JP2004327430A - 押圧操作型スイッチユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】1段目スイッチのオン荷重を極めて小さくすることができる。
【解決手段】ケース39にゴム材のプッシャ38、クリック板37、2段目スイッチとしてのメンブレンスイッチ36s、補強板35、複数の1段目スイッチシート34sが構成されたメンブレンシート34、キー操作ベース33、ノブ32が順次組み込まれ、ノブ32は内面に各メンブレンスイッチ36sと接触する突部32bを備えた複数の押圧部32aを有し、周縁部32dがケース39の上面に支持される。ノブ32の押圧部32aを除く部分は薄肉とされ、その薄肉部32cは熱可塑性エラストマもしくはシリコンゴムよりなる。ノブ32、キー操作ベース22、補強板35は互いに固定されている。押圧部32aを押圧すると、そのまわりの薄肉部32cが撓み、これによりメンブレンスイッチ34sが突部32bによって押圧されてスイッチがオンとなり、更に押圧すると、補強板35が移動して、クリック板37が反転してスイッチ36sがオンになる。
【選択図】図4

Description

この発明はノブを押圧することによりスイッチをオンさせる押圧操作型スイッチユニットに関する。
従来の押圧操作型の2段スイッチユニットとして特許文献1に示すものを図1、図2及び図3A、図3Bを参照して簡単に説明する。直方体ケース2の表面板2aに長方形開口2−1が形成され、開口2−1をほぼ塞ぐように、キートップ3が配されている。キートップ3は細長い枠状の側壁3gの内面に補強板3cが嵌合され、爪3dにより固定されている。補強板3cの表側にメンブレンシート6が重ねて保持され、メンブレンシート6の表側に表面シート3eがキートップ3の側壁3gの端面に貼り付けられる。
表面シート3eに複数の押圧領域3pが配列して設けられ、これら押圧領域3pにキー識別記号、図では番号「1」、「2」…,「8」が付けられている。各押圧領域3pと対向するメンブレンシート6の各領域はメンブレンスイッチ6sとされている。つまり2枚のポリエチレンフィルムのような可撓性フィルム6a及び6bがスペーサ6cを介して積層されて、各押圧領域3pごとにスイッチ部とされ、その各スイッチ部内においてそれぞれフィルム6aに固定接点6d及び6eが形成され、またフィルム6bに接点6d及び6eと対向して可動接点6fが形成され、これらにてメンブレンスイッチ6sが形成される。
キートップの側壁3gの両端から互いに外側に回転軸3fが突出形成され、これら回転軸3fが、ケースの表面板2aの内面に形成された軸受部2fにそれぞれ回転自在に係合される。
キートップ3の表面押圧領域3pを選択的に押圧すると、これと対向するメンブレンスイッチ6sの可動接点6fが両固定接点6d及び6eと接触して、スイッチがオンとなる。更にキートップ3を押すと、キートップ3が図3Bに示すように回動して、キートップ3の側壁3gの一辺より延長された押圧部3aが、ケース2の裏面板2bの内面に取り付けられたタクトスイッチ7を押圧されて、タクトスイッチ7がオンになる。
キートップ3に対する押圧を解除すると、タクトスイッチ7内の弾性材に基づく反力により、タクトスイッチ7がオフになり、またメンブレンスイッチ6sも可撓性フィルム6bの復元力により可動接点6fが固定接点6d及び6eから離れてオフになる。メンブレンスイッチ6sの各接点に対する外部導出用リード線がプリント配線された可撓性帯状ケーブル8が補強板3cより導出されている。
このような2段スイッチは例えば最初に選択的に仮入力し、これを確認後、本当の入力をする場合に用いられる。しかし1段目スイッチを入力したい場合にそのオン荷重が比較的大きいと、誤って2段目スイッチをオンにしてしまうおそれがあった。また例えば携帯電話機や車載電装機器などにおいて、表示画面にメニューを表示し、そのメニュー中の一つの項目を対応するキーにより選択し、その選択に基づき、いずれの項目が選択されたかを前記表示画面に表示し、この表示を利用者が確認して正しい場合にその項目に対する本当の選択操作のためのキー入力を行う。このようにすればキー操作面図1の例では表面シート3e上のスイッチ識別表示を見ることなく、適当にキー(押圧領域3p)を軽く押してみるとメニューの項目中の、その押された押圧領域3pのスイッチ識別表示と対する一つの色が赤に変り、その項目を選択したことが、スイッチ識別表示を目で確認することなく、知ることができ、それが選択したい項目と異なっていれば他の押圧領域3pを軽く押圧し、選択したい項目であれば、キーを更に押圧すれば、その項目に対する入力操作が行われる。つまりキー操作面を見ることなく、表示画面のみを見ていてメニュー選択を正しく行うことができ、例えば自動車を運転しながら車内空調の操作、CDプレイヤやDVDプレイヤの制御、ラジオ放送の受信などの選択操作、テレビジョン受信表示や道路自動案内表示などの選択操作などを行うことができる。
このようにキー表示面(キー操作面)を目視することなく、つまり自動車の運転など他のことを行いながら、選択操作、制御などのために、2段スイッチユニットを用いると頗る便利である。この場合、2段の入力操作の1段目と2段目を区別する点で、また前述のように自動車の運転などの常時前方など特定の方向をなるべく見る必要がある状態などで、1段目スイッチによる仮入力のための押圧は小さい方がよい。できればキー表示面を指先で「なでる」あるいは「滑らせる」程度の弱い押圧力でも1段目スイッチを操作できることが望まれる。
しかし前記従来の2段スイッチユニットでは1段目スイッチ、つまりメンブレンスイッチ6sをオンにするには表面シート3eと可撓性フィルム6bとを弾性変形させる必要があり、この反力が大きい、特に表面シート3eは一般的にはポリエチレンシートやポリカーボネートシートが用いられるが、これらは表面にあり外部物体と接触して破損したりしないように比較的厚いものとされ、そのシート自体の反力が大きく、1段目スイッチのオン荷重が比較的大きくなってしまう欠点があった。従って前述したように1段目スイッチをオンにしようと思っても2段目スイッチがオンされてしまうことがあった。また携帯電話機、パーソナルコンピュータ、車両搭載機器などの主に表示画面の表示状態を見ながら画面中のある表示を選択するための1段目キースイッチのキー操作を行う場合に、1段目キースイッチの操作をキー操作面を例えば指でなでたり、指を滑らせて行うことができれば頗る便利である。しかし従来の2段スイッチユニットではそのようなことは困難であった。
次に従来の押圧操作型の1段スイッチユニットの例を図23を参照して説明する。このスイッチユニットは特許文献2に示されている。押圧部60が押圧されると、可撓性シート61が撓むと共に可撓性シート61が貼付けられた、発泡ウレタンなどよりなる枠状クッション部材62が次第に押し潰されていき、可撓性シート61の内面に取り付けられた合成樹脂材の駆動体63の駆動部63aがクリック板64と接触し、クリック板64が受ける荷重が所定値を越えると、図23Bに示すようにクリック板64の中央部が反転して、メンブレンスイッチ6sが押圧されてスイッチオンになる。
押圧部60に対する押圧を解除すると、弾性変形した可撓性シート61及びクッション部材62がそれぞれその弾性力により元の形状に復帰すると共にクリック板64もその弾性復元力により元の形状に復帰し、スイッチオフになる。なお枠状クッション部材62の可撓性シート61と反対の面にはメンブレンスイッチ6sを構成するシートを介して基板65が取り付けられ、つまりメンブレンスイッチ6s及びクリック板64は枠状クッション部材62の枠内で基板65に固定されている。
この従来の押圧操作型スイッチユニットは押圧部60が取り付けられた可撓性シート61はクッション部材62に固定されているため、押圧部60に対する押圧力が可撓性シート61に対し直角方向からずれると、クリック板64に対する駆動が良好に行われなくなる。また押圧部60の一端部が押圧されると、図23Cに示すようにクッション部材62のその押圧された端部側が大きく圧縮され、他方の側は伸張し、駆動部63が基板65に対して比較的大きく傾斜し、クリック板64に対する駆動が良好に行われない。つまりいずれの場合も、クリック板64を反転させるための荷重が正常な押圧に対し大きくなり、クリック感が悪くなり、極端な場合は反転が生じないことがあり、またクリック板64の寿命を短くするなどの問題があった。
一般にオン荷重のピークが小さいスイッチはそのクリック感を得るため、また復帰用のバネの反転時に受ける応力が小さく、長寿命であるが、端押などにより反転用バネが大きな荷重により反転するとそれだけ反転用バネが大きな応力を受け寿命を短くする。
従来の1段操作の押圧操作型スイッチユニットの他の例を図24及び図25を参照して説明する。ケース71の表面板71aの開口71bより外部に臨んでいる押圧部72をケース71内に押圧すると、ケース71内に一体に形成されている筒状案内部71cの案内溝71dに、押圧部72の周面に形成されている突条72aが案内されて、ケース71の裏面板71eと直角に裏面板71e側に移動する。この移動により裏面板71eの内面中央部に取付けられたタクトスイッチ73のアクチュエータ73aが、押圧部72の天板内面中央部に形成された突部72cにより、スイッチケース73b内に押し込まれ、内部のばねが反転してタクトスイッチ73がスイッチオンになる。押圧部72に対する押圧力を解除するとタクトスイッチ73内のばねの弾性復元力により形状が復帰すると共に、押圧部72も元の位置に戻される。なおケース71の裏面板71eは取り外し自在とされ、ねじ74が裏面板71eの孔71fに挿通されて、ケース71の側壁71iの端面に形成された孔71gにねじ込まれて裏面板71eが側壁71iに固定されている。
この従来の押圧操作型スイッチユニットによれば、押圧方向が斜めになっても、また押圧部71の一端が押圧されても、押圧部71は裏面板71eに対して直角に移動するが、突条72と案内溝71dとの摩擦が大きくなり、押圧力を大にする必要があり、同一押圧力ではスイッチ操作ができない場合があり、操作感触が変化する問題は図23に示したものと同様であり、しかも押圧部72に対する案内構造により大型になる問題があった。
特開平8−315682号公報 特許公報第3306311号
