JP2007245678A - プラスチックフィルムの洗浄方法及びプラスチックフィルムの洗浄装置 - Google Patents

プラスチックフィルムの洗浄方法及びプラスチックフィルムの洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】包装用プラスチックフィルムや各種表示体に使用される機能性光学用プラスチックフィルムに混入または強固に付着している、埃、フィルム片、汚れといった塵芥を除去でき、衛生的で汚れや欠陥の少ないプラスチックフィルムの洗浄装置等を提供する。
【解決手段】プラスチックフィルムを巻回したロールよりプラスチックフィルム1を巻き出す巻出し部3と、プラスチックフィルム1に洗浄水として純水を供給して超音波を用いて洗浄を行う洗浄部6と、プラスチックフィルム1の乾燥を行う乾燥部7と、乾燥を終えたプラスチックフィルム1をロール状に巻き取る巻取り部8とを順に設けるプラスチックフィルムの洗浄装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチックフィルムの表面に付着した、埃、フィルム片、汚れを連続的に洗浄する洗浄方法、洗浄装置等に関するものであり、特にクリーンなものを求められる包装分野に用いられるプラスチックフィルム、高い均一性を求められる電子ディスプレイ分野、エレクトロニクス分野での部材やプロセス材に用いられる光学用プラスチックフィルムの洗浄に適する。
プラスチックフィルムは、包装分野、電子ディスプレイ分野、エレクトロニクス分野等、様々な分野で使用されている。包装分野では、食品用に使用されているケースも多く、異物、汚れ等の混入は、食品用という都合上、大きな問題となる。また、電子ディスプレイ分野、エレクトロニクス分野に使用されるプラスチックフィルムは、製膜、塗工、貼合などの工程を経て部材、プロセス材として使用される。その製造工程は、終始クリーン環境下での取り扱いが必須であり、埃、繊維、フィルム粕などの異物の製品への混入や付着などの欠陥、及びそれらに起因するキズ、押し跡などの物理的欠陥の発生は厳重に管理されている。これらの欠陥の発生頻度に対する市場の要求基準は急速に厳しくなってきている。また、欠陥の程度についても、従来問題とされなかった非常に微細な欠陥が許容されなくなってきており、改善を求められている。
このような問題を解消する方法として、粘着ロールを用いて、プラスチックフィルム表面から埃、繊維、フィルム粕を除去する取組みが行われているが、粘着ロールからの塵芥の再転移等により、異物除去の効果は充分ではない。更に、粘着ロールから剥離する際に発生する静電気がプラスチックフィルムに残存するため、周辺の異物を引き寄せる結果、欠陥頻度が増すといった問題が懸念される。
プラスチックフィルムに高圧のエアーを吹き付けと吸引を連続で実施し、塵芥を除去する取組みが実施されているが、強固に付着したものについては、十分に除去できないという問題がある。
近年、プラスチックフィルムを洗浄することにより、塵芥を除去する取組みが行われている。下記特許文献1では、フィルムロールの巻き出し部を設け、巻き出したフィルムをアルコール洗浄液で洗浄する洗浄部、蒸気乾燥部、空気乾燥部、巻取り部を順に設けることを特徴とするプラスチックフィルムの洗浄装置が提案されている。プラスチックフィルムには可塑剤が含有されており、アルコールで洗浄した場合には可塑剤の溶出が生じ、フィルム特性の変化と均一性の低下が問題となる。
また、下記特許文献2では、フィルムを、超音波で振動させつつ界面活性剤を含有する洗浄液で洗浄した後、フィルム両面にスリットノズル又は直列多孔ノズルにより、フィルムの進行方向前方から斜めにエアーを吹き付けて乾燥する洗浄装置が提案されている。洗浄液に界面活性剤が含有している場合、フィルム表面の濡れ性の低下を起こる。結果、フィルム表面に塗工層を設ける場合に、塗工液のはじきや塗工層の密着低下といった問題が起こり、汎用性が得られない。また、食品用途の場合、安全衛性の点から汎用性が得られない。
