JP2005027945A - 回転式粘着除塵具、粘着除塵クリーナー及び粘着テープ用アダプター - Google Patents

回転式粘着除塵具、粘着除塵クリーナー及び粘着テープ用アダプター Download PDF

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Masanori Uesugi
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Abstract

【課題】 静電気を防止して、塵埃の付着による粘着面の汚染や除塵対象物の2次汚染を防止し、除塵対象物の破壊を防止できる回転式粘着除塵具を得る。
【解決手段】 回転式粘着除塵具は、基材の片面に帯電防止層、粘着剤層がこの順で形成され且つ前記粘着剤層が外側となるように巻回された粘着テープ巻回体と、粘着テープ巻回体を装着することが可能なテープ装着用ロール部と、テープ装着用ロール部を回動可能に保持するロール冶具と、ロール冶具の端部に設けられた取手とを有し、粘着テープ巻回体が、粘着剤層が発泡粘着剤層で、粘着力が0.01〜1.20N/25mmで且つ粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下である構成を有し、さらに粘着テープ巻回体の側面に接触可能なテープ側面接触部を有し、且つロール冶具を介してテープ側面接触部の粘着テープ接触面と取手の表面とが電気的に接続された構成を有している。
【選択図】 なし

Description

本発明は、回転式粘着除塵具、および該回転式粘着除塵具に用いられる粘着除塵クリーナー及び粘着テープ用アダプターに関し、さらに詳細には、除塵や巻き戻しなどの際における静電気の発生を抑制又は防止して、空気中の塵埃等の付着による粘着面の汚染や、除塵対象物の2次汚染を抑制又は防止することができ、しかも、除塵対象物の変形や破壊を防止して、優れた除塵性能を発揮することができる回転式粘着除塵具、および該回転式粘着除塵具に用いられる粘着除塵クリーナー及び粘着テープ用アダプターに関する。
塵埃やゴミを除去する方法として、支持体の片側に粘着剤層を設けた粘着テープを、粘着剤層を外側に向けてロール状に巻回した、いわゆる「回転式粘着除塵クリーナー」を用いる方法が周知となっている。回転式粘着除塵クリーナーは、除塵対象物の表面上を、ロール状に巻回された粘着テープ巻回体を回転させて、除塵対象物表面に付着している塵埃やゴミを粘着テープの粘着面に粘着させることにより、除塵対象物表面上の塵埃やゴミを除去することができる。
このような回転式粘着除塵クリーナーとして、帯電防止処理が施されていないと、空気中に浮遊している塵埃などが、回転式粘着除塵クリーナーに発生する静電気により粘着剤の表面や側面、あるいは回転式粘着除塵クリーナーを装着するアダプター表面などに付着し、そのため、回転式粘着除塵クリーナーの除塵性能の低下や、除塵対象物の再汚染(2次汚染)などがあった。また、巻回されたテープ巻回体を巻き戻す際にも静電気が発生し、新しく露出させた粘着面に塵埃等が付着し、汚染させるという問題もあった。さらに、除塵した塵埃などが粘着剤層の表面(粘着面)を覆い、頻繁に新たな粘着面を露出させなければならないという問題も生じていた。従って、静電気の発生を防止させることが求められており、種々の回転式粘着除塵クリーナーや回転式粘着除塵具が提案されている(特許文献1〜特許文献4参照)。
特開2002−66468号公報 特開平4−216887号公報 特開平8−24207号公報 特開2001−333877号公報
しかしながら、従来の粘着除塵クリーナー又は回転式粘着除塵具において、粘着テープまたは回転式粘着除塵具におけるアダプターのいずれか一方のみに、帯電防止機能が付与されている場合、静電気の発生を効果的に防止することが困難であった。すなわち、静電気の発生の抑制に関しては、粘着除塵クリーナー又は粘着テープでは、粘着除塵クリーナー又は粘着テープ自身への帯電防止効果が重要なファクターになってはいるが、回転式粘着除塵具では、発生した静電気を他所へ逃がす経路の確保が重要である。
そこで、特開2001−333877号公報では、粘着テープとして導電性粘着ロールを用い、且つ、導電性粘着ロールから取手に発生した静電気が流れる構成を有する回転式粘着除塵具が開示されている。しかしながら、この回転式粘着除塵具は、導電性繊維、導電性ゴムタイヤ、アース電極材や、導電性の移動軸などが設けられており、その構成が複雑である。また、粘着除塵クリーナーの除塵性能については考慮されておらず、特に、粘着テープの粘着力等については何ら記載がない。なお、導電性粘着ロールとしては、導電性ゴムタイヤが粘着面と接触することにより、静電気を除去する機能を発揮しているので、粘着面が導電性を有していることが必要となっている。具体的には、導電性粘着ロールは、粘着性と導電性を付与したブチルゴムを主材とするゴムコンパウンドを用いた粘着性樹脂組成物から構成されると記載されている。
なお、一般に、粘着力が大きい粘着除塵クリーナーの方が、除塵性能が大きいと考えられている。しかしながら、厚みが薄く強度が低い部品を実装した基盤や、薄手のフィルムなどの表面を除塵する際に、粘着力の大きい粘着除塵クリーナーを使用すると、部品の変形や、破損、フィルムの折れ、シワなどが発生する問題があった。その逆に、余りに粘着力が小さい場合には、除塵性能が不安定になる問題があった。
このように、除塵性能においては、粘着力が重要なファクターであるといわれているが、除塵対象物の変形や破壊を防止するためには、粘着剤層の構造も重要なファクターである。すなわち、粘着除塵クリーナーの除塵性能においては、塵埃などを粘着剤層が包み込むようにして粘着させて除去することができるように、粘着剤層全体の変形しやすさも、重要なファクターとなっている。
本発明の目的は、静電気の発生を抑制又は防止して、空気中の塵埃等の付着による粘着面の汚染や、除塵対象物の2次汚染を抑制又は防止することができ、しかも、除塵対象物の変形や破壊を防止して、優れた除塵性能を発揮することができる回転式粘着除塵具、および該回転式粘着除塵具に用いられる粘着除塵クリーナー及び粘着テープ用アダプターを提供することにある。
本発明の他の目的は、除塵時や粘着テープ巻回体の巻き戻し時に静電気が発生しても、効果的に除電させることができ、しかも除塵対象物が、変形され易い又は破壊され易いものであっても、除塵対象物の変形や破壊を生じさせずに、優れた塵埃除去性能で除塵を行うことができる回転式粘着除塵具、および該回転式粘着除塵具に用いられる粘着除塵クリーナー及び粘着テープ用アダプターを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、さらに、除塵対象物が、静電気により破壊されやすいものであっても、静電気による破壊を防止することができる回転式粘着除塵具、および該回転式粘着除塵具に用いられる粘着除塵クリーナー及び粘着テープ用アダプターを提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、回転式粘着除塵具において、特定の構成及び特性を有する粘着除塵クリーナーと、特定の構成を有する粘着テープ用アダプターとを組み合わせると、静電気の発生を抑制又は防止して、空気中の塵埃等の付着による粘着面の汚染や、除塵対象物の2次汚染を抑制又は防止することができ、しかも除塵対象物の変形や破壊を防止して、優れた除塵性能を発揮することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、基材の片面に、帯電防止層、粘着剤層が、この順で形成され、且つ前記粘着剤層が外側となるように巻芯にロール状に巻回された粘着テープ巻回体と、前記粘着テープ巻回体を装着することが可能なテープ装着用ロール部と、前記テープ装着用ロール部を回動可能に保持するロール冶具と、前記ロール冶具の端部に設けられた取手とを有する回転式粘着除塵具であって、粘着テープ巻回体が、粘着剤層が発泡粘着剤層であり、粘着力が0.01〜1.20N/25mmであり、且つ粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下である構成を有しており、さらに、粘着テープ巻回体の側面に接触可能なテープ側面接触部を有し、且つロール冶具を介して、テープ側面接触部の粘着テープ接触面と、取手の表面とが電気的に接続された構成を有していることを特徴とする回転式粘着除塵具を提供する。
