JP2004315205A - 画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録材料出口近傍のガイド部材が結露しても記録紙の搬送不良が発生することを防止できる画像記録装置を提供する。
【解決手段】この画像記録装置は、記録紙をドラムの外周面に巻き付けて記録紙に露光を行ってから記録紙を出口へと搬送する露光ユニットを備え、出口に記録紙Sを導くようにガイドするためのガイド部材54を配置し、記録紙とガイド部材との接触面積を少なくするようにガイド部材の表面に凹凸部を設けた。
【選択図】 図3
【解決手段】この画像記録装置は、記録紙をドラムの外周面に巻き付けて記録紙に露光を行ってから記録紙を出口へと搬送する露光ユニットを備え、出口に記録紙Sを導くようにガイドするためのガイド部材54を配置し、記録紙とガイド部材との接触面積を少なくするようにガイド部材の表面に凹凸部を設けた。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状の記録材料に画像記録を行う画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、露光ユニットでドラム上の記録材料にレーザ光やLED光で露光し、続いて現像ユニットで現像処理し画像記録を行う画像記録装置が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。露光ユニットではドラムの外周面に孔を設け、ブロワに接続し、ドラム内部を負圧にしてドラムの外周面に記録紙を吸着する。この場合、ブロワの排気風を機外に排出しているため、露光ユニットの装置内部は負圧状態となる。
【0003】
露光ユニットから現像ユニットへシート状にカットされた記録材料を搬送するために露光ユニット側にガイド板が設けられている。また、露光ユニットと現像ユニットとの連結部分には現像ユニットの機内雰囲気が露光ユニット側に侵入しないようシャッタが設けられ、記録紙が連結部分を通過中を除きシャッタは閉じられている。
【0004】
露光ユニットにおいて連続して露光動作を行うと、露光後の記録紙が連結部分を通過中のためシャッタが開いているときに、露光ユニットは次の記録紙の露光動作に入るが、その際に、記録紙を回転ドラムに吸着させるためのブロワが作動し、ドラム表面の吸引孔から多量の機内空気が吸引され機外へ排出される。露光する記録材料が大サイズの場合はドラム表面の吸引孔は記録紙により塞がれるが、小サイズの場合は多数の吸引孔が露出したままになるので、露光のため記録紙をを回転ドラムに巻き付けている間に、多量の空気が吸引されることになる。以上のような連続露光中には、シャッタが開いていることと、ブロワによる吸引のため、現像ユニットの機内雰囲気が露光ユニットへ侵入することがある。
【0005】
現像ユニットの機内雰囲気は加温された処理液の蒸発のため湿度が高い。一方、冬季など気温の低いときには露光ユニット内の連結部のガイド板が冷えていることがある。このような場合に現像ユニットの機内雰囲気が露光ユニットに侵入すると、低温の搬送用ガイド板表面に結露することがある。結露が発生するとその水滴により、搬送中の記録紙が搬送用ガイド板表面に貼り付いてしまい、記録紙の搬送不良が発生し易くなる。
【0006】
現像ユニット側からの空気進入を抑えるために露光ユニットに送風ファンを設けることが下記特許文献2に提案されているが、現像ユニット側からの空気進入を充分に抑えるために送風ファンの負荷を大きくしなければならず、またガイド板表面の温度によっては結露する場合があり、充分な結露対策となっていなかった。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−215624公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−83674公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、露光ユニット内部が負圧になって現像ユニット側からの空気が入り込むことで記録材料出口近傍のガイド部材が結露しても記録紙の搬送不良が発生することを防止できる画像記録装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像記録装置は、シート状の記録材料をドラムの外周面に巻き付けて前記記録材料に露光を行ってから前記記録材料を出口へと搬送する露光ユニットを備える画像記録装置であって、前記露光ユニットの出口に前記シート状の記録材料を導くようにガイドするためのガイド部材を備え、前記シート状の記録材料と前記ガイド部材との接触面積を少なくするように前記ガイド部材の表面に凹凸部を設けたことを特徴とする。
【0011】
この画像記録装置によれば、シート状の記録材料をガイド部材でガイドして出口に導くときに、ガイド部材の表面に設けた凹凸部によりシート状の記録材料とガイド部材との面接触を避け接触面積を少なくするので、ガイド部材の表面が結露してもシート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防止でき、記録材料の搬送不良発生を防止できる。
【0012】
上記画像記録装置において前記シート状の記録材料を前記ドラムの外周面に吸着するために前記ドラム内部を吸引し負圧にする吸引手段を更に備えることで、シート状の記録材料をドラムの外周面に確実かつ正確に巻き付けることができる。また、前記出口を開閉するために前記出口近傍に設けられたシャッタを更に備えるようにできる。また、前記出口を通して搬送された前記露光後の記録材料を現像処理する現像ユニットが前記露光ユニットに接続されるように構成できる。
【0013】
以上のように、ドラム内部を吸引し負圧にし、更にシャッタを開いたときに、比較的湿度の高い空気が現像ユニットから露光ユニットに流れ込んで結露しても、シート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防止できる。
【0014】