また、下記特許文献3では、プラスチックフィルムの洗浄部と乾燥部全体を囲い、装置内雰囲気温度を上げ、且つ、乾燥装置内ガイドロール表面温度を乾燥雰囲気と同等の温度にすることにより、表面のぬれたプラスチックフィルムへ効率的に熱をあたえ、乾燥が早く進むようにした洗浄装置が提案されている。スプレーとブラシによる洗浄を行った場合、塵芥の除去は十分に実施できるが、プラスチックフィルム表面に微細なキズが発生し、包装分野、電子ディスプレイ分野、エレクトロニクス分野における部材、プロセス材には使用することが出来ない。また、洗浄液としてアルカリ、アルコール、ケトン等を使用した場合は、プラスチックフィルムの可塑剤が溶出し、フィルム特性の変化と均一性の低下が問題となる。
さらに、下記特許文献4では、洗浄手段として洗浄ノズルから連続して洗浄液を噴霧し、洗浄液再循環手段として落下した洗浄液を再循環させ、乾燥手段が連続して温風を吹き付ける光学用プラスチックフィルムの洗浄・乾燥方法が提案されている。洗浄液としてアルコール、エステル等を使用した場合は、プラスチックフィルムの可塑剤が溶出し、フィルム特性の変化と均一性の低下が問題となる。また、ロールまたはバーによるスキージングのみでは、洗浄液を十分除去できず、生産性が低いという問題がある。
特開2002−316116号公報 特開2003−300025号公報 特開2002−86079号公報 特開2002−292347号公報
本発明は、上記従来の問題を解決するべくなされたもので、その目的は、包装分野におけるプラスチックフィルムに混入した異物、埃、汚れ、また液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、有機ELディスプレイ、SED、CRT等に代表される各種電子ディスプレイ分野における部材、プロセス材として使用される機能性光学用プラスチックフィルムに混入しまたは強固に付着している、埃、繊維、フィルム粕といった塵芥を除去でき、衛生的で汚れや欠陥の少ないプラスチックフィルムの洗浄方法、及びその洗浄装置を提供することである。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、プラスチックフィルムを巻回したロールよりプラスチックフィルムを巻出す工程と、プラスチックフィルムに洗浄水として純水を供給して超音波を用いて洗浄を行う洗浄工程と、プラスチックフィルムの乾燥を行う乾燥工程と、乾燥を終えたプラスチックフィルムをロール状に巻き取る工程とを順に設けることを特徴とする光学用プラスチックフィルムの洗浄方法によれば、プラスチックフィルムに混入し、または強固に付着した埃、繊維、フィルム片といった塵芥を除去したクリーンで、フィルムの特性、均一性の変化がないプラスチックフィルムが得られることを見い出した。
またここで、前記洗浄工程は、前記プラスチックフィルムを純水の浴槽中に浸漬し、超音波を用いて洗浄する工程であって、この超音波を用いて洗浄する場合の超音波の周波数が1000kHz以下、処理時間が60秒以下であることが好ましい。
また、前記洗浄水の温度が80℃未満であることが好ましい。
また、前記乾燥工程の温度が、プラスチックフィルムの耐熱温度以下であることが好ましい。
また、プラスチックフィルムを巻回したロールよりプラスチックフィルムを巻き出す巻出し部と、プラスチックフィルムに洗浄水として純水を供給して超音波を用いて洗浄を行う洗浄部と、プラスチックフィルムの乾燥を行う乾燥部と、乾燥を終えたプラスチックフィルムをロール状に巻き取る巻取り部とを順に設けることを特徴とするプラスチックフィルムの洗浄装置によれば、プラスチックフィルムに混入し、または強固に付着した埃、繊維、フィルム片、汚れといった塵芥を除去したクリーンで、フィルムの特性、均一性の変化がないプラスチックフィルムが得られる。ここで、前記洗浄部は、前記プラスチックフィルムを純水の浴槽中に浸漬し、超音波を用いて洗浄を行う洗浄部であって、この超音波を用いて洗浄する場合の超音波の周波数が1000kHz以下、処理時間が60秒以下であることが好ましい。また、洗浄水を循環使用するように構成することが好ましい。
