JP5457992B2 - アルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法 - Google Patents

アルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法に関する。
セラミックスを分散粒子として添加し、マトリックスを金属とする金属−セラミックス複合体は、金属とセラミックスの両方の特性を兼ね備えており、セラミックスの持つ低熱膨張特性、高剛性等の特徴を活かしながら、金属の持つ高靱性、加工性を付加した材料であり、いろいろな分野での利用が期待されている。
従来、低熱膨張率、高熱伝導率が要求される材料としては、Cu−W、Cu−Mo等の材料が検討されていたが、比重が大きく、大型の構造部品として用いる場合に問題があり、機械装置メーカー等の業界より、次世代材料として金属−セラミックス複合体が注目されている。
金属−セラミックス複合体としては、金属としてアルミニウムをマトリックスとする材料が、近年、活発に研究されている(特許文献1)。アルミニウムは、軽量で熱伝導特性に優れ且つ融点が低い為、比較的容易に複合化できる特徴がある。この様な、アルミニウム−セラミックス複合体の製造方法としては、従来、高圧鍛造法にてアルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を含浸するものが知られており、セラミックス粒子又は繊維による多孔体(以下プリフォームと云う)を作製し、高温、高圧下でアルミニウム合金を複合化させる方法である。
アルミニウム−セラミックス複合体の製法については、高圧鍛造法以外にも加圧を行わずに含浸を行う非加圧含浸法(特許文献2)、セラミックス粉末とアルミニウム粉末を混合して温度と圧力を加えて製造を行う粉末冶金法(特許文献3)等の製法がある。
特表平3−509860号公報。 特開平11−116362号公報。 特開平10−8164号公報
半導体製造装置等の構造部品としては、一般に、アルミニウム合金製の部品が用いられている。一方で、Siウエハー等の大口径化、及び、高温、高真空等の使用環境の変化に伴い、従来のアルミニウム合金製の部品では、セラミックス部品と接合する際に、熱膨張率差が大きすぎ、反りが発生する等の課題があった。
半導体製造装置等の構造部品として、熱膨張率の小さいチタンを用いることが検討されているが、チタンは、非常に硬く加工が難しいため、穴加工や溝加工を必要とする部材では、加工費用が高価となるといった課題があった。
一方、半導体製造装置等の構造部品として、低熱膨張率のアルミニウム−セラミックス複合体を用いることも検討されている。大型のアルミニウム−セラミックス複合体を溶湯鍛造法等で作製する場合、アルミニウム−セラミックス複合体の外周部に不可避的に存在するアルミニウム合金層とアルミニウム−セラミックス複合体の熱膨張差に起因する残留応力により、両者の界面で剥離や、クラックが発生すると云った課題があった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低熱膨張であり、且つ熱伝導率等の特性が損なわれることのない大型部品にも適用可能なアルミニウム−セラミックス複合体構造部品を安価に提供することにある。
本発明者らは、上記目標を達成するため鋭意検討した結果、最終形状より大きな外周形状に成形又は加工したセラミックス多孔体の外周部に、気孔率が10〜40体積%の炭素成形体を配置して、アルミニウム合金を加圧含浸することにより、含浸後にアルミニウム−セラミックス複合体と外周部のアルミニウム合金の間に発生する応力を、低弾性率のアルミニウム−炭素複合体部で緩衝させ、加工時に発生するクラック等を低減すると共に、加工性を改善した。以下本発明について詳細に説明する。
即ち、本発明は、以下の(1)、(2)によるアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法である。
(1)平板のセラミックス多孔体を製品形状より大きな外周形状に成形又は加工した後、外周部に気孔率が10〜40体積%の炭素成形体を配置し、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を30MPa以上の圧力で含浸してなるアルミニウム−セラミックス複合体の作製。