前記テープ側面接触部としては、テープ装着用ロール部と一体的に形成されていることが好ましい。また、テープ側面接触部、テープ装着用ロール部、ロール冶具、および取手の構成材料として、導電性材料が用いられていることが好ましい。
本発明は、また、前記回転式粘着除塵具に用いられる粘着除塵クリーナーであって、基材の片面に、帯電防止層、粘着剤層が、この順で形成され、且つ前記粘着剤層が外側となるように巻芯にロール状に巻回された粘着テープ巻回体により構成されており、さらに、粘着テープ巻回体が、粘着剤層が発泡粘着剤層であり、粘着力が0.01〜1.20N/25mmであり、且つ粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下である構成を有していることを特徴とする粘着除塵クリーナーを提供する。
本発明は、さらにまた、前記回転式粘着除塵具に用いられる粘着テープ用アダプターであって、粘着テープ巻回体を装着することが可能なテープ装着用ロール部と、前記テープ装着用ロール部を回動可能に保持するロール冶具と、前記ロール冶具の端部に設けられた取手とを有しており、さらに、粘着テープ巻回体の側面に接触可能なテープ側面接触部を有し、且つロール冶具を介して、テープ側面接触部の粘着テープ接触面と、取手の表面とが電気的に接続された構成を有していることを特徴とする粘着テープ用アダプターを提供する。
本発明の回転式粘着除塵具によれば、静電気の発生を抑制又は防止して、空気中の塵埃等の付着による粘着面の汚染や、除塵対象物の2次汚染を抑制又は防止することができ、しかも、除塵対象物の変形や破壊を防止して、優れた除塵性能を発揮することができる。従って、除塵時や粘着テープ巻回体の巻き戻し時に静電気が発生しても、効果的に除電させることができ、しかも除塵対象物が、変形され易い又は破壊され易いものであっても、除塵対象物の変形や破壊を生じさせずに、優れた塵埃除去性能で除塵を行うことができる。また、除塵対象物が、静電気により破壊されやすいものであっても、静電気による破壊を防止することができる。
[回転式粘着除塵具]
本発明の回転式粘着除塵具は、粘着テープ巻回体、前記粘着テープ巻回体を装着することが可能なテープ装着用ロール部、前記テープ装着用ロール部を回動可能に保持するロール冶具、および前記ロール冶具の端部に設けられた取手を有しているとともに、前記粘着テープ巻回体の側面に接触可能なテープ側面接触部を有しており、さらに、前記ロール冶具を介して、前記テープ側面接触部の粘着テープ接触面と、前記取手の表面とが電気的に接続された構成を有している。また、前記粘着テープ巻回体は、基材の片面に、帯電防止層、粘着剤層が、この順で形成され、且つ前記粘着剤層が外側となるように巻芯にロール状に巻回された構成を有しているとともに、粘着剤層が発泡粘着剤層であり、粘着力が0.01〜1.20N/25mmであり、且つ粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下である構成を有している。
このように、本発明の回転式粘着除塵具では、粘着テープ巻回体又は粘着テープ自体に帯電防止性が付与されているとともに、たとえ、除塵時や、粘着テープ巻回体の巻き戻し時に、粘着テープ(特に、粘着テープの表面)に静電気が発生しても、該静電気を、テープ側面接触部、ロール冶具および取手を介して、効果的に除電させることができる構成を有しているため、静電気の発生を抑制又は防止することができる。従って、粘着テープの粘着面における空気中の塵埃等の付着による汚染や、除塵対象物における空気中の塵埃等の付着による2次汚染を効果的に抑制又は防止することができる。
また、粘着テープにおける粘着剤層は、発泡粘着剤層であるので、変形しやすく、適度なクッション性(柔軟性、易変形性など)を有しており、また、粘着力が適度な大きさに調整されているため、除塵対象物の変形や破壊を防止して、優れた除塵性能を発揮することができる。従って、前記回転式粘着除塵具を用いると、除塵対象物が、厚みが薄い又は強度が低いために、粘着剤層の粘着力により変形され易い又は破壊され易いものであっても、除塵対象物の変形や破壊を防止して、優れた除塵性能で除塵を行うことができる。
さらにまた、前述のように、除塵時に発生した静電気を効果的に除電できるので、前記回転式粘着除塵具を用いると、除塵対象物が、静電気により破壊されやすいものであっても、静電気による破壊を防止して、優れた除塵性能で除塵を行うことができる。
このような回転式粘着除塵具としては、例えば、図1に示されるような構成とすることができる。図1は、本発明の回転式粘着除塵具の一例を示す概略断面図である。図1において、1は回転式粘着除塵具、2は粘着テープ巻回体、2aは粘着テープ巻回体2の表面、2bは粘着テープ巻回体2の側面、3はテープ装着用ロール部(「ロール部」と称する場合がある)、31は手前側のロール部、32は奥側のロール部、4はロール冶具、5は取手、5aは取手5の表面、6はテープ側面接触部、61は手前側のテープ側面接触部、62は奥側のテープ側面接触部、6aはテープ側面接触部6の粘着テープ接触面、61aは手前側のテープ側面接触部61の粘着テープ接触面、62aは奥側のテープ側面接触部62の粘着テープ接触面である。回転式粘着除塵具1は、粘着テープ巻回体2が、ロール部3に装着され、ロール部3は、回動可能に、ロール冶具4に固定され、且つロール冶具4の他の端部(ロール部3に対して反対側の端部)には、取手5が取り付けられた構成を有している。また、粘着テープ巻回体2の側面2bには、部分的に、テープ側面接触部6の粘着テープ接触面6aの少なくとも一部が接触している形態で、テープ側面接触部6が設けられている。さらにまた、前記テープ側面接触部6は、ロール部3と一体的に形成されており、テープ側面接触部6の粘着テープ接触面6aの少なくとも一部と、取手5の表面5aの少なくとも一部とが、ロール部3およびロール冶具4を介して、電気的に接続された構成を有している。
なお、具体的には、ロール部3は、手前側のロール部31と、奥側のロール部32とで構成されており、これらのロール部(31,32)は、それぞれ、同一又はほぼ同一の形状を有しており、円筒形状を有している。また、テープ側面接触部6は、手前側のテープ側面接触部61と、奥側のテープ側面接触部62とで構成されている。そして、手前側のロール部31は、手前側のテープ側面接触部61と一体的な構造を有しており、一方、奥側のロール部32は、奥側のテープ側面接触部62と一体的な構造を有している。さらにまた、ロール冶具4は、その一端部側が、ロール部3の内径内に挿入することにより、ロール部3を回動可能に軸受けしており、他の端部側には、取手が装着されている。なお、ロール冶具4は、ロール部3の内部に挿入する部位(挿入部)は、ロール部3の内径に対応した円柱形状を有している。
そして、例えば、テープ側面接触部6、ロール部3、ロール冶具4、および取手5の構成材料として、導電性材料を用いることにより、テープ側面接触部6の粘着テープ接触面6aと、取手5の表面5aとが、ロール部3およびロール冶具4を介して、電気的に接続された構成とすることができる。
粘着テープ巻回体2は、その巻芯の内部に、ロール部3を入れることにより、ロール部3に装着させることができる。
なお、粘着テープ用アダプター11は、テープ側面接触部6、ロール部3、ロール冶具4、および取手5により構成されており、また、粘着除塵クリーナー12は、粘着テープ巻回体2により構成されている。
