JP2004358446A - 高圧凝集沈降洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】凝集沈降剤を高圧水流に混入させて壁面を洗浄する発想はなく、洗浄によって汚物は水に混入して汚水となるが、汚水は流すか、貯留させて適当な方法で処理して廃棄されていたが、環境を破壊する要因と成っており、又、処理すると手間暇係る作業をしなければならなかった。
【解決手段】本発明は、石膏成分40〜60%と硫酸アルミニウム20〜40%とアルカリ金属炭酸塩10〜30%とセメント成分5〜10%と高分子凝固剤1〜3%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、凝集沈降剤を高圧水流1に混入させて噴射させるウォーターガン2と、更には、汚水受け槽4と、分離水をオーバーフローさせて貯水する分離水貯槽5とを用いて、ウォーターガンから高圧水流を噴射させて用水路又は被洗浄物の壁面Aに噴射させて洗浄する工程と、分離させた凝集沈降物を取り除く工程とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、石膏成分40〜60%と硫酸アルミニウム20〜40%とアルカリ金属炭酸塩10〜30%とセメント成分5〜10%と高分子凝固剤1〜3%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、凝集沈降剤を高圧水流1に混入させて噴射させるウォーターガン2と、更には、汚水受け槽4と、分離水をオーバーフローさせて貯水する分離水貯槽5とを用いて、ウォーターガンから高圧水流を噴射させて用水路又は被洗浄物の壁面Aに噴射させて洗浄する工程と、分離させた凝集沈降物を取り除く工程とを含む。
【選択図】図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は高圧凝集沈降洗浄方法に関するものであり、更に詳細には、灌漑用水路、工業用水路、河川、大型構造物等の側面を高圧洗浄水に凝集沈降剤を混入させて噴射して洗浄し、洗浄によって剥離される汚物を含む汚水を凝集沈降させて凝集沈降物をまとめて取り除く方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、高圧水を噴射させて被洗浄物を洗浄することは一般的に行われており周知なものであり、又、凝集沈降剤を用いた水浄化方法及び装置は、例えば、エアリフト管を水中に浮かべて、水中に上下方向の旋回流を起こすと共に凝集剤を添加して、水底に沈殿蓄積している汚泥を巻き揚げ凝集汚泥として、多数の回収ネットで凝集汚泥を回収する方法(特許文献1参照)や、水中に筒状体を降ろし、筒状体の中に高圧流体と凝集剤とを混合しながら攪拌して汚泥を凝集汚泥としてフロートに設けた回収ネットで回収する方法(特許文献2参照)があった。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−229599号公報
【特許文献2】
特開平9−70504号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、凝集沈降剤を高圧水流に混入させて用水路や大型構造物の壁面を洗浄する発想はなく、洗浄によって汚物は剥ぎ取られ水に混入して汚水となるが、その汚水はそのまま流すか、貯留させて適当な方法で処理して廃棄されていたが、そのまま流すと流水の下流や洗浄した地域を汚染させ環境を破壊する要因と成っており、又、貯留して処理すると手間暇係る作業をしなければならなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題に鑑み、鋭意研鑽の結果、請求項1に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、凝集沈降剤を高圧水流に混入させると共に該高圧水流を噴射させるウォーターガンとを用いて、ウォーターガンから凝集沈降剤を混入させた高圧水流を用水路の側面又は底面に噴射させて用水を攪拌しながら壁面を洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水から分離させた凝集沈降物を取り除く工程とを含むものである。
【0006】
更に、本発明の請求項2に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、凝集沈降剤を高圧水流に混入させると共に該高圧水流を噴射させるウォーターガンと、被洗浄物の直下に載置して汚水を貯留させる汚水受け槽と、汚水受け槽と並設させ汚水から分離した分離水をオーバーフローさせて貯水する分離水貯槽とを用いて、ウォーターガンから凝集沈降剤を混入させた高圧水流を被洗浄物の側面に噴射させて洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水から分離させた凝集沈降物を汚水受け槽の底部から取り除く工程と、分離水貯槽に貯留した分離水を再使用する工程とを含むものである。
