JP2004268005A - 排水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排水中に浮遊するし渣をより効率的に除去することができる排水処理装置、および、排水中に含まれる砂分をより効率的且つし渣を含まない状態で除去し回収することができる排水処理装置、そして、従来の沈砂池に代わる小型で高効率且つ高性能の排水処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】淀み部2と、その上流側流路3および下流側流路4とを平面視において略U字形状若しくは略コの字形状に連結して排水処理装置1を構成する。淀み部2には底部を掘下げた沈砂ピット5を設け、更に中心には回転円筒6を備える。上流側流路3には排水の流れに沿って略水平状態として細目スクリーン8を平置きに備え、その上流側には可動式の潜り堰9を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】淀み部2と、その上流側流路3および下流側流路4とを平面視において略U字形状若しくは略コの字形状に連結して排水処理装置1を構成する。淀み部2には底部を掘下げた沈砂ピット5を設け、更に中心には回転円筒6を備える。上流側流路3には排水の流れに沿って略水平状態として細目スクリーン8を平置きに備え、その上流側には可動式の潜り堰9を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は下水や産業用排水または雨水その他の雑排水のような排水を処理して所定の水質を得るための排水処理に関するものであり、詳しくは上記のような排水に含まれるし渣や砂分を除去するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
処理対象となる排水に各種の処理を施して所定の水質を得る排水処理については種々の方式や形態があるが、図4は従来の一般的な排水処理施設30の排水処理フローを概略的に示すものである。
【0003】
各種の枡類Mや管渠類Kなどからなる排水管路31に集水され流送されてきた排水は、先ずポンプPにより排水処理施設30の沈砂池32に送られ、ここで排水中に含まれる砂分が沈降して除去されると共に、排水中に浮遊する比較的大きなし渣などがスクリーンで除去される。
次に、排水は流量調整槽33へ送られて一時貯留され、定量を次の曝気槽34へと送られる。曝気槽34では化学的あるいは生物学的な処理が行われると共に曝気や撹拌なども行われる。このような処理を施した排水は汚泥フロックを含んだ汚泥混合液となり、次に沈殿池35へ送られ、ここで汚泥混合液中の汚泥は沈殿し上澄水が消毒槽36に送られて消毒され放流される。
一方、沈殿池35にて沈殿した汚泥は、一部が汚泥槽37に貯留され排出されるが、一部は返送汚泥として利用される。この返送汚泥は返送管路38を経て先の曝気槽34や流量調整槽33などへと返送され、それぞれの槽にて排水と混合されることにより、返送汚泥中に豊富に含まれる各種の菌類の作用によって排水の浄化処理が促進されるようになっているものである。
【0004】
しかしながら、上記のような従来の排水処理施設にあっては、その能力に限界があるほか施設や装置の設置や維持管理のコストも少なくないことから、更に処理能力や効率を高めると共に種々のコストも低下させることが切望されていた。
特に沈砂池については、排水中に含まれる砂分を自然沈降させて除去するために、排水の流速を十分に遅くする必要があることから、必然的に広い面積とすることが必要となり設備が大型化するため、設置および維持管理コストが嵩むものとなっていた。
また、スクリーンについては、可能な限り目を細かくすることが次段の排水処理工程のためには理想的であるが、しかし、目を細かくすると目詰まりし易くなるほか、排水が通過する抵抗が増大するため面積を大きくすることが必要となるが、スクリーンの設置スペースや設置コストにも制限があるため、妥当な程度の大きさの面積および目の粗さとすることを余儀なくされていた。
更に、沈降させて除去し回収した砂分は、し渣も混入した状態となっており、その処分に際しては腐敗したり悪臭が発生するなどの問題もあることから、このための対策や処理も必要となり、そのコストも更に必要となるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の技術や現状に着目してなされたものであり、排水中に浮遊するし渣をより効率的に除去することができる排水処理装置、および、排水中に含まれる砂分をより効率的且つし渣を含まない状態で除去し回収することができる排水処理装置、そして、従来の沈砂池に代わる小型で高効率且つ高性能の排水処理装置を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る排水処理装置は上記のような課題を解決するために、略水平状態とした排水の流路中に、し渣除去用のスクリーンを備えたものであり、このスクリーンを排水の流れに沿って略水平状態として平置きに備えたものである。
