JP5037883B2 - 放熱部品及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、冷媒によって冷却することができる放熱部品に関するものである。
プラズマCVD等の半導体製造装置は、高温下で反応を行わせる為、ウエハーの温度を一定にすべく、発生した熱を除去して温度制御を行う必要がある。この為、静電チャックと冷却プレートを接合し、ウエハー温度が一定になるように冷却を行っている。
静電チャックモジュールの冷却プレート(以下放熱部品と云う)としては、従来アルミニウム製のものが用いられていた。しかし、静電チャックモジュールの大型化、使用温度の高温化に伴い、静電チャックと放熱部品の熱膨張率の差に起因する変形が問題となってきた。この為、放熱部品として静電チャックの素材と熱膨張率の近い金属−セラミックス複合材を用いることが検討されている。(特許文献1)
特開2001−110884号公報
静電チャックと放熱部品の接合方法としては、ロウ付け接合、接着剤による固定がある。ロウ付け接合の場合、静電チャックと放熱部品を高温で接合するため、素材間の熱膨張率が異なると、冷却時に大きな反りが発生したり、場合によっては静電チャックと放熱部品が剥離してしまうという課題がある。一方、接着剤等の樹脂で固定する場合、熱伝導率の悪い樹脂を間に挟んでいるので、温度制御が難しいという課題がある。また、樹脂を用いる場合には耐熱性に劣るため、温度の高い環境下での使用が制限されるという課題がある。
このため、静電チャックと熱膨張率の差が小さいチタンや金属−セラミックス複合材を放熱部品として用いることが検討されている。しかし、チタンや金属−セラミックス複合材は、非常に硬く加工が難しいため、複雑な冷却用水路等を形成しようとすると加工費用が高価となり、放熱部品自体のコストが高くなるという課題がある。
本発明は、上述した静電チャックモジュールの有する課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、静電チャックの素材と放熱部品の熱膨張率の差を少なくして、使用環境下での変形を抑えると共に、高温での使用が可能な放熱部品を安価に提供することである。
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、素材としてアルミニウム−セラミックス複合体を用いることにより熱膨張率を調整し、且つ、3個の部品を個々に加工することで加工費用を抑え、接合して3層構造とすることにより、比較的安価に低熱膨張、且つ高熱伝導の放熱部品を得ることが出来るとの知見を得て本発明を完成した。
即ち、本発明は、セラミックス多孔体にアルミニウムを主成分とする金属(以下、アルミニウム合金という)を含浸してなる平板状のアルミニウム−セラミックス複合体を接合して3層構造とした放熱部品であって、ウォ−タジェット加工又は放電加工により、表裏を貫通する冷却用の溝を中間層に設けたことを特徴とする放熱部品である。
また、本発明は、アルミニウム−セラミックス複合体が高圧鍛造法で製造されたことを特徴とする放熱部品であり、セラミックス多孔体が、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナの群から選ばれる少なくとも1種以上からなることを特徴とする放熱部品である。
更に、本発明は、貫通穴及びタップ穴の一部又は全部が、周囲をアルミニウム−セラミックス複合体で囲まれたアルミニウム合金部に加工されてなることを特徴とする放熱部品である。
加えて、本発明は、熱伝導率が100W/mK以上、並びに、温度150℃の熱膨張係数が10×10−6/K以下であることを特徴とする放熱部品であり、前記放熱部品を用いることを特徴とする静電チャックモジュール用冷却プレートである。
本発明の放熱部品は、低熱膨張、並びに高熱伝導という特長を有しており、静電チャックと接合して用いる放熱部品として好適である。加えて、3層構造とし、3個の部品を個々に加工することで加工費用が抑えられ、特性の優れた放熱部品を比較的安価に提供することができる。