また、前記凹凸部は前記ガイド部材表面のほぼ全面に規則的に形成されていることが好ましく、これにより、シート状の記録材料とガイド部材とが面接触ではなく、多数の点接触または線接触となるので、シート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防止できる。
【0015】
また、前記凹凸部は、前記ガイド部材表面において前記シート状の記録材料の搬送方向に延びた長円形状の凸部を前記搬送方向に略直交する方向及び前記搬送方向に規則的に並べることで形成されていることが好ましい。この場合、前記長円形状の凸部は、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記搬送方向に略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に4乃至17mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。
【0016】
前記長円形状の凸部は、前記ガイド部材表面において千鳥状に配列されている場合(多数の凸部が搬送方向に略直交する方向に一列に並び、次の列では略直交する方向にピッチの半分程度ずれて並んでいる)、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記凸部が前記搬送方向に略直交する方向に3乃至7mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に4乃至12mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。
【0017】
また、前記長円形状の凸部は、前記ガイド部材表面において碁盤の目状に配列されている場合(多数の凸部が搬送方向及び搬送方向に略直交する方向にそれぞれ直線状に並んでいる)、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記凸部が前記搬送方向に略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に6乃至17mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。
【0018】
または、前記凹凸部は、前記ガイド部材表面において前記シート状の記録材料の搬送方向に延びた細長形状の凸部を前記搬送方向に略直交する方向に規則的に並べることで形成されていることが好ましい。この場合、前記細長形状の凸部は、3乃至6mmの範囲内の幅及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記凸部が前記搬送方向に略直交する方向に5乃至12mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。なお、前記細長形状の凸部の搬送方向に長さは、前記ガイド部材の搬送方向長さと同程度が望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による画像記録装置の内部を正面側から見た図である。図2は図1の画像記録装置のドラム及び光学ユニットを上部から見た要部平面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態による画像記録装置1は、記録材料に露光し画像を形成する露光ユニット11と、露光された記録材料を現像する現像ユニット21と、を備える。露光ユニット11は、内部にロール状に巻かれたシート状の記録材料である記録紙を収納した専用のカートリッジ13を装填し収容する装填部12,12’と、装填部12,12’に装填されたカートリッジ13から記録紙を給送する搬送ローラ対40,41,42等からなる給送部14と、給送部14から給送された記録紙を外周面に真空吸引し保持しながら主走査のために回転方向Rに回転するドラム10と、ドラム10上の記録紙に対しLED光やレーザ光等の光ビームを露光する光学ユニット16と、光学ユニット16を副走査のために副走査方向(図1の紙面垂直方向)に搬送する副走査部17と、画像記録後のドラム上の記録紙を剥離する剥離部材18aと、剥離した記録紙を搬送ローラ対53へと案内する案内部15と、を備える。露光後の記録紙は出口19及び接続部19aを通して現像ユニット21へと搬送される。
【0021】
図1の現像ユニット21は、露光ユニット11から送られた露光後の記録紙について湿式現像を行うもので、記録紙の現像処理を行う現像部23と、定着処理を行う定着部24と、安定処理を行う安定部25と、乾燥処理を行う乾燥部26と、乾燥された記録紙を搬送ローラ対27a等で外部に排出する排出部27と、を備える。
【0022】
図2のように、画像記録装置1のドラム10は、回転軸部14’の回転軸14a及び回転軸部18の回転軸15aが軸受33a、33bを介して支持台34a、34bに回転可能に軸支されている。ドラム10の一方の回転軸15aには、駆動プーリ35aが設けられ、この駆動プーリ35aはドラム回転モータM6の出力プーリ35bとベルト36により連結され、ドラム回転モータM6の駆動によりドラム10が回転する。また、ドラム10の回転軸15aには、ロータリーエンコーダ37が設けられ、回転パルスを出力してドラム回転に同期した画素クロック制御に用いる。
【0023】
ドラム10の他方の回転軸14aは吸引ブロアP1に連結されている。ドラム10の表面には吸着孔31cが回転軸方向に直線状に延びて多数形成されており、吸引ブロアP1の駆動によりドラム10の内部が減圧されて記録紙がドラム10の表面に吸着される。
【0024】
光学ユニット16は、副走査部17によりドラム軸と平行に移動可能に構成され、デジタル画像信号を受けてドラム10に吸着された記録紙に光ビームで露光して画像の書き込みを行う。図4に示すように、光学ユニット16には、3波長の光源、例えばB、G、R用の光源としてLEDユニット320、LEDユニット321、LEDユニット322が配置されている。各LEDユニット320,321,322からの光ビームは、ミラー325、326、327を介して、集光レンズ331からドラム10上の記録紙に画像を露光する。露光シャッタ332は露光ソレノイド333により開閉することで、露光開始/終了時に光路の開閉を行なう。
【0025】
光学ユニット16は、移動ベルト340に固定され、一対のガイドレール341、342に案内されてドラム軸と平行方向に移動可能に設けられている。移動ベルト340は一対のプーリ343、344に掛け渡され、一方のプーリ344は副走査モータM7の出力軸345に連結され、副走査モータM7の駆動により光学ユニット16がドラム軸と平行に移動する。
【0026】
図2に示すように、吸引ブロアP1は空気吸引ポンプにより吸引連結管51を通してドラム10内を吸引し、露光ユニット11による露光開始前にドラム10内を負圧にし記録紙を外周面に吸着する。
【0027】
また、図1の破線で示すように、装置筐体11aの背面側には装置内部の温度上昇を防ぎまた吸引ブロアP1の作動時に装置内部を正圧にするために装置外部の空気を取り込むファン11bが設けられており、装置電源をオンにすると、ファン11bが作動する。
【0028】
次に、図1の画像記録装置1の出口19及びその近傍のガイド部材等の構成を図3を参照して説明する。図3は図1の出口及びその近傍のガイド部材を拡大して示す要部正面図である。
【0029】
図3に示すように、画像記録装置1の出口19の近傍には、案内部15で案内され搬送ローラ対53で搬送された記録紙Sを搬送方向Hに出口19へと案内するガイド部材54と、ガイド部材54の下流側と出口19との間に配置されたシャッタ板55と、が設けられている。ガイド部材54は、記録紙の上面側を案内する上ガイド54aと、下面側を案内する下ガイド54bと、を有する。
【0030】
また、上ガイド54aの近傍には記録紙Sの先端を検出する反射型の光センサ等からなる検出センサ60が記録紙Sに対し非接触的に設けられている。
【0031】
シャッタ板55は、検出センサ60が記録紙Sの先端を検出すると、モータ57によるアーム56の駆動で図3の上方向Vに持ち上げられることによりガイド部材54の下流側を開き、また、逆に動作し下ガイド54bまで下降することで閉じる。
【0032】
図4に図3のガイド部材54の表面(記録紙Sに接する面)の平面図(a)及び側面図(b)を示す。
【0033】
図4(a)、(b)に示すように、ガイド部材54の表面(記録紙Sに接する面)は、ほぼ全面に渡って多数の凸部61が設けられており、これにより凹凸部が形成されている。各凸部61は記録紙の搬送方向Hに延びた長円形状の平面形状を有し、長径mが5乃至12mmの範囲内であり、短径nが3乃至6mmの範囲内であり(但し、m>n)、高さhが0.3乃至0.8mmの範囲内であることが好ましく、例えば、長径mが7.5mm、短径nが3.7mm、高さhが0.4mmである。
【0034】
図4(a)のように、多数の凸部61を搬送方向Hに略直交する方向及び搬送方向Hに規則的に並べており、凸部61は、千鳥状に並んでおり、好ましくは搬送方向Hに略直交する方向に3乃至7mmの範囲内のピッチP1で並びかつ搬送方向Hに4乃至12mmの範囲内のピッチP2で並んでいる。
【0035】
図4(a)、(b)のような多数の凸部61は上ガイド54a及び下ガイド54bの両方の表面(記録紙Sに接する面)のほぼ全面に渡って形成されている。上ガイド54a及び下ガイド54bはステンレス鋼等の金属材料から構成され、多数の凸部61はステンレス鋼等に例えばエンボス加工を行うことで形成することができる。また、上ガイド54a及び下ガイド54bの板厚は0.7乃至1.0mm程度が好ましい。
【0036】
また、上記長円形状の多数の凸部61は図6に示すように碁盤の目状に並べてもよい。即ち、図のように搬送方向H及び搬送方向Hに略直交する方向に縦横ともに直線状に並べ、この場合、搬送方向Hに略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチP1で並びかつ搬送方向Hに6乃至17mmの範囲内のピッチP2で並べることが好ましい。
【0037】
次に、図1乃至図4の画像記録装置1の動作を説明する。まず、図1、図2の露光ユニット11において、装填部12または12’のカートリッジ13から記録紙を給送部14を通してドラム10に給送し、記録紙をカッタ10aで切断し、吸引ブロアP1を作動させドラム10の内部を負圧にし、記録紙をドラム10の外周面に真空吸引し保持し、光学ユニット16から光ビームをドラム10上の記録紙に対し露光する。この露光時にドラム10を回転方向Rに回転させて主走査し、光学ユニット16を副走査部17で副走査することで、記録紙に画像記録を行う。画像記録後、剥離部材18aがドラム10に接近し記録紙をドラム10から剥離した後、記録紙を案内部15に導く。
【0038】
図3のように、案内部15から搬送ローラ対53により記録紙Sがガイド部材54で案内されながら搬送され搬送ローラ対53を通過すると直ぐに記録紙Sの先端を検出センサ60が検出し、この検出タイミングに合わせてシャッタ板55が持ち上げられることによりガイド部材54の下流側が開き、記録紙Sが出口19へと送られ、更に現像ユニット21との間の接続部19aに送られる。
【0039】
次に、現像ユニット21では、出口19から接続部19aを通して送られてきた露光後の記録紙について現像部23、定着部24、安定部25、乾燥部26で各処理を行い、画像記録がされた記録紙を搬送ローラ対27a等により排出部27から装置外部の記録紙受部28へと排出する。
【0040】
上述のような画像記録において、記録紙がドラム10に巻き付けられ吸引ブロワP1の吸引が開始されても図3のシャッタ板55がガイド部材54の下流側を閉じているときは、シャッタ板55が抵抗となり現像ユニット21側からの接続部19aを介した空気の吸い込み量は僅かであり、ガイド部材54における結露の問題は殆ど生じない。これに対し、シャッタ板55が開き記録紙Sが出口19,接続部19aを通して現像ユニット21へ搬送されている途中で、次の露光動作のために吸引ブロアP1がドラム10内部を吸引し始めると、ファン11bの作動にも関わらず装置内部が負圧状態となる場合があり、このため、出口19及び開のシャッタ板55を通して現像ユニット21側から比較的湿度の高い空気が露光ユニット内に入り込んでしまうことでガイド部材54に結露が発生しても、ガイド部材54の表面に設けた多数の凸部61による凹凸部で記録紙Sとガイド部材54の表面との面接触を避けることができ、接触面積を少なくするので、記録紙がガイド部材54の表面に貼り付くことを防止でき、記録紙Sの搬送不良発生を未然に防止できる。
【0041】
記録紙の貼り付き現象は、結露により水滴の付いたガイド部材54の表面と記録紙とが面接触することにより発生するのであるが、ガイド部材54の表面を多数の凸部61により凹凸形状にすることにより面接触ではなく多数の点接触または線接触とすることで、記録紙のガイド部材54の表面への貼り付きを効果的に防止できるのである。
【0042】
以上のように、ガイド部材54に結露が発生した場合でも、記録紙の貼り付きによる搬送トラブルを防ぐことができるので、吸引ブロアP1が作動したとき露光ユニット21内を正圧にするためにファン11bの容量を大きくしたり、ファンの数を増やす必要がなく、また、結露を防ぐためにガイド部材をヒータで加熱したり、ガイド部材にファンで送風することが考えられるが、かかる部品を追加する必要もないので、大型化に繋がらず、部品コストもかからない。
【0043】
なお、図3では、記録紙Sが乳剤面を図の上にしてガイド部材54で搬送される場合には、乳剤面側の方が結露でガイド部材54の表面により貼り付き易いので、上ガイド54aの表面にのみ凹凸部を設けるようにしてもよい。このように、搬送される記録紙Sの表面状態等を考慮して上ガイド54aまたは下ガイド54bの一方のみに凹凸部を設けるようにしてもよい。
【0044】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図4の凹凸部の形状は、例えば、図5(a)、(b)のように形成してもよい。即ち、ガイド部材54の表面に記録紙の搬送方向Hに延びた細長形状の多数の凸部62を搬送方向Hに略直交する方向に好ましくは5乃至12mmの範囲内のピッチP3で規則的に並べることで凹凸部を形成してもよい。細長形状の凸部61は、幅wが3乃至6mmの範囲内であり、高さhが0.3乃至0.8mmの範囲内であることが好ましく、例えば、幅wが3.7mm、高さhが0.4mmである。各凸部62の搬送方向Hの長さは、ガイド部材54の搬送方向長さと同程度が望ましい。図5(a)、(b)の凹凸部により、ガイド部材54の表面と記録紙との接触面積を小さくできるので、結露時の記録紙の貼り付き防止効果を得ることができる。
【0045】
また、図4,図5のガイド部材54の表面に、フッ素樹脂コーティングを施すことで、撥水性及び記録紙との間の摺動性を向上させるようにしてもよい。このため、例えば、テフロン(商品名)による塗膜をガイド部材54の表面に形成する。
【0046】
また、ガイド部材における凹凸部の形状は、図4〜図6のように、多数の凸部をガイド部材54の表面側に突き出るようにして形成されているが、ガイド部材54の表面に凸部と凹部とを搬送方向H及び搬送方向Hに略直交する方向に互い違いに形成するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明の画像記録装置によれば、例えば露光ユニット内部が負圧になって現像ユニット等の外部から空気が入り込むことで、記録材料出口近傍のガイド部材が結露してもシート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防ぐことができ、記録材料の搬送不良が発生することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による画像記録装置の内部を正面側から見た図である。
【図2】図1の画像記録装置のドラム及び光学ユニットを上部から見た要部平面図である。
【図3】図1の画像記録装置の出口及びその近傍のガイド部材を拡大して示す要部正面図である。
【図4】図3のガイド部材の表面(記録紙Sに接する面)の平面図(a)及び側面図(b)である。
【図5】図4のガイド部材の変形例を説明するための図4と同様の平面図(a)及び側面図(b)である。
【図6】図3、図4のガイド部材の表面に形成した多数の凸部を碁盤の目状に配列した場合のガイド部材の表面(記録紙Sに接する面)の平面図である。
【符号の説明】
1・・・画像記録装置
10・・・ドラム
11・・・露光ユニット
19・・・出口
19a・・・接続口
21・・・現像ユニット
54・・・ガイド部材
54a・・・上ガイド
54b・・・下ガイド
55・・・シャッタ板
61,62・・・凸部(凹凸部)
P1・・・吸引ブロア
S・・・記録紙(シート状の記録材料)
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状の記録材料に画像記録を行う画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、露光ユニットでドラム上の記録材料にレーザ光やLED光で露光し、続いて現像ユニットで現像処理し画像記録を行う画像記録装置が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。露光ユニットではドラムの外周面に孔を設け、ブロワに接続し、ドラム内部を負圧にしてドラムの外周面に記録紙を吸着する。この場合、ブロワの排気風を機外に排出しているため、露光ユニットの装置内部は負圧状態となる。
【0003】
露光ユニットから現像ユニットへシート状にカットされた記録材料を搬送するために露光ユニット側にガイド板が設けられている。また、露光ユニットと現像ユニットとの連結部分には現像ユニットの機内雰囲気が露光ユニット側に侵入しないようシャッタが設けられ、記録紙が連結部分を通過中を除きシャッタは閉じられている。
【0004】
露光ユニットにおいて連続して露光動作を行うと、露光後の記録紙が連結部分を通過中のためシャッタが開いているときに、露光ユニットは次の記録紙の露光動作に入るが、その際に、記録紙を回転ドラムに吸着させるためのブロワが作動し、ドラム表面の吸引孔から多量の機内空気が吸引され機外へ排出される。露光する記録材料が大サイズの場合はドラム表面の吸引孔は記録紙により塞がれるが、小サイズの場合は多数の吸引孔が露出したままになるので、露光のため記録紙をを回転ドラムに巻き付けている間に、多量の空気が吸引されることになる。以上のような連続露光中には、シャッタが開いていることと、ブロワによる吸引のため、現像ユニットの機内雰囲気が露光ユニットへ侵入することがある。