【0007】
【発明の作用】
本発明の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤を高圧水流に混入させて該高圧水流を噴射させるウォーターガンを用いて、ウォーターガンの高圧水流で水路の壁面を洗浄し、又は、大型構造物の壁面を洗浄し、洗浄によって剥離された汚物を含む汚水を凝集沈降剤によって瞬時に凝集沈降物と分離水に分離させ、分離によって沈降した凝集沈降物はまとめて再生土壌として又は最終廃棄物処理場で処理し、分離水は再度洗浄水として再使用するものである。
【0008】
従って、本発明の目的は、流れのある水路の壁面を洗浄、又は、大型構造物の壁面を洗浄すると共に、洗浄後に周辺環境への汚物、汚水の流出を確実に防ぐ洗浄方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態の図面によって具体的に説明する。
【0010】
図1は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態を説明するための概要説明図あり、図2は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の次実施の形態を説明するための概要説明図あり、図3は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態のウォーターガンを説明するための断面説明図である。
【0011】
本発明は高圧凝集沈降洗浄方法に関するものであり、更に詳細には、灌漑用水路、工業用水路、河川、大型構造物等の側面を高圧洗浄水に凝集沈降剤を混入させて噴射して洗浄し、洗浄によって剥離される汚物を含む汚水を凝集沈降させて凝集沈降物をまとめて取り除く方法に関するものであり、請求項1に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、該凝集沈降剤を高圧水流1に混入させると共に該高圧水流1を噴射させるウォーターガン2とを用いて、前記ウォーターガン2から凝集沈降剤を混入させた高圧水流1を水路の側面又は底面に噴射させて水流を攪拌しながら壁面Aを洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水3から分離させた凝集沈降物3aを取り除く工程とを含むものである。
【0012】
更に、請求項2に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、該凝集沈降剤を高圧水流1に混入させると共に該高圧水流1を噴射させるウォーターガン2と、被洗浄物の直下に載置して汚水3を貯留させる汚水受け槽4と、該汚水受け槽4と並設させ汚水3から分離した分離水3bをオーバーフローさせて貯水する分離水貯槽5とを用いて、前記ウォーターガン2から凝集沈降剤を混入させた高圧水流1を被洗浄物の側面に噴射させて壁面Aを洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水3から分離させた凝集沈降物3aを汚水受け槽4の底部から取り除く工程と、前記分離水貯槽4に貯留した分離水3bを再使用する工程とを含むものである。
【0013】
本発明の高圧凝集沈降洗浄方法で洗浄する場所は、水流を有する灌漑用水、工業用水等の用水路、及び、河川等の壁面及び底面、又は、船舶、水中構造物、橋桁等の大型構造物の壁面A等に好適なものである。
【0014】
即ち、本発明の高圧凝集沈降洗浄方法に用いる凝集沈降剤は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とすると共に、0.03μm程度の微粒子状に粉砕しているものである。
【0015】
そして、ウォーターガン2は図1乃至図2に図示する如く、手で把持するためのハンドルを突設したパイプ状のもので、先端には高圧水流を噴射させるノズル2aを設け、基端へは高圧水流1を供給するためにポンプ(図示しない)を介装させたホース2bを接続しているものである。
【0016】
更に、凝集沈降剤を高圧水流1に混入させる手段は、図3に図示する如く、ウォーターガン2の側部に回転車2cと調整弁2dと混入用隙間部2eを介装して微粒子状に粉砕した凝集沈降剤の貯蔵部(図示しない)とホースで接続しているもので、高圧水流1により混入用隙間部2eは負圧になり、調整弁2dを解放することにより回転車2cで微粒子状の凝集沈降剤の流動を攪拌して円滑に高圧水流1に混入するものである。
