JP2004308506A - 樹脂製インテークマニホールド - Google Patents
樹脂製インテークマニホールド Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004308506A JP2004308506A JP2003101242A JP2003101242A JP2004308506A JP 2004308506 A JP2004308506 A JP 2004308506A JP 2003101242 A JP2003101242 A JP 2003101242A JP 2003101242 A JP2003101242 A JP 2003101242A JP 2004308506 A JP2004308506 A JP 2004308506A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mounting flange
- throttle
- side mounting
- intake manifold
- cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】取付フランジの位置の寸法精度を向上させ、且つその振動を抑制することができる樹脂製インテークマニホールドを提供する。
【解決手段】この樹脂製インテークマニホールド1は、分割形成された第1ピース2〜第4ピース5を溶着して形成され、気筒側に取り付けられる気筒側取付フランジ20とスロットル側に取り付けられるスロットル側取付フランジ22とを備える。気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22とが同一ピース上に形成され、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22の一部が連結部27により連結して形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】この樹脂製インテークマニホールド1は、分割形成された第1ピース2〜第4ピース5を溶着して形成され、気筒側に取り付けられる気筒側取付フランジ20とスロットル側に取り付けられるスロットル側取付フランジ22とを備える。気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22とが同一ピース上に形成され、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22の一部が連結部27により連結して形成されている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用内燃機関などに使用される合成樹脂製の樹脂製インテークマニホールドに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関に吸入される空気は、エアークリーナで濾過された後、スロットル弁を通り、サージタンクに導入され、サージタンクの下流側に接続された独立吸気通路を通り、各気筒に分配して供給される。このような吸入空気を各気筒に供給する吸気系の部品として、インテークマニホールドがあり、従来、この種のインテークマニホールドとして、合成樹脂材料により成形した樹脂製インテークマニホールドが開発されている(例えば下記特許文献1等参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−252864号公報
【0004】
この種の樹脂製インテークマニホールドは、その製造時、成形型を用いた合成樹脂の射出成形により成形されるため、成形上、複数のピースに分けて成形され、特に気筒側に接続される気筒側の取付フランジとスロットル弁側に接続されるスロットル側の取付フランジは、従来、別ピースに分かれて成形されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そして、このように樹脂製インテークマニホールドが複数のピースに分けて成形された場合、それらのピースは、成形後、その接合部分となる溶着ラインが振動溶着などにより溶着されて、全体の樹脂製インテークマニホールドが製作される。しかし、このような構造の樹脂製インテークマニホールドでは、気筒側の取付フランジとスロットル側の取付フランジが別ピース上に形成されるため、溶着工程を経ることによって、気筒側の取付フランジとスロットル側の取付フランジの位置の精度が低下する問題があった。
【0006】
一方、インテークマニホールドを内燃機関に取り付けて機関を駆動した場合、インテークマニホールドには、通常、気筒から伝わる振動と共に、吸入空気の圧力脈動による振動が生じる。これに対し、樹脂製インテークマニホールドに設けられたスロットル側の取付フランジは、通常、外側に独立して突出した形状に成形されている。従って、このような振動が樹脂製インテークマニホールドに発生すると、独立して突出するスロットル側の取付フランジが振られやすく、合成樹脂製という理由もあって、その振動・振幅が増大して、その取付フランジに固定されるスロットルバルブ装置やその接続部などに不具合が生じやすいという課題があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、取付フランジの位置の寸法精度を向上させ、且つその振動を抑制することができる樹脂製インテークマニホールドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の樹脂製インテークマニホールドは、分割形成された複数のピースを溶着して形成され、気筒側に取り付けられる気筒側取付フランジとスロットル側に取り付けられるスロットル側取付フランジとを備えた樹脂製インテークマニホールドにおいて、該気筒側取付フランジと該スロットル側取付フランジとが同一ピース上に形成され、該気筒側取付フランジと該スロットル側取付フランジの一部が連結部により連結して形成されていることを特徴とする。
