JP2004316889A - 回転作動型ワンウェイクラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 錘体及び転動体の作動をスムーズにした回転作動型ワンウェイクラッチを提供する。
【解決手段】 内周円筒面(3a)を有する外輪(3)と、カム面(11,47)が形成された内輪(2)と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体(7,37)、前記転動体を付勢する付勢スプリング(5,35)、及び遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体(8,38)と、前記錘体の作動を案内する錘作動面とを備えた回転作動型ワンウェイクラッチ(1,30,80)において、
前記錘体(8,38)が、前記錘体(8,38)、転動体(7,37)、錘作動面(12,40,52)とで囲まれた空所(20)よりも大きいことを特徴とする回転作動型ワンウェイクラッチ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動二輪車、スノーモービル等に使用され、所定の回転数以上になって初めてワンウェイクラッチの機能を発揮する回転作動型ワンウェイクラッチに関する。
一般に、ワンウェイクラッチは、相対回転する外輪及び内輪を有し、外輪と内輪との間でトルクを伝達するスプラグやローラなどが外輪または内輪の軌道面に設けたカム面に噛み合うことで、一方向のみに回転トルクを伝達している。また、逆方向では空転する構成となっている。
このようなワンウェイクラッチの中で、内輪または外輪に設けたポケット(凹所)にローラを配置し、回転方向によって、ローラがポケットの楔部分に係合する楔作用により回転をロックする構成となっているものが知られている。
例えば、特許文献1は、外輪(アウターレース)に設けた凹所にローラを配置して、外輪が時計方向に回転した場合、ローラが楔作用により凹所でロックされ、内輪に対して外輪の回転をロックする構成を開示している。
また、特許文献2は、外輪(アウターレース)と入力カップリングとの間にローラ及び補助ローラを配置して、所定回転数以上になると、遠心力で補助ローラがローラをカム面の係合可能な位置に押圧する。この押圧力により、ローラと外内輪がロックできる状態となり、外内輪が噛合方向に相対回転しようとすると、楔作用が働いて回転がロックされる構成を開示している。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特公昭53−8019号公報(第1−2頁、第1図等) 特開昭52−100045号公報(第2−3頁、第3図等)
上記、従来技術ではローラを凹所等にロックする構成は開示されており、特に特許文献2には、遠心力で補助ローラがローラを押圧し、この押圧力によりローラと外内輪がロックできる状態となり、外内輪が噛合方向に相対回転しようとすると、楔作用が働いて回転がロックされる構成を開示している。
ところが、補助ローラやローラと、それらが収容された空間との大きさに特定の関係がないため、補助ローラやローラの動き、すなわち作動がスムーズでない恐れがある。
そこで、本発明の目的は、錘体及び転動体の作動をスムーズにした回転作動型ワンウェイクラッチを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の回転作動型ワンウェイクラッチは、
内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体、前記転動体を付勢する付勢スプリング、及び遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体と、前記錘体の作動を案内する錘作動面とを備えた回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、前記錘体が、前記錘体、転動体、錘作動面とで囲まれた空所よりも大きいことを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、本発明の回転作動型ワンウェイクラッチは、
内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体、前記転動体を付勢する付勢スプリング、及び遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体と、前記錘体の作動を案内する錘作動面とを備えた回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、前記転動体と錘体の接点が、常に前記転動体の中心より前記内輪、または前記外輪の中心基準として内径側に位置していることを特徴としている。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
