JP3312687B2 - 人工地盤への植栽物植生方法 - Google Patents

人工地盤への植栽物植生方法

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    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/32Roof garden systems

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工地盤の緑化を
可能とする人工地盤への植栽物植生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】都市構造の高層化と稠密化に伴い建築物
の屋上、壁面等の人工地盤の緑化が都市緑化空間形成の
重要因子になりつつあることは周知である。上記緑化
は、大気浄化、乾燥防止、温暖化防止、ヒートアイラン
ド現象の緩和など地球温暖化防止への寄与が大きいこと
が認識され、修景も含め住環境形成にとって不可欠の具
備条件となってきており、これらの空間域に対しさまざ
まな関連資財や技術を駆使することによる緑化の努力が
されている。
【0003】従来の屋上緑化は地上表面の植栽物を屋上
でも栽培できるようにしたもので、地上とほぼ同様な維
持管理と、それなりの保守手立や工夫提案がされてい
る。上記提案のなかで、人工地盤の緑化に関するもので
は、特公昭40−1121号公報、特公昭51−218
95号公報にそれぞれ開示された発明がある。上記前者
の発明は、人工的に構築した屋上、橋梁の路上等の人工
地盤上に植栽物を生育させる方法に係るもので、図6
(A)に示すように、人工地盤61上に自然降雨による
水分を保水するための耐蝕性合成樹脂製スポンジ状片6
2を敷設し、その上部に鹿沼土とパーライトの混合層6
3を積層し、その上部に土壌64を積層し、播種または
苗の植え付けを可能としたもので、またその実施例で
は、上記土壌の代わりに土壌改良保水剤、有機物、肥
料、微量要素を配合した培養土を積層している。即ち、
本発明においては、合成樹脂製スポンジマットにより降
雨による水分を保水し、乾燥時に保水した水分を上部の
土壌層を介して植栽物の生育に必要な水分を供給するよ
うにしたものである。なお、前記パーライトと鹿沼土は
保水性と通気性とを備えているため、スポンジよりの水
分の補給を円滑にするとともに植栽物の根腐れを防止す
る。
【0004】また、後者の発明は、構築物表面詳しくは
家屋の屋根や壁或いは護岸などの表面で芝や苔などの育
成に係るものである。図6(B)に示すように、例えば
工場の屋根や壁などを利用して緑化を行い、生活環境で
の緑化を簡単に且つ効果的に促進させ、構築物に対し断
熱効果を与えるようにしたものである。建屋70の屋根
構築物表面70aに岩綿、石綿、ガラス繊維等よりなる
無機繊維と接着剤との混合物の吹き付けにより所定厚さ
の無機繊維層72を形成させ、該無機繊維層72の表面
に種子または胞子と接着剤との混合物を吹き付けて吹き
付け層73を形成させ、該種子または胞子を発芽可能に
したものである。なお、この発明の場合は屋根頂部に沿
って送水配管74を設け適宜水、液肥を種子に供給発芽
育成するようにしてある。
【0005】上記二つの提案においては、スポンジ状部
材の使用による給水の維持と、屋根の頂部よりの送水配
管による水と液肥の供給を得て初めて種子の発芽育成を
可能としている。そして、前者の発明においてはスポン
ジ状部材の上に積層した鹿沼土やパーライト等に対する
土壌流出の配慮がされていないため、霜、雨、風などの
天候変化に対応する機能を欠き、これらに関する絶え間
ない管理が必要である。また、後者の発明にあっては、
発芽した種子等の育成には液肥の外部よりの供給が常に
必要であり、両者とも放置に近い状態に置くことは無理
である。また、現状の人工地盤上の緑化を見る場合、こ
れら人工地盤空間により形成される植物の生育空間とし
ての環境特性は、荷重制限に伴い植栽基盤の薄層化を余
儀なくされ、水分保持力は充分でなくなり、また地上に
比較すると恒常的に風も強いため乾燥し易い条件下に置
かれる。その結果、荷重制限と苛酷な乾燥環境に耐え得