[テープ側面接触部]
テープ側面接触部とは、粘着テープ巻回体の側面に接触可能な部材又は部位のことを意味している。従って、粘着テープ巻回体の側面に接触可能な面である粘着テープ接触面を有している。テープ側面接触部は、該テープ側面接触部における粘着テープ接触面の少なくとも一部(すなわち、一部又は全部)が、粘着テープ巻回体の側面の少なくとも一部(すなわち、一部又は全部)に接触している又は接触が可能な形態で、設けられている。
また、テープ側面接触部は、粘着テープ接触面を有していれば、その他の構成は特に制限されない。例えば、テープ側面接触部は、図1に示されているように、テープ装着用ロール部(ロール部)と一体的に形成されていてもよく、また、ロール部とは、独立した形態で形成されていてもよい。いずれにせよ、テープ側面接触部は、粘着テープ接触面が粘着テープ巻回体の側面と接触するように配置され、且つ粘着テープ接触面が、ロール冶具を介して、取手の表面と電気的に接続された構成を有していればよい。
テープ側面接触部は、粘着テープ接触面における少なくとも一部分が導電性を有していることが重要である。すなわち、テープ側面接触部の粘着テープ接触面には、少なくとも部分的に、導電部が設けられている。従って、粘着テープ接触面は、全面が導電部となっていてもよく、一部分が導電部となっていてもよい。このような導電部は、ロール冶具を介して、取手の表面と電気的に接続されていることが重要であり、そのため、導電部は、必要に応じてロール部を介して、ロール冶具に電気的に接続された形態を有している。
なお、図1では、テープ側面接触部は、手前側のテープ側面接触部と、奥側のテープ側面接触部とで構成されているが、どちらか一方のテープ側面接触部のみで構成されていてもよい。
[テープ装着用ロール部]
ロール部は、粘着テープ巻回体を装着することが可能な形態を有しており、且つロール冶具により回動可能に保持される形態を有していれば特に制限されないが、例えば、粘着テープ巻回体の巻芯の内部(内側の空洞内部)に挿入可能な部位を有し、且つロール冶具の一端部側が挿入される被挿入部(空洞部)を有する構成とすることができる。具体的には、ロール部としては、図1で示されているように、円筒形状を有する手前側のロール部と、円筒形状を有する奥側のロール部とで構成されていてもよく、また、これらのロール部が繋がって一体となっている円筒部により構成されていてもよい。
なお、テープ側面接触部の粘着テープ接触面における導電部が、ロール部を介してロール冶具に電気的に接続された形態を有している場合、ロール部としては、粘着テープ接触面の導電部と、ロール冶具とを電気的に接続する導電部を有していることが重要である。従って、ロール部は、全体的に導電性材料より形成されていてもよく、また、粘着テープ接触面の導電部と、ロール冶具とが電気的に接続されるように、部分的に導電性材料により形成されていてもよい。なお、ロール部が、部分的に導電性材料により形成されている場合、例えば、ロール部の表面のみが導電性材料により形成されている形態(導電性材料による被覆層を有している形態)や、テープ側面接触部との接点から、ロール冶具との接点にかけての部分のみが導電性材料により形成されている形態などが挙げられる。
[ロール冶具]
ロール冶具は、一方の端部側がロール部を回動可能に保持する形態を有し、且つ他方の端部側が取手を設置することができる形態を有していれば特に制限されないが、例えば、一端部側にロール部の内部(内側の空洞内部)に挿入可能な円柱形状を有する挿入部を有し、且つ他端部側に取手を装着可能な取手装着部を有する構成とすることができる。なお、ロール部を回動可能に保持させる方法としては、ロール冶具の挿入部と、ロール部とを嵌合方式による回動可能な保持方法により、回動可能に保持させる方法などが挙げられる。
また、ロール冶具は、図1で示されるように、取手を握って、粘着テープ巻回体の表面が除塵対象物の表面に接して容易に転がせることができるような形状(折れ曲がった形状)を有していることが好ましい。
なお、ロール冶具は、テープ側面接触部の粘着テープ接触面における導電部と、取手の表面とを電気的に接続する導電部を有していることが重要である。従って、ロール冶具は、全体的に導電性材料より形成されていてもよく、また、粘着テープ接触面の導電部又はロール部の導電部と、取手の表面とが電気的に接続されるように、部分的に導電性材料により形成されていてもよい。なお、ロール冶具が、部分的に導電性材料により形成されている場合、例えば、ロール冶具の表面のみが導電性材料により形成されている形態(導電性材料による表面被覆層を有している形態)や、テープ側面接触部又はロール部との接点から、取手との接点にかけての部分のみが導電性材料により形成されている形態などが挙げられる。
[取手]
取手は、ロール冶具の端部に装着可能な形態を有する形態を有していれば特に制限されないが、例えば、ロール冶具の端部(取手装着部)を挿入し固定が可能な被挿入部を有する構成とすることができる。なお、取手と、ロール冶具の端部とを固定する固定手段としては、特に制限されず、公知乃至慣用の固定手段を利用することができ、例えば、ネジ方式による固定手段、嵌合方式による固定手段、係合方式による固定手段、接着方式による固定手段などが挙げられる。
なお、取手の形状としては、前記構成を有していれば特に制限されない。
取手は、表面における少なくとも一部分が導電性を有する形態を有していることが重要である。すなわち、取手の表面には、少なくとも部分的に、導電部が設けられている。従って、取手の表面は、全面が導電部となっていてもよく、一部分が導電部となっていてもよい。このような導電部(取手の表面の導電部)は、ロール冶具の導電部と電気的に接続された形態を有している。従って、取手は、全体的に導電性材料より形成されていてもよく、また、取手の表面の導電部と、ロール冶具の導電部とが電気的に接続されるように、部分的に導電性材料により形成されていてもよい。このような取手の形態としては、例えば、表面の導電部を直接ロール冶具の導電部に接続することができる形態、表面から被挿入部にかけての表面部位のみが導電性材料により形成されている形態(導電性材料による被覆層を有している形態)、ロール冶具の導電部と、取手の表面の導電部とを電気的に接続できるような導電性を有する部位(導電部)が取手に設けられている形態などが挙げられる。
なお、取手の表面における導電部は、使用者が手で取手を握った際に手がかならず触れる部分に設けられていることが好ましい。このような構成とすることにより、使用者が取手を握って、回転式粘着除塵具の粘着除塵クリーナーを回転させて除塵する際に、必ず、取手の表面の導電部に手が触れる構成とすることができる。なお、使用者が取手を握る際に、手が取手の表面の導電部に必ず触れるようにするために、取手の表面に凹凸形状を形成することが好ましい。
[粘着テープ巻回体]
また、粘着テープ巻回体2は、図2で示されるように、基材の片面に、帯電防止層、発泡粘着剤層が、この順で形成され、且つ前記発泡粘着剤層が外側となるように巻芯にロール状に巻回された構成を有している。図2は、図1における回転式粘着除塵具に用いられている粘着テープ巻回体の一例を示す概略断面図である。図2において、21は基材、22は帯電防止層、23は発泡粘着剤層、24は巻芯であり、2は前記と同様に粘着テープ巻回体である。粘着テープ巻回体2は、基材21と、前記基材21の片面に形成された帯電防止層22と、前記帯電防止層22上(基材21に対して反対側の面上)に形成された発泡粘着剤層23とを有しており、且つ前記発泡粘着剤層23が外側となるように巻芯24にロール状に巻回された構成を有している。また、粘着テープ巻回体2は、粘着力が0.01〜1.20N/25mmであり、且つ粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下である特性を有している。