前記錘体が、前記錘体、転動体、錘作動面とで囲まれた空所よりも大きいため、錘体と転動体とが噛みこむことによって生じる作動不良が防止され、錘体及び転動体の作動がスムーズになる。(請求項1及び2)
錘体の大きさを、錘体、転動体、錘作動面とで囲まれる空所よりも大きくするように構成する。転動体と錘体の接点が、常に転動体の中心より内径側にくるように転動体と錘体を保持するように構成する。
本明細書において、「回転作動型」とは、上記所定の回転数を越えた範囲での回転時において、ワンウェイクラッチとしての機能が確実に作動するという意味であるが、低速回転域から所定の回転数以下の回転でも、ワンウェイクラッチとして機能する場合がある。
また、本明細書において、「錘作動面」とは、遠心力を受けた錘体が、この面に沿って外径側へ転動または滑ることにより案内される面であり、ローラに接触押圧し、ローラを噛合い位置まで移動させるために設けられている。「錘作動面」は外径方向に向かってポケットの周方向幅が徐々に狭まるように傾斜していることが好ましい。
以下、本発明の各実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。図面中、同一部分は同一符号にて示してある。
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの正面図であり、図2は、図1のA−A線に沿った軸方向断面図である。回転作動型ワンウェイクラッチ1は、内周にスプライン2aが刻設され、駆動軸(不図示)に嵌合する中空の軸である内輪2と、内輪2の半径方向外側で同軸上に、かつ内輪2と相対回転自在に配置された外輪3とからなっている。説明の便宜上、本明細書においては、以下「回転作動型ワンウェイクラッチ」を単に「ワンウェイクラッチ」と称する。
図3に詳細を示すように、内輪2の外周部には、外輪3の内周面3aに対して開口した複数のポケット9が円周方向等分に設けられている。ポケット9の間の内輪2の外周面は、外輪3の内周面3aに対して摺擦する軸受部13となっている。
各ポケット9はその内周面の一部にカム面11(図3及び図4参照)が形成され、またほぼ円筒形のローラ7とほぼ円筒形の錘体8とが配置されている。ポケット9には、更にローラ7をカム面11の深さの深い方向、即ち、カム面11と外輪3の円筒状内周面との間でローラ7が噛み合わず、ワンウェイクラッチ1が空転する、非係合方向へ付勢する付勢スプリング5が設けられている。
付勢スプリング5にはアコーデオンスプリングが用いられており、図5に詳細を示すように、保持器柱部10の返し部分14を付勢スプリング5の取付け部15で挟むことによって、付勢スプリング5は、保持器4の保持器柱部10に取り付けられている。付勢スプリング5の取り付け部15と反対側の一端は、ローラ7を押圧するための押圧部16となっている。
図2は、内輪2、外輪3、保持器4、付勢スプリング5の関係を示す軸方向断面図であり、付勢スプリング5は保持器4に保持されていることを示している。内輪2は不図示の駆動軸に嵌合し、回転可能となっている。
次に、図3及び図4を用いて、第1実施例のワンウェイクラッチ1の動作を説明する。図3は図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い前(非係合時)の状態を示しており、図4は図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い時(係合時)の状態を示している。
上述の構成のワンウェイクラッチ1は、非回転時から低速回転域までは内外輪の相対回転方向どちらの向きでもローラ7がトルク伝達を行うことはない。図3はこの状態を示しており、外輪3の内周面3aとローラ7との間には僅かな隙間d1が存在している。また、エンジン回転等の振動によって、外内輪との間に微小な芯ずれが生じても、ローラが外輪内周面に引き摺られてカム面に噛み込んでしまうという誤作動を防止することができ、錘体、及び転動体の作動がスムーズになる。また空転時の引きずりトルクを低減することができる。また、錘体8は、ポケット9のほぼ最奥部に位置している。
