JP2004334548A - 分散型監視制御システムの故障監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ハード故障に影響されないで故障信号を適正に故障監視できる分散型監視制御システムの故障監視システムを提供することである。
【解決手段】ネットワーク正常確認信号をネットワーク1に出力するネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、14a〜14mと、自己診断を行い自己診断結果をネットワークに出力するソフト診断回路5a〜5m、6a〜6mとを、ネットワーク1に接続される各々の制御装置2a〜2mおよび操作・監視装置3a〜3mに設け、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号をネットワーク診断手段15に送信すると共に自己診断結果を監視手段10に送信する。これにより、ハード故障に影響されないで故障信号を適正に入力し故障監視する。
【選択図】 図1
【解決手段】ネットワーク正常確認信号をネットワーク1に出力するネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、14a〜14mと、自己診断を行い自己診断結果をネットワークに出力するソフト診断回路5a〜5m、6a〜6mとを、ネットワーク1に接続される各々の制御装置2a〜2mおよび操作・監視装置3a〜3mに設け、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号をネットワーク診断手段15に送信すると共に自己診断結果を監視手段10に送信する。これにより、ハード故障に影響されないで故障信号を適正に入力し故障監視する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台の制御装置や操作・監視装置をネットワークに接続してプラントを監視制御する分散型監視制御システムの故障監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラントにおいては複数台の監視・制御装置を分散配置した分散型監視制御システムが採用されている。このような分散型監視制御システムは、各々の監視・制御装置が情報伝送路で接続され、監視・制御装置や情報伝送路の故障検出機能を持たせるようにしている。例えば、分散型監視制御システムの各情報伝送路に対して、それぞれ監視・制御装置間の情報伝送不良を検出し、所定期間内の不良検出回数を記憶し、各情報伝送路に対して不良検出回数が最も少ない情報伝送路を常用系に切り換えるようにしたものがあり、その場合の故障検出手段は、監視・制御装置の代表装置あるいは別の専用装置に設けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図7は、分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。2重化されたネットワーク1にはプラントの機器を制御するための複数台の制御装置2a〜2nと、制御装置2a〜2nに操作指令を出力すると共に操作状態を監視する複数台の操作・監視装置3a〜3mと、各々の制御装置2a〜2nおよび各々の操作・監視装置3a〜3mの故障を監視する故障監視装置4とが接続されて構成されている。ネットワーク1は2重化されているので、一方が故障しても他方で伝送できるようになっている。
【0004】
このように構成された分散型監視制御システムでは、操作・監視装置3a〜3mの何れかでプラント機器の起動停止操作を行う。いま、操作・監視装置3aから制御装置2aに操作指令が出力されたとすると、ネットワーク1を経由して該当する制御装置2aに伝送され、制御装置2aから図示省略のプラント機器に起動停止指令が出力される。そして、そのプラント機器の起動停止状態は当該制御装置2aに入力され、ネットワーク1を経由して操作・監視装置3aに表示される。
【0005】
また、分散型監視制御システムの故障監視は、各々の制御装置2a〜2nに内蔵されているソフト診断回路5a〜5nで各々の制御装置2a〜2nの故障を監視し、同様に、各々の操作・監視装置3a〜3mに内蔵されているソフト診断回路6a〜6mで各々の操作・監視装置3a〜3mの故障を監視している。
【0006】
各々の制御装置2a〜2nのソフト診断回路5a〜5nは故障を検出すると、制御装置2a〜2nの信号出力基板7a〜7nから故障検出信号を外部ケーブル8を経由して故障監視装置4の信号入力基板9に入力し、故障監視装置4の監視手段10で故障検出処理を行う。同様に、各々の操作・監視装置3a〜3mのソフト診断回路6a〜6mは故障を検出すると、操作・監視装置3a〜3mの信号出力基板11a〜11nから故障検出信号を外部ケーブル12を経由して故障監視装置4の信号入力基板9に入力し、故障監視装置4の監視手段10で故障検出処理を行う。そして、故障監視装置4の監視手段10で故障検出処理された結果は、ネットワーク1を経由して各々の操作・監視装置3a〜3mに送信される。ここで、信号出力基板7a〜7n、信号出力基板11a〜11m、外部ケーブル8、外部ケーブル12、信号入力基板9等のハード装置は、コストを下げるために一般的には多重化されていない。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−248181号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の分散型監視制御システムでの故障監視は、装置に内蔵されているソフト診断回路5a〜5n、6a〜6mの自己診断で監視しているので、
