JP2004329138A - 植物栽培体及び該植物栽培体を用いた緑化構造 - Google Patents

植物栽培体及び該植物栽培体を用いた緑化構造 Download PDF

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譲治 安達
Yasuo Yoshii
康雄 吉井
Kazuya Okada
一弥 岡田
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Abstract

【課題】簡単な構成であって低コストで製造出来、軽量で運搬に便利であり、土壌の状態を植物栽培に良好な状態に保ちながら土壌の流失及び植物の抜け落ちを防止することが出来る植物栽培体を提供する。また、植物の根や茎や蔓などがしっかり絡むことができ、低コストで速やかに建物を緑化可能な緑化構造を提供する。
【解決手段】植物栽培体1は、複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くことにより前記切り込み部が植物の根や茎などが貫通可能な大きさを有する網目状となるように成した可撓性シートを、土壌を保持する土壌保持体の凹部に配置し、凹部の開口部の幅は前記可撓性シートの前記切り込み部の延在方向と交差する方向の幅よりも大きくし、前記可撓性シートを、前記切り込み部が前記網目状となるよう引いた状態で、前記切り込み部の延在方向と交差する方向の両端を前記凹部の対向する2側面に固定して形成する。また本発明に係る緑化構造は、前記可撓性シート10に植栽された植物からなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は植物の栽培に関し、特に建物の屋上やベランダ等において植物を栽培したり、建物の鉛直面又は傾斜面等を栽培植物で覆う技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境保全及び都市のヒートアイランド化防止の観点から、建物の屋上や壁面を植物で覆う、所謂屋上緑化や壁面緑化の技術は社会的に注目されているが、これら屋上緑化や壁面緑化の普及速度は社会的関心の高さに比べ遅いのが実情である。ここで、屋上緑化の普及速度が遅い一因として、これまでの屋上緑化に要するコストが高かった事が上げられる。
従来の屋上緑化に用いられる緑化基盤の構造は、箱形の容器に土壌を充填し植栽するトレータイプと、マット状の基盤に土壌を摺り込みその上に植栽するマットタイプに大別される(特許文献1)。トレータイプの物はおおむね樹脂製で透水性がないため排水孔が必要となり、排水孔からの土壌流失を防ぐためにフィルター等の部材が必要である、これはコストアップの要因となる。又、排水孔が目詰まりを起こした場合には、雨水や灌水がオーバーフローし同時に土壌が流失してしまうという欠点が有る。一方、マットタイプの物はそのままでは土壌が流失してしまうため、底面及び側面を透水性の材料で覆わなくてはならずこれもコストアップの要因であった。
【0003】
ところで、建物の屋上やベランダなど、無土壌の環境に植木鉢等の植物栽培体を設置し、そこへ土壌を持ち込んで、多種多様な植物を栽培して楽しむことは従来より広く行われている。
しかし、屋上やベランダなど、植物栽培をする目的の場所に土壌を持ち込む為にはコストや労力を要する。そのため、一度目的地に持ち込んだ土壌は流失しないことが求められる。そして、この土壌は栽培する植物の生長にとって良好な状態に保たれるようにする必要がある。また、植物栽培を手軽に行う為には、植木鉢などの植物栽培体は軽量であり、簡単に組み立てて設置出来ることが望まれる。
【0004】
ここで、土壌流出の問題を解決する技術として、内部に土壌を包含するケースであって上面側をメッシュ状又は多孔状とし、他の面を閉塞面することにより土壌の流失を防止する提案が知られている(特許文献2)。
しかしこの提案においては、上記ケースの形成方法や材質については触れられておらず、組立形成の容易さや軽量化については考慮されていない。また、土壌の有効団粒化促進など、土壌の透水性、通気性、保水性を植物にとって良好な状態に保つことについても考慮されていない。
【0005】
また、植物栽培体の軽量化の問題を解決できる技術として、合成樹脂製不織布からなる遮水性防根シート上に非土壌の繊維質培土を比較的薄く敷設し、該繊維質培土に植物を根付かせ栽培する方法が提案されている(特許文献3)。
