JP2004329139A - 植生基盤 - Google Patents

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譲治 安達
Yasuo Yoshii
康雄 吉井
Kazuya Okada
一弥 岡田
Masaru Ogasawara
勝 小笠原
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NURU HOUSE KK
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Abstract

【課題】本発明は、施工費及び維持管理費とも低コストであり、外観的にも美しく、植物栽培をより楽しむ事が出来る省管理タイプの建物緑化を可能とする植生基盤を提供することを目的とする。
【解決手段】建物の屋根や屋上、壁面などの常時管理が困難である水平面や法面や鉛直面に設置し、前記各面において植物を栽培する植生基盤において、前記植生基盤は、前記植生基盤の基部をなし、前記植物の根が絡み合う粗めの繊維層を表層に有する植物保持体と、前記植物として、耐暑性を有する種類の多年草かつ低草であって、葉と非類似色の花を咲かせる野生草若しくは野菜とからなることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の屋上や壁面、窓、扉等において植物を栽培する、いわゆる屋上緑化や壁面緑化等の建物緑化に使用される植生基盤に関するものであって、特に省管理で植物栽培を行う植生基盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市の温暖化現象の緩和及び都市の景観の向上を目的として、建物の屋上やベランダ、壁面、窓、扉等において植物を栽培する、いわゆる屋上緑化、壁面緑化などの建物緑化に関する技術が注目されている。これら建物緑化の技術は主に、手間暇をかけて植物を栽培する園芸タイプと、メンテナンスを出来る限り要しない事が要求される省管理タイプとに大別される。そして、手間暇をかけて植物を栽培する時間的・コスト的余裕のない商業地や工業地においては、省管理タイプの建物緑化技術が特に望まれている。
【0003】
そして省管理タイプの建物緑化技術に使用される植生基盤としては、例えば図8に示すように、建物の屋根50の頂部に太陽電池パネル51を設けると共に、その直下に貯水槽55を設け、降水を樋58及び通路59を介して地下の貯水槽52に貯水し、又は風呂56やトイレ56’からの浄化殺菌された水を一次浄化槽54に貯留して、その水をポンプ53、53’を介しコントローラーにより最適流量で通路57を介し上部の貯水槽55に一旦循環供給し、該上部の貯水槽55から毛細管を介し各培土、植生62に平均して分水供給して植生の生長を促すものが提案されている(特許文献1)。すなわち、この方法に使用される植生基盤においては、建物を緑化する植物への給水を太陽エネルギーを用いて降雨を循環利用させることによって行っており、培土への水分の供給を欠かさず常に植物の生長にとって良好な状態を保つよう配慮されているが、設備が全体として大がかりとなっている。このような、植物栽培に充分良好な環境を提供するために大がかりな設備を要する植生基盤の場合は、この設備を導入する為に多大なコストと労力を要するという問題がある。
【0004】
省管理タイプの他の建物緑化技術に使用される植生基盤としては、例えば図9のように、建物の法面72に植物性繊維マット73を敷設し、該植物性繊維マット73を植生ネット74で覆い、更に止め具75で植物性繊維マット73と植生ネット74とを建物の法面72に固定し、植生ネット74にセダム属植物76の茎葉が配合された育成基盤層77を形成するようにしたものが提案されている(特許文献2)。すなわち、これによれば、緑化用植物として耐寒性及び耐乾性に優れ育成に手間のかからない植物として多肉植物であるセダム類の中から低草かつ多年草の種類を選び、薄層の育成基盤層を形成するという簡単な構成のみとすることにより、施工費と維持管理費の削減を実現している。なお、セダム類とはベンケイソウ科マンネングサ属の植物の総称であり、その種類は400以上あると言われているが、コンクリート製ビルの屋上など、夏期には極端な猛暑に見舞われ、これにより著しい乾燥状態となるという過酷な環境に耐え得る種類は限定され、主にメキシコマンネングサ、タイトゴメ、マルバマンネングサ、ツルマンネングサが使用されている。そして、上記4種類のセダム類はいずれも開花時期が5月から7月までに集中しており、他の時期は花を楽しむ事は出来ず、花が無い期間が長い。また花色はいずれも黄色であり、緑色及び黄緑色の葉の中にあっていまいち彩りに欠ける。
