JP2004307108A - フック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止する第1外れ止め具のみが付いているフック装置において、その第1外れ止め具を取付けている枢支軸を利用して、第1外れ止め具と共にフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具を取付け、かつ両者を連動させることで、操作性、安全性の優れたフック装置を提供する。
【解決手段】フック基部に設けた枢支軸に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフック内側から外側への回動を阻止されてフック開口部を閉止する第1外れ止め具と、前記枢支軸を利用してフック基部に取付けたブラケットと、このブラケットの適所に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフックの先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具と、前記第1外れ止め具の適所と第2外れ止め具の適所を枢支連結したリンクとを具え、このリンクを介して前記第1外れ止め具と第2外れ止め具とが連動して両者が共に開放位置又は閉止位置となるよう構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】フック基部に設けた枢支軸に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフック内側から外側への回動を阻止されてフック開口部を閉止する第1外れ止め具と、前記枢支軸を利用してフック基部に取付けたブラケットと、このブラケットの適所に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフックの先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具と、前記第1外れ止め具の適所と第2外れ止め具の適所を枢支連結したリンクとを具え、このリンクを介して前記第1外れ止め具と第2外れ止め具とが連動して両者が共に開放位置又は閉止位置となるよう構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、クレーン、ホイスト、ウインチ等の玉掛け用に使用するワイヤロープ等の外れ止め装置を有するフック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フック装置は、ワイヤロープ等が当該フックから外れることを防止するための装置を備えることが法律によって義務付けられており、従来から、種々の外れ止め機構を具えたフック装置が用いられている。
以下、従来から一般的に普及している外れ止め装置を有するフック装置の構成について説明する。
【0003】
図6は、従来の一般的なフック装置の側面図である。外れ止め具21は、その一端がフック1の基部に設けた枢支軸22に回動可能に取付けられ、当該外れ止め具21の他端はフック先端部の鉤部にフック内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリング23で常時付勢して取付けられており、このフック装置にワイヤロープ等を掛けるには、図7に示すように、手指を以って外れ止め具21をフック1の内側に押し開いた状態でワイヤロープ等をフックに掛ける。また、フックからワイヤロープ等を外す場合も同様に、手指を以って外れ止め具を内側に押し開いた状態でワイヤロープ等をフックから外す。
【0004】
当該外れ止め具は、フック先端部の内側部分にスプリング23のばね力で常時押圧されているため、ワイヤロープ等が弛み、図8のようにワイヤロープ等が浮き上がる状態となった場合でも、ワイヤロープ等がフックから外れない様になっている。
【0005】
しかしながら、従来の外れ止め装置では、図8のようにワイヤロープ等が弛んで浮き上がった状態で、ワイヤロープ等に捻れ等が加わった場合には、図9のようにワイヤロープ等がフック先端部を乗り越える場合がある。この状態でフックが上昇し、ワイヤロープ等に荷重がかかると、フック先端部を乗り越えたワイヤロープ等がばね力に抗して外れ止め具を押し開き、ワイヤロープ等がフックから外れる現象が発生する。これにより吊荷の落下や転倒を引き起こし、吊荷の破損や人身事故等の災害につながる可能性がある。
【0006】
この点に関する改良技術として、フック先端部の鉤部に内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリングで常時付勢した第1外れ止め具と、フック先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具とをフックの基部にそれぞれ枢支し、これらの第1外れ止め具及び第2外れ止め具の基部にそれぞれ設けたギヤを連結して両者を連動させるようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