【0009】
上記構成の樹脂製インテークマニホールドによれば、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジとが同一ピース上に形成されるため、溶着工程を経ても、溶着による位置の精度の低下が生じず、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの位置の精度を向上させることができる。さらに、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの一部が連結部により連結して形成されているため、独立して突出するスロットル側取付フランジにスロットルバルブ装置が取り付けられる使用時において、スロットル側取付フランジやスロットルバルブ装置に生じる振動を大幅に低減することができる。
【0010】
さらに、上記構成のものにおいて、請求項2のように、上記連結部は、その断面を略L字状に形成することができる。これによれば、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの取付面が略直角関係にある場合であっても、両者を強固に連結し、スロットル側取付フランジに生じる振動を低減することができる。
【0011】
さらに、上記構成のものにおいて、請求項3のように、上記連結部の表面に補強リブを形成することができる。これによれば、補強リブにより連結部の強度がさらに向上し、スロットル側取付フランジに生じる振動をさらに低減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は直列4気筒エンジンに使用される樹脂製インテークマニホールド1の正面図を示し、図2はその背面図を、図3はその右側面図を、図4はその左側面図を示している。
【0013】
この樹脂製インテークマニホールド1は、中央部に位置する第1ピース2、上部の独立吸気通路のカバー部となる第2ピース3、第1ピースの背面部に位置しサージタンク24の背面側を形成する第3ピース4、及び第3ピース4の背面部に位置しレゾネータ25のカバー部を形成する第4ピース5と、から構成される。これらの第1ピース2、第2ピース3、第3ピース4、第4ピース5の部材は、各々合成樹脂の射出成形により所定の形状に成形され、振動溶着などにより溶着ラインに沿って溶着され、樹脂製インテークマニホールド1が形成される。
【0014】
樹脂製インテークマニホールド1の中央部分を構成する第1ピース2は、図7〜図11に示すように、エンジンの気筒側(シリンダヘッド側)に固定される気筒側取付フランジ20を有しており、気筒側取付フランジ20には4気筒分の吸気導出口21が並設して設けられ、縁部の複数箇所に固定用の取付孔20aが形成されている。さらに、第1ピース2の背面側には、サージタンク24の半殻部を形成する部分が形成され、サージタンク24に連通する4本の独立吸気通路26の半殻部が第1ピース2の正面側に形成されている。
【0015】
第1ピース2の正面における左側寄りには、図1、図7、図8に示すように、スロットルバルブ装置を固定するためのスロットル側取付フランジ22が形成されている。このスロットル側取付フランジ22には、吸気導入口23が形成され、その縁部の複数箇所に取付孔22aが形成されている。この吸気導入口23は第1ピース2内でサージタンク24に連通する。
【0016】
さらに、このスロットル側取付フランジ22は、気筒側取付フランジ20の側方に位置し、気筒側取付フランジ20との間には、スロットル側取付フランジ22と気筒側取付フランジ20の間を連結するように、板状でL字状の連結部27がその間に一体成形されている。このスロットル側取付フランジ22は、第1ピース2の側部に突出するように形成されるが、L字状の連結部27により、スロットル側取付フランジ22と気筒側取付フランジ20間が強固に連結され、振動発生時におけるスロットル側取付フランジ22の振れを最少にするようにしている。
【0017】
さらに、図5に示すように、スロットル側取付フランジ22と気筒側取付フランジ20の取付面の角度には約90度の相違があるが、L字状の連結部27によりこの角度の相違を保持しながら、スロットル側取付フランジ22を強固に保持するようにしている。さらに、図6に示すように、このL字状の連結部27の表面(正面視では裏面側)に補強リブ28が突設され、連結部27を補強することにより、連結部27自体の変形強度を高めている。
【0018】
図7に示すように、第1ピース2の正面側には、上部の独立吸気通路26のカバー壁31となる第2ピース3を溶着するための溶着ラインMLが、独立吸気通路26の外形部に沿って形成され、図8に示すように、第1ピース2の背面側には、サージタンク24の背面側を形成する第3ピース4を溶着するための溶着ラインMLがサージタンク24の外形部に沿って形成されている。
【0019】
第2ピース3は、図1、図9〜図11に示すように、第1ピース2の正面側の独立吸気通路26のカバー壁31をなす形状に成形され、4本の独立吸気通路26の上部を各々カバーする形状に形成され、第1ピース2の正面側の溶着ラインMLに外形縁部が当接され、溶着される。