このように、耐暑性及び耐乾性といった植物の機能面のみを重視し、栽培植物を特定のセダム類に限定することにより施工費や維持管理費などの費用の削減を計る場合は、空間的及び色彩的に単調となるなど、植生が面白味に欠けるものとなりがちであるという問題がある。
【0005】
また、植生を特定のセダム類だけで構成すると、病害虫や極度の乾燥などの種々の不良環境要因によって植生全体が壊滅する危険性が高い。また、セダム類は鉛直方向に匍匐伸長しにくいため、セダム類では壁面緑化は困難であるという問題もある。また、セダム類は食用ではなく、その他、鑑賞目的以外に用いる事も出来ないため、用途に多様性がなく、この点においても面白味に欠ける。
【0006】
ここで、鑑賞目的や食用に出来ることなどに重点を置いてセダム類以外の建物緑化用植物を選ぼうとすると、耐暑性や耐乾性に問題があり、また、茎葉に棘を有するなど人間が安全に触れる事が出来なかったり、野鳥が食する果実を付けるために建物が野鳥の糞害に合うなどの問題がある。また、生育性の低い植物の場合、雑草を抜いたり農薬を散布するなどして除去する必要があり、管理の手間がかかってしまうという問題がある。
【0007】
また、植生基盤に培土を用いた場合、該培土の崩れを防止するため別部材を設けると、それによりコストがかかり、省管理・低コストによる建物緑化が困難となる。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−293717号公報
【特許文献2】
特開2003−27486号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、施工費及び維持管理費とも低コストであり、外観的にも美しく、植物栽培をより楽しむ事が出来る省管理タイプの建物緑化を可能とする植生基盤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物の屋根や屋上、壁面などの常時管理が困難である水平面や法面や鉛直面に設置し、前記各面において植物を栽培する植生基盤において、前記植生基盤の基部をなし、前記植物の根が絡み合う粗めの繊維層を表層に有する植物保持体と、前記植物として、耐暑性を有する種類の多年草かつ低草であって、葉と非類似色の花を咲かせる野生草若しくは野菜とからなることを特徴とする植生基盤を提供する。
植生基盤の基部を成す植物保持体は前記植物の根が絡み合う粗めの繊維層を表層に有しているので、栽培植物は植物保持体にしっかりと保持された状態となり、植物保持体を建物の水平面や法面や鉛直面に設置することで容易に建物の各面を緑化することが出来る。
そして植物保持体上で栽培される植物を、このように多年草かつ低草の野生草にすれば、維持管理及び手入れが容易であり、緑化用植物を入手するために多大な費用を要する事もない。また、緑化植物として野菜を用いるようにすれば、野菜の収穫という楽しさも得る事が出来る。
なお、これら雑草や野菜の中でも耐暑性を有する種類を用いるようにしたから、厳しい暑さにさらされる建物の屋上などの植生を死滅させることなく緑化植物を容易に維持することが出来る。
そしてこれらの植物のうち、葉と非類似色の花を咲かせる植物を使用するようにしたから、開花時期には普段とは著しく異なる景観が得られ、視覚的により楽しむ事が出来る。
【0011】
そして本発明は、前記野生草若しくは野菜は、耐乾性や耐寒性を有する種類であって、広幅な葉を有する常緑の野生草若しくは野菜である事を特徴とする。
建物緑化に使用される植物は、人間の身近に存在することになるので、触感の良い広幅な葉を有することが好ましい。ここで、葉の表面積の広い広葉の植物は一般に乾燥や寒さに弱いものが多いが、その中でも特に耐乾性や耐寒性を有する常緑植物を建物緑化用植物として選択的に使用するようにしたので、極端に乾燥しがちな建物の屋上や、緑が少なく殺風景となりがちな冬場においても緑の多い景観を楽しむことが出来る。
【0012】
また本発明は、前記植物保持体は、繊維を絡め又は堆積することにより立体状に形成し、前記繊維間の隙間に土壌を充填することにより形成されており、前記野生草若しくは野菜は、茎の節から根が出る匍匐性の野生草又は根が前記植物保持体の敷設方向にも広がる野菜であることを特徴とする。
多年草の植物は冬場も根が枯れることなく土壌を保持することが出来るが、更に茎の節から根が出る匍匐性の野生草又は根が水平方向にも広がる野菜であれば、その根が敷設方向の土壌を広範囲に保持することが出来るので、植物保持体表面から土壌が流失するのを防ぐことが出来る。これにより、土壌漏れを防ぐために別途手段を講じる必要はないため、別途コストがかかることがない。また、土壌保持体表面からの土壌の流失を防止することができるので、法面や鉛直面を緑化する際に土壌を含む土壌保持体を用いる場合において好適である。
