JP2004308624A - バランサ装置付エンジンの組立て方法 - Google Patents

バランサ装置付エンジンの組立て方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チェーン駆動方式のバランサ装置を有するエンジンにおいてキーレスにより各シャフトとスプロケットの組み付け精度を確保しつつシャフトの回転位相を正確に合わせて組み付ける。
【解決手段】所定位置に治具で固定したバランサ装置6を取付けた後、オイルパン2を取付け、各スプロケット4、7、8、9、70を仮締めし、タイミングチェーン10、バランサチェーン5を巻掛けし、タイミングチェーンテンショナ13、バランサチェーンテンショナ11をロック状態で取付け、クランクシャフト3、カムシャフトを所定位置に固定し、バランサスプロケット70を本締めし、各チェーンテンショナ11、13のロックを解除し、カムスプロケット8、9を本締めし、ピン75を引っ張って治具を取外し、チェーンカバーを取付け、ダンパープーリを取付けてクランクスプロケット4、7を本締めする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバランサ装置付エンジンの組立て方法に関し、特に、スプロケット取付け部にキー溝のないカムシャフトとスプロケット取付け部にキー溝のないクランクシャフトとをチェーンで駆動連結するとともにシリンダブロック下方のオイルパン内にクランクシャフトによりチェーン駆動されるバランサ装置を配置するエンジンにおいて、カムシャフトとクランクシャフトを所定回転位置に固定した状態でカムシャフトとクランクシャフトの間およびクランクシャフトとバランサシャフトの間にチェーンを巻掛けするバランサ装置付エンジンの組立て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用等のエンジンにおいてタイミングチェーンで連結するカムスプロケットとクランクスプロケットはカムシャフトおよびクランクシャフトにそれぞれキーを用いて取付けるのが一般的であるが、そうしたキー方式ではキー溝の加工精度の問題があって誤差によるガタが発生しやすいことから、カムシャフトのスプロケット取付け部にキー溝がなく、クランクシャフトのスプロケット取付け部にキー溝がなくて、締付けボルトの軸力でカムスプロケットおよびクランクスプロケットを固定するキーレス方式としたものも従来から知られている。
【0003】
そして、キーレス方式の場合、カムスプロケットとカムシャフト、クランクスプロケットとクランクシャフトをチェーン掛けした後で最終的に位置決めして固定する必要があり、そのため、カムシャフトシャフトとクランクシャフトをそれぞれ治具で所定回転位置に固定した状態でスプロケット間にチェーンを巻掛けし、その後、カムスプロケットとクランクスプロケットをそれぞれ軸方向からボルトで締付けて固定することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、バランサシャフトの回転によってエンジン振動を低減するバランサ装置は、シリンダブロックに内蔵し、ギヤ連結でクランクシャフトにより駆動するのが一般的であるが(例えば、特許文献2〜4参照。)、それとは別に、オイルパンに内蔵してチェーン駆動するバランサ装置も従来から知られている。
【0005】
そして、ギヤ駆動式のバランサ装置の場合に、第1バランサシャフトと第2バランサシャフトとの相対回転位置をハウジング外から視認可能な位置合わせマークを設けることが従来から知られており(例えば、特許文献2参照。)、また、オイルパンを貫通する治具でバランサシャフトを固定し位置決めすることが従来から知られている(例えば、特許文献3、4参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−110581号公報
【特許文献2】
特開2001−295892号公報
【特許文献3】
実開平3−19151号公報
【特許文献4】
特開平8−246894号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
バランサ装置をオイルパンに内蔵しチェーン駆動とする場合、ギヤ駆動の場合のように単にギヤとギヤを所定の位置に合わせて組付けるだけで位相が合うというのではなく、チェーンを巻掛けた状態でバランサシャフトとクランクシャフトの位相が合うようにする必要があって組付けが容易でない。特に、キー溝によるガタを防止してシャフトとスプロケットの組み付け精度を確保するため、カムシャフトおよびクランクシャフトとバランスシャフトをいずれもスプロケット取付け部にキー溝がなくボルト軸力でスプロケットを固定するキーレス方式とする場合は、カムスプロケットとカムシャフト、カム用のクランクスプロケットとクランクシャフトをチェーン掛けした状態で位置決めしてそれぞれ固定し、かつ、バランサスプロケットとバランサシャフト、バランサ用のクランクスプロケットとクランクシャフトをチェーン掛けした状態で位置決めしてそれぞれ固定する必要があって、バランサシャフト、カムシャフトおよびクランクシャフトの回転位相を正確に合わせて組み付けることは容易でない。また、バランサ装置を取り付けた直後にオイルパンを取り付けると、バランサ装置は軸方向前方からしかアクセスできないため位置決めが一層困難となる。
【0008】
本発明は、チェーン駆動方式のバランサ装置を有するエンジンにおいて、キーレス方式とすることにより各シャフトとスプロケットの組み付け精度を確保しつつ、バランサシャフト、カムシャフトおよびクランクシャフトを回転位相を正確に合わせて組み付けることができるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、スプロケット取付け部にキー溝のないカムシャフトとスプロケット取付け部にキー溝のないクランクシャフトとをチェーンで駆動連結するとともにシリンダブロック下方のオイルパン内に前記クランクシャフトによりチェーン駆動されるバランサ装置を配置するエンジンにおいて前記カムシャフトと前記クランクシャフトを所定回転位置に固定した状態で前記カムシャフトと前記クランクシャフトの間および前記クランクシャフトと前記バランサシャフトの間にチェーンを巻掛けするバランサ装置付エンジンの組立て方法であって、前記バランサ装置のバランサシャフトを該バランサシャフトを支持するバランサハウジングに対し所定回転位置に治具で固定した状態で該バランサ装置をシリンダブロックに取付けるバランサ取付けステップと、前記クランクシャフト、前記カムシャフトおよび前記バランサシャフトにカム駆動用およびバランサ駆動用の各クランクスプロケットとカムスプロケットとバランサスプロケットをそれぞれ仮締めするスプロケット仮締めステップと、前記カム駆動用のクランクスプロケットと前記カムスプロケットとの間および前記バランサ駆動用のクランクスプロケットと前記バランサスプロケットとの間にタイミングチェーンおよびバランサチェーンをそれぞれ巻掛けするチェーン掛けステップと、前記タイミングチェーンに付勢力を加えるタイミングチェーンテンショナと前記バランサチェーンに付勢力を加えるバランサチェーンテンショナを前記シリンダブロックにそれぞれ取付けるテンショナ取付けステップと前記カムスプロケットおよび前記バランサスプロケットをそれぞれ前記カムシャフトおよび前記バランサシャフトに回転不能に固定するカム・バランサスプロケット本締めステップと、前記バランサシャフトを固定していた治具を取外すバランサ治具取外しステップと、チェーンカバーを前記シリンダブロックの前面に取付けるチェーンカバー取付けステップと、前記クランクシャフトの先端に補機駆動プーリを取付けて該補機駆動プーリともども各クランクスプロケットを回転不能に固定するクランクスプロケット本締めステップを設けたことを特徴とする。
【0010】
このようにして、まずバランサ装置のバランサシャフトをバランサハウジングに対し所定回転位置に治具で固定した状態でシリンダブロックに取付け、その後順次クランクシャフトとカムシャフトとバランサシャフトにそれぞれスプロケットを仮締めし、各クランクスプロケットとカムスプロケットおよびバランサスプロケットとの間にタイミングチェーンおよびバランサチェーンをそれぞれ巻掛けし、タイミングチェーンテンショナおよびバランサチェーンテンショナを取付け、カムスプロケットおよびバランサスプロケットを本締めし、バランサシャフトを固定していた治具を取外し、チェーンカバーを取付け、最後にクランクシャフトの先端に補機駆動プーリを取付けてクランクスプロケットを本締めすることで、キーレスで且つチェーン駆動方式のバランサ装置を有するエンジン( スプロケット取付け部にキー溝のないカムシャフトとスプロケット取付け部にキー溝のないクランクシャフトとをチェーンで駆動連結するとともにシリンダブロック下方のオイルパン内に前記クランクシャフトによりチェーン駆動されるバランサ装置を配置するエンジン)の、各シャフトとスプロケットの組み付け精度を確保しつつバランサシャフト、カムシャフトおよびクランクシャフトを回転位相を正確に合わせて組み付けることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明のバランサ装置付エンジンの組立て方法において、前記バランサシャフトを前記バランサハウジングに対し所定回転位置に固定する前記治具を、前記バランサ装置の前方から軸方向に挿入して前記バランサシャフトの回転位相を前記バランサハウジングに対して固定する治具とし、前記バランサ取付けステップの後、前記スプロケット仮締めステップの前に、前記シリンダブロックにオイルパンを取付けるオイルパン取付けステップを設けたものである。
【0012】
この場合、オイルパンはバランサ取付けステップの後、スプロケット仮締めステップの前に取付けられる。そして、こうしてオイルパンが取付けられた後でも、バランサシャフトを固定した治具はチェーンカバーを取付ける前に軸方向前方から取り外すことができる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明のバランサ装置付エンジンの組立て方法において、前記テンショナ取付けステップでは前記タイミングチェーンテンショナおよび前記バランサテンショナをそれぞれ付勢力をロックした状態で取り付け、該テンショナ取付けステップの後、前記カム・バランサスプロケット本締めステップの前に、前記クランクシャフトと前記カムシャフトを前記バランサシャフトの前記治具により固定された回転位置に対応する所定回転位置にそれぞれ治具で固定するシャフト位置決めステップを設け、前記カム・バランサスプロケット本締めステップの後、前記バランサ治具取外しステップの前に、前記タイミングチェーンテンショナおよび前記バランサチェーンテンショナの付勢力ロックを解除するテンショナロック解除ステップを設け、前記カム・バランサスプロケット本締めステップは前記テンショナロック解除ステップの前に前記バランサスプロケットを前記バランサシャフトに回転不能に固定し、前記テンショナロック解除ステップの後で前記カムスプロケットを前記カムシャフトに回転不能に固定するものとしたものである。
【0014】
こうすることにより、クランクシャフトとカムシャフトとバランサシャフトを位置決めした状態でカムスプロケットおよびバランサスプロケットを本締めするようにできる。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明のバランサ装置付エンジンの組立て方法において、前記クランクシャフトを所定回転位置に固定する治具を、前記シリンダブロックのスカート部に形成されたボルト孔に挿入されて前記クランクシャフトに当接するボルト状治具としたものである。
【0016】
そうすることで、クランクシャフトの治具による固定ならびに治具の取外しが容易となる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4に係る発明のバランサ装置付エンジンの組立て方法において、前記テンショナ取付けステップでは前記タイミングチェーンをガイドするタイミングチェーンガイドと前記バランサチェーンをガイドするバランサチェーンガイドも取り付けるようにしたものである。
【0018】
タイミングチェーンガイドとバランサチェーンガイドはこうして取付けることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して本発明の実施の形態の一例を説明する。図1はエンジンのチェーン駆動構造を示す正面図であり、図2、図3、図4、図5および図6は該エンジンのバランサ装置の平面図、側面図、背面図、正面図および前端部断面図である。
【0020】
この例に示すエンジンはDOHCエンジンで、シリンダブロック1の下方に配置されたオイルパン2の内側に、クランクシャフト3の軸方向前部に取付けられるバランサ駆動用のクランクスプロケット4にバランサチェーン5で連結され地チェーン駆動されるバランサ装置6が配設される。
【0021】
このバランサ装置6は、バランサハウジング60の前端にハウジングカバー61が連結された構成で、バランサハウジング60に互いに逆回転する2本のバランサシャフト62、63が支持されている。そして、各バランサシャフト62、63がそれぞれアンバランスウエイト部64、65を有し、それらアンバランスウエイト部64、65はそれぞれリヤジャーナル部66、67の前後に分割配設されて、両バランサシャフト62、63のアンバランスウエイト部64、65が軸方向にオフセットし、軸方向視にて両アンバランスウエイト部64、65が近接し一部オーバーラップする構成とされている。
【0022】
バランサ装置6はリヤジャーナル部66、67およびフロントジャーナル部68、69の部分でシリンダブロック1のスカート下部にボルト締結される。そして、2本のバランサシャフト62、63はバランサハウジング61の内部で図示しないギヤにより駆動連結され、一方のバランサシャフト63の前端部にバランサスプロケット70が取り付けられ、バランサ駆動用のクランクスプロケット4とバランサスプロケット70にバランサチェーン5が巻掛けられる。
【0023】
また、クランクシャフト3の軸方向前部には、バランサ駆動用のクランクスプロケット4と同軸にカム駆動用のクランクスプロケット7が取り付けられ、このクランクスプロケット7と吸気側および排気側のカムスプロケット8、9にタイミングチェーン10が巻掛けられる。
【0024】
また、シリンダブロック1には、バランサチェーン5を挟む位置にバランサチェーンに付勢力を加えるバランサチェーンテンショナ11とバランサチェーンガイド12が取り付けられ、タイミングチェーンに付勢力を加えるタイミングチェーンテンショナ13およびタイミングチェーンテンショナアーム14とタイミングチェーンガイド15が取り付けられる。
【0025】
そして、チェーンカバー(図示せず)がシリンダブロック1の前面に取付けられ、クランクシャフトの先端に図示しない補機駆動プーリ(ダンパープーリ)が取り付けられる。
【0026】
バランサ駆動用およびカム駆動用のクランクスプロケット4、7、吸気側および排気側のカムスプロケット8、9およびバランサスプロケット70は、クランクシャフト3、カムシャフト( 図示せず)およびバランサシャフト63にいずれもキーレス方式で取り付けられ、ボルト軸力により固定される。
【0027】
このエンジンは、カムスプロケット8、9とカムシャフト( 図示せず)、カム駆動用のクランクスプロケット7とクランクシャフト3をタイミングチェーン10を巻掛けした状態で位置決めしてそれぞれ固定し、バランサスプロケット70とバランサシャフト63、バランサ駆動用のクランクスプロケット4とクランクシャフト3をバランサチェーン5を巻掛けした状態で位置決めしてそれぞれ固定し、バランサシャフト63、カムシャフト(図示せず) およびクランクシャフト3の回転位相を正確に合わせて組付ける。その組付け方法(組立て方法)の手順は次のとおりである。
【0028】
(第1ステップ:バランサ取付けステップ)
バランサ装置6のバランサシャフト62、63を、バランサシャフト62、63を支持するバランサハウジング60(ハウジングカバー61)に対し所定回転位置に治具71(図6参照)で固定した状態でバランサ装置6をシリンダブロック1に取付ける。バランサシャフト62、63を固定する治具71は、図6に示すようにプレート状で、先端に穴72があり、バランサシャフト62、63をクランクシャフト3の例えば第1気筒上死点位置(所定回転位置)に合わせた位置で一直線につながるようバランサスプロケット70を取付けない方のバランサシャフト62とハウジングカバー61に溝73、74が形成されて、この溝73、74に治具71が前方から軸方向に挿し込まれ、それにより、バランサシャフト62、63の回転位相が固定される。
【0029】
(第2ステップ:オイルパン取付けステップ)
シリンダブロック1にオイルパン2を取付ける。
【0030】
(第3ステップ:仮締めステップ)
クランクシャフト3、カムシャフト(図示せず)および一方のバランサシャフト63にカム駆動用のクランクスプロケット7およびバランサ駆動用のクランクスプロケット4とカムスプロケット8、9とバランサスプロケット70をそれぞれ仮締めする。
【0031】
(第4ステップ:チェーン掛けステップ)
カム駆動用のクランクスプロケット7とカムスプロケット8、9との間およびバランサ駆動用のクランクスプロケット4とバランサスプロケット70との間にタイミングチェーン10およびバランサチェーン5をそれぞれ巻掛けする。
【0032】
(第5ステップ:テンショナ取付けステップ)
タイミングチェーン10に付勢力を加えるタイミングチェーンテンショナ13とバランサチェーン5に付勢力を加えるバランサチェーンテンショナ11をそれぞれ付勢力をロックした状態でシリンダブロック1に取り付け、また、タイミングチェーン10をガイドするタイミングチェーンガイド15とバランサチェーン5をガイドするバランサチェーンガイド12を取り付け、タイミングテンショナーアーム14をボルト仮締めする。
【0033】
(第6ステップ:シャフト位置決めステップ)
クランクシャフト3とカムシャフト(図示せず)をバランサシャフト62、63の治具72により固定された回転位置に対応する第1気筒上死点位置(所定回転位置)にそれぞれ治具(図示せず)で固定する。クランクシャフト3を固定する治具は、シリンダブロック3のスカート部に形成されたボルト孔(図示せず)に挿入されてクランクシャフト3に当接するボルト状治具であり、カムシャフトを固定する治具は、ヘッドカバー(図示せず)を外して軸方向前方から両カムシャフトの溝に嵌め込むプレート状治具であり、いずれもそれ自体従来から使用されているものである。
【0034】
(第7ステップ:本締めステップ)
バランサスプロケット70をバランサシャフト62に回転不能に固定し、バランサチェーンガイド12、バランサチェーンテンショナ11、タイミングチェーンガイド15、タイミングチェーンテンショナ13をボルト本締めする。
【0035】
(第8ステップ:テンショナロック解除ステップ)
タイミングチェーンテンショナ13およびバランサチェーンテンショナ11の付勢力ロックを解除する(ピン抜き)。
【0036】
(第9ステップ:カムスプロケット本締めステップ)
カムスプロケット8、9をカムシャフト(図示せず)に回転不能に固定し、タイミングチェーンガイド15、タイミングチェーンテンショナ13をボルト本締めする。
【0037】
(第10ステップ:バランサ治具取外しステップ)
バランサシャフト62を固定していた治具71を、その治具71の穴72に取り付けておいたピン75( 図3および図5参照) を引っ張ることにより取外す( ピン抜き)。
【0038】
(第11ステップ:チェーンカバー取付けステップ)
チェーンカバー(図示せず)をシリンダブロック1の前面に取付ける。
【0039】
(第12ステップ:クランクスプロケット本締めステップ)
クランクシャフト3の先端に図示しない補機駆動プーリ( ダンパープーリ)を取付け、補機駆動プーリともども各クランクスプロケット4、7を回転不能に固定する。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明はチェーン駆動方式のバランサ装置を有するエンジンにおいて、キーレス方式とすることにより各シャフトとスプロケットの組み付け精度を確保しつつ、バランサシャフト、カムシャフトおよびクランクシャフトを回転位相を正確に合わせて組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例におけるエンジンのチェーン駆動構造を示す正面図である。
【図2】図1のエンジンのバランサ装置の平面図である。
【図3】図2のバランサ装置の側面図である。
【図4】図2のバランサ装置の背面図である。
【図5】図2のバランサ装置の正面図である。
【図6】図2のバランサ装置の前端部断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック
2 オイルパン
3 クランクシャフト
4 バランサ駆動用のクランクスプロケット
5 バランサチェーン
6 バランサ装置
7 カム駆動用のクランクスプロケット
8、9 カムスプロケット
10 タイミングチェーン
11 バランサチェーンテンショナ
12 バランサチェーンガイド
13 タイミングチェーンテンショナ
14 タイミングチェーンテンショナアーム
15 タイミングチェーンガイド
60 バランサハウジング
61 ハウジングカバー
62、63 バランサシャフト
64、65 アンバランスウエイト部
70 バランサスプロケット
71 バランサシャフトを固定する治具

Claims (5)

  1. スプロケット取付け部にキー溝のないカムシャフトとスプロケット取付け部にキー溝のないクランクシャフトとをチェーンで駆動連結するとともにシリンダブロック下方のオイルパン内に前記クランクシャフトによりチェーン駆動されるバランサ装置を配置するエンジンにおいて前記カムシャフトと前記クランクシャフトを所定回転位置に固定した状態で前記カムシャフトと前記クランクシャフトの間および前記クランクシャフトと前記バランサシャフトの間にチェーンを巻掛けするバランサ装置付エンジンの組立て方法であって、
    前記バランサ装置のバランサシャフトを該バランサシャフトを支持するバランサハウジングに対し所定回転位置に治具で固定した状態で該バランサ装置をシリンダブロックに取付けるバランサ取付けステップと、
    前記クランクシャフト、前記カムシャフトおよび前記バランサシャフトにカム駆動用およびバランサ駆動用の各クランクスプロケットとカムスプロケットとバランサスプロケットをそれぞれ仮締めするスプロケット仮締めステップと、
    前記カム駆動用のクランクスプロケットと前記カムスプロケットとの間および前記バランサ駆動用のクランクスプロケットと前記バランサスプロケットとの間にタイミングチェーンおよびバランサチェーンをそれぞれ巻掛けするチェーン掛けステップと、
    前記タイミングチェーンに付勢力を加えるタイミングチェーンテンショナと前記バランサチェーンに付勢力を加えるバランサチェーンテンショナを前記シリンダブロックにそれぞれ取付けるテンショナ取付けステップと、
    前記カムスプロケットおよび前記バランサスプロケットをそれぞれ前記カムシャフトおよび前記バランサシャフトに回転不能に固定するカム・バランサスプロケット本締めステップと、
    前記バランサシヤフトを固定していた治具を取外すバランサ治具取外しステップと、
    チェーンカバーを前記シリンダブロックの前面に取付けるチェーンカバー取付けステップと、
    前記クランクシャフトの先端に補機駆動プーリを取付けて該補機駆動プーリともども各クランクスプロケットを回転不能に固定するクランクスプロケット本締めステップを設けたことを特徴とするバランサ装置付エンジンの組立て方法。
  2. 前記バランサシャフトを前記バランサハウジングに対し所定回転位置に固定する前記治具を、前記バランサ装置の前方から軸方向に挿入して前記バランサシャフトの回転位相を前記バランサハウジングに対して固定する治具とし、
    前記バランサ取付けステップの後、前記スプロケット仮締めステップの前に、前記シリンダブロックにオイルパンを取付けるオイルパン取付けステップを設けた請求項1記載のバランサ装置付エンジンの組立て方法。
  3. 前記テンショナ取付けステップでは前記タイミングチェーンテンショナおよび前記バランサテンショナをそれぞれ付勢力をロックした状態で取り付け、
    該テンショナ取付けステップの後、前記カム・バランサスプロケット本締めステップの前に、前記クランクシャフトと前記カムシャフトを前記バランサシャフトの前記治具により固定された回転位置に対応する所定回転位置にそれぞれ治具で固定するシャフト位置決めステップを設け、
    前記カム・バランサスプロケット本締めステップの後、前記バランサ治具取外しステップの前に、前記タイミングチェーンテンショナおよび前記バランサチェーンテンショナの付勢力ロックを解除するテンショナロック解除ステップを設け、
    前記カム・バランサスプロケット本締めステップは前記テンショナロック解除ステップの前に前記バランサスプロケットを前記バランサシャフトに回転不能に固定し、前記テンショナロック解除ステップの後で前記カムスプロケットを前記カムシャフトに回転不能に固定するものとした請求項1または2記載のバランサ装置付エンジンの組立て方法。
  4. 前記クランクシャフトを所定回転位置に固定する治具を、前記シリンダブロックのスカート部に形成されたボルト孔に挿入されて前記クランクシャフトに当接するボルト状治具とした請求項3記載のバランサ装置付エンジンの組立て方法。
  5. 前記テンショナ取付けステップでは前記タイミングチェーンをガイドするタイミングチェーンガイドと前記バランサチェーンをガイドするバランサチェーンガイドも取り付ける請求項1〜4のいずれか1項記載のバランサ装置付エンジンの組立て方法。
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