粘着テープ巻回体の粘着力(発泡粘着剤層の粘着力)としては、0.01〜1.20N/25mmであれば特に制限されないが、好ましくは0.05〜1.0N/25mm(さらに好ましくは0.1〜0.8N/25mm)である。粘着テープ巻回体の粘着力が0.01N/25mm未満であると、塵埃塵埃を十分に除去することができない場合があり、一方、1.20N/25mmを超えると、除塵対象物によっては、粘着力が強すぎて、回転式粘着除塵具における粘着テープ巻回体をスムーズに回転させることができなかったり、除塵対象物の変形又は破壊を生じさせ易くなる。なお、粘着テープ巻回体の粘着力は、JIS Z0237に規定する粘着力試験方法に準拠して求めることができる。
また、粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量としては、0.5kV以下であれば特に制限されないが、好ましくは0.3kV以下であり、特に0.1kV以下であることが好ましい。粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kVを超えると、粘着テープ巻回体を転がせて、除塵を行う除塵中に、空気中に浮遊している塵埃が粘着テープ巻回体の粘着面に付着して、除塵性能が低下し易くなる。また、空気中に浮遊している塵埃が帯電して、除塵対象物の表面に付着し、2次汚染が生じるおそれが大きくなる。
なお、前記静電気の発生量は、帯電防止層中に含まれている帯電防止剤の種類や含有量のみならず、粘着剤の種類や粘着剤層の厚みなどによっても左右されるため、実際に粘着テープ巻回体を作製して、この粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下となるように、帯電防止層中の帯電防止剤の種類や含有量、粘着剤の種類、粘着剤層の厚みなどを適宜選択することが好ましい。
本発明において、粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量(kV)は、粘着テープ巻回体を、巻き戻し速度30m/分で巻き戻したときに、粘着テープ巻回体に発生する静電気量(kV)を、デジタル静電電位測定機(装置名「KSD−0103」春日電機社製)を用いて測定することができる。なお、測定位置は、粘着テープ巻回体の回転軸上で且つ粘着テープ巻回体の表面から50mm離れている位置又は部位である。
(基材)
基材(支持体)としては、特に限定されるものではないが、粘着シートやテープに通常用いられる基材であればよい。基材としては、プラスチックフィルム(又はシート)を好適に用いることができる。前記プラスチックフィルムにおけるプラスチックの材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂の他、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、セロハンなどの各種樹脂(熱可塑性樹脂など)などが挙げられる。
なお、基材としては、例えば、クラフト紙、和紙等の紙;ポリウレタン、ポリクロロプレンゴム等からなる発泡体による発泡体シート;マニラ麻、パルプ、レーヨン、アセテート繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維などの天然繊維、半合成繊維又は合成繊維の繊維状物質などからなる単独又は混紡などの織布や不織布等の布類;天然ゴム、ブチルゴム等からなるゴムシート;アルミニウム箔、銅箔等の金属箔なども用いることができる。
基材は、単層構造、積層構造のいずれの構造を有していてもよい。基材は透明、半透明、不透明のうちいずれであってもよい。さらにまた、基材の表面にはコロナ処理などの表面処理が施されていてもよい。
基材の厚みは、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、10〜500μm(好ましくは20〜100μm、さらに好ましくは30〜60μm)程度の範囲から選択することができる。
なお、基材がプラスチックフィルムである場合、該プラスチックフィルムは、無延伸フィルム、延伸フィルム(一軸延伸フィルム又は二軸延伸フィルム)のいずれであってもよいが、好ましくは、横一軸延伸フィルムが好ましい。横一軸延伸フィルムを基材として用いると、粘着除塵クリーナーを使用して除塵後、例えば、汚れた一層(外周1周分)を切り取るためのカット性が良好になる。
(帯電防止層)
帯電防止層は、帯電防止剤により形成することができる。帯電防止剤としては、粘着シート又はテープの帯電防止剤として使用されているものであれば特に制限されないが、例えば、カチオン系帯電防止剤、電子導電型帯電防止剤、導電性フィラー、アニオン系帯電防止剤、ノニオン系帯電防止剤、両性イオン系帯電防止剤の他、イオン導電性を有するポリマーなどを用いることができる。帯電防止剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
カチオン系帯電防止剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩系帯電防止剤、カチオン樹脂系帯電防止剤、イミダゾリン系帯電防止剤、ホスホニウム塩系帯電防止剤、スルホニウム塩系帯電防止剤などが挙げられる。前記第4級アンモニウム樹脂系帯電防止剤としては、例えば、アクリル系ポリマー等の各種樹脂(特に、主鎖)に、カチオン塩(例えば、第4級アンモニウム型など)がペンダントとして結合している形態の帯電防止剤(例えば、第4級アンモニウム樹脂系帯電防止剤)などが挙げられる。
電子導電型帯電防止剤としては、例えば、ポリエン系帯電防止剤(例えば、ポリアセチレン等のポリエン系ポリマーなど)、複素鎖状ポリマー系帯電防止剤(例えば、ポリフェニレンスルフィド、ポリアニリン等の複素鎖状ポリマーなど)、複素環ポリマー系帯電防止剤[例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(2,5−チエニレン)、ポリ(ピリジン−2,5−ジイル)等の複素環ポリマーなど]、共重合型ポリマー系帯電防止剤(例えば、ポリフェニレンビニレン、ポリジチエニルポリエン等の共重合型ポリマーなど)、ラダーポリマー系帯電防止剤(例えば、ポリアセン等のラダーポリマーなど)、芳香族ポリマー系帯電防止剤[例えば、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(2,6−ナフタレン)等の芳香族ポリマーなど]等の各種の導電性高分子などが挙げられる。
導電性フィラーには、例えば、金属類や酸化物などが含まれる。金属類としては、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄、クロム、コバルト、アンチモン、モリブデン、銀、白金、金、パラジウム、カドミウム、マンガン、スズ、鉛、亜鉛、ビスマス、インジウム等の金属や、これらの金属による合金(例えば、スズ−亜鉛合金、銀−スズ−亜鉛合金、ニッケル−クロム合金、ニッケル−クロム−鉄合金、銅−マンガン−ニッケル合金、ニッケル−マンガン−鉄合金、銅−ニッケル合金等)などが挙げられる。酸化物としては、例えば、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウムスズ、酸化亜鉛、錫コーティングチタン酸化物、燐ドーピング錫酸化物、アンチモンドーピング錫酸化物等が挙げられる。
また、導電性フィラーには、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、天然グラファイト、人造グラファイト、カーボンブラック、チタンブラックなどの有機系導電性フィラーや無機系導電性フィラーも含まれる。
なお、アニオン系帯電防止剤には、例えば、カルボン酸系帯電防止剤、スルホネート系帯電防止剤、サルフェート系帯電防止剤、ホスファイト系帯電防止剤などが含まれる。また、ノニオン系帯電防止剤には、例えば、ソルビタン系帯電防止剤、エーテル系帯電防止剤、アミン及びアミド系帯電防止剤、エタノールアミド系帯電防止剤、ポリエチレングリコール系帯電防止剤などが含まれる。さらにまた、両性イオン系帯電防止剤には、例えば、スルホベタイン系帯電防止剤、アルキルベタイン系帯電防止剤、アルキルイミダゾリウムベタイン系帯電防止剤等のベタイン系帯電防止剤などが含まれる。