【0005】
現像ユニットの機内雰囲気は加温された処理液の蒸発のため湿度が高い。一方、冬季など気温の低いときには露光ユニット内の連結部のガイド板が冷えていることがある。このような場合に現像ユニットの機内雰囲気が露光ユニットに侵入すると、低温の搬送用ガイド板表面に結露することがある。結露が発生するとその水滴により、搬送中の記録紙が搬送用ガイド板表面に貼り付いてしまい、記録紙の搬送不良が発生し易くなる。
【0006】
現像ユニット側からの空気進入を抑えるために露光ユニットに送風ファンを設けることが下記特許文献2に提案されているが、現像ユニット側からの空気進入を充分に抑えるために送風ファンの負荷を大きくしなければならず、またガイド板表面の温度によっては結露する場合があり、充分な結露対策となっていなかった。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−215624公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−83674公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、露光ユニット内部が負圧になって現像ユニット側からの空気が入り込むことで記録材料出口近傍のガイド部材が結露しても記録紙の搬送不良が発生することを防止できる画像記録装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像記録装置は、シート状の記録材料をドラムの外周面に巻き付けて前記記録材料に露光を行ってから前記記録材料を出口へと搬送する露光ユニットを備える画像記録装置であって、前記露光ユニットの出口に前記シート状の記録材料を導くようにガイドするためのガイド部材を備え、前記シート状の記録材料と前記ガイド部材との接触面積を少なくするように前記ガイド部材の表面に凹凸部を設けたことを特徴とする。
【0011】
この画像記録装置によれば、シート状の記録材料をガイド部材でガイドして出口に導くときに、ガイド部材の表面に設けた凹凸部によりシート状の記録材料とガイド部材との面接触を避け接触面積を少なくするので、ガイド部材の表面が結露してもシート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防止でき、記録材料の搬送不良発生を防止できる。
【0012】
上記画像記録装置において前記シート状の記録材料を前記ドラムの外周面に吸着するために前記ドラム内部を吸引し負圧にする吸引手段を更に備えることで、シート状の記録材料をドラムの外周面に確実かつ正確に巻き付けることができる。また、前記出口を開閉するために前記出口近傍に設けられたシャッタを更に備えるようにできる。また、前記出口を通して搬送された前記露光後の記録材料を現像処理する現像ユニットが前記露光ユニットに接続されるように構成できる。
【0013】
以上のように、ドラム内部を吸引し負圧にし、更にシャッタを開いたときに、比較的湿度の高い空気が現像ユニットから露光ユニットに流れ込んで結露しても、シート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防止できる。
【0014】
また、前記凹凸部は前記ガイド部材表面のほぼ全面に規則的に形成されていることが好ましく、これにより、シート状の記録材料とガイド部材とが面接触ではなく、多数の点接触または線接触となるので、シート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防止できる。
【0015】
また、前記凹凸部は、前記ガイド部材表面において前記シート状の記録材料の搬送方向に延びた長円形状の凸部を前記搬送方向に略直交する方向及び前記搬送方向に規則的に並べることで形成されていることが好ましい。この場合、前記長円形状の凸部は、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記搬送方向に略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に4乃至17mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。
【0016】
前記長円形状の凸部は、前記ガイド部材表面において千鳥状に配列されている場合(多数の凸部が搬送方向に略直交する方向に一列に並び、次の列では略直交する方向にピッチの半分程度ずれて並んでいる)、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記凸部が前記搬送方向に略直交する方向に3乃至7mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に4乃至12mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。
【0017】
また、前記長円形状の凸部は、前記ガイド部材表面において碁盤の目状に配列されている場合(多数の凸部が搬送方向及び搬送方向に略直交する方向にそれぞれ直線状に並んでいる)、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記凸部が前記搬送方向に略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に6乃至17mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。
【0018】
または、前記凹凸部は、前記ガイド部材表面において前記シート状の記録材料の搬送方向に延びた細長形状の凸部を前記搬送方向に略直交する方向に規則的に並べることで形成されていることが好ましい。この場合、前記細長形状の凸部は、3乃至6mmの範囲内の幅及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記凸部が前記搬送方向に略直交する方向に5乃至12mmの範囲内のピッチで並んでいることが好ましい。なお、前記細長形状の凸部の搬送方向に長さは、前記ガイド部材の搬送方向長さと同程度が望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による画像記録装置の内部を正面側から見た図である。図2は図1の画像記録装置のドラム及び光学ユニットを上部から見た要部平面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態による画像記録装置1は、記録材料に露光し画像を形成する露光ユニット11と、露光された記録材料を現像する現像ユニット21と、を備える。露光ユニット11は、内部にロール状に巻かれたシート状の記録材料である記録紙を収納した専用のカートリッジ13を装填し収容する装填部12,12’と、装填部12,12’に装填されたカートリッジ13から記録紙を給送する搬送ローラ対40,41,42等からなる給送部14と、給送部14から給送された記録紙を外周面に真空吸引し保持しながら主走査のために回転方向Rに回転するドラム10と、ドラム10上の記録紙に対しLED光やレーザ光等の光ビームを露光する光学ユニット16と、光学ユニット16を副走査のために副走査方向(図1の紙面垂直方向)に搬送する副走査部17と、画像記録後のドラム上の記録紙を剥離する剥離部材18aと、剥離した記録紙を搬送ローラ対53へと案内する案内部15と、を備える。露光後の記録紙は出口19及び接続部19aを通して現像ユニット21へと搬送される。
【0021】
図1の現像ユニット21は、露光ユニット11から送られた露光後の記録紙について湿式現像を行うもので、記録紙の現像処理を行う現像部23と、定着処理を行う定着部24と、安定処理を行う安定部25と、乾燥処理を行う乾燥部26と、乾燥された記録紙を搬送ローラ対27a等で外部に排出する排出部27と、を備える。
【0022】
図2のように、画像記録装置1のドラム10は、回転軸部14’の回転軸14a及び回転軸部18の回転軸15aが軸受33a、33bを介して支持台34a、34bに回転可能に軸支されている。ドラム10の一方の回転軸15aには、駆動プーリ35aが設けられ、この駆動プーリ35aはドラム回転モータM6の出力プーリ35bとベルト36により連結され、ドラム回転モータM6の駆動によりドラム10が回転する。また、ドラム10の回転軸15aには、ロータリーエンコーダ37が設けられ、回転パルスを出力してドラム回転に同期した画素クロック制御に用いる。
【0023】
ドラム10の他方の回転軸14aは吸引ブロアP1に連結されている。ドラム10の表面には吸着孔31cが回転軸方向に直線状に延びて多数形成されており、吸引ブロアP1の駆動によりドラム10の内部が減圧されて記録紙がドラム10の表面に吸着される。
【0024】
光学ユニット16は、副走査部17によりドラム軸と平行に移動可能に構成され、デジタル画像信号を受けてドラム10に吸着された記録紙に光ビームで露光して画像の書き込みを行う。図4に示すように、光学ユニット16には、3波長の光源、例えばB、G、R用の光源としてLEDユニット320、LEDユニット321、LEDユニット322が配置されている。各LEDユニット320,321,322からの光ビームは、ミラー325、326、327を介して、集光レンズ331からドラム10上の記録紙に画像を露光する。露光シャッタ332は露光ソレノイド333により開閉することで、露光開始/終了時に光路の開閉を行なう。
【0025】
光学ユニット16は、移動ベルト340に固定され、一対のガイドレール341、342に案内されてドラム軸と平行方向に移動可能に設けられている。移動ベルト340は一対のプーリ343、344に掛け渡され、一方のプーリ344は副走査モータM7の出力軸345に連結され、副走査モータM7の駆動により光学ユニット16がドラム軸と平行に移動する。
【0026】
図2に示すように、吸引ブロアP1は空気吸引ポンプにより吸引連結管51を通してドラム10内を吸引し、露光ユニット11による露光開始前にドラム10内を負圧にし記録紙を外周面に吸着する。
【0027】
また、図1の破線で示すように、装置筐体11aの背面側には装置内部の温度上昇を防ぎまた吸引ブロアP1の作動時に装置内部を正圧にするために装置外部の空気を取り込むファン11bが設けられており、装置電源をオンにすると、ファン11bが作動する。
【0028】
次に、図1の画像記録装置1の出口19及びその近傍のガイド部材等の構成を図3を参照して説明する。図3は図1の出口及びその近傍のガイド部材を拡大して示す要部正面図である。
【0029】
図3に示すように、画像記録装置1の出口19の近傍には、案内部15で案内され搬送ローラ対53で搬送された記録紙Sを搬送方向Hに出口19へと案内するガイド部材54と、ガイド部材54の下流側と出口19との間に配置されたシャッタ板55と、が設けられている。ガイド部材54は、記録紙の上面側を案内する上ガイド54aと、下面側を案内する下ガイド54bと、を有する。
【0030】
また、上ガイド54aの近傍には記録紙Sの先端を検出する反射型の光センサ等からなる検出センサ60が記録紙Sに対し非接触的に設けられている。
【0031】
シャッタ板55は、検出センサ60が記録紙Sの先端を検出すると、モータ57によるアーム56の駆動で図3の上方向Vに持ち上げられることによりガイド部材54の下流側を開き、また、逆に動作し下ガイド54bまで下降することで閉じる。
【0032】
図4に図3のガイド部材54の表面(記録紙Sに接する面)の平面図(a)及び側面図(b)を示す。
【0033】
図4(a)、(b)に示すように、ガイド部材54の表面(記録紙Sに接する面)は、ほぼ全面に渡って多数の凸部61が設けられており、これにより凹凸部が形成されている。各凸部61は記録紙の搬送方向Hに延びた長円形状の平面形状を有し、長径mが5乃至12mmの範囲内であり、短径nが3乃至6mmの範囲内であり(但し、m>n)、高さhが0.3乃至0.8mmの範囲内であることが好ましく、例えば、長径mが7.5mm、短径nが3.7mm、高さhが0.4mmである。
【0034】