しかし、この方法は植物の苗を育成後に防根シートを取り除いた上で土壌を有する場所へ前記植物を移植し、該植物を育成することを前提にしており、前記繊維質培土上で多様な植物を長期間育成できる構成とはなっていない。すなわち、植物栽培を行う者が、好みの土壌を用いて多様な植物を栽培することについて考慮されていない。
【0006】
また、壁面緑化の普及が遅い要因としては、コスト面の他に植物の成長そのものに時間を要するという問題があった。すなわち、壁面緑化においては通常蔓性植物が用いられるが、現状の施工法では現場に苗を植え、成長を待つという方法がとられる事が多く、壁面が緑被される迄には相当の年数がかかる。緑被迄の時間を短縮するにはある程度成長したものを植える事が望ましいが、蔓性植物の性質上困難があった。
この問題を解決する従来技術として、可撓性を有する網状体からなるネットにあらかじめ蔓性植物を絡ませたものを鉛直方向に展開することにより即座に緑化壁面を得ることができる方法が提案されている(特許文献4)。しかし、この方法ではどのようなネットを使用するかという点について考慮されていないため、ネットの制作が困難であったり、コスト高となる可能性がある。
また別の技術として、不織布などの培地資材上においてあらかじめ育成させた植物を、該培地資材と共に緑化対象面に貼り付ける方法が開示されている(特許文献5)。しかし、単にシート状の不織布などを培地資材として用いていることから、緑化用植物として蔓性植物を用いた場合には蔓が安定して絡むことが出来るかどうか不明である。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−139200公報
【特許文献2】
特開2002−61公報
【特許文献3】
特開平8−308390号公報
【特許文献4】
特開2002−166373公報
【特許文献5】
特開平11−172706号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡単な構成であって低コストで製造出来、軽量で運搬に便利であり、土壌の状態を植物栽培に良好な状態に保ちながら土壌の流失及び植物の抜け落ちを防止することが出来る植物栽培体を提供することである。
本発明の他の目的は、植物の根や茎や蔓などがしっかり絡むことができ、低コストで速やかに建物を緑化可能な緑化構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、可撓性シートに複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くことにより、前記切り込み部が、植物の根や茎などが貫通可能な大きさを有する網目状となるように成した可撓性シートと、該可撓性シートの下側に位置し、土壌を保持する凹部を有する土壌保持体とからなり、前記凹部の開口部の幅は前記可撓性シートの前記切り込み部の延在方向と交差する方向の幅よりも大きな幅であり、前記可撓性シートは、前記切り込み部が前記網目状となるよう引いた状態で、前記切り込み部の延在方向と交差する方向の両端を前記凹部の対向する2側面に固定されてなることを特徴とする植物栽培体を提供する。
このように、土壌保持体の上に網目状となるようにした可撓性シートが位置するように構成したから、土壌保持体中の土壌は可撓性シートによって覆われることとなり、流失を防ぐことが出来る。
また、網目状となるようにした可撓性シートの構成として、切り込み部を複数設け、該切り込み部の長手方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くことにより網目を形成するようにしたので、より簡単な構成で土壌を覆うことが出来ることとなる。この場合、可撓性シートに設ける切り込み部の形状は、直線形に限らず、くの字形、波形などであっても良い。また、線形に限らず中抜き形でも良いが、製造過程でゴミとなる部分を減らし無駄を無くすためには、線形であることが好ましい。
また、網目の大きさは植物の茎や根などが貫通可能な大きさであり、栽培する植物の種類によって種々選択される。
なお、土壌保持体の底面部の形状は四角形に限らず、他の多角形や丸形であってもよいが、二等辺三角形、長方形、正六角形などの、連続して隙間なく配置可能な形状であることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る植物栽培体を構成する可撓性シートは保水性を有し、水分を含んだ状態で植物の根や茎などを保持可能な強度を有する素材からなることを特徴とする。このような素材として、耐湿樹脂を混入するなどして強化した紙(以下、強化紙)や、織布、不織布を用いることが出来るが、織布は繊維を織る分手間とコストがかかるため、強化紙若しくは不織布を使用することが好ましい。