【0013】
そして本発明は、建物の屋根や屋上、壁面などの常時管理が困難である水平面や法面や鉛直面に設置し、前記各面において植物を栽培する植生基盤において、前記植生基盤の基部をなし、肥料を含浸又は付着させた保水性を有する網状体からなり、その網目に前記植物の根や茎が絡むことにより前記植物を保持可能とした植物保持体と、前記植物として、耐乾性及び耐暑性を有する種類の多年草かつ低草であって、葉と非類似色の花を咲かせ、広幅な葉を有する常緑の植物のうち、茎の節から根が出る匍匐性の野生草とからなることを特徴とする植生基盤を提供する。
植生基盤の基部である植物保持体としてこのような簡単な構成のものを用いるようにしたから、建物の各面に手軽に植生基盤を設置し緑化することが出来る。そしてこの植物保持体上で栽培される植物は、低管理で手入れのしやすい多年草かつ低草であるとともに耐乾性及び耐暑性を有するため、降雨持に保水性を有する網状体に蓄えられた水分と網状体に含浸又は付着された肥料のみで長期間生存することが出来る。そして、この植物は茎の節から根が出る匍匐性の野生草であるため、網状体上を匍匐伸長し、茎の節から出た根により肥料を吸収しながら成長することが出来るとともに、この植物を入手するのにコストがかからず低コストで建物緑化が実現出来る。なお、葉と非類似色の花を咲かせ、広幅な葉を有する常緑の植物は、一年を通じて緑の多い景観を提供出来ると共に、開花時には普段と著しく違った景観を提供することが出来る。
【0014】
なお、肥料を含浸又は付着させた保水性を有する網状体としては、例えば以下のものが考えられる。
A.繊維の束を撚り合せてなる撚糸に肥料を含浸又は付着させ、該撚糸を網状に構成したもの
B.肥料が含浸又は付着された保水性を有する可撓性シートに複数の切り込み部を設け、該切り込み部の延在方向と交差する方向に前記可撓性シートを引くことにより、前記切り込み部が、植物の根や茎などが貫通可能な大きさを有する網目状となるように成したもの
なお、上記A.の網状体の形状は、格子状はもちろんのこと、これに限らず蜘蛛の巣状(放射状に配置した糸の間に、該糸を横切るように他の糸を張り巡らせたもの)や蜂の巣状(六角形状)などであっても良い。
また、上記B.の網状体を形成するにあたっては、前記可撓性シートは、水分を含んだ状態で植物の根や茎などを保持可能な強度を有する素材からなることが好ましい。このような素材として、耐湿樹脂を混入するなどして強化した紙(以下、強化紙)や、織布、不織布を用いることが出来るが、織布は繊維を織る分手間とコストがかかるため、強化紙若しくは不織布を使用することが好ましい。そして可撓性シートに設ける切り込み部の形状は、直線形に限らず、くの字形、波形などであっても良い。また、線形に限らず中抜き形でも良いが、製造過程でゴミとなる部分を減らし無駄を無くすためには、線形であることが好ましい。
【0015】
保水性を有する網状体に含浸又は付着(以下、含着)させる肥料は、遅効性肥料や緩効性肥料や即効性肥料の複合肥料である構成が好ましい。
ここで遅効性肥料とは、主に水に難溶性または非水溶性の肥料であり、即効性肥料とは、水(少量の酸を加えた水を含む)によく溶ける肥料である。肥料含浸処理には有機、無機の肥料を使用する。ここで、無機物は石灰、燐酸以外は比較的容易に水に溶け、給水を介しての給肥が可能であり肥料として一般的に即効性があるが、有機物はそのままでは吸収されず、一旦無機物に分解されて後給肥されることから、肥料としては一般的に遅効性である。
【0016】
上記効果を応用して有機肥料と無機肥料を複合して肥効の時間調節をする。この際、好ましくは水溶性肥料を前記撚糸や可撓性シートに含浸させ、非水溶性または難溶性の肥料を撚糸や可撓性シートの表面に付着させることにより、水溶性肥料の降雨などによる流出を防ぎながら肥効の時間調整が可能となる。
【0017】
なお、上記網状体を構成する撚糸や可撓性シートには、具体的には以下の方法で肥料を含着させる。
a.前記網状体を形成する前記撚糸や可撓性シートを水含浸性を有する素材より構成するか、水含浸性を有さない素材から成る繊維を繊維束とした後撚り合わせてなる撚糸や織布・不織布とした可撓性シートに、肥料を含浸処理する。
b.前記ネットを形成する前記撚糸や可撓性シートの表面に肥料を練り付け、練り込み、塗布、吹き付けなどにより付着させる。
【0018】
そして本発明は、前記植生基盤上の植生を複数の種類の野生草により形成した場合、前記植生は葉挿しにより増殖可能な野生草の混植である事を特徴とする。
