JP2003055972A - 埋土種子による植物導入方法と植栽棚 - Google Patents

埋土種子による植物導入方法と植栽棚

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JP2003055972A JP2001241106A JP2001241106A JP2003055972A JP 2003055972 A JP2003055972 A JP 2003055972A JP 2001241106 A JP2001241106 A JP 2001241106A JP 2001241106 A JP2001241106 A JP 2001241106A JP 2003055972 A JP2003055972 A JP 2003055972A
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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト的に安価で且つ早い時期に、周辺の主
林木が法面上に成立される植物導入方法を提供する。 【解決手段】 埋土種子による植物導入方法であって、
埋土種子を含む森林表層土1を、緑化対象の法面N上に
播き出し又は吹き付け施工する一方、緑化対象法面Nの
周辺に生育する主林木の一種以上の種子または苗木a
を、法面N上に適宜の間隔で設置された植栽棚2内の植
栽基盤3に播種または植栽する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば切土法面や
崩壊した裸地法面などに対する埋土種子による植物導入
方法と植物導入用の植栽棚とに関する。
【0002】
【従来の技術】切土法面や裸地法面などでは、自然にま
かせての植生の遷移は、長期間を経てもなかなか進み難
く、かと言って、周辺の植生とは異なる植物を導入する
ことは景観的に違和感がいつまでも残ることから、近年
では、シードバンクと称される埋土種子を含んだ森林表
層土を採取し、これを積極的に法面に導入して、植生の
遷移を促進させる工夫がなされいる。
【0003】この際、景観的に違和感を伴わせないよう
に、周辺に生育している主林木を生育させることが望ま
しいことは言うまでもない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、埋土種子に
は先駆性の種類が多く、かつ、この種類は、森林表層土
を植生基盤にして、法面に土壌が少なくても或いはなく
ても、よく生育し、やがては土壌を生成するのである
が、主林木の生育環境は、土壌がある程度深くないと生
育できず、埋土種子を含む森林表層土を導入するだけで
は、周辺の主林木が生育することは稀であって、主林木
導入のためには、法面に深い穴を掘って周辺の主林木と
なる苗木を移植する等、多大の費用をかけて植栽基盤を
形成する必要があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かゝる実情に
鑑みて成されたものであって、その目的は、コスト的に
安価で且つ早い時期に、周辺の主林木が法面上に成立さ
れる植物導入方法を提供する点にあり、即ち、本発明に
よる植物導入方法は、埋土種子を含む森林表層土を、緑
化対象の法面上に播き出し又は吹き付け施工する一方、
緑化対象法面の周辺に生育する主林木の一種以上の種子
または苗木を、法面上に適宜の間隔で設置された植栽棚
内の植栽基盤材に播種または植栽することを特徴として
いる(請求項1)。
【0006】上記の方法によれば、法面に施工された森
林表層土中の先駆性の埋土種子が、土壌の少ない又は土
壌のない法面であっても、森林表層土を植生基盤にし
て、よく生育し、やがては森林表層土上に土壌を生成す
ることになる。
【0007】一方、主林木の種子または苗木は、法面上
に設置された植栽棚内の十分な植栽基盤で大きく生育
し、やがては種子を生産するようになり、かつ、この種
子が、先駆性の埋土種子によって生成された土壌の上に
落下して、これが発芽・生育することで、切土法面や裸
地法面などでの植物の遷移ならびに景観の保全が早期に
達成される。
【0008】即ち、法面に深い穴を掘る多大の費用が必
要な主林木成立の導入形態に代えて、法面上に設置した
植栽棚内の植栽基盤材に種子を播種または苗木を植栽さ
せる主林木成立の導入形態をとったことで、コスト的に
安価で且つ早期に、周辺の主林木による法面の緑化が達
成されるに至ったのであり、しかも、遺伝子の攪乱もお
きることがないのである。
【0009】種子の播種または苗木の植栽を行うための
