JP2004340128A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カムロブとローラフォロア間の微小滑りを防ぎ、動弁系におけるフリクションロスを低減した内燃機関の動弁装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関の動弁装置に下記いずれかの手段の少なくとも一つを実施する。(手段1)鉄系焼結材からなるカムロブを用い、その外周面の表面粗さRaを0.4〜2.2μmとする。(手段2)ローラフォロアのローラ外周面の表面粗さRaを0.4〜2.2μmとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カムシャフトに固定されたカムロブ及び当該カムロブと回転接触するローラを設けたローラフォロアを備える、内燃機関の動弁装置に関する。
近年、環境保護という視点から低燃費への要求が高まり、内燃機関においては、低燃費を実現するためのエネルギー伝達のロスを低減すべく、従来以上のフリクション低減が求められている。カムシャフトの回転運動をバルブの往復運動に変換するカムフォロアを備えた動弁装置において、カムシャフトに固定されたカムロブはカムフォロアと滑り接触又は回転接触をする。このカムロブとカムフォロアとの間のフリクションロスは内燃機関全体におけるフリクションロスの大きな要因のひとつであり、できる限り低減させることが望ましい。そのため、動弁装置におけるフリクション低減を目的として様々な方法がとられている。
例えば、特許文献1には、滑り接触タイプのカムフォロアの、少なくともカムロブと摺動される表面層をダイヤモンドで形成し、この表面層の表面粗さRaを0.3μm以下と小さくすることで動摩擦係数を低下させ、摩擦による抵抗を小さくする方法が記載されている。
一方、カムフォロアを、カムロブと滑り接触するタイプ(平タペット等)からカムロブと回転接触をするタイプ、すなわちローラロッカーアームやローラタペット等のローラフォロアに変更することにより低フリクション化が行われている。特許文献2には、ローラフォロアのカムロブとの回転接触部(外輪)の外周面にRa0.08〜0.25μmの微細な凹凸を形成することで、上記の外周面における潤滑油の保持性能を向上させ、異常摩耗を防止することが記載されている。
更に特許文献3には、動弁装置カムロブの外周面の表面粗さがRa0.5μm以下とし、ローラロッカーアームのローラのカムロブとの回転接触部(外輪)の外周面の表面粗さがRaで0.1μm以下とすることで、カム外周面のピッチングの発生防止、ローラ外周面のピーリングの発生防止を図ると同時にカムロブの外周面の摩耗の低減を図り、且つ、カムロブの外周面の表面粗さをRa0.5μm以下とすることで、ローラロッカーアームのローラーのカムロブとの回転接触部(外輪)の外周面に対する攻撃性を低減できることが記載されている。
特開2002−70507号公報 特開平3−78507号公報 特開2001−329807号公報
しかしながら、回転接触タイプであるカムロブ及びローラフォロアとの組み合わせにおいて、カムロブ及びローラフォロアはともに研磨品であり、動摩擦係数が低いため、カムロブとローラフォロア間で微小な滑りが起こり、効率よく回転せずにフリクションロスが発生するという問題がある。本発明は上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、カムロブとローラフォロア間の微小すべりをなくし、動弁系におけるフリクションロスを低減した内燃機関の動弁装置を提供することにある。
本発明者は、カムロブ及びローラフォロアの組み合わせにおいて、カムロブとローラフォロアの動摩擦係数を大きくし、回転接触時の微小滑りをなくすことによって、動弁系におけるフリクションロスを低減できることを見出した。
本発明は第一に、カムシャフトに固定されたカムロブ及び当該カムロブと回転接触するローラを設けたローラフォロアを備える内燃機関の動弁装置であって、前記カムロブは鉄系焼結材からなり、その外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmであることを特徴とする、内燃機関の動弁装置を提供するものである。
上記第一の発明に係る動弁装置は、前記ローラの外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmであることが好ましい。