すなわち、複数の種類の野生草を用いて植生を形成する場合、それらの野生草を葉挿しにより増殖可能な野生草の混植とすることにより、それぞれの野生草の種類を気にせず葉挿しを行うことができる。そして葉挿しによれば、生長した植物の茎葉の断片を培地に挿すという簡単かつ効率の良い方法で植生基盤を大量に生産することが出来、迅速な緑化が可能となる。
また、前記植生をこのように混植により形成すれば、単一植物のみで植生を構成する事による生態的な脆弱性が改善される。
【0019】
そして本発明は、前記植生基盤上の植生を形成する前記野生草の種類のうち、少なくとも一つはノハカタカラクサである事を特徴とする。
ノハカタカラクサは別名トキワツユクサといい、学名はTradescantia fluminensis Vell.である。その葉は濃い緑色である一方、花は真っ白であり、葉と花の色のコントラストがはっきりしているため、開花時期には美しい景観が得られる。
また、ノハカタカラクサは図10に示すように、他の野生植物に比べても耐乾性が特に優れており、屋上などの厳しい直射日光にさらされる場所での生育に適している。図10はノハカタカラクサをはじめとする、無管理の厳しい環境においても日本各地で繁殖している野生草の耐乾性を比較した実験結果の表図である。実験結果は、採取直後の茎葉の新鮮重に対する採取24時間後の茎葉の新鮮重の百分率で示している。この実験によると、ほとんどの野生草は採取から24時間経過後にはほとんど枯れてしまっているのに対し、ノハカタカラクサとシロザは生存しており、ノハカタカラクサにおいては90.3%にも及ぶ確率で新鮮な状態を維持していた。このことから、ノハカタカラクサは著しく優れた耐乾性を有することがわかる。
また、ノハカタカラクサは強い匍匐伸長性を有しているため、水平面のみならず法面や鉛直面を被覆する事も出来る。
【0020】
また、例えば前記植生をノハカタカラクサとセダム類の混植により形成すれば、建物緑化の植生をセダム類単独により構成した場合に比べ空間的及び色彩的な多様度が向上するとともに、単一植物のみで植生を構成する事による生態的な脆弱性が改善される。また、一般的な屋上緑化に使用される前述の4種のセダム類は開花時期が5月から7月であるが、ノハカタカラクサの開花時期はそれよりも少し遅れて6月から10月頃であり、長期間に渡って花を楽しむことが出来る。
なお、ノハカタカラクサもセダム類も葉挿しによる増殖が可能な匍匐性を有する植物であるため、ほぼ同条件で栽培することが出来、混植に適している。
【0021】
そして本発明は、前記植生基盤上の植生は、花ニラ、葉ニラなどのニラを含む病害虫に強い野菜のみからなることを特徴とする。
ニラの生育地域は北海道から沖縄までと幅広く、耐寒性及び耐暑性に優れており、特に耐寒性に関しては雪にも耐え得る程であるので、強い寒さにさらされる建物の屋上においても栽培することが出来る。また、ニラは病気や害虫に強いため、維持管理が極めて容易である上、生育旺盛で再生力が強いため、刈り取り収穫後も毎年再生して収穫することが出来、長年に渡って建物緑化と野菜の収穫を楽しむことが出来る。また、ニラは栄養豊富な野菜であるため収穫により得られる利益が大きい。
【0022】
また、一般に葉ニラは3月上旬頃から11月上旬まで、花ニラは7月上旬頃から9月上旬頃まで収穫出来ることから、花ニラや葉ニラなどの複数の種類のニラの混植とするようにすれば、年間を通じて長期にわたりいろいろなニラの収穫を楽しむ事が出来る上、常に植生を緑濃く保つことが出来、より好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0024】
図1を参照して、図1の(a)(b)(c)(d)はそれぞれ建物の屋上で植生を栽培する植生基盤の例を示す概要図である。
図1(c)の植生基盤は、コンクリートスラブ1上に排水用間隙を有する透水板17を固定し、その上に樹脂製の土壌容器16を設け、該土壌容器16内にオレフィン系100%樹脂製繊維を螺旋状に形成し立体的に絡ませたマットに土壌を摺り込んだ人工地盤10を配し、更に人工地盤10上に土壌を配して、固定具11により土壌容器16を透水板17に固定し、その上にノハカタカラクサからなる植生2が植えられてなる。
また、図1(d)の植生基盤は、コンクリートスラブ1上に防根遮水シート12を接着固定し、その上に直接砂利19を敷き、更にその上に土壌18を配し、そしてその上にノハカタカラクサからなる植生2が植えられてなる。
【0025】
このように、人工地盤10を用いないか、若しくは人工地盤10上に更に土壌を配して人工地盤10上に直接植生2を植えない場合であっても、ノハカタカラクサは土壌表面を覆うようにして匍匐伸長し、茎の節々から根を出して根を張るため、土壌が根によってしっかり保持される。よって、土壌崩れを防止するために別途部材などを用意する必要がない。
