JP2004331911A - ポリオレフィン用水性プライマー組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)水性ポリオレフィン樹脂、(b)水性ポリウレタン樹脂及び(c)水性架橋剤を含有することを特徴とする、塗装時に固形分含有率を30重量%以上に調整して使用するためのポリオレフィン用水性プライマー、ならびにポリオレフィン製成型品に上記の水性プライマー(A)を塗装し、その塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる未硬化塗膜面に、メラミン樹脂含有水性ベース塗料(B)を塗装し、水性プライマー(A)及び水性ベース塗料(B)からなる複層塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる複層未硬化塗膜面に、ポリイソシアネート化合物含有2液型クリヤ塗料(C)を塗装した後、加熱して3層塗膜を同時に硬化せしめることを特徴とするポリオレフィン製成型品の塗装方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン製成型品(被塗物)の塗装に好適な、VOC(揮発性有機化合物)の排出量を少なくすることができ且つ塗装作業効率を向上させることが可能なポリオレフィン用水性プライマー、及びそれを利用したポリオレフィン製成型品の塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
近年、リサイクルが容易なポリオレフィンが自動車車体の内外装部分のプラスチック部品に多く使用されている。これらのポリオレフィン製成型品の塗装法として、例えば、水性プライマー、水性ベース塗料及びクリヤ塗料を塗装した後、加熱して3層塗膜を同時に硬化する3C1B方式による塗装方法はすでに公知である。該方法においては、上記の水性プライマーとして特許文献1に記載の組成物を使用し、その水性プライマーと水性ベース塗料との硬化前の両塗膜間の混層を防止するために、下層の水性プライマーの塗膜を例えば80℃の温度で10分以上強制乾燥してから、その塗面に水性ベース塗料が塗装されている。また、水性ベース塗料の未硬化塗膜面へのクリヤ塗料のヌレ性を確保するために、水性ベース塗料の塗膜をあらかじめ例えば80℃の温度で10分以上強制乾燥しておき、その後にクリヤ塗料を塗装することが多い。
【0003】
しかしながら、近年、塗装工程での時間短縮が強く要望されつつあり、例えば、上記の塗装工程において、複層塗膜の性能を低下させることなく、水性プライマー及び水性ベース塗料の塗膜の乾燥時間を短縮して生産効率をアップさせることが重要な課題となっている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−298490号公報
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の要望に応えるべく、鋭意研究を重ねた結果、今回、水性ポリオレフィン樹脂、水性ポリウレタン樹脂及び水性架橋剤を含有する水性プライマーを使用し、しかも塗装時の固形分含有率を30重量%以上に調整しておくことにより、プライマー塗膜の乾燥時間を短縮することができることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
かくして、本発明によれば、(a)水性ポリオレフィン樹脂、(b)水性ポリウレタン樹脂及び(c)水性架橋剤を含有することを特徴とする、塗装時に固形分含有率を30重量%以上に調整して使用するためのポリオレフィン用水性プライマー(以下、「本プライマー」いう)が提供される。
【0007】
本発明によれば、また、ポリオレフィン製成型品に上記の水性プライマー(A)を塗装し、その塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる未硬化塗膜面に、メラミン樹脂含有水性ベース塗料(B)を塗装し、水性プライマー(A)及び水性ベース塗料(B)からなる複層塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる複層未硬化塗膜面に、ポリイソシアネート化合物含有2液型クリヤ塗料(C)を塗装した後、加熱して3層塗膜を同時に硬化せしめることを特徴とするポリオレフィン製成型品の塗装方法(以下、「本方法」いう)が提供される。
【0008】
さらに、本方法において、水性ベース塗料(B)として金属製被塗物の塗装用のメラミン樹脂を含有する水性ベース塗料を使用することによって、複層塗膜の性能を低下させずに、金属製部品とプラスチック製部品とが併存する自動車車体外板部の両部材の塗色を一致させることができることが判明した。
【0009】
以下、本プライマー及び本方法についてさらに詳細に説明をする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本プライマーは、(a)水性ポリオレフィン樹脂、(b)水性ポリウレタン樹脂及び(c)水性架橋剤を含有することを特徴とする、塗装時に固形分含有率を30重量%以上に調整して使用するためのポリオレフィン用水性プライマーである。本プライマーにおいて、塗装時の固形分含有率を30重量%以上に調整することにより、被塗物に塗着した本プライマーの塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にするための乾燥時間を短縮することができる(例えば、80℃の温度での乾燥時間は5分以内で十分である)。
【0011】
本プライマーが塗装される被塗物としてのポリオレフィンとしては自動車車体の内外装に使用されているものが好適であり、このものはリサイクル性にすぐれている。具体的には、例えば、ポリプロピレン樹脂、エチレン・プロピレン系樹脂、エチレン・プロピレン・ジエン系樹脂、エチレン・オレフィン系樹脂などがあげられ、これらの樹脂を成型加工してなるバンパー、フェンダー、ドア下回り部分などが被塗物としてあげられる。
(a)水性ポリオレフィン樹脂:
水性ポリオレフィン樹脂(a)としては、ポリオレフィン樹脂を主骨格とし、その分子中にカルボキシル基などの親水性基を導入してなる樹脂を使用することができる。具体的には、重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物で変性されたオレフィン系重合体が包含され、例えば、オレフィン系重合体に重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物を既知の方法によりグラフト重合することにより得られたものがあげられる。
【0012】
グラフト重合前のオレフィン系重合体としては、例えば、エチレン及びプロピレンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン系単量体を(共)重合してなる重合体、又はこれらのオレフィン系単量体とその他の単量体(例えば、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリルなど)とを共重合してなる共重合体などがあげられる。具体的には、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ブタジエン共重合体などがあげられる。これらのオレフィン系重合体は、一般に、30000〜150000、特に50000〜120000の範囲内の重量平均分子量を有していることが好ましい。
【0013】
オレフィン系重合体の変性に使用される重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物は、1分子中に1個の重合性不飽和結合と少なくとも2個のカルボキシル基又はその酸無水基を有する化合物であり、例えば、マレイン酸及びその無水物、イタコン酸及びその無水物、シトラコン酸及びその無水物などがあげられ、これらから選ばれる少なくとも1種を好適に使用することができる。
【0014】
オレフィン系重合体への重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物のグラフト重合反応はそれ自体既知の方法により行なうことができる。その際の重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物の使用比率は、得られる変性されたオレフィン系又はジエン系重合体の酸価が10〜60mgKOH/g、特に20〜50mgKOH/gの範囲内に包含される程度とすることが好ましい。
【0015】
また、オレフィン系重合体は塩素化されていてもよく、この塩素化はグラフト重合の前又は後で行なうことができる。塩素化度(塩素含有率)はグラフト重合前のオレフィン系重合体を基準にして一般に0〜30重量%、特に15〜25重量%の範囲内が好ましい。
【0016】
オレフィン系重合体の水溶化又は水分散化を容易にするために、導入されたカルボキシル基の一部又は全部をアミン化合物で中和することが好ましい。中和に使用しうるアミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの3級アミン;ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、モルホリンなどの2級アミン;プロピルアミン、エタノールアミンなどの1級アミンなどがあげられる。水溶化又は水分散化のために、これらのアミン化合物による中和と共に、界面活性剤を添加することも可能である。
(b)水性ポリウレタン樹脂:
水性ポリウレタン樹脂(b)としては、水に溶解又は分散しうる親水性ポリウレタン樹脂を好適に使用することができ、例えば、(i)脂肪族及び/又は脂環式ジイソシアネート、(ii)数平均分子量が500〜5000のジオール、(iii)低分子量ポリヒドロキシル化合物及び(iv)ジメチロールアルカン酸をワンショット法又は多段法により反応させることにより得られるウレタンプレポリマーを、中和後又は中和しながら、伸長、乳化することにより得ることができ、特に、製造工程で使用された有機溶剤の一部もしくは全部を留去してなる、平均粒子径が0.001〜1.0μm程度の自己乳化型ウレタン樹脂の水分散体が好ましい。
【0017】
上記の脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネート(i)としては、炭素数2〜12の脂肪族ジイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート;炭素数4〜18の脂環式ジイソシアネート、例えば、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4´−ジイソシアネート;これらのジイソシアネートの変性物(カルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミンなど)などがあげられる。
【0018】
また、数平均分子量が500〜5000、好ましくは1000〜3000のジオール(ii)としては、例えば、アルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等)及び/又は複素環式エーテル(テトラヒドロフラン等)を重合又は(ブロック又はランダム)共重合させることにより得られるポリエーテルジオール、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ポリオクタメチレンエーテルグリコールなど;ジカルボン酸(アジピン酸、コハク酸、セバチン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等)とグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン等)とを縮重合させることにより得られるポリエステルジオール、具体的には、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリ−3−メチルペンチルアジペート、ポリエチレン/ブチレンアジペート、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペートなどがあげられる。さらに、ポリラクトンジオール、例えば、ポリカプロラクトンジオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンジオール;ポリカーボネートジオールなどを使用することもきる。
【0019】