以上のように、プラスチックフィルムロールの巻出し工程(巻出し部)、プラスチックフィルムに洗浄水として純水を供給して超音波を用いて洗浄を行う洗浄工程(洗浄部)と、乾燥工程(乾燥部)、巻取り工程(巻取り部)を設けることにより、連続的に生産性が高くプラスチックフィルムの洗浄を可能とすることが出来る。また、洗浄工程(洗浄部)に超音波を用い、その超音波の周波数が1000kHz以下、処理時間が60秒以下とすることにより、プラスチックフィルムに混入し強固に付着した塵芥を効率的に除去することができる。
また、洗浄水の温度を80℃未満とすることにより、プラスチックフィルムの変質の抑制、洗浄工程の作業性が高く維持することができる。また、乾燥工程(乾燥部)の温度が、プラスチックフィルムの耐熱温度以下にすることにより、プラスチックフィルムの変形等が無く、プラスチックフィルムの均一性を維持しながら、乾燥することができる。
本発明によれば、包装用に使用されるプラスチックフィルムや各種表示体に使用される機能性光学用プラスチックフィルムに混入し、または強固に付着している、埃、繊維、フィルム片、汚れといった塵芥を効果的に除去でき、衛生的で汚れや欠陥の少ないプラスチックフィルムの洗浄方法、及びその洗浄装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いながら詳細に説明する。
図1は、本発明のプラスチックフィルムの洗浄方法を実施する洗浄装置の全体構成を示す概略側面図である。
図1の概略側面図に示すように、プラスチックフィルムロールの巻出し部3、プラスチックフィルムを純水の浴槽中に浸漬し、超音波を用いて洗浄する洗浄部6、乾燥部7、巻取り部8を順に設けている。
プラスチックフィルムロールの巻出し部3より順次巻き出されたシート状のプラスチックフィルム1は、搬送ロール4,5で次の洗浄部6へ搬送される。
本発明における洗浄対象となる塵芥とは、プラスチックフィルムに混入または付着した、1μm以上の繊維や砂に代表される環境異物、フィルム片などを指す。
本発明における洗浄部6では、プラスチックフィルム1を純水12の入った浴槽11中に浸漬し、超音波発振器20より発生させた超音波を用いて洗浄を行う。すなわち、洗浄部6へ搬送されてきたプラスチックフィルム1は、搬送ロール13,14で浴槽11内を搬送されながら、純水12中に浸漬され、かつ超音波を用いて洗浄が行われる。ここで、純水は、一般水中の異物除去フィルター81、一般水中の塩素を取り除く活性炭フィルター82、逆浸透膜フィルター83を用いて製造される。好ましくは、本実施の形態のように、イオン交換樹脂フィルター84を更に用いると、不純物の除去精度が向上する。異物除去フィルター81は、10μm以上の異物、好ましくは3μm以上、更に好ましくは1μm以上の異物を除去できるものであれば、特に限定しない。異物の除去効果を高める為に、2種類以上のフィルターを用いても良い。活性炭フィルター82、逆浸透膜フィルター83、イオン交換樹脂フィルター84は、一般水中の塩素、金属イオンを除去できれば、特に限定しない。製造された純水は、洗浄水タンク80内に貯水され、上記浴槽11内の洗浄水として使用される。好ましくは本実施の形態のように、洗浄水タンク80からポンプ100により浴槽11内に供給される供給路101に、異物除去フィルター81、活性炭フィルター82、逆浸透膜フィルター83、イオン交換樹脂フィルター84を更に用いると、混入異物の除去精度が向上し、プラスチックフィルムの洗浄効果が向上するので好ましい。浴槽11内の洗浄水量は、排水弁90により適宜調整される。
本発明に使用する上記超音波発振器(超音波発生装置)20は、異物を効率的に除去するため、異物の大きさに合わせて超音波の周波数を設定する。本発明洗浄方法では、数十μm程度の異物を効率的に除去するため、超音波の周波数は、1000kHz以下、好ましくは200kHz以下、特に好ましくは19.5kHz以上38kHz以下を用いることが望ましい。また、超音波を用いた処理時間(洗浄時間)は、0.01秒以上60秒以下、好ましくは0.01秒以上30秒以下、特に好ましくは0.01秒以上10秒以下とすることが望ましい。処理時間が60秒を超えた場合、プラスチックフィルムの分解が生じ、強度が低下する。また、装置のコスト高、生産性の低下が著しい。