登録実用新案3017664号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このフック装置は、第1外れ止め具が装着された既設のフック本体にこのような第2外れ止め具を装着する場合には、フック本体を第1外れ止め具及び第2外れ止め具が取付可能なフック本体に交換する必要があり、高コストになると考えられる。また、ギヤを使用しているため部品加工が複雑となるばかりでなく、ギヤ部に異物が噛み込んだ場合には動作不良を引き起こす恐れがある。
【0009】
本発明は、第1外れ止め具のみが付いていたフック装置において、その第1外れ止め具を取付けている枢支軸を利用して、第1外れ止め具と第2外れ止め具とを簡単にかつ安価に取付け、かつ両者を連動させることで、操作性、安全性の優れたフック装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
これがため本発明は、フック基部に設けた枢支軸に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフック先端部の鉤部に内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリングで常時付勢した第1外れ止め具と、前記枢支軸を利用してフック基部に取付けたブラケットと、このブラケットの適所に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフックの先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具と、前記第1外れ止め具の適所と第2外れ止め具の適所を枢支連結したリンクとを具え、このリンクを介して前記第1外れ止め具と第2外れ止め具とが連動して両者が共に開放位置又は閉止位置となるよう構成している。
【0011】
これにより、従来の第1外れ止め具のみを有するフック装置のフック本体をそのまま利用して第1外れ止め具及び第2外れ止め具を取付けることが出来るので、安全性がさらに向上したフック装置を低コストにより提供することが出来る。また第1外れ止め具を、手指でもって内側に押し開く動作により、リンクを介して連結された第2外れ止め具が第1外れ止め具の動作と連動してフックの外側に向って跳ね上がりフックを開口し、またその状態で手指を離せば第1外れ止め具及び第2外れ止め具はスプリングにより共に閉止位置となるので、確実で故障が少なく操作性がよいフック装置となる。
【0012】
また本発明において、第1外れ止め具の横幅を、第2外れ止め具の横幅より幅広に構成すれば、第1外れ止め具を手指をもってフックの内側に押し開く動作を容易にし、操作性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
図1は本発明によるフック装置の実施の形態を示す斜視図であり、図2は、本発明によるフック装置の側断面図である。
【0014】
本発明によるフック装置は、図1及び図2に示すように、第1外れ止め具2、第2外れ止め具3、ブラケット4、スプリング5、リンク6、スプリングピン7、スプリングピン8、カラー9、及び、止ネジ10から構成されている。
【0015】
第1外れ止め具2は、図6に示す従来の一般的な外れ止め具と同様、フック基部に設けた耳部に穿設した孔に枢支したスプリングピン7を枢支軸としてその一端が回動可能に取付けられ、その他端がフック先端部の鉤部をフックの内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリング5で常時付勢して取付けられている。
【0016】
スプリングピン7は、第1外れ止め具2の枢支軸となると同時に、第2外れ止め具3を取付けるためのブラケット4の固定に使用される。
第2外れ止め具3は、このブラケット4の適所に設けたスプリングピン8を枢支軸として回動可能に取付けられ、フック先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止するよう取付けられている。
また、ブラケット4と第2外れ止め具3との隙間には、カラー9を入れることで、第2外れ止め具3が横方向にずれるのを抑えている。
【0017】
第2外れ止め具3の枢支軸8をはさんで、この第2外れ止め具3がフック先端部と当接する端部と反対側の端部と、第1外れ止め具2の側部2a、2aとをリンク6、6で枢支連結している。即ち、第3図に示すように、リンク6はL字状となっており、このリンク6の両端部を第1外れ止め具2の側部2aの適所に設けた穴12及び第2外れ止め具3のブラケット4側にある端部に設けた穴13にそれぞれ挿入して第1外れ止め具2及び第2外れ止め具3とを枢支連結している。なお、リンク6の両端部は穴12、穴13にそれぞれ挿入した後、鉤型に折曲げて穴12、穴13より抜け出さないようにしている。
【0018】
ブラケット4は、フック1を挟んでスプリングピン7と反対側の位置に止ネジ10を配置し、ブラケット4が、スプリングピン7を枢支軸として回動することを防止し、第2外れ止め具3の回動時の動作を安定させている。
【0019】
次に、本発明の作用を説明する。
図4は、本発明におけるフック装置の作用を示す側断面図であって、第1外れ止め具及び第2外れ止め具が回動してフック開口部が開口した状態を示している。