低分子量ポリヒドロキシル化合物(iii)は、1分子中に少なくと2個の水酸基を有する数平均分子量が500未満の化合物であって、例えば、上記ポリエステルジオールの原料として挙げたグリコール及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(分子量500未満);3価アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(分子量500未満);及びこれらの少なくとも2種の混合物などが挙げられる。これらの低分子量ポリヒドロキシル化合物は、一般に、前記ジオール(ii)に対し、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の範囲内の割合で使用することができる。
【0020】
さらに、ジメチロールアルカン酸(iv)は1分子中に2個の水酸基及び1個のカルボキシル基を有する化合物であって、例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸等があげられる。これらのジメチロールアルカン酸の使用量は、カルボキシル基(−COOH)としての含有率が、成分(i)〜(iv)を反応させてなるウレタンプレポリマー中0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%の範囲内になるような量が適している。
【0021】
成分(i)〜(iv)を既知の方法でワンショット法又は多段法により反応させて得られる水性ポリウレタン樹脂(b)は、水溶化又は水分散化を容易にするために、該樹脂中に含まれるジメチロールアルカン酸により導入されるカルボキシル基の一部又はすべてをアミン化合物で中和することが好ましい。その際に使用されるアミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの3級アミン;ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、モルホリンなどの2級アミン;プロピルアミン、エタノールアミンなどの1級アミンなどがあげられる。アミンの使用量は、ジメチロールアルカン酸のカルボキシル基1当量に対し、通常、0.5〜1当量、特に0.7〜1当量の範囲内が好適である。
【0022】
水性ポリウレタン樹脂(b)は、中和されたカルボキシル基を有し、さらに、低分子量ポリヒドロキシル化合物(iii)に基づく水酸基を併有することもできる。水性ポリウレタン樹脂(b)は、10〜60mgKOH/g、特に20〜50mgKOH/gの範囲内の酸価及び10〜60mgKOH/g、特に20〜50mgKOH/gの範囲内の水酸基価を有することが好ましい。かかる水性ポリウレタン樹脂(b)に該当する市販品としては、例えば、「タケラックW610」(武田薬品工業(株)製、商品名)、「ネオレッツR960」(ゼネカレジン(株)製、商品名)、「ユーコートUWS−145」(三洋化成工業(株)製、商品名)などがあげられる。
【0023】
特に、水性ポリウレタン樹脂(b)としては、該樹脂の単独塗膜を酢酸でpH4.0に調整された水(温度80℃)に2時間浸漬し、130℃で1時間乾燥させてから、温度70℃、湿度95%の湿熱オーブン中で200時間放置した後の塗膜の抗張力、伸度の減少率が、これらの試験前に比べて25%以内であって、しかも乾燥後の塗膜に目視による白化現象が殆ど又は全く認められないものを使用することが好ましい。
(c)水性架橋剤:
水性架橋剤(c)には、水に分散又は溶解し、かつ上記水性ポリオレフィン樹脂(a)及び/又は水性ポリウレタン樹脂(b)中の官能基と架橋反応する化合物が包含され、具体的には、例えば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、カルボジイミド樹脂などから選ばれる少なくとも1種の成分が好適に使用できる。
【0024】
メラミン樹脂は、水性ポリウレタン樹脂(b)中に含まれることがある水酸基と架橋反応することができ、具体的には、メラミンにホルムアルデヒドを反応させてなるメチロール化メラミン樹脂、さらにそれに炭素数1〜10のモノアルコールを反応させてなる部分又はフルエーテル化メラミン樹脂などを使用することができる。メラミン樹脂として、また、イミノ基が併存しているものも使用することができる。メラミン樹脂は疎水性及び親水性のいずれでのタイプのものであってもよいが、特に、メタノールでエーテル化した縮合度の小さい、数平均分子量が3000以下、特に100〜1500の範囲内の親水性メラミン樹脂が適している。かかる親水性のメラミン樹脂の市販品としては、例えば、「サイメル303」、「サイメル325」(いずれもサイテック(株)製、商品名)などがあげられる。
【0025】
架橋剤(c)としてのエポキシ樹脂には1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する樹脂が包含され、このものは水性ポリオレフィン樹脂(a)及び水性ポリウレタン樹脂(b)中に含まれるカルボキシル基と架橋反応することができる。具体的には、例えば、エポキシ基含有重合性単量体とビニル系重合性単量体との共重合体があげられる。上記エポキシ基含有重合性単量体としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレートなどがあげられ、また、上記ビニル系重合性単量体は、エポキシ基含有重合性単量体以外の重合性単量体であって、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニルなどがあげられる。これらの単量体の共重合反応はそれ自体既知の方法で行なうことができ、得られる共重合体は、一般に、20〜2800、特に30〜700の範囲内のエポキシ当量、及び3000〜100000 、特に4000〜50000の範囲内の数平均分子量を有していることが好ましい。さらに、ビスフェノールのグリシジルエーテル化エポキシ樹脂又はその水素添加物、脂肪族多価アルコールのグリシジルエーテル化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などもエポキシ系架橋剤として使用することができる。これらのエポキシ樹脂は、一般に、500〜20000、特に800〜5000の範囲内の分子量を有していることが好ましい。
【0026】
