吹き付けて水滴を吹き飛ばすものであり、スリット状の開口部を有する。エアーナイフ7bから吹き出す空気は、加熱空気であってもよい。また、水滴除去装置7として、上記の装置の代わりに、遠赤外線、電熱ヒーターなどで水滴を蒸発せしめてもよい。あるいは上記のエアーナイフ7bと併用してもよい。
【0042】
駆動ロール部8は、フィルムを強制的に搬送するための装置であり、駆動ロール8aとニップロール8bとで構成されている。駆動ロール8aは、モーターで駆動され、フィルムの搬送速度を調整できる。フィルムの搬送速度としては、通常1〜100m/分の範囲とするのが好ましく、20〜80m/分であるのがより好ましい。駆動ロール8aおよびニップロール8bは搬送時のフィルムのすべり等を防止するため、少なくとも表面がシリコーンゴムあるいは樹脂などで被覆されているのが好ましい。
【0043】
巻き取り部9は、洗浄後のベースフィルム9aを巻き取る装置であり、トルクモーター等でフィルムの巻き取り張力をコントロールできる構造になっている。
【0044】
排水槽10は、温水槽からオーバーフローした温水を排水するための槽であり、濾過フィルター10aを具備し、温水中の不純物を濾過することができる。濾過フィルター10aの濾過精度は、5〜100μmとするのが好ましい。また、排水槽には排水液を外部へ取り出すためのポンプ10bが連結されている。
【0045】
剥離装置1は、温水や洗浄水が飛散したり、湯気が浮遊したりするのを防ぐため温水槽の上部全体を箱状に囲い、天井部にダクトを設けて、排気ファン等により排気できる構造としてもよい。
【0046】
上記のように構成された積層フィルムの剥離装置1を用いて、セラミックグリーンシート製造工程で使用された離型フィルムを洗浄する方法について説明する。該離型フィルムは、ベースフィルムの片面に、水溶性樹脂層を介在して表面に硬化型シリコーン層が形成されてなる。
【0047】
先ず初めに、所定の紙管等にロール状に巻き取られた使用後の積層フィルム2aを巻出し装置2に取り付ける。このとき、積層フィルムのシリコーン層面がブラシロール5と接触する側となるように取り付ける。
【0048】
次いで、積層フィルム2aの先端を、予め巻き取り装置9の紙管に巻き付けられて、フィルム走行ラインに通しておいたリードフィルムと適当な手段で連結する。温水槽4には予め、所定の温度まで加温した温水を満たしておく。
【0049】
次に、巻出し軸と巻き取り軸に適当な張力を負荷し、駆動ロール部8の駆動ロール8aを駆動して、フィルムを搬送しつつ、ブラシロール5を駆動し、洗浄装置部6から洗浄液を噴射するとともに、エアーナイフ7bから空気を噴射する。
【0050】
次いで、ブラシロール5の回転数と、駆動ロール8aの搬送速度を調整する。このとき、積層フィルム2aの表面に温水を2秒以上接触させてから、ブラシロール5で積層フィルムの表層部を擦過することが必要である。前記温水に接触させる時間は、好ましくは4秒以上、より好ましくは6秒以上である。積層フィルム表面の温水との接触時間が2秒より短いと、積層フィルムの表層部を完全に剥離することができないので好ましくない。 積層フィルム表面の温水との接触時間が長くなるほど剥離効果は向上するが、あまり長すぎても非効率であり、その上限はおよそ30秒である。また、剥離効果は、積層フィルムの搬送速度が遅いほど、またブラシロール5の回転数が高いほど大きくなる傾向にあるが、最も効率よく剥離するためには、ブラシロールの外周速度(V1)とフィルムの搬送速度(V2)との比であるV1/V2を、2以上とするのが好ましく、より好ましくはV1/V2を5以上とするのがよい。V1/V2が大きいほど剥離効果が大きくなるが、あまり大きいとベースフィルムの表面が傷つくので、その上限はおよそ300である。
【0051】
温水槽中に脱落した、残存セラミックなどの不純物は、温水を濾過装置で濾過することにより除去することができる。
【0052】
使用する温水や洗浄水には、積層フィルムとの濡れ性を向上させるために、界面活性剤等を添加してもよい。
【0053】
積層フィルムの表層部を剥離して回収したベースフィルムは、以下の方法で再利用することができる。例えば、粉砕機に投入してフレーク状に粉砕することができる。フレークにする場合、その形状は、一辺の長さを5cm以下とするのが好ましく、より好ましくは一辺の長さが1cm以下とするのが好ましい。粉砕機としては、クラッシャーやシュレッダーを用いることができ、これらを併用することもできる。
【0054】
また、粉砕したフレークを造粒機に投入して、固形物化することができる。固形物の形状としては、押出し機等での噛み込み性を考慮すると、円筒状が好ましく、その大きさは直径が1〜10mm、長さが2〜50mmとするのが好ましい。