装置の部分故障が検出できなかったり、信号出力基板7a〜7n、11a〜11m、信号入力基板9、外部ケーブル8、12のハード装置が故障したときには、故障信号を故障監視装置4に入力できなくなることがある。また、ネットワーク故障を適切に検出できないという問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、ハード故障に影響されないで故障信号を適正に故障監視できる分散型監視制御システムの故障監視システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の分散型監視制御システムの故障監視システムは、ネットワーク正常確認信号を前記ネットワークに出力するネットワーク正常信号出力手段と、自己診断を行い自己診断結果をネットワークに出力するソフト診断回路とを、ネットワークに接続される各々の制御装置および操作・監視装置に設け、ネットワークを介してネットワーク正常確認信号をネットワーク診断手段に送信すると共に自己診断結果を監視手段に送信する。これにより、ハード故障に影響されないで故障信号を適正に入力し故障監視する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第1の実施の形態は、図7に示した従来例に対し、各々の制御装置2a〜2nにネットワーク正常確認信号を送信するネットワーク正常信号出力手段13a〜13nを設け、同様に各々の操作・監視装置3a〜3mにネットワーク正常確認信号を送信するネットワーク正常信号出力手段14a〜14mを設け、故障監視装置4にネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、14a〜14nからのネットワーク正常確認信号を診断処理するネットワーク診断手段15を設けたものである。これに伴い、信号出力基板7a〜7n、11a〜11m、信号入力基板9、外部ケーブル8、12を削除している。図7と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0012】
各々の制御装置2a〜2nに設けられたソフト診断回路5a〜5nは、それぞれ自己装置の故障を監視しており、同様に、各々の操作・監視装置3a〜3mに設けられたソフト診断回路6a〜6mは、それぞれ自己装置の故障を監視している。これらソフト診断回路5a〜5n、6a〜6mの自己診断結果は、2重化されたネットワーク1経由で故障監視装置4の監視手段10に入力され、監視手段10はその監視結果をネットワーク1を介して操作・監視装置3a〜3mの図示省略の表示器に故障表示出力する。各々の制御装置2a〜2nおよび各々の操作・監視装置3a〜3mのソフト診断回路5a〜5n、6a〜6mの自己診断による自己診断結果は、通常、各制御装置2a〜2nおよび各操作・監視装置3a〜3mで異常が発生したときに故障情報として出力される。これにより、操作・監視装置3a〜3mを操作しプラントを監視する運転員に制御装置2a〜2nや操作・監視装置3a〜3mの故障情報を提供できるようにしている。
【0013】
一方、各々の制御装置2a〜2nのネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、各々の操作・監視装置3a〜3mのネットワーク正常信号出力手段14a〜14mは、例えば、ネットワーク正常確認信号として定周期にデータが入っていない空データをネットワーク1に出力する。故障監視装置4のネットワーク診断手段15は、定周期の時間を超過してもネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、14a〜14mからの空データを入力しない場合にはネットワーク1の異常と判断する。なお、ネットワーク1は通常2重化されているので、両方のネットワーク1を監視することになる。
【0014】
ネットワーク診断手段15で監視されたネットワーク1の正常判定情報は、監視手段10に出力され、監視手段10での自己診断結果と共に2重化されたネットワーク1経由で操作・監視装置3a〜3mに出力される。なお、故障監視装置4自体が故障したときは、故障監視装置4の故障を検出する図示省略の故障検出器により、制御装置2a〜2nもしくは操作・監視装置3a〜3mに情報を渡して、図示省略の表示器に故障表示を行う。
【0015】
このように、故障監視機能を有する故障監視装置4(RAS装置)を設け、分散型監視制御システムを構成する各制御装置2a〜2nや操作・監視装置3a〜3n(ステーション)からネットワーク正常確認信号や自己診断結果を故障監視装置4(RAS装置)に送信することで、各制御装置2a〜2nや操作・監視装置3a〜3n(ステーション)のネットワーク故障や装置故障を判断する。そして、その故障情報を操作・監視装置3a〜3mに送信して、操作・監視装置3a〜3mで故障を表示する。
【0016】
これにより、信号出力基板7a〜7n、外部ケーブル8、信号入力基板9のハード装置を経由しないで、2重化されたネットワーク1を経由して故障信号を取り合うことが可能となる。また、ネットワーク1の故障時には故障監視装置4の受信不良によりネットワーク故障を検出できる。
【0017】
第1の実施の形態によれば、ネットワーク1の異常を自己診断ではなく、実際にネットワーク正常確認信号を受信できないことで監視するので、確実な監視が可能となる。また、各装置の自己診断結果を2重化されたネットワーク1経由で伝えることで、1個所のハード故障によりデータが入力できないといった問題を解決できる。
【0018】
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。図2は本発明の第2の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、制御装置2a〜2nは、ネットワーク正常信号出力手段13a〜13nのネットワーク正常確認信号に、ソフト診断回路5a〜5nの診断結果を付加してネットワーク1に出力し、同様に、操作・監視装置3a〜3mは、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mのネットワーク正常確認信号に、ソフト診断回路6a〜6mの診断結果を付加してネットワーク1に出力するようにしたものである。これにより、ネットワーク正常確認信号と各ステーション(制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3m)の故障情報を同時に送受信しシステムを簡素化している。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0019】
図2において、制御装置2a〜2nのソフト診断回路5a〜5nの情報はネットワーク正常信号出力手段13a〜13nに渡され、ネットワーク正常信号にソフト診断回路5a〜5nの情報を付加してネットワーク1に出力するようにしている。同様に、操作・監視装置3a〜3mのソフト診断回路6a〜6mの情報はネットワーク正常信号出力手段14a〜14mに渡され、ネットワーク正常信号にソフト診断回路6a〜6mの情報を付加してネットワーク1に出力するようにしている。そして、故障監視装置4では、ネットワーク正常信号の故障データ分を監視手段10に入力し、ネットワーク正常信号をネットワーク診断手段15に入力する。
【0020】