図3の非係合状態から、回転数が上昇すると錘体8が遠心力を受けてポケット9の側部に形成された、外径方向に向かってポケットの周方向幅が徐々に狭まるように傾斜した周方向端面、すなわち錘体作動面12に沿って外径側へ移動し、ローラ7自身が受ける遠心力に加えて錘体8が受ける遠心力(Fc)をローラ7に加え、ローラ7がカム面11と係合可能な位置までローラ7を係合方向へ押しあげながら噛合い位置まで周方向に押圧する力(Fw)が働く。図4は、このような係合状態を示しており、ローラ7が外輪3の内周面3aとカム面11との間に噛合っている。
更に、回転数が所定値を超えるとローラ7に充分な押圧力が加わり、ワンウェイクラッチ1の機能を発揮できる状態、つまりロックアップ可能な状態となる。即ち、この状態で、図4において内輪2を固定状態として考えると、外輪3が図中左方向へ回転するときは空転状態(非係合状態)となり、図中右方向へ回転するときは噛合い状態(係合状態)となり、内外輪間でトルクの伝達が行われる。
ところで、錘体8がローラ7と錘体作動面12との間へ挟まってしまうことを防止するため、錘体作動面12には所定の傾斜角が設定されている。この傾斜角は錘体8とローラ7の接点における接線と錘体作動面12とのなす角であり、錘体8とローラ7の各々の径の比によって設定角度が異なってくる。カム面11の更に外径側であって、錘体8の反対側部分には、カム面11よりも大きく傾斜した非楔作用面21が形成されている。
また、図4において、ローラ7の中心を通る円C1は、ローラ7と錘体8との接点を通る円C2の外径側に位置している。更に、そしてポケット9を構成する径方向に延びる面のうちの一つに錘作動面12を設ける。転動体であるローラ7と、錘体8と、錘作動面12によって形成される空所20(図3)は錘体8よりも小さく形成されている。すなわち、ローラ7と錘体8の接点が、常にローラ7の中心より内輪2、または外輪3の中心基準として内径側に位置している。
また、図3に示すように、非回転時には、ローラ7はポケット9の外周縁より内周側に保持されている。更に、図4に示すように、ローラ7と錘体8との接点がローラ7の中心より内径側に位置している。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例を説明する。図6は、第2実施例を示すワンウェイクラッチ30の正面図であり、図7は、第2実施例の外径側から見たポケット部の概略図である。
第1実施例では、ワンウェイクラッチ部を構成するローラ、錘体、アコーデオンスプリングなどが収容されるポケットが内輪に形成されていたが、第2実施例では、これら要素の大部分を保持器32に設けた窓部43(図7及び図9参照)に収容する。
外輪3と内輪2との間に配置されるほぼ環状の保持器32は、保持器本体であり、保持器32の軸方向端面にはほぼ環状の支持プレート34が設けられている。支持プレート34は、保持器結合部33により、保持器32に固定される。
保持器32に周方向等分に設けられた窓部43には、外輪3側からローラ37を付勢するアコーデオンスプリング35、外輪3と内輪2との間でトルクを伝達するローラ37、ローラ37に作用してローラ37を噛合方向へ押圧する錘体38が配置されている。錘体38が作用してないとき、錘体38の一部は内輪2の外周面に設けられた凹部31に嵌合している。
保持器32には径方向断面がほぼコの字状の凹部36が設けられ、アコーデオンスプリング35のローラ37に付勢力を与える端部と反対の端部がこの凹部36(図9参照)に嵌合し、保持されている。
図7から分かるように、保持器32の窓部43は、保持器32を径方向に刳り貫き、軸方向側部に壁部を残して形成される。窓部43の軸方向の開放端は、前述の支持プレート34により閉じられている。従って、窓部43に収容されるアコーデオンスプリング35、ローラ37、錘体38は、保持器32の壁と支持プレート34とにより軸方向に保持され、また外輪3と内輪2とにより半径方向に保持され、窓部43から逸脱することはない。
図8は、ワンウェイクラッチ30の軸方向断面図である。保持器32に対して支持プレート34が保持器結合部33により固定されていることが分かる。また、ローラ37が、保持器32の壁部と支持プレート34との間で微小なクリアランスを有し、軸方向に支持されていることも分かる。
次に、第2実施例のワンウェイクラッチ30の動作について、図9〜図11を用いて説明する。図9は、第2実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図であり、図10は、第2実施例において、非回転時にローラがポケットの外周縁より内周側に保持されている状態を示す図であり、図11は、第2実施例のワンウェイクラッチ機能が発揮される所定回転数以上にあるローラと錘体の状態を示した図である。