植栽棚として、本出願人が特願平7−129285号に
よって提案している柱体構造の植栽棚や、特願平9−1
08204号によって提案している半円筒構造の植栽棚
などを選択できる。
【0010】この他に、アンカーピン等によって法面に
固定される方形の枠体と、正面部材と左右の側面部材と
を有して、正面部材の下部側が枠体の下枠部材に係止さ
れ且つ側面部材の下部側が左右の縦枠部材に接合される
棚部材とからなるものを選択できる(請求項2)。
【0011】かゝる構成の植栽棚によれば、アンカーピ
ン等を用いて、方形の枠体を法面に固定し、正面部材の
下部側を枠体の下枠部材に係止させ、かつ、側面部材の
下部側を例えば番線などで左右の縦枠部材に接合させる
ことで、法面に金網を張設して、これを支持材とするよ
うな大掛かりな手間を必要としないで、法面上の任意の
箇所に植栽棚を設置することができる。
【0012】また、この植栽棚による植栽基盤材の充填
量を、必要十分に大きくすることができることから、ポ
ット苗を含めての苗木の活着もよくなるのである。
【0013】この植栽棚は、請求項1記載の埋土種子に
よる植物導入方法に用いることに特定されるものではな
く、即ち、埋土種子を含む森林表層土を法面上に播き出
し又は吹き付け施工することなく、単に植栽棚を法面上
に設置して、植栽基盤材を充填し、かつ、この植栽基盤
材に、木本種子を播種し又はポット苗を含めて苗木を植
栽する等の法面の緑化に用いることが可能である。
【0014】この場合、望ましくは、植栽基盤材とし
て、埋土種子を含んだ森林表層土、或いは、これらを含
んだ植栽基盤材を充填することである。このようにする
と、含まれた埋土種子が植栽棚の上面あるいは側面から
発芽生育し、景観的に又エコロジーの面で良好である。
【0015】ここで、方形の枠体と棚部材とを予め一体
化させて、これの方形の枠体を法面に固定する設置形態
をとることも可能であるが、運搬上で好ましくは、方形
の枠体と棚部材とを別体に形成して、方形の枠体の左右
の縦枠部材または上下の枠部材を、連結手段によって中
間部で折り畳み可能に構成しておくことであり(請求項
3)、また、複数の棚部材を互いに重ね合わせて、コン
パクトに纏め得るように、平面視でコの字状の棚部材
を、それの左右の側面部材の遊端側を拡がり勝手に構成
したり(請求項4)、棚部材の左右の側面部材を正面部
材側に折り畳み可能にして、複数の棚部材を重ね合わせ
可能に構成することも(請求項5)、運搬上で好ましい
形態である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は切土法面Nに対する緑化の
初期段階の状況を示し、シードバンクと称される埋土種
子を含んだ森林表層土1を採取して、この森林表層土1
を、例えばエアロシーダー等の吹付け機を用いて、法面
N上に例えば3cm〜15cm程度の厚みで吹き付け施
工(播き出し施工を実施してもよく、以下同じ。)して
いる。
【0017】この一方、法面N上に植栽棚2を適宜の間
隔で設置して、この植栽棚2に植栽基盤材(図7を参
照)3を充填し、法面Nの上半分の植栽棚2に対して
は、緑化対象の法面Nの周辺に生育する主林木の一種以
上の苗木(この例ではポット苗)aを採取して、これを
植栽棚2内の植栽基盤材3に植栽し、法面Nの下半分の
植栽棚2に対しては、それの植栽基盤材3に草本類の苗
bを植栽している。
【0018】森林表層土1として、これを緑化すべき法
面N周辺の埋土種子を含むものを選択することが望まし
く、この森林表層土1の採取に際しては、図2に示すよ
うに、例えば小灌木やカヤ、笹などの下層植生を下刈り
して排除し、落葉が溜まったA00層と、分解しかけた落
葉の腐植が溜まったA0 層と、腐植と土とが混ざったA
1 層と、養分の抜けたA2 層とを対象にして、これらを
例えば耕運爪4などを用いて解し、これを採取すればよ
いのである。
【0019】しかし、森林表層土1の採取域は、緑化す
べき法面Nの周辺に限られるものではなく、例えば大規
模な土地造成を行うニュータウンの開発域や道路等の建
設域なども採取対象とされる。
【0020】植栽棚2に充填する植栽基盤材3として
は、上記のシードバンクと称される埋土種子を含んだ森
林表層土や、土壌改良材、保水剤、有機堆肥、化学肥
料、植物性繊維などを適宜に混合した植生基材、更に
は、この植生基材と埋土種子を含む森林表層土との混合
物などが選択され、必要に応じて植物種子も配合され
る。
【0021】この配合すべき植物種子としては、法面N
の緑化現地で採取した種子であることが好ましい。しか
し、埋土種子のみや採取種子では、これが発芽生育する
までに、植栽基盤材3のエロージョンを生じる虞れがあ
るなどと懸念されるならば、植栽基盤材3の早期の安定
化を図ることを目的として、生育の早い外来の草本種子
を少量配合すればよい。
【0022】この草本種子の配合に際しては、丈の短い
植物を100〜200本/m2 程度の成立本数に抑える
ものとする。この程度に成立本数を抑えると、導入した
主林木を被圧することなく、植栽基盤を安定させること
ができる。
【0023】上記の植生基材に含ませる保水材として
は、パーライト、バーミキュライト、高吸水性ポリマー
などが選択され、土壌改良材としては、ピートモス、バ
ーク堆肥、ベントナイトが選択される。
【0024】上記の植物導入工法によれば、法面Nの下
半分では、草本類の苗bによる早期の緑化が達成され、
法面Nの全面では、法面Nに施工された森林表層土1が
含む先駆性の埋土種子が、土壌の少ない又は土壌のない
法面Nであっても、森林表層土1を植生基盤にして発芽
し、よく生育して、埋土種子による緑化が成されるので
あり、やがては森林表層土1上に土壌を生成する。
【0025】植栽基盤材3として、埋土種子を含む森林
表層土や、森林表層土と植生基材との混合物を選択した
場合は、この植栽基盤材3に含まれる先駆性の埋土種子
も同様に生育して、土壌を生成するようになり、植栽基
盤材3に草本類の植物種子を配合した場合は、植栽棚2
の上面部が草本類によって早期に緑化されるようにな
る。
【0026】一方、主林木の苗木aは、適宜の間隔で植
栽されることから、互いに養分を取り合うことなく、十
分な量の植栽基盤材3を充填した植栽棚2内で大きく生
育し、やがては種子を生産して、この種子が先駆性の埋
土種子によって生成された土壌の上に落下し、これが発
芽・生育することで、法面Nの森林化がなされるのであ
って、全体として、法面Nでの植物の遷移ならびに景観
の保全が早期に達成されることになる。
【0027】上記の実施の形態では、採取した森林表層
土1をそのまま、法面N上に播き出し又は吹き付け施工
しているが、この森林表層土1をベースにして、これに
土壌改良材、保水剤、有機堆肥、化学肥料、植物性繊維
などの少なくとも一つを混合し、これを法面Nに施工し
てもよいのであり、保水材としては、パーライト、バー
ミキュライト、高吸水性ポリマーなどが選択され、土壌
改良材としては、ピートモス、バーク堆肥、ベントナイ
トが選択される。
【0028】また、法面Nの周辺に生育する主林木の苗
木aを採取して、これを移植することに限られるもので
はなく、法面Nの周辺に生育する主林木の結実期に種子
を採取し、これを圃場で苗木aにまで生育させて、これ
を植栽棚2に充填の植栽基盤材3に移植してもよく、或
いは、採取した種子を植栽基盤材3に播種するようにし
てもよいのであり、更には、法面Nの下半分に草本類の
苗bを植栽しているが、この草本類の苗bの植栽に代え
て、全ての植栽棚2の植栽基盤材3に主林木の苗木aを
植栽したり、種子を播種したりしてもよいのである。
【0029】例えば、陽樹であるコナラの場合、これを
日当たりのよい圃場で単木的に実生させると、成立年で
茎長が15cm、1年で114cm、2年で290c
m、3年で458cm、4年では521cmにまで達
し、胸高直径(DBH)は4.4cmで、地際では8.
5cmにまで生育し、群落状態では、3000本/ha
の植栽密度の下で、10年で樹高が平均8m、DBHが
平均8cm(大きいものでは16cm)に達するとの報
告がある。
【0030】また、コナラは繁殖を始める年齢が低く、
樹高50〜90cmの2年生の幼齢木が花を付けたとの
報告もあり、このことから、法面Nの周辺に生育する主
林木がコナラである場合は、コナラが早い時期に結実し
て種子を法面N上に供給することから、植生の遷移が早
期に実現される利点がある。
【0031】図3及び図4に示すように、この実施の形
態では、植栽棚2を、アンカーピン5等によって法面N
に固定される方形の枠体6と、正面部材7aと左右の側
面部材7b,7bとによる平面視でコの字状の棚部材7
と、この棚部材7の正面部材7aに備えられたフック部
材8とから構成している。
【0032】方形の枠体6とフック部材8とは、例えば
鋼材製であって、方形の枠体6については、ループ体c
とこれに連結されるフック体dとによる連結手段9を、
左右の縦枠部材6a,6aの中間部に備えて、方形枠体
6をコの字状に折り畳むことで、これをコンパクトにし
て運搬できるようにしている。
【0033】尚、方形枠体6の上下の枠部材6b,6b
の中間部に連結手段9を備えても、方形枠体6をコの字
状に折り畳むことで、これをコンパクトにして運搬する
ことができる。
【0034】また、平面視でコの字状の棚部材7につい
ても、これの左右の側面部材7b,7bの遊端側を拡が
り勝手に形成して、複数の棚部材7を互いに重ね合わせ
て、コンパクトに纏め得るように構成しており、かつ、
この棚部材7を、例えば亜鉛メッキ鉄線のネット製とし
ているが、この棚部材7と方形の枠体6およびフック部
材8のそれぞれをプラスチック製としてもよいのであ
る。
【0035】図5に示すように、棚部材7の左右の側面
部材7b,7bを、ヒンジ部材7cを介して正面部材7
aの左右両側に連結して、左右の側面部材7b,7bを
正面部材7a側に折り畳み可能に構成しても、複数の棚
部材7を互いに重ね合わせて、コンパクトに纏めること
ができる。
【0036】上記の構成による植栽棚2を法面Nに設置
するに際して、先ずは図6に示すように、方形の枠体6
を、それの上下の枠部材6b,6bが水平になるように
法面N上に配置して、これの例えば左右の縦枠部材6
a,6aの上部側を、アンカーピン5等を用いて法面N
に固定する。
【0037】そして、棚部材7の正面部材7aの下部側
を、方形枠体6の下枠部材6aの上辺部に係止させる一
方、棚部材7の左右の側面部材7bの下部側を、例えば
番線10などを用いて、方形枠体6の左右の縦枠部材6
a,6aに接合し、かつ、棚部材7の正面部材7aに備
えたフック部材8を、方形枠体6の上枠部材6bに係止
させるのである。
【0038】これをもって、法面Nに対する植栽棚2の
設置を完了するのであり、ここで法面N上に森林表層土
1を吹き付け施工し、次いで図7に示すように、植栽棚
2内に植栽基盤材3を充填して、この植栽基盤材3に、
緑化対象の法面Nの周辺に生育する主林木の一種以上の
苗木aを植栽し、主林木の導入による法面Nの緑化を図
るのである。
【0039】好ましくは、植栽した苗木aが、周辺から
の飛来種子による草本類によって被圧を受けないよう
に、植栽基盤材3の表面部に防草シート11を設けるこ
とである。
【0040】上記の構成によれば、方形の枠体6を法面
Nに固定して、これに棚部材7を保持させるだけの簡単
な作業によって、金網などの支持材を一切必要としない
で、法面N上の任意の箇所に植栽棚2を設置することが
できのであり、更に、この植栽棚2による植栽基盤材3
の充填量を、必要十分に大きくすることができることか
ら、苗木aの活着もよくなる。
【0041】この植栽棚2の内面部に、例えば椰子の繊
維製のマットや不織布などを備えれば、植栽棚2に充填
した植栽基盤材3の流亡を効果的に防止することがで
き、更に、これらのマットや不織布などに植物種子・肥
料を貼着させておけば、棚部材7の正面部材7aと左右
の側面部材7b,7bの前面部が、植生によって覆われ
るようになることから、景観的に良好なものとなる。
【0042】植栽棚2の設置形態は、上記の手順に限ら
れるものではなく、正面部材7aの下部側を下枠部材6
aの上辺部に、かつ、フック部材8を方形枠体6の上枠
部材6bに係止させた状態で、棚部材7の左右の側面部
材7bの下部側を、方形枠体6の左右の縦枠部材6a,
6aに接合させて、方形の枠体6と棚部材7とを予め一
体化させ、これの方形の枠体6を、アンカーピン5等を
用いて法面Nに固定する形態をとってもよいのである。
【0043】上記のフック部材8は、設置の安定化と正
面部材7aの孕み出し防止の機能を持つものであるが、
このフック部材8を植栽棚2に備えることは、必須の要
件ではない。
【0044】植栽棚2の構成も上記のものに限られるも
のではなく、例えば図8に示すように、複数本のアンカ
ーピン2aと例えば間伐材による柱体2bとを用意し
て、柱体2bにアンカーピン2aの挿通孔を形成し、こ
の孔にアンカーピン2aを挿通させて、正面部材7aと
側面部材7bとを形成した植栽棚(詳しくは特願平7−
129285号を参照)2や、図9に示すように、複数
個の円弧状横枠2cとこれらを連結する縦枠2dとから
成る保持枠体2Aと、この保持枠体2Aの内側に配置さ
れるシート状部材2B、及び、保持枠体2Aの固定用ア
ンカーピン5からなる植栽棚(詳しくは特願平9−10
8204号を参照)2などを選択することができる。
【0045】これらの構成による植栽棚2の設置は、法
面Nへの森林表層土1の施工後に限られるものではな
く、図10に示すように、法面N上への森林表層土1の
吹き付け施工後に植栽棚2を設置し、この後、図11に
示すように、植栽棚2内に植栽基盤材3を充填して、こ
の植栽基盤材3に、緑化対象の法面Nの周辺に生育する
主林木の一種以上の苗木aを植栽する形態をとってもよ
いのであり、或いは、森林表層土1の施工と並行して、
法面N上に植栽棚2を設置する形態を選択することも可
能である。
【0046】植栽棚2の使途として、森林表層土1を法
面N上に播き出し又は吹き付け施工することなく、単に
植栽棚2を法面N上に設置して、これに植栽基盤材3を
充填し、かつ、この植栽基盤材3に、木本類や草本類の
種子を播種し或いは苗木を植栽する等の法面Nの緑化に
用いることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、コスト的に安価で且つ早い時期に、周辺の
主林木が法面上に成立される植物導入方法が提供される
のであり、請求項2記載の発明によれば、金網などの支
持材を要することなく、法面上の任意の箇所に簡単に設
置することが可能な植栽棚が提供される。
【0048】請求項3記載の発明によれば、方形の枠体
をコンパクトに纏めることが可能な植栽棚が提供される
のであり、請求項4または5記載の発明では、複数の棚
部材をコンパクトに重ね合わせが可能な植栽棚が提供さ
れるのであって、何れも運搬面で好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】切土法面に対する緑化の初期段階の状況を示す
説明図である。
【図2】森林表層土の採取状況を示す説明図である。
【図3】植栽棚の分解斜視図である。
【図4】アンカーピンとコンパクトに纏めた方形枠体と
棚部材との斜視図である。
【図5】コンパクトに纏める構成の別の実施の形態によ
る棚部材の斜視図である。
【図6】法面上への植栽棚の設置説明図である。
【図7】植栽棚に充填した植栽基盤材への苗木の植栽状
態を示す説明図である。
【図8】別の実施の形態による植栽棚の斜視図である。
【図9】更に別の実施の形態による植栽棚の斜視図であ
る。
【図10】変形例による植栽棚の設置説明図である。
【図11】変形例による植栽棚への苗木の植栽状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…森林表層土、2…植栽棚、3…植栽基盤材、5…ア
ンカーピン、6…方形の枠体、6a…縦枠部材、6b…
上下の枠部材、7…棚部材、7a…正面部材、7b…側
面部材、9…連結手段、a…苗木、N…法面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 伸二 岡山県津山市高尾573番地の1 日本植生 株式会社内 Fターム(参考) 2B022 AB02 BA01 BA02 BA04 BA12 BA14 BA15 BA16 BA24 BB01 2B027 NC05 NC13 NC14 NC24 NC27 NC32 NC36 NC41 ND01 NE02 NE06 QA05 QB03 2D044 DA23 DA33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋土種子を含む森林表層土を、緑化対象
    の法面上に播き出し又は吹き付け施工する一方、緑化対
    象法面の周辺に生育する主林木の一種以上の種子または
    苗木を、法面上に適宜の間隔で設置された植栽棚内の植
    栽基盤材に播種または植栽することを特徴とする埋土種
    子による植物導入方法。
  2. 【請求項2】 アンカーピン等によって法面に固定され
    る方形の枠体と、正面部材と左右の側面部材とを有し
    て、正面部材の下部側が枠体の下枠部材に係止され且つ
    側面部材の下部側が左右の縦枠部材に接合されるように
    した棚部材とからなる植栽棚。
  3. 【請求項3】 方形の枠体と棚部材とが別体に構成さ
    れ、方形の枠体の左右の縦枠部材または上下の枠部材
    を、連結手段によって中間部で折り畳み可能に構成して
    成る請求項2に記載の植栽棚。
  4. 【請求項4】 方形の枠体と棚部材とが別体に構成さ
    れ、正面部材と左右の側面部材とによる平面視でコの字
    状の棚部材を、それの左右の側面部材の遊端側を拡がり
    勝手に形成して、複数の棚部材を互いに重ね合わせて、
    コンパクトに纏め得るように構成してなる請求項2また
    は3記載の植栽棚。
  5. 【請求項5】 方形の枠体と棚部材とが別体に構成さ
    れ、正面部材と左右の側面部材とによる平面視でコの字
    状の棚部材を、それの左右の側面部材を正面部材側に折
    り畳み可能に構成してなる請求項2または3記載の植栽
    棚。
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