JP2010005597A - 剥離フィルムのリサイクル方法、及び剥離フィルムの清掃装置 - Google Patents

剥離フィルムのリサイクル方法、及び剥離フィルムの清掃装置 Download PDF

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Abstract

【課題】剥離フィルムを確実に、且つ連続的に清掃することができる剥離フィルムのリサイクル方法を提供すること。
【解決手段】剥離フィルムに第1粘着ロールを接触させて、剥離フィルムに付着した付着物を第1粘着ロールに付着させるフィルム清掃工程と、第1粘着ロールに第2粘着ロールを接触させて、第1粘着ロールに付着した付着物を第2粘着ロールに付着させる第1ロール清掃工程と、第2粘着ロールに付着した付着物を除去する第2ロール清掃工程と、を備え、第1ロール清掃工程において、第2粘着ロールの表面のうち付着物が除去された部分を第1粘着ロールに接触させる、剥離フィルムのリサイクル方法。
【選択図】図2

Description

本発明は剥離フィルムのリサイクル方法、及び剥離フィルムの清掃装置(クリーニング装置)に関する。
積層セラミックコンデンサやインダクタ等の積層型電子部品の製造プロセスとして、剥離フィルム上に誘電体を含むグリーンシートを形成し、このグリーンシートから剥離フィルムを剥がして、グリーンシートを積層する方法が知られている。この製造プロセスで使用された後の剥離フィルムは、資源の有効利用の観点から、リサイクルされることが検討されている。
しかしながら、グリーンシートから剥離された剥離フィルムの表面においてグリーンシートと密着していた部分に少量の誘電体残渣が残存することがある。また、剥離フィルムには誘電体残渣以外にもゴミなどの異物が付着する。さらに、近年、グリーンシートが1μm程度にまで薄層化されていることに伴い、剥離フィルム上に誘電体残渣が付着し易くなっている。すなわち、元来、グリーンシートは強度が弱い成形物であるが、グリーンシートの薄層化に伴ってその強度はより低下する。このように強度が低下したグリーンシートを剥離フィルムから剥離した際に、グリーンシートの一部が脱落して剥離フィルムに再付着したり、グリーンシートの一部が剥離フィルムから剥離されずに剥離フィルム上に誘電体残渣として残存したりする。
このように誘電体残渣や異物等の付着物が付着した剥離フィルムを、清掃することなくリサイクルしてグリーンシートの成形に用いると、付着物が原因でグリーンシートにピンホールが形成され、得られる積層型電子部品の歩留が低下する恐れがある。したがって、剥離フィルムのリサイクルにあたっては、剥離フィルム上の付着物を除去することが必要となる。
下記特許文献1には、写真フィルムの表面に接し、写真フィルム上の付着物を除去・保持する第1の循環接触体と、第1の循環接触体に接し、第1の循環接触体上の付着物を除去・保持する第2の循環接触体とを備えたことを特徴とする写真フィルム・クリーナーが開示されている。また、下記特許文献2には、自由回転のクリーニングロールと該クリーニングロールに密接する自由回転の粘着ごみ取りロールとの組み合わせからなる単位クリーニング装置を2組以上有しており、各々の単位クリーニング装置が相互に接触することなしで且つ各々の単位クリーニング装置のクリーニングロールがクリーニングすべきテープの表面及び裏面に巻き付け角度をもって密接するように配置されていることを特徴とするテープクリーニング装置が開示されている。
特開平8−137019号公報 特開2005−303192号公報
上記特許文献1、2に記載のクリーニング方法は、写真フィルムや電子部品実装用フィルムキャリアテープに付着したゴミ等を除去するための方法であるが、剥離フィルムのクリーニング(清掃)には必ずしも適していない。グリーンシート剥離後の剥離フィルムに付着した付着物は、誘電体セラミック粒子又は電極に用いるニッケルなどの金属微粒子とバインダ樹脂成分とから構成されており、わずかながら粘着性を有する。したがって、剥離フィルムにクリーニングロール(粘着ロール)を接触させた際にクリーニングロールの表面に誘電体セラミック粒子や金属微粒子が入り込み易く、クリーニングロールから容易には除去できなくなってしまい、クリーニングロールの清掃機能が低下し易くなる。このような理由から、上記特許文献1、2に記載の方法では剥離フィルムに付着した付着物を必ずしも十分に除去できない可能性がある。
また、剥離フィルムのクリーニングを連続的に且つ確実に行うために、クリーニングロールに別の粘着ロールに接触させて、クリーニングロールに付着した付着物を別の粘着ロールに転写してクリーニングロールを清掃することが考えられる。しかし、剥離フィルムに付着した付着物の量が多くなるほど、クリーニングロール及び別の粘着ロールが短時間で付着物により汚染され易くなる。そのため、クリーニングロールの付着物を別の粘着ロールで十分に除去できない可能性がある。また、クリーニングロール又は別の粘着ロールから付着物を除去するために、剥離フィルムのクリーニングを中断する必要がある。これらの理由から、クリーニングロール及び別の粘着ロールを用いた場合であっても、剥離フィルムの清掃を連続的に且つ確実に行うことは困難となる。