また本発明は第二に、カムシャフトに固定されたカムロブ及び当該カムロブと回転接触するローラを設けたローラフォロアを備える内燃機関の動弁装置であって、前記ローラの外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmであることを特徴とする、内燃機関の動弁装置を提供するものである。
上記第二の発明に係る動弁装置は、前記カムロブの外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmであることが好ましい。
本発明の動弁装置は、ローラフォロアのローラをスムースに回転させることができるため、カムロブとローラフォロア間の微小滑りをなくし、動弁系におけるフリクションロスの低減が可能である。
本発明に係る内燃機関の動弁装置は、エンジンのクランクシャフトと同期して回転するカムシャフトに固定されたカムロブと、当該カムロブと回転接触するローラを設けたローラフォロアを備える。ローラフォロアは、カムロブとの当接部に、カムロブと回転接触するローラを設け、カムシャフトの回転運動をバルブの往復運動に変換する部材であり、動弁機構の構造に応じて適した形態とすることができる。ローラフォロアとしては、例えば、カムロブとの当接部にローラを設けたロッカーアーム(ローラロッカーアーム)又はタペット(ローラタペット)、バルブの基部側先端にカムロブと回転接触するローラを直接設けたものなどがある。
図1に、本発明に係るカムフォロア装置の一態様を示す。動弁装置は、カムシャフト1に固定されたカムロブ2と、このカムロブと回転接触するローラ4を設けたロッカーアーム3とで構成される。ロッカーアーム3は、ロッカーアーム本体5の一端部にローラ4をピン6により回転自在に支持し、その本体中間部においてロッカーシャフト7により揺動自在に支持され、さらに、その他端部に螺着したアジャストねじ8の先端部を弁体9の基端面に突き当てている。なお、この弁体9には圧縮ばね10により吸気口又は排気口を閉鎖する方向の弾力を付与している。
図2はカムロブ2の形状の一例を示す正面図(2A)及び側面図(2B)である。図3は、ロッカーアーム3のカムロブ2に対する当接部の一例を拡大して示す正面図である。ロッカーアーム3は、ロッカーアーム本体5のカムロブ2と当接する側の端部に、軸受孔5bを各々有する一対の支持壁部5aを間隔を開けて形成し、一対の支持壁部の間に軸受孔4aを有するローラ4を配置し、ピン6を支持壁部の一方の軸受孔5b、ローラ4の軸受孔4a、及び支持壁部のもう一方の軸受孔5bに貫通させることにより、ローラ4を回転自在に支持する。また、ピン6と軸受孔4a及び/又は軸受孔5bとの間には、フリクションロスを軽減するためにベアリングを介在させることが好ましい。ローラ4の材質は特に限定されないが、例えば、軸受鋼SUJ2等の軸受鋼等が好ましい。
本発明においては、カムシャフトのカムロブ2とローラフォロアのローラ4とが回転接触する時に微小な滑りを起こさず、ローラがスムースに回転するように、カムフォロア装置に下記いずれかの手段の少なくとも一つを実施する。
手段1:鉄系焼結材からなるカムロブを用い、その外周面の表面粗さRaを0.4〜2.2μm、好ましくは0.4〜1.2μm、特に好ましくは0.85〜1.2μmとする。
手段2:ローラフォロアのローラ外周面(カムロブとの接触面)の表面粗さRaを0.4〜2.2μm、好ましくは0.4〜1.2μmとする。
上記第1の手段をとる場合には、カムロブの材質を鉄系焼結材とし、さらに外周面の表面粗さRaを0.4μm以上とすることによって、該カムロブとローラの接触面の動摩擦係数を大きくし、微小な滑りを防止することができるため、動弁系のフリクションロスが軽減される。また、回転接触面の微小な滑りを防止するのに適度な動摩擦係数を得ると共に、回転接触面内で局部的に大きな面圧がかかることによる耐ピッチング性の低下を防止し、ピッチング摩耗を抑えるために、カムロブ外周面の表面粗さRaを2.2μm以下とする。
第1の手段では、焼結カムロブとしては、例えば、Mo−Ni−Fe系、Mo−Ni−Cr−Fe系等の鉄系焼結合金を用いることができる。また、鉄系焼結合金としては、カムロブの強度や耐摩耗性等の点から、気孔率2〜10%程度のものを用いることができる。カムロブの外周面と共に、ローラ4の外周面(カムロブとの接触面)の表面粗さRaも同様に0.4〜2.2μm、特に0.4〜1.2μmとする場合には、ピッチング摩耗の増大を抑えたまま、フリクションロスを更に軽減できるので、カムロブとローラの間の微小な滑りを更に低く抑えることが可能となり、好ましい。ローラ4の材質は特に限定されないが、例えば、軸受鋼SUJ2等の軸受鋼等が好ましい。