また、このスクリーンの上流側に潜り堰を備えたものであり、更には、この潜り堰を可動式の潜り堰とし、この可動式潜り堰を適宜調節して可動式潜り堰を通過する排水の流速を高めることにより、前記スクリーン上に堆積・付着したし渣を排水で押し流して前記スクリーンを洗浄するようにしたものである
【0007】
また、本発明に係る別の排水処理装置は上記のような課題を解決するために、排水の流路中に、底部を掘下げた沈砂ピットを有する淀み部を設け、この淀み部にて排水の流速を低めることにより、排水中に含まれる砂分を沈砂ピットに沈降させるようにしたものであり、更には、この淀み部に、し渣を浮遊させると共に沈降した砂分を中心に集める回転円筒を備えたものである。
更に、本発明に係る別の排水処理装置は上記のような課題を解決するために、上記のような排水処理装置を順次組合せて連結し、種々の形態として構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下、図面に基づいて説明する。尚、共通する部分には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
【0009】
図1は本発明の排水処理装置1を示す一部断面の概略斜視図である。
この排水処理装置1は、淀み部2と、その上流側流路3および下流側流路4とを、平面視において略U字形状若しくは略コの字形状に連結して構成したものである。
淀み部2には、底部を掘下げた沈砂ピット5が設けられており、更に、中心には回転円筒6が備えられており、この回転円筒6は図示せぬ回転駆動機器により回転されるようになっている。
上流側流路3には荒目スクリーン7および細目スクリーン8とが備えられており、特に細目スクリーン8は略水平状態とした上流側流路3の中に、排水の流れに沿って略水平状態として平置きに備えられている。この細目スクリーン8の上流側には可動式の潜り堰9が備えらている。尚、細目スクリーン8の下流側には細目のスクリーン8の上に堆積・付着したし渣を掻き寄せて排出するための掻き寄せ機10および排出樋11が備えられている。
下流側流路4には、排水の表面付近に浮遊する油分を堰き止めて除去し回収するための潜り堰12と油分回収ピット13、および、排水を排出する排水口14が備えられている。尚、15は排水処理装置1の全体の水位を安定させるための堰である。
【0010】
上流側流路3に流入する排水は、先ず荒目スクリーン7を通過して比較的大形の不純物を取り除かれた後に、更に細目スクリーン8にて比較的小形の不純物やし渣などの浮遊不純物が除去される。
ここで、細目スクリーン8は略水平状態とした上流側流路3の中に、排水の流れに沿って略水平状態として平置きに備えることにより、その面積を十分に大きくすることができ、従って、より細かい目のスクリーンとすることができる。
即ち、スクリーン8を縦置きとすることを想定した場合には、その面積を大きくするためには流路3の幅や深さを大きくしなければならず、延いては排水処理装置1の全体が大型化してしまうが、このようにスクリーン8を平置きに備えることにより流路3の幅や深さはそのままに流路3の長さを利用してスクリーン8を長い寸法とし面積を大きくすることができ、排水処理装置1の全体も小型化することができるものである。
【0011】
また、細目スクリーン8の上流側に備えた可動式の潜り堰9は、図2の概略側面図に示すように、適宜に調節して通常の位置よりも低い位置とすることにより通過する排水の流速を増大させることができ、この流速が増大した排水の勢いで細目スクリーン8の上に堆積・付着したし渣を押し流して洗浄することができるものである。
尚、このように排水の勢いで細目スクリーン8を洗浄することが不要であったり行なわない場合、あるいは常に排水の勢いで細目スクリーン8を洗浄する場合には、可動式の潜り堰9ではなく、それぞれの場合に適した位置に設定した固定式の潜り堰とすることも可能である。
【0012】
このようにして、上流側流路3の荒目スクリーン7や細目スクリーン8にて比較的大形の不純物や比較的小形のし渣などの浮遊不純物が除去された排水は、次いで、淀み部2へと流入する。
この淀み部2は、底部を掘下げた沈砂ピット5が設けられており、排水が通過する断面積が大きくなることから排水の流速を低めることができ、従って、排水中に含まれる比重の小さい微細なし渣は浮遊して流れる一方、比重の大きい砂分が沈降し易くなるものである。更に、沈砂ピット5は掘下げられていることから下流側流路4とは段差があるため、沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分は下流側流路4へ流出しない構造となっている。
また、この実施例のように淀み部2と、その上流側流路3および下流側流路4とを平面視において略U字形状若しくは略コの字形状に連結して構成した場合には、排水の流れる方向が180度変化することにより、排水の流速を一層低めることができるものである。
