JP2004283076A - 植物栽培用筒状基盤、雨樋、ドレン構造 - Google Patents

植物栽培用筒状基盤、雨樋、ドレン構造 Download PDF

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譲治 安達
Yasuo Yoshii
康雄 吉井
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Abstract

【課題】水浸透性を有する中空体に土壌を充填し、その流亡を皆無とした無土壌植栽面の緑化に対応する植栽基盤を提供する。
【構成】本発明の植物栽培用の筒状植栽基盤15は、ポリプロピレン不織布の多層重ね巻き積層体よりなる中空円筒11よりなり、その内部に植栽用の土壌10を充填する構成とし、上部に植栽物の挿し根を可能とする複数の植栽用貫通孔11aを設けるとともに、中空円筒11の外周下面側には非透水性塗装膜12を設けるとともに、該塗装膜12の下部には透水部12aを設け、中空円筒11内に浸透した浸透水に対し適量の保水を維持する構成にする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工構造物である建築構造物の壁面、斜面等における、植栽物の育成基盤を有しない無土壌の斜面や壁面の緑化に使用する植栽基盤で、緑化部位に移転して該部位での緑化空間の形成を可能とする持運び可能の植物栽培用筒状基盤に関する。また緑化促進に伴って、これら人工構造物の景観を植物との共存の中で良好に保つことができる雨樋及びドレン構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市構造の高層化と稠密化にともない、建築物の屋上、壁面等の人工構造物の緑化が都市緑化空間の形成の重要因子を形成しつつ、拡大、多様化している。
そして、立地する空間の環境条件も厳しく、特に今後一層の緑化が要求される壁面緑化においては、無土壌植栽面を対象としたもので前記壁面緑化空間形成のためにはこの無土壌に対する適切な方策を講じた植栽基盤の実現が前提となる。またこれと併せて、人工構造物を植物により緑化する際には、植物から排出される落ち葉などの堆積により景観が損なわれないよう配慮する必要がある。
【0003】
上記状況において、特に壁面緑化やモルタル吹き付け法面緑化における無土壌植栽面の緑化に使用する植栽基盤に関し種々の提案がされている。
上記提案の一例を上げれば、例えば、植物を栽培する土床を植物とともに移動可能とし、各種建造物の緑化又は花壇等に、植栽した植栽物とともに一ブロックとして使用し、園芸作業の簡易化を図ったものがある。(文献1参照。)
その構成は、
a、図4(A)に見るように、ポリエステル系不織布のごとき素材により所望形状の嚢体Aを形成し、これに人工軽量土のごとき土壌Bを充填密閉する。
そして上記嚢体の形状は
円柱体、断面三角形の三角柱体、断面四角形の四角柱体、等の柱体や、
所望直径の太さよりなる環状体、
所望直径の半球体、又は球体、又は円錐体等より構成する。
b、または、図4(B)に示すように、前記嚢体Aの内部に目の荒い金網よりなる形状保持用の型枠Cを組合せ、その内部に土壌Bを充填密閉する。
【0004】
そして、使用に際しては、上記所用形状の嚢体を形成後、人工軽量土のような土壌を充填密閉して土床を構成し、該土床に複数の所望植物の根部を突き刺し前記土壌に付け根をして図5に示すように栽培成長したものを一個の集合植物のブロックとして、緑化のためのグリーンベルトに配置して緑化空間を形成している。
【0005】
また、下記に示す植生基材に対する別の提案がある。この提案は容易に実現できる緑化の形状、形態の範囲を拡大でき、しかも取り扱いや持ち運び、加工を便利に行うことのできる構造の植栽基盤に関するもので、その構成は(文献2参照)下記に示す構成を持つ。
本提案は、植物に根を張らせ、生育させる基材本体が備えられ、該基材本体は、線状にして、かつ、屈曲変形又は湾曲変形、屈曲変形及び湾曲変形が可能なフレキシブルのものである。基材本体に種子又は苗が取り付けられている。基材本体が軸孔を有する。基材本体の長さ方向の中間部に絞り部が設けられている。
【0006】
則ち、図6(A)に示す断面図と、(B)に示す斜視図に見るように、植物植生基材61において、基材本体62、種子付き網目状包被体63、排水防根シート64より構成され、下記構成よりなる。
基材本体62は、断面円形状の線状部材で、屈曲変形又は湾曲変形、屈曲変形及び湾曲変形が可能なフレキシブル構造で、椰子ガラ、ロックウール、不織材などからなる。
そして、上記基材本体62の外周面の一方半分に種子付き網目状包被体63が設けられ、他の半分に排水防根シート64が設けられている。
なお、図6(C)に見るように前記基材本体62の端部に軸孔65または潅水パイプ、又は通気パイプを設けても良い。
また、図6(D)に見るように下部に設けた排水防根シート64は庭等に使用する場合は省略する。
なお、断面形状は円形、方形、三角形、楕円状、長円状である。
また、種子付き網目状包被体は63は、網目状のもの63aに種子63b、肥料63cを貼りつけても良い。
【0007】