(2)該複合体の外周部のアルミニウム合金層を研削加工等により除去した後、機械加工又はウォータージェット加工にて、アルミニウム−炭素複合体部分を加工した後、温度450〜600℃で10分間以上のアニール処理を行った後、最終形状に外周部、両主面、穴部及び溝部分を加工する。
また、本発明は、両主面がアルミニウム−セラミックス複合体が露出してなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法である。
更に、本発明は、セラミックス多孔体が、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウムの少なくとも1種以上からなることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法である。
加えて、本発明は、熱伝導率が150W/mK以上、並びに、温度40℃から150℃の熱膨張係数が4×10−6〜10×10−6/Kであることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法である。
更にまた、本発明は、外周部のアルミニウム−炭素複合体の、温度40℃〜150℃の熱膨張係数が4×10−6〜10×10−6/Kであり、かつ弾性率が10〜100GPaであることを特徴とするアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法である。
本発明の放熱部品は、低熱膨張、並びに高熱伝導という特性を有しており、半導体製造治具等の大型の装置部品として用いる放熱部品として好適である。加えて、大型形状品を加工する際に、クラック等の発生を抑え、特性の優れた放熱部品を安価に提供することができる。
本発明の一実施の形態を示す、積層体の概略断面図 本発明の一実施の形態を示す、粗加工後のアルミニウム−セラミックス複合体の概略断面図 本発明の一実施の形態を示す、加工後のアルミニウム−セラミックス複合体の概略断面図
アルミニウム−セラミックス複合体の製法は、大別すると含浸法と粉末冶金法の2種がある。このうち大型部品としては、熱伝導率等の特性面から、実際に商品化されているのは、含浸法によるものである。含浸法にも種々の製法が有り、常圧で行う方法と、高圧下で行う方法(高圧鍛造法)がある。高圧鍛造法には、溶湯鍛造法とダイキャスト法がある。
本発明に好適な方法は、高圧下で含浸を行う高圧鍛造法であり、大型で緻密な複合体を得るには溶湯鍛造法が好ましい。高圧鍛造法は、高圧容器内に、セラミックスのプリフォームを装填し、これにアルミニウム合金の溶湯を高温、高圧下で含浸させて複合体を得る方法である。
以下、本発明について、溶湯鍛造法による製法例を説明する。原料であるセラミックス粉末(必要に応じて例えばシリカ等の結合材を添加する)を、成形、焼成してプリフォームを作製する。得られたプリフォームは、所定の平面度を確保する為に、必要に応じて面加工を行う場合もある。一方、厚み及び外周形状は、最終製品にてアルミニウム−セラミックス複合体を露出させるために、最終製品の厚み寸法や外形寸法より大きな寸法とする。
本発明のアルミニウム−セラミックス複合体に用いられるセラミックスは、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナの群から選ばれる少なくとも1種以上からなることが好ましい。本発明のアルミニウム−セラミックス複合体は、その用途から高熱伝導性が要求される。アルミニウム−セラミックス複合体の熱伝導率は、セラミックス材料自体の熱伝導率と、アルミニウム合金との界面状態により決まる。この為、セラミックス材料は、熱伝導率、アルミニウム合金との濡れ性、並びに密着性の点から、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウムの群から選ばれることが好ましい。更に、本発明に係る多孔体には、本発明の前記効果を阻害しない限りに於いて、少量の酸化アルミニウム、二酸化珪素等の酸化物を含有することもできる。
本発明に係るプリフォームの製造方法に関して特に制限はなく、公知の方法で製造することが可能である。例えば、セラミックスが炭化珪素の場合、炭化珪素粉末にコロイダルシリカ或いはアルミナ等を結合材として添加して混合、成形し、800℃以上で焼成することによって得ることができる。成形方法についても特に制限は無く、プレス成形、押し出し成形、鋳込み成形等公知の方法を用いることができ、必要に応じて保形用バインダーの併用が可能である。
