JP4284936B2 - セラミックグリーンシートの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックコンデンサーやセラミック基板の製造に用いられるセラミックグリーンシートの製造方法に関するものであり、詳しくは、この製造方法において、環境に対する負荷を低減させるために有効な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリエステルフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムの表面に、硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層を形成した離型フィルムは、セラミックコンデンサー、セラミック基板、ドライフィルムレジストなどの電子部品製造の工程で利用されるフィルムとして、あるいは、偏光板、ラベル離型紙などの粘着離型紙として大量に使用されている。
【0003】
特に近年、携帯電話や携帯用パソコンに代表される移動体通信機器、携帯情報端末機器などの大量普及に伴い、これらの電子機器に使用される多層セラミック基板、積層セラミックコンデンサーなどを製造する工程において、セラミックグリーンシート製造用のキャリアシートとして、離型フィルムの消費量が大きく増加してきている。このキャリアシートは、セラミックスラリーを塗布し乾燥させる際に支持板として機能するものであり、キャリアシート(離型フィルム)上に作製されたグリーンシート層が剥離した後は、離型フィルム上に残存したセラミック残渣とともに廃棄されていた。
【0004】
その理由は、セラミックが残存する離型フィルムはそのまま回収しても再利用が困難であるからである。例えば、使用後の離型フィルムを溶融して、新たにフィルムを製膜する方法によって再利用しようとした場合、溶融押出し時の濾過工程で、離型フィルム表面に残存したセラミックによってフィルターが目詰まりを起こし、正常な製膜ができなくなるという問題が生じる。また、仮に、残存するセラミックを機械的に掻き取るなどの手段で強制的に除去した後に溶融押出しに供しても、離型フィルム表面に形成された離型層の成分が、溶融ポリマー中に混入するため、押し出し時に異臭を発生したり、ポリマーの溶融粘度が低下して製膜時の破れの原因となったり、たとえ製膜できたとしても得られたフィルムが着色したりして、品質の劣化が避けられない。
【0005】
つまり、キャリアシートとして従来の離型フィルムを用いたセラミックグリーンシートの製造方法では、使用後に回収した離型フィルムから硬化型シリコーン樹脂膜などの離型層成分を完全に除去することが困難であり、そのため、使用後に回収した離型フィルムは廃棄せざるを得ず、仮に再利用するとしても、せいぜい燃料として燃焼熱を利用するくらいであり、省資源、環境保護の観点から好ましくないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、セラミックグリーンシート製造において使用した後に回収したキャリアシート(離型フィルム)からクリーンな基材フィルムのみを容易に回収することができ、基材フィルム素材の再利用が可能になる方法を、即ち、環境負荷の小さいセラミックグリーンシートの製造方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次の手段を採用するものである。
【0008】
すなわち、本発明は、キャリアシートを利用してセラミックグリーンシートを製造する方法において、キャリアシートとして、基材フィルムの少なくとも片面に水溶性樹脂で形成されている易溶解性樹脂層を介して離型層が形成されてなる離型フィルムを用い、該離型フィルムの離型層面上にセラミックスラリーを塗布して、離型フィルム上にセラミックグリーンシート層を形成する工程と、該セラミックグリーンシート層を離型フィルムから剥離してセラミックグリーンシートとする工程と、セラミックグリーンシート層を剥離した後の離型フィルムを易溶解性樹脂が溶解可能な溶媒で洗浄して、基材フィルム表面の付着成分を分離除去する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0009】
本発明は、環境負荷の小さいセラミックグリーンシートの製造方法について鋭意検討した結果、基材フィルムと離型層との間に易溶解性樹脂層を介在させた離型フィルムを、キャリアシートとして用い、該キャリアシート(離型フィルム)の離型層面上にセラミックグリーンシート層を形成した後に剥離することによってグリーンシートを製造し、使用後キャリアシート(離型フィルム)を易溶解性樹脂が溶解可能な溶媒で洗浄することにより、基材フィルム表面に付着している成分(易溶解性樹脂層成分、離型層成分、及び、残存するセラミック成分)を分離除去させることとしたものであり、この方法をとることによって使用後離型フィルムから基材フィルムのみを容易に回収することができるようになり、基材フィルムのマテリアルリサイクルが可能となり、環境負荷の極めて小さいセラミックグリーンシートの製造方法を実現できることを見出したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明法において、キャリアシートとして用いる離型フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に易溶解性樹脂層及び離型層が順次積層されてなるものである。