一方、上記第2の手段をとる場合には、ローラ外周面の表面粗さRaを0.4μm以上とすることによって、カムロブとローラの接触面の動摩擦係数を大きくし、微小な滑りを防止することができるため、動弁系のフリクションロスが軽減される。また、回転接触面の微小な滑りを防止するのに適度な動摩擦係数を得ると共に、回転接触面内で局部的に大きな面圧がかかることを防止し、ピッチング摩耗を抑えるために、ローラ外周面の表面粗さRaを2.2μm以下とする。
第2の手段では、カムロブ2の材質は特に限定されないが、例えば、鉄系焼結合金や炭素鋼S50C(高周波焼入)等を用いることができる。ローラの外周面と共に、カムロブ2の外周面(ローラとの接触面)の表面粗さRaも同様に0.4〜2.2μm、特に0.4〜1.2μmとする場合には、ピッチング摩耗の増大を抑えたまま、フリクションロスを更に軽減できるので、カムロブとローラの間の微小な滑りを更に低く抑えることが可能となり、好ましい。
上記の手段1と手段2を併せて実施することにより、フリクションロスを低減する効果をさらに大きくできるので好ましい。
ローラ及びカムロブの接触面の表面粗さを上記範囲に調節する方法は特に限定されず、例えば、クロスハッチ等の研削加工、ショットブラスト(金属粒子やセラミック粒子等の硬質粒子を高速・高圧で吹き付ける方法)等のブラスト加工等の表面加工を行うことができるが、ブラスト加工を行う場合にはショットブラストが適しており、平均粒径44μmのスチールグリッドを0.44〜0.55MPaで噴射するショットブラストが特に適している。
また、カムロブは焼結後、必要に応じて調質を行なったままの状態でブラスト加工を行なわずに使用することも可能である。
以上に述べたように、本発明の動弁装置は、ローラフォロアのローラをスムースに回転させることができるため、カムロブとローラフォロア間の微小滑りをなくし、動弁系におけるフリクションロスの低減が可能である。
外周面の表面粗さRaの異なる鉄系焼結材カムロブと、外周面の表面粗さRaの異なるSUJ2焼入れ鋼ローラとの種々の組み合わせによるフリクション特性及びピッチング特性の推移を調べた。
<製造方法>
2次焼結後の成分組成が、C:0.8重量%、Mo:0.5重量%、Ni:2.5重量%、Fe:残部となるように焼結用粉末を調製した。さらに、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を加えて混合した。
次に、調製した焼結用粉末を面圧5〜8トン/cmで1回目のプレス成形(1次成形)を行い、圧粉体を形成した後、真空焼結炉中、600℃〜900℃で仮焼結(1次焼結)をすることにより仮焼結体を得た。次いで、この仮焼結体を面圧7〜12トン/cmで2回目のプレス成形(2次成形)を行い、その2次成形体を真空焼結炉中、1100℃〜1200℃で本焼結(2次焼結)を行い、2次焼結体を得た。この2次焼結体に焼入れ焼戻し処理を行い、さらに外周面に研削仕上げを施して、外周硬度HRC52、密度7.46g/cm、外周面の表面粗さRa0.2〜2.2μmの鉄系焼結材カムロブを得た。
一方、ローラ形状の軸受鋼SUJ2に焼入れ焼戻し処理を行い、さらに外周面に研削仕上げを施して、外周硬さHRC61、外周面の表面粗さRa0.2〜2.2μmのローラを得た。
<フリクショントルクの測定>
上記製造方法にて得られたカムロブとローラを表1〜3に示す組み合わせにおいて、以下のような方法及び条件でフリクショントルクを測定した。なお、表1〜3に示す組み合わせは表4〜6に示すように記号化した。
図8に示す構成の装置を用いて、ローラ周りの水平方向(カム軸と垂直方向)の力Fz、ガイド部12との摩擦力Fy、及びカム軸方向の力Fxを三分力センサ13により測定し、プッシュロッド(11)の荷重Fpをカセンサ14により測定した。これらの測定結果及びカムロブとローラ間の接触角度α、接触荷重Fcから下記式を用いて、フリクショントルクFfを求めた。結果を表1及び図4、表2及び図5、表3及び図6に示す。
Fcsinα+Ffcosα=Fz
Fccosα−Ffsinα=Fy+Fp+Fx
(測定条件)
ローラ寸法:外径28mm、幅17mmのローラ部を持つ、筒径34mmのローラロッカーアームのカムロブとの当接部
カムロブ寸法:基礎円半径23mm、リフト量7.9mm
潤滑油:SAE10W−30
油温:90℃
油圧:0.3MPa
カム回転数:1500rpm、2000rpm、2500rpm
<ピッチング発生回数の測定>