金属−セラミックス複合体の製法は、大別すると含浸法と粉末冶金法の2種である。このうち粉末冶金法は熱伝導率等の特性面で十分なものが得られておらず、実際に商品化されているのは、含浸法によるものである。含浸法にも種々の製法が有り、常圧で行う方法と、高圧下で行う方法(高圧鍛造法)がある。高圧鍛造法には、溶湯鍛造法とダイキャスト法がある。
本発明に好適な方法は、高圧下で含浸を行う高圧鍛造法であり、溶湯鍛造法とダイキャスト法のどちらも使用できるが、緻密な複合体を得るには溶湯鍛造法がより好ましい。高圧鍛造法は、高圧容器内に、セラミックス多孔体(以下、プリフォームという)を装填し、これにアルミニウム合金の溶湯を高温、高圧下で含浸させて複合体を得る方法である。
以下、本発明について、溶湯鍛造法による製法例を説明する。原料であるセラミックス粉末(必要に応じて例えばシリカ等の結合材を添加する)を、成形、焼成してプリフォームを作製する。得られたプリフォームは、所定の平面度を確保する為に、必要に応じて面加工を行う場合もある。また、必要に応じて最終製品で穴加工を施す部分については、最終製品での穴寸法より大きな寸法の穴を、予めプリフォームに加工する。予めプリフォームに穴加工を施した部分は、複合体でアルミニウム合金のみが満たされた部分となり、穴加工等を行う場合に通常の機械加工で容易に加工することができる。更に、プリフォームに予め穴加工した部分に、アルミナ等のセラミックス繊維等を充填して複合化すると、アルミニウム合金部分の強度向上に効果があると共に、アルミニウム合金部を取り囲む複合体部との熱膨張差を小さくすることにより、アルミニウム合金と複合体の境界部に発生する応力を低減する効果もある。
本発明のアルミニウム−セラミックス複合体に用いられるセラミックスは、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナの群から選ばれる少なくとも1種以上からなることが好ましい。本発明のアルミニウム−セラミックス複合体は、その用途から高熱伝導性が要求される。アルミニウム−セラミックス複合体の熱伝導率は、セラミックス材料自体の熱伝導率と、アルミニウム合金との界面状態により決まる。この為、セラミックス材料として、熱伝導率、アルミニウム合金との濡れ性、並びに密着性の点から、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナの群から選ばれることが好ましい。
本発明に係るプリフォームの製造方法に関して特に制限はなく、公知の方法で製造することが可能である。例えば、炭化珪素粉末にシリカ或いはアルミナ等を結合材として添加して混合、成形し、800℃以上で焼成することによって得ることができる。成形方法についても特に制限は無く、プレス成形、押し出し成形、鋳込み成形等を用いることができ、必要に応じて保形用バインダーの併用が可能である。
本発明に用いるセラミックス多孔体の気孔率は、15〜60%が好ましく、25〜50%がより好ましい。アルミニウム−セラミックス複合体の特性、特に膨張係数は、用いるセラミックスの膨張係数とその含有量により決まる。本発明の放熱部品を、例えば静電チャックモジュールの放熱部品として用いる場合、静電チャックの素材(アルミナ、窒化アルミニウム等)との膨張係数の差が大きくなると、接合時に接合部に応力が発生し、部品が反る場合がある。この為、アルミニウム−セラミックス複合体の膨張係数を小さくする為、気孔率の上限は60%が好ましく、50%がより好ましい。一方、気孔率が15%未満では、アルミニウム合金との複合化が難しく、複合化時に気孔が残留する等の弊害が生じ、その結果、熱伝導率が低下する場合がある。セラミックス多孔体の気孔率は、用いるセラミックス粉末の種類、粒子形態、粒度及び配合比を調整することにより制御できる。また、セラミックス多孔体の気孔率は、成形方法によっても調整することができる。