その基材フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアセテートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、セロハンなどを用いることができるが、中でも、耐熱性、強度の点で、ポリエステルフィルムが好ましく、特に、回収再生が可能なポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートを主たる構成成分とするポリエステルフィルムが好ましく用いられる。基材フィルムの厚さは特に限定されるものではないが、強度、剛性等の点から10〜200μmが好ましく用いられる。
【0011】
本発明における離型フィルムでは、基材フィルムと離型層との間に、易溶解性樹脂からなる層が介在している。この易溶解性樹脂は回収時の環境への負荷等を考慮すると、水溶性樹脂である必要がある。中でも水溶性ポリエステル系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エチレンアイオノマー系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール系樹脂、でんぷんのうちの少なくとも1種を主たる成分とするものが好ましい。
【0012】
上記水溶性樹脂としては、その分子構造中に、例えば、「高分子大辞典(丸善(株)発行)」第488頁、図2に記載された親水性の官能基を含むものが好ましく、中でも水酸基、エーテル基、アミド基、カルボキシル基、リン酸エステル基、スルホン酸基、アミノ基、イミノ基、カルボン酸塩基、スルホン酸塩基およびアンモニウム塩基から選ばれた少なくとも1種を含むものがより好ましく、特に水酸基、カルボキシル基、スルホン酸塩基およびカルボン酸塩基から選ばれた少なくとも1種を含むものが好ましい。
【0013】
具体的な水溶性樹脂としては、かんしょ澱粉、ばれいしょ澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、こんにゃく、ふのり、寒天、アルギン酸ナトリウム、トロロアオイ、トラガントゴム、アラビアゴム、デキストラン、レバン、にかわ、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ビスコース、メチル・セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、カルボキシメチル澱粉、ジアルデヒド澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、強度、耐熱性、耐有機溶剤性等の点で、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましい。
【0014】
ポリビニルアルコールとしては、鹸化度70〜99モル%、粘度平均重合度300〜10000が好ましく、鹸化度75〜90モル%、粘度平均重合度300〜2500がより好ましい。具体的には、(株)クラレ製“ポバール”PVA−102、PVA−103、PVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−CSA、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217E、PVA−217EE、PVA−220E、PVA−403、PVA−405、PVA−420、PVA−420H、L−8、L−9、L−10、PVA−505、PVA−617、PVA−613、PVA−706等、日本合成化学工業(株)製“ゴーセノール”NH−26、NH−20、NH−18、N−300、NM−14、NM−11、NL−05、AH−26、AH−22、AH−17、A−300、C−500、P−610、AL−06GH−23、GH−20、GH−17、GM−14、GM−14L、GL−05、GL−03、KH−20、KH−17、KM−11、KL−05、KP−08、KP−06、NK−05、“ゴーセラン”F−78、L−0301、L−0302、L−3266等が好ましく使用される。
【0015】
また、ポリビニルアルコールは共重合体であってもよく、その場合、ビニルアルコール単位が60モル%以上である共重合ポリビニルアルコールが好ましく使用される。
【0016】
ポリビニルピロリドンとしては、分子量10万〜500万のものが好ましく、分子量30万〜100万のものがより好ましい。具体的には、(株)日本触媒製PX−K30P、PX−K90P等が好ましく用いられる。
【0017】
易溶解性樹脂として水溶性樹脂を用いる場合には、易溶解性樹脂層を温水洗浄によって溶解除去することができ、基材フィルムへの塗工性が良好であり、耐溶剤性に優れる点からして、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとを混合して用いるのがより好ましい。ポリビニルアルコール(A)とポリビニルピロリドン(B)の重量混合比(A/B)は、目的に応じて任意に選定できるが、A/B=99/1〜1/99が好ましく、A/B=95/5〜5/95がより好ましく、A/B=95/5〜60/40が特に好ましい。
