JP2004322740A - 車両用制御装置の故障診断装置 - Google Patents

車両用制御装置の故障診断装置 Download PDF

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秀顕 大坪
Toshinari Suzuki
俊成 鈴木
Toru Matsubara
亨 松原
Tadashi Tomohiro
匡 友広
Masato Kaikawa
正人 甲斐川
Yoshiharu Harada
吉晴 原田
Masashi Ono
正志 小野
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Abstract

【課題】所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量に基づいて制御装置の故障判定に用いられる故障判定閾値を補正することで、故障診断装置による故障の誤判定を防止するとともに故障の判定感度を向上する車両の故障診断装置を提供する。
【解決手段】故障判定手段116によって制御装置たとえばロックアップクラッチ26の故障を判定するために用いる故障判定閾値HSHが、車両に搭載された制御装置の故障を判定するためのその制御装置の所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量qNGたとえば継続時間tNGに基づいて故障判定閾値補正手段114によって補正されるので、車両の製品間ばらつき等の個体差を考慮した故障判定閾値HSHを用いて故障判定手段116による故障判定が実行されて故障の誤判定が防止されるとともに故障の判定感度が向上する。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された制御装置の故障を判定するためのその制御装置の所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量が予め設定された故障判定閾値を越えることに基づいてその制御装置の故障を判定する車両用制御装置の故障診断装置に関し、特に、その所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量に基づいてその故障判定閾値を補正することで、故障診断装置による故障の誤判定を防止するとともに故障の判定感度を向上する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載された制御装置の故障を判定する故障診断装置が備えられた車両が知られている。たとえば、その故障診断装置はその故障が発生した場合のみに成立する所定の故障前提条件の成立によってその故障の判定をしている。しかし、実際の制御装置の作動において上記故障前提条件の内容によっては正常作動時にも成立する作動状態となり故障を誤判定する可能性があった。そこで、これを回避するために上記故障前提条件の成立する作動状態が予め設定された故障判定閾値たとえば所定時間以上継続したことによって故障を判定する技術が提案されている。たとえば、特許文献1に示すように自動変速機の変速制御において、変速指令から実際に変速完了となるまでの応答遅れを考慮して、故障前提条件の成立する作動状態の継続量すなわち変速指令の変速比と実際の変速比とが不整合状態となる時間が所定時間を越えたことに基づいて故障を判定する技術が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−287319号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運転操作や走行条件或いは車両の製品間ばらつき等の個体差による誤判定を防止するために上記故障判定閾値或いは故障前提条件は余裕を持った設定をする必要があり、このことは故障の判定感度を低下させる可能性があった。すなわち故障の誤判定の防止と故障の判定感度を低下させないこととは相反しており両立することは困難な問題であった。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、車両に搭載された制御装置の所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量が予め設定された故障判定閾値を越えたことに基づいてその制御装置の故障を判定する車両用制御装置の故障診断装置において、特に、所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量に基づいてその故障判定閾値を補正することで、故障診断装置による故障の誤判定を防止するとともに故障の判定感度を向上する車両の故障診断装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a) 車両に搭載された制御装置の故障を判定するためのその制御装置の所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量が予め設定された故障判定閾値を越えることに基づいてその制御装置の故障を判定する故障判定手段を備える車両用制御装置の故障診断装置であって、(b) 前記作動状態の実際の継続量に基づいてその故障判定閾値を補正する故障判定閾値補正手段を、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】
このようにすれば、故障判定手段によって制御装置の故障を判定するために用いる故障判定閾値が、車両に搭載された制御装置の故障を判定するためのその制御装置の所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量に基づいて故障判定閾値補正手段によって補正されるので、車両の製品間ばらつき等の個体差を考慮した故障判定閾値を用いて故障判定手段による故障判定が実行されて故障の誤判定が防止されるとともに故障の判定感度が向上する。
【0008】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記故障判定閾値補正手段による補正は、前記継続量が前記故障判定閾値に満たない前記制御装置の正常時の継続量に基づいて行われるものである。このようにすれば、故障判定閾値補正手段によって前記故障判定閾値が適切に補正されて、故障判定手段による故障の誤判定が防止されるとともに故障の判定感度が向上する。
【0009】
また、好適には、(a) 前記実際の継続量を記憶する記憶手段を備え、(b) 前記故障判定閾値補正手段は、その記憶手段による記憶値に基づいて前記故障判定閾値を補正するものである。このようにすれば、前記実際の継続量に基づいて故障判定閾値補正手段による故障判定閾値の補正が適切に実行される。
【0010】
また、好適には、(a) 前記所定の故障前提条件が成立する毎に前記制御装置の作動状態の実際の継続量を検出する継続量検出手段と、(b) その継続量検出手段によって繰り返し検出される前記作動状態の継続量の変化を滑らかにするなまし処理手段とを備え、(c) 前記記憶手段は、そのなまし処理手段によるなまし処理値を記憶するものである。このようにすれば、車両の製品間ばらつき等の個体差に起因する以外のたとえば運転操作や走行条件等に起因するその作動状態の実際の継続量の変動分をなまし処理手段によって滑らかにされたなまし処理値に基づいて故障判定閾値補正手段による故障判定閾値の補正が適切に実行される。
【0011】
また、好適には、前記継続量は所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続時間であり、前記記憶手段は前記実際の継続量或いはなまし処理値が予め設定された所定の時間を超えた回数を記憶するものである。このようにすれば、記憶手段によって実際の継続量或いはなまし処理値の中で所定の時間を超えた回数が記憶されるので、記憶手段への記憶量を減少することができて記憶値の化け或いは記憶手段の耐久性低下を防止することができる。
【0012】
また、好適には、前記継続量は所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続時間であり、前記記憶手段は、前記実際の継続量或いはなまし処理値が予め設定された所定の時間を超えた場合にその所定の時間を超えた実際の継続量或いはなまし処理値を記憶するものである。このようにすれば、記憶手段によって実際の継続量或いはなまし処理値の中で所定の時間を超えたその実際の継続量或いはなまし処理値が記憶されるので、記憶手段への記憶量を減少することができて記憶値の化け或いは記憶手段の耐久性低下を防止することができる。
【0013】