また、剥離フィルムのリサイクル方法として、グリーンシート剥離後の剥離フィルムを洗浄した後、剥離フィルムを回収することも考えられるが、このような方法では、専用の洗浄装置が必要となり、また工数やコストがかかることが問題となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、剥離フィルムを確実に、且つ連続的に清掃することができる剥離フィルムのリサイクル方法、及び剥離フィルムの清掃装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、剥離フィルムに第1粘着ロールを接触させて、剥離フィルムに付着した付着物を第1粘着ロールに付着させるフィルム清掃工程と、第1粘着ロールに第2粘着ロールを接触させて、第1粘着ロールに付着した付着物を第2粘着ロールに付着させる第1ロール清掃工程と、第2粘着ロールに付着した付着物を除去する第2ロール清掃工程と、を備え、第1ロール清掃工程において、第2粘着ロールの表面のうち付着物が除去された部分を第1粘着ロールに接触させる、剥離フィルムのリサイクル方法を提供する。
上記本発明の剥離フィルムのリサイクル方法では、第2ロール清掃工程によって付着物が除去され、元来の粘着力を回復した第2粘着ロールの表面が、第1ロール清掃工程において第1粘着ロールに接触する。そのため、第1粘着ロールから付着物を確実に除去することが可能となる。そして、第1ロール清掃工程によって元来の粘着力を回復した第1粘着ロールの表面が、フィルム清掃工程において剥離フィルムに接触する。そのため、誘電体残渣のように粘着性を有する付着物であっても、剥離フィルムから確実に除去することが可能となる。第1粘着ロールで清掃された剥離フィルムは、表面の付着物の量が十分に低減されているため、グリーンシート形成用の剥離フィルムとしてリサイクルした場合に、グリーンシートにおけるピンホールの発生を十分に抑制することができる。また、上記本発明では、フィルム清掃工程、第1ロール清掃工程及び第2ロール清掃工程を同時に且つ連続的に進行できるため、第1粘着ロールによる剥離フィルムの清掃を、第1粘着ロール及び第2粘着ロールの清掃のために中断させることなく、連続的に実施することが可能となる。
上記本発明の剥離フィルムのリサイクル方法では、第2ロール清掃工程において、付着物が付着した第2粘着ロールの表面を湿式洗浄することが好ましい。なお、本発明において、「湿式洗浄」とは洗浄液を用いた洗浄を意味する。
第2粘着ロールを湿式洗浄することにより、誘電体残渣のように粘着性を有する付着物が大量に第2粘着ロールに付着している場合であっても、第2粘着ロールを連続的に清掃することが容易となる。そのため、第1粘着ロールに対して、確実に表面が清掃された第2粘着ロールを接触させることができる。なお、第2ロール清掃工程において、第2粘着ロールに付着した付着物を別の粘着ロール(第3粘着ロール)に付着させることによって第2粘着ロールを清掃してよい。しかし、第3粘着ロールを用いる場合、湿式洗浄と同等の清掃効果を得るためには、複数の第3粘着ロールを第2粘着ロールに接触させたり、第3粘着ロールを清掃するために更に別の粘着ロール(第4粘着ロール)を第3粘着ロールに接触させたりする必要がある。したがって、剥離フィルムのリサイクルに用いる清掃装置の構造を簡略化する点においても、湿式洗浄が好ましい。
本発明の剥離フィルムの清掃装置は、剥離フィルムに付着した付着物を第1粘着ロールに付着させて、剥離フィルムを清掃する剥離フィルムの清掃装置であって、第1粘着ロールと接触する第2粘着ロールと、第2粘着ロールを清掃するロール清掃手段と、を備え、第1粘着ロールの表面粗さが第2粘着ロールの表面粗さより大きく、第1粘着ロールの粘着力が第2粘着ロールの粘着力がより小さく、第1粘着ロールの外周が第2粘着ロールの外周より短い。
上記本発明の剥離フィルムの清掃装置では、第1粘着ロールの表面粗さが第2粘着ロールの表面粗さより大きいため、第1粘着ロール表面の凹みに付着した異物(付着物)を第2粘着ロールに接触させることが出来、第1粘着ロール表面から第2粘着ロール表面へ異物を転移、除去することが可能となる。
また、第1粘着ロールの粘着力が第2粘着ロールの粘着力がより小さいため、第1粘着ロールの表面に付着した付着物を第1ロール清掃工程において確実に第2粘着ロールに付着させて、第1粘着ロールを清掃することが可能となる。
さらに、第1粘着ロールの外周が第2粘着ロールの外周より短いため、第2粘着ロールの表面においてロール清掃手段で清掃された部分が、第2粘着ロールの外周方向において第1粘着ロールの外周より長い領域にわたって常に存在する。したがって、第2粘着ロールの表面のうち付着物が除去された部分を常に第1粘着ロールに接触させることが可能となる。