【0017】
次いで、実施の形態における水流を攪拌しながら壁面Aを洗浄する工程は、ウォーターガン2から凝集沈降剤を混入させた高圧水流1を水路の側面又は底面の壁面Aに噴射させるもので、ウォーターガン2から高圧水流1を噴射させることにより、壁面Aに付着している汚物は剥離され、剥離された汚物は水流に混じり汚水3となるものであるが、水流は高圧水流1により攪拌され、高圧水流1に凝集沈降剤が混入さているために瞬時に粒状の凝集沈降物3aと清水の分離水3bとに分離され、凝集沈降物3aはフロック塊と成り水流の下方に沈降するものである。
【0018】
次に、汚水3から分離させた凝集沈降物3aを取り除く工程では、洗浄する工程で洗浄して剥離した汚物を含有する汚水3から瞬時に分離され底部に沈降した凝集沈降物3aつまりフロック塊を取り除くものであるが、この場合、水路には水流があるため平坦な底面だと水流と共に下方に流出するため、予め、水流の底部辺に堰を設けているものである。
【0019】
つまり、堰の上方側には凝集沈降物3aが溜まり、溜まった凝集沈降物3aを纏めて取り除き袋や箱に充填して、再生土壌として活用するか、最終廃棄処分場で処分するものである。
【0020】
更には、次実施の形態の高圧凝集沈降洗浄方法では、凝集沈降剤及びウォーターガン2は前述の実施の形態と同じであるので詳述を省略するが、汚水受け槽4は図2に図示する如く、上方を開口させた箱状のものであり、被洗浄物の直下に載置して汚水3を貯留させるものである。
【0021】
更に、分離水貯槽5は汚水受け槽4と並設させておりオーバーフロー部を設けて、汚水受け槽4に貯留させた汚水3から分離した分離水3bをオーバーフローさせて貯水するものである。
【0022】
そして、高圧水流1を被洗浄物の壁面Aに噴射させて洗浄する工程では、凝集沈降剤を混入させた高圧水流1をウォーターガン2から噴射させるものであるが、ウォーターガン2から噴射させた高圧水流1により被洗浄物に付着している汚物は剥離され汚水受け槽4に流入するものであり、汚水受け槽4に流入した汚物を含む汚水3は凝集沈降剤により瞬時に粒状の凝集沈降物3aと清水の分離水3bとに分離されるものである。
【0023】
次いで、凝集沈降物3aを汚水受け槽4の底部から取り除く工程では、前記工程で分離させて汚水受け槽4に溜まった凝集沈降物3aつまりフロック塊を纏めて取り除き袋や箱に充填して、再生土壌として活用するか、最終廃棄処分場で処分するものである。
【0024】
更に、分離水3bを再使用する工程は、汚水受け槽4に貯留しオーバーフロー部を通過して貯留した分離水貯槽5の分離水3bを高圧水流として再使用するものである。
【0025】
【発明の効果】
本発明の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤を高圧水流に混入させて該高圧水流を噴射させるウォーターガンを用いて、ウォーターガンの高圧水流で水路の壁面を洗浄し、又は、大型構造物の側面を洗浄し、洗浄によって剥離された汚物を含む汚水を凝集沈降剤によって瞬時に凝集沈降物と分離水に分離させ、分離によって沈降した凝集沈降物はフロック塊としてまとめて再生土壌として又は最終廃棄物処理場で処理し、分離水は再度洗浄水として再使用するものであり、、流れのある水路の壁面を洗浄、又は、大型構造物の壁面を洗浄すると共に、洗浄後に周辺環境への汚物、汚水の流出を確実に防ぐ洗浄方法を提供するもので、画期的で実用性の高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態を説明するための概要説明図ある。
【図2】図2は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の次実施の形態を説明するための概要説明図ある。
【図3】図3は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態のウォーターガンを説明するための断面説明図である。
【符号の説明】
A 壁面
1 高圧水流
2 ウォーターガン
2a ノズル
2b ホース
2c 回転車
2d 調整弁
2e 混入用隙間部
3 汚水
3a 凝集沈降物
3b 分離水
4 汚水受け槽
5 分離水貯槽
【産業上の利用分野】