また、好適には、前記記憶手段は、前記実際の継続量或いはなまし処理値の最大値を記憶するものである。このようにすれば、記憶手段によって実際の継続量或いはなまし処理値の中の最大値のみ記憶されるので、記憶手段への記憶量を減少することができて記憶値の化け或いは記憶手段の耐久性低下を防止することができる。
【0014】
また、好適には、前記故障判定閾値補正手段は、前記故障判定手段による前記制御装置の故障の判定が実行されないときには前記故障判定閾値を補正しないものである。このようにすれば、故障の判定が実行されるときのみ故障判定閾値補正手段による故障判定閾値の補正が実行されて故障が適切に判定される。
【0015】
また、好適には、前記記憶手段は、前記故障判定手段による前記制御装置の故障の判定が実行されないときには前記実際の継続量或いはなまし処理値を記憶しないものである。このようにすれば、記憶手段に記憶された実際の継続量或いはなまし処理値には故障の判定が実行されないときの実際の継続量或いはなまし処理値が含まれないので、故障判定閾値補正手段による故障判定閾値の補正が適切に実行されて故障が適切に判定される。
【0016】
また、好適には、前記制御装置はエンジンの動力を駆動輪に伝達する動力伝達装置である。たとえば、動力伝達装置としての自動変速機の変速やトルクコンバータに備えられたロックアップクラッチの油圧を制御するソレノイド弁の故障が適切に判定される。
【0017】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明が適用された車両用動力伝達装置10の構成を説明する骨子図である。図1において、たとえば内燃機関にて構成されている走行用駆動力源としてのエンジン12の出力は、流体式動力伝達装置としてのトルクコンバータ14を経て自動変速機16に入力され、図示しない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達されるようになっている。トルクコンバータ14は、エンジン12に連結されたポンプ翼車20と、自動変速機16の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、一方向クラッチ28によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備えており、ポンプ翼車20とタービン翼車24との間で流体を介して動力伝達を行うとともに、ポンプ翼車20およびタービン翼車24の間を直結するためのロックアップクラッチ26を備えている。ロックアップクラッチ26は、係合側油室32内の油圧と解放側油室34内の油圧との差圧ΔPにより摩擦係合させられる油圧式摩擦クラッチであり、それが完全係合させられることにより、ポンプ翼車20およびタービン翼車24は一体回転させられる。また、所定のスリップ状態で係合するように差圧ΔPすなわち係合トルクがフィードバック制御されることにより、車両の駆動(パワーオン)時には例えば50rpm程度の所定のスリップ量でタービン翼車24をポンプ翼車20に対して追従回転させる一方、車両の非駆動(パワーオフ)時には例えば−50rpm程度の所定のスリップ量でポンプ翼車20をタービン翼車24に対して追従回転させられる。
【0019】
自動変速機16は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置40、およびシングルピニオン型の第2遊星歯車装置42、第3遊星歯車装置44を備えている遊星歯車式の変速機で、第1遊星歯車装置40のサンギヤS1はクラッチC3を介して入力軸22に選択的に連結されるとともに、一方向クラッチF2およびブレーキB3を介してハウジング38に選択的に連結され、逆方向(入力軸22と反対方向)の回転が阻止されるようになっている。第1遊星歯車装置40のキャリアCA1は、ブレーキB1を介してハウジング38に選択的に連結されるとともに、そのブレーキB1と並列に設けられた一方向クラッチF1により、常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。第1遊星歯車装置40のリングギヤR1は、第2遊星歯車装置42のリングギヤR2と一体的に連結されており、ブレーキB2を介してハウジング38に選択的に連結されるようになっている。第2遊星歯車装置42のサンギヤS2は、第3遊星歯車装置44のサンギヤS3と一体的に連結されており、クラッチC4を介して入力軸22に選択的に連結されるとともに、一方向クラッチF0およびクラッチC1を介して入力軸22に選択的に連結され、その入力軸22に対して相対的に逆方向へ回転することが阻止されるようになっている。第2遊星歯車装置42のキャリアCA2は、第3遊星歯車装置44のリングギヤR3と一体的に連結されており、クラッチC2を介して入力軸22に選択的に連結されるとともに、ブレーキB4を介してハウジング38に選択的に連結されるようになっており、更にブレーキB4と並列に設けられた一方向クラッチF3により、常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。そして、第3遊星歯車装置44のキャリアCA3は、出力軸46に一体的に連結されている。
【0020】
上記クラッチC1〜C4、およびブレーキB1〜B4(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBという)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置で、油圧制御回路98(図3参照)のソレノイド弁Sol1〜Sol5、およびリニアソレノイド弁SL1、SL2の励磁、非励磁や図示しないマニュアルバルブによって油圧回路が切り換えられることにより、例えば図2に示すように係合、解放状態が切り換えられ、シフトレバー72(図4参照)の操作位置(ポジション)に応じて6つの前進変速段(1st〜6th)および1つの後進変速段(Rev)が成立させられる。図2の「1st」〜「6th」は前進の第1変速段〜第6変速段を意味しており、第1変速段「1st」から第6変速段「6th」へ向かうに従って変速比γ(=入力軸22の回転速度NIN/出力軸46の回転速度NOUT)は小さくなり、第4変速段「4th」の変速比は1.0である。また、図2において「○」は係合、空欄は解放を表し、「(○)」はエンジンブレーキ時の係合を表し、「●」は動力伝達に関与しない係合を表している。
【0021】
図3の油圧制御回路98は、上記変速用のソレノイド弁Sol1〜Sol5、リニアソレノイド弁SL1、SL2の他に、主にロックアップ油圧すなわち前記係合側油室32内の油圧と解放側油室34内の油圧との差圧ΔPを制御するリニアソレノイド弁SLU、主にライン油圧を制御するリニアソレノイド弁SLTを備えており、油圧制御回路98内の作動油は、ロックアップクラッチ26へも供給されるとともに、自動変速機16等の各部の潤滑にも使用される。
【0022】
図3は、図1のエンジン12や自動変速機16などを制御するために車両に設けられた制御系統を説明するブロック線図で、アクセルペダル50の操作量であるアクセル開度Accがアクセル開度センサ51により検出されるようになっている。アクセルペダル50は、運転者の出力要求量に応じて大きく踏み込み操作されるもので、アクセル操作部材に相当し、アクセル開度Accは出力要求量に相当する。エンジン12の吸気配管には、スロットルアクチュエータ54によってアクセル開度Accに応じた開き角すなわちスロットル開度θTHとされる電子スロットル弁56が設けられている。また、アイドル回転速度制御のために上記電子スロットル弁56をバイパスさせるバイパス通路52には、エンジン12のアイドル回転速度NEIDLを制御するために電子スロットル弁56の全閉時の吸気量を制御するISC(アイドル回転速度制御)バルブ53が設けられている。この他、エンジン12の回転速度Nを検出するためのエンジン回転速度センサ58、エンジン12の吸入空気量Qを検出するための吸入空気量センサ60、吸入空気の温度Tを検出するための吸入空気温度センサ62、上記電子スロットル弁56の全閉状態(アイドル状態)およびそのスロットル開度θTHを検出するためのアイドルスイッチ付スロットルセンサ64、車速V(出力軸46の回転速度NOUTに対応)を検出するための車速センサ66、エンジン12の冷却水温Tを検出するための冷却水温センサ68、常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無を検出するためのブレーキスイッチ70、シフトレバー72のレバーポジション(操作位置)PSHを検出するためのレバーポジションセンサ74、タービン回転速度N(=入力軸22の回転速度NIN)を検出するためのタービン回転速度センサ76、油圧制御回路98内の作動油の温度であるAT油温TOILを検出するためのAT油温センサ78、アップシフトスイッチ80、ダウンシフトスイッチ82などが設けられており、それらのセンサやスイッチから、エンジン回転速度N、吸入空気量Q、吸入空気温度T、スロットル開度θTH、車速V、エンジン冷却水温T、ブレーキ操作の有無、シフトレバー72のレバーポジションPSH、タービン回転速度N、AT油温TOIL、変速レンジのアップ指令RUP、ダウン指令RDN、などを表す信号が電子制御装置90に供給されるようになっている。また、フットブレーキの操作時に車輪がロック(スリップ)しないようにブレーキ力を制御するABS(アンチロックブレーキシステム)84に接続され、ブレーキ力に対応するブレーキ油圧等に関する情報が供給されるとともに、エアコン86から作動の有無を表す信号が供給されるようになっている。