プリフォームを積層して一つのブロックとする方法は特に限定されるものではないが、例えば、次の方法が挙げられる。前記プリフォームを、離型剤を塗布した離型板で挟み積層して一つのブロックとする方法、前記プリフォームの両面に、アルミナまたはシリカを主成分とする繊維、並びに、球状または破砕形状の粒子を直接接するように配置し、離型板で挟み、一つのブロックとする方法である。
次に、前記ブロックを500〜750℃程度で予備加熱後、高圧容器内に1個または2個以上配置し、ブロックの温度低下を防ぐために出来るだけ速やかにアルミニウム合金の溶湯を給湯して30MPa以上の圧力で加圧し、アルミニウム合金をプリフォームの空隙中に含浸させることで、アルミニウム−セラミックス複合体が得られる。なお、含浸時の歪み除去の目的で、含浸品のアニール処理を行うこともある。
本発明のアルミニウム−セラミックス複合体中のアルミニウム合金は、アルミニウムの他にマグネシウム等が含まれることがある。このようなアルミニウム合金として、例えばマグネシウム0.2〜3質量%含有したアルミニウム合金を用いる場合がある。マグネシウムを含有させることにより、セラミックス粒子と金属部分との結合がより強固になり好ましい。更に、含浸時にプリフォームの空隙内に十分にアルミニウム合金を浸透させるため、アルミニウム合金の融点がなるべく低いことが好ましく、例えばシリコンを5〜25質量%含有したアルミニウム合金を用いる場合もある。アルミニウム合金中のアルミニウム、マグネシウム以外の金属成分に関しては、極端に特性が変化しない範囲であれば特に制限はなく、例えば銅等が含まれていても良い。
得られたアルミニウム−セラミックス複合体の加工方法の例を説明する。本発明のアルミニウム−セラミックス複合体は、高圧鍛造法で作製するため、周囲をアルミニウム合金で覆われている。先ず、この表面アルミニウム合金層をグラインダー等で除去した後、ダイヤモンド製の工具を用いて平面研削盤等により面加工を行い平板状のアルミニウム−セラミックス複合体とする。尚、表面のアルミニウム合金層を除去せずに、直接、ダイヤモンド製の工具を用いて平面研削盤等により面加工することもできる。次に、マシニングセンター、ウォータージェット加工機、放電加工機等により、外周加工、冷却用の溝加工及び穴加工を行う。その後、3個の部品をロウ付け接合して、最終製品である放熱部品とする。特に、複雑なタップ穴等を加工する場合、前述したように、予め穴加工を行う部分のプリフォームを最終形状より数mm程度大きめに加工することが好ましい。アルミニウム合金含浸後にその部分がアルミニウム合金層となり、通常の機械加工により容易に加工することができ、加工コストを低減できる。
3個の部品をロウ付け接合した放熱部品は、必要に応じて平面度を確保する為、面加工を行う場合や、寸法精度を確保する為に外周加工、穴加工を行う場合もある。更に、3層構造の中間層となる平板状のアルミニウム−セラミックス複合体に、ウォータージェット加工又は放電加工により、表裏を貫通する冷却用の溝を加工した後、個々の部品を接合し、外形加工及び穴等の加工を行うことも出来る。
本発明は、放熱部品を3層構造とし、中間層となる平板状のアルミニウム−セラミックス複合体に、ウォータージェット加工又は放電加工により表裏を貫通する複雑な形状の冷却用の溝を設けた後、個々の部品を接合することに特徴がある。この冷却用の溝の具体的な加工方法について、ウォータージェット加工を例として説明する。アルミニウム−セラミックス複合体の表裏を貫通する冷却用の溝を設けるために用いるウォータージェット加工は、ガーネット等の砥粒を研磨剤として使用する。砥粒の粒度は80μm〜150μmが一般的である。加工時の圧力(水圧)並びに加工速度は、アルミニウム−炭化珪素質複合体の厚みによって適宜決められる。例えば、アルミニウム−セラミックス複合体の厚みが3mm〜5mmの場合、加工は水圧200MPa以上、加工速度100mm/min以下で行うのが一般的である。圧力が200MPa未満であったり、加工速度が100mm/minを超えると、切断不良や、加工面と裏面の寸法差が大きくなり加工不良となる場合がある。