また、イオン導電性を有するポリマー(イオン導電性ポリマー)としては、例えば、イオン導電性基(4級アンモニウム塩などのカチオン型、ベタイン化合物などの両性イオン型、スルホン酸塩などのアニオン型、グリセリンなどのノニオン型など)を有する単量体の単独重合体や前記単量体と他の共重合性単量体との共重合体、4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリレートに由来する部位を有する重合体などが挙げられる。なお、該イオン導電性を有するポリマーは、そのイオン導電性基の種類により、カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤、ノニオン系帯電防止剤、両性イオン系帯電防止剤に分類することができる。例えば、4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリレートに由来する部位を有する重合体は、前記第4級アンモニウム樹脂型帯電防止剤に相当しており、カチオン系帯電防止剤に包含される。
帯電防止層としては、金属箔や金属蒸着膜により形成されていてもよい。
帯電防止剤の市販品としては、例えば、商品名「ボンディップPA−100」(コニシ社製)などが挙げられる。
帯電防止剤としては、カチオン系帯電防止剤、電子導電型帯電防止剤を好適に用いることができ、特に、カチオン系帯電防止剤が好ましい。
なお、帯電防止剤として、カチオン系帯電防止剤や、電子導電型帯電防止剤(電子誘電型帯電防止剤)を用いた場合、これらの帯電防止剤は、強誘電タイプであるため、粘着テープ巻回体を巻き戻した際に、発泡粘着剤層の表面に発生する電荷(静電気による電荷)が、発泡粘着剤層と基材との中間層にある帯電防止層(強誘電体層)の電荷反転作用によって打ち消されることになる。この結果、塵埃によって表面が汚れた粘着テープ巻回体を剥離する際にも、効果的に、静電気の発生を抑制することができる。
また、このような強誘電タイプの帯電防止剤からなる帯電防止層を挟み込む構造となった粘着テープ巻回体は、一種のコンデンサを形成しており(又は一種のコンデンサに相当しており)、そのため、最外層の粘着テープ巻回体の表面に発生した電荷を打ち消して中和する作用を有しており、粘着テープ巻回体を回転させて除塵する際に(回転除塵中に)、粘着テープ巻回体に生じる静電気の発生量を小さくすることができる。
このように、帯電防止層を、基材と発泡粘着剤層との間に設けることにより、帯電防止性能を効果的に発揮させることができる。
帯電防止層は、単層構造、積層構造のいずれの構造を有していてもよい。
帯電防止層の厚さとしては、例えば、0.01〜10μm(好ましくは0.04〜5μm)程度が望ましい。
帯電防止層は、公知乃至慣用の帯電防止層の形成方法(例えば、基材上に、帯電防止剤を塗布する方法)により形成することができる。なお、帯電防止層は、基材の表面に直接形成することができるが、基材に表面処理を施した後に形成することが好ましい。前記表面処理としては、基材の表面の濡れ性や、親和性を増すことによって、帯電防止剤の塗布性を向上させる表面処理が好ましく、当該表面処理としては、周知の技術である種々の方法が挙げられる。例えば、前記表面処理としては、所定の放電電圧下でコロナ放電処理を行なう表面処理、プラズマ放電処理、電子線照射処理などが挙げられる。これらの表面処理における各種条件は、例えば、基材の種類や、帯電防止剤の種類などに応じて適宜決定することができる。
(発泡粘着剤層)
発泡粘着剤層は、少なくとも、粘着性を付与するための粘着剤と、すでに発泡された発泡剤とを含んでいる発泡剤含有粘着剤組成物により形成されている。
(発泡剤)
このような発泡剤としては、特に制限されず、公知乃至慣用の発泡剤を用いることができるが、加熱により発泡する加熱発泡型発泡剤が好ましく、なかでも、熱膨張性微小球を好適に用いることができる。発泡剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。発泡剤としての熱膨張性微小球としては、設定された加熱条件下で発泡現象を生じる機能を有する粒子であれば特に限定されない。より具体的には、熱膨張性微小球としては、加熱により容易に気化して膨張する物質(例えば、イソブタン、プロパン、ペンタン等の低沸点炭化水素などの揮発性ガス)を弾性を有する殻内に内包した微小球(マイクロカプセル)を好適に用いることができる。前記殻は、熱溶融性物質や熱膨張により破壊する物質で形成される場合が多い。前記殻を形成する物質として、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホン、メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリロニトリル−メチロールアクリルアミド共重合体などが挙げられる。熱膨張性微小球は、公知乃至慣用の方法(例えば、コアセルベーション法、界面重合法、インサイト重合法など)により製造できる。
なお、熱膨張性微小球の粒径(平均粒子径)としては、発泡粘着剤層の厚みなどに応じて適宜選択することができる。熱膨張性微小球の平均粒子径としては、例えば、100μm以下(好ましくは80μm以下、さらに好ましくは1〜50μm、特に1〜30μm)の範囲から選択することができる。
発泡剤としての加熱発泡型発泡剤(特に、熱膨張性微小球)の発泡開始温度としては、例えば、80℃〜210℃の範囲から選択することができる。
なお、発泡剤(特に、熱膨張性微小球)の発泡又は膨張倍率としては、10〜50倍程度であるものを好適に用いることができる。
なお、発泡剤としての熱膨張性微小球としては、例えば、松本油脂製薬株式会社製の商品名「マツモトマイクロスフェアー」のシリーズ(例えば、商品名「マツモトマイクロスフェアーF301D」など)の他、エクスパンセル社製の商品名「051DU」、同「053DU」、同「551DU」、同「551−20DU」、同「551−80DU」などの市販品を使用することができる。
発泡剤の配合量としては、発泡剤の種類、発泡粘着剤層の膨張倍率、接着力の低下性などに応じて適宜設定することができる。発泡剤が、例えば、熱膨張性微小球である場合、熱膨張性微小球の配合量は、一般には、発泡粘着剤層中の粘着剤のベースポリマー100重量部に対して、例えば1〜100重量部、好ましくは5〜40重量部程度である。
(粘着剤)
粘着剤としては、加熱時に熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張を可及的に拘束しないようなものが好ましい。該粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、これらの粘着剤に融点が約200℃以下の熱溶融性樹脂を配合したクリ−プ特性改良型粘着剤などの公知の粘着剤を1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。また、粘着剤としては、放射線硬化型粘着剤(又はエネルギー線硬化型粘着剤)や、熱溶融性を有するものなどを用いることもできる。これらの粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤を好適に用いることができ、特にアクリル系粘着剤が好適である。
なお、粘着剤は、粘着性成分(ベースポリマー)等のポリマー成分などのほかに、粘着剤の種類等に応じて、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤、エポキシ系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂など)、可塑剤、充填剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの適宜な添加剤を含んでいてもよい。