【0023】
電子制御装置90は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御や自動変速機16の変速制御、ロックアップクラッチ26のロックアップクラッチ制御などを実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用と油圧制御用とに分けて構成される。
【0024】
上記エンジン12の出力制御については、スロットルアクチュエータ54により電子スロットル弁56を開閉制御する他、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁92を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ等の点火装置94を制御し、アイドル回転速度制御のためにISCバルブ53を制御する。電子スロットル弁56の制御は、例えば図5に示す関係から実際のアクセル開度Accに基づいてスロットルアクチュエータ54を駆動し、アクセル開度Accが増加するほどスロットル開度θTHを増加させる。また、エンジン12の始動時には、スタータ(電動モータ)96によってエンジン12のクランク軸18をクランキングする。
【0025】
また、前記自動変速機14の変速制御については、図4に示すシフトレバー72のレバーポジションPSHに応じて、例えば図6に示す予め記憶された変速線図(変速マップ)から実際のスロットル開度θTHおよび車速Vに基づいて自動変速機14の変速すべきギヤ段を決定しすなわち現在のギヤ段から変速先のギヤ段への変速判断を実行し、その決定されたギヤ段への変速作動を開始させる変速出力を実行する。シフトレバー72は運転席の近傍に配設され、4つのレバーポジション「R(リバース)」、「N(ニュートラル)」、「D(ドライブ)」、または「S(シーケンシャル)」へ手動操作されるようになっている。「R」ポジションは後進走行位置で、「N」ポジションは動力伝達遮断位置で、「D」ポジションは自動変速による前進走行位置で、「S」ポジションは変速可能な高速側の変速段が異なる複数の変速レンジを切り換えることにより手動変速が可能な前進走行位置であり、シフトレバー72がどのレバーポジションへ操作されているかが前記レバーポジションセンサ74によって検出される。また、レバーポジション「R」、「N」、「D(S)」は車両の前後方向(図4の上方が車両前側)に沿って設けられており、シフトレバー72にケーブルやリンクなどを介して連結されたマニュアルバルブがシフトレバー72の前後操作に伴って機械的に作動させられることにより、油圧回路が切り換えられるようになっており、「R」ポジションではリバース用回路が機械的に成立させられるなどして図2に示す後進変速段「Rev」が成立させられ、「N」ポジションではニュートラル回路が機械的に成立させられて総てのクラッチCおよびブレーキBが解放される。
【0026】
また、前進走行位置である「D」ポジションまたは「S」ポジションへ操作された場合は、同じくシフトレバー72の操作に従ってマニュアルバルブにより油圧回路が切り換えられることにより前進用回路が機械的に成立させられ、前進変速段である第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」で変速しながら前進走行することが可能となる。シフトレバー72が「D」ポジションへ操作された場合は、そのことをレバーポジションセンサ74の信号から判断して自動変速モードを成立させ、第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」の総ての前進変速段を用いて変速制御を行う。すなわち、駆動力変化などの変速ショックが発生したり摩擦材の耐久性が損なわれたりすることがないように、前記ソレノイド弁Sol1〜Sol5、およびリニアソレノイド弁SL1、SL2の励磁、非励磁をそれぞれ制御することにより、油圧制御回路98を切り換えて第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」の何れかの前進変速段を成立させるのである。図6の実線はアップシフト線で、破線はダウンシフト線であり、車速Vが低くなったりスロットル弁開度θTHが大きくなったりするに従って、変速比(=入力回転速度NIN/出力回転速度NOUT)が大きい低速側のギヤ段に切り換えられるようになっており、図中の「1」〜「6」は第1速ギヤ段「1st」〜第5速ギヤ段「6th」を意味している。なお、第1変速段「1st」〜第4変速段「4th」では、一方向クラッチF0〜F3が係合されることによって各変速段が成立させられているので、車両の減速走行時にはニュートラル状態とならないように、エンジンブレーキ作用が得られるために図2に示した「(○)」に対応するクラッチC或いはブレーキB(以下エンジンブレーキ要素)を係合する。車両の減速走行時にエンジンブレーキ作用が得られることによって、車両の制動力が高められる一方で、上記ニュートラル状態となることで図示しない駆動輪と入力軸22が切り離された状態となりタービン回転速度Nとともにエンジン回転速度Nが一時的に低下させられないようにして、フューエルカット装置によるフューエルカット状態ができるだけ長く継続されてフューエルカットによる燃費効果が得られる。
【0027】
シフトレバー72が「S」ポジションへ操作された場合は、そのことをレバーポジションセンサ74の信号から判断してマニュアル変速モードを成立させる。「S」ポジションは、車両の前後方向において上記「D」ポジションと同じ位置において車両の幅方向に隣接して設けられており、油圧回路は「D」ポジションの時と同じであるが、「D」ポジションで変速可能な変速範囲内すなわち第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」の間で定められた複数の変速レンジを任意に選択できるマニュアル変速モードを電気的に成立させるのである。「S」ポジションには、車両の前後方向にアップシフト位置「(+)」、およびダウンシフト位置「(−)」が設けられており、シフトレバー72がそれ等のアップシフト位置「(+)」またはダウンシフト位置「(−)」へ操作されると、そのことが前記アップシフトスイッチ80、ダウンシフトスイッチ82によって検出され、アップ指令RUPやダウン指令RDNに従って最高速段すなわち変速比が小さい高速側の変速範囲が異なる6つの変速レンジ「D」、「5」、「4」、「3」、「2」、「L」の何れかを電気的に成立させるとともに、各変速範囲内において例えば図6の変速マップに従って自動的に変速制御を行う。上記アップシフト位置「(+)」およびダウンシフト位置「(−)」は何れも不安定で、シフトレバー72はスプリング等の付勢手段により自動的に「S」ポジションへ戻されるようになっており、アップシフト位置「(+)」またはダウンシフト位置「(−)」への操作回数或いは保持時間などに応じて変速レンジが変更される。
【0028】
