JP2004326901A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子機器10は、前面パネル16を透明部材の導光体とし、この導光体に2つのLED20、21から入射した光L1を伝搬させる。この前面パネル16の裏面には、文字やロゴなどが白色で印刷された絵柄部45が設けられ、この絵柄部45が、入射した光L1を反射させて文字やロゴの照明光を前面側から出射させる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面パネルを備える電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンパクトディスク(CD)やミニディスク(MD)を再生したり、通信ネットワークを介してダウンロードした音楽情報や画像情報(地図など)を再生する電子機器が知られている。
【0003】
この種の電子機器においては、前面パネルの一部、あるいは前面パネルに設けた操作スイッチを透明樹脂製とし、この透明樹脂の部材の背面側に発光ダイオード(LED)を配置して、前面パネルの一部や操作スイッチを照明するようになされている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−132955号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構成では、照明部位毎に光源(LEDなど)を配置する必要があるため、多数の光源が必要になるという問題がある。特に、暗所環境で使用される車載用電子機器においては、全ての操作スイッチを照明する必要があるため、より多くの光源が必要で、装置の小型化及びコスト低減に不利であった。
【0006】
また、この種の電子機器においては、一般に、機器本体の前面パネルに、メーカー名、機種名、操作スイッチの機能を示す文字や絵などの絵柄の情報が記述されている。この種の情報は、デザイン上の観点、あるいは、操作性の観点からは照明した方が好ましいが、光源の使用数の制約や、文字などの細かい絵柄を照明可能な部品を作成するのが煩雑であるなどの理由から、ほとんどが照明されていないのが実状であった。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、前面パネルを照明する光源の数を少なくすることができ、かつ、多数の絵柄を簡易に照明することができる電子機器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、機器本体に前面パネルが設けられた電子機器において、前記前面パネルが導光体で形成され、この導光体には、絵柄部が設けられ、この導光体に光を入射させる光照射手段を備え、前記絵柄部は、前記光照射手段から前記導光体に入射された光を反射させて前記導光体の前面側に出射させることを特徴とする。この構成によれば、前面パネルには入射された光が伝搬され、かつ、この前面パネルには、入射された光を反射させて前面側に出射させる絵柄部が設けられるので、絵柄が多数あっても少ない光源で簡易に絵柄を照明することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記絵柄部は、前記導光体の裏面に印刷された印刷画像であることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の構成において、前記絵柄部は、白色の印刷画像であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の構成において、前記光照射手段は、前記導光体に対し、当該電子機器を設置する場合の上側から略下側に向かう方向に光を入射させることを特徴とする請求。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の構成において、前記光照射手段は、前記導光体に設けられた開口部から前記導光体に光を入射させることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の構成において、前記光照射手段は、光源と、この光源の出射光を前記導光体に導く導光手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の構成において、前記導光手段は、前記導光体を前記機器本体に固定するための留め具に配置されることを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の構成において、前記前面パネルには、前記電子機器が再生する記録媒体の挿入口が設けられ、前記挿入口の周縁部は、前記光照射手段から前記導光体に入射された光を反射させて前記導光体の前面側に出射させることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳述する。