本発明は高圧凝集沈降洗浄方法に関するものであり、更に詳細には、灌漑用水路、工業用水路、河川、大型構造物等の側面を高圧洗浄水に凝集沈降剤を混入させて噴射して洗浄し、洗浄によって剥離される汚物を含む汚水を凝集沈降させて凝集沈降物をまとめて取り除く方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、高圧水を噴射させて被洗浄物を洗浄することは一般的に行われており周知なものであり、又、凝集沈降剤を用いた水浄化方法及び装置は、例えば、エアリフト管を水中に浮かべて、水中に上下方向の旋回流を起こすと共に凝集剤を添加して、水底に沈殿蓄積している汚泥を巻き揚げ凝集汚泥として、多数の回収ネットで凝集汚泥を回収する方法(特許文献1参照)や、水中に筒状体を降ろし、筒状体の中に高圧流体と凝集剤とを混合しながら攪拌して汚泥を凝集汚泥としてフロートに設けた回収ネットで回収する方法(特許文献2参照)があった。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−229599号公報
【特許文献2】
特開平9−70504号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、凝集沈降剤を高圧水流に混入させて用水路や大型構造物の壁面を洗浄する発想はなく、洗浄によって汚物は剥ぎ取られ水に混入して汚水となるが、その汚水はそのまま流すか、貯留させて適当な方法で処理して廃棄されていたが、そのまま流すと流水の下流や洗浄した地域を汚染させ環境を破壊する要因と成っており、又、貯留して処理すると手間暇係る作業をしなければならなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題に鑑み、鋭意研鑽の結果、請求項1に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、凝集沈降剤を高圧水流に混入させると共に該高圧水流を噴射させるウォーターガンとを用いて、ウォーターガンから凝集沈降剤を混入させた高圧水流を用水路の側面又は底面に噴射させて用水を攪拌しながら壁面を洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水から分離させた凝集沈降物を取り除く工程とを含むものである。
【0006】
更に、本発明の請求項2に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、凝集沈降剤を高圧水流に混入させると共に該高圧水流を噴射させるウォーターガンと、被洗浄物の直下に載置して汚水を貯留させる汚水受け槽と、汚水受け槽と並設させ汚水から分離した分離水をオーバーフローさせて貯水する分離水貯槽とを用いて、ウォーターガンから凝集沈降剤を混入させた高圧水流を被洗浄物の側面に噴射させて洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水から分離させた凝集沈降物を汚水受け槽の底部から取り除く工程と、分離水貯槽に貯留した分離水を再使用する工程とを含むものである。
【0007】
【発明の作用】
本発明の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤を高圧水流に混入させて該高圧水流を噴射させるウォーターガンを用いて、ウォーターガンの高圧水流で水路の壁面を洗浄し、又は、大型構造物の壁面を洗浄し、洗浄によって剥離された汚物を含む汚水を凝集沈降剤によって瞬時に凝集沈降物と分離水に分離させ、分離によって沈降した凝集沈降物はまとめて再生土壌として又は最終廃棄物処理場で処理し、分離水は再度洗浄水として再使用するものである。
【0008】
従って、本発明の目的は、流れのある水路の壁面を洗浄、又は、大型構造物の壁面を洗浄すると共に、洗浄後に周辺環境への汚物、汚水の流出を確実に防ぐ洗浄方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態の図面によって具体的に説明する。
【0010】
図1は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態を説明するための概要説明図あり、図2は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の次実施の形態を説明するための概要説明図あり、図3は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態のウォーターガンを説明するための断面説明図である。
【0011】
本発明は高圧凝集沈降洗浄方法に関するものであり、更に詳細には、灌漑用水路、工業用水路、河川、大型構造物等の側面を高圧洗浄水に凝集沈降剤を混入させて噴射して洗浄し、洗浄によって剥離される汚物を含む汚水を凝集沈降させて凝集沈降物をまとめて取り除く方法に関するものであり、請求項1に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、該凝集沈降剤を高圧水流1に混入させると共に該高圧水流1を噴射させるウォーターガン2とを用いて、前記ウォーターガン2から凝集沈降剤を混入させた高圧水流1を水路の側面又は底面に噴射させて水流を攪拌しながら壁面Aを洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水3から分離させた凝集沈降物3aを取り除く工程とを含むものである。