図7は、本提案の植物植生基材61の取り付け状況を示す図で、図の(A)は壁面緑化に使用する場合を示し、壁面66にL字状受け部材67を設け、該受け部材67の内側に植物植生基材61を設け、壁面緑化を行なっている。
また、図の(B)には、軒樋68の内側に仕切り壁69を設け、仕切られた外側に植物植生基材61を収納し、屋根を伝わって流れる雨水は、前記仕切り壁69の内側に流れ、外側には流入しない構成にしてある。なお、過剰な潅水は植生基材の端部より排出する構成にしてある。
【0008】
上記無土壌斜壁面の緑化方法に対する別の提案がある。該提案は例えば下記構成を持つ。(技術文献3参照。)
本提案は、あらゆる無土壌斜壁面を緑化することができるとともに、植生基盤材の流亡、崩落等が発生しない緑化方法に関するもので、
図8に見るように、壁面に多数の通孔を有する網状筒体の内部に育成基盤材72を充填した用土囲繞体71を無土壌法面75に対してU字型帯鋼73で敷設固定する。
【0009】
なお、詳細については、下記構成よりなる。
なお、上記用土囲繞体は、図9(A)に見るように金属性網目筒状体74aで構成し、又は図9(B)の断面図に示す繊維絡合による多孔質筒状体74bよりなり、その形状は円筒、又は四角筒体で構成する。
また、上記育成基材72は、用土、またはウレタン、スチレン等の樹脂発泡体より構成する。
また、種子は前記育成基材72に混入または用土囲繞体71を敷設後散布または埋め込むよう構成する。
なお、上記用土囲繞体の固定法は、
図10の(A)に示す法面に水平方向に下部より積み上げ配設するか、又は図10(B)に示す法面75の縦方向に直列状に配設し、該配設体を並列状に適当間隔を置いて配設し、それぞれU字型帯鋼73により固定する。
上記用土囲繞体の固定は、図10に見るように、横に横臥させて積み重ねるか又は筒体の軸方向に直列状に配設固定する手段を使用している。
【0010】
また、植栽植物から排出される落ち葉などが堆積することによる美観の損傷、排水経路の詰まりから雨樋を保護する構成として、雨樋本体の上面開放側にメッシュ部を有する通水カバーを着脱可能に嵌合し、上記開放側を前記通水カバーにより覆うようにしたものが知られている(特許文献4)。
これと同様に、ドレン口の上部が落ち葉などのゴミによって詰まることを防止出来る構成として、網状体からなる筒状のストレーナーの開口部をドレン口に対向させ、ストレーナーがドレン口の上部から突出した状態で設置するようにした構成が知られている(特許文献5)。
【0011】
【特許文献1】
実開平06−57134号公報
【特許文献2】
特開2000−257075号公報
【特許文献3】
特開平10−183628号公報
【特許文献4】
特開平08−4230号公報
【特許文献5】
特開平11−152791号公報
【0012】
上記先行技術を見るに、
a、特許文献1;
本提案による植栽基材は、ポリエステル不織布よりなる通気性、透水性の大きい嚢体により形成され、内部に人工軽量土壌のような土壌を充填密閉して土床を形成する構造にしてあるため、
土壌の流亡は無いが、水分の補給や排水、通気は透水性の大きな素材よりなる嚢体を介して行うため、外部より浸透水により土壌内を通過するだけで、土壌内に残留する水分の量の加減が出来ないため、降雨時における雨水は土壌内を通過するだけのため、それの保水機能はない。そのため、長期の植栽に対しては不適当である。
b、特許文献2;
本提案は、椰子ガラ、ロックウール、不織材等よりなり屈曲変形又は湾曲変形が出来るかまたはその両者の変形が可能の植生基材より構成されているため、形状には多様性を持つことが出来、且つ種子と肥料を貼付した種子ネットを上部に持つ構成にしてあるため、適当な給水により短期間の緑化植物の植生は可能であるが、緑化植物として長期育成には、給排水制御を必要とし、本提案に見るような排水防根シートでは不十分で、適当な潅水と給肥を必要とする緑化には煩雑な手数を必要とする。
また、上記植生基材には、その崩壊や外力による損壊を防ぐ構造的構成は無く、長期育成用には適当でない。
c、特許文献3;
本提案は、無土壌壁面や斜面の緑化を目的としたもので、筒状体には金網や合成樹脂からなる網目状筒状体や、繊維絡合による多数の通孔を有する多孔質筒状体で形成されているため、透水性は大であるが、保水性は低い。
また筒状体には用土または樹脂発泡体を充填しているが、肥料は含着されていなく給肥機能は備えていない。
d、特許文献4;
この提案によると、メッシュ部を有する通水カバーにより雨樋への落ち葉などの侵入を防ぐことができるが、この通水カバーは雨樋とは別途設ける必要があり、この通水カバーが雨樋からはずれることがないようにするためには、更にヒンジ部などの連結機構を設ける必要があり、構造が複雑となる。
e、特許文献5;
この提案によると、ストレーナーは網状体により構成されており、網状体の目の大きさよりも大きな異物についてはドレン口への侵入を防ぐことができるが、細かに千切れた落ち葉など、それよりも小さな異物については侵入を防ぐことが出来ない。またストレーナーをドレン口へ取り付ける際にも、ストレーナーとドレン口との間の隙間から異物が侵入することについては、なんら配慮がされていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来の緑化用植物の植生及び育成には、培土よりなる客土層を形成する土壌層を最表層に持ちその下部に保水層と排水層の順に形成された層状構造が少なくとも必要とされる。
しかし、上記先行技術に見るに、それぞれの技術においては、
透水性は、筒状の多数の通孔よりなる不織材を表層部材として使用し、それらの素材の持つ多孔性による透水性により確保されている。
しかし、上記多孔質部材よりなる筒状の外層部により直接保水層を介在させることなく土壌ないし育成基材に接触する構成にしてあるため、保水性が低い問題を内蔵している。
また、最近必要とされる緑化空間は、都市部に林立する高層建築群に代表される構造体の無土壌の直立壁面の緑化にまで及び多様化されている。
特に高所管理を必要とする高層建築物の壁面緑化には、栽培基材の流亡と崩落を防止するとともに、長期植栽に対応する給排水機能と早期緑化を実現する給肥機能を持つ基盤が要求される。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、多様性が要求される緑化空間に対応する、浸透水に対して内蔵する土壌の流亡を皆無とするとともに、該浸透水に対して排水調整機能を持たせ、土壌内の水分を雨水に頼る場合でも土壌内に所定の水分を保持する保水機能を持たせるとともに、給肥機能を持つ持運び可能の植物栽培用筒状基盤の提供を目的とするものである。
そして本発明の他の目的は、人工構造物を植物により緑化する際において、植物から排出される落ち葉などの堆積により排水路の詰まりを、美観を保ちながら簡単な構成で確実に防ぐことのできる雨樋及びドレン構造として、雨樋カバーなどの別部材を必要とすることなく簡単な構成により雨樋内に落ち葉などが詰まることを防ぐことができる雨樋、及び、排水口上部に落ち葉などがたまることによる排水口の詰まりを簡単な構成により防ぎながら細切れになった落ち葉くずなどの細かな異物の排水口への侵入をより確実に防ぐことができるドレン構造を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の植物栽培用筒状基盤に係る第1の発明は、
水浸透性を有する中空体と、該中空体に充填した土壌からなる植物栽培用の筒状基盤において、
前記中空体は、該中空体の外周面上側に、植物の茎が貫通可能の大きさを有する孔が設けられており、
前記中空体の下側周面を非透水膜で被着するとともに、該下側周面の一部に前記中空体を露出させ、透水性が維持されるように構成したことを特徴とする。
なお、前記中空体は、水浸透可能な連続空隙を有するものとする。
【0016】
第1の発明の植物栽培用筒状基盤は、
本発明の目的である無土壌緑化域に対し、土壌をその内部に充填した水浸透性を有する中空体を用意した上で、該中空体の下側周面に非透水膜を被着するとともに、該下側周面の一部(好ましくは最下部)において前記中空体を露出させる構成として透水部を設けて排水調整機構を設け、植栽基盤としての最適の給排水、保水機能を持たせる構成としたものである。
ここで、前記非透水膜を非着し前記透水部を設ける方法としては、透水部となる部分を残して非透水性塗装を施す方法、透水部となる部分に穴を設けた非透水性シートにより前記中空体を包む方法、熱可塑性樹脂シートを前記中空体に熱融着した後に該シートの透水部となる部分を熱で溶かして該シートに穴をあける方法、透水部となる部分に穴を設けた熱可塑性樹脂シートを前記中空体に熱融着する方法などがある。いずれの方法を採るかは前記中空体の材質によって異なるが、前記中空体の原料として合成樹脂を用いる場合は、熱融着する方法は避ける。また、このように非透水膜を設けることにより、雨水などの浸透による前記中空体の潰れを防止することができ、長期にわたって前記中空体の形状を維持することができる。
また、前記中空体外周面上側に複数の植栽物の挿し込み用貫通孔を設けた。これにより、植物の前記土壌への植え付けが容易になる。また、前記土壌の貫通孔の位置に植物の種をまいた場合は前記貫通孔から芽が出るので植物の芽が前記中空体の壁面によって潰されずにのびることができるとともに、内蔵する土壌への通気性も更に確保できることとなる。ところで、植物には太陽の方向に向かってのびるという性質があるので、中空体の上面側、すなわち太陽光がよく当たる部位に貫通孔を設けることが好ましい。なお、前記貫通孔の形状は円形に限られるものではないが、植物の茎が通常はほぼ円形であることから円形が好ましい。また前記貫通孔の直径は、土壌の流出を防ぐためには栽培する植物の茎の直径よりわずかに大きい程度であれば足り、前記植物が成長することを考慮して0.5cm〜2cmが好ましい。なお、前記植物が1株で複数の茎が土壌から出る植物である場合には更にこれを考慮し、前記貫通孔の直径は1.5cm〜4cmとすることが好ましい。
【0017】
また、本発明の植物栽培用筒状基盤に係わる第2の発明は、
水浸透性を有する中空体と、該中空体に充填した土壌からなる植物栽培用の筒状基盤において、
前記中空体に肥料が含浸されてなることを特徴とする。
なお、前記中空体は水浸透可能な連続空隙を有するものとする。
【0018】
第2の発明は、水浸透性を有する中空体に給肥機能を持たせたもので、中空体に肥料を含浸させ、外部から浸透する水分により溶解させ、内蔵する土壌に対し給肥して高所緑化の植栽管理の困難な壁面緑化に最適の植栽基盤を提供できる。なお、上記第1の発明と組み合わせて本発明を使用する場合、含浸する肥料は、雨水により溶解される無機肥料であることが好ましい。一般に建造物などを緑化する場合、植物の早期成長・早期緑化が望まれるところ、無機肥料は一般に水溶性で速効性がある上、本発明は給排水・保水機能が確保される構成となっていることから、水溶性肥料であっても安易に流亡することはない。
【0019】
また、第1の発明及び第2の発明にかかる植物栽培用筒状基盤は、
前記中空体が多重捲き層体であることが好ましい。
【0020】
上記発明は、中空体に内蔵する土壌の透水性を確保するとともに、前記中空体を多重捲き層体構造とすることにより、前記土壌の流亡防止を向上する構成としたものである。
尚ここで多重捲き層体とは、シート状のものを幾重にも捲いて筒状に構成したものを言う。このように構成することにより、中空体の成形が容易となる。
また、多重捲き層体を形成するためのシートは透水性を有するものであることはもちろんのこと、本発明にかかる植物栽培用筒状基盤の用途によって種々の素材が選択される。
すなわち、前記植物栽培用筒状基盤の形状を長期間保持した状態で使用する場合は自然環境下において耐久性を有する素材を使用する。例えば、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタラート(PET)などの合成樹脂繊維を用いた不織布などである。PETはペットボトルの原料として近年多く使われているが、その再利用方法が問題となっており、前記シートの原料としてリサイクルされたPETを用いれば、資源再利用の観点からも好ましい。
一方、前記植物栽培用筒状基盤を短期間使用するのであれば、廃棄物として焼却しても、自然環境に対する影響の少ない天然素材を使用する。例えば、綿又は麻製の布、紙などである。これら天然素材を使用する場合には自然環境下に放置しても自然環境に対し悪影響をほとんど及ぼさないので、前記植物栽培用筒状基盤に植物を植えた状態でこれを土壌面上に置いておくことにより、時間の経過とともに該土壌面に前記植物を根付かせることができる。
【0021】
第1の発明及び第2の発明にかかる植物栽培用筒状基盤を使用した植物栽培用基床は、前記した本発明にかかる植物栽培用筒状基盤を用いた植物栽培用基床であって、
前記筒状基盤を所定間隔を存して2次元状の配置域を形成するように配置するとともに、該配置域上面全域を覆うようにネットを敷設したことを特徴とする。
【0022】
本発明は、本発明の第1の発明及び第2の発明の植物栽培用筒状基盤を使用して緑化空域を形成する植物栽培用基床の構成について記載したもので、
緑化対象域に対応して最適位置に配設した植物栽培用筒状基盤上面全域をネットで覆うことにより植物栽培用基床を形成し、この植物栽培用基床により植栽物を支持して緑化空域を形成することを可能にした構成である。
なお、前記ネットとして繊維の束を撚り合せてなる撚糸から構成され、該撚糸に肥料を含着させたネット(以下、肥料含浸ネットという)を使用してもよい。この肥料含浸ネットは、前記撚糸を水含浸性を有する素材により構成し、肥料の含浸処理によって前記撚糸に前記肥料を含着させることにより得られる。また、前記撚糸の表面に肥料を付着させることによっても得られる。前記ネットに含着させる前記肥料は、遅効性肥料や緩効性肥料や即効性肥料の複合肥料である。
この場合、植栽物として特に付着根を有する蔓植物を用いると、その付着根によりネットに含浸した肥料を吸収することもできるので、更なる早期緑化が可能となる。
【0023】
そして本発明にかかる雨樋は、水浸透性を有する筒状中空体からなり、該筒状中空体の下側周面は非透水膜で被着され、前記中空体を建物の屋根に対し、該中空体の外周面上側を前記屋根から滴下する雨水を受け止め可能な位置に取り付けたことを特徴とする。なお、前記筒状中空体は、水浸透可能な連続空隙を有する。
このようにすることにより、雨樋カバーなどの別部材を必要とすることなく簡単な構成により、雨樋内に落ち葉などが詰まることを防ぐことができる。
【0024】
この場合、前記筒状中空体を吸水性及を有する素材により形成すれば、前記筒状中空体が適度に水分を有することになり、該中空体の表面に風などによって運ばれた植物の種が自然に付着し芽吹くことにより、雨樋上でも緑化を促進することができる。
なお、たとえ筒状中空体表面に植物の種が付着したとしても、植物の種は筒状中空体内部の中空部にまで侵入することはないので、雨樋としての機能は維持することができる。
ここで、吸水性を有する素材としては綿や麻などが使用出来るが、雨樋の形状を維持するためには、より丈夫な麻を使用することが好ましい。
【0025】
また、もっぱら雨樋への落ち葉などの侵入防止を目的とするのであれば、前記筒状中空体を非吸水性の素材により形成することが好ましい。このように構成することにより、雨樋の水はけを常に良好な状態に保つことができる。
非吸水性の素材としては金属や合成樹脂等が使用出来、これらを例えば織布又は不織布とすることにより水浸透性が確保出来るが、水浸透性を良好に保つには、前記織布又は不織布を構成する繊維の太さを50〜100デニールとすることが好ましい。そして雨樋の形状を良好に維持するためには筒状中空体を多重捲き層体とすることが好ましい。なおコスト面からは織布よりも不織布を用いることが好ましく、リサイクルされたPETにより形成された合成樹脂繊維不織布を用いると、資源再利用の観点からも更に好ましい。
【0026】
そして本発明は、排水口への異物の侵入を防止するためのストレーナーを排水口から突出した状態で取り付けたドレン構造であって、前記ストレーナーは一端に閉塞部が設けられ、他端に開口部が設けられ、水浸透性を有する筒状中空体からなり、前記開口部を、前記排水口に対して隙間を形成しないように取り付けたことを特徴とする。なお、前記筒状中空体は、水浸透可能な連続空隙を有する。このように構成することにより、排水口上部に落ち葉などがたまることによる排水口の詰まりを簡単な構成により防ぎながら、細切れになった落ち葉くずなどの細かな異物の排水口への侵入をより確実に防ぐことができる。ここで、水浸透可能な連続空隙を有する素材としては金属や合成樹脂による織布、不織布などが使用出来るが、コスト面からは織布よりも不織布を用いることが好ましい。またその原料としては、リサイクルされたPETを用いると、資源再利用の観点からも更に好ましい。そして異物の排水口への侵入を防ぎながら水浸透性を良好に保つには、繊維の太さを50〜100デニールとすることが好ましい。そしてストレーナーとなる筒状中空体の形状を良好に維持するためには筒状中空体を織布又は不織布の多重捲き層体とすることが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の植物栽培用の筒状植栽基盤の概略構成を示す一部破断した断面図で、図2は図1の植物栽培用の筒状植栽基盤の斜視図で、図3は図1の植物栽培用の筒状植栽基盤を用いた植物栽培用基床を示す図である。
【0028】
図1に見るように、本発明の植物栽培用の筒状植栽基盤15は、ポリプロピレン不織布の多重捲き層体よりなる中空円筒11よりなり、該中空円筒には無機肥料が含浸されており、その内部に植栽用の土壌10を充填する構成とし、前記中空円筒11の上側周面には複数の植栽用貫通孔11aを設け該貫通孔を介して別途植栽した植栽物の挿し根と土壌内への通気をする構成としている。
また、前記中空円筒11の下側周面には非透水性塗装膜12を設けるとともに、該塗装膜12の下部には透水部12aを設け、中空円筒内に浸透した水分の排出量を加減する構成とし、浸透水に対し適量の保水を維持する構成にしてある。上記構成により、土壌を含む植栽基材の流水による流亡を防止しつつ、土壌10への給排水・保水を確保できる。
なお、前記植栽用貫通孔12aの貫通部材である中空円筒11は不織布を素材とする多層捲き積層体であるため、中空体の何れの部位においても貫通孔の加工は容易にできるため、植栽物の挿し根は特定部位に限定されることなく必要に応じてランダムに設定できる。
【0029】
なお、図2に見るように、前記中空円筒11の両端にキャップ13をはめ込み接続することによって筒状植栽基盤15の単体として、又は前記キャップを取り付けることなく接着剤またはステープラーにより複数接合することにより接合連続体として、所用緑化域に縦、横、斜めの最適の姿勢で配設可能の構造とすることもできるし、場所によっては縦横格子状連続体を形成するように固定配設しても良い。この場合、金属や木やコンクリートなどからなる枠をあらかじめ用意して、この枠に対して本発明にかかる植物栽培用筒状基盤を縄や針金によりくくりつけて固定するようにすれば、植物栽培に支障なく全体構造がより安定する。
上記構成により、緑化域に配設後に発生する風雨による植栽基盤の崩壊を防止する。
【0030】
図11は本発明にかかる植物栽培用筒状基盤の他の実施例の概要図であり、(a)は前記植物栽培用筒状基盤の斜視図、(b)は該植物栽培用筒状基盤を底面から見た概要図である。
図11(a)を参照して、21は角形の本発明にかかる植物栽培用筒状基盤(以下、角形植物栽培用筒状基盤)である。これはポリエチレンテレフタラート(PET)製の不織布からなる角形の中空体22に無機肥料を含浸し、上面22cに貫通孔26を設け、側面22a及び底面22bを非透水膜23で被着し、土壌24を充填した構成となっている。なお、非透水膜23は熱可塑性樹脂シートを熱融着することにより設けられたものであり、該熱可塑性樹脂シートには中空体22に被着した際底面となる部分に多数の穴が設けられており、熱融着後はこの穴の部分が図11(b)に示す透水部23aとなる。尚、底面22b全面に透水部23aを多数設けることにより、土壌24の排水ムラが解消される。
【0031】
この角形植物栽培用筒状基盤21を図12に示すように、屋上やベランダ等に置いて、果物や、根菜を除く野菜25を栽培する。この際、栽培植物の手入れを容易にしつつ透水部23aからの透水性を確保するため、角形植物栽培用筒状基盤21は直にベランダ20の地面に置かずに、格子状やすのこ状等の支持台29上に置くことが好ましい。本実施例においては、支持台29として市販のステンレス製パイプ物置台を転用する。図に示すベランダ20の1の壁面内側の横幅をL1として、この壁面に沿って角形植物栽培用筒状基盤21を設置する場合、角形植物栽培用筒状基盤21の長さL2は、L1と同一若しくは整数分の一であることが好ましい。なお、日本の家屋は多くの場合88cmを1単位(1畳)としてこれを基準に壁面の幅などが設計されていることから、L2は好ましくは88cm前後(86〜90cm)又は44cm前後(42〜46cm)又は29cm前後(28〜30cm)または22cm前後(20〜23cm)である。
また、角形植物栽培用筒状基盤21の幅W及び高さHは、中空体22に土壌24を充填した状態でも持ち運びが可能な大きさであればよく、具体的には10cm〜30cmであることが好ましい。
【0032】
図13を参照して、角形環状の接合部材27の開口部にそれぞれの角形植物栽培用筒状基盤21の端面を挿入することにより、2以上の角形植物栽培用筒状基盤21を連続して接合することができる。これにより、角形植物栽培用筒状基盤21の連続接合体全体の長さを自由に決めることができ、また容易に設置場所のスペースに合わせることができる。そして角形植物栽培用筒状基盤21の端に更に角形植物栽培用筒状基盤21を接合しない場合には、キャップ28の開口部に角形植物栽培用筒状基盤21の端面を挿入し、土壌24がこぼれ出ないようにする。
【0033】
そして野菜25がホウレンソウ、チンゲンサイ、小松菜などの1株で複数の茎が土壌から出る植物である場合には、貫通孔26の直径は1.5〜4cmであればよいが、通常の野菜1株の大きさを考慮するとより好ましくは2〜3cmである。なお、あらかじめ設けた貫通孔26の直径よりも栽培している植物の茎(又は茎の束)が大きくなったとしても、中空体22は合成樹脂繊維不織布よりなることから、充分に成長した植物の茎を該植物のその後の生長を妨げるほどに圧迫することはなく、またカッターナイフなどによって貫通孔26の周りを切り取ることにより容易に貫通孔26を大きくすることができる。そして野菜25がパセリ、ミント、シソなどの1株で土中から通常1本の茎が出る植物である場合には、貫通孔26の直径は0.5cm〜2cmであればよいが、土壌の流亡を防ぐためには小さめに設定し、より好ましくは0.5〜1cmがよい。野菜25の茎がそれ以上に育った場合であっても、上述したのと同じ理由で問題を回避できる。なお、隣り合う貫通孔26の間の距離D2は、栽培する植物が支障なく成長するために必要充分な長さであればよく、具体的には5〜15cm程度である。これは栽培する植物の種類により適宜選択される。
【0034】
そして土壌24も、栽培する植物の種類や角形植物栽培用筒状基盤21の設置場所等によって適宜選択される。ここで、設置場所が特に建物である場合には、移動や設置を容易とするため、土壌24として軽量土壌を用いることが好ましい。そして、この土壌24には栽培する野菜25に適した肥料を混ぜても良い。
また、土壌24には栽培予定の植物に合わせた肥料をあらかじめ混ぜておくこともできるが、栽培植物の植え替えに合わせて肥料を補充することもできる。すなわち、キャップ28をはずして中空体22の中の土壌を取り出し、該土壌に肥料を加えるか肥料を含んだ新たな土壌を用意するかして、それを中空体22に充填して再び土壌24とすることができる。その後、再びキャップ28をはめ込む。
これにより、土壌の水分量など、土壌の状態を良好に保ちながら建物に置いて手軽に野菜や果物が収穫できる。なお、栽培植物は野菜や果物に限られず、草花を植えて該草花を観賞することもできる。
【0035】
図3は、図1の植物栽培用の筒状植栽基盤を用いた植物栽培用基床を示す図である。
図に見るように、建造物30の壁面30aにくの字形取り付け用部材18、18、18とステンレステンションワイヤ18a、18a、18aを介して適当間隔D1を開けて植物栽培用の筒状植栽基盤15を建物上部の壁面空域に水平状に吊架するとともに、その下部にネット17の垂れ卸しをさせるとともに、前記筒状植栽基盤15には地上より潅水パイプ16を介して適宜地上より潅水を行う構成にしてある。
なお、上記適当間隔D1は、植栽物である蔓性植物の壁面凹凸部への付着による損傷を未然に防ぐためと、壁面と緑化面との間より行う植栽物の手入れのために設けた間隔である。
そして、筒状植栽基盤15に植栽した植栽物である蔓性植物19には、前記潅水パイプ16による潅水と該潅水による含浸肥料の溶解と溶解水による植栽物に対する追肥を行い、長期にわたる植栽管理のもとに壁面緑化を行う構成にしてある。
【0036】
なお、前記したネット17として肥料含着ネットを使用してもよい。ここで、肥料含着ネットとは、繊維の束を撚り合せてなる撚糸から構成され、該撚糸に肥料を含着させたことを特徴とするネットのことであり、例えば菱目状に取り付けられたラッセル織りネットで構成する。
以下、肥料含着ネットの構成について説明する。
図14は肥料含着ネットの経線、緯線を形成する撚糸への肥料含着の状況を示す図である。
【0037】
上記肥料含着ネットを形成する経線35a、緯線35bを形成する撚糸35は、図14に見るように、ビニロンを素材とする繊維36aよりなる繊維束36を撚り合せ撚糸35を形成するとともに、前記繊維束36に肥料の含浸を行い、前記撚糸35の撚り面の凹凸面に肥料の練り付けなどによる付着処理を行い、肥料の含着をした撚糸35を得て、前記肥料含着ネットを構成する。ここで、36bは含浸処理によって撚糸に含着された肥料、35cは撚糸に付着された肥料である。
【0038】
上記肥料含着ネット31に含着させる肥料には有機肥料、無機の化学合成肥料を使用する。
無機物は石灰、燐酸以外は比較的容易に水に溶け、潅水を介しての給肥が可能であるが、有機物はそのままでは吸収されないため、一旦無機物に分解されて後給肥される。
上記効果を応用して有機肥料と無機肥料を複合して肥効の時間調節をするようにしてある。則ち、蔓植物などのネット伸長植物による壁面緑化の場合は枝、葉の育成に効果のある窒素、マグネシウムを多く配合した肥料を含着使用し、壁面緑化の時間的問題を解決することができる。
【0039】
今度は図15を参照して、本発明にかかる雨樋について説明する。図に示す41はPETを原料とした合成樹脂繊維不織布を多重捲き層体とした筒状中空体からなる雨樋であり、合成樹脂繊維不織布の繊維太さは50〜100デニールである。この雨樋41は下側周面が非透水性塗装により設けられた非透水膜42によって被着されている。建物の屋根40上に降った雨水は、実線矢印で示すように、雨樋41の表面から内部に浸透し、雨樋41の中空部43を流れることになる。雨水は非透水膜42があるため、雨樋41を貫通して下に漏れることがない。そしてこのようにすると、落ち葉などが中空部に侵入することがないので、雨樋カバーなどの別部材を必要とすることなく簡単な構成により、雨樋内に落ち葉などが詰まることを防ぐことができる。
【0040】
図16も参照して、(a)は雨樋41を構成する筒状中空体の原料として金属や合成樹脂等の非吸水性素材を用いた場合の状態を示す概念図であり、(b)は吸水性素材である麻を使用した場合の状態を示す概念図である。
吸水性素材を用いると、雨樋41が適度に水分を有することになり、雨樋41の表面に風などによって運ばれた植物の種が自然に付着し芽吹くことにより、雨樋上でも緑化を促進することができる。
図16(a)、(b)いずれの場合のおいても、雨樋41の両端は中空部43への落ち葉などの侵入を防ぐため蓋などにより閉じており、中空部43には落ち葉などの異物が堆積することがないため、常に良好に雨水を運ぶことが出来、運ばれた雨水は縦樋44により地面へと排出される。
【0041】
図17及び図18を参照して、図17は本発明にかかるドレン構造を説明するための概要図であり、図18は図17の断面図である。ストレーナー51はPETを原料とした合成樹脂繊維不織布を多重捲き層体とした筒状中空体からなり、合成樹脂繊維不織布の繊維太さは50〜100デニールである。このストレーナー51は一端が蓋52を取り付けることにより閉塞部とされ、他端に開口部が設けられ、開口部を下にして屋上床50に設けられた排水口55から突出した状態で取り付けられている。排水口の下には配水管54が設けられており、配水管54の上部には排水口55までが拡径された拡径部53を有している。この拡径部53にストレーナー51を上から嵌め込むことにより、ストレーナー51を取り付ける。拡径部53はストレーナー51が風雨により抜けない程度の深さ(例えば、排水口55からストレーナー51の蓋52先端までの長さの1.5〜3倍の深さ)を有しているが、その深さはストレーナー51の長さよりも3〜15cm程短く、ストレーナー51の先端が排水口55から突出出来るようになっている。
なお、拡径部53の半径とストレーナー51の半径は同一であり、取り付けた際に排水口55とストレーナー51の間には隙間は形成されない。
このように構成することにより、排水口上部に落ち葉などがたまることによる排水口の詰まりを防ぎながら、細切れになった落ち葉くずなどの細かな異物の排水口への侵入をより確実に防ぐことができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、上記構成により、下記効果を奏する。
a、上記中空体の外周下側に非透水性塗装膜を設けるとともに、下部の一部に前記非透水塗装膜の欠落による透水部を設け、該透水部を介しての排水調整により中空体内の保水量を植栽に必要な適量に維持できる。
b、上記中空体に肥料の含浸を行う構成としたため、潅水又は雨水による前記含浸肥料の溶解により適切な給肥を行い、早期緑化と植栽管理の効率化を可能とすることができる。
c、水浸透性のある樹脂不織布の多層捲き層体によりなる中空体に植栽用土壌を充填する構成としたため、緑化空域における厳しい環境条件下に置かれても土壌を含む植栽基盤材の流亡を皆無とし、無土壌の都市空間域の緑化に使用できる。d、本発明にかかる植物栽培用筒状基盤は土壌を中空体内に保持する構成であるため、建造物の高所への取り付けなどの作業も容易であり、給排水性、保水性等を有することから植物の栽培に最適であり、これとネットを組み合わせる構成としたため、特に早期緑化が困難とされる壁面緑化において、容易に早期緑化が実現できる。
e、本発明にかかる雨樋は、雨樋カバーなどの別部材を必要とすることなく簡単な構成により、雨樋内に落ち葉などが詰まることを防ぐことができる。
f、本発明にかかるドレン構造は、排水口上部に落ち葉などがたまることによる排水口の詰まりを簡単な構成により防ぎながら、細切れになった落ち葉くずなどの細かな異物の排水口への侵入をより確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植物栽培用の筒状植栽基盤の概略構成を示す一部破断した断面図である。
【図2】図1の植物栽培用の筒状植栽基盤の斜視図である。
【図3】図1の植物栽培用の筒状植栽基盤を用いた植物栽培用基床を示す概要図である。
【図4】従来の園芸用土床の概略構成を示す図で、(A)は一部切り欠き斜視図で、(B)は他の実施例の一部切り欠き斜視図である。
【図5】図4の園芸用土床の植栽物が付き根した状況を示す外観図である。
【図6】従来の植物植生基材の概略構成を示す図で、(A)は植生基材の一実施形態を示す横断面図で、(B)は(A)の断面斜視図で、(C)は(A)の他の実施形態を示す概要図で、(D)は更に別の実施形態を示す概要図である。
【図7】(A)は図6の植生基材を壁面へ適用した状況を示す斜視図で、(B)は軒先への適用例を示す概要図である。
【図8】従来の無土壌法面を対象とした緑化工法を適用した場合を示す縦断面図である。
【図9】(A)は図8の緑化工法に使用する用土囲繞体の部分斜視図で、(B)は(A)の繊維絡合による多孔質筒状体の断面図である。
【図10】(A)は図9の用土囲繞体の固定法を示す図で、(B)は図9(A)に示す用土囲繞体を鉛直配置した場合の縦断面図で、(C)は擁壁面に適用した場合の縦断面図である。
【図11】本発明にかかる植物栽培用筒状基盤の他の実施例の概要図であり、(a)は前記植物栽培用筒状基盤の斜視図、(b)は該植物栽培用筒状基盤を底面から見た概要図である。
【図12】本発明にかかる植物栽培用筒状基盤の他の実施例を使用する方法を説明するための概要図である。
【図13】図11に示す植物栽培用筒状基盤とその周辺基材の構成図である。
【図14】本発明にかかる植物栽培用筒状基盤とともに用いることができる周辺基材の構成図である。
【図15】本発明にかかる雨樋を説明するための概念図である。
【図16】本発明にかかる雨樋を説明するための図であり、(a)は本発明にかかる雨樋を構成する筒状中空体の原料として金属や合成樹脂等の非吸水性素材を用いた場合の状態を示す概念図であり、(b)は吸水性素材である麻を使用した場合の状態を示す概念図である。
【図17】本発明にかかるドレン構造を説明するための概要図である。
【図18】図17に示すドレン構造の断面図である。
【符号の説明】
10 土壌
11 中空円筒
11a 植栽用貫通孔
12 非透水性塗装膜
12a 透水部
13 キャップ
15 筒状植栽基盤
16 潅水パイプ
17 ネット
18 取り付け用部材
18a ステンレステンションワイヤ
19 蔓性植物
21 角形植物栽培用筒状基盤
22 中空体
23 非透水膜
23a 透水部
24 土壌
26 貫通孔
27 接合部材
28 キャップ
30 建造物
30a 壁面
41 雨樋
42 非透水膜
51 ストレーナー
55 排水口

Claims (6)

  1. 水浸透性を有する中空体と、該中空体に充填した土壌からなる植物栽培用の筒状基盤において、
    前記中空体は、該中空体の外周面上側に、植物の茎が貫通可能の大きさを有する孔が設けられており、
    前記中空体の下側周面を非透水膜で被着するとともに、該下側周面の一部に前記中空体を露出させ、透水性が維持されるように構成したことを特徴とする植物栽培用筒状基盤。
  2. 水浸透性を有する中空体と、該中空体に充填した土壌からなる植物栽培用の筒状基盤において、
    前記中空体に肥料が含浸されてなることを特徴とする植物栽培用筒状基盤。
  3. 前記中空体が多重捲き層体であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の植栽物栽培用筒状基盤。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1に記載の植物栽培用筒状基盤を用いた植物栽培用基床であって、
    前記筒状基盤を所定間隔を存して2次元状の配置域を形成するように配置するとともに、該配置域上面全域を覆うようにネットを敷設したことを特徴とする植物栽培用基床。
  5. 水浸透性を有する筒状中空体からなり、該筒状中空体の下側周面は非透水膜で被着され、前記中空体を建物の屋根に対し、該中空体の外周面上側を前記屋根から滴下する雨水を受け止め可能な位置に取り付けたことを特徴とする雨樋。
  6. 排水口への異物の侵入を防止するためのストレーナーを排水口から突出した状態で取り付けたドレン構造であって、
    前記ストレーナーは一端に閉塞部が設けられ、他端に開口部が設けられ、水浸透性を有する筒状中空体からなり、
    前記開口部を、前記排水口に対して隙間を形成しないように取り付けたことを特徴とするドレン構造。
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