すなわち、上記本発明の剥離フィルムの清掃装置では、元来の粘着力を回復した第2粘着ロールの表面が第1粘着ロールに常に接触するため、第1粘着ロールから付着物を第2粘着ロールへ確実に付着させ、除去することが可能となる。その結果、常に、元来の粘着力を回復した第1粘着ロールの表面が剥離フィルムに接触するため、誘電体残渣のように粘着性を有する付着物であっても、剥離フィルムから確実に除去することが可能となる。また、上記本発明の剥離フィルムの清掃装置を用いた剥離フィルムのリサイクル方法では、フィルム清掃工程、第1ロール清掃工程及び第2ロール清掃工程を同時に且つ連続的に進行できるため、第1粘着ロールによる剥離フィルムの清掃を、第1粘着ロール及び第2粘着ロールの清掃のために中断させることなく、連続的に実施することが可能となる。
上記本発明の剥離フィルムの清掃装置では、ロール清掃手段が、第2粘着ロールを洗浄液で洗浄する洗浄槽を備えることが好ましい。
これにより、付着物が付着した第2粘着ロールの表面を湿式洗浄することが可能となる。
上記本発明の剥離フィルムの清掃装置では、ロール清掃手段が、第2粘着ロールに接触して第2粘着ロールを洗浄する接触式洗浄手段を備えることが好ましい。また、上記本発明の剥離フィルムの清掃装置では、ロール清掃手段が、洗浄槽内の洗浄液に浸された第2粘着ロールに接触することなく第2粘着ロールを洗浄する非接触式洗浄手段を備えてもよい。
これにより、第2粘着ロールを洗浄液に浸すだけの場合に比べて、より確実に第2粘着ロールから付着物を除去することが可能となる。
上記本発明の剥離フィルムの清掃装置は、第2粘着ロールに付着した洗浄液を風圧により除去する送風手段を備えることが好ましい。
洗浄槽で洗浄された後の第2粘着ロールの表面に洗浄液が残存すると、第2粘着ロールの粘着力が低下する傾向がある。そこで、送風手段によって第2粘着ロールから洗浄液を除去することにより、洗浄液の残存による第2粘着ロールの粘着力の低下を防止することができる。
また、洗浄槽で洗浄された後の第2粘着ロールの表面には、液滴状の洗浄液が付着している場合がある。この洗浄液を乾燥させると、洗浄液が蒸発して、洗浄液に由来する微量の不純物や、洗浄液中に含まれていた誘電体残渣や電極材料等に由来する不純物が濃縮され、最終的にこれらの不純物からなる点状の異物が第2粘着ロールの表面に残存してしまう。このような異物が表面に残存した第2粘着ロールを第1粘着ロールに接触させると、第2粘着ロールに残存した異物が第1粘着ロールに付着し、第1粘着ロールに付着した異物が剥離フィルムに付着する可能性がある。異物が付着した剥離フィルム上に誘電体スラリーを塗布してグリーンシートを形成した場合、点状に残存する異物によってグリーンシートにピンホールが形成されてしまう可能性がある。そこで、第2粘着ロールに付着した洗浄液を送風手段で除去することにより、このような不具合を防止することができる。
上記本発明の剥離フィルムの清掃装置は、第2粘着ロールを温風により乾燥させる乾燥手段を備えることが好ましい。
洗浄槽で洗浄された後の第2粘着ロールの表面に洗浄液が残存すると、第2粘着ロールの粘着力が低下する傾向がある。そこで、乾燥手段によって第2粘着ロールを乾燥させることにより、洗浄液の残存による第2粘着ロールの粘着力の低下を防止することができる。また、第2粘着ロールを温風で乾燥させることにより、第2粘着ロールの温度が上昇して第2粘着ロールの柔軟性が向上して硬度が低下する結果、第2粘着ロールの粘着力を向上させることが可能となる。そのため、第1粘着ロールに付着した付着物を第2粘着ロールに付着させ易くなる。
本発明によれば、剥離フィルムを確実に、且つ連続的に清掃することができる剥離フィルムのリサイクル方法、及び剥離フィルムの清掃装置を提供することができる。
以下、場合により図面を参照して、本発明の好適な一実施形態について説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
(剥離フィルム)
図1は、本発明の剥離フィルム10のリサイクル方法に用いられる剥離フィルムの一例を模式的に示す側面図である。
剥離フィルム10は、基材フィルム12と該基材フィルム12の一面上に形成された剥離層14とを有する。また、剥離層14の表面上には付着物16が付着している。まず、基材フィルム12及び剥離層14について以下に説明する。
基材フィルム12としては、例えばポリエステルフィルムが挙げられる。特に透明性が要求される用途には、透明性の高いポリエステルフィルムを用いることが好ましく、二軸延伸ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、遮光性が要求される用途には無機顔料を配合したポリエステルフィルムを用いることが好ましく、TiO、SiO等のような顔料を配合した二軸延伸ポリエステルフィルムが特に好ましい。
ポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分とからなる結晶性の線状飽和ポリエステルであることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等を例示することができる。