これにより、植物は可撓性シートにより保持された状態で、可撓性シートから必要な水分を吸収することが出来、植物育成に良好な状態が維持出来る。また、土壌中の水分量が調整され、適度な乾燥と湿潤の繰り返し、及び植物の根の作用による土壌の有効団粒化が促進される。
尚この際、可撓性シートには、肥料を含浸させたり、付着させたり(以下、含着)してもよい。このように、あらかじめ肥料を可撓性シートに含着させておくことにより、追肥の手間を省きつつ植物をより良好な状態で育成出来る。
【0011】
また、本発明に係る植物栽培体は、前記土壌保持体が、可搬性を有する筐体であることを特徴とする。また、前記土壌保持体は折畳可能なシート体からなり、前記土壌保持体の側面部は、前記シート体の縁を中央部に対しほぼ垂直上側に折り起こして固定することにより形成されてなることを特徴とする。
このようにすることにより、植物を栽培したい場所に自由に植物栽培体を運び、その場で容易に組み立てて植物を栽培することが出来、植物栽培が手軽に楽しめる。
なお、この折畳可能なシート体は防根性を有しており、更に透水性を有することが好ましい。透水性は、例えば水浸透可能な連続空隙により確保される。
このようにすれば、植物の根が建物の隙間に侵入して建物を傷つけることがない。また、土壌保持体が透水性を有するので、他に排水孔等を設ける必要もなく、土壌の水はけが良好に維持出来、土壌中の水分量を植物栽培に適した状態に維持することができる。
【0012】
そして本発明に係る植物栽培体は、前記土壌保持体は前記凹部の外側に、ヒートシール可能な側面部を有するようにしても良い。また、前記土壌保持体は、前記凹部の縁を延在させることにより形成された耳部を有し、複数の植物栽培体を隣接させた際、前記土壌保持体の互いに隣接する耳部を重ね合わせる事により、ステイプル処理や熱融着や接着剤などによる接着固定が可能な重ね合わせ面を形成するようにしても良い。
このようにすることにより、手軽に植物栽培体同士を連結させ、外観上も整然と配置することが出来る。また、接着剤には有機溶剤などが含まれるものが多いが、これら接着剤を使わずに連結させることも出来るので、地球環境汚染防止の観点からも好ましい。
【0013】
そして本発明は、建物の屋根、壁面、垣根、門又は扉などの鉛直面又は傾斜面を植物で覆うための緑化構造であって、可撓性シートに複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くことにより、前記切り込み部が、植物の根や茎や蔓などが貫通可能な大きさを有する網目状となるように成した可撓性シートに植栽された植物からなることを特徴とする緑化構造を提供する。
このように、可撓性シートに複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くという簡単な構成で作成した網に植物を植えて用いるようにしたから、植物の根や茎や蔓などがしっかり絡んだ状態で、低コストで速やかに建物を緑化可能な緑化構造を提供することができる。
なお、ここで用いられる植物は特に限定される物ではないが、蔓性植物は蔓が網目にしっかりと絡む事が出来るので、より好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0015】
図1を参照して、図1は上記の可撓性シートを用いた植物栽培体1の斜視図である。植物栽培体1は、土壌を入れるための凹部を有する土壌保持体14内に、網目状の可撓性シート10を配した構成となっている。この土壌保持体14はPET製の樹脂不織布からなり、透水性を有する防根シートから形成され、底面からほぼ垂直に立ち上がった側面部14aを有している。その上部に配された可撓性シート10は、ポリエチレン(PET)製のニードルパンチ不織布からなる可撓性シートであり、図2(a)に示すように、直線状の切り込み部11を千鳥状に設けたものである。そしてこの可撓性シート10を矢印方向に引くことにより、切り込み部11が開口し、図2(b)に示すように網目12を形成する。この網目12の大きさは栽培する植物の根、茎、蔓などが貫通可能な大きさであればよいので、切り込み部11の大きさは、例えば0.5cm〜3cmである。そして可撓性シート10は、網目12を形成するよう引き伸ばされた状態で土壌保持体14の側面部14aに固定される。土壌保持体14の底面から可撓性シート10の固定位置までの距離は、栽培する植物の根が絡むことが出来る距離、若しくは栽培植物の根と共に土壌の表面を覆うことができる位置に設けられる。