【0017】
以下に示す実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更可能である。
【0018】
図1は、本実施形態にかかる車載用の電子機器10を示す分解斜視図である。この電子機器10は、CD(CD−R/RWを含む)、DVD、MDなどのディスク状記録媒体の再生機能及びチューナ機能を実現する各種部品を内蔵した機器本体11に、プリント基板12、樹脂パネル13、デコレートパーツ14、スペーサ15及び前面パネル16が順に取り付けられて構成される。
【0019】
プリント基板12は、この電子機器10の上方の両角部に対応する位置に発光ダイオード(LED)20、21が配置されると共に、各種情報を表示するための液晶表示部(不図示)が配置される。また、このプリント基板12には、LED20、21などの駆動回路や、後述するノブ25、26や各種操作スイッチ(不図示)の操作を検出する検出回路などが配設される。なお、ノブ25、26や各操作スイッチの操作検出結果は、機器本体11に設けられた図示しない制御部に出力され、この制御部が、該検出結果に基づいてLED20、21の発光制御やCDなどの再生制御などを行う。また、本実施形態の電子機器10は、LED20、21として、複数色(例えば、R(レッド)/G(グリーン)/B(ブルー)の3色)の光を発光可能なバリアブルカラーLEDが用いられ、ユーザの好みなどに応じて発光色を変更できるようになっている。
【0020】
樹脂パネル13は、機器本体11に設けられた、CD及びDVDの挿入口、MDの挿入口、及びプリント基板12に設けられた液晶表示部に対応する位置に開口部27、28、29がそれぞれ設けられる。また、この樹脂パネル13には、上方の両角部に、上記LED20、21の出射光を通す開口部30、31と、前面パネル16の後述する留め具32、33を固定するためのねじ穴とが形成されると共に、各種操作スイッチが挿通される開口部が形成されて構成される。
【0021】
デコレートパーツ14は、本実施形態ではメッキパーツが適用され、この電子機器10の前面デザインの意匠の一部を構成する。
【0022】
前面パネル16は、透明材料からなる部材であり、アクリル、ポリカーボネートまたはABSなどの透明樹脂、あるいはガラスで形成される。この前面パネル16は、上方の両角部に、留め具32、33が挿通される開口部34、35がそれぞれ形成され、この開口部34、35に挿通された各留め具32、33が樹脂パネル13の裏側からねじ36、37でそれぞれ固定されることによって、デコレートパーツ14と共に樹脂パネル13に固定される。
【0023】
また、この前面パネル16には、樹脂パネル13に形成されたCD、DVD及びMDの挿入用の開口部27、29に対応する位置に同様の挿入用開口部38、39が設けられる。これにより、CDなどの光ディスクを、この電子機器10の前面から機器本体11に簡易に装填できるようになっている。
【0024】
また、この前面パネル16には、下側の両角部に比較的大径の開口部40、41が形成され、各開口部40、41にノブ25、26が回転可能に配置される。詳述すると、開口部40には、リングホルダ42が挿入され、このリングホルダ42に、電源のオンオフ及び各種機能(ファンクション)の切り換えを行うためのノブ25が配置される。また、他方の開口部41には、リングホルダ44が挿入され、このリングホルダ44に、ボリューム調整などを行うためのノブ26が配置される。さらに、前面パネル16には、樹脂パネル13と同様に、各種操作スイッチが挿通される開口部が形成される。これにより、この前面パネル16側からノブ25、26等の各種操作スイッチを操作できるように構成されている。
【0025】
また、この前面パネル16においては、各操作スイッチの近傍などに、操作スイッチの機能を示す文字や記号などの絵柄、又は、ロゴなどの絵柄(後述する絵柄部45)が設けられ、ユーザが各操作スイッチの機能を視認可能になっている。
【0026】
図2は、この電子機器10の正面図であり、図3は、図2のA−A断面を示す断面図である。
【0027】
上述したように、この電子機器10においては、2つのLED20、21が配置されるだけである。図1及び図3に示すように、各LED20、21は、前面パネル16の開口部34、35の裏側に位置し、LED20、21の出射光L0を、この開口部34、35に向けて出射するように配置されている。本実施形態では、図3に示すように、この開口部34、35に挿入される留め具32、33の内側に、LED20、21の出射光L0を、前面パネル16の表面と略平行方向に反射させる反射面50を有し、該出射光L0を前面パネル16に入射させる導光部材(導光手段)51が設けられる。また、この導光部材51は、一端に、LED20、21の出射光L0を集光するレンズが形成され、これにより、LED20、21の出射光L0を効率よく前面パネル16の内部に導く。この前面パネル16に入射された光L1は、前面パネル16の表面及び裏面でほぼ全反射され、前面パネル16内を伝搬する。すなわち、前面パネル16を透明部材で形成することによって、光L1を伝搬する導光体として機能させることができる。
【0028】
このように前面パネル16内に光L1を伝搬させると、ノブ25、26等の操作スイッチの開口部(40、41等)や挿入用開口部38、39に到達した光は、図示はしていないが、各開口部の周縁部の裏面が面取加工されているので、該裏面で反射されて前面パネル16の前面から出射する。これにより、操作スイッチや挿入用開口部38,39の周囲(光出射部)を照明することができる。
【0029】
また、本実施形態では、各操作スイッチの機能やロゴなどを示す文字などを記述した絵柄部(光出射部)45(図2参照)が、前面パネル16の裏側に白色で印刷される構成を採る。これにより、絵柄部45は、前面パネル16に入射した光L1を反射させて前面パネル16の前面から出射させる。従って、各絵柄部45の照明光が前面パネル16から出射されるので、暗所でも絵柄部45の絵柄を外部から視認することが可能となる。さらに、この場合、各絵柄が前面パネル16の表面に浮かび上がったような照明効果で視認可能となり、美感上優れた照明効果を演出することができる。なお、絵柄部45は、白色の印刷に限らず、少なくとも、反射率の高い画像であればよい。また、絵柄部45は、印刷画像に限らず、前面パネル16の裏側に絵柄の凹凸を設け、この凹凸によって光を反射して前面パネル16から出射させるようにしてもよい。
【0030】
ところで、この電子機器10においては、図2に示すように、前面パネル16のほぼ中央に、MDの挿入用開口部(阻害部)39があるため、各LED20、21から入射された光L1は、そのままでは挿入用開口部39の背面側にはほとんど伝搬せず、挿入用開口部39の背面側にある操作スイッチは絵柄部45を照明することができない。なお、図2においては、LED20、21を図示するために、留め具32、33を省略して示している。
【0031】
そこで、本実施形態においては、図2に示すように、留め具32、33に配置される導光部材51の反射面50が、LED20、21の出射光L0の主たる入射方向を、ノブ25、26の開口部40、41に向かう方向であって、かつ、他の操作ボタンの開口部や絵柄部45を横切らない方向にすると共に、この入射した光L1を、挿入用開口部39の背面側に反射させる反射面(反射部)40A、41Aを各開口部40、41に形成する。
【0032】
これにより、LED20、21の出射光L0の大部分を反射面40A、41Aで反射させて、挿入用開口部39の背面側に伝搬させることができ、挿入用開口部39の背面側の操作ボタン及び絵柄部45を明るく照明させることができる。
【0033】
以上説明したように、本実施形態に係る電子機器10は、前面パネル16を透明部材の導光体とし、この導光体に2つのLED20、21から入射した光L1を伝搬させることにより、少ない光源数で、全ての操作スイッチ、挿入用開口部38、39及び絵柄部45を照明させることができる。
【0034】
また、絵柄部45を導光体でなる前面パネル16の裏側に印刷して形成したことにより、優れた照明効果で文字やロゴなどの絵柄を簡易に照明させることができる。さらに、LED20、21の出射光L0の入射方向を決める導光部材51を、前面パネル16を留める留め具32、33の中に配置したことにより、導光部材51を配置するスペースを特に設ける必要がなく、また、この導光部材51によって出射光L0の入射方向及び入射角度を所望のものに簡易に設定することができる。なお、留め具32、33の開口部34、35から光を入射する場合に限らず、既存の他の開口部から光を入射してもよく、また、光入射用の開口部を別途設けてもよい。光を入射する開口部は、粉塵の進入を防止するために上記留め具32、33のような蓋を設けるか、この開口部を貫通しない穴に形成することが好ましい。
【0035】
また、導光部材51によって操作ボタン及び絵柄部45を横切らないように、光を入射し、この入射光L1を既存の開口部40、41に形成した反射面40A、41Aで反射させて、入射光L1が伝搬しない領域(挿入用開口部39の下側)に光を伝搬させたことにより、各操作ボタンや絵柄部45等を均等に照明することができる。
【0036】