架橋剤(c)としてのカルボジイミド樹脂は、水性ポリオレフィン樹脂(a)及び水性ポリウレタン樹脂(b)中に含まれるカルボキシル基と架橋反応することができるものであり、例えば、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基同士を脱二酸化炭素反応せしめることにより得ることができ、該当する市販品としては、例えば、「カルボジライトE−01」、「カルボジライトE−02」(日清紡(株)製、商品名)などがあげられる。
本プライマー:
本プライマーは、以上に述べた水性ポリオレフィン樹脂(a)、水性ポリウレタン樹脂(b)及び水性架橋剤(c)を含有する水性塗料であり、これら(a)、(b)及び(c)成分を水性媒体中に溶解又は分散せしめることにより調製することができる。これらの各成分の構成比率は目的とする水性プライマーの用途などに応じて適宜選択することができるが、一般には、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の合計固形分量を基準にして、(a)成分は10〜80重量%、特に30〜50重量%、(b)成分は10〜60重量%、特に20〜40重量%、そして(c)成分は3〜20重量%、特に5〜10重量%の範囲内が好ましい。
【0027】
本プライマーには、これらの成分に加えて、場合によりさらに、ポリエステル樹脂、ソリッドカラー顔料、メタリック顔料、光干渉性顔料、体質顔料、沈降防止剤、有機溶剤、塗料添加剤などを配合することができる。
【0028】
上記ポリエステル樹脂としては、例えば、ジカルボン酸(アジピン酸、コハク酸、セバチン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等)とグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン等)とを縮重合させることにより得られるポリエステルが好適に使用でき、該ポリエステル樹脂は、一般に、10〜60mgKOH/g、特に20〜50mgKOH/gの範囲内の酸価、10〜60mgKOH/g、特に20〜50mgKOH/gの範囲内の水酸基価、及び1000〜30000の範囲内の数平均分子量を有していることが好ましい。ポリエステル樹脂の配合比率は、通常、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の合計固形分100重量部あたり、30重量部以下、特に2〜20重量部の範囲内が好ましい。
【0029】
本プライマーは、塗装時における固形分含有率を30重量%以上、好ましくは35〜45重量%の範囲内に調整して使用される。塗装時の本プライマーの固形分含有率が30重量%より低いと、本プライマーの未硬化塗膜とその上層に塗装される水性ベース塗料(B)の未硬化塗膜との混層を防止するために、本プライマーの塗膜を長時間(例えば80℃で10分以上)にわたって乾燥しなければならず、その結果、塗装効率、生産性が低下し、本発明の目的を達成することが困難になる。他方、本プライマーの塗装時における固形分含有率を上記の範囲内に調整すると、塗装された本プライマーの塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にするための乾燥時間を短縮することができ(例えば、80℃で5分以下)、塗装効率及び生産性を格段に向上させることができる。
【0030】
塗装時における固形分含有率を上記の範囲内にし、且つさらに好ましくは粘度を20〜40秒/フォードカップ#4/20℃に調整してなる本プライマーは、ポリオレフィン成型品に、例えば、スプレー塗装、エアレススプレー塗装、刷毛塗装、浸漬塗装などの方法により塗装することができる。その塗装膜厚は硬化塗膜に基づいて一般に5〜30μm、特に10〜20μmの範囲内が好ましい。
本方法:
本方法は、ポリオレフィン製成型品に、本プライマー、すなわち水性プライマー(A)を塗装し、その塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる未硬化塗膜面に、メラミン樹脂含有水性ベース塗料(B)を塗装し、水性プライマー(A)及び水性ベース塗料(B)からなる複層塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる複層未硬化塗膜面に、ポリイソシアネート化合物含有2液型クリヤ塗料(C)を塗装した後、加熱して3層塗膜を同時に硬化せしめることを特徴とするポリオレフィン製成型品の塗装方法に関する。
【0031】
水性プライマー(A)は、塗装時における固形分含有率を30重量%以上、好ましくは35〜45重量%とし、且つさらに好ましくはその粘度を20〜40秒/フォードカップ#4/20℃の範囲内に調整してから、ポリオレフィン成型品に、例えば、スプレー塗装、エアレススプレー塗装、刷毛塗装、浸漬塗装などの方法により塗装することができる。水性プライマー(A)の塗装膜厚は、通常、硬化塗膜に基づいて5〜30μm、特に10〜20μmの範囲内が好ましい。水性プライマー(A)の塗装時における固形分含有率を上記の範囲にすることにより、前述のとおり、被塗物に塗着したその塗膜中の水分含有率を5〜30重量%の範囲内に短時間で調整することができる。例えば、60〜100℃、特に70〜90℃で1〜5分間強制乾燥することにより上記の水分含有率に調整することができ、従来法に比べて乾燥時間を著しく短縮することできる。
【0032】
ポリオレフィン製成型品に塗装された水性プライマー(A)の塗膜面には、その単独塗膜中の水分含有率が5〜30重量%、好ましくは7〜20重量%の範囲内となるようにした後、未硬化の状態で水性ベース塗料(B)が塗装される。
【0033】
水性ベース塗料(B)の塗装時において、その被塗面である水性プライマー(A)の未硬化塗膜中の水分含有率が5〜30重量%の範囲内にあると、その塗面に塗装される水性ベース塗料(B)中の水分が下層の水性プライマー(A)の塗膜中に吸い込まれ、その結果、水性プライマー(A)と水性ベース塗料(B)とからなる未硬化の複層塗膜中の水分含有率を5〜30重量%の範囲内に容易にかつ短時間に調整することができ、工程時間の短縮に極めて有効である。水性プライマー(A)の塗膜中の水分含有率が5重量%より少なくなると、その塗面に塗装される水性ベース塗料(B)がヌレ性不良を起こすことがあり、他方、水性プライマー(A)の塗膜中の水分含有率が30重量%より多くなると、その塗面に塗装される水性ベース塗料(B)の塗膜と混層して仕上り外観が低下したり、水性ベース塗料(B)の塗膜の乾燥に長時間を要することがある。
【0034】
水性プライマー(A)の(単独)未硬化塗膜中の水分含有率は、カールフィッシャー法により測定することができる。例えば、ポリオレフィンに塗装した水性プライマー(A)からなる未硬化の単独塗膜の一部を掻き取り、このものにカールフィッシャー試薬を滴下することにより、その塗膜中の水分含有率を測定することができる。
【0035】
水性ベース塗料(B)は、本方法に従い、塗膜中の水分含有率が5〜30重量%の範囲内に保持された水性プライマー(A)の未硬化塗膜面に塗装される塗料であり、メラミン樹脂を含有する水性ベース塗料が使用される。具体的には、例えば、水酸基などの架橋性官能基を有する基体樹脂、架橋剤としてのメラミン樹脂及び着色顔料を水に混合・分散せしめてなる塗料が包含され、ソリッドカラー調、光干渉調又はメタリック調などの着色塗膜を形成することができる。
【0036】
水酸基などの架橋性官能基を有する基体樹脂としては、例えば、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有アクリル樹脂などを好適に使用することができる。
【0037】
水酸基含有ポリエステル樹脂は、例えば、多塩基酸と多価アルコールとをそれ自体既知の方法で水酸基過剰の条件下にエステル化反応せしめることによって得ることができる。多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物であり、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ハイミック酸、コハク酸、ヘット酸及びこれらの無水物などがあげられる。多価アルコールは1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどがあげられる。水酸基の導入は、例えば、1分子中に3個以上の水酸基を有する多価アルコールを併用することによって行なうことができる。得られる水酸基含有ポリエステル樹脂は、一般に、40〜120mgKOH/g、特に60〜100mgKOH/gの範囲内の水酸基価、0〜100mgKOH/g、特に15〜50mgKOH/gの範囲内の酸価、及び1000〜50000、特に3000〜30000の範囲内の数平均分子量を有していることが好ましい。
【0038】
水酸基含有アクリル樹脂は、例えば、水酸基含有不飽和単量体とアクリル系単量体及びさらに必要に応じてその他の不飽和単量体を共重合せしめることによって製造することができる。 水酸基含有不飽和単量体は、1分子中に水酸基及び重合性不飽和二重結合をそれぞれ1個以上有する化合物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの炭素数が2〜10のアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸との等モル付加物などがあげられる。アクリル系単量体には(メタ)アクリル酸と炭素数が1〜24のモノアルコールとのモノエステル化物が包含され、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどがあげられる。
【0039】
その他の不飽和単量体は、上記の水酸基含有不飽和単量体及びアクリル系単量体以外の、1分子中に1個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物であり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、5−カルボキシペンチル(メタ)アクリレートなどのカルボキシル基含有不飽和化合物;グリシジル(メタ)アクリレート,アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有不飽和化合物;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレ−ト、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレートなどのパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの含窒素アルキル(メタ)アクリレート;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等の重合性アミド類;2−ビニルピリジン、1−ビニル−2−ピロリドン、4−ビニルピリジンなどの芳香族含窒素モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の重合性ニトリルなどがあげられる。
【0040】
水酸基含有アクリル樹脂は、上記の水酸基含有不飽和単量体、アクリル系単量体及びさらに必要に応じてその他の不飽和単量体を、溶液重合などのそれ自体既知の方法により共重合せしめることによって製造することができ、得られる水酸基含有アクリル樹脂は、一般に、水酸基価が40〜120mgKOH/g、特に60〜100mgKOH/gの範囲内の水酸基価、酸価が0〜100mgKOH/g、特に15〜50mgKOH/gの範囲内の酸価、及び数平均分子量は2000〜100000、特に3000〜50000の範囲内の数平均分子量を有していることが好ましい。
【0041】
水酸基含有ポリエステル樹脂及び水酸基含有アクリル樹脂は、水溶化又は水分散化を容易にするために、それらに含まれることがあるカルボキシル基の一部又はすべてをアミン化合物で中和することが好ましい。アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの3級アミン;ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、モルホリンなどの2級アミン;プロピルアミン、エタノールアミンなどの1級アミンなどがあげられる。アミンの中和量は、通常、カルボキシル基1当量あたり、0.5〜1当量、好ましくは0.7〜1当量の範囲内とすることができる。
【0042】
メラミン樹脂は、水酸基含有ポリエステル樹脂及び水酸基含有アクリル樹脂中に含まれる水酸基と架橋反応することができ、例えば、メラミンにホルムアルデヒドを反応せしめてなるメチロール化メラミン樹脂、さらにそれに炭素数1〜10のモノアルコールを反応させてなる部分又はフルエーテル化メラミン樹脂などを使用することができる。メラミン樹脂としては、また、イミノ基が併存しているものも使用することができる。メラミン樹脂は疎水性及び親水性のいずれのタイプのものであってもよいが、特に、メタノールでエーテル化した縮合度の小さい、数平均分子量が3000以下、特に100〜1500の範囲内の親水性メラミン樹脂が適している。かかる親水性のメラミン樹脂の市販品としては、例えば、「サイメル303」、「サイメル325」(いずれもサイテック(株)製、商品名)などがあげられる。
【0043】
水酸基含有ポリエステル樹脂及び水酸基含有アクリル樹脂から選ばれる1種以上の基体樹脂とメラミン樹脂との構成比率は、両者の固形分重量を基準にして、一般に、基体樹脂は50〜90重量%、特に65〜85重量%、メラミン樹脂は50〜10重量%、特に35〜15重量%の範囲内が好ましい。
【0044】
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、黄鉛、黄土、黄色酸化鉄、ハンザエロー、ピグメントエロー、クロムオレンジ、クロムバーミリオン、パーマネントオレンジ、アンバー、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン、ファストバイオレット、メチルバイオレットレーキ、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、ピグメントグリーン、ナフトールグリーンなどのソリッドカラー顔料;アルミニウム粉、蒸着アルミニウム、酸化アルミニウブロンズ粉、銅粉、錫粉、雲母状酸化鉄などのメタリック顔料;酸化チタンや酸化鉄で被覆した雲母フレーク、雲母フレークなどの光干渉性顔料があげられるが、これらのみに限定されるものではない。これらの顔料は1種のみ又は2種以上組み合わせて使用でき、ソリッドカラー塗膜、メタリック塗膜又は光干渉性塗膜を形成することができる。
【0045】
水性ベース塗料(B)には、さらに、沈降防止剤、有機溶剤などを必要に応じて配合することができる。水性ベース塗料(B)は、塗装時において、粘度を20〜30秒/フォードカップ#4/20℃の範囲内、そして固形分含有率を15重量%以上、特に20〜35重量%の範囲内に調整しておくことが好ましい。
【0046】
水性ベース塗料(B)は、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装などの方法により、ポリオレフィン成型品にすでに塗装してある水性プライマー(A)の未硬化の塗面(水分含有率5〜30重量%)に塗装することができる。その塗装膜厚は、通常、硬化塗膜に基いて10〜40μm、特に12〜25μmの範囲内が適している。水性ベース塗料(B)の塗膜自体は、60〜140℃、好ましくは80〜120℃で、5〜40分間程度加熱することにより3次元に架橋反応した硬化塗膜を形成することができる。
【0047】
本方法では、水性プライマー(A)の未硬化塗膜とその塗面に塗装される水性ベース塗料(B)の未硬化塗膜とからなる複層塗膜中の水分含有率が5〜30重量%、好ましくは7〜20重量%になるように調整してから、その未硬化複層塗面に2液型クリヤ塗料(C)を塗装する。この複層塗膜中の含水率を5〜30重量%に調整しておくことにより、2液型クリヤ塗料(C)の塗面を平滑に仕上げることができる。2液型クリヤ塗料(C)の塗装時において、複層塗膜中の含水率が30重量%より多くなると複層塗面と2液型クリヤ塗料(C)の塗膜との親和性が低下し平滑性が低下する可能性がある。
【0048】
水性プライマー(A)の未硬化塗膜とその塗面に塗装される水性ベース塗料(B)の未硬化塗膜とからなる複層塗膜中の水分含有率は、カールフィッシャー法により測定することができる。例えば、ポリオレフィンに塗装した水性プライマー(A)と水性ベース塗料(B)とからなる未硬化の複層塗膜の一部を掻き取り、均一に混合してから、このものにカールフィッシャー試薬を滴下することにより、その複層塗膜中の水分含有率を測定することができる。
【0049】
2液型クリヤ塗料(C)は、架橋性基体樹脂成分と架橋剤成分とをあらかじめ分離しておき、塗装直前に両成分を混合して使用する有機溶剤系塗料であり、無色又は有色の透明塗膜を形成するものを使用することができる。具体的には、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂などの架橋性基体樹脂とポリイソシアネート化合物などの架橋剤からなる無色又は有色の透明塗膜を形成する塗料があげられ、さらに必要に応じて、着色顔料を透明性を阻害しない程度で併用することができ、これらを有機溶剤に混合せしめることにより調製することができる。
【0050】
水酸基含有アクリル樹脂及び水酸基含有ポリエステル樹脂としては、水性ベース塗料(B)の説明において水酸基などの架橋性官能基を有する基体樹脂として例示した水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有アクリル樹脂などを好適に使用することができる。これらの水酸基含有樹脂は、一般に、10〜120mgKOH/g、特に40〜80mgKOH/gの範囲内の水酸基価、0〜20mgKOH/g、特に1〜15mgKOH/gの範囲内の酸価、及び2000〜100000、特に3000〜50000の範囲内の数平均分子量を有していることが好ましい。
【0051】
