JP2004323291A - アルミニウム−セラミックス複合体とその製造方法 - Google Patents

アルミニウム−セラミックス複合体とその製造方法 Download PDF

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Hideki Hirotsuru
秀樹 廣津留
Takeshi Iwamoto
豪 岩元
Hironori Nagasaki
浩徳 長崎
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Denki Kagaku Kogyo Kk
電気化学工業株式会社
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Abstract

【課題】低熱膨張で、且つ高熱伝導率、高強度の特性を有するアルミニウム−セラミックス複合体を提供する。
【解決手段】炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、二酸化珪素からなる群から選ばれた2種以上からなるセラミックス多孔体に、アルミニウムを主成分とする金属を含浸してなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体であり、好ましくは、セラミックス多孔体が、炭化珪素70〜95体積%で残部が窒化珪素からなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体、又はセラミックス多孔体が、窒化硼素を30体積%以上含有することを特徴とする前記のアルミニウム−セラミックス複合体である。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造治具等として好適なアルミニウム−セラミックス複合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックスを分散粒子として添加し、マトリックスを金属とする金属−セラミックス複合体は、金属とセラミックスの両方の特性を兼ね備えており、セラミックスの持つ低熱膨張特性、高剛性等の特徴を活かしながら、金属の持つ高靱性、加工性を付加した材料であり、いろいろな分野での利用が期待されることから開発ニーズがある。従来、この様な材料としては、Cu−W、Cu−Mo等の材料が検討されていたが、比重が大きく、大型の装置部品として用いる場合に問題があり、機械装置メーカー等の業界より、次世代材料として金属−セラミックス複合体が注目されている。
【0003】
金属−セラミックス複合体としては、金属としてアルミニウムをマトリックスとする材料が、近年、活発に研究されている(特許文献1参照)。アルミニウムは、軽量であり熱伝導特性に優れ且つ融点が低い為、比較的容易に複合化できる特徴がある。この様な、アルミニウム−セラミックス複合体の製造方法としては、従来より高圧鍛造法にてアルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を含浸するものが知られており、セラミックス粒子又は繊維によるプリフォームを作製し、高温、高圧下でアルミニウム合金を複合化させる方法である。
また、アルミニウム−セラミックス複合体の製法については、高圧鍛造法以外にも加圧を行わずに含浸を行う非加圧含浸法(特許文献2参照)、セラミックス粉末とアルミニウム粉末を混合して温度と圧力を加えて製造を行う粉末冶金法(特許文献3参照)等の製法がある。
【特許文献1】特開平3−509860号公報。
【特許文献2】特開平11−116362号公報。
【特許文献3】特開平10−8164号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記粉末冶金法や非加圧含浸法では、溶解している金属がセラミックス粒子に濡れ難い為、強化材を多くすると強化材の均一な混合が難しくなり、強化材を高充填した複合体の製造が難しいという問題点があった。従来の複合体の製造方法においては、強化材の充填量が少なく、高剛性や低熱膨張が要求される用途には用いることができなかった。また、無理に強化材の含有率を上げると、強化材の界面と金属の濡れ性が確保できず、熱伝導率、強度の低下等の問題が発生する。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、強化材としてのセラミックス粉末とアルミニウムとの濡れ性を確保しつつ、その充填量を如何にして向上せしめうるかという課題を解決するものである。