上記製造方法と同様にして製造した外周面の表面粗さRaが0.2〜2.2のカムロブ材及び外周面の表面粗さRaが0.2〜2.2のローラ材を用いて、図9に示す二円筒接触試験機により、表7に示すカムロブ材とローラ材の各組み合わせにおいてピッチング発生に至る回転回数を測定した。試験機にカムロブ材とローラ材を設置し、カムシャフトのカムロブ鉄系焼結材(試験片15)とローラロッカーアームのローラ(相手材円筒試験片16)の外周面を、3000N(荷重18)で負荷した状態で接触させ、両試験片の接触面に潤滑油17を滴下しながら、カムロブ鉄系焼結材(試験片15)を一定速度で回転を開始し、ピッチングが発生するまでの回転回数を計測した。結果を表7及び図7に示す。なお、表7に示す組み合わせは表8に示すように記号化した。
(測定条件)
測定装置:二円筒接触試験機
回転数:1500rpm
潤滑油:エンジンオイル 10W30
油温:100℃
油量:2×10−4/min
荷重:3000N
スベリ率:0%
判定方法:AE(アコースティックエミッション)にて、ピッチング発生の亀裂を検知し、そのときの回転回数をピッチング発生に至る繰り返し数とした。
<試験結果>
表1〜表3、図4〜6に示すように、カムロブ及びローラの外周面粗さRaが大きい組み合わせほどフリクショントルクは小さくなった。具体的には、カムロブの外周面の表面粗さRaが0.2で、且つローラの外周面の表面粗さRaが0.2の組み合わせ、すなわち、カムロブの外周面の表面粗さRaが0.4以下で、且つローラ外周面の表面粗さRaが0.4以下である組み合わせのフリクショントルク(Ff(0.2/0.2))は、1500rpm、2000rpm、2500rpmにおいて、それぞれ、0.28N・m、0.19N・m、0.15N・mであり、回転数の上昇に伴いフリクショントルクが減少する傾向にはなっているが、カムロブの外周面の表面粗さRa及びローラの外周面の表面粗さRaが双方とも小さいため、カムロブとローラの接触面における動摩擦係数の低下に伴う微小スリップが発生し、全体としてフリクショントルクが高めであり、フリクションロスは十分低減されなかった。
一方、カムロブの外周面の表面粗さRaが2.2で、且つローラの外周面の表面粗さRaが2.2の組み合わせのフリクショントルク(Ff(2.2/2.2))は、1500rpm、2000rpm、2500rpmにおいて、それぞれ、0.12N・m、0.08N・m、0.07N・mであり、回転数の上昇に伴いフリクショントルクが減少する傾向になっており、カムロブの外周面の表面粗さRa及びローラ外周面の表面粗さRaが双方共に大きいため、カムロブとローラとの接触面における動摩擦係数が高く、全体としてフリクショントルクが小さくなった。カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaが共に0.2の組み合わせにおけるフリクショントルク(Ff(0.2/0.2))に対する、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaが共に2.2の組み合わせにおけるフリクショントルク(Ff(2.2/2.2))の改善率(Ff(2.2/2.2)/Ff(0.2/0.2))は、1500rpm、2000rpm、2500rpmにおいてそれぞれ、約4.3/10、約4.2/10、約4.7/10であり、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaを大きくすることによって、フリクションロスを低減させることができた。
以上のように、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaを0.4以上とし、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さを大きくすることによって、フリクショントルクを極めて小さくすることができた。
Figure 2004340128
Figure 2004340128
Figure 2004340128
Figure 2004340128
Figure 2004340128
Figure 2004340128
表7及び図7に示すように、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaが大きい組み合わせほどピッチング発生に至る回転回数(ピッチング発生回数)は小さく、耐ピッチング性が低下した。具体的には、カムロブの外周面の表面粗さRaが2.2で、且つローラの外周面の表面粗さRaが2.2の組み合わせでは、ピッチング発生回数が最も小さく、5.0×10であった。