【0013】
更に、この淀み部2に回転円筒6を備えた場合には、回転円筒6の回転により発生する横渦Hおよび縦渦Vの作用にて、排水中の微細なし渣をより浮遊する状態にして一層沈降し難くすると共に、沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分Sを回転円筒6の回転中心に集めることができる。16は沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分Sを引抜いて排出するための引抜き管であり、引抜き口を回転円筒6の回転中心に位置させて沈砂ピット5の底部に設けたものである。
尚、淀み部2に備える回転円筒の形態としては、図3(a)に示すような天板および底板を有する回転円筒6として水没あるいは半水没状態で使用するほか、図3(b)に示すような中空の回転円筒6′として水没状態で使用することも可能である。
このことにより、沈砂ピット5から引抜いて排出する砂分Sには微細なし渣が混入し難くなり、従って、その処分に際して腐敗したり悪臭が発生するなどの問題が格段に軽減されるものである。更に、回転円筒6あるいは6′を備えた場合には、微細なし渣が砂分Sに一層混入し難くなると共に、沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分Sを回転円筒6あるいは6′の回転中心に集めることができることから、砂分Sの引抜きや排出も格段に省力化・高効率化できるものである。
【0014】
このようにして、淀み部2にて砂分を除去された排水は、次いで、下流側流路4へと流入する。
この下流側流路4には、潜り堰12と油分回収ピット13が備えられており、排水の表面付近に浮遊する油分を堰き止めて除去し回収することができるようになっている。尚、この潜り堰12は水位の調節を目的としたものではなく、丁度オイルフェンスのような役割を果たすものである。
そして、油分を除去された排水は堰15を超えて排出口14より排出され、次段の流量調整槽など後工程へと移送されるようになっている。
【0015】
尚、本発明の請求項1乃至3に係る排水処理装置、即ち、略水平状態とした排水の流路中にし渣除去用のスクリーンを略水平状態として平置きに備えたことを基本とする排水処理装置の各々、および、本発明の請求項4または5に係る排水処理装置、即ち、排水の流路中に底部を掘下げた沈砂ピットを有する淀み部を設けたことを基本とする排水処理装置の各々などは、それぞれ単独で用いることができる排水処理装置であるが、更に、これらの排水処理装置を順次組合せて連結し、種々の形態の排水処理装置として構成することができるものである。
【0016】
即ち、請求項1乃至3のいずれかの排水処理装置と、請求項4または5のいずれかの排水処理装置と、の2者を例えば直線状あるいは曲折状に順次組合せて連結し排水処理装置を構成した場合には、各排水処理装置が基本的に排水の流路を利用した構成であることから、従来の沈砂池に比して格段に小型化・高効率化することが可能であるほか、排水処理施設全体の構成レイアウトの自由度も増大するなどの効果が期待できるものである。
また、図1に示す実施例のように、請求項1乃至3のいずれかの排水処理装置と、請求項4または5のいずれかの排水処理装置と、および、請求項4または5のいずれかの排水処理装置における淀み部2から排水を排出させる下流側流路4と、の3者を順次組合せて連結し、特に淀み部2を折返し部位として全体形状を平面視において略U字形状若しくは略コの字形状として排水処理装置1を構成した場合には、淀み部2における砂分の沈降が一層促進されることから、従来の沈砂池に比して更に一層小型化・高効率化および高性能化することが可能である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の排水処理装置は以上説明してきた如き内容のものであり、排水中に浮遊するし渣をより効率的に除去することができ、また、排水中に含まれる砂分をより効率的且つし渣を含まない状態で除去し回収することができ、そして、従来の沈砂池に代わる小型で高効率且つ高性能の排水処理装置とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理装置の実施例を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示す実施例の特に細目スクリーン8および可動式の潜り堰9を示す概略側面図である。
【図3】(a)および(b)は各々図1に示す実施例の特に回転円筒の実施例を示す概略側面図である。
【図4】従来の一般的な排水処理施設の排水処理フローを示す概略図である。
【符号の説明】
1 … 排水処理装置
2 … 淀み部
3 … 上流側流路
4 … 下流側流路
5 … 沈砂ピット
6、6′ … 回転円筒
8 … 細目スクリーン
9 … 可動式潜り堰
【発明の属する技術分野】