また、このように、特に灌水設備を設けずに、植物を植栽面上に保持する植物保持体として植生2の根が絡むことが出来る人工地盤を用いて、植生基盤の排水を良好に保つようにするだけでも、植生2を構成するノハカタカラクサは耐暑性及び耐乾性に特に優れるため充分に育成することが出来る。
【0026】
図1(a)において、1は排水環境の良好な屋上におけるコンクリートスラブであり、その上に防根遮水シート12を接着固定し、その上にオレフィン系100%樹脂製繊維を螺旋状に形成し立体的に絡ませたマットに土壌を摺り込んだ人工地盤10を配して固定具11により防根遮水シート上に固定している。そしてその上にノハカタカラクサからなる植生2を植えることにより植生基盤を構成している。人工地盤10は糸を立体的に絡ませた構造であることから、植生2の根が絡み、植生が人工地盤上に固定される構造となっているとともに、透水性も良好に維持され、余分な水分は防根遮水シート12上を通って排出されるようになっている。
図1(b)においては、植生基盤は人工地盤10の下側に排水層14を設けた構造となっており、余分な水分がより良好に排出出来る構成となっている。すなわち、コンクリートスラブ1上に遮水シート15が接着固定されており、その上にオレフィン系100%樹脂製の太糸を螺旋状に形成し立体的に絡ませ嵩高に形成したマットからなる排水層14を設け、その上に防根透水シート13を敷き、その上に上記と同様の人工地盤10及び植生2を設けて、固定具11により人工地盤10と防根透水シート13と排水層14を遮水シート15に固定した構成となっている。
【0027】
このようにすれば、人工地盤10中の土壌は人工地盤10を構成する繊維によって保持され、更にノハカタカラクサの根によっても保持されるため、よりしっかりと土壌が保持された状態となる。そしてこのようにすれば、以下のように屋根などの傾斜面及び壁面などの鉛直面に設置し緑化することも出来る。
【0028】
図2を参照して、図1と同じ構成要素については同じ符号を付す。図2(a)において、傾斜のある屋根5の上に前述の防根遮水シート12を接着固定し、その上に上述の人工地盤10を設けて固定具11で固定しノハカタカラクサよりなる植生2を植え付ける。また傾斜の緩やかな屋根であれば、図2(b)に示すように排水層14を設けることにより排水性を確保するようにしても良い。
【0029】
更に図3に示すように、この植生基盤により、建物の屋上のみならず壁面をも緑化することが出来る。図3(a)を参照して、建物の屋上の床面6から壁面7に渡って防根遮水シート12が接着固定されており、その上に前述の人工地盤10が固定具11により固定されている。そして人工地盤10の上にノハカタカラクサの茎葉3を葉挿しする。ノハカタカラクサの茎葉3は成長して茎の節々から根を出して人工地盤10に根付き、人工地盤10上を匍匐伸長して成長し、図3(b)に示すように床面6のみならず壁面7をも徐々に覆い、植生2になる。すなわち、ノハカタカラクサは垂直面に対しても匍匐伸長が可能であるため、壁面も緑化することが出来る。また、ノハカタカラクサは一般的に生育が速いと言われるセダム類よりも更に生育が速いため、早期に建物緑化が実現出来る。
【0030】
なお、人工地盤10は複雑に絡み合った螺旋状の樹脂製糸によりしっかりと土壌を保持しており、土壌が移動しにくい構成となっているが、この人工地盤10の上に匍匐性を有する野生草を植生2として植えるようにしたから、人工地盤10の表面が植生2に覆われ、その根により人工地盤10表面の土壌が更にしっかりと保持されることとなり、人工地盤10の表面からの土壌の流失を防ぐことが出来る。また、人工地盤10中の土壌は人工地盤10を構成する繊維だけでなく植生2の根によっても保持されるため、土壌が重力方向に移動するのを防ぐことが出来る。
なお、図3においては床面6側の人工地盤10にのみ葉挿しを行っているが、壁面7側の人工地盤10に葉挿しをしてもよい。このようにすれば、植生2が壁面7側の人工地盤10に直接根付くこととなり、また一般的に生育が速いと言われるセダム類よりも更に生育が速いノハカタカラクサを使用したから、より早期に壁面緑化が可能となるとともに、壁面7の土壌基盤10中の土壌をより早期にしっかりと保持出来るようになる。
【0031】
図4を参照して、図4は保水性を有する網状体20を植物保持体として、植生をトキワツユクサとセダム類との混植により形成した状態を示す概念図である。
図4(a)を参照して、屋根5上に防根遮水シート12を接着固定し、その上に保水性を有する網状体20を配置して固定具28により固定する。網状体20には各所に耐湿樹脂混入の紙(以下、強化紙)により土壌を包み込んだ土嚢27が設けられている。前記強化紙は、水に濡れても溶けて内部の土壌が漏れ出すことのない強度を有している。そして、この土嚢27にノハカタカラクサ及びメキシコマンネングサ、タイトゴメ、マルバマンネングサ、ツルマンネングサ等のセダム類の茎葉3を葉挿しする。