ここで、図9を参照して、第2実施例の構成をより詳細に説明する。保持器32は、内輪2の外周面に周方向等分に設けた複数の凹溝45に嵌合する複数の凸部44を備えている。凸部44が凹溝45に嵌合しているため、保持器32と内輪2とは相対回転をしない構成になっている。
保持器32の窓部43の一方の側面には錘作動面40が形成されており、錘体38が遠心力を受けるとこの面に沿って外径側へ移動し、ローラ37に接触押圧し、ローラ37を噛合い位置まで移動させる。この錘作動面40の外径側には錘体38の作動範囲を制限する錘係止部41が設けられており、錘体38はそれ以上外径側へ移動できないようになっている。更に、その外径側にはローラ37の錘体38方向への作動範囲を制限するローラ係止部42(転動体係止部)が設けられている。錘作動面40、錘係止部41、ローラ係止部42は、実施例では連続的に設けられているが、必ずしも連続的に形成する必要はない。
保持器32の錘作動面40、錘係止部41、ローラ係止部42が設けられた部分に対向した、内輪2の外周面には、錘体38の一部が嵌合する凹部31が設けられ、この凹部31に隣接して、ローラ37のトルク伝達面であるカム面47が形成され、カム面47の更に外径側であって、カム面47の凹部31の反対側部分には、カム面よりも大きく傾斜した非楔作用面46が形成されている。凹部31、カム面47、非楔作用面46は、実施例では連続的に設けられているが、必ずしも連続的に形成する必要はない。
凹部31は、錘体38の一部を収容することができるようになっているが、一部分だけを収容するのは錘体38の作動範囲を極力小さくするためである。
図9に示すように、非回転〜低速回転時(域)では、錘体38は凹部31の内径側に位置してローラ37と接し、ローラ37はアコーデオンスプリング35によってローラ係止部42に押し当てられた状態となっている。その後、内輪2が回転し、その回転が所定回転数以上の高速で回転するようになると、図11に示すように遠心力を受けた錘体38が外径側へ移動して、ローラ37をカム面47の噛合い位置へ移動させる。この状態で内輪2が外輪3に対して図中反時計方向に先行して回転するとトルク伝達が行われる仕組みになっている。この作動時の状態を図11に示している。
更に、ローラ37が過大トルクを受けた場合には、ローラ37が非楔作用面46に移動しトルクを逃がすことができるようになっている。すなわち、ローラ37と錘体38の接点が、常にローラ37の中心より内輪2、または外輪3の中心基準として内径側に位置している。
尚、図10に示すように、非回転時にはローラ37はポケット39の外周縁より内周側に保持されている。すなわち、保持器44の外周縁部39とローラ37との間には隙間d2が形成されている。また、エンジン回転等の振動によって、外内輪との間に微小な芯ずれが生じても、ローラが外輪内周面に引き摺られてカム面に噛み込んでしまうという誤作動を防止することができ、錘体、及び転動体の作動がスムーズになる。また空転時の引きずりトルクを低減することができる。また、錘体8は、ポケット9のほぼ最奥部に位置している。
図9に示すように、保持器44に窓43を形成し、内輪外周面と窓部43とでポケットを構成する。そして、窓部43の径方向に延びる面のうちの一つに錘作動面40を設ける。ローラ37と、錘体38と、錘作動面40によって形成される空所20は錘体よりも小さく形成される。また、図11に示すようにローラ37と錘体38との接点はローラ37の中心より外径側に位置している。すなわち、ローラ37の中心を通る円C1は、ローラ37と錘体38との接点を通る円C2の外径側に位置している。
(第3実施例)
次に、図12−18を参照して、本発明の第3実施例を説明する。第3実施例は、錘体38、ローラ37、アコーデオンスプリング35の位置関係及び動作については上述の第2実施例とほぼ同様である。第3実施例では、保持器の形態が第1及び第2実施例と大きく異なる。
図12、図13及び図17に詳細を示すように、本実施例で用いられる保持器50は、第1プレート60と第2プレート70とからなり、板状の鋼板を打抜いて作られるこの2つのプレートを結合することで保持器50が形成される。ローラ37や錘体38などは両プレートの間に収容される。
