JP2004339681A - 編機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガイドバーの直接的制御を可能とした編機を提供することにある。
【解決手段】 連結部(12)を介して駆動装置(9)に連結された複数のガイドバーを有し、ガイドバーのガイドニードルが動作線の方に向けられて配置されている編機である。この編機は、ガイドバーの直接的制御が可能とするため、前記駆動装置(9)が、動作線を起点とする、隣接する角度セグメント内に並べて配置されており、且つ、この駆動装置(9)は、動作線に隣接する領域(10)内では動作線から遠く離れた領域(11)内よりも小さな幅を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、連結部を介して駆動装置に連結された複数のガイドバーを有し、ガイドバーのガイドニードルが動作線の方を向いて設けられている編機に関する。
ガイドレールとも称される複数のガイドバーを有する編機は、ガイドバーが横断面において扇状に配置されるように構成されている。つまり、ガイドニードルは、仮想の動作線から放射線の態様で外径方に延び、ガイドニードルのための空間は、編機の編針、パイルシンカ、ノックオーバシンカ等の残りのエレメントがあるために、限定されている。結局のところ、各ガイドバーに1つの角度セグメントが割当てられる。このような角度セグメントの角度範囲は、比較的小さく、数度にすぎず、普通約8〜15°である。
ガイドニードルのラッピング動作運動を引き起こすために、ガイドバーはその長手方向で駆動される。すなわち、ガイドバーの運動時の加速力は、それがガイドバーの長手方向を向くように導入されなければならない。その結果、ガイドバーとその駆動装置との間の連結エレメントは、相互に平行かつ僅かな相互距離でもって、延設されねばならない。
旧タイプの編機では、これらの要求条件をみごとに果たす機械式伝動装置が用いられている。機械式伝動装置の1実施形態はパターンデイスクによって形成される。しかし、このパターンデイスクを使用した形態のものは、編組織を変更するときに交換しなければならないという欠点を有する。この交換は大きな手間を要する。長いリピートのものは、前記パターンデイスクを使用したものでは不可能である。かわりに、パタ−ンチエ−ン(チエ−ンリンクス)を利用できる。しかし、パタ−ンチエ−ンを使用して編成するとき編機の速度は下げねばならない。
近年、モータを用いてガイドバーを動作させるような傾向にますます移行している。機械式直動伝動装置と協働するか又は直接に直動電気駆動装置で構成されるモータは、迅速な編組織の切替に、十分適している。しかしながら、このようなモータは所要スペースが比較的大きい。
このようなスペースの問題は、交互配置と延長レバーとによって解決されている。しかしながら、これにより、一部では真に大きな質量が動かされねばならないので、安定性およびエネルギー消費の点で不利であるという問題が生じる。
複数のグランドガイドバーの他にさらに複数のパターンガイドバーも有するような編機では、このような駆動装置を直接取付けることはスペース上の理由から不可能である。
なお、本発明に関連する先行技術は存在していない。
本発明の課題は、前記問題を解決したガイドバーの直接的制御を可能とした編機を提供することにある。
前記課題は、冒頭に指摘した種類の編機において、駆動装置が、動作線を起点(仮想上の起点)とする、隣接する角度セグメント内に、並べて配置されており、且つ、駆動装置が、動作線に隣接した領域内では動作線から遠く離れた領域内よりも小さな幅を有することによって、解決される。
それぞれ角度セグメント内に入り込むガイドバー用の駆動装置が用いられる。これにより、ガイドバーの長手方向で、すなわち、各ガイドバーの運動方向においてそれぞれの駆動装置を同じ配置状態に配置することが可能である。編機用の駆動装置の条件は、相互に同じである。これは、駆動装置が、その高さにわたって(ガイドバーの運動方向に垂直に)一定の幅で構成されるのでなく、動作線に向かう方向で減少するような幅を持つように構成されることによって、構造上、解決される。その際「動作線」とは、複数のガイドニードルの植設方向を延長するときその延長線上で交差することになる仮想線である。その際、すべてのガイドニードルの延長線が動作線で交差することは必ずしも必要でない。つまり、小さな偏差は許容される。動作線に接近した領域内を動作線から遠く離れた領域内よ
りも幅が細くなるように駆動装置を構成することによって、駆動装置を幅方向で比較的密に配置し、相互に邪魔し合うことなく個々の角度セグメント内に収容できるような構成が得られる。こうしてすべてのガイドバーまたはガイドレールは、同型の駆動装置で駆動させることができる。交互に異なって配置するような配慮や交互に異なるエクステンションレバー(延長レバー)を使用する必要はもはやない。