また、プラスチックフィルム洗浄時の純水の温度は、80℃未満、好ましくは10℃以上80℃未満、更に好ましくは15℃以上60℃未満とすることが好ましい。80℃以上の洗浄水でプラスチックフィルムを処理した場合、プラスチックフィルム中に含まれる紫外線吸収剤、可塑剤などの内添物が溶出し、プラスチックフィルムの変質を生じることがある。また、処理する洗浄水の汚染、および処理廃水を河川等に放出した場合、環境への悪影響が懸念される。また、洗浄水が10℃未満の場合、洗浄装置を含む結露の発生、プラスチックフィルムの乾燥時の負荷増が発生する。
また、本実施の形態では、洗浄用の純水は、図1に示すように循環することができ、純水を効率的に使用することができる。
上記の洗浄を終えたプラスチックフィルム1は上方向へ搬送され、乾燥部7に入る。本発明における乾燥部7は、使用するプラスチックフィルムの耐熱温度以下、好ましくは耐熱温度の15℃以下、特に好ましくは耐熱温度の30℃以下で乾燥することが好ましい。使用するプラスチックフィルムの耐熱温度を超える温度で乾燥した場合、プラスチックフィルムの軟化が生じ、プラスチックフィルムの均一性が低下する。なお、耐熱温度は、プラスチックフィルム 加工と応用(昭和51年5月10日1版発行、著者:プラスチックフィルム研究会、発行者:大沼正吉、印刷所:株式会社東京印刷センター)といった書籍により、確認することが出来る。乾燥方式として、ロール方式、ロールサポート方式、フローティング方式などが挙げられるが、所定の温度制御が可能であれば特に限定されるものではない。本実施の形態では、搬送ロール71,72で乾燥部7内を搬送され、乾燥を終えたプラスチックフィルム1は、さらに搬送ロール73で次の巻取り部8に搬送され、巻取り部8にてロール状態に巻き取られる。
本発明に用いられるプラスチックフィルムは、透明なシートまたはフィルム状のものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテルフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリシクロオレフィンフィルム、アクリルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム、及びこれらのプラスチックフィルムの少なくとも片面に、塗布、塗工、貼合、印刷などの処理を施した多層フィルムを挙げることができる。透過率が高く、高いフィルム均一性が求められるポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリエステルフィルム、ポリシクロオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルムを用いた場合に、塵芥等に起因した欠点の確認が容易である為、効果が大きい。
本発明に用いられるプラスチックフィルムの厚さは、5〜2000μm、好ましくは15〜500μm、特に好ましくは20〜200μmの範囲から任意に選択できる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例中及び比較例中の「部」は特に明示しない限り、「重量部」を表わす。
[実施例1]
図1に示した洗浄装置を用いて、プラスチックフィルムとして、80μm厚のトリアセチルセルロースフィルム(商品名:フジタック、富士写真フィルム社製、耐熱温度:150℃)、洗浄液として純水、洗浄水の温度を40℃、超音波の周波数26kHz、超音波処理時間10秒、乾燥温度を60℃とし、洗浄を実施した。
[実施例2]
超音波の周波数を38kHzとした以外は、実施例1と同様の方法にて洗浄を実施した。
[実施例3]
超音波処理時間を50秒とした以外は、実施例1と同様の方法にて洗浄を実施した。
[実施例4]
プラスチックフィルムとして、100μm厚のポリエステルフィルム(商品名:A4300、東洋紡製、耐熱温度:150℃)、洗浄水の温度を60℃、乾燥温度を60℃とした以外は、実施例1と同様の方法にて洗浄を実施した。
[比較例1]
プラスチックフィルムの洗浄を行わなずに、上記プラスチックフィルムをそのまま評価した。
[比較例2]
洗浄装置において、超音波を用いた洗浄を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法にて洗浄を実施した。
[比較例3]
洗浄液としてメタノールを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて洗浄を実施した。
[実施例5]
洗浄水の温度を80℃とした以外は、実施例1と同様の方法にて洗浄を実施した。
[実施例6]
乾燥温度を155℃とした以外は、実施例1と同様の方法にて洗浄を実施した。
各プラスチックフィルムの評価は次のようにして行い、その結果をまとめて表1に示す。
<評価方法>
・異物個数:洗浄処理前後のプラスチックフィルムを目視にて確認し、埃、繊維、フィルム片等の付着個数を確認した。目視で確認した異物の大きさは、15μm以上であった。
・プラスチックフィルムの変質:洗浄処理前後のフィルムを目視にて確認し、曇り等の発生有無を確認した。
・洗浄液への溶出物の確認:洗浄処理後の純水を、分光光度計(日立製U-3310)を用い、300nm〜700nmにおける吸収有無から、UV吸収剤、可塑剤といったプラスチックフィルムの内添物質の溶出有無を確認した。検出限界以下は、溶出無しと判断した。
・プラスチックフィルムの均一性:平坦な机の上にフィルムを置き、凸凹の発生状況を目視で確認。大きな凸凹が発生:×、僅かな凸凹が発生:△、凸凹無し:○
Figure 2007245678
表1の結果に示されるように、プラスチックフィルムの洗浄を行わなかった比較例1、超音波無しで洗浄した比較例2に比べ、超音波を用いてプラスチックフィルムの洗浄を実施した実施例1〜4は、超音波を用いた洗浄によりプラスチックフィルムに強固に付着した埃、繊維、フィルム片を効果的に取り除けることが分かる。また、純水以外の洗浄液を使用した比較例3の場合、プラスチックフィルムの変質を生じ、包装用や光学用に使用することが出来ない。また、プラスチックフィルムを洗浄する洗浄液の温度、乾燥温度が高い場合(実施例5,6)は、洗浄液への溶出物の発生、フィルムの均一性の低下といった問題が発生するものの、使用可能なレベルであることが分かる。
本発明のプラスチックフィルムの洗浄方法を実施する洗浄装置の全体構成を示す概略側面図である。
符号の説明
1 プラスチックフィルム
3 巻出し部
6 洗浄部
7 乾燥部
8 巻取り部
20 超音波発振器
80 洗浄水タンク

Claims (7)

  1. プラスチックフィルムを巻回したロールよりプラスチックフィルムを巻出す工程と、プラスチックフィルムに洗浄水として純水を供給して超音波を用いて洗浄を行う洗浄工程と、プラスチックフィルムの乾燥を行う乾燥工程と、乾燥を終えたプラスチックフィルムをロール状に巻き取る工程とを順に設けることを特徴とするプラスチックフィルムの洗浄方法。
  2. 前記洗浄工程は、前記プラスチックフィルムを純水の浴槽中に浸漬し、超音波を用いて洗浄する工程であり、この超音波を用いて洗浄する場合の超音波の周波数が1000kHz以下、処理時間が60秒以下であることを特徴とする請求項1記載のプラスチックフィルムの洗浄方法。
  3. 前記洗浄水の温度が80℃未満であることを特徴とする請求項1又は2記載のプラスチックフィルムの洗浄方法。
  4. 前記乾燥工程の温度が、プラスチックフィルムの耐熱温度以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載のプラスチックフィルムの洗浄方法。
  5. プラスチックフィルムが光学用プラスチックフィルムであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載のプラスチックフィルムの洗浄方法。
  6. プラスチックフィルムを巻回したロールよりプラスチックフィルムを巻き出す巻出し部と、プラスチックフィルムに洗浄水として純水を供給して超音波を用いて洗浄を行う洗浄部と、プラスチックフィルムの乾燥を行う乾燥部と、乾燥を終えたプラスチックフィルムをロール状に巻き取る巻取り部とを順に設けることを特徴とするプラスチックフィルムの洗浄装置。
  7. 洗浄水を循環使用するように構成したことを特徴とする請求項6記載のプラスチックフィルムの洗浄装置。
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