次に、図12−図16を参照して、第3実施例のワンウェイクラッチ80の詳細を説明する。図12は、第3実施例を示すワンウェイクラッチ80の正面図であり、図13は、第3実施例を示すワンウェイクラッチ80の軸方向断面図である。また、図14は、第3実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図であり、図15は、第3実施例のワンウェイクラッチ機能が発揮される所定回転数以上にあるローラと錘体の状態を示した図であり、図16は、第3実施例において、非回転時に、ローラがポケットの外周縁より内周側に保持されている状態を示す図である。
図12において、内輪2の外周面に設けられたカム面47、非楔作用面46(図14−16)は前述の第1及び第2実施例とほぼ同じである。第3実施例と前記第1及び第2実施例との違いは、錘体38の作用面などが、保持器50を構成する第1または第2プレートに設けられた凸部に形成されている点である。
第2プレート70の加締め用の爪71が、第1プレート60の加締め用穴64に嵌合して加締められることで、結合部分53により保持器50が形成される。第2プレート70の凸部は、折り曲げられて、外輪3の内周に嵌合し、径方向に対して所定の傾斜を持った錘作動面52が形成される。
図13は、図12の軸方向断面図であり、保持器50が軸方向の両側に位置する第1プレート60と第2プレート70からなることが分かる。
次に、図14−16を参照して、第3実施例の回転作動型ワンウェイクラッチ80の作動を説明する。基本的な作動は、第1及び第2実施例と同じである。図14に示すように、非回転〜低速回転時(域)では、錘体38は凹部31の内径側に位置してローラ37と接し、ローラ37はアコーデオンスプリング35によって、非係合方向に押圧されている。
その後、内輪2が回転し、その回転が所定回転数以上の高速で回転するようになると、図15に示すように遠心力を受けた錘体38が錘作動面52に沿って外径側へ移動して、ローラ37をカム面47の噛合い位置へ移動させ、内輪2が外輪3に対して図中反時計方向に先行して回転するとトルク伝達が行われる仕組みになっている。
更に、ローラ37が過大トルクを受けた場合には、ローラ37が非楔作用面46に移動しトルクを逃がすことができるようになっている。
ここで、保持器50とアコーデオンスプリング35との関係は、以下の通りである。図17は、第3実施例の外径側から見たポケット部の概略図である。図18は、第3実施例におけるアコーデオンスプリング取付け部分の正面図である。
図17及び図18に示すように、アコーデオンスプリング35は先端部分がローラ37を押圧する接合部58となっており、根元部分が取付け部57となっている。この取付け部57で第1柱部51を挟持することによってアコーデオンスプリング35が保持器50に固定される。またこの取付け部を切欠いて形成された舌片56を孔62に係合させることでアコーデオンスプリング35がより強固に固定され、脱落が防止できる。
保持器の第1プレート60の孔62に取り付け部57の先端の舌片56が嵌合している。第3実施例によれば、内輪2を鋼材とするのに対して、保持器50を合成樹脂、アルミニウム、銅等にすることができるので、ワンウェイクラッチを軽量化することができる。また、これに付随して加工コストを低減できる。
図16に示すように、非回転時にはローラ37はポケットの外周縁より内周側に保持されている。すなわち、保持器50の外周縁部59とローラ37との間には隙間d3が形成されている。また、エンジン回転等の振動によって、外内輪との間に微小な芯ずれが生じても、ローラが外輪内周面に引き摺られてカム面に噛み込んでしまうという誤作動を防止することができ、錘体、及び転動体の作動がスムーズになる。また空転時の引きずりトルクを低減することができる。また、錘体8は、ポケット9のほぼ最奥部に位置している。ローラ37と、錘体38と、錘作動面52とによって形成される空所20は錘体38よりも小さく形成される。また、非回転時には、ローラ37はこのポケットの外周縁より内周側に保持されている。更に、ローラ37と錘体38との接点がローラ37の中心より内径側に位置している。すなわち、ローラ37の中心を通る円C1は、ローラ37と錘体38との接点を通る円C2の外径側に位置している。
尚、錘体は、鋼材、銅、鋼合金、アルミニウム、合成樹脂等の材料から成形することが考えられるが、鋼等の比重の大きいものを用いると単位体積あたりに受ける遠心力が大きくなるので、装置のサイズが小さく且つ低速回転時においても噛合い可能な状態が得られ、また錘体8の径を小さくすることが可能となる。
以上説明した各実施例ではポケットに配置される転動体としての円筒形のローラを示したが、これは球体であっても良い。また、錘体についても、円筒形のローラではなく球体であってもよい。更に、転動体と錘体との組み合わせについても、両者ともローラ、両者とも球体、いずれか一方がローラで、他方が球体であってもよい。