従って、本発明の目的は、強化材であるセラミックス粒子の含有率を高くせしめ低熱膨張であり、且つ熱伝導率、強度等の特性が損なわれることのないアルミニウム−セラミックス複合体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目標を達成するため鋭意検討した結果、強化材としてのセラミックス粉末についてアルミニウムとの濡れ性を考慮して選定し、且つ必要に応じて無機バインダーを添加することにより、強化材とアルミニウム合金の濡れ性を確保した。更に、複数のセラミックス粒子を用いることにより、個々のセラミックス粒子の持つ特性を活かし、得られる複合体の特性を調整することができるという知見を得て本発明を完成した。以下本発明について詳細に説明する。
【0007】
即ち、本発明は、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、二酸化珪素からなる群から選ばれた2種以上からなるセラミックス多孔体に、アルミニウムを主成分とする金属を含浸してなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体である。
【0008】
また、本発明は、セラミックス多孔体が、炭化珪素70〜95体積%で残部が窒化珪素からなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体、又はセラミックス多孔体が、窒化硼素を30体積%以上含有することを特徴とする前記のアルミニウム−セラミックス複合体である。
【0009】
本発明は、25℃から125℃の平均の線熱膨張係数が6×10−6/K以下であることを特徴とする前記のアルミニウム−セラミックス複合体である。
【0010】
又、本発明は、25℃における熱伝導率が70W/mK以上であることを特徴とする前記のアルミニウム−セラミックス複合体である。
【0011】
更に、本発明は、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素からなる群から選ばれた1種以上及び/又は二酸化珪素からなるセラミックス多孔体に、又は炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素からなる群から選ばれた1種以上及び/又は二酸化珪素からなるセラミックス多孔体原料に無機バインダーを添加し加熱処理してなるセラミックス多孔体に、アルミニウムを主成分とする金属を該金属の融点以上の温度で30MPa以上の圧力を加えて当該セラミックス多孔体の空隙部分に含浸することを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体の製造方法である。また、無機バインダーがシリカゾルであることを特徴とする前記のアルミニウム−セラミックス複合体の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
金属−セラミックス複合体の熱膨張率は、強化材であるセラミックスと基材である金属の熱膨張率とその配合比率に支配されている。複合体の線熱膨張係数を下げるには、セラミックスの比率を増やすことが重要である。本発明は、セラミックスとして、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、二酸化珪素からなる群から選ばれた2種以上からなるセラミックス多孔体を用い、金属として、アルミニウムを主成分とする金属を用いて含浸してなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体である。
【0013】
本発明の複合体中の金属は、アルミニウムを主成分とする金属であり、好ましくはシリコンを20質量%以下、マグネシウムを5質量%以下含有する。金属中のアルミニウム、シリコン、マグネシウム以外の成分に関しては、極端に金属の特性が変化しない範囲であれば含有することができる。尚、金属中のアルミニウム以外の成分を調整することにより、金属自体の熱伝導率や線熱膨張係数も調整することができ、更に、セラミックス粒子との濡れ性を調整することができる。
【0014】