これに対して、従来から使用されているチル鋳鉄カムシャフトは、ローラフォロアと組み合わせて使用する場合、3000Nの試験条件においては、ピッチング発生回数が1.3×10程度であり、それほど優れたピッチング特性が得られず、耐久性が不充分であり、長期の使用には適さないことがわかっている。
すなわち、表7に示す組み合わせの中で、最もピッチング発生回数が小さい鉄系焼結材カムロブの外周面の表面粗さRaが2.2、且つローラの外周面の表面粗さRaが2.2の組み合わせでも、チル鋳鉄カムシャフトをローラフォロアと組み合わせて使用する場合に比べて、ピッチング発生回数が約4倍となる。さらに、鉄系焼結材カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaを2.2以下とする組み合わせにおいては、ピッチング発生回数は4倍以上である。
つまり、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaを2.2以下とすることで、高いフリクション特性を有すると同時に、優れた耐ピッチング性が得られる。
一方、カムロブの外周面の表面粗さRaが0.2で、且つローラの外周面の表面粗さRaが0.2の組み合わせ、すなわち、カムロブの外周面の表面粗さRaが0.4以下で、且つローラ外周面の表面粗さRaが0.4以下である組み合わせでは、ピッチング発生回数が2.0×10であり、非常に優れた耐ピッチング性が示された。しかしながら、上記フリクショントルクの測定において、この組み合わせではフリクショントルクが高いものだった。
Figure 2004340128
Figure 2004340128
表1〜3、表7及び図4〜7より、フリクションロス低減の効果を高めるためには、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaが大きい組み合わせほど有利であるが、逆に耐ピッチング特性は、カムロブ及びローラ部の外周面の表面粗さRaが大きい組み合わせほど悪化し、フリクション特性とピッチング特性のバランスは、カムロブ及びローラの外周面の表面粗さRaが、いずれも0.4〜2.2の範囲内であるときに特に良好であった。
本発明に係る内燃機関の動弁装置の一構成例を示す図である。 カムロブの一例を示す図である。 ロッカーアームのカムロブに対する当接部の一例を拡大して示す正面図である。 カムロブ外周面粗さとローラ外周面粗さの組み合わせによるフリクション特性(1500rpm)の推移を示すグラフである。 カムロブ外周面の表面粗さとローラ外周面の表面粗さの組み合わせによるフリクション特性(2000rpm)の推移を示すグラフである。 カムロブ外周面の表面粗さとローラ外周面の表面粗さの組み合わせによるフリクション特性(2500rpm)の推移を示すグラフである。 カムロブ外周面の表面粗さとローラ外周面の表面粗さの組み合わせによるピッチング特性の推移を示すグラフである。 フリクショントルク測定装置の構成図である。 ピッチング回数を測定する二円筒接触試験機の構成図である。
符号の説明
1…カムシャフト
2…カムロブ
3…ローラロッカーアーム
4…ローラ
5…ロッカーアーム本体
6…ピン
7…ロッカーシャフト
8…アジャストねじ
9…弁体
10…圧縮ばね10
11…プッシュロッド
12…ガイド
13…三分力センサ
14…力センサ
15…試験片
16…相手材
17…潤滑油
18…荷重

Claims (4)

  1. カムシャフトに固定されたカムロブ及び当該カムロブと回転接触するローラを設けたローラフォロアを備える内燃機関の動弁装置であって、前記カムロブは鉄系焼結材からなり、その外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmである、動弁装置。
  2. 前記ローラの外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmである、請求項1に記載の動弁装置。
  3. カムシャフトに固定されたカムロブ及び当該カムロブと回転接触するローラを設けたローラフォロアを備える内燃機関の動弁装置であって、前記ローラの外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmである、動弁装置。
  4. 前記カムロブの外周面の表面粗さRaが0.4〜2.2μmである、請求項3に記載の動弁装置。

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