【0020】
第3ピース4は、図2、図9〜図11に示すように、第1ピース2の背面側のサージタンク24の背面側の外殻部をなすように形成され、そこには、サージタンク24の一部に連通してレゾネータ5が形成されている。そして、このレゾネータ5の背面側には、その外殻部をなす第4ピース5が、別部材として第3ピース4の背面側に溶着される。さらに、第3ピース4の右側部にはEGRパイプを取り付けるためのEGR管用取付フランジ42が設けられている。
【0021】
このような構成の上記1ピース2、第2ピース3、第3ピース4、及び第4ピース5の部材は、図9〜図11に示すように相互に接合され、振動溶着によりその溶着ラインに沿った接合部が溶着されて、樹脂製インテークマニホールド1が製造される。
【0022】
このように、分割形成された複数のピースを溶着して形成される樹脂製インテークマニホールドでは、溶着部分を介在させた部分の寸法精度は通常、溶着部分の不確実な溶け込み量により低下する。しかし、上記のように、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22とが同一の第1ピース2上に形成されるため、溶着工程を経ても、溶着による位置の精度の低下が生じず、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22の位置の寸法精度を上げることができる。
【0023】
このような構成の樹脂製インテークマニホールド1は、その気筒側取付フランジ20を、図示しないエンジンのシリンダヘッド側に固定し、そのスロットル側取付フランジ22に、図示しないスロットルバルブ装置を固定し、さらにEGR管など配管類、センサ類などを接続して使用される。
【0024】
エンジンの運転時、機関に吸入される空気は、エアークリーナで濾過された後、スロットルバルブ装置を通り、吸気導入口23から樹脂製インテークマニホールド1内に導入され、サージタンク24内に入る。そして、サージタンク24の下流側に接続された独立吸気通路26を通り、吸気導出口21を通ってエンジンの各気筒に分配して供給される。このような吸入空気を各気筒に供給する際、スロットルバルブの開閉動作に応じて樹脂製インテークマニホールド1内で発生する圧力脈動による振動が発生し、さらに、エンジンブロックから伝わる振動が樹脂製インテークマニホールド1に発生する。
【0025】
このような振動の発生時、樹脂製インテークマニホールド1では、独立して突出するスロットル側取付フランジ22に振れが発生しやすいが、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22がL字状の連結部27により連結して一体形成されているため、スロットル側取付フランジ22の振動は効果的に抑制され、そこに取り付けられたスロットルバルブ装置に生じる振動を低減することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の樹脂製インテークマニホールドによれば、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジとが同一ピース上に形成されるため、溶着工程を経ても、溶着による位置の寸法精度の低下が生じず、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの位置の寸法精度を向上させることができる。さらに、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジが連結部により連結して形成されているため、独立して突出するスロットル側取付フランジにスロットルバルブ装置が取り付けられる使用時において、スロットル側取付フランジやスロットルバルブ装置に生じる振動を大幅に低減し、スロットルバルブ装置やその接続部などに生じる振動による不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の樹脂製インテークマニホールドの正面図である。
【図2】同インテークマニホールドの背面図である。
【図3】同インテークマニホールドの右側面図である。
【図4】同インテークマニホールドの左側面図である。
【図5】連結部27近傍の正面側からの斜視図である。
【図6】連結部27近傍の背面側からの斜視図である。
【図7】第1ピース2の正面図である。
【図8】第1ピース2の背面図である。
【図9】樹脂製インテークマニホールドの分解右側面図である。
【図10】同インテークマニホールドの分解左側面図である。
【図11】同インテークマニホールドの分解断面図である。
【図12】図4のXII−XII断面図である。
【符号の説明】
1−樹脂製インテークマニホールド
2−第1ピース
3−第2ピース
4−第3ピース
5−第4ピース
20−気筒側取付フランジ
21−吸気導出口
22−スロットル側取付フランジ
23−吸気導入口
27−連結部
28−補強リブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用内燃機関などに使用される合成樹脂製の樹脂製インテークマニホールドに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関に吸入される空気は、エアークリーナで濾過された後、スロットル弁を通り、サージタンクに導入され、サージタンクの下流側に接続された独立吸気通路を通り、各気筒に分配して供給される。このような吸入空気を各気筒に供給する吸気系の部品として、インテークマニホールドがあり、従来、この種のインテークマニホールドとして、合成樹脂材料により成形した樹脂製インテークマニホールドが開発されている(例えば下記特許文献1等参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−252864号公報
【0004】
この種の樹脂製インテークマニホールドは、その製造時、成形型を用いた合成樹脂の射出成形により成形されるため、成形上、複数のピースに分けて成形され、特に気筒側に接続される気筒側の取付フランジとスロットル弁側に接続されるスロットル側の取付フランジは、従来、別ピースに分かれて成形されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そして、このように樹脂製インテークマニホールドが複数のピースに分けて成形された場合、それらのピースは、成形後、その接合部分となる溶着ラインが振動溶着などにより溶着されて、全体の樹脂製インテークマニホールドが製作される。しかし、このような構造の樹脂製インテークマニホールドでは、気筒側の取付フランジとスロットル側の取付フランジが別ピース上に形成されるため、溶着工程を経ることによって、気筒側の取付フランジとスロットル側の取付フランジの位置の精度が低下する問題があった。
【0006】
一方、インテークマニホールドを内燃機関に取り付けて機関を駆動した場合、インテークマニホールドには、通常、気筒から伝わる振動と共に、吸入空気の圧力脈動による振動が生じる。これに対し、樹脂製インテークマニホールドに設けられたスロットル側の取付フランジは、通常、外側に独立して突出した形状に成形されている。従って、このような振動が樹脂製インテークマニホールドに発生すると、独立して突出するスロットル側の取付フランジが振られやすく、合成樹脂製という理由もあって、その振動・振幅が増大して、その取付フランジに固定されるスロットルバルブ装置やその接続部などに不具合が生じやすいという課題があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、取付フランジの位置の寸法精度を向上させ、且つその振動を抑制することができる樹脂製インテークマニホールドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の樹脂製インテークマニホールドは、分割形成された複数のピースを溶着して形成され、気筒側に取り付けられる気筒側取付フランジとスロットル側に取り付けられるスロットル側取付フランジとを備えた樹脂製インテークマニホールドにおいて、該気筒側取付フランジと該スロットル側取付フランジとが同一ピース上に形成され、該気筒側取付フランジと該スロットル側取付フランジの一部が連結部により連結して形成されていることを特徴とする。
【0009】
上記構成の樹脂製インテークマニホールドによれば、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジとが同一ピース上に形成されるため、溶着工程を経ても、溶着による位置の精度の低下が生じず、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの位置の精度を向上させることができる。さらに、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの一部が連結部により連結して形成されているため、独立して突出するスロットル側取付フランジにスロットルバルブ装置が取り付けられる使用時において、スロットル側取付フランジやスロットルバルブ装置に生じる振動を大幅に低減することができる。
【0010】
さらに、上記構成のものにおいて、請求項2のように、上記連結部は、その断面を略L字状に形成することができる。これによれば、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの取付面が略直角関係にある場合であっても、両者を強固に連結し、スロットル側取付フランジに生じる振動を低減することができる。
【0011】
さらに、上記構成のものにおいて、請求項3のように、上記連結部の表面に補強リブを形成することができる。これによれば、補強リブにより連結部の強度がさらに向上し、スロットル側取付フランジに生じる振動をさらに低減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は直列4気筒エンジンに使用される樹脂製インテークマニホールド1の正面図を示し、図2はその背面図を、図3はその右側面図を、図4はその左側面図を示している。
【0013】
この樹脂製インテークマニホールド1は、中央部に位置する第1ピース2、上部の独立吸気通路のカバー部となる第2ピース3、第1ピースの背面部に位置しサージタンク24の背面側を形成する第3ピース4、及び第3ピース4の背面部に位置しレゾネータ25のカバー部を形成する第4ピース5と、から構成される。これらの第1ピース2、第2ピース3、第3ピース4、第4ピース5の部材は、各々合成樹脂の射出成形により所定の形状に成形され、振動溶着などにより溶着ラインに沿って溶着され、樹脂製インテークマニホールド1が形成される。
【0014】
樹脂製インテークマニホールド1の中央部分を構成する第1ピース2は、図7〜図11に示すように、エンジンの気筒側(シリンダヘッド側)に固定される気筒側取付フランジ20を有しており、気筒側取付フランジ20には4気筒分の吸気導出口21が並設して設けられ、縁部の複数箇所に固定用の取付孔20aが形成されている。さらに、第1ピース2の背面側には、サージタンク24の半殻部を形成する部分が形成され、サージタンク24に連通する4本の独立吸気通路26の半殻部が第1ピース2の正面側に形成されている。