図4に示すように、手指を以って第1外れ止め具2を矢印方向に押し開く動作により、第1外れ止め具2に取付けられたリンク6が引張られる。リンク6が引張られることにより、第2外れ止め具3もリンク6を介して同時に引張られることから、第2外れ止め具3がフックの外側に向かって跳ね上がるように回動し、フック開口部を開放する。
ワイヤロープ等の掛け外しは、このようにフック開口部を開放した状態で行う。
【0020】
手指を以って第1外れ止め具2を押し開く力を解除すれば、スプリング5のばね力によって、第1外れ止め具2はフック先端部の鉤部に内側から当接する方向に回動し、それに連動してリンク6で連結された第2外れ止め具3もフック先端部に外側から当接する方向に回動するので、図2に示すように、フック開口部が閉止する。
【0021】
フック開口部が閉止した状態では、図5に示すようにワイヤロープ等が浮き上がり、フック先端部を乗り越えた場合でも、第2外れ止め具3の存在により第1外れ止め具2がワイヤロープ等により押し開かれることはなく、ワイヤロープ等は外れずに元の位置に戻るため、安全性が確保される。
【0022】
また、図1に示すように、第1外れ止め具2の横幅を第2外れ止め具3の横幅よりも幅広に構成することで、手指を以って第1外れ止め具2を押し開く際に、第2外れ止め具3が邪魔になることはない。
【0023】
なお、本発明によるワイヤロープ等外れ止め装置の取付に際しては、第1外れ止め具2、第2外れ止め具3、ブラケット4、リンク6、スプリングピン8、及びカラー9を組み合わせた状態のまま、ブラケット4の環形状部を、フック1の先端部から基部までくぐらせて通し、次にスプリング5を組み合わせながらフック基部の孔にスプリングピン7で串刺し固定するだけで、簡単に外れ止め装置をフック1に取付けることが出来る。
この後、ブラケット4のネジ穴に止ネジ10を取付固定することで、ブラケット4が、スプリングピン7を枢支軸として回動することを防止する。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のフック装置は、フックの基部に第1外れ止め具の枢支軸の取付孔があれば第2外れ止め具を取付けることができる。即ち、従来の第1外れ止め具の取付孔と同形状で取付互換性があることから、フック1を交換する必要がなく、簡単に低コストで従来の一般的な外れ止め具と交換装着可能というすぐれた効果を有している。
また、第1外れ止め具の横幅を第2外れ止め具の横幅より幅広に構成したことにより、第1外れ止め具の外側を手指でもってフックの内側に押し開く動作を行えば、第2外れ止め具が手指に邪魔されずフックの外側に向かって跳ね上がり、フック開口を開放することから、玉掛け、玉外し作業時の操作性が優れている。
また、第1外れ止め具と第2外れ止め具との連動を両者の間に介装したリンクを介して行うようにしたので、簡単に確実に、しかも安価にワイヤロープ等がフックから外れることを確実に防止できる安全性の高いフック装置を得ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るフック装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るフック装置を示す側断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るフック装置における、第1外れ止め具及び第2外れ止め具を回動してフック開口部を開放した状態の側断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るフック装置とワイヤロープ等との関係を示す側面図である。
【図6】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置を示す側面図である。
【図7】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置における、外れ止め具を回動してフック開口部を開放した状態の側面図である。
【図8】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置とワイヤロープ等との関係を示す側面図である。
【図9】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置とワイヤロープ等との関係を示す側面図である。
【符号の説明】
1 フック
2 第1外れ止め具
3 第2外れ止め具
4 ブラケット
5 スプリング
6 リンク
7 枢支軸(スプリングピン)
8 枢支軸(スプリングピン)
9 カラー
10 止ネジ
11 玉掛け用ワイヤロープ
12 穴
13 穴
21 外れ止め具
22 枢支軸(スプリングピン)
23 スプリング
【発明が属する技術分野】
本発明は、クレーン、ホイスト、ウインチ等の玉掛け用に使用するワイヤロープ等の外れ止め装置を有するフック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フック装置は、ワイヤロープ等が当該フックから外れることを防止するための装置を備えることが法律によって義務付けられており、従来から、種々の外れ止め機構を具えたフック装置が用いられている。
以下、従来から一般的に普及している外れ止め装置を有するフック装置の構成について説明する。
【0003】
図6は、従来の一般的なフック装置の側面図である。外れ止め具21は、その一端がフック1の基部に設けた枢支軸22に回動可能に取付けられ、当該外れ止め具21の他端はフック先端部の鉤部にフック内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリング23で常時付勢して取付けられており、このフック装置にワイヤロープ等を掛けるには、図7に示すように、手指を以って外れ止め具21をフック1の内側に押し開いた状態でワイヤロープ等をフックに掛ける。また、フックからワイヤロープ等を外す場合も同様に、手指を以って外れ止め具を内側に押し開いた状態でワイヤロープ等をフックから外す。
【0004】
当該外れ止め具は、フック先端部の内側部分にスプリング23のばね力で常時押圧されているため、ワイヤロープ等が弛み、図8のようにワイヤロープ等が浮き上がる状態となった場合でも、ワイヤロープ等がフックから外れない様になっている。
【0005】
しかしながら、従来の外れ止め装置では、図8のようにワイヤロープ等が弛んで浮き上がった状態で、ワイヤロープ等に捻れ等が加わった場合には、図9のようにワイヤロープ等がフック先端部を乗り越える場合がある。この状態でフックが上昇し、ワイヤロープ等に荷重がかかると、フック先端部を乗り越えたワイヤロープ等がばね力に抗して外れ止め具を押し開き、ワイヤロープ等がフックから外れる現象が発生する。これにより吊荷の落下や転倒を引き起こし、吊荷の破損や人身事故等の災害につながる可能性がある。
【0006】
この点に関する改良技術として、フック先端部の鉤部に内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリングで常時付勢した第1外れ止め具と、フック先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具とをフックの基部にそれぞれ枢支し、これらの第1外れ止め具及び第2外れ止め具の基部にそれぞれ設けたギヤを連結して両者を連動させるようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
登録実用新案3017664号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このフック装置は、第1外れ止め具が装着された既設のフック本体にこのような第2外れ止め具を装着する場合には、フック本体を第1外れ止め具及び第2外れ止め具が取付可能なフック本体に交換する必要があり、高コストになると考えられる。また、ギヤを使用しているため部品加工が複雑となるばかりでなく、ギヤ部に異物が噛み込んだ場合には動作不良を引き起こす恐れがある。
【0009】
本発明は、第1外れ止め具のみが付いていたフック装置において、その第1外れ止め具を取付けている枢支軸を利用して、第1外れ止め具と第2外れ止め具とを簡単にかつ安価に取付け、かつ両者を連動させることで、操作性、安全性の優れたフック装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
これがため本発明は、フック基部に設けた枢支軸に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフック先端部の鉤部に内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリングで常時付勢した第1外れ止め具と、前記枢支軸を利用してフック基部に取付けたブラケットと、このブラケットの適所に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフックの先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具と、前記第1外れ止め具の適所と第2外れ止め具の適所を枢支連結したリンクとを具え、このリンクを介して前記第1外れ止め具と第2外れ止め具とが連動して両者が共に開放位置又は閉止位置となるよう構成している。
【0011】
これにより、従来の第1外れ止め具のみを有するフック装置のフック本体をそのまま利用して第1外れ止め具及び第2外れ止め具を取付けることが出来るので、安全性がさらに向上したフック装置を低コストにより提供することが出来る。また第1外れ止め具を、手指でもって内側に押し開く動作により、リンクを介して連結された第2外れ止め具が第1外れ止め具の動作と連動してフックの外側に向って跳ね上がりフックを開口し、またその状態で手指を離せば第1外れ止め具及び第2外れ止め具はスプリングにより共に閉止位置となるので、確実で故障が少なく操作性がよいフック装置となる。
【0012】
また本発明において、第1外れ止め具の横幅を、第2外れ止め具の横幅より幅広に構成すれば、第1外れ止め具を手指をもってフックの内側に押し開く動作を容易にし、操作性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
図1は本発明によるフック装置の実施の形態を示す斜視図であり、図2は、本発明によるフック装置の側断面図である。
【0014】
本発明によるフック装置は、図1及び図2に示すように、第1外れ止め具2、第2外れ止め具3、ブラケット4、スプリング5、リンク6、スプリングピン7、スプリングピン8、カラー9、及び、止ネジ10から構成されている。
【0015】
第1外れ止め具2は、図6に示す従来の一般的な外れ止め具と同様、フック基部に設けた耳部に穿設した孔に枢支したスプリングピン7を枢支軸としてその一端が回動可能に取付けられ、その他端がフック先端部の鉤部をフックの内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリング5で常時付勢して取付けられている。
【0016】
スプリングピン7は、第1外れ止め具2の枢支軸となると同時に、第2外れ止め具3を取付けるためのブラケット4の固定に使用される。
第2外れ止め具3は、このブラケット4の適所に設けたスプリングピン8を枢支軸として回動可能に取付けられ、フック先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止するよう取付けられている。
また、ブラケット4と第2外れ止め具3との隙間には、カラー9を入れることで、第2外れ止め具3が横方向にずれるのを抑えている。
【0017】
第2外れ止め具3の枢支軸8をはさんで、この第2外れ止め具3がフック先端部と当接する端部と反対側の端部と、第1外れ止め具2の側部2a、2aとをリンク6、6で枢支連結している。即ち、第3図に示すように、リンク6はL字状となっており、このリンク6の両端部を第1外れ止め具2の側部2aの適所に設けた穴12及び第2外れ止め具3のブラケット4側にある端部に設けた穴13にそれぞれ挿入して第1外れ止め具2及び第2外れ止め具3とを枢支連結している。なお、リンク6の両端部は穴12、穴13にそれぞれ挿入した後、鉤型に折曲げて穴12、穴13より抜け出さないようにしている。
【0018】
ブラケット4は、フック1を挟んでスプリングピン7と反対側の位置に止ネジ10を配置し、ブラケット4が、スプリングピン7を枢支軸として回動することを防止し、第2外れ止め具3の回動時の動作を安定させている。
【0019】
次に、本発明の作用を説明する。
図4は、本発明におけるフック装置の作用を示す側断面図であって、第1外れ止め具及び第2外れ止め具が回動してフック開口部が開口した状態を示している。
図4に示すように、手指を以って第1外れ止め具2を矢印方向に押し開く動作により、第1外れ止め具2に取付けられたリンク6が引張られる。リンク6が引張られることにより、第2外れ止め具3もリンク6を介して同時に引張られることから、第2外れ止め具3がフックの外側に向かって跳ね上がるように回動し、フック開口部を開放する。
ワイヤロープ等の掛け外しは、このようにフック開口部を開放した状態で行う。
【0020】
手指を以って第1外れ止め具2を押し開く力を解除すれば、スプリング5のばね力によって、第1外れ止め具2はフック先端部の鉤部に内側から当接する方向に回動し、それに連動してリンク6で連結された第2外れ止め具3もフック先端部に外側から当接する方向に回動するので、図2に示すように、フック開口部が閉止する。
【0021】
フック開口部が閉止した状態では、図5に示すようにワイヤロープ等が浮き上がり、フック先端部を乗り越えた場合でも、第2外れ止め具3の存在により第1外れ止め具2がワイヤロープ等により押し開かれることはなく、ワイヤロープ等は外れずに元の位置に戻るため、安全性が確保される。
【0022】
また、図1に示すように、第1外れ止め具2の横幅を第2外れ止め具3の横幅よりも幅広に構成することで、手指を以って第1外れ止め具2を押し開く際に、第2外れ止め具3が邪魔になることはない。
【0023】
なお、本発明によるワイヤロープ等外れ止め装置の取付に際しては、第1外れ止め具2、第2外れ止め具3、ブラケット4、リンク6、スプリングピン8、及びカラー9を組み合わせた状態のまま、ブラケット4の環形状部を、フック1の先端部から基部までくぐらせて通し、次にスプリング5を組み合わせながらフック基部の孔にスプリングピン7で串刺し固定するだけで、簡単に外れ止め装置をフック1に取付けることが出来る。
この後、ブラケット4のネジ穴に止ネジ10を取付固定することで、ブラケット4が、スプリングピン7を枢支軸として回動することを防止する。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のフック装置は、フックの基部に第1外れ止め具の枢支軸の取付孔があれば第2外れ止め具を取付けることができる。即ち、従来の第1外れ止め具の取付孔と同形状で取付互換性があることから、フック1を交換する必要がなく、簡単に低コストで従来の一般的な外れ止め具と交換装着可能というすぐれた効果を有している。
また、第1外れ止め具の横幅を第2外れ止め具の横幅より幅広に構成したことにより、第1外れ止め具の外側を手指でもってフックの内側に押し開く動作を行えば、第2外れ止め具が手指に邪魔されずフックの外側に向かって跳ね上がり、フック開口を開放することから、玉掛け、玉外し作業時の操作性が優れている。
また、第1外れ止め具と第2外れ止め具との連動を両者の間に介装したリンクを介して行うようにしたので、簡単に確実に、しかも安価にワイヤロープ等がフックから外れることを確実に防止できる安全性の高いフック装置を得ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るフック装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るフック装置を示す側断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るフック装置における、第1外れ止め具及び第2外れ止め具を回動してフック開口部を開放した状態の側断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るフック装置とワイヤロープ等との関係を示す側面図である。
【図6】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置を示す側面図である。
【図7】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置における、外れ止め具を回動してフック開口部を開放した状態の側面図である。
【図8】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置とワイヤロープ等との関係を示す側面図である。
【図9】従来の一般的な外れ止め装置を装着したフック装置とワイヤロープ等との関係を示す側面図である。
【符号の説明】
1 フック
2 第1外れ止め具
3 第2外れ止め具
4 ブラケット
5 スプリング
6 リンク
7 枢支軸(スプリングピン)
8 枢支軸(スプリングピン)
9 カラー
10 止ネジ
11 玉掛け用ワイヤロープ
12 穴
13 穴
21 外れ止め具
22 枢支軸(スプリングピン)
23 スプリング
Claims (2)
- フック基部に設けた枢支軸に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフック先端部の鉤部に内側から当接することによりフック内側から外側への回動が阻止されてフック開口部を閉止し、かつその閉止方向にスプリングで常時付勢した第1外れ止め具と、前記枢支軸を利用してフック基部に取付けたブラケットと、このブラケットの適所に一端を回動可能に枢支すると共にその他端がフックの先端部に外側から当接してフック開口部を外側から閉止する第2外れ止め具と、前記第1外れ止め具の適所と第2外れ止め具の適所を枢支連結したリンクとを具え、このリンクを介して前記第1外れ止め具と第2外れ止め具とが連動して両者が共に開放位置又は閉止位置となるよう構成したことを特徴とするフック装置。
- 第1外れ止め具の横幅を第2外れ止め具の横幅よりも幅広に構成したことを特徴とする請求項1記載のフック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003100769A JP2004307108A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | フック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003100769A JP2004307108A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | フック装置 |
Publications (1)
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Family
ID=33464792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004307108A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013538765A (ja) * | 2010-09-01 | 2013-10-17 | ターボ フック プロプライエタリー リミテッド | チェーンフック |
US9284162B2 (en) | 2012-12-20 | 2016-03-15 | Konecranes Plc | Lifting hook and safety latch for lifting hook |
-
2003
- 2003-04-03 JP JP2003100769A patent/JP2004307108A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013538765A (ja) * | 2010-09-01 | 2013-10-17 | ターボ フック プロプライエタリー リミテッド | チェーンフック |
US9284162B2 (en) | 2012-12-20 | 2016-03-15 | Konecranes Plc | Lifting hook and safety latch for lifting hook |
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