この発明の1目的は複数の1段目スイッチのオン荷重を極めて小さくすることができる押圧操作型スイッチユニットを提供することにある。
この発明の他の目的は押圧方向のずれ、片寄った押圧に影響され難い押圧操作型スイッチユニットを提供することにある。
この発明の一面によれば、ケース内に可動補強板とケース表面板との間に2段目スイッチが介在され、補強板のケース表面側に複数の1段目スイッチが設けられた2段の押圧操作型スイッチユニットであって、上記2段目スイッチを押圧するノブが設けられ、このノブは熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムよりなる極めて柔軟性がある弾性シートに上記各1段目スイッチと対応して押圧部がそれぞれ形成され、これら各押圧部の押圧面と反対側に小突部が突出されて、対応する1段目スイッチと接近又は接触し、各押圧部はキー操作ベースの押圧部用孔に位置し、各押圧面はキー操作ベースの表面より外側に出ており、補強板と弾性シートとキー操作ベースは、ケース裏面板側に同時に移動自在にケース内に保持され、かつ弾性シートの周縁部はケース、キー操作ベース、補強板のいずれかに固定されている。
この発明の二面によればノブを押圧操作することによりスイッチがオンになる押圧操作型スイッチユニットであって、剛体ケースの表面板に形成された開口にノブが配され、ノブとケース裏面板との間にスイッチが配され、ノブは弾性部材により、正常な押圧方向に対して変位し易く、上記正常な押圧方向と直角方向に対して変位し難くケースに保持されている。
この発明の一面によれば押圧部の1つを選択して、軽く押圧すれば、弾性シートが変形して(撓み)1段目スイッチの1つがオンとされ、更に押圧すれば補強板が移動して2段目スイッチがオンとなる。1段目スイッチに対するオン荷重は主として極めて柔軟な弾性シートのみの反力だけであり、しかもこの弾性シートは熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムで構成され、この反力は従来のポリエチレンシートやポリカーボネートシートの表面シートの一枚だけの反力と比較しても、格段と小さく、従って、この発明の一面のスイッチユニットによれば1段目スイッチに対する操作と2段目スイッチに対する操作の区別を特に注意することなく、つまり1段目スイッチに対する操作をしたい場合に、2段目スイッチも操作してしまう誤りをしないように特に意識することなく、1段目スイッチに対する操作を行うことができる。またこの発明の一面のスイッチユニットによれば例えばキー表示面上に対し指でなでたり、指を滑らせたりするだけで1段目スイッチをオンにさせることができる。
この発明の二面のスイッチユニットによれば、ケースは剛体であり、かつ弾性部材の保持機能により、ノブに対する案内手段が設けられないが、押圧方向が正常方向からずれても、またノブの一端が押圧されてもスイッチを確実にオン操作することができ、また復帰用バネの寿命も長く、かつ小型に構成することができる。
[第1実施形態]
この発明の第1実施形態は押圧操作型の2段スイッチユニットであって弾性シートの周縁部をケースに保持させたものである。
この第1実施形態を図4を参照して簡単に説明する。ケース39内の裏面板39h上に、この例では2段目スイッチ36が配され、2段目スイッチ36上に補強板35が配される。補強板35上に複数の1段目スイッチ34sが配される。補強板35の1段目スイッチ34s側にキー操作ベース33が配される。キー操作ベース33には各1段目スイッチ34sと対応する部分は押圧用孔33aが貫通形成されている。キー操作ベース33の表側にノブ32が配されている。
ノブ32は熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムよりなる極めて柔軟な弾性シート32cに押圧部32aが各1段目スイッチ34sと対応してそれぞれ形成されて構成され、各押圧部32aの押圧面32a2は弾性シート32cより表側に出ている。各押圧部32aはキー操作ベース33の押圧部用孔33aに少なくとも一部が位置し、押圧面32a2と反対側の面より小突部32bが突出され、各小突部32bは対応する1段目スイッチ34sと近接又は接触されている。弾性シート32cの周縁部32dはケース39に保持される。この例ではケース39は裏面板39h及びこれと一体の側壁39a及び39dと、側壁39a及び39dの端面と対接固定された表面板としてのカバー31とにより構成されている。弾性シート32cの周縁部32dはカバー(表面板)31と側壁39aとにより挟まれて、ケース39に保持される。
ノブ32とキー操作ベース33と、1段目スイッチ34sと補強板35とが互いに固定されて、裏面板39hに対して、同時に進退可能とされている。この例では2段目スイッチ36としてこれに対する押圧が解除されると自動的に復帰し、つまりスイッチオフとなり、かつ望ましくはスイッチ操作に対しクリック感、つまりスイッチ操作した感触が得られるものとした場合である。
第1実施例
第1実施形態の具体的第1実施例を以下に説明する。なお以下この明細書において全ての図面中の対応する部分には同一参照番号を付けてなるべく重複説明は省略する。
第1実施例の図5中のIV−IV線断面を図4に、平面図を図5に、分解斜視図を図6にそれぞれ示す。
カバー(表面板)31は金属板に所要の加工が施されて形成され、その方形状部31aには円形の開口31bが形成されている。方形部31aの各辺には脚が短かいU字状係止部31cが方形状部31aと垂直に裏面板39h側に折り曲げ伸長されている。
ノブ32は方形状の前記弾性シート32cが周縁部32dを残してカバー31の開口31bより外側に円形の天面とされ、その天面にはこの例では5つの押圧部32aが突出形成されている。中央に位置する押圧部32aは円形とされ、これを挟んで前後左右に位置する押圧部32aは三角形状とされている。各押圧部32aの各内面は図4に示すように弾性シート32cよりも裏面板39h側にも出ており、その突出端面中央部にそれぞれ小突部32bが形成されている。この例では押圧部32aと小突部32bと弾性シート32cは熱可塑性エラストマによって一体成形されており、即ち極めて柔軟な材料によって構成されている。
キー操作ベース33はABS樹脂やポリカーボネートの硬質の樹脂の形成品であってノブ32の円形天面と対応する円板状とされる。キー操作ベース33にはノブ32の各押圧部32aの位置に対応して押圧部32aより大きい押圧部用孔33aが貫通形成されており、中央の押圧部用孔33aは対応する押圧部32aと同様、円形とされ、他の押圧部用孔33aは三角形状とされる。なお、図6ではキー操作ベース33とノブ32とを分けて示しているが、この例ではこれらは一体成形されて形成され、弾性シート32cはキー操作ベース33にたるみなく固定されている。
1段目スイッチ34sはこの例では、図1〜図3の従来技術で説明したメンブレンシート6と同様構成のメンブレンシート34が用いられた場合であって、図4〜図7中には詳細に示していないが、ノブ32の各小突部32bに対応して、図3Aに示した固定接点6d及び6eと可動接点6fをもつメンブレンスイッチ6sと同様構成の1段目スイッチ34sとしてのメンブレンスイッチが5つ形成されている。図4ではこれら1段目スイッチ(メンブレンスイッチ)34sを空白部分で示している(以下も同様である)。メンブレンシート34の周縁の一部には各1段目スイッチ34sに対するリード線を引き出すテール部34aが接続されている。
補強板35は例えばステンレス板よりなり、メンブレンシート34とほぼ同じ形状とされている。
2段目スイッチ36としてこの例では図3中に示したメンブレンスイッチ6sと同様構成のスイッチ本体36sとクリック板37とプッシャ38とを備えた場合である。スイッチ本体としてのメンブレンスイッチ36sが構成されているメンブレンシート40は図6においてはメンブレンシート34と分け、離間して示しているが、これらは図4に示すように連結部40aを介して一体形成され、その連結部40aが折り曲げられて補強板35の両面にメンブレンシート34と40が位置される。このスイッチ本体としてのメンブレンスイッチ36sも図4では空白部分で示している(以下も同様である)。
この例では先に述べたように2段目スイッチ36に対するスイッチ操作によりクリック感が得られるようにされ、補強板35と反対側でメンブレンシート40のメンブレンスイッチ(スイッチ本体)36s部分にクリック板37が設けられる。クリック板37はバネ性金属板よりなり、皿形状とされている。
更に2段目スイッチ36に対する押圧を解除すると復帰力が自動的に作用するようにクリック板37と裏面板39hとの間にプッシャ38が介在される。プッシャ38は例えばゴム製とされ、方形状平板部38aの中央にはドーム部38bが裏面板39h側に突出して形成され、そのドーム部38bの突出中央内面に突起38cがクリック板37側に突出形成されている。
ケース39はABS樹脂、ポリカーボネートなどの硬質樹脂で構成され、表面側が開放とされ、浅い方形状で、その各角部が丸められている。その方形の一辺をなす側壁39aは外側に少し突出され、表面側端面には切り欠き39bが形成されている。これはテール部34aの外部へ導出口を構成するための例である。またケース39とカバー31を結合するため、側壁39aの外面には一対の小さい係止突起39cが形成され、他の三辺をなす側壁39dの外面にもそれぞれ辺方向に延びた幅広の係止突起39eが形成されている。
ケース39にはノブ32を位置決めして取り付けるために、この例では丸められた各角部内面に近接してボス39fが裏面板39hに立てられている。またノブ32の周縁部32d及びカバー31の上板部31aにはこれらボス39fが挿通される穴32f及び31eがそれぞれ形成されている。また、ケース39の切り欠き39bの表面側中央部にはボス39gが形成され、メンブレンシート34のテール部34a側端部にこのボス39gが挿通される穴34bが形成されている。なお、カバー31の4つの穴31eの各外側に形成されている穴31fはこの2段スイッチユニットの取り付け用に使用されるためのものである。