好ましくは、各駆動装置がモータを有し、このモータを動作線から連結部よりも遠く離して配置するように構成することである。前記連結部は、この場合、比較的動作線に接近させて配置しておくことができ、ガイドバーは最も好ましい個所で駆動力が加えられることができる。基本的に、駆動装置の最大部材となるモータは、動作線から大きく離れた部分で角度セグメント内に取付けられている。これにより、動作線の近傍では動作線から遠い部分よりも小さな幅を有するように個々の駆動装置を構成することが可能である。
好ましくは、連結部が第1エレメントに配置されており、この第1エレメントは、モータが固着された第2エレメントに対して変位可能であり、第1エレメントと第2エレメントとの間に少なくとも2つの平行なガイドが形成されているように構成することである。
第1エレメントが第2エレメントに対して、すなわちモータに対してその整列状態を維持し、しかもモータによって引き起こされる駆動力と、1線上にない諸力が連結部を介して第1エレメントに作用する場合にも、これらの状態を維持することを、二つのガイドは確保する。
その際、少なくとも1つのガイドがモータよりも動作線に接近させて配置されていると好ましい構成となる。基本的に、真っ直ぐな棒状部材によって形成しておくことのできるガイドは、モータよりも幅がかなり小さくなる。ところで、このように少なくとも1つのガイドを配置することによって、駆動装置を動作線に向けて幅方向で小さくすることができる。
好ましくは、第1エレメントが、少なくとも前記1つのガイドに固着部を有するように構成することである。これは第1エレメントの付加的な支持部分となり、大きな諸力がガイドバーに伝達される場合でも、傾動または傾きを回避できる。
その際、固着部が、案内部の2つの軸受の間に配置されていると好ましい構成となる。こうして、ガイドが前記固着部の両側で支えられ、第1エレメントは諸力が大きい場合でも所要の整列状態を維持して駆動装置に対して保持される。
好ましくは、二つのガイドが少なくとも二箇所で互いに連結されているように構成することである。この構成も、二つのガイドを平行に保ち、従って、一方でモータに対して、他方でガイドバーに対して、それぞれ所要の整列状態を維持して第1エレメントを保持するのに役立つ。
好ましくは、ガイドの1つがボールねじ軸を有するような構成である。ボールねじ軸を介して、モータの回転運動は、簡単にかつ比較的損失のない状態で、第1エレメントに伝達することができる。このボールねじ軸が1つのガイド内に配置されるように構成すると、スペースが節約され、この個所で駆動装置を過度に幅広とする必要はない。
好ましくは、モータがボールねじ軸と同軸上に配置されているように構成することである。つまり、かかる構成では、モータとボールねじ軸との間に付加的な伝動装置が必要でなく、モータはボールねじ軸に直接連結することができる。
選択的または付加的な1つの構成として、モータが、回転する引張エレメントを介して、第1エレメントを変位させる伝動装置と連結されているように構成することができる。このような引張エレメントは、チェーン、歯付ベルトまたはこれらに類するものによって形成することができる。この場合、モータを前記動作線から比較的遠く離した位置に配置することができる。つまり、モータは十分な一定の大きさを有することができ、配置時に隣接する駆動装置同士が相互に妨げとなることはない。
好ましくは、駆動装置が、動作線に向かって先細となった部分を有するように、構成することである。この先細となった部分は、例えば、傾斜した壁を有するハウジング部分によって形成しておくことができる。このような構成は、組立を容易とする。つまり、先細となる部分の側壁を互いに平行に整列させ、こうして駆動装置を簡単に取付けることができる。
以下、好ましい実施例を基に図面に関連して本発明が説明される。
編機全体は詳しく図示しないが、図1に示すように、編機は周知の複数のガイドバー1〜3を有し、ガイドニードル5によって案内された糸を所定の手法で他の編成エレメント、例えば編針の周りに給糸するために、該ガイドバー1〜3は、図1の両方向矢印4で示す方向に往復動する。
以下の説明を判り易くするために、構成として仮想上の動作線6という概念を導入する。この動作線6は、仮想線(図2では点)であり、各ガイドバー1〜3のガイドニードル5の、それぞれの延長線の交点である。つまり、前記ガイドニードル5の先端を延長させた延長線の交点である。