【0016】
なお、この植物栽培体1は単体で用いても良いが、図3(a)に示すように、複数の植物栽培体1を並べてその側面部14aを互いにステープラーで止めることにより、連結させて用いることも出来る。また、ヒートシールにより側面部14aを接合し、植物栽培体1を連結させることも出来る。また、図3(b)に示すように、土壌保持体14の側面部14aの縁から耳部14bを延在させて、この耳部14b同士を重ね合わせてステープラーで留めるなどしてもよい。
なお、図3において土壌保持体14の底面部の形状は正6角形となっており、底面部をこのような連続して隙間なく並べることが出来る形状として連結配置することにより、全体として見栄え良く整った状態で植物を栽培することが出来る。
【0017】
図4及び図5は、植物栽培体1を図1に示す状態とする前の状態を示した概要図である。図4に示すように、可撓性シート10と土壌保持体14となる部材(シート体)16は別部材であっても良いし、図5に示すようにつながった状態で一体に構成されていても良い。また、組み立てやすくするために、可撓性シート10の切り込み部11の長手方向と交差する方向の両端に固定しろ10aを設けても良いし、シート体16に折りしろ16aを設けても良い。シート体16は折畳可能であり、折りしろに沿って縁を折り起こし、ステープラーで留めるなどして固定することにより、図1に示す土壌保持体14の状態となる。そして、可撓性シート10の固定しろ10aを側面部14aに固定すれば、図1に示す植物栽培体1を形成することが出来る。
【0018】
なお、図5に示すように、可撓性シート10とシート体16を1枚のシートとして構成すれば、セットとして使用される2部材を別々に扱う必要がないので、取り扱いに便利である。この際、可撓性シート10は、切り込み部11の長手方向と交差する方向の一端がシート体16の一端とつながるようにすることが好ましい。このようにすれば、組み立てる際、図6に示すように保持部の一端が既に土壌保持体に固定された状態となっているので、他端を固定するのみで保持部の取り付けを完成させることが出来、組立の手間を減少させることができる。
またこの場合、保持部材15と土壌保持体部材16は別途形成してから接合するのではなく、1枚のシートを裁断加工して形成すれば、より手間も省け製造コスト低下につながる。
【0019】
なお、上記土壌保持体14内に土壌及び可撓性シートを配置するには、
a.土壌保持体14の凹部に土壌17を配し、可撓性シート10を土壌17の表面を覆う状態で凹部に配置固定する方法
b.土壌保持体14の凹部に土壌17を配し、土壌17の中であって植物の根が可撓性シート10の網目に絡む事が出来る位置に配置固定する方法
とがある。それぞれの方法による植物栽培体の実施例を以下に示す。
図7を参照して、図7は土壌保持体14に土壌17及び可撓性シート10を配した本発明にかかる植物栽培体を説明するための概要図である。土壌保持体14には土壌が入れられ、この土壌に植物の種子18を蒔く。なお、本実施例においては、可撓性シート10は、その一端が土壌保持体14につながった状態となっており、他端には固定しろ10aが設けられている。
【0020】
そして、この可撓性シート10を、土壌保持体14との境界線19に沿って折り返し、固定しろ10aを境界線の対面側に位置する側面部14aにステープラーで固定する。これにより、図8に示すように、可撓性シート10は土壌17を覆う状態で配置されることとなる。このとき、可撓性シート10に設けられた切り込み部11が、栽培植物の茎が貫通可能な大きさの網目12を形成出来る程度に可撓性シート10を引き伸ばして固定する。そして、種子18aが成長すると、図9(a)、(b)に示すように、植物18の茎は可撓性シート10の網目12を貫通して成長を続けることが出来る。また、土壌17は可撓性シート10によって覆われているので、土壌の外部への流亡を防ぐことが出来る。そして植物18の根は土壌17に広がり根付いているので、植物が植物栽培体の外に抜け落ちることもない。また、植物18の根は可撓性シート10の網目12に絡むことも出来、これによっても植物18は植物栽培体内に保持される。
【0021】
図10は、本発明に係る植物栽培体他の実施例を示す斜視図である。土壌保持体14に土壌17を配し種子18aを蒔き、その上から可撓性シート10を被せて固定した後に、更にその上に土壌を配した状態が図10に示す状態である。土壌保持体14及び可撓性シート10はPET樹脂繊維不織布製の保水性及び透水性を有する防根シートから形成されており、その形成方法は図8に示す使用例と同様である。
