JP4570346B2 - 回転作動型ワンウェイクラッチ - Google Patents

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本発明は、自動二輪車、スノーモービル等に使用され、所定の回転数以上になって初めてワンウェイクラッチの機能を発揮する回転作動型ワンウェイクラッチに関する。
一般に、ワンウェイクラッチは、相対回転する外輪及び内輪を有し、外輪と内輪との間でトルクを伝達するスプラグやローラなどが外輪または内輪の軌道面に設けたカム面に噛み合うことで、一方向のみに回転トルクを伝達している。また、逆方向では空転する構成となっている。
このようなワンウェイクラッチの中で、内輪または外輪に設けたポケット(凹所)にローラを配置し、回転方向によって、ローラがポケットの楔部分に係合する楔作用により回転をロックする構成となっているものが知られている。
例えば、特許文献1は、外輪(アウターレース)に設けた凹所にローラを配置して、外輪が時計方向に回転した場合、ローラが楔作用により凹所でロックされ、内輪に対して外輪の回転をロックする構成を開示している。
また、特許文献2は、外輪(アウターレース)と入力カップリングとの間にローラ及び補助ローラを配置して、所定回転数以上になると、遠心力で補助ローラがローラを押圧する。この押圧力により、ローラと外内輪がロックできる状態となり、外内輪が噛合方向に相対回転しようとすると、楔作用が働いて回転がロックされる構成を開示している。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特公昭53−8019号公報(第1−2頁、第1図等) 特開昭52−100045号公報(第2−3頁、第3図等)
しかしながら、特許文献1に記載されているものは、錘の作動範囲を決定する長穴が外輪とは別体に設けられているため、装置の所望の寸法制度を得るのが困難であり、また部品点数も多くなる。また、補助ローラが長穴に引っかかる虞があり、ローラを押圧するプレートや抱持片といった部品が必要であり、スプリングの設置スペースが要求されるので装置の径を小さくするには限りがある。
また、高速回転時の引き摺りトルクを低減するためには、噛合い位置での錘作動面の傾斜が外輪内周面の接線に対して平行に近い方(半径方向に対して大きく傾斜している方)が、遠心力の働きを抑えることができて有利である。
しかし、低速回転時にはローラが外輪内周面から確実に離れた位置に保持することができたほうが空転の引き摺りトルクが発生することなく有利である。ところが、錘作動面の傾斜を接線に近い傾斜とし、かつローラを外輪内周面から確実に離れた位置に保持しようとすると、錘作動面の範囲を大きくする必要があり、装置が大型化してしまう。
そこで、本発明の目的は、部品点数を削減するとともに、安価で、ばね定数を小さく設定でき、寸法精度が得やすく、錘が引っかかる虞が無く、省スペースでも設計可能な構造の回転作動型一方向クラッチを提供することである。また、本発明の他の目的は、回転作動型ワンウェイクラッチを大型化することなく引き摺りトルクを低減することである。
上記目的を達成するため、本発明の回転作動型ワンウェイクラッチは、
内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体と、前記転動体を付勢する付勢スプリングと、遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体、及び前記錘体の作動方向を決定する錘作動面を備えた回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、前記錘作動面の外径側部分が内径側部分に比べて半径方向に対して大きく傾斜していることを特徴としている。
上記目的を達成するため、本発明の回転作動型ワンウェイクラッチは、
内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体と、前記転動体を付勢する付勢スプリングと、遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体を有し、前記内輪に前記転動体、錘体、付勢スプリングを収容し前記錘体の作動方向を決定する錘作動面を有するポケットが形成された回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、前記錘体の非作動時に、前記転動体が前記ポケットの外周縁部分よりも内径側部分に保持されていることを特徴としている。
