JP2004300773A - 鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄筋コンクリート柱の構築作業の作業性を飛躍的に向上させ、工期を著しく短縮できるようにする。
【解決手段】(n−1)階の柱とn階の梁(1)とを構築し、n階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット(22)を(n−1)階の柱と連結し、(n+1)階の梁ユニット(12)を柱ユニットに連結してn階の柱と(n+1)階の梁とを構築し、(n+2)階の梁ユニットを柱ユニットに連結して(n+2)階の梁を構築する鉄筋コンクリート柱の構築方法である。また、(n+1)階の梁を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット(22)を備える鉄筋コンクリート柱の構築構造である。
【選択図】 図2
【解決手段】(n−1)階の柱とn階の梁(1)とを構築し、n階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット(22)を(n−1)階の柱と連結し、(n+1)階の梁ユニット(12)を柱ユニットに連結してn階の柱と(n+1)階の梁とを構築し、(n+2)階の梁ユニットを柱ユニットに連結して(n+2)階の梁を構築する鉄筋コンクリート柱の構築方法である。また、(n+1)階の梁を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット(22)を備える鉄筋コンクリート柱の構築構造である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、場所打ちコンクリート、プレキャスト(以下、PCという)コンクリート等により鉄筋コンクリート柱を構築する場合、場所打ちコンクリートについては、地組み、あるいはその場所で組み上げられた一層分の柱ユニットを、n階の梁から突出する柱脚に連結し、その柱ユニットにコンクリートを打設してn階の柱を構築する。そして、このn階の柱に(n+1)階の梁を構築した後、一層分の柱ユニットを(n+1)階の床面から突出する柱脚に連結していく方法が採られる。つまり、柱と梁とを一層分ずつ順次構築していく方法が採られている(例えば、特許文献参照)。また、PCコンクリート柱の場合も同様に、柱と梁とを一層ごとに順次構築していく。
【0003】
【特許文献】
特開平8−4299号公報(第4−5頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、n階の柱と(n+1)階の梁とを一層ごとに順次構築していく方法が採られる。しかしながら、このようにn階の柱と(n+1)階の梁とを一層ごとに順次構築するためには、鉄筋コンクリート柱の主筋を機械式継手、溶接継手等により一層ごとに接合していかなければならず、作業性が極めて悪いという問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、鉄筋コンクリート柱の構築作業の作業性を飛躍的に向上させ、これにより工期を著しく短縮することができる、鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法は、(n−1)階の柱とn階の梁とを構築し、n階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを(n−1)階の柱と連結し、(n+1)階の梁ユニットを柱ユニットに連結してn階の柱と(n+1)階の梁とを構築し、(n+2)階の梁ユニットを柱ユニットに連結して(n+2)階の梁を構築することにある。又は、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築構造は、(n+1)階の梁を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを備えたことにある。ここで、nは任意の整数である。
【0007】
このように、n階と(n+1)階の柱ユニットを一体に形成することにより、鉄筋コンクリート柱の主筋の接合箇所を従来の約半分に減らすことができる。本手段は、場所打ちコンクリート柱、PCコンクリート柱等と、場所打ちコンクリート梁、PCコンクリート梁、鉄骨梁等との任意の組合せについて実施することができる。
【0008】
柱と梁とを場所打ちコンクリートにより形成する鉄筋コンクリート柱の構築方法であって、(n−1)階の柱とn階の梁とを構築した後、柱位置に開口部を有する(n+1)階の梁ユニットをn階の梁上にサポートにより仮支持し、地組みした柱ユニットを開口部の中を通して下ろした後、この柱ユニットを(n−1)階の柱と連結することもできる。(n+1)階の梁ユニットにこのような開口部を設けることにより、柱ユニットのみならず、梁ユニットもこの柱ユニットを跨ぐ形のものが一体に地組み可能となり、作業性が一段と向上する。
【0009】
開口部の下部にフープ筋をあずけ、柱ユニットをこのフープ筋の中を通して下ろすこともできる。柱ユニットをフープ筋の中に通すようにすれば、フープ筋の取付けが極めて容易になり、作業性がさらに向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造の発明の実施の形態を、図1ないし図4を参照して詳細に説明する。図1ないし図4は、本鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造を、一例としての場所打ちコンクリート工法により実施する場合を示す。
【0011】
図1に示すように、n階の柱脚2の主筋3を上方に突出させてコンクリートを打設し、図示しない(n−1)階の柱とn階の梁1とが構築されている。柱脚2のフープ筋4を所定間隔で主筋3に巻き付ける。機械式継手5を主筋3の先端部にそれぞれ仮付けする。必要な数のフープ筋4を機械式継手5の近傍にあずけておく。
【0012】
地組みした(n+1)階の梁ユニット12をクレーンCで運び入れ、サポートSにより水平に仮支持する。この梁ユニット12は主筋13、スターラップ14等により、一つの柱を跨ぐ形で一体に形成されており、主筋13の一端には機械式継手15が仮付けされる。梁ユニット12には、後に柱ユニット22を挿通させるための開口部16が形成されている。この開口部16の下部に、必要な数のフープ筋4をあずけておく。
【0013】
図2に示すように、柱ユニット22をクレーンCで運び入れ、梁ユニット12の開口部16及びこの開口部16の下部にあずけておいたフープ筋4を通して、垂直に下ろす。柱ユニット22は、n階と(n+1)階とが連続する2層分の柱鉄筋が一体に地組みされたものであり、主筋23とこの主筋23の周囲に所定間隔で巻き付けられたフープ筋24等により形成されている。
【0014】
図3に示すように、柱ユニット22の主筋23と柱脚2の主筋3とを機械式継手5により連結し、柱ユニット22を図示しない(n−1)階の柱と連結する。フープ筋4を主筋23に取り付ける。梁ユニット12と柱ユニット22との間の必要な配筋を行なう。図4に示すように、柱ユニット22のn階の柱部分、及び(n+1)階の梁ユニット12にコンクリートを打設して、n階の柱21と(n+1)階の梁11とを構築する。
【0015】
地組みした(n+2)階の梁ユニット32をクレーンCで運び入れる。梁ユニット32は、主筋33とスターラップ34等により、一つの柱を跨ぐ形で一体に形成されており、主筋33の一端には機械式継手35が仮付けされる。梁ユニット32には、柱ユニット22を挿通させるための開口部36が設けられている。梁ユニット32の開口部36を柱ユニット22に挿通し、梁ユニット32と柱ユニット22との間の必要な配筋を行なう。柱ユニット22の(n+1)階の柱部分、及び(n+2)階の梁ユニット32にコンクリートを打設して、図示しない(n+1)階の柱と(n+2)階の梁とを構築する。
【0016】
以下同様に、2層分の一体柱ユニットと各階の梁ユニットとの連結、及びコンクリートの打設を繰り返して、建築物を構築していく。したがって、この建築物は、(n+1)階の梁11を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット22を備えている。このように、本鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、n階と(n+1)階とが連続する一体柱ユニット22を用いるから、鉄筋コンクリート柱の主筋3,23の接合箇所を従来の約半分に減らすことができる。したがって、鉄筋コンクリート柱の構築作業の作業性を飛躍的に向上させ、工期を著しく短縮することができる。
【0017】
また、(n−1)階の柱とn階の梁1とを構築した後、柱位置に開口部16を有する(n+1)階の梁ユニット12をn階の梁1上にサポートSにより仮支持し、地組みした柱ユニット22をこの開口部16の中を通して下ろした後に、柱ユニット22を(n−1)階の柱と連結するから、柱ユニット12のみならず、梁ユニット22もこの柱ユニット12を跨ぐ形のものが一体に地組み可能となり、作業性が一段と向上する。また、(n+1)階の梁ユニット12の開口部16の下部にフープ筋4をあずけ、柱ユニット12をこのフープ筋4の中を通して下ろすようにしたから、フープ筋4の取付けが極めて容易になり、作業性がさらに向上する。
【0018】
なお、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、上述のように、場所打ちコンクリート柱と場所打ちコンクリート梁との組合せに限定されるものではなく、場所打ちコンクリート柱、PCコンクリート柱等と、場所打ちコンクリート梁、PCコンクリート梁、鉄骨梁等との任意の組合せについて実施することができる。また、場所打ちコンクリート柱と場所打ちコンクリート梁の組合せの場合にも、柱ユニットや梁ユニットを地組みとせず、場所組みとしてもよいことは勿論である。さらに、必ずしもフープ筋を梁の開口部の下部にあずけておかなくてもよい。
【0019】