第2の実施の形態によれば、定周期に出力されるネットワーク正常信号に故障データを付加することで伝送出力部分の処理が簡単になり、故障データは前回出力から変化が無い場合は、前回と同じデータを出力する。これにより、ネットワーク正常確認信号と各ステーション(制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3m)の故障情報を同時に送受信することが可能となりシステムを簡単にできる。
【0021】
次に本発明の第3の実施の形態を説明する。図3は本発明の第3の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第3の実施の形態は、図2に示した第2の実施の形態に対し、制御装置2a〜2nのネットワーク正常信号出力手段13a〜13nに、ネットワーク正常確認信号を出力する度に積算値をカウントアップさせた送達積算信号を発生させる送達積算信号発生手段16a〜16nを設け、送達積算信号をネットワーク正常確認信号に付加してネットワーク1に送信し、同様に、操作・監視装置3a〜3mのネットワーク正常信号出力手段14a〜14mに、ネットワーク正常確認信号を出力する度に積算値をカウントアップさせた送達積算信号を発生させる送達積算信号発生手段17a〜17mを設け、送達積算信号をネットワーク正常確認信号に付加してネットワーク1に送信し、さらに、故障監視装置4のネットワーク診断手段15に、送達積算信号の変化を監視する送達積算信号監視手段18を設け、ネットワーク1を介して受信した送達積算信号に基づいてネットワーク正常確認信号の受信漏れを検出するようにしたものである。図2と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0022】
図3において、ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n内部に送達積算信号発生手段16a〜16nを追加して設け、また、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14m内部に送達積算信号発生手段17a〜17mを追加して設け、さらに、ネットワーク診断手段15内部に送達積算信号監視手段18が追加して設けられている。
【0023】
送達積算信号発生手段16a〜16n、17a〜17mは、ネットワーク正常信号を出力する度に積算値を1個追加する。送達積算信号監視手段18は受信した積算値が1個ずつ追加になっているか否かをチェックし、例えば、2個追加になっている場合には、データ1回分のデータを受信漏れしていると判断し故障表示を行う。なお、送達積算信号発生手段16a〜16n、17a〜17mは、積算値が上限に達したときは零から再度積算を始めることになる。また、以上の説明では第2の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態に対しても適用できる。
【0024】
第3の実施の形態によれば、ネットワーク正常確認信号に送達積算信号を付加して、送達積算信号の変化を監視して、変化に異常があったことでネットワーク送達確認信号の受信漏れを検出するようにしているので、ネットワーク診断を確実に行うことができる。ネットワーク診断を時間監視による渋滞監視ではなく、値により判定するので異常状態を確実に検出できる。この送達積算信号を使うことで、ネットワーク正常信号の出力を定周期ではなく、ランダムに出力してもネットワークの故障が監視できる。
【0025】
次に本発明の第4の実施の形態を説明する。図4は本発明の第4の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第4の実施の形態は、図3に示した第3の実施の形態に対し、複数台の制御装置2a〜2nのいずれか1台(図4では制御装置2n)に、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段15と、ネットワーク1を介して制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの自己診断結果を受信し制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの故障を監視する監視手段10とを設けたものである。これにより、通常使用している故障検出装置4(RAS装置)が故障しても、複数台の制御装置2a〜2nのいずれか1台の故障検出機能(RAS装置の機能)により故障検出を継続する。図3と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0026】
図4において、制御装置2n内部に監視手段10、ネットワーク診断手段15および送達積算信号監視手段18が追加して設けられている。ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mの出力信号は、故障監視装置4および制御装置2nの両方に出力される。そして、通常時においては故障監視装置4により故障検出処理を行う。一方、故障監視装置4が故障したときは、制御装置2nの監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18の機能を生かす。これにより、故障監視装置4が故障している間に、制御装置2nが代理で故障検出および表示出力を行うことができる。
【0027】
以上の説明では、制御装置2nに故障監視装置4のバックアップ機能を追加した場合について説明したが、他の制御装置2a〜2iに故障監視装置4のバックアップ機能である監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18を設けるようにしても良い。また、故障監視装置4が故障したことをバックアップ用の制御装置2nが検出するために、故障接点を制御装置2nのハード装置に入力しても良いし、故障監視装置4からネットワーク正常信号出力を出力して制御装置2nで故障監視装置4の故障を検出しても良い。また、以上の説明では第3の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態や第2の実施の形態に対しても適用できる。
【0028】
第4の実施の形態によれば、故障監視装置4の監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18(RAS装置の機能)をバックアップとして制御装置2a〜2nのいずれかに設けることで、故障監視装置4の故障時にバックアップ側で故障を検出し故障情報を表示することができる。これにより、通常使用している故障検出装置4が故障しても、監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18(RAS装置の機能)を継続できる。