【0032】
そして図4(b)に示すように、ノハカタカラクサ及びセダム類の茎葉3が成長して植生2を形成する。
このように、セダム類もノハカタカラクサも常緑の低草であり葉挿しが可能であるなど、取り扱いに関して共通点が多いため、それぞれの植物の特性に対し細かな配慮をする必要が無く、植生全体の取り扱いが容易である。
なお、セダム類のみだと全体として単調な景観となる一方、植生2をノハカタカラクサとセダム類との混植により形成すると、広葉で濃緑のノハカタカラクサの葉と白い花が景観にメリハリを与え、空間的及び色彩的な多様度を向上させることができる。また、一般的な屋上緑化に使用される前述の4種のセダム類は開花時期が5月から7月であるが、ノハカタカラクサの開花時期はそれよりも少し遅れて6月から10月頃であり、長期間に渡って花を楽しむことが出来るため、建物緑化用植生をセダム類とノハカタカラクサの混植により構成することは好適である。
【0033】
なお、保水性を有する網状体20は、例えば以下のように構成される。
図5を参照して、図5の網状体20を形成する撚糸25は、ビニロンを素材とする繊維26aよりなる繊維束26を撚り合せて形成するとともに、前記繊維束26に肥料の含浸を行い、前記撚糸25の撚り面の凹凸面に肥料の練り付けなどによる付着処理を行い、肥料の含着をした撚糸25を得て、前記網状体20を構成する。ここで、26bは含浸処理によって撚糸に含着された肥料、25cは撚糸に付着された肥料である。このように、屋外での使用において耐久性を有する素材であるビニロンを繊維状にし、該繊維により撚糸を形成するようにしたから、繊維間に水を蓄えることが出来、屋外での使用に耐え保水性を有する網状体20が得られる。また、網状体20を形成する撚糸25にはあらかじめ肥料が含浸及び付着されているから、追肥などの手間を省くことができ、建物が省管理で良好に緑化できる。
【0034】
ノハカタカラクサは茎が地面を這うように伸び、茎の節部から根をおろす。そして茎の節部から出た根2aが撚糸25の繊維26a及び繊維束26に絡むことよって網状体20上に保持され、更に根2aにより肥料を吸収する。また、セダム類も匍匐性を有し、上記と同様の方法で肥料を吸収する。
【0035】
また、保水性を有する網状体20は、例えば以下のようにして構成してもよい。
図6を参照して、可撓性シート30は、ポリエチレン(PET)製のニードルパンチ不織布からなる可撓性シートであり、無機肥料を含浸させた後乾燥させ、その後有機肥料を塗布したものである。図6(a)は、上記可撓性シート30に直線状の切り込み部31を千鳥状に設けたものである。そしてこの可撓性シート30を矢印方向に引くことにより、切り込み部31が開口し、図6(b)に示すように網目32を形成する。この網目32の大きさは栽培する植物の根や茎などが充分貫通可能な大きさであればよいので、切り込み部31の大きさは、例えば1.5cm〜5cmである。この網状体20の基本構成は、可撓性シート30に切り込み部31を設けて引くという簡単なものであり、容易に作成出来るものであるという利点がある。
【0036】
なお、上記撚糸25に含着させる肥料には有機肥料、無機の化学合成肥料を使用する。無機物は石灰、燐酸以外は比較的容易に水に溶け、潅水を介しての給肥が可能であるが、有機物はそのままでは吸収されないため、一旦無機物に分解されて後給肥される。上記効果を応用して有機肥料と無機肥料を複合して肥効の時間調節をするようにしてある。則ち、植生2の枝、葉の育成に効果のある窒素、マグネシウムを多く配合した肥料を含着使用し、建物緑化の時間的問題を解決するようにしている。
【0037】
図7を参照して、図7は屋上緑化用植物として耐寒性及び耐暑性を有する野菜であるニラを用いた様子を示す概念図である。
図7(a)においては、排水性の良い屋上のコンクリートスラブ1上に防根遮水シート12を接着固定し、その上にオレフィン系100%樹脂糸を螺旋状に形成し立体的に絡ませたマットに土壌を摺り込んだ人工地盤10を配し、更にその上に礫質を含む土壌18を配して植生基盤を形成している。一方、排水が良好でない屋上の場合には、図7(b)に示すように人工地盤10の下に排水層14を設けることにより排水性を確保する。すなわち、コンクリートスラブ1上に遮水シート15を接着固定し、その上に排水層14を設け、その上に防根透水シート13を配してから人工地盤10及び礫質を含む土壌18を配して植生基盤を形成する。なお、人工地盤10と土壌18を合わせた層厚は5cm〜10cmである。このように、排水性を充分に確保し、さらに土壌18に礫質を混ぜることにより植生基盤の排水性を一層良好にすることができる。また、図7(c)に示すように、コンクリートスラブ1上に防根遮水シート12を接着固定した後、直接土壌18を配し、土壌18の底部を礫層18aとすることにより排水性を確保した植生基盤を形成することも出来る。