発泡粘着剤層の厚さは、例えば、10〜1000μm(例えば、20〜500μm、好ましくは50〜300μm)程度の範囲であることが望ましい。なお、未発泡状態の粘着剤層の厚さ(未発泡粘着剤層の厚さ)としては、例えば、5〜300μm(好ましくは10〜50μm)程度の範囲から選択することができる。
発泡粘着剤層は、公知乃至慣用の形成方法により形成することができる。例えば、粘着剤および発泡剤を含有する発泡剤含有粘着剤組成物を、帯電防止層上に塗布して、未発泡状態の粘着剤層(未発泡粘着剤層)を形成した後、加熱等により、発泡剤を発泡させて形成する方法、粘着剤および発泡剤を含有する発泡剤含有粘着剤組成物を、セパレータ上に塗布して、未発泡粘着剤層を形成した後、該未発泡粘着剤層を、帯電防止層上に転写して、帯電防止層上に未発泡粘着剤層を形成し、その後、加熱等により、発泡剤を発泡させて形成する方法などが挙げられる。
なお、発泡粘着剤層では、発泡剤がすでに発泡されている。発泡粘着剤層において、発泡剤が発泡される前の未発泡状態における粘着剤層(未発泡粘着剤層)の粘着力としては、特に制限されず、発泡後の発泡状態の粘着剤層(発泡粘着剤層)の粘着力が0.01〜1.20N/25mmとなればよい。従って、発泡粘着剤層としては、例えば、発泡剤が発泡される前の粘着力が6〜9N/25mmである未発泡粘着剤層を、発泡させることにより、粘着力が0.01〜1.20N/25mmとなるように調整された発泡粘着剤層であってもよい。
本発明において、発泡粘着剤層は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層を介して又は介することなく複数の層で構成されていてもよい。
粘着テープ巻回体は、前述のように、発泡粘着剤層が外側となるように巻芯にロール状に巻回された構成を有しているので、基材の背面(すなわち、発泡粘着剤層に対して反対側の面)には、離型処理層(背面処理層)が形成されていることが好ましい。離型処理層は、離型処理剤や低接着性樹脂により形成することができる。離型処理剤としては、シリコーン系離型処理剤、アルキル系離型処理剤、フッ素系離型処理剤などの公知の離型処理剤を適宜選択して用いることができる。また、低接着性樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1などの低接着性ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。前記線状低密度ポリエチレンとしては、エチレンに、少量のα−オレフィン(プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1など)を共重合させたエチレン系共重合体が挙げられる。
なお、基材の背面に離型処理層が形成されていない場合は、発泡粘着剤層の表面は、剥離ライナ(セパレータ)により保護されていてもよい。このような剥離ライナとしては、前記離型処理剤からなる離型処理剤層が基材表面に形成された剥離ライナ、それ自体が剥離性の高いプラスチックフィルム[例えば、ポリエチレンフィルム(線状低密度ポリエチレンフィルム等)、エチレン−α−オレフィン共重合体フィルム等のポリオレフィン系樹脂製フィルム;テフロン(登録商標)製フィルムなど]による剥離ライナ、前記剥離性の高いプラスチックフィルムの素材(例えば、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂や、テフロンなど)を、各種基材(例えば、金属箔、耐熱プラスチックフィルムなど)にラミネート又はコーティングして得られる剥離ライナなどが挙げられる。
(巻芯)
粘着テープ巻回体を形成する際の巻芯(芯材)としては、いずれの材質から構成された巻芯(例えば、プラスチック製巻芯、金属製巻芯、紙製巻芯など)であってもよいが、巻芯から発生する塵埃やゴミの付着により、粘着テープ巻回体の粘着力の低下を防止するために、プラスチック製巻芯、金属製巻芯を好適に用いることができる。プラスチック製巻芯を形成するプラスチック材としては、特に制限されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のオレフィン系樹脂;ポリカーボネート等のカーボネート系樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂などが挙げられる。金属製巻芯を形成する金属材としては、コスト、加工性などで判断して適宜選択することができ、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなど一般的な金属材料を使用することができる。
巻芯は、単層構造、積層構造のいずれの構造を有していてもよい。
巻芯の径(内径や外径)は、特に制限されず、適宜決定すればよい。
[回転式粘着除塵具の作製方法]
本発明の回転式粘着除塵具は、テープ側面接触部、ロール部、ロール冶具および取手により構成された粘着テープ用アダプターに、粘着テープ巻回体により構成された粘着除塵クリーナーを装着させることにより作製することができる。粘着除塵クリーナーを粘着テープ用アダプターに装着させる方法としては、特に制限されないが、例えば、粘着テープ用アダプターにおけるテープ側面接触部とロール部とにより保持された状態で装着させる方法などを利用することができる。具体的には、図1で示される回転式粘着除塵具の場合、手前側のテープ側面接触部及び手前側のロール部が一体的に形成された部位を、ロール冶具から外した後、粘着除塵クリーナーを挿入して、奥側のテープ側面接触部及び奥側のロール部が一体的に形成された部位に装着させ、さらに、手前側のテープ側面接触部及び手前側のロール部が一体的に形成された部位を差し込むことにより、作製することができる。
このように、粘着除塵クリーナーと粘着テープ用アダプターとが分離される形態であると、粘着除塵クリーナーの粘着テープが無くなった後は、新たな粘着除塵クリーナーを購入して装着することにより、消費者又は使用者のコストの低減を図ることができる。また、省資源化にも貢献することができる。
[回転式粘着除塵具の使用方法]
本発明の回転式粘着除塵具は、粘着テープ巻回体の表面に粘着面が露出している状態で、取手を握り、除塵対象物の表面上を、前記粘着面が転がるように、粘着テープ巻回体を回転させることにより、使用することができる。なお、手で取手を握る際には、手が取手の表面の導電部に触れていることが重要である。その結果、回転式粘着除塵具を用いて、除塵処理を行った場合、除塵対象物の表面と粘着テープ巻回体の表面との間で発生した静電気は、粘着テープ巻回体の側面からテープ側面接触部に伝わり、さらに、ロール冶具、またはテープ装着用ロール部及びロール冶具を介して、取手の表面に伝わることにより、手に伝わって、手のひらからアースされることになる。このように、回転式粘着除塵具は、除塵対象物の表面と粘着テープ巻回体の表面との間で発生した静電気を、効果的に除電することができる。
除塵対象物としては、特に制限されず、どのような形状・材質のものであってもよい。例えば、厚みが薄い又は強度が低いために、粘着剤層の粘着力により変形され易い又は破壊され易いものであっても、除塵対象物の変形や破壊を防止して、優れた除塵性能で除塵を行うことができる。また、静電気により破壊されやすいものであっても、静電気による破壊を防止して、優れた除塵性能で除塵を行うことができる。具体的には、除塵対象物としては、例えば、電子部品、器物、家具、敷物、畳、壁、製造中のフィルムなどが挙げられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(粘着テープ用アダプターの作製例1)
ポリエチレン製の取手を、ステンレス製のロール冶具の先端に装着し、前記取手と、ロール冶具の取手側の先端部分とを、図3に示されるように、アルミニウム箔で包み込んで被覆させて、取手とロール冶具(ステンレス製)とを電気的に接続させた構成とした。
また、粘着テープ巻回体の側面に接触可能なテープ側面接触部(ポリエチレン製)が、テープ装着用ロール部(ポリエチレン製)と一体的に形成されている構造体(テープ側面接触部含有ロール部)を、アルミニウム箔で包み込んで、表面全体がアルミニウム箔により被覆されたテープ側面接触部含有ロール部(アルミニウム箔被覆テープ側面接触部含有ロール部)を作製した。このアルミニウム箔被覆テープ側面接触部含有ロール部では、テープ側面接触部における粘着テープ巻回体の側面に接触可能な表面は、アルミニウム箔による表面となっている。また、テープ装着用ロール部の表面もアルミニウム箔による表面となっており、前記ステンレス製のロール冶具に、回動可能に保持させた際には、テープ装着用ロール部とロール冶具(ステンレス製)とを電気的に接続させた構成とすることができる。従って、テープ側面接触部における粘着テープ巻回体の側面に接触可能な表面と、ロール冶具とを電気的に接続させた構成とすることができる。
前記アルミニウム箔被覆テープ側面接触部含有ロール部を、前記取手と電気的に接続されたロール冶具に、回動可能に保持させて、図3で示される構成の粘着テープ用アダプター(「アダプターA」と称する場合がある)を作製した。このアダプターAでは、テープ側面接触部における粘着テープ巻回体の側面に接触可能な表面と、ロール冶具とが電気的に接続された構成となっており、また、ロール冶具と取手とも電気的に接続された構成となっているので、テープ側面接触部における粘着テープ巻回体(粘着除塵クリーナー)の側面に接触可能な表面と、取手とが電気的に接続された構成となっている。
従って、アルミニウム箔被覆テープ側面接触部含有ロール部に、下記粘着除塵クリーナーの作製例1で作製された粘着除塵クリーナー(粘着除塵クリーナーA)や、粘着除塵クリーナーの作製例2で作製された粘着除塵クリーナー(粘着除塵クリーナーB)などの粘着除塵クリーナーを装着させ、取手を手で握った際には、粘着除塵クリーナーと、手のひらとが電気的に接続されることになり、粘着除塵クリーナーに発生した静電気は、粘着除塵クリーナーの側面からアルミニウム箔被覆テープ側面接触部含有ロール部に伝わり、さらに、ロール冶具を介して、取手の表面(具体的には、取手の表面を被覆しているアルミニウム箔被覆部)に伝わることにより、手に伝わって、手のひらからアースされることになる。
なお、図3は、粘着テープ用アダプターの作製例1により作製された粘着テープ用アダプターを示す概略断面図である。図3において、7は粘着テープ用アダプターの作製例1により作製された粘着テープ用アダプター(アダプターA)、71はポリエチレン製のテープ側面接触部が、ポリエチレン製のテープ装着用ロール部と一体的に形成され、且つアルミニウム箔により被覆されたテープ側面接触部含有ロール部(アルミニウム箔被覆テープ側面接触部含有ロール部)、71aはポリエチレン製のテープ側面接触部、71a1はテープ側面接触部71aにおける粘着テープ巻回体の側面に接触可能な表面、71bはポリエチレン製のテープ装着用ロール部、71cはアルミニウム箔被覆部、72はステンレス製のロール冶具、73はポリエチレン製の取手、74は取手73とロール冶具72の取手73側の先端部分とを被覆するアルミニウム箔被覆部である。なお、図3では、説明を容易にするために、アルミニウム箔被覆テープ側面接触部含有ロール部71におけるアルミニウム箔被覆部71cを、テープ側面接触部71aおよびテープ装着用ロール部71bと、密接に被覆されていない状態で図示しているが、実際は、ほぼ密接に被覆されるような状態となっている。また、アルミニウム箔被覆部74の場合も同様である。すなわち、アルミニウム箔被覆部74は、取手73およびロール冶具72と、密接に被覆されていない状態で図示しているが、実際は、ほぼ密接に被覆されるような状態となっている。
(粘着テープ用アダプターの作製例2)
テープ側面接触部含有ロール部として、ポリエチレン製のテープ側面接触部が、ポリエチレン製のテープ装着用ロール部と一体的に形成されているテープ側面接触部含有ロール部を用いたこと以外は、粘着テープ用アダプターの作製例1と同様にして、粘着テープ用アダプター(「アダプターB」と称する場合がある)を作製した。すなわち、このアダプターBでは、テープ側面接触部含有ロール部として、前記粘着テープ用アダプターの作製例1におけるアルミニウム箔で包み込む前のテープ側面接触部含有ロール部を用いており、テープ側面接触部における粘着テープ巻回体の側面に接触可能な表面や、テープ装着用ロール部の表面は、アルミニウム箔による表面となっていない。従って、該アダプターBは、テープ側面接触部含有ロール部とロール冶具とが電気的に接続されておらず、テープ側面接触部と取手とが電気的に接続されていない構成となっている。
(粘着剤の調製例1)
アクリル酸ブチルおよびアクリル酸を、アクリル酸ブチル:アクリル酸=100:5(重量部)の配合で、3つ口フラスコに投入し(重合溶媒としてトルエンが用いられている)、窒素置換を行った後、重合開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)0.2重量部を添加し、70℃に昇温させて4時間反応させ、さらに80℃に昇温して2時間反応させて、重量平均分子量(Mw)約60万のアクリル系ポリマー溶液を得た。このアクリル系ポリマー溶液のポリマー固形分100重量部に対して、架橋剤としてトリレンジイソシアネートを5重量部、発泡剤として熱膨張性微小球(熱膨張性マイクロカプセル;平均粒径:10〜20μm、殻壁軟化点又は発泡開始温度:85℃)を10重量部配合して、アクリル系粘着剤溶液を調製した。
(帯電防止剤含有溶液の調製例1)
商品名「ボンディップPA−100」[(株)コニシ製]の硬化剤と主剤とを、硬化剤:主剤=1:1(容量比)の割合で混合して帯電防止剤を調製し、さらに、該帯電防止剤を、イソプロピルアルコールの67重量%水溶液に、帯電防止剤の濃度が3.5重量%となるように入れて、帯電防止剤を含有する溶液(帯電防止剤含有溶液)を調製した。
(粘着除塵クリーナーの作製例1)
基材(支持体)として、片面がコロナ放電処理された厚さ40μmのポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面に、帯電防止剤含有溶液の調製例1により得られた帯電防止剤含有溶液を、下塗り塗工機を使用して、乾燥後の厚さが0.5μmになるように塗布した。その後、80℃のオーブン内を約1分間通過させ、熱風乾燥して、片面に帯電防止層(厚さ:0.5μm)が形成された基材(帯電防止層含有基材)を作製した。
前記帯電防止層含有基材の帯電防止層上に、粘着剤の調製例1により得られたアクリル系粘着剤溶液を、粘着剤塗工機を用いて、乾燥後の厚さが40μmになるように塗布した。その後、75℃のオーブン内を約1分間通過させ、熱風乾燥した。その後、50℃の環境下で2日間エージングを行って、基材/帯電防止層/粘着剤層の層構成を有する粘着テープ(「粘着テープA」と称する場合がある)を得た。この粘着テープAの粘着力を、JIS Z0237に規定する粘着力試験方法に準拠して測定すると、7.2N/25mmであった。
さらに、粘着テープAを、幅160mmにカットし、粘着剤層表面を外側にして、ポリエチレン製巻芯(内径38mmφ、幅160mm)に、ロール状に10m巻回して、粘着テープ巻回体からなる粘着除塵クリーナー(「粘着除塵クリーナーA」と称する場合がある)を得た。
(粘着除塵クリーナーの作製例2)
前記粘着除塵クリーナーの作製例1と同様にして、粘着テープAを作製した。この粘着テープAを、表面温度:120℃の加熱ロール表面に沿わせて、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させて、粘着剤層が発泡された形態の粘着テープ(「粘着テープB」と称する場合がある)を得た。この粘着テープBの粘着力を、JIS Z0237に規定する粘着力試験方法に準拠して測定すると、0.4N/25mmであった。