【0029】
次に本発明の第5の実施の形態を説明する。図5は本発明の第5の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第5の実施の形態は、図4に示した第4の実施の形態に対し、複数台の操作・監視装置3a〜3mのいずれか1台(図5では操作・監視装置3m)に、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段15Aを追加して設けたものである。これにより、ネットワーク1が全台停止しても故障表示を可能としている。図4と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0030】
図5において、操作・監視装置3mにネットワーク診断手段15Aを追加して設け、ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mの出力信号を操作・監視装置3mのネットワーク診断手段15Aに入力する。ネットワーク診断手段15Aは、ネットワーク診断手段15と同等の機能を備えており、各ネットワークの故障検出が可能である。ネットワーク全ての故障、すなわちネットワーク正常信号が全て入力できなくなった状態でネットワーク全台停止と判断する。
【0031】
これにより、通常は故障監視装置4もしくは制御装置2nからの故障表示信号で操作・監視装置3a〜3mで故障表示を行い、ネットワークが全て停止して故障監視装置4もしくは制御装置2nの故障表示信号を操作・監視装置3a〜3mで入力できなくなったときに、ネットワーク診断手段15Aでネットワーク全台停止の故障表示を行うことができる。以上の説明では、ネットワーク診断手段15Aは操作・監視装置3mに追加して設けた場合について説明したが、他の操作・監視装置3a〜3iに設けるようにしても良い。また、以上の説明では第4の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態に対しても適用できる。
【0032】
第5の実施の形態によれば、多重化したネットワークが同時に故障したときに、ネットワーク診断手段15Aを備えた操作・監視装置でネットワーク全台停止を検出し故障情報を表示することができるので、ネットワークが全台停止しても故障表示が可能となる。
【0033】
次に本発明の第6の実施の形態を説明する。図6は本発明の第6の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第6の実施の形態は、図3に示した第3の実施の形態に対し、故障監視装置4を削除し、各々の操作・監視装置3a〜3mに、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段15aと、ネットワーク1を介して制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの自己診断結果を受信し制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの故障を監視する監視手段10a〜10mとを設けたものである。図3と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0034】
図6において、故障監視装置4を削除し、故障監視装置4に入っていた監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18を各々の操作・監視装置3a〜3mに追加して構成されている。ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mの出力信号を操作・監視装置3a〜3mの監視手段10a〜10m、ネットワーク診断手段15a〜15mに入力し出力信号を図示省略の各自の表示器で表示する。これにより、ネットワーク全台停止の故障が発生しても表示することが可能となる。以上の説明では第3の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態や第2の実施の形態に対しても適用できる。
【0035】
第6の実施の形態によれば、故障監視装置4の監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18(RAS装置の機能)を操作・監視装置3a〜3mに設けて、故障情報を直接表示するようにしたので、故障監視装置4(RAS装置)を削除できシステム構成の簡素化が可能となり、ネットワークが全台停止した場合も故障表示が可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、制御装置や操作・監視装置の故障は2重化されたネットワークを経由して故障信号を取り合うことが可能となり、また、ネットワーク自体の故障時には受信不良によりネットワークの故障を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図7】従来の分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【符号の説明】
1…ネットワーク、2…制御装置、3…操作・監視装置、4…故障監視装置、5…ソフト診断回路、6…ソフト診断回路、7…信号出力基板、8…外部ケーブル、9…信号入力基板、10…監視手段、11…信号出力基板、12…外部ケーブル、13…ネットワーク正常信号出力手段、14…ネットワーク正常信号出力手段、15…ネットワーク診断手段、16…送達積算信号発生手段、17…送達積算信号発生手段、18…送達積算信号監視手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台の制御装置や操作・監視装置をネットワークに接続してプラントを監視制御する分散型監視制御システムの故障監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラントにおいては複数台の監視・制御装置を分散配置した分散型監視制御システムが採用されている。このような分散型監視制御システムは、各々の監視・制御装置が情報伝送路で接続され、監視・制御装置や情報伝送路の故障検出機能を持たせるようにしている。例えば、分散型監視制御システムの各情報伝送路に対して、それぞれ監視・制御装置間の情報伝送不良を検出し、所定期間内の不良検出回数を記憶し、各情報伝送路に対して不良検出回数が最も少ない情報伝送路を常用系に切り換えるようにしたものがあり、その場合の故障検出手段は、監視・制御装置の代表装置あるいは別の専用装置に設けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図7は、分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。2重化されたネットワーク1にはプラントの機器を制御するための複数台の制御装置2a〜2nと、制御装置2a〜2nに操作指令を出力すると共に操作状態を監視する複数台の操作・監視装置3a〜3mと、各々の制御装置2a〜2nおよび各々の操作・監視装置3a〜3mの故障を監視する故障監視装置4とが接続されて構成されている。ネットワーク1は2重化されているので、一方が故障しても他方で伝送できるようになっている。