上記目的を達成するため、本発明の回転作動型ワンウェイクラッチは、
内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体と、前記転動体を付勢する付勢スプリングと、遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体、及び前記転動体、錘体、付勢スプリングを収容し前記錘体の作動方向を決定する錘作動面を有する保持器を備えた回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、前記錘体の非作動時に、前記転動体が前記保持器の外周縁部分よりも内径側に保持されていることを特徴としている。
本発明によれば、次のような効果が得られる。
請求項1乃至3に記載の発明によって、装置を大型化することなく錘作動面の範囲を大きくすることが可能になる。
また、請求項4及び5に記載の発明によって、低速回転域でローラを確実に外輪内周面から離れた位置に保持することが可能になる。
錘作動面の外径側部分が内径側部分に比べて半径方向に対して大きく傾斜しているように構成する。錘体の非作動時に、転動体が前記ポケットの外周縁部分よりも内径側部分に保持されているように構成する。錘体の非作動時に、転動体が保持器の外周縁部分よりも内径側に保持されているように構成する。
本明細書において、「回転作動型」とは、上記所定の回転数を越えた範囲での回転時において、ワンウェイクラッチとしての機能が確実に作動するという意味であるが、低速回転域から所定の回転数以下の回転でも、ワンウェイクラッチとして機能する場合がある。
また、本明細書において、「錘作動面」とは、遠心力を受けた錘体が、この面に沿って外径側へ転動または滑ることにより案内される面であり、ローラに接触押圧し、ローラを噛合い位置まで移動させるために設けられている。「錘作動面」は外径方向に向かってポケットの周方向幅が徐々に狭まるように傾斜していることが好ましい。
以下、本発明の各実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。図面中、同一部分は同一符号にて示してある。尚、説明の便宜上、以下「回転作動型ワンウェイクラッチ」は単に「ワンウェイクラッチ」と称する。
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例を示すワンウェイクラッチの正面図であり、図2は、図1のA−A線に沿った軸方向断面図である。ワンウェイクラッチ1は、内周にスプライン2aが刻設され、駆動軸6(図2)に嵌合する中空の軸である内輪2と、内輪2の半径方向外側で同軸上に、かつ内輪2と相対回転自在に配置された外輪3とからなっている。
図3において、内輪2の外周部には、外輪3の内周面3aに対して開口した複数のポケット9が円周方向等分に設けられている。ポケット9の間の内輪2の外周面は、外輪3の内周面3aに対して摺擦する軸受部13となっている。
各ポケット9はその内周面の一部にカム面11(図3及び図5参照)が形成され、またほぼ円筒形のローラ7とほぼ円筒形の錘体8とが配置されている。ポケット9には、更にローラ7をカム面11の深さの深い方向、即ち、カム面11と外輪3の円筒状内周面との間でローラ7が噛み合わず、ワンウェイクラッチ1が空転する、非係合方向へ付勢する付勢スプリング5が設けられている。
付勢スプリング5にはアコーデオンスプリングが用いられており、保持器4の保持器柱部10に取り付けられている。尚、付勢スプリング5として、コイルスプリングなどを用いることもできるが、コイルスプリングでは限られたスペースでばね定数を小さく設定することが困難であり、アコーデオンスプリング等に比べて、価格的にも割高となる虞があるため、アコーデオンスプリングを用いることが好ましい。
図2は、内輪2、外輪3、付勢スプリング5の関係を示す軸方向断面図であり、付勢スプリング5は保持器4に保持されていることを示している。また、内輪2の嵌合する駆動軸6と外輪3との間には、ワンウェイクラッチ部と隣接して軸受19が配置されている。
次に、図3−図5を用いて、第1実施例のワンウェイクラッチ1の動作を説明する。図3は図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い前(非係合時)の状態を示しており、図4は、非作動時のローラの位置を示す概略図であり、図5は図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い時(係合時)の状態を示している。
