JP4100897B2 - 多方向操作スイッチおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話,情報端末機器およびリモートコントローラ等の各種電子機器において、入力操作用に使用される多方向操作スイッチおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の多方向操作スイッチについて図23〜図26を用いて説明する。
【0003】
図23,図24に示すように、従来の多方向操作スイッチは、絶縁樹脂製の箱形のケース101の上面開口部が金属薄板製のカバー102で覆われている。そしてケース101の底面部には、一組の中央固定接点103と、これから左右前後の等距離に配された四つの周辺固定接点104〜107がインサート成形により固定されている。そして、中央固定接点103の外側接点上には弾性金属薄板製で復元力を有するドーム状可動接点108が載置される。さらに、周辺固定接点104〜107の上部には、ダボ101Aにより固定ケース101に固定された共通可動接点体109が配置され、この共通可動接点体109は共通接点114に接触されるとともに、周辺部に設けられた弾性接片110〜113が、前記四つの周辺固定接点104〜107の上方に対向して接触可能に配設されている。
【0004】
そして、共通可動接点体9の上方に四角形の支持体116が配置されており、この支持体116は、ケース101の側壁部内周に沿うように配された圧縮コイルばね115により上方へ押し上げるように付勢されて、四角形の各上端部116Aがカバー102の内面に弾接されている。そして、支持体116の中央の窪み部116Bに半球上の回転体117が抱持されている。
【0005】
この回転体117は、その下端部外周のフランジ部117Aが支持体116の中央窪み部116Bの底面上に載置され、その上部球面部117Bがカバー102の中央部に形成された円形孔102Aに摺動自在に当接されている。そして、回転体117に形成された非円形の中央垂直孔117Cに、棒状の操作軸118が上下スライド自在に嵌合保持されている。
【0006】
この操作軸118には、回転体117の中央垂直孔117Cに沿って下方へ突出し、ケース101の底面部中央のドーム状可動接点108に当接する下端部118Aが設けられており、また、ケース101の上方へ突出した先端部118Bに操作用のツマミ119が装着されている。
【0007】
また支持体116の外周部下面には、共通可動接点体9の各弾性接片110〜114それぞれに対応する押圧部120A〜120D(押圧部120C,120Dは図示せず)が設けられている。
【0008】
次に、この多方向操作スイッチの動作について説明すると、まず、図23に示すように、操作軸118が垂直中立位置にあり、その下端部118Aが中央のドーム状可動接点108を押さない状態では、スイッチのいずれの接点もOFF状態となっている。
【0009】
図25に矢印で示すように、操作軸118のツマミ119が左上面を下方に押されると、操作軸118が傾くと共に回転体117がカバー102の球面の円形孔102Aに摺動して左方向に回転し、これに伴って回転体117のフランジ部117Aが支持体116を下方に押し、支持体116は、押された面と反対側の四角形の辺の上端部116Aが支点として左に傾き、押圧部120Aが弾性接片110を下方に押して周辺固定接点104に接触させる。これにより、共通可動接点体109と周辺固定接点104とをONさせ、端子114A,14Aを通して周辺スイッチとしての信号を発する。
【0010】
この後、ツマミ119に加えていた押し力を除くと、圧縮コイルばね115の復元力によって支持体116および回転体117が図23に示す中立位置へ戻されると共に、弾性接片110も弾性復元力によって周辺固定接点104から離れて元の状態に復帰し、スイッチ接点間もOFF状態に戻る。
【0011】
同様にして、操作軸118に装着されたツマミ119の上面を押す位置を右・前・後と変えることにより、その方向に対応した外部導出用の端子105A〜107Aを通して周辺スイッチとしての信号を出すことができる。
【0012】
そして、図26に矢印で示すように、ツマミ119を介して操作軸118に上方から垂直に押圧力を加えて押し下げると、その下端部118Aがケース101のドーム状可動接点108が押されて中央固定接点103間をONさせ、端子103Aを通してプッシュスイッチとしての信号を出すことができ、押し力を除くとドーム状可動接点108の復元力によって操作軸118が押し上げられ、元の中立状態に復帰する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、各種電子機器の小型・薄型化が要求される中、上記従来の多方向操作スイッチは、圧縮コイルばね115により回転体117を付勢して上部球面部117Bを円形孔102Aに摺接させ、操作つまみ119により操作軸118を介して球面体118を回動押圧する構造であるため、外径・高さ寸法が大きく、また構成部材数が多いためにコストが高いという課題があった。
【0014】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、構成部材数が少なくて、小型・低寸法で、安価な多方向操作スイッチおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、絶縁基板上に配置された固定接点およびその上部に配設されたドーム状可動接点を有するセンタースイッチと、該センタースイッチの外周部で絶縁基板上に設けられた固定接点およびその上部の可撓性絶縁基板に設けられた可動接点を有する複数個の周辺スイッチと、前記センタースイッチと周辺スイッチの間に、上面が凸状の球状ガイド面に形成されたリング状ガイド部を有するガイド体と、ドーム状可動接点の上方に配置されたセンター操作部、および該センター操作部の外周部で周辺スイッチを動作可能な周辺操作部、ならびに絶縁基板に固定された固定部に前記周辺操作部およびセンター操作部を弾性支持する伸縮自在な弾性連結帯を有する操作体とを具備し、上記操作体を周辺方向に押圧することにより、周辺操作部がリング状ガイド部の球状ガイド面に案内されて外周側に移動され、周辺操作部により周辺スイッチを動作させ、また操作体を直下方向に押圧することにより、センター操作部によりドーム状可動接点を押してセンタースイッチが動作されるように構成したものである。
【0016】
上記構成によれば、固定接点が設けられた絶縁基板と、その上部に配置されるドーム状可動接点および可撓性絶縁基板に設けられた可動接点からなるセンタースイッチと周辺スイッチとを設けたので、構成部材数も少なく、小型で厚みを小さくすることができる。また、操作体を弾性連結帯を介して弾性支持するとともに、スライド操作時に操作体をリング状ガイド部の球状ガイド面に沿って案内するように構成したので、従来のコイルばねや操作軸を不要として、厚みが小さくコンパクトに構成することができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、リング状ガイド部に弾性アームを介して支持されてドーム状可動接点の頂部に配置される小ボタンを設け、操作体を直下方向に押圧した時に、センター操作部により小ボタンを介してドーム状可動接点を押圧し動作させるように構成したものである。
【0018】