【0004】
このように構成された分散型監視制御システムでは、操作・監視装置3a〜3mの何れかでプラント機器の起動停止操作を行う。いま、操作・監視装置3aから制御装置2aに操作指令が出力されたとすると、ネットワーク1を経由して該当する制御装置2aに伝送され、制御装置2aから図示省略のプラント機器に起動停止指令が出力される。そして、そのプラント機器の起動停止状態は当該制御装置2aに入力され、ネットワーク1を経由して操作・監視装置3aに表示される。
【0005】
また、分散型監視制御システムの故障監視は、各々の制御装置2a〜2nに内蔵されているソフト診断回路5a〜5nで各々の制御装置2a〜2nの故障を監視し、同様に、各々の操作・監視装置3a〜3mに内蔵されているソフト診断回路6a〜6mで各々の操作・監視装置3a〜3mの故障を監視している。
【0006】
各々の制御装置2a〜2nのソフト診断回路5a〜5nは故障を検出すると、制御装置2a〜2nの信号出力基板7a〜7nから故障検出信号を外部ケーブル8を経由して故障監視装置4の信号入力基板9に入力し、故障監視装置4の監視手段10で故障検出処理を行う。同様に、各々の操作・監視装置3a〜3mのソフト診断回路6a〜6mは故障を検出すると、操作・監視装置3a〜3mの信号出力基板11a〜11nから故障検出信号を外部ケーブル12を経由して故障監視装置4の信号入力基板9に入力し、故障監視装置4の監視手段10で故障検出処理を行う。そして、故障監視装置4の監視手段10で故障検出処理された結果は、ネットワーク1を経由して各々の操作・監視装置3a〜3mに送信される。ここで、信号出力基板7a〜7n、信号出力基板11a〜11m、外部ケーブル8、外部ケーブル12、信号入力基板9等のハード装置は、コストを下げるために一般的には多重化されていない。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−248181号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の分散型監視制御システムでの故障監視は、装置に内蔵されているソフト診断回路5a〜5n、6a〜6mの自己診断で監視しているので、
装置の部分故障が検出できなかったり、信号出力基板7a〜7n、11a〜11m、信号入力基板9、外部ケーブル8、12のハード装置が故障したときには、故障信号を故障監視装置4に入力できなくなることがある。また、ネットワーク故障を適切に検出できないという問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、ハード故障に影響されないで故障信号を適正に故障監視できる分散型監視制御システムの故障監視システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の分散型監視制御システムの故障監視システムは、ネットワーク正常確認信号を前記ネットワークに出力するネットワーク正常信号出力手段と、自己診断を行い自己診断結果をネットワークに出力するソフト診断回路とを、ネットワークに接続される各々の制御装置および操作・監視装置に設け、ネットワークを介してネットワーク正常確認信号をネットワーク診断手段に送信すると共に自己診断結果を監視手段に送信する。これにより、ハード故障に影響されないで故障信号を適正に入力し故障監視する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第1の実施の形態は、図7に示した従来例に対し、各々の制御装置2a〜2nにネットワーク正常確認信号を送信するネットワーク正常信号出力手段13a〜13nを設け、同様に各々の操作・監視装置3a〜3mにネットワーク正常確認信号を送信するネットワーク正常信号出力手段14a〜14mを設け、故障監視装置4にネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、14a〜14nからのネットワーク正常確認信号を診断処理するネットワーク診断手段15を設けたものである。これに伴い、信号出力基板7a〜7n、11a〜11m、信号入力基板9、外部ケーブル8、12を削除している。図7と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0012】
各々の制御装置2a〜2nに設けられたソフト診断回路5a〜5nは、それぞれ自己装置の故障を監視しており、同様に、各々の操作・監視装置3a〜3mに設けられたソフト診断回路6a〜6mは、それぞれ自己装置の故障を監視している。これらソフト診断回路5a〜5n、6a〜6mの自己診断結果は、2重化されたネットワーク1経由で故障監視装置4の監視手段10に入力され、監視手段10はその監視結果をネットワーク1を介して操作・監視装置3a〜3mの図示省略の表示器に故障表示出力する。各々の制御装置2a〜2nおよび各々の操作・監視装置3a〜3mのソフト診断回路5a〜5n、6a〜6mの自己診断による自己診断結果は、通常、各制御装置2a〜2nおよび各操作・監視装置3a〜3mで異常が発生したときに故障情報として出力される。これにより、操作・監視装置3a〜3mを操作しプラントを監視する運転員に制御装置2a〜2nや操作・監視装置3a〜3mの故障情報を提供できるようにしている。
【0013】
一方、各々の制御装置2a〜2nのネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、各々の操作・監視装置3a〜3mのネットワーク正常信号出力手段14a〜14mは、例えば、ネットワーク正常確認信号として定周期にデータが入っていない空データをネットワーク1に出力する。故障監視装置4のネットワーク診断手段15は、定周期の時間を超過してもネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、14a〜14mからの空データを入力しない場合にはネットワーク1の異常と判断する。なお、ネットワーク1は通常2重化されているので、両方のネットワーク1を監視することになる。