本発明に用いるプリフォームの気孔率は、10〜50体積%が好ましく、15〜40体積%がより好ましい。アルミニウム−セラミックス複合体の特性、特に膨張係数は、用いるセラミックスの膨張係数、弾性率とその含有量により決まる。本発明のアルミニウム−セラミックス複合体を、例えば静電チャックモジュールの放熱部品として用いる場合、静電チャックの素材(アルミナ、窒化アルミニウム等)との膨張係数の差が大きくなると、接合時に接合部に応力が発生し、部品が反る場合がある。この為、アルミニウム−セラミックス複合体の膨張係数を小さくする為、気孔率の上限は50体積%が好ましく、40体積%がより好ましい。一方、気孔率が10体積%未満では、アルミニウム合金との複合化が難しく、複合化時に気孔が残留する等の弊害が生じ、その結果、熱伝導率が低下する場合がある。プリフォームの気孔率は、用いるセラミックス粉末の種類、粒子形態、粒度及び配合比を調整することにより制御できる。また、プリフォームの気孔率は、成形方法によっても調整することができる。
プリフォームを積層して一つのブロックとする方法は特に限定されるものではないが、例えば、次の方法が挙げられる。前記プリフォームを、図1に示す様に、外周部に気孔率が10〜40体積%の炭素成形体を配置し、離型剤を塗布した離型板で挟み積層して一つのブロックとする方法である。
ここで、プリフォームの外周部に配置する炭素成形体の気孔率は10〜40体積%である。この炭素成形体にアルミニウム合金が含浸してなるアルミニウム−炭素複合体は、加工性に優れ、且つ、低弾性率の材料であり、含浸時に、アルミニウム合金部とアルミニウム−セラミックス複合体の間に発生する応力を緩衝する働きがある。このため、複合体とした際の熱膨張率をアルミニウム−セラミックス複合体に近づける必要性から40体積%以下であり、好ましくは、20体積%以下である。気孔率が10体積%未満では、複合化が難しく、上述した応力緩衝の働きが不十分であり好ましくない。
一方、アルミニウム−炭素複合体は、加工性に優れる反面、製品表面に露出した場合、ダスト発生や、欠け等の機械的特性の問題があり、半導体製造装置等の部材として用いるには好ましくない。このため、本発明では、セラミックス多孔体を製品形状より大きな外周形状とし、その外周部に炭素成形体を配置(図1)して、アルミニウム合金を複合化した後、加工によりアルミニウム−炭素複合体を製品表面に残留させないようにしている。
前記ブロックを500〜750℃程度で予備加熱後、高圧容器内に1個または2個以上配置し、ブロックの温度低下を防ぐために出来るだけ速やかにアルミニウム合金の溶湯を給湯して30MPa以上の圧力で加圧し、アルミニウム合金をプリフォームの空隙中に含浸させることで、アルミニウム−セラミックス複合体が得られる。
次に、該複合体の外周部のアルミニウム合金層を研削加工等により除去した後、機械加工又はウォータージェット加工にて、アルミニウム−炭素複合体部分を加工した後、含浸時の歪み除去の目的で、温度450〜600℃で10分間以上のアニール処理を行う。アニール処理温度が450℃未満又は処理時間が10分間未満では、含浸時の歪み除去が不足し、製品使用時の熱サイクル等で変形する問題がある。一方、アニール処理温度が600℃を超えると、アルミニウム合金が溶解し、一部が複合体から漏れ出て気孔の発生がありこの好ましくない。
本発明のアルミニウム−セラミックス複合体中のアルミニウム合金は、アルミニウムの他にマグネシウム等が含まれることがある。このようなアルミニウム合金として、例えばマグネシウム0.2〜3質量%含有したアルミニウム合金を用いる場合がある。マグネシウムを含有させることにより、セラミックス粒子と金属部分との結合がより強固になり好ましい。更に、含浸時にプリフォームの空隙内に十分にアルミニウム合金を浸透させるため、アルミニウム合金の融点がなるべく低いことが好ましいため、例えばシリコンを5〜25質量%含有したアルミニウム合金を用いる場合もある。アルミニウム合金中のアルミニウム、マグネシウム以外の金属成分に関しては、極端に特性が変化しない範囲であれば特に制限はなく、例えば銅等が含まれていても良い。