上述の構成のワンウェイクラッチ1は、非回転時から低速回転域までは内外輪の相対回転方向どちらの向きでもローラ7がトルク伝達を行うことはない。図3及び図4はこの状態を示しており、外輪3の内周面3aとローラ7との間には僅かな隙間d1が存在している。また、錘体8は、ポケット9のほぼ最奥部に位置している。図4から分かるように、錘体8の非作動時に、ローラ7がポケットの外周縁部分、すなわち外輪3の内周面3aよりも内径側部分に保持されている。
図3の非係合状態から、回転数が上昇すると錘体8が遠心力を受けてポケット9の側部に形成された、外径方向に向かってポケットの周方向幅が徐々に狭まるように傾斜した周方向端面、すなわち錘体作動面12に沿って外径側へ移動し、ローラ7自身が受ける遠心力に加えて錘体8が受ける遠心力をローラ7に加え、ローラ7がカム面11と係合可能な位置までローラ7を係合方向へ押しあげながら噛合い位置まで周方向に押圧する力が働く。図5は、このような係合状態を示しており、ローラ7が外輪3の内周面3aとカム面11との間に噛合っている。
更に、回転数が所定値を超えるとローラ7に充分な押圧力が加わり、ワンウェイクラッチ1の機能を発揮できる状態、つまりロックアップ可能な状態となる。即ち、この状態で、図5において内輪2を固定状態として考えると、外輪3が図中左方向へ回転するときは空転状態(非係合状態)となり、図中右方向へ回転するときは噛合い状態(係合状態)となり、内外輪間でトルクの伝達が行われる。
ところで、錘体8がローラ7と錘体作動面12との間へ挟まってしまうことを防止するため、錘体作動面12は、所定の角度で傾斜している。また、カム面11の更に外径側であって、錘体8の反対側部分には、カム面11よりも大きく傾斜した非楔作用面21が形成されている。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例を説明する。図6は、第2実施例を示すワンウェイクラッチ30の正面図であり、図7は、ワンウェイクラッチ30の軸方向断面図である。
第1実施例では、ワンウェイクラッチ部を構成するローラ、錘体、アコーデオンスプリングなどが収容されるポケットが内輪に形成されていたが、第2実施例では、これら要素の大部分を保持器32に設けた窓部43(図8及び図10参照)に収容する。
外輪3と内輪2との間に配置されるほぼ環状の保持器32は、保持器本体であり、保持器32の軸方向端面にはほぼ環状の支持プレート34が設けられている。支持プレート34は、保持器結合部33により、保持器32に固定される。
保持器32に周方向等分に設けられた窓部43には、外輪3側からローラ37を付勢するアコーデオンスプリング35、外輪3と内輪2との間でトルクを伝達するローラ37、ローラ37に作用してローラ37を噛合方向へ押圧する錘体38が配置されている。錘体38が作用してないとき、錘体38の一部は内輪2の外周面に設けられた凹部31に嵌合している。
保持器32には径方向断面がほぼコの字状の凹部36が設けられ、アコーデオンスプリング35のローラ37に付勢力を与える端部と反対の端部がこの凹部36(図9参照)に嵌合し、保持されている。
図7は、ワンウェイクラッチ30の軸方向断面図である。保持器32に対して支持プレート34が保持器結合部33により固定されていることが分かる。また、ローラ37が、保持器32の壁部と支持プレート34との間で微小なクリアランスを有し、軸方向に支持されていることも分かる。
次に、第2実施例のワンウェイクラッチ30の動作について、図8〜図10を用いて説明する。図8は、第2実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図であり、図9は、図8中、B部の拡大図であり、非作動時のローラの位置を示しており、図10は、第2実施例の作動時(噛合い時)のローラと錘体の状態を示した図である。
ここで、図8を参照して、第2実施例の構成をより詳細に説明する。保持器32は、内輪2の外周面に周方向等分に設けた複数の凹溝45に嵌合する複数の凸部44を備えている。凸部44が凹溝45に嵌合しているため、保持器32と内輪2とは相対回転をしない構成になっている。また、錘作動面40は、内径側から内径側部分40a、円弧状部分40b及び外径側部分40cが連続して設けられている。このように構成することで、錘体38の移動範囲、すなわち作動範囲を大きくすることができる。
保持器32の窓部43の一方の側面には錘作動面40が形成されており、錘体38が遠心力を受けるとこの面に沿って外径側へ移動し、ローラ37に接触押圧し、ローラ37を噛合い位置まで移動させる。この錘作動面40の外径側には錘体38の作動範囲を制限する錘係止部41が設けられており、錘体38はそれ以上外径側へ移動できないようになっている。この錘係止部41は錘作動面40と内輪2の外周面の間を幅狭にすることにより形成されている。更に、その外径側にはローラ37の錘体38方向への作動範囲を制限するローラ係止部42(転動体係止部)が設けられている。錘作動面40、錘係止部41、ローラ係止部42は、実施例では連続的に設けられているが、必ずしも連続的に形成する必要はない。図8において、ローラ係止部42が設けられているため、ローラ37が、カム面側へ来ることはない。
保持器32の錘作動面40、錘係止部41、ローラ係止部42が設けられた部分に対向した、内輪2の外周面には、錘体38の一部が嵌合する凹部31が設けられ、この凹部31に隣接して、ローラ37のトルク伝達面であるカム面47が形成され、カム面47の更に外径側であって、カム面47の凹部31の反対側部分には、カム面よりも大きく傾斜した非楔作用面46が形成されている。凹部31、カム面47、非楔作用面46は、実施例では連続的に設けられているが、必ずしも連続的に形成する必要はない。
凹部31は、錘体38の一部を収容することができるようになっているが、一部分だけを収容するのは錘体38の作動範囲を極力小さくするためである。
図8に示すように、非回転〜低速回転時(域)では、錘体38は凹部31の内径側に位置しており、ローラ37はアコーデオンスプリング35によってローラ係止部42に押し当てられた状態となっている。その後、内輪2が回転し、その回転が所定回転数以上の高速で回転するようになると遠心力を受けた錘体38が外径側へ移動して、ローラ37をカム面47の噛合い位置へ移動させる。この状態で内輪2が外輪3に対して図中反時計方向に先行して回転するとトルク伝達が行われる仕組みになっている。この作動時の状態を図10に示している。
上述の構成のワンウェイクラッチ30は、非回転時から低速回転域までは内外輪の相対回転方向どちらの向きでもローラ37がトルク伝達を行うことはない。図8及び図9はこの状態を示しており、外輪3の内周面3aとローラ7との間には僅かな隙間d2が存在している。すなわち、錘体38の非作動時に、ローラ37がポケットの外周縁部分、すなわち外輪3の内周面3aよりも内径側部分に保持されている。
(第3実施例)
次に、図11−15を参照して、本発明の第3実施例を説明する。第3実施例は、錘体38、ローラ37、アコーデオンスプリング35の位置関係及び動作については上述の第2実施例とほぼ同様である。第3実施例では、保持器の形態が第1及び第2実施例と異なる。
図11は、第3実施例を示すワンウェイクラッチ80の正面図であり、図12は、第3実施例を示すワンウェイクラッチ80の軸方向断面図である。また、図13は、第3実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図であり、図14は、非作動時のローラの位置を示す概略図であり、図15は、第3実施例の作動時(噛合い時)のローラと錘体の状態を示した図である。
図11において、内輪2の外周面に設けられたカム面47、非楔作用面46(図13及び15)は前述の第1及び第2実施例とほぼ同じである。第3実施例と前記第1及び第2実施例との違いは、板状鋼材に曲げ加工を施して形成された第1及び第2のプレートをかしめによって結合し、保持器50を形成した点である。
径方向に対して所定の傾斜を持った錘作動面52と、錘作動面52と傾斜が異なる錘係止部55が連続的に形成される。錘作動面52と錘係止部55とは、錘体38側から連続的に形成される。
図12は、図11の軸方向断面図であり、保持器50が第1プレート60と第2プレート70からなることが分かる。
次に、図13−15を参照して、第3実施例のワンウェイクラッチ80の作動を説明する。基本的な作動は、第1及び第2実施例と同じである。図13に示すように、非回転〜低速回転時(域)では、錘体38は凹部31の内径側に位置してローラ37と接し、ローラ37はアコーデオンスプリング35によって、非係合方向に押圧されている。
その後、内輪2が回転し、その回転が所定回転数以上の高速で回転するようになると遠心力を受けた錘体38が錘作動面52に沿って外径側へ移動して、ローラ37をカム面47の噛合い位置へ移動させる。この状態で内輪2が外輪3に対して図中反時計方向に先行して回転するとトルク伝達が行われる仕組みになっている。この作動時の状態を図15に示している。