本発明は下水や産業用排水または雨水その他の雑排水のような排水を処理して所定の水質を得るための排水処理に関するものであり、詳しくは上記のような排水に含まれるし渣や砂分を除去するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
処理対象となる排水に各種の処理を施して所定の水質を得る排水処理については種々の方式や形態があるが、図4は従来の一般的な排水処理施設30の排水処理フローを概略的に示すものである。
【0003】
各種の枡類Mや管渠類Kなどからなる排水管路31に集水され流送されてきた排水は、先ずポンプPにより排水処理施設30の沈砂池32に送られ、ここで排水中に含まれる砂分が沈降して除去されると共に、排水中に浮遊する比較的大きなし渣などがスクリーンで除去される。
次に、排水は流量調整槽33へ送られて一時貯留され、定量を次の曝気槽34へと送られる。曝気槽34では化学的あるいは生物学的な処理が行われると共に曝気や撹拌なども行われる。このような処理を施した排水は汚泥フロックを含んだ汚泥混合液となり、次に沈殿池35へ送られ、ここで汚泥混合液中の汚泥は沈殿し上澄水が消毒槽36に送られて消毒され放流される。
一方、沈殿池35にて沈殿した汚泥は、一部が汚泥槽37に貯留され排出されるが、一部は返送汚泥として利用される。この返送汚泥は返送管路38を経て先の曝気槽34や流量調整槽33などへと返送され、それぞれの槽にて排水と混合されることにより、返送汚泥中に豊富に含まれる各種の菌類の作用によって排水の浄化処理が促進されるようになっているものである。
【0004】
しかしながら、上記のような従来の排水処理施設にあっては、その能力に限界があるほか施設や装置の設置や維持管理のコストも少なくないことから、更に処理能力や効率を高めると共に種々のコストも低下させることが切望されていた。
特に沈砂池については、排水中に含まれる砂分を自然沈降させて除去するために、排水の流速を十分に遅くする必要があることから、必然的に広い面積とすることが必要となり設備が大型化するため、設置および維持管理コストが嵩むものとなっていた。
また、スクリーンについては、可能な限り目を細かくすることが次段の排水処理工程のためには理想的であるが、しかし、目を細かくすると目詰まりし易くなるほか、排水が通過する抵抗が増大するため面積を大きくすることが必要となるが、スクリーンの設置スペースや設置コストにも制限があるため、妥当な程度の大きさの面積および目の粗さとすることを余儀なくされていた。
更に、沈降させて除去し回収した砂分は、し渣も混入した状態となっており、その処分に際しては腐敗したり悪臭が発生するなどの問題もあることから、このための対策や処理も必要となり、そのコストも更に必要となるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の技術や現状に着目してなされたものであり、排水中に浮遊するし渣をより効率的に除去することができる排水処理装置、および、排水中に含まれる砂分をより効率的且つし渣を含まない状態で除去し回収することができる排水処理装置、そして、従来の沈砂池に代わる小型で高効率且つ高性能の排水処理装置を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る排水処理装置は上記のような課題を解決するために、略水平状態とした排水の流路中に、し渣除去用のスクリーンを備えたものであり、このスクリーンを排水の流れに沿って略水平状態として平置きに備えたものである。
また、このスクリーンの上流側に潜り堰を備えたものであり、更には、この潜り堰を可動式の潜り堰とし、この可動式潜り堰を適宜調節して可動式潜り堰を通過する排水の流速を高めることにより、前記スクリーン上に堆積・付着したし渣を排水で押し流して前記スクリーンを洗浄するようにしたものである
【0007】
また、本発明に係る別の排水処理装置は上記のような課題を解決するために、排水の流路中に、底部を掘下げた沈砂ピットを有する淀み部を設け、この淀み部にて排水の流速を低めることにより、排水中に含まれる砂分を沈砂ピットに沈降させるようにしたものであり、更には、この淀み部に、し渣を浮遊させると共に沈降した砂分を中心に集める回転円筒を備えたものである。
更に、本発明に係る別の排水処理装置は上記のような課題を解決するために、上記のような排水処理装置を順次組合せて連結し、種々の形態として構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下、図面に基づいて説明する。尚、共通する部分には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
【0009】
図1は本発明の排水処理装置1を示す一部断面の概略斜視図である。
この排水処理装置1は、淀み部2と、その上流側流路3および下流側流路4とを、平面視において略U字形状若しくは略コの字形状に連結して構成したものである。