【0038】
なお、ニラの根は植生基盤の敷設方向にも伸び、土壌をしっかりと保持するため、上記いずれの構成の植物保持体を用いても土壌崩れを防ぐために別途手段を講じる必要はない。しかし、以下のように構成すれば、法面や壁面を緑化するに際し更に好適である。
【0039】
図7(d)において植生基盤の基部となる植物保持体は、屋上のコンクリートスラブ1上に遮水若しくは透水シート30を接着固定し、その上に最上層10a、中間層10b、最下層10cの3層より成る植生マットを敷設し、固定具11により植生マットをシート30に固定することにより形成される。植生マットは合成繊維ないしココナッツ繊維を不織布状に堆積形成したものであり、中間層10bには粒度の粗い土壌を密度を粗く充填して排水性を持たせ、最上層10aには粒度の細かい土壌を摺り込み充填して植栽部を形成させ、最下層10cには保水性のある植栽土壌を密に充填して植栽物への水分を補給する保水部を形成するようにしている。
【0040】
このように植物保持体を構成することにより、植生であるニラの根が植生マットの繊維に絡み、植生をよりしっかりと保持することができるので、この植物保持体とニラにより構成した植生基盤を法面又は鉛直面に設置すれば法面緑化や壁面緑化も可能となる。
また、このように、密度勾配を持たせた植生マットを使用することにより植生基盤の通気性、保水性、透水性を良好に維持することができる。
なお、ニラは匍匐性ではないので、壁面緑化をする際には前述の植生マットを平面上に設置してニラを種蒔き・植え付けにより根付かせ植生基盤を形成した後に壁面等の鉛直面に設置することとなる。
【0041】
こうして構成した、上記いずれの植物保持体においても、土壌1mあたりに配合する肥料は苦土石灰(CaCO・MgCO)90g、堆肥2〜3kg、油粕150g、化成肥料90gとする。
【0042】
このようにして形成した植物保持体上に、植生4としてニラを株間20〜30cmで一カ所につき12〜15本植え付けるか、若しくは3月頃に種を蒔く。
このように、日当たりの良い屋上で育ったニラは緑色濃く、一方ニラは白い小さな花をたくさん付けるため、鑑賞目的においても楽しむことが出来る。また、ニラは栄養豊富な植物であるが、野鳥が好む果実を付けないため、屋上が野鳥の糞害に遭うこともなく、屋上を清潔な状態に保ちながら緑化することが出来る。
【0043】
ニラの品種としては、葉肉が厚く広幅で耐暑性に優れ6月下旬から8月上旬が収穫期である吉林や、広幅で耐寒性に優れ9月中旬から11月上旬にかけてが収穫期である海南や、さび病や灰色カビ病などの病気に強く収穫期が4月から9月と長く花ニラとしても利用出来るワイドグリーンや、その他、スーパーグリーンベルト、パワフルグリーンベルト、たいりょう、大連広巾など、収穫期の異なるニラを混植する。これにより、植え付けから1年後に、それぞれの種類の収穫期に応じて、年間を通じて長期にわたりいろいろなニラの収穫を楽しむ事が出来るうえ、常に植生を緑濃く保つことが出来る。葉ニラも花ニラも同様の条件で育てることが出来、特に栽培条件を細かく分ける必要がないので管理が容易である。また、収穫後には植え替えを要せず液肥を与えるだけで株が回復して毎年収穫することが出来るので、低管理で屋上緑化と野菜の収穫が楽しめる。
【0044】
なお、屋上緑化においては酸性雨による植生への影響も問題となるが、ニラの栽培においては苦土石灰(CaCO・MgCO)を多量に使用するため、酸性雨が中和され、植生への影響が少なくて済む。
【0045】
【発明の効果】
以上より、本発明によれば、 本発明は、施工費及び維持管理費とも低コストであり、外観的にも美しく、植物栽培をより楽しむ事が出来る省管理タイプの建物緑化を可能とする植生基盤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植生基盤にノハカタカラクサを使用した実施例を示す概要図であり、(a)は排水層が不要の場合の実施例の概要図、(b)は排水層が必要な場合の実施例の概要図、(c)はプレートタイプによる実施例の概要図、(d)は現場植え込みにした場合の実施例の概要図である。
【図2】本発明に係る植生基盤にノハカタカラクサを使用した他の実施例を示す概要図であり、(a)は排水層を設けない場合の概要図、(b)は排水層を設けた場合の概要図である。