また、ロックアップクラッチ26のロックアップクラッチ制御については、ロックアップクラッチ26の係合トルクすなわち係合力を連続的に制御可能なものであり、電子制御装置90は例えば図7に示すようにスロットル弁開度θTHおよび車速Vをパラメータとして予め記憶された解放領域、スリップ制御領域、係合領域のマップに従ってロックアップクラッチ26の係合状態を制御するロックアップクラッチ制御手段100を機能的に備えていて、タービン回転速度Nとエンジン回転速度Nとの回転速度差(スリップ量)NSLP(=N−N)を目標回転速度差(目標スリップ量)NSLP に制御するためにロックアップクラッチ26の前記差圧ΔPを制御するソレノイド弁SLU用の駆動信号である駆動デューティ比DSLUを出力する。このスリップ制御では、運転性を損なうことなく燃費を可及的に良くすることを目的としてエンジン10の回転変動を吸収しつつトルクコンバータ14の動力伝達損失を可及的に抑制するために、ロックアップクラッチ26がスリップ状態に維持される。このスリップ制御のうちの減速走行時スリップ制御は、たとえば、スロットル開度θTHが略零で惰性走行(減速走行)する前進走行時において生じる駆動輪側からの逆入力をエンジン12側へ伝達する変速段、すなわちエンジンブレーキ作用が得られる変速段で行われ、タービン回転速度Nおよびエンジン回転速度Nは、ソレノイド弁SLU用の駆動デューティ比DSLUを用いたフィードバック制御により回転速度差NSLPが目標回転速度差NSLP たとえば−50rpmに略一致された状態で車両の減速にしたがって緩やかに減少させられる。このようにロックアップクラッチ26がスリップ係合させられると、エンジン回転速度Nがタービン回転速度N付近まで引き上げられるため、エンジン12に対する燃料供給を停止するフューエルカット領域(車速範囲)が拡大されて燃費が向上する。
【0029】
図8は油圧制御回路98のロックアップクラッチ26の制御に関する油圧回路部分としての上記ロックアップ制御装置200の一例を示す図であり、制御圧発生弁として機能するリニアソレノイド弁SLUは、モジュレータ圧Pを元圧とする減圧弁であって、電子制御装置90から出力される駆動デューティ比DSLUの駆動電流ISLUに対応して大きくなる制御圧PSLUを出力し、ロックアップリレー弁250およびロックアップコントロール弁252へ供給する。
【0030】
ロックアップリレー弁250は、互いに当接可能で且つ両者間にスプリング202が介在させられた第1スプール弁子204および第2スプール弁子206と、その第1スプール弁子204の軸端側に設けられ、第1スプール弁子204および第2スプール弁子206を係合(ON)側の位置へ付勢するために制御圧PSLUを受け入れる油室208と、第1スプール弁子204および第2スプール弁子206を解放(OFF)側位置へ付勢するために第2ライン圧PL2を受け入れる油室210とを備えている。第1スプール弁子204がその解放側位置に位置すると、入力ポート212に供給された第2ライン圧PL2が解放側ポート214からトルクコンバータ14の解放側油室34へ供給されると同時に、トルクコンバータ14の係合側油室32内の作動油が係合側ポート220から排出ポート222を経てクーラバイパス弁224或いはオイルクーラ226へ排出させられて、ロックアップクラッチ26の係合圧すなわち差圧ΔP(=係合側油室32内の油圧−解放側油室34内の油圧)が低められる。反対に、第1スプール弁子204がその係合側位置に位置すると、入力ポート212に供給された第2ライン圧PL2が係合側ポート220からトルクコンバータ14の係合側油室32へ供給されると同時に、トルクコンバータ14の解放側油室34内の作動油が解放側ポート214から排出ポート228、ロックアップコントロール弁252の制御ポート230、排出ポート232を経て排出されて、ロックアップクラッチ26の係合圧が高められる。
【0031】
したがって、上記制御圧PSLUが所定値β(図9参照)以下の場合には、第1スプール弁子204はスプリング202および第2ライン圧PL2に基づく推力に従って図8の中心線より左側に示す解放側(OFF)位置に位置させられてロックアップクラッチ26が解放されるが、制御圧PSLUが上記所定値βよりも高い所定値αを超えると、第1スプール弁子204は制御圧PSLUに基づく推力に従って図8の中心線より右側に示す係合側(ON)位置に位置させられてロックアップクラッチ26が係合或いはスリップ状態とされる。第1スプール弁子204および第2スプール弁子206の受圧面積、スプリング202の付勢力はこのように設定されているのである。このようにロックアップリレー弁250が係合側に切り換えられたときのロックアップクラッチ26の係合或いはスリップ状態は、制御圧PSLUの大きさに従って作動するロックアップコントロール弁252により制御される。
【0032】
ロックアップコントロール弁252は、ロックアップリレー弁250が係合側位置にあるときに制御圧PSLUに従ってロックアップクラッチ26のスリップ量NSLPを制御し、或いはロックアップクラッチ26を係合させるためのものであって、スプール弁子234と、このスプール弁子234に当接して図8の中心線より左側に示す排出側位置へ向かう推力を付与するプランジャ236と、スプール弁子234に図8の中心線より右側に示す供給側位置へ向かう推力を付与するスプリング238と、スプリング238を収容し且つスプール弁子234を供給側位置へ向かって付勢するためにトルクコンバータ14の係合側油室32内の油圧PONを受け入れる油室240と、プランジャ236の軸端側に設けられ、スプール弁子234を排出側位置へ向かって付勢するためにトルクコンバータ14の解放側油室34内の油圧POFFを受け入れる油室242と、プランジャ236の中間部に設けられ、制御圧PSLUを受け入れる油室244とを備えている。
【0033】
このため、上記スプール弁子234がその排出側位置に位置させられると、制御ポート230と排出ポート232との間が連通させられるので係合圧が高められてロックアップクラッチ26の係合トルクが増加させられるが、反対に供給側位置に位置させられると、第1ライン圧PL1が供給されている供給ポート246と制御ポート230とが連通させられるので、第1ライン圧PL1がトルクコンバータ14の解放側油室34内へ供給されて係合圧が低められてロックアップクラッチ26の係合トルクが減少させられる。
【0034】
ロックアップクラッチ26を解放させる場合には、制御圧PSLUが前記所定値βよりも小さい値となるようにリニアソレノイド弁SLUが電子制御装置90により駆動される。反対に、ロックアップクラッチ26を係合させる場合には、制御圧PSLUが最大値となるようにリニアソレノイド弁SLUが電子制御装置90により駆動され、ロックアップクラッチ26がスリップさせられる場合には、制御圧PSLUが前記所定値βと最大値との間となるようにリニアソレノイド弁SLUが電子制御装置90により駆動される。すなわち、ロックアップコントロール弁252では、図9に示すように、トルクコンバータ14の係合側油室32内の油圧PONと解放側油室34内の油圧POFFとが制御圧PSLUに従って変化させられるので、係合圧すなわちそれら油圧PONおよびPOFFの差圧ΔP(PON−POFF)に対応するロックアップクラッチ26の係合トルクも制御圧PSLUに従って変化させられてスリップ量NSLPが制御されるのである。
【0035】
なお、上記図9において、上側に位置する破線はロックアップクラッチ26が係合またはスリップさせられるオン側位置から解放させられるオフ側位置になるために必要なロックアップリレー弁250の油圧特性を示したものであり、下側に位置する破線はオフ側位置からオン側位置になるために必要なロックアップリレー弁250の油圧特性を示したものである。これらの破線の傾きは、ロックアップリレー弁250を作動させるための第1スプール弁子204および第2スプール弁子206の受圧部の面積の大きさ、供給される油圧やスプリング202の特性に応じて決定される。
【0036】
図10は、前記電子制御装置90が備えている制御装置の故障を判定する故障診断装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図においてロックアップクラッチ制御手段100は、図7に示すようにスロットル弁開度θTHおよび車速Vをパラメータ(変数)とする二次元座標において予め記憶された解放領域、スリップ制御領域、係合領域を有する予め記憶されたマップ(関係)に従ってロックアップクラッチ26の係合状態を制御するためにロックアップクラッチ26の前記差圧ΔPを制御するソレノイド弁SLU用の駆動信号である駆動デューティ比DSLUを油圧制御回路66に出力する。
【0037】
継続量検出手段102は、故障前提条件状態値取得手段104と故障前提条件成立判定手段106と故障前提条件継続量計測手段108とを備えており、車両の制御装置の所定の故障前提条件が成立するか否かを判断してその故障前提条件が成立する毎にその制御装置の作動状態の継続量qNGを検出する。
【0038】