種子18aが成長すると、図11(a)及び(b)に示す状態となる。すなわち、土壌17中の植物18の根が可撓性シート10の網目12に絡むことにより、植物18は植物栽培体1内に保持される。なお、可撓性シート10を保水性を有する素材により構成すれば、土壌17中に水分を良好に維持することができるとともに、可撓性シート10に蓄えられた水分を植物18の根が直接吸収することが出来るので、植物の生長に良好な状態が維持出来る。また、植物の生長に重要な土壌の透水性、通気性、保水性は有効団粒の存在によっても向上するが、団粒は土壌の適度な湿潤と乾燥の繰り返しによって強度が増す。土壌中に保水性を有する可撓性シート10を配すると、降雨持など多量の水分が土壌17中に侵入する場合には可撓性シート10が水分を吸収し、外部が乾燥している場合には可撓性シート10に蓄えられた水分が土壌17に供給されることとなるので、急激な湿潤と乾燥を避けることができ、有効団粒化につながる。すなわち、土壌17を植物18の生長にとって良好な状態にすることが出来る。
【0022】
図12を参照して、図12は本発明に係るの植物栽培体の他の実施例を示す斜視図である。土壌保持体14内に土壌17を入れ、その上に保持部(図示せず)を植物の根が絡むことが出来る網目を形成する程度に引き伸ばした状態で土壌保持体14に固定配置し、さらにその上から土壌17を被せた状態で、セダム類の茎葉の断片18bを置く。このように、芽挿し又は葉挿しが可能な植物であれば、その茎葉の断片を置くだけでも植物が生長し、その根が可撓性シート10に絡むこととなり、図11(a)、(b)に示すような状態で植物18を栽培することが出来る。そしてこのようにすることにより、植え替えの手間をかけずに植物栽培することも可能である。
【0023】
図13を参照して、図13は本発明に係る緑化構造を説明するための概要図である。可撓性シート10は耐湿樹脂を混入した非水溶性の紙シートに、長さ5cmの直線状の切り込み部が千鳥状に設けられており、切り込み部の長手方向が水平となる状態で地面に対し垂直に配置し、該垂直方向に紙シートを引くことにより網目23を形成可能とした構成となっている。なお、可撓性シート10の下端は地面に埋められたプランター21に固定されており、上端はワイヤー20に固定された状態で地面より垂直上向きに引き上げられた状態となっている。これにより、可撓性シート10は引き伸ばされ、網目23を形成している。なお、図13に示す状態では、ワイヤー20、プランター21、可撓性シート10は温室などの風雨にさらされにくい場所に配置されているものとする。プランター21には、蔓性植物22が植えられている。蔓性植物22の蔓は網目23をくぐりながら可撓性シート10に絡み、安定して保持される。そして蔓性植物22が十分に成長した段階で、プランター21ごと、若しくはプランター21から蔓性植物22の根を抜いた状態で、蔓性植物22及び可撓性シート10を、緑化対象となる場所に移動して植え付ける。
このように、可撓性シート10を、複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に引くという簡単な構成で作成し、そこへ植物を植えて用いるようにしたから、植物の根や茎や蔓などがしっかりと可撓性シート10に絡んだ状態で、低コストで速やかに建物を緑化することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡単な構成であって低コストで製造出来、軽量で運搬に便利であり、土壌の状態を植物栽培に良好な状態に保ちながら土壌の流失及び植物の抜け落ちを防止することが出来る植物栽培体を提供することが出来る。
また、本発明によれば、植物の根や茎や蔓などがしっかり絡むことができ、低コストで速やかに建物を緑化可能な緑化構造を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植物栽培体の斜視図である。
【図2】図1の植物栽培体に使用される可撓性シートを引き伸ばしてネット状にした様子を説明するための斜視図である。
【図3】本発明に係る植物栽培体を連結させた状態の斜視図であり、(a)はそのまま連結させた例を示す斜視図、(b)は連結用の耳部を設けて連結させた例を示す斜視図である。。
【図4】本発明に係る植物栽培体の組み立て前の状態を示す概要図である。
【図5】本発明に係る植物栽培体の組み立て前の状態の他の例を示す概要図である。