【0015】
第1ピース2の正面における左側寄りには、図1、図7、図8に示すように、スロットルバルブ装置を固定するためのスロットル側取付フランジ22が形成されている。このスロットル側取付フランジ22には、吸気導入口23が形成され、その縁部の複数箇所に取付孔22aが形成されている。この吸気導入口23は第1ピース2内でサージタンク24に連通する。
【0016】
さらに、このスロットル側取付フランジ22は、気筒側取付フランジ20の側方に位置し、気筒側取付フランジ20との間には、スロットル側取付フランジ22と気筒側取付フランジ20の間を連結するように、板状でL字状の連結部27がその間に一体成形されている。このスロットル側取付フランジ22は、第1ピース2の側部に突出するように形成されるが、L字状の連結部27により、スロットル側取付フランジ22と気筒側取付フランジ20間が強固に連結され、振動発生時におけるスロットル側取付フランジ22の振れを最少にするようにしている。
【0017】
さらに、図5に示すように、スロットル側取付フランジ22と気筒側取付フランジ20の取付面の角度には約90度の相違があるが、L字状の連結部27によりこの角度の相違を保持しながら、スロットル側取付フランジ22を強固に保持するようにしている。さらに、図6に示すように、このL字状の連結部27の表面(正面視では裏面側)に補強リブ28が突設され、連結部27を補強することにより、連結部27自体の変形強度を高めている。
【0018】
図7に示すように、第1ピース2の正面側には、上部の独立吸気通路26のカバー壁31となる第2ピース3を溶着するための溶着ラインMLが、独立吸気通路26の外形部に沿って形成され、図8に示すように、第1ピース2の背面側には、サージタンク24の背面側を形成する第3ピース4を溶着するための溶着ラインMLがサージタンク24の外形部に沿って形成されている。
【0019】
第2ピース3は、図1、図9〜図11に示すように、第1ピース2の正面側の独立吸気通路26のカバー壁31をなす形状に成形され、4本の独立吸気通路26の上部を各々カバーする形状に形成され、第1ピース2の正面側の溶着ラインMLに外形縁部が当接され、溶着される。
【0020】
第3ピース4は、図2、図9〜図11に示すように、第1ピース2の背面側のサージタンク24の背面側の外殻部をなすように形成され、そこには、サージタンク24の一部に連通してレゾネータ5が形成されている。そして、このレゾネータ5の背面側には、その外殻部をなす第4ピース5が、別部材として第3ピース4の背面側に溶着される。さらに、第3ピース4の右側部にはEGRパイプを取り付けるためのEGR管用取付フランジ42が設けられている。
【0021】
このような構成の上記1ピース2、第2ピース3、第3ピース4、及び第4ピース5の部材は、図9〜図11に示すように相互に接合され、振動溶着によりその溶着ラインに沿った接合部が溶着されて、樹脂製インテークマニホールド1が製造される。
【0022】
このように、分割形成された複数のピースを溶着して形成される樹脂製インテークマニホールドでは、溶着部分を介在させた部分の寸法精度は通常、溶着部分の不確実な溶け込み量により低下する。しかし、上記のように、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22とが同一の第1ピース2上に形成されるため、溶着工程を経ても、溶着による位置の精度の低下が生じず、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22の位置の寸法精度を上げることができる。
【0023】
このような構成の樹脂製インテークマニホールド1は、その気筒側取付フランジ20を、図示しないエンジンのシリンダヘッド側に固定し、そのスロットル側取付フランジ22に、図示しないスロットルバルブ装置を固定し、さらにEGR管など配管類、センサ類などを接続して使用される。
【0024】
エンジンの運転時、機関に吸入される空気は、エアークリーナで濾過された後、スロットルバルブ装置を通り、吸気導入口23から樹脂製インテークマニホールド1内に導入され、サージタンク24内に入る。そして、サージタンク24の下流側に接続された独立吸気通路26を通り、吸気導出口21を通ってエンジンの各気筒に分配して供給される。このような吸入空気を各気筒に供給する際、スロットルバルブの開閉動作に応じて樹脂製インテークマニホールド1内で発生する圧力脈動による振動が発生し、さらに、エンジンブロックから伝わる振動が樹脂製インテークマニホールド1に発生する。
【0025】
このような振動の発生時、樹脂製インテークマニホールド1では、独立して突出するスロットル側取付フランジ22に振れが発生しやすいが、気筒側取付フランジ20とスロットル側取付フランジ22がL字状の連結部27により連結して一体形成されているため、スロットル側取付フランジ22の振動は効果的に抑制され、そこに取り付けられたスロットルバルブ装置に生じる振動を低減することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の樹脂製インテークマニホールドによれば、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジとが同一ピース上に形成されるため、溶着工程を経ても、溶着による位置の寸法精度の低下が生じず、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジの位置の寸法精度を向上させることができる。さらに、気筒側取付フランジとスロットル側取付フランジが連結部により連結して形成されているため、独立して突出するスロットル側取付フランジにスロットルバルブ装置が取り付けられる使用時において、スロットル側取付フランジやスロットルバルブ装置に生じる振動を大幅に低減し、スロットルバルブ装置やその接続部などに生じる振動による不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の樹脂製インテークマニホールドの正面図である。