さらに、粘着テープBを、幅160mmにカットし、粘着剤層表面を外側にして、ポリエチレン製巻芯(内径38mmφ、幅160mm)に、ロール状に10m巻回して、粘着テープ巻回体からなる粘着除塵クリーナー(「粘着除塵クリーナーB」と称する場合がある)を得た。
(実施例1)
粘着テープ用アダプターの作製例1で得られたアダプターAのロール部に、粘着除塵クリーナーの作製例2で得られた粘着除塵クリーナーBを装着させて、回転式粘着除塵具を作製した。
(比較例1)
粘着テープ用アダプターの作製例2で得られたアダプターBのロール部に、粘着除塵クリーナーの作製例2で得られた粘着除塵クリーナーBを装着させて、回転式粘着除塵具を作製した。すなわち、該回転式粘着除塵具は、テープ側面接触部と取手とが電気的に接続されておらず、実施例1により得られた回転式粘着除塵具におけるテープ側面接触部と取手とが電気的に接続されていない構成の回転式粘着除塵具に相当している(同じである)。
(比較例2)
粘着テープ用アダプターの作製例1で得られたアダプターAのロール部に、粘着除塵クリーナーの作製例1で得られた粘着除塵クリーナーAを装着させて、回転式粘着除塵具を作製した。従って、該回転式粘着除塵具では、粘着除塵クリーナーの粘着剤層が、未発泡状態の粘着剤層となっており、しかも、その粘着力が1.20N/25mmを超えている。
(比較例3)
粘着テープ用アダプターの作製例2で得られたアダプターBのロール部に、粘着除塵クリーナーの作製例1で得られた粘着除塵クリーナーAを装着させて、回転式粘着除塵具を作製した。すなわち、該回転式粘着除塵具は、テープ側面接触部と取手とが電気的に接続されておらず、実施例1により得られた回転式粘着除塵具におけるテープ側面接触部と取手とが電気的に接続されていない構成の回転式粘着除塵具に相当している(同じである)。また、該回転式粘着除塵具では、粘着除塵クリーナーの粘着剤層が、未発泡状態の粘着剤層となっており、しかも、その粘着力が1.20N/25mmを超えている。
(評価方法)
実施例1及び比較例1〜3で得られた各回転式粘着除塵具について、以下の測定方法又は評価方法(静電気発生量の測定方法、浮遊塵埃の吸着の有無の評価方法、除塵対象物の変形の有無の評価方法)により、巻き戻し時に発生する静電気の量、除塵時における浮遊塵埃の吸着の有無、除塵時における除塵対象物の変形の有無についての評価を行った。その結果を表1に示す。
(静電気発生量の測定方法)
実施例1及び比較例1〜3で得られた各回転式粘着除塵具で用いられている粘着除塵クリーナーである粘着テープ巻回体を、巻き戻し速度30m/分で巻き戻したときに、粘着テープ巻回体に発生する静電気量(kV)を、デジタル静電電位測定機(装置名「KSD−0103」春日電機社製)を用いて測定する。なお、測定位置は、粘着テープ巻回体の回転軸上で且つ粘着テープ巻回体の表面から50mm離れている位置又は部位である。
(浮遊塵埃の吸着の有無の評価方法)
実施例1及び比較例1〜3で得られた各回転式粘着除塵具の粘着除塵クリーナー(粘着テープ巻回体)を、巻き戻し速度30m/分で巻き戻した際に、粘着除塵クリーナーの粘着面や、その他の部材(ロール部など)に、空中に浮遊している塵埃が付着(吸着)していないかどうかを、目視で確認した。
(除塵対象物の変形の有無の評価方法)
家庭用として市販されているアルミニウム箔(250mm×300mm;厚み12μm)の四方を、市販の粘着テープで貼り付けることにより、平板上に固定する。この平板上のアルミニウム箔の表面を、実施例1及び比較例1〜3で得られた各回転式粘着除塵具の取手を、素手で握って、粘着除塵クリーナーを転がし、転がした後に、アルミニウム箔の表面が波打ったり、破れたりしていないか、目視で確認した。
Figure 2005027945
表1より、実施例1に係る回転式粘着除塵具は、粘着剤層が発泡粘着剤層であり、且つその粘着力が一定範囲内にあるので、アルミニウム箔のような薄い除塵対象物であっても、除塵対象物に変形や破壊を生じさせることなく、その表面に付着しているゴミやホコリなどを除去することができる。
また、粘着面等で発生する静電気を手のひらから除去することができる構成を有しており、しかも、静電気の発生量が一定範囲内となるように調整されているので、空気中に浮遊している塵埃が、粘着除塵クリーナーの粘着面に付着したり、空気中の塵埃が帯電して、除塵対象物に付着することによる2次汚染を防ぎ、常に良好な状態で効果的に除塵することができる。
本発明の回転式粘着除塵具の一例を示す概略断面図である。 図1における回転式粘着除塵具に用いられている粘着テープ巻回体の一例を示す概略断面図である。 粘着テープ用アダプターの作製例1により作製された粘着テープ用アダプターを示す概略断面図である。
符号の説明
1 回転式粘着除塵具
2 粘着テープ巻回体
2a 粘着テープ巻回体2の表面
2b 粘着テープ巻回体2の側面
21 基材
22 帯電防止層
23 発泡粘着剤層
24 巻芯
3 テープ装着用ロール部
31 手前側のロール部
32 奥側のロール部
4 ロール冶具
5 取手
5a 取手5の表面
6 テープ側面接触部
61 手前側のテープ側面接触部
62 奥側のテープ側面接触部
6a テープ側面接触部6の粘着テープ接触面
61a 手前側のテープ側面接触部61の粘着テープ接触面
62a 奥側のテープ側面接触部62の粘着テープ接触面

Claims (5)

  1. 基材の片面に、帯電防止層、粘着剤層が、この順で形成され、且つ前記粘着剤層が外側となるように巻芯にロール状に巻回された粘着テープ巻回体と、前記粘着テープ巻回体を装着することが可能なテープ装着用ロール部と、前記テープ装着用ロール部を回動可能に保持するロール冶具と、前記ロール冶具の端部に設けられた取手とを有する回転式粘着除塵具であって、粘着テープ巻回体が、粘着剤層が発泡粘着剤層であり、粘着力が0.01〜1.20N/25mmであり、且つ粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下である構成を有しており、さらに、粘着テープ巻回体の側面に接触可能なテープ側面接触部を有し、且つロール冶具を介して、テープ側面接触部の粘着テープ接触面と、取手の表面とが電気的に接続された構成を有していることを特徴とする回転式粘着除塵具。
  2. テープ側面接触部が、テープ装着用ロール部と一体的に形成されている請求項1記載の回転式粘着除塵具。
  3. テープ側面接触部、テープ装着用ロール部、ロール冶具、および取手の構成材料として、導電性材料が用いられている請求項1又は2記載の回転式粘着除塵具。
  4. 請求項1〜3の何れかの項に記載の回転式粘着除塵具に用いられる粘着除塵クリーナーであって、基材の片面に、帯電防止層、粘着剤層が、この順で形成され、且つ前記粘着剤層が外側となるように巻芯にロール状に巻回された粘着テープ巻回体により構成されており、さらに、粘着テープ巻回体が、粘着剤層が発泡粘着剤層であり、粘着力が0.01〜1.20N/25mmであり、且つ粘着テープ巻回体を巻き戻す際の静電気の発生量が0.5kV以下である構成を有していることを特徴とする粘着除塵クリーナー。
  5. 請求項1〜3の何れかの項に記載の回転式粘着除塵具に用いられる粘着テープ用アダプターであって、粘着テープ巻回体を装着することが可能なテープ装着用ロール部と、前記テープ装着用ロール部を回動可能に保持するロール冶具と、前記ロール冶具の端部に設けられた取手とを有しており、さらに、粘着テープ巻回体の側面に接触可能なテープ側面接触部を有し、且つロール冶具を介して、テープ側面接触部の粘着テープ接触面と、取手の表面とが電気的に接続された構成を有していることを特徴とする粘着テープ用アダプター。
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