【0018】
また、水溶性樹脂としては、他に、スルホン酸塩基を含む化合物およびカルボン酸塩基を含む化合物から選ばれた少なくとも1種を構成成分とするポリエステル樹脂が好ましく用いられ、より好ましくは、スルホン酸塩基を含む化合物およびカルボン酸塩基を含む化合物から選ばれた少なくとも1種を、1〜50モル%共重合されてなるポリエステル樹脂が用いられる。かかるポリエステル樹脂は、他の水溶性ポリマーと混合して用いることもできる。
【0019】
スルホン酸塩基を含む化合物としては、例えば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、スルホ−p−キシレングリコール、2−スルホ−1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0020】
カルボン酸塩基を含む化合物としては、例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、4−メチルシクロヘキセン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメシン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸などのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0021】
易溶解性樹脂としては、ポリヒドロキシカルボン酸を主体とする樹脂を用いてもよい。例えば、L−乳酸、D−乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸等の重合体、およびこれらの共重合体を用いることができる。これらのうち、特に乳酸ホモポリマー(ポリ乳酸)または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸等との共重合体、もしくはこれらの混合物であることが、硬化性シリコーン樹脂膜の除去のしやすさの点で好ましい。
【0022】
かかる易溶解性樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲において、ジカルボン酸類やグリコールも含まれていてもよい。乳酸成分とその他の成分とを含む樹脂混合物の場合は、易溶解性樹脂中の乳酸成分の含有率が50mol%以上となるように、種々の組合せで使用することが好ましい。
【0023】
離型フィルムにおける易溶解性樹脂層の厚さは、回収工程での水その他の溶媒等への溶解のし易さの点から、0.05〜10μmであるのが好ましく、より好ましくは0.5〜2μmである。
【0024】
本発明における離型フィルムの離型層を形成する材料は、離型性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするもの、あるいはウレタン樹脂、エポキシ樹脂等とのグラフト重合等による変性シリコーン樹脂等が挙げられる。中でも、セラミックグリーンシートとの離型性の点で、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするものが、より好ましく用いられる。
【0025】
かかる硬化型シリコーン樹脂としては、溶剤付加型、溶剤縮合型、溶剤紫外線硬化型、無溶剤付加型、無溶剤縮合型、無溶剤紫外線硬化型、無溶剤電子線硬化型等いずれの硬化反応タイプでも用いることができる。具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のLTC750A、LTC300B、SD7223、SD7226、SD7229、SRX−210等、東芝シリコーン社製のYSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721等、信越化学工業社製のKS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、KNS−305、KNS−3000、X−62−1256等が好ましく使用される。
【0026】
離型層の塗工量は、離型安定性の点から0.01〜10g/m2の範囲であるのが好ましく、より好ましくは0.05〜5g/m2である。
【0027】
本発明における離型フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に、易溶解性樹脂からなる中間層が形成され、該中間層を介して離型層が形成されてなる。易溶解性樹脂からなる中間層を介在させた離型フィルムを用いることによって、はじめて、使用後の離型フィルムを、易溶解性樹脂が溶解可能な溶媒で洗浄することにより、易溶解樹脂を溶媒中に溶解させることができるとともに、フィルム表面の離型層もセラミック残渣も完全に分離除去することが可能となり、クリーンな基材フィルムのみを回収することができるようになる。
【0028】
すなわち、上記の方法で回収した基材フィルムでは、硬化型シリコーン樹脂膜等の離型層が完全に除去されているとともに、残存セラミックも同時に除去されているので、該基材フィルムを粉砕して溶融再押出ししても、フィルターが目詰まりすることもなく、また異臭が発生したり、製膜工程でフィルムが破れたり、得られたフィルムが着色したりすることがない。