上記故障前提条件状態値取得手段104は、車両の制御装置の故障を判定するための所定の故障前提条件すなわちその制御装置が故障した場合にその故障の発生を特定することができる故障の前提条件の成立の判定に必要な現在の車両状態を表す故障前提条件状態値を取得する。たとえば、車両の制御装置としての動力伝達装置たとえばロックアップクラッチ26の係合状態が完全係合すなわちロックアップオンするように前記ロックアップクラッチ制御手段100によって制御される場合の故障とは、たとえばポンプ翼車20およびタービン翼車24が一体回転させられるようにロックアップオンに必要な所定の差圧ΔPONとなるようにソレノイド弁SLU用の駆動信号である駆動デューティ比DSLUが出力されているときにタービン回転速度Nとエンジン回転速度Nとの回転速度差(スリップ量)NSLP(=N−N)が発生している状態つまり略零となっていない状態のことであり、このロックアップクラッチ26のロックアップオン制御時における故障前提条件はたとえばギヤ段が所定のギヤ段であり、制御圧PSLUが所定の油圧より高くすなわち差圧ΔPがロックアップオンに必要な所定の差圧ΔPONより高く、スロットル開度θTHが所定のスロットル開度の範囲であり、車速Vが所定の車速の範囲であり、回転速度差NSLPの絶対量が所定の回転速度差NSLP−Pより大きい等の複数の故障前提条件すなわち故障前提条件群である。上記故障前提条件状態値取得手段104はその故障前提条件群の成立の判定に必要となる車両の故障前提条件状態値たとえば現在のギヤ段、制御圧PSLU、スロットル開度θTH、車速V、回転速度差NSLP等の値を取得或いは検出する。
【0039】
前記故障前提条件成立判定手段106は、制御装置の前記所定の故障前提条件(複数の場合には故障前提条件群)が成立する作動状態であるか否かを判定する。たとえば、ロックアップクラッチ26がロックアップオンとなるように制御される場合には上述したようにギヤ段が所定のギヤ段であり、制御圧PSLUが所定の油圧より高く、スロットル開度θTHが所定のスロットル開度の範囲であり、車速Vが所定の車速の範囲であり、回転速度差NSLPの絶対量が所定の回転速度差NSLP−Pより大きい等の複数の故障前提条件すなわち故障前提条件群が成立するか否かを故障前提条件状態値取得手段104によって検出された車両の故障前提条件状態値たとえば現在のギヤ段、制御圧PSLU、スロットル開度θTH、車速V、回転速度差NSLP等の値に基づいて判定する。
【0040】
前記故障前提条件継続量計測手段108は、前記故障前提条件成立判定手段106によって前記故障前提条件が成立すると判定されるとその故障前提条件が継続して成立する作動状態の実際の継続量qNGを計測する。或いは、故障前提条件成立判定手段106によって故障前提条件が成立しないと判定されるとその継続量qNGを零とする。たとえば、この実際の継続量qNGは前記所定の故障前提条件(複数の場合には故障前提条件群)が成立する作動状態の継続時間tNG或いは前記所定の故障前提条件(複数の場合には故障前提条件群)が成立する作動状態の成立回数kNGである。
【0041】
故障判定手段116は、上記故障前提条件継続量計測手段108によって計測された継続量qNGが予め記憶された故障判定閾値HSHを越えたか否かを判定して故障判定フラグを立てる。たとえば、上記故障判定手段116はその継続量qNGがその故障判定閾値HSHを越えたと判定されると故障判定フラグを1とし、その故障判定閾値HSHを越えるまでは故障判定フラグを0とする。上記故障前提条件の内容によっては制御装置の故障時に成立するだけでなく正常時にも成立するものであり、たとえばロックアップクラッチ26のロックアップオンとなるように駆動デューティ比DSLUが出力されたとしても油圧の応答遅れ等の要因によって実際にロックアップオンとなるまでの間はスリップ状態すなわち故障前提条件が成立する作動状態となり、単純にその故障前提条件の成立をもって故障と判定すれば誤判定となる可能性がある。そこで、この故障判定閾値HSHはこのような誤判定を回避するために、正常時に成立する故障前提条件の継続量qNGでは故障と判定しないようにさらに故障時には速やかに故障と判定するように設定されている。たとえば、図11にロックアップクラッチ26のロックアップオン作動時の正常時の継続量qNGたとえば継続時間tNGの計測値(○点)の一例とその故障判定閾値HSHの設定例とを示した。この継続時間tNGの計測値(○点)は図11に示すようにばらつきがあり、これは図11(b)に示すように車両Aと車両Bの個体差によってもばらつきがあったり或いは運転者等によっても同様のばらつきがあるものである。このようなことから、この故障判定閾値HSHは量産車両では製品間の個体差、運転操作或いは走行条件等による正常時の継続量qNGのばらつき範囲を考慮して故障判定手段116による誤判定を避けるためにある程度余裕を持って設定されている。
【0042】
しかし、上記ばらつき範囲が非常に大きくなるような場合には故障判定閾値HSHを上げる(大きくする)設定となり故障によって継続時間tNGが大きく変化しても故障と判定されない可能性がある。たとえば、車両Aと車両Bの全体のばらつき範囲を考慮して故障判定閾値HSHを実線Aに設定すると、車両Bにおいて故障によって継続時間tNGが大きく変化しても故障と判定されない可能性がある。逆に、故障の判定感度を向上するために故障判定閾値HSHを下げる(小さくする)設定とすると正常時の継続時間tNGの変化でも故障であると誤判定される可能性がある。たとえば、車両Bのばらつき範囲を基準にして故障判定閾値HSHを実線Bに設定すると、車両Aにおいて正常時の継続時間tNGの変化でも故障であると誤判定される可能性がある。このため、故障の誤判定の防止と故障の判定感度を向上することとは相反するという課題が発生する可能性がある。また、この故障判定手段116は所定の条件たとえばタービン回転速度センサ76が断線等の故障により電子制御装置90がN=0と判定してスリップ量NSLP(=N−N)の値が非常に大きくなるような別の故障発生の影響がある場合或いはロックアップクラッチ26の作動油温が通常より大きく外れるようなたとえば作動油温が0℃付近の極低温時や140℃付近の高温時であってロックアップクラッチ26の作動特性が通常と変わるような場合たとえば作動油温が極低温時であって応答遅れがより発生するような場合等の故障判定が適切でないときにはその判定を実行しないようにしてもよい。
【0043】
従って、故障の誤判定の防止と故障の判定感度の向上を両立させるために、通常つまり正常時であっても成立する前記故障前提条件の継続量qNGを記憶しておき、その記憶値に基づいて車両毎の故障判定閾値HSHを決定して故障判定手段116によって故障判定が実行されればよい。たとえば、図11(b)に示す車両A、Bではそれぞれ実線A、Bに故障判定閾値HSHを決定してそれぞれの故障判定閾値HSHで故障判定が実行されればよい。以下にその故障判定閾値HSHの決め方つまり設定方法或いは設定されている故障判定閾値HSHの補正方法について説明する。
【0044】
なまし処理手段112は、継続量qNGのばらつきの範囲を知る方法として用いられるものであり、前記故障前提条件継続量計測手段108によって所定の故障前提条件が成立する毎に前記制御装置の作動状態の繰り返し計測された実際の継続量qNGになまし処理をしてなまし処理値qNGAVGとして実際の継続量qNGのばらつきの中央値を知るためにその継続量qNGの変化分を滑らかにする。たとえば、図11に示すようにロックアップクラッチ26のロックアップオン作動時の実際の継続量qNGたとえば継続時間tNGの計測値(○点)の一つである継続時間tNG2の前後の値である継続時間tNG1或いは継続時間tNG3との差を縮小するためになまし処理たとえば各々の平均値tNG1−2或いはtNG2−3を算出する。図11の●点はその継続時間tNGのなまし処理後のなまし処理値qNGAVGであるなまし処理時間tNGAVGを示している。このなまし処理手段112は、製品間の個体差に起因する以外の運転操作或いは走行条件等に起因する継続時間tNGの変動分を減少するために実行される。
【0045】
記憶手段110は、制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する作動状態となる毎に前記故障前提条件継続量計測手段108によって計測された実際の継続量qNG或いはなまし処理手段112によってなまし処理された継続量qNGのなまし処理値qNGAVGを記憶値Mとして記憶する。すなわち、制御装置の正常時における継続量qNGのばらつき範囲を記憶することになる。したがって、この記憶値Mから制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する作動状態となっても故障と判定されず、また故障時にはより速やかに故障と判定される車両の製品間のばらつき等の個体差等を考慮した車両ごとの故障判定閾値HSHを設定できるので、故障判定手段116による制御装置の故障の誤判定が防止されるとともに故障の検出精度が向上する。
【0046】