ポリイソシアネート化合物としては、1分子中に2個以上の遊離(非ブロック)イソシアネート基を有する化合物を使用することができ、具体的には、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−ジイソシアネート、ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、シクロヘキサンジイソシアネート、シクロペンタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式系ジイソシアネート化合物;キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネ−ト、ジフェニルエーテルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート、ジメチル−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4−フェニルイソシアネート)などの芳香族ジイソシアネート化合物;トリフェニルメタン−トリイソシアネート、トリイソシアナトベンゼン、トリイソシアナトトルエン、ジメチルジフェニルメタン−テトライソシアネートなどの3個以上のイソシアネ−ト基を有するポリイソシアネート化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリアルキレングリコール、トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−ルなどのポリオールの水酸基に対してイソシアネート基が過剰量となる量のポリイソシアネート化合物を反応させてなる付加物;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などのジイソシアネート化合物のビューレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物などがあげられる。
【0052】
2液型クリヤ塗料(C)において、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂などの架橋性基体樹脂とポリイソシアネート化合物などの架橋剤との使用比率は、特に制限されるものではなく、用途等に応じて適宜選択することができるが、一般には、両成分の合計固形分比で、架橋性基体樹脂は50〜90重量%、特に60〜80重量%、架橋剤は10〜50重量%、特に20〜40重量%の範囲内が好ましい。
【0053】
2液型クリヤ塗料(C)は、塗装時に粘度を14〜20秒/フォードカップ#4/20℃の範囲内に調整し、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装などの方法により、水性プライマー(A)と水性ベース塗料(B)とからなる未硬化複層塗膜中の含水率が5〜30重量%に乾燥してなる未硬化塗面に塗装することができる。クリヤ塗料(C)の塗装膜厚は、通常、硬化塗膜に基いて15〜80μm、特に25〜50μmの範囲内が適している。
【0054】
本方法では、水性プライマー(A)、水性ベース塗料(B)及び2液型クリヤ塗料(C)を上記のようにしてウエットオンウエットで塗装した後、80〜140℃、特に100〜120℃で10〜40分間加熱することにより3層塗膜をほぼ同時に架橋硬化させることができる。
【0055】
本方法においては、2液型クリヤ塗料(C)の塗膜中に含まれるポリイソシアネート化合物などの架橋剤が下層の水性ベース塗料(B)の未硬化塗膜に浸透して架橋性基体樹脂と反応して両塗膜の層間付着性を一層向上させるものと推測される。
【0056】
さらに、本方法にいて、水性ベース塗料(B)としては、ポリオレフィン成型品に塗装するために設計された軟質塗膜を形成する塗料(B1)及び金属製被塗物の塗装用に設計された硬質塗膜を形成する塗料(B2)のいずれも使用することができるが、特に、水性ベース塗料(B)として、金属製被塗物の塗装用の水性ベース塗料(B2)を使用すると、金属部材とポリオレフィン部材とが併存する被塗物における両部材の色一致性を向上させることができるのでより好ましい。
【0057】
塗料(B1)により形成される軟質の塗膜はその伸び率が70%以上、特に80〜120%の範囲内にあるのが好適であり、また、塗料(B2)により形成される硬質の塗膜はその伸び率が5〜30%、特に8〜20%の範囲内にあるのが好適である(いずれも、膜厚30μm、20℃を基準)。
【0058】
硬質塗膜を形成する塗料(B2)の塗膜は、一般に、130〜160℃の温度で加熱して硬化させているが、ポリオレフィン成型品に適用する場合には塗膜の加熱温度は80〜120℃に制限されるため、塗料(B2)の塗膜を十分に架橋硬化させることが困難になることが懸念されるが、本方法では、2液型クリヤ塗料(C)の塗膜中に含まれるポリイソシアネート化合物などの架橋剤が下層の水性ベース塗料(B)の未硬化塗膜に浸透して架橋硬化を補助して硬化不足を解消することができ、また、ウレタン結合の形成により塗膜の柔軟性が向上する。さらに、本方法において使用される水性プライマー(A)は水性ポリウレタン樹脂を含有しているので、形成される複層塗膜は、ポリオレフィン成型品の塗膜に要求されるに十分な屈曲性、衝撃性などの性能を有している。
【0059】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに具体的に説明をする。なお、部及び%はいずれも重量基準であり、塗膜の厚さは乾燥、硬化した塗膜についてのものである。
【0060】
1.試料の調製
水性ポリオレフィン樹脂(a):
重量平均分子量80000のマレイン化ポリプロピレン樹脂(塩素化率22%、マレイン酸変性量2.0%、酸価30mgKOH/g)500部、n−ヘプタン150部及びN−メチルピロリドン50部からなる混合物を50℃に加温し、ジメチルエタノールアミン12部及び「ノイゲンEA−140」(ノニオン系界面活性剤、第1工業製薬(株)製、商品名)5部を仕込み、同温度で1時間攪拌した後、脱イオン水2000部を徐々に仕込み、さらに1時間攪拌を行なった。
つぎに、70℃の温度で減圧してn−ヘプタン及び水を合計で600部留去して、固形分含有率23.6%のポリオレフィンエマルジョンを得た。樹脂粒子の平均粒径は1.8μmであった。
【0061】
水性ポリウレタン樹脂(b):
「タケラックW610」(武田薬品工業(株)製、商品名)
水性架橋剤(c)
(c−1):「サイメル325」(サイテック(株)製、商品名、水溶性メラミン樹脂)
(c−2):「カルボジライトE−01」(日清紡(株)製、商品名、水性カルボジイミド)
水性ポリエステル樹脂(d):
トリメチロールプロパン/フタル酸/アジピン酸/トリメリット酸を仕込み重量比率130部/50部/80部/20部にて常法によりエステル化反応させることにより得られた酸価40mgKOH/g、水酸基価130mgKOH/g及び数平均分子量3000のポリエステル樹脂をジメチルエタノールアミンにて当量中和して、固形分含有率が40%の水溶性ポリエステル樹脂水溶液を製造した。
【0062】
増粘剤(e):