図4(a)のように、多数の凸部61を搬送方向Hに略直交する方向及び搬送方向Hに規則的に並べており、凸部61は、千鳥状に並んでおり、好ましくは搬送方向Hに略直交する方向に3乃至7mmの範囲内のピッチP1で並びかつ搬送方向Hに4乃至12mmの範囲内のピッチP2で並んでいる。
【0035】
図4(a)、(b)のような多数の凸部61は上ガイド54a及び下ガイド54bの両方の表面(記録紙Sに接する面)のほぼ全面に渡って形成されている。上ガイド54a及び下ガイド54bはステンレス鋼等の金属材料から構成され、多数の凸部61はステンレス鋼等に例えばエンボス加工を行うことで形成することができる。また、上ガイド54a及び下ガイド54bの板厚は0.7乃至1.0mm程度が好ましい。
【0036】
また、上記長円形状の多数の凸部61は図6に示すように碁盤の目状に並べてもよい。即ち、図のように搬送方向H及び搬送方向Hに略直交する方向に縦横ともに直線状に並べ、この場合、搬送方向Hに略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチP1で並びかつ搬送方向Hに6乃至17mmの範囲内のピッチP2で並べることが好ましい。
【0037】
次に、図1乃至図4の画像記録装置1の動作を説明する。まず、図1、図2の露光ユニット11において、装填部12または12’のカートリッジ13から記録紙を給送部14を通してドラム10に給送し、記録紙をカッタ10aで切断し、吸引ブロアP1を作動させドラム10の内部を負圧にし、記録紙をドラム10の外周面に真空吸引し保持し、光学ユニット16から光ビームをドラム10上の記録紙に対し露光する。この露光時にドラム10を回転方向Rに回転させて主走査し、光学ユニット16を副走査部17で副走査することで、記録紙に画像記録を行う。画像記録後、剥離部材18aがドラム10に接近し記録紙をドラム10から剥離した後、記録紙を案内部15に導く。
【0038】
図3のように、案内部15から搬送ローラ対53により記録紙Sがガイド部材54で案内されながら搬送され搬送ローラ対53を通過すると直ぐに記録紙Sの先端を検出センサ60が検出し、この検出タイミングに合わせてシャッタ板55が持ち上げられることによりガイド部材54の下流側が開き、記録紙Sが出口19へと送られ、更に現像ユニット21との間の接続部19aに送られる。
【0039】
次に、現像ユニット21では、出口19から接続部19aを通して送られてきた露光後の記録紙について現像部23、定着部24、安定部25、乾燥部26で各処理を行い、画像記録がされた記録紙を搬送ローラ対27a等により排出部27から装置外部の記録紙受部28へと排出する。
【0040】
上述のような画像記録において、記録紙がドラム10に巻き付けられ吸引ブロワP1の吸引が開始されても図3のシャッタ板55がガイド部材54の下流側を閉じているときは、シャッタ板55が抵抗となり現像ユニット21側からの接続部19aを介した空気の吸い込み量は僅かであり、ガイド部材54における結露の問題は殆ど生じない。これに対し、シャッタ板55が開き記録紙Sが出口19,接続部19aを通して現像ユニット21へ搬送されている途中で、次の露光動作のために吸引ブロアP1がドラム10内部を吸引し始めると、ファン11bの作動にも関わらず装置内部が負圧状態となる場合があり、このため、出口19及び開のシャッタ板55を通して現像ユニット21側から比較的湿度の高い空気が露光ユニット内に入り込んでしまうことでガイド部材54に結露が発生しても、ガイド部材54の表面に設けた多数の凸部61による凹凸部で記録紙Sとガイド部材54の表面との面接触を避けることができ、接触面積を少なくするので、記録紙がガイド部材54の表面に貼り付くことを防止でき、記録紙Sの搬送不良発生を未然に防止できる。
【0041】
記録紙の貼り付き現象は、結露により水滴の付いたガイド部材54の表面と記録紙とが面接触することにより発生するのであるが、ガイド部材54の表面を多数の凸部61により凹凸形状にすることにより面接触ではなく多数の点接触または線接触とすることで、記録紙のガイド部材54の表面への貼り付きを効果的に防止できるのである。
【0042】
以上のように、ガイド部材54に結露が発生した場合でも、記録紙の貼り付きによる搬送トラブルを防ぐことができるので、吸引ブロアP1が作動したとき露光ユニット21内を正圧にするためにファン11bの容量を大きくしたり、ファンの数を増やす必要がなく、また、結露を防ぐためにガイド部材をヒータで加熱したり、ガイド部材にファンで送風することが考えられるが、かかる部品を追加する必要もないので、大型化に繋がらず、部品コストもかからない。
【0043】
なお、図3では、記録紙Sが乳剤面を図の上にしてガイド部材54で搬送される場合には、乳剤面側の方が結露でガイド部材54の表面により貼り付き易いので、上ガイド54aの表面にのみ凹凸部を設けるようにしてもよい。このように、搬送される記録紙Sの表面状態等を考慮して上ガイド54aまたは下ガイド54bの一方のみに凹凸部を設けるようにしてもよい。
【0044】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図4の凹凸部の形状は、例えば、図5(a)、(b)のように形成してもよい。即ち、ガイド部材54の表面に記録紙の搬送方向Hに延びた細長形状の多数の凸部62を搬送方向Hに略直交する方向に好ましくは5乃至12mmの範囲内のピッチP3で規則的に並べることで凹凸部を形成してもよい。細長形状の凸部61は、幅wが3乃至6mmの範囲内であり、高さhが0.3乃至0.8mmの範囲内であることが好ましく、例えば、幅wが3.7mm、高さhが0.4mmである。各凸部62の搬送方向Hの長さは、ガイド部材54の搬送方向長さと同程度が望ましい。図5(a)、(b)の凹凸部により、ガイド部材54の表面と記録紙との接触面積を小さくできるので、結露時の記録紙の貼り付き防止効果を得ることができる。
【0045】
また、図4,図5のガイド部材54の表面に、フッ素樹脂コーティングを施すことで、撥水性及び記録紙との間の摺動性を向上させるようにしてもよい。このため、例えば、テフロン(商品名)による塗膜をガイド部材54の表面に形成する。
【0046】