上記構成によれば、弾性アームを介して弾性支持される小ボタンにより、スイッチ全体を薄く形成しても、スライド操作時にセンター操作部を外周側にスムーズに案内でき、また押圧操作時にセンター部材のずれを許容して正確にドーム状可動接点を安定して押圧作動できる。またドーム状可動接点と弾性アームとの復元力を利用して、操作体をスムーズに元の通常位置に復帰させることができる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の構成において、周辺操作部に、周辺スイッチにそれぞれ対応する球状駆動部を設け、操作体を周辺方向に押圧した時に、リング状ガイド部に案内されて移動する周辺操作部の移動方向を周辺スイッチ側に変向して前記球状駆動部を周辺スイッチに押付けて動作させる周辺規制部を設けたものである。
【0020】
上記構成によれば、スライド操作時に、外周側に付勢された球状駆動部を、移動限で周辺規制部により周辺スイッチ側に移動するように構成したので、周辺スイッチの作動をスムーズかつ正確に行うことができる。
【0021】
請求項4記載の発明は、絶縁基板上に設けられた固定接点およびその上方に配置されて弾力性を有する球状のドーム状可動接点からなるセンタースイッチと、上記絶縁基板および可撓性基板にセンタースイッチの外周側で一定距離、一定角度ごとに設けられた複数の周辺スイッチと、上記センタースイッチと周辺スイッチの間で、上面が凸状の球状ガイド面に形成されたリング状ガイド部、および該リング状ガイド部から弾性アームを介して保持され上面がリング状ガイド部よりも高くかつ下面がセンタースイッチの可動接点の頂部に当接する小ボタンを有するガイド体と、該ガイド体の小ボタンを介してセンタースイッチを操作可能なセンター操作部、および該センター操作部の周囲に配置されて周辺スイッチを操作可能な複数の駆動部を有する周辺操作部、ならびに絶縁基板に固定された固定部に上記センター操作部と周辺操作部を弾性支持する伸縮自在な弾性連結帯を有する操作体とを具備し、上記操作体のセンター操作部を周辺方向に押圧した時に、周辺方向に移動する周辺操作部の移動方向を周辺スイッチ側に変向して、駆動部を周辺スイッチに押し付け動作させる周辺規制部を設け、上記操作体のセンター操作部を直下方向に押すことにより、小ボタンを介してセンタースイッチを動作させるように構成したものである。
【0022】
上記構成によれば、絶縁基板と、その上部に配置されるドーム上可動接点および可撓性絶縁基板とに設けられたセンタースイッチおよび周辺スイッチにより、構成部材数も少なく、小型で厚みを低寸法にすることができる。またガイド体のリング状ガイド部から弾性アームを介して弾性支持された小ボタンにより、スイッチ全体を薄く形成しても、スライド操作時にセンター操作部を外周側にスムーズに案内でき、また押圧操作時にセンター部材のずれを許容して正確にドーム状可動接点を安定して押圧作動でき、またドーム状可動接点と弾性アームとの復元力を利用して、操作体をスムーズに元の位置に復帰させることができる。さらに弾性連結帯により周辺操作部を弾性支持するとともに、スライド操作時に操作体の周辺操作部をガイド体のリング状ガイド部の凸状球面に沿って案内するように構成したので、従来のコイルばねや操作軸を不要として全体の厚みが小さく、コンパクトに構成することができる。したがって、構成部材数が少なくて、小型・低寸法で、安価な多方向操作スイッチを実現できる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、操作体のセンター操作部と周辺操作部とが、周辺方向の移動に連動しかつ直下方向の移動に連動しない弾性を有する内周連結部を介して連結され、上記周辺操作部に、周辺スイッチにそれぞれに対応する球状駆動部を設けたものである。
【0024】
上記構成によれば、操作体のセンター操作部と周辺操作部とを、弾性を有する連結体により横方向には連動するが独立して上下動可能に連結したので、押圧操作時のセンター操作部の駆動に対して周辺操作部は停止させておくことができ、精度のよい操作が可能になるとともに、防塵性能に優れて、操作後の通常状態への復元性もよい。また周辺スイッチに対応する球状駆動部により、操作体のスライド操作時に周辺スイッチが安定して動作すると共に、多方向操作スイッチ全体の高さ寸法を小さくすることができる。
【0025】
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の構成において、操作体の固定部と周辺操作部とを繋ぐ弾性連結帯が、センター操作部と周辺操作部とを連結すると共に、弾性を有する樹脂またはゴム系の材料で一体に成形されたものである。
【0026】
上記構成によれば、操作体の固定部と周辺操作部と連結する弾性連結帯により、周辺操作部とセンター操作部とを一体に連結したので、所定の弾性を有するとともに、防塵性が優れ、しかもコンパクトで安価に製造することができる。
【0027】
請求項7記載の発明は、請求項4記載の構成において、操作体が、ガイド体の小ボタン上に載せられたセンター操作部、および該センター操作部と一体に形成されガイド体のリング状ガイド部と所定の間隔をあけて対峙する周辺操作部からなり、駆動部は、前記周辺操作部の外周下端に、周辺スイッチそれぞれに対応する球状駆動部により構成されたものである。
【0028】
上記構成によれば、操作体のセンター操作部と周辺操作部とを一体に成形するので、形状がシンプルで製作が容易となり、安価な多方向操作スイッチとすることができる。
【0029】
請求項8記載の発明は、請求項4乃至7のいずれかに記載の構成において、弾性アームは、ガイド体にインサート成形加工された弾性金属薄板により構成されるとともに、小ボタンがガイド体と一体に樹脂成形され、周辺規制部は、周辺スイッチの中間部でリング状ガイド部の外周部に設けられた連結部を介してガイド体と一体に樹脂形成されたものである。
【0030】
上記構成によれば、ガイド体の小ボタンと周辺規制部とリング状ガイド部と一体に成形するので、安価でかつ部材位置の精度のよいガイド体が得られるので、スライド操作時の操作体による周辺スイッチの動作、および押圧操作時のプッシュスイッチの動作を安定したものとすることができる。
【0031】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、連結部を所定高さの回動規制用の連結リブとし、操作体の周辺操作部に前記連結リブにそれぞれ所定の間隔をあけて遊嵌する溝部を形成したものである。
【0032】
上記構成によれば、操作体のスライド操作時に、ガイド体の連結リブに遊嵌すする操作体の溝部により、操作体の外周側への移動を規制することができ、操作体の周辺操作部がスライドする方向を安定させて、所定の球状駆動部が所定の周辺スイッチを確実に動作させることができる。
【0033】
請求項10記載の発明は、請求項4乃至9のいずれかに記載の構成において、複数個の周辺スイッチが、絶縁基板上に形成された固定接点に対して、可撓性絶縁基板に形成された可動接点を所定のギャップをあけて対峙させたものである。
【0034】
上記構成によれば、絶縁基板の固定接点と可撓性絶縁基板の可動接点とにより、周辺スイッチの厚みを低寸法で動作を安定させることができ、しかも安価なものにできる。
【0035】
請求項11記載の発明は、請求項4乃至9のいずれかに記載構成において、複数個の周辺スイッチが、絶縁基板上にそれぞれ対となって形成された固定接点の間を、可撓性絶縁基板に形成された可動接点で短絡させるタイプであるものである。
【0036】
上記構成によれば、複数個の各周辺スイッチからの信号を導出する配線を、固定接点を形成する絶縁基板上にまとめて設けることができるので、構造が簡単で安価なスイッチを提供することができる。