「アデカノールUH−420」(旭電化(株)製、商品名、ウレタン系水溶性増粘剤)
チタン白顔料:
「タイペークCR−93」(石原産業(株)製、商品名)
カーボンブラック顔料:
「三菱カーボンブラックMA−100」(三菱化学(株)製、商品名)
水性ベースコート(B)
(B1):「アスカベークWT−330X−2」(関西ペイント(株)製、商品名、プラスチック用メラミン硬化型水性シルバーメタリックベース塗料)
(B2):「アスカベークWT#700」(関西ペイント(株)製、商品名、水性メラミン硬化型金属製自動車ボデー用シルバーメタリックベース塗料)
ポリイソシアネート化合物含有2液型クリヤーコート(C)
(C1):「ソフレックス#520」(関西ペイント(株)製、商品名)
(C2):「ソフレックス#1600」(関西ペイント(株)製、商品名、メラミン硬化型プラスチック用クリヤー塗料)(比較用)
2.実施例及び比較例
上記の試料を後記表1に示す組成比率(重量、固形分比)で配合し、さらに表1に記載の固形分濃度(塗装時)に調整してなる水性プライマー(A)、ならびに水性ベースコート(B)及び2液型クリヤーコート(C)を使用して複層塗膜を形成せしめた。
【0063】
ついで、水性プライマー(A)をポリオレフィン素材(「TSOP−1(TC−1)」、日本ポリケム(株)製、商品名)面にエアスプレー塗装により塗装し(塗装膜厚は10〜15μm)、室温で1分間放置してから80℃で塗膜中の含水率が所定の値になるまで水切乾燥を行なった。乾燥時間(単位、分)及び乾燥後の単独塗膜中の含水率(単位、%)を前記したカールフィッシャー法により測定した。その結果も表1に併記する。
【0064】
この水性プライマー(A)の未硬化の塗面に、水性ベースコート(B1)又は(B2)を膜厚が15〜20μmになるようにスプレー塗装し、形成された複層塗膜を室温で1分間放置してから80℃の温度で、複層塗膜中の含水率が所定の値になるまで水切乾燥を行なった。複層塗膜中の含水率は、水性プライマー(A)と水性ベース塗料(B1)又は(B2)とからなる未硬化の複層塗膜の一部を掻き取り、均一に混合してから、このものにカールフィッシャー試薬を滴下することにより測定した。また、この乾燥に要した時間を計測した。その結果を表1に記載する。ついで、この未硬化の複層塗膜面に、2液型クリヤーコート(C1)又は(C2)を膜厚が25〜30μmになるように塗装し、室温で5分間放置してから、100℃で30分間加熱して3層からなる複層塗膜を同時に硬化させた。このようにして形成された複層塗膜の性能試験を行なった。その結果も併せて表1に記載する。
【0065】
複層塗膜の性能試験方法は下記のとおりである。
【0066】
生産性:
水性プライマー(A)の単層塗膜の水切り乾燥時間(I)と、水性プライマー(A)と水性ベース塗料(B)とからなる複層塗膜の水切り乾燥時間(II)とを基礎に、次の基準に従い評価した。
【0067】
優:(I)及び(II)が共に3分以内、
良:(I)及び(II)共に3分以上5分以内又は(I)と(II)との合計が10分以内、
劣:(I)と(II)との合計が10分以上。
【0068】
仕上り外観:
クリヤ塗面のツヤビケ、オレンジピール、ハジキ、ヘコミなどの異常発生の有無を以下の基準で目視で評価した。
【0069】
○:これらの異常発生が全く認められない、
△:これらの異常発生が少し認められた、
×:これらの異常発生が顕著に認められた。
【0070】
色一致性:
上記実施例及び比較例で作製した塗装パネルと、電着塗料及び中塗り塗料を塗装した自動車ボデ−用鋼板に水性ベースコート(B2)を膜厚が15〜20μになるようスプレー塗装し、塗膜中の含水率が5〜30%になるように水切乾燥した後、ボデー鋼板用クリヤー塗料(「マジクロンKINO#1200」、関西ペイント(株)製、商品名、酸エポ型クリヤ塗料)を膜厚が30〜35μmになるよう塗装し140℃で30分焼付けることにより作製した塗り板との色差ΔE値を「S&M Color Computer Model 4」(スガ試験機社製)にて測定し、以下の基準で自動車ボデーとプラスチック部位との色一致性を判定した。
【0071】
○:色一致性良好(ΔE値1以下)、
△:色一致性やや劣る(ΔE値1以上2以下)、
×:劣る(ΔE値2以上)
付着性:
3層塗膜に素地に達するようにカッターで切りこみ、2mm巾のゴバン目100個作り、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、20℃において急激に剥離した跡のゴバン目塗膜の残存数を観察した。
【0072】
耐水試験:
40℃の温水に10日間浸漬した後、引き上げ直後の外観(白化、フクレなどの発生の有無)及び付着性(上記と同じ方法による)を評価した。外観における○は白化、フクレなどの発生がない、△は白化、フクレなどの発生が少し認められる、×は白化、フクレなどの発生が多く認められることを示す。
【0073】
屈曲性:
プラスチック部材に塗装した試験板を、20℃にて、直径20mmの鉄棒にはさんで180度の角度まで折り曲げ、屈曲部の3層塗膜を観察する。全く変化がないものを○、微小なワレが発生したものを△、顕著なワレを発生したものを×とした。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
Claims (3)
- (a)水性ポリオレフィン樹脂、(b)水性ポリウレタン樹脂及び(c)水性架橋剤を含有することを特徴とする、塗装時に固形分含有率を30重量%以上に調整して使用するためのポリオレフィン用水性プライマー。
- ポリオレフィン製成型品に請求項1に記載の水性プライマー(A)を塗装し、その塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる未硬化塗膜面に、メラミン樹脂含有水性ベース塗料(B)を塗装し、水性プライマー(A)及び水性ベース塗料(B)からなる複層塗膜中の水分含有率を5〜30重量%にしてなる複層未硬化塗膜面に、ポリイソシアネート化合物含有2液型クリヤ塗料(C)を塗装した後、加熱して3層塗膜を同時に硬化せしめることを特徴とするポリオレフィン製成型品の塗装方法。
- メラミン樹脂含有水性ベース塗料(B)が金属製被塗物の塗装用の水性ベース塗料である請求項2に記載の塗装方法。
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