図13に示すように、錘作動面52は、内径側から、ほぼ直線状の内径側部分52、円弧状部分57、ほぼ直線状の外径側部分55が連続して設けられている。また、非回転時から低速回転域までは内外輪の相対回転方向どちらの向きでもローラ37がトルク伝達を行うことはない。図13及び図14はこの状態を示しており、第2プレート70の外周縁とローラ37との間には僅かな隙間d3が存在している。錘体38の非作動時に、ローラ37がポケットの外周縁部分、すなわち保持器50の外周縁よりも内径側部分に保持されている。
尚、錘体は、鋼材、銅、鋼合金、アルミニウム、合成樹脂等の材料から成形することが考えられるが、鋼等の比重の大きいものを用いると単位体積あたりに受ける遠心力が大きくなるので、装置のサイズが小さく且つ低速回転時においても噛合い可能な状態が得られ、また錘体8の径を小さくすることが可能となる。
以上説明した各実施例ではポケットに配置される転動体としての円筒形のローラを示したが、これは球体であっても良い。また、錘体についても、円筒形のローラではなく球体であってもよい。更に、転動体と錘体との組み合わせについても、両者ともローラ、両者とも球体、いずれか一方がローラで、他方が球体であってもよい。
また、各実施例では、ポケットは円周方向に複数箇所設けられているが、この数は必要なトルク容量などに応じて任意に変更でき、8箇所以外でもよく、例えば、4箇所や6箇所でも良い。しかしながら、個数にかかわらずポケットは円周方向等配分に設けることが好ましい。
また、第2及び第3実施例では、ローラと錘体の直径がほぼ同じ大きさであるが、必ずしも同じ大きさにする必要はないが、使用条件(例えば、作動時の回転数の範囲)によって、任意に設定することができる。
本発明は、自動二輪車やスノーモービル以外の車両、すなわち四輪自動車などに用いることも可能である。
本発明の第1実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの正面図である。 図1のA−A線に沿った軸方向断面図である。 図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い前(非係合時)の状態を示している。 非作動時のローラの位置を示す概略図である。 図1の要部を示す正面図であり、ローラの噛合い時(係合時)の状態を示している。 本発明の第2実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの正面図である。 本発明の第2実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチの軸方向断面図である。 第2実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図である。 非作動時のローラの位置を示す概略図(図8中B部分の拡大図)である。 第2実施例の作動時(噛合い時)のローラと錘体の状態を示した図である。 第3実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチ80の正面図である。 第3実施例を示す回転作動型ワンウェイクラッチ80の軸方向断面図である。 第3実施例において非回転〜低速回転時のローラと錘体の状態を示した図である。 非作動時のローラの位置を示す概略図(図13中C部分の拡大図)である。 第3実施例の作動時(噛合い時)のローラと錘体の状態を示した図である。
符号の説明
1、30,80 回転作動型ワンウェイクラッチ
2 内輪
3 外輪
5,35 アコーデオンスプリング
7,37 転動体(ローラ)
8,38 錘体
9 ポケット
11,47 カム面

Claims (3)

  1. 内周円筒面を有する外輪と、カム面が形成された内輪と、前記外内輪間のトルク伝達を行う転動体と、前記転動体を付勢する付勢スプリングと、遠心力を受けて前記付勢スプリングの付勢力に抗しつつ前記転動体を係合方向へ押圧する錘体、及び前記錘体の作動方向を決定する錘作動面を備えた回転作動型ワンウェイクラッチにおいて、
    前記錘作動面の外径側部分が内径側部分に比べて半径方向に対して大きく傾斜していることを特徴とする回転作動型ワンウェイクラッチ。
  2. 前記錘体作動面は円弧部分を有することを特徴とする請求項1に記載の回転作動型ワンウェイクラッチ。
  3. 前記錘体作動面は傾斜角の異なる二つの直線部分、及びこれらの直線部分を結ぶ一つの円弧部分からなることを特徴とする請求項1または2に記載の回転作動型ワンウェイクラッチ。
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