【図2】同インテークマニホールドの背面図である。
【図3】同インテークマニホールドの右側面図である。
【図4】同インテークマニホールドの左側面図である。
【図5】連結部27近傍の正面側からの斜視図である。
【図6】連結部27近傍の背面側からの斜視図である。
【図7】第1ピース2の正面図である。
【図8】第1ピース2の背面図である。
【図9】樹脂製インテークマニホールドの分解右側面図である。
【図10】同インテークマニホールドの分解左側面図である。
【図11】同インテークマニホールドの分解断面図である。
【図12】図4のXII−XII断面図である。
【符号の説明】
1−樹脂製インテークマニホールド
2−第1ピース
3−第2ピース
4−第3ピース
5−第4ピース
20−気筒側取付フランジ
21−吸気導出口
22−スロットル側取付フランジ
23−吸気導入口
27−連結部
28−補強リブ
Claims (3)
- 分割形成された複数のピースを溶着して形成され、気筒側に取り付けられる気筒側取付フランジとスロットル側に取り付けられるスロットル側取付フランジとを備えた樹脂製インテークマニホールドにおいて、
該気筒側取付フランジと該スロットル側取付フランジとが同一ピース上に形成され、該気筒側取付フランジと該スロットル側取付フランジの一部が連結部により連結して形成されていることを特徴とする樹脂製インテークマニホールド。 - 前記連結部は断面を略L字状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂製インテークマニホールド。
- 前記連結部の表面に補強リブが形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂製インテークマニホールド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003101242A JP2004308506A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | 樹脂製インテークマニホールド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003101242A JP2004308506A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | 樹脂製インテークマニホールド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004308506A true JP2004308506A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33465102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003101242A Withdrawn JP2004308506A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | 樹脂製インテークマニホールド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004308506A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007009884A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Keihin Corp | 合成樹脂製の吸気マニフォルド |
JP2008057482A (ja) * | 2006-09-01 | 2008-03-13 | Toyota Motor Corp | 樹脂製インテークマニホールド |
JP2008297960A (ja) * | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の吸気マニホルド |
JP2012140892A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Mikuni Corp | 樹脂製インテークマニホールド |
JP2012140891A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Mikuni Corp | 樹脂製インテークマニホールド |
JP2015025437A (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 株式会社ケーヒン | 内燃機関用吸気マニホールド |
JP2017172514A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | トヨタ紡織株式会社 | インテークマニホールド |
JP2019120176A (ja) * | 2017-12-29 | 2019-07-22 | トヨタ紡織株式会社 | 吸気マニホールド |