【0037】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明において、センタースイッチおよび複数個の周辺スイッチの固定接点と可動接点が、多方向操作スイッチを使用する電子機器の配線基板と可撓性配線基板に配設されたものである。
【0038】
上記構成によれば、多方向操作スイッチを使用する電子機器全体としての構成部材数を少なくして、小型・低寸法にすることができると共に、安価にすることができる。
【0039】
請求項13記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の構成において、操作体の周辺操作部の上面をセンター操作部の上面より高く形成したものである。
【0040】
上記構成によれば、携帯電話等の小型電子機器に使用される小型の多方向操作スイッチにおいて、操作体のボタン部の上面を指先で斜め下方に押してスライドさせる際に、周辺操作部の上面も同時に所望の方向に押すことができるので、小型スイッチであっても周辺スイッチを確実に動作させることができる。
【0041】
請求項14記載の多方向操作スイッチの製造方法は、絶縁基板上に配設されてドーム状可動接点を有するセンタースイッチ、および該センタースイッチの周辺所定位置に配置された複数個の周辺スイッチと、前記センタースイッチと周辺スイッチの間に、上面が凸状球面に形成されたリング状ガイド部を有するガイド体と、ドーム状可動接点の上方に配置されたセンター操作部、および該センター操作部の外周部で周辺スイッチに対応して配置された周辺操作部、ならびに絶縁基板に固定された固定部と前記周辺操作部とセンター操作部とに弾性支持する伸縮自在な弾性連結帯とを有する操作体とを具備し、上記ガイド体のリング状ガイド部に複数の係合固定部を形成し、上記センタースイッチの固定接点および周辺スイッチの固定接点が配設された絶縁基板に、上記ドーム状可動接点を保持するとともに周辺スイッチの可動接点を有する撓性絶縁基板を重ね合わせ、上記絶縁基板および撓性絶縁基板の対応位置に形成された被係合部に、ガイド体のボス部をそれぞれ嵌合して固定し一体化してスイッチブロックを組み立てておくものである。
【0042】
上記構成によれば、スイッチブロックを組み立てておくことにより、プッシュスイッチおよび複数個の周辺スイッチが装着された絶縁基板および可撓性絶縁基板と、ガイド体との間の位置ズレを少なくして、多方向操作スイッチを安定した品質・特性に維持して製造することができると共に、多方向操作スイッチの組立て時等に、スイッチ接点部に対する塵埃の侵入や損傷を受け難くすることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る多方向操作スイッチの実施の形態を図1〜図22に基づいて説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1を図1〜図9を参照して説明する。
【0044】
図1,図2,図3に示すように、この多方向操作スイッチは上ケース1Aおよび下ケース1B内に配置され、電子機器の配線基板としての絶縁基板2と、この絶縁基板3上に配置される電子機器の可撓性配線基板である可撓性絶縁基板3と、可撓性絶縁基板3上に絶縁基板2および可撓性絶縁基板3と一体に取り付けられるガイド体4と、ボタン部(センター操作部)51および周辺操作部52を有する操作体5とで構成されている。
【0045】
この絶縁基板3の上面には、図3の下部に示すように、センタースイッチであるプッシュスイッチ21の固定接点である中央接点21aと周辺接点31b、およびその周囲の等距離等角度位置に、八つの周辺スイッチ22(22A〜22H)の八つの細長い固定接点22aが、導電性インクの印刷により所定径の円周上に放射状にそれぞれ形成されており、各固定接点22aから電子機器の回路に接続するための配線部(図示せず)が設けられている。
【0046】
また、この絶縁基板2には、八つの周辺スイッチ22の後述する可動接点用の接続部23、および電子機器の他の操作スイッチの固定接点24が設けられている。
【0047】
可撓性絶縁基板3は、絶縁基板2に重ねて装着され、図3の上部に示すように、上記の固定接点22aに対応した位置に円形孔31が形成され、この円形孔31にプッシュスイッチ21の可動接点である弾性金属薄板からなる円形のドーム状可動接点21cがはめ込まれており、このドーム状可動接点21cはその上面側に貼られた絶縁性の粘着テープ21dにより可撓性絶縁基板3に位置決め保持されている。そして、図1に示すように、ドーム状可動接点21cはその外周下端部が周辺接点21b上に載り、中央下面が中央接点21aと所定の間隔をあけて対峙されて、これら固定された接点21a,21bとドーム状可動接点21cとでプッシュスイッチ21が構成されている。
【0048】
さらにまた、可撓性絶縁基板3で円形孔31の周囲には、周辺スイッチ22の可動接点として、リング状接点22bと導出用のリード部22cおよび接続部22dが導電性インクの印刷により形成されると共に、リング状接点22bは、その内・外周に絶縁性インクの印刷により形成された絶縁層27を介して、所定の円周上に放射状に設けられた各固定接点22aと所定のギャップをあけて対峙されて、八つの周辺スイッチ22(22A〜22H)が構成されている。
【0049】
なお、33は、電子機器の他の操作スイッチの円形ドーム状可動接点である。
このように周辺スイッチ22は、絶縁基板1上に放射状に形成した八つの細長い固定接点22aに対して、可撓性絶縁基板3に形成したリング状接点22bを所定のギャップをあけて対峙させる構成とすることにより、八つの周辺スイッチ22は低寸法で動作が安定したものとなっている。またプッシュスイッチ21の接点も固定接点22a,22bを絶縁基板21上に形成し、円形のドーム状可動接点22cを可撓性絶縁基板3に保持させる構造とすることによって、電子機器全体としても構成部材数が少なく、小型で低寸法となっている。
【0050】
そして、上記のプッシュスイッチ21および周辺スイッチ22の接点部を操作するために、ガイド体4と操作体5が配置されている。すなわち、ガイド体4は、図4(a),(b)に示すように、硬質樹脂とその樹脂内にインサート成形により固定された弾性金属薄板とで構成されており、上面が径dが大きく中空部41b中心を頂部とする球状ガイド面41aが形成されたリング状ガイド部41と、このリング状ガイド部41の内周部から中空部35A内に伸ばされた弾性金属薄板からなる弾性アーム42と、この弾性アーム42により上下動可能に弾性支持され上面がリング状部41よりも高くかつ下面が円形ドーム状可動接点21cの頂部に当接する硬質樹脂製の小ボタン43とを具備し、上記周辺スイッチ22間でリング状ガイド部41から外周側に伸ばされて弾性金属薄板により形成された八つの板状の連結部44によりリング状の周辺規制部45が硬質樹脂により一体形成されている。
【0051】
このガイド体4のリング状ガイド部41と小ボタン43および周辺規制部45は、同じ樹脂により同時に成形加工されたもので、これにより、ガイド体4および周辺規制部45を安定した寸法で安価に形成することができ、各スイッチの動作を安定したものとすることができる。
【0052】