また、本実施形態では、LED20、21からの光L0を、前面パネル16に対し、この電子機器10を設置する場合の上側から略下側に向かう方向に入射させるので、前面パネル16から漏れた光L1がユーザの目に直接入ってしまう場合を回避することができる、といった効果も奏する。すなわち、この種の電子機器は、ユーザの目よりも下方に配置されるため、前面パネル16の上側から略下側に向けて光を伝搬させることにより、ユーザの目に直接光が入ってしまう場合が回避される。
【0037】
従って、本実施形態の電子機器10は、従来の照明部位毎に光源を配置したり、照明部位毎に透明部材とするものに比べて、前面パネルを照明する光源の数を少なくでき、かつ、簡易に多くの絵柄を暗所でも視認可能にすることができ、また、装置の小型化及びコスト低減を図ることができる。
【0038】
上述の実施形態では、2つのLED20、21を用いる場合について述べたが、2つに限定する必要は必ずしもなく、3つ以上もしくは1つであってもよい。また、光源はLEDなどの点光源に限らず、蛍光灯などを用いた線光源や面光源を用いてもよい。
【0039】
また、上述の実施形態では、ノブ25、26挿入用の開口部40、41の一部を、入射した光L1を挿入用開口部39の背面側に反射させる反射形状に形成して反射面(反射部)40A、41Aを形成する場合について述べたが、それ以外の部位に反射面(反射部)40A、41Aを形成するようにしてもよい。
【0040】
また、上述の実施形態では、CDやMD等を再生する車載用の電子機器10に本発明を適用する場合について述べたが、ナビゲーション装置、ビデオレコーダなどであってもよく、車載以外の電子機器にも広く適用が可能である。
【0041】
【発明の効果】
上述したように本発明は、前面パネルを照明する光源の数を少なくすることができ、かつ、多数の絵柄を簡易に照明することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる車載用の電子機器を示す分解斜視図である。
【図2】上記電子機器の正面図である。
【図3】図2のA−A断面を示す断面図である。
【符号の説明】
10 電子機器
11 機器本体
12 プリント基板
13 樹脂パネル
14 デコレートパーツ
15 スペーサ
16 前面パネル
20、21 LED
32、33 留め具
38、39 挿入用開口部
40A、41A、50 反射面
45 絵柄部
51 反射部材
Claims (8)
- 機器本体に前面パネルが設けられた電子機器において、
前記前面パネルが導光体で形成され、この導光体には、絵柄部が設けられ、
この導光体に光を入射させる光照射手段を備え、
前記絵柄部は、前記光照射手段から前記導光体に入射された光を反射させて前記導光体の前面側に出射させることを特徴とする電子機器。 - 前記絵柄部は、前記導光体の裏面に印刷された印刷画像であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記絵柄部は、白色の印刷画像であることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
- 前記光照射手段は、前記導光体に対し、当該電子機器を設置する場合の上側から略下側に向かう方向に光を入射させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器。
- 前記光照射手段は、前記導光体に設けられた開口部から前記導光体に光を入射させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器。
- 前記光照射手段は、光源と、この光源の出射光を前記導光体に導く導光手段とを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子機器。
- 前記導光手段は、前記導光体を前記機器本体に固定するための留め具に配置されることを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
- 前記前面パネルには、前記電子機器が再生する記録媒体の挿入口が設けられ、
前記挿入口の周縁部は、前記光照射手段から前記導光体に入射された光を反射させて前記導光体の前面側に出射させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子機器。
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- 2003-04-23 JP JP2003118913A patent/JP4317382B2/ja not_active Expired - Fee Related
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