JP2004311590A - 金属被膜ポリイミド基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のフレキシブルプリント配線板は、ポリイミドフィルムの少なくとも一面に、接着剤を介することなく1又は複数の金属層が形成され、且つ前記金属層のうち前記ポリイミドフィルムに接する第1金属層が乾式めっき法により形成された基板において、前記第1金属層と接する前記ポリイミドフィルムの表層部に、ベンゼン環及び/又はイミド環が開環して生成されたシアノ基を有する改質層を形成してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属被膜ポリイミド基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、電子機器に使用されるフレキシブルプリント配線板としては、高分子材料の表面に銅箔を積層した材料が主流である。ポリイミドフィルムは、優れた耐熱性を有するため、フレキシブルプリント配線板の原料として多用されている。
金属被膜ポリイミド基板のフレキシブルプリント配線板の製造方法として、ポリイミドと銅層との間にニッケル、クロム等の他の種類の金属を中間層として介在させる方法が知られている。また、薄く圧延された銅箔上に熱可塑性のポリイミドゲルを付着させ堆積させる、キャスティングと呼ばれる手法も用いられている。これらの製造方法により、配線幅とスペース幅は50μmピッチが実現されている。
【0003】
今後、電子機器の小型・軽量化に伴い、より高精細な回路パターンを有する、高周波特性の優れた金属被膜ポリイミド基板のフレキシブルプリント配線板の需要が見込まれる。例えば、携帯電話や薄型モニタでは、高精細回路パターンのライン幅及びスペース幅は15μm以下であることが要求される。しかし、銅層とポリイミドフィルムとの間に中間層を設ける場合、銅蒸着のためにアンカー蒸着層が必要になり、エッチング効率が悪い。キャスティングによって製造したフレキシブルプリント配線板は、薄膜化及び寸法精度に限界があり、高温下では信頼性が低下する。
【0004】
高分子材料上に直接金属を成膜する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法及び銅めっき法が検討されている。これらの成膜方法によれば、ポリイミドフィルム基板と銅薄膜との間に接着剤が介在しないため、マイグレーションによる導通不良という欠点が解消される。従って、電気絶縁性及び誘電率等の電気特性に優れたフレキシブルプリント配線板が得られる。
【0005】
しかし、ポリイミドフィルムの表面(銅との界面)には、銅との接着に必要な官能基が生じにくく、ポリイミドフィルムと銅薄膜との密着強度は本質的に十分でないという問題があった。そこで、ポリイミドフィルムに直接銅薄膜を成膜する場合において、ポリイミドフィルムと銅薄膜との間の密着性を改善する、幾つかの提案がすでになされている。以下、従来の金属被膜ポリイミド基板の構成及び製造方法の概略を説明する。
【0006】
特許文献1(特開平11−117060号公報)には、ポリイミドフィルムの表層部を酸素プラズマにさらし、ポリイミド構造の一部であるイミド環を開環させ、水酸基を付加した後、金属を被覆することにより製造された金属被膜ポリイミド基板が記載されている。酸素プラズマ処理によってポリイミドフィルムの表面が粗化されるので、ポリイミドと銅との密着強度は増加する。しかし、粗さの度合いを制御できない場合があり、この製造方法により製造されたポリイミドフレキシブルプリント配線板は、銅薄膜の密着強度がばらつき、所望の強度を満足しない場合があった。更に、透明性が失われるため、ICチップをフレキシブルプリント配線板にダイボンディングする際の、位置決め精度が低下する可能性があった。カルボキシル基及び水酸基の酸素により、銅が酸化し、一価の銅(Cu2O)から二価の銅(CuO)へと変化し、急激に密着強度が低下するという恐れがあった。
【0007】
特許文献2(特開2001−151916号公報)には、酸化アルミニウム又は二酸化ケイ素を含むポリイミドフィルムをプラズマ処理し、その上に圧力勾配型放電方式によるイオンプレーティング法によって銅薄膜を成膜し、電解めっき法によって銅薄膜を成膜することにより製造されたフレキシブルプリント配線用フィルムが記載されている。しかし、ポリイミドフィルムを製造する段階で特殊加工が必要あるため、使用できる基材が限られ、成膜装置が複雑になり、コストが高かった。
【0008】
特許文献3(特開平11−92917号公報)に記載された金属ポリイミドフィルム積層体は、ポリイミド樹脂フィルムの表面をプラズマ処理し、ニッケル、クロム及びチタンから選択した一種類以上の金属の薄膜(中間層)を形成し、さらに銅薄膜を形成することにより製造される。この方法によれば、銅の密着力は向上する。しかし、銅層及び中間層をエッチング処理する必要があるため、エッチング効率が悪く、高精細化が難しかった。クロム系合金の製膜コスト及び廃水処理コストがかかるとともに、例えばエッチングの廃液処理等が環境に大きな負荷をかけるという問題があった。
【0009】
特許文献4(米国特許第5178962号公報)に記載された金属−有機合成高分子樹脂複合体の製造方法によれば、ポリイミドフィルム表面を、Electron Cyclotron Resonance(ECR)法によってプラズマ処理し、カルボニル、カルボキシル、アミド、アミノ、イミノ、イミド、シアノグループに属する、窒素を含む官能基や水酸基などを生成する。そして、プラズマ処理したポリイミドフィルムの表面に、金属膜を形成する。特許文献4のプラズマ処理によってポリイミド表面の窒素濃度が増加するものの、酸素濃度は変化(低下)しない。従って、銅が酸化し、一価の銅(Cu2O)から二価の銅(CuO)へと変化し、急激に密着強度が低下するという恐れがあった。また、高エネルギーのイオンによるプラズマ処理によってポリイミド表面が劣化することを防ぐために、ポリイミドとECR装置との間の距離を制御していた。しかし、結果的にポリイミドから離れた場所からプラズマ処理を行うため、ポリイミド表面の粗さにバラツキが生じ、信頼度の高い製品を提供できない可能性があった。
ECR法においては、装置構造がサイクロトロン周波数を満足するように限定される。更に、特許文献4によるフレキシブルプリント配板の製造方法においては、ECR装置(ポリイミドフィルムの表面処理を行う。)と成膜装置(表面処理したポリイミドフィルムの上に銅層を形成する。)とを一体化できず、例えば大掛かりなイン−ラインの装置を構成する必要があった。そのため、製造工程が長く複雑になり、製造コストが高くなるという問題があった。
【0010】
特許文献5(特開平5−287500号公報)に記載されたフィルムキャリア型基板は、有機高分子材料からなるフィルム上に、金属層が形成されており、且つ両者の界面付近に両者の構成物質を含む混合層を有する。混合層はイオンガンを用い、窒素イオンを500eVから10KeVに加速しフィルムに照射して形成される。混合層が「連結体」のような作用をし、金属層のフィルムに対する密着性が高いと記載されているが、そのメカニズムは何も記載されていない。窒素イオンを5KeVまで加速して照射するため、フィルムが劣化する場合があった。装置が高価であるため、商用システムへ導入し高い生産性を得ることが難しかった。
【0011】
特許文献6(特開平11−277699号公報)に記載された金属層積層ポリイミドフィルムは、表面の酸素/炭素比が0.01から0.20増加するように、常圧プラズマ放電処理によってポリイミドフィルムの表面を改質して製造される。ポリイミドフィルムの表面は、有機結合が切断され、酸素を含む官能基が形成された粗化面(微細な凹凸を有する。)となっているので、ポリイミドと銅との剥離強度は増加する。しかし、酸素を含む活性な官能基は銅を一価の銅(Cu2O)から二価の銅(CuO)へ変化させるため、急激に剥離強度が劣化するという恐れがあった。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−117060号公報
【特許文献2】
特開2001−151916号公報
【特許文献3】
特開平11−92917号公報
【特許文献4】
米国特許第5178962号公報
【特許文献5】
特開平5−287500号公報
【特許文献6】
特開平11−277699号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、剥離強度が大きく、透明度が高く、劣化しにくく安価な金属被膜ポリイミド基板を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる金属被膜ポリイミド基板は、上記の目的を達成するために、以下のように構成した。請求項1に記載の金属被膜ポリイミド基板は、ポリイミドフィルムの少なくとも一面に、接着剤を介することなく1又は複数の金属層が形成され、且つ前記金属層のうち前記ポリイミドフィルムに接する第1金属層が乾式めっき法により形成された基板において、前記第1金属層と接する前記ポリイミドフィルムの表層部に、ベンゼン環及び/又はイミド環が開環して生成されたシアノ基を有する改質層を形成してなることを特徴とする。
【0015】
シアノ基は酸素と不活性であるため、金属層の酸化に伴う剥離強度の低下が起きない。ポリイミドフィルムにシアノ基を形成するために必要なエネルギーは、ポリイミドフィルムの透明度を下げるほど大きくないので、透明度が高い金属被膜ポリイミド基板が実現できる。
本発明の金属被膜ポリイミド基板は、金属層とポリイミドフィルムとの間に中間層を設けず、市販のポリイミドフィルムを使用して低コストで実現できる。
ポリイミドフィルムと金属層との間に接着剤が介在しない故に、接着剤に起因するマイグレーションにより導通不良が発生する恐れがない。
【0016】
後述するように、1つの真空装置を用いて、汎用のポリイミドフィルムに表面処理を行い、表面処理したポリイミドフィルムの上に金属層を形成して、本発明の金属被膜ポリイミド基板を安価に製造できる。本発明の金属被膜ポリイミド基板の製造方法においては、廃液が発生しない故に、環境に大きな負担をかけない。
真空装置内に窒素を含む混合ガスを導入し、ポリイミドを保持する導電性基板ホルダーに高周波電力を印加することによりグロー放電を発生させシアノ基を生成できる。シアノ基を生成するときに、ポリイミドフィルムの表面が粗化しない故に、ポリイミドフィルムの透明度がほとんど低下しない。また、高周波電力により誘起されるバイアス電圧が比較的低い為にポリイミドの劣化を誘発せず、強度も劣化しない。生成されたシアノ基は金属イオンと強く結合する。本発明の金属被膜ポリイミド基板は、安定した剥離強度を有する。
【0017】
請求項2に記載の金属被膜ポリイミド基板は、前記金属層が銅又は銅を主成分とする合金によって形成された銅層であることを特徴とする請求項1に記載の金属被膜ポリイミド基板である。
【0018】
請求項3に記載の金属被膜ポリイミド基板は、前記銅層は一価の銅イオンを含み、前記改質層は前記一価の銅イオンと前記シアノ基とが錯体及び/又は配位子を形成した構造を更に有することを特徴とする請求項2に記載の金属被膜ポリイミド基板である。
ポリイミドフィルムに銅又は銅を主成分とする合金を積層する場合、改質層においてシアノ基と一価の銅イオンとが錯体及び/又は配位子を形成するので、剥離強度が大きい金属被膜ポリイミド基板を実現できる。
【0019】
請求項4に記載の金属被膜ポリイミド基板は、前記イミド環の開環は、酸素の脱離を伴ったことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載の金属被膜ポリイミド基板である。
イミド環が開環する際に酸素の脱離を伴うので、金属層とポリイミドフィルムの界面における酸素濃度が低下し、金属層の酸化に伴う剥離強度の劣化を抑制することができる。
【0020】
本発明に係わる金属被膜ポリイミド基板において、前記改質層の厚さが5nm以上であることが好ましい。
【0021】
本発明は、剥離強度が大きく、透明度が高く、劣化しにくい安価な金属被膜ポリイミド基板を提供できるという作用を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係わる好ましい実施の形態による金属被膜ポリイミド基板(フレキシブルプリント配線板である。)の断面構造を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本発明に係わるフレキシブルプリント配線板は、ポリイミドフィルム1の上に金属層2が形成されている。ポリイミドフィルム1の表層(金属層2との界面)には、シアノ基を有する改質層3が形成されている。
【0023】
金属層2は、銅、チタン、ニッケル、クロム、パラジウム、タングステン及びこれらの合金からなる群から選択した金属又は合金から形成される。これらの金属はシアノ基と配位子及び/又は錯体を形成できる特徴を有するが、これらに限定するものではない。
改質層3は、ポリイミドフィルム1の両面に形成しても良い。ポリイミドフィルム1の両面に改質層3を形成し、それぞれの面に、同一又は異なる種類の金属から形成した金属層2を形成しても良い。
【0024】
ポリイミドフィルム1は、特にこれらに限定されないが、例えば縮合型ポリイミドであるカプトン(登録商標。東レ(株)製又はデュポン(株)製)、ユーピレックス(登録商標)若しくはユーピレックスS(登録商標)(宇部興産(株)製)、アピカル(登録商標。鐘淵化学工業(株)製)などの商品名で市販されているフィルムを用いることができる。図2は、ユーピレックス(登録商標)又はユーピレックスS(登録商標)(宇部興産(株)製)のポリイミドの分子構造を示す。ユーピレックスは、ジアミノジフェニルエーテルとビフェニルテトラカルボン酸無水物とを縮合させた樹脂である。ユーピレックスSは、pフェニレンジアミンとビフェニルテトラカルボン酸無水物とを縮合させた樹脂である。ポリイミドフィルム1の基本構造は、ベンゼン環101及びイミド環102を有する。
【0025】
窒素を主とする雰囲気中でプラズマ処理することによって(実施例1において詳述)ポリイミドフィルム1の表面に形成された改質層3は、図3(a)及び(b)に示す分子構造を有する。図3(a)及び(b)は、改質されたポリイミドの分子構造の一例をそれぞれ示す。改質層3は、ポリイミドのベンゼン環101が開環して生成されたシアノ基103aと、イミド環102が開環して生成されたシアノ基103bを有する。イミド環102が開環する際には酸素の脱離が起きている。
【0026】
図4(a)及び(b)は、改質されたポリイミドに銅を蒸着した場合の、改質層3の分子構造の一例を示す。一価の銅イオンが、改質層3のシアノ基103a及び103bと結合し、化学的に安定な錯体104a及び104bを形成する。
従って、金属(銅)層2とポリイミドフィルム1との間で強固な密着力が得られる。
本発明の金属被膜ポリイミド基板の、製造方法、剥離強度の測定結果及び改質層3の分子構造の特定方法について、以下の実施例1〜実施例3で具体的に説明する。
【0027】
《実施例1》
本発明の実施例1の金属被膜ポリイミド基板(実施例においては、フレキシブルプリント配線板である。)の製造方法を説明する。なお、本発明の金属被膜ポリイミド基板の製造方法は、以下に述べる方法に限らないが、得られた改質層の分子構造が、図3(a)及び(b)に示した本発明の分子構造を有していなくてはならない。
ポリイミドフィルム1として、芳香族ポリイミドであるユーピレックスS(登録商標。宇部興産(株)製)を用いた。金属層2は、99.9%の銅合金から形成した(以下、銅層2と言う)。
【0028】
図5は、実施例1のフレキシブルプリント配線板を製造するために用いた成膜装置の概略構成を示す断面図である。図5において、真空槽11内には蒸発源となる加熱機構9及び陰極電極となる基板ホルダー5が所定位置に設けられている。加熱機構9に、蒸着物である銅合金8を置く。基板ホルダー5は、被蒸着物であるポリイミドフィルム1を保持できるよう構成されている。基板ホルダー5には、安定放電回路6を介して高周波発振器7からの高周波電力を入力するための高周波導入ケーブル4が接続されている。高周波導入ケーブル4は、真空槽11において絶縁支持部(図示しない)により電気的に絶縁されて保持されている。
真空槽11はガス導入口10と排気口12を有し、真空槽11内を所定ガスにより所定圧に設定できるよう構成されている。
【0029】
最初に、ポリイミドフィルム1を、基板ホルダー5にカプトン(登録商標)テープで固定し、到達真空度10−2Pa以下まで真空排気した。さらに、ポリイミドフィルム1上の水分圧が10−3Pa以下になるまで脱水処理を行った。
【0030】
引き続き、窒素の容積比が99.9%の混合ガス(酸素を実質的に含まず、且つ窒素の容積比が50%以上であれば良い。)をガス導入口10から導入した。真空度10−2Paで、ポリイミドフィルム1に安定放電回路6により周波数13.56MHzの高周波電力300Wを印加し、5分間グロー放電させた。グロー放電により、混合ガスのイオン化、解離、及び励起が起きる。このとき、ポリイミドフィルム1近傍の基板ホルダー5に自己誘起された負の直流電圧は320Vであった。ポリイミドフィルム1の表面がプラズマ処理され、スパッタ洗浄や窒化が起き、改質層3が形成された(200V〜1000Vの範囲の電圧でイオンを加速し、ポリイミドフィルム1の表面を改質する。)。プラズマ処理でのイオンのエネルギーは従来に比べて小さい。従って、ポリイミドフィルム1の表面が従来に比べて粗化されにくく透明度が高い。
【0031】
引き続き大気開放を行うことなく、成膜装置において、真空度10−2Paで容積比99.99%のアルゴンを含む混合ガスを導入した。安定放電回路6により周波数13.56MHzの高周波電力300Wをポリイミドフィルム1に印加し、グロー放電させた。このとき、ポリイミドフィルム1近傍の基板ホルダー5に自己誘起される負のバイアス電圧は420Vであった。グロー放電下において銅合金8を溶融させた。成膜速度が0.1nm/秒から10.0nm/秒までの範囲となるように、加熱機構9に流す電流を制御し、銅層2を膜厚300nm成膜した。以上の製造方法により、実施例1のフレキシブルプリント配線板を製造した。
【0032】
実施例1及び比較例1のフレキシブルプリント配線板に銅を蒸着する前に、改質されたポリイミドフィルムの表面の平均粗さ(算術平均粗さ)を測定した。測定は、デジタルインスツルメンツ製原子力間顕微鏡DI3000を用いて行い、ポリイミドフィルム表面の1μm四方の平均粗さを調べた。実施例1のポリイミドフィルムの平均粗さは2.0nm以下、比較例1のポリイミドフィルムの平均粗さは1.4nmだった。なお、プラズマ処理を行う前のポリイミドフィルムの平均粗さは2.0nmだった。
【0033】
実施例1のポリイミドフィルムは、プラズマ処理の前後の平均粗さがほとんど同じで、ほとんど粗化されていない。つまり、実施例1のプリント配線板の剥離強度は、粗化されたポリイミド表面と銅とがアンカー効果によって物理的に結合して得られたのではないことが分かった。また、ポリイミドフィルムの表面が粗化されないので、透明度の高いフレキシブルプリント配線板が製造できる。
【0034】
次に、本発明のポリイミドフィルムの改質層3の分子構造の特定方法を説明する。分子構造の解析には、X線光電子分光法(XPS法)を用いた。XPS法では、試料表面の原子とその結合状態を調べることができる。測定には、Physical Electronics社製のX線光電子分光分析装置(型番:ESCA5400MC)を使用した。X線アノードMgΚα線1253.6eV、加速電圧1.5kV−300W、分析領域直径1.1mmの円形領域において測定を行った。測定器に付属の専用ソフトウェアを用い、付属のハンドブックに基づく科学的に適正な判断のもとで、XPSスペクトルのピーク分離を行った。エネルギー補正はC1sスペクトルの284.8eVを用いて行った。
【0035】
図6、図7及び図8は、実施例1のポリイミドフィルムについて測定したC1sスペクトル、N1sスペクトル及びO1sスペクトルを示す。
図6において、13は実施例1のポリイミドフィルムのC1sスペクトル、14はプラズマ処理を行う前のポリイミドフィルムのC1sスペクトル、15は比較例1のポリイミドフィルムのC1sスペクトルである。16は実施例1のポリイミドフィルムのC=C結合のピーク、17は実施例1のポリイミドフィルムのC−N結合のピーク、18は実施例1のポリイミドフィルムのO=N−C−N=O結合のピーク、19はプラズマ処理を行う前のポリイミドフィルムのC−N結合のピークである。C1sスペクトル13を、ベンゼン環のC=C結合のピーク16(284.4eVから285eV)、シアノ基のC−N結合及びC=N結合のピーク17(285.7eVから286.3eV)及びイミド環のO=N−C−N=O結合のピーク(287.7eVから288.3eV)18にピーク分離した。15及び14は、比較例1及びプラズマ処理を行う前のポリイミドフィルムのC1sスペクトルである。19は、プラズマ処理を行う前のポリイミドフィルムのC−N結合のピークである。
【0036】
実施例1のポリイミドフィルムは、プラズマ処理を行う前のポリイミドフィルムに比べ、シアノ基の存在を示すピークの強度が大きい(曲線17及び曲線19)。一般に、C1sスペクトルの、結合エネルギー284.7eV付近のピークは、ベンゼン環のC=C結合による寄与が大きいが、実施例1のポリイミドフィルムのC1sスペクトル13のピーク強度は、プラズマ処理前のポリイミドフィルムのC1sスペクトル14のピーク強度の75%まで低下した。図6よりポリイミドのベンゼン環101(図2)が開環したことが分かる。
【0037】
図7において、20、21及び22はそれぞれ、実施例1、プラズマ処理を行う前及び比較例1のポリイミドフィルムのN1sスペクトルである。実施例のポリイミドフィルムでは、プラズマ処理を行う前に比べ、N1sスペクトルのピーク位置が低エネルギー側(398eV〜399eV)にシフトした。イミド環102を構成する窒素原子のN1sスペクトルより、シアノ基103aを構成する窒素原子のN1sスペクトルの方が低い。図6及び図7より、ベンゼン環101及びイミド環102(図2)が開環して、シアノ基103a及び103b(図3(a)及び(b))が生成されたことが分かる。
【0038】
図8において、25、26及び27はそれぞれ、実施例1、プラズマ処理を行う前及び比較例1のポリイミドフィルムのO1sスペクトルである。実施例のポリイミドフィルムでは、プラズマ処理を行う前に比べ、O1sスペクトルのピーク強度が50%以下まで(相対強度0.48)低下した。図8より、イミド環102が開環して酸素が脱離したことが分かる。
【0039】
以上の測定結果から、実施例1のポリイミドフィルム表面の改質層では、プラズマ処理によって以下の現象が起きたことが確認できた。
プラズマ処理によってポリイミドフィルム1表面のポリイミドの、ベンゼン環101及びイミド環102が開環した。開環した炭素に窒素が結合し、シアノ基が生成した。ベンゼン環が開環した場合、改質層3の改質されたポリイミドは、図3(a)に示す分子構造を有している。イミド環が開環した場合、改質層3の改質されたポリイミドは、図3(b)に示す分子構造を有しており、酸素の脱離を伴っている。
アルゴンプラズマによるポリイミドフィルム1の改質では、シアノ基が生成されず、十分な剥離強度を有するフレキシブルプリント配線板を製造できない。
【0040】
本発明のフレキシブルプリント配線板は、改質層3が形成されるときに酸素が脱離しているため、従来に比べ改質層3の上に蒸着される金属層2の酸化がおきにくい。改質層3の表面は粗化されないため、透明度が高いフレキシブルプリント配線板が実現される。改質層3のシアノ基が銅と(物理的ではなく)化学的に結合することで、十分な剥離強度を有するフレキシブルプリント配線板となる。
なお、XPS測定におけるX線のポリイミドへの侵入深さを考慮すると、本発明によるフレキシブルプリント配線板は、少なくとも5nm以上の厚さの改質層を有する。
【0041】
《実施例2》
本発明の実施例2のフレキシブルプリント配線板は、銅層の膜厚だけが実施例1のフレキシブルプリント配線板と異なる。プラズマ処理したポリイミドフィルム1に、膜厚が4nm〜6nm程度となるように膜厚を制御し、実施例2のフレキシブルプリント配線板を製造した(実施例1と比較して、ポリイミドフィルムに蒸着された銅合金の膜厚が薄い。)。
本発明の実施例2のフレキシブルプリント配線板における、ポリイミドフィルム1と金属層2との化学的な結合状態を調べるために、実施例1と同様のXPS測定を行った。
【0042】
図9及び図10は、実施例2の、ポリイミドフィルムに銅合金を薄く蒸着した試料について測定したCu2p3スペクトル及びCuLMMスペクトルを示す。
【0043】
図9において、28は実施例2の試料のCu2p3スペクトル、29は実施例2の試料の0価及び一価の銅イオンのピーク、30は実施例2の試料の二価の銅イオンのピークである。Cu2p3スペクトル28は、0価及び一価の銅イオンのピーク29(932.5eV)及び二価の銅イオンのピーク30(935eV)にピーク分離することができた。
【0044】
図10において、31は実施例2の試料のCuLMMスペクトル、32は0価の銅イオンのピークの理論値、33は一価の銅イオンのピークの理論値である。
CuLMMスペクトル31においては、0価の銅イオンのピークの理論値32付近には有意なピークが見られず、一価の銅イオンのピークの理論値33付近に有意なピークが見られる。図9及び図10より、改質層3の表面に蒸着された銅は、一価の銅イオンとして存在することが分かる。
【0045】
ポリイミドの改質層3と銅層2との界面では、一価の銅イオンがシアノ基103a及び103bと配位結合し、錯体104a及び錯体104bが形成されていることが確認できた。配位結合は共有電子を有し、安定で強固な結合であるため、剥離強度が大きいフレキシブルプリント配線板を実現できる。
【0046】
《実施例3》
本発明の実施例3のフレキシブルプリント配線板は、実施例1のフレキシブルプリント配線板に、電気めっき銅を約18μm厚付けしたものである。
【0047】
《比較例1》
比較例1のフレキシブルプリント配線板の製造方法を説明する。比較例1のフレキシブルプリント配線板の製造方法においては、成膜装置にアルゴンガスのみを導入して、ポリイミドフィルム1の表面を処理し、その上に銅層2を膜厚300nm成膜した。それ以外の条件(成膜装置内の真空度等)は実施例1と同一である。このようにして製造されたフレキシブルプリント配線板に、電気めっき銅を約20μm厚付けした。
【0048】
《比較例2》
比較例2のフレキシブルプリント配線板の製造方法を説明する。比較例2のフレキシブルプリント配線板の製造方法においては、ポリイミド樹脂フィルムの表面をプラズマ処理し、ニッケル、クロム及びチタンから選択した一種類以上の金属の薄膜(中間層)をポリイミドの表面に形成し、中間層の上に銅層を形成した。このようにして製造されたフレキシブルプリント配線板に、電気めっき銅を約20μm厚付けした。
【0049】
実施例3、比較例1及び比較例2のフレキシブルプリント配線板について、JIS C6481に準拠してそれぞれ180°引き剥がし試験を行った。測定された本発明の実施例3のフレキシブルプリント配線板の常態剥離強度は1.5N/mmであり、フレキシブルプリント配線板において要求される常態剥離強度(0.7N/mm)を超えていた。一方、比較例1のフレキシブルプリント配線板の常態剥離強度は0.2N/mmであり、到底実用に供し得ない値であった。
【0050】
比較例2のフレキシブルプリント配線板の常態剥離強度は1.0N/mmであり、実施例3のそれと同程度であった。しかし、比較例2のフレキシブルプリント配線板は、実施例3のフレキシブルプリント配線板に比べ、エッチング効率が悪く、高精細化が難しい(高精細度化すると、不完全なエッチングによるブリッジ、又は過度のエッチングによる断線等が発生し易くなる。)。また、中間層の成膜に大きなコスト及び時間がかかる。
【0051】
本発明のフレキシブルプリント配線板の剥離強度の大きさを確認するために、引き剥がし試験後の金属層2側の構成元素及び化学結合の状態を調べた。
図14及び図15は、それぞれ比較例1及び実施例3のフレキシブルプリント配線板を剥離したときの推定される剥離箇所を模式的に示す断面図である。理解の容易のため、剥離箇所50の近傍を誇張して示す。引き剥がし試験を行った後、銅層側の剥離面49、51において、実施例1と同様の測定器によりXPS測定を行い、原子濃度の解析とXPSスペクトルの解析を行った。表1に、原子濃度及び常態剥離強度の測定結果を示す。
【0052】
【表1】
【0053】
比較例1のフレキシブルプリント配線板(図14)においては、銅層側の剥離面49の銅の原子濃度が15原子%であった。実施例3のフレキシブルプリント配線板(図15)においては、銅層側の剥離面51に銅が4原子%存在することが分かった。
実施例3のフレキシブルプリント配線板の銅層側の剥離面51における銅の原子濃度が、比較例1のフレキシブルプリント配線板の剥離面49における銅の原子濃度に比べて、低い。このことは、比較例1においては、ポリイミドフィルム1と銅層2との境界面で剥離が発生し、一方、実施例3においては、ポリイミドフィルム1内の推定される剥離箇所50で剥離が起き、銅層側の剥離面51に改質されたポリイミド及びポリイミドが付着したと考えられる。つまり、本発明のフレキシブルプリント配線板は大きな剥離強度を有し、引き剥がし試験を行うと、ポリイミドフィルム1と銅層2との界面では剥離が起こらないことが確認できた。
【0054】
図11、図12及び図13は、実施例3のフレキシブルプリント配線板を剥離したときの銅層側の剥離面51について測定したC1sスペクトル、Cu2p3スペクトル及びCuLMMスペクトルである。
【0055】
図11において、34は実施例3の剥離面のC1sスペクトル、35は実施例3の剥離面のC=C結合のピーク、36は実施例3の剥離面のC−N結合のピーク、37は実施例3の剥離面のO=C−N−C=O結合のピークである。
C1sスペクトル34を、ベンゼン環のC=C結合のピーク35(284.4eVから285eV)、シアノ基のC−N結合及びC=N結合のピーク36(285.7eVから286.3eV)及びイミド環のO=N−C−N=O結合のピーク(287.7eVから288.3eV)37にピーク分離した。イミド環のO=N−C−N=O結合のピーク37が、ベンゼン環のC=C結合のピーク35の10%以下であった。また、シアノ基が存在することが分かった。
【0056】
図12において、38は実施例3の剥離面のCu2p3スペクトル、39は0価及び一価の銅イオンのピークの理論値、40は二価の銅イオンのピークの理論値が含まれる範囲である。Cu2p3スペクトル38は、0価及び一価の銅イオンのピークの理論値39の付近にピークを持つ。
図13において、42は実施例3の剥離面のCuLMMスペクトル、43は実施例3の剥離面の一価の銅イオンのピーク、44は実施例3の剥離面の0価の銅イオンのピークである。CuLMMスペクトル42を一価の銅イオンのピーク43と0価の銅イオンのピーク44にピーク分離したところ、一価の銅イオンが存在することが分かった。
以上のXPSスペクトルに見られる特徴は、実施例3において改質層3で見られた特徴と共通するものである。
【0057】
なお、銅層側の剥離面51に付着していたポリイミドの厚さは、フレキシブルプリント配線板の剥離強度が大きいほど厚く、十分な剥離強度を有するフレキシブルプリント配線板では少なくとも10nmであった。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、剥離強度が大きく、透明度が高く、劣化しにくい安価な金属被膜ポリイミド基板を実現できるという有利な効果が得られる。
本発明の金属被膜ポリイミド基板は、例えば携帯電話、液晶又はプラズマ方式の画像表示装置等の電子機器に使用するフレキシブル配線板、及びLSIチップを搭載する半導体装置用フレキシブル配線板等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態によるフレキシブルプリント配線板の断面構造を模式的に示す断面図
【図2】ポリイミドの分子構造
【図3】図3(a)及び図3(b)は、本発明の好ましい実施の形態による改質されたポリイミドの分子構造の一例
【図4】図4(a)及び図4(b)は、本発明の好ましい実施の形態による銅を蒸着した改質されたポリイミドの分子構造の一例
【図5】実施例1〜実施例3において使用したフレキシブルプリント配線板を製造するために用いた成膜装置の概略構成を示す断面図
【図6】実施例1のポリイミドフィルムについて測定したC1sスペクトル
【図7】実施例1のポリイミドフィルムについて測定したN1sスペクトル
【図8】実施例1のポリイミドフィルムについて測定したO1sスペクトル
【図9】実施例2の、ポリイミドフィルムに銅合金を薄く蒸着した試料について測定したCu2p3スペクトル
【図10】実施例2の、ポリイミドフィルムに銅合金を薄く蒸着した試料について測定したCuLMMスペクトル
【図11】実施例3のフレキシブルプリント配線板を剥離したときの銅層側の剥離面について測定したC1sスペクトル
【図12】実施例3のフレキシブルプリント配線板を剥離したときの銅層側の剥離面について測定したCu2p3スペクトル
【図13】実施例3のフレキシブルプリント配線板を剥離したときの銅層側の剥離面について測定したCuLMMスペクトル
【図14】比較例1のフレキシブルプリント配線板を剥離したときの推定される剥離箇所を模式的に示す断面図
【図15】実施例3のフレキシブルプリント配線板を剥離したときの推定される剥離箇所を模式的に示す断面図
【符号の説明】
1 ポリイミドフィルム
2 金属層(銅層)
3 改質層
4 高周波導入ケーブル
5 基板ホルダー
6 安定放電回路
7 高周波発振器
8 銅合金
9 加熱機構
10 ガス導入口
11 真空槽
12 排気口
48、52 ポリイミドフィルム側の剥離面
49、51 銅層側の剥離面
50 推定される剥離箇所
101 ベンゼン環
102 イミド環
103a、103b シアノ基
104a、104b 錯体
Claims (5)
- ポリイミドフィルムの少なくとも一面に、接着剤を介することなく1又は複数の金属層が形成され、且つ前記金属層のうち前記ポリイミドフィルムに接する第1金属層が乾式めっき法により形成された基板において、前記第1金属層と接する前記ポリイミドフィルムの表層部に、ベンゼン環及び/又はイミド環が開環して生成されたシアノ基を有する改質層を形成してなることを特徴とする金属被膜ポリイミド基板。
- 前記金属層が銅又は銅を主成分とする合金によって形成された銅層であることを特徴とする請求項1に記載の金属被膜ポリイミド基板。
- 前記銅層は一価の銅イオンを含み、前記改質層は前記一価の銅イオンと前記シアノ基とが錯体及び/又は配位子を形成した構造を更に有することを特徴とする請求項2に記載の金属被膜ポリイミド基板。
- 前記イミド環の開環は、酸素の脱離を伴ったことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載の金属被膜ポリイミド基板。
- 前記改質層の厚さが5nm以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の金属被膜ポリイミド基板。
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- 2003-04-03 JP JP2003100697A patent/JP2004311590A/ja active Pending
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