得られたアルミニウム−セラミックス複合体の加工方法の例を説明する。本発明のアルミニウム−セラミックス複合体は、高圧鍛造法で作製するため、周囲をアルミニウム合金で覆われている。先ず、この表面アルミニウム合金層をグラインダー等で除去した後、ダイヤモンド製の工具を用いて平面研削盤等により面加工を行い平板状のアルミニウム−セラミックス複合体とする。尚、表面のアルミニウム合金層を除去せずに、直接、ダイヤモンド製の工具を用いて平面研削盤等により面加工することもできる。次に、マシニングセンター、ウォータージェット加工機、放電加工機等により、外周部のアルミニウム−炭素複合体部を加工する。その後、含浸時の歪み除去のため、アニール処理を行った後、ダイヤモンド製の工具を用いて、平面研削盤、円筒研削盤、マシニングセンター等の加工機で、製品形状に外周、面、穴、溝等の形状加工を行う。
本発明のアルミニウム−セラミックス複合体は、上述した加工手順で加工を行うことにより、含浸後にアルミニウム−セラミックス複合体と外周部のアルミニウム合金の間に発生する応力を、低弾性率のアルミニウム−炭素複合体部で緩衝させ、加工時に発生するクラック等を低減することができる。更に、本発明では、平板で両主面においてアルミニウム−セラミックス複合体が露出してなることを特徴とする。表面のアルミニウム合金層が完全に除去できず残留した場合、アルミニウム−セラミックス複合体とアルミニウム合金層の熱膨張率の差より、使用時の温度変化で反りが発生し、温度勾配のある環境下で高精度の平坦度等が要求される用途で用いられる治具、例えば半導体製造治具等に用いる場合、必要とする平坦度等が確保できなくなることがある。
本発明のアルミニウム−セラミックス複合体は、温度150℃の熱膨張係数が10×10−6/K以下であることが好ましく、温度勾配のある環境下で高精度の平坦度等が要求される用途で用いられる治具、例えば半導体製造治具等に好適である。温度150℃の熱膨張係数が10×10−6/Kを超えると、上記した半導体製造治具等に用いる場合、使用時の微妙な温度勾配により、複合体自体の熱膨張により平坦度等が確保できなくなることがある。熱膨張係数については、例えばセラミックス製の静電チャック等の部材と接合して用いる場合、接合する部材の熱膨張係数に合わせることが好ましい。
また、本発明の複合体は、温度25℃における熱伝導率が150W/mK以上であることが好ましい。これは、放熱が要求される部品に用いる場合に好適であり、且つ上記した半導体製造治具等に用いる場合にも、熱伝導特性に優れる材料は、複合体自他の熱勾配を低減する効果があり好ましい。
(実施例1)
炭化珪素(以下、SiCという)粉末A(大平洋ランダム社製:NG−80、平均粒径:200μm)1500g、炭化珪素粉末B(大平洋ランダム社製:NG−150、平均粒径:100μm)1500g、炭化珪素粉末C(屋久島電工社製:GC−1000F、平均粒径:10μm)1500g、及びシリカゾル(日産化学社製:スノーテックス)450gを秤取し、攪拌混合機で30分間混合した後、Φ360mm×20mmの寸法の平板状に圧力10MPaでプレス成形した。
得られた成形体を、温度120℃で2時間乾燥後、大気中、温度950℃で2時間焼成して、気孔率が30%のSiCプリフォームを得た。得られたSiCプリフォームは、平面研削盤でダイヤモンド製の砥石を用いて、18mmの厚みに面加工した後、マシニングセンターで外形寸法がΦ350mmの形状に外周部を加工した。
得られたSiCプリフォームは、図1に示す様に、外周部に外径Φ420mm/内径Φ350mmの気孔率20%の等方性黒鉛(東海カーボン社製G347)を外周部に配置した後、両面をカーボンコートしたΦ420mm×0.8mmの寸法のステンレス板で挟んで、上下に12mm厚みの鉄板を配置して、M10のボルト8本で連結して一つのブロックとした。次に、このブロックを電気炉で700℃に予備加熱した後、あらかじめ加熱しておいた内径500mmのプレス型内に収め、マグネシウムを0.8質量%含有するアルミニウム合金の溶湯を注ぎ、100MPaの圧力で25分間加圧してSiCプリフォームにアルミニウム合金を含浸させた。室温まで冷却した後、湿式バンドソーにて離型板の形状に沿って切断し、挟んだステンレス板をはがした後、周囲のアルミニウム合金層をグラインダーで除去した後、ダイヤモンド製の工具を用いて平面研削盤等により面加工を行い、厚みが17mmの平板状の外周部がアルミニウム−炭素複合体で囲まれたアルミニウム−セラミックス複合体(図2)を作製した。次に、ウォータージェット加工機により、外周部のアルミニウム−炭素複合体部をΦ352mmの形状に加工した。その後、含浸時の歪み除去のため、530℃の温度で3時間アニール処理を行い、アルミニウム−炭化珪素複合体を得た。
