JP2004306354A - アンティーク調化粧シート、およびアンティーク調化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業工程を簡略化し、環境および人体への影響を低減し、しかも、専用設備を設けることなく得られるアンティーク調の化粧板を提供する。
【解決手段】基材シート1の片面に少なくとも樹脂コート層2を設けた化粧シート10と基板5とが積層された化粧板40である。上記樹脂コート層2の一部または全部を切削する。
【選択図】 図5
【解決手段】基材シート1の片面に少なくとも樹脂コート層2を設けた化粧シート10と基板5とが積層された化粧板40である。上記樹脂コート層2の一部または全部を切削する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層フィルムを用いたアンティーク調、あるいは擦れた感じが発現された、いわゆるグレイズ調の化粧シートおよび化粧板に関するものである。
詳細には、転写箔フィルムを用いたアンティーク調、グレイズ調化粧シートおよび化粧板に関し、アンティーク調、グレイズ調意匠表現手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アンティーク調、グレイズ調の意匠を表現する手法として、従来、塗装の上から手作業で削り込み削って表現する方法がある。この方法は、基材[例えば、天然木材(板杉、檜、樫、ラワン、チーク)、木材合板、集成材、木質中密度繊維板(MDF)、木質高密度繊維板(HDF)、パーティクルボードなどの木質系材料]の表面に塗料にて塗装を行った後、塗料表面を削って除去(サンディング処理という)した後、再度塗装する。これを数回繰り返すことで、表面の剥げたアンティーク調の意匠が得られる。
【0003】
ところで、塗装によるアンティーク調、グレイズ調の意匠製作は、何度も塗装とサンディング処理を繰り返す必要があるので、一つの製品を得るまでに手間を要するという問題がある。
具体的には、(1)作業の工程が煩雑である、(2)塗装時に使用する溶剤が及ぼす環境、人体への影響がある、(3)専用の塗装設備および切削設備が必要であるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、作業工程を簡単にするとともに、環境および人体への影響を低減し、しかも、専用設備を設けることなくアンティーク調もしくはグレイズ調の化粧シートおよび化粧板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートにおいて、上記樹脂コート層の一部または全部を切削したことを特徴とするアンティーク調化粧シートに関する。
【0006】
また、本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートと基板とが積層された化粧板において、上記樹脂コート層の一部または全部を切削したことを特徴とするアンティーク調化粧板に関する。
【0007】
ここで、上記化粧シートや化粧板に用いられる樹脂コート層としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびポリエステル系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。また、この樹脂コート層は、転写箔を用いて積層されたものでもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を化粧シート断面構成図あるいは化粧板断構成図に基づいて説明する。
まず、図1のアンティーク調化粧シートについて説明する。本発明のアンティーク調化粧シート10は、基本的に基材シート1と、この基材シート1の片面に積層させた樹脂コート層2から構成され、該樹脂コート層2の表層面の一部または全部を切削した構成となっている。
【0009】
ここで、樹脂コート層2の一部または全部を切削する手段としては、サンディング、サンドペーパー、スチールたわし、溶剤による拭き取り、などの方法が挙げられる。このように、化粧シート10の樹脂コート層2の一部または全部を切削することによってアンティーク調、あるいはグレーズ調の雰囲気が発現されることになる。
【0010】
上記基材シート1としては、熱可塑性樹脂を用いることができる。特に制限はされないが、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用いることができる。より好ましくは、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂である。
【0011】
上記ポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸とグリコールとから縮重合によって得られたポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などが挙げられ、またグリコールとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
【0012】
具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどが挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0013】
これらを単体で使用しても良く、必要に応じて、複合積層体、複合混合体で用いても良い。また、基材シート1の厚さは、50μm〜2,000μmであり、好ましくは200μm〜1,000μmの範囲であり、より好ましくは300μm〜800μmの範囲である。