【0029】
次に、本発明のセラミックグリーンシートの製造方法を、積層セラミックコンデンサーの製造を例にとり説明する。
【0030】
本発明法でキャリアシートとして用いる離型フィルムは、上述したように基材フィルムと離型層との間に、易溶解性樹脂からなる層を介在させてなるものである。
【0031】
この離型フィルムをキャリアシートとして用い、その離型層面上に、セラミックスラリーを塗工して乾燥し、スラリー中の溶媒を除去して所望の厚さのセラミックグリーンシート層を離型フィルム上に作製する。
【0032】
セラミックスラリーを塗工する方法としては、特に制限されるものではなく、任意の方法で塗工することができ、形成するセラミックグリーンシートの厚さに応じて、ブレードコーター、ダイコーター、ナイフコーター、キャストコーターなどを採用することができる。
【0033】
セラミック原料としては、特に限定されるものではなく、各種誘電体材料が使用できる。例えば、チタン、アルミ、バリウム、鉛、ジルコニウム、珪素、イットリウム等の金属からなる酸化物、チタン酸バリウム、Pb(Mg1/3,Nb2/3)O3、Pb(Sm1/2,Nb1/2)O3、Pb(Zn1/3,Nb2/3)O3、PbThO3、PbZrO3などを用いることができる。これらは単体で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0034】
セラミックスラリーに用いるバインダーとしては、ポリウレタン樹脂系、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、エポキシ樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、アクリル樹脂系、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどの水性高分子などを用いることができる。これらは単体で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0035】
セラミックスラリーに用いる溶剤としては、トルエン、エタノール、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、γ−ブチルラクトンなどを用いることができる。これらは単体で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、セラミックスラリー中には、必要に応じて可塑剤、分散剤、帯電防止剤、界面活性剤などを添加してもよい。
【0036】
本発明法により製造するセラミックグリーンシートを積層セラミックコンデンサー製造に用いる場合には、従来のセラミックコンデンサー製造の場合と同様に、離型フィルム上に作製されたセラミックグリーンシート層の上に、必要に応じて導電ペースト等で内部電極をスクリーン印刷し、所望の形状に型抜きする。次いで、内部電極が印刷さたセラミックグリーンシート層を離型フィルムから剥離し、剥離されたセラミックグリーンシートは、吸引ヘッド等の手段を用いて吸引しつつ必要枚数を積層し、プレス機等で熱圧着して、セラミック積層体を作製する。
【0037】
こうして得られた積層体を、内部電極が端面に露出するようにしてチップ状に切断し、これを焼成炉に入れて、所定の加熱条件で焼成する。焼成工程を経て焼結した積層体は、内部電極が露出した端面に導電ペースト等を塗布して外部電極を形成することにより、積層セラミックコンデンサーとなる。
【0038】
上記の工程でキャリアシートとして使用された離型フィルムは、セラミックグリーンシート層を剥離した後、一旦巻き取り、巻き取った使用済みの離型フィルムを、易溶解性樹脂が溶解可能な溶媒中に浸漬して洗浄する。この洗浄によって、離型フィルム表面の離型層及びセラミック残渣も、易溶解性樹脂層と一緒に除去されるので、クリーンな基材フィルムのみとすることができ、この結果、基材フィルムをマテリアルリサイクル可能なクリーン状態で回収することができるようになる。
【0039】
キャリアシートとして使用された後の離型フィルムを洗浄する方法は、特に限定されないが、例えば、離型フィルムがロール状に巻き取られたものである場合には、溶媒を満たした洗浄槽の前部に設置した巻出し装置から離型フィルムを巻出して、洗浄槽中に導いて浸漬し、次いで、離型フィルムを洗浄槽内に設けた搬送ロール等で搬送しつつ、該洗浄槽中で洗浄し、次いで、洗浄後のフィルムをトンネル型オーブン等に導いて乾燥し、オーブンの出口部に設置した巻き取り装置で巻き取ることにより行うことができ、クリーンな基材フィルムを連続的に回収することができる。
【0040】
この場合、搬送ロールに接する位置に、金属製あるいは樹脂製のブラシなどを配置して、離型フィルムの離型層面側を機械的に擦過することにより、洗浄効果を高めることができる。また、離型フィルムの離型層面に、ジェット噴流などの高圧水を吹き付けることも洗浄効果を高めるために好ましい。洗浄槽中に溶解した離型層成分や残存セラミックなどの不純物は、洗浄溶媒を濾過装置を循環させて濾過することにより除去することができる。
【0041】