上記記憶手段110による記憶値Mは上述のように前記故障判定閾値HSHを設定する基準となるものであり、制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する作動状態となる場合の実際の継続量qNGのばらつき範囲がわかれば故障の誤判定を防止するための故障判定閾値HSHの設定が可能となるので、この記憶手段110は繰り返し計測された前記実際の継続量qNG或いはその実際の継続量qNGのなまし処理値qNGAVGの中から実際の継続量qNGのばらつき範囲がわかるような値を選択して記憶値Mとして記憶してもよい。以下に、その記憶値Mの幾つかの記憶方法の例を図11の継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGを基にして説明する。
【0047】
たとえば、ばらつき範囲としてばらつきの上限を知るために所定の時間として故障判定閾値HSHを基にたとえば半分程度に設定した選択時間tSHを予め設定し、その選択時間tSHを越えた継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGの値たとえば図11の場合はtNG7、tNG9、tNG7−8のみを記憶値Mとして記憶してもよい。また、ばらつき範囲としてばらつきの傾向を知るために継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGの中でその選択時間tSHを越えた回数NSHたとえば図11の○点に示した継続時間tNGの場合は2回を記憶値Mとして記憶してもよい。これによって、ばらつきの傾向が選択時間tSHに対してたとえば大きい側にばらついている等がわかる。さらに、ばらつき範囲としてばらつきの上限を知るために継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGの中で最大値を順次書き換えて記憶値Mとしてたとえば図11の○点に示した継続時間tNGの場合はtNG7をtNGMAXとして記憶してもよい。これによって、その記憶値Mがメモリに書き込まれる場合に記憶値Mの数(容量)を減らすことができるので、効率よく記憶することができてその記憶値Mの値の化け(値の変化)或いはそのメモリの耐久性低下を防止することができる。
【0048】
また、上記記憶手段110は故障判定手段116による故障判定が実行されないようなとき、たとえば上述したようにタービン回転速度センサ76が断線等の故障によりスリップ量NSLP(=N−N)の値が非常に大きくなるような別の故障発生の影響がある場合或いはロックアップクラッチ26の作動油温が極低温時であって応答遅れがより発生するような制御装置の作動が不安定である場合等の故障判定が適切でないときには上記記憶を実行しないようにしてもよい。また、故障判定が実行されないときには記憶値Mが必要でないのでこの場合も上記記憶を実行しないようにしてもよい。これによってたとえば上記メモリへの不要な書き込みを減らすことができて記憶値Mの数を減らすことができる。しかしながら、故障判定手段116による故障判定が実行されないときの記憶値Mによって故障前提条件が成立する場合の傾向がつかめる可能性があるので、故障判定手段116による故障判定が実行されるときの記憶値Mと故障判定が実行されないときの記憶値Mとを区別して記憶してもよい。
【0049】
故障判定閾値補正手段114は、制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する作動状態となる場合の前記実際の継続量qNG或いはその実際の継続量qNGのなまし処理値qNGAVG或いは上記記憶値Mに基づいて前記故障判定閾値HSHを設定或いは補正する。たとえば、その記憶値Mの値たとえばその記憶値Mの平均値を所定の割合で増大したり所定の値を加算したりして新しい故障判定閾値HSHを設定したり、その記憶値Mに応じた所定の増減率或いは増減値で故障判定閾値HSHを変化させたりして故障判定閾値HSHをたとえば学習によって補正する。これによって、故障判定閾値HSHが障判定閾値補正手段114によって車両の個々の特性に合わせた値に設定或いは補正されるので、制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する場合に故障判定手段116による故障の誤判定が防止されるとともに故障の判定感度が向上する。
【0050】
上記故障判定閾値補正手段114は、上述したように故障判定手段116による故障判定が実行されないときには上記補正を実行しないようにしてもよいし、故障判定手段116による故障判定が実行されないときには故障判定閾値HSHが必要でないのでこの場合も上記補正を実行しないようにしてもよい。また、故障判定閾値補正手段114は前記記憶手段110が故障判定が実行されないときに記憶した記憶値Mに基づいての上記補正を実行しないようにしてもよい。これによって正確な故障判定閾値HSHを設定できる。
【0051】
図12は、前記電子制御装置90の制御作動の要部すなわち車両に備えられた制御装置の故障判定作動に用いられる故障判定閾値を補正する制御作動を説明するフローチャートである。図12において、前記故障前提条件状態値取得手段104に対応するステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、車両の制御装置の故障を判定するための所定の故障前提条件の成立の判定に必要な現在の車両状態を表す故障前提条件状態値が取得される。たとえば、ロックアップクラッチ26のロックアップオン制御時の異常状態とはロックアップオン制御のための駆動デューティ比DSLUが出力されているときにタービン回転速度Nとエンジン回転速度Nとの回転速度差NSLP(=N−N)が発生している状態のことであり、この場合の故障前提条件であるギヤ段が所定のギヤ段であり、制御圧PSLUが所定の油圧より高くすなわち差圧ΔPがロックアップオンに必要な所定の差圧ΔPONより高く、スロットル開度θTHが所定のスロットル開度の範囲であり、車速Vが所定の車速の範囲であり、回転速度差NSLPの絶対量が所定の回転速度差NSLP−Pより大きい等の複数の故障前提条件すなわち故障前提条件群の判定に必要となる車両の状態値たとえば現在のギヤ段、制御圧PSLU、スロットル開度θTH、車速V、回転速度差NSLP等の値が検出される。続く、前記故障前提条件成立判定手段106に対応するSA2において、前記故障前提条件が成立する作動状態であるか否かが判定される。たとえば、ロックアップクラッチ26がロックアップオンとなるように制御される場合には上記故障前提条件群が成立する作動状態であるか否かが現在のギヤ段、制御圧PSLU、スロットル開度θTH、車速V、回転速度差NSLP等の値に基づいて判定される。
【0052】
このSA2の判断が否定される場合は前記故障前提条件継続量計測手段108に対応するSA6において、故障前提条件が継続して成立する作動状態のときの計測値である実際の継続量qNGたとえばロックアップクラッチ26のロックアップオン作動時の継続量qNGたとえば継続時間tNGが零とされて本ルーチンが終了させられる。逆にこのSA2の判断が肯定される場合は前記故障前提条件継続量計測手段108に対応するSA3において、その故障前提条件が継続して成立する作動状態のときの計測値である実際の継続量qNGたとえばロックアップクラッチ26のロックアップオン作動時の継続量qNGたとえば継続時間tNGが計測される。続く、前記記憶手段110に対応するSA4において、制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する作動状態となる場合のその継続時間tNGが記憶値Mとして記憶される。また、このSA4においてなまし処理手段112によってなまし処理された継続時間tNGのなまし処理時間tNGAVGが記憶値Mとして記憶されてもよい。また、この継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGの中から継続時間tNGのばらつき範囲がわかるように選択された値たとえば、この継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGの中で所定の時間として故障判定閾値HSHを基にたとえば半分程度に設定した選択時間tSHを越えた回数NSH或いはその選択時間tSHを越えた継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGの値或いは継続時間tNG或いはなまし処理時間tNGAVGの中で最大値を順次書き換えた値が記憶値Mとして記憶されてもよい。
【0053】