る植栽物の選定と、植栽基盤の薄層化に伴うなかでの通
気性、保水性、透水性を持ち霜、雨、風などの天候の変
動に耐えられる超薄層植栽地盤の形成、果ては無土壌緑
化の必要が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
鑑みなされたもので、人工地盤に植生させる植栽物に
は、自然の代謝プロセスに従い、水、CO2 、無機成分
の始原物質は外部から供給を仰ぎ他は自分で合成したも
ので間に合わせ、持続的に世代交代を可能とする生態系
を形成する自生植物を使用し、その植栽基盤に対しては
通気性、保水性、排水性を併せ持つ中で天候変化にも対
応できる軽量薄型の前記生態系に対応できるものを使用
した、人工地盤への植栽物植生方法の提供を目的とした
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の人工地
盤への植栽物植生方法は、遮水若しくは透水シートを敷
設した人工地盤への植栽物の植生方法において、水若し
くは透水シートを敷設した人工地盤への植栽物の植生方
法において、繊維間隔を有する繊維を堆積形成した基盤
マットの繊維間隙に植栽土壌を摺込み充填し一体状とし
た植生マットに、播種もしくは苗播によりセダム、蘚苔
類、牧草、ハーブを含む背丈の低い多年草の組み合わせ
からなる植栽物の植生をさせたものを、前記遮水若しく
は透水シート上に布設し、該植生マットをボルトネジ状
のマット固定具により固定するとともに、 植生マットに
充填する前記植栽土壌の摺込み充填密度を厚さ方向に異
ならせた最上層、中間層、最下層からなる三層構造と
し、最下層には粒度の粗い植栽土壌を充填し、最上層に
は粒度の細かい粉状植栽土壌を使用充填するとともに、
充填量は最下層は密に、最上層は粗になるよう密度勾配
を持たせ、最上層に植栽物を植生する植栽部を形成さ
せ、中間層に排水部を形成させ、最下層に保水部を形成
させるようにしたことを特徴とする。
【0008】上記構成により、人工地盤に植栽物を植生
する際は、別の場所で、植栽土壌を摺込み充填した不織
布状の基盤マットに、植栽物を発芽ないし着根させた育
成済みの植生マットを帯状ないし平板状に用意し、該マ
ットを遮水若しくは透水シートを貼着した人工地盤上に
敷設して、短時日の間に緑化工事を終了させるようにし
たものである。即ち、上記基盤マットは繊維を不織布状
に堆積形成させ、該マットの繊維間隙に土壌ないし人工
土壌よりなる植栽土壌を摺込み充填して一体にした植生
マットを形成させ、該マットに播種ないし苗播手段を介
して植栽物を予め別の場所若しくは現場で育成して置
く。そして、人工地盤への緑化に際しては、遮水若しく
は透水シートを貼着した人工地盤上に前記育成済みの植
栽物を持つ帯状ないし平板状の植生マットを敷設するよ
うにしたものである。そのため、人工地盤上での植栽基
盤の形成及び植栽物の育成は不要となり、施工期間は短
時間で終了し管理も簡単である。また、植生マットは前
記したように適当な大きさのカセット状に形成されてい
るため、不良植生マットの交換も簡単で不良箇所の補修
も簡単である。また、上記植生マットは、繊維を不織布
状に堆積して基盤マットを形成し、該マットの繊維間隙
に土壌ないし人工土壌よりなる植栽土壌を摺込み充填し
一体構成にしてあるため、通気性、保水性、透水性に富
み、霜、雨、風等の天候の変化による土壌流出や崩壊を
防止し植栽物の植生機能を喪失することがない。また、
マットに植生されて植物の根が絡むことによって植物が
風に飛ばされる等の不利益が生ずることがない。
【0009】
【0010】本発明により、上記植栽土壌には粒度の異
なる部材を用意するとともに、基盤マットの繊維間隙に
摺込み充填する充填密度を変え、中間層には粒径の粗い
ものを使用するとともに充填密度を粗にして排水性を持
たせ、最上層には粒度の細かいものを摺込み充填して植
栽部を形成させ、最下層には保水性のある植栽土壌を密
に充填して植栽物への水分を補給する保水部を形成さ
せ、植栽物の育成に最適な培土を形成する事が出来る。
【0011】なお、上記植栽土壌を摺込み充填する基盤
マットに厚さ方向に密度勾配を設け、該密度勾配に対応