本実施形態におけるポリエステルフィルムは、従来から知られている方法で製造することができる。例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポリエステルを乾燥後、押出機にて溶融し、ダイ(例えばT−ダイ、I−ダイ等)から回転冷却ドラム上に押出し、急冷して未延伸フィルムとし、次いでこの未延伸フィルムを二軸方向に延伸し、必要に応じて熱固定することにより製造することができる。
基材フィルム12の厚みは特に制限されるものではないが、5〜250μmが好ましい。これによって、グリーンシートからの剥離性と機械的強度とを両立させることができる。
剥離層14は、シリコーン樹脂(シリコーン硬化物)を含有することが好ましい。これによって、剥離性に優れた剥離層14とすることができ、グリーンシートを除去した後に剥離層14の表面10a上に残存する誘電体残渣の量を低減することができる。
基材フィルム12の一面上に剥離層14を形成する剥離層形成工程について以下に説明する。剥離層14形成のために使用し得る剥離剤液としては、硬化型シリコーン樹脂を含有する塗液を用いることができる。剥離層14は、硬化型シリコーン樹脂を含有する塗液を塗布した後、乾燥、硬化させることで形成することができる。
硬化型シリコーン樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、縮合反応型、付加反応型、紫外線硬化型、電子線硬化型などいずれのものでも用いることができる。具体例を挙げると、信越化学工業社製のKS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、KNS−305、KNS−3000、X−62−1256、ダウ・コーニング・アジア社製のDKQ3−202、DKQ3−203、DKQ3−204、DKQ3−205、DKQ3−210、東芝シリコーン社製のYSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721等、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSD7223、SD7226、SD7229、SRX−210等が挙げられる。
硬化型シリコーン樹脂塗料をコーティングする方法としては、リバースロールコート法、グラビアロールコート法、エアーナイフコート法等、公知の方法を採用することができる。
塗布された硬化型シリコーン樹脂塗料は、例えば、熱により乾燥、硬化させることにより硬化皮膜を形成することができる。その場合、50〜180℃、好ましくは80〜160℃の範囲の温度で5秒以上、好ましくは10秒以上の時間で加熱処理することにより、硬化皮膜を形成することが好ましい。紫外線硬化型、電子線硬化型の場合は、シリコーン樹脂塗料を塗布した後、それぞれ紫外線、電子線を塗布面に照射して塗膜を硬化させる。
硬化型シリコーン樹脂の塗布厚みとしては0.01〜25g/m、さらには0.05〜20g/mの範囲が好ましい。
剥離層14の厚みは0.03〜5μm、さらには0.05〜3μmの範囲が好ましい。剥離層14の厚みが0.05μm未満の場合、剥離層の剥離性能が低下する傾向がある。一方、剥離層14の厚みが3μmを超える場合、塗液の硬化が不十分となる傾向があり、剥離性能が経時的に変化することがある。
このようにして得られた剥離フィルム10の剥離層14側の表面10a上に、セラミック粉、有機バインダ、可塑剤、溶剤等を含むセラミック塗料をドクターブレード法等で塗布して、グリーンシートを形成することができる。また、剥離フィルム10の表面10a上には、パラジウム、銀、ニッケル等を含有する電極ペーストをスクリーン印刷することによって、電極パターンを形成することができる。グリーンシートや電極パターンを剥離フィルム10から剥離すると、通常、剥離フィルム10の剥離層14の表面10a上には付着物16が付着する。
付着物16としては、誘電体及び電極材料の残渣や、埃等が挙げられる。誘電体の残渣は、剥離フィルム10の表面10a上に形成されていたグリーンシートに由来するものであり、その成分はグリーンシートと同等である。
電極材料の残渣は、上述のグリーンシート上に、スクリーン印刷により形成されていたパラジウム、銀、ニッケル等の電極成分に由来するものである。その他に、付着物16としては、空気中の埃などが挙げられる。
(剥離フィルムのリサイクル方法及び剥離フィルムの清掃装置)
図2は、本実施形態に係る剥離フィルム10の清掃装置100の概略側面図である。本実施形態に係る剥離フィルム10のリサイクル方法は、清掃装置100を用いることによって、容易に実施することができる。以下では、清掃装置100、及び当該装置100を用いた剥離フィルム10のリサイクル方法について詳説する。
本実施形態の剥離フィルム10の清掃装置100は、剥離フィルム10に付着した付着物16を第1粘着ロール44の表面に付着させて、剥離フィルム10を清掃する剥離フィルムの清掃装置である。また、清掃装置100は、剥離フィルム10を挟んで第1粘着ロールに押し当てられるニップロール42と、ニップロール42の反対側で第1粘着ロール44に接触する第2粘着ロール46と、第2粘着ロール26を清掃するロール清掃手段55と、乾燥機54(乾燥手段)と、を備える。ロール清掃手段55は、洗浄液で満たされた洗浄槽56と、洗浄槽56内に設置された一対のブラシ58(接触式洗浄手段)と、を備える。
