JP2004357152A - 電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機 - Google Patents
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Abstract
【課題】アクセスポイントを介する携帯電話機への着呼に際して該携帯電話機が不応答の場合の呼を救済可能な電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機を提供する。
【解決手段】電話交換機(10)は、携帯電話機#1(40)の着信不応答を検出すると、携帯電話機#1(40)をアクセス圏内とする無線アクセスポイント#1(30)を携帯電話機位置管理装置(20)への問い合わせにより特定し、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル(94)にて特定した無線アクセスポイント#1(30)の近隣に配置された固定電話機#1(51)に携帯電話機#1(40)の呼を転送する。
【選択図】 図1
【解決手段】電話交換機(10)は、携帯電話機#1(40)の着信不応答を検出すると、携帯電話機#1(40)をアクセス圏内とする無線アクセスポイント#1(30)を携帯電話機位置管理装置(20)への問い合わせにより特定し、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル(94)にて特定した無線アクセスポイント#1(30)の近隣に配置された固定電話機#1(51)に携帯電話機#1(40)の呼を転送する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機に関し、特に、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信に際して該携帯電話端末が不応答の場合は、該該携帯電話端末に対する着信呼をアクセスポイントの近隣の固定電話機に転送することで該着信呼を救済するようにした電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電話交換システムに関する技術として、特許文献1記載の「交換システム、携帯電話機及び交換機」がある。
【0003】
この特許文献1の発明は、パケット交換による通信を行うパケット交換網と、回線交換により通信を行う回線交換網と、内線電話機を収容する交換機と、内線電話機のユーザが所有する携帯電話機とを備えており、内線電話機の電源投入操作が行われると、交換機により、携帯電話機に不応答プログラムが設定され、また、携帯電話機を収容する移動交換局に、携帯電話機が応答しない呼を交換機に転送するように不応答転送が設定される。
【0004】
この状態で発信者番号通知機能を有する電話機から携帯電話機に着信があると、交換機は、携帯電話機の電話番号に対応する電話機の電話番号を取得して携帯電話機への着信を内線電話機に転送する。
【0005】
これにより、内線電話機と携帯電話機とを保有・管理する相手に通話する場合でも、発信者は携帯電話機に発信するだけで相手との情報伝達を可能にする。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−46645号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1の発明における構成では、携帯電話機の着信先として電源を投入した内線電話機に自動設定される為、被発呼者が電源を投入した内線電話機から離れた場所に移動した場合、携帯電話機に対する着信の転送機能が有効に活用できないといった問題が生じる。
【0008】
この問題を解決すべく、この発明においては、アクセスポイントを介する携帯電話機に対する着呼に際して該携帯電話機が不応答の場合の呼を救済可能な電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1の発明は、複数の携帯電話端末との接続を行う複数のアクセスポイントと複数の固定電話機とを収容する電話交換機を有する電話交換システムにおける呼救済方法において、携帯電話端末がどのアクセスポイント圏内に存在するかを携帯電話端末とアクセスポイントに関連つけて記憶し、記憶に基づくアクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定し、特定した固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントに対応してアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を記憶し、記憶に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントのアドレス情報に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を一斉着信させることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を予め設定された順番で順次着信させることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を設定し、呼救済動作にアクセスポイントの近隣の固定電話機への呼転送が設定されている場合に特定した固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明において、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作は、各アクセスポイントに対応して設定されることを特徴とする。
【0016】
また、請求項8の発明は、複数の携帯電話端末との接続を行う複数のアクセスポイントと複数の固定電話機とを収容する電話交換システムにおける電話交換機において、携帯電話端末がどのアクセスポイント圏内に存在するかを携帯電話端末とアクセスポイントに関連つけて記憶する携帯電話端末位置記憶手段と、携帯電話端末位置記憶手段の記憶に基づくアクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定する固定電話機特定手段と、特定手段で特定した固定電話機に携帯電話端末に対する着信呼を転送する呼転送手段とを具備することを特徴とする。
【0017】
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、固定電話機特定手段は、アクセスポイントに対応してアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を記憶する記憶手段を有し、記憶手段の記憶に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0018】
また、請求項10の発明は、請求項8の発明において、固定電話機特定手段は、アクセスポイントのアドレス情報に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0019】
また、請求項11の発明は、請求項8の発明において、呼転送手段は、固定電話機特定手段で特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を一斉着信させることを特徴とする。
【0020】
また、請求項12の発明は、請求項8の発明において、呼転送手段は、固定電話機特定手段で特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を予め設定された順番で順次着信させることを特徴とする。
【0021】
また、請求項13の発明は、請求項8の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を設定する呼救済動作設定手段を更に具備し、呼救済動作設定手段によりアクセスポイントの近隣の固定電話機への呼転送が設定されている場合に、転送手段は特定手段で特定した固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする。
【0022】
また、請求項14の発明は、請求項13の発明において、呼救済動作設定手段は、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を各アクセスポイントに対応して設定することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係わる電話交換機および電話交換システムの実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
なお、以下の実施の形態の説明においては、上記特許請求の範囲に記載した構成要素の対応として、「アクセスポイント」は「無線アクセスポイント」と称し、携帯電話端末は「携帯電話機」と称して説明する。
【0025】
図1は、この発明に係わる電話交換システムの第1の構成例を示すシステム構成図である。
【0026】
図1の電話交換システムは、携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))と、無線通信可能圏内に存在する複数の携帯電話機を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))、固定電話機、電話交換機10で構成される。
【0027】
電話交換機10は、回線交換により通話を行う電話網1に接続し、無線通信可能圏内(エリア#A4、エリア#B5)に存在する携帯電話機#1(40)(56)を収容可能な複数の無線アクセスポイント(無線アクセスポイント#1(30)、無線アクセスポイント#2(31)と、パケット交換による通話が可能な複数の固定電話機(固定電話機#1〜#5)をIP網3を介して収容する。
【0028】
各無線アクセスポイントは、携帯電話機との無線通信用に設けられた所定の数の制御チャンネルおよび所定の数のデータ通信チャンネルにて携帯電話機#1(40)との無線通信状態(待機状態、話中、および、圏内および圏外への移動)を検知して携帯電話機位置管理装置20および電話交換機10に通知する。
【0029】
また、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))は、携帯電話機と無線通信を行う無線通信プロトコルと、電話交換機10と呼制御データおよび通話データを送受信するパケット交換プロトコルとの相互変換を行うゲートウェイ機能により携帯電話機と電話交換機10間の通信を制御する。
【0030】
携帯電話機位置管理装置20は、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))から通知される携帯電話機の位置情報を記憶して管理し、電話交換機10からの問合せに応じて携帯電話機を収容中の無線アクセスポイントを通知する機能を備える。
【0031】
電話交換機10は、IP網3、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))、無線通信路6を介して携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))への発呼処理を行う際、発呼処理に対する携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))の不応答を検出すると、被発呼の携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の近隣に配置される所定の固定電話機を特定して呼転送を行う。
【0032】