【0055】
次いで、造粒した固形物を押出し機に供給してストランド状に溶融押出しした後、水中その他で冷却し、カッターで連続的に切断して再生チップを得ることができる。再生したチップはフィルム、繊維、その他成型品などの原料として用いることができる。
【0056】
また、造粒した固形物をそのままフィルム、繊維、その他成型品の原料として用いることもできる。例えば、二軸延伸製膜機に供給してフィルムを製造したり、紡糸機に供給してフィラメントやステープルや不織布を製造したり、射出成型機に供給して各種成型品を製造したりすることができる。
【0057】
また、造粒した固形物や再生チップを通常のバージン原料と混合して用いることもできる。
【0058】
【実施例】
以下、本発明の積層フィルムの剥離方法を、積層フィルムとしてセラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムを例にとり詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0059】
<評価方法>
各実施例・比較例において、表層を剥離した後のベースフィルムについて、次のような評価を行った。
(1)不純物の除去性
回収したロール状のベースフィルムから、幅方向に10cm、長さ方向1mのカットサンプルを採取した。該フィルムの表面を肉眼で観察し、以下のように判定した。
【0060】
○:セラミック残渣物が全く観察されなかった。
【0061】
×:わずかでもセラミック残渣物が観察された。
【0062】
ベースフィルムが裁断された形状の場合には、無作為に50枚の裁断フィルム合計1000cm2をサンプリングし、該フィルムの表面を肉眼で観察し、以下のように判定した。
【0063】
○:50枚のサンプル全てに、セラミック残渣物が全く観察されなかった。
【0064】
×:50枚のうち1枚でも、セラミック残渣物が観察された。
(2)表面機能層(離型層)の剥離性
回収したロール状のフィルムから、幅方向に5cm、長さ方向に10cmのカットフィルムを5枚サンプリングした。該フィルムの離型層形成面側に長さ5cmのポリエステル粘着テープ(日東電工株式会社No.31B)を貼り付けて、手で剥がし、そのくっつき度合で以下のように剥離効果を判定した。
【0065】
○:5枚のサンプルとも、テープが強くくっつき、剥がれにくかった。
【0066】
×:5枚のうち1枚でも、テープのくっつきが弱いものがあった。
【0067】
ベースフィルムが裁断された形状の場合には、無作為に10枚の裁断フィルムをサンプリングし、該フィルムの表面と裏面にそれぞれポリエステル粘着テープを貼り付けて、手で剥がし、その剥がれ具合で以下のように表面機能層の剥離性を判定した。
【0068】
○:10枚とも、フィルムの表面、裏面ともにテープが強くくっつき、はがれにくかった。
【0069】
×:10枚のうち1枚でも、フィルムの表面、裏面の少なくともどちらか一方がテープのくっつきが弱く、容易に剥がれたものがあった。
【0070】
粘着テープのくっつきが弱いものは、表面機能層である離型層が剥離されずに残っていることを示すもので、剥離が不十分である。
【0071】
[実施例1]
(積層フィルムの作製)
(ベースフィルム)
ポリエチレンテレフタレートのチップ(固有粘度[η1]=0.63)をTダイ口金から押し出し、表面温度25℃のキャストドラム上にキャストして未延伸フィルムとした。
【0072】
該未延伸フィルムをロール式延伸機に導き、85℃の予熱ロールで予熱した後、温度95℃の周速差のあるロール間で長手方向に3.3倍に延伸し、一旦室温まで冷却した。
【0073】
次いでテンター式横延伸機に送り込み、温度95℃で幅方向に3.8倍に延伸し、さらにテンターの熱処理ゾーンで220℃の雰囲気下10秒間の熱処理を施して、厚さ36μmの二軸延伸フィルムを作製してベースフィルムとした。
【0074】
(水溶性樹脂層)
ポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ“PVA−450)の5重量%水溶液を、グラビアコーターで、前記ベースフィルムの片面に、乾燥後の塗布量で0.2g/m2となるようにコーティングした。これをトンネルオーブンにて温度120℃で乾燥して、水溶性樹脂層を形成した。
【0075】
(表面機能層)