第1粘着ロール44は表面に粘着層を備えており、この粘着層と剥離フィルム10が接触した際に、粘着層の粘着力によって剥離フィルム10の表面から付着物16が粘着層に付着して、剥離フィルム10の表面から付着物16が除去される。
粘着層は、シリコーンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、又はウレタンエラストマー等の粘着性を有する材料から構成されることが好ましい。また、粘着層は、粘着剤等の移行成分(剥離フィルム10と粘着層とが接触した際に、粘着層から剥離フィルム10に移行する成分)を含まないものが好ましい。粘着層に移行性成分が含まれると、剥離フィルム10に付着した移行成分が、ピンホール等の不良の原因となる。また、粘着層は、非移行性の帯電防止処理がされていることが好ましい。
第2粘着ロール46としては、外周の長さ、硬度、表面粗さを除いて第1粘着ロール44と同様のものを用いればよい。
本実施形態の剥離フィルム10のリサイクル方法では、フィルム清掃工程において、剥離フィルム10に第1粘着ロール44を連続して接触させて、剥離フィルム10に付着した付着物16を第1粘着ロール44に付着させる。また、第1ロール清掃工程において、第1粘着ロール44に第2粘着ロール46を連続して接触させて、第1粘着ロール44に付着した付着物16を第2粘着ロール46に付着させる。さらに、第2ロール清掃工程において、第2粘着ロール46に付着した付着物をロール清掃手段55で連続して除去する。すなわち、本実施形態の剥離フィルム10のリサイクル方法では、フィルム清掃工程、第1ロール清掃工程及び第2ロール清掃工程を同時連続的に進行させる。
また、本実施形態の剥離フィルム10のリサイクル方法では、第2粘着ロール46の表面のうち第2ロール清掃工程で付着物16が除去された部分を、第1ロール清掃工程において常時連続して第1粘着ロール44に接触させる。
フィルム清掃工程では、ニップロール42及び第1粘着ロール44をそれぞれ矢印R1方向、矢印R2方向に回転させ、第1粘着ロール44とニップロール42との間に挟まれた剥離フィルム10を矢印E方向へ繰り出す。これにより、第1粘着ロール44に対向する剥離フィルム10の表面に付着した付着物16を第1粘着ロール44に付着(転写)させ、剥離フィルム10から付着物16を除去する。このようにして第1粘着ロール44で清掃された剥離フィルム10は、表面の付着物16の量が十分に低減されているため、グリーンシート形成用の剥離フィルムとしてリサイクルした場合に、グリーンシートのピンホールの発生が十分に抑制される。
ニップロール42の軸方向に垂直な断面の直径は、第1粘着ロール44の軸方向に垂直な断面の直径より小さいことが好ましく、ニップロール42の硬度は、第1粘着ロール44の硬度より大きいことが好ましい。これにより、ニップロール42の第1粘着ロール44に対するニップ圧及びニップロール42と第1粘着ロール44との接触面積を充分に確保することができ、剥離フィルム10の表面に付着した付着物16を第1粘着ロール44に転写させ易くなる。
なお、ニップロール42、第1粘着ロール44、及び第2粘着ロール46の軸方向の各幅は、剥離フィルム10の幅と同じか、剥離フィルム10の幅より広いことが好ましい。ニップロール42は必須ではないが、ニップロール42を使用することにより、剥離フィルム10に付着した付着物16を確実に第1粘着ロール44に付着(転写)させることが出来る。
第1ロール清掃工程では、ニップロール42の反対側に位置する第1粘着ロール44の表面に対して、第2粘着ロール46の表面のうち付着物16が除去された部分を常に第1粘着ロール44接触させる。これにより、第1粘着ロール44に付着した付着物16を第2粘着ロール46に付着させ、第1粘着ロール44を清掃する。
第1粘着ロール44の表面粗さは第2粘着ロール46の表面粗さより大きい。これにより、第1粘着ロール44の表面の凹みに付着した付着物16を第2粘着ロール46に接触させることが出来、第1粘着ロール44の表面から第2粘着ロール46の表面へ付着物16を転移、除去することが可能となる。
JIS B0601:2001に基づく第1粘着ロール44の表面粗さ(10点平均粗さ)Rzは、15μm以下であることが好ましい。第1粘着ロール44の表面粗さRzが大き過ぎる場合、フィルム清掃工程において剥離フィルム10から第1粘着ロール44の表面に転写した付着物16が、第1粘着ロール44の表面の凹みに入り込み易くなり、第1ロール清掃工程で第1粘着ロール44の表面から付着物16を除去し難くなる。特にグリーンシートに由来する付着物16は、誘電体セラミック粒子又は電極に用いるニッケルなどの金属微粒子とバインダ樹脂成分とから構成されており、わずかながら粘着性を有するため、第1粘着ロール44の凹みから第2粘着ロール46へ転写され難くなり、第1粘着ロール44の粘着力がすぐに低下してしまう傾向がある。また、第1粘着ロール44の表面粗さRzが極端に大きくなると、第1粘着ロール44の粘着力が低下する傾向がある。