例えば、図1の構成において、発呼側電話機2が、エリア#A4に存在する携帯電話機#1(40)に発呼した場合、電話交換機10は、無線アクセスポイント#1(30)から被発呼先の携帯電話機#1(40)が不応答であることを検知した場合、無線アクセスポイント#1(30)の近隣に配置された固定電話機#1(51)、もしくは固定電話機#2(52)、あるいは両方の固定電話機に対し、被発呼携帯電話機への着信呼を転送する。
【0033】
次に、図1に示した電話交換システムの各構成機器の制御構成について説明する。
【0034】
図2は、この発明に係わる電話交換システムの電話交換機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【0035】
図2において、電話交換機10は、電話交換機主制御部12と、電話機交換機記憶部11と、呼制御/通話制御部14と、携帯電話機不応答転送制御部15と、携帯電話機位置問合せ部16と、テーブルメンテナンス部81と、電話交換機IP網通信制御部19と、音声交換処理部18と、電話網通信制御部17とで構成される。
【0036】
電話交換機主制御部12は、電話交換機10の各制御部に接続して各制御ブロック間で発生するデータの入出力制御および電話交換機10全体を統括して制御する。
【0037】
電話機交換機記憶部11は、携帯電話機位置管理装置アドレス情報96、携帯電話機認証情報98、固定電話機一覧テーブル92、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94、携帯電話機一覧テーブル97、無線アクセスポイント一覧テーブル93、被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95を記憶して管理する。
【0038】
携帯電話機位置管理装置アドレス情報96は、電話交換機10が携帯電話機位置管理装置20とIP網3を介して通信を行うための携帯電話機位置管理装置20のアドレス情報である。
【0039】
携帯電話機認証情報98は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントを介しての通話を許可する携帯電話機を認証するための固体識別情報等を記憶する。
【0040】
固定電話機一覧テーブル92は、電話交換機10が収容する固定電話機の識別情報と、各固定電話機のIPアドレスを記憶して管理する。
【0041】
無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントの近隣に配置される固定電話機の識別情報の組を記憶して管理する。
【0042】
携帯電話機一覧テーブル97は、電話交換機10が収容する携帯電話機#1(40)の識別情報と携帯電話番号の組を記憶して管理する。
【0043】
無線アクセスポイント一覧テーブル93は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントをユニークに識別する無線アクセスポイント識別子と、IP網3における各無線アクセスポイント識別子に対応するアドレス情報の組を記憶して管理する。
【0044】
被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95は、携帯電話機への発呼が、不応答もしくは話中によって確立できない場合の呼の救済方法を無線アクセスポイント毎に予め設定して管理する。
【0045】
呼制御/通話制御部14は、回線交換網通信プロトコルとIP網通信プロトコル間におけるゲートウェイ変換機能を有し、電話網1およびIP網3を介する通話を行う為の、呼制御および呼確立後の通話制御を行う。
【0046】
携帯電話機不応答転送制御部15は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントの無線通信可能圏内に存在する携帯電話機への着信が不可能な場合の呼の救済処理として、電話交換機記憶部11に記憶された被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95に基づいて電話交換システム内に配置された所定の固定電話機に呼転送を行う。
【0047】
携帯電話機位置問合せ部16は、携帯電話機位置管理装置20に対して、所望の携帯電話機を収容する無線アクセスポイントの識別情報を問い合わせる。
【0048】
テーブルメンテナンス部81は、管理用操作・表示部82に接続し、管理用操作・表示部82における管理者のメンテナンス操作を検出して電話交換機記憶部11に記憶される各テーブルのメンテナンス処理を行う。
【0049】
電話交換機IP網通信制御部19は、呼制御通信、通話時の音声通信、データ通信に伴うパケット通信制御を行う。
【0050】
音声交換処理部18は、音声コーデック等を含み、音声信号のデジタル変換あるいはデジタル化された音声信号を復元処理を行う。
【0051】
電話網通信制御部17は、電話網1を介して通話を行う電話機との回線交換方式による通信制御を行う。
【0052】
次に、携帯電話機位置管理装置20の制御構成について説明する。
【0053】
図3は、この発明に係わる電話交換システムの携帯電話機位置管理装置の制御構成の一例を示すブロック図である。
【0054】
図3において、携帯電話機位置管理装置20は、IP網3を介して接続される無線アクセスポイントからの通知によって電話交換システム内における携帯電話機の位置を管理し、また、電話交換機10からの問合せに基づいて、携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))を通知するための装置である。
【0055】
携帯電話機位置管理装置20は、携帯電話機位置管理装置主制御部22と、携帯電話機位置情報提供部25と、携帯電話機位置情報受信部24と、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23とを具備して構成される。
【0056】
携帯電話機位置管理装置主制御部22は、携帯電話機位置情報提供部25、携帯電話機位置情報受信部24、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23と接続して各制御ブロック間に発生するデータの入出力を制御し、携帯電話機位置管理装置20全体を統括して制御する。
【0057】
携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23は、IP網3を介して接続する電話交換機10、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))、固定電話機(#1(51)〜#2(55))とのパケット通信制御を行い、特に、電話交換機10からの位置情報問合せパケットを受信した場合は携帯電話機位置情報提供部25にパケットデータの内容を通知し、位置情報通知パケットを受信した場合は携帯電話機位置情報受信部24に受信したパケットデータの内容を通知する。
【0058】
携帯電話機位置情報受信部24は、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して受信した位置情報通知パケットの内容に基づいて、携帯電話機位置管理装置記憶部21に記憶された携帯電話機位置管理テーブル26に携帯電話機#1(40)の位置情報を登録し、登録結果をパケット送信元に応答する。
【0059】
携帯電話機位置情報提供部25は、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して受信した位置情報問合せパケットから携帯電話機識別情報70を抽出し、携帯電話機#1(40)を収容する無線アクセスポイント識別子を携帯電話機位置管理装置記憶部21に記憶された携帯電話機位置管理テーブル26を参照して取得し、取得した無線アクセスポイント識別子をセットした応答パケットを作成し、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して問合せパケットの発信元に送信する。
【0060】
次に、無線アクセスポイントの制御構成について説明する。
【0061】
図4は、この発明に係わる電話交換システムの無線アクセスポイントの制御構成の一例を示すブロック図である。
【0062】
図4において、無線アクセスポイント#1(30)は、無線アクセスポイント主制御部32と、無線アクセスポイント記憶部37と、無線アクセスポイントIP網通信制御部34と、対携帯電話機無線通信制御部35と、エリア内携帯電話機監視部36と、携帯電話機監視情報送信部33とにより構成される。
【0063】
無線アクセスポイント主制御部32は、各制御ブロックに接続して各制御ブロック間に発生するデータの入出力を制御して無線アクセスポイント#1(30)全体を統括的に制御する。
【0064】
無線アクセスポイント記憶部37は、対携帯電話機無線通信管理情報73と、電話交換機アドレス情報71と、携帯電話機位置管理装置アドレス情報96とを記憶して管理する。
【0065】
対携帯電話機無線通信管理情報73は、収容する携帯電話機との無線通信を制御するために設けられた複数の制御チャンネル、データ通信チャンネルを特定するためのチャンネル識別子と、各制御チャンネルおよびデータ通信チャンネルに割り当てられた携帯電話機識別子を記憶して管理するための情報である。
【0066】
携帯電話機位置管理装置アドレス情報96は、IP網3を介して携帯電話機位置管理装置20とパケット通信を行うための携帯電話機位置管理装置20に割り当てられたアドレス情報である。
【0067】
電話交換機アドレス情報71は、IP網3を介して電話交換機10とパケット通信を行うためのアドレス情報である。
【0068】
無線アクセスポイントIP網通信制御部34は、IP網3とのパケット送受信を制御する。
【0069】
対携帯電話無線通信制御部35は、無線通信可能圏内に存在する携帯電話機との無線通信において、制御チャンネルおよび通信チャンネルの割り当て、割り当て解除を管理して、無線通信可能圏内における各携帯電話機との無線通信を制御する。
【0070】
エリア内携帯電話機監視部36は、携帯電話機の圏外への移動、あるいは、圏内への移動を検出し、検出した携帯電話機の携帯電話機識別子を携帯電話機監視情報送信部33に出力する。
【0071】
携帯電話機監視情報送信部33は、エリア内携帯電話機監視部36から通知された携帯電話機識別子と自無線アクセスポイント識別子を含む携帯電話機位置通知用パケットを作成し、IP網3を介して電話交換機10に送信する。
【0072】
次に、携帯電話機の制御構成について、図1に示した携帯電話機#1(40)の例を示して説明する。
【0073】
図5は、この発明に係わる電話交換システムの携帯電話機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【0074】
図5において、携帯電話機#1(40)は、携帯電話機主制御部43と、携帯電話機記憶部41と、携帯電話機識別情報提供部42と、対無線アクセスポイント無線通信制御部44と、通話制御部45と、表示制御部46と、ボタン入力制御部47とにより構成される。
【0075】
携帯電話機主制御部43は、携帯電話機#1(40)の各制御ブロック間におけるデータの送受信を制御して携帯電話機#1(40)全体を統括的に制御する。
【0076】
携帯電話機記憶部41は、携帯電話機#1(40)の制御プログラム、アドレス帳等を記憶し、特に、携帯電話機#1(40)が、電話交換機10が機器認証する際に必要な携帯電話機番号等を含む固体識別情報、無線アクセスポイント#1(30)との無線通信を行う際に確立された制御チャンネル、データ通信チャンネルの識別番号を記憶して管理する。
【0077】
携帯電話機識別情報提供部42は、無線アクセスポイント#1(30)との間の無線通信において、無線通信路6の確立時もしくは、無線通信路6の確立後に無線アクセスポイント#1(30)からの問合せが発生した場合に、携帯電話機記憶部41に記憶した携帯電話識別情報50を通知する無線通信用のデータを生成して対無線アクセスポイント無線通信制御部44に出力する。