また、図1にも示すように、リング状ガイド部41がプッシュスイッチ21の円形ドーム状可動接点21cと周辺スイッチ22のリング状接点22bとの間の一定位置に位置決めするように、リング状ガイド部41の下面には、二つのボス部46が突設されている。これらボス46を絶縁基板2および可撓性絶縁基板3の対応位置に形成されたボス孔11,25内に挿入してカシメることにより、可撓性絶縁基板28および絶縁基板21をガイド体4と共に一体に一定位置に固定している。
【0053】
ここで、ガイド体4のリング状ガイド部41から伸ばされた八つの板状の連結部44は、図5に示すように、八つの周辺スイッチ22(22A〜22H)の各中間部を通って周辺規制部45と繋がっている。なお、八つの連結部44は、必ずしも弾性金属薄板から形成する必要はなく、硬質樹脂によりリング状ガイド部41および周辺規制部45と一体に成形してもよい。
【0054】
また周辺規制部45は、連結部44が無い部分すなわち各周辺スイッチ22A〜22H間に対応した部分に、図1に示すように、上部内方に向けて庇状に突出し傾斜する傾斜面45aが形成され、これにより後述すように周辺操作部52を下方に押付ける作用効果を奏する。
【0055】
次に、操作体5は、図6(a)(b)に示すように、弾力性を有するゴム系の材料で同心円状に加工した部分[図6(a)の左上から右下方向のハッチング部分]に、硬さの必要な部分[同図の左下から右上方向のハッチング部分]を硬質樹脂で二次成形加工をして形成したものである。そして、この操作体5は、上下面が硬質樹脂からなる段付円柱状のボタン部(センター操作部)51と、その外周部で外周方向(横方向)には連動するが、上下方向(直下方向)には連動しないゴム系の材料からなる内周連結部(連結部)53によって連結されて硬質樹脂からなる周辺操作部52と、その外周部をゴム系の材料から形成され弾力性があり薄肉で伸縮自在な弾性連結帯54を介して繋がれた厚肉のゴム系の材料からなる周囲の固定部55から構成されている。
【0056】
また周辺操作部52の硬質樹脂からなる下面内周部には、リング状ガイド部41の球状ガイド面41aに摺接する摺接部52aが形成されるとともに、下面の外周部には、八つの周辺スイッチ22(22A〜22H)にそれぞれに対応して八つの球状駆動部(駆動部)56(56A〜56H)が突設されている。そして、図1に示すように、ボタン部51はガイド体4の小ボタン43上に、周辺操作部51はリング状ガイド部41上にそれぞれ載せられると共に、図7に点線で示すように、八つの球状駆動部56(56A〜56H)は、円形に配列された各周辺スイッチ22(22A〜22H)中央の各固定接点22aの内側上部に位置している。
【0057】
このように、操作体5において、周辺の固定部55と周辺操作部52を繋ぐ弾性連結帯54を、ボタン部51と周辺操作部52の内周連結部53と共に、弾力性を有するゴム系の材料で一体に形成することにより、操作体5の各連結部分に所定の弾力性を持たせ、かつ防塵性が優れ、コンパクトで安コストに製造できる。
【0058】
なお、図6(b)に示すように、固定部55の手前側に広がった部分57は、同じゴム系の材料から一体に形成され、電子機器の他の操作スイッチの接点等を覆う薄肉のカバー部分である。
【0059】
さらに固定部55は、周辺規制部45の外方の可撓性絶縁基板3を挟んで絶縁基板1上に装着されると共に、電子機器の上ケース1Aに上方から押さえられて固定されている。そして、固定部55の一端部55aは、前記八つの周辺スイッチ22の可動接点としての、可撓性絶縁基板3の下面に設けられたリング状接点22bの接続部22cを、絶縁基板21上の接続部34に押し付けて両者を接続するように構成されている。
【0060】
また、電子機器の下ケース1Bは、絶縁基板2を支持すると共に、上ケース1Aと所定の手段により結合されて、両者で電子機器全体を覆っている。そして、上ケース1Aには、操作体5の周辺操作部52に一定の間隔を空けて遊嵌し、かつ弾性連結帯40Bの上部を覆うボタン操作孔10が形成されている。
【0061】
上記実施の形態の多方向操作スイッチの動作を図8,図9を参照して説明する。
まず最初の動作として、図1に示す多方向操作スイッチの通常状態おいて、操作体5のボタン部51の上面を指先で斜め下方に押し、ボタン部51の下面をガイド体4の小ボタン43に押し付けながら、小ボタン43の上面に沿って所望の方向(例えば右方向)にスライドさせると、図8に矢印で示すように、ボタン部51の外周に連結された周辺操作部52も摺接部52aを介してリング状ガイド部41の球面半径が大きい球状ガイド面41aに沿って緩やかな斜め下方から水平方向にスライドする。
【0062】
これによって、周辺操作部52に設けられた八つの球状駆動部56(56A〜56H)のうち右端の球状駆動部56Aが、周辺スイッチ22Aの固定接点25aの内側の上部から、周辺スイッチ22A中央のリング状接点22bを備えた可撓性絶縁基板3の裏面に接触する位置まで移動する。
【0063】
そして、球状駆動部56Aが周辺規制部45の傾斜面45aに当接することによって、周辺操作部52のスライドに伴う横方向の力が下方向に変向されて球状駆動部56Aが可撓性絶縁基板3を下方に押し、下面のリング状接点22bを固定接点22aに接触させ、所望の周辺スイッチ22AがONされる。その信号は、絶縁基板21に設けられた配線部(図示せず)および可撓性絶縁基板3に設けられたリード部22cを介して、電子機器の回路に伝達される。
【0064】
なお、上記の操作体5のボタン部51および周辺操作部52の右方向へのスライド操作時に、周辺操作部52と固定部55とを繋ぐ伸縮自在な弾性連結帯54の左側が伸びて右側が縮み、中間部は横方向にずれると共に、ボタン部51と周辺操作部52との間の内周連結帯43も上下方向に少しずれることにより、周辺操作部52の球状駆動部56Aの動きをスムーズにして、周辺スイッチ22の動作が安定される。
【0065】
そして、ボタン部51の上面を指先で斜め下方に押してスライドさせる力を除くと、ボタン部51と周辺操作部52は弾性連結帯54および内周連結部53の弾性復元力によって元の中央位置に戻ると共に、周辺スイッチ22Aも可撓性絶縁基板3の裏面を押す力が除かれて、リング状接点22bが固定接点22aから離れて元のOFF状態に戻り、多方向操作スイッチは図1の通常状態に復帰する。
【0066】
同様にして、操作体5のボタン部51の上面を左方向・前後側あるいはその中間方向の斜め下方に押して、ボタン部51の下面を小ボタン43の上面に沿って所望の方向にスライドさせると、各球状駆動部56B〜56Hにより周辺スイッチ22B〜22Hをそれぞれ動作させることができる。
【0067】
なお、操作体5の周辺操作部52の上面を、図8に先端突出部52bとして点線で示すように、ボタン部51の上面よりも少し高くしておくことにより、特に携帯電話等の小型電子機器に使用される場合に、操作体5のボタン部51の上面を指先で斜め下方に押してスライドさせる時に、周辺操作部52の先端突出部52bも同時に所望の方向に押すことができて、小型であっても周辺スイッチ22を確実に動作させることができる。
【0068】
また、操作体5のボタン部51のスライド操作時に、二つ以上の周辺スイッチ22がON状態となる場合には、二つ以上の周辺スイッチ22のスイッチON時のタイミングの差を測定し、ある特定の時間差内であれば同時ONと判定して無効とする時間測定手段(図示せず)を電子機器内に設けることによって、二つ以上の周辺スイッチ22がON状態となることによる誤動作を防止することができる。
【0069】
次に、図1に示すこの多方向操作スイッチの通常状態から、図9に示すように、操作体5のボタン部51の上面に指先で直下方向に少し強い力を加えて、ボタン部51を押し下げると、ガイド体4の弾性アーム42に支持された小ボタン43も下方に押し下げられ、その下面に当接したプッシュスイッチ21のドーム状可動接点21cの頂部を下方に押して、矢印で示すように、周辺接点21b上に載ったドーム状可動接点21cを弾性反転させて中央下面を中央接点21aに接触させ、プッシュスイッチ21がON状態となり、その信号は絶縁基板2に設けられた配線部(図示せず)を介して電子機器の回路に伝達される。
【0070】
この時、操作体5のボタン部51外周の周辺操作部52は、ガイド体4のリング状ガイド部35上に載ったままで動かず、内周連結部53のみが伸びてボタン部51のみが下降される。
【0071】
そして、ボタン部51の上面を指先で下方に押す力を除くと、ボタン部51および小ボタン43は内周連結体43および弾性アーム42の弾性復元力により元の通常状態の位置に戻ると共に、プッシュスイッチ21のドーム状可動接点21cも自身の弾性復元力により元のドーム形状に復帰する。これにより、プッシュスイッチ21の固定接点21a,21bも元のOFF状態に戻り、この多方向操作スイッチは図1の通常状態に復帰する。
【0072】
以上のように本実施の形態によれば、操作体5のボタン部51を斜め下方に押してスライド操作することにより、周辺操作部52がリング状ガイド部41の球状ガイド面41aに沿って動き、周辺規制部45により球状駆動部56のいずれかが所望の周辺スイッチ22を下方に押して動作させることができ、またボタン部51を直下方向に加圧操作することにより、小ボタン43を介してプッシュスイッチ21を動作させることができる。
【0073】
したがって、プッシュスイッチ21と周辺スイッチ22との間に配置したリング状ガイド部41に、操作体5の周辺操作部52を周辺方向(外周側)に案内する球面半径dが大きい球状ガイド面41aを形成するとともに、ボタン部51を水平方向に沿って外周方向に案内する小ボタン43を弾性アーム42を介して中空部41bに設けたので、全体の厚みが薄くても操作体5を外周側にスムーズにスライドさせることができ、周辺スイッチを正確に操作することができる。また、小ボタン43により押圧操作時にボタン部51が周辺位置にずれていても正確にドーム状可動接点21cを加圧できる。さらに、ドーム状可動接点21cと弾性アーム42との復元力を利用して、操作体5をスムーズに元の通常位置に復帰させることができる。
【0074】
また操作体5の周辺操作部52と固定部55との間に、周辺操作部52を弾性支持する弾性連結帯54を設けるともに、周辺操作部52とボタン部51との間に内周連結部53を設けたので、それぞれの弾性復元力により、周辺操作部52およびボタン部51を元の通常状態にスムーズに復元することができ、従来のばねなどに比較して全体の厚みを更に薄く構成できる。また、弾性連結帯54および内周連結部53により、上ケース1Aに形成されたボタン操作孔10からの防塵性能を向上させ、コンパクトで安価に製造することができる。
【0075】
さらにまた、周辺スイッチ22を、絶縁基板1に放射方向に形成した八つの細長い固定接点22aと、これら固定接点22aに所定のギャップをあけて対峙させるリング状接点(可動接点)32を可撓性絶縁基板3に設けたので、八つの周辺スイッチ22を低寸法で動作を安定させることができる。またプッシュスイッチ21においても、絶縁基板2に設けた固定接点21a,21bに対して、円形のドーム状可動接点21cを可撓性絶縁基板3に保持させることにより、部品点数も少なく、小型で低寸法とするのに寄与している。
【0076】
さらにまた、ガイド体4を、弾性金属薄板をインサート成形した同一の樹脂により、リング状ガイド部41と小ボタン43と周辺規制部45とを一体に成形したので、ガイド体4を安定した寸法で安価に製造することができるとともに、プッシュスイッチ21および周辺スイッチ22の動作を安定させることができる。
【0077】
したがって、構成部材数が少なくて、小型・低寸法で、安価な多方向操作スイッチを実現することができる。
なお、上記の説明では、周辺スイッチ22は等角度位置に8つ設けるものとして説明したが、これは必ずしも8つである必要はなく、4つ,6つ等必要な数にすることができる。
【0078】
また、上記実施の形態では、八つの周辺スイッチ22は、絶縁基板1上に放射状に設けた八つの細長い固定接点22aに対して、可撓性絶縁基板3に設けた導出用のリード部22cを有するリング状接点22bを所定のギャップをあけて対峙させてものであるが、図10に示すように、絶縁基板2上にそれぞれ対になって形成されて櫛歯形状同志が対向する八つの固定接点22eの間を、可撓性絶縁基板3に形成されたリング状接点22bで短絡させるタイプのスイッチとすることにより、八つの周辺スイッチ22からの信号を導出するリード部22fを、固定接点22eを形成する絶縁基板2上にまとめて設けることができ、可撓性絶縁基板3に周辺スイッチ用の配線を無くすることができる。
【0079】
(実施の形態2)
次に本発明に係る多方向操作スイッチの実施の形態2を図11〜図13を参照して説明する。なお、実施の形態1の構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0080】
この実施の形態2は請求項7に係るもので、実施の形態1とは操作体の構成が異なるものである。
図11に示すように、操作体6は、弾力性を有するゴム系の材料で同心円状に加工した部分(図11において、左上から右下方向のハッチング部分)に対して、硬さの必要な部分(同図において、左下から右上方向のハッチング部分)を硬質樹脂で二次成形加工をして形成した構成は、実施の形態1の場合と同じであるが、ボタン部61と周辺操作部62とが一体に成形された点で相違する。
【0081】
すなわち、操作体6は、ガイド体4の小ボタン43上に載せられた中央のボタン部61と、上部62aがこのボタン部61と一体の円板状に形成された周辺操作部62とを具備し、この周辺操作部62には、上部62aにゴム系の材料の部分を挟んで繋がれた下部62bと、この下部62bにガイド体4のリング状ガイド部41と所定の間隔をあけて対峙する摺接部62cと、その外周下端に八つの球状駆動部56(55A〜55H)とが、硬質樹脂によりシンプルに形成されている。
【0082】
そして、周辺操作部62の外周がゴム系の材料から形成された薄肉で伸縮自在な弾性連結帯54を介して固定部55に繋がれている構成、およびその他の部分の構成は実施の形態1の場合と同じである。
【0083】
そして、図12および図13を参照してこの多方向操作スイッチの動作を説明する。
所望の方向(例えば右方向)へのスライド操作時に、図12に矢印で示すように、指先でボタン部61を上面から斜め下方に押すと、一体の円板状に形成されたボタン部61と周辺操作部62が傾き、周辺操作部62の下部62bの摺接部62cがリング状ガイド部41の球状ガイド面41aに摺接し、球状ガイド面41aに沿って緩やかな斜め下方から水平方向にスライドして、周辺操作部62の球状駆動部56(56A)が周辺規制部45に当接して下方の周辺スイッチ22(22A)を動作させる。そして、このスライド操作時には、周辺操作部54の外周と固定部56とを繋ぐ弾性連結帯54が伸縮する。
【0084】
同様に、図13に矢印で示すように、指先でボタン部61を上面を垂下方向に少し強い力で押す押圧操作により、一体の円板状に形成されたボタン部61と周辺操作部62が押し込まれて、ガイド体4の弾性アーム42に支持された小ボタン43を下方に押し込み、その下面に当接した円形ドーム状可動接点21cを弾性反転させてプッシュスイッチ21を動作させる。
【0085】
そして、この押圧操作時に、周辺操作部62の外周と固定部55とを繋ぐ弾性連結帯54が伸縮し、また、周辺操作部62の摺接部62cは、ドーム状可動接点21cの弾性反転動作後にガイド体4のリング状ガイド部41に当接し、押し込みが規制される。
【0086】
以上のように実施の形態2によれば、操作体6のボタン部61と周辺操作部62とを一体でシンプルな構成としても、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができ、操作体6の形状がシンプルで製作が容易で安価な多方向操作スイッチを提供することができる。
【0087】
(実施の形態3)
次に本発明に係る多方向操作スイッチの実施の形態3を図14〜図19を参照して説明する。なお、実施の形態1の構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0088】
この実施の形態3は、請求項9に係るもので、実施の形態1とは、ガイド体および周辺規制部と操作体の構成が異なるものである。
すなわち、このガイド体7は、図14,図15(a)(b)に示すように、硬質樹脂製のリング状ガイド部41と、リング状ガイド部41の内周部から伸ばされた弾性金属薄板製の弾性アーム42を介して弾性支持され下面がプッシュスイッチ21の円形ドーム状可動接点21cの頂部に当接する硬質樹脂製の小ボタン43とを有することは実施の形態1の場合と同じであるが、リング状ガイド部41から外方に90°間隔で伸ばされた狭幅の4つの連結部である回動規制用の連結リブ71(71A〜71D)と、4つの連結リブ71に繋がれたリング状の周辺規制部72も同じ硬質樹脂で一体に形成されている。そして、図14および図15(b)に示すように、硬質樹脂からなる連結リブ71は、リング状ガイド部41と周辺規制部72の上面を結んだ高さとなっている。
【0089】
一方、操作体8は、図16(a)(b)に示すように、中央のボタン部51とその外周にゴム系の材料からなる内周連結部53によって連結された周辺操作部52と、その外周の弾性連結帯54を介して繋がれた固定部55から構成されていること、および周辺操作部52下面の外周部に八つの球状駆動部56(56A〜56H)が設けられていることは実施の形態1の場合と同じであるが、球状駆動部56の一つおきの間、すなわち56Aと56B,56Cと56D,56Eと56F,および56Gと56Hの間は、それぞれ連結リブ71に遊嵌する所定幅の四つの溝部81(81A〜81D)が形成され、図17に示すように、ガイド体7の4つの連結部71(71A〜71D)は操作体8下部の四つの溝部81(81A〜81D)それぞれの中央部にはまり込むように組み合わされる。
【0090】
なお、各連結部71の上端と各溝部81の底部の間には、所定の間隔が設けられている。
更に、図18に矢印で示すように、操作体8のボタン部51の上面を指先で斜め下方に押して所望の方向(例えば図18右方向)にスライド操作すると、周辺操作部52下部の球状駆動部56(56A)が周辺規制部45に当接して、所望の周辺スイッチ22(22A)を動作させることができると共に、このスライド操作時に図17に示す状態から右方向へスライド操作した場合、図19に示すように、周辺操作部62下部の他の球状駆動部56C,56Fが、ガイド体7の連結リブ71B,71Dにそれぞれ当たることによって、球状駆動部56Aが確実に周辺スイッチ21Aの方へ動くように、周辺操作部52の移動方向を規制することができる。
【0091】
そして、多方向操作スイッチの操作体8のボタン部51の上面を、指先で垂直下方に少し強い方で押圧操作して、プッシュスイッチ21を動作させることができるのは、実施の形態1の場合と同様であり、この時、ガイド体7の各連結部71の上端と操作体8の各溝部82の底部は当たらないように寸法設定されている。
【0092】
上記実施の形態3によれば、先の実施の形態の作用効果に加えて、操作体8のボタン部51と周辺操作部52の方向や位置が、ゴム系材料で形成され薄肉で伸縮自在な弾性連結帯54の部分で極端にずれることを四つの連結部71の溝部82の間で防止することができる。
【0093】
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態1の多方向操作スイッチの製造方法に関するもので、図20および図21を参照して説明する。なお、実施の形態1の構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0094】
この実施の形態4は、請求項15に係るもので、その製造方法は、まずプッシュスイッチ21の固定接点21a,21bおよび八つの周辺スイッチ22の固定接点22aが形成された絶縁基板21に、プッシュスイッチ22の円形ドーム状可動接点21cを保持させる。ついで八つの周辺スイッチ22の可動接点であるリング状接点22bを備えた可撓性絶縁基板3を重ね合わせる。そして、その上方から、リング状ガイド部41と周辺規制部45が一体に形成されたガイド体4を載せて、リング状ガイド部41の下面に設けられた2つのボス部(係合固定部)46を、可撓性絶縁基板28および絶縁基板21にそれぞれあけられたボス孔(被係合部)11,25内に挿入してカシメることによって、図21および図22に示すスイッチブロック90を形成する。
【0095】
そして、このスイッチブロック90に対して、上方から操作体5を保持した上ケース1Aを下方から下ケース1Bを組み合わせ、両者でスイッチブロック90を挟み込んで下方からビス91でネジ止め固定することによって、図20に示す多方向操作スイッチ部分として完成させるものである。
【0096】
このように最初にスイッチブロック90を形成しておくことによって、プッシュスイッチ21および八つの周辺スイッチ22が装着された絶縁基板2および可撓性絶縁基板3とガイド体4との間の位置ズレを少なくして、多方向操作スイッチを安定した品質・特性に維持して組み立てることができると共に、組立て時等において、スイッチ接点部に対する防塵性を高め、損傷を受け難くすることができる。
【0097】
なお、上ケース1Aと下ケース1Bを固定する方法としては、必ずしもビス91を使用する必要はなく、上ケース1Aと下ケース1Bの接合部に沿って設けた凹部と凸部(図示せず)を強制結合させる等の方法でもよい。
【0098】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、固定接点が設けられた絶縁基板と、その上部に配置されるドーム状可動接点および可撓性絶縁基板に設けられた可動接点からなるセンタースイッチと周辺スイッチとを設けたので、構成部材数も少なく、小型で厚みを小さくすることができる。また、操作体を弾性連結帯を介して弾性支持するとともに、スライド操作時に操作体をリング状ガイド部の球状ガイド面に沿って案内するように構成したので、従来のコイルばねや操作軸を不要として、厚みが小さくコンパクトに構成することができる。
【0099】
請求項2記載の発明によれば、弾性アームを介して弾性支持される小ボタンにより、スイッチ全体を薄く形成しても、スライド操作時にセンター操作部を外周側にスムーズに案内でき、また押圧操作時にセンター部材のずれを許容して正確にドーム状可動接点を安定して押圧作動できる。またドーム状可動接点と弾性アームとの復元力を利用して、操作体をスムーズに元の通常位置に復帰させることができる。
【0100】