【0012】
更に、請求項2に記載の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、該凝集沈降剤を高圧水流1に混入させると共に該高圧水流1を噴射させるウォーターガン2と、被洗浄物の直下に載置して汚水3を貯留させる汚水受け槽4と、該汚水受け槽4と並設させ汚水3から分離した分離水3bをオーバーフローさせて貯水する分離水貯槽5とを用いて、前記ウォーターガン2から凝集沈降剤を混入させた高圧水流1を被洗浄物の側面に噴射させて壁面Aを洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水3から分離させた凝集沈降物3aを汚水受け槽4の底部から取り除く工程と、前記分離水貯槽4に貯留した分離水3bを再使用する工程とを含むものである。
【0013】
本発明の高圧凝集沈降洗浄方法で洗浄する場所は、水流を有する灌漑用水、工業用水等の用水路、及び、河川等の壁面及び底面、又は、船舶、水中構造物、橋桁等の大型構造物の壁面A等に好適なものである。
【0014】
即ち、本発明の高圧凝集沈降洗浄方法に用いる凝集沈降剤は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とすると共に、0.03μm程度の微粒子状に粉砕しているものである。
【0015】
そして、ウォーターガン2は図1乃至図2に図示する如く、手で把持するためのハンドルを突設したパイプ状のもので、先端には高圧水流を噴射させるノズル2aを設け、基端へは高圧水流1を供給するためにポンプ(図示しない)を介装させたホース2bを接続しているものである。
【0016】
更に、凝集沈降剤を高圧水流1に混入させる手段は、図3に図示する如く、ウォーターガン2の側部に回転車2cと調整弁2dと混入用隙間部2eを介装して微粒子状に粉砕した凝集沈降剤の貯蔵部(図示しない)とホースで接続しているもので、高圧水流1により混入用隙間部2eは負圧になり、調整弁2dを解放することにより回転車2cで微粒子状の凝集沈降剤の流動を攪拌して円滑に高圧水流1に混入するものである。
【0017】
次いで、実施の形態における水流を攪拌しながら壁面Aを洗浄する工程は、ウォーターガン2から凝集沈降剤を混入させた高圧水流1を水路の側面又は底面の壁面Aに噴射させるもので、ウォーターガン2から高圧水流1を噴射させることにより、壁面Aに付着している汚物は剥離され、剥離された汚物は水流に混じり汚水3となるものであるが、水流は高圧水流1により攪拌され、高圧水流1に凝集沈降剤が混入さているために瞬時に粒状の凝集沈降物3aと清水の分離水3bとに分離され、凝集沈降物3aはフロック塊と成り水流の下方に沈降するものである。
【0018】
次に、汚水3から分離させた凝集沈降物3aを取り除く工程では、洗浄する工程で洗浄して剥離した汚物を含有する汚水3から瞬時に分離され底部に沈降した凝集沈降物3aつまりフロック塊を取り除くものであるが、この場合、水路には水流があるため平坦な底面だと水流と共に下方に流出するため、予め、水流の底部辺に堰を設けているものである。
【0019】
つまり、堰の上方側には凝集沈降物3aが溜まり、溜まった凝集沈降物3aを纏めて取り除き袋や箱に充填して、再生土壌として活用するか、最終廃棄処分場で処分するものである。
【0020】
更には、次実施の形態の高圧凝集沈降洗浄方法では、凝集沈降剤及びウォーターガン2は前述の実施の形態と同じであるので詳述を省略するが、汚水受け槽4は図2に図示する如く、上方を開口させた箱状のものであり、被洗浄物の直下に載置して汚水3を貯留させるものである。
【0021】
更に、分離水貯槽5は汚水受け槽4と並設させておりオーバーフロー部を設けて、汚水受け槽4に貯留させた汚水3から分離した分離水3bをオーバーフローさせて貯水するものである。
【0022】
そして、高圧水流1を被洗浄物の壁面Aに噴射させて洗浄する工程では、凝集沈降剤を混入させた高圧水流1をウォーターガン2から噴射させるものであるが、ウォーターガン2から噴射させた高圧水流1により被洗浄物に付着している汚物は剥離され汚水受け槽4に流入するものであり、汚水受け槽4に流入した汚物を含む汚水3は凝集沈降剤により瞬時に粒状の凝集沈降物3aと清水の分離水3bとに分離されるものである。
【0023】