また、ガイド部材における凹凸部の形状は、図4〜図6のように、多数の凸部をガイド部材54の表面側に突き出るようにして形成されているが、ガイド部材54の表面に凸部と凹部とを搬送方向H及び搬送方向Hに略直交する方向に互い違いに形成するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明の画像記録装置によれば、例えば露光ユニット内部が負圧になって現像ユニット等の外部から空気が入り込むことで、記録材料出口近傍のガイド部材が結露してもシート状の記録材料がガイド部材の表面に貼り付くことを防ぐことができ、記録材料の搬送不良が発生することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による画像記録装置の内部を正面側から見た図である。
【図2】図1の画像記録装置のドラム及び光学ユニットを上部から見た要部平面図である。
【図3】図1の画像記録装置の出口及びその近傍のガイド部材を拡大して示す要部正面図である。
【図4】図3のガイド部材の表面(記録紙Sに接する面)の平面図(a)及び側面図(b)である。
【図5】図4のガイド部材の変形例を説明するための図4と同様の平面図(a)及び側面図(b)である。
【図6】図3、図4のガイド部材の表面に形成した多数の凸部を碁盤の目状に配列した場合のガイド部材の表面(記録紙Sに接する面)の平面図である。
【符号の説明】
1・・・画像記録装置
10・・・ドラム
11・・・露光ユニット
19・・・出口
19a・・・接続口
21・・・現像ユニット
54・・・ガイド部材
54a・・・上ガイド
54b・・・下ガイド
55・・・シャッタ板
61,62・・・凸部(凹凸部)
P1・・・吸引ブロア
S・・・記録紙(シート状の記録材料)
Claims (11)
- シート状の記録材料をドラムの外周面に巻き付けて前記記録材料に露光を行ってから前記記録材料を出口へと搬送する露光ユニットを備える画像記録装置であって、
前記露光ユニットの出口に前記シート状の記録材料を導くようにガイドするためのガイド部材を備え、
前記シート状の記録材料と前記ガイド部材との接触面積を少なくするように前記ガイド部材の表面に凹凸部を設けたことを特徴とする画像記録装置。 - 前記シート状の記録材料を前記ドラムの外周面に吸着するために前記ドラム内部を吸引し負圧にする吸引手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記出口を開閉するために前記出口近傍に設けられたシャッタを更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像記録装置。
- 前記出口を通して搬送された前記露光後の記録材料を現像処理する現像ユニットが前記露光ユニットに接続されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の画像記録装置。
- 前記凹凸部は前記ガイド部材表面のほぼ全面に規則的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像記録装置。
- 前記凹凸部は、前記ガイド部材表面において前記シート状の記録材料の搬送方向に延びた長円形状の凸部を前記搬送方向に略直交する方向及び前記搬送方向に規則的に並べることで形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
- 前記長円形状の凸部は、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記搬送方向に略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に4乃至17mmの範囲内のピッチで並んでいることを特徴とする請求項6に記載の画像記録装置。
- 前記長円形状の凸部は、前記ガイド部材表面において千鳥状に配列されており、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記搬送方向に略直交する方向に3乃至7mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に4乃至12mmの範囲内のピッチで並んでいることを特徴とする請求項6または7に記載の画像記録装置。
- 前記長円形状の凸部は、前記ガイド部材表面において碁盤の目状に配列されており、5乃至12mmの範囲内の長径、3乃至6mmの範囲内の短径、及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、前記搬送方向に略直交する方向に3乃至12mmの範囲内のピッチで並びかつ前記搬送方向に6乃至17mmの範囲内のピッチで並んでいることを特徴とする請求項6または7に記載の画像記録装置。
- 前記凹凸部は、前記ガイド部材表面において前記シート状の記録材料の搬送方向に延びた細長形状の凸部を前記搬送方向に略直交する方向に規則的に並べることで形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
- 前記細長形状の凸部は、3乃至6mmの範囲内の幅及び0.3乃至0.8mmの範囲内の高さを有し、
前記凸部が前記搬送方向に略直交する方向に5乃至12mmの範囲内のピッチで並んでいることを特徴とする請求項10に記載の画像記録装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11366413B2 (en) | 2018-07-23 | 2022-06-21 | Fujifilm Business Innovation Corp. | Sheet-member guide structure and image forming apparatus |
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2003
- 2003-04-18 JP JP2003114649A patent/JP2004315205A/ja active Pending
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