【0014】
ネットワーク診断手段15で監視されたネットワーク1の正常判定情報は、監視手段10に出力され、監視手段10での自己診断結果と共に2重化されたネットワーク1経由で操作・監視装置3a〜3mに出力される。なお、故障監視装置4自体が故障したときは、故障監視装置4の故障を検出する図示省略の故障検出器により、制御装置2a〜2nもしくは操作・監視装置3a〜3mに情報を渡して、図示省略の表示器に故障表示を行う。
【0015】
このように、故障監視機能を有する故障監視装置4(RAS装置)を設け、分散型監視制御システムを構成する各制御装置2a〜2nや操作・監視装置3a〜3n(ステーション)からネットワーク正常確認信号や自己診断結果を故障監視装置4(RAS装置)に送信することで、各制御装置2a〜2nや操作・監視装置3a〜3n(ステーション)のネットワーク故障や装置故障を判断する。そして、その故障情報を操作・監視装置3a〜3mに送信して、操作・監視装置3a〜3mで故障を表示する。
【0016】
これにより、信号出力基板7a〜7n、外部ケーブル8、信号入力基板9のハード装置を経由しないで、2重化されたネットワーク1を経由して故障信号を取り合うことが可能となる。また、ネットワーク1の故障時には故障監視装置4の受信不良によりネットワーク故障を検出できる。
【0017】
第1の実施の形態によれば、ネットワーク1の異常を自己診断ではなく、実際にネットワーク正常確認信号を受信できないことで監視するので、確実な監視が可能となる。また、各装置の自己診断結果を2重化されたネットワーク1経由で伝えることで、1個所のハード故障によりデータが入力できないといった問題を解決できる。
【0018】
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。図2は本発明の第2の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、制御装置2a〜2nは、ネットワーク正常信号出力手段13a〜13nのネットワーク正常確認信号に、ソフト診断回路5a〜5nの診断結果を付加してネットワーク1に出力し、同様に、操作・監視装置3a〜3mは、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mのネットワーク正常確認信号に、ソフト診断回路6a〜6mの診断結果を付加してネットワーク1に出力するようにしたものである。これにより、ネットワーク正常確認信号と各ステーション(制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3m)の故障情報を同時に送受信しシステムを簡素化している。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0019】
図2において、制御装置2a〜2nのソフト診断回路5a〜5nの情報はネットワーク正常信号出力手段13a〜13nに渡され、ネットワーク正常信号にソフト診断回路5a〜5nの情報を付加してネットワーク1に出力するようにしている。同様に、操作・監視装置3a〜3mのソフト診断回路6a〜6mの情報はネットワーク正常信号出力手段14a〜14mに渡され、ネットワーク正常信号にソフト診断回路6a〜6mの情報を付加してネットワーク1に出力するようにしている。そして、故障監視装置4では、ネットワーク正常信号の故障データ分を監視手段10に入力し、ネットワーク正常信号をネットワーク診断手段15に入力する。
【0020】
第2の実施の形態によれば、定周期に出力されるネットワーク正常信号に故障データを付加することで伝送出力部分の処理が簡単になり、故障データは前回出力から変化が無い場合は、前回と同じデータを出力する。これにより、ネットワーク正常確認信号と各ステーション(制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3m)の故障情報を同時に送受信することが可能となりシステムを簡単にできる。
【0021】
次に本発明の第3の実施の形態を説明する。図3は本発明の第3の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第3の実施の形態は、図2に示した第2の実施の形態に対し、制御装置2a〜2nのネットワーク正常信号出力手段13a〜13nに、ネットワーク正常確認信号を出力する度に積算値をカウントアップさせた送達積算信号を発生させる送達積算信号発生手段16a〜16nを設け、送達積算信号をネットワーク正常確認信号に付加してネットワーク1に送信し、同様に、操作・監視装置3a〜3mのネットワーク正常信号出力手段14a〜14mに、ネットワーク正常確認信号を出力する度に積算値をカウントアップさせた送達積算信号を発生させる送達積算信号発生手段17a〜17mを設け、送達積算信号をネットワーク正常確認信号に付加してネットワーク1に送信し、さらに、故障監視装置4のネットワーク診断手段15に、送達積算信号の変化を監視する送達積算信号監視手段18を設け、ネットワーク1を介して受信した送達積算信号に基づいてネットワーク正常確認信号の受信漏れを検出するようにしたものである。図2と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0022】
図3において、ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n内部に送達積算信号発生手段16a〜16nを追加して設け、また、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14m内部に送達積算信号発生手段17a〜17mを追加して設け、さらに、ネットワーク診断手段15内部に送達積算信号監視手段18が追加して設けられている。
【0023】
送達積算信号発生手段16a〜16n、17a〜17mは、ネットワーク正常信号を出力する度に積算値を1個追加する。送達積算信号監視手段18は受信した積算値が1個ずつ追加になっているか否かをチェックし、例えば、2個追加になっている場合には、データ1回分のデータを受信漏れしていると判断し故障表示を行う。なお、送達積算信号発生手段16a〜16n、17a〜17mは、積算値が上限に達したときは零から再度積算を始めることになる。また、以上の説明では第2の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態に対しても適用できる。