硬化型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社LTC−300Bを100重量部に対して、同社製硬化剤SRX−212を1重量部添加。)の5重量%トルエン溶液をグラビアコーターで、前記水溶性樹脂層上に、乾燥後の塗布量で0.1g/m2となるようにコーティングした。これをトンネルオーブンにて140℃で加熱して、表面機能層として離型層を形成し、ロール状に巻き取った。かくして積層フィルム(離型フィルム)を作製した。
【0076】
(セラミックグリーンシートの作製)
下記組成からなるセラミックスラリーを、ブレードコーターで、前記積層フィルムの離型層面上に、均一に塗布した。これをトンネルオーブンにて85℃で乾燥して、積層フィルム上に厚さ20μmのセラミックグリーンシートを作製した。
【0077】
<セラミックスラリー組成>
・セラミック粉体(チタン酸バリウム) 100部
・バインダー(ポリビニルブチラール) 10部
・可塑剤(フタル酸ジオクチル) 5部
・溶剤(トルエン/イソプロピルアルコール=1/1) 100部
(セラミックグリーンシートの剥離)
上記の積層フィルム上のセラミックグリーンシートに型抜き刃で10cm×10cmの形状にスリットを入れた後、真空吸着機でセラミックグリーンシートを吸引して積層フィルムから剥離させた。積層フィルム表面に残存したセラミック部分はスクレーパーで掻き取りながら積層フィルムをロール状に巻き取った。
【0078】
(積層フィルムからの離型層の剥離)
セラミックグリーンシートを掻き取って巻き取ったロール状の積層フィルムを図1に示す剥離装置1の巻き出し機2にセットし、60℃の温水槽4中に導いて温水中を搬送ロール3で浸漬搬送しつつ、離型層面を樹脂製ブラシロール5でブラッシングした。このとき、積層フィルム2aを温水中に浸漬し始めてから最初のブラシロール5と接触が始まるまでの時間(表1中においては接触時間と呼ぶ。)は、6秒間であった。
【0079】
また、ブラシロール5の周速度(V1)は90m/分、フィルムの搬送速度(V2)は30m/分であった。
【0080】
次いで、離型層を剥離したあとのベースフィルムの表面を洗浄装置6で洗浄し、絞りロール7aで洗浄水を絞ったあと、エアーナイフ7bで水滴を除去し、駆動ロール部8を経由して、巻き取り装置9で連続的に巻き取った。
【0081】
離型層を剥離して洗浄した後のベースフィルム9aの不純物除去性、表面機能層の剥離性はともに○であった。
【0082】
[実施例2〜3]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、積層フィルムを温水に浸漬し始めてから最初のブラシロールとの接触が始まるまでの時間(表1中においては接触時間と呼ぶ)を変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。
【0083】
離型層を剥離して洗浄した後のベースフィルム9aは、不純物除去性、表面機能層の剥離性ともに○であった。
【0084】
[比較例1、2]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、積層フィルムを洗浄液に浸漬し始めてから最初のブラシロールとの接触が始まるまでの時間(表1中においては接触時間と呼ぶ)を変更して1秒および0.5秒としたこと以外は、実施例1と同様にした。
【0085】
接触時間1秒の洗浄後のベースフィルム9aの不純物除去性は○であったが、表面機能層の剥離性は×であった。
【0086】
また、浸漬時間0.5秒の洗浄後のベースフィルム9aは、不純物除去性、表面機能層の分離性ともに×であった。
【0087】
[比較例3]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、ブラシロールを使用しなかった。
【0088】
洗浄後のベースフィルム9aは不純物除去性、表面機能層の剥離性ともに×であった。
【0089】
[比較例4]
実施例1の「積層フィルムからの離型層の剥離」において、積層フィルムを20mm×50mmに裁断し、フィルム重量で約1kgを60℃の温水1000リットル中に投入して5分間撹拌した後、洗浄水で濯ぎを行い、さらに遠心分離器で脱水した。
【0090】
洗浄後のフィルムの不純物除去性は○であったが、表面機能層の剥離性は×であった。
【0091】
【表1】
【0092】