前記ガイドバー1〜3は、バ−ホルダ− (吊持部材あるいは取付部材)7を有し、このバ−ホルダ−7によって該ガイドバー1〜3は編機内に往復動可能に取着されている。各バ−ホルダ−7はプッシュロッド8を介して各駆動装置9と結合されており、これらの駆動装置9は軸線方向を向く力を発生し、この力でもってガイドバー1〜3は両方向矢印4で示す方向に往復動させられる。
図2から視認することができるように、前記ガイドバー1〜3はそのバ−ホルダ−7と共に側面から見た形状(横断面形状)において扇状に配置された形態をなし、すなわち、各ガイドバー1〜3用に角度幅「A」の角度セグメントが用意されている。各角度セグメントは、限定された角度幅A、普通8〜15°を、有する。編機に設けられているガイドバーが多ければ多いほど、角度セグメントは一層小さくなる。というのも、ガイドバー1〜3が動作線6を360度全範囲にわたって取り囲むことはできないからである。普通、ガイドバー1〜3のための角度方向のスペースは、合計で約120°に限定されている。
図1と図2に示すように、駆動装置9を配置できるようにするために、該駆動装置9は特殊な形状を有する。つまり、駆動装置9は動作線6に隣接する領域では、遠く離れた領域よりも、幅方向で小さな幅に構成されている。このため、各駆動装置9は動作線6に向かって次第に先細となる少なくとも1つの先細となる部分10を有する。この先細となる部分10は、駆動装置9の全高さ方向にわたって連続して形成されている必要はない。駆動装置の壁が互いに平行に整列するような他の部分11をも残すことも十分に可能である。
プッシュロッド8へは、ボールピン12(図3参照)によって形成された連結部(カップリングポイント)を介して、駆動装置9が作用する。このボールピン12の端部は駆動装置9の第1エレメント13(図3)内に嵌挿されており、また、第1エレメント13は第2エレメント14に対して変位可能に構成されている。この変位には、モータ15が用いられる。
前記ボールピン12、すなわち前記連結部は、駆動装置9のうちで動作線6に最も近接する側の部分にある。モータ15は、動作線6を基準に駆動装置9の逆の末端(前記最も近接する側の逆側の末端)、つまり最もスペース的に余裕のある個所に位置する。その際、結局のところ、モータ15が駆動装置9の個々の部材のうちで最大の容積を有する部材であり、その事実がこの構成に反映されている。
第1エレメント13は、直動型軸受(リニアベアリング)16によって支承される第1ガイド17を有し、このガイド17がボールねじ軸19のナット18を担持する。このボールねじ軸19は、モータ15の出力軸20と連結されている。前記モータ15が作動(回転)し、前記出力軸20が回転すると、第1エレメント13は第2エレメント14に対して(図3において)左または右に、モータ15の回転方向に依存して、変位する。
第1エレメント13は案内軸として構成される第2ガイド21をさらに有する。この第2ガイド21は2つの直動型軸受(リニアベアリング)22、23内で支承されており、直動型軸受22、23は第1エレメント13の運動方向において一定の相互距離を有している。両方の直動型軸受22、23の間の、この間の寸法(空隙)内において、第1エレメント13は固着部(第2の固着部)24によっても第2ガイド21と連結されている。これにより、第2エレメント14に対する第1エレメント13のきわめて安定したガイド動作が、しかも、第1エレメント13に作用する諸力が高さ方向において(図3において上下方向において)一定の距離を有する場合でも、達成される。2つのガイド(第1ガイド17、第2ガイド21)での支えと、このガイド21への二箇所での連結とによって、第1エレメント13は、発生するモーメントに対しても十分に安定することになる。
前記第2ガイド21は、前記モータ15よりも幅がかなり狭い(小さい)ので、図4から認めることができるように駆動装置9は上から下へと十分に先細り形状とすることができる。
図5と図6に基づいて別の実施例(実施例2)について説明する。この図5,図6において、図3、図4と同じ構成には同じ符号を付す。
ボールピン12が固着されている第1エレメント13は、2つのガイド17、21を介して、第2エレメント14によって摺動可能に支承されている。支承するために直動型軸受16、22、23が設けられている。
しかしながら、この実施例では、モータ15は前記ガイド17と同軸に配置されているのではない。モータ15は、第2エレメント14の上方に位置し、出力ピニオン25が設けられている。このピニオン25が、歯付ベルト26を介して駆動ピニオン27とかみ合っている。駆動ピニオン27が、軸28上で該軸に対して相対回転不能に固着されており、この軸28が伝動装置29を介して両方のガイド17、21を駆動(突出・後退動作)する。この伝動装置29は、両方のガイド17、21を互いに連結する被動エレメント30を有する。