【0024】
第3の実施の形態によれば、ネットワーク正常確認信号に送達積算信号を付加して、送達積算信号の変化を監視して、変化に異常があったことでネットワーク送達確認信号の受信漏れを検出するようにしているので、ネットワーク診断を確実に行うことができる。ネットワーク診断を時間監視による渋滞監視ではなく、値により判定するので異常状態を確実に検出できる。この送達積算信号を使うことで、ネットワーク正常信号の出力を定周期ではなく、ランダムに出力してもネットワークの故障が監視できる。
【0025】
次に本発明の第4の実施の形態を説明する。図4は本発明の第4の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第4の実施の形態は、図3に示した第3の実施の形態に対し、複数台の制御装置2a〜2nのいずれか1台(図4では制御装置2n)に、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段15と、ネットワーク1を介して制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの自己診断結果を受信し制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの故障を監視する監視手段10とを設けたものである。これにより、通常使用している故障検出装置4(RAS装置)が故障しても、複数台の制御装置2a〜2nのいずれか1台の故障検出機能(RAS装置の機能)により故障検出を継続する。図3と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0026】
図4において、制御装置2n内部に監視手段10、ネットワーク診断手段15および送達積算信号監視手段18が追加して設けられている。ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mの出力信号は、故障監視装置4および制御装置2nの両方に出力される。そして、通常時においては故障監視装置4により故障検出処理を行う。一方、故障監視装置4が故障したときは、制御装置2nの監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18の機能を生かす。これにより、故障監視装置4が故障している間に、制御装置2nが代理で故障検出および表示出力を行うことができる。
【0027】
以上の説明では、制御装置2nに故障監視装置4のバックアップ機能を追加した場合について説明したが、他の制御装置2a〜2iに故障監視装置4のバックアップ機能である監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18を設けるようにしても良い。また、故障監視装置4が故障したことをバックアップ用の制御装置2nが検出するために、故障接点を制御装置2nのハード装置に入力しても良いし、故障監視装置4からネットワーク正常信号出力を出力して制御装置2nで故障監視装置4の故障を検出しても良い。また、以上の説明では第3の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態や第2の実施の形態に対しても適用できる。
【0028】
第4の実施の形態によれば、故障監視装置4の監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18(RAS装置の機能)をバックアップとして制御装置2a〜2nのいずれかに設けることで、故障監視装置4の故障時にバックアップ側で故障を検出し故障情報を表示することができる。これにより、通常使用している故障検出装置4が故障しても、監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18(RAS装置の機能)を継続できる。
【0029】
次に本発明の第5の実施の形態を説明する。図5は本発明の第5の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第5の実施の形態は、図4に示した第4の実施の形態に対し、複数台の操作・監視装置3a〜3mのいずれか1台(図5では操作・監視装置3m)に、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段15Aを追加して設けたものである。これにより、ネットワーク1が全台停止しても故障表示を可能としている。図4と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0030】
図5において、操作・監視装置3mにネットワーク診断手段15Aを追加して設け、ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mの出力信号を操作・監視装置3mのネットワーク診断手段15Aに入力する。ネットワーク診断手段15Aは、ネットワーク診断手段15と同等の機能を備えており、各ネットワークの故障検出が可能である。ネットワーク全ての故障、すなわちネットワーク正常信号が全て入力できなくなった状態でネットワーク全台停止と判断する。
【0031】
これにより、通常は故障監視装置4もしくは制御装置2nからの故障表示信号で操作・監視装置3a〜3mで故障表示を行い、ネットワークが全て停止して故障監視装置4もしくは制御装置2nの故障表示信号を操作・監視装置3a〜3mで入力できなくなったときに、ネットワーク診断手段15Aでネットワーク全台停止の故障表示を行うことができる。以上の説明では、ネットワーク診断手段15Aは操作・監視装置3mに追加して設けた場合について説明したが、他の操作・監視装置3a〜3iに設けるようにしても良い。また、以上の説明では第4の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態に対しても適用できる。
【0032】
第5の実施の形態によれば、多重化したネットワークが同時に故障したときに、ネットワーク診断手段15Aを備えた操作・監視装置でネットワーク全台停止を検出し故障情報を表示することができるので、ネットワークが全台停止しても故障表示が可能となる。
【0033】