して植栽物の植生に必要な通気性、保水性、透水性をそ
れぞれ持たせるようにしても良い。
【0012】また、前記植生マットは、厚さは略35m
m〜100mmの薄層植栽基盤とし、人工地盤の傾斜度
に対して混植する植栽物の選択と前記厚さとを適宜設定
して、植栽物の自生を可能にさせるのがよい。
【0013】上記発明により、植生マットを厚さ略35
mm〜100mmの薄層構造とし、人工地盤の傾斜度に
対応して適当な、マット厚さ、重量、植栽物の種類を選
択し、選択した自生植物の生態系形成に最適の植生状況
を形成するようにした。
【0014】また、前記苗播による植生は、刈り取った
植栽物の茎葉を植生マット上に手播きし、苗茎からの着
根により増殖させるようにするのがよい。
【0015】上記発明により、母株は播種により得て、
その母株より芽(茎葉)を切り取り、その芽を植生マッ
ト上に播き着根、生育を図るようにようにしたもので、
散布された茎葉は2〜3日後には既に育成された植栽物
の隙間に着根するため、この苗播により密生した生態系
を短時日の間に形成できる。
【0016】また、上記植生マットは、保水時重量を3
5mm厚で約30Kg/m2 、約90mm厚で約80K
g/m2 の軽量の帯状ないし平板状のものとなし、積み
重ね輸送と高所搬入及び敷設を容易にするのがよい。
【0017】また、上記植栽土壌は、バークと、ココピ
ートを含む人工土壌とを使用するのがよい。
【0018】また、上記基盤マットは、合成繊維とココ
ナッツ繊維を不織布状に堆積形成するのがよい。
【0019】本発明は多年草を組合せ特に和生種とヨー
ロッパ種との組み合わせの使用により植物の共生、野性
植物の共存が容易になり、フリーメンテナンス化が可能
になる。
【0020】発明に使用する植栽物には自生する多年
草を組合せ使用し、セダム類をメインとして牧草、ハ
ーブ類を組合わせ低重量化を図ってある。また、植栽物
は背丈も低いため搬送時ロール状に巻き込んでも損傷を
受けることが少ない。
【0021】また、本発明は遮水若しくは透水シート上
に敷設する植生マットは、厚さ方向に密度差を設け、敷
設面である該マットの最下層より最上層に向け密より粗
に変化する密度勾配を設けて、最下層に保水部を形成し
最上層に植栽部を形成し中間層に排水部を形成するのが
よい。
【0022】上記遮水若しくは透水シート上に敷設する
植生マットは別途用意した密度勾配により、遮水若しく
は透水シートに接する最下層に排水部を設けその上に保
水部を設けるようにしても良い。
【0023】また、本発明は、植生マットの人工地盤へ
の敷設は、敷設時に根付け化成肥料(略10g/m2
の施肥を行った後は散水を不要とするのがよい。
【0024】上記発明により手の掛からない持続可能な
人工地盤への植栽物の植生が可能である。
【0025】なお、植生マットを敷設する人工地盤上に
貼着した遮水若しくは透水シート上に、潅水パイプを敷
設して、該パイプより必要最小限の給水を適宜行うよう
にすることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0027】本発明の人工地盤への植栽物植生方法の実
施例について説明する。図1は、本発明の人工地盤への
植栽物植生方法の実施例を示す図で、図2は本発明の方
法に係る植生マットの構造を示す斜視図で、図3は図2
の拡大断面図で、図4は図2の植生マットの形成の過程
を示す図で、図5(A)は図2の植生マットに播種した
状況を示す図で(B)は苗播の状況を示す図である。図
1に示すように、人工地盤への植栽物の植生に際して
は、当該人工地盤を形成するコンクリートスラブ50に
遮水若しくは透水シート30を貼着するとともに、必要
最小限の給水を可能とする潅水パイプ20を該遮水若し
くは透水シート30上に敷設する。ついで、別途用意し
た育成済みの植栽物16を持つ植生マット14を、ロー
ル状ないし平板状単位マットで施工現場に搬入し敷設す
る。115はマット固定具で、遮水若しくは透水シート
上に取り付けたナット115cにボルト115b及び押
さえ板115aを介して前記植生マット14を固定す
る。以上の過程を経て、人工地盤への植栽物植生工事は