次いで、前記故障判定閾値補正手段114に対応するSA5において、制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する作動状態となる場合の上記記憶値Mに基づいて故障判定閾値HSHが補正される。たとえばその記憶値Mの値の平均値を所定の割合で増大したり所定の値を加算したりして新しい故障判定閾値HSHが設定されたり、その記憶値Mに応じた所定の増減率或いは増減値で故障判定閾値HSHを変化させたりして学習によって補正される。この結果、故障判定閾値HSHは制御装置が正常作動する場合における故障前提条件群が継続して成立する継続時間tNGの記憶値Mに基づいて車両の個々の特性に合わせた故障判定閾値HSHに設定或いは補正される。なお、予め記憶されている故障判定閾値HSHの補正は上記のように学習によって自動的に行われてもよいし、工場やディーラー等の整備工場等における作業によって行われてもよい。たとえば、工場出荷時やディーラー等の整備工場等においてテストコースやシャシダイナモ上で車両を走行状態として、制御装置の正常作動が確認できるときの故障前提条件が継続して成立する実際の継続量qNGを、整備ツールや検査設備等によって検出し記憶値Mとして記憶させる。さらにこの記憶値Mに基づいて作業マニュアル等に従って故障判定閾値HSHが算出或いは補正されるようにしてもよい。また、この記憶値Mに基づいての故障判定閾値HSHの算出或いは補正は上記整備ツールや検査設備等によって自動的に実行されるようにしてもよい。
【0054】
図13は、前記電子制御装置90の制御作動の要部すなわち車両に備えられた制御装置の故障判定作動を説明するフローチャートである。図13に示したフローチャートのSB1乃至SB3およびSB6は、上記図12に示したフローチャートのSA1乃至SA3およびSA6と同じ作動をする。よってここではそのSB1乃至SB3およびSB6の説明を省略する。SB3に続いて、前記故障判定手段116に対応するSB4において、SB3において計測された継続時間tNGが図12に示したフローチャートにおける故障判定閾値HSHを補正する制御作動によって車両の個々の特性に合わせて補正された故障判定閾値HSHを越えたか否かが判定される。このSB4の判断が肯定される場合は前記故障判定手段116に対応するSB5において、故障判定フラグがたとえば故障判定フラグ=1とされる。或いはこのSB4の判断が否定される場合は前記故障判定手段116に対応するSB7において、その故障判定閾値HSHを越えるまでは故障判定フラグ=0とされる。この結果、車両の個々の特性に合わせて補正された故障判定閾値HSHを用いて制御装置の故障判定がされるので、制御装置の正常作動時に前記故障前提条件が成立する場合の故障の誤判定が防止されるとともに故障の判定感度が向上する。なお、この故障判定作動は所定の条件たとえばタービン回転速度センサ76が断線等の故障によりスリップ量NSLP(=N−N)の値が非常に大きくなるような別の故障発生の影響がある場合或いはロックアップクラッチ26の作動油温が通常より大きく外れるようなたとえば作動油温が0℃付近の極低温時であって応答遅れがより発生するような場合等の故障判定が適切でないときにはSB4における故障判定を実行しないようにしてもよい。
【0055】
また、図13のSB4における故障判定が実行されないときには、制御装置の作動が不安定であったり或いは記憶値Mが必要でないので図12のSA4における記憶を実行しないようにしてもよい。これによってたとえば上記メモリへの不要な書き込みを減らすことができて記憶値Mの数を減らすことができる。しかしながら、SB4における故障判定が実行されないときの記憶値Mによって故障前提条件が成立する場合の傾向がつかめる可能性があるので、SB4における故障判定が実行されるときの記憶値Mと故障判定が実行されないときの記憶値Mとを区別して記憶してもよい。また、SB4における故障判定が実行されないときには同様に制御装置の作動が不安定であったり或いは故障判定閾値HSHが必要でないので図12のSA5における故障判定閾値HSHの補正を実行しないようにしてもよい。または、SB4における故障判定が実行されないときの記憶値Mに基づいての故障判定閾値HSHの補正を実行しないようにしてもよい。これによって正確な故障判定閾値HSHを設定できる。
【0056】
上述のように、本実施例によれば、故障判定手段116(SB4)によって制御装置たとえばロックアップクラッチ26の故障を判定するために用いる故障判定閾値HSHが、車両に搭載された制御装置の故障を判定するためのその制御装置の所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量qNGたとえば継続時間tNGに基づいて故障判定閾値補正手段114(SA5)によって補正されるので、車両の製品間ばらつき等の個体差を考慮した故障判定閾値HSHを用いて故障判定手段116による故障判定が実行されて故障の誤判定が防止されるとともに故障の判定感度が向上する。
【0057】
また、本実施例によれば、故障判定閾値補正手段114(SA5)による補正は、継続量qNGが故障判定閾値HSHに満たない制御装置の正常時の継続量qNGに基づいて行われるものであるので、故障判定閾値補正手段114によって故障判定閾値HSHが適切に補正されて、故障判定手段116(SB4)による故障の誤判定が防止されるとともに故障の判定感度が向上する。
【0058】
また、本実施例によれば、実際の継続量qNGを記憶する記憶手段110(SA4)を備え、故障判定閾値補正手段114(SA5)は、その記憶手段110による記憶値Mに基づいて故障判定閾値HSHを補正するものであるので、実際の継続量qNGに基づいて故障判定閾値補正手段114による故障判定閾値HSHの補正が適切に実行される。
【0059】
また、本実施例によれば、記憶手段110(SA4)は、なまし処理手段112(SA4)による継続量検出手段102(SA1乃至SA3、SB1乃至SB3)によって繰り返し検出される所定の故障前提条件が成立する毎に制御装置の作動状態の実際の継続量qNGの変化のなまし処理値qNGAVGを記憶するものであるので、車両の製品間ばらつき等の個体差に起因する以外のたとえば運転操作や走行条件等に起因するその作動状態の実際の継続量qNGの変動分をなまし処理手段112によって滑らかにされたなまし処理値qNGAVGに基づいて故障判定閾値補正手段114(SA5)による故障判定閾値HSHの補正が適切に実行される。
【0060】
また、本実施例によれば、継続量qNGは所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続時間tNGであり、記憶手段110(SA4)は実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGが予め設定された所定の時間を超えた回数NSHを記憶するものであるので、記憶手段110によって実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGの中で所定の時間を超えた回数NSHが記憶されるので、記憶手段110への記憶量を減少することができて記憶値の化け或いは記憶手段110の耐久性低下を防止することができる。
【0061】
また、本実施例によれば、継続量qNGは所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続時間tNGであり、記憶手段110(SA4)は、実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGが予め設定された所定の時間を超えた場合にその所定の時間を超えた実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGを記憶するものであるので、記憶手段110によって実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGの中で所定の時間を超えたその実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGが記憶されるので、記憶手段110への記憶量を減少することができて記憶値の化け或いは記憶手段110の耐久性低下を防止することができる。
【0062】
また、本実施例によれば、記憶手段110(SA4)は、実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGの最大値を記憶するものであるので、記憶手段110によって実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGの中の最大値のみ記憶されるので、記憶手段110への記憶量を減少することができて記憶値の化け或いは記憶手段110の耐久性低下を防止することができる。