得られたアルミニウム−炭化珪素複合体より、研削加工により熱膨張係数測定用試験体(直径3mm長さ10mm)、熱伝導率測定用試験体(25mm×25mm×1mm)を作製した。それぞれの試験片を用いて、温度150℃の熱膨張係数を熱膨張計(セイコー電子工業社製;TMA300)で、温度25℃での熱伝導率をレーザーフラッシュ法(アルバック社製;TC3000)で測定した。その結果、温度150℃の熱膨張係数は6.5×10-6/K、温度25℃での熱伝導率は215W/mKであった。
次に、得られたアルミニウム−炭化珪素複合体を、平面研削盤にてダイヤモンド工具を用いて、厚みが:15mmとなるように両面を均一に研削加工した。その後、部材を外形寸法がΦ340の形状に外周部を研削加工して構造部品を作製した。
(実施例2)
実施例1にて、アルミニウム合金として、シリコンを12質量%とマグネシウムを0.8質量%含有するアルミニウム合金の溶湯を用いた以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム−炭化珪素複合体を作製した。得られたアルミニウム−炭化珪素複合体より、研削加工により熱膨張係数測定用試験体(直径3mm長さ10mm)、熱伝導率測定用試験体(25mm×25mm×1mm)を作製した。それぞれの試験片を用いて、温度150℃の熱膨張係数、温度25℃での熱伝導率を測定した。その結果、温度150℃の熱膨張係数は6.1×10-6/K、温度25℃での熱伝導率は210W/mKであった。
次に、得られたアルミニウム−炭化珪素複合体は、平面研削盤にてダイヤモンド工具を用いて、厚みが15mmとなるように両面を均一に研削加工した。その後、部材を外形寸法がΦ340×15mmの形状に外周部を研削加工した。次に、研削加工を施したアルミニウム−炭化珪素複合体は、図3の形状に、アルミニウム−炭化珪素複合体部に貫通穴(φ10mm)と溝部(Φ220mm−Φ100mm×8mmt)の加工を行った後、平面研削盤にて各面を0.5mm厚み研削加工して、厚みが14mmの構造部品を作製した。
(実施例3)
窒化珪素粉末(電気化学工業社製、NP−200、平均粒子径:1μm)5000g、酸化イットリウム粉末(平均粒子径:1μm)250g、酸化マグネシウム粉末(岩谷化学社製、MJ−30、平均粒子径:1μm)150gを秤取し、攪拌混合機で30分間混合した後、Φ380mm×23mmの寸法の円板状に面圧10MPaでプレス成形した後、成形圧力100MPaでCIP成形して成形体を作製した。
得られた成形体を、0.9MPaの窒素加圧雰囲気下、温度1880℃で4時間焼成して、気孔率が13体積%のプリフォームを得た。得られたプリフォームは、マシニングセンターでダイヤモンド砥石を用いて、外形寸法が、Φ360mm×18mmの形状に加工した。得られたプリフォームより、研削加工により3点曲げ強度測定用試験体(3mm×4mm×40mm)を作製し、3点曲げ強度を測定した。その結果、3点曲げ強度が、150MPaであった。
次に、得られたプリフォームを、実施例2と同様の方法で処理して、アルミニウム−窒化珪素複合体を得た。
得られたアルミニウム−窒化珪素複合体より、研削加工により熱膨張係数測定用試験体(直径3mm長さ10mm)、熱伝導率測定用試験体(25mm×25mm×1mm)を作製した。それぞれの試験片を用いて、温度150℃の熱膨張係数を熱膨張計(セイコー電子工業社製;TMA300)で、温度25℃での熱伝導率をレーザーフラッシュ法(アルバック社製;TC3000)で測定した。その結果、温度150℃の熱膨張係数は4.5×10-6/K、温度25℃での熱伝導率は150W/mKであった。
次に、得られたアルミニウム−窒化珪素複合体を、平面研削盤にてダイヤモンド工具を用いて、厚みが15mmとなるように両面を均一に研削加工した。その後、部材を外形寸法がΦ340の形状に外周部を研削加工して、実施例2と同様の形状に、穴加工及び溝加工を行った後、厚みが14mmとなるように両面を均一に研削加工して構造部品を作製した。
(実施例4)
窒化アルミニウム粉末(平均粒子径2μm)5000g、酸化イットリウム粉末(信越レア・アース社製、UUグレード、平均粒子径1μm)200g、及び成形バインダー(メチルセルロース)250g、純水250gを秤取し、攪拌混合機で30分間混合した後、Φ380mm×23mmの寸法の平板状に面圧10MPaでプレス成形した後、成形圧力100MPaでCIP成形して成形体を作製した。