JIS B0601:2001に基づく第2粘着ロール46の表面粗さ(10点平均粗さ)Rzは、10μm以下であることが好ましい。第2粘着ロール46の表面粗さRzが大き過ぎる場合、第1ロール清掃工程において第1粘着ロール44から第2粘着ロール46の表面に転写した付着物16が、第2粘着ロール46の表面の凹みに入り込み易くなり、第2ロール清掃工程で第2粘着ロール46の表面から付着物16を除去し難くなる。また、第2粘着ロール46の表面粗さRzが極端に大きくなると、第2粘着ロール46の粘着力が低下する傾向がある。
第1粘着ロール44の粘着力は第2粘着ロール46の粘着力がより小さい。これにより、第1粘着ロール44の表面に付着した付着物16を第1ロール清掃工程において確実に第2粘着ロール46に付着させて、第1粘着ロール44を清掃することが可能となる。
第1粘着ロール44の硬度は第2粘着ロール46の硬度より大きいことが好ましい。これにより、第1粘着ロール44の粘着力を第2粘着ロール46の粘着力より小さくし易くなる。
JIS Aに基づく第1粘着ロール44の硬度H1は、10〜50°Hsであることが好ましく、13〜45°Hsであることがより好ましい。第1粘着ロール44の硬度H1が大き過ぎると、第1粘着ロール44の粘着力が低下する傾向があり、剥離フィルム10から第1粘着ロール44に付着物16を転写させ難くなる。また、第1粘着ロール44の硬度H1が小さ過ぎると、第1粘着ロール44と剥離フィルム10との密着性が高くなりすぎて、剥離フィルム10から第1粘着ロール44を離すことが困難になり、剥離フィルム10の巻き込みや、蛇行が発生し易くなる傾向がる。
JIS Aに基づく第2粘着ロール46の硬度H2は、5〜45°Hsであることが好ましく、8〜40°Hsであることがより好ましい。第2粘着ロール46の硬度H2が大き過ぎると、第2粘着ロール46の粘着力が低下する傾向があり、第1粘着ロール44から第2粘着ロール46に付着物16を転写させ難くなる。また、第2粘着ロール46の硬度H2が小さ過ぎると、第2粘着ロール46の粘着力は増すが、第2粘着ロール46の清掃が困難になる傾向がる。
第1粘着ロール44の硬度H1と第2粘着ロール46の硬度H2との差(H1−H2)は、H1−H2≧2°Hsであることが好ましい。H1−H2が2°Hs未満である場合、第1粘着ロール44から第2粘着ロール46に付着物16を転写させ難くなる。
第1粘着ロール44の外周は第2粘着ロール46の外周より短い。これにより、第2粘着ロール46の表面においてロール清掃手段55で清掃された部分が、第2粘着ロール46の外周方向において第1粘着ロール44の外周より長い領域にわたって常に存在する。したがって、第2粘着ロール46の表面のうち付着物16が除去された部分を常に第1粘着ロール44に接触させることが可能となる。
例えば、矢印E方向に10m/分の速さで剥離フィルム10を繰り出し、第1粘着ロール44の軸方向に垂直な断面の直径を0.1mとし、第2粘着ロール46の軸方向に垂直な断面の直径を2mとする場合、第1粘着ロール44の外周全面を第2粘着ロール46により0.6分で清掃することができ、第2ロール清掃工程のために要する時間を充分に確保することができる。なお、第2ロール清掃工程に時間がかかるほど、第1粘着ロール44の外周に対する第2粘着ロールの外周の比を大きくすれば、第2ロール清掃工程要する時間を確保し易くなる。
第2ロール清掃工程では、洗浄槽56内の洗浄液に浸された第2粘着ロール46の表面にブラシ58を押し当てて、第2粘着ロール46を湿式洗浄し、第2粘着ロール46の表面に付着した付着物16を除去する。
このように、洗浄槽56内の洗浄液に第2粘着ロール46を浸漬することによって、付着物16に含まれる誘電体や電極材料の残渣が膨潤して、第2粘着ロール46から除去され易くなる。また、第2粘着ロール46に付着した埃は、第2粘着ロール46を洗浄液中に浸漬することによって容易に除去される。
ブラシ58としては、例えば、動物系の毛を有するものを用いることができる。
第2粘着ロール46に押し当てたブラシ58を、第2粘着ロール46の外周方向に対して垂直な方向に振動させることが好ましい。剥離フィルム10から第1粘着ロール44へ転写させた付着物16は、第1粘着ロール44の外周方向に長い形状となり易く、第1粘着ロール44から第2粘着ロール46に転写させた付着物16は、第2粘着ロール46の外周方向に長い形状となり易い。そこで、第2粘着ロール46に押し当てたブラシ58を、第2粘着ロール46の外周に対して垂直な方向に振動させることにより、第2粘着ロール46の外周方向に長い形状の付着物16を第2粘着ロール46から除去し易くなる。
洗浄液としては、誘電体や電極材料の残渣を膨潤、溶解させるものであれば特に限定されず、水、又はアルコール類、又はケトン類等の有機溶剤が挙げられ、これらのうち1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。より具体的には、アルコール類、ケトン類として、エタノール、プロパノール、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなどを用いることができる。例えば、洗浄溶媒として、水単独を用いてもよいが、水にアルコール、又はケトン類を混合したものを用いてもよい。なお、洗浄液は室温で用いてもよく、洗浄液の沸点以下の温度に加熱してもよい。