本発明の複合体中の強化材は、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、二酸化珪素からなる群から選ばれた2種以上からなる多孔体である。これらのセラミックスは、アルミニウム合金との濡れ性が比較的良く、且つ線熱膨張係数が小さい特徴を有している。また、これらのセラミックスは、比重が3程度と軽く、本発明の目的とする用途に適用するのに適している。本発明では、これらのセラミックス材料を2種以上用いることにより、得られる多孔体の気孔率を調整し、もって複合体の特性をも制御できる特徴がある。セラミックス多孔体の気孔率に関しては、10〜40%であることが好ましく、更に好ましくは10〜20%である。セラミックス多孔体の気孔率が10%未満では、アルミニウム合金との濡れ性が確保できず、強度等の特性が低下してしまうことがある。また、気孔率が40%を超えると、得られる複合体の線熱膨張係数が高くなることがあり、所望の用途に適用できなくなることがある。更に、本発明に用いる多孔体には、本発明の前記効果を阻害しない限りに於いて、少量の酸化物を含有することもできる。
【0015】
また、本発明に用いるセラミックス多孔体としては、炭化珪素が70〜95体積%で残部が窒化珪素であるものが一層好ましい。炭化珪素は、熱伝導率が300W/mKと高く得られる複合体の高熱伝導化に有効であり、窒化珪素は、アルミニウム合金との濡れ性が良く且つセラミックスとしては、強度等の機械的特性に優れており、これらのセラミックスの特徴を活かした配合とすることにより、本発明の目的とする低熱膨張、高熱伝導度、高剛性等の特性を確実に発揮できる。
【0016】
また、本発明に用いるセラミックス多孔体としては、窒化硼素を30体積%以上含有するものも非常に好ましい。窒化硼素はセラミックスとしては、加工性に優れる材料であり、複合体中に30体積%以上含有することにより、得られる複合体の加工性を向上せしめる効果がある。具体的には、超硬工具等で容易に加工することができ、複雑形状に加工して用いる治具等の用途に非常に適している。
【0017】
本発明の複合体は、25℃から125℃の平均の線熱膨張係数が6×10−6/K以下であることが好ましく、温度勾配のある環境下で高精度の平坦度等が要求される用途で用いられる治具、例えば半導体製造治具等に好適である。25℃から125℃の平均の線熱膨張係数が6×10−6/K以上では、上記した半導体製造治具等に用いる場合、使用時の微妙な温度勾配により、複合体自体の熱膨張により平坦度等が確保できなくなることがある。
【0018】
また、本発明の複合体は、25℃における熱伝導率が70W/mK以上であることが好ましい。これは、放熱が要求される部品に用いる場合に好適であり、且つ上記した半導体製造治具等に用いる場合にも、熱伝導特性に優れる材料は、複合体自他の熱勾配を低減する効果があり好ましい。
【0019】
加えて、本発明の複合体は、密度が3.2g/cm以下と軽量であり、機械部品として用いるのに適している。また、本発明の複合体は、曲げ強度が200MPa以上であり且つ弾性率が150GPa以上であるため、高強度、高剛性が要求される部品用の材料としても好適である。
【0020】
本発明の複合体を製造するのに適用出来る方法は、高圧下でアルミニウムを主成分とする金属(単にアルミニウム合金ともいう)をセラミックス多孔体に含浸を行う方法であれば良く、ことに高圧で含浸する方法が好ましく、具体的には、溶湯鍛造法とダイキャスト法が選択される。いずれの方法も、型、或いは、枠と板で構成された型内(或いは部屋内)に、ある程度の強度を有するセラミックス多孔体を装填し、これにアルミニウム合金の溶湯を高圧で含浸させて複合体を得る方法である。
【0021】
本発明は、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素からなる群から選ばれた1種以上及び/又は二酸化珪素からなるセラミックス多孔体に、又は炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素からなる群から選ばれた1種以上及び/又は二酸化珪素からなるセラミックス多孔体原料に無機バインダーを添加し加熱処理してなるセラミックス多孔体に、アルミニウムを主成分とする金属を当該金属の融点以上の温度で30MPa以上の圧力を加えてセラミックス多孔体の空隙部分に含浸することを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体の製造方法である。
【0022】