次いで、凝集沈降物3aを汚水受け槽4の底部から取り除く工程では、前記工程で分離させて汚水受け槽4に溜まった凝集沈降物3aつまりフロック塊を纏めて取り除き袋や箱に充填して、再生土壌として活用するか、最終廃棄処分場で処分するものである。
【0024】
更に、分離水3bを再使用する工程は、汚水受け槽4に貯留しオーバーフロー部を通過して貯留した分離水貯槽5の分離水3bを高圧水流として再使用するものである。
【0025】
【発明の効果】
本発明の高圧凝集沈降洗浄方法は、石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤を高圧水流に混入させて該高圧水流を噴射させるウォーターガンを用いて、ウォーターガンの高圧水流で水路の壁面を洗浄し、又は、大型構造物の側面を洗浄し、洗浄によって剥離された汚物を含む汚水を凝集沈降剤によって瞬時に凝集沈降物と分離水に分離させ、分離によって沈降した凝集沈降物はフロック塊としてまとめて再生土壌として又は最終廃棄物処理場で処理し、分離水は再度洗浄水として再使用するものであり、、流れのある水路の壁面を洗浄、又は、大型構造物の壁面を洗浄すると共に、洗浄後に周辺環境への汚物、汚水の流出を確実に防ぐ洗浄方法を提供するもので、画期的で実用性の高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態を説明するための概要説明図ある。
【図2】図2は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の次実施の形態を説明するための概要説明図ある。
【図3】図3は本発明の高圧凝集沈降洗浄方法の実施の形態のウォーターガンを説明するための断面説明図である。
【符号の説明】
A 壁面
1 高圧水流
2 ウォーターガン
2a ノズル
2b ホース
2c 回転車
2d 調整弁
2e 混入用隙間部
3 汚水
3a 凝集沈降物
3b 分離水
4 汚水受け槽
5 分離水貯槽
Claims (2)
- 石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、該凝集沈降剤を高圧水流に混入させると共に該高圧水流を噴射させるウォーターガンとを用いて、前記ウォーターガンから凝集沈降剤を混入させた高圧水流を水路の側面又は底面に噴射させて水流を攪拌しながら壁面を洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水から分離させた凝集沈降物を取り除く工程とを含むことを特徴とする高圧凝集沈降洗浄方法。
- 石膏成分40〜60重量%と硫酸アルミニウム20〜40重量%とアルカリ金属炭酸塩10〜30重量%とセメント成分5〜10重量%と高分子凝固剤1〜3重量%とを必須成分とする微粒子状の凝集沈降剤と、該凝集沈降剤を高圧水流に混入させると共に該高圧水流を噴射させるウォーターガンと、被洗浄物の直下に載置して汚水を貯留させる汚水受け槽と、該汚水受け槽と並設させ汚水から分離した分離水をオーバーフローさせて貯水する分離水貯槽とを用いて、前記ウォーターガンから凝集沈降剤を混入させた高圧水流を被洗浄物の側面に噴射させて壁面を洗浄する工程と、洗浄して剥離した汚物を含有する汚水から分離させた凝集沈降物を汚水受け槽の底部から取り除く工程と、前記分離水貯槽に貯留した分離水を再使用する工程とを含むことを特徴とする高圧凝集沈降洗浄方法。
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---|---|---|---|
JP2003190691A JP2004358446A (ja) | 2003-05-30 | 2003-05-30 | 高圧凝集沈降洗浄方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102489483A (zh) * | 2011-12-15 | 2012-06-13 | 铁岭市九鼎模具有限公司 | 油罐清洗枪 |
JP6853599B1 (ja) * | 2020-02-25 | 2021-03-31 | 株式会社ペイントサービス | 塗膜除去用高圧洗浄システムおよび塗膜除去用高圧洗浄ガン |
CN112678567A (zh) * | 2020-12-18 | 2021-04-20 | 山东企帮科技咨询服务有限公司 | 一种水泥库清库装置及其使用方法 |
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2003
- 2003-05-30 JP JP2003190691A patent/JP2004358446A/ja active Pending
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