ウォータージェット加工後に加工面と裏面の寸法差を所定の値以下に抑えるためには、ウォータージェット加工機のアブレシブノズル径を小さくしたり、ノズルヘッドを被加工体に対して傾きをつけて加工することが効果的である。加工条件の一例を挙げるとアルミニウム−炭化珪素複合体で厚みが5mmの場合、水圧200MPa及び加工速度100mm/minの加工条件でウォータージェット加工する場合、加工面と裏面の寸法差を片側0.6mm以内に抑えるためには、アブレシブノズル径を1.0mm以下にするか、ノズルヘッドを被加工体に対して垂直方向から外側に3°〜20°傾ける必要がある。
本発明のロウ付け接合は特に限定されないが、例えば、個々の部品間にロウ材合金箔を挟んで積層し、圧力を加えながら接合する方法が挙げられる。加圧方法としては、ホットプレス装置により加圧する方法や黒鉛製治具に積層体を収納し、両端面からねじ込むなどの機械的手段によって行うことができる。また、場合によっては、所定の重しを用いて加圧することも可能である。更に、本発明のセラミックス−アルミニウム複合体は、表面にアルミニウム合金が部分的に露出しているため、ロウ材合金箔を用いないで直接接合することも可能である。
本発明で用いられるロウ材合金箔は、Alを主成分とするものである。具体的には、Cu0〜6質量%、特に1.5〜5質量%のAl−Cu合金箔、Cu4質量%とMg0.5質量%とを含む2018合金箔、0.5質量%のMnを含む2017合金箔等の合金箔である。本発明に用いるアルミニウム系合金箔は、セラミックス−アルミニウム複合体中のアルミニウム合金の種類により、例えばCu、Si、Mg、Zn、In、Mn、Cr、Ti、Bi等の成分を1種類以上、合計で30質量%まで含ませた合金箔である。ロウ材合金箔の厚みは、0.01〜0.5mmの厚みであることが好ましい。ロウ材合金箔の配置パターンは、全面配置、接合面にのみ配置のいずれであってもよい。
接合は、前記した積層体を、2MPa以上の加圧条件下、非酸化性雰囲気の高温下に保持された接合炉に搬入して行う。接合炉は、窒素、アルゴン、水素、炭酸ガス等の酸素濃度50ppm以下の非酸化性雰囲気であることが好ましい。
本発明のアルミニウム−セラミックス複合体は、熱伝導率が100W/mK以上、好ましくは150W/mK以上、温度150℃の熱膨張係数が10×10−6/K以下であることが好ましい。熱伝導率が100W/mK未満では、静電チャックモジュールの冷却プレート等として用いる場合、ウエハー等の製品温度が均一にならず、製品歩留まりが低下する等の問題が発生する。一方、熱膨張係数が10×10−6/Kを超えると、アルミナや窒化アルミニウム製の静電チャックと接合する際に熱膨張係数の差が大きくなり過ぎて、反りが発生する場合がある。また、使用温度まで加熱した際に反りが発生する等の問題もある。熱膨張係数については、接合する部材の熱膨張係数に合わせることが好ましい。このため、本発明の放熱部品を用いた静電チャックモジュール等の半導体製造装置は、放熱特性に優れ、また、温度変化を受けても変形し難く、その結果、高信頼性が得られるという特長がある。
(実施例1)
炭化珪素(以下、SiCという)粉末A(大平洋ランダム社製:NG−150、平均粒径:100μm)1000g、炭化珪素粉末B(大平洋ランダム社製:NG−220、平均粒径:60μm)1000g、炭化珪素粉末C(屋久島電工社製:GC−1000F、平均粒径:10μm)1000g、及びシリカゾル(日産化学社製:スノーテックス)300gを秤取し、攪拌混合機で30分間混合した後、350mm×250mm×20mmの寸法の平板状に圧力10MPaでプレス成形した。
得られた成形体を、温度120℃で2時間乾燥後、大気中、温度950℃で2時間焼成して、気孔率が35%のSiCプリフォームを得た。得られたSiCプリフォームは、平面研削盤でダイヤモンド製の砥石を用いて、15mmの厚みに面加工した後、マシニングセンターで外形寸法が320×240mmの形状に外周部を加工した。得られたSiCプリフォームの3点曲げ強度を測定した結果、6MPaであった。