なお、第2粘着ロール46を洗浄液中に浸漬することは必須ではなく、例えば、洗浄液が浸潤したブラシ58を、洗浄槽56の上方に位置する第2粘着ロール46の表面へ移動させ、押し当ててもよい。また、第2粘着ロール46を洗浄液中に浸漬しない場合、第2粘着ロール46に静電気が発生し易くなるため、第2粘着ロール46の除電を行うことが好ましい。
乾燥機54は、洗浄手段55で清掃された後の第2粘着ロール46の表面に温風Wを吹き付ける。温風Wで第2粘着ロールに付着した洗浄液を吹き飛ばしたり、洗浄液を蒸発させたりすることによって、第2粘着ロール46の表面から洗浄液が除去され、第2粘着ロール46が乾燥する。また、温風Wにより、第2粘着ロールの温度が上昇して第2粘着ロールの柔軟性が向上して硬度が低下する結果、第2粘着ロールの粘着力が向上する。なお、乾燥機54としては市販のものを用いることができる。
乾燥機54で乾燥された後の第2粘着ロール46の表面は、再び第2粘着ロール44に接触する。
本実施形態では、第2ロール清掃工程において元来の粘着力を回復した第2粘着ロール46の表面が第1粘着ロール44に常に接触するため、第1ロール清掃工程において第1粘着ロール44から付着物16を第2粘着ロール46へ確実に付着させ、除去することが可能となる。その結果、フィルム清掃工程において、常に、元来の粘着力を回復した第1粘着ロール44の表面が、剥離フィルム10に接触するため、誘電体残渣のように粘着性を有する付着物16であっても、剥離フィルム10から確実に除去することが可能となる。したがって、清掃装置100を用いた本実施形態の剥離フィルム10のリサイクル方法は、誘電体グリーンシート積層用の剥離フィルムのリサイクル方法として特に好適である。
また、本実施形態では、フィルム清掃工程、第1ロール清掃工程及び第2ロール清掃工程を同時に且つ連続的に進行するため、第1粘着ロール44による剥離フィルム10の清掃を、第1粘着ロール44及び第2粘着ロール46の清掃のために中断させることなく、連続的に実施することが可能となる。
また、上記本実施形態に係る剥離フィルム10の清掃装置100を用いた剥離フィルム10のリサイクル方法では、剥離フィルム専用の洗浄装置を用いたリサイクル方法に比べて、工数及びコストを削減できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
例えば、図2に示すように、2つの清掃装置100a、100bを用いて剥離フィルム10の両面を清掃してもよい。剥離フィルム10は使用直後にロール状に巻かれた後に、清掃される場合がある。このような場合、ロール状に巻かれた際に、剥離フィルム10の裏面(剥離層14と反対側の面)にも付着物16が付着する可能性がある。このような場合、図2に示すように、剥離フィルム10の両面を清掃することにより、剥離フィルム10の両面から付着物16を除去できる。なお、図2において、剥離フィルム10の剥離層は、2つの清掃装置100a、100bのいずれの側に対向させてもよい。なお、図2に示す2つの清掃装置100a、100bは、図1に示すようなニップロール42を具備してもよく、具備しなくともよい。
また、第2ロール清掃工程において、第2粘着ロール46に付着した付着物16を別の粘着ロール(第3粘着ロール)に付着させることによって第2粘着ロールを清掃してよい。さらに、複数の第3粘着ロールを第2粘着ロールに接触させてよい。また、第3粘着ロールを清掃するために更に別の粘着ロール(第4粘着ロール)を第3粘着ロールに接触させてもよい。
また、剥離フィルムの一方の面を複数の清掃装置100で清掃してもよい。
積層セラミックコンデンサ等の積層型電子部品の製造では、グリーンシートの剥離機、グリーンシートを剥離して積層する機器、又はグリーンシートを圧着により積層した後に剥離フィルムから剥離する機器により、グリーンシートを剥離した後に剥離フィルム10をロール状に巻き取るが、このような巻き取った後の剥離フィルム10の清掃に清掃装置100を用いてもよい。また、グリーンシートを剥離した後ロール状に巻き取る直前の剥離フィルム10を、剥離機又は積層機等に取り付けた清掃装置100で清掃してもよい。このように清掃装置100を剥離機又は積層機の1部として取り付けると、ロール状に巻き取る直前の剥離フィルム10を清掃することができる。そのため、巻き取った後の剥離フィルム10をすぐにリサイクル出来て効率がよい。
また、接触式洗浄手段として、ブラシ58の代わりに、不織布を用いてもよい。
また、ロール清掃手段55が、洗浄槽56内の洗浄液に浸された第2粘着ロール46に接触することなく第2粘着ロール46を洗浄する非接触式洗浄手段を備えていてもよい。なお、非接触式洗浄手段とは、洗浄液を介して間接的に第2粘着ロール46に作用して第2粘着ロール46を洗浄する機能を具備する手段であり、具体的には、超音波発生機や液体ショット噴射機等である。例えば、ブラシ53(接触式洗浄手段)と超音波発生機とを併用する場合、第2粘着ロール46を洗浄液に浸漬している間に、洗浄液に周波数10〜100kHz程度の超音波振動を加えることによって、ブラシ53のみを用いた場合に比べて、第2粘着ロール46の表面から付着物16をより確実に除去することができる。