また、上述の機械式継手5,15,35としては、ねじ継手、モルタル充填式継手、スリーブ圧着継手等が代表的であるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、溶接継手等の他の方式の継手であってもよい。さらに、上述の(n−1)階の柱には、それが基礎である場合も含まれる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法は、(n−1)階の柱とn階の梁とを構築し、n階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを(n−1)階の柱と連結し、(n+1)階の梁ユニットをこの柱ユニットに連結してn階の柱と(n+1)階の梁とを構築し、(n+2)階の梁ユニットを柱ユニットに連結して(n+2)階の梁を構築する。また、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築構造は、(n+1)階の梁を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを備える。
【0021】
したがって、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、鉄筋コンクリート柱の主筋の接合箇所を従来の約半分に減らすことができるから、鉄筋コンクリート柱の構築作業の作業性を飛躍的に向上させ、工期を著しく短縮することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造の第1工程を示す正面図である。
【図2】同第2工程を示す正面図である。
【図3】同第3工程を示す正面図である。
【図4】同第4工程を示す正面図である。
【符号の説明】
1 梁
2 柱脚
3 主筋
4 フープ筋
5 機械式継手
11 梁
12 梁ユニット
13 主筋
14 スターラップ
15 機械式継手
16 開口部
21 柱
22 柱ユニット
23 主筋
24 フープ筋
32 梁ユニット
33 主筋
34 スターラップ
35 機械式継手
36 開口部
C クレーン
S サポート
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、場所打ちコンクリート、プレキャスト(以下、PCという)コンクリート等により鉄筋コンクリート柱を構築する場合、場所打ちコンクリートについては、地組み、あるいはその場所で組み上げられた一層分の柱ユニットを、n階の梁から突出する柱脚に連結し、その柱ユニットにコンクリートを打設してn階の柱を構築する。そして、このn階の柱に(n+1)階の梁を構築した後、一層分の柱ユニットを(n+1)階の床面から突出する柱脚に連結していく方法が採られる。つまり、柱と梁とを一層分ずつ順次構築していく方法が採られている(例えば、特許文献参照)。また、PCコンクリート柱の場合も同様に、柱と梁とを一層ごとに順次構築していく。
【0003】
【特許文献】
特開平8−4299号公報(第4−5頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、n階の柱と(n+1)階の梁とを一層ごとに順次構築していく方法が採られる。しかしながら、このようにn階の柱と(n+1)階の梁とを一層ごとに順次構築するためには、鉄筋コンクリート柱の主筋を機械式継手、溶接継手等により一層ごとに接合していかなければならず、作業性が極めて悪いという問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、鉄筋コンクリート柱の構築作業の作業性を飛躍的に向上させ、これにより工期を著しく短縮することができる、鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法は、(n−1)階の柱とn階の梁とを構築し、n階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを(n−1)階の柱と連結し、(n+1)階の梁ユニットを柱ユニットに連結してn階の柱と(n+1)階の梁とを構築し、(n+2)階の梁ユニットを柱ユニットに連結して(n+2)階の梁を構築することにある。又は、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築構造は、(n+1)階の梁を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを備えたことにある。ここで、nは任意の整数である。
【0007】
このように、n階と(n+1)階の柱ユニットを一体に形成することにより、鉄筋コンクリート柱の主筋の接合箇所を従来の約半分に減らすことができる。本手段は、場所打ちコンクリート柱、PCコンクリート柱等と、場所打ちコンクリート梁、PCコンクリート梁、鉄骨梁等との任意の組合せについて実施することができる。
【0008】
柱と梁とを場所打ちコンクリートにより形成する鉄筋コンクリート柱の構築方法であって、(n−1)階の柱とn階の梁とを構築した後、柱位置に開口部を有する(n+1)階の梁ユニットをn階の梁上にサポートにより仮支持し、地組みした柱ユニットを開口部の中を通して下ろした後、この柱ユニットを(n−1)階の柱と連結することもできる。(n+1)階の梁ユニットにこのような開口部を設けることにより、柱ユニットのみならず、梁ユニットもこの柱ユニットを跨ぐ形のものが一体に地組み可能となり、作業性が一段と向上する。
【0009】
開口部の下部にフープ筋をあずけ、柱ユニットをこのフープ筋の中を通して下ろすこともできる。柱ユニットをフープ筋の中に通すようにすれば、フープ筋の取付けが極めて容易になり、作業性がさらに向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造の発明の実施の形態を、図1ないし図4を参照して詳細に説明する。図1ないし図4は、本鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造を、一例としての場所打ちコンクリート工法により実施する場合を示す。