キー操作ベース33のメンブレンシート34及び補強板35を互いに位置決め固定のために、この例ではキー操作ベース33の裏面板39h側には図6では隠れて見えないが、一対のボスが形成され、メンブレンシート34及び補強板35にはこれらボスが挿通される穴34c及び35aがそれぞれ一対形成されている。
またメンブレンシート40のメンブレンスイッチ(スイッチ本体)36sと、クリック板37及びプッシャ38を互いに位置決め固定するために、この例ではプッシャ38の平板部38aには一対のボス38dが形成され、これらボス38dが挿通される穴が補強板35、メンブレンシート34及びキー操作ベース33に形成されている。図6中、34d及び33bはそれら穴を示す。なお、補強板35におけるボス38dが挿通される穴は隠れて見えない。
次に、上述した各部の組み立てについて説明する。
まず、ノブ組み立てについて順を追って説明する。
(1)先に述べたようにノブ32とキー操作ベース33は成形により一体化され、そのキー操作ベース33の裏面側にメンブレンシート34及び補強板35を固定する。この固定はメンブレンシート34の一対の穴34c及び補強板35の一対の穴35aにキー操作ベース33の裏面側に形成されているボスを挿通し、ボスの先端を熱カシメすることによって行う。この組み立ての様子は、後で述べる第3実施例においてこれと同様の組み立て状態を示す図15を参照することにより、より明確になるであろう。
(2)メンブレンシート34と一体のメンブレンシート40を補強板35の裏面側に、例えば両面接着テープ等を使用して貼り付け固定する。
(3)メンブレンシート40の裏面側に、そのメンブレンスイッチ36sの位置に中心を一致させてクリック板37を、裏面側が凸になるようにして配置する。クリック板37は例えば接着テープで覆うことにより、メンブレンシート36に位置決め固定される。
(4)クリック板37の裏面側にプッシャ38を配置する。プッシャ38はその一対のボス38dが補強板35の穴、メンブレンシート34の穴34d及びキー操作ベース33の穴33bに順次挿通、圧入されてクリック板37に対して位置決めされると共にキー操作ベース33に固定される。これによりノブ組み立てが完了する。
次に、上記ノブ組み立てをケース39に組み込む。組み込みはノブ32の周縁部32dに設けられている4つの穴32fにケース39のボス39fを挿通させ、かつメンブレンシート34の穴34bにケース39のボス39gを挿通させることにより行われ、これによりノブ組み立ては位置決めされてケース39に収容される。図7はこの状態を示したものである。
最後に、カバー31が取り付けられ、2段スイッチユニットが完成する。カバー31の取り付けはその4つの係止部31cをケース39の係止突起39c,39eに係止させることによって行われる。
図8はケース39のボス39fによってノブ32の周縁部32d及びカバー31の方形状部31aが位置決めされている状態の一個所を拡大して示したものであり、カバー31はその穴31eがボス39fに挿通されて位置決めされ、またノブ32の周縁部、つまり弾性シート32cの周縁部32dがケース39とその表面板であるカバー31とに挟まれてケース39に保持される。
またこの図8に示した例では、ノブ32周縁部(弾性シートの周縁部)32dの穴32fのまわりのカバー31側にはリング状突条32gが形成されており、カバー31の方形状部31aはこのリング状突条32gでのみノブ32の周縁部32dと当接し、他の部分は周縁部32dとの間に若干の隙間が形成されている。
上記のようにして組み立てられた2段スイッチユニットは図4に示したような構造となり、ケース39の裏面板39hの内面中央部にプッシャ38が位置し、その上に順次、クリック板37、メンブレンシート34,36を両面に保持した補強板35、ノブ32と一体のキー操作ベース33が搭載された構造となる。
ノブ32、つまりその弾性シート32cがキー操作ベース33の表面側に配されてその周縁部32dがケース39に支持され、ケース39の開口をノブ32でほぼ塞いだ状態となり、この例では複数箇所(図では4箇所)でケース39に固定され、他の固定されていない部分は自由端とされる。
次に、この第1実施例の2段スイッチユニットの動作について説明する。ノブ32の任意の押圧部32aの一つ、例えば中央の押圧部を軽く押圧操作すると、図9Aに示すようにその押圧部32aのまわりの、弾性シート32c、つまり弾性シート32cの押圧部用孔33aの周縁とその押圧部32aとの間の部分が撓み、小突部32bが押し込まれる。1段目スイッチとしてのメンブレンスイッチ34sが小突部32bによって押圧されて、その対向接点(図示せず)が互いに接触し、これにより1段目スイッチ34sがオンとなる。
さらに、押圧部32aを押圧すると図9Bに示すように、ノブ32の周縁部32dが撓み、ノブ32と一体のキー操作ベース33、メンブレンシート34,40を保持した補強板35及びクリック板37が一体となって押し込まれ、これによりプッシャ38が押圧される。
押圧されたプッシャ38はそのドーム部38bが図9Bに示したように押しつぶされて変形し、これによりプッシャ38の突起38cがクリック板37を押圧する。押圧されたクリック板37はその中央部の位置がクリック感を伴ってクリック板37の周縁部に対し反転し(以下その現象を単に反転という)、2段目スイッチ中のスイッチ本体としてのメンブレンスイッチ36sを押圧する。クリック板37によって押圧されたメンブレンスイッチ36sはその対向接点(図示せず)が互いに接触し、これにより2段目スイッチ36がオンとなる。
この押圧を緩めていくと、プッシャ38、クリック板37及びノブ32の周縁部32dの弾性復元力により、一体となって押し込まれた部分は元の位置に復帰して2段目スイッチ36がオフとなり、押圧が完全に解除されるとキー操作ベース33に対し、押圧部32a及び小突部32bが、メンブレンシート34の復元力により元の位置に復帰して1段目スイッチ34sがオフとなる。
この例では1段目スイッチとしてのメンブレンスイッチ34sはスイッチユニットの内部に位置しているため、非常に薄い、例えばポリエチレンフィルムに接点をプリント配線技術により構成することができ、その反力を極めて小さくすることができる、また柔軟な熱可塑性エラストマよりなる弾性シート部32cのみを撓わますことによって、1段目スイッチがオンとなるため、1段目スイッチのオン荷重を極めて小さくすることができる。つまり、この2段スイッチユニットのキー操作面はキー操作ベース33によりノブ32が保持されて構成され、キー操作面上を指でなでるように移動させて押圧部に指を接触させる程度でも1段目スイッチをオンさせることができる。しかもノブ32はキー操作ベース35により外形形状が保たれ、外部物体と接触しても損傷するおそれがなく、かつキー操作面が保持される。
また、この例では1段目スイッチ及び2段目スイッチのスイッチ本体は共にメンブレンシート34,40によって構成されているため薄型化、小型化を図ることができ、組み立工数も少なくすることができ、安価に構成することができる。
更に図示例では弾性シート32cの周縁部、つまりノブ32の周縁部32dはケース39にその全周縁が固定されるのではなく、複数点、この例ではケース39のボス39f部分の4点で位置決めされて固定されているのみであり、これにより周縁部32dは押圧方向には容易に弾性変形が可能であるが、押圧方向と直角方向、つまり裏面板39hと平行な方向への弾性変形はし難い、換言すればノブ32、キー操作ベース33及び補強板35は正常な押圧方向には変位し易く、正常な押圧方向と直角な方向には変位し難い構造となっている。従ってノブ32が押圧されると複数、この例では4点固定により適度な張力が周縁部32dに発生し、周辺にある押圧部32aを押圧操作しても、つまりノブ32を端押し操作してもプッシャ38と裏面板39hの接触点を中心とするキー操作ベース33の回転が生じ難く、かつノブ32が正常な押圧方向に対し斜めに押圧されても、キー操作ベース33の傾きが小さい状態で2段目スイッチを押圧することができ、その点で良好な感触と均一なストローク感が得られる。またキー操作面が熱可塑性エラストマよりなる弾性材のノブ32で構成されているため、手触りがよく、外観が皮革のような高級感が得られる付加的効果もある。
第2実施例
この第2実施例では部品点数を削減するために、図10に示すように側壁部39aはノブ32と一体成形され、弾性シート32c(ノブ32)の周縁部32dは側壁部39aの端面に全周で例えば一体成形されて固定される。断面U字状の冗長部32hが側壁部39aの内周に沿って弾性シート32c(ノブ32)の周縁部32dに形成されている。このため、周縁部32dの裏面板方向の弾性変形がより容易になり、かつ裏面板と平行な方向への弾性変形がし難く、つまりノブ32、キー操作ベース33及び補強板35は正常な押圧方向には変位し易く、正常な押圧方向と直角な方向には変位し難い。従ってノブ32を端押し操作してもノブ32、(キー操作ベース33及び補強板35)の傾きが生じなく、良好な感触と均一なストローク感で2段目スイッチを操作することができる。なおこの例ではケース39の裏面板39hは金属板により構成され、薄型化が図られている。弾性シート32cの周縁部32dの全周に亘るケース39への固定は、図4〜図8に示した例において、図8中のリング状突条32gを省略して、ケース39とカバー31により周縁部32dの全周を挟み保持してもよい。
また図10に示す例では、ノブ32中の押圧部32aと小突部32bとが樹脂材により一体に構成された場合である。つまり弾性シート32cに各押圧部32aと対応して挿通孔32iが形成され、ABS樹脂、ポリカーボネートなどの硬質樹脂により各押圧部32aが形成され、押圧部32aの押圧面32a2側につば32a1が一体に形成され、各押圧部32aが対応する挿通孔32iに挿通され、つば32a1が挿通孔32iの周縁の弾性シート32cに対接される。なおこの例では挿通孔32iの周縁のつば32a1が対接する面と反対側にリング状突条32c1が一体形成されている。この熱可塑性エラストマの弾性シート32c1と硬質樹脂の押圧部32a及び小突部32bとが一体に成形されて互いに固定される。押圧部32aの樹脂材料を選定することにより、例えば押圧部32aを押圧操作する際に押圧部32aに触れた感触を所望のものとすることができる。
更にこの図10に示す例では、図4中のプッシャ38を省略し、裏面板39hの内面中央部に突起39iが一体に形成され、突起39iの突出端面がクリック板37の凸側の中央部に対接されている。この場合も、いずれかの押圧部32aを押し込むことにより、クリック板37が突起39iにより押されて反転し、これにより2段目スイッチのスイッチ本体36sがオンになることは容易に理解されよう。
[第2実施形態]
この発明の第2実施形態は例えば図11に図4と対応する断面を示すように、キー操作ベース33が弾性シート32cよりも表面側に設けられ、弾性シート32cがケースではなく、キー操作ベース33と補強板35とにより保持される点が第1実施形態と異なる。つまりキー操作ベース33には各押圧部32aと対応して押圧部用孔33cが形成され、押圧部32aはそれぞれ押圧部用孔33cを通してケース39内より表面側に臨んでいる。図11では球面の一部と同様な形状の押圧面32a2がキー操作ベース33の表面より外部へ出ている。押圧部32aの周面と押圧部用孔33cとの間隔は狭く、キー操作ベース33の表面とその押圧部用孔33cをほぼ塞ぐ押圧面32a2とによりキー操作面が構成され、この2段スイッチユニットの操作者がこのキー操作面を手の指で触れて押圧操作する。またキー操作ベース33ではなく、弾性シート32cが補強板35又はメンブレンシート34に接触されている。弾性シート32cはその周縁部32dがキー操作ベース33と補強板35とにより挟まれて弾性シート32cがたるみなく保持される。第2実施形態のその他の構成は、基本的には第1実施形態と同一でよい。次に第2実施形態の具体例を第3実施例により説明する。
第3実施例
第3実施例を図11〜図16に示す。この第3実施例ではケース39は第1実施例中のカバー31の代りに、側壁と一体に表面板39jが形成され、表面板39jに大きな円形開口39kが形成されている。この開口39kをほぼ塞ぐようにキー操作ベース33が配され、キー操作ベース33には各押圧部32aと対応した押圧部用孔33cが形成されている。この例では図12に示すように9個の押圧部用孔33cが、1個を中心とし、残り8個が同一円上に等間隔で形成されている。
先に述べたようにこの例では押圧部32aと小突部32bが硬質樹脂により一体に成形され、更にこれが熱可塑性エラストマ32の弾性シート32cに接着固定又は一体成形された場合である。また各押圧部32aがキー操作ベース33の押圧部用孔33c内に配されて外部に臨んでいる。押圧面32a2の球面状の一部である押圧面32a2のみがわずかキー操作ベース33の表面より出て、キー操作面上に指を接触させ滑らせることができ、その際に押圧部32aの存在を感触できる状態とされている。弾性シート32cが補強板35上に、この例ではメンブレンシート34を介して位置し、かつ1段目スイッチ、この例ではメンブレンシート34内のメンブレンスイッチ34sに対し接触する部分は小突部32bのみとされる。
このため各隣接小突部32bつまり各隣接メンブレンスイッチ34sの中央位置と対応して弾性シート32cの補強板35側に空隙形成部32jが突出形成されて弾性シート32cと1段目スイッチ(メンブレンスイッチ)34sとの間に空隙41が形成されている。空隙形成部32jは図11、図14及び図16に示すように、押圧部32aの配列方向において各隣接押圧部32a間の中点に位置されている。また弾性シート32cの周縁部32dは厚みが大とされ、中心の押圧部32aを中心とするリング状の空隙形成部とされている。
これら空隙形成部32jがメンブレンシート34と対接されて、小突部32bがメンブレンスイッチ34sと接近又は接触している。補強板35はこの例ではABS樹脂やポリカーボネートなどの硬質樹脂の成形品で構成された場合である。図13及び図14に示すようにキー操作ベース33の裏面に複数のボス33dが一体に突出形成され、これらボス33dが、弾性シート32cに形成された穴32k、メンブレンスイッチ34sに形成された穴34c及び補強板35に形成された穴35aに、図15に示すように順次挿通され、その突出端が熱カシメされて、つまり加熱、加圧により広げられ穴35aの径が大とされた部分に係合されて、キー操作ベース33、ノブ32、メンブレンスイッチ34s及び補強板35が互いに位置決めされると共に互いに固定される。
図11に示すように弾性シート32cの周縁部32dの空隙形成部と、これに最も近い小突部32bとの間隔は、その小突部32bとその周縁部32dと反対の最も近い空隙形成部32jとの間隔とほぼ等しくされてある。なお前述した第1実施例におけるキー操作ベース33とメンブレンスイッチ34sと補強板35とのボスの熱カシメによる一体化は、この第3実施例のキー操作ベース33、ノブ32、メンブレンスイッチ34s及び補強板35のボスの熱カシメによる一体化と同様に行われる。
2段目スイッチ36としてこの例ではタクトスイッチが用いられた場合を示す。タクトスイッチ36はアクチュエータ36aが外力によりスイッチケース36b内に押し込まれると、内部の弾性部材が形状反転してスイッチオンになり、この弾性部材の反転によりスイッチ操作の感触(クリック感)が得られ、外力をアクチュエータ36aから解除すると弾性復元力により弾性部材の形状が復元されてスイッチオフの状態になる。タクトスイッチ36は例えば登録実用新案公報第2557784号に示されている。
タクトスイッチ36がケース裏面板39hの内面中央部、例えば裏面板39hの形成時に予め付けられたマーク位置に固定される。タクトスイッチ36のアクチュエータ36aの突出端面に補強板35が、この例では一体に形成された突起35bが図11、図15、図16に示すように対接されている。タクトスイッチ36内の弾性部材の弾性復元力によりアクチュエータ36aを介して補強板35がケース39の表面板39j側に押され、キー操作ベース33の外周のつば33eが表面板39jの内面に対接されている。円板状キー操作ベース33の周縁は裏面側にわずか折り曲げ延長され、その延長部33fの外周につば33eが一体に形成されている。
この例ではケース39は前述したように表面板39jの側壁と一体成形され、裏面板39hが取り外し自在とされている。図11、図13、図14に示すように裏面板39hの一辺に切り欠き39mが形成され、メンブレンシートテール部34aの導出口が構成されるようにされている。キー操作ベース33、ノブ32、メンブレンスイッチ34s及び補強板35が前述したようにして一体化された後、これらがケース39内にその裏面側から挿入され、図11に示すように裏面板39hがケース39の側壁の端面に対接され、図13、図14、図16に示すように裏面板39hに形成された穴39nにねじ42が挿通され、ケース側壁に形成された穴39pにねじ42が締付けられて裏面板39hがケースと一体化される。
裏面板39hとして配線基板が用いられ、その印刷配線時に付けた位置決めマーカ(図示せず)にタクトスイッチ36をフェースボンドにより取り付けるようにしてもよい。図11に示すようにメンブレンシートのテール部34aが切り欠き39mを通じて外部に出され、裏面板39hの外面に取り付けたコネクタ43に接続される。なお第1実施例及び第2実施例ではコネクタ43を示さなかったが、一般には図11に示したように、ケース39の外面に取り付けるコネクタに、メンブレンシートのテール部34aが接続される。
この第3実施例において、いずれかの押圧部32aがケース39内に押されると、まず図17Aに示すように、弾性シート32c中のその押圧部32aとこれと近い空隙形成部32jとの間の部分が弾性変形して(撓み)、対応する1段目メンブレンスイッチ34sが押圧されてオンとなる。この場合そのオン荷重は、柔軟性が極めて高い弾性シート32c及びメンブレンスイッ34sの反力のみであり、第1実施形態のものと同様に著しく小さいものとすることができる。
更に押圧部32aに対しケース39内への押し込みを行うと、図17Bに示すように、タクトスイッチ36のアクチュエータ36aの反力に抗して補強板35が裏面板39h側に移動してアクチュエータ36aがスイッチケース36b内に押し込まれ、2段目スイッチ36がオンになりかつその際クリック感が得られる。押圧部32aに対する押圧を解除すると、タクトスイッチ36内の弾性部材の弾性復元力により、補強板35が表面板39j側に移動して、2段目スイッチ36がオフになり、また弾性シート32cの復元力によりオンとなっていたメンブレンスイッチ34s、つまり1段目スイッチもオフになる。
第2実施形態において弾性シートの周縁部32dを補強板35に例えば接着して保持してもよい。
[第3実施形態]
この発明の第3実施形態は弾性シート自体が、ケース表面、つまりキー操作面とされ、かつ弾性シートの周縁部がケースとキー操作ベースとにより保持される。例えば図18に図4と対応する断面を示すように、ノブ32は表面板39jの開口39kより外部に臨み、その裏面側にキー操作ベース33が配され、このキー操作ベース33の周縁部に弾性シート32cの周縁部32dが保持される。キー操作ベース33の裏面側に、1段目スイッチ34sが設けられた補強板35が配され、この補強板35と裏面板39hとの間に2段目スイッチ手段36が介在される。つまり図11に対し、ノブ32とキー操作ベース33との位置が入れ替った状態となっている。以下にこの第3実施形態の具体例を第4実施例により説明する。
第4実施例
第4実施例を図18に示す。第4実施例においては、第3実施例に用いたキー操作ベース33とほぼ同一形状のキー操作ベース33が用いられ、このキー操作ベース33の表面側にノブ32が対接される、この例に示すノブ32は図10中に示したものと同様に押圧部32aと小突部32bが硬質樹脂により一体に形成され、各押圧部32aが熱可塑性エラストマの弾性シート32cの形成された挿通孔32iに挿通され、押圧部32aの表面側周面に形成されたつば32a1が弾性シート32cに接着されている場合である。押圧面32a2はつば32a1を含めて球面の一部の形状とされている。
各押圧部32aはキー操作ベース33の押圧部用孔33cに挿通され、弾性シート32cはキー操作ベース33の表面側にたるみなく接した状態で、その延長部33fの外周面に沿って延長され、更につば33eの表面側に延長されて、つば33eと対接する部分が周縁部32fとされ、この周縁部32fがキー操作ベース33の周縁部、この例ではつば33eに保持される。例えば成形されたキー操作ベース33に対し、ノブ32が一体成形される。あるいは周縁部32fが、つば33eに接着固定される。