表1に示すように、セラミックグリーンシート製造工程用離型フィルムとして使用した後の積層フィルムを、温水に2秒以上接触させてからブラシロールで離型層(表面機能層)を剥離した実施例1〜3は、洗浄後のベースフィルム表面にセラミック残渣物などの付着が全くなく、また、表面機能層も完全に剥離されたのに対して、接触時間が2秒未満の比較例1、2はベースフィルム表面に不純物が残存したり、表面機能層の剥離が不十分であった。また、ブラシロールを使用しなかった比較例3は不純物除去性、表面機能層の剥離性ともに不十分であった。また、使用後の積層フィルムを裁断して撹拌洗浄した比較例4は、不純物は除去されたものの、表面機能層の剥離が不完全であった。
【0093】
【発明の効果】
本発明の積層フィルムの剥離方法および剥離装置によれば、使用後の積層フィルムを裁断することなく、使用後にロール状に巻き取ったものを、そのまま連続的に剥離に供することができる。使用後の積層フィルムを裁断してから温水中で撹拌する従来の方法では、裁断時に積層フィルムが折り畳まれたり、2枚以上が重なったりして、折り畳まれた部分や重なった部分の剥離が完全にはできないという致命的な欠点があったが、本発明の剥離方法によれば、積層フィルムの表面をブラシロールで連続的に擦過するので、表層部を確実に剥離することができるとともに、セラミック残渣などの不純物も確実に除去できる。特に、使用後の積層フィルムが、ベースフィルムの表面に水溶性樹脂層を介在させて、表面に硬化型シリコーン樹脂層などを形成した離型フィルムである場合には、積層フィルムの表面を温水に2秒以上接触させてからブラシロールで擦過するようにしたので、水溶性樹脂層が温水によって膨潤、溶解されるとともに、表面の硬化型シリコーン樹脂層が完全に剥離でき、クリーンなベースフィルムを回収することができる。
【0094】
本発明によれば、上記の離型フィルムだけでなく、ベースフィルムに水溶性樹脂層を介在させて表面に機能層を形成してなる粘着フィルムやラベル、保護フィルムなど、従来の方法では剥離が難しかった積層フィルム表面の機能層を効率よくかつ確実に剥離して、クリーンなベースフィルムを回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層フィルムの剥離装置の一実施形態の概略図である。
【符号の説明】
1 :積層フィルムの剥離装置
2 :巻き出し装置
2a:積層フィルム
3 :搬送ロール部
4 :温水槽
4b:ヒーター
5、5′:ブラシロール
6 :洗浄装置
7 :水滴除去装置
7a:絞りロール
7b:エアーナイフ
8 :駆動ロール部
9 :巻き取り装置
9a:ベースフィルム
10 :排水槽
Claims (7)
- 少なくとも積層フィルムを巻き出す工程と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する工程と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する工程と、剥離後のベースフィルムを巻き取る工程とを有する積層フィルムの剥離方法であって、該積層フィルム表面に温水を2秒以上接触させた後、表面積層部を剥離することを特徴とする積層フィルムの剥離方法。
- 前記積層フィルムから表面積層部を剥離する工程において、ブラシロールを用い、該ブラシロールはその回転方向が積層フィルムの走行方向に対して逆方向となるように積層フィルムに接触するものであり、ブラシロールの外周速度をV1、フィルムの走行速度をV2としたとき、速度比V1/V2が2以上である請求項1記載の積層フィルムの剥離方法。
- 前記積層フィルムが、ベースフィルムの少なくとも片面に水溶性樹脂層を介して表面機能層を形成してなる積層フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルムの剥離方法。
- 前記積層フィルムを構成する表面機能層が硬化型シリコーン樹脂層である請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルムの剥離方法。
- 前記積層フィルムがセラミックグリーンシート製造工程で用いられる離型フィルムである請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルムの剥離方法。
- 少なくとも積層フィルムを巻き出す装置と、巻き出した積層フィルム表面に温水を供給する装置と、該積層フィルムから表面積層部を剥離する装置と、剥離後のベースフィルムを巻き取る装置とを具備してなることを特徴とする積層フィルムの剥離装置。
- 前記剥離装置において、回転するブラシロールを用い、該ブラシロールの回転数が100〜1000rpmに調整可能であり、かつ積層フィルムの搬送速度が1〜100m/分に調整可能である請求項6に記載の積層フィルムの剥離装置。
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