前記伝動装置29は、この場合、循環式ボールねじとこれに付属するナットで形成しておくことができる。
その場合、二つのガイド17、21は、被動エレメント30によって第2の連結がなされているため、前記第1エレメント13による第1の連結と相まって、両端部の二箇所で、つまり二重の連結がなされていることに起因して、ガイド機能の安定性がさらに向上する。駆動トルクは両方のガイド17、21の間の位置で伝達され、従って、軸28によって伝達される駆動力とボールピン12に作用する被動力との間に配置されるレバーアーム(エクステンションレバー)が過度に大きくなることはない。
図2から視認することができるように、個々の駆動装置9は幅方向で小さな相互距離を有するのみである。この駆動装置9は、編機の詳しくは図示しない側壁に相互に独自に取付けられる。先細となる部分10の壁が、相互に整列した状態を形成するのを容易にする。
すべてのガイドバー1〜3用の駆動装置9は、同型のもので構成することができる。そのことから整備性が高められるるとともに、保管すべき予備品の量が減少する。これにより費用を節約できる。個々の駆動装置9が個々にでも交換可能であることによって、整備性がさらに向上する。
本発明は、編機等に利用することができる。
編機のガイドバーの配置状態を概略的に示す斜視図である。 図1に示すガイドバーを側面方向(横断面方向)から見た配置の状態を示す図である。 図1に示す駆動装置の第1の実施例にかかる構成を示す軸長手方向に断面した断面図である。 図1〜図3に示す駆動装置の形態を示すこの部分を側面から見た図である。 図1に示す駆動装置の第2の実施例にかかる構成を示す軸長手方向に断面した断面図である。 図5に示す駆動装置を側面方向から見た図である。
符号の説明
1,2,3…ガイドバー
5…ガイドニードル
6…動作線
9…駆動装置
12…連結部(ボールピン)

Claims (11)

  1. 連結部(12)を介して駆動装置(9)に連結された複数のガイドバー(1〜3)を有し、ガイドバーのガイドニードル(5)が動作線(6)の方に向けて配置されている編機において、
    前記駆動装置(9)が、前記動作線(6)を起点とする、隣接する角度セグメント(A)内に並べて配置されており、且つ、動作線(6)に隣接する領域内では該動作線(6)から遠く離れた領域内よりも小さな幅を有することを特徴とする編機。
  2. 各駆動装置(9)がモータ(15)を有し、このモータ(15)が、前記動作線(6)から連結部(12)よりも遠く離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の編機。
  3. 前記連結部(12)が第1エレメント(13)に配置されており、この第1エレメント(13)は、前記モータ(15)を固定する第2エレメント(14)に対して変位可能であり、第1エレメント(13)と第2エレメント(14)との間に少なくとも2つの平行なガイド(17、21)が形成されていることを特徴とする請求項2記載の編機。
  4. 少なくとも1つのガイド(21)が、前記モータ(15)よりも動作線(6)に接近した位置に配置されていることを特徴とする請求項3記載の編機。
  5. 前記第1エレメント(13)を、少なくとも1つのガイド(21)に対して連結するための、固着部(24)を具備していることを特徴とする請求項3又は4記載の編機。
  6. 前記固着部(24)が、ガイド(21)の2つの軸受(22、23)の間に配置されていることを特徴とする請求項5記載の編機。
  7. 二つのガイド(17、21)が、少なくとも二箇所において互いに連結されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1の項に記載の編機。
  8. 前記ガイドの1つ(17)がボールねじ軸(19)を有することを特徴とする請求項3〜7のいずれか1の項に記載の編機。
  9. 前記モータ(15)がボールねじ軸(19)と同軸上に配置されていることを特徴とする請求項8記載の編機。
  10. 前記モータ(15)が、回転する引張エレメント(26)を介して、第1エレメント(13)を変位させる伝動装置(29)と連結されていることを特徴とする請求項3〜9のいずれか1の項に記載の編機。
  11. 前記駆動装置(9)が、動作線(6)に向かって先細となった部分(10)を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1の項に記載の編機。
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