各押圧部32aはキー操作ベース33の押圧部用孔33cに通されている。押圧部用孔33cは押圧部32aを中心とする同心円であり、かつ押圧部用孔33cの内周面と押圧部32aの周面との間隔は、この間に位置している弾性シート32cの部分が、押圧部32aに与えられる押圧が非常に弱い場合でも容易に撓むようにある程度大きくされ、この各間隔はほぼ同一値とされる。各押圧部32aの各小突部32bが1段目スイッチ、この例ではメンブレンスイッチ34sと接触又は近接していることは前記した何れの実施例とも同一である。つまりこの第4実施例は第2実施例に対し、主として弾性シート32cの保持の形態が異なる。なおキー操作ベース33及び補強板35との一体化は第3実施例と同様に行われる。
この例では2段目スイッチ手段36として、メンブレンスイッチ36sを用いかつ、これが裏面板39hの内面に設けられている。つまり第1実施例と同様に1段目スイッチとしてのメンブレンスイッチ34sが延長されて2段目スイッチ36sを含むメンブレンシート40が構成されるが、この第4実施例では連結部40aが補強板35の裏面側で直ちに折り返されるのではなく、裏面板39hの内面上で折り返され、この内面に沿って延長される。その延長されたメンブレンシート40内のメンブレンスイッチ36sが補強板35の中心部と対向するように位置される。このメンブレンスイッチ36s部分と補強板35の突起35bとの間にクリック板37が介在される。クリック板37はその凸側の中央が突起35bの突出端面と接触されている。
この第4実施例においても第2実施例と同様に押圧部32aが押圧されると、極めて弱い力であっても対応する1段目スイッチとしてのメンブレンスイッチ34sをオンにすることができることは容易に理解されよう。この1段目スイッチ34sがオンされた状態で更に押圧すると、ノブ32、キー操作ベース33及び補強板35が一体に裏面板39h側に移動して、突起35bによりクリック板37が弾性変形され、その反転により2段目スイッチとしてのメンブレンスイッチ36sがオンとなる。
この状態で押圧部32aに対する押圧を解除すると、クリック板37の弾性復元力により補強板35が表面板39j側に押されて移動し、メンブレンスイッチ36sがオフになると共にメンブレンスイッチ34sもオフになる。
第3実施例では押圧部32aの周面と押圧部用孔33cの内周面との間隙は、ごみなどが入るのを防止する点、またキー操作面上を、指を移動させて押圧部を選択する際の操作性の点、外観のよさの点などからなるべく狭くすることが望まれる。しかし1段目スイッチ34sが微小な押圧に対しても応答、つまりオンとなるためには押圧部が非常に弱い力で押圧されても、押圧部32aが押圧部用孔33cと接触干渉することなく変位する必要がある。この点で押圧部32aの周面と押圧部用孔33cの内周面との間隙を小さくするには寸法精度及び価格の点などから限度がある。
しかしこの第4実施例では、1段目スイッチ34sのオン荷重をなるべく小さくする点で押圧部32aの周面と押圧部用孔33cの内周面との間隔が必ず比較的大きくなり、これら間が互いに接触する干渉の問題は生じなく、弱い押圧力で1段目スイッチ34sを確実にオンにすることができる。しかもキー操作面はノブ32で隙間なく覆われ、ごみなどが入るおそれもなく、押圧部32aを指で例えばなでながら選択する場合の感触もよいものとなり、かつ見た目にもよいものとなる。
第3実施形態において弾性シート32cの周縁部32dはケース表面板39jの内面まで延長させることなく、キー操作ベース33の延長部33fに成形又は接着して固定してもよい。
[変形形態]
ノブ
第1実施例においてノブ32を図10中のノブ32と同様に押圧部32a及び小突部32bを硬質樹脂で構成し、その他を熱可塑性エラストマにより構成してもよい。あるいは図19Aに示すように、押圧部32aの弾性シート32cの表面より出ている部分32a3は硬質樹脂で構成し、それ以外の部分32a4及び小突部32bは弾性シート32cと一体に熱可塑性エラストマにより構成してもよい。
第2実施例においてもノブ32を図4中のノブ32と同様に全て熱可塑性エラストマで構成してもよく、あるいは図19Aに示す構成としてもよい。
第3実施例においてノブ32を図19Bに示すように、押圧部32a、小突部32b、弾性シート32c及び空隙形成部32jを、全て熱可塑性エラストマの一体成形により構成してもよい。あるいは図19Cに示すように、小突部32b、弾性シート32c及び空隙形成部32jを熱可塑性エラストマの一体成形により構成し、押圧部32aを硬質樹脂の成形品として、これらを接着あるいは成形により一体化してもよい。
第4実施例においてノブ32の各部を図19Dに示すように全て熱可塑性エラストマにより構成してもよい。あるいは図19Eに示すように弾性シート32c及びこれより外に出ている部分32a3を熱可塑性エラストマにより構成し、押圧部32のその他の部分32a4及び小突部32bを硬質樹脂で一体形成してもよい。
第1〜第4実施例の全てにおいてノブ32中の熱可塑性エラストマの代りにシリコンゴムを用いてもよい。また小突部32bのみを別の樹脂材で構成してもよい。
1段目スイッチ
第1〜第4実施例のいずれにおいても1段目スイッチ34sとしてのメンブレンスイッチは図3A中に示した2つの固定接点と1つの可動接点との3接点構成のものに限らず、例えば図20Aに対応する断面を示すよう、1つの固定接点6dと1つの可動接点6fを対向させたものでもよい。図3Aに示したものでは固定接点が設けられた可撓性フィルム6aに対し、接点6d及び6eに対する外部導出用リード線を形成すればよいが、図20Aに示す構成では固定接点6d及び可動接点6fの両者に対する外部導出用リード線を可撓性フィルム6aおよび6bにそれぞれ形成する必要がある。
あるいは図20Bに示すように構成してもよい。つまり補強板35を印刷配線板で構成し、その表面側の面に固定接点6d及び6eと図に示していないがこれらに対するリード線がプリント形成され、スペーサ45a及び45bを介してポリエチレンフィルムなどの可撓性フィルム46が補強板35に取り付けられ、可撓性フィルム46には固定接点6d及び6eと対向して可動接点6fがプリント形成されている。この可撓性フィルム46が対応するノブ32の小突部32b(図20Bには示していない)により押圧され、可撓性フィルム46が撓み可動接点6fが固定接点6d及び6eと接触してスイッチオンとなる。その押圧を解除すると、可動接点6fが元の位置に戻り、スイッチオフになる。なお、この場合も図20Aに示したように固定接点を1個として可撓性フィルム46にリード線もプリント配線してもよい。
図20Cに示すように、押圧部32aの押圧面32a2と反対の面中央部に導電ゴムや金属材よりなる小突部32bをインサート成形して取り付け、この小突部32bの突出端面を平面状として可動接点とし、補強板35に図20Bに示したように、一対の固定接点6d及び6e及びそのリード線をプリント配線し、これら固定接点6d及び6eが可動接点としての小突部32bと対向するようにして、1段目スイッチ34sとしてもよい。
あるいは可動接点を兼ねる小突部32bとして図20Dに示すように小突部32bの突出端面を平坦状とし、その平坦面に導電塗装し又は導電ペーストを硬化させて導電層の可動接点32b1を形成してもよい。
これら図20C及び図20Dに示した1段目スイッチ34sは一個づつ示したが、各押圧部32aごとにそれぞれ設けられるものであり、また第3実施例に適用した例を示したが、第1及び第2実施例また第4実施例の各1段目スイッチ34sとして適用することもできる。
更に第1〜第4実施例の各1段目スイッチ34sとしては座標入力手段、情報入力手段、メニュー選択手段などとして用いられる、いわゆるタッチパネルと同様のものを用いてもよい。つまり例えば図21Aに分解斜視図を示すように、ポリエチレンフィルムなどの可撓性フィルム47a及び47bがスペーサ48を介して近接して互いに固定され、可撓性フィルム47a及び47bの互いに対向する内面にそれぞれ複数の帯状電極49a及び49bがそれぞれ平行に形成され、これら電極49aと49bとでは、可撓性フィルム47aと垂直な方向からみると互いに直交している。これらの各交差点上において図に示していないが各押圧部32aの小突部32bが可撓性フィルム47aと接して位置される。
従っていずれかの押圧部32aが押圧されると、電極49a及び49bの交差点の対応するものが接触し、つまりスイッチオンになり、その押圧を解除すればその接触していた電極49aと49bは互いに離れてスイッチオフとなる。電極49a及び49bは可撓性フィルム47a、つまりキー操作面と垂直方向から見て互いに交差していればよく、複数の電極49a,49bはそれぞれ互いに平行でなくてもよく、また直線でなくてもよい。更に通常用いられるタッチパネルではないから透明フィルム、透明電極でなくてもよく、かつ外部に露出しているものでないから各可撓性フィルム47a,47bの厚さを十分薄くすることができる。なおこの種のタッチパネルは例えば特開平5−61603号公報に示されている。
またタッチパネルとして抵抗膜を用いたものもあり、これも1段目スイッチ34sとして用いてもよい。つまり例えば図21Bに分解斜視図を示すように可撓性フィルム47aと47bがスペーサ48を介して近接対向され、可撓性フィルム47aと47bの互いの対向する面にそれぞれ抵抗膜51aと51bが形成され、一方の抵抗膜51bの一方の両端に電極52aと52bが、他方の両端に電極52cと52dがそれぞれ形成されている。この互いに接近している抵抗膜51a及び51b上において図に示していないが複数の押圧部32aの各小突部32bが可撓性フィルム47aと接して位置されている。抵抗膜51aは抵抗が小さい導電膜でもよい。
いずれか1つの押圧部32aが押圧されると、抵抗膜51aのその個所が抵抗膜51bと接触する。この状態で電極52a及び52b間に電圧が印加された時の抵抗膜51aに生じる電圧と、電極52c及び52d間に電圧が印加された時の抵抗膜51aに生じる電圧とが測定され、これら電圧値により押圧された押圧部32aがいずれであるか、つまりその押圧部32aと対応する1段目スイッチ34sが操作され、オンになったことが検出される。この種のタッチパネルは例えば特開平5−189150号公報に示されている。
2段目スイッチ
第1〜第4実施例中の各2段目スイッチ36として図22Aに示すものを用いてもよい。補強板35の裏面板39hとの対向面中央部に一対の固定接点53a及び53bとその外部導出用リード線(図示せず)がプリント配線技術により形成され、これら固定接点53a及び53bと対向してリング状スペーサ54を介してクリック板37が補強板35に取り付けられる。クリック板37は裏面板39h側に凸とされ、そのクリック板37の中央部と接して裏面板39hに突起39iが一体に形成されている。押圧部32aに対する押圧により補強板35が裏面板39h側に移動すると、クリック板37が弾性変形して反転し、クリック板37が両固定接点53a及び53bと接触して、これら間が電気的に導通し、2段目のスイッチ36sがオンになる。前記押圧が解除されると、クリック板37の弾性変形が復元してスイッチオフになる。
2段目スイッチ36としては図22Bに示す構成としてもよい。これはクリック感が得られラバーコンタクトスイッチといわれるものである。このスイッチはドーム状をしており、その頂部55aの頂面は、補強板35の裏面中央部に対接され、頂部55aの頂面と反対の側の周縁部に、スカート部55bを通じてリング状基部55cが連結されている。頂部55aの内面に突部55dが形成され、突部55dの突出端面に可動接点53cが形成されている。基部55cは裏面板39hの中央部に対接され、その基部55cの内側で可動接点53cと対向して固定接点53a及び53bが裏面板39hに形成されている。頂部55a、スカート部55b、基部55c及び突部55dはゴム材の成形品として一体に作られている。固定接点53a及び53bとその外部導出用リード線(図示せず)は裏面板39hにプリント配線される。頂部55aの頂面が補強板35に又は基部55cが裏面板39hに例えば接着固定される。
押圧部32aが押圧されて補強板35が裏面板39hに近づくと、スカート部55bが弾性変形反転して可動接点53cが固定接点53a及び53bと接触し、スイッチがオンになる。この際スカ−ト部55bの前記反転によりクリック感が得られる。前記押圧を解除すると、スカート部55bの弾性復元力により元の形状に戻り、スイッチオフになる。
更に第1〜第4実施例における各2段目スイッチ36は、他の実施例に用いてもよい。つまり例えば第1実施例における2段目スイッチ36を、他の第2〜第4実施例における2段目スイッチ36として用いてもよい。
更に2段目スイッチ36としては自己復帰力がありかつクリック感が得られるものを示した。しかしクリック感は、通常のキー入力における確実な操作を得る点から従来から望まれているが、必ずなければならないものではない。クリック感が得られない2段目スイッチ36を用いる場合はスイッチオンにするにはある程度のストロークを必要とするもの、つまりストローク感が得られるものが望ましい。一方、2段目スイッチ36としてクリック感が得られるものを用いれば、ストローク長が短いものでもよく、スイッチユニットを特に薄型にすることができる。
更に第1〜第4実施例の2段目スイッチ36において、押圧操作に基づくノブ32、キー操作ベース33及び補強板35の多少の傾斜、つまり例えば図11において表面板39jとつば33eとの接触周縁における1点を中心とし、これと反対の点が裏面板39hに近づく回転が許される構成としても、その傾斜によりスイッチケース36bの裏面板39hと反対側の角乃至肩部に影響されることなくアクチュエータ36aを補強板35自体により直接押し込みスイッチをオンさせることができればプッシャ35bは省略しても良い。同様に他の対応するプッシャも省略することもできる。
[第4実施形態]
次にこの発明の二面の実施形態は、つまり図23〜図25を参照して説明した従来の押圧操作型スイッチユニットの問題を解決したものである。これを第4実施形態として図26を参照して説明する。ケース71は剛体、例えばABS樹脂、ポリカーボネートなどの硬質樹脂の成形品として構成され、ケース71の表面板71aに形成された開口71bを塞ぐように同様な硬質樹脂よりなるノブ72が配され、ノブ72は肉薄の弾性部材76により、正常な押圧方向は容易に変形するが、正常な押圧方向と直角方向には変形し難く、つまりケース71の裏面板71eと直角方向には変位し易いが、裏面板71eと平行な方向には変位し難くケース71に保持される。
弾性部材76は肉薄の金属、繊維、紙、硬質樹脂、エラストマ、シリコンゴムなどで構成され、伸びにくいが、曲げ方向にはしなやかなものである。またノブ72の軸心に対して対称な形状とされている。裏面板71eの内面中央部に自己復帰機能をもつスイッチ73が取付けられる。ノブ72が押圧されると、ノブ72によりスイッチ73が駆動されて、スイッチオンする。この際ノブ72は周縁の一点のみが押圧されても、弾性部材76による保持機能により、ノブ72は裏面板71eと垂直に移動する。従ってスイッチ73は常に均一な押圧力によりオン状態となり、復帰用ばねの寿命が長くかつ感触及びストローク長もほぼ一定したものとなる。
第5実施例
図26及び図27に第4実施形態の実施例を示す。ケース71は正方形箱状をしており、表面板71aの開口71bはケース71の軸心をほぼ中心とする円形とされ、ねじ74が裏面板71eの穴71fに通され、ケース71の側壁71iの端面の角部に形成された穴71gにねじ込まれて、裏面板71eは側壁71iに固定される。
ノブ72の天板72dは円形とされ、開口71bにこれをほぼ塞ぐように位置され、天板72dの内面中心位置に突部72cが形成されている。また弾性部材76との連結のために、突部72cを中心とした筒状部72eが天板72dの内面に一体に形成されている。筒状部72eの突出長は突部72cよりわずか短かくされている。更に天板72dにこれよりも突部72cの突出方向に段部をもったつば72fが一体形成されている。
ケース側壁71iの内面に部材連結部71jが形成され、部材連結部71jの裏面板71e側の連結面71j1は、つば72fが表面板71aの内面と接した状態の筒状部72eの端面とほぼ同一面上にある。図26では部材連結部71jは開口71bの軸心を中心として円筒状とされ、その外周面の4箇所が側壁71iの内面と接触一体化されている。
弾性部材76はノブ72の軸心に対し対称な形状をしており、筒状部72eから等角間隔で放射状に少なくとも3本の線状部が部材連結部71iに達してケース71とノブ72を連結している。つまりリング状のノブ連結部76aとこれより径が大きいリング状のケース連結部76bと、これら両連結部76a及び76b間を連結する線状部よりなる本体部76cとを備える。この例では本体部76cは少くとも3本、図27では6本の線状部としてのリボン状体が等角間隔で設けられ、これら各リボン状体の本体部76cは裏面板71e側に凸にわずか湾曲されている。連結部76a及び76bと本体部76cは薄い金属板又は硬質樹脂の弾性材料により一体に形成される。
ノブ連結部76aはノブ72の筒状部72eの端面に例えば接着固定され、ケース連結部76bはケース71の部材連結部の連結面71j1に例えば接着固定される。スイッチ73としてタクトスイッチが用いられた場合であり、裏面板71eに固定されたタクトスイッチ73のアクチュエータ73aの突出端面がノブの突部72cの端面に対接されてタクトスイッチ73内の反転ばねによりノブ72のつば72fが表面板71aの内面と対接している。
この構成によれば、例えば図28に示すように、ノブ72の周縁部の一点が押圧されても、ノブ72に作用する押圧力中の裏面板71eと平行な成分は、弾性部材76の本体部76cに対しその長さ方向に印加され、これによっては本体部76cは変形し難く、前記平行な成分は抑圧されるが、押圧力中の裏面板71eと直角な成分は、ケース71に一端が固定されたリボン状本体部76cの他端の自由端に作用するため弱い力でも容易に変形し、ノブ72は傾斜することなく裏面板71e側に、タクトスイッチ73の内部のばねの反力に抗して変位して、アクチュエータ73aがスイッチケース73b内に押し込まれ、内部のばねが反転してタクトスイッチ73がスイッチオン状態になる。
ノブ72のどの位置が押圧されても、突部72cはアクチュエータ73aを裏面板71eに対し垂直に押すことになり弱い押圧力でもタクトスイッチ73は確実に動作し、かつ良好なクリック感及び均一なストローク長が得られる。かつタクトスイッチ73内の反転ばねに印加される応力も常に比較的小さく、反転ばねの寿命が長くなる。ちなみに、弾性部材76が省略されたものにおいてはノブ周縁の一点が押圧されると、図29に示すようにその押圧点と突部72cに対し反対側のつば72fの部分と表面板71aとの接触点78を中心とする回転力がノブ72に作用し、アクチュエータ73aに対し、裏面板71eと平行な力が与えられ、図23を参照して説明した従来のものと同様な問題が生じる。しかし第5実施例によれば弾性部材76により押圧力に生じる裏面板71eと平行な成分は抑圧され、ノブ72は裏面板71eに対し平行状態で裏面板71e方向に容易に変位する。
この第5実施例の作用の説明から明らかなように、本体部76cはその長手方向及び裏面板71eと平行な方向から受ける力に対して湾曲(変形)し難いようにする点からは裏面板71eとなるべく平行な方がよいが、裏面板71eと直角方向に対してはノブ連結部76aがなるべく弱い力で変位し易い方がよい。従って本体部76cの裏面板71eに対する湾曲は、確実にスイッチ73をオンでき、その際に本体部76cに張力を与えない範囲でゆるやかにすることが望ましい。またノブ72が裏面板71eの方向にはなるべく変位し易いようにする点から、線状の本体部76cを長くするためノブ72のなるべく中心に近い部分とケース71の側壁になるべく近い部分とを連結することがよい。
第6実施例
図30に第4実施形態の他の例として第6実施例を示す。この例ではケース71の表面板71aの内面の開口71bの周縁部と、ノブ72の内面の周縁部とに断面U字状のリング状弾性部材76の外側周縁部と内側周縁部とがそれぞれ例えば接着固定される。この場合は弾性部材76は、ケース71及びノブ72に対する連結部76b及び76aの間の本体部76cは全周に渡って形成され、弾性部材76の材料としては前述した各種のものが用いられるが、特に熱可塑性エラストマやシリコンゴムが適している。
この構成によればノブ72の中心部が押圧された場合はリング状弾性部材76のノブ連結部76aの各部に、裏面板71eと直角な方向のみの力が均一に加わるため、本体部76cは容易にかつ均一に変形して、ノブ72は裏面板71eと平行な状態が保持されて裏面板71e側へ変位する。
ノブ72に対しその周縁部の一点が押圧されると、ノブ72は裏面板71eに対し傾斜又は平行方向に移動する力が作用する。しかし断面U字状弾性部材76の本体部76cはその断面U字の一方の脚部を構成するノブ連結部76a側の周面部76c1と、他方の脚部を構成するケース側の周面部76c2とがU字の中間部で互いに一体に連結されている状態で裏面板71eと平行な面内で周面部76c1と76c2とが相対的に変化させるように作用し、つまり例えば図30において左右の両端の一方で周面部76c1と76c2が互いに接近し、他方で互いに離れるように作用し、これだけを見ればノブ72は例えば右へ比較的容易に変位するように思えるが、中央の紙面と直角方向における両端では周面部76c1と76c2とを左右方向に互いにずらすような力が作用することになり、この作用により周面部76c2に対し周面部76c1をずらすには大きな力を必要とする。よってノブ72はこれに対し端押しがなされても、弾性部材76の作用により裏面板71eに対し、これと平行な状態で移動することになる。
以上のようにこの第6実施例においても第5実施例と同様の作用効果が得られる。また上記した作用効果から理解されるようにこの断面U字状のリング状弾性部材76はそのU字の両周面部76c1及び76c2は互いに接近している方が効果的であり、ケース71とノブ72となるべく接近している部分に連結するとよい。
弾性部材76により、表面板71aとノブ72の間が塞がれているため防塵効果も得られる。なお図30中に破線で示すように、図26中に示した線状本体部76cをもつ弾性部材76も併用すると、端押に対する操作性が一層よくなる。
変形例
弾性部材76としては例えば図31A及び図31Bに示すように、ノブ連結部76aとケース連結部76bと間の本体部76cとしてこれら両連結部76a,76bと同心円の波型として、全周に渡って両連結部76a及び76bが互いにつながるものとしてもよい。この例の場合の材料としては紙又は繊維が好ましい。
更に別の例としては図31cに示すように、弾性部材76は一枚の平らな、この例では円形シートであり、その中心に円形孔76dが形成され、その円形孔76dの周縁部がノブ連結部76aとされ、例えば図26中の筒状部72eの端面と接着固定され、弾性部材76の周縁部の少なくとも3つ以上、図31cでは4箇所に小孔76eが形成され、これら小孔76eの周縁部がケース連結部76bとしてケース71に固定される。この固定は例えば図8に示した周縁部32fの固定と同様の方法により行えばよい。この場合の構成材料は熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムが適しノブ72は裏面板71e方向には変位し易いが、裏面板71eと平行な方向には変位し難いものとなる。
スイッチ73としてはタクトスイッチに限らない。要はノブ72が押圧されるとスイッチオンし、その押圧を解除すると、ばねの弾性復元力によりノブ72を元状態に自動的に戻すものであればよく、クリック感がなくてもよい。図4中の2段目スイッチ36、図22A及び図22Bにそれぞれ示したスイッチを用いてもよい。
[第5実施形態]
第5実施形態は押圧操作型の2段スイッチユニットにおいて、その2段目スイッチ73を操作するノブ72の保持が弾性部材76によるものとされる。
この実施例としては例えば前述した第1実施例と同一のものが上げられる。つまり図4〜図7において、2段目スイッチ36がスイッチ73に相当し、これに対するノブ72は、ノブ32、キー操作ベース33、1段目スイッチ34s及び補強板35が一体化されたものであり、周縁部32fが複数点でケース39に固定され、他の部分は自由にされ、図31Cに示した弾性部材76の変形に相当するものである。同様に図10を参照して説明した第2実施例もこの第5実施形態の実施例に該当し、ノブ72は第1実施例の場合と同様のものであり、2段目スイッチ73は図10中の2段目スイッチ36であり、弾性部材76は断面がU字状とされた周縁部32fであり、この弾性部材は図30に示したものと対応する。
第1〜第3実施形態で用いられる各1段目スイッチ34sを備える可動部つまり2段目スイッチ36を駆動する部分をノブ72とし、第4実施形態における弾性部材76を用いる第5実施形態の他の実施例として第1実施例と第5実施例を組み合せた例の断面を図32に示し、重複説明は省略する。なおこの図32では部材連結部71jは裏面板71e側において側壁71iの内面に形成され、その部材連結部71jのカバー(表面板)31側の連結面71j2に、弾性部材76のケース連結部76bが固定される。つまり第1〜第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせる場合は、キー操作ベース33と表面板39jとが又は/及び補強板35あるいはその突起35bとケース側壁39a,39dとが弾性部材76で連結される。
これら第5実施形態の実施例としての1段目スイッチとしては第1〜第3実施形態及び変形形態中で述べたものに限らず、例えば図1〜図3中に示した表面シートで覆われたメンブレンスイッチでもよく、あるいは図21A又は図21Bに示したタッチパネルにおいて、これを外部から直接押圧する構成としたものでもよい。
これらを考慮して簡略に示せば例えば図33に示すものとなる。この例ではノブ72は、第5実施例で用いた線状体の本体部をもつ弾性部材76と第6実施例で用いた断面U字状のリング状本体部をもつ弾性部材76とによりケース71に保持され、つまりノブ72の突部72cの突出端に近い部分と、天板72dの内面に近い部分とがそれぞれ異なる種類の弾性部材76と76によりケース71に保持される。つまり裏面板71eと直角方向において互いに離されて2つの弾性部材76と76によりノブ72がケース71に保持される。このノブ72の天板72d上にメンブレンスイッチやタッチパネルなど1段目スイッチ部79が設けられた状態になる。図に示していないが、1段目スイッチ部79をどのように構成してもその1段目スイッチ部79の各スイッチに対する外部導出リード線が形成された帯状可撓性ケーブル(FPC)が例えば図1〜図3中のFPC8として示したようにケース71の内部から外部に導出される。
この第5実施形態の2段スイッチユニットにおいても2段目スイッチ73としては前述したものと同様にタクトスイッチに限らず各種のものを用いることもできる。
従来の2段スイッチユニットの例を示す平面図。 図1のII−II線断面図。 Aは図1のIII−III線拡大断面図、Bはタクトスイッチ7がオンにされた状態を示す図3Aと対応する拡大断面図である。 この発明の第1実施例を示す図5中のIV−IV線断面図。 第1実施例の上面図。 第1実施例の分解斜視図。 第1実施例のカバーを取り付ける前の斜視図。 第1実施例中のケースのボスによってノブ及びカバーが位置決めされている状態を説明するための断面図。 Aは1段目スイッチがオンにされた状態の第1実施例を示す図4と対応する断面図、Bは2段目スイッチがオンにされた状態の第1実施例を示す図4と対応する断面図である。 第2実施例の図4と対応する断面図。 この発明の第3実施例を示す図12中のXI−XI線断面図。 第3実施例の上面図。 第3実施例の表側から見た分解斜視図。 第3実施例の裏側から見た分解斜視図。 第3実施例の図12中のXV−XV線断面図。 第3実施例の図12中のXVI−XVI線断面図。 Aは1段目スイッチがオンされた状態の第3実施例を示す図11と対応する断面図、Bは2段目スイッチがオンされた状態の第3実施例を示す図11と対応する断面図である。 この発明の第4実施例を示す図11と対応する断面図。 Aは図4中のノブ32の変形例を示す断面図、Bは図11中のノブ32の変形例を示す断面図、Cは図11中のノブ32の他の変形例を示す断面図、Dは図18中のノブ32の変形例を示す断面図、Eは図18中のノブ32の他の変形例を示す断面図である。 Aは第1乃至第3実施形態における1段目スイッチとしてのメンブレンスイッチ34sの変形例を示す断面図、Bは第1乃至第3実施形態における1段目スイッチの他の変形例を示す断面図、Cは第1乃至第3実施形態における小突部32bが可動電極を兼ねる1段目スイッチの例を示す断面図、Dは図20Cに示した1段目スイッチの変形例を示す断面図である。 Aは第1乃至第3実施形態における1段目スイッチとしてのタッチパネルの分解斜視図、Bは図21Aのタッチパネルの変形例を示す断面図である。 Aは第1乃至第3実施形態における2段目スイッチの変形例を示す断面図、Bは第1乃至第3実施形態における2段目スイッチの他の変形例を示す断面図である。 Aは従来の1段式押圧操作形スイッチユニットを示す中央縦断面図、Bは図23Aのスイッチがオンにされた状態を示す断面図、Cは図23Aのスイッチが端押された状態を示す断面図である。 従来の1段式押圧操作形スイッチの他の例を示す中央縦断面図。 図24に示したスイッチユニットの裏側から見た分解斜視図。 この発明の第5実施例を示す図24と対応する断面図。 図26に示した実施例の分解斜視図。 は第5実施例におけるノブが端押されて動作した状態を示す図26と対応する断面図。 図26中の弾性部材76が省略されたものにおける端押された状態を示す図28と対応する断面図。 この発明の第6実施例を示す図26と対応する断面図。 Aは第4実施形態における弾性部材76の変形例を示す中央断面図、Bは図31Aに示した弾性部材の斜視図、Cは弾性変形部材76の他の変形例である。 この発明の第5実施形態の実施例を示す図4及び図26と対応した断面図。 第5実施形態の実施例を簡略に示した図26と対応した断面図。

Claims (17)

  1. 押圧操作するとスイッチがオンとなる押圧操作型スイッチユニットであって、
    表面板に開口が形成されたケースと、
    上記ケースの裏面板と対向し、裏面板に対し進退自在に、上記ケース内に配された補強板と、
    上記補強板と上記裏面板との間に介在され、上記補強板の上記裏面板への移動によりスイッチ操作される2段目スイッチと、
    上記補強板の上記表面板側に設けられた複数の1段目スイッチと、
    上記表面板の開口を塞ぐように上記ケースに配され、上記各1段目スイッチの位置と対応してそれぞれ押圧部用孔が形成されたキー操作ベースと、
    上記キー操作ベースの上記補強板と反対側に設けられた上記ノブとを備え、
    上記ノブは熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムよりなり、周縁部が上記ケースに保持された弾性シートと、
    上記各1段目スイッチと対応して上記弾性シートにそれぞれ形成され、上記弾性シートの表面側に押圧面が形成され、上記押圧部用孔にそれぞれ位置された上記押圧部と、
    上記各押圧部の上記押圧面と反対側に突出して対応する上記1段目スイッチと近接又は接触している小突部を備えることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  2. 請求項1記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性シートの上記周縁部は複数個所のみが上記ケースに挟まれて固定されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  3. 請求項1記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性シートの上記周縁部にはそのケースに保持されている部分の内側において断面U字状のリングがノブの全周にわたって形成されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  4. 押圧操作するとスイッチがオンとなる押圧操作型スイッチユニットであって、
    表面板に開口が形成されたケースと、
    上記ケースの裏面板と対向し、裏面板に対し進退自在に上記ケース内に配された補強板と、
    上記補強板と上記裏面板との間に介在され、上記補強板の上記裏面板への移動によりスイッチ操作される2段目スイッチと、
    上記補強板の上記表面板側に設けられた複数の1段目スイッチと、
    上記表面板の開口を塞ぐように上記ケースに配され、上記各1段目スイッチの位置と対応してそれぞれ押圧部用孔が形成されたキー操作ベースと、
    上記補強板と上記キー操作ベースとの間に設けられた上記ノブとを備え、
    上記ノブは熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムよりなり、周縁部が上記キー操作ベースと上記補強板に挟まれて固定された弾性シートと、
    上記各1段目スイッチと対応して上記弾性シートにそれぞれ形成され、上記キー操作ベースの押圧用孔にそれぞれ位置した上記押圧部と、
    上記各押圧部ごとに上記弾性シートから突出して対応する上記1段目スイッチと接近又は接触している小突部とを備えることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  5. 請求項4記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性シートには上記補強板側に突出して、上記各小突部の両側に同一距離離れて形成された複数の空隙形成部を備え、これら空隙形成部が上記補強板側と接していることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  6. 請求項4又は5記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性シートに上記各押圧部と対応して小孔が形成され、上記押圧部はその押圧面と反対側の取付け面が上記弾性シートと対接固定され、上記取付け面の中央部に上記小突部が一体に形成され、上記小突部は上記小孔を通じて上記弾性シートより上記補強板側に突出し、上記各押圧部及び小突部はそれぞれ硬質樹脂により一体に形成されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  7. 請求項4又は5記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性シート及び上記各小突部は熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムにより一体に形成され、上記各押圧部は硬質樹脂よりなり、対応する小突部に対し上記弾性シートにそれぞれ固定されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  8. 押圧操作するとスイッチがオンとなる押圧操作型スイッチユニットであって、
    表面板に開口が形成されたケースと、
    上記ケースの裏面板と対向し、裏面板に対し進退自在に、上記ケース内に配された補強板と、
    上記補強板と上記裏面板との間に介在され、上記補強板の上記裏面板への移動によりスイッチ操作される2段目スイッチと、
    上記補強板の上記表面板側に設けられた複数の1段目スイッチと、
    上記表面板の開口を塞ぐように上記ケースに配され、上記各1段目スイッチの位置と対応してそれぞれ押圧部用孔が形成されたキー操作ベースと、
    上記キー操作ベースの上記補強板と反対側に設けられたノブとを備え、
    上記ノブは熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムよりなり、周縁部が上記操作ベースに固定された弾性シートと、
    上記各1段目スイッチと対応して、上記弾性シートにそれぞれ形成され、弾性シートの表面側に押圧面が形成され、上記押圧部用孔にそれぞれ位置された上記押圧部と、
    上記各押圧部の上記押圧面と反対側に突出して対応する上記1段目スイッチと近接又は接触している小突部とを備えることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  9. 請求項1又は8記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性シートには各押圧部ごとに孔が形成されこの孔に各押圧部が通され、各押圧部のつばが弾性シートと対接固定され、上記各押圧部、そのつば及び小突部は硬質樹脂により一体に形成されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  10. 請求項1,4,5,又は8記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性シート、上記押圧部及び上記小突部は熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムにより一体に構成されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  11. 請求項1又は8記載のスイッチユニットにおいて、
    上記各押圧部は上記弾性シートより外部に出ている外面部と、それ以外の部分とに2分され、上記外面部は硬質樹脂よりなり、上記押圧部の外面部以外の部分と上記弾性シート及び上記小突部は熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムにより一体に形成されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  12. ノブを押圧するとスイッチがオンとなる押圧操作型スイッチユニットであって、
    表面板に開口が形成されたケースと、
    上記開口を塞ぐようにケースに配されたノブと、
    上記表面板と直角な押圧方向への変位が容易で、上記押圧方向と直角方向へ変位し難く、上記ノブを上記ケースに連結する弾性部材と、
    上記ケース内でケース裏面板に設けられ、上記ノブの押圧変位によりスイッチオンされるスイッチとを備えることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  13. 請求項12記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性部材は上記ノブの中心部と上記ケースの側壁部とに等角間隔で連結された少なくとも3本の線状体であることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  14. 請求項12記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性部材は上記ノブの周縁部と上記開口とにその全周にわたって連結された断面U字状のリングであることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  15. 請求項12記載のスイッチユニットにおいて、
    上記弾性部材は、上記裏面板と直角方向において互いに離された位置で上記ノブ及びケースを連結する第1及び第2弾性部材であることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  16. 請求項12記載のスイッチユニットにおいて、
    上記スイッチはスイッチオンされないが程度の弱い押圧によりスイッチオンされる1段目スイッチが上記ノブに構成されていることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
  17. 請求項16記載のスイッチユニットにおいて、
    上記ノブは、補強板と、その補強板上に設けられた複数の上記1段目スイッチと、上記補強板と互いに固定され、上記各1段目スイッチと対応して孔を有するキー操作ベースと、上記各孔内に少なくとも一部が配された押圧部と、これら押圧部を保持し、熱可塑性エラストマ又はシリコンゴムよりなる弾性シートと、上記各押圧部の押圧面と反対の面に突出し上記対応する上記1段目スイッチと近接又は接触している小突部とを備えることを特徴とする押圧操作型スイッチユニット。
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