【図3】建物の床面から壁面にかけて緑化する緑化基盤を説明するための概要図であり、(a)は葉挿し直後の状態を示す概要図、(b)は成長した植生により建物が覆われた状態を示す概要図である。
【図4】保水性を有する網状体を植物保持体とし、ノハカタカラクサとセダム類との混植により緑化基盤を形成した状態の概念図であり、(a)葉挿し直後の状態を示す概念図、(b)は成長した植生により建物が覆われた状態を示す概念図である。
【図5】図4の網状体を形成する撚糸を説明するための概念図である。
【図6】図4の網状体の他の形成方法を説明するための概念図である。
【図7】本発明に係る植生基盤における植生として耐寒性及び耐暑性を有する野菜であるニラを用いた様子を示す概要図であり、(a)は排水層が不要の場合の実施例の概要図、(b)は排水層が必要な場合の実施例の概要図、(c)は現場植え込みにした場合の実施例の概要図であり、(d)は灌水パイプを設けた場合の実施例の概要図である。
【図8】従来の省管理タイプの建物緑化技術を説明するための概要図である。
【図9】従来の省管理タイプの他の建物緑化技術を説明するための概要図である。
【図10】野生草の耐乾性実験の結果を示す表図である。
【符号の説明】
1 コンクリートスラブ
2、4 植生
3 茎葉
6 床面
7 壁面
10 人工地盤
11、28 固定具
12 防根遮水シート
13 防根透水シート
14排水層
15 遮水シート
16 土壌容器
17 透水板
18土壌
19 砂利
20 網状体
25 撚糸
27 土嚢

Claims (7)

  1. 建物の屋根や屋上、壁面などの常時管理が困難である水平面や法面や鉛直面に設置し、前記各面において植物を栽培する植生基盤において、
    前記植生基盤は、
    前記植生基盤の基部をなし、前記植物の根が絡み合う粗めの繊維層を表層に有する植物保持体と、
    前記植物として、耐暑性を有する種類の多年草かつ低草であって、葉と非類似色の花を咲かせる野生草若しくは野菜とからなることを特徴とする植生基盤。
  2. 前記野生草若しくは野菜は、耐乾性や耐寒性を有する種類であって、広幅な葉を有する常緑の野生草若しくは野菜である事を特徴とする請求項1に記載の植生基盤。
  3. 前記植物保持体は、繊維を絡め又は堆積することにより立体状に形成し、前記繊維間の隙間に土壌を充填することにより形成されており、
    前記野生草若しくは野菜は、茎の節から根が出る匍匐性の野生草又は根が前記植物保持体の敷設方向にも広がる野菜であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の植生基盤。
  4. 建物の屋根や屋上、壁面などの常時管理が困難である水平面や法面や鉛直面に設置し、前記各面において植物を栽培する植生基盤において、
    前記植生基盤は、
    前記植生基盤の基部をなし、肥料を含浸又は付着させた保水性を有する網状体からなり、その網目に前記植物の根や茎が絡むことにより前記植物を保持可能とした植物保持体と、
    前記植物として、耐乾性及び耐暑性を有する種類の多年草かつ低草であって、葉と非類似色の花を咲かせ、広幅な葉を有する常緑の植物のうち、茎の節から根が出る匍匐性の野生草とからなることを特徴とする植生基盤。
  5. 前記植生基盤上の植生を複数の種類の野生草により形成した場合、前記植生は葉挿しにより増殖可能な野生草の混植である事を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の植生基盤。
  6. 前記植生基盤上の植生を形成する前記野生草の種類のうち、少なくとも一つはノハカタカラクサである事を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の植生基盤。
  7. 前記植生基盤上の植生は、花ニラ、葉ニラなどのニラを含む病害虫に強い野菜のみからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の植生基盤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101007532B1 (ko) * 2006-09-20 2011-01-14 메비올 가부시키가이샤 식물 재배 시스템
JP2014209863A (ja) * 2013-04-18 2014-11-13 住友林業株式会社 反射材を用いた壁面緑化構造体
CN112561235A (zh) * 2020-11-23 2021-03-26 中铁二十四局集团福建铁路建设有限公司 一种适于高速公路路域的生态脆弱性评价方法

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