請求項3記載の発明によれば、スライド操作時に、外周側に付勢された球状駆動部を、移動限で周辺規制部により周辺スイッチ側に移動するように構成したので、周辺スイッチの作動をスムーズかつ正確に行うことができる。
【0101】
請求項4記載の発明によれば、絶縁基板と、その上部に配置されるドーム上可動接点および可撓性絶縁基板とに設けられたセンタースイッチおよび周辺スイッチにより、構成部材数も少なく、小型で厚みを低寸法にすることができる。またガイド体のリング状ガイド部から弾性アームを介して弾性支持された小ボタンにより、スイッチ全体を薄く形成しても、スライド操作時にセンター操作部を外周側にスムーズに案内でき、また押圧操作時にセンター部材のずれを許容して正確にドーム状可動接点を安定して押圧作動でき、またドーム状可動接点と弾性アームとの復元力を利用して、操作体をスムーズに元の位置に復帰させることができる。さらに弾性連結帯により周辺操作部を弾性支持するとともに、スライド操作時に操作体の周辺操作部をガイド体のリング状ガイド部の凸状球面に沿って案内するように構成したので、従来のコイルばねや操作軸を不要として全体の厚みが小さく、コンパクトに構成することができる。したがって、構成部材数が少なくて、小型・低寸法で、安価な多方向操作スイッチを実現できる。
【0102】
請求項5記載の発明によれば、操作体のセンター操作部と周辺操作部とを、弾性を有する連結体により横方向には連動するが独立して上下動可能に連結したので、押圧操作時のセンター操作部の駆動に対して周辺操作部は停止させておくことができ、精度のよい操作が可能になるとともに、防塵性能に優れて、操作後の通常状態への復元性もよい。また周辺スイッチに対応する球状駆動部により、操作体のスライド操作時に周辺スイッチが安定して動作すると共に、多方向操作スイッチ全体の高さ寸法を小さくすることができる。
【0103】
請求項6記載の発明によれば、操作体の固定部と周辺操作部と連結する弾性連結帯により、周辺操作部とセンター操作部とを一体に連結したので、所定の弾性を有するとともに、防塵性が優れ、しかもコンパクトで安価に製造することができる。
【0104】
請求項7記載の発明によれば、操作体のセンター操作部と周辺操作部とを一体に成形するので、形状がシンプルで製作が容易となり、安価な多方向操作スイッチとすることができる。
【0105】
請求項8記載の発明によれば、ガイド体の小ボタンと周辺規制部とリング状ガイド部と一体に成形するので、安価でかつ部材位置の精度のよいガイド体が得られるので、スライド操作時の操作体による周辺スイッチの動作、および押圧操作時のプッシュスイッチの動作を安定したものとすることができる。
【0106】
請求項9記載の発明によれば、操作体のスライド操作時に、ガイド体の連結リブに遊嵌すする操作体の溝部により、操作体の外周側への移動を規制することができ、操作体の周辺操作部がスライドする方向を安定させて、所定の球状駆動部が所定の周辺スイッチを確実に動作させることができる。
【0107】
請求項10記載の発明によれば、絶縁基板の固定接点と可撓性絶縁基板の可動接点とにより、周辺スイッチの厚みを低寸法で動作を安定させることができ、しかも安価なものにできる。
【0108】
請求項11記載の発明によれば、複数個の各周辺スイッチからの信号を導出する配線を、固定接点を形成する絶縁基板上にまとめて設けることができるので、構造が簡単で安価なスイッチを提供することができる。
【0109】
請求項12記載の発明によれば、多方向操作スイッチを使用する電子機器全体としての構成部材数を少なくして、小型・低寸法にすることができると共に、安価にすることができる。
【0110】
請求項13記載の発明によれば、携帯電話等の小型電子機器に使用される小型の多方向操作スイッチにおいて、操作体のボタン部の上面を指先で斜め下方に押してスライドさせる際に、周辺操作部の上面も同時に所望の方向に押すことができるので、小型スイッチであっても周辺スイッチを確実に動作させることができる。
【0111】
請求項14記載の多方向操作スイッチの製造方法によれば、スイッチブロックを組み立てておくことにより、プッシュスイッチおよび複数個の周辺スイッチが装着された絶縁基板および可撓性絶縁基板と、ガイド体との間の位置ズレを少なくして、多方向操作スイッチを安定した品質・特性に維持して製造することができると共に、多方向操作スイッチの組立て時等に、スイッチ接点部に対する塵埃の侵入や損傷を受け難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多方向操作スイッチの実施の形態1を示し、電子機器に設けた多方向操作スイッチ部分の正面断面図である。
【図2】同多方向操作スイッチの分解斜視図である。
【図3】同多方向操作スイッチのスイッチ接点部を示す拡大分解斜視図である。
【図4】(a)は同多方向操作スイッチのガイド体を示す平面図、(b)は同多方向操作スイッチのガイド体の正面断面図である。
【図5】同多方向操作スイッチの絶縁基板に可撓性絶縁基板とガイド体を重ねた状態を示す平面図である。
【図6】(a)は同多方向操作スイッチの操作体を示す正面断面図、(b)は同多方向操作スイッチの操作体を示す底面図である。
【図7】同多方向操作スイッチの操作体を示す平面図である。
【図8】同多方向操作スイッチのスライド操作時を示す正面断面図である。
【図9】同多方向操作スイッチの押圧操作時を示す正面断面図である。
【図10】同多方向操作スイッチのスイッチ接点部の変形例を示す分解斜視図である。
【図11】本発明に係る多方向操作スイッチの第2の実施の形態を示し、電子機器に設けた多方向操作スイッチ部分の正面断面図である。
【図12】同多方向操作スイッチのスライド操作時の正面断面図である。
【図13】同多方向操作スイッチの押圧操作時の正面断面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態による多方向操作スイッチを用いた電子機器の多方向操作スイッチ部分の正面断面図である。
【図15】(a)は同多方向操作スイッチのガイド体を示す平面図、(b)は同ガイド体の正面断面図である。
【図16】(a)は同多方向操作スイッチの操作体の正面断面図、(b)は同操作体の下面図である。
【図17】同多方向操作スイッチの絶縁基板に可撓性絶縁基板とガイド体を配置した上に、操作体を表した平面図である。
【図18】同多方向操作スイッチのスライド操作時を示す正面断面図である。
【図19】同スライド操作した状態を図17と同様に示した平面図である。
【図20】本発明に係る多方向操作スイッチの製造方法の実施の形態4を示し、多方向操作スイッチの全体正面断面図である。
【図21】同多方向操作スイッチの製造方法を示す分解斜視図である。
【図22】同多方向操作スイッチの製造方法における各組立てブロックの構成を示す分解断面図である。
【図23】従来の多方向操作スイッチの正面断面図である。
【図24】従来の多方向操作スイッチのスイッチ接点部の分解斜視図である。
【図25】従来の多方向操作スイッチの傾倒操作時を示す正面断面図である。
【図26】従来の多方向操作スイッチの押圧操作時を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1A 上ケース
1B 下ケース
2 絶縁基板
3 可撓性絶縁基板
4,7 ガイド体
5,6,8 操作体
11 ボス孔
21 プッシュスイッチ
21a 中央接点
21b 周辺接点
21c ドーム状可動接点
22(22A〜22H) 周辺スイッチ
22a 固定接点
22b リング状接点
25 ボス孔
31 円形孔
32 絶縁層
41 リング状ガイド部
41a 球状ガイド面
41b 中空部
42 弾性アーム
43 小ボタン
44 71(71A〜71D) 連結部
45(45A〜45H) 周辺規制部
46 ボス部
51,61 ボタン部(センター操作部)
52,62 周辺操作部
52a 摺接部
52b 先端突出部
53 内周連結部
54 弾性連結帯
55 固定部
56(56A〜56H) 球状駆動部
71(71A〜71D) 連結リブ
82(A〜D) 溝部
90 スイッチブロック
Claims (14)
- 絶縁基板上に配置された固定接点およびその上部に配設されたドーム状可動接点を有するセンタースイッチと、
該センタースイッチの外周部で絶縁基板上に設けられた固定接点およびその上部の可撓性絶縁基板に設けられた可動接点を有する複数個の周辺スイッチと、
前記センタースイッチと周辺スイッチの間に、上面が凸状の球状ガイド面に形成されたリング状ガイド部を有するガイド体と、
ドーム状可動接点の上方に配置されたセンター操作部、および該センター操作部の外周部で周辺スイッチを動作可能な周辺操作部、ならびに絶縁基板に固定された固定部に前記周辺操作部およびセンター操作部を弾性支持する伸縮自在な弾性連結帯を有する操作体とを具備し、
上記操作体を周辺方向に押圧することにより、周辺操作部がリング状ガイド部の球状ガイド面に案内されて外周側に移動され、周辺操作部により周辺スイッチを動作させ、また操作体を直下方向に押圧することにより、センター操作部によりドーム状可動接点を押してセンタースイッチが動作されるように構成した
ことを特徴とする多方向操作スイッチ。 - リング状ガイド部に弾性アームを介して支持されてドーム状可動接点の頂部に配置される小ボタンを設け、
操作体を直下方向に押圧した時に、センター操作部により小ボタンを介してドーム状可動接点を押圧し動作させるように構成した
ことを特徴とする請求項1記載の多方向操作スイッチ。 - 周辺操作部に、周辺スイッチにそれぞれ対応する球状駆動部を設け、
操作体を周辺方向に押圧した時に、リング状ガイド部に案内されて移動する周辺操作部の移動方向を周辺スイッチ側に変向して前記球状駆動部を周辺スイッチに押付け動作させる周辺規制部を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の多方向操作スイッチ。 - 絶縁基板上に設けられた固定接点およびその上方に配置されて弾力性を有する球状のドーム状可動接点からなるセンタースイッチと、
上記絶縁基板および可撓性基板にセンタースイッチの外周側で一定距離、一定角度ごとに設けられた複数の周辺スイッチと、
上記センタースイッチと周辺スイッチの間で、上面が凸状の球状ガイド面に形成されたリング状ガイド部、および該リング状ガイド部から弾性アームを介して保持され上面がリング状ガイド部よりも高くかつ下面がセンタースイッチの可動接点の頂部に当接する小ボタンを有するガイド体と、
該ガイド体の小ボタンを介してセンタースイッチを操作可能なセンター操作部、および該センター操作部の周囲に配置されて周辺スイッチを操作可能な複数の駆動部を有する周辺操作部、ならびに絶縁基板に固定された固定部に上記センター操作部と周辺操作部を弾性支持する伸縮自在な弾性連結帯を有する操作体とを具備し、
上記操作体のセンター操作部を周辺方向に押圧した時に、周辺方向に移動する周辺操作部の移動方向を周辺スイッチ側に変向して、駆動部を周辺スイッチに押し付け動作させる周辺規制部を設け、
上記操作体のセンター操作部を直下方向に押すことにより、小ボタンを介してセンタースイッチを動作させるように構成した
ことを特徴とする多方向操作スイッチ。 - 操作体のセンター操作部と周辺操作部とが、周辺方向の移動に連動しかつ直下方向の移動に連動しない弾性を有する内周連結部を介して連結され、
上記周辺操作部に、周辺スイッチにそれぞれに対応する球状駆動部を設けた
ことを特徴とする請求項4記載の多方向操作スイッチ。 - 操作体の固定部と周辺操作部とを繋ぐ弾性連結帯が、センター操作部と周辺操作部とを連結すると共に、弾性を有する樹脂またはゴム系の材料で一体に成形された
ことを特徴とする請求項4または5記載の多方向操作スイッチ。 - 操作体が、ガイド体の小ボタン上に載せられたセンター操作部、および該センター操作部と一体に形成されガイド体のリング状ガイド部と所定の間隔をあけて対峙する周辺操作部からなり、
駆動部は、前記周辺操作部の外周下端に、周辺スイッチそれぞれに対応する球状駆動部により構成された
ことを特徴とする請求項4記載の多方向操作スイッチ。 - 弾性アームは、ガイド体にインサート成形加工された弾性金属薄板により構成されるとともに、小ボタンがガイド体と一体に樹脂成形され、
周辺規制部は、周辺スイッチの中間部でリング状ガイド部の外周部に設けられた連結部を介してガイド体と一体に樹脂形成された
ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の多方向操作スイッチ。 - 連結体を所定高さの回動規制用の連結リブとし、
周辺操作部のリング状ガイド体に、前記連結リブにそれぞれ所定の隙間をあけて遊嵌する溝部を形成した
ことを特徴とする請求項8に記載の多方向操作スイッチ。 - 複数個の周辺スイッチが、絶縁基板上に形成された固定接点に対して、可撓性絶縁基板に形成された可動接点を所定のギャップをあけて対峙させたものである
ことを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の多方向操作スイッチ。 - 複数個の周辺スイッチが、絶縁基板上にそれぞれ対となって形成された固定接点の間を、可撓性絶縁基板に形成された可動接点で短絡させるタイプである
ことを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の多方向操作スイッチ。 - センタースイッチおよび複数個の周辺スイッチの固定接点と可動接点が、多方向操作スイッチを使用する電子機器の配線基板と可撓性配線基板に配設された
ことを特徴とする請求項4乃至11のいずれかに記載の多方向操作スイッチ。 - 操作体の周辺操作部の上面をセンター操作部の上面より高く形成した
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の多方向操作スイッチ。 - 絶縁基板上に配設されてドーム状可動接点を有するセンタースイッチ、および該センタースイッチの周辺所定位置に配置された複数個の周辺スイッチと、前記センタースイッチと周辺スイッチの間に、上面が凸状球面に形成されたリング状ガイド部を有するガイド体と、ドーム状可動接点の上方に配置されたセンター操作部、および該センター操作部の外周部で周辺スイッチに対応して配置された周辺操作部、ならびに絶縁基板に固定された固定部と前記周辺操作部とセンター操作部とに弾性支持する伸縮自在な弾性連結帯とを有する操作体とを具備し、
上記ガイド体のリング状ガイド部に複数の係合固定部を形成し、
上記センタースイッチの固定接点および周辺スイッチの固定接点が配設された絶縁基板に、上記ドーム状可動接点を保持するとともに周辺スイッチの可動接点を有する撓性絶縁基板を重ね合わせ、
上記絶縁基板および撓性絶縁基板の対応位置に形成された被係合部に、ガイド体のボス部をそれぞれ嵌合して固定し一体化したスイッチブロックを組み立てておく
ことを特徴とする多方向操作スイッチの製造方法。
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