【0011】
図1に示すように、n階の柱脚2の主筋3を上方に突出させてコンクリートを打設し、図示しない(n−1)階の柱とn階の梁1とが構築されている。柱脚2のフープ筋4を所定間隔で主筋3に巻き付ける。機械式継手5を主筋3の先端部にそれぞれ仮付けする。必要な数のフープ筋4を機械式継手5の近傍にあずけておく。
【0012】
地組みした(n+1)階の梁ユニット12をクレーンCで運び入れ、サポートSにより水平に仮支持する。この梁ユニット12は主筋13、スターラップ14等により、一つの柱を跨ぐ形で一体に形成されており、主筋13の一端には機械式継手15が仮付けされる。梁ユニット12には、後に柱ユニット22を挿通させるための開口部16が形成されている。この開口部16の下部に、必要な数のフープ筋4をあずけておく。
【0013】
図2に示すように、柱ユニット22をクレーンCで運び入れ、梁ユニット12の開口部16及びこの開口部16の下部にあずけておいたフープ筋4を通して、垂直に下ろす。柱ユニット22は、n階と(n+1)階とが連続する2層分の柱鉄筋が一体に地組みされたものであり、主筋23とこの主筋23の周囲に所定間隔で巻き付けられたフープ筋24等により形成されている。
【0014】
図3に示すように、柱ユニット22の主筋23と柱脚2の主筋3とを機械式継手5により連結し、柱ユニット22を図示しない(n−1)階の柱と連結する。フープ筋4を主筋23に取り付ける。梁ユニット12と柱ユニット22との間の必要な配筋を行なう。図4に示すように、柱ユニット22のn階の柱部分、及び(n+1)階の梁ユニット12にコンクリートを打設して、n階の柱21と(n+1)階の梁11とを構築する。
【0015】
地組みした(n+2)階の梁ユニット32をクレーンCで運び入れる。梁ユニット32は、主筋33とスターラップ34等により、一つの柱を跨ぐ形で一体に形成されており、主筋33の一端には機械式継手35が仮付けされる。梁ユニット32には、柱ユニット22を挿通させるための開口部36が設けられている。梁ユニット32の開口部36を柱ユニット22に挿通し、梁ユニット32と柱ユニット22との間の必要な配筋を行なう。柱ユニット22の(n+1)階の柱部分、及び(n+2)階の梁ユニット32にコンクリートを打設して、図示しない(n+1)階の柱と(n+2)階の梁とを構築する。
【0016】
以下同様に、2層分の一体柱ユニットと各階の梁ユニットとの連結、及びコンクリートの打設を繰り返して、建築物を構築していく。したがって、この建築物は、(n+1)階の梁11を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット22を備えている。このように、本鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、n階と(n+1)階とが連続する一体柱ユニット22を用いるから、鉄筋コンクリート柱の主筋3,23の接合箇所を従来の約半分に減らすことができる。したがって、鉄筋コンクリート柱の構築作業の作業性を飛躍的に向上させ、工期を著しく短縮することができる。
【0017】
また、(n−1)階の柱とn階の梁1とを構築した後、柱位置に開口部16を有する(n+1)階の梁ユニット12をn階の梁1上にサポートSにより仮支持し、地組みした柱ユニット22をこの開口部16の中を通して下ろした後に、柱ユニット22を(n−1)階の柱と連結するから、柱ユニット12のみならず、梁ユニット22もこの柱ユニット12を跨ぐ形のものが一体に地組み可能となり、作業性が一段と向上する。また、(n+1)階の梁ユニット12の開口部16の下部にフープ筋4をあずけ、柱ユニット12をこのフープ筋4の中を通して下ろすようにしたから、フープ筋4の取付けが極めて容易になり、作業性がさらに向上する。
【0018】
なお、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、上述のように、場所打ちコンクリート柱と場所打ちコンクリート梁との組合せに限定されるものではなく、場所打ちコンクリート柱、PCコンクリート柱等と、場所打ちコンクリート梁、PCコンクリート梁、鉄骨梁等との任意の組合せについて実施することができる。また、場所打ちコンクリート柱と場所打ちコンクリート梁の組合せの場合にも、柱ユニットや梁ユニットを地組みとせず、場所組みとしてもよいことは勿論である。さらに、必ずしもフープ筋を梁の開口部の下部にあずけておかなくてもよい。
【0019】