-
2003
- 2003-04-04 JP JP2003101242A patent/JP2004308506A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4573714B2 (ja) * | 2005-07-04 | 2010-11-04 | 株式会社ケーヒン | 合成樹脂製の吸気マニフォルド |
JP2007009884A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Keihin Corp | 合成樹脂製の吸気マニフォルド |
JP2008057482A (ja) * | 2006-09-01 | 2008-03-13 | Toyota Motor Corp | 樹脂製インテークマニホールド |
JP4703518B2 (ja) * | 2006-09-01 | 2011-06-15 | トヨタ自動車株式会社 | 樹脂製インテークマニホールド |
US8365695B2 (en) | 2007-05-30 | 2013-02-05 | Honda Motor Co., Ltd. | Intake manifold for internal combustion engine |
JP2008297960A (ja) * | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の吸気マニホルド |
WO2008149646A1 (ja) | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Honda Motor Co., Ltd. | 内燃機関の吸気マニホルド |
JP2012140892A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Mikuni Corp | 樹脂製インテークマニホールド |
JP2012140891A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Mikuni Corp | 樹脂製インテークマニホールド |
JP2015025437A (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 株式会社ケーヒン | 内燃機関用吸気マニホールド |
JP2017172514A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | トヨタ紡織株式会社 | インテークマニホールド |
JP2019120176A (ja) * | 2017-12-29 | 2019-07-22 | トヨタ紡織株式会社 | 吸気マニホールド |
JP7024406B2 (ja) | 2017-12-29 | 2022-02-24 | トヨタ紡織株式会社 | 吸気マニホールド |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8683971B2 (en) | Intake manifold | |
US7581522B2 (en) | Resin intake manifold | |
JP4722800B2 (ja) | レゾネータを備える多気筒内燃機関 | |
US20040200450A1 (en) | Resin intake manifold | |
JP2004308506A (ja) | 樹脂製インテークマニホールド | |
JP3990650B2 (ja) | 樹脂製インテークマニホールド | |
JP5825903B2 (ja) | 樹脂製インテークマニホールド | |
KR101129918B1 (ko) | 다기통 내연기관의 흡기 매니폴드 | |
JP4326193B2 (ja) | 吸気マニフォールドの取り付け装置 | |
JP3441366B2 (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
JP2004308546A (ja) | 樹脂製インテークマニホールド | |
JP5202047B2 (ja) | 樹脂製インテークマニホールド | |
JP2013249732A (ja) | 吸気マニホールド | |
JP2002070671A (ja) | 多方向燃料噴射式に用いるインテークマニホールド | |
JP3446575B2 (ja) | 樹脂製インテークマニホールド | |
US9631588B2 (en) | Intake manifold | |
JP4529297B2 (ja) | インテークマニホールドの負圧取出し構造 | |
JPH09250408A (ja) | 内燃機関の吸気装置における吸気管配設構造 | |
JP6766733B2 (ja) | 吸気装置 | |
JP2003074428A (ja) | 多気筒内燃機関の吸気装置 | |
JP3610367B2 (ja) | レゾネータ内蔵サージタンク | |
JP2013032746A (ja) | 樹脂製インテークマニホールド | |
JP3804218B2 (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
JP2024070368A (ja) | インテークマニホールド | |
JP2022155492A (ja) | エンジンの吸気装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |