JP3043174U - 苗 床 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのような地盤においても苗木が簡単に成育
できるようにすることにある。 【解決手段】 苗床１０として、四角の不織布を二枚重
ねてその三辺を縫い合わせ、一辺が開口した袋状のもの
に苗木の培養土となる土と肥料の混合物２を封入して座
布団状に形成する。このものを、水槽に漬ける等して袋
（苗床）内部の培養土に水をしみ込ませる。その状態の
苗床１０の表面に、カッターナイフ４で切り込み５を施
し、内部の培養土２が露出した部分に苗木６を植え込
む。そして、苗木６の根元を手で押さえて安定させる。
この状態のものを所望の植え込み場所に載置する。この
ような苗床１０であれば、移動も簡単であり、載置する
場所がコンクリート、アスファルト、金属面、樹脂面、
板面等、どのような地肌の面にも載置でき、その場所を
花で飾ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、苗床に係り、詳しくは、どのような地盤においても植物の成育が 実現できるためのものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

大都会は勿論、都市化が進む地方でも、近代的な建物が林立する中、うるおい のある景観が求められている。それを満たすための一法として、町の緑化は最も 一般的に取り組まれている事業である。近年、町を整備する際には、それなりの 緑化計画を含めて整備が進められているが、既に整備の終了した場所に新たに植 林したり苗木を植え込んだりする必要が生じた場合には、その場所の地盤を掘り 返して苗床を形成しなければならず、そのためには既存の設備を取り壊す必要も あり、非常に無駄で、手間がかかり人件費も嵩む。また、所望の場所の土壌が植 物の成育に適するとは限らない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案の課題は、上記緑化の内、苗木の植え込みにつき、どのよう な場所においても、その地盤を掘り返したりせず、それが簡単に行えるようにす ることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、この考案では、通水・通気性の袋に土と肥料を混 合した培養土を封入して外観座布団状に形成してなり、その表面に切り欠きを設 け、その切り欠きから前記袋内の培養土に苗木を植え込むようにして苗床とする ようにしたのである（請求項１）。

【０００５】 このようにしたことにより、苗木は前記座布団状の苗床内に封入された前記培 養土で成育され、その苗床はどんな場所にも載置できる。移動も簡単である。

【０００６】

【実施の形態】

以下、図１及び図２を参照してこの考案の実施の形態を説明する。図１（ａ） に示すように、この実施形態の苗床１０は、四角の不織布１を二枚重ねてその三 辺を縫い合わせ、一辺が開口した袋状のものに苗木の培養土となる土と肥料の混 合物２を封入して座布団状に形成したものである。

【０００７】 このものを、図１（ｂ）に示すように、水槽３に漬ける等して袋（苗床１０） 内部の培養土２に水３ａをしみ込ませる。

【０００８】 灌水の終わった苗床１０に、図２（ａ）に示すように、その状態の袋の表面に 数カ所、カッターナイフ４で切り込み５を施し、図２（ｂ）に示すように、この 切り込み５により内部の培養土２が露出した部分に苗木６を植え込む。そして、 図２（ｃ）に示すように、その状態の苗木６の根元を手で押さえて安定させる。

【０００９】 この状態のものを所望の植え込み場所に載置するが、苗木６を植え込むのは、 植え込み場所に苗床１０を載置した後でもよい。

【００１０】 このような苗床１０であれば、移動も簡単であり、所望の場所を花で飾るため には、その苗床１０をその場所にそのまま載置するだけでよいのであるから、そ の場を掘り返したりする必要もなく、その場所の地肌がコンクリート、アスファ ルト、金属面、樹脂面、板面等、どのような面であっても、その場所を簡単に花 で飾ることができる。

【００１１】 ただし、植物の成育のためには当然のことながら灌水を行わねばならないが、 室内等においてこの苗床１０を使用する場合、その載置場所が水で濡れて都合の 悪い場所では、この苗床１０を浅い受け皿状のものの中に載置して設置する必要 がある。

【００１２】 この実施形態では、不織布を用いて袋を形成したが、不織布に限らず、通水・ 通気性のよいもので、封入する培養土が漏れない程度の織り目を有し、丈夫なも のであれば、他のもの、例えば、木綿、麻等でもよい。

【００１３】 また、袋を通常の座布団程度の大きさとしたが、運搬の便を考慮して少人数に よる運搬に支障のない程度の重量になるならば、布団程度の大きさのものとして もよい。

【００１４】 さらに、その形状も、四角に限らず、三角型や丸型等、他の形状でもよい。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の苗床は、移動が簡単でどんな場所にも載置で き、どんな地肌の場所にも花を植えられるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）に一部破断を含む実施形態の苗床の斜視
図を示し、（ｂ）に灌水行程を側断面で示した図

【図２】（ａ）〜（ｃ）に上記苗床に苗木を植えつける
様子を模式的に示した図

【符号の説明】

１ 不織布 ２ 土と肥料の混合物（培養土） ５ 切り込み ６ 苗木 １０ 苗床

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 通水・通気性の袋に土と肥料を混合した
   培養土を封入して外観座布団状に形成してなり、その表
   面に切り欠きを設け、その切り欠きから前記袋内の培養
   土に苗木を植え込むようにしてなる苗床。