また、上述の機械式継手5,15,35としては、ねじ継手、モルタル充填式継手、スリーブ圧着継手等が代表的であるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、溶接継手等の他の方式の継手であってもよい。さらに、上述の(n−1)階の柱には、それが基礎である場合も含まれる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法は、(n−1)階の柱とn階の梁とを構築し、n階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを(n−1)階の柱と連結し、(n+1)階の梁ユニットをこの柱ユニットに連結してn階の柱と(n+1)階の梁とを構築し、(n+2)階の梁ユニットを柱ユニットに連結して(n+2)階の梁を構築する。また、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築構造は、(n+1)階の梁を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニットを備える。
【0021】
したがって、本発明の鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造は、鉄筋コンクリート柱の主筋の接合箇所を従来の約半分に減らすことができるから、鉄筋コンクリート柱の構築作業の作業性を飛躍的に向上させ、工期を著しく短縮することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造の第1工程を示す正面図である。
【図2】同第2工程を示す正面図である。
【図3】同第3工程を示す正面図である。
【図4】同第4工程を示す正面図である。
【符号の説明】
1 梁
2 柱脚
3 主筋
4 フープ筋
5 機械式継手
11 梁
12 梁ユニット
13 主筋
14 スターラップ
15 機械式継手
16 開口部
21 柱
22 柱ユニット
23 主筋
24 フープ筋
32 梁ユニット
33 主筋
34 スターラップ
35 機械式継手
36 開口部
C クレーン
S サポート
Claims (4)
- (n−1)階の柱とn階の梁(1)とを構築し、n階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット(22)を(n−1)階の前記柱と連結し、(n+1)階の梁ユニット(12)を前記柱ユニットに連結してn階の柱(21)と(n+1)階の梁(11)とを構築し、(n+2)階の梁ユニット(32)を前記柱ユニットに連結して(n+2)階の梁を構築することを特徴とする鉄筋コンクリート柱の構築方法。
- 前記柱(21)と前記梁(11)とを場所打ちコンクリートにより形成する鉄筋コンクリート柱の構築方法であって、(n−1)階の前記柱とn階の前記梁(1)とを構築した後、柱位置に開口部(16)を有する(n+1)階の梁ユニット(12)をn階の前記梁上にサポート(S)により仮支持し、地組みした前記柱ユニット(22)を前記開口部の中を通して下ろした後、前記柱ユニットを(n−1)階の前記柱と連結することを特徴とする請求項1に記載の鉄筋コンクリート柱の構築方法。
- 前記開口部(16)の下部にフープ筋(4)をあずけ、前記柱ユニット(22)を前記フープ筋の中を通して下ろすことを特徴とする請求項2に記載の鉄筋コンクリート柱の構築方法。
- (n+1)階の梁(11)を通してn階と(n+1)階とが連続する2層分の一体柱ユニット(22)を備えたことを特徴とする鉄筋コンクリート柱の構築構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003095037A JP2004300773A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造 |
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Publications (1)
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JP2003095037A Pending JP2004300773A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 鉄筋コンクリート柱の構築方法及び構築構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004300773A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103806673A (zh) * | 2014-02-19 | 2014-05-21 | 重庆交通大学 | 用于混凝土柱加固处治的碳纤维布张拉装置 |
CN104018682A (zh) * | 2014-06-19 | 2014-09-03 | 中国五冶集团有限公司 | 基于实现工地上钢骨柱拼接的方法 |
CN105350723A (zh) * | 2015-10-30 | 2016-02-24 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 结构梁和劲性柱的钢筋施工方法及钢筋连接结构 |
CN105668410A (zh) * | 2014-11-17 | 2016-06-15 | 蔡夏莲 | 一种整体平移式吊车梁的安装方法 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003095037A patent/JP2004300773A/ja active Pending
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