また、使用後の離型フィルムが裁断されたものである場合には、撹拌装置を具備した洗浄槽内に、裁断された離型フィルムを投入して、撹拌洗浄した後、例えばベルトコンベアー方式の金網でフィルムを掬い取り、次いでトンネルオーブン等に導いて、加熱乾燥することにより行うことができ、クリーンな基材フィルムを連続的に回収することができる。
【0042】
洗浄に用いる溶媒は、易溶解性樹脂が溶解可能なものであれば、特に限定されないが、易溶解性樹脂が水溶性樹脂である場合には、水を用いることが好ましい。易溶解樹脂層に水溶性樹脂を用い水洗浄することにより、環境への負荷をより小さくすることができる。この場合、洗浄する離型フィルムとの濡れ性を向上させるために、洗浄水に界面活性剤等を添加してもよい。使用する水は、室温でもよいが、溶解性を高めるために、30℃〜90℃の温水または熱水状態で用いるのが好ましい。
【0043】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0044】
実施例1
(離型フィルムの作製)
基材フィルムとして、通常の方法で製造した厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。該フィルムの片面に、リバースキスコーターで、ポリビニルアルコール樹脂(日本合成化学工業(株)“ゴーセノール”GL−05)の5重量%水溶液を、乾燥後の塗布量で0.3g/m2となるようにコーティングし、トンネルオーブン中で120℃で乾燥して、易溶解樹脂層を形成した。
【0045】
次いで、上記ポリビニルアルコール樹脂からなる易溶解樹脂層の上から、硬化型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)LTC−300B、硬化剤 SRX-212 0.8重量部添加)の5重量%トルエン溶液をリバースキスコーターで、乾燥後の塗布量で0.2g/m2となるようにコーティングし、トンネルオーブン中で130℃で加熱して離型層を形成し、巻き取った。
(セラミックグリーンシート層の作製)
上記の離型フィルムをキャリアシートとして用い、その離型層面上に、下記組成からなるセラミックスラリーをブレードコーターで均一に塗布し、トンネルオーブン中で85℃で乾燥して、厚さ20μmのセラミックグリーンシート層を、離型フィルム上に作製した。
【0046】
《セラミックスラリー組成》
セラミック粉体(チタン酸バリウム) 100部
バインダー(ポリビニルブチラール) 10部
可塑剤(フタル酸ジオクチル) 5部
溶剤(トルエン/イソプロピルアルコール=1/1) 100部
(セラミックグリーンシート層の剥離)
上記の離型フィルム上のセラミックグリーンシート層に、10cm×10cmの形状にスリットを入れた後、真空吸着機でセラミックグリーンシート層を吸引して離型フィルムから剥離させた。離型フィルム表面に残存したセラミック部分はスクレーパーで掻き取りながら離型フィルムを巻き取った。
(使用後の離型フィルムの洗浄、回収)
巻き取った離型フィルムを巻出し機にセットし、50℃の温水浴中に導いて浴槽内を浸漬搬送しつつ、離型層面をロール状ブラシでブラッシングして洗浄した。洗浄後のフィルム表面を浴槽出口でエアーブロウして水滴を除去し、ロールトンネルオーブンに導き、120℃で乾燥して、オーブン出口で連続的に巻き取り、基材フィルムを回収した。
【0047】
該基材フィルムの離型層面側に、ポリエステル粘着テープ(日東電工(株)No.31B)を貼り付けたところ、強くくっつき、容易に剥がれず、離型層が分離除去されているのが確認された。
(再製膜)
上記の回収した基材フィルムをクラッシャーで粉砕した後、造粒機で造粒し、真空乾燥して二軸延伸製膜機で製膜したところ、無色透明のポリエステルフィルムを再生することができた。
【0048】
実施例2
(離型フィルムの作製)
ポリエチレンテレフタレート原料をTダイ口金で押出し、表面温度25℃のキャストドラム上にキャストして未延伸フィルムを作製し、該未延伸フィルムをロール式延伸機に導き、85℃の予熱ロールで予熱した後、温度95℃の周速差のあるロール間で長手方向に3.5倍に延伸し、一旦室温まで冷却した後、テンター式横延伸機に送り込み、温度95℃で幅方向に3.7倍に延伸した。さらにテンターの熱処理ゾーンで220℃の雰囲気下で10秒間の熱処理を施して、厚さ38μmの二軸延伸フィルムを作製した。
【0049】
上記製膜工程において、テンター式横延伸機の入り口で、一軸延伸後のフィルムの片面に、コロナ放電処理を施した後、バーコーターで、ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)“ゴーセラン”L−3266)の5重量%水溶液を、乾燥後の重さで0.3g/m2となるようにコーティングして、ポリビニルアルコールからなる易溶解樹脂層を形成させた。
【0050】
上記で得られた二軸延伸フィルムのポリビニルアルコール層の上から、硬化型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)LTC−750A、硬化剤 SRX-212 1重量部添加)の2重量%トルエン溶液を、乾燥後の重さで0.15g/m2となるようにバーコーターにてコーティングし、熱風オーブン中で140℃で加熱硬化し、離型層を形成した。
(セラミックグリーンシート層の作製)
上記の離型フィルムをキャリアシートとして用い、実施例1と同様にして、セラミックグリーンシート層を作製した。