終了するようにした。本植生方法による場合は、新たな
植栽基盤の形成及び該基盤上での植栽物の植え付け育成
は不必要で、工事は短時間のうちに終了する。なお、当
該植栽基盤の持つ通気性、保水性、透水性、及び霜、
雨、風の天候変化に耐える一体構造と、植栽物に軽量で
僅かな土壌でも生育可能の自生植物の使用とにより、敷
設後の管理は簡単で、敷設時のみ適当な養生管理をすれ
ば良い。また、植栽物に不良箇所が発生した場合は当該
不良マットを交換すれば即座に修復できる。
【0028】上記本植栽物植生方法に係る植生マット1
4の構造は、図2、図3には示すように、帯状ないし平
板状の単位基盤マット10に、植栽部を形成する最上層
12と、排水部を形成する中間層13と、保水部を形成
する最下層11とを設けたものである。
【0029】上記基盤マット10は、合成繊維ないしコ
コナッツ繊維を不織布状に堆積形成した薄層板状マット
で、最上層12と最下層11は、前記基盤マット10の
表裏よりそれぞれ、植栽土壌を形成するバークとココピ
ートを含む人工土壌を基盤マット内に摺込み、該マット
を形成する繊維間隙に充填しマットと一体に構成する。
そして、最下層11には粒度の粗い植栽土壌を充填し、
最上層12には粒度の細かい粉状植栽土壌を使用充填す
るとともに、充填量は最下層11は密に、最上層12は
粗になるよう密度勾配を持たせ、最上層に植栽物を植生
する植栽部を形成させ、中間層に排水部を形成させ、最
下層に保水部を形成させるようにしてある。上記一体構
成により、霜、雨、風等の天候の変化による植生マット
14の崩壊ないし植栽土壌の流出を防止するとともに、
植物の育成に必要な通気性、保水性、透水性を持つよう
にした。
【0030】図4は、平板状の方形ないし長方形の基盤
マット10を使用して植生マット14を形成する過程を
示す図で、図に示すように予め該マットの裏面より粒度
の粗い植栽土壌を摺込み充填して最下層11に点線で示
す保水部を形成させ、樹脂性マット35上に前記最下層
11を載置面として載置する。ついで、載置した基盤マ
ット10の上面に粒度の細かい植栽土壌15aを盛りそ
の上に粉末状植栽土壌15bを盛り上げる。ついで、盛
り上げた植栽土壌15を細かい植栽土壌15aよりマッ
ト10内に摺込み充填し、ついで粉末状植栽土壌15b
を摺込み最上層12に植栽部を形成する。上記摺込みの
度合いである充填量により、前記厚さ方向の密度勾配を
所定値に略近い状態にする。斯くして薄層植栽基盤が形
成される。
【0031】図5は、上記のようにして形成された植生
マット14の最上層12の植栽部に自生植物の植え付け
の状況を示す図で、(A)は播種より発芽した自生植物
16aの状況を示し、(B)は前記発芽した自生植物1
6aより刈り取った茎葉16bを散布させ着根させる苗
播の状況を示す図である。斯くして植栽物の育成済みの
植生マット14を別途用意することができる。
【0032】上記植生マットは厚さは約35mm〜10
0mmの薄層板状の帯状ないし平板状の単位マットに形
成され、前者はロール状として、それぞれ施工場所への
搬入と敷設をし易くした。また、植栽物は、自生する多
年草を組み合わせ使用し、セダム類をメインとし、牧
草、ハーブ類を適当に組合せ低重量化を図っており、施
工する人工地盤の傾斜度に応じ、植栽植物の組合せと、
植生マットの厚さ、重量を植物群の自生に対し例えば下
記表1に示す組合わせにするのが好ましい。
【0033】
【表1】
【0034】和生種とヨーロッパ種との組み合わせの使
用により植物の共生、野性植物の共存が容易になり、フ
リーメンテナンス化が可能になる。又、天候型と日陰
型、温暖地型植物と寒冷地型植物に区別するのが良い。
なお、屋上緑化に対する自生植栽物については、例えば
ヨーロッパマンネン、コッシニウム、サカサマンネン、
キリンソウ、タイトゴメ、メキシコマンネン、などの組
合せが好ましい。
【0035】前記養生管理は、散水は基本的に不要であ
るが晴天が続くようなら散水する。施肥は不要である
が、敷設時のみ根付け化成肥料(15-15-15)ノルチッソ
各10g/m2の施肥が好ましい。
【0036】
【発明の効果】上記構成により、霜、雨、風等の天候の
変化に対応できる前記植生マットにより移設可能の薄層