また、清掃装置100が、第2粘着ロール46に付着した洗浄液を風圧により除去する送風手段を備えてもよい。この送風手段によって洗浄液を除去した後の第2粘着ロール46を乾燥機54で乾燥させることによって、第2粘着ロール46から洗浄液をより確実に除去することが可能となる。
送風手段によって第2粘着ロール46に吹き付けるガスは空気に限定されるものではなく、例えば、窒素ガス、二酸化炭素ガスなどの不活性ガスや、酸素ガスなどを用いてもよい。また、ガスの供給源としては通常の市販の送風機を用いることができる。このような送風機を用いて、例えば、風速5〜50m/sでガスを第2粘着ロール46の表面に付着する液滴状の洗浄液に吹き付けて、洗浄液を除去することができる。
送風手段によって第2粘着ロール46に吹き付ける風の吹き付け方向は、特に制限はないが、下方向であることが好ましい。これによって、風の風圧の作用と重力の作用によって、液滴状の洗浄液を一層円滑に下方に移動させて第2粘着ロール46から除去することができる。また、第2粘着ロール46から除去された洗浄液は洗浄槽56に戻ることとなるので、洗浄液の消費量を抑制することができる
なお、送風手段の設置位置は、乾燥機54と同様の位置とすればよい。また、乾燥機54に送風手段としての機能を具備させてもよい。
第2粘着ロール46の乾燥後、さらに不織布等の吸湿性の良い繊維を第2粘着ロール46、または第1粘着ロール44と接触させてもよい。さらに、第1粘着ロール44で清掃された後の剥離フィルム10を、不織布等の吸湿性のよい繊維と接触させてもよい。仮に、第1粘着ロール44及び第2粘着ロール46を介して洗浄液が剥離フィルム10に付着した場合、剥離フィルム10に付着した洗浄液を繊維によって拭き取ることができる。
本発明のリサイクル方法に用いられる剥離フィルムの一例を模式的に示す側面図である。 本発明の剥離フィルムの清掃装置、及び当該清掃装置を用いた本発明のリサイクル方法に係る一実施形態を示す工程図である。 本発明の剥離フィルムの清掃装置、及び当該清掃装置を用いた本発明のリサイクル方法に係る他の実施形態を示す工程図である。
符号の説明
10・・・剥離フィルム、10a・・・表面、12・・・基材フィルム、14・・・剥離層、16・・・付着物、42・・・ニップロール、44・・・第1粘着ロール、46・・・第2粘着ロール、54・・・乾燥機、55・・・ロール清掃手段、56・・・洗浄槽、58・・・ブラシ、100、100a、100b・・・清掃装置。

Claims (8)

  1. 剥離フィルムに第1粘着ロールを接触させて、前記剥離フィルムに付着した付着物を前記第1粘着ロールに付着させるフィルム清掃工程と、
    前記第1粘着ロールに第2粘着ロールを接触させて、前記第1粘着ロールに付着した前記付着物を前記第2粘着ロールに付着させる第1ロール清掃工程と、
    前記第2粘着ロールに付着した付着物を除去する第2ロール清掃工程と、を備え、
    前記第1ロール清掃工程において、前記第2粘着ロールの表面のうち前記付着物が除去された部分を前記第1粘着ロールに接触させる、剥離フィルムのリサイクル方法。
  2. 前記第2ロール清掃工程において、前記付着物が付着した前記第2粘着ロールの表面を湿式洗浄する、請求項1に記載の剥離フィルムのリサイクル方法。
  3. 剥離フィルムに付着した付着物を第1粘着ロールに付着させて、剥離フィルムを清掃する剥離フィルムの清掃装置であって、
    前記第1粘着ロールと接触する第2粘着ロールと、
    前記第2粘着ロールを清掃するロール清掃手段と、を備え、
    前記第1粘着ロールの表面粗さが前記第2粘着ロールの表面粗さより大きく、
    前記第1粘着ロールの粘着力が前記第2粘着ロールの粘着力がより小さく、
    前記第1粘着ロールの外周が前記第2粘着ロールの外周より短い、剥離フィルムの清掃装置。
  4. 前記ロール清掃手段が、前記第2粘着ロールを洗浄液で洗浄する洗浄槽を備える、請求項3に記載の剥離フィルムの清掃装置。
  5. 前記ロール清掃手段が、前記第2粘着ロールに接触して前記第2粘着ロールを洗浄する接触式洗浄手段を備える、請求項4に記載の剥離フィルムの清掃装置。
  6. 前記ロール清掃手段が、前記洗浄槽内の前記洗浄液に浸された前記第2粘着ロールに接触することなく前記第2粘着ロールを洗浄する非接触式洗浄手段を備える、請求項4又は5に記載の剥離フィルムの清掃装置。
  7. 前記第2粘着ロールに付着した前記洗浄液を風圧により除去する送風手段を備える、請求項4〜6のいずれか一項に記載の剥離フィルムの清掃装置。
  8. 前記第2粘着ロールを温風により乾燥させる乾燥手段を備える、請求項4〜7のいずれか一項に記載の剥離フィルムの清掃装置。
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