淀み部2には、底部を掘下げた沈砂ピット5が設けられており、更に、中心には回転円筒6が備えられており、この回転円筒6は図示せぬ回転駆動機器により回転されるようになっている。
上流側流路3には荒目スクリーン7および細目スクリーン8とが備えられており、特に細目スクリーン8は略水平状態とした上流側流路3の中に、排水の流れに沿って略水平状態として平置きに備えられている。この細目スクリーン8の上流側には可動式の潜り堰9が備えらている。尚、細目スクリーン8の下流側には細目のスクリーン8の上に堆積・付着したし渣を掻き寄せて排出するための掻き寄せ機10および排出樋11が備えられている。
下流側流路4には、排水の表面付近に浮遊する油分を堰き止めて除去し回収するための潜り堰12と油分回収ピット13、および、排水を排出する排水口14が備えられている。尚、15は排水処理装置1の全体の水位を安定させるための堰である。
【0010】
上流側流路3に流入する排水は、先ず荒目スクリーン7を通過して比較的大形の不純物を取り除かれた後に、更に細目スクリーン8にて比較的小形の不純物やし渣などの浮遊不純物が除去される。
ここで、細目スクリーン8は略水平状態とした上流側流路3の中に、排水の流れに沿って略水平状態として平置きに備えることにより、その面積を十分に大きくすることができ、従って、より細かい目のスクリーンとすることができる。
即ち、スクリーン8を縦置きとすることを想定した場合には、その面積を大きくするためには流路3の幅や深さを大きくしなければならず、延いては排水処理装置1の全体が大型化してしまうが、このようにスクリーン8を平置きに備えることにより流路3の幅や深さはそのままに流路3の長さを利用してスクリーン8を長い寸法とし面積を大きくすることができ、排水処理装置1の全体も小型化することができるものである。
【0011】
また、細目スクリーン8の上流側に備えた可動式の潜り堰9は、図2の概略側面図に示すように、適宜に調節して通常の位置よりも低い位置とすることにより通過する排水の流速を増大させることができ、この流速が増大した排水の勢いで細目スクリーン8の上に堆積・付着したし渣を押し流して洗浄することができるものである。
尚、このように排水の勢いで細目スクリーン8を洗浄することが不要であったり行なわない場合、あるいは常に排水の勢いで細目スクリーン8を洗浄する場合には、可動式の潜り堰9ではなく、それぞれの場合に適した位置に設定した固定式の潜り堰とすることも可能である。
【0012】
このようにして、上流側流路3の荒目スクリーン7や細目スクリーン8にて比較的大形の不純物や比較的小形のし渣などの浮遊不純物が除去された排水は、次いで、淀み部2へと流入する。
この淀み部2は、底部を掘下げた沈砂ピット5が設けられており、排水が通過する断面積が大きくなることから排水の流速を低めることができ、従って、排水中に含まれる比重の小さい微細なし渣は浮遊して流れる一方、比重の大きい砂分が沈降し易くなるものである。更に、沈砂ピット5は掘下げられていることから下流側流路4とは段差があるため、沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分は下流側流路4へ流出しない構造となっている。
また、この実施例のように淀み部2と、その上流側流路3および下流側流路4とを平面視において略U字形状若しくは略コの字形状に連結して構成した場合には、排水の流れる方向が180度変化することにより、排水の流速を一層低めることができるものである。
【0013】
更に、この淀み部2に回転円筒6を備えた場合には、回転円筒6の回転により発生する横渦Hおよび縦渦Vの作用にて、排水中の微細なし渣をより浮遊する状態にして一層沈降し難くすると共に、沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分Sを回転円筒6の回転中心に集めることができる。16は沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分Sを引抜いて排出するための引抜き管であり、引抜き口を回転円筒6の回転中心に位置させて沈砂ピット5の底部に設けたものである。
尚、淀み部2に備える回転円筒の形態としては、図3(a)に示すような天板および底板を有する回転円筒6として水没あるいは半水没状態で使用するほか、図3(b)に示すような中空の回転円筒6′として水没状態で使用することも可能である。
このことにより、沈砂ピット5から引抜いて排出する砂分Sには微細なし渣が混入し難くなり、従って、その処分に際して腐敗したり悪臭が発生するなどの問題が格段に軽減されるものである。更に、回転円筒6あるいは6′を備えた場合には、微細なし渣が砂分Sに一層混入し難くなると共に、沈砂ピット5に沈降し堆積した砂分Sを回転円筒6あるいは6′の回転中心に集めることができることから、砂分Sの引抜きや排出も格段に省力化・高効率化できるものである。
【0014】
このようにして、淀み部2にて砂分を除去された排水は、次いで、下流側流路4へと流入する。
この下流側流路4には、潜り堰12と油分回収ピット13が備えられており、排水の表面付近に浮遊する油分を堰き止めて除去し回収することができるようになっている。尚、この潜り堰12は水位の調節を目的としたものではなく、丁度オイルフェンスのような役割を果たすものである。
そして、油分を除去された排水は堰15を超えて排出口14より排出され、次段の流量調整槽など後工程へと移送されるようになっている。
【0015】
尚、本発明の請求項1乃至3に係る排水処理装置、即ち、略水平状態とした排水の流路中にし渣除去用のスクリーンを略水平状態として平置きに備えたことを基本とする排水処理装置の各々、および、本発明の請求項4または5に係る排水処理装置、即ち、排水の流路中に底部を掘下げた沈砂ピットを有する淀み部を設けたことを基本とする排水処理装置の各々などは、それぞれ単独で用いることができる排水処理装置であるが、更に、これらの排水処理装置を順次組合せて連結し、種々の形態の排水処理装置として構成することができるものである。
【0016】
即ち、請求項1乃至3のいずれかの排水処理装置と、請求項4または5のいずれかの排水処理装置と、の2者を例えば直線状あるいは曲折状に順次組合せて連結し排水処理装置を構成した場合には、各排水処理装置が基本的に排水の流路を利用した構成であることから、従来の沈砂池に比して格段に小型化・高効率化することが可能であるほか、排水処理施設全体の構成レイアウトの自由度も増大するなどの効果が期待できるものである。
また、図1に示す実施例のように、請求項1乃至3のいずれかの排水処理装置と、請求項4または5のいずれかの排水処理装置と、および、請求項4または5のいずれかの排水処理装置における淀み部2から排水を排出させる下流側流路4と、の3者を順次組合せて連結し、特に淀み部2を折返し部位として全体形状を平面視において略U字形状若しくは略コの字形状として排水処理装置1を構成した場合には、淀み部2における砂分の沈降が一層促進されることから、従来の沈砂池に比して更に一層小型化・高効率化および高性能化することが可能である。
【0017】
【発明の効果】
本発明の排水処理装置は以上説明してきた如き内容のものであり、排水中に浮遊するし渣をより効率的に除去することができ、また、排水中に含まれる砂分をより効率的且つし渣を含まない状態で除去し回収することができ、そして、従来の沈砂池に代わる小型で高効率且つ高性能の排水処理装置とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理装置の実施例を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示す実施例の特に細目スクリーン8および可動式の潜り堰9を示す概略側面図である。
【図3】(a)および(b)は各々図1に示す実施例の特に回転円筒の実施例を示す概略側面図である。
【図4】従来の一般的な排水処理施設の排水処理フローを示す概略図である。
【符号の説明】
1 … 排水処理装置
2 … 淀み部
3 … 上流側流路
4 … 下流側流路
5 … 沈砂ピット
6、6′ … 回転円筒
8 … 細目スクリーン
9 … 可動式潜り堰
Claims (7)
- 略水平状態とした排水の流路中に、し渣除去用のスクリーンを備えた排水処理装置であって、
前記スクリーンは、排水の流れに沿って略水平状態として平置きに備えたものである排水処理装置。 - 前記スクリーンの上流側に、潜り堰を備えたものである請求項1に記載の排水処理装置。
- 前記潜り堰は、可動式潜り堰としたものであり、この可動式潜り堰を適宜調節して可動式潜り堰を通過する排水の流速を高めることにより、前記スクリーン上に堆積・付着したし渣を排水で押し流して前記スクリーンを洗浄するようにしたものである請求項2に記載の排水処理装置。
- 排水の流路中に、底部を掘下げた沈砂ピットを有する淀み部を設け、この淀み部にて排水の流速を低めることにより、排水中に含まれる砂分を沈砂ピットに沈降させるようにしたものである排水処理装置。
- 前記淀み部に、し渣を浮遊させると共に沈降した砂分を中心に集める回転円筒を備えたものである請求項4に記載の排水処理装置。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の排水処理装置と、請求項4または請求項5のいずれかに記載の排水処理装置と、の2者を順次組合せて連結し構成したものである排水処理装置。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の排水処理装置と、請求項4または請求項5のいずれかに記載の排水処理装置と、および、請求項4または請求項5のいずれかに記載の排水処理装置における前記淀み部から排水を排出させる下流側流路と、の3者を順次組合せて連結し前記淀み部を折返し部位として全体形状が平面視において略U字形状若しくは略コの字形状に構成したものである排水処理装置。
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