(セラミックグリーンシートの剥離)
上記の離型フィルム上のセラミックグリーンシート層を、実施例1と同様にして剥離し、剥離後の離型フィルムを巻き取った。
(使用後の離型フィルムの洗浄、回収)
上記離型フィルムを6mm×20mmの大きさに裁断し、60℃の温水槽中に投入して撹拌洗浄した後、濯ぎを行い、遠心分離器で脱水して、さらに、熱風オーブンで乾燥して、基材フィルムのみを回収した。
【0051】
上記回収した基材フィルムの離型層面側に、ポリエステル粘着テープ(日東電工(株)No.31B)を貼り付けたところ、強くくっつき、容易に剥がれず、離型層が分離除去されていることが確認された。
(再製膜)
上記の回収した基材フィルムを造粒機で造粒し、真空乾燥して、二軸延伸製膜機で製膜したところ、無色透明のきれいなポリエステルフィルムを再生することができた。
【0052】
比較例1
(離型フィルムの作製)
実施例1において、ポリビニルアルコール樹脂をコーティングせず、硬化型シリコーン樹脂をコーティングして、離型層のみが形成された離型フィルムを作製した。
(セラミックグリーンシート層の作製)
上記の離型フィルムをキャリアシートとして用い、実施例1と同様にして、セラミックグリーンシート層を作製した。
(セラミックグリーンシート層の剥離)
上記の離型フィルム上のセラミックグリーンシート層を、実施例1と同様にして剥離し、剥離後の離型フィルムを巻き取った。
(使用後の離型フィルムの洗浄、回収)
上記の離型フィルムを実施例1と同様にして洗浄し、洗浄後のフィルムを回収した。洗浄後のフィルムの離型層面側にポリエステル粘着テープ(日東電工(株)No.31B)を貼り付けたところ、全くくっつかず、離型層は除去されていなかった。
(再製膜)
上記の回収フィルムを粉砕して、造粒機で造粒し、真空乾燥して、二軸延伸製膜機で製膜したところ、溶融ポリマー中に気泡が混在して延伸工程でフィルム破れが多発した。得られたフィルムも黄色く着色したものであり、正常な再生フィルムは得られなかった。
【0053】
上記したように、実施例1、2の製造方法によれば、セラミックグリーンシート層を剥離した後の離型フィルムは、温水浴中に浸漬して洗浄することにより、離型フィルム表面の離型層及びセラミック残渣が、易溶解性樹脂の溶解とともに、簡便に分離除去でき、クリーンな基材フィルムのみを容易に回収することができた。また、回収したフィルムを再製膜してリサイクルすることができ、環境負荷を極めて小さくすることができた。
【0054】
これに対して、比較例1の方法では、使用後の離型フィルムから離型層を分離除去することができず、従って、離型フィルムを回収してもマテリアルリサイクルすることは困難であり、環境負荷が極めて大きいものであった。
【0055】
【発明の効果】
本発明法によれば、セラミックグリーンシート層を形成した後に剥離するというセラミックグリーンシートの製造方法において、キャリアシートとして使用した後の離型フィルムから、離型層等を簡便な方法で分離除去することができるので、基材フィルムのみをクリーンな状態で回収することができる。したがって、使用後の離型フィルムを廃棄する必要がなくなる。さらに、回収した基材フィルムを粉砕、造粒して、溶融再製膜することにより、無色透明の二軸延伸フィルムを再生することができる。つまり、使用後の離型フィルムをマテリアルリサイクル可能なクリーン度で回収してリサイクルすることが可能となり、環境負荷が極めて小さいセラミックグリーンシートの製造方法を実現できる。

Claims (5)

  1. キャリアシートを利用してセラミックグリーンシートを製造する方法において、キャリアシートとして、基材フィルムの少なくとも片面に水溶性樹脂で形成されている易溶解性樹脂層を介して離型層が形成されてなる離型フィルムを用い、該離型フィルムの離型層面上にセラミックスラリーを塗布して、離型フィルム上にセラミックグリーンシート層を形成する工程と、該セラミックグリーンシート層を離型フィルムから剥離してセラミックグリーンシートとする工程と、セラミックグリーンシート層を剥離した後の離型フィルムを易溶解性樹脂が溶解可能な溶媒で洗浄して、基材フィルム表面の付着成分を分離除去する工程とを含むことを特徴とするセラミックグリーンシートの製造方法。
  2. 前記基材フィルムが、ポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1に記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
  3. 前記離型層が、硬化型シリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
  4. 前記易溶解性樹脂層が、0.05〜2μmの厚さを有するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
  5. 前記セラミックグリーンシートが、セラミックコンデンサー、セラミック基板の製造用であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のセラミックグリーンシートの製造方法。
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