本発明に於いて、セラミックス多孔体の組成に関しては、本発明が目的とする特性、具体的には低熱膨張、高剛性、高熱伝導等の特性を具備するために、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素からなる群から選ばれた1種以上及び/又は二酸化珪素からなる。炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素は、低熱膨張であり、且つ熱伝導率が高く、アルミニウムとの濡れ性も良く、本発明に不可欠の組成である。一方、二酸化珪素は、熱膨張率の低減に有効であり、且つアルミニウムとの濡れ性に優れる。また、セラミックス粒子の形状については、充填率を調整する目的から、球状のものが好ましい。
【0023】
本発明で用いられるセラミックス多孔体の製造方法については、所定形状を保持できるものであれば、特に規定はなく、少量の焼結助剤を添加して所定の気孔率まで焼結させたものも使用できる。また、セラミックス粉末に無機バインダーを添加し、所定の気孔率になる様に成形し焼成することによっても製造することもできる。更には、セラミックス粉末等を加圧成形するだけでも所定形状を保持できれば使用することができる。
【0024】
また、本発明に於いては、セラミックス粉末とアルミニウムの濡れ性を向上させる目的で、セラミックス多孔体に又はセラミックス多孔体原料に、無機バインダーを添加し加熱処理してセラミックス多孔体を得る製造方法をも開示する。無機バインダーとしては、特に限定はないが、含浸時のアルミニウムとの濡れ性を向上させるためには、シリカゾルが最も好ましい。これらの無機バインダーは、セラミックス多孔体の表面に存在し、含浸時にアルミニウム合金と一部反応し、濡れ性向上に効果がある。
【0025】
無機バインダーの添加方法に関しては、セラミックス多孔体原料に添加することもできるし、所定形状のセラミックス多孔体を無機バインダー含有の水溶液等に浸積して添加することもできる。添加方法については、無機バインダーをセラミックス多孔体に均一に分散させることができる方法であれば特に限定はない。
加熱温度に関しては、500℃以下が好ましく、上限に関しては、セラミックス多孔体の酸化の点より1000℃以下が好ましい。但し、セラミックス多孔体の酸化を防止する処置を講ずる場合、例えば非酸化雰囲気中で処理するのであれば、セラミックスの焼結による気孔率の大幅な変動を伴わない温度までは加熱処理することができる。
【0026】
更に、本発明の製造方法は、前記にて得られたセラミックス多孔体の空隙部にアルミニウムを主成分とする金属を該金属の融点以上の温度で30MPa以上の圧力を加えて含浸する。本発明に用いる金属は、アルミニウムを主成分とする金属であり、好ましくはシリコンを20質量%以下、マグネシウムを5質量%以下含有する。金属中のアルミニウム、シリコン、マグネシウム以外の成分に関しては、極端に金属の特性が変化しない範囲であれば含有することができる。
【0027】
含浸時の金属の温度に関しては、該金属の融点以上であり、好ましくは融点より100℃以上高いことが更に好ましい。含浸時の金属の温度が低いと、セラミックス粒子と金属と間の濡れ性を確保することができず、得られる複合体の熱伝導率、強度等の特性を確保することができなくなることがある。一方、上限に関しては、金属成分の揮発やセラミックス多孔体表面の酸化が進行する等の点より1000℃以下が好ましい。また、含浸時の圧力は30MPa以上が必要であり、セラミックス粒子と金属間の濡れ性を確保する目的から原理的には上限はないが、製造時のコスト等を考慮し、好ましくは、50〜200MPaである。
【0028】
【実施例】
以下、実施例、比較例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。
【0029】
(実施例1)
炭化珪素粉末A(太平洋ランダム社製:NG−150、平均粒径:90μm)40質量部、炭化珪素粉末B(屋久島電工社製:GC−1000F、平均粒径:10μm)40質量部及び金属珪素粉末(平均粒径:30μm)10質量部にバインダーとしてメチルセルロース5質量部、水3質量部を添加して混合した後、面圧10MPaで100mm×100mm×5mmの形状にプレス成形し成形体を作製した。得られた成形体は、乾燥後、大気中、温度500℃で1時間脱脂処理した後、窒素雰囲気中、温度1350℃で5時間焼成して多孔体を作製した。得られた多孔体は、気孔率が15体積%であり、X線回折装置にて組成を確認した結果、炭化珪素83質量%、窒化珪素17質量%であった。
【0030】