【図6】図5に示す植物栽培体の組立方法を説明するための斜視図である。
【図7】本発明に係る植物栽培体の実施例を説明するための斜視図である。
【図8】図7の実施例を説明するための斜視図である。
【図9】図7の実施例において、植物が生長した状態を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図10】本発明に係る植物栽培体の他の実施例を説明するための斜視図である。
【図11】本発明に係る植物栽培方法の他の実施例において、植物が生長した状態を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図12】本発明に係る植物栽培体の他の実施例を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る緑化構造の概要図である。
【符号の説明】
1 植物栽培体
10 可撓性シート
11 切り込み部
12、23 網目
14 土壌保持体
14a 側面部
16 シート体
17 土壌
18 植物
18a 種子
18b 茎葉の断片
20 ワイヤー
21 プランター
22 蔓植物

Claims (9)

  1. 可撓性シートに複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くことにより、前記切り込み部が、植物の根や茎などが貫通可能な大きさを有する網目状となるように成した可撓性シートと、
    該可撓性シートの下側に位置し、土壌を保持する凹部を有する土壌保持体とからなり、
    前記凹部の開口部の幅は前記可撓性シートの前記切り込み部の延在方向と交差する方向の幅よりも大きな幅であり、前記可撓性シートは、前記切り込み部が前記網目状となるよう引いた状態で、前記切り込み部の延在方向と交差する方向の両端を前記凹部の対向する2側面に固定されてなることを特徴とする植物栽培体。
  2. 前記可撓性シートは保水性を有し、水分を含んだ状態で植物の根や茎などを保持可能な強度を有する素材からなることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培体。
  3. 前記土壌保持体が、可搬性を有する筐体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の植物栽培体。
  4. 前記土壌保持体は折畳可能なシート体からなり、
    前記土壌保持体の側面部は、前記シート体の縁を中央部に対しほぼ垂直上側に折り起こして固定することにより形成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の植物栽培体。
  5. 前記土壌保持体は前記凹部の外側に、ヒートシール可能な側面部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の植物栽培体。
  6. 前記土壌保持体は、前記凹部の縁を延在させることにより形成された耳部を有し、複数の植物栽培体を隣接させた際、前記土壌保持体の互いに隣接する耳部を重ね合わせる事により、ステイプル処理や熱融着や接着剤などによる接着固定が可能な重ね合わせ面を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の植物栽培体。
  7. 前記土壌保持体の前記凹部に土壌が配され、前記可撓性シートが前記土壌表面を覆う状態で前記凹部に配置固定されて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の植物栽培体。
  8. 前記土壌保持体の前記凹部に土壌が配され、該土壌中に前記可撓性シートが、前記植物の根が前記網目に絡む事が出来る位置に配置固定されて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の植物栽培体。
  9. 建物の屋根、壁面、垣根、門又は扉などの鉛直面又は傾斜面を植物で覆うための緑化構造であって、
    可撓性シートに複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くことにより、前記切り込み部が、植物の根や茎や蔓などが貫通可能な大きさを有する網目状となるように成した可撓性シートに植栽された植物からなることを特徴とする緑化構造。
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