次に本発明の第6の実施の形態を説明する。図6は本発明の第6の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図である。この第6の実施の形態は、図3に示した第3の実施の形態に対し、故障監視装置4を削除し、各々の操作・監視装置3a〜3mに、ネットワーク1を介してネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段15aと、ネットワーク1を介して制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの自己診断結果を受信し制御装置2a〜2nおよび操作・監視装置3a〜3mの故障を監視する監視手段10a〜10mとを設けたものである。図3と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0034】
図6において、故障監視装置4を削除し、故障監視装置4に入っていた監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18を各々の操作・監視装置3a〜3mに追加して構成されている。ネットワーク正常信号出力手段13a〜13n、ネットワーク正常信号出力手段14a〜14mの出力信号を操作・監視装置3a〜3mの監視手段10a〜10m、ネットワーク診断手段15a〜15mに入力し出力信号を図示省略の各自の表示器で表示する。これにより、ネットワーク全台停止の故障が発生しても表示することが可能となる。以上の説明では第3の実施の形態に対して適用した場合について説明したが、第1の実施の形態や第2の実施の形態に対しても適用できる。
【0035】
第6の実施の形態によれば、故障監視装置4の監視手段10、ネットワーク診断手段15、送達積算信号監視手段18(RAS装置の機能)を操作・監視装置3a〜3mに設けて、故障情報を直接表示するようにしたので、故障監視装置4(RAS装置)を削除できシステム構成の簡素化が可能となり、ネットワークが全台停止した場合も故障表示が可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、制御装置や操作・監視装置の故障は2重化されたネットワークを経由して故障信号を取り合うことが可能となり、また、ネットワーク自体の故障時には受信不良によりネットワークの故障を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係わる分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【図7】従来の分散型監視制御システムの故障監視システムの構成図。
【符号の説明】
1…ネットワーク、2…制御装置、3…操作・監視装置、4…故障監視装置、5…ソフト診断回路、6…ソフト診断回路、7…信号出力基板、8…外部ケーブル、9…信号入力基板、10…監視手段、11…信号出力基板、12…外部ケーブル、13…ネットワーク正常信号出力手段、14…ネットワーク正常信号出力手段、15…ネットワーク診断手段、16…送達積算信号発生手段、17…送達積算信号発生手段、18…送達積算信号監視手段
Claims (6)
- プラントの機器を制御するための複数台の制御装置と、前記制御装置に操作指令を出力すると共に操作状態を監視する複数台の操作・監視装置と、各々の制御装置および各々の操作・監視装置の故障を監視する故障監視装置とを2重化されたネットワークに接続して構成された分散型監視制御システムの故障監視システムにおいて、前記制御装置および前記操作・監視装置に設けられネットワーク正常確認信号を前記ネットワークに出力するネットワーク正常信号出力手段と、前記制御装置および前記操作・監視装置に設けられ自己診断を行い自己診断結果をネットワークに出力するソフト診断回路と、前記故障監視装置に設けられ前記ネットワークを介して前記ネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段と、前記故障監視装置に設けられ前記ネットワークを介して前記制御装置および前記操作・監視装置の自己診断結果を受信し前記制御装置および前記操作・監視装置の故障を監視する監視手段とを備えたことを特徴とする分散型監視制御システムの故障監視システム。
- 前記制御装置および前記操作・監視装置は、前記ネットワーク正常信号出力手段のネットワーク正常確認信号に前記ソフト診断回路の診断結果を付加して前記ネットワークに出力することを特徴とする請求項1記載の分散型監視制御システムの故障監視システム。
- 前記ネットワーク正常信号出力手段は、ネットワーク正常確認信号を出力する度に積算値をカウントアップさせた送達積算信号を発生させる送達積算信号発生手段を備え、前記送達積算信号をネットワーク正常確認信号に付加してネットワークに送信し、前記ネットワーク診断手段は前記送達積算信号の変化を監視する送達積算信号監視手段を備え、ネットワークを介して受信した送達積算信号に基づいてネットワーク正常確認信号の受信漏れを検出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の分散型監視制御システムの故障監視システム。
- 複数台の制御装置のいずれか1台に、前記ネットワークを介して前記ネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段と、前記ネットワークを介して前記制御装置および前記操作・監視装置の自己診断結果を受信し前記制御装置および前記操作・監視装置の故障を監視する監視手段とを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の分散型監視制御システムの故障監視システム。
- 複数台の操作・監視装置のいずれか1台に、前記ネットワークを介して前記ネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の分散型監視制御システムの故障監視システム。
- 前記故障監視装置を削除し、前記ネットワークを介して前記ネットワーク正常確認信号を受信しネットワーク故障を診断するネットワーク診断手段と、前記ネットワークを介して前記制御装置および前記操作・監視装置の自己診断結果を受信し前記制御装置および前記操作・監視装置の故障を監視する監視手段とを各々の前記操作・監視装置に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の分散型監視制御システムの故障監視システム。
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2003
- 2003-05-08 JP JP2003129775A patent/JP2004334548A/ja active Pending
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