得られたSiCプリフォームは、図1の3種類の形状にダイヤモンド製の工具を用いて穴加工を行った後、個々に、両面をカーボンコートした330mm×250mm×0.8mmの寸法のステンレス板で挟んで、上下に12mm厚みの鉄板を配置して、M10のボルト8本で連結して一つのブロックとした。次に、このブロックを電気炉で700℃に予備加熱した後、あらかじめ加熱しておいた内径500mmのプレス型内に収め、マグネシウムを0.8質量%含有するアルミニウム合金の溶湯を注ぎ、100MPaの圧力で25分間加圧してSiCプリフォームにアルミニウム合金を含浸させた。室温まで冷却した後、湿式バンドソーにて離型板の形状に沿って切断し、挟んだステンレス板をはがした後、含浸時の歪み除去のために530℃の温度で3時間アニール処理を行い、アルミニウム−炭化珪素複合体を得た。
得られたアルミニウム−炭化珪素複合体より、研削加工により熱膨張係数測定用試験体(直径3mm長さ10mm)、熱伝導率測定用試験体(直径11mm厚さ3mm)を作製した。それぞれの試験片を用いて、温度150℃の熱膨張係数を熱膨張計(セイコー電子工業社製;TMA300)で、25℃での熱伝導率をレーザーフラッシュ法(理学電機社製;LF/TCM−8510B)で測定した。その結果、温度150℃の熱膨張係数は7.8×10-6/K、25℃での熱伝導率は205W/mKであった。
次に、得られたアルミニウム−炭化珪素複合体を、平面研削盤にてダイヤモンド工具を用いて、厚みが、部材A:2mm、部材B:6mm、部材C:12mmとなるように研削加工した。その後、個々の部材を外形寸法が300×225mmの形状に外周部を研削加工した。次に、部材Bについて、アルミニウム−炭化珪素複合体をウォータージェット加工機(スギノマシン製アブレシブ・ジェットカッタNC)で圧力250MPa、加工速度50mm/min、アブレシブノズル径1.2mm、ノズルヘッドを固定し、研磨剤として粒度100μmのガーネットを使用し、図2(i)の形状の表裏を貫通する冷却用の溝加工を行った。
研削加工を施したアルミニウム−炭化珪素複合体は、個々の部材間にロウ材合金箔(JIS−2018材、厚み0.05mm)を挟んで、上下にC−Cコンポジット板を積み上げ、温度630℃、3MPa、1時間のホットプレスをして接合体を作製した。得られた接合体は、図2の形状に機械加工を行った後、上下面の平面度が0.01mm以下になるように、平面研削盤にて研削加工して放熱部品を作製した。
(実施例2)
アルミニウム合金として、シリコンを12質量%とマグネシウムを0.8質量%含有するアルミニウム合金の溶湯を用いた以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム−炭化珪素複合体を作製した。得られたアルミニウム−炭化珪素複合体より、研削加工により熱膨張係数測定用試験体(直径3mm長さ10mm)、熱伝導率測定用試験体(直径11mm厚さ3mm)を作製した。それぞれの試験片を用いて、温度150℃の熱膨張係数を熱膨張計(セイコー電子工業社製;TMA300)で、25℃での熱伝導率をレーザーフラッシュ法(理学電機社製;LF/TCM−8510B)で測定した。その結果、温度150℃の熱膨張係数は7.1×10-6/K、25℃での熱伝導率は200W/mKであった。
次に、得られたアルミニウム−炭化珪素複合体は、平面研削盤にてダイヤモンド工具を用いて、厚みが、部材A:2mm、部材B:6mm、部材C:12mmとなるように研削加工した。その後、個々の部材を外形寸法が300×225mmの形状に外周部を研削加工し、部材Bについて、アルミニウム−炭化珪素複合体をウォータージェット加工機にて図2(i)の形状の表裏を貫通する冷却用の溝加工を行った。
研削加工を施したアルミニウム−炭化珪素複合体は、個々の部材を積層して、上下にC−Cコンポジット板を積み上げ、温度630℃、3MPa、1時間のホットプレスをして接合体を作製した。得られた接合体は、図2の形状に機械加工を行った後、上下面の平面度が0.01mm以下になるように、平面研削盤にて研削加工して放熱部品を作製した。
(実施例3)
実施例1のSiCプリフォームを穴加工を行わずに用いた以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム−炭化珪素複合体を作製した。得られたアルミニウム−炭化珪素複合体は、平面研削盤にてダイヤモンド工具を用いて、厚みが、部材A:2mm、部材B:6mm、部材C:12mmとなるように研削加工した後、個々の部材を外形寸法が301×226mmの形状に外周部を研削加工した。更に、部材Bについて、アルミニウム−炭化珪素複合体をワイヤー式放電加工機にて、図2(i)の形状の表裏を貫通する冷却用の溝加工を行った。その後、各部材を図3の形状にダイヤモンド工具を用いて穴加工を行った。
加工を施したアルミニウム−炭化珪素複合体は、個々の部材間にロウ材合金箔(JIS−2018材、厚み0.05mm)を挟んで、上下にC−Cコンポジット板を積み上げ、温度630℃、3MPa、1時間のホットプレスをして接合体を作製した。得られた接合体は、外周部を研削加工して、外周形状が300mm×225mm×20mmの放熱部品を作製した。
本発明の一実施の形態を示す、SiCプリフォームの形状 本発明の一実施の形態を示す、水冷プレート用アルミニウム−炭化珪素複合体の構造図 本発明の一実施の形態を示す、水冷プレート用アルミニウム−炭化珪素複合体の構造図
符号の説明
a)SiC多孔体
b)φ12mmの貫通穴
c)φ5mmの貫通穴
d)φ10mmの貫通穴
e)φ14mmの貫通穴
f)アルミニウム−炭化珪素複合体
g)φ10mmの貫通穴
h)φ3mmの貫通穴
i)冷却用の溝
j)アルミニウム合金層
k)M8mmのタップ穴
l)φ12mmの貫通穴(冷却水出入口)
m)ロウ材層
n)アルミニウム−炭化珪素複合体
o)φ10mmの貫通穴
p)φ3mmの貫通穴
q)冷却用の溝
r)M8mmのタップ穴
s)φ12mmの貫通穴(冷却水出入口)
t)ロウ材層

Claims (6)

  1. アルミナ又は窒化アルミニウム製静電チャックと接合して用いる放熱部品であり、セラミックス多孔体にアルミニウムを主成分とする金属を含浸してなる平板状のアルミニウム−セラミックス複合体を接合して3層構造とした放熱部品であって、ウォ−タジェット加工又は放電加工により、表裏を貫通する冷却用の溝を中間層に設けたことを特徴とする放熱部品。
  2. アルミニウム−セラミックス複合体が高圧鍛造法で製造されたことを特徴とする請求項1記載の放熱部品。
  3. セラミックス多孔体が、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナの群から選ばれる少なくとも1種以上からなることを特徴とする請求項1又は2記載の放熱部品。
  4. 放熱部品の静電チャックとの接合のための貫通穴及びタップ穴の一部又は全部が、周囲をアルミニウム−セラミックス複合体で囲まれたアルミニウムを主成分とする金属部に加工されてなることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項記載の放熱部品。
  5. 熱伝導率が100W/mK以上、並びに、温度150℃の熱膨張係数が10×10−6/K以下であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項記載の放熱部品。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項記載の放熱部品を用いることを特徴とする静電チャックモジュール用冷却プレート。
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