得られた成形体を、大気雰囲気中、温度600℃で2時間脱脂処理後、窒素雰囲気下、温度1780℃で4時間焼成して、気孔率が22体積%のプリフォームを得た。得られたプリフォームは、マシニングセンターでダイヤモンド砥石を用いて、外形寸法が、Φ350mm×18mmの形状に加工した。得られたプリフォームより、研削加工により3点曲げ強度測定用試験体(3mm×4mm×40mm)を作製し、3点曲げ強度を測定した。3点曲げ強度は90MPaであった。
次に、得られたプリフォームを、実施例2と同様の方法で処理して、アルミニウム−窒化アルミニウム複合体を得た。
得られたアルミニウム−窒化アルミニウム複合体より、研削加工により熱膨張係数測定用試験体(直径3mm長さ10mm)、熱伝導率測定用試験体(25mm×25mm×1mm)を作製した。それぞれの試験片を用いて、温度150℃の熱膨張係数を熱膨張計(セイコー電子工業社製;TMA300)で、温度25℃での熱伝導率をレーザーフラッシュ法(アルバック社製;TC3000)で測定した。その結果、温度150℃の熱膨張係数は5.5×10-6/K、温度25℃での熱伝導率は180W/mKであった。
次に、得られたアルミニウム−窒化アルミニウム複合体を、平面研削盤にてダイヤモンド工具を用いて、厚みが15mmとなるように両面を均一に研削加工した。その後、部材を外形寸法がΦ340の形状に外周部を研削加工して、実施例2と同様の形状に、穴加工及び溝加工を行った後、厚みが14mmとなるように両面を均一に研削加工して構造部品を作製した。
1)セラミックス多孔体
2)炭素成形体
3)離型板
4)アルミニウム−セラミックス複合体
5)アルミニウム−炭素複合体
6)貫通穴(φ10mm)
7)溝部(Φ220mm−Φ100mm×8mmt)

Claims (5)

  1. 以下の(1)、(2)によるアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法。
    (1)平板のセラミックス多孔体を製品形状より大きな外周形状に成形又は加工した後、外周部に気孔率が10〜20体積%の炭素成形体を配置し、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を30MPa以上の圧力で含浸してなるアルミニウム−セラミックス複合体の作製。
    (2)該複合体の外周部のアルミニウム合金層を研削加工等により除去した後、機械加工又はウォータージェット加工にて、アルミニウム−炭素複合体部分を加工した後、温度450〜600℃で10分間以上のアニール処理を行った後、最終形状に外周部、両主面、穴部及び溝部分を加工する。
  2. 両主面がアルミニウム−セラミックス複合体が露出してなることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法。
  3. セラミックス多孔体が、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウムの少なくとも1種以上からなることを特徴とする請求項1又は2記載のアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法。
  4. アルミニウム−セラミックス複合体構造部品の熱伝導率が150W/mK以上、並びに、温度40℃から150℃の熱膨張係数が4×10−6〜10×10−6/Kであることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項記載のアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法。
  5. アルミニウム−セラミックス複合体構造部品の外周部のアルミニウム−炭素複合体の、温度40℃〜150℃の熱膨張係数が4×10−6〜10×10−6/Kであり、かつ弾性率が10〜100GPaであることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム−セラミックス複合体構造部品の製造方法。
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