また、各実施例では、ポケットは円周方向に複数箇所設けられているが、この数は必要なトルク容量などに応じて任意に変更でき、8箇所以外でもよく、例えば、4箇所や6箇所でも良い。しかしながら、個数にかかわらずポケットは円周方向等配分に設けることが好ましい。
本発明は、自動二輪車やスノーモービル以外の車両、すなわち四輪自動車などに用いることも可能である。
本発明の第1実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの正面図である。 図1のA−A線に沿った軸方向断面図である。 図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い前(非係合時)の状態を示す。 図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い時(係合時)の状態を示す。 本発明に用いられるアコーデオンスプリングの詳細を示す図である。 本発明の第2実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの正面図である。 本発明の第2実施例の外径側から見たポケット部の概略図である。 本発明の第2実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの軸方向断面図である。 本発明の第2実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図である。 第2実施例において、非回転時に、ローラがポケットの外周縁より内周側に保持されている状態を示す図である。 本発明の第2実施例の所定回転数以上で回転しているローラと錘体の状態を示した図である。 本発明の第3実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの正面図である。 本発明の第3実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの軸方向断面図である。 本発明の第3実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図である。 本発明の第3実施例の所定回転数以上で回転しているローラと錘体の状態を示した図である。 第3実施例において、非回転時に、ローラがポケットの外周縁より内周側に保持されている状態を示す図である。 本発明の第3実施例の外径側から見たポケット部の概略図である。 本発明の第3実施例におけるアコーデオンスプリング取付け部分の正面図である。
符号の説明
1、30,80 回転作動型ワンウェイクラッチ
2 内輪
3 外輪
5,35 アコーデオンスプリング
7,37 転動体(ローラ)
8,38 錘体
9 ポケット
11,47 カム面

Claims (2)

  1. 内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体、前記転動体を付勢する付勢スプリング、及び遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体と、前記錘体の作動を案内する錘作動面とを備えた回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、
    前記錘体が、前記錘体、転動体、錘作動面とで囲まれた空所よりも大きいことを特徴とする回転作動型ワンウェイクラッチ。
  2. 内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体、前記転動体を付勢する付勢スプリング、及び遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体と、前記錘体の作動を案内する錘作動面とを備えた回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、
    前記転動体と錘体の接点が、常に前記転動体の中心より前記内輪、または前記外輪の中心基準として内径側に位置していることを特徴とする回転作動型ワンウェイクラッチ。
JP2003363238A 2003-02-13 2003-10-23 回転作動型ワンウェイクラッチ Expired - Lifetime JP4536354B2 (ja)

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