次に、炭化珪素−窒化珪素多孔体を、両面をカーボンコートしたステンレス板で挟んで一体としたものを電気炉で650℃に予備加熱した。次にそれをあらかじめ加熱しておいた内径200mmのプレス型内に収め、シリコンを12質量%含有するアルミニウム合金の溶湯を注ぎ、100MPaの圧力で10分間加圧して炭化珪素−窒化珪素多孔体にアルミニウム合金を含浸させた。室温まで冷却した後、得られた含浸ブロックを湿式バンドソーにて切断し、挟んだステンレス板を剥がし、複合体を得た。
【0031】
上記複合体より、研削加工により熱膨張率測定用試験体(直径3mm、長さ10mm)、熱伝導率測定用試験体(直径10mm、厚さ3mm)の試験片を作成した。それぞれの試験片を用いて、25℃〜150℃の線熱膨張係数を熱膨張計(セイコー電子工業社製;TMA300)で、25℃での熱伝導率をレーザーフラッシュ法(理学電機社製;LF/TCM−8510B)で測定した。得られた複合体は、密度が3.0g/cm、熱伝導率が106W/mK、25℃〜150℃の線熱膨張係数が4.5×10−6/Kであった。また、得られた複合体は、25℃の3点曲げ強度が250MPa、弾性率が250GPaであった。
【0032】
(実施例2)
炭化珪素粉末A(太平洋ランダム社製:NG−150、平均粒径:90μm)40質量部、炭化珪素粉末B(屋久島電工社製:GC−1000F、平均粒径:10μm)40質量部、窒化珪素粉末(電気化学工業社製:SN−9、平均粒径:5μm)20質量部に焼結助剤として酸化マグネシウム2質量部及び酸化イットリウム2質量部を添加、更にバインダーとしてメチルセルロース5質量部、水3質量部を添加して混合した後、面圧10MPaで100mm×100mm×5mmの形状にプレス成形し成形体を作製した。得られた成形体は、乾燥後、大気中、温度500℃で1時間脱脂処理した後、窒素雰囲気中、温度1700℃で2時間焼成して多孔体を作製した。得られた多孔体は、気孔率12体積%であった。
【0033】
得られた多孔体は、実施例1と同様の方法により複合体を作製し、特性評価を行った。その結果、密度が3.0g/cm、熱伝導率が95W/mK、25℃〜125℃の線熱膨張係数が4.6×10−6/Kであった。
【0034】
(実施例3)
炭化珪素粉末A(太平洋ランダム社製:NG−150、平均粒径:90μm)60質量部、窒化珪素粉末(電気化学工業社製:SN−9、平均粒径:5μm)20質量部、窒化硼素粉末(電気化学工業社製:GP、平均粒径:9μm)20質量部にシリカゾル(日産化学社製:スノーテックス0)4質量部、水5質量部を添加して混合した後、面圧10MPaで100mm×100mm×5mmの形状にプレス成形し成形体を作製した。得られた成形体は、乾燥後、大気中、温度850℃で1時間焼成して多孔体を作製した。得られた多孔体は、気孔率25体積%であった。
【0035】
得られた多孔体は、実施例1と同様の方法により複合体を作製し、特性評価を行った。その結果、密度が2.9g/cm、熱伝導率が75W/mK、25℃〜125℃の線熱膨張係数が5.2×10−6/Kであった。
【0036】
(比較例)
二酸化珪素粉末A(平均粒径:80μm)50質量部、二酸化珪素粉末(平均粒径:20μm)50質量部にシリカゾル(日産化学社製:スノーテックス0)4質量部、水5質量部を添加して混合した後、面圧10MPaで100mm×100mm×5mmの形状にプレス成形し成形体を作製した。得られた成形体は、乾燥後、大気中、温度850℃で1時間焼成して多孔体を作製した。得られた多孔体は、気孔率15体積%であった。
【0037】
得られた多孔体は、実施例1と同様の方法により複合体を作製し、特性評価を行った。その結果、密度が2.8g/cm、熱伝導率が10W/mK、25℃〜125℃の線熱膨張係数が3.5×10−6/Kであった。一方、得られた複合体の強度を測定した結果、室温の3点曲げ強度が50MPaであり、試験片加工時にチッピングが発生する問題があった。
【0038】
(実施例4)
窒化珪素粉末(電気化学工業社製:SN−9、平均粒径:5μm)50質量部、窒化硼素粉末(電気化学工業社製:GP、平均粒径:9μm)50質量部にシリカゾル(日産化学社製:スノーテックス0)4質量部、水5質量部を添加して混合した後、面圧30MPaで100mm×100mm×5mmの形状にプレス成形し成形体を作製した。得られた成形体は、乾燥後、大気中、温度850℃で1時間焼成して多孔体を作製した。得られた多孔体は、気孔率35体積%であった。
【0039】
得られた多孔体は、実施例1と同様の方法により複合体を作製し、特性評価を行った。その結果、密度が2.9g/cm、熱伝導率が70W/mK、25℃〜125℃の線熱膨張係数が5.7×10−6/Kであった。また、得られた複合体は、通常の超硬工具にて加工することができた。
【0040】
(実施例5)
炭化珪素粉末A(太平洋ランダム社製:NG−150、平均粒径:90μm)60質量部、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製:Hタイプ、平均粒径:2μm)40質量部にシリカゾル(日産化学社製:スノーテックス0)4質量部、水5質量部を添加して混合した後、面圧10MPaで100mm×100mm×5mmの形状にプレス成形し成形体を作製した。得られた成形体は、乾燥後、大気中、温度850℃で1時間焼成して多孔体を作製した。得られた多孔体は、気孔率30体積%であった。
【0041】
得られた多孔体は、実施例1と同様の方法により複合体を作製し、特性評価を行った。その結果、密度が3.0g/cm、熱伝導率が85W/mK、25℃〜125℃の線熱膨張係数が5.2×10−6/Kであった。
【0042】
(実施例6)
窒化珪素50質量部、窒化硼素50質量部からなる、気孔率15%の焼結体に対し、固形分濃度が10質量部となる様にシリカゾル(日産化学社製:スノーテックス0)を希釈した水溶液中に浸積し、超音波を加え焼結体中に水溶液を浸透させ、大気中、温度120℃で10時間乾燥した。それ以降の工程はすべて実施例1と同様の方法で複合体を作製し、特性評価を行った。その結果、密度が2.9g/cm、熱伝導率が40W/mK、25℃〜125℃の線熱膨張係数が4.2×10−6/Kであった。また、得られた複合体は、通常の超硬工具にて加工することができた。
【0043】
【発明の効果】
本発明の複合体は、金属に比べ熱膨張率が小さく且つ高熱伝導率を有する為、大型化する半導体製造用治具として好適な材料を提供することができる。また、本発明の複合体は、軽量且つ高強度、高弾性率であることより、前述した用途に加え、各種産業機器の部品としても好適である。更に、本発明の複合体は、セラミックス組成を変えることにより易加工性に優れた複合体を提供することもできるという効果がある。加えて、本発明の製造方法は、比較的安価に上記複合体を作製することができ、産業上非常に有用である。

Claims (7)

  1. 炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、二酸化珪素からなる群から選ばれた2種以上からなるセラミックス多孔体に、アルミニウムを主成分とする金属を含浸してなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体。
  2. セラミックス多孔体が、炭化珪素70〜95体積%で残部が窒化珪素からなることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム−セラミックス複合体。
  3. セラミックス多孔体が、窒化硼素を30体積%以上含有することを特徴とする請求項1記載のアルミニウム−セラミックス複合体。
  4. 25℃から125℃の平均の線熱膨張係数が6×10−6/K以下であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のアルミニウム−セラミックス複合体。
  5. 25℃における熱伝導率が70W/mK以上であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載のアルミニウム−セラミックス複合体。
  6. 炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素からなる群から選ばれた1種以上及び/又は二酸化珪素からなるセラミックス多孔体に、又は炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素からなる群から選ばれた1種以上及び/又は二酸化珪素からなるセラミックス多孔体原料に無機バインダーを添加し加熱処理してなるセラミックス多孔体に、アルミニウムを主成分とする金属を該金属の融点以上の温度で30MPa以上の圧力を加えて前記セラミックス多孔体の空隙部分に含浸することを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体の製造方法。
  7. 無機バインダーがシリカゾルであることを特徴とする請求項6記載のアルミニウム−セラミックス複合体の製造方法。
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