【0014】
この基材シート1は、意匠表現の必要に応じて、着色剤を添加して着色することができる。また、基材シート1としては、例えば、市販品のイーストマン社製
TSUNAMI シリーズを用いることができる。
【0015】
一方、上記樹脂コート層2としては、硬質な樹脂を用いることができ、特に制限はされないが、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂が好ましく用いられる。この樹脂コート層2は、転写箔、ハードコートフィルムやコーティング(グラビアコートを含む)によって構成される。
【0016】
この樹脂コート層2を基材シート1に積層する方法としては、特に制限は無いが、例えば、図2および図3に示すように、基材シート1の表面に樹脂コート層2などの各層を、逐次、積層する方法、あるいは図7ないし図10の如き転写箔20を用いる方法があるが、転写箔を用いる方法が好ましい。
【0017】
図2の化粧シート10aは、基本構成化粧シート10の基材シート1の片面に接着層(a)3を設けたものであり、図3の化粧シート10bは、樹脂コート層2と基材シート1の間に樹脂層(a)4を積層するとともに、基材シート1の片面に接着層(a)3を設けたものである。
ここで、樹脂層(a)4は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの樹脂から形成され、これに印刷や着色などが施されていてもよい。樹脂層(a)4により、得られる化粧シートの意匠性が向上する。
【0018】
上記転写箔20は、図7に示すように、基本的に剥離基材層6と、樹脂コート層2および接着層(b)3から構成されている。
ここで、剥離基材層6としては、ポリエステルフィルム、塩化ビニル系樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、離型紙およびこれらフィルム表面に離型剤を塗布したものが用いることができる。加工性の面からポリエステルフィルムが好ましい。樹脂コート層2については、既に説明した通りである。また、接着層(b)3としては、特に制限は無いが、塩化ビニル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、塩化ビニルと酢酸ビニルとの混合系接着剤を用いることができる。
【0019】
図8の転写箔20aは、意匠性の向上を計るために、樹脂コート層2と接着層(b)3の間に樹脂層(a)4を積層させたものである。
図9の転写箔20bは、意匠性の一層の向上を計るために、樹脂コート層2と接着層(b)3の間に樹脂層(a)4を積層させるとともに、剥離基材層6と樹脂コート層2の間にも樹脂層(b)4を積層させたものである。
【0020】
図10の転写箔20cは、意匠性および加工性の向上を計るために、図9の転写箔20bにおける剥離基材層6と樹脂層(b)4の間に剥離コート層7を積層させたものである。
ここで、剥離コート層7としては、特に制限はないが、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂およびこれらの樹脂と脂肪酸系樹脂との混合物を用いることができる。必要に応じて剥離コート層に顔料を1〜50重量%含有することができる。好ましくは10〜30重量%である。
これらの転写箔20ないし20cを適用する場合には、各接着層(b)3を用いて樹脂コート2を基材シート1に積層する。
【0021】
次に、上記積層方法によって得られた化粧シート、例えば、図11の化粧シート10cを基材5に積層する方法について、図12のシート断面に基づいて説明する。
この場合には、化粧シート10cの基材シート1を接着層(a)3を介在して基材5と積層する。化粧シート10cと基材5を積層する方法としては、特に制限は無いが、メンブレンプレス成形法、ラッピング加工法を用いることによって積層することができる。
【0022】
このようにして得られた化粧板40bを樹脂コート層(ハードコート層)2まで、一部または全部を切削(サンディング)することで、アンティーク調、グレイズ調の化粧板40Bを得ることができる(図5参照)。
必要に応じて、切削部分の表面を透明樹脂で覆うこともできる。
【0023】
基材としては、天然木材(板杉、檜、樫、ラワン、チーク)、木材合板、集成材、木質中密度繊維板(MDF)、木質高密度繊維板(HDF)、パーティクルボードなどの木質系材料などが挙げられ、成形方法としては、メンブレンプレス成形法が好ましい。
【0024】
図4は、図3の化粧シート10bに、基板であるMDF(中密度ファイバーボード)5を積層させたアンティーク調化粧板40Aの構成を示している。
図6は、転写箔として、剥離コート層7、樹脂コート層2、樹脂層(a)4、接着層(b)3を適用した例、図13は、転写箔として、剥離基材層6、剥離コート層7、樹脂コート層2、樹脂層(a)4、接着層(b)3を適用した化粧板40Cの構成例を示している。
図13は、転写箔として、剥離基材層6、剥離コート層7、樹脂コート層2、樹脂層(a)4、接着層(b)3を適用した化粧板40Dの構成例を示している。
【0025】
上記の化粧板40の用途は、特に制限は無い。例えば、窓枠、扉、手摺、敷居、鴨居などの建具、壁面、天井、床などの建築物の内装材、外壁、塀、屋根、門扉、破風板などの外装材、箪笥などの家具、あるいは、テレビ受像機などの弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧材、自動車、電車、航空機、船舶などの乗物内装材、小物入れなどの容器として用いることができる。
【0026】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって更に詳しく説明する。
実施例1
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度:800、色:無色透明、厚さ:0.3mm)および着色ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度=800、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの3層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:70℃、成形圧力:0.4MPa、加圧時間:90分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0027】
実施例2
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明な非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:無色透明、厚さ:0.3mm)および着色非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの3層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:80℃、成形圧力:0.5MPa、加圧時間:120分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0028】
実施例3
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度:800、色:無色透明、厚さ:0.3mm)と、印刷層および着色ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度=800、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの4層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:70℃、成形圧力:0.4MPa、加圧時間:90分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0029】
実施例4
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明な非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:無色透明、厚さ:0.3mm)と、印刷層および着色非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの3層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:80℃、成形圧力:0.5MPa、加圧時間:120分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0030】
【発明の効果】
上記のように、本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートにおいて、上記樹脂コート層の一部または全部にサンディングなどの切削を施したから、従来の手作業に比べて作業工程を簡単にすることが可能になった。その上、環境および人体への影響が著しく低減し、しかも、専用設備を設けることなく、アンティーク調もしくはグレイズ調の化粧シートを得ることが可能になった。
【0031】
また、本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートと基板とが積層された化粧板において、上記樹脂コート層の一部または全部にサンディングなどの切削を施したから、従来の手作業に比べて作業工程を簡単にすることが可能になった。その上、環境および人体への影響が著しく低減し、しかも、専用設備を設けることなく、アンティーク調もしくはグレイズ調の化粧板を得ることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧シートの基本構成を示す断面図である。
【図2】逐次積層型化粧シート(構成例1)の断面図である。
【図3】逐次積層型化粧シート(構成例2)の断面図である。
【図4】本発明に係る逐次積層型化粧板の断面図である。
【図5】本発明に係るアンティーク調化粧板の断面図である。
【図6】転写箔型化粧板の断面図である。
【図7】転写箔(基本構成)の断面図である。
【図8】転写箔(構成例1)の断面図である。
【図9】転写箔(構成例2)の断面図である。
【図10】転写箔(構成例3)の断面図である。
【図11】転写箔型化粧シートの断面図である。
【図12】転写箔型化粧板の断面図である。
【図13】転写箔型化粧板の断面図である。
【符号の説明】
1 基材シート
2 樹脂コート層
5 基板
10 化粧シート
40 化粧板
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層フィルムを用いたアンティーク調、あるいは擦れた感じが発現された、いわゆるグレイズ調の化粧シートおよび化粧板に関するものである。
詳細には、転写箔フィルムを用いたアンティーク調、グレイズ調化粧シートおよび化粧板に関し、アンティーク調、グレイズ調意匠表現手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アンティーク調、グレイズ調の意匠を表現する手法として、従来、塗装の上から手作業で削り込み削って表現する方法がある。この方法は、基材[例えば、天然木材(板杉、檜、樫、ラワン、チーク)、木材合板、集成材、木質中密度繊維板(MDF)、木質高密度繊維板(HDF)、パーティクルボードなどの木質系材料]の表面に塗料にて塗装を行った後、塗料表面を削って除去(サンディング処理という)した後、再度塗装する。これを数回繰り返すことで、表面の剥げたアンティーク調の意匠が得られる。
【0003】
ところで、塗装によるアンティーク調、グレイズ調の意匠製作は、何度も塗装とサンディング処理を繰り返す必要があるので、一つの製品を得るまでに手間を要するという問題がある。
具体的には、(1)作業の工程が煩雑である、(2)塗装時に使用する溶剤が及ぼす環境、人体への影響がある、(3)専用の塗装設備および切削設備が必要であるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、作業工程を簡単にするとともに、環境および人体への影響を低減し、しかも、専用設備を設けることなくアンティーク調もしくはグレイズ調の化粧シートおよび化粧板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートにおいて、上記樹脂コート層の一部または全部を切削したことを特徴とするアンティーク調化粧シートに関する。
【0006】
また、本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートと基板とが積層された化粧板において、上記樹脂コート層の一部または全部を切削したことを特徴とするアンティーク調化粧板に関する。
【0007】
ここで、上記化粧シートや化粧板に用いられる樹脂コート層としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびポリエステル系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。また、この樹脂コート層は、転写箔を用いて積層されたものでもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を化粧シート断面構成図あるいは化粧板断構成図に基づいて説明する。
まず、図1のアンティーク調化粧シートについて説明する。本発明のアンティーク調化粧シート10は、基本的に基材シート1と、この基材シート1の片面に積層させた樹脂コート層2から構成され、該樹脂コート層2の表層面の一部または全部を切削した構成となっている。
【0009】
ここで、樹脂コート層2の一部または全部を切削する手段としては、サンディング、サンドペーパー、スチールたわし、溶剤による拭き取り、などの方法が挙げられる。このように、化粧シート10の樹脂コート層2の一部または全部を切削することによってアンティーク調、あるいはグレーズ調の雰囲気が発現されることになる。
【0010】
上記基材シート1としては、熱可塑性樹脂を用いることができる。特に制限はされないが、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用いることができる。より好ましくは、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂である。
【0011】
上記ポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸とグリコールとから縮重合によって得られたポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などが挙げられ、またグリコールとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
【0012】
具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどが挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0013】
これらを単体で使用しても良く、必要に応じて、複合積層体、複合混合体で用いても良い。また、基材シート1の厚さは、50μm〜2,000μmであり、好ましくは200μm〜1,000μmの範囲であり、より好ましくは300μm〜800μmの範囲である。
【0014】
この基材シート1は、意匠表現の必要に応じて、着色剤を添加して着色することができる。また、基材シート1としては、例えば、市販品のイーストマン社製
TSUNAMI シリーズを用いることができる。
【0015】
一方、上記樹脂コート層2としては、硬質な樹脂を用いることができ、特に制限はされないが、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂が好ましく用いられる。この樹脂コート層2は、転写箔、ハードコートフィルムやコーティング(グラビアコートを含む)によって構成される。
【0016】
この樹脂コート層2を基材シート1に積層する方法としては、特に制限は無いが、例えば、図2および図3に示すように、基材シート1の表面に樹脂コート層2などの各層を、逐次、積層する方法、あるいは図7ないし図10の如き転写箔20を用いる方法があるが、転写箔を用いる方法が好ましい。
【0017】
図2の化粧シート10aは、基本構成化粧シート10の基材シート1の片面に接着層(a)3を設けたものであり、図3の化粧シート10bは、樹脂コート層2と基材シート1の間に樹脂層(a)4を積層するとともに、基材シート1の片面に接着層(a)3を設けたものである。
ここで、樹脂層(a)4は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの樹脂から形成され、これに印刷や着色などが施されていてもよい。樹脂層(a)4により、得られる化粧シートの意匠性が向上する。
【0018】
上記転写箔20は、図7に示すように、基本的に剥離基材層6と、樹脂コート層2および接着層(b)3から構成されている。
ここで、剥離基材層6としては、ポリエステルフィルム、塩化ビニル系樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、離型紙およびこれらフィルム表面に離型剤を塗布したものが用いることができる。加工性の面からポリエステルフィルムが好ましい。樹脂コート層2については、既に説明した通りである。また、接着層(b)3としては、特に制限は無いが、塩化ビニル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、塩化ビニルと酢酸ビニルとの混合系接着剤を用いることができる。
【0019】
図8の転写箔20aは、意匠性の向上を計るために、樹脂コート層2と接着層(b)3の間に樹脂層(a)4を積層させたものである。
図9の転写箔20bは、意匠性の一層の向上を計るために、樹脂コート層2と接着層(b)3の間に樹脂層(a)4を積層させるとともに、剥離基材層6と樹脂コート層2の間にも樹脂層(b)4を積層させたものである。
【0020】
図10の転写箔20cは、意匠性および加工性の向上を計るために、図9の転写箔20bにおける剥離基材層6と樹脂層(b)4の間に剥離コート層7を積層させたものである。
ここで、剥離コート層7としては、特に制限はないが、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂およびこれらの樹脂と脂肪酸系樹脂との混合物を用いることができる。必要に応じて剥離コート層に顔料を1〜50重量%含有することができる。好ましくは10〜30重量%である。
これらの転写箔20ないし20cを適用する場合には、各接着層(b)3を用いて樹脂コート2を基材シート1に積層する。
【0021】
次に、上記積層方法によって得られた化粧シート、例えば、図11の化粧シート10cを基材5に積層する方法について、図12のシート断面に基づいて説明する。
この場合には、化粧シート10cの基材シート1を接着層(a)3を介在して基材5と積層する。化粧シート10cと基材5を積層する方法としては、特に制限は無いが、メンブレンプレス成形法、ラッピング加工法を用いることによって積層することができる。
【0022】
このようにして得られた化粧板40bを樹脂コート層(ハードコート層)2まで、一部または全部を切削(サンディング)することで、アンティーク調、グレイズ調の化粧板40Bを得ることができる(図5参照)。
必要に応じて、切削部分の表面を透明樹脂で覆うこともできる。
【0023】
基材としては、天然木材(板杉、檜、樫、ラワン、チーク)、木材合板、集成材、木質中密度繊維板(MDF)、木質高密度繊維板(HDF)、パーティクルボードなどの木質系材料などが挙げられ、成形方法としては、メンブレンプレス成形法が好ましい。
【0024】
図4は、図3の化粧シート10bに、基板であるMDF(中密度ファイバーボード)5を積層させたアンティーク調化粧板40Aの構成を示している。
図6は、転写箔として、剥離コート層7、樹脂コート層2、樹脂層(a)4、接着層(b)3を適用した例、図13は、転写箔として、剥離基材層6、剥離コート層7、樹脂コート層2、樹脂層(a)4、接着層(b)3を適用した化粧板40Cの構成例を示している。
図13は、転写箔として、剥離基材層6、剥離コート層7、樹脂コート層2、樹脂層(a)4、接着層(b)3を適用した化粧板40Dの構成例を示している。
【0025】
上記の化粧板40の用途は、特に制限は無い。例えば、窓枠、扉、手摺、敷居、鴨居などの建具、壁面、天井、床などの建築物の内装材、外壁、塀、屋根、門扉、破風板などの外装材、箪笥などの家具、あるいは、テレビ受像機などの弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧材、自動車、電車、航空機、船舶などの乗物内装材、小物入れなどの容器として用いることができる。
【0026】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって更に詳しく説明する。
実施例1
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度:800、色:無色透明、厚さ:0.3mm)および着色ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度=800、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの3層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:70℃、成形圧力:0.4MPa、加圧時間:90分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0027】
実施例2
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明な非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:無色透明、厚さ:0.3mm)および着色非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの3層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:80℃、成形圧力:0.5MPa、加圧時間:120分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0028】
実施例3
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度:800、色:無色透明、厚さ:0.3mm)と、印刷層および着色ポリ塩化ビニル系樹脂シート(リケンテクノス社製、重合度=800、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの4層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:70℃、成形圧力:0.4MPa、加圧時間:90分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0029】
実施例4
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離基材層の片面に、二酸化チタン顔料を10重量%含有する乳白色インキを混合した剥離コート層(ウレタン系樹脂、厚さ3μm)と、樹脂コート層(アクリル系樹脂、厚さ3μm)および接着層(塩化ビニル・酢酸ビニル系樹脂混合物、厚さ3μm)を積層して転写箔を作成した。
この転写箔と、透明な非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:無色透明、厚さ:0.3mm)と、印刷層および着色非結晶ポリエステル系樹脂シート(リケンテクノス社製、商品名:リベスター、色:ベージュ、厚さ:0.3mm)にクラビア印刷により印刷された木目模様の基材シートの3層を積層し、化粧シートを得た。
得られた化粧シートを接着剤(ウレタン系樹脂、厚さ:3μm)を介してメンブレンプレス成形機(エアープレス方式)(形成条件:成形温度:80℃、成形圧力:0.5MPa、加圧時間:120分)にて中密度繊維板の表面にオーバーレイラミネートした。
得られた積層板の表面をサンディングマシーンにより研磨し、表面の一部を削り取って化粧板を得た。
【0030】
【発明の効果】
上記のように、本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートにおいて、上記樹脂コート層の一部または全部にサンディングなどの切削を施したから、従来の手作業に比べて作業工程を簡単にすることが可能になった。その上、環境および人体への影響が著しく低減し、しかも、専用設備を設けることなく、アンティーク調もしくはグレイズ調の化粧シートを得ることが可能になった。
【0031】
また、本発明は、基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートと基板とが積層された化粧板において、上記樹脂コート層の一部または全部にサンディングなどの切削を施したから、従来の手作業に比べて作業工程を簡単にすることが可能になった。その上、環境および人体への影響が著しく低減し、しかも、専用設備を設けることなく、アンティーク調もしくはグレイズ調の化粧板を得ることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧シートの基本構成を示す断面図である。
【図2】逐次積層型化粧シート(構成例1)の断面図である。
【図3】逐次積層型化粧シート(構成例2)の断面図である。
【図4】本発明に係る逐次積層型化粧板の断面図である。
【図5】本発明に係るアンティーク調化粧板の断面図である。
【図6】転写箔型化粧板の断面図である。
【図7】転写箔(基本構成)の断面図である。
【図8】転写箔(構成例1)の断面図である。
【図9】転写箔(構成例2)の断面図である。
【図10】転写箔(構成例3)の断面図である。
【図11】転写箔型化粧シートの断面図である。
【図12】転写箔型化粧板の断面図である。
【図13】転写箔型化粧板の断面図である。
【符号の説明】
1 基材シート
2 樹脂コート層
5 基板
10 化粧シート
40 化粧板
Claims (6)
- 基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートにおいて、上記樹脂コート層の一部または全部を切削したことを特徴とするアンティーク調化粧シート。
- 樹脂コート層が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびポリエステル系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種からなる請求項1記載のアンティーク調化粧シート。
- 樹脂コート層が転写箔を用いて積層されたものである請求項1または2記載のアンティーク調化粧シート。
- 基材シートの片面に少なくとも樹脂コート層を設けた化粧シートと基板とが積層された化粧板において、上記樹脂コート層の一部または全部を切削したことを特徴とするアンティーク調化粧板。
- 樹脂コート層が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびポリエステル系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種からなる請求項4記載のアンティーク調化粧板。
- 樹脂コート層が転写箔を用いて積層されたものである請求項4または5記載のアンティーク調化粧板。
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