軽量植栽基盤を形成させ、該基盤に軽量の地被性常緑の
自生植物を組み合わせ別途育成済みの植生マットを用意
し、人工地盤への植栽物の植生は、前記育成済みの植栽
物を持つ植生マットを移設するだけで可能とするため、
手数の掛からない短期間低コストの人工地盤の緑化を行
うことができる。即ち、植栽物の植生は育成済みの薄層
状植生マットを使用するようにしてあるため、工事は短
時日の間に簡単終了する。又、敷設後の管理が簡単に済
む。また、予め植生マットに育成した植栽物とともに、
ロール状ないしカセット状にして人工地盤へ移設するた
め、輸送が簡単で施工は短期間に済む。また、損傷を受
けた場合は、損傷箇所だけ取り外し簡単に交換できるた
め、メインテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の人工地盤への植栽物植生方法の実施
例を示す図である。
【図2】 本発明の方法に係る植生マットの構造を示す
斜視図である。
【図3】 図2の拡大断面図である。
【図4】 図2の植生マット形成の過程を示す図であ
る。
【図5】 (A)は図2の植生マットに播種発芽した状
況を示す図で(B)は苗播の状況を示す図である。
【図6】 従来の人工地盤における植生方法の一実施例
を示す図である。
【符号の説明】
10 基盤マット 11 最下層 12 最上層 13 中間層 14 植栽マット 15 植栽土壌 16 植栽物 20 潅水パイプ 30 遮水若しくは透水シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 ▲のぼる▼ 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式 会社 前川製作所内 (56)参考文献 特開 平9−308370(JP,A) 特開 平10−33053(JP,A) 特開 平11−318204(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 1/00 303 A01G 1/00 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮水若しくは透水シートを敷設した人工
    地盤への植栽物の植生方法において、 繊維間隔を有する繊維を堆積形成した基盤マットの繊維
    間隙に植栽土壌を摺込み充填し一体状とした植生マット
    に、播種もしくは苗播によりセダム、蘚苔類、牧草、ハ
    ーブを含む背丈の低い多年草の組み合わせからなる植栽
    物の植生をさせたものを、前記遮水若しくは透水シート
    上に布設し、該植生マットをボルトネジ状のマット固定
    具により固定するとともに、 植生マットに充填する前記植栽土壌の摺込み充填密度を
    厚さ方向に異ならせた最上層、中間層、最下層からなる
    三層構造とし、最下層には粒度の粗い植栽土壌を充填
    し、最上層には粒度の細かい粉状植栽土壌を使用充填す
    るとともに、充填量は最下層は密に、最上層は粗になる
    よう密度勾配を持たせ、最上層に植栽物を植生する植栽
    部を形成させ、中間層に排水部を形成させ、最下層に保
    水部を形成させるようにした ことを特徴とする人工地盤
    への植栽物植生方法。
  2. 【請求項2】 前記植栽物は和生種とヨーロッパ種との
    多年草を組み合わせた植栽物であることを特徴とする請
    求項1記載の人工地盤への植栽物植生方法。
  3. 【請求項3】 前記基盤マットは、合成繊維、ココナッ
    ツ繊維の両者を用いて堆積形成したことを特徴とする請
    求項1記載の人工地盤への植栽物植生方法。
  4. 【請求項4】 前記植栽物は、刈り取った植栽物の茎葉
    を植生マット上に手播きし、茎葉からの着根により増殖
    可能なセダムをメインとして使用するようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の人工地盤への植栽物植生方
    法。
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