【0078】
対無線アクセスポイント無線通信制御部44は、無線アクセスポイント#1(30)との無線通信に必要な、制御チャンネル、データ通信チャンネルの割り当て、割り当て解除を管理し、無線アクセスポイント#1(30)との間に確立された無線通信路6を介してデータ伝送制御を行う。
【0079】
通話制御部45は、音声コーデックを含み、対無線アクセスポイント無線通信制御部44との間で実施されるデジタル音声データの送受信を制御し、マイク(図示せず)から入力された送話音声をデジタル化し、受信したデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換してスピーカ(図示せず)に出力する。
【0080】
表示制御部46は、表示部48に接続して携帯電話機主制御部43を介して受信した表示データを表示部48に出力する。
【0081】
ボタン入力制御部47は、ボタン操作部49に接続してユーザのボタン入力操作を検出して携帯電話機主制御部43へ通知する。
【0082】
次に、図1示した電話交換システムにおいて、特に、被発呼携帯電話機の呼転送制御に係わる電話交換機10、無線アクセスポイント#1(30)、携帯電話機位置管理装置20の記憶部に記憶される各テーブルの登録例について説明する。
【0083】
図6は、携帯電話機位置管理装置20に記憶される携帯電話機位置管理テーブル26の登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【0084】
図6において、携帯電話機位置管理テーブル26は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイント毎の無線通信可能エリア圏内に存在する携帯電話機を記憶して管理するテーブルである。
【0085】
携帯電話機位置管理テーブル26が管理する項目は、携帯電話機識別子と、無線アクセスポイント識別子があり、携帯電話機識別子、無線アクセスポイント識別子は、それぞれ携帯電話機および無線アクセスポイント#1(30)を電話交換システム内でユニークに特定するために割り当てられた識別情報である。
【0086】
また、携帯電話機識別子、無線アクセスポイント識別子は、それぞれ、図1に示した電話交換機10の記憶部に記憶された携帯電話機一覧テーブル97、無線アクセスポイント一覧テーブル93に登録された識別子が設定される。
【0087】
図7は、電話交換機にて記憶される固定電話機一覧テーブル92の設定内容を示すテーブルレイアウト図である。
【0088】
図7において、固定電話機一覧テーブル92は、電話交換システム内に収容される固定電話機の識別情報を記憶して管理する項目である。
【0089】
固定電話識別子は、固定電話機が、電話交換システム内でユニークに特定する為に予め割り当てられた識別情報である。
【0090】
IPアドレスは、IP網経由でのパケット通信を行うために各固定電話機にアサインされたアドレス情報である。
【0091】
図8は、携帯電話機位置管理装置にて記憶される無線アクセスポイント一覧テーブルの登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【0092】
図8において、無線アクセスポイント一覧テーブルは、電話交換システム内に収容される各無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))に割り当てられたIPアドレスを管理するテーブルであり、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))をシステム内で一意に特定するための無線アクセスポイント識別子とそのIPアドレスの組を記憶して管理する。
【0093】
図9は、電話交換機にて記憶管理される無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブルの内容を示すテーブルレイアウト図である。
【0094】
図9において、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94は、無線アクセスポイント一覧テーブル93と、固定電話機一覧テーブル92に基づいて、電話交換システム内に収容された無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の近隣に配置される固定電話機を特定するために、図8にて示した無線アクセスポイント識別子に対応する固定電話機識別子の対を記憶して管理するテーブルである。
【0095】
図10は、電話交換機に記憶される携帯電話機不応答動作規定テーブルの登録データの一例を示すテーブルレイアウト図である。
【0096】
図10において、被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95は、図1に示した電話交換システム内において、電話網1に接続した発呼側電話機2あるいは、電話交換システム内の電話機から携帯電話機に対する発呼要求を検出した場合、被発呼先の携帯電話機が話中もしくは電源断などにより発呼に対する応答が不可能な時に、電話交換機10が被発呼携帯電話機の呼を救済するための詳細な動作規定を、無線アクセスポイント毎に設定して管理するためのテーブルである。
【0097】
被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95の設定項目は、無線アクセスポイント識別子、着信応答、動作規定が有る。
【0098】
無線アクセスポイント識別子は、無線アクセスポイント一覧テーブル93で定義された無線アクセスポイント識別子が使用されて設定される。
【0099】
着信応答は、携帯電話機#1(40)の発呼要求に対する携帯電話機#1(40)の応答状態を細分化した項目であり、例えば、図10においては、応答がタイムアウトとなる「応答なし」と、別の電話機との間での通話中による「話中」が設定される。
【0100】
また、動作規定の登録例としては、被発呼携帯電話機を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の近隣に配置される固定電話機に対して呼転送を行う設定、電話交換機10の中継台に呼を転送する設定、電話交換システム内の特定の固定電話機に呼を転送する設定、ボイスメールへの呼を転送する設定等がある。
【0101】
また、固定電話機への呼転送形態としては、複数台の固定電話機に対して一斉に着信する設定、複数台の固定電話機に予め設定した順序で呼転送を行う設定等がある。
【0102】
なお、図10に示したテーブルレイアウトは、呼の救済方法を被発呼携帯電話機を収容する無線アクセスポイントの識別情報毎に管理する場合の例であるが、これに限定されず、さらに、動作規定を被発呼携帯電話機毎に細分化して管理することも可能である。
【0103】
また、呼転送先の固定電話機の特定方法は、被発呼携帯電話機を収容する無線アクセスポイント識別子を経由せずに、携帯電話機識別子から直接参照可能なテーブルを別に設けて各種動作規定を特定する構成にすることも可能である。
【0104】
次に、図1の電話交換機10が被発呼携帯電話機の不応答を検出した場合の呼転送処理について説明する。
【0105】
図11および図12は、図1に示した電話交換システムにおいて、電話交換機10が収容する電話機に対する発呼要求を電話網1を介して受信したときの処理手順を示すフローチャートである。
【0106】
図11において、電話交換機10が発呼側電話機2からの発呼を電話網1を介して検出すると、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、電話網通信制御部17を介して発呼信号を検出し(ステップS101)、検出した発呼信号から被発呼先の電話番号を抽出する(ステップS102)。
【0107】
抽出した電話番号が固定電話機の番号である場合(ステップS103でNO)、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、固定電話機一覧テーブル92を参照して検出した電話番号に対応する固定電話機のIPアドレスを取得する。
【0108】
電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、IP網3において呼制御を行うための標準プロトコル手順に従って電話交換機IP網通信制御部19およびIP網3を介して検出した固定電話機に発呼する(ステップS123)。
【0109】
一方、被発呼先の電話番号が携帯電話機の番号である場合(ステップS103でYES)、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、携帯電話機一覧テーブル97を参照して、携帯電話機識別子(電話交換機記憶部11に記憶した変換テーブルで携帯電話機の番号から取得する)に対応する携帯電話機識別情報70を取得する(ステップS104)。
【0110】
電話交換機10の携帯電話機位置問合せ部16は、電話交換機記憶部11に記憶された携帯電話機位置管理装置20のIPアドレス宛に、取得した携帯電話識別子を含む携帯電話機位置問合せパケットを電話交換機IP網通信制御部19を介して送信する(ステップS105)。
【0111】
携帯電話機位置管理装置20において、携帯電話機位置情報提供部25は、電話交換機10からの携帯電話機位置問合せパケットを携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して受信し(ステップS106)、受信パケットから携帯電話機識別情報70を抽出する(ステップS107)。
【0112】
携帯電話機位置情報提供部25は、携帯電話機位置管理装置記憶部21の携帯電話機位置管理テーブル26を参照し、抽出した携帯電話機識別子に対応する無線アクセスポイント識別子を取得する(ステップS108)。
【0113】
携帯電話機位置管理装置20の携帯電話機位置情報提供部25は、ステップS108で取得した無線アクセスポイント識別子を含む応答パケットを作成し、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して電話交換機10に送信する(ステップS109)。
【0114】
電話交換機10において、電話交換機IP網通信制御部19を介して携帯電話機位置管理装置20からの応答パケットを受信した携帯電話機位置問合せ部16は、応答パケットから無線アクセスポイント識別子を抽出する(ステップS110)。
【0115】
携帯電話機位置問合せ部16は、電話交換機記憶部11の無線アクセスポイント一覧テーブル93を参照し、抽出した無線アクセスポイント識別子に対応するIPアドレスを取得し、取得したIPアドレスを呼制御/通話制御部14に通知し、携帯電話機識別子宛への呼確立要求を指示する。
【0116】
呼制御/通話制御部14は、携帯電話機位置問合せ部16から通知された無線アクセスポイントのIPアドレスを宛先とする、被発呼先となる携帯電話機識別子を含む呼制御のためのパケットを作成して、通知された無線アクセスポイントにパケットを送信する(ステップS111)。
【0117】
無線アクセスポイント#1(30)(または、無線アクセスポイント#2(31))おいて、無線アクセスポイントIP網通信制御部34を介して呼制御パケットを受信した、対携帯電話機無線通信制御部35は、受信パケットから被発呼携帯電話機の携帯電話機識別子を抽出し、被発呼携帯電話機に呼が発生したことを検知する。
【0118】
対携帯電話機無線通信制御部35は、自無線アクセスポイントと被発呼携帯電話機との間で確立された無線通信のための制御チャンネルおよび被発呼携帯電話機に割り当てられたデータ通信用チャンネルを用いて発呼信号を被発呼携帯電話機に送信し、被発呼携帯電話機からの応答を監視する(ステップS112)。
【0119】
引き続いて図12のフローチャートにおいて、被発呼携帯電話機が無線アクセスポイントを介して応答した場合は(ステップS113でNO)、被発呼携帯電話機との呼制御を行う(ステップS120)。
【0120】
被発呼携帯電話機が不応答もしくは他の電話機との通話中によって、被発呼携帯電話機との間で呼が確立出来ない場合(ステップS113でYES)、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の対携帯電話機無線通信制御部35は、被発呼携帯電話機との呼制御に失敗した旨を通知する応答パケットを無線アクセスポイントIP網通信制御部34を介して電話交換機10に送信する。
【0121】
電話交換機10において、呼制御/通話制御部14が電話交換機IP網通信制御部19を介して発呼失敗を示す応答パケットを受信すると、呼制御/通話制御部14は、不応答の被発呼携帯電話機識別子、無線アクセスポイント識別子、携帯電話機不応答の種別(不応答、話中)を携帯電話機不応答転送制御部15に出力する。
【0122】
携帯電話機不応答転送制御部15は、通知された無線アクセスポイント識別子に対応する動作規定を取得し(ステップS114)、取得した動作規定の内容に呼救済動作が設定されているかを判断する(ステップS115)。
【0123】
取得した動作規定が特に設定されていない場合(ステップS115でNO)発呼受信処理を終了する。
【0124】
取得した動作規定の内容に固定電話機への呼転送が設定されている場合(ステップS116でYES)
、携帯電話機不応答転送制御部15は、無線アクセスポイント識別子に基づいて、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94を参照し、通知された無線アクセスポイント識別子に対応する固定電話機の固定電話機識別子を取得する(ステップS117)。
【0125】
携帯電話機不応答転送制御部15は、固定電話機一覧テーブル92を参照し、取得した固定電話機識別子に対応する固定電話機のIPアドレスを取得する(ステップS118)。
【0126】
携帯電話機不応答転送制御部15は、取得した固定電話機のIPアドレスを呼制御/通話制御部14に通知し、通知したIPアドレス宛へ被発呼携帯電話機宛への呼を転送するよう指示する(ステップS119)。
【0127】
ステップS116に戻り、取得した動作規定の内容が固定電話機への呼転送以外の設定であり、(ステップS116でNO)、例えば、ボイスメールへの転送設定(図4の被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブルにおいて、アクセスポイント識別子が「AP:001」で、被発呼携帯電話機の応答が「話中」)がある場合(ステップS121でYES)、ボイスメールへ被発呼携帯電話機の呼を転送する(ステップS122)。
【0128】
なお、被発呼携帯電話機の呼転送対象となる固定電話機が複数ある場合には、上記ステップS117で各固定電話機のIPアドレスを取得し、ステップS118においては、各固定電話機宛への呼転送用パケットをそれぞれ作成して、呼転を行う
【0129】
以上が、この発明に係わる電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機の一実施形態についての説明である。
【0130】
なお、この発明における電話交換システムの構成機器として、電話交換機が収容する固定電話機は、上記実施例にて説明したIP網に接続する電話機に限定されない。
【0131】
図13は、電話交換機10に収容される固定電話機の機種が、図1の構成において示したIP網3に接続してパケット交換により通信を行うIP電話機以外に、回線交換網に接続して回線交換による通信を行うデジタル電話機、アナログ電話機をも収容した場合のシステム構成図である。
【0132】
図13において、電話交換機10は、図2に示した電話交換機の制御構成に回線交換網用通信制御部(図示せず)を追加し、また、電話交換機記憶部11においては、固定電話機一覧テーブル92の管理項目に、固定電話機毎の通信種別(IP網、回線交換網)を管理する項目を追加して配置される。
【0133】
図13の構成において、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、電話交換機10が収容する固定電話機への発呼あるいは呼転送処理を行う際、被発呼先となる固定電話機の識別情報に基づいて固定電話機の通信種別を取得する。
【0134】
そして、呼制御/通話制御部14は、取得した固定電話機の通信種別に基づいて通信路(IP網3あるいは回線交換網7)を特定し、特定した通信路に対応する通信制御手段(電話交換機IP網通信制御部19あるいは回線交換網通信制御手段(図示せず))にて電話交換処理を行う。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、携帯電話機および固定電話機を収容し、呼転送機能を有する電話交換機および電話交換システムにおいて、被発呼携帯電話機が応答不能の場合、呼の転送先を静的に固定することなく、被発呼携帯電話機を無線通信可能圏内とする無線アクセスポインの近隣に設置した固定電話機を特定し、被発呼携帯電話機の呼を転送するように構成したので、従来の転送先が固定で管理される電話交換システムと比べ、被発呼携帯電話機の不応答に対する呼を高い確率で救済することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる電話交換システムの第1の構成例を示すシステム構成図である。
【図2】この発明に係わる電話交換システムにおける電話交換機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【図3】この発明に係わる電話交換システムにおける携帯電話機位置管理装置の制御構成の一例を示すブロック図である。
【図4】この発明に係わる電話交換システムにおける無線アクセスポイントの制御構成の一例を示すブロック図である。
【図5】この発明に係わる電話交換システムにおける携帯電話機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【図6】携帯電話機位置管理装置に記憶される携帯電話機位置管理テーブルの登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【図7】電話交換機にて記憶される固定電話機一覧テーブルの設定内容を示すテーブルレイアウト図である。
【図8】携帯電話機位置管理装置にて記憶される無線アクセスポイント一覧テーブルの登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【図9】電話交換機にて記憶管理される無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブルの内容を示すテーブルレイアウト図である。
【図10】電話交換機に記憶される携帯電話機不応答動作規定テーブルの内容を示すテーブルレイアウト図である。
【図11】図11は、図1に示した電話交換システムにおいて、電話交換機が収容する電話機に対する発呼要求を電話網から受信したときの前半の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、図1に示した電話交換システムにおいて、電話交換機が収容する電話機に対する発呼要求を電話網から受信したときの処理手順を図11に続いて示すフローチャートである。
【図13】この発明に係わる電話交換システムにおいて、電話交換システムに収容される固定電話機の機種が、図1の構成において示したIP網に接続してパケット交換により通信を行うIP電話機以外に、回線交換網に接続して回線交換による通信を行うデジタル電話機、アナログ電話機を収容した場合のシステム構成図である。
【符号の説明】
1 電話網
2 発呼側電話機
3 IP網
4 エリア#A
5 エリア#B
6 無線通信路
10 電話交換機
12 電話交換機主制御部
11 電話機交換機記憶部
14 呼制御/通話制御部
15 携帯電話機不応答転送制御部
16 携帯電話機位置問合せ部
81 テーブルメンテナンス部
19 電話交換機IP網通信制御部
18 音声交換処理部
17 電話網通信制御部
82 管理用操作・表示部
20 携帯電話機位置管理装置
22 携帯電話機位置管理装置主制御部
25 携帯電話機位置情報提供部
24 携帯電話機位置情報受信部
23 携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部
21 携帯電話機位置管理装置記憶部
30 無線アクセスポイント#1
31 無線アクセスポイント#2
32 無線アクセスポイント主制御部
37 無線アクセスポイント記憶部
34 無線アクセスポイントIP網通信制御部
35 対携帯電話機無線通信制御部
36 エリア内携帯電話機監視部
33 携帯電話機監視情報送信部
40 携帯電話機#1
56 携帯電話機#2
43 携帯電話機主制御部
41 携帯電話機記憶部
42 携帯電話機識別情報提供部
44 対無線アクセスポイント無線通信制御部
45 通話制御部
46 表示制御部
47 ボタン入力制御部
48 表示部
49 ボタン操作部
51 固定電話機#1
52 固定電話機#2
53 固定電話機#3
54 固定電話機#4
55 固定電話機#5
92 固定電話機一覧テーブル
93 無線アクセスポイント一覧テーブル
94 無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル
95 被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル
96 携帯電話機位置管理装置アドレス情報
97 携帯電話機一覧テーブル
98 携帯電話機認証情報
26 携帯電話機位置管理テーブル
70 携帯電話機識別情報
71 電話交換機アドレス情報
73 対携帯電話機無線通信管理情報
7 回線交換網
【発明の属する技術分野】
この発明は、電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機に関し、特に、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信に際して該携帯電話端末が不応答の場合は、該該携帯電話端末に対する着信呼をアクセスポイントの近隣の固定電話機に転送することで該着信呼を救済するようにした電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電話交換システムに関する技術として、特許文献1記載の「交換システム、携帯電話機及び交換機」がある。
【0003】
この特許文献1の発明は、パケット交換による通信を行うパケット交換網と、回線交換により通信を行う回線交換網と、内線電話機を収容する交換機と、内線電話機のユーザが所有する携帯電話機とを備えており、内線電話機の電源投入操作が行われると、交換機により、携帯電話機に不応答プログラムが設定され、また、携帯電話機を収容する移動交換局に、携帯電話機が応答しない呼を交換機に転送するように不応答転送が設定される。
【0004】
この状態で発信者番号通知機能を有する電話機から携帯電話機に着信があると、交換機は、携帯電話機の電話番号に対応する電話機の電話番号を取得して携帯電話機への着信を内線電話機に転送する。
【0005】
これにより、内線電話機と携帯電話機とを保有・管理する相手に通話する場合でも、発信者は携帯電話機に発信するだけで相手との情報伝達を可能にする。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−46645号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1の発明における構成では、携帯電話機の着信先として電源を投入した内線電話機に自動設定される為、被発呼者が電源を投入した内線電話機から離れた場所に移動した場合、携帯電話機に対する着信の転送機能が有効に活用できないといった問題が生じる。
【0008】
この問題を解決すべく、この発明においては、アクセスポイントを介する携帯電話機に対する着呼に際して該携帯電話機が不応答の場合の呼を救済可能な電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1の発明は、複数の携帯電話端末との接続を行う複数のアクセスポイントと複数の固定電話機とを収容する電話交換機を有する電話交換システムにおける呼救済方法において、携帯電話端末がどのアクセスポイント圏内に存在するかを携帯電話端末とアクセスポイントに関連つけて記憶し、記憶に基づくアクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定し、特定した固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントに対応してアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を記憶し、記憶に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントのアドレス情報に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を一斉着信させることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を予め設定された順番で順次着信させることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項1の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を設定し、呼救済動作にアクセスポイントの近隣の固定電話機への呼転送が設定されている場合に特定した固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明において、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作は、各アクセスポイントに対応して設定されることを特徴とする。
【0016】
また、請求項8の発明は、複数の携帯電話端末との接続を行う複数のアクセスポイントと複数の固定電話機とを収容する電話交換システムにおける電話交換機において、携帯電話端末がどのアクセスポイント圏内に存在するかを携帯電話端末とアクセスポイントに関連つけて記憶する携帯電話端末位置記憶手段と、携帯電話端末位置記憶手段の記憶に基づくアクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合は、アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定する固定電話機特定手段と、特定手段で特定した固定電話機に携帯電話端末に対する着信呼を転送する呼転送手段とを具備することを特徴とする。
【0017】
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、固定電話機特定手段は、アクセスポイントに対応してアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を記憶する記憶手段を有し、記憶手段の記憶に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0018】
また、請求項10の発明は、請求項8の発明において、固定電話機特定手段は、アクセスポイントのアドレス情報に基づきアクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする。
【0019】
また、請求項11の発明は、請求項8の発明において、呼転送手段は、固定電話機特定手段で特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を一斉着信させることを特徴とする。
【0020】
また、請求項12の発明は、請求項8の発明において、呼転送手段は、固定電話機特定手段で特定された複数の固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を予め設定された順番で順次着信させることを特徴とする。
【0021】
また、請求項13の発明は、請求項8の発明において、アクセスポイントを介する携帯電話端末への着信時に際して、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を設定する呼救済動作設定手段を更に具備し、呼救済動作設定手段によりアクセスポイントの近隣の固定電話機への呼転送が設定されている場合に、転送手段は特定手段で特定した固定電話機に対して携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする。
【0022】
また、請求項14の発明は、請求項13の発明において、呼救済動作設定手段は、携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を各アクセスポイントに対応して設定することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係わる電話交換機および電話交換システムの実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
なお、以下の実施の形態の説明においては、上記特許請求の範囲に記載した構成要素の対応として、「アクセスポイント」は「無線アクセスポイント」と称し、携帯電話端末は「携帯電話機」と称して説明する。
【0025】
図1は、この発明に係わる電話交換システムの第1の構成例を示すシステム構成図である。
【0026】
図1の電話交換システムは、携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))と、無線通信可能圏内に存在する複数の携帯電話機を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))、固定電話機、電話交換機10で構成される。
【0027】
電話交換機10は、回線交換により通話を行う電話網1に接続し、無線通信可能圏内(エリア#A4、エリア#B5)に存在する携帯電話機#1(40)(56)を収容可能な複数の無線アクセスポイント(無線アクセスポイント#1(30)、無線アクセスポイント#2(31)と、パケット交換による通話が可能な複数の固定電話機(固定電話機#1〜#5)をIP網3を介して収容する。
【0028】
各無線アクセスポイントは、携帯電話機との無線通信用に設けられた所定の数の制御チャンネルおよび所定の数のデータ通信チャンネルにて携帯電話機#1(40)との無線通信状態(待機状態、話中、および、圏内および圏外への移動)を検知して携帯電話機位置管理装置20および電話交換機10に通知する。
【0029】
また、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))は、携帯電話機と無線通信を行う無線通信プロトコルと、電話交換機10と呼制御データおよび通話データを送受信するパケット交換プロトコルとの相互変換を行うゲートウェイ機能により携帯電話機と電話交換機10間の通信を制御する。
【0030】
携帯電話機位置管理装置20は、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))から通知される携帯電話機の位置情報を記憶して管理し、電話交換機10からの問合せに応じて携帯電話機を収容中の無線アクセスポイントを通知する機能を備える。
【0031】
電話交換機10は、IP網3、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))、無線通信路6を介して携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))への発呼処理を行う際、発呼処理に対する携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))の不応答を検出すると、被発呼の携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の近隣に配置される所定の固定電話機を特定して呼転送を行う。
【0032】
例えば、図1の構成において、発呼側電話機2が、エリア#A4に存在する携帯電話機#1(40)に発呼した場合、電話交換機10は、無線アクセスポイント#1(30)から被発呼先の携帯電話機#1(40)が不応答であることを検知した場合、無線アクセスポイント#1(30)の近隣に配置された固定電話機#1(51)、もしくは固定電話機#2(52)、あるいは両方の固定電話機に対し、被発呼携帯電話機への着信呼を転送する。
【0033】
次に、図1に示した電話交換システムの各構成機器の制御構成について説明する。
【0034】
図2は、この発明に係わる電話交換システムの電話交換機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【0035】
図2において、電話交換機10は、電話交換機主制御部12と、電話機交換機記憶部11と、呼制御/通話制御部14と、携帯電話機不応答転送制御部15と、携帯電話機位置問合せ部16と、テーブルメンテナンス部81と、電話交換機IP網通信制御部19と、音声交換処理部18と、電話網通信制御部17とで構成される。
【0036】
電話交換機主制御部12は、電話交換機10の各制御部に接続して各制御ブロック間で発生するデータの入出力制御および電話交換機10全体を統括して制御する。
【0037】
電話機交換機記憶部11は、携帯電話機位置管理装置アドレス情報96、携帯電話機認証情報98、固定電話機一覧テーブル92、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94、携帯電話機一覧テーブル97、無線アクセスポイント一覧テーブル93、被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95を記憶して管理する。
【0038】
携帯電話機位置管理装置アドレス情報96は、電話交換機10が携帯電話機位置管理装置20とIP網3を介して通信を行うための携帯電話機位置管理装置20のアドレス情報である。
【0039】
携帯電話機認証情報98は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントを介しての通話を許可する携帯電話機を認証するための固体識別情報等を記憶する。
【0040】
固定電話機一覧テーブル92は、電話交換機10が収容する固定電話機の識別情報と、各固定電話機のIPアドレスを記憶して管理する。
【0041】
無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントの近隣に配置される固定電話機の識別情報の組を記憶して管理する。
【0042】
携帯電話機一覧テーブル97は、電話交換機10が収容する携帯電話機#1(40)の識別情報と携帯電話番号の組を記憶して管理する。
【0043】
無線アクセスポイント一覧テーブル93は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントをユニークに識別する無線アクセスポイント識別子と、IP網3における各無線アクセスポイント識別子に対応するアドレス情報の組を記憶して管理する。
【0044】
被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95は、携帯電話機への発呼が、不応答もしくは話中によって確立できない場合の呼の救済方法を無線アクセスポイント毎に予め設定して管理する。
【0045】
呼制御/通話制御部14は、回線交換網通信プロトコルとIP網通信プロトコル間におけるゲートウェイ変換機能を有し、電話網1およびIP網3を介する通話を行う為の、呼制御および呼確立後の通話制御を行う。
【0046】
携帯電話機不応答転送制御部15は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイントの無線通信可能圏内に存在する携帯電話機への着信が不可能な場合の呼の救済処理として、電話交換機記憶部11に記憶された被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95に基づいて電話交換システム内に配置された所定の固定電話機に呼転送を行う。
【0047】
携帯電話機位置問合せ部16は、携帯電話機位置管理装置20に対して、所望の携帯電話機を収容する無線アクセスポイントの識別情報を問い合わせる。
【0048】
テーブルメンテナンス部81は、管理用操作・表示部82に接続し、管理用操作・表示部82における管理者のメンテナンス操作を検出して電話交換機記憶部11に記憶される各テーブルのメンテナンス処理を行う。
【0049】
電話交換機IP網通信制御部19は、呼制御通信、通話時の音声通信、データ通信に伴うパケット通信制御を行う。
【0050】
音声交換処理部18は、音声コーデック等を含み、音声信号のデジタル変換あるいはデジタル化された音声信号を復元処理を行う。
【0051】
電話網通信制御部17は、電話網1を介して通話を行う電話機との回線交換方式による通信制御を行う。
【0052】
次に、携帯電話機位置管理装置20の制御構成について説明する。
【0053】
図3は、この発明に係わる電話交換システムの携帯電話機位置管理装置の制御構成の一例を示すブロック図である。
【0054】
図3において、携帯電話機位置管理装置20は、IP網3を介して接続される無線アクセスポイントからの通知によって電話交換システム内における携帯電話機の位置を管理し、また、電話交換機10からの問合せに基づいて、携帯電話機#1(40)(携帯電話機#2(56))を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))を通知するための装置である。
【0055】
携帯電話機位置管理装置20は、携帯電話機位置管理装置主制御部22と、携帯電話機位置情報提供部25と、携帯電話機位置情報受信部24と、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23とを具備して構成される。
【0056】
携帯電話機位置管理装置主制御部22は、携帯電話機位置情報提供部25、携帯電話機位置情報受信部24、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23と接続して各制御ブロック間に発生するデータの入出力を制御し、携帯電話機位置管理装置20全体を統括して制御する。
【0057】
携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23は、IP網3を介して接続する電話交換機10、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))、固定電話機(#1(51)〜#2(55))とのパケット通信制御を行い、特に、電話交換機10からの位置情報問合せパケットを受信した場合は携帯電話機位置情報提供部25にパケットデータの内容を通知し、位置情報通知パケットを受信した場合は携帯電話機位置情報受信部24に受信したパケットデータの内容を通知する。
【0058】
携帯電話機位置情報受信部24は、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して受信した位置情報通知パケットの内容に基づいて、携帯電話機位置管理装置記憶部21に記憶された携帯電話機位置管理テーブル26に携帯電話機#1(40)の位置情報を登録し、登録結果をパケット送信元に応答する。
【0059】
携帯電話機位置情報提供部25は、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して受信した位置情報問合せパケットから携帯電話機識別情報70を抽出し、携帯電話機#1(40)を収容する無線アクセスポイント識別子を携帯電話機位置管理装置記憶部21に記憶された携帯電話機位置管理テーブル26を参照して取得し、取得した無線アクセスポイント識別子をセットした応答パケットを作成し、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して問合せパケットの発信元に送信する。
【0060】
次に、無線アクセスポイントの制御構成について説明する。
【0061】
図4は、この発明に係わる電話交換システムの無線アクセスポイントの制御構成の一例を示すブロック図である。
【0062】
図4において、無線アクセスポイント#1(30)は、無線アクセスポイント主制御部32と、無線アクセスポイント記憶部37と、無線アクセスポイントIP網通信制御部34と、対携帯電話機無線通信制御部35と、エリア内携帯電話機監視部36と、携帯電話機監視情報送信部33とにより構成される。
【0063】
無線アクセスポイント主制御部32は、各制御ブロックに接続して各制御ブロック間に発生するデータの入出力を制御して無線アクセスポイント#1(30)全体を統括的に制御する。
【0064】
無線アクセスポイント記憶部37は、対携帯電話機無線通信管理情報73と、電話交換機アドレス情報71と、携帯電話機位置管理装置アドレス情報96とを記憶して管理する。
【0065】
対携帯電話機無線通信管理情報73は、収容する携帯電話機との無線通信を制御するために設けられた複数の制御チャンネル、データ通信チャンネルを特定するためのチャンネル識別子と、各制御チャンネルおよびデータ通信チャンネルに割り当てられた携帯電話機識別子を記憶して管理するための情報である。
【0066】
携帯電話機位置管理装置アドレス情報96は、IP網3を介して携帯電話機位置管理装置20とパケット通信を行うための携帯電話機位置管理装置20に割り当てられたアドレス情報である。
【0067】
電話交換機アドレス情報71は、IP網3を介して電話交換機10とパケット通信を行うためのアドレス情報である。
【0068】
無線アクセスポイントIP網通信制御部34は、IP網3とのパケット送受信を制御する。
【0069】
対携帯電話無線通信制御部35は、無線通信可能圏内に存在する携帯電話機との無線通信において、制御チャンネルおよび通信チャンネルの割り当て、割り当て解除を管理して、無線通信可能圏内における各携帯電話機との無線通信を制御する。
【0070】
エリア内携帯電話機監視部36は、携帯電話機の圏外への移動、あるいは、圏内への移動を検出し、検出した携帯電話機の携帯電話機識別子を携帯電話機監視情報送信部33に出力する。
【0071】
携帯電話機監視情報送信部33は、エリア内携帯電話機監視部36から通知された携帯電話機識別子と自無線アクセスポイント識別子を含む携帯電話機位置通知用パケットを作成し、IP網3を介して電話交換機10に送信する。
【0072】
次に、携帯電話機の制御構成について、図1に示した携帯電話機#1(40)の例を示して説明する。
【0073】
図5は、この発明に係わる電話交換システムの携帯電話機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【0074】
図5において、携帯電話機#1(40)は、携帯電話機主制御部43と、携帯電話機記憶部41と、携帯電話機識別情報提供部42と、対無線アクセスポイント無線通信制御部44と、通話制御部45と、表示制御部46と、ボタン入力制御部47とにより構成される。
【0075】
携帯電話機主制御部43は、携帯電話機#1(40)の各制御ブロック間におけるデータの送受信を制御して携帯電話機#1(40)全体を統括的に制御する。
【0076】
携帯電話機記憶部41は、携帯電話機#1(40)の制御プログラム、アドレス帳等を記憶し、特に、携帯電話機#1(40)が、電話交換機10が機器認証する際に必要な携帯電話機番号等を含む固体識別情報、無線アクセスポイント#1(30)との無線通信を行う際に確立された制御チャンネル、データ通信チャンネルの識別番号を記憶して管理する。
【0077】
携帯電話機識別情報提供部42は、無線アクセスポイント#1(30)との間の無線通信において、無線通信路6の確立時もしくは、無線通信路6の確立後に無線アクセスポイント#1(30)からの問合せが発生した場合に、携帯電話機記憶部41に記憶した携帯電話識別情報50を通知する無線通信用のデータを生成して対無線アクセスポイント無線通信制御部44に出力する。
【0078】
対無線アクセスポイント無線通信制御部44は、無線アクセスポイント#1(30)との無線通信に必要な、制御チャンネル、データ通信チャンネルの割り当て、割り当て解除を管理し、無線アクセスポイント#1(30)との間に確立された無線通信路6を介してデータ伝送制御を行う。
【0079】
通話制御部45は、音声コーデックを含み、対無線アクセスポイント無線通信制御部44との間で実施されるデジタル音声データの送受信を制御し、マイク(図示せず)から入力された送話音声をデジタル化し、受信したデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換してスピーカ(図示せず)に出力する。
【0080】
表示制御部46は、表示部48に接続して携帯電話機主制御部43を介して受信した表示データを表示部48に出力する。
【0081】
ボタン入力制御部47は、ボタン操作部49に接続してユーザのボタン入力操作を検出して携帯電話機主制御部43へ通知する。
【0082】
次に、図1示した電話交換システムにおいて、特に、被発呼携帯電話機の呼転送制御に係わる電話交換機10、無線アクセスポイント#1(30)、携帯電話機位置管理装置20の記憶部に記憶される各テーブルの登録例について説明する。
【0083】
図6は、携帯電話機位置管理装置20に記憶される携帯電話機位置管理テーブル26の登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【0084】
図6において、携帯電話機位置管理テーブル26は、電話交換機10が収容する無線アクセスポイント毎の無線通信可能エリア圏内に存在する携帯電話機を記憶して管理するテーブルである。
【0085】
携帯電話機位置管理テーブル26が管理する項目は、携帯電話機識別子と、無線アクセスポイント識別子があり、携帯電話機識別子、無線アクセスポイント識別子は、それぞれ携帯電話機および無線アクセスポイント#1(30)を電話交換システム内でユニークに特定するために割り当てられた識別情報である。
【0086】
また、携帯電話機識別子、無線アクセスポイント識別子は、それぞれ、図1に示した電話交換機10の記憶部に記憶された携帯電話機一覧テーブル97、無線アクセスポイント一覧テーブル93に登録された識別子が設定される。
【0087】
図7は、電話交換機にて記憶される固定電話機一覧テーブル92の設定内容を示すテーブルレイアウト図である。
【0088】
図7において、固定電話機一覧テーブル92は、電話交換システム内に収容される固定電話機の識別情報を記憶して管理する項目である。
【0089】
固定電話識別子は、固定電話機が、電話交換システム内でユニークに特定する為に予め割り当てられた識別情報である。
【0090】
IPアドレスは、IP網経由でのパケット通信を行うために各固定電話機にアサインされたアドレス情報である。
【0091】
図8は、携帯電話機位置管理装置にて記憶される無線アクセスポイント一覧テーブルの登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【0092】
図8において、無線アクセスポイント一覧テーブルは、電話交換システム内に収容される各無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))に割り当てられたIPアドレスを管理するテーブルであり、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))をシステム内で一意に特定するための無線アクセスポイント識別子とそのIPアドレスの組を記憶して管理する。
【0093】
図9は、電話交換機にて記憶管理される無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブルの内容を示すテーブルレイアウト図である。
【0094】
図9において、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94は、無線アクセスポイント一覧テーブル93と、固定電話機一覧テーブル92に基づいて、電話交換システム内に収容された無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の近隣に配置される固定電話機を特定するために、図8にて示した無線アクセスポイント識別子に対応する固定電話機識別子の対を記憶して管理するテーブルである。
【0095】
図10は、電話交換機に記憶される携帯電話機不応答動作規定テーブルの登録データの一例を示すテーブルレイアウト図である。
【0096】
図10において、被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95は、図1に示した電話交換システム内において、電話網1に接続した発呼側電話機2あるいは、電話交換システム内の電話機から携帯電話機に対する発呼要求を検出した場合、被発呼先の携帯電話機が話中もしくは電源断などにより発呼に対する応答が不可能な時に、電話交換機10が被発呼携帯電話機の呼を救済するための詳細な動作規定を、無線アクセスポイント毎に設定して管理するためのテーブルである。
【0097】
被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル95の設定項目は、無線アクセスポイント識別子、着信応答、動作規定が有る。
【0098】
無線アクセスポイント識別子は、無線アクセスポイント一覧テーブル93で定義された無線アクセスポイント識別子が使用されて設定される。
【0099】
着信応答は、携帯電話機#1(40)の発呼要求に対する携帯電話機#1(40)の応答状態を細分化した項目であり、例えば、図10においては、応答がタイムアウトとなる「応答なし」と、別の電話機との間での通話中による「話中」が設定される。
【0100】
また、動作規定の登録例としては、被発呼携帯電話機を収容する無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の近隣に配置される固定電話機に対して呼転送を行う設定、電話交換機10の中継台に呼を転送する設定、電話交換システム内の特定の固定電話機に呼を転送する設定、ボイスメールへの呼を転送する設定等がある。
【0101】
また、固定電話機への呼転送形態としては、複数台の固定電話機に対して一斉に着信する設定、複数台の固定電話機に予め設定した順序で呼転送を行う設定等がある。
【0102】
なお、図10に示したテーブルレイアウトは、呼の救済方法を被発呼携帯電話機を収容する無線アクセスポイントの識別情報毎に管理する場合の例であるが、これに限定されず、さらに、動作規定を被発呼携帯電話機毎に細分化して管理することも可能である。
【0103】
また、呼転送先の固定電話機の特定方法は、被発呼携帯電話機を収容する無線アクセスポイント識別子を経由せずに、携帯電話機識別子から直接参照可能なテーブルを別に設けて各種動作規定を特定する構成にすることも可能である。
【0104】
次に、図1の電話交換機10が被発呼携帯電話機の不応答を検出した場合の呼転送処理について説明する。
【0105】
図11および図12は、図1に示した電話交換システムにおいて、電話交換機10が収容する電話機に対する発呼要求を電話網1を介して受信したときの処理手順を示すフローチャートである。
【0106】
図11において、電話交換機10が発呼側電話機2からの発呼を電話網1を介して検出すると、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、電話網通信制御部17を介して発呼信号を検出し(ステップS101)、検出した発呼信号から被発呼先の電話番号を抽出する(ステップS102)。
【0107】
抽出した電話番号が固定電話機の番号である場合(ステップS103でNO)、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、固定電話機一覧テーブル92を参照して検出した電話番号に対応する固定電話機のIPアドレスを取得する。
【0108】
電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、IP網3において呼制御を行うための標準プロトコル手順に従って電話交換機IP網通信制御部19およびIP網3を介して検出した固定電話機に発呼する(ステップS123)。
【0109】
一方、被発呼先の電話番号が携帯電話機の番号である場合(ステップS103でYES)、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、携帯電話機一覧テーブル97を参照して、携帯電話機識別子(電話交換機記憶部11に記憶した変換テーブルで携帯電話機の番号から取得する)に対応する携帯電話機識別情報70を取得する(ステップS104)。
【0110】
電話交換機10の携帯電話機位置問合せ部16は、電話交換機記憶部11に記憶された携帯電話機位置管理装置20のIPアドレス宛に、取得した携帯電話識別子を含む携帯電話機位置問合せパケットを電話交換機IP網通信制御部19を介して送信する(ステップS105)。
【0111】
携帯電話機位置管理装置20において、携帯電話機位置情報提供部25は、電話交換機10からの携帯電話機位置問合せパケットを携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して受信し(ステップS106)、受信パケットから携帯電話機識別情報70を抽出する(ステップS107)。
【0112】
携帯電話機位置情報提供部25は、携帯電話機位置管理装置記憶部21の携帯電話機位置管理テーブル26を参照し、抽出した携帯電話機識別子に対応する無線アクセスポイント識別子を取得する(ステップS108)。
【0113】
携帯電話機位置管理装置20の携帯電話機位置情報提供部25は、ステップS108で取得した無線アクセスポイント識別子を含む応答パケットを作成し、携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部23を介して電話交換機10に送信する(ステップS109)。
【0114】
電話交換機10において、電話交換機IP網通信制御部19を介して携帯電話機位置管理装置20からの応答パケットを受信した携帯電話機位置問合せ部16は、応答パケットから無線アクセスポイント識別子を抽出する(ステップS110)。
【0115】
携帯電話機位置問合せ部16は、電話交換機記憶部11の無線アクセスポイント一覧テーブル93を参照し、抽出した無線アクセスポイント識別子に対応するIPアドレスを取得し、取得したIPアドレスを呼制御/通話制御部14に通知し、携帯電話機識別子宛への呼確立要求を指示する。
【0116】
呼制御/通話制御部14は、携帯電話機位置問合せ部16から通知された無線アクセスポイントのIPアドレスを宛先とする、被発呼先となる携帯電話機識別子を含む呼制御のためのパケットを作成して、通知された無線アクセスポイントにパケットを送信する(ステップS111)。
【0117】
無線アクセスポイント#1(30)(または、無線アクセスポイント#2(31))おいて、無線アクセスポイントIP網通信制御部34を介して呼制御パケットを受信した、対携帯電話機無線通信制御部35は、受信パケットから被発呼携帯電話機の携帯電話機識別子を抽出し、被発呼携帯電話機に呼が発生したことを検知する。
【0118】
対携帯電話機無線通信制御部35は、自無線アクセスポイントと被発呼携帯電話機との間で確立された無線通信のための制御チャンネルおよび被発呼携帯電話機に割り当てられたデータ通信用チャンネルを用いて発呼信号を被発呼携帯電話機に送信し、被発呼携帯電話機からの応答を監視する(ステップS112)。
【0119】
引き続いて図12のフローチャートにおいて、被発呼携帯電話機が無線アクセスポイントを介して応答した場合は(ステップS113でNO)、被発呼携帯電話機との呼制御を行う(ステップS120)。
【0120】
被発呼携帯電話機が不応答もしくは他の電話機との通話中によって、被発呼携帯電話機との間で呼が確立出来ない場合(ステップS113でYES)、無線アクセスポイント#1(30)(無線アクセスポイント#2(31))の対携帯電話機無線通信制御部35は、被発呼携帯電話機との呼制御に失敗した旨を通知する応答パケットを無線アクセスポイントIP網通信制御部34を介して電話交換機10に送信する。
【0121】
電話交換機10において、呼制御/通話制御部14が電話交換機IP網通信制御部19を介して発呼失敗を示す応答パケットを受信すると、呼制御/通話制御部14は、不応答の被発呼携帯電話機識別子、無線アクセスポイント識別子、携帯電話機不応答の種別(不応答、話中)を携帯電話機不応答転送制御部15に出力する。
【0122】
携帯電話機不応答転送制御部15は、通知された無線アクセスポイント識別子に対応する動作規定を取得し(ステップS114)、取得した動作規定の内容に呼救済動作が設定されているかを判断する(ステップS115)。
【0123】
取得した動作規定が特に設定されていない場合(ステップS115でNO)発呼受信処理を終了する。
【0124】
取得した動作規定の内容に固定電話機への呼転送が設定されている場合(ステップS116でYES)
、携帯電話機不応答転送制御部15は、無線アクセスポイント識別子に基づいて、無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル94を参照し、通知された無線アクセスポイント識別子に対応する固定電話機の固定電話機識別子を取得する(ステップS117)。
【0125】
携帯電話機不応答転送制御部15は、固定電話機一覧テーブル92を参照し、取得した固定電話機識別子に対応する固定電話機のIPアドレスを取得する(ステップS118)。
【0126】
携帯電話機不応答転送制御部15は、取得した固定電話機のIPアドレスを呼制御/通話制御部14に通知し、通知したIPアドレス宛へ被発呼携帯電話機宛への呼を転送するよう指示する(ステップS119)。
【0127】
ステップS116に戻り、取得した動作規定の内容が固定電話機への呼転送以外の設定であり、(ステップS116でNO)、例えば、ボイスメールへの転送設定(図4の被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブルにおいて、アクセスポイント識別子が「AP:001」で、被発呼携帯電話機の応答が「話中」)がある場合(ステップS121でYES)、ボイスメールへ被発呼携帯電話機の呼を転送する(ステップS122)。
【0128】
なお、被発呼携帯電話機の呼転送対象となる固定電話機が複数ある場合には、上記ステップS117で各固定電話機のIPアドレスを取得し、ステップS118においては、各固定電話機宛への呼転送用パケットをそれぞれ作成して、呼転を行う
【0129】
以上が、この発明に係わる電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機の一実施形態についての説明である。
【0130】
なお、この発明における電話交換システムの構成機器として、電話交換機が収容する固定電話機は、上記実施例にて説明したIP網に接続する電話機に限定されない。
【0131】
図13は、電話交換機10に収容される固定電話機の機種が、図1の構成において示したIP網3に接続してパケット交換により通信を行うIP電話機以外に、回線交換網に接続して回線交換による通信を行うデジタル電話機、アナログ電話機をも収容した場合のシステム構成図である。
【0132】
図13において、電話交換機10は、図2に示した電話交換機の制御構成に回線交換網用通信制御部(図示せず)を追加し、また、電話交換機記憶部11においては、固定電話機一覧テーブル92の管理項目に、固定電話機毎の通信種別(IP網、回線交換網)を管理する項目を追加して配置される。
【0133】
図13の構成において、電話交換機10の呼制御/通話制御部14は、電話交換機10が収容する固定電話機への発呼あるいは呼転送処理を行う際、被発呼先となる固定電話機の識別情報に基づいて固定電話機の通信種別を取得する。
【0134】
そして、呼制御/通話制御部14は、取得した固定電話機の通信種別に基づいて通信路(IP網3あるいは回線交換網7)を特定し、特定した通信路に対応する通信制御手段(電話交換機IP網通信制御部19あるいは回線交換網通信制御手段(図示せず))にて電話交換処理を行う。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、携帯電話機および固定電話機を収容し、呼転送機能を有する電話交換機および電話交換システムにおいて、被発呼携帯電話機が応答不能の場合、呼の転送先を静的に固定することなく、被発呼携帯電話機を無線通信可能圏内とする無線アクセスポインの近隣に設置した固定電話機を特定し、被発呼携帯電話機の呼を転送するように構成したので、従来の転送先が固定で管理される電話交換システムと比べ、被発呼携帯電話機の不応答に対する呼を高い確率で救済することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる電話交換システムの第1の構成例を示すシステム構成図である。
【図2】この発明に係わる電話交換システムにおける電話交換機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【図3】この発明に係わる電話交換システムにおける携帯電話機位置管理装置の制御構成の一例を示すブロック図である。
【図4】この発明に係わる電話交換システムにおける無線アクセスポイントの制御構成の一例を示すブロック図である。
【図5】この発明に係わる電話交換システムにおける携帯電話機の制御構成の一例を示すブロック図である。
【図6】携帯電話機位置管理装置に記憶される携帯電話機位置管理テーブルの登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【図7】電話交換機にて記憶される固定電話機一覧テーブルの設定内容を示すテーブルレイアウト図である。
【図8】携帯電話機位置管理装置にて記憶される無線アクセスポイント一覧テーブルの登録例を示すテーブルレイアウト図である。
【図9】電話交換機にて記憶管理される無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブルの内容を示すテーブルレイアウト図である。
【図10】電話交換機に記憶される携帯電話機不応答動作規定テーブルの内容を示すテーブルレイアウト図である。
【図11】図11は、図1に示した電話交換システムにおいて、電話交換機が収容する電話機に対する発呼要求を電話網から受信したときの前半の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、図1に示した電話交換システムにおいて、電話交換機が収容する電話機に対する発呼要求を電話網から受信したときの処理手順を図11に続いて示すフローチャートである。
【図13】この発明に係わる電話交換システムにおいて、電話交換システムに収容される固定電話機の機種が、図1の構成において示したIP網に接続してパケット交換により通信を行うIP電話機以外に、回線交換網に接続して回線交換による通信を行うデジタル電話機、アナログ電話機を収容した場合のシステム構成図である。
【符号の説明】
1 電話網
2 発呼側電話機
3 IP網
4 エリア#A
5 エリア#B
6 無線通信路
10 電話交換機
12 電話交換機主制御部
11 電話機交換機記憶部
14 呼制御/通話制御部
15 携帯電話機不応答転送制御部
16 携帯電話機位置問合せ部
81 テーブルメンテナンス部
19 電話交換機IP網通信制御部
18 音声交換処理部
17 電話網通信制御部
82 管理用操作・表示部
20 携帯電話機位置管理装置
22 携帯電話機位置管理装置主制御部
25 携帯電話機位置情報提供部
24 携帯電話機位置情報受信部
23 携帯電話機位置管理装置IP網通信制御部
21 携帯電話機位置管理装置記憶部
30 無線アクセスポイント#1
31 無線アクセスポイント#2
32 無線アクセスポイント主制御部
37 無線アクセスポイント記憶部
34 無線アクセスポイントIP網通信制御部
35 対携帯電話機無線通信制御部
36 エリア内携帯電話機監視部
33 携帯電話機監視情報送信部
40 携帯電話機#1
56 携帯電話機#2
43 携帯電話機主制御部
41 携帯電話機記憶部
42 携帯電話機識別情報提供部
44 対無線アクセスポイント無線通信制御部
45 通話制御部
46 表示制御部
47 ボタン入力制御部
48 表示部
49 ボタン操作部
51 固定電話機#1
52 固定電話機#2
53 固定電話機#3
54 固定電話機#4
55 固定電話機#5
92 固定電話機一覧テーブル
93 無線アクセスポイント一覧テーブル
94 無線アクセスポイント近隣固定電話機一覧テーブル
95 被発呼携帯電話機不応答動作規定テーブル
96 携帯電話機位置管理装置アドレス情報
97 携帯電話機一覧テーブル
98 携帯電話機認証情報
26 携帯電話機位置管理テーブル
70 携帯電話機識別情報
71 電話交換機アドレス情報
73 対携帯電話機無線通信管理情報
7 回線交換網
Claims (14)
- 複数の携帯電話端末との接続を行う複数のアクセスポイントと複数の固定電話機とを収容する電話交換機を有する電話交換システムにおける呼救済方法において、
前記携帯電話端末がどのアクセスポイント圏内に存在するかを該携帯電話端末と前記アクセスポイントに関連つけて記憶し、
該記憶に基づく前記アクセスポイントを介する前記携帯電話端末への着信時に際して、該携帯電話端末が応答しない場合は、該アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定し、
該特定した固定電話機に対して前記携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする電話交換システムにおける呼救済方法。 - 前記アクセスポイントに対応して該アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を記憶し、
該記憶に基づき前記アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする請求項1記載の電話交換システムにおける呼救済方法。 - 前記アクセスポイントのアドレス情報に基づき該アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする請求項1記載の電話交換システムにおける呼救済方法。
- 前記アクセスポイントを介する前記携帯電話端末への着信時に際して、該携帯電話端末が応答しない場合は、
前記特定された複数の固定電話機に対して前記携帯電話端末に対する着信呼を一斉着信させることを特徴とする請求項1記載の電話交換システムにおける呼救済方法。 - 前記アクセスポイントを介する前記携帯電話端末への着信時に際して、該携帯電話端末が応答しない場合は、
前記特定された複数の固定電話機に対して前記携帯電話端末に対する着信呼を予め設定された順番で順次着信させることを特徴とする請求項1記載の電話交換システムにおける呼救済方法。 - 前記アクセスポイントを介する前記携帯電話端末への着信時に際して、該携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を設定し、
前記呼救済動作に前記アクセスポイントの近隣の固定電話機への呼転送が設定されている場合に前記特定した固定電話機に対して前記携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする請求項1記載の電話交換システムにおける呼救済方法。 - 前記携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作は、
各アクセスポイントに対応して設定されることを特徴とする請求項6記載の電話交換システムにおける呼救済方法。 - 複数の携帯電話端末との接続を行う複数のアクセスポイントと複数の固定電話機とを収容する電話交換システムにおける電話交換機において、
前記携帯電話端末がどのアクセスポイント圏内に存在するかを該携帯電話端末と前記アクセスポイントに関連つけて記憶する携帯電話端末位置記憶手段と、
前記携帯電話端末位置記憶手段の記憶に基づく前記アクセスポイントを介する前記携帯電話端末への着信時に際して、該携帯電話端末が応答しない場合は、該アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定する固定電話機特定手段と、
前記特定手段で特定した固定電話機に前記携帯電話端末に対する着信呼を転送する呼転送手段とを具備することを特徴とする電話交換機。 - 前記固定電話機特定手段は、
前記アクセスポイントに対応して該アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を記憶する記憶手段
を有し、該記憶手段の記憶に基づき前記アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする請求項8記載の電話交換機。 - 前記固定電話機特定手段は、
前記アクセスポイントのアドレス情報に基づき該アクセスポイントの近隣の少なくとも1台の固定電話機を特定することを特徴とする請求項8記載の電話交換機。 - 前記呼転送手段は、
前記固定電話機特定手段で特定された複数の固定電話機に対して前記携帯電話端末に対する着信呼を一斉着信させることを特徴とする請求項8記載の電話交換機。 - 前記呼転送手段は、
前記固定電話機特定手段で特定された複数の固定電話機に対して前記携帯電話端末に対する着信呼を予め設定された順番で順次着信させることを特徴とする請求項8記載の電話交換機。 - 前記アクセスポイントを介する前記携帯電話端末への着信時に際して、該携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を設定する呼救済動作設定手段
を更に具備し、
前記呼救済動作設定手段により前記アクセスポイントの近隣の固定電話機への呼転送が設定されている場合に、前記転送手段は前記特定手段で特定した固定電話機に対して前記携帯電話端末に対する着信呼を転送することを特徴とする請求項8記載の電話交換機。 - 前記呼救済動作設定手段は、
前記携帯電話端末が応答しない場合の呼救済動作を各アクセスポイントに対応して設定することを特徴とする請求項13記載の電話交換機。
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