【0063】
また、本実施例によれば、故障判定閾値補正手段114(SA5)は、故障判定手段116(SB4)による制御装置の故障の判定が実行されないときには故障判定閾値HSHを補正しないものであるので、故障の判定が実行されるときのみ故障判定閾値補正手段114による故障判定閾値HSHの補正が実行されて故障が適切に判定される。
【0064】
また、本実施例によれば、記憶手段110(SA4)は、故障判定手段116(SB4)による制御装置たとえばロックアップクラッチ26の故障の判定が実行されないときには実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGを記憶しないものであるので、記憶手段110に記憶された実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGには故障の判定が実行されないときの実際の継続量qNG或いはなまし処理値qNGAVGが含まれないので、故障判定閾値補正手段114(SA5)による故障判定閾値の補正が適切に実行されて故障が適切に判定される。
【0065】
また、本実施例によれば、制御装置はエンジンの動力を駆動輪に伝達する動力伝達装置であるので、動力伝達装置の故障が適切に判定される。たとえば、動力伝達装置としてのトルクコンバータ14に備えられたロックアップクラッチ26の油圧を制御するリニアソレノイド弁SLUの故障が適切に判定される。
【0066】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0067】
たとえば、前述の実施例において、制御装置としての動力伝達装置は自動変速機16や自動変速機16を介して伝動されるエンジン出力を駆動輪に分配する駆動力分配クラッチ付前後輪動力分配装置等であってもよい。たとえば、自動変速機16の場合には変速用のソレノイド弁Sol1〜Sol5、リニアソレノイド弁SL1、SL2等の故障が適切に判定される。
【0068】
また、前述の実施例において、図12および図13に示すように故障判定閾値補正作動と故障判定作動はそれぞれ別のフローチャートで実行されているが一つのフローチャートで実行されるようにしてもよい。この場合はたとえば図13のフローチャートのSB3とSB4の間で図12のSA4とSA5が実行されるようにすればよい。
【0069】
また、前述の実施例において、流体伝動装置としてロックアップクラッチ26が備えられているトルクコンバータ14が用いられていたが、トルク増幅作用のないフルードカップリングが用いられてもよい。
【0070】
また、前述の実施例では、自動変速機16は、3組の遊星歯車装置40、42、44の組み合わせから成る、前進6速の変速機であったが、エンジンブレーキ作用のためにクラッチC或いはブレーキBの油圧式摩擦係合装置が係合される型式の変速機であればよく、自動変速機16を構成する遊星歯車装置の組数は3組とは異なる数であってもよいし、また前進5速の変速機、前進4速の変速機等であっても差し支えない。また、自動変速機16は、クラッチ或いはブレーキの油圧式摩擦係合装置や一方向クラッチで構成された変速部たとえば前後進切換或いは前進2段等の変速機と、変速比が無段階に連続的に変化させられる無段変速機とで構成されてもよい。
【0071】
また、前述の実施例では、自動変速機16の係合要素であるクラッチC或いはブレーキBは、油圧式摩擦係合装置であったが、電磁式係合装置たとえば電磁クラッチや磁粉式クラッチ等であってもよい。
【0072】
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された動力伝達装置を説明する骨子図である。
【図2】図1の自動変速機の各ギヤ段を成立させるためのクラッチおよびブレーキの係合、解放状態を説明する図である。
【図3】図1の実施例の車両に設けられた電子制御装置の入出力信号を説明する図である。
【図4】図3のシフトレバーを具体的に示す斜視図である。
【図5】図3の電子制御装置によって行われるスロットル制御で用いられるアクセル開度Accとスロットル弁開度θTHとの関係の一例を示す図である。
【図6】図3の電子制御装置によって行われる自動変速機の変速制御で用いられる変速線図(マップ)の一例を示す図である。
【図7】図1の動力伝達装置におけるロックアップクラッチの制御に用いられるロックアップ領域線図を説明する図である。
【図8】図3の油圧制御回路のロックアップクラッチの制御に関する油圧回路部分としてのロックアップ制御装置の一例を示す説明する図である。
【図9】図8のリニアソレノイド弁SLUの出力特性を示す図である。
【図10】図3の電子制御装置が備えている制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図11】図11(a)はロックアップクラッチのロックアップオン作動時の正常時の継続時間の計測値の一例と故障判定閾値の設定例とを示した図である。また、図11(b)は車両の個体差による継続時間の計測値の一例と故障判定閾値の設定例とを示した図である。
【図12】図3の電子制御装置の制御機能の要部すなわち車両に備えられた制御装置の故障判定作動に用いられる故障判定閾値を補正する制御作動を説明するフローチャートである。
【図13】図3の電子制御装置の制御機能の要部すなわち車両に備えられた制御装置の故障判定作動を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10:動力伝達装置(制御装置)
12:エンジン
102:継続量検出手段
110:記憶手段
112:なまし処理手段
114:故障判定閾値補正手段
116:故障判定手段

Claims (10)

  1. 車両に搭載された制御装置の故障を判定するための該制御装置の所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続量が予め設定された故障判定閾値を越えることに基づいて該制御装置の故障を判定する故障判定手段を備える車両用制御装置の故障診断装置であって、
    前記作動状態の実際の継続量に基づいて該故障判定閾値を補正する故障判定閾値補正手段を、含むことを特徴とする車両用制御装置の故障診断装置。
  2. 前記故障判定閾値補正手段による補正は、前記継続量が前記故障判定閾値に満たない前記制御装置の正常時の継続量に基づいて行われるものである請求項1の車両用制御装置の故障診断装置。
  3. 前記実際の継続量を記憶する記憶手段を備え、
    前記故障判定閾値補正手段は、該記憶手段による記憶値に基づいて前記故障判定閾値を補正するものである請求項1または2の車両用制御装置の故障診断装置。
  4. 前記所定の故障前提条件が成立する毎に前記制御装置の作動状態の実際の継続量を検出する継続量検出手段と、
    該継続量検出手段によって繰り返し検出される前記作動状態の継続量の変化を滑らかにするなまし処理手段とを備え、
    前記記憶手段は、該なまし処理手段によるなまし処理値を記憶するものである請求項3の車両用制御装置の故障診断装置。
  5. 前記継続量は所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続時間であり、前記記憶手段は、前記実際の継続量或いはなまし処理値が予め設定された所定の時間を超えた回数を記憶するものである請求項3または4の車両用制御装置の故障診断装置。
  6. 前記継続量は所定の故障前提条件が成立する作動状態の継続時間であり、前記記憶手段は、前記実際の継続量或いはなまし処理値が予め設定された所定の時間を超えた場合に該所定の時間を超えた実際の継続量或いはなまし処理値を記憶するものである請求項3または4の車両用制御装置の故障診断装置。
  7. 前記記憶手段は、前記実際の継続量或いはなまし処理値の最大値を記憶するものである請求項3または4の車両用制御装置の故障診断装置。
  8. 前記故障判定閾値補正手段は、前記故障判定手段による前記制御装置の故障の判定が実行されないときには前記故障判定閾値を補正しないものである請求項1乃至7のいずれかの車両用制御装置の故障診断装置。
  9. 前記記憶手段は、前記故障判定手段による前記制御装置の故障の判定が実行されないときには前記実際の継続量或いはなまし処理値を記憶しないものである請求項3乃至7のいずれかの車両用制御装置の故障診断装置。
  10. 前記制御装置はエンジンの動力を駆動輪に伝達する動力伝達装置